説明

電池配線モジュール

【課題】単電池への電池配線モジュールの装着の際の不具合を防止する。
【解決手段】電池配線モジュール20は、接続部材21,22における接続方向の一方の側を接続部材21,22に沿って延出されてなる第1底板27,31上に保持する第1ユニット25A,25Bと、接続部材21,22における接続方向の他方の側を接続部材21,22に沿って延出されてなる第2底板39,43上に保持する第2ユニット37A,37Bと、を備え、第1ユニット25A,25B及び第2ユニット37A,37Bの少なくとも一方と接続部材21,22との間は接続部材21,22の接続方向にスライド移動可能とされており、第2底板39,43側に延出された第1底板27,31と、第1底板27,31側に延出された第2底板39,43とは、第1底板27,31と第2底板39,43との間において接続部材21,22が単電池11側に露出しない位置まで延出されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池配線モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリッド車用の電池モジュールは、内部に発電要素を有する扁平な形状の本体部と、正極及び負極の電極端子とからなる複数の単電池を重ねて配列されている。そして、隣り合う単電池の電極端子間が接続部材(バスバー)で接続されることにより複数の単電池が直列や並列に接続されるようになっている。
【0003】
ここで、下記特許文献1の構成では、合成樹脂製の基板部にインサート成形により複数のバスバーを組み込んで構成されたバッテリ接続プレートが記載されており、このバッテリ接続プレートを複数の電池に装着することで複数のバスバーを一体的に接続するようになっている。
【0004】
ここで、バッテリ接続プレート(電池配線モジュール)の単電池への装着に際しては、電極間ピッチの寸法誤差等により不具合が生じないようにする必要がある。
特許文献1の構成では、電極間ピッチの寸法誤差により単電池への装着に不具合が生じることを防止するために、バッテリ接続プレート(電池配線モジュール)の基板部にピッチ調整手段を設け、このピッチ調整手段により、電極間ピッチの寸法誤差を吸収するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−149909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、特許文献1のピッチ調整手段は、基板部の長手方向と直交する複数のスリットを形成するものであるが、このように基板部にスリットを形成する場合のように基板部のみの構成によりピッチ調整手段を設けると基板部の強度が不足することが懸念される。
【0007】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、単電池への装着の際の不具合を防止することが可能な電池配線モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る電池配線モジュールは、正極及び負極の電極端子を有する単電池を複数個並べて構成された単電池群における隣り合う単電池の電極端子間を接続する接続部材を備えて構成され前記単電池群に取付けられる電池配線モジュールであって、前記接続部材における接続方向の一方の側を前記接続部材に沿って延出されてなる第1底板上に保持する第1ユニットと、前記接続部材における接続方向の他方の側を前記接続部材に沿って延出されてなる第2底板上に保持する第2ユニットと、を備え、前記第1ユニット及び前記第2ユニットの少なくとも一方と前記接続部材との間は前記接続部材の接続方向にスライド移動可能とされており、前記第2底板側に延出された前記第1底板と、前記第1底板側に延出された前記第2底板とは、前記第1底板と前記第2底板との間において前記接続部材が前記単電池側に露出しない位置まで延出されているところに特徴を有する。
【0009】
本構成によれば、単電池と電池配線モジュールとの間に寸法誤差が生じた場合であっても、第1ユニット及び第2ユニットの少なくとも一方と接続部材との間は接続部材の接続方向にスライド移動可能とされているため、単電池と電池配線モジュールとの間の寸法誤差を、第1ユニット及び第2ユニットの少なくとも一方と接続部材との間で行われるスライド移動で吸収することが可能になる。よって、寸法の誤差等に起因した電池配線モジュールの装着の際の不具合を防止することができる。また、第1ユニットや第2ユニットの構成のみによって寸法誤差を吸収させる構成ではないため、第1ユニットや第2ユニットのみに寸法誤差を吸収させる構成を設ける場合と比較して第1ユニットや第2ユニットの強度の低下を抑制することができる。
【0010】
さらに、第2底板側に延出された第1底板と、第1底板側に延出された第2底板とは、互いに接続部材が単電池側に露出しない位置まで延出されているため、接続部材が単電池側に露出することによる絶縁性の低下を防止することが可能になる。
【0011】
上記構成に加えて以下の構成を有すればより好ましい。
・前記第1底板及び第2底板のうちの一方には、前記第1底板及び第2底板のうちの他方を前記単電池側から受ける受け部が形成されている。
