説明

電気モータの取付け構造

【課題】電気モータを減速装置に連結した全長長さの短縮を図る。
【解決手段】駆動源となる電気モータ10を減速装置20に回転出力伝達可能に連結するための電気モータの取付け構造である。電気モータ10には、減速装置20への取付け部となる取付座11が形成されている。この取付座11を減速装置20の被取付け部となる台座部21Cにセットして取付けることにより、電気モータ10に備えられた回転出力軸と減速装置20に備えられたウォームギア26とが互いに動力伝達可能に軸連結されるようになっている。取付座11には、台座部21Cへの取付けによって、台座部21Cに凹み形成された凹部21P内に差し込まれてセットされる差込部12が形成されている。差込部12が凹部21P内に差し込まれてセットされる差込構造は、減速装置20に設けられたウォームギア26を軸支する上部軸受28Aとは半径方向の配置が重ならないように設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気モータの取付け構造に関する。詳しくは、駆動源となる電気モータを減速装置に回転出力伝達可能に連結する電気モータの取付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両用シートにおいて、シートバックの背凭れ角度の調整操作を、電動式のリクライニング装置の作動によって行うようになっているものが知られている。そして、このようなリクライニング装置の駆動に用いられる電動駆動装置としては、例えば下記特許文献1に記載されたものが知られている。この開示では、駆動源となる電気モータの回転出力が、この電気モータに直結された減速装置によって減速されて出力されるようになっている。
【0003】
具体的には、上記した電気モータには、減速装置への取付け部となる台座状の取付座が形成されており、この取付座を減速装置の被取付け部となる台座部にセットして、これらをネジ締めによって締結固定することにより、電気モータの回転出力軸と減速装置の回転入力軸とが互いに軸連結された状態となって、電気モータが減速装置に対して動力伝達可能に連結されるようになっている。
【0004】
【特許文献1】特開2008−86110号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記開示の従来技術では、電気モータと減速装置との連結により、その連結による全長が長くなってしまうという問題がある。具体的には、電気モータの取付座には、減速装置の台座部に形成された凹部内に差し込まれてセットされる差込部が突出形成されている。しかし、この差込部は、上記した台座部に形成された凹部内に差し込まれることにより、減速装置の回転入力軸(ウォームギア)を軸支している軸受の座面と軸方向に対面するようになっている。したがって、この差込移動量の制約により、同差込方向の全長長さの短縮が難しくなる。
【0006】
本発明は、上記した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、電気モータを減速装置に連結した全長長さの短縮を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の電気モータの取付け構造は次の手段をとる。
先ず、第1の発明は、駆動源となる電気モータを減速装置に回転出力伝達可能に連結するための電気モータの取付け構造である。電気モータには、減速装置への取付け部が形成されている。この取付け部を減速装置の被取付け部にセットして取付けることにより、電気モータに備えられた回転出力軸と減速装置に備えられた回転入力軸とが互いに動力伝達可能に軸連結されるようになっている。取付け部が被取付け部に取付けられる取付け構造は、そのどちらか一方に凹み形成された凹部内に他方に突出形成された差込部が差し込まれてセットされる取付け構造となっている。差込部が凹部内に差し込まれてセットされる差込構造は、減速装置に設けられた回転入力軸を軸支する軸受部とは半径方向の配置が重ならないように設けられている。
【0008】
この第1の発明によれば、差込部と凹部との差込構造が、減速装置に設けられた回転入力軸を軸支する軸受部とは半径方向の配置が重ならないように設けられているため、差込部が長く形成されていても、差込部の差込み移動が軸受部によって邪魔されなくなる。したがって、差込部を凹部内により深く差し込めるようになるため、差込部に必要な所定の差込み長さを確保した上で、取付け部と被取付け部とを連結した全長長さの短縮を図ることができる。
【0009】
次に、第2の発明は、上述した第1の発明において、差込部が凹部内に差し込まれてセットされる差込構造は、減速装置に備えられた回転入力軸の軸線まわりに描かれる一つの円周上の位置に配されている。差込構造の形状は、その円周領域のうち、少なくとも減速装置の回転入力軸とこの回転入力軸に噛合して設けられた減速ギアとの噛合部が配置された円周領域部分が欠落した形状となっている。
【0010】
