説明

電源回路、電子機器装置

【課題】本体装置の電源がオフ状態で、付属装置の電源がオン状態であると、付属装置で不要な電力が消費されてしまうという課題がある。
【解決手段】トランス53と、フォトカプラ56と、発光ダイオードD12に流れる発光電流I3を制御する発光素子制御回路54と、トランスに流入する電力を制御するスイッチング制御回路52と、USBケーブル4に備えられた、被接続端子としてのVBUS端子の電圧がベースに印加される第1のバイポーラトランジスターであるトランジスターQ1と、トランジスターQ1のコレクターがベースに接続され、コレクターが発光ダイオードD12に接続される第2のバイポーラトランジスターであるトランジスターQ2と、を備え、トランジスターQ2は、トランジスターQ1のベースにBVUSの電圧が印加される場合には導通せず、トランジスターQ1のベースにVBUS端子の電圧が印加されない場合には導通する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源回路、電源回路を備えた電子機器装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器装置としての本体装置と信号ケーブルによって接続し、本体装置の付属装置として使用する電子機器装置がある。付属装置としては、例えば、装置本体としてのプリンターと信号ケーブルによって接続し、プリンターから出力された画像の色を測定する測色器、プリンターから出力されたロール紙を巻き取る巻取り装置などがある。
これらの付属装置には、本体装置の電源負担を軽くする目的で、本体とは別に単独で電源回路と電源ケーブルが備えられる場合がある。従って、付属装置を使用するときは、本体装置の電源ケーブルに備えられた電源プラグをコンセントに差し込むとともに、付属装置の電源ケーブルに備えられた電源プラグをコンセントに差し込む。
【0003】
例えば特許文献1では、ホストにUSBを介して接続されるプリンターにおいて、CPU等の制御回路にはUSBの5Vを受給し、駆動系回路にはACアダプターから24Vを受給する場合、双方が受給される場合のみ制御回路、駆動回路に電圧供給を許すものであり、制御回路、駆動回路のうちの一方がアクティブであっても、制御回路と駆動系回路の両者への電圧供給を禁止するものである。また、禁止時にはACアダプターからの電圧をスイッチ素子によって出力ラインをオープンするだけであり、ACアダプター自体は起動状態を保持しているという方法が提案されている。
【0004】
また、特許文献2では、ホストコンピューター等からのVBUS端子の5V電圧で電源回路1次側に設けられたリレーを導通させることで電源回路を起動させていることに加え、主電源回路と補助電源回路を有し、それぞれをAC−DCコンバーターで構成している為、回路規模・コストともに大きいものになっている。
特許文献3も、特許文献2と同様に主電源回路と補助電源回路をAC−DCコンバーターで構成しており、非常に大きな回路規模になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−268756号公報
【特許文献2】特開2007−268959号公報
【特許文献3】特開2005−57500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本体装置の電源がオフされているとき、付属装置の電源がオンされたままとなっている場合がある。付属装置は、本体装置と一体となって機能するものなので、本体装置の電源がオフされていれば、付属装置は機能しない。従って、本体装置の電源がオフ状態で、付属装置の電源がオン状態であると、付属装置で不要な電力が消費されてしまうという課題がある。また、付属装置の電源供給を、本体装置の二次側出力から行う方法もあるが、使用頻度の低い付属装置の為に、本体装置の電源回路の容量を大きくしなければならないという不合理な課題を有している。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0008】
[適用例1]一次側回路における一次側電圧を二次側回路における二次側電圧に変圧するトランスと、前記二次側回路に備えられた発光素子と、前記一次側回路に備えられ、前記発光素子からの受光量に応じたフィードバック電流を出力するフォトトランジスターとから構成されるフォトカプラと、前記発光素子と接続され、前記二次側電圧が所定の電圧以上であると導通することにより前記発光素子に流れる電流を制御する発光素子制御回路と、前記フォトトランジスターと接続され、前記フィードバック電流が流れると前記トランスに流入する電力を低下させるように制御し、前記フィードバック電流が流れないと前記トランスに流入する電力を増加させるように制御するスイッチング制御回路と、前記二次側回路に備えられ、被接続端子の電圧がベースに印加される第1のバイポーラトランジスターと、前記第1のバイポーラトランジスターのコレクターがベースに接続され、コレクターが前記発光素子に接続される第2のバイポーラトランジスターと、を備え、前記第2のバイポーラトランジスターは、前記第1のバイポーラトランジスターの前記ベースに前記被接続端子の電圧が印加される場合には導通せず、前記第1のバイポーラトランジスターの前記ベースに前記被接続端子の電圧が印加されない場合には導通することを特徴とする電源回路。
