電源管理サーバ、及び電源管理処理プログラム
【課題】緊急事態が発生した場合に消費電力を迅速かつ適切に低減させることができ、かつ各所に設置された電機機器の稼働状況を効率的に把握することができるようにする。
【解決手段】供給電力により稼働する電気機器の電源を管理する電源管理サーバ10が、各段階の緊急レベルに対応付けされた電気機器を示す電気機器情報が設定された電源管理マスタを記憶する電源管理マスタDB11と、電気機器稼働情報DB12とを備え、略正六角形の稼働状況表示領域を略隙間無く並べたハニカム構造状に形成された稼働状況一覧表示領域301を含む稼働状況一覧表示画面を表示し、緊急レベルの指定を受け付け、受け付けた緊急レベルに応じた電気機器を特定し、電力供給停止命令を送信し、電気機器の稼働状態が変更したことに応じて更新した電気機器稼働情報が示す電気機器の名称等を各電器機器の種類毎に各稼働状況表示領域に表示する。
【解決手段】供給電力により稼働する電気機器の電源を管理する電源管理サーバ10が、各段階の緊急レベルに対応付けされた電気機器を示す電気機器情報が設定された電源管理マスタを記憶する電源管理マスタDB11と、電気機器稼働情報DB12とを備え、略正六角形の稼働状況表示領域を略隙間無く並べたハニカム構造状に形成された稼働状況一覧表示領域301を含む稼働状況一覧表示画面を表示し、緊急レベルの指定を受け付け、受け付けた緊急レベルに応じた電気機器を特定し、電力供給停止命令を送信し、電気機器の稼働状態が変更したことに応じて更新した電気機器稼働情報が示す電気機器の名称等を各電器機器の種類毎に各稼働状況表示領域に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、供給電力により稼働する電気機器の電源を管理する電源管理サーバ、及び電源管理処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、各所に設置された電気機器の電源を制御するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、スケジュール管理テーブルを設け、スケジュールにあわせた管理を行うことにより、待機電力を低減しつつ利便性を高めた電気機器の電力管理を行うシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−20989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した従来のシステムでは、あらかじめ定められたスケジュールに従って電源を制御するものであるため、早急に消費電力を低減させなければならない場合などの緊急事態に適切に対応することはできないという問題があった。
【0005】
また、従来のシステムでは、各所に設置された電気機器の稼働状況を効率良く把握することができないという問題もあった。
【0006】
本発明は、上述した問題を解消し、緊急事態が発生した場合に消費電力を迅速かつ適切に低減させることができるようにし、かつ各所に設置された電機機器の稼働状況を効率的に把握することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電源管理サーバは、供給電力により稼働する電気機器の電源を管理する電源管理サーバであって、あらかじめ定められた複数段階の緊急レベルと、各段階の緊急レベルにそれぞれ対応付けされた電気機器を示す電気機器情報とが設定された電源管理マスタを記憶する電源管理マスタ記憶手段と、電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とが、電気機器の種類毎に対応付けされた電気機器稼働情報を記憶する電気機器稼働情報記憶手段と、略正六角形の稼働状況表示領域を略隙間無く並べたハニカム構造状に形成された稼働状況一覧表示領域を含む稼働状況一覧表示画面を表示する一覧表示手段と、緊急レベルの指定を受け付ける緊急レベル受付手段と、前記電源管理マスタを参照して、前記緊急レベル受付手段によって受け付けられた緊急レベルが示す緊急度以下の緊急レベルに対応付けされた電気機器を特定する電気機器特定手段と、該電気機器特定手段によって特定された電気機器を示す特定電気機器に対する電力供給の停止を命令する電力供給停止命令を通信ネットワークを介して送信する電力供給停止命令送信手段と、電気機器の稼働状態が変更したことに応じて、前記電気機器稼働情報を更新する電気機器稼働情報更新手段とを含み、前記一覧表示手段は、前記電気機器稼働情報が示す電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とを、各電器機器の種類毎に各稼働状況表示領域に表示することを特徴とする。