この第2の発明によれば、差込部が、減速装置における回転入力軸と減速ギアとの噛合部との干渉を回避する形状に形成されていることにより、差込部の差込み移動が、上記した噛合構造によって邪魔されなくなる。したがって、差込部を凹部内により深く差し込めるようになるため、取付け部と被取付け部とを連結した全長長さの短縮を図ることができる。
【0011】
次に、第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、差込部が凹部内に差し込まれてセットされる差込構造は、次のようになっている。先ず、凹部が、回転入力軸の軸線まわりに描かれる円周形状に沿って湾曲した円弧型形状に凹んで形成されている。そして、差込部が、凹部の円弧型形状に合致する円弧型形状に突出して形成されている。そして、差込部の円弧型形状の円弧長さが、凹部の円弧型形状の円弧長さよりも短く形成されている。
【0012】
この第3の発明によれば、差込部と凹部との差込構造が同一円周上の円弧型形状に形成されていると共に、差込部の円弧長さが凹部の円弧長さよりも短く形成されていることにより、差込部を凹部内に差し込みやすくなると共に、差込部を回しながら凹部内に差し込めるようになる。したがって、取付け部を被取付け部に取付けるに際して、差込部を凹部内に回しながら差し込むことによって、回転出力軸を回転入力軸に回転させながら差し込んで嵌合させることができ、両軸の軸連結を容易に行えるようにすることができる。
【0013】
次に、第4の発明は、上述した第1から第3のいずれかの発明において、電気モータ及び減速装置が、車両用シートのシートバックの背凭れ角度を調整する電動式リクライニング装置の駆動に用いられる電動駆動装置を構成している。
【0014】
この第4の発明によれば、電気モータ及び減速装置の全長長さの短縮により、これらを狭い設置スペースしかない車両用シート内に有効的に設置することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明を実施するための最良の形態の実施例について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0016】
始めに、実施例1の電気モータの取付け構造について、図1〜図6を用いて説明する。この電気モータの取付け構造は、図1に示されるように、車両用シート1のシートバック2内に配設された電動駆動装置5に適用されているものである。ここで、車両用シート1は、背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3とを有して構成されている。このシートバック2は、その左右両サイドの下端部が、それぞれ、電動式のリクライニング装置4,4を介して、シートクッション3の左右両サイドの後端部と連結されている。
【0017】
これらリクライニング装置4,4は、常時は、回転留めされた状態として、シートバック2の背凭れ角度を固定した状態となって保持されている。そして、各リクライニング装置4,4は、それらの内部に挿通された操作軸(図示省略)同士を連結しているロッド4Rが、電動駆動装置5によって軸回動操作されることにより、シートバック2の背凭れ角度を変動させるように駆動操作されるようになっている。
【0018】
ここで、上記した電動駆動装置5は、シートバック2の骨格を成すバックフレーム2Fの枠内部に固定されて設けられている。詳しくは、バックフレーム2Fは、シートバック2の左右両サイドの骨格を成す縦長状の鋼板より成るサイドフレーム2Fs,2Fsと、これら両サイドフレーム2Fs,2Fsの上端部同士を繋ぐように架け渡されて設けられた逆U字状の鋼管製のアッパフレーム2Faとが、互いに一体的に剛結合されて構成されている。
【0019】
そして、上記したバックフレーム2Fの両サイドフレーム2Fs,2Fs間には、鋼板製の上部補強板2Fbと下部補強板2Fcとが架け渡されて剛結合されており、これら補強板2Fb,2Fcによって、バックフレーム2Fのフレーム強度が高められて構成されている。そして、車両用シート1の着座者から見て右側となる図示向かって左側のサイドフレーム2Fsの内板側部には、前述した電動駆動装置5が下部補強板2Fcに固定されて設けられている。
【0020】
ここで、前述したリクライニング装置4,4は、詳しくは、シートバック2の左右両サイドの骨格を成すサイドフレーム2Fs,2Fsと、シートクッション3の左右両サイドの骨格を成すサイドフレーム3Fs,3Fsとをそれぞれ連結して設けられている。以下、上記した電動駆動装置5の構成について、図2〜図6を用いて詳しく説明していく。この電動駆動装置5は、図2に良く示されるように、駆動源となる電気モータ10と、この電気モータ10から出力された回転出力を減速させて、前述した各リクライニング装置4,4の操作軸となるロッド4Rに回転出力する減速装置20と、を有して構成されている。
【0021】
