説明

電池

【課題】万一ガスケットが破損した場合でも短絡を抑制することができる、安全性に優れた電池を提供する。
【解決手段】底部と側壁と上部開口とを有する電池ケースと、電極群と、電解質と、電極群および電解質を収容した電池ケースの上部開口を覆う封口板とを含み、電極群は、正極、負極および正極と負極との間に介在するセパレータを含み、電池ケースの開口部と封口板との間には、ガスケットが介在しており、封口板と、ガスケットとの間に、第1絶縁層を有する、電池。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池の構造に関し、特に電池の短絡防止構造の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
円筒型、角型またはコイン型の電池は、金属等からなる電池ケースと、これに収容された電極群および電解質を有し、ケースの開口部は封口板で封口されている。正極および負極は、セパレータを介して、充填、捲回または積層されて、電極群を構成している。セパレータは、正極と負極とを電気的に絶縁するとともに、電解質を保持している。
【0003】
円筒型またはコイン型の電池の場合、封口板は電池ケースと異なる極性を有する。そこで、封口板と電池ケースの開口部との間には、樹脂製のガスケットが介在しており、電池ケースを密閉するとともに、封口板と電池ケースとを絶縁している。
【0004】
角型電池の場合、封口板は電池ケースと同じ極性を有する。封口板は、中央に貫通孔を有する平坦部からなり、貫通孔には電池ケースと異なる極性を有する端子部が挿入されている。平坦部と端子部との間にはガスケットが介在しており、端子部と平坦部とを絶縁している。
【0005】
電池に内部短絡もしくは外部短絡が発生し、短絡電流が流れ、ジュール熱が発生すると、電池が発熱し、過熱する場合がある。なかでも、リチウムイオン二次電池は、高エネルギー密度を有することから、過熱を防止し、安全性を高める必要性は高い。そこで、様々な短絡防止構造が提案されている。
【0006】
外部短絡の防止については、例えば電池内もしくは電池を電源として使用する機器の回路内に、安全素子であるPTC(Positive Temperature Coefficient)素子、温度ヒューズなどを組み込むことが提案されている。外部端子間の短絡により過剰な電流が流れ、電池温度が上昇すると、PTC素子や温度ヒューズが電流を遮断する。
【0007】
内部短絡の防止については、正極と負極との間に耐熱性の絶縁層を形成することが提案されている(特許文献1)。
また、電池ケース内面の電極群との対向部分に、絶縁層を形成することが提案されている(特許文献2、3)。
【特許文献1】特許3371301号公報
【特許文献2】特開平11−273738号公報
【特許文献3】特開2007−242602号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、異物の混入、落下、外部からの衝撃等によってガスケットが破損すると、円筒型電池の封口板と電池ケースとの間や、角型電池の封口板中央の端子部と平坦部との間での絶縁が不十分となり、短絡が起こるおそれがある。特許文献1〜3が提案している電池では、ガスケットの破損に由来する短絡を防止することはできない。このような短絡が生じると、PTC素子等の安全素子を介さずに過剰な電流が流れ続けるため、電池が過熱に至る場合がある。
【0009】
そこで、本発明は、万一ガスケットが破損した場合でも短絡を抑制することができる安全性に優れた電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、底部と側壁と上部開口とを有する電池ケースと、電極群と、電解質と、電極群および電解質を収容した電池ケースの上部開口を覆う封口板とを含み、電極群は、正極、負極および正極と負極との間に介在するセパレータを含み、電池ケースの開口部と封口板との間には、ガスケットが介在しており、封口板と、ガスケットとの間に、第1絶縁層を有する、電池を提供する。
【0011】
更に、ガスケットと開口部との間に、第2絶縁層を介在させてもよい。
第1絶縁層は、封口板とガスケットとの対向部分の全体に介在していることが好ましい。
【0012】
また、本発明は、底部と側壁と上部開口とを有する角型の電池ケースと、電極群と、電解質と、電極群および電解質を収容した電池ケースの上部開口を覆う封口板とを含み、電極群は、正極、負極および正極と負極との間に介在するセパレータを含み、封口板は、電池ケースの開口部に沿った形状を有し、中央に貫通孔を有する平坦部と、貫通孔に挿入された端子部と、平坦部と端子部との間に介在するガスケットとを有し、端子部とガスケットとの間に、第1絶縁層を有する、電池を提供する。
【0013】
更に、ガスケットと平坦部との間に、第2絶縁層を介在させてもよい。
第1絶縁層は、端子部とガスケットとの対向部分の全体に介在していることが好ましい。
第1絶縁層の厚さは、1μm以上、100μm以下であることが好ましい。