【0008】
上記の構成としたことで、緊急事態が発生した場合に消費電力を迅速かつ適切に低減させることができ、かつ各所に設置された電機機器の稼働状況を効率的に把握することができるようになる。
【0009】
ユーザによって操作される操作手段を有し、前記一覧表示手段は、前記操作手段の操作により稼働状況表示領域が選択されたことに応じて、選択された稼働状況表示領域の表示態様を所定態様に変更し、当該稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数に替えて非稼働中の電気機器の台数を表示する構成とされていてもよい。
【0010】
電気機器にて電力供給の停止操作がなされた場合に当該電気機器から電力供給を停止する旨を示す電力供給停止通知を受けた当該電気機器を管理する電気機器管理端末から、電気機器の電力供給を停止させる旨を報告するための電力供給停止報告を受信する電力供給停止報告受信手段を含み、前記電気機器稼働情報更新手段は、電力供給停止報告を受信したことに応じて前記電気機器稼働情報を更新し、前記一覧表示手段は、前記電気機器稼働情報が更新されたことに応じて、更新された電気機器稼働情報が表示されている稼働状況表示領域の表示態様を特定態様に変更し、当該稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数に替えて非稼働中の電気機器の台数を表示する構成とされていてもよい。
【0011】
電気機器にて電力供給の開始操作がなされた場合に当該電気機器から電力供給を開始する旨を示す電力供給開始通知を受けた当該電気機器を管理する電気機器管理端末から、電気機器の電力供給を開始させる旨を報告するための電力供給開始報告を受信する電力供給開始報告受信手段を含み、前記電気機器稼働情報更新手段は、電力供給開始報告を受信したことに応じて前記電気機器稼働情報を更新し、前記一覧表示手段は、前記電気機器稼働情報が更新されたことに応じて、更新された電気機器稼働情報が表示されている稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数の値を更新する構成とされていてもよい。
【0012】
電気機器の種類毎に当該電気機器の電力供給の停止状態の継続を許容する許容時間を示す停止継続許容時間が記憶された停止継続許容時間記憶手段と、電気機器の電力供給が停止されたときからの時間を計時する停止時間計時手段と、該停止時間計時手段が計時した時間が該当する電気機器の停止継続許容時間に達したことに応じて、該当する電気機器に対する電力供給の開始を命令する電力供給開始命令を通信ネットワークを介して送信する電力供給開始命令送信手段とを含む構成とされていてもよい。
【0013】
前記電力供給停止命令送信手段は、電気機器を管理する電気機器管理端末に対して電力供給停止命令を送信し、前記電気機器管理端末は、電力供給停止命令に従って、通信ネットワークを介して特定電気機器に対して電力供給の停止を指示する構成とされていてもよい。
【0014】
電力供給停止信号を受信して電力供給の停止処理を実行する電気機器からの電力供給を停止状態とすることを示す電力供給停止完了通知を受けた前記電気機器管理端末から、電気機器の電力供給を停止させることが完了した旨を報告するための電力供給停止完了報告を受信する電力供給停止完了報告受信手段と、電力供給停止完了報告を受信したことに応じて、電力供給を停止させることが完了した電気機器を報知する電力供給停止完了報知手段とを含む構成とされていてもよい。
【0015】
電源管理マスタでは、例えば、電気機器情報が、当該電気機器情報が示す電気機器を管理する電気機器管理端末を特定可能な端末特定情報に対応付けされている。
【0016】
前記電源管理マスタでは、例えば、複数段階のうち緊急性が最も低い緊急レベルに、電力供給を停止しても支障がない電気機器を示す電気機器情報が対応付けされ、電力供給を停止した場合に生じる支障の度合いが大きい電気機器であるほど、複数段階のうち緊急性がより高い緊急レベルに当該電気機器を示す電気機器情報が対応付けされる。
【0017】
前記緊急レベル受付手段は、電力会社が管理するサーバ装置からの通知により、緊急レベルの指定を受け付ける構成とされていてもよい。
【0018】