このようにすれば、簡易な構成で接続部材の単電池側を絶縁できる。また、前記第1ユニット及び前記第2ユニットの少なくとも一方と前記接続部材との間が第1底板と第2底板とが離れる方向にスライド移動したとしても、受け部が接続部材の接続方向に重なる範囲について、接続部材を単電池側に露出させないようにすることができる。よって、接続部材が単電池側に露出することによる絶縁性の低下を抑制することができる。
【0012】
・前記各底板の両側縁からは一対の対向壁が立ちあげられており、前記一対の対向壁間に前記接続部材が配されている。
このようにすれば、一対の対向壁により、接続部材の外部との絶縁を確実に行うことができる。
【0013】
・前記接続部材には、被係合部が設けられるとともに、前記第1ユニット及び前記第2ユニットの少なくとも一方には、前記被係合部に対して前記接続部材の接続方向に所定のクリアランスを有して係合可能な係合部が設けられている。
例えば、接続部材以外の部分により各ユニットを単電池に固定した後に、所定のクリアランスの範囲で接続部材のスライド移動が可能となる。したがって、寸法誤差が生じた場合であっても、所定のクリアランスの範囲で接続部材を接続方向に移動できるため、接続部材の組み付け作業を容易にすることができる。
【0014】
・前記第1ユニット及び前記第2ユニットには、前記単電池に対して位置決めするための位置決め部が設けられている。
位置決め部により第1ユニット及び第2ユニットの位置を位置決めすることができるため、この位置を基準として単電池と各ユニットとの間に生じた寸法の誤差を第1ユニットや前記第2ユニットと接続部材との間のスライド移動により吸収させることができる。したがって、位置決めの際のスライド移動で寸法の誤差が解消された後に、接続部材を締結することが可能になる。
【0015】
・前記第1ユニット及び前記第2ユニットの一方には、前記接続部材の接続方向に突出する嵌合凸部が設けられるとともに、前記第1ユニット及び前記第2ユニットの他方には、前記嵌合凸部と嵌合する嵌合凹部が設けられている。
このようにすれば、嵌合凸部と嵌合凹部とが嵌合することでユニット間の位置決めを行なったりユニット間の撓み変形を抑制することが容易になる。
【0016】
・前記接続部材は、貫通孔に棒状の端子又はボルトの軸部を挿通させて前記単電池に固定されるものであり、前記貫通孔は、前記接続部材の接続方向に長い長円形状をなす。
接続部材の貫通孔は、接続部材の接続方向に長い長円形状をなすため、端子間の寸法精度のばらつきによる寸法誤差があっても、この寸法誤差を吸収して接続部材の貫通孔に棒状の電極端子又はボルトの軸部を挿通することが可能になる。
【0017】
・前記複数の単電池は、扁平な形状で、かつ、前記電極端子を有する面における長径方向に並べられており、前記接続部材は、前記長径方向に隣り合う電極端子間を接続するものである。
単電池の長径方向については、その径の長さから特に寸法精度にばらつきが生じやすいため、複数の単電池と電池配線モジュールとの間の寸法誤差が大きくなりやすいが、本構成によれば、このような寸法誤差が生じやすい場合において寸法誤差に起因した不具合を防止することができる。
【0018】
・前記複数の単電池は、前記電極端子を有する面における短径方向についても並べられており、前記接続部材は、前記短径方向に並んだ電極端子間を接続するものである。
このようにすれば、複数の単電池の連結の自由度を大きくすることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、単電池への装着の際の不具合を防止することが可能な電池配線モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施形態1に係る電池モジュールを示す平面図
【図2】電池配線モジュールを示す平面図
【図3】電池配線モジュールを示す正面図
【図4】図2のA−A断面図
【図5】図2のB−B断面図
【図6】短尺接続部材を示す平面図
【図7】長尺接続部材を示す平面図
【図8】第1ユニットと第2ユニットを示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0021】
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態を図1〜図8を参照しつつ説明する。
本実施形態の電池配線モジュール20は、図1に示すように、単電池11を複数並べて構成された単電池群12に取り付けられて隣り合う単電池11の電極端子13A,13B間を接続部材21,22で電気的に接続するものである。この電池配線モジュール20が取り付けられた電池モジュール10は、例えば、電気自動車またはハイブリッド自動車等の車両の駆動源として使用される。以下では、前後方向については、図1の下方を前方、上方を後方とし、上下方向については、図1の紙面手前側を上方、紙面奥方を下方として説明する。
【0022】
(電池モジュール10)
電池モジュール10は、図1に示すように、例えば、8個(複数個)の単電池11を並べて構成された単電池群12と、単電池群12に取付けられた電池配線モジュール20とを備えて構成されている。
(単電池群12)
単電池群12は、単電池11を前後方向(単電池11の上面の短径方向)に4段(複数段)に重ね、左右方向(単電池11の上面の長径方向)に2列(複数列)並べて構成されている。
各単電池11は、内部に図示しない発電要素が収容された扁平な直方体状の本体部の上面から垂直に左右一対の電極端子13A,13B(正極を13A,負極を13Bとして図示)が突出している。
