説明

電源回路

【課題】アイドルストップ車に搭載されるバッテリの電圧を負荷に出力する電源回路において、負荷への必要な電圧の供給を維持しつつ、アイドルストップ後のエンジン再始動時、バイパスリレーの切り替え音の発生を防止する。
【解決手段】整流用ダイオードの代わりに整流用スイッチング素子11を備え、アイドルストップ後のエンジン再始動時、バイパスリレー46を常時オフさせるとともに、バッテリ49の電圧が昇圧されて負荷50に出力されるように、昇圧用スイッチング素子41及び整流用スイッチング素子11のそれぞれの駆動を制御し、昇圧用スイッチング素子41又は整流用スイッチング素子11の異常時、バイパスリレー46を常時オフから常時オンに切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリの電圧を一定に保って負荷に出力する電源回路に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、燃料消費量の節減と排ガスの低減を目的として、アイドルストップ車が実用化されている。アイドルストップ車は、信号待ち等で車両の停止動作を検知するとエンジンを自動的に停止(アイドルストップ)し、その後車両の発進動作を検知するとエンジンを自動的に再始動するようにした車両である。
【0003】
このような車両では、アイドルストップ後のエンジン再始動時において、エンジン始動用のスタータモータに大電流が流れることから、バッテリの電圧が一時的に低下する。また、これに伴って、バッテリに接続されるスタータモータ以外の電装部品などの負荷に供給される電圧も一時的に低下する。そのため、負荷によっては、供給される電圧が動作に必要な電圧の範囲から外れてしまい、一時的に正常に動作しないおそれがある。例えば、カーナビゲーションやオーディオにおいてはリセットが行われたり、オーディオにおいては音飛びが発生したり、運転者の意図せぬ動作が行われるおそれがある。そこで、このような車両では、バッテリの電圧が一時的に低下した場合であっても負荷への必要な電圧の供給を維持することができるように、補助の電源回路を備えるようにしている。
【0004】
図4は、その電源回路の一例を示す図である。
図4に示す電源回路40は、いわゆる、昇圧回路であって、昇圧用スイッチング素子41と、コイル42と、整流用ダイオード43と、コンデンサ44、45と、バイパスリレー46と、制御回路47と、ドライブ回路48とを備える。なお、バイパスリレー46は、コイル42や整流用ダイオード43よりも抵抗(損失)が小さいものとする。
【0005】
制御回路47は、アイドルストップ後のエンジン再始動時において、バイパスリレー46を常時オフさせるとともに、昇圧用スイッチング素子41をオン、オフさせることにより、バッテリ49の電圧を昇圧させて負荷50に出力している。これにより、エンジン再始動に伴いバッテリ49の電圧が一時的に低下した場合であっても負荷50への必要な電圧の供給を維持することができる。
【0006】
また、制御回路47は、エンジン再始動時以外の通常時において、バイパスリレー46を常時オンさせるとともに、昇圧用スイッチング素子41を常時オフさせることより、バッテリ49の電圧をバイパスリレー46を介して負荷50へ出力させる。これにより、エンジン再始動時以外の通常時において、バッテリ49の電圧が整流用ダイオード43などにより電圧降下することなく負荷50へ出力されるため、負荷50への必要な電圧の供給を維持することができる。
【0007】
このように、図4に示す電源回路40では、バッテリ49の電圧を昇圧させて負荷50に出力する昇圧機能と、バッテリ49の電圧をバイパスリレー46を介して負荷50に出力させるバイパス機能とを備えているため、エンジン再始動時や通常時において、負荷50への必要な電圧の供給を維持することができる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−112250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、アイドルストップ後のエンジン再始動時は、スタータモータが駆動しているときであってエンジンがまだ始動しておらずエンジン音が発生していないため、図4に示す電源回路40では、バイパスリレー46が常時オンから常時オフに切り替わる際に発生するバイパスリレー46の切り替え音が運転者に聞こえてしまうおそれがある。
【0010】