【0009】
この構成によれば、二次側回路に備えられ、被接続端子の電圧がベースに印加される第1のバイポーラトランジスターと、第1のバイポーラトランジスターのコレクターがベースに接続され、コレクターが発光素子に接続される第2のバイポーラトランジスターと、を備え、第2のバイポーラトランジスターは、第1のバイポーラトランジスターのベースに被接続端子の電圧が印加される場合には導通せず、第1のバイポーラトランジスターのベースに被接続端子の電圧が印加されない場合には導通する。また、フォトトランジスターと接続され、フィードバック電流が流れるとトランスに流入する電力を低下させるように制御し、フィードバック電流が流れないとトランスに流入する電力を増加させるように制御するスイッチング制御回路を備える。
【0010】
これにより、第1のバイポーラトランジスターのベースに被接続端子の電圧が印加される場合には、第2のバイポーラトランジスターのコレクター・エミッタ間が導通しないため、第2のバイポーラトランジスターのコレクターに接続され、二次側回路に備えられた発光素子は発光せず、一次側回路に備えられたフォトトランジスターにはフィードバック電流が流れない。スイッチング制御回路は、フィードバック電流が流れないと一次側回路におけるトランスへの流入電力を増加させるように制御するので、二次側回路には所定の二次側電圧が出力される。
【0011】
反対に、第1のバイポーラトランジスターのベースに被接続端子の電圧が印加されない場合には、第2のバイポーラトランジスターのコレクター・エミッタ間が導通するため、第2のバイポーラトランジスターのコレクターに接続され、二次側回路に備えられた発光素子にフィードバック電流が流れる。スイッチング制御回路は、フィードバック電流が流れると一次側回路におけるトランスの流入電力を低下させるように制御するので、二次側回路には所定の二次側電圧より低い電圧が出力される。
【0012】
従って、本体装置の電源がオフされている場合には、第1のバイポーラトランジスターのベースに、被接続端子の電圧が印加されないので、付属装置の電源回路には、所定の二次側電圧より低い電圧が出力され、消費電力を抑制することが可能となる。また、付属装置の電源供給を、本体装置の二次側出力から行うことがないので、本体装置の電源回路の容量が大型化することを抑制できる。
【0013】
[適用例2]一次側回路における一次側電圧を二次側回路における二次側電圧に変圧するトランスと、前記二次側回路に備えられた発光素子と、前記一次側回路に備えられ、前記発光素子からの受光量に応じたフィードバック電流を出力するフォトトランジスターとから構成されるフォトカプラと、前記発光素子と接続され、前記二次側電圧が所定の電圧以上であると導通することにより前記発光素子に流れる電流を制御する発光素子制御回路と、前記フォトトランジスターと接続され、前記フィードバック電流が流れると前記トランスに流入する電力を低下させるように制御し、前記フィードバック電流が流れないと前記トランスに流入する電力を増加させるように制御するスイッチング制御回路と、前記二次側回路に備えられ、被接続端子の電圧がゲートに印加される第1の電界効果トランジスターと、前記第1の電界効果トランジスターのドレインがゲートに接続され、ドレインが前記発光素子に接続される第2の電界効果トランジスターと、を備え、前記第2の電界効果トランジスターは、前記第1の電界効果トランジスターの前記ゲートに前記被接続端子の電圧が印加される場合には導通せず、前記第1の電界効果トランジスターの前記ゲートに前記被接続端子の電圧が印加されない場合には導通することを特徴とする電源回路。
【0014】
この構成によれば、二次側回路に備えられ、被接続端子の電圧がゲートに印加される第1の電界効果トランジスターと、第1の電界効果トランジスターのドレインがゲートに接続され、ドレインが発光素子に接続される第2の電界効果トランジスターと、を備え、第2の電界効果トランジスターは、第1の電界効果トランジスターのゲートに被接続端子の電圧が印加される場合には導通せず、第1の電界効果トランジスターのゲートに被接続端子の電圧が印加されない場合には導通する。また、フォトトランジスターと接続され、フィードバック電流が流れるとトランスに流入する電力を低下させるように制御し、フィードバック電流が流れないと一次側回路における電流を増加させるように制御するスイッチング制御回路を備える。
【0015】
これにより、第1の電界効果トランジスターのゲートに電圧が印加される場合には、第2の電界効果トランジスターのドレイン・ソース間が導通しないため、第2の電界効果トランジスターのドレインに接続され、二次側回路に備えられた発光素子は発光せず、一次側回路に備えられたフォトトランジスターにはフィードバック電流が流れない。スイッチング制御回路は、フィードバック電流が流れないと一次側回路におけるトランスへの流入電力を増加させるように制御するので、二次側回路には所定の二次側電圧が出力される。
【0016】