前者の電気モータ10は、特開2008−86110号公報等の文献に開示された公知の作動構造となっており、電力供給用に電気接続された配線13からの電力供給を受けることにより、その内部に収納されたアーマチュアを回転駆動させて、回転出力する構成となっている。ここで、電気モータ10には、後述する減速装置20の本体ケース21への取付け部となる樹脂製の取付座11が一体的に形成されている。
【0022】
そして、この取付座11には、本体ケース21に形成された凹部21M内に差し込まれることによって、本体ケース21に対する連結強度を高める機能をする差込部12が突出して形成されている。この差込部12は、断面C字状にその円周方向の形状の一部が欠落した円筒型形状に突出して形成されている。なお、差込部12の構成については、後に詳しく説明することとする。
【0023】
一方、後者の減速装置20は、樹脂製の本体ケース21と、樹脂製の蓋ケース22と、樹脂製の第1ギア23及びウォームホイール24の一体成形物と、樹脂製の第2ギア25と、金属製のウォームギア26と、金属製のフレキシブルワイヤ29と、が一つに組み付けられて構成されている。ここで、ウォームホイール24が本発明の減速ギアに相当し、ウォームギア26が本発明の回転入力軸に相当する。
【0024】
以下、上記した各部品の具体的構成について、順に説明していく。先ず、本体ケース21について説明する。この本体ケース21は、樹脂の一体成形品として形成されており、第1ギア23及びウォームホイール24の一体成形物を収容可能な第1収容部21Aと、第2ギア25を収容可能な第2収容部21Bとが、段差状に凹んで形成されている。
【0025】
そして、上記した本体ケース21には、前述した電気モータ10に設けられた取付座11の取付け部となる台座部21Cが形成されている。ここで、取付座11が本発明の取付け部に相当し、台座部21Cが本発明の被取付け部に相当する。上記した台座部21Cには、取付座11に突出形成された差込部12を差し込むための断面円弧状に凹んだ凹部21Mと、後述するウォームギア26を挿通して装着するための断面円形状に貫通した差込口21Dとが形成されている。
【0026】
ここで、前述した凹部21Mは、図5〜図6に示されるように、ウォームギア26が挿通される断面円形状の差込口21Dの外周側位置に形成されており、同差込口21Dの中心まわりに描かれる円弧型形状に凹んで形成されている。詳しくは、凹部21Mの円弧型形状は、図6に良く示されるように、その円周領域のうち、後述する減速装置20のウォームギア26とウォームホイール24とが噛合する噛合部が位置する円周領域部分が欠落した形状となっている。
【0027】
これにより、上記した凹部21M内に差し込まれる取付座11の差込部12は、その差し込みの深さが深い位置に設定されていても、ウォームギア26とウォームホイール24との噛合部とは干渉しないようになっている。また、凹部21Mは、差込口21Dの外周側位置に形成されているため、例えば、差込部12が差込口21D内に差し込まれる構成となっている場合と比べると、差込部12が差込口21D内に設けられるウォームギア26の軸受部(上部軸受28A)等の障害物と干渉するおそれのない構成となっている。
【0028】
これにより、差込部12は、図5に示されるように、上記したウォームギア26の軸受部(上部軸受28A)と軸方向の配置が重なる深い位置まで、本体ケース21に対して深く差し込めるようになっている。このように、所定の差し込み長さを有して形成された差込部12を、本体ケース21に対してより深い位置まで差し込めるように構成されていることにより、電気モータ10を本体ケース21に取り付けた電動駆動装置5全体の全長長さが短縮化されている。
【0029】
上記構成の台座部21Cには、先ず、取付座11の差込部12を凹部21M内に差し込んで、取付座11のネジ締めの締結箇所となる各ネジ締め部11A・・を台座部21Cに形成された各ネジ締め部21E・・に位置合わせして、両部を互いにネジ締めして締結することにより、取付座11が一体的に取り付けられる(図3参照)。ここで、図6に示されるように、上記した差込部12(図2参照)の円弧長さは、凹部21Mの円弧長さよりも短く設定されている。
【0030】
これにより、差込部12は、凹部21M内において、その円弧長さの差分によって、凹部21Mに対して回転できるようになっている。したがって、取付座11を台座部21Cに取り付ける際には、上記した円弧長さの差分によって、差込部12を凹部21M内に比較的容易に差し込むことができる。ところで、図2に戻って、上記した本体ケース21には、前述した差込口21Dの貫通した孔内の一部を、第1収容部21Aの立壁面に露出させる露出口21Fが開口形成されている。
【0031】
この露出口21Fは、後述する差込口21D内に差し込まれるウォームギア26の歯部を、その開口部分から露出させる機能をするものとなっている。そして、上記した本体ケース21の第1収容部21Aには、この第1収容部21Aに収容される第1ギア23及びウォームホイール24の一体成形物の回転軸となる支軸23Bを差し込んで軸支することのできる断面円形状の支軸差込溝21Gが凹み形成されている。
