説明

電気接続装置

【課題】単純なシーソー構造の接点構造であってもアークによる接点の劣化を抑制することができる小型且つ安価な構造の電気接続装置を提供する。
【解決手段】本装置は、電流を通電・遮断する可動接点5及び固定接点6を備える電気接続装置1であって、可動接点及び固定接点のうちの少なくとも一方の接点の接触面は、可動接点及び固定接点の動作方向Dに直交する平面に対して傾斜している。これら可動接点5及び固定接点6のそれぞれの接触面5a、6aは、動作方向に直交する平面に対して傾斜していることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気接続装置に関し、さらに詳しくは、単純なシーソー構造の接点構造であってもアークによる接点の劣化を抑制することができる小型且つ安価な構造の電気接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両や電気製品等に一般的に使用される電気接続装置において、その劣化要因のひとつとして「アーク発生による接点の劣化」があり、その対策を施したスイッチ装置が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。この特許文献1には、アークが発生する部分と通常導通部とを別々に設けて固定接点を構成し、接点開閉時に固定接点に対して可動接点を2段階に分けて接触させることで、アーク発生による劣化を防止することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−39976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1の技術では、アーク劣化の効果は期待できるものの、次のような問題点を持っている。すなわち、通常導通部(導通接点)とは別にアークが発生する部分(アーク接点)を設ける必要がある。そのため、アーク接点としての構造物を追加して設置するためのスペース確保が必要になり、スイッチ装置のサイズが大きく、コストが高くなる。また、固定接点に対して可動接点を2段階に分けて接触させるためには可動接点をスライドさせる必要があり、通常普及している単純なシーソー式の接点構造を有するスイッチ装置では実現することが困難である。
【0005】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、単純なシーソー構造の接点構造であってもアークによる接点の劣化を抑制することができる小型且つ安価な構造の電気接続装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、電流を通電・遮断する可動接点及び固定接点を備える電気接続装置であって、前記可動接点及び前記固定接点のうちの少なくとも一方の接点の接触面は、該可動接点及び該固定接点の動作方向に直交する平面に対して傾斜していることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載において、前記可動接点及び前記固定接点のそれぞれの接触面は、前記動作方向に直交する平面に対して傾斜していることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載において、前記可動接点及び前記固定接点は、それぞれの接触面を接触させる際に各接触面が所定距離の間を摺動するように構成されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の電気接続装置によると、少なくとも一方の接点の接触面が各接点の動作方向に直交する平面に対して傾斜しているので、可動接点及び固定接点を接触させる際に、各接触面の縁部でアークが発生してから各接触面の中央部で面接触する。一方、可動接点及び固定接点を離間させる際に、各接触面の中央部での面接触が解除されてから各接触面の縁部でアークが発生する。このように、可動接点及び固定接点の各接触面においてアークが発生する部位と通常導通部とが異なる部位となるので、アークによる接点の劣化を抑制することができる。また、従来のように通常導通部とは別にアーク接点としての構造物を追加して設けるものに比べて、小型且つ安価な構造とすることができる。さらに、単純なシーソー式の接点構造であってもアークによる接点の劣化を抑制できる。
また、前記可動接点及び前記固定接点のそれぞれの接触面が、前記動作方向に直交する平面に対して傾斜している場合は、可動接点の可動量及び動作方向に対してのねじれを必要最小限として各接点を接触させることができる。
さらに、前記可動接点及び前記固定接点が、それぞれの接触面を接触させる際に各接触面が所定距離の間を摺動するように構成されている場合は、各接触面が摺動により平滑化されるため、各接触面での抵抗が安定して良好なスイッチ性能を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
【図1】実施例に係るスイッチ装置(NO接点の開放状態)の模式図であり、(a)は正面図を示し、(b)は(a)のA−A線断面図を示す。Dは可動接点の動作方向を示す。