そこで、本発明では、負荷への必要な電圧の供給を維持しつつ、アイドルストップ後のエンジン再始動時において、バイパスリレーの切り替え音の発生を防止することが可能な電源回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の電源回路は、昇圧用スイッチング素子と、バッテリと前記昇圧用スイッチング素子との間に設けられるコイルと、前記コイルと負荷との間に設けられる整流用スイッチング素子と、常時オフから常時オンになると、前記バッテリと前記負荷とを電気的に接続させるリレーと、アイドルストップ後のエンジン再始動時以外の通常時、前記リレーを常時オフさせるとともに、前記昇圧用スイッチング素子及び前記整流用スイッチング素子のそれぞれの駆動を制御する制御回路とを備える。
【0012】
また、前記制御回路は、アイドルストップ後のエンジン再始動時、前記リレーの常時オフを維持させるとともに、前記バッテリの電圧が昇圧されて前記負荷に出力されるように、前記昇圧用スイッチング素子及び前記整流用スイッチング素子のそれぞれの駆動を制御する。
【0013】
また、前記制御回路は、前記昇圧用スイッチング素子又は前記整流用スイッチング素子が異常であると判断すると、前記リレーを常時オフから常時オンに切り替える。
これにより、エンジン再始動時以外の通常時やエンジン再始動時であっても負荷への必要な電圧の供給を維持することができる。
【0014】
また、エンジン再始動時以外の通常時やエンジン再始動時であっても負荷への必要な電圧の供給を維持することができるため、エンジン再始動時において、バイパスリレーのオン、オフを切り替える必要がなく、バイパスリレーの切り替え音の発生を防止することができる。
【0015】
また、昇圧用スイッチング素子又は整流用スイッチング素子の異常時において、バイパスリレーを常時オフから常時オンにさせているため、負荷への必要な電圧の供給を維持することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、バッテリの電圧を荷に出力する電源回路において、負荷への必要な電圧の供給を維持しつつ、アイドルストップ後のエンジン再始動時、バイパスリレーの切り替え音の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態の電源回路の一例を示す図である。
【図2】制御回路の動作を示すフローチャートである。
【図3】本実施形態の電源回路の変形例を示す図である。
【図4】既存の電源回路の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明の実施形態の電源回路を示す図である。なお、図4に示す構成と同じ構成には同じ符号を付している。
図1に示す電源回路10は、アイドルストップ車に搭載されるバッテリ49の電圧を一定に保って負荷50に出力するものであり、昇圧用スイッチング素子41と、コイル42と、整流用スイッチング素子11と、コンデンサ44、45と、バイパスリレー46(リレー)と、制御回路12と、ドライブ回路48と、ドライブ回路13と、サーミスタ14と、検出回路15とを備える。
【0019】
昇圧用スイッチング素子41は、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、又は、ダイオードが並列接続されるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などとする。
【0020】
コイル42は、バッテリ49と昇圧用スイッチング素子41との間に設けられる。
整流用スイッチング素子11は、コイル42と負荷50との間に設けられる。例えば、整流用スイッチング素子11は、MOSFET、又は、ダイオードが並列接続されるIGBTなどとする。
【0021】
コンデンサ44は、電源回路10の入力段に設けられる。
コンデンサ45は、電源回路10の出力段に設けられる。
バイパスリレー46は、一方の端子がコンデンサ44に接続され、他方の端子がコンデンサ45に接続され、制御信号S2に基づいて常時オフから常時オンに切り替わると、バッテリ49と負荷50とを電気的に接続させる。
【0022】