また、本発明の電源管理処理プログラムは、供給電力により稼働する電気機器の電源を電源管理サーバに管理させるための電源管理処理プログラムであって、前記電源管理サーバに、緊急レベルの指定を受け付ける緊急レベル受付処理と、あらかじめ定められた複数段階の緊急レベルと、各段階の緊急レベルにそれぞれ対応付けされた電気機器を示す電気機器情報とが設定された電源管理マスタを記憶する電源管理マスタ記憶手段に記憶された当該電源管理マスタを参照して、前記緊急レベル受付処理にて受け付けた緊急レベルが示す緊急度以下の緊急レベルに対応付けされた電気機器を特定する電気機器特定処理と、略正六角形の稼働状況表示領域を略隙間無く並べたハニカム構造状に形成された稼働状況一覧表示領域を含む稼働状況一覧表示画面を表示する一覧表示処理と、該電気機器特定処理にて特定した電気機器を示す特定電気機器に対する電力供給の停止を命令する電力供給停止命令を通信ネットワークを介して送信する電力供給停止命令送信処理と、電気機器の稼働状態が変更したことに応じて、電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とが、電気機器の種類毎に対応付けされた電気機器稼働情報を記憶する電気機器稼働情報記憶手段に記憶された当該電気機器稼働情報を更新する電気機器稼働情報更新処理とを実行させ、前記一覧表示処理において、前記電気機器稼働情報が示す電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とを、各電器機器の種類毎に各稼働状況表示領域に表示する処理を実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、緊急事態が発生した場合に消費電力を迅速かつ適切に低減させることができ、かつ各所に設置された電機機器の稼働状況を効率的に把握することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施の形態における電源管理システムの構成の例を示すブロック図である。
【図2】電源管理マスタの例を示す説明図である。
【図3】電気機器稼働情報の例を示す説明図である。
【図4】停止継続許容時間情報の例を示す説明図である。
【図5】電源管理処理の例を示すフローチャートである。
【図6】電力供給停止指示命令設定画面の例を示す説明図である。
【図7】電力供給停止完了状況表示画面の例を示す説明図である。
【図8】ハニカム画面表示処理の例を示すフローチャートである。
【図9】ハニカム画面(稼動状況一覧表示画面)の例を示す説明図である。
【図10】ハニカム画面の他の例を示す説明図である。
【図11】ハニカム画面の他の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施の形態に係る電源管理システム100の構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、電源管理システム100は、電源管理サーバ10と、店舗端末21と、店舗端末21に接続された電気機器21a〜21gとを含む。図1では、店舗A内に設置された店舗端末21及び店舗端末21に接続された電気機器21a〜21gのみが開示されているが、他の1又は2以上の店舗にそれぞれ設置された店舗端末とその店舗端末に接続された電気機器を含む構成としてもよい。また、図1では電気機器21a〜21gを例示しているが、電力供給を受けて稼働する機器であれば、どのようなものであってもよい。
【0023】
電源管理サーバ10、および店舗端末21は、それぞれ、例えばLANやインターネットなどの通信ネットワーク30に接続されている。また、電気機器21a〜21gは、例えばLANや無線LANなどの通信ネットワーク40により店舗端末21と接続されている。
【0024】
電源管理サーバ10は、本システム100のシステム管理者によって管理され、WWWサーバなどの情報処理装置によって構成される。また、店舗端末21は、店舗Aによって管理され、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置によって構成される。
【0025】
電源管理サーバ10は、緊急時に、各店舗に設置されている電気機器への電力供給を停止させるための各種の処理などを実行する。また、電源管理サーバ10は、後述する電源管理マスタを記憶する電源管理マスタDB11と、後述する電気機器稼働情報を記憶する電気機器稼働情報DB12と、後述する停止継続許容時間情報を記憶する停止継続許容時間情報DB13とを備えている。電源管理マスタDB11、電気機器稼働情報DB12、及び停止継続許容時間情報DB13は、電源管理サーバ10の内部にあっても外部にあってもよい。
【0026】
図2は、電源管理マスタの例を示す説明図である。図2に示すように、電源管理マスタには、各店舗に設置されている制御可能な電気機器のID(電気機器ID)と、その電気機器の名称とが対応付けされた電気機器情報が登録されている。また、図2に示すように、電源管理マスタには、各店舗毎にその店舗に設置されている電気機器の電気機器情報が設定されるとともに、緊急レベル毎(本例ではレベル1〜3の3段階)に電力供給停止対象の電気機器の電気機器情報が設定される。