反対に、第1の電界効果トランジスターのゲートに電圧が印加されない場合には、第2の電界効果トランジスターのドレイン・ソース間が導通するため、第2の電界効果トランジスターのドレインに接続され、二次側回路に備えられた発光素子にフィードバック電流が流れる。スイッチング制御回路は、フィードバック電流が流れると一次側回路におけるトランスの流入電力を低下させるように制御するので、二次側回路には所定の二次側電圧より低い電圧が出力される。
【0017】
従って、本体装置の電源がオフされている場合には、第1の電界効果トランジスターのゲートに、被接続端子の電圧が印加されないので、付属装置の電源回路には、所定の二次側電圧より低い電圧が出力され、消費電力を抑制することが可能となる。また、付属装置の電源供給を、本体装置の二次側出力から行うことがないので、本体装置の電源回路の容量が大型化することを抑制できる。
【0018】
[適用例3]前記被接続端子は、USB(Universal Serial Bus)ケーブルに備えられたVBUS端子であることを特徴とする上記電源回路。
【0019】
この構成によれば、付属装置と本体装置とがVBUS端子を有するUSBケーブルで接続され、本体装置の電源がオフされた状態にあるとき、付属装置の電源回路における二次側回路には所定の二次側電圧より低い電圧が出力される。そのため、付属装置の電源回路における消費電力を抑制することが可能となる。
【0020】
[適用例4]上記記載の電源回路を備えた電子機器装置。
この構成によれば、本体装置の電源がオフされている場合には、電子機器装置としての付属装置の電源回路には、所定の二次側電圧より低い電圧が出力され、消費電力を抑制することが可能となる。また、付属装置の電源供給を、本体装置の二次側出力から行うことがないので、本体装置の電源回路の容量が大型化することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】付属装置と本体装置を示す図。
【図2】付属装置の電源回路を示す図。
【図3】(a)は、本体装置のVBUS端子に電源電圧が印加されているとき、または、印加されていないときの状態を示す図、(b)は、付属装置のVBUS端子に電源電圧が印加されているとき、または、印加されていないときの状態を示す図、(c)は、付属装置の電源回路に交流電源電圧が印加されているかいないかを示す図、(d)は、第1のバイポーラトランジスターのコレクター・エミッタ間が導通する、または、導通しない状態を示す図、(e)は、第2のバイポーラトランジスターのコレクター・エミッタ間が導通する、または、導通しない状態を示す図、(f)は、二次側電圧を示すグラフ。
【図4】(a)は、本体装置のVBUS端子に電源電圧が印加されているとき、または、印加されていないときの状態を示す図、(b)は、付属装置のVBUS端子に電源電圧が印加されているとき、または、印加されていないときの状態を示す図、(c)は、付属装置の電源回路に交流電源電圧が印加されているかいないかを示す図、(d)は、第1のバイポーラトランジスターのコレクター・エミッタ間が導通する、または、導通しない状態を示す図、(e)は、第2のバイポーラトランジスターのコレクター・エミッタ間が導通する、または、導通しない状態を示す図、(f)は、二次側電圧を示すグラフ。
【図5】第2実施例における付属装置の電源回路を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(第1実施例)
以下、本実施例について図を用いて説明する。図1は、本実施例における電子機器装置としての付属装置5、電子機器装置としての本体装置であるプリンター3、コンピューター1を示す図である。付属装置5は、プリンター3に信号ケーブルとしてのUSB(Universal Serial Bus)ケーブル4を介して接続され、プリンター3は、コンピューター1と信号ケーブル2を介して接続される。USBケーブル4には、電源電圧が供給される、被接続端子としてのVBUS端子が備えられる。
【0023】
付属装置としては、例えば、プリンター3によって紙などの記録媒体(不図示)に印刷にされた画像の色を測定する測色器、プリンターから出力されたロール紙を巻き取る巻取り装置などがある。
【0024】
付属装置5には、電源回路100が内蔵され、電源プラグ10を交流電源用コンセント(不図示)に差し込むことにより、電源ケーブル9を介して電源回路100に電力が供給される。プリンター3には、電源回路8が内蔵され、電源プラグ7を交流電源用コンセントに差し込むことにより、電源ケーブル6を介して電源回路8に電力が供給される。
【0025】
図2は、本実施例における付属装置5の電源回路100を示す図である。電源回路100には、図面左側の一次側回路における一次側電圧を、図面右側の二次側回路における二次側電圧に変圧するトランス53が備えられる。
【0026】
交流電源50から供給される交流は、ブリッジ回路51によって整流され、電解コンデンサーC10によって平滑される。トランス53によって変圧された二次側電圧は、ダイオードD13と電解コンデンサーC20によって、平滑された直流電圧が生成される。
【0027】
二次側回路には、フォトカプラ55を構成する発光素子としての発光ダイオードD12が備えられる。発光ダイオードD12のアノード側は、電圧降下用抵抗R22,R23によって分圧された位置に接続される。
【0028】