第1絶縁層は、ポリイミド、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリオレフィンおよびフッ素樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
あるいは、第1絶縁層は、無機酸化物粒子と結着剤との混合物を含むことが好ましい。
本発明は、リチウムイオン二次電池において特に有効である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、万一ガスケットが破損しても短絡を抑制することができるため、優れた安全性を有する電池を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の第1実施形態に係る電池は、底部と側壁と上部開口とを有する電池ケースと、電極群と、電解質と、電極群および電解質を収容した電池ケースの上部開口を覆う封口板とを含む。電極群は、正極、負極および正極と負極との間に介在するセパレータを含む。電池ケースの開口部と封口板との間には、ガスケットが介在している。本実施形態の電池は、封口板と、ガスケットとの間に、第1絶縁層を有する。これにより、ガスケットが破損した場合でも、第1絶縁層により、封口板と電池ケースとの間の短絡が抑制されるため、優れた安全性を有する電池が得られる。本実施形態は、円筒型やコイン型の電池に特に適しているが、角型にも適用することができる。
【0016】
図1Aは、本実施形態に係る円筒型リチウムイオン二次電池を概略的に示す縦断面図である。図1Bは、図1Aの電池の要部拡大図である。
電池ケース6は、底部と側壁と上部開口とを有する。電池ケース6の内部には、上部絶縁板15aおよび下部絶縁板15bにより挟持された電極群と、非水電解質(図示せず)とが収容されている。電池ケース6の上部開口は封口板7により封口されており、開口部と封口板7との間にはガスケット8を介在させてある。
【0017】
電極群は、第1電極1と第2電極2とを、これらの間にセパレータ3を介在させて捲回することにより構成されている。第1電極1および第2電極2は、一方が正極であり、他方が負極である。第1電極1には、第1電極リード4の一端が接続されており、第2電極2には、第2電極リード5の一端が接続されている。第2電極リード5の他端は、電極群の底部で電池ケース6と溶接されている。第1電極リード4の他端は封口板7の下面と接続されている。
【0018】
封口板7は、上弁体9aおよび下弁体9bからなる弁体9と、PTC素子10と、端子キャップ11と、フィルター12と、内部絶縁部材13とを含む。上弁体9aは、薄い金属箔からなり、電池ケースの内圧が所定値を超えると破れ、電池内ガスが外部に開放される。端子キャップ11と、弁体9との間には、PTC素子が介在している。PTC素子10は、過剰な電流が流れて高温になると、電流を遮断する。弁体9の電極群側は、フィルター12で覆われている。端子キャップ11とフィルター12との間には、PTC素子10が介在し、フィルター12と端子キャップ11との間は内部絶縁部材13により絶縁されている。これにより、第1電極端子(端子キャップ11)から流れ込む電流は、確実にPTC素子10を通るため、異常時に電流をより確実に遮断できる。
【0019】
封口板7とガスケット8との間には、第1絶縁層14aが形成されている。これにより、ガスケット8が破損した場合でも、電池ケース6と封口板7とは、第1絶縁層14aによって絶縁される。このとき、封口板7と、ガスケット8との対向部分の全体に、第1絶縁層14aが介在していることが好ましい。これにより、短絡を抑制する効果が向上するため、より優れた安全性を有する電池が得られる。
【0020】
第1絶縁層は、特に限定されないが、絶縁性を有し、かつ化学的に安定である観点から、種々の樹脂材料を用いることが好ましい。樹脂材料としては、例えば、ポリイミド、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリオレフィン、フッ素樹脂等が挙げられる。
【0021】
第1絶縁層として、無機酸化物粒子と結着剤との混合物を用いることもできる。無機酸化物粒子は、例えば、アルミナ、マグネシア、シリカおよびチタニアよりなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、アルミナを含むことが特に好ましい。結着剤は、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性アクリロニトリルゴム粒子(例えば、日本ゼオン(株)製の「BM−500B(商品名)」等が挙げられる。
PTFEや変性アクリロニトリルゴム粒子を結着剤として用いる場合、増粘剤を併用することが望ましい。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリエチレンオキシド(PEO)、変性ポリアクリロニトリルゴム(例えば、日本ゼオン(株)製の「BM−720H(商品名)」)等が挙げられる。
【0022】