【0027】
電力供給を停止しても店舗の営業に支障がない電気機器ほど、より低い緊急レベルに対応付けされる。本例では、3段階の緊急レベルが設定されており、電力供給を停止しても店舗の営業に支障がない電気機器は、最低レベルのレベル1に対応付けされている。また、電力供給を停止した場合に店舗の営業に支障が出るが営業を継続することが可能な程度の支障である電気機器は、中間レベルのレベル2に対応付けされている。そして、電力供給を停止した場合に店舗の営業を継続することが不可能な程度の支障が出る電気機器は、最高レベルのレベル3に対応付けされている。各電気機器をどのレベルに対応付けするかについては、あらかじめシステム管理者等によって決定され、この決定に従って電源管理マスタが設定される。
【0028】
なお、本例では、緊急レベルを3段階としているが、2段階としても、4段階以上としてもよい。また、図2において、各電気機器が対応付けされているレベルは一例であり、他のレベルに対応付けされていてもよい。
【0029】
ここで、「緊急レベル」は、対象エリア(例えば該当店舗が位置するエリアに電力供給を行っている電力会社が管轄するエリア:具体的には、例えば北海道)全体の供給電力に対する使用電力の割合が高まっていることなどによって、電力使用量を低減させる必要が生じたときの対応の緊急性を示すレベルを意味する。よって、例えば、対象エリア全体の供給電力に対する使用電力の割合が極めて高い(例えば98%)場合には、電力使用量を早急に大幅に低減させる必要が生じているため、緊急レベルは最高レベルとなる。例えば、対象エリア全体の供給電力に対する使用電力の割合が所定の閾値より高い(例えば90%)場合には、電力使用量を念のため低減させる必要が生じているため、緊急レベルは最低レベルとなる。本例においては、例えば、対象エリア全体の供給電力に対する使用電力の割合が90%になるとレベル1と判断され、95%になるとレベル2と判断され、98%になるとレベル3と判断されるものとする。この判断は、電源管理サーバ10を管理する管理者によって判断されるようにしてもよいし、電力会社が管理するサーバ装置からの通知(対象エリア全体の供給電力に対する使用電力の割合の通知)を受けた電源管理サーバ10によって自動的に判断されるようにしてもよい。
【0030】
図3は、電気機器稼働情報の例を示す説明図である。電気機器稼働情報は、電気機器の名称と、使用電源タイプと、その電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数と、消費電力量とが、電気機器の種類毎に対応付けされた情報である。使用電源タイプには、単相や三相などがある。
【0031】
図4は、停止継続許容時間情報の例を示す説明図である。停止継続許容時間情報は、電気機器の種類毎に、その電気機器の電力供給の停止状態の継続を許容する許容時間を示す停止継続許容時間が対応付けされた情報である。本例では、停止継続許容時間は、時期によって別個に設定されている。なお、気温、室温など、温度に関係する他の事項によって別個に設定されるようにしてもよい。
【0032】
次に、本例の電源管理システム100の動作について説明する。
【0033】
図5は、本例の電源管理システム100における電源管理処理の例を示すフローチャートである。ここでは、電源管理サーバ10を管理する管理者Xの操作に応じて、電源管理サーバ10が、店舗端末21に対して強制的に電力供給を提示する指示を電気機器に対して行うよう命令(すなわち、ここでは、電源管理マスタに店舗Aに関する情報のみが登録されているものとする。)し、店舗端末21の指示により電気機器への電力供給を緊急停止する場合を例に説明する。なお、本発明に特に関わる処理以外は、説明を省略している場合があるものとする。
【0034】
電源管理処理において、先ず、電源管理サーバ10は、管理者Xの操作に応じて電力供給停止指示命令設定画面を自己が備える表示装置に表示し、この電力供給停止指示命令設定画面において緊急レベルを受け付ける(ステップS101)。
【0035】
図6は、電力供給停止指示命令設定画面の例を示す説明図である。図6に示すように、電力供給停止指示命令設定画面には、緊急レベルを入力する緊急レベル入力領域101と、電源管理マスタを確認する際に押下される電源管理マスタ確認ボタン102と、緊急レベル入力領域101に入力した緊急レベルにて電気機器への電力供給を停止させるための処理を実行する際に押下される電力供給停止実行ボタン103とが設けられている。緊急レベル入力領域101は、例えばプルダウンメニューなどによって、設定されている緊急レベルの何れかを選択できるように構成される。