【図2】上記スイッチ装置(NO接点の閉鎖状態)の模式図であり、(a)は正面図を示し、(b)は(a)のA−A線断面図を示す。
【図3】図1(b)の拡大図であり、上記NO接点の各接触面の傾斜角α、βを説明するための説明図である。
【図4】NO接点(傾斜角αが傾斜角βより大きな場合)の閉鎖動作を説明するための説明図であり、(a)はアーク発生状態を示し、(b)は各接触面の縁部が接触した状態を示し、(c)は各接触面の中央部が接触した状態を示す。
【図5】NO接点(傾斜角αが傾斜角βより小さな場合)の閉鎖動作を説明するための説明図であり、(a)はアーク発生状態を示し、(b)は各接触面の縁部が接触した状態を示し、(c)は各接触面の中央部が接触した状態を示す。
【図6】NO接点(傾斜角α、βが同じ場合)の閉鎖動作を説明するための説明図であり、(a)はアーク発生状態を示し、(b)は他のアーク発生状態を示し、(c)は各接触面の中央部が接触した状態を示す。
【図7】NO接点の閉鎖動作を説明するための説明図であり、(a)は各接触面の中央部が接触した状態を示し、(b)は各接触面が摺動した状態を示す。Lは摺動距離を示す。
【図8】スイッチ装置の他の形態を説明するための説明図であり、(a)は正面図であり、(b)は(a)のA−A線断面図を示す。
【図9】スイッチ装置の更に他の形態を説明するための説明図であり、(a)は正面図であり、(b)は(a)のA−A線断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
【0010】
1.電気接続装置
本実施形態1.に係る電気接続装置は、電流を通電・遮断する可動接点及び固定接点を備える電気接続装置であって、前記可動接点及び前記固定接点のうちの少なくとも一方の接点の接触面は、該可動接点及び該固定接点の動作方向に直交する平面に対して傾斜していることを特徴とする。なお、上記「動作方向」とは、可動接点及び固定接点が接触又は離間する方向を意図する。
【0011】
上記実施形態1.の電気接続装置としては、例えば、(1)可動接点及び固定接点のそれぞれの接触面が動作方向に直交する平面に対して傾斜している形態(例えば、図1及び図8等参照)、(2)可動接点及び固定接点のうちの一方の接点が動作方向に直交する平面に対して傾斜し、他方の接点が動作方向に直交している形態(例えば、図9等参照)等を挙げることができる。これらのうち、可動接点の可動量及び動作方向に対してのねじれを小さくできるといった観点から、上記(1)形態であることが好ましい。
【0012】
上記(1)形態では、例えば、固定接点及び可動接点の各接触面の動作方向に直交する平面に対する傾斜角(α、β)は同じであってもよいし、異なっていてもよい。各傾斜角(α、β)が異なる場合(例えば、図4及び図5等参照)、通常、各接点を接触させる際に各接触面において先に近接する縁部でアーク(A)が発生してから各接触面の中央部が面接触する。一方、各傾斜角(α、β)が同じである場合(例えば、図6等参照)、通常、各接点を接触させる際に各接触面において各接点の鋭角となる縁部でアーク(A)が発生してから各接触面の中央部が面接触する。このように、各接触面の各傾斜角(α、β)の関係に拘わらずアークによる接点の劣化を抑制できる。よって、各接点を、部品の品質(例えば、傾斜角・精度の管理等)に特別な配慮を必要とせず通常の製造工程で製造することができる。
【0013】
上記傾斜角(α)としては、例えば、5〜60度(好ましくは10〜40度、特に20〜30度)等を挙げることができる(例えば、図3等参照)。また、上記傾斜角(β)としては、例えば、5〜60度(好ましくは10〜40度、特に20〜30度)等を挙げることができる(例えば、図3等参照)。また、傾斜角(α)と傾斜角(β)との差は、例えば、0〜45度(好ましくは1〜10度、特に1〜5度)であることが好ましい。
【0014】
上記実施形態1.の電気接続装置としては、例えば、上記可動接点及び固定接点は、それぞれの接触面を接触させる際に各接触面が所定距離(L)の間を摺動するように構成されている形態(例えば、図7等参照)を挙げることができる。この形態は、摺動性といった観点から、上記(1)形態で採用されることが好ましい。上記所定距離(L)としては、例えば、0.01〜4mm(好ましくは0.02〜1mm、特に0.05〜0.20mm)等を挙げることができる(例えば、図7等参照)。
【実施例】
【0015】
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本実施例では、本発明に係る「電気接続装置」としてシーソー式の接点構造を備えるスイッチ装置を例示する。
【0016】
(1)スイッチ装置の構成