第1絶縁層が無機酸化物粒子を含むことで、絶縁層の耐熱性が向上する。無機酸化物粒子の平均粒径は、例えば0.1〜5μmであることが好ましい。無機酸化物粒子と結着剤との混合物において、結着剤の含有量は、10〜80重量%であることが好ましい。
【0023】
第1絶縁層の厚さは、1μm以上、100μm以下であることが好ましい。第1絶縁層の厚さが1μm未満であると、ガスケットが破損した場合の絶縁性が不十分となる場合がある。一方、第1絶縁層の厚さが100μmを超えると、電池に占める第1絶縁層の体積が大きくなり、電池のエネルギー密度が不十分となる場合がある。第1絶縁層の厚さは、5〜50μmであることがより好ましい。
【0024】
第1絶縁層は、封口板の表面に形成されていてもよく、ガスケットの表面に形成されていてもよい。なかでも第1絶縁層は、封口板の表面、例えば図1に示すようにフィルター12の外周縁部に形成されていることが好ましい。封口板に第1絶縁層を形成する場合、ガスケットが破損しても、ガスケットとともに第1絶縁層が破損することがない。よって、短絡をより確実に防止することができる。
【0025】
第1絶縁層を封口板に形成する方法は特に限定されない。例えば、第1絶縁層の前駆体であるペーストを封口板やガスケットへ塗布して乾燥させる方法、絶縁性無機酸化物粒子のスパッタや蒸着、封口板へ第1絶縁層を電着させる方法などが挙げられる。上記では、結着剤を含む第1絶縁層について説明したが、これに限定されない。第1絶縁層は結着剤を含んでもよく、含まなくてもよい。
【0026】
円筒型の電池は、更に、ガスケットと、電池ケースの開口部との間に第2絶縁層を有することが好ましい。第2絶縁層の構成も特に限定されず、例えば、第1絶縁層において例示した樹脂材料または無機酸化物粒子と結着剤との混合物を、特に限定なく用いることができる。第2絶縁層の厚さは、第1絶縁層と同様に、例えば1μm以上、100μm以下であることが好ましい。これにより、さらに短絡を抑制することができ、より優れた安全性を有する電池が得られる。このとき、ガスケットと開口部との対向部分の全体に、第2絶縁層が介在していることが好ましい。これにより、短絡を抑制する効果が向上し、より優れた安全性を有する電池が得られる。第2絶縁層は、電池ケースの開口部に形成することが好ましい。
【0027】
次に、本発明の第2実施形態に係る電池は、底部と側壁と上部開口とを有する電池ケースと、電極群と、電解質と、電極群および電解質を収容した電池ケースの上部開口を覆う封口板とを含む。電極群は、正極、負極および正極と負極との間に介在するセパレータを含む。封口板は、電池ケースの開口部に沿った形状を有し、中央に貫通孔を有する平坦部と、貫通孔に挿入された端子部と、平坦部と端子部との間に介在するガスケットとを有する。本実施形態の電池は、端子部とガスケットとの間に、第1絶縁層を有する。これにより、ガスケットが破損した場合でも、第1絶縁層により、平坦部と端子部との間の短絡が抑制されるため、優れた安全性を有する電池が得られる。本実施形態は、角型の電池に特に適している。
【0028】
図2Aは、本実施形態に係る角型リチウムイオン二次電池を概略的に示す縦断面図である。図2Bは、図2Aの電池の要部拡大図である。
電池ケース20は、底部と側壁と上部開口とを有する。電池ケース20の内部には、電極群21と、非水電解質(図示せず)とが収容されている。電池ケース20の上部開口は封口板により封口されており、開口部と封口板とは溶接により接合されている。
【0029】
封口板は、電池ケース20の開口部に沿った形状を有し、中央に貫通孔を有する平坦部25と、貫通孔に挿入された端子部27と、平坦部25と端子部27との間に介在するガスケット26とを有する。第1電極リード22は、封口板の底面と接続されており、第2電極リード23は、端子部27と接続されている。封栓29は、注液孔を封口している。電極群21の上部には、電池ケース20と、第1電極リード22または第2電極リード23との短絡を防ぐための絶縁体24が設置されている。
【0030】
端子部27と、ガスケット26との間には、第1絶縁層28が形成されている。これにより、ガスケット26が破損した場合でも、平坦部25と端子部27との間の絶縁が、第1絶縁層28によって保たれる。このとき、端子部27と、ガスケット26との対向部分の全体に、第1絶縁層28が介在していることが好ましい。
【0031】
これにより、角型電池においても、封口板内の短絡を抑制し、優れた安全性を有する電池が得られる。
【0032】
角型の電池は、更に、ガスケットと、平坦部との間に、第2絶縁層を有することが好ましい。第2絶縁層の厚さは、第1絶縁層と同様に、例えば1μm以上、100μm以下であることが好ましい。これにより、さらに短絡を抑制することができ、より優れた安全性を有する電池が得られる。この場合、平坦部とガスケットとの対向部分の全体に、第2絶縁層が介在していることが好ましい。これにより、短絡を抑制する効果が向上し、より優れた安全性を有する電池が得られる。
【0033】