制御回路12は、電源回路10の外部の上位制御回路16(車両全体の動作を制御する制御回路)から送られてくる信号や検出回路15から送られてくる信号に基づいて、制御信号S1〜S3を出力する。また、制御回路12は、整流用スイッチング素子11の破壊やドライブ回路13の故障などにより整流用スイッチング素子11が異常であると判断すると、その旨を示す信号を上位制御回路16に送る。上位制御回路16は、整流用スイッチング素子11が異常である旨を示す信号を受け取ると、例えば、電源回路10が正常に動作していない旨のメッセージを表示部17(例えば、液晶ディスプレイ)に表示させる。なお、制御回路12や上位制御回路16は、ソフトウェア又はハードウェアによって実現される。ソフトウェアによって実現される場合、制御回路12や上位制御回路16はCPUやメモリを含み、CPUがメモリに格納されている制御プログラムを読み出し実行することによって実現される。
【0023】
ドライブ回路48は、制御信号S1に基づいて昇圧用スイッチング素子41を駆動する。
ドライブ回路13は、制御信号S3に基づいて整流用スイッチング素子11を駆動する。
【0024】
サーミスタ14は、整流用スイッチング素子11やドライブ回路13の近傍に設けられる。
検出回路15は、例えば、コンパレータなどにより構成され、サーミスタ14の電圧が閾値以上になると(整流用スイッチング素子11やドライブ回路13の周囲温度が閾値以上になると)、その旨の信号を制御回路12に出力する。制御回路12は、サーミスタ14の電圧が閾値(例えば、整流用スイッチング素子11が破壊していたり、ドライブ回路13が故障していたりする場合のサーミスタ14の電圧)以上になった旨の信号を受け取ると、整流用スイッチング素子11が異常であると判断する。
【0025】
図2は、制御回路12の動作を示すフローチャートである。
まず、制御回路12は、運転者によりイグニッションスイッチが操作されてイグニッションスイッチがオンした旨の信号を上位制御回路16から受け取ると(S1がYes)、自己起動し(S2)、バイパスリレー46を常時オンから常時オフに切り替えるための制御信号S2を出力する(S3)。なお、初期状態(車両の駐車時)のバイパスリレー46は常時オンとする。
【0026】
次に、制御回路12は、バイパスリレー46を常時オフに維持させるための制御信号S2を出力するとともに、バッテリ49の電圧がそのまま負荷50に出力されるように、バイパスモードで、昇圧用スイッチング素子41及び整流用スイッチング素子11を交互にオン、オフさせるための制御信号S1、S3を出力する(S4)。例えば、制御回路12は、コンデンサ45にかかる電圧がコンデンサ44にかかる電圧と同じになるようなデューティで、かつ、周波数が数100Hzのパルス信号を制御信号S1として出力するとともに、周波数が制御信号S1と同じで、かつ、制御信号S1がオンのときにオフになるデューティのパルス信号を制御信号S3として出力する。これにより、例えば、昇圧用スイッチング素子41がオン、整流用スイッチング素子11がオフした後、昇圧用スイッチング素子41がオフ、整流用スイッチング素子11がオンすることが繰り返される。すなわち、昇圧用スイッチング素子41及び整流用スイッチング素子11を交互にオン、オフさせることができる。
【0027】
次に、制御回路12は、整流用スイッチング素子11が異常であるか否かを判断する(S5)。
整流用スイッチング素子11が異常であると判断すると(S5がYes)、制御回路12は、昇圧用スイッチング素子41及び整流用スイッチング素子11の駆動を停止させるための制御信号S1、S3を出力し(S6)、バイパスリレー46を常時オフから常時オンに切り替えさせるための制御信号S2を出力し(S7)、整流用スイッチング素子11が異常である旨の信号を上位制御回路16に通知する(S8)。また、制御回路12は、運転者によりイグニッションスイッチが操作されてイグニッションスイッチがオフした旨の信号を上位制御回路16から受け取ると(S9がYes)、初期状態に戻る(終了)。
【0028】
一方、整流用スイッチング素子11が異常でないと判断すると(S5がNo)、制御回路12は、これからエンジンが再始動される旨の信号を上位制御回路16から受け取ったか否かを判断する(S10)。例えば、制御回路12は、アイドルストップ後、ブレーキが解除されるなどしてクランク信号がハイレベルになったことを検出すると、これからエンジンが再始動される旨の信号を上位制御回路16から受け取ったと判断する。
【0029】