【0036】
電力供給停止指示命令設定画面において、管理者Xは、例えば対象エリア全体の供給電力に対する使用電力の割合を確認し(例えば電力会社が提供しているリアルタイム情報によって確認する)、その割合に応じた緊急レベルを決定し、決定した緊急レベルを緊急レベル入力領域101に入力する。緊急レベルを入力すると、管理者Xは、電力供給停止実行ボタン103を押下する。なお、電源管理マスタの内容を確認したい場合には、管理者Xは、電源管理マスタ確認ボタン102を押下する。電源管理マスタ確認ボタン102が押下されると、電源管理サーバ10は、自己が備える表示装置に電源管理マスタの内容を表示する電源管理マスタ表示画面を表示する。
【0037】
緊急レベル入力領域101に緊急レベルが入力され、電力供給停止実行ボタン103が押下されると、電源管理サーバ10は、電源管理マスタDB11に格納されている電源管理マスタを参照し、入力された緊急レベル以下の全ての緊急レベル(例えば、レベル2が入力された場合には、レベル1及びレベル2)に対応付けされている電気機器を電力供給の停止対象とする電気機器として特定する(ステップS102)。
【0038】
電力供給の停止対象とする電気機器を特定すると、電源管理サーバ10は、電力供給の停止対象とする電気機器に接続されている店舗端末21に対して、電力供給の停止対象とする電気機器の電気機器IDを提示して、提示した電気機器IDが示す電気機器に対する電力供給を強制的に停止する指示を行うよう命令するための強制電力供給停止指示命令を送信する(ステップS103)。
【0039】
強制電力供給停止指示命令を受信すると、店舗端末21は、提示された電気機器IDがそれぞれ示す各電気機器に対して、電力供給の停止(電源スイッチオフ)を指示するための電力供給停止信号を送信する(ステップS104)。
【0040】
各電気機器は、電力供給停止信号を受信すると、電力供給の停止処理を実行することにより電力供給の停止状態とすることを示す電力供給停止完了通知を店舗端末21に送信したあと、電力供給の停止処理(電源スイッチをオフ状態にする処理)を実行する。
【0041】
店舗端末21は、各電気機器の全てから電力供給停止完了通知を受信すると(ステップS105)、該当する全ての電気機器の電力供給を停止させることが完了した旨を報告するための電力供給停止完了報告を電源管理サーバ10に対して送信する(ステップS106)。なお、一定期間待機しても、一部の電気機器から電力供給停止完了通知が送信されてこない場合には、店舗端末21は、電力供給を停止させることが完了した電気機器をそれぞれ示す電気機器IDを含む電力供給停止完了報告を送信するようにすればよい。
【0042】
電力供給停止完了報告を受信すると、電源管理サーバ10は、電気機器稼働情報を更新する(ステップS107)。ステップS107では、電力供給停止完了報告受けた電子機器について、電力供給が停止された旨を反映させるため、電気機器稼働情報における稼動台数を更新する処理を行う。
【0043】
次に、電源管理サーバ10は、電力供給が停止されてからの経過時間を計時するためのタイマによる計時をスタートさせる(ステップS108)。
【0044】
次いで、電源管理サーバ10は、電力供給を停止させることが完了した電気機器を報知するための電力供給停止完了状況表示画面を作成し、作成した電力供給停止完了状況表示画面を自己が備える表示装置に表示する(ステップS109)。電力供給停止完了状況表示画面に表示される電力供給停止完了状況は、例えば複数の店舗端末から電力供給停止完了報告を受ける場合には、電力供給停止完了報告を受ける毎に更新される。
【0045】
図7は、電力供給停止完了状況表示画面の例を示す説明図である。図7に示すように、電力供給停止完了状況表示画面には、電力供給停止完了状況を表示する表示領域201と、電力供給停止により低減された電力総量を表示する表示領域202と、電力供給停止完了状況表示画面を閉じる際に押下される終了ボタン203と、表示画面を稼動状況一覧表示画面(以下「ハニカム画面」という。)(図9参照)に切り替える際に押下される切替ボタン204とが設けられている。
【0046】
管理者Xは、電力供給停止完了状況表示画面の表示領域201を閲覧することによって電力供給停止完了状況を把握し、表示領域201を閲覧することによって低減された電力総量を把握する。
【0047】