二次側回路には、発光ダイオードD12に流れる電流を制御する発光素子制御回路54が備えられる。本実施例の発光素子制御回路54は、電圧降下用抵抗R20、電圧降下用抵抗R21、シャントレギュレーター55、コンデンサーC21とから構成される。
【0029】
発光ダイオードD12のカソード側は、シャントレギュレーター55のカソードC側に接続される。シャントレギュレーター55は、電圧降下用抵抗R20と電圧降下用抵抗R21によって分圧された位置P1における電圧が、基準電圧以上になると、カソードCからアノードAの方向に電流が流れる。本実施例の基準の電圧は、例えば2.5Vである。これにより、発光ダイオードD12に発光電流I3が流れて発光ダイオードD12は発光する。
【0030】
発光ダイオードD12から発光された光は、フォトカプラ55を構成し、一次側回路に備えられたフォトトランジスターQ3によって受光され、フォトトランジスターQ3のコレクター・エミッタ間にフィードバック電流I2が流れる。
【0031】
スイッチング制御回路52は、整流回路を構成するダイオードD11、コンデンサーC12と、フォトトランジスターQ3に流れる電流を制御する電流制限抵抗R11、抵抗R10、主スイッチング用トランジスターであるトランジスターQ5、トランジスターQ5のベース電流制御用としてのトランジスターQ4、トランジスターQ5のベースに接続されるダイオードD10、コンデンサーC11とから構成される。
【0032】
スイッチング制御回路52は、フォトトランジスターQ3と接続され、フィードバック電流I2が流れるとトランス53の流入電力を低下させるように制御し、フィードバック電流I2が流れないとトランス53の流入電力を増加させるように制御する。
【0033】
ダイオードD11、コンデンサーC12から電流制限抵抗R11、フォトトランジスターQ3を介してトランジスターQ4のベースにフィードバック電流I2が流れ、トランジスターQ4のコレクター・エミッタ間が導通する。
【0034】
これにより、並列のダイオードD10、コンデンサーC11に接続された、トランジスターQ5のベース電流が分岐減少されるので、トランジスターQ5のコレクター電流は減少しオフに至る。その結果、トランス53の流入電力が低下し、二次側回路における二次側電圧を低下させるように動作する。
【0035】
反対に、位置P1での電圧が基準の電圧より低いとき、シャントレギュレーター55のカソードCからアノードAの方向に流れる電流は流れないので、発光ダイオードD12は発光せず、フォトトランジスターQ3のコレクター・エミッタ間は導通しない。そのため、フィードバック電流I2は流れない。
【0036】
これにより、トランジスターQ4のベースにフィードバック電流I2が流れないのでコレクター・エミッタ間が導通しない。すると、トランジスターQ5のベースに流れ込む電流が増加するので、トランジスターQ5のコレクター・エミッタ間は導通する。その結果、トランス53に入力される電力が増加することになり、二次側回路における二次側電圧を上昇させるように動作する。
【0037】
このように、本実施例の電源回路100は、二次側回路に備えられた発光ダイオードD12と一次側回路に備えられたフォトトランジスターQ3とから構成されるフォトカプラ55と、二次側電圧に応じて発光ダイオードD12を流れる電流を制御する発光素子制御回路54と、フォトトランジスターQ3に流れるフィードバック電流I2に応じて、トランス53に流入する電力を制御するスイッチング制御回路52を備える。これらの構成により、所定の二次側電圧を端子40に出力することができる。
【0038】
電源回路100の端子40、41は制御回路に接続される場合が一般的である。端子41には、USBケーブル4に備えられた、被接続端子としてのVBUS端子が接続される。図1のプリンター3の電源プラグ7が交流電源用コンセントに差し込まれ、プリンター3と付属装置5とがUSBケーブル4によって接続されているときは、端子41にはVBUS端子からの電源電圧が供給される。
【0039】
プリンター3の電源プラグ7が交流電源用コンセントに差し込まれ、プリンター3と付属装置5とがUSBケーブル4によって接続されないときは、端子41にはVBUS端子からの電源電圧が供給されない。また、プリンター3と付属装置5とがUSBケーブル4によって接続されていても、図1のプリンター3のプラグ7が交流電源用コンセントに差し込まれていないときは、端子41にはVBUS端子からの電源電圧が供給されない。
【0040】
端子41がオープンの状態で、付属装置5の電源プラグ10を差し込み、電源回路100に交流電源50が接続されると、電源回路100は起動し始める。そして、端子40の二次側出力電圧が上昇すると、第2のバイポーラトランジスターであるトランジスターQ2にベース電流が流れ込み、コレクター・エミッタ間が導通し、発光電流I3はシャントレギュレーター55には流入せず、抵抗R24とバイポーラトランジスターQ2を介してGNDに流れ込む。このときバイポーラトランジスターQ2のベースにはベース電流に応じた電圧が印加される。
【0041】
このとき端子40に出力される二次側電圧は、抵抗R22→発光ダイオードD12→抵抗R24→トランジスターQ2のコレクター→トランジスターQ2のエミッタの電圧降下の和であり、かつ、抵抗R25→トランジスターQ2のベース→トランジスターQ2のエミッタ→GNDの経路の電圧降下の和でもある。よって両経路の電圧が同じになる状態で平衡が保たれる。この様にして、端子40に出力される二次側電圧が抑制された状態を実現している。