【0023】
各電極端子13A,13Bは角筒状のナット(四角ナット)であって、中心に円形のネジ孔が貫通形成されている。これら電極端子13A,13Bに、ボルトの軸部を螺合させて接続部材21,22を単電池11に固定する。
各単電池11の向きは、隣り合う電極端子13A,13Bの極性が反対になるように配置される。これら単電池群12は図示しない保持板によって固定されている。
【0024】
(電池配線モジュール20)
電池配線モジュール20は、図2に示すように、隣り合う単電池11の電極端子13A,13B間を接続する複数の接続部材21,22と、複数の接続部材21,22を保持する合成樹脂製の保持部材24とからなる。
(接続部材21,22)
複数の接続部材21,22は、前後方向(単電池11の上面の短径方向)に隣り合う異なる単電池11の電極端子13A,13B間を接続する複数の短尺接続部材21(図6)と、短尺接続部材21よりも長く、左右方向(単電池11の上面の長径方向)に隣り合う異なる単電池11の電極端子13A,13B間を接続する複数の長尺接続部材22(図7)とからなる。
【0025】
接続部材21,22は、共に、銅、銅合金、ステンレス鋼(SUS)、アルミニウム等の金属からなり、隣り合う電極端子13A,13B間の寸法に応じた長さの板状をなし、ボルトの軸部が挿通される(電極端子13A,13Bのネジ孔と連通する)通し孔21A,22A(本発明の構成である「貫通孔」の一例)が一対貫通形成されている。
通し孔21A,22Aの形状は、左右方向(接続方向)に長い長円形状をなす。
【0026】
接続部材21,22の接続方向における側縁には、当該側縁を長方形状(段差状)に切り欠いて(接続部材21,22の幅寸法を段差状に狭くして)形成された被係合凹部23(本発明の構成である「被係合部」の一例)が通し孔21A,22Aの両側にそれぞれ形成されている。なお、被係合凹部23が段差状に縮径する角部は、わずかにテーパ状に角が取られている。
【0027】
(保持部材24)
保持部材24は、図8に示すように、2個(複数個)の第1ユニット25A,25Bと2個(複数個)の第2ユニット37A,37Bとを組み合わせて(嵌め合わせて)構成されており、第1ユニット25Aと第2ユニット37A,37Bとが互いに隣り合い、第2ユニット37A,37Bと第1ユニット25Bとが互いに隣り合うように配置される。
【0028】
(第1ユニット25A,25B)
第1ユニット25A,25Bは、共に、接続部材21,22の一方の側を保持する複数の第1保持部26,30を備えている。
複数の第1保持部26,30は、短尺接続部材21の接続方向における一方の側を保持する短尺保持部26と、長尺接続部材22の接続方向における一方の側を保持する複数の長尺保持部30とからなり、短尺保持部26と長尺保持部30とは互いに直交する関係となるように配置されている。
【0029】
短尺保持部26は、前後方向(接続部材21の接続方向)に延出されて短尺接続部材21が載置される第1底板27と、短尺接続部材21の三方を包囲し短尺接続部材21の接続方向の一方を開放した第1仕切り壁32とを有する。また、長尺保持部30は、左右方向(接続部材22の接続方向)に延出されて長尺接続部材22が載置される第1底板31と、長尺接続部材22の三方を包囲し長尺接続部材22の接続方向の一方を開放した第1仕切り壁33とを有する。
【0030】
第1保持部26,30のうち接続部材21,22の端部が配される部分は、第1底板27,31が設けられていない開口部28とされており、この開口部28から電極端子13A,13Bが進入するようになっている。
また、開口部28は、図4に示すように、この開口部28の孔縁に角筒形の電極端子13A,13Bを嵌め込むようになっており、開口部28に電極端子13A,13Bが嵌め込まれると第1ユニット25Aが単電池11(の電極端子13A,13B)に対して位置決めされる。よって、開口部28の孔縁が本発明の構成である「位置決め部」の一例とされる。
【0031】
第1仕切り壁32,33は、共に工具等が電極端子13A,13B及び接続部材21,22に接触して短絡することを防止できる高さで形成されており、前後一対の対向壁32A,33Aと、一対の対向壁32A,33Aの一端側のみを連ねる一方の側壁32B,33Bとからなる。
【0032】
第1仕切り壁32,33(の対向壁32A,33A)の内面側には、接続部材21,22の離脱を規制する離脱規制片34が接続部材21,22の側縁の上方に設けられている。離脱規制片34は、先端側が肉厚とされて第1仕切り壁32,33の内側に爪状に突出しており、第1仕切り壁32,33にコ字状の切欠き部35を設けることにより、離脱規制片34を撓み変形可能としている。
【0033】
なお、各離脱規制片34は、接続部材21,22に当接していないが、接続部材21,22に当接して接続部材21,22を上方から係止する構成であってもよく、この場合、離脱規制片34の接続部材21,22への係止強さは、接続部材21,22が離脱せず、かつ、接続部材21,22が接続方向にスライド移動可能な程度に設定される。
【0034】
また、仕切り壁32,33(の対向壁32A,33A)の内面側のうち接続部材21,22と同じ高さ位置には、図8に示すように、接続部材21,22の被係合凹部23に係合することにより接続部材21,22の接続方向の移動(位置ずれ)を所定範囲(クリアランスの範囲)内で許容する係合凸部36が内方に突出して設けられている。