【0032】
そして、更に、本体ケース21の第2収容部21Bには、この第2収容部21Bに収容される第2ギア25の中心部に挿通される出力軸(ロッド4R(図1参照))を貫通させて挿通することのできる断面円形状の出力軸挿通孔21Hが形成されている。更に、上記した第2収容部21Bの収容面部上には、円弧状に湾曲した棚状の軸受21Jが突出して形成されている。この軸受21Jは、第2ギア25が第2収容部21B内にセットされることにより、第2ギア25に円環状に凹み形成された凹軸部25Bに入り込んで、第2ギア25を回転可能に軸支する「軸受」として機能するようになっている。
【0033】
ここで、図3に示されるように、本体ケース21の外側の板面部には、複数の凹みによって構成された放熱溝21Kが形成されている。この放熱溝21Kは、本体ケース21を樹脂成形した際に、本体ケース21の残存熱をより効率的に外部へ放出できるように機能するものである。この放熱溝21Kにより、本体ケース21の放熱性が高められて、成形後の本体ケース21の残存熱による熱変形が防がれることで、本体ケース21がより精度良く成形されるようになっている。
【0034】
次に、図2に戻って、蓋ケース22について説明する。この蓋ケース22も、前述した本体ケース21と同じように、樹脂の一体成形品として形成されており、本体ケース21に蓋をする態様で本体ケース21に組み付けられるようになっている。この蓋ケース22には、本体ケース21に形成された第1収容部21A及び第2収容部21Bと対面する位置に、それぞれ、第1収容部21Aに蓋をする第1収容蓋22Aと、第2収容部21Bに蓋をする第2収容蓋22Bとが形成されている。
【0035】
そして、上記した第1収容蓋22Aには、前述した本体ケース21に形成された支軸差込溝21Gと共に、第1ギア23の回転軸となる支軸23Bを差し込んで軸支することのできる断面円形状の支軸差込溝22Fが凹み形成されている。そして、第2収容蓋22Bには、第2収容部21Bに収容された第2ギア25の中心部に、円筒状に突出形成された凸軸部25Aを受け入れて回転可能に軸支することのできる「軸受」として機能する断面円形状の軸受孔22Gが貫通形成されている。
【0036】
そして、この蓋ケース22には、図示されている外側の板面部に複数の凹みが形成されて放熱溝22Jが形成されている。この放熱溝22Jは、蓋ケース22を樹脂成形した際に、蓋ケース22の残存熱をより効率的に外部へ放出できるように機能するものである。この放熱溝22Jにより、蓋ケース22の放熱性が高められて、成形後の蓋ケース22の残存熱による熱変形が防がれることで、蓋ケース22がより精度良く成形されるようになっている。
【0037】
上記した蓋ケース22は、本体ケース21に蓋をするように組み付けられて、その周縁部箇所に形成された各ネジ締め部22K・・を、本体ケース21の周縁部に形成された各ネジ締め部21L・・に位置合わせしてネジ締めすることにより、本体ケース21に一体的に組み付けられる。
【0038】
次に、第1ギア23及びウォームホイール24の一体成形物について説明する。この一体成形物は、樹脂の一体成形品として形成されており、第1ギア23とウォームホイール24とが互いに軸方向に隣接するように配置形成されている。これら第1ギア23とウォームホイール24とは、互いのギア形状・ホイール形状の中心軸線が同心となるように形成されている。ここで、ウォームホイール24は、第1ギア23よりもひとまわり大きな形状に形成されており、前述した本体ケース21に形成された第1収容部21Aに対して、同収容部21Aの立壁面との間に若干の隙間を有した状態にセットされるようになっている。
【0039】
このウォームホイール24及び第1ギア23の一体成形物には、それらの中心部に、軸方向に貫通する断面円形状の軸孔23Aが形成されている。そして、この軸孔23A内に、回転軸となる丸棒状の支軸23Bが挿通されて、同支軸23Bの端部が本体ケース21の支軸差込溝21Gと蓋ケース22の支軸差込溝22Fとにそれぞれ差し込まれて固定されることにより、ウォームホイール24と第1ギア23との一体成形物が、支軸23Bによって回転可能に軸支されるようになっている。
【0040】
そして、上記したウォームホイール24は、支軸23Bによって本体ケース21に回転可能に軸支された状態に組み付けられることにより、その外周部に形成された歯部が、前述した本体ケース21の露出口21Fから歯部を露出させるウォームギア26と噛合するように組み付けられるようになっている。ここで、上記したウォームホイール24には、その軸方向に面を向けている両側の盤面部に、複数の凹みが形成されて放熱溝24Aが形成されている。
【0041】