【0042】
発光ダイオードD12の順電圧VFは一般に1V前後であり、また、一般にトランジスターQ2のベース・エミッタ間電圧は0.7V程度で導通を維持するため、オフ時の出力電圧は、抵抗R24、R22、R25の値の調整により約1〜2V程度になるように設定される。
【0043】
次に、端子40に出力される二次側電圧が抑制された状態において、端子41にVBUS端子からの電源電圧を印加すると、抵抗R30と抵抗R31で分圧された電圧が第1のバイポーラトランジスターであるトランジスターQ1のベース・エミッタ間に印加され、トランジスターQ1にベース電流が流れ込み、コレクター・エミッタ間が導通する。すると、トランジスターQ2のベース電圧が低下し、トランジスターQ2のコレクター・エミッタ間は導通を維持できなくなり遮断される。すると、発光電流I3はシャントレギュレーター55に流れ込む。すると、シャントレギュレーター55固有の内部基準電圧と位置P1の電圧が等しくなるように二次側電圧は上昇し、等しくなったところで起動が完了する。
【0044】
この起動過程において、シャントレギュレーター55の内部基準電圧に対して位置P1の電圧が低いので、発光電流I3の電流は減少する。よって、フィードバック電流I2も減少するので、トランジスターQ5は導通し、トランス53の流入電力は増加し、二次側出力電圧が上昇してゆく。そして、シャントレギュレーター55の内部基準電圧と位置P1の電圧が等しくなったとき、起動は完了する。
【0045】
例えば抵抗R21=1kΩで抵抗R20=3kΩで、シャントレギュレーター55の内部基準電圧Vref=2.5Vの場合、内部基準電圧Vrefと位置P1の電位が等しくなる場合、抵抗R21の両端には2.5Vが印加される。このとき抵抗比率から抵抗R20の両端には2.5V×3=7.5Vが印加される。よって、端子40に出力される二次側電圧は7.5+2.5=10Vとなり、電源の起動が完了した状態となる。
【0046】
次に、電源の起動が完了した状態で、端子41にVBUS端子からの電源電圧の供給が絶たれた場合、トランジスターQ1のベース電圧はGNDと同値になり、トランジスターQ1のコレクター・エミッタ間は遮断されるので、トランジスターQ2のベース電圧は出力電圧に向かって上昇し始める。すると、トランジスターQ2にベース電流が流入し始め、トランジスターQ2のコレクター・エミッタ間が導通し、ベース電流に応じたベース電圧が印加される。このようにして、端子40に出力される二次側電圧が抑制された状態になる。
【0047】
次に、電源がオンされたプリンター3と、付属装置5とがUSBケーブル4によって接続されている状態で、付属装置5の電源プラグ10を交流電源用コンセントに差し込んだ後に、プリンター3の電源をオフしたときの二次側電圧の出力状態を説明する。
【0048】
図3(a)は、本体装置であるプリンター3のVBUS端子に電源電圧が印加されているとき(ON)または、印加されていないとき(OFF)の状態を示す。電源がオンされたプリンター3は、時点t3で電源がOFFされる。従って、プリンター3のVBUS端子における電源電圧は、時点t3でONからOFFになる。
【0049】
図3(b)は、付属装置5のVBUS端子に電源電圧が印加されているとき、または、印加されていないときの状態を示す図である。時点t3では、図3(a)のプリンター3のVBUS端子における電源電圧がONからOFFとなるので、付属装置5における図2の端子41におけるVBUS端子からの電源電圧もONからOFFとなる。
【0050】
図3(c)は、付属装置5の電源回路100に交流電源電圧が印加されているかいないかを示す図である。時点t1では、付属装置5の電源プラグ10が挿入され、電源回路100に交流電源電圧が印加されてOFFからONとなる。
【0051】
図3(d)は、第1のバイポーラトランジスターであるトランジスターQ1のコレクター・エミッタ間が導通する(ON)または、導通しない(OFF)状態を示す。時点t1では、図3(c)の付属装置5の交流電源電圧がONとなるので、図2の端子40には、二次側電圧が出力され、トランジスターQ1のコレクターには抵抗R25を介して電圧が印加される。
【0052】
時点t1では、図3(b)の付属装置5のVBUS端子における電源電圧はONであるので、トランジスターQ1のベースには端子41を介してVBUS端子の電源電圧が印加され、図3(d)のトランジスターQ1はONとなる。時点t3では、図3(b)の付属装置のVBUS端子における電源電圧はOFFとなるので、トランジスターQ1のベースにはVBUS端子の電源電圧が印加されないので、OFFとなる。
【0053】
図3(e)は、第2のバイポーラトランジスターであるトランジスターQ2のコレクター・エミッタ間が導通する(ON)または、導通しない(OFF)状態を示す。時点t1から時点t3までは、図3(d)の第1のバイポーラトランジスターがONであるので、トランジスターQ2のベース電圧が降下し、トランジスターQ2のコレクター・エミッタ間は導通しない(OFF)。
【0054】