第2実施形態においても、第1絶縁層および第2絶縁層は特に限定されない。例えば、円筒型の電池と同様の第1絶縁層および第2絶縁層を用いることができる。第1絶縁層は、端子部の表面に形成されていてもよく、ガスケットの表面に形成されていてもよい。端子部の表面に第1絶縁層を形成する場合、ガスケットが破損しても、ガスケットとともに第1絶縁層が破損することがない。よって、短絡をより確実に防止することができる。
【0034】
本発明において、正極、負極、セパレータおよび電解質は特に限定されない。
正極は、正極集電体と、正極活物質層とを含む。正極活物質層は、必須成分として正極活物質を含み、任意成分として導電材、結着剤等を含む。正極活物質は、例えば、一般式:Lix1-x2(M=Co、Ni、Mnなど)で表されるリチウム含有複合酸化物を含むことが好ましい。具体的なリチウム含有複合酸化物としては、例えばLiCoO2、LiNiO2、Li2MnO4等が挙げられる。正極活物質は、その他にも一般式:LiMPO4(MはV、Fe、NiおよびMnよりなる群から選択される少なくとも1種)で表されるオリビン型リン酸リチウム、一般式:Li2MPO4F(MはV、Fe、NiおよびMnよりなる群から選択される少なくとも1種)で表されるフルオロリン酸リチウム等が挙げられる。これらリチウム含有化合物の構成元素の一部は、異種元素で置換されてもよい。正極活物質は、その表面を金属酸化物、リチウム酸化物、導電剤等で表面処理してもよく、表面を疎水化処理してもよい。
【0035】
導電剤としては、天然黒鉛や人造黒鉛のグラファイト類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック類、炭素繊維や金属繊維などの導電性繊維類、フッ化カーボン、アルミニウムなどの金属粉末類、酸化亜鉛やチタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー類、酸化チタンなどの導電性金属酸化物、フェニレン誘導体などの有機導電性材料を用いることができる。導電材は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0036】
結着剤としては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、アラミド樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリルニトリル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチルエステル、ポリアクリル酸エチルエステル、ポリアクリル酸ヘキシルエステル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチルエステル、ポリメタクリル酸エチルエステル、ポリメタクリル酸ヘキシルエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリエーテル、ポリエーテルサルフォン、ヘキサフルオロポリプロピレン、スチレンブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロースなどを用いることができる。また、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン、エチレン、プロピレン、ペンタフルオロプロピレン、フルオロメチルビニルエーテル、アクリル酸、ヘキサジエンよりなる群から選択される2種以上の材料を含む共重合体を用いてもよい。結着剤は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0037】
正極用集電体は特に限定されないが、例えば、アルミニウム(Al)、炭素、導電性樹脂などが挙げられる。正極用集電体は、炭素などで表面処理してもよい。
【0038】
負極は、負極集電体と、負極活物質層とを含む。負極活物質層は、必須成分として負極活物質を含み、任意成分として結着剤等を含む。負極活物質としては、例えば炭素材料(例えば各種天然黒鉛や人造黒鉛)、Siを含む物質(Si単体、Si合金、SiOx(0<x<2)など)、Snを含む物質(Sn単体、Sn合金、SnOなど)、リチウム金属などを用いることができる。リチウム金属には、リチウム単体のほかに、Al、Zn、Mgなどを含むリチウム合金が含まれる。負極活物質は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
負極用結着剤は特に限定されない。例えば、正極用結着剤として例示したものと同様の結着剤を用いることができる。
【0039】
負極用集電体も特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、ニッケル、銅、チタンなどの金属箔、炭素や導電性樹脂の薄膜などが挙げられる。負極用集電体は、炭素、ニッケル、チタンなどで表面処理を施してもよい。
【0040】
非水電解質は、非水溶媒と、非水溶媒に溶解した溶質とを含む液状の非水電解質や、液状の非水電解質と、高分子化合物とを含むポリマー電解質等が挙げられる。