この放熱溝24Aは、ウォームホイール24を樹脂成形した際に、ウォームホイール24の残存熱をより効率的に外部へ放出できるように機能するものである。この放熱溝24Aにより、ウォームホイール24の放熱性が高められて、成形後のウォームホイール24の残存熱による熱変形が防がれることで、ウォームホイール24がより精度良く成形されるようになっている。なお、第1ギア23には、「放熱溝」となる凹みが形成されていないが、この第1ギア23は、全体が肉薄に形成されているため、樹脂成形後には、その残存熱が外部に十分に放熱されるようになっている。
【0042】
次に、第2ギア25について説明する。この第2ギア25は、樹脂の一体成形品として形成されており、前述した本体ケース21に形成された第2収容部21Bに対して、同収容部21Bの立壁面との間に若干の隙間を有した状態にセットされるようになっている。この第2ギア25には、その中心部に、図示されている一方側の盤面部から軸方向に円筒状に突出する凸軸部25Aと、図示では裏側となって隠れている他方側の盤面部から軸方向に円環状に凹み込む凹軸部25Bとが形成されている。
【0043】
前者の凸軸部25Aは、その円筒形状に突出した内部に、軸方向に貫通したセレーション軸孔25Cが形成されている。このセレーション軸孔25Cは、その内周面がセレーション状にギザギザした形状に形成されており、その孔内に、セレーション軸孔25Cと合致するセレーションの外周面形状を有した出力軸となるロッド4R(図1)が挿通されることにより、ロッド4Rと回転方向に一体的に嵌合されるようになっている。
【0044】
上記した凸軸部25Aは、蓋ケース22が組み付けられた際に、蓋ケース22に形成された軸受孔22Gに差し込まれて、この軸受孔22Gによって回転可能に軸支されるようになっている。一方、後者の凹軸部25Bは、図4に示されるように、前述した軸方向に貫通形成されたセレーション軸孔25Cの外周側を覆うように、円環状に繋がって形成されている。この凹軸部25Bは、第2ギア25が本体ケース21の第2収容部21B内にセットされることにより、この第2収容部21Bから突出した円弧状に湾曲した軸受21Jが、軸方向に差し込まれるようになっている。
【0045】
ここで、軸受21Jは、凹軸部25Bの湾曲した凹み形状に合致するように湾曲して形成されており、円環状に連なって形成された凹軸部25Bの円周方向の一部に差し込まれることにより、この一部の支えによって、第2ギア25を回転可能に軸支するようになっている。このように、第2ギア25に凹軸部25Bを形成したことにより、この凹軸部25Bによって囲まれた肉厚部分に、この凹軸部25Bの半径方向内方側の立壁面を外周面とする円筒状の「軸部」が形成されている。
【0046】
ここで、上記した軸受21Jは、図2に示されるように、その円弧状に湾曲した円周領域のうち、第1ギア23の中心に近い側の円周領域部分が欠落して、第1ギア23の中心から遠い側の円周領域部分に形状を有して形成されている。詳しくは、上記した軸受21Jの湾曲形状は、同湾曲形状が円環状に連なって形成されたと想定された場合に、ウォームホイール24と径方向の配置が重なるように配置形成されており、この配置が重なる部分が欠落した形状に形成されている。
【0047】
したがって、上記のように突出形成された軸受21Jに、第2ギア25の凹軸部25Bを差し込んで、第2ギア25を第2収容部21B内にセットすることにより、第2ギア25は、その凹軸部25Bによって囲まれて形成された軸部が、ウォームホイール24と径方向の配置が重なって、第1ギア23の回転中心に近い位置に配置された状態として、第1ギア23と噛合した状態に組み付けられる。
【0048】
上記した第2ギア25は、これと噛合状態となっている第1ギア23が、後述するウォームギア26からの回転出力の伝達を受けて回転駆動することにより、この第1ギア23から回転出力の伝達を受けて回転駆動する。このとき、第2ギア25は、第1ギア23からの回転出力の伝達を受ける噛合部から、第1ギア23の回転中心から遠ざかる方向に押圧力の作用を受ける。
【0049】
しかし、この第2ギア25が受ける押圧力は、第2ギア25の凸軸部25Aを軸支する蓋ケース22の軸受孔22Gと、凹軸部25B(軸部)を軸支する本体ケース21の軸受21Jとによって、安定して受け止められるため、第2ギア25は、第1ギア23からの回転出力の伝達を受けても、傾いたりすることなく良好に軸回転できるようになっている。詳しくは、上記した本体ケース21の軸受21Jは、その円周領域の一部が欠落した形状に形成されているが、第2ギア25が押圧力を受ける各方面には形状を有しているため、第2ギア25が受けた押圧力を安定して受け止められるようになっている。
【0050】
ここで、上記した第2ギア25には、その軸方向に面を向けている両側の盤面部に、複数の凹みが形成されて放熱溝25Dが形成されている。この放熱溝25Dは、第2ギア25を樹脂成形した際に、第2ギア25の残存熱をより効率的に外部へ放出できるように機能するものである。この放熱溝25Dにより、第2ギア25の放熱性が高められて、成形後の第2ギア25の残存熱による熱変形が防がれることで、第2ギア25がより精度良く成形されるようになっている。なお、前述した第2ギア25に形成された凹軸部25Bも、第2ギア25の軸方向に面を向けている盤面部から凹んで形成されているため、この凹軸部25Bも、「放熱溝」としての機能を備えたものとなっている。