【0035】
係合凸部36は、接続部材21,22の被係合凹部23に対応する位置に形成されている。係合凸部36の突出寸法は、被係合凹部23の切欠き深さ寸法より僅かに小さい。なお、係合凸部36の角部は、テーパ状に角が取られている。
【0036】
ここで、係合凸部36の左右方向の寸法(接続部材21,22の接続方向における各係合凸部36の長さ)は、被係合凹部23の左右方向の寸法(接続部材21,22の接続方向における被係合凹部23の長さ)よりもやや短い。この左右方向の寸法の差により設けられる被係合凹部23と係合凸部36との間のクリアランス(隙間)により、接続部材21,22は、第1ユニット25A,25Bに対してクリアランスの範囲で接続部材21,22の接続方向にスライド移動可能となっている。
【0037】
また、第1ユニット25Aには、短尺接続部材21の全体を収容する収容部29が設けられており、この収容部29は、短尺接続部材21が載置される収容用底板29Aと、短尺接続部材21を全周に亘って包囲する角筒状の仕切り壁29Bと、短尺接続部材21の離脱を規制する一対の離脱規制片34とを有する。
なお、第1ユニット25Bには、図示はしないが、単電池11の直列接続の端部の電極端子13A,13Bが配される部分に、外部のインバータ等に連なる電線の端子に接続するための外部接続端子が装着される。
【0038】
(第2ユニット37A,37B)
第2ユニット37A,37Bは、接続部材21,22の他方の側を保持する複数の第2保持部38,42を備えている。
複数の第2保持部38,42は、短尺接続部材21の接続方向における一方の側を保持する短尺保持部38と、長尺接続部材22の接続方向における一方の側を保持する長尺保持部42と、からなり、短尺保持部38と長尺保持部42とは互いに直交する関係となるように配置されている。
【0039】
第2保持部38は、前後方向(短尺接続部材21の接続方向)に延出されて短尺接続部材21が載置される第2底板39と、短尺接続部材21の三方を包囲し短尺接続部材21の接続方向の一方を開放した第2仕切り壁44とを有する。第2保持部42は、左右方向(長尺接続部材22の接続方向)に延出されて長尺接続部材22が載置される第2底板43と、長尺接続部材22の三方を包囲し長尺接続部材22の接続方向の一方を開放した第2仕切り壁45とを有する。
【0040】
第2保持部38,42のうち接続部材21,22の端部が配される部分は、第2底板39,43が設けられていない開口部40とされており、この開口部40から電極端子13A,13Bの進入が可能となっている。
また、開口部40は、図4に示すように、開口部40の孔縁に角筒形の電極端子13A,13Bを嵌め込んで係止可能となっており、開口部28に電極端子13A,13Bが嵌め込まれると第2ユニット37A,37Bが単電池11(の電極端子13A,13B)に対して位置決めされる。よって、開口部40の孔縁が本発明の構成である「位置決め部」の一例とされる。
【0041】
第2仕切り壁44,45は、工具等が電極端子13A,13B及び接続部材21,22に接触して短絡することを防止できる高さで形成されており、前後一対の対向壁44A,45Aと、一対の対向壁44A,45Aの一端側のみを連ねる一方の側壁44B,45Bとからなる。
【0042】
第2仕切り壁44,45の内面側には、接続部材21,22の離脱を規制する離脱規制片34が接続部材21,22の側縁の上方に設けられている。離脱規制片34は、先端側が肉厚とされて第2仕切り壁44,45の内側に爪状に突出しており、第2仕切り壁44,45にコ字状の切欠き部35を設けることにより、離脱規制片34を撓み変形可能としている。
【0043】
また、第2仕切り壁44,45の内面側のうち、接続部材21,22と同じ高さ位置には、図8に示すように、接続部材21,22の被係合凹部23に係合することにより接続部材21,22の接続方向の移動(位置ずれ)を所定範囲(クリアランスの範囲)内で許容する係合凸部46が形成されている。
係合凸部46は、接続部材21,22の被係合凹部23に対応する位置に形成されている。係合凸部46の突出寸法は、被係合凹部23の切欠き深さ寸法より僅かに小さい。なお、係合凸部46の角部は、テーパ状に角が取られている。
【0044】
ここで、係合凸部46の左右方向の寸法(接続部材21,22の接続方向における各係合凸部46の長さ)は、被係合凹部23の左右方向の寸法(接続部材21,22の接続方向における被係合凹部23の長さ)よりもやや短い。この左右方向の寸法の差により設けられる被係合凹部23と係合凸部46との間のクリアランス(隙間)により、接続部材21,22は、第2ユニット37A,37Bに対してクリアランスの範囲で接続方向にスライド移動可能となっている。
なお、第2ユニット37Bには、図示はしないが、単電池11の直列接続の端部の電極端子13A,13Bが配される部分に、外部のインバータ等に連なる電線の端子に接続するための外部接続端子が装着される。
【0045】
また、保持部材24に取り付けられた接続部材21,22には、図示はしないが、単電池11の電圧を検知するための平板状の電圧検知端子が各接続部材21,22の接続方向における一方の側に重ねられている。電圧検知端子には、電圧検知用電線が圧着等により接続されており、電圧検知用電線は、保持部26,30,38,42間の隙間を通って図示しない電池ECUに接続される。電池ECUは、マイクロコンピュータ、素子等が搭載されたものであって、単電池11の電圧・電流・温度等の検知、各単電池11の充放電コントロール等を行うための機能を備えた周知の構成のものである。