電力供給停止完了状況表示画面において切替ボタンが押下されたことによる切替要求を受け付けると(ステップS110のY)、電源管理サーバ10は、電気機器稼働情報を参照してハニカム画面(図9参照)を生成し、電力供給停止完了状況表示画面に替えて、生成したハニカム画面を自己が備える表示装置に表示する(ステップS111)。
【0048】
ハニカム画面において切替ボタンが押下されたことによる切替要求を受け付けると(ステップS112のY)、電源管理サーバ10は、ハニカム画面に替えて、電力供給停止完了状況表示画面(図7参照)を自己が備える表示装置に再度表示する(ステップS109)。
【0049】
電力供給停止完了状況表示画面またはハニカム画面において終了ボタンが押下されたことによる終了要求を受け付けると(ステップS113のY)、電源管理サーバ10は、ここでの処理を終了する。
【0050】
上記のようにして、電源管理サーバ10を管理する管理者Xの操作に応じて、電源管理サーバ10が、店舗端末21に対して強制的に電力供給を提示する指示を電気機器に対して行うよう命令し、店舗端末21の指示により電気機器への電力供給を緊急停止する処理が実行される。
【0051】
上記の例では、主として、電源管理サーバ10が一つの店舗端末21に対して強制的に電力供給を提示する指示を電気機器に対して行うよう命令する場合について説明したが、電源管理サーバ10が複数の店舗端末に対して強制的に電力供給を提示する指示を電気機器に対して行うよう命令するようにしてもよい。図2に示したような電源管理マスタが登録されている場合には、店舗A,店舗B、及び店舗Cがそれぞれ管理する各店舗端末に対して、それぞれ強制的に電力供給を提示する指示を電気機器に対して行うよう命令する処理が実行される。
【0052】
上記の例では、電源管理サーバ10から店舗端末21を介して各電器機器に電力供給を緊急停止するための指示を行う構成としていたが、電源管理サーバ10から各電器機器に直接電力供給を緊急停止するための指示を行う構成としてもよい。
【0053】
上記の例では、小売店の店舗に設置された電器機器への電力供給を強制的に停止する処理について説明したが、電器機器の設置場所は小売店の店舗でなく他の施設であってもよい。
【0054】
図8は、本例の電源管理システム100におけるハニカム画面表示処理の例を示すフローチャートである。ここでは、電源管理サーバ10を管理する管理者Xの操作等に応じて、電源管理サーバ10が、ハニカム画面を生成して表示したり、ハニカム画面の表示内容を更新したりする処理を行う場合を例に説明する。なお、本発明に特に関わる処理以外は、説明を省略している場合があるものとする。
【0055】
ハニカム画面表示処理において、先ず、電源管理サーバ10は、管理者Xによって所定の操作がなされたとき(例えば電源投入時、ソフトウェアの起動時)に、電気機器稼働情報を参照してハニカム画面を生成し、生成したハニカム画面を自己が備える表示装置に表示する(ステップS201)。
【0056】
図9は、ハニカム画面の例を示す説明図である。ハニカム画面は、例えば図9に示すように、略正六角形の稼働状況表示領域301a〜301gを略隙間無く並べたハニカム構造状に形成された稼働状況一覧表示領域301と、ハニカム画面を閉じる際に押下される終了ボタン302と、表示画面を電力供給停止完了状況表示画面(図7参照)に切り替える際に押下される切替ボタン303とが設けられている。ハニカム画面は、電気機器稼働情報を表示する表示画面であって、電気機器の種類毎に設けられた稼働状況表示領域301a〜301gに、それぞれ、電気機器の名称と、使用電源タイプと、その電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数と、消費電力量とが表示される。なお、図9においては、稼動状況表示領域301a〜301gのそれぞれに、電気機器の名称に加え、1または2以上の情報(例えば、電気機器の台数と、稼動中の電気機器の台数)が表示される場合を例にして説明を行う。
【0057】
次に、管理者Xにより稼働状況表示領域301a〜301gの選択操作(例えば、タッチパネルへのタッチ操作、マウスによるクリック操作)がなされたことによって稼働状況表示領域の選択を受け付けると(ステップS202のY)(以下、稼動状況表示領域301a,301bの選択を受け付けた場合を例にして説明する。)、電源管理サーバ10は、選択を受け付けた稼働状況表示領域301a,301bの表示色を変更し、稼働中の電気機器の台数に替えて停止中の電気機器の台数を表示する(ステップS203)。停止中の電気機器の台数は、電源管理サーバ10が、該当する電気機器の総数(図3における「台数」)から稼働台数を減算することで算出する。
【0058】