【0051】
次に、図2を参照して、ウォームギア26の構成について説明する。このウォームギア26は、その丸棒状の本体部の外周面に螺旋状の歯が切られて形成されており、前述した本体ケース21の差込口21Dに長手方向(軸方向)に差し込まれることにより、その切られた歯の一部を本体ケース21の露出口21Fから露出させた状態として、本体ケース21にセットされるようになっている。
【0052】
このウォームギア26は、図5に示されるように、その丸棒状の本体部の差込方向の先端部に、リング状の下部ワッシャ27Bと円筒状の下部軸受28Bとが軸方向に差し込まれた状態で、本体ケース21にセットされる。これにより、下部軸受28Bが本体ケース21に嵌め込まれて軸支された状態となるため、上記したウォームギア26の差込方向の先端部は、この下部軸受28Bによって回転可能に軸支された状態となって本体ケース21に組み付けられる。また、ウォームギア26の差込方向とは反対側の端部は、リング状の上部ワッシャ27Aとハット型の上部軸受28Aとが軸方向に差し込まれた状態で本体ケース21にセットされる。
【0053】
これにより、上部軸受28Aの円板状に張り出したフランジ部の座面が、差込口21Dの口内に形成された座面21Qに軸方向に当接して嵌め込まれた状態となるため、上記したウォームギア26の端部は、この上部軸受28Aによって回転可能に軸支された状態として本体ケース21に組み付けられる。これにより、ウォームギア26は、本体ケース21に対して、その外周部に形成された螺旋状の歯の一部を、露出口21Fから露出させた状態として、前述した第1収容部21A内にセットされるウォームホイール24の外周歯部に噛合させられる状態となって組み付けられるようになっている。
【0054】
そして、上記したウォームギア26の差込方向とは反対側の端部は、その端部に形成された凹み内に、角棒状のフレキシブルワイヤ29の一端部が差し込まれることにより、互いの断面形状が嵌合して、互いに回転方向に一体的に連結されるようになっている。このフレキシブルワイヤ29は、その軸方向の両端部分が、中実の鋼材によって高い剛性を備えて形成されているが、その軸方向の中央部分は、細い鋼材が巻きバネ状に巻かれることによって、首振り状に撓むことのできる可撓性を有した中空形状に形成されている。
【0055】
上記したフレキシブルワイヤ29は、図5に示されるように、その図示左方側に示された他端部が、前述した電気モータ10の回転出力軸10Aに軸方向に差し込まれることにより、この回転出力軸10Aの端部に形成された凹み内に差し込まれて嵌合し、同端部に回転方向に一体的に連結されるようになっている。ここで、フレキシブルワイヤ29は、そのどちらか一方側の端部を、予め電気モータ10の回転出力軸10Aの端部か、ウォームギア26の端部かのどちらか一方側に差し込んで嵌合させておき、前述したように取付座11を台座部21Cに回し込みながらセットすることにより、その差し込みの相手側となる端部の凹みの断面形状に合致するように回転位置が合わせされて差し込まれるため、かかる差し込みの操作を簡便に行えるようになっている。
【0056】
上記のように電気モータ10の回転出力軸10Aとウォームギア26とに軸連結されたフレキシブルワイヤ29は、電気モータ10を回転駆動させることにより、回転出力軸10Aから回転出力の伝達を受けて軸回転し、かかる回転出力をウォームギア26に回転出力伝達できるようになっている。ここで、上記したフレキシブルワイヤ29は、電気モータ10の回転出力軸10Aが、ウォームギア26の中心軸に対して偏心した状態に組み付けられた場合でも、その中央部分を首振りさせる撓み変形によって、この偏心量を吸収し、電気モータ10からの回転出力をウォームギア26に良好に伝達できるようになっている。
【0057】
上記構成の減速装置20は、ウォームギア26、ウォームホイール24、第1ギア23及び第2ギア25のそれぞれの間に設定されたギア比により、電気モータ10から出力された回転速度を減速させて、回転出力軸10Aとなるロッド4R(図1参照)に回転出力する。具体的には、本実施例の減速装置20では、ウォームギア26からウォームホイール24に回転出力される際に回転速度が50分の1に減速され、更に、第1ギア23から第2ギア25に回転出力される際に回転速度が3分の1に減速されるようになっている。
【0058】
このように、本実施例の電気モータの取付け構造によれば、差込部12と凹部21Mとの差込構造が、減速装置20に設けられたウォームギア26(回転入力軸)を軸支する上部軸受28A(軸受部)とは半径方向の配置が重ならないように設けられているため、差込部12が長く形成されていても、差込部12の差込み移動が上部軸受28Aによって邪魔されなくなる。したがって、差込部12を台座部21Cの凹部21M内により深く差し込めるようになるため、差込部12に必要な所定の差込み長さを確保した上で、取付座11と台座部21Cとを連結した全長長さの短縮を図ることができる。