【0046】
(第1ユニット25Aと第2ユニット37Aの間、及び、第1ユニット25Bと第2ユニット37Bの間の位置決めや撓み変形を抑制するための構成)
第1ユニット25B及び第2ユニット37A(第1ユニット及び第2ユニットの一方)の後端部には、図8に示すように、後方に突出する嵌合凸部47が設けられている。一方、第1ユニット25A及び第2ユニット37B(第1ユニット及び第2ユニットの他方)の前端部には、嵌合凸部47と嵌合する嵌合凹部48が設けられている。嵌合凸部47は、一対の棒状の部材であって、上下方向に肉厚で左右方向に肉薄の扁平な形状をなす。嵌合凹部48は、嵌合凸部47を先端が突き当たるまで挿しこんで嵌合させることができる深さ及び大きさで形成されている。
【0047】
(接続部材21,22の単電池11側について絶縁性を確保するための構成)
次に、接続部材21,22の単電池11側について絶縁性を確保するための構成について説明する。
第1ユニット25A,25Bの第1保持部26,30と、この第1保持部26,30に対応して設けられた第2ユニット37A,37Bの第2保持部38,42とが互いに連なる部分には、一方の端部が他方の端部を受ける受け部50が設けられている。
この受け部50は、第1ユニット25A,25Bの第1保持部26,30と、第1保持部26,30に対応する第2ユニット37A,37Bの第2保持部38,42のうちの一方に設けられており、他方の端部49(底板27,31,39,43及び仕切り壁32,33,44,45の端部)を外側から受けるようなっている。
【0048】
より詳しくは、受け部50は、第1底板27,31,第2底板39,43及び第1仕切り壁32,33,第2仕切り壁44,45によって形成されたコ字状の断面の内側を段差状に拡径することで形成されている。この受け部50と他方の端部49との間は、図5に示すように、一方の保持部26,30,38,42の端部(の底板27,31,39,43及び仕切り壁32,33,44,45の端部)に設けられた受け部50の内側に他方の保持部26,30,38,42の端部49(の底板27,31,39,43及び仕切り壁32,33,44,45の端部)がほぼ隙間なく嵌まり込む大きさで形成されている。そして、接続部材21,22の接続方向について、受け部50内に他方の保持部26,30,38,42(の底板27,31,39,43及び仕切り壁32,33,44,45)の端部49を嵌め込んでいくと、受け部50の段差部分に端部49の角部が突き当たり、これ以上の嵌め込みが規制される。
【0049】
ここで、接続部材21,22の接続方向における受け部50の長さは、係合凸部36,46と被係合凹部23との間の係合により定まるクリアランスに応じて設定されている。具体的には、係合凸部36,46と被係合凹部23との間のクリアランスによって許容された第1ユニット25A,25Bと第2ユニット37A,37Bとの間の相対的移動が最大となる場合に、接続部材21,22が単電池11側に露出しないように受け部50の長さが設定されている。
これにより、第2底板39,43側に延出された第1底板27,31と、第1底板27,31側に延出された第2底板39,43とが、第1底板27,31と第2底板39,43との間において接続部材21,22を単電池11側に露出させないようになっている。
【0050】
次に、電池配線モジュール20の取り付けについて説明する。
まず、図8に示すように、第1ユニット25A,25B及び第2ユニット37A,37Bを配置し、第1ユニット25A,25B及び第2ユニット37A,37Bの一方の第1底板27,31,第2底板39,43及び第1仕切り壁32,33,第2仕切り壁44,45の端部49を、他方の第1底板27,31,第2底板39,43及び第1仕切り壁32,33,第2仕切り壁44,45の端部に形成された受け部50が受けるように組み合わせる(嵌め合わせる)。そして、複数の接続部材21,22を各保持部26,30,38,42及び収容部29に保持させるとともに、電圧検知用電線を圧着した電圧検知端子を接続部材21,22に重ねて装着した電池配線モジュール20を形成する(図2)。
【0051】
次に、電池配線モジュール20の開口部28,40を単電池群12に電極端子13A,13Bに嵌め込んで位置決めする。
このとき、単電池11の寸法精度のばらつきによって位置決めの基準となる電極端子13A,13B間の間隔に誤差が生じていても、接続部材21,22の接続方向において係合凸部36と被係合凹部23とにより生じるクリアランスに応じた分だけ第1ユニット25A,25B及び第2ユニット37A,37Bが相対的に接続部材21,22の接続方向にスライド移動できる。
【0052】
ここで、このように第1ユニット25A,25B及び第2ユニット37A,37Bが接続部材21,22を介して相対的に移動するために、第1底板27,31と第2底板39,43とが突き合わされてた(嵌め合わされた)端部間(端部49と受け部50との間)が離間する方向に移動することがある。しかし、この場合であっても、受け部50の左右方向の長さ(延出長さ)が被係合凹部23と係合凸部36,46とにより生じるクリアランスに応じた長さ(合計クリアランス以上の受け部の長さ)となっているため、第1底板27,31と第2底板39,43との境界部分の接続部材21,22は、単電池11側について受け部50で覆われ、接続部材21,22が単電池11側に露出することはない。