これからエンジンが再始動される旨の信号を上位制御回路16から受け取ったと判断すると(S10がYes)、制御回路12は、バイパスリレー46を常時オフに維持させるための制御信号S2を出力するとともに、バッテリ49の電圧が昇圧されて負荷50に出力されるように、すなわち、エンジン再始動に伴ってバッテリ49が一時的に低下しても負荷50への必要な電圧の供給を維持することができるように、昇圧モードで、昇圧用スイッチング素子41及び整流用スイッチング素子11を交互にオン、オフさせるための制御信号S1、S3を出力する(S11)。例えば、制御回路12は、コンデンサ45にかかる電圧が所望な電圧(例えば、エンジン再始動に伴って低下する前のバッテリ49の電圧)になるようなデューティで、かつ、周波数が数100kHzのパルス信号を制御信号S1として出力するとともに、周波数が制御信号S1と同じで、かつ、制御信号S1がオンのときにオフになるデューティのパルス信号を制御信号S3として出力する。なお、整流用スイッチング素子11は、バイパスモードにおいて、常時オンさせてもよい。
【0030】
次に、制御回路12は、整流用スイッチング素子11が異常であると判断すると(S12がYes)、S6に進み、整流用スイッチング素子11が異常でないと判断すると(S12がNo)、エンジン再始動が完了した旨の信号を上位制御回路16から受け取ったと判断するまで、S11、S12を繰り返す。例えば、制御回路12は、エンジン再始動が完了してクランク信号がローレベルになったことを検出すると、エンジン再始動が完了した旨の信号を上位制御回路16から受け取ったと判断する。
【0031】
そして、エンジン再始動が完了した旨の信号を上位制御回路16から受け取ったと判断すると(S13がYes)、制御回路12は、バイパスリレー46を常時オフに維持させるための制御信号S2を出力するとともに、バッテリ49の電圧が負荷50に出力されるように、バイパスモードで、昇圧用スイッチング素子41及び整流用スイッチング素子11を交互にオン、オフさせるための制御信号S1、S3を出力し(S14)、イグニッションスイッチがオフした旨の信号を上位制御回路16から受け取っていないと判断すると(S15がNo)、S5に戻る。
【0032】
一方、制御回路12は、イグニッションスイッチがオフした旨の信号を上位制御回路16から受け取ると(S15がYes)、昇圧用スイッチング素子41及び整流用スイッチング素子11を駆動停止させるための制御信号S1、S3を出力し(S16)、バイパスリレー46を常時オフから常時オンにさせるための制御信号S2を出力し(S17)、初期状態に戻る(終了)。
【0033】
このように、本実施形態の電源回路10では、整流用ダイオードの代わりに、整流用スイッチング素子11を備え、エンジン再始動時や通常時において、その整流用スイッチング素子11を駆動させているため、エンジン再始動時や通常時であっても負荷50への必要な電圧の供給を維持することができる。
【0034】
また、本実施形態の電源回路10は、エンジン再始動時や通常時であっても負荷50への必要な電圧の供給を維持することができるため、エンジン再始動時において、バイパスリレー46を常時オンから常時オフに切り替える必要がなく、バイパスリレー46の切り替え音の発生を防止することができる。
【0035】
また、本実施形態の電源回路10は、整流用スイッチング素子11の異常時において、バイパスリレー46を常時オフから常時オンに切り替えているため、負荷50への必要な電圧の供給を維持することができる。すなわち、バイパスリレー46を、図4に示す電源回路40のように、エンジン再始動時における負荷50への電圧供給維持のために使用するのではなく、整流用スイッチング素子11の異常時における負荷50への電圧供給維持(フェイルセーフ)のために使用している。そのため、供給電圧が規定範囲から外れないようにすることが望まれる電子機器、例えば、走る、曲がる、止まるといった車両の基本性能に関係する電子機器を負荷50とすることもできる。
【0036】
なお、上記実施形態の電源回路10では、整流用スイッチング素子11の異常を検出する手段として、サーミスタ14及び検出回路15を備える構成であるが、整流用スイッチング素子11の異常を検出する手段としては特に限定されない。例えば、図3に示す電源回路30のように、ドライブ回路13の出力に基づいてドライブ回路13の故障を検出し、その旨の信号を制御回路12に送る検出回路31を備えるように構成してもよい。図3に示す制御回路12は、ドライブ回路13が故障した旨の信号を検出回路31から受け取ると、整流用スイッチング素子11が異常であると判断する。
【0037】
また、上記実施形態の電源回路10では、整流素子として、整流用スイッチング素子11を備える構成であるが、オン時の整流用スイッチング素子11の抵抗(損失)と同じかそれよりも小さい抵抗(損失)のダイオードのみを整流用スイッチング素子11の代わりに採用してもよい。
【0038】