【0059】
また、差込部12が、減速装置20におけるウォームギア26とウォームホイール24との噛合部との干渉を回避することのできる形状に形成されていることにより、差込部12の差込み移動が、上記した噛合構造によって邪魔されなくなる。したがって、差込部12を台座部21Cの凹部21M内により深く差し込めるようになるため、取付座11と台座部21Cとを連結した全長長さの短縮を図ることができる。
【0060】
また、差込部12と凹部21Mとの差込構造が同一円周上の円弧型形状に形成されていると共に、差込部12の円弧長さが凹部21Mの円弧長さよりも短く形成されていることにより、差込部12を凹部21M内に差し込みやすくなると共に、差込部12を回しながら凹部21M内に差し込めるようになる。したがって、取付座11を台座部21Cに取付けるに際して、差込部12を凹部21M内に回しながら差し込むことによって、回転出力軸10A(或いは回転出力軸10Aに予め装着されたフレキシブルワイヤ29)の端部をウォームギア26に予め装着されたフレキシブルワイヤ29(或いはウォームギア26)の端部に回転させながら差し込んで嵌合させることができ、両軸の軸連結を容易に行えるようにすることができる。
【0061】
また、電気モータ10及び減速装置20の全長長さの短縮により、これらを狭い設置スペースしかない車両用シート1内に有効的に設置することが可能となる。
【実施例2】
【0062】
続いて、実施例2の電気モータの取付け構造について、図7を用いて説明する。なお、本実施例では、実施例1で示した電気モータの取付け構造と実質的な構成や作用効果が同じとなっている箇所については、それらの構成に同一の符号を付して説明を省略し、異なる箇所について詳しく説明することとする。
【0063】
本実施例の電気モータの取付け構造では、差込部14と凹部21Nとの差込構造が、円周方向の三箇所に互いに離間して形成された断面四角形状の各凹部21N内に、同断面四角形状の三本の角棒状の差込部14が差し込まれる構造となっている。この差込構造も、実施例1で示した構成と同じように、差込口21Dの外周側位置に形成されており、減速装置20のウォームギア26とウォームホイール24とが噛合する噛合部が位置する円周領域部分には差込部14が差し込まれない構成となっている。
【実施例3】
【0064】
続いて、実施例3の電気モータの取付け構造について、図8を用いて説明する。なお、本実施例では、実施例1又は実施例2で示した電気モータの取付け構造と実質的な構成や作用効果が同じとなっている箇所については、それらの構成に同一の符号を付して説明を省略し、異なる箇所について詳しく説明することとする。
【0065】
本実施例の電気モータの取付け構造では、差込部15と凹部21Pとの差込構造が、円周方向の三箇所に互いに離間して形成された断面円弧型形状の各凹部21P内に、同断面円弧型形状の三枚の曲板状の差込部15が差し込まれる構造となっている。この差込構造も、実施例1で示した構成と同じように、差込口21Dの外周側位置に形成されており、減速装置20のウォームギア26とウォームホイール24とが噛合する噛合部が位置する円周領域部分には差込部15が差し込まれない構成となっている。また、各差込部15の円弧長さが、各凹部21Pの円弧長さよりも短く設定されていて、各差込部15が各凹部21P内で回転できるようになっている点は、実施例1と同じ構成となっている。
【実施例4】
【0066】
続いて、実施例4の電気モータの取付け構造について、図9を用いて説明する。なお、本実施例では、実施例1〜実施例3で示した電気モータの取付け構造と実質的な構成や作用効果が同じとなっている箇所については、それらの構成に同一の符号を付して説明を省略し、異なる箇所について詳しく説明することとする。
【0067】
本実施例の電気モータの取付け構造では、電気モータ10の取付座11(取付け部)に凹部16が凹み形成されており、減速装置20の本体ケース21の台座部21C(被取付け部)に、上記した凹部16に差し込まれる差込部21Rが突出形成されている。これら凹部16や差込部21Rの形状は、実施例1の図5で示した凹部21Mや差込部12と同じように断面C字状にその円周方向の形状の一部が欠落した凹み形状或いは円筒型形状に形成されている。なお、上記した凹部16や差込部21Rの形状は、実施例2や実施例3で示した構成のように、円周方向に複数に分割されて構成されたものであってもよい。
【0068】
以上、本発明の実施形態を四つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。例えば、本発明の電気モータの取付け構造は、車両用シートを昇降させてフロアに対する設置高さを変化させるための装置や、シートバックを中折れ作動させるための装置や、アクティブヘッドレストを作動させるための装置など、車両用シートに関連して設けられる各種駆動装置の駆動用に用いられる電気モータと減速装置の組み合わせ構造に適用することができる。