【0053】
そして、電池配線モジュール20を単電池11に対して位置決めした後に、接続部材21,22の通し孔21A,22Aにボルトの軸部を通し、接続部材21,22を電極端子13A,13Bとの間でボルト締めする。このとき、通し孔21A,22Aが左右方向に長い長円形状であるため、この長円形状の通し孔21A,22Aによっても電極端子13A,13B間の寸法精度の誤差を吸収することができる。全てのボルト締めが行われると、図示しない合成樹脂製のカバーを電池配線モジュールの上面側に被せる。これにより、電池モジュール10となる。
【0054】
本実施形態によれば、以下の作用及び効果を奏する。
(1)正極及び負極の電極端子13A,13Bを有する単電池11を複数個並べて構成された単電池群12における隣り合う単電池11の電極端子13A,13B間を接続する接続部材21,22を備えて構成され単電池群12に取付けられる電池配線モジュール20であって、接続部材21,22における接続方向の一方の側を接続部材21,22に沿って延出されてなる第1底板27,31上に保持する第1ユニット25A,25Bと、接続部材21,22における接続方向の他方の側を接続部材21,22に沿って延出されてなる第2底板39,43上に保持する第2ユニット37A,37Bと、を備え、第1ユニット25A,25B及び第2ユニット37A,37Bの少なくとも一方と接続部材21,22との間は接続部材21,22の接続方向にスライド移動可能とされており、第2底板39,43側に延出された第1底板27,31と、第1底板27,31側に延出された第2底板39,43とは、第1底板27,31と第2底板39,43との間において接続部材21,22が単電池11側に露出しない位置まで延出されている。
【0055】
本実施形態によれば、単電池11と電池配線モジュール20との間に寸法誤差が生じた場合であっても、第1ユニット25A,25B及び第2ユニット37A,37Bの少なくとも一方と接続部材21,22との間は接続部材21,22の接続方向にスライド移動可能とされているため、単電池11と電池配線モジュール20との間の寸法誤差を、第1ユニット25A,25B及び第2ユニット37A,37Bの少なくとも一方と接続部材21,22との間で行われるスライド移動で吸収することが可能になる。よって、寸法の誤差等に起因した電池配線モジュール20の装着の際の不具合を防止することができる。また、第1ユニットや第2ユニットの構成のみによって寸法誤差を吸収させる構成ではないため、第1ユニットや第2ユニットのみに寸法誤差を吸収させる構成を設ける場合と比較して第1ユニットや第2ユニットの強度の低下を抑制することができる。
【0056】
また、第2底板39,43側に延出された第1底板27,31と、第1底板27,31側に延出された第2底板39,43とは、互いに接続部材21,22が単電池11側に露出しない位置まで延出されているため、接続部材21,22が単電池11側に露出することによる絶縁性の低下を防止することが可能になる。
【0057】
(2)第1底板27,31及び第2底板39,43のうちの一方には、第1底板27,31及び第2底板39,43のうちの他方を単電池11側から受ける受け部50が形成されている。
このようにすれば、簡易な構成で接続部材21,22の単電池11側を絶縁できる。また、第1ユニット25A,25B及び第2ユニット37A,37Bの少なくとも一方と接続部材21,22との間が第1底板27,31と第2底板39,43とが離れる方向にスライド移動したとしても、受け部50が接続部材21,22の接続方向に重なる範囲について、接続部材21,22を単電池11側に露出させないようにすることができる。よって、接続部材21,22が単電池11側に露出することによる絶縁性の低下を抑制することができる。
【0058】
(3)各底板27,31,39,43の両側縁からは一対の対向壁32A,33A,44A,45Aが立ちあげられており、一対の対向壁32A,33A,44A,45A間に接続部材21,22が配されている。
このようにすれば、一対の対向壁32A,33A,44A,45Aにより、接続部材21,22の外部との絶縁を確実に行うことができる。
【0059】
(4)接続部材21,22には、被係合凹部23(被係合部)が設けられるとともに、第1ユニット25A,25B及び第2ユニット37A,37Bの少なくとも一方には、被係合凹部23に対して接続部材21,22の接続方向に所定のクリアランスを有して係合可能な係合凸部36,46(係合部)が設けられている。
例えば、接続部材21,22以外の部分により各ユニット25A,25B,37A,37Bを単電池11に固定した後に、所定のクリアランスの範囲で接続部材21,22のスライド移動が可能となる。したがって、寸法誤差が生じた場合であっても、所定のクリアランスの範囲で接続部材21,22を接続方向に移動できるため、接続部材21,22の組み付け作業を容易にすることができる。
【0060】
(5)第1ユニット25A,25B及び第2ユニット37A,37Bには、単電池11に対して位置決めするための開口部28,40(位置決め部)が設けられている。