【0041】
溶質は特に限定されず、例えば、酸化還元電位等を考慮して適宜選択すればよい。好ましい溶質としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCF3SO3、LiNCF3CO2、LiAsF6、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiF、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリチウム、ビス(1,2−ベンゼンジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(2,3−ナフタレンジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(2,2’−ビフェニルジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(5−フルオロ−2−オレート−1−ベンゼンスルホン酸−O,O’)ホウ酸リチウムなどのホウ酸塩類、LiN(CF3SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiN(C25SO22、テトラフェニルホウ酸リチウム等が挙げられる。溶質は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0042】
非水溶媒も特に限定されない。例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、ジメトキシメタン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジメトキシエタン、エトキシメトキシエタン、トリメトキシメタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのテトラヒドロフラン誘導体、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソランなどのジオキソラン誘導体、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、プロピルニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、スルホラン、3−メチルスルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、エチルエーテル、ジエチルエーテル、1,3−プロパンサルトン、アニソール、フルオロベンゼン等が挙げられる。非水溶媒は1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0043】
非水電解質は、添加剤を含んでもよい。添加剤は特に限定されないが、例えば、ビニレンカーボネート、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、ジフェニルエーテル、ビニルエチレンカーボネート、ジビニルエチレンカーボネート、フェニルエチレンカーボネート、ジアリルカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、カテコールカーボネート、酢酸ビニル、エチレンサルファイト、プロパンサルトン、トリフルオロプロピレンカーボネート、ジベンゾフラン、2,4−ジフルオロアニソール、o−ターフェニル、m−ターフェニル等が挙げられる。添加剤は1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0044】
非水電解質は、高分子材料を含む固体電解質であってもよく、更に非水溶媒を含むゲル状電解質であってもよい。高分子材料としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリホスファゼン、ポリアジリジン、ポリエチレンスルフィド、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレン等が挙げられる。
【0045】
ゲル状の非水電解質を用いる場合、セパレータの代わりに正極と負極との間にゲル状の非水電解質を配置してもよい。または、ゲル状の非水電解質は、セパレータ3に隣接するように配置してもよい。
【0046】
さらに、リチウム窒化物、リチウムハロゲン化物、リチウム酸素酸塩、Li4SiO4、Li4SiO4−LiI−LiOH、Li3PO4−Li4SiO4、Li2SiS3、Li3PO4−Li2S−SiS2、硫化リン化合物などの無機材料を固体電解質としてもよい。
【0047】
セパレータとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、アラミド樹脂、アミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミドよりなる群から選択される少なくとも1種を含む不織布、微多孔膜等が挙げられる。液状の非水電解質を用いる場合、セパレータには液状の非水電解質が含浸される。