時点t3では、図3(d)の第1のバイポーラトランジスターがOFFであるので、トランジスターQ2のベースには抵抗R25を介して二次側電圧が印加され、トランジスターQ2のコレクター・エミッタ間は導通する(ON)。
【0055】
図3(f)は、二次側電圧を示すグラフである。時点t1から起動を開始し始め、時点t2でシャントレギュレーター55と抵抗R21と抵抗R22で決まる所定の二次側電圧E1(本実施例では42V)に達し起動が完了する。
【0056】
時点t3では、VBUS端子からの電源電圧の印加が無くなるので、抵抗R30の端子間電圧が無くなり、トランジスターQ1のベース電圧がGNDと同電位になるため、トランジスターQ1は遮断する。すると、トランジスターQ2のベース電圧が上昇し、トランジスターQ2は導通(ON)する。トランジスターQ2が導通すると、二次側電圧は低下し始め、二次側電圧E2(例えば2V)となり、二次側電圧が抑制された状態となる。
【0057】
このように、電源がオンされたプリンター3と付属装置5がUSBケーブル4によって接続されている状態で、付属装置5の電源プラグ10を交流電源用コンセントに差し込み、その後、プリンター3の電源をオフすると、付属装置5の端子40に出力される二次側電圧は所定の二次側電圧E1より低い二次側電圧E2となる。
【0058】
次に、付属装置5とUSBケーブル4によって接続されたプリンター3の電源がオフの状態で、付属装置5の電源プラグ10を交流電源用コンセントに差し込んだとき、二次側電圧の出力状態を説明する。
【0059】
図4(a)は、本体装置としてのプリンター3のVBUS端子に電源電圧が印加されているとき(ON)、印加されていないとき(OFF)の状態を示す。図4(b)は、付属装置5のVBUS端子に電源電圧が印加されているとき、または、印加されていないときの状態を示す図である。プリンター3は電源がオフの状態であるので、図4(a)のプリンター3のVBUS端子は、どの時点においてもVBUS端子に電源電圧が印加されていない(OFF)。従って、図4(b)の付属装置5のVBUS端子は、どの時点においてもVBUS端子に電源電圧が印加されていない(OFF)
【0060】
図4(c)は、付属装置5の電源回路100に交流電源電圧が印加されるか否かを示す図である。時点t4では、付属装置5の電源プラグ10が挿入され、付属装置5の電源回路100に交流電源電圧が印加される(ON)。
【0061】
図4(d)は、第1のバイポーラトランジスターであるトランジスターQ1のコレクター・エミッタ間が導通する(ON)または、導通しない(OFF)状態を示す。すべての時点にわたって、トランジスターQ1のベースにはVBUS端子から供給される電源電圧が印加されていないので、トランジスターQ1は導通しない(OFF)。
【0062】
図4(e)は、第2のバイポーラトランジスターであるトランジスターQ2のコレクター・エミッタ間が導通する(ON)または、導通しない(OFF)状態を示す。図4(f)は、二次側電圧を示すグラフである。電源回路100に交流電源50が接続される時点t4から二次側電圧は起動を開始し始める。
【0063】
この二次側電圧はトランジスターQ2のベース・エミッタ間に印加されるので、時点t5では、所定の二次側電圧E2に達するとトランジスターQ2が導通する(ON)。このとき、二次側電圧は抵抗R22→発光ダイオードD12→抵抗R24→トランジスターQ2→GNDの電圧降下の和であるとともに、抵抗R25→トランジスターQ2のベース・エミッタ→GNDの和でもあるので、両経路の電圧が同じになるように、それぞれの経路に電流が流れ、二次側電圧E2となり平衡状態に達する。このとき、発光電流I3に応じてフィードバック電流I2が流れ、トランジスターQ4のONデューティを大きくし、トランジスターQ5が導通する頻度を小さくすることでトランス53への流入電力を極めて小さく抑え、二次側出力電圧を抑制した状態を実現している。
【0064】
このように、プリンター3の電源がオフの状態で、付属装置5の電源がオフからオンの状態となったとき、図4(f)の二次側電圧は、所定の二次側電圧E1より低い二次側電圧E2となる。
【0065】
以上、説明した本実施例の電源回路100は、一次側回路における一次側電圧を二次側回路における二次側電圧に変圧するトランス53と、二次側回路に備えられた発光素子としての発光ダイオードD12と、一次側回路に備えられ、発光ダイオードD12からの受光量に応じたフィードバック電流I2を出力するフォトトランジスターQ3とから構成されるフォトカプラ56と、発光ダイオードD12と接続され、二次側電圧が所定の電圧以上であると導通することにより発光ダイオードD12に流れる電流としての発光電流I3を制御する発光素子制御回路54と、フォトトランジスターQ3と接続され、フィードバック電流I2が流れるとトランス53に流入する電力を低下させるように制御し、フィードバック電流I2が流れないと一次側回路における電流を増加させるように制御するスイッチング制御回路52と、二次側回路に備えられ、USBケーブル4に備えられ、被接続端子としてのVBUS端子の電圧がベースに印加される第1のバイポーラトランジスターであるトランジスターQ1と、トランジスターQ1のコレクターがベースに接続され、コレクターが発光素子に接続される第2のバイポーラトランジスターであるトランジスターQ2と、を備え、トランジスターQ2は、トランジスターQ1のベースにVBUS端子の電圧が印加される場合には導通せず、トランジスターQ1のベースにVBUS端子の電圧が印加されない場合には導通する。