図10は、選択を受け付けた稼動状況表示領域の表示色を変更したときのハニカム画面の例を示す説明図である。図10に示すように、選択を受け付けた稼動表示領域301a,301bには、停止中の電気機器の台数が表示される。
【0059】
次に、電源管理サーバ10は、店舗端末21からの電力供給停止報告を受け付けると(ステップS204のY)、電気機器稼働情報を更新する(ステップS205)。すなわち、電力供給停止報告が示す電気機器の電力供給が停止されたことを反映させるため、電気機器稼働情報における該当する電気機器の稼働台数を更新(減算)する。
【0060】
なお、本例では、店舗端末21は、電気機器にて電力供給の停止操作がなされた場合にその電気機器から電力供給を停止する旨を示す電力供給停止通知を受けたことに応じて、その電気機器の電力供給を停止させる旨を報告するための電力供給停止報告を電源管理サーバ10に送信する処理を行うものとする。
【0061】
ステップS205にて電気機器稼働情報を更新すると、電源管理サーバ10は、稼働台数が更新された電気機器稼働情報が表示されている稼働状況表示領域を反転表示し(以下、稼動表示領域301a,301bを反転表示する場合を例にして説明する。)、ステップS203と同様に稼働中の電気機器の台数に替えて停止中の電気機器の台数を表示する(ステップS206)。
【0062】
図11は、更新された電気機器稼動情報が表示されている稼動状況表示領域を反転表示したときのハニカム画面の例を示す説明図である。図11に示すように、反転表示された稼動表示領域301a,301bには、停止中の電気機器の台数が表示される。
【0063】
次に、電源管理サーバ10は、店舗端末21からの電力供給開始報告を受け付けると(ステップS207のY)、電気機器稼働情報を更新する(ステップS208)。すなわち、電力供給開始報告が示す電気機器の電力供給が開始されたことを反映させるため、電気機器稼働情報における該当する電気機器の稼働台数を更新(加算)する。
【0064】
なお、本例では、店舗端末21は、電気機器にて電力供給の開始操作がなされた場合にその電気機器から電力供給を開始する旨を示す電力供給開始通知を受けたことに応じて、その電気機器の電力供給を開始させる旨を報告するための電力供給開始報告を電源管理サーバ20に送信する処理を行うものとする。
【0065】
ステップS208にて電気機器稼働情報を更新すると、電源管理サーバ10は、ハニカム画面を更新する(ステップS209)。具体的には、電源管理サーバ10は、稼動状況表示領域に表示されている稼動台数(または、非稼動台数)を示す値を更新する。
【0066】
ハニカム画面を更新すると、電源管理サーバ10は、電源管理処理におけるステップS108において開始した計時結果を参照して、停止継続許容時間情報が示す停止継続許容時間を超過した(タイムアップになった)電気機器があるか否か判定する(ステップS210)。停止継続許容時間を超過した電気機器がないと判定すると(ステップS210のN)、電源管理サーバ10は、ステップS202の処理に移行する。
【0067】
一方、停止継続許容時間を超過した電気機器があると判定すると(ステップS210のY)、電源管理サーバ10は、停止継続許容時間を超過した電気機器に対する電力供給の開始を命令する電力供給開始命令を、通信ネットワーク30を介して店舗端末21送信する(ステップS211)。
【0068】
開始命令を送信し、例えば店舗端末21から電気供給を開始した旨の報告を受信すると、電源管理サーバ10は、電気機器稼動情報を更新する(ステップS212)。電気稼動情報を更新すると、電源管理サーバ10は、更新後の電気稼動情報に基づいてハニカム画面を更新して、ステップS202の処理に移行する。
【0069】
以上に説明したように、上述した一実施の形態では、供給電力により稼働する電気機器の電源を管理する電源管理サーバ10が、あらかじめ定められた複数段階の緊急レベルと、各段階の緊急レベルにそれぞれ対応付けされた電気機器を示す電気機器情報とが設定された電源管理マスタを記憶する電源管理マスタDB11と、電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とが、電気機器の種類毎に対応付けされた電気機器稼働情報を記憶する電気機器稼働情報DB12とを備え、略正六角形の稼働状況表示領域(例えば、複数の稼動状況表示領域301a〜301g)を略隙間無く並べたハニカム構造状に形成された稼働状況一覧表示領域301を含む稼働状況一覧表示画面を表示し、緊急レベルの指定を受け付け、電源管理マスタを参照して、受け付けた緊急レベルが示す緊急度以下の緊急レベルに対応付けされた電気機器を特定し、特定した電気機器を示す特定電気機器に対する電力供給の停止を命令する電力供給停止命令を通信ネットワーク30を介して送信し、電気機器の稼働状態が変更したことに応じて、電気機器稼働情報を更新し、電気機器稼働情報が示す電気機器の名称と、使用電源タイプと、電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とを、各電器機器の種類毎に各稼働状況表示領域に表示する構成としたので、緊急事態が発生した場合に消費電力を迅速かつ適切に低減させることができ、かつ各所に設置された電機機器の稼働状況を効率的に把握することができるようになる。