セパレータの内部または表面には、アルミナ、マグネシア、シリカ、チタニアなどの耐熱性フィラーが含まれていてもよい。
【0048】
セパレータに加えて、上記の耐熱性フィラーと、正極および負極用結着剤と同様の結着剤とを含む耐熱層を形成してもよい。耐熱層は、正極、負極およびセパレータのいずれの表面に形成されていてもよい。
【0049】
電池ケースは、例えば金属製であり、アルミニウム、鉄、ニッケル、ニッケルめっきした鉄等を含む電池ケースが挙げられる。
【0050】
本発明は、高出力、高エネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池に適用する場合に最も顕著な効果が得られるが、本発明を適用できる電池は、リチウムイオン二次電池に限られない。例えば、アルカリ二次電池、乾電池、リチウム一次電池に適用しても、同様の効果が得られる。
【0051】
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、これらの内容は本発明を限定するものではない。
【実施例】
【0052】
《実施例1》
(a)正極の作製
正極活物質である平均粒径15μmのコバルト酸リチウム3kgと、正極結着剤である呉羽化学(株)製の#1320(商品名)(PVDF(ポリフッ化ビニリデン)を12重量%含むNMP(N−メチル−2−ピロリドン)溶液)1kgと、導電材であるアセチレンブラック90gと、適量のNMPとを、双腕式練合機で攪拌し、正極合剤スラリーを調製した。
【0053】
正極集電体である厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に、正極リードの接続部を除いて正極合剤スラリーを塗布し、乾燥させた。
乾燥後の塗膜をローラで圧延して、正極合剤層を有する正極を作製した。集電体の厚さと正極合剤層の厚さの合計(正極の厚さ)は、160μmとした。その後、円筒型の電池ケース(直径18mm、長さ65mm)に収容可能な幅に正極を裁断した。
【0054】
(b)負極の作製
負極活物質である人造黒鉛3kgと、負極結着剤である日本ゼオン(株)製の「BM−400B(商品名)」(スチレン−ブタジエン共重合体の変性体40重量%を含む水性分散液)75gと、増粘剤であるCMC(カルボキシメチルセルロース)30gと、適量の水とを、双腕式練合機で攪拌し、負極合剤スラリーを調製した。
【0055】
負極集電体である厚さ10μmの銅箔の両面に、負極リード接続部を除いて負極合剤スラリーを塗布し、乾燥させた。
乾燥後の塗膜をローラで圧延して、負極合剤層を有する負極を作製した。集電体の厚さと負極合剤層の厚さの合計(負極の厚さ)は、180μmとした。その後、円筒型の電池ケースに収容可能な幅に正極を裁断した。
【0056】
(c)非水電解質の調製
エチレンカーボネート(EC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)とを体積比3:7で含む混合溶液に、溶質であるLiPF6を1mol/Lの濃度で溶解させた。得られた混合溶液100重量部あたり、3重量部のビニレンカーボネート(VC)を添加し、非水電解質を調製した。
【0057】
(d)第1絶縁層を有する封口板の作製
メディアン径0.3μmのアルミナ900gと、日本ゼオン(株)製の「BM−720H(商品名)」(変性ポリアクリロニトリルゴムを8重量%含むNMP溶液)1250gと、適量のNMPとを、双腕式練合機で攪拌し、絶縁層用スラリーを調製した。
【0058】
アルミニウム製の弁体、PTC素子およびニッケル製の端子キャップ(正極端子)を、ポリプロピレン製の内部絶縁部材を介して、アルミニウム製のフィルターで固定して封口板を作製した。封口板のうち、フィルターの外周縁部に絶縁層用スラリーを塗布し、120℃の真空減圧下で10時間乾燥させ、第1絶縁層を形成した。第1絶縁層の厚さは20μmであった。
【0059】
(e)電池の作製
正極のリード接続部および負極のリード接続部に、それぞれ正極リードの一端および負極リードの一端を接続した。正極と負極とを、厚さ20μmのポリエチレン製の微多孔膜からなるセパレータを介して捲回し、最外周がセパレータで覆われた円柱状の電極群を作製した。
【0060】
電極群を上部絶縁リングと下部絶縁リングとで挟み、電池ケースに収容し、負極リードの他端を電池缶の内底面に溶接した後、溝入れ成型を行った。非水電解質5gを電池ケースに注入した後、133Paの減圧下で、電極群に非水電解質を含浸させた。
【0061】
その後、正極リードの他端をフィルターの下面に溶接した。
封口板にポリプロピレン製のガスケットを装着した後、電池ケースに封口板を挿入した。ガスケットと電池ケースとの間に、異物として平均粒径300μmのNi粉を少量挿入した後、かしめ封口を行った。これにより、設計容量が2200mAhである円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
【0062】