本実施例に係るスイッチ装置1は、図1及び図2に示すように、図示しないスイッチ本体内に、NO接点(常開接点)2、COM接点(共通接点)3、及びNC接点(常閉接点)4を備えている。このNO接点2は、互いに接触・離間する可動接点5及び固定接点6を有している。また、NC接点4は、互いに接触・離間する可動接点7及び固定接点8を有している。また、COM接点3では、支点9により長尺板状の可動接片10が傾動自在に支持されている。この可動接片10には、その一端側に可動接点5が設けられ、その他端側に可動接点7が設けられている。また、スイッチ本体内には、可動接点5と対向する位置に固定接点6が設けられ、可動接点7と対向する位置に固定接点8が設けられている。そして、図示しない操作部を操作して可動接片10を傾動させることにより、可動接点5、7が固定接点6、8に対して接触・離間してNO接点2及びNC接点4が開閉される。
【0017】
上記NO接点2では、可動接点5及び固定接点6のそれぞれの接触面5a、6aは、可動接点5及び固定接点6の動作方向Dに対して傾斜されている。これら各接触面5a、6aの傾斜方向は、可動接片10の長尺方向と直交する方向に沿っている。また、図3に示すように、固定接点6の接触面6aの動作方向Dに対する傾斜角αは約24度とされ、可動接点5の接触面5aの動作方向Dに対する傾斜角βは約26度とされている。
【0018】
また、上記NO接点2では、図7に示すように、可動接点5及び固定接点6は、それぞれの接触面5a、6aを接触させる際に各接触面5a、6aが所定距離L(例えば、約0.1mm)の間を摺動するように構成されている。具体的には、各接触面5a、6aが面接触した状態(図7(a)参照)より可動接点5aが動作方向Dに押圧されると、その押圧力Pの分散力P1により接触面6aに対して接触面5aが所定距離Lの間で摺動してNO接点2は閉鎖状態とされる。なお、本実施例では、NC接点4の詳細構造については説明を省略するが、NC接点4のアークによる劣化を抑制する場合はNO接点2と同様の構造とすることが望ましい。
【0019】
(2)スイッチ装置の作用
次に、上記構成のスイッチ装置1におけるNO接点2の閉鎖動作について説明する。なお、本実施例では、NO接点2の各接触面5a、6aの傾斜角α、βを製作誤差等の範囲内で同じとなるようした。したがって、各接触面5a、6aの各傾斜角α、βは、製作誤差等の影響で異なる場合と完全に一致する場合とが生じるものとする。
【0020】
上記傾斜角αが傾斜角βより大きな場合(α>β)には、図4に示すように、各接点5、6を接触させる際に各接触面5a、6aにおいて先に近接する縁部でアークAが発生し(図4(a)参照)、次に、そのアークAが発生した縁部が接触し(図4(b)参照)、次いで、可動接片10のねじれを伴って各接触面5a、6aの中央部が面接触する(図4(c)参照)。その後、その面接触状態の接触面5aが接触面6aに対して所定距離Lの間で摺動して(図7参照)、NO接点2は閉鎖状態とされる。一方、可動接点5及び固定接点6を離間させる際には、各接触面5a、6aの中央部での面接触が解除されてから各接触面5a、6aの縁部でアークAが発生する(図4(a)参照)。
【0021】
また、上記傾斜角αが傾斜角βより小さな場合(α<β)には、図5に示すように、各接点5,6を接触させる際に各接触面5a、6aにおいて先に近接する縁部でアークAが発生し(図5(a)参照)、次に、そのアークAが発生した縁部が接触し(図5(b)参照)、次いで、可動接片10のねじれを伴って各接触面5a、6aの中央部が面接触する(図5(c)参照)。その後、その面接触状態の接触面5aが接触面6aに対して所定距離Lの間で摺動して(図7参照)、NO接点2は閉鎖状態とされる。一方、可動接点5及び固定接点6を離間させる際には、各接触面5a、6aの中央部での面接触が解除されてから各接触面5a、6aの縁部でアークAが発生する(図5(a)参照)。
【0022】
さらに、上記傾斜角αと傾斜角βとが一致する場合(α=β)には、図6に示すように、各接点5,6を接触させる際に固定接点6の鋭角となる縁部でアークAが発生するか(図6(a)参照)、又は可動接点5の鋭角となる縁部でアークAが発生し(図6(b)参照)、次に、各接触面5a、6aの中央部が面接触する(図6(c)参照)。その後、その面触接状態の接触面5aが接触面6aに対して所定距離Lの間で摺動して(図7参照)、NO接点2は閉鎖状態とされる。一方、可動接点5及び固定接点6を離間させる際には、各接触面5a、6aの中央部での面接触が解除されてから各接触面5a、6aの縁部でアークAが発生する(図6(a)(b)参照)。
【0023】
(3)実施例の効果
以上より、本実施例のスイッチ装置1によると、NO接点2を構成する可動接点5及び固定接点6のそれぞれの接触面5a、6aを各接点5,6の動作方向Dに直交する平面に対して傾斜させたので、可動接点5及び固定接点6を接触させる際に、各接触面5a、6aの縁部でアークAが発生してから各接触面5a、6aの中央部が面接触する。一方、可動接点5及び固定接点6を離間させる際に、各接触面5a、6aの中央部での面接触が解除されてから各接触面5a、6aの縁部でアークAが発生する。このように、可動接点5及び固定接点6の各接触面5a、6aにおいてアークAが発生する部位と通常導通部とが異なる部位となるので、アークAによる接点5,6の劣化を抑制することができる。また、従来のように通常導通部とは別にアーク接点としての構造物を追加して設けるものに比べて、小型且つ安価な構造とすることができる。さらに、単純なシーソー式の接点構造であってアークAによる接点の劣化を抑制できる。特に、本実施例では、各接触面5a、6aの各傾斜角α、βにおいて製作誤差等による大小関係に拘わらずアークAによる接点5、6の劣化を抑制できる。よって、各接点5,6を、部品の品質(例えば、傾斜角・精度の管理等)に特別な配慮を必要とせず通常の製造工程で製造することができる。