【0069】
また、上記した電気モータと減速装置の組み合わせ構造は、車両用シートに関連した駆動装置として設けられる用途以外でも、各種の駆動装置に対して適用することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】実施例1の電気モータの取付け構造が採用された電動駆動装置の概略配置を表した斜視図である。
【図2】電動駆動装置の分解斜視図である。
【図3】電動駆動装置の組み図である。
【図4】図3のIV-IV線断面図である。
【図5】減速装置の台座部に形成された凹部の形状を表した構成図である。
【図6】電動駆動装置の内部構造図である。
【図7】実施例2の電気モータの取付け構造の凹部の形状を表した構成図である。
【図8】実施例3の電気モータの取付け構造の凹部の形状を表した構成図である。
【図9】実施例4の電気モータの取付け構造を表した構成図である。
【符号の説明】
【0071】
1 車両用シート
2 シートバック
2F バックフレーム
2Fs サイドフレーム
2Fa アッパフレーム
2Fb 上部補強板
2Fc 下部補強板
3 シートクッション
3Fs サイドフレーム
4 リクライニング装置
4R ロッド
5 電動駆動装置
10 電気モータ
10A 回転出力軸
11 取付座(取付け部)
11A ネジ締め部
12 差込部
13 配線
14 差込部
15 差込部
16 凹部
20 減速装置
21 本体ケース
21A 第1収容部
21B 第2収容部
21C 台座部(被取付け部)
21D 差込口
21E ネジ締め部
21F 露出口
21G 支軸差込溝
21H 出力軸挿通孔
21J 軸受
21K 放熱溝
21L ネジ締め部
21M 凹部
21N 凹部
21P 凹部
21Q 座面
21R 差込部
22 蓋ケース
22A 第1収容蓋
22B 第2収容蓋
22F 支軸差込溝
22G 軸受孔
22J 放熱溝
22K ネジ締め部
23 第1ギア
23A 軸孔
23B 支軸
24 ウォームホイール(減速ギア)
24A 放熱溝
25 第2ギア
25A 凸軸部
25B 凹軸部
25C セレーション軸孔
25D 放熱溝
26 ウォームギア(回転入力軸)
27A 上部ワッシャ
27B 下部ワッシャ
28A 上部軸受(軸受部)
28B 下部軸受
29 フレキシブルワイヤ(回転入力軸)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動源となる電気モータを減速装置に回転出力伝達可能に連結するための電気モータの取付け構造であって、
前記電気モータには前記減速装置への取付け部が形成されており、該取付け部を前記減速装置の被取付け部にセットして取付けることにより前記電気モータに備えられた回転出力軸と前記減速装置に備えられた回転入力軸とが互いに動力伝達可能に軸連結されるようになっており、
前記取付け部が前記被取付け部に取付けられる取付け構造はそのどちらか一方に凹み形成された凹部内に他方に突出形成された差込部が差し込まれてセットされる取付け構造となっており、該差込部が前記凹部内に差し込まれてセットされる差込構造は前記減速装置に設けられた前記回転入力軸を軸支する軸受部とは半径方向の配置が重ならないように設けられていることを特徴とする電気モータの取付け構造。
【請求項2】
請求項1に記載の電気モータの取付け構造であって、
前記差込部が前記凹部内に差し込まれてセットされる差込構造は、前記減速装置に備えられた回転入力軸の軸線まわりに描かれる一つの円周上の位置に配されており、該差込構造の形状はその円周領域のうち少なくとも前記減速装置の回転入力軸と該回転入力軸に噛合して設けられた減速ギアとの噛合部が配置された円周領域部分が欠落した形状となっていることを特徴とする電気モータの取付け構造。
【請求項3】
請求項2に記載の電気モータの取付け構造であって、
前記差込部が前記凹部内に差し込まれてセットされる差込構造は、前記凹部が前記回転入力軸の軸線まわりに描かれる円周形状に沿って湾曲した円弧型形状に凹んで形成されており、前記差込部が前記凹部の円弧型形状に合致する円弧型形状に突出して形成されており、該差込部の円弧型形状の円弧長さが前記凹部の円弧型形状の円弧長さよりも短く形成されていることを特徴とする電気モータの取付け構造。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかに記載の電気モータの取付け構造であって、
前記電気モータ及び減速装置が車両用シートのシートバックの背凭れ角度を調整する電動式リクライニング装置の駆動に用いられる電動駆動装置を構成していることを特徴とする電気モータの取付け構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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