【0070】
すなわち、あらかじめ定められた複数段階の緊急レベルと、各段階の緊急レベルにそれぞれ対応付けされた電気機器を示す電気機器情報とが設定された電源管理マスタを参照して、受け付けた緊急レベルが示す緊急度以下の緊急レベルに対応付けされた電気機器を特定し、特定した電気機器に対する電力供給の停止を命令する電力供給停止命令を通信ネットワーク30を介して送信する構成としてので、電源管理マスタに従って緊急レベルに合致した適切な電気機器を迅速に特定することができ、その電気機器の電力供給を緊急停止させることが可能となる。よって、緊急事態が発生した場合に消費電力を迅速かつ適切に低減させることができるようになるのである。また、ハニカム構造状に形成された稼働状況一覧表示領域にて各所に設置された電気機器の稼動状況に関する情報を、電気機器の種類毎に稼働状況一覧表示領域を構成する複数の稼働状況表示領域それぞれに表示することにより、各所に設置された電機機器の稼働状況を効率的に把握することができるようになるのである。
【0071】
また、上述した実施の形態では、電源管理サーバ10が、ユーザによって操作され、ユーザによる操作により稼働状況表示領域が選択されたことに応じて、選択された稼働状況表示領域(例えば、稼動状況表示領域301a,301b)の表示態様を所定態様(例えば、選択されたことを示す色。図10における稼動状況表示領域301a,301b参照。)に変更し、表示態様を変更した稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数に替えて非稼働中の電気機器の台数を表示する構成としているので、ユーザにより適した表示態様で稼動状況を表示することができるようになる。すなわち、同一の情報に関して視点を変えた内容で表示することにより、ユーザにとって理解しやすいかたちで情報を表示することができるようになる。
【0072】
また、上述した実施の形態では、電源管理サーバ10が、電気機器にて電力供給の停止操作がなされた場合に電気機器から電力供給を停止する旨を示す電力供給停止通知を受けた電気機器管理端末(例えば、店舗端末21)から、電気機器の電力供給を停止させる旨を報告するための電力供給停止報告を受信し(例えば、ステップS204)、電力供給停止報告を受信したことに応じて電気機器稼働情報を更新し(例えば、ステップS205)、電気機器稼働情報を更新したことに応じて、更新した電気機器稼働情報が表示されている稼働状況表示領域の表示態様を特定態様(例えば、表示を反転した態様。図11における稼動状況表示領域301a,301b参照。)に変更し、表示態様を変更した稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数に替えて非稼働中の電気機器の台数を表示する構成としているので、よりユーザに適した表示態様で稼動状況を表示することができるようになる。
【0073】
また、上述した実施の形態では、電源管理サーバ10が、電気機器にて電力供給の開始操作がなされた場合に電気機器から電力供給を開始する旨を示す電力供給開始通知を受けた電気機器管理端末(例えば、店舗端末21)から、電気機器の電力供給を開始させる旨を報告するための電力供給開始報告を受信し、電力供給開始報告を受信したことに応じて電気機器稼働情報を更新し、電気機器稼働情報を更新したことに応じて、更新した電気機器稼働情報が表示されている稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数の値を更新する構成としているので、正確な情報を効率的に表示することができるようになる。
【0074】
また、上述した実施の形態では、電源管理サーバ10が、電気機器の種類毎に電気機器の電力供給の停止状態の継続を許容する許容時間を示す停止継続許容時間が記憶された停止継続許容時間情報DB13を備え、電気機器の電力供給が停止されたときからの時間を計時し、計時した時間が該当する電気機器の停止継続許容時間に達したことに応じて、該当する電気機器に対する電力供給の開始を命令する電力供給開始命令を通信ネットワークを介して送信する構成としているので、電力供給