《比較例1》
封口板とガスケットとの間に第1絶縁層を形成しなかったこと以外、実施例1と同様にして、円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
【0063】
《実施例2》
電池ケースの開口部に絶縁層用スラリーを塗布し、120℃の真空減圧下で10時間乾燥させ、ガスケットと開口部との間に第2絶縁層を形成した。第2絶縁層の厚さは20μmであった。
上記の電池ケースを用いたこと以外、実施例1と同様にして、円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
【0064】
《実施例3》
(a)正極の作製
コバルト酸リチウム3kgと、呉羽化学(株)製のPVDF#1320(PVDFを12重量%含むN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略記)溶液)1kgと、アセチレンブラック90gと、適量のNMPとを、双腕式練合機で攪拌し、正極合剤スラリーを調製した。
【0065】
正極集電体である厚さ15mmのアルミニウム箔の両面に、正極合剤スラリーを塗布し、乾燥させた。
乾燥後の塗膜をローラで圧延して、正極合剤層を有する正極を作製した。集電体の厚さと正極合剤層の厚さの合計(正極の厚さ)は、155μmとした。正極は43.5mm幅の帯状に裁断した。
【0066】
(b)負極の作製
負極活物質である人造黒鉛3kgと、負極結着剤である日本ゼオン(株)製の「BM−400B(商品名)」(スチレン−ブタジエン共重合体の変性体40重量%を含む水性分散液)75gと、増粘剤であるCMC(カルボキシメチルセルロース)30gと、適量の水とを、双腕式練合機で攪拌し、負極合剤スラリーを調製した。
【0067】
負極集電体である厚さ10μmの銅箔の両面に、負極合剤スラリーを塗布し、乾燥させた。
乾燥後の塗膜をローラで圧延して、負極合剤層を有する負極を作製した。集電体の厚さと負極合剤層の厚さの合計(負極の厚さ)は、160μmとした。その後、負極は45mm幅の帯状に裁断した。
【0068】
(c)非水電解質の調製
エチレンカーボネート(EC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)とを体積比3:7で含む混合溶媒に、溶質であるLiPF6を1mol/Lの濃度で溶解させた。得られた混合溶液100重量部あたり、3重量部のビニレンカーボネート(VC)を添加し、非水電解質を調製した。
【0069】
(d)第1絶縁層を有する封口板の作製
ニッケルからなる端子部の、平坦部と対向する部分に、実施例1と同様の絶縁層用スラリーを塗布した。その後、120℃の真空減圧下で10時間乾燥させて、第1絶縁層を形成した。第1絶縁層の厚さは20μmであった。
ポリプロピレン製のガスケットで平坦部を被覆し、さらに異物として平均粒径300μmのNi粉を挿入した後、端子部でかしめて封口板を作製した。
【0070】
(e)電池の作製
正極と、負極とを、これらの間に厚さ20μmのポリエチレン製の微多孔質フィルムからなるセパレータ(旭化成(株)製のハイポア(商品名))を介して捲回し、断面が略楕円形の電極群を作製した。
【0071】
電極群をアルミニウム製の角型の電池ケースに収容した。側壁20bの主要平坦部の厚みは80μmとした。
【0072】
その後、電池ケースと正極リードまたは負極リードとの短絡を防ぐための絶縁体を電極群の上部に配置した。次に、ガスケットで囲まれた端子部を中央に有する矩形の封口板を、電池ケースの開口に配置した。負極リードは、端子部と接続した。正極リードは、平坦部の下面と接続した。開口部と封口板とをレーザで溶接し、電池ケースの上部開口を封口した。その後、封口板の注液孔から2.5gの非水電解質を電池ケースに注入した。最後に、注液孔を封栓で塞いだ。こうして、厚さ5.2mm、高さ50mm、幅34mm、設計容量900mAhの角型リチウム二次電池を完成させた。
【0073】
実施例および比較例の電池を、それぞれ50個ずつ作製し、以下の評価を行った。
各電池について、慣らし充放電を二度行い、更に400mAの電流値で4.1Vに達するまで充電した。その後、充電状態の電池を、45℃環境下で7日間保存した。
【0074】
7日間保存した後の電池について、20℃環境下で、以下の条件で充放電を行った。
定電流充電:充電電流値(設計容量×0.7)mA/充電終止電圧4.2V
定電圧充電:充電電圧値4.2V/充電終止電流100mA
定電流放電:放電電流値(設計容量×1.0)mA/放電終止電圧3V
その後、20℃環境下において、電池を50cmの高さから30回落下させた後、電池の電圧を計測した。落下の前後で50mV以上電圧が低下した場合、短絡が発生したと判断した。
【0075】
実施例の電池および比較例の電池を分解すると、いずれの電池においても、異物(Ni)を挿入したため、ガスケットが破損していた。