開口部28,40により第1ユニット25A,25B及び第2ユニット37A,37Bの位置を単電池11に対して位置決めすることができるため、この位置を基準として単電池11と各ユニット25A,25B,37A,37Bとの間に生じた寸法の誤差を第1ユニット25A,25Bや第2ユニット37A,37Bと接続部材21,22との間のスライド移動により吸収させることができる。したがって、位置決めの際のスライド移動で寸法の誤差が解消された後に、接続部材21,22を締結することが可能になる。
【0061】
(6)第1ユニット25A,25B及び第2ユニット37A,37Bの一方には、接続部材21,22の接続方向に突出する嵌合凸部47が設けられるとともに、第1ユニット25A,25B及び第2ユニット37A,37Bの他方には、嵌合凸部47と嵌合する嵌合凹部48が設けられている。
このようにすれば、嵌合凸部47と嵌合凹部48とが嵌合することでユニット間の位置決めを行なったりユニット25A,25B,37A,37B間の撓み変形を抑制することが容易になる。
【0062】
(7)接続部材21,22は、通し孔21A,22A(貫通孔)にボルトの軸部を挿通させて単電池11に固定されるものであり、通し孔21A,22Aは、接続部材21,22の接続方向に長い長円形状をなす。
接続部材21,22の通し孔21A,22Aは、接続部材21,22の接続方向に長い長円形状をなすため、電極端子13A,13B間の寸法精度のばらつきによる寸法誤差があっても、この寸法誤差を吸収して接続部材21,22の通し孔21A,22Aにボルトの軸部を挿通することが可能になる。
【0063】
(8)複数の単電池11は、扁平な形状で、かつ、左右方向(電極端子13A,13Bを有する面における長径方向)に並べられており、左右方向(接続部材21,22は、長径方向)に隣り合う電極端子13A,13B間を接続するものである。
単電池11の長径方向については、その径の長さから特に寸法精度にばらつきが生じやすいため、複数の単電池11と電池配線モジュール20との間の寸法誤差が大きくなりやすいが、本実施形態によれば、このような寸法誤差が生じやすい場合において寸法誤差に起因した不具合を防止することができる。
【0064】
(9)複数の単電池11は、前後方向(電極端子13A,13Bを有する面における短径方向)についても並べられており、接続部材21,22は、前後方向(電極端子13A,13Bを有する面における短径方向)に並んだ電極端子13A,13B間を接続する。
このようにすれば、複数の単電池11の連結の自由度を大きくすることができる。
【0065】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、端部49を受ける受け部50を設けるようにしたが、このような受け部50が設けられていないものであってもよく、少なくとも第1底板27,31と第2底板39,43との間において接続部材21,22が単電池11側に露出しない位置まで延出されていればよい。例えば、受け部を設けずに、第1底板及び第2底板の一方に対して他方が(クリアランスの範囲で)重なるように構成してもよい。
【0066】
(2)上記実施形態では、受け部50は、底板27,31,39,43及び仕切り壁32,33,44,45に設けたが、これに限られず、受け部を仕切り壁32,33,44,45には設けず底板27,31,39,43にのみ設けるようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、被係合凹部23及び係合凸部36,46を、第1ユニット25A,25B及び第2ユニット37A,37Bの双方に設けることとしたが、これに限らず、被係合凹部23及び係合凸部36を第1ユニット25A,25B及び第2ユニット37A,37Bのいずれか一方(のうちのいずれか1つのユニット)に設けるようにしてもよい。このようにしても、少なくとも一方のユニットに設けられる係合凸部36,46及び被係合凹部23によるクリアランスで電池配線モジュール20の単電池11への装着の際の不具合を防止することができる。
【0067】
(4)被係合凹部23及び係合凸部36,46を設けず、接続部材21,22を各ユニット25A,25B,37A,37Bに対して(クリアランスに関わらず)スライド移動可能に構成してもよい。
(5)上記実施形態では、単電池11の電極端子13A,13Bがナット形で別部材のボルトを用いて締結する構成であったが、これに限らず、電極端子が外周面にネジ溝を有する棒状の軸部を有する構成とし、別部材のナットを締結することにより、接続部材21,22を単電池11に固定する構成としてもよい。なお、この場合には、接続部材21,22の通し孔21A,22Aには、電極端子の軸部が通されることになる。
【0068】
(6)上記実施形態では、複数の単電池11を直列に接続する場合について説明したが、これに限られず、複数の単電池11を並列に接続する場合について適用してもよい。
(7)電池モジュール10を構成する単電池11の数については、上記実施形態の数に限られない。また、単電池11の数に応じて電池配線モジュール20の形状も任意に設定することができる。
【0069】