また、上記実施形態の電源回路10では、整流用スイッチング素子11の異常時において、バイパスリレー46を常時オフから常時オンに切り替える構成であるが、昇圧用スイッチング素子41の異常時において、バイパスリレー46を常時オフから常時オンに切り替えるように構成してもよい。例えば、制御回路12は、昇圧用スイッチング素子41やドライブ回路48の周囲温度が閾値以上になると、昇圧用スイッチング素子41が異常であると判断してもよい。また、例えば、制御回路12は、ドライブ回路48の出力に基づいて、ドライブ回路48の故障による昇圧用スイッチング素子41の異常を判断してもよい。また、例えば、制御回路12は、昇圧用スイッチング素子41のドレイン電圧やソース電圧に基づいて、昇圧用スイッチング素子41のオープン故障による昇圧用スイッチング素子41の異常を判断してもよい。これにより、昇圧用スイッチング素子41の異常時において、バイパスリレー46を常時オフから常時オンに切り替え、負荷50への必要な電圧の供給を維持することができる。
【0039】
また、図2に示すフローチャートでは、初期状態においてバイパスリレー46を常時オンさせておく構成であるが、初期状態においてバイパスリレー64を常時オフさせておくように構成してもよい。このように構成する場合、図2に示すフローチャートのS3及びS17を省略、又は、S3及びS17のそれぞれの動作を「制御回路12は、バイパスリレー46の常時オフを維持させるための制御信号S2を出力する」という動作に変更する。
【符号の説明】
【0040】
10 電源回路
11 整流用スイッチング素子
12 制御回路
13 ドライブ回路
14 サーミスタ
15 検出回路
16 上位制御回路
17 表示部
30 電源回路
31 検出回路
40 電源回路
41 スイッチング素子
42 コイル
43 整流用ダイオード
44 コンデンサ
45 コンデンサ
46 バイパスリレー
47 制御回路
48 ドライブ回路
49 バッテリ
50 負荷


【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇圧用スイッチング素子と、
バッテリと前記昇圧用スイッチング素子との間に設けられるコイルと、
前記コイルと負荷との間に設けられる整流用スイッチング素子と、
常時オフから常時オンになると、前記バッテリと前記負荷とを電気的に接続させるリレーと、
アイドルストップ後のエンジン再始動時以外の通常時、前記リレーを常時オフさせるとともに、前記昇圧用スイッチング素子及び前記整流用スイッチング素子のそれぞれの駆動を制御する制御回路と、
を備え、
前記制御回路は、アイドルストップ後のエンジン再始動時、前記リレーの常時オフを維持させるとともに、前記バッテリの電圧が昇圧されて前記負荷に出力されるように、前記昇圧用スイッチング素子及び前記整流用スイッチング素子のそれぞれの駆動を制御し、前記昇圧用スイッチング素子又は前記整流用スイッチング素子が異常であると判断すると、前記リレーを常時オフから常時オンに切り替える
ことを特徴とする電源回路。
【請求項2】
請求項1に記載の電源回路であって、
前記制御回路は、前記昇圧用スイッチング素子の周囲温度が閾値以上になると、前記昇圧用スイッチング素子が異常であると判断し、又は、前記整流用スイッチング素子の周囲温度が閾値以上になると、前記整流用スイッチング素子が異常であると判断する
ことを特徴とする電源回路。
【請求項3】
請求項1に記載の電源回路であって、
前記制御回路は、前記昇圧用スイッチング素子を駆動するドライブ回路の出力に基づいて、前記昇圧用スイッチング素子が異常であると判断し、又は、前記整流用スイッチング素子を駆動するドライブ回路の出力に基づいて、前記整流用スイッチング素子が異常であると判断する
ことを特徴とする電源回路。
【請求項4】
請求項1に記載の電源回路であって、
前記制御回路は、アイドルストップ後のエンジン再始動時以外の通常時、前記リレーを常時オフさせるとともに、前記バッテリの電圧が前記負荷に出力されるように、前記昇圧用スイッチング素子及び前記整流用スイッチング素子のそれぞれの駆動を制御する
ことを特徴とする電源回路。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−74741(P2013−74741A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212593(P2011−212593)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】