実施例1〜3の電池は、いずれも短絡が発生しなかったのに対して、比較例1の電池は、50個中22個の電池で短絡が発生していた。以上より、実施例1および2の電池は、ガスケットが破損した場合でも、封口板と電池ケースとの絶縁が保たれていることがわかった。また、実施例3の電池は、平坦部と端子部との絶縁が保たれていることがわかった。すなわち、本発明によれば、ガスケットが破損した場合においても、電池の短絡を抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明の電池は、電池に異物が混入し、もしくは衝撃や振動が加えられた場合においても、高い安全性を保持することができる。よって、本発明の電池は、様々な機器の電源として好適である。例えば携帯情報端末、携帯電子機器、家庭用小型電力貯蔵装置、自動二輪車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等の電源に用いることができる。本発明は、電池一般に適用可能であるが、特に、リチウムイオン二次電池において有用である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1A】本発明の第1実施形態に係る円筒型リチウムイオン二次電池を概略的に示す縦断面図である。
【図1B】図1Aの円筒型リチウムイオン二次電池の要部拡大図である。
【図2A】本発明の第2実施形態に係る角型リチウムイオン二次電池を概略的に示す縦断面図である。
【図2B】図2Aの角型リチウムイオン二次電池の要部拡大図である。
【符号の説明】
【0078】
1 正極
1a 正極集電体
1b 正極活物質層
2 負極
2a 負極集電体
2b 負極活物質層
3 セパレータ
4 正極リード
5 負極リード
6 電池ケース
7 封口板
8 ガスケット
9 弁体
9a 上弁体
9b 下弁体
10 PTC素子
11 端子キャップ
12 フィルター
13 内部絶縁部材
14a 第1絶縁層
14b 第2絶縁層
15a 上部絶縁板
15b 下部絶縁板
20 電池ケース
21 電極群
22 正極リード
23 負極リード
24 絶縁体
25 平坦部
26 ガスケット
27 端子部
28 第1絶縁層
29 封栓

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部と側壁と上部開口とを有する電池ケースと、電極群と、電解質と、前記電極群および前記電解質を収容した前記電池ケースの上部開口を覆う封口板とを含み、
前記電極群は、正極、負極および前記正極と前記負極との間に介在するセパレータを含み、
前記電池ケースの開口部と前記封口板との間には、ガスケットが介在しており、
前記封口板と、前記ガスケットとの間に、第1絶縁層を有する、電池。
【請求項2】
更に、前記ガスケットと前記開口部との間に、第2絶縁層を有する、請求項1記載の電池。
【請求項3】
前記封口板と前記ガスケットとの対向部分の全体に、前記第1絶縁層が介在している、請求項1または2記載の電池。
【請求項4】
底部と側壁と上部開口とを有する電池ケースと、電極群と、電解質と、前記電極群および前記電解質を収容した前記電池ケースの上部開口を覆う封口板とを含み、
前記電極群は、正極、負極および前記正極と前記負極との間に介在するセパレータを含み、
前記封口板は、前記電池ケースの開口部に沿った形状を有し、中央に貫通孔を有する平坦部と、前記貫通孔に挿入された端子部と、前記平坦部と前記端子部との間に介在するガスケットとを有し、
前記端子部と前記ガスケットとの間に、第1絶縁層を有する、電池。
【請求項5】
更に、前記ガスケットと前記平坦部との間に、第2絶縁層を有する、請求項4記載の電池。
【請求項6】
前記端子部と前記ガスケットとの対向部分の全体に、前記第1絶縁層が介在している、請求項4または5記載の電池。
【請求項7】
前記第1絶縁層の厚さが、1μm以上、100μm以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の電池。
【請求項8】
前記第1絶縁層が、ポリイミド、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリオレフィンおよびフッ素樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の電池。
【請求項9】
前記第1絶縁層が、無機酸化物粒子と結着剤との混合物を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の電池。
【請求項10】
前記電池が、リチウムイオン二次電池である、請求項1〜9のいずれかに記載の電池。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【公開番号】特開2009−295554(P2009−295554A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−150946(P2008−150946)
【出願日】平成20年6月9日(2008.6.9)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】