【0066】
これにより、トランジスターQ1のベースにVBUS端子の電圧が印加されると、トランジスターQ2のコレクター・エミッタ間が導通しないため、二次側回路に備えられた発光ダイオードD12を流れる発光電流I3はシャントレギュレーター55に流入し、シャントレギュレーター55固有の内部基準電圧と位置P1の電圧が同値になるようなフィードバック制御がなされ、二次側電圧は所定の二次側電圧E1に達し起動が完了する。
【0067】
反対に、トランジスターQ1のベースにVBUS端子の電圧が印加されないと、トランジスターQ2のコレクター・エミッタ間が導通するため、トランジスターQ2のコレクターに接続され、二次側回路に備えられた発光ダイオードD12を流れる発光電流I3は、シャントレギュレーター55には流れなくなり、抵抗R24とトランジスターQ2を通ってGNDに流れる。つまり、トランジスターQ2のオンを維持し続けるように、フィードバックがなされる。このようにして二次側電圧の出力が抑制された状態を維持している。
【0068】
従って、本体装置としてのプリンター3の電源がオフされている場合には、トランジスターQ1のベースに、USBケーブル4に備えられたVBUS端子の電圧が印加されないので、付属装置の電源回路には、所定の二次側電圧E1より低い二次側電圧E1が出力され、消費電力を抑制することが可能となる。また、付属装置5の電源供給を、プリンター3の二次側出力から行うことがないので、プリンター3の電源回路の容量が大型化することを抑制できる。
【0069】
(第2実施例)
第1実施例では、バイポーラトランジスターを用いて、トランスに流入される電力を低下させるようにしたが、第2実施例では、電界効果トランジスターを用いて、トランスに流入される電力を低下させる例について説明する。
【0070】
図5は、本実施例における付属装置5の電源回路100aを示す図である。図5は、図2の第1のバイポーラトランジスターであるトランジスターQ1を、第1の電界効果トランジスターQF1に、第2のバイポーラトランジスターであるトランジスターQ2を、第2の電界効果トランジスターQF2にそれぞれ置き換えた図である。その他は、第1実施例の電源回路100の構成と同じである。
【0071】
第1の電界効果トランジスターQF1,第2の電界効果トランジスターQF2は、ゲート・ソース間に印加される電圧によって、ドレイン・ソース間が導通するかしないかが決まる素子であり、導通・遮断の動作は実施例1と同様であるのでここでは省略する。
【0072】
第2実施例の電源回路100aは、一次側回路における一次側電圧を二次側回路における二次側電圧に変圧するトランス53と、二次側回路に備えられた発光素子としての発光ダイオードD12と、一次側回路に備えられ、発光ダイオードD12からの受光量に応じたフィードバック電流I2を出力するフォトトランジスターQ3とから構成されるフォトカプラ56と、発光ダイオードD12と接続され、二次側電圧が所定の電圧以上であると導通することにより発光ダイオードD12に流れる電流としての発光電流I3を制御する発光素子制御回路54と、フォトトランジスターQ3と接続され、フィードバック電流I2が流れるとトランス53に流入する電力を低下させるように制御し、フィードバック電流I2が流れないと一次側回路における電流を増加させるように制御するスイッチング制御回路52と二次側回路に備えられ、信号ケーブルとしてのUSBケーブル4に備えられた、被接続端子としてのVBUS端子の電圧がゲートに印加される第1の電界効果トランジスターQF1と、第1の電界効果トランジスターQF1のドレインがゲートに接続され、ドレインが発光ダイオードD12に接続される第2の電界効果トランジスターQF2と、を備え、第2の電界効果トランジスターQF2は、第1の電界効果トランジスターQF1のゲートに電圧が印加される場合に導通せず、第1の電界効果トランジスターQF1のゲートに電圧が印加されない場合に導通する。
【0073】
これにより、第1の電界効果トランジスターQF1のゲートに電圧が印加される場合には、第2の電界効果トランジスターQF2のドレイン・ソース間が導通しないため、第2の電界効果トランジスターQF2のドレインに接続され、二次側回路に備えられた発光ダイオードD12は発光せず、一次側回路に備えられたフォトトランジスターQ3にはフィードバック電流I2が流れない。スイッチング制御回路52は、フィードバック電流I2が流れないと一次側回路におけるトランス53への流入電力を増加させるように制御するので、二次側回路には所定の二次側電圧(図3(f)の二次側電圧E1参照)が出力される。
【0074】
反対に、第1の電界効果トランジスターQF1のゲートに電圧が印加されない場合には、第2の電界効果トランジスターQF2のドレイン・ソース間が導通するため、第2の電界効果トランジスターQF2のドレインに接続され、二次側回路に備えられた発光ダイオードD12にフィードバック電流I2が流れる。スイッチング制御回路52は、フィードバック電流I2が流れると一次側回路におけるトランス53の流入電力を低下させるように制御するので、二次側回路には所定の二次側電圧より低い電圧(図3(f)の二次側電圧E2参照)が出力される。