【0024】
さらに、本実施例では、可動接点5及び固定接点6を、それぞれの接触面5a、6aを接触させる際に各接触面5a、6aが所定距離Lの間を摺動するように構成したので、各接触面5a、6aが摺動により平滑化されるため、各接触面5a、6aでの抵抗が安定して良好なスイッチ性能を維持できる。
【0025】
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。すなわち、上記実施例では、可動接片10の一端側に可動接点5を設ける形態を例示したが、これに限定されず、例えば、図8に示すように、可動接片12の一端側を、長尺方向を軸心としてねじって可動接点13とするようにしてもよい。
【0026】
また、上記実施例では、可動接点5及び固定接点6の各接触面5a、6aを動作方向Dに対して傾斜させる形態を例示したが、これに限定されず、例えば、図9に示すように、可動接点14の接触面14aを動作方向Dに直交する平面に対して傾斜させ、固定接点15の接触面15aを動作方向Dに直交させて構成したり、固定接点の接触面を動作方向に直交する平面に対して傾斜させ、可動接点の接触面を動作方向に直交させて構成したりしてもよい。
【0027】
また、上記実施例では、NO接点2の各接触面5a、6aの傾斜角α、βを製作誤差等の範囲内で同じとする形態を例示したが、これに限定されず、例えば、NO接点2の各接触面5a、6aの傾斜角α、βを意図的に異なる値としてもよい。
【0028】
また、上記実施例では、NO接点2の各接触面5a、6aを動作方向Dに直交する平面に対して傾斜させる形態を例示したが、これに限定されず、例えば、NO接点2に加えて又は替えて、NC接点4の各接触面を動作方向に対して傾斜させるようにしてもよい。
【0029】
また、上記実施例では、NO接点2の各接触面5a、6aを可動接片10の長尺方向と交差する方向に沿って傾斜させるようにしたが、これに限定されず、例えば、NO接点2の各接触面5a、6aを可動接片10の長尺方向に沿って傾斜させるようにしてもよい。
【0030】
また、上記実施例では、NO接点2の各接触面5a、6aの中央部を接触させた状態より所定距離Lの間で各接触面5a、6aを摺動させるようにしたが、これに限定されず、例えば、各接触面5a、6aを摺動させないようにしてもよい。
【0031】
また、上記実施例において、NO接点2の各接触面5a、6aの平面形状としては、例えば、円形(楕円等も含む)、多角形、異形等を挙げることができる。また、NO接点2の各接触面5a、6aの周縁部にR部や面取り部等を形成してもよい。
【0032】
また、上記実施例では、電気接続装置としてスイッチ装置1を例示したが、これに限定されず、例えば、リレー装置等としてもよい。
【0033】
さらに、上記実施例では、シーソー式の接点構造を有するスイッチ装置1を例示したが、これに限定されず、シーソー式、スライド式、ロータリー式等のうちの1種又は2種以上の組み合わせの接点構造を有するスイッチ装置としてもよい。なお、上記スイッチ装置1としては、例えば、トグルスイッチ、プッシュスイッチ(押しボタンスイッチ等も含む。)、スライドスイッチ、ロータリースイッチ等を挙げることができる。
【0034】
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
【0035】
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
車両、電気製品等に用いられる電気接続装置に関する技術として広く利用される。
【符号の説明】
【0037】
1;スイッチ装置、5;可動接点、5a;接触面、6;固定接点、6a;接触面、D:動作方向、L;所定距離。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電流を通電・遮断する可動接点及び固定接点を備える電気接続装置であって、
前記可動接点及び前記固定接点のうちの少なくとも一方の接点の接触面は、該可動接点及び該固定接点の動作方向に直交する平面に対して傾斜していることを特徴とする電気接続装置。
【請求項2】
前記可動接点及び前記固定接点のそれぞれの接触面は、前記動作方向に直交する平面に対して傾斜している請求項1記載の電気接続装置。
【請求項3】
前記可動接点及び前記固定接点は、それぞれの接触面を接触させる際に各接触面が所定距離の間を摺動するように構成されている請求項1又は2に記載の電気接続装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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