(8)上記実施形態では、第1ユニット25A,25Bや第2ユニット37A,37Bについて、基準位置を定めるための複数の開口部28,40(位置決め部)を設けることとしているが、各ユニット25A,25B,37A,37Bごとに、いずれかの位置決め部によって基準位置を定めることとし、各ユニット25A,25B,37A,37Bの他の位置決め部については、基準となる位置決め部に対して所定の寸法公差の範囲内で形成するようにしてもよい。また、各ユニット25A,25B,37A,37Bについて複数の位置決め部を設けるものに限らず、各ユニット25A,25B,37A,37Bについて位置決め部が1個だけ設けられるようにしてもよい。
(9)上記実施形態では、開口部28,40により単電池11に対する位置決めを行っていたが、これに限らず、各ユニットの他の部分に単電池11に対して位置決めするための位置決め部を設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0070】
10…電池モジュール
11…単電池
12…単電池群
13A,13B…電極端子
20…電池配線モジュール
21…短尺接続部材(接続部材)
22…長尺接続部材(接続部材)
23…被係合凹部(被係合部)
24…保持部材
25A,25B…第1ユニット
26,30…第1保持部
27,31…第1底板
28,40…開口部(位置決め部)
32,33…第1仕切り壁
32A,33A…対向壁
34…離脱規制片
36,46…係合凸部(係合部)
37A,37B…第2ユニット
38,42…第2保持部
39,43…第2底板
44,45…第2仕切り壁
44A,45A…対向壁
47…嵌合凸部
48…嵌合凹部
49…端部
50…受け部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極及び負極の電極端子を有する単電池を複数個並べて構成された単電池群における隣り合う単電池の電極端子間を接続する接続部材を備えて構成され前記単電池群に取付けられる電池配線モジュールであって、
前記接続部材における接続方向の一方の側を前記接続部材に沿って延出されてなる第1底板上に保持する第1ユニットと、前記接続部材における接続方向の他方の側を前記接続部材に沿って延出されてなる第2底板上に保持する第2ユニットと、を備え、
前記第1ユニット及び前記第2ユニットの少なくとも一方と前記接続部材との間は前記接続部材の接続方向にスライド移動可能とされており、
前記第2底板側に延出された前記第1底板と、前記第1底板側に延出された前記第2底板とは、前記第1底板と前記第2底板との間において前記接続部材が前記単電池側に露出しない位置まで延出されている電池配線モジュール。
【請求項2】
前記第1底板及び第2底板のうちの一方には、前記第1底板及び第2底板のうちの他方を前記単電池側から受ける受け部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電池配線モジュール。
【請求項3】
前記各底板の両側縁からは一対の対向壁が立ちあげられており、前記一対の対向壁間に前記接続部材が配されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気配線モジュール。
【請求項4】
前記接続部材には、被係合部が設けられるとともに、前記第1ユニット及び前記第2ユニットの少なくとも一方には、前記被係合部に対して前記接続部材の接続方向に所定のクリアランスを有して係合可能な係合部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の電池配線モジュール。
【請求項5】
前記第1ユニット及び前記第2ユニットには、前記単電池に対して位置決めするための位置決め部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の電池配線モジュール。
【請求項6】
前記第1ユニット及び前記第2ユニットの一方には、前記接続部材の接続方向に突出する嵌合凸部が設けられるとともに、前記第1ユニット及び前記第2ユニットの他方には、前記嵌合凸部と嵌合する嵌合凹部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の電池配線モジュール。
【請求項7】
前記接続部材は、貫通孔に棒状の端子又はボルトの軸部を挿通させて前記単電池に固定されるものであり、前記貫通孔は、前記接続部材の接続方向に長い長円形状をなすことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の電池配線モジュール。
【請求項8】
前記複数の単電池は、扁平な形状で、かつ、前記電極端子を有する面における長径方向に並べられており、
前記接続部材は、前記長径方向に隣り合う電極端子間を接続するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の電池配線モジュール。
【請求項9】
前記複数の単電池は、前記電極端子を有する面における短径方向についても並べられており、前記接続部材は、前記短径方向に並んだ電極端子間を接続するものであることを特徴とする請求項8に記載の電池配線モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−20799(P2013−20799A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−152968(P2011−152968)
【出願日】平成23年7月11日(2011.7.11)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】