【0075】
従って、プリンター3の電源がオフされている場合には、第1の電界効果トランジスターQF1のゲートに、USBケーブル4に備えられ、被接続端子としてのVBUS端子の電圧が印加されないので、付属装置5の電源回路100aには、所定の二次側電圧より低い電圧が出力され、消費電力を抑制することが可能となる。また、付属装置5の電源供給を、プリンター3の二次側出力から行うことがないので、プリンター3の電源回路の容量が大型化することを抑制できる。
【0076】
第1実施例、第2実施例では、被接続端子としてのVBUS端子が、図2または図5の端子41に接続される場合について説明したが、信号としての電圧が印加される被接続端子を端子41に接続する場合であってもよい。
【0077】
また、本発明は第1実施例、第2実施例に限定されるものではなく、NPN型とPNP型を組み合わせても良いし、他の半導体スイッチ素子を用いても良いし、同一の素子である必要はなく、複数の異種の素子が混在しても良い。
【符号の説明】
【0078】
4…USBケーブル、52…スイッチング制御回路、53…トランス、54…発光素子制御回路、55…シャントレギュレーター、56…フォトカプラ、100…電源回路、D12…発光ダイオード、I2…フィードバック電流,I3…発光電流、Q1…第1のバイポーラトランジスター、Q2…第2のバイポーラトランジスター、Q3…フォトトランジスター、QF1…第1の電界効果トランジスター、QF2…第2の電界効果トランジスター。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次側回路における一次側電圧を二次側回路における二次側電圧に変圧するトランスと、
前記二次側回路に備えられた発光素子と、前記一次側回路に備えられ、前記発光素子からの受光量に応じたフィードバック電流を出力するフォトトランジスターとから構成されるフォトカプラと、
前記発光素子と接続され、前記二次側電圧が所定の電圧以上であると導通することにより前記発光素子に流れる電流を制御する発光素子制御回路と、
前記フォトトランジスターと接続され、前記フィードバック電流が流れると前記トランスに流入する電力を低下させるように制御し、前記フィードバック電流が流れないと前記トランスに流入する電力を増加させるように制御するスイッチング制御回路と、
前記二次側回路に備えられ、被接続端子の電圧がベースに印加される第1のバイポーラトランジスターと、
前記第1のバイポーラトランジスターのコレクターがベースに接続され、コレクターが前記発光素子に接続される第2のバイポーラトランジスターと、を備え、
前記第2のバイポーラトランジスターは、前記第1のバイポーラトランジスターの前記ベースに前記被接続端子の電圧が印加される場合には導通せず、前記第1のバイポーラトランジスターの前記ベースに前記被接続端子の電圧が印加されない場合には導通することを特徴とする電源回路。
【請求項2】
一次側回路における一次側電圧を二次側回路における二次側電圧に変圧するトランスと、
前記二次側回路に備えられた発光素子と、前記一次側回路に備えられ、前記発光素子からの受光量に応じたフィードバック電流を出力するフォトトランジスターとから構成されるフォトカプラと、
前記発光素子と接続され、前記二次側電圧が所定の電圧以上であると導通することにより前記発光素子に流れる電流を制御する発光素子制御回路と、
前記フォトトランジスターと接続され、前記フィードバック電流が流れると前記トランスに流入する電力を低下させるように制御し、前記フィードバック電流が流れないと前記トランスに流入する電力を増加させるように制御するスイッチング制御回路と、
前記二次側回路に備えられ、被接続端子の電圧がゲートに印加される第1の電界効果トランジスターと、
前記第1の電界効果トランジスターのドレインがゲートに接続され、ドレインが前記発光素子に接続される第2の電界効果トランジスターと、を備え、
前記第2の電界効果トランジスターは、前記第1の電界効果トランジスターの前記ゲートに前記被接続端子の電圧が印加される場合には導通せず、前記第1の電界効果トランジスターの前記ゲートに前記被接続端子の電圧が印加されない場合には導通することを特徴とする電源回路。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の電源回路であって、
前記被接続端子は、USB(Universal Serial Bus)ケーブルに備えられたVBUS端子であることを特徴とする電源回路。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電源回路を備えた電子機器装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−283912(P2010−283912A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−132847(P2009−132847)
【出願日】平成21年6月2日(2009.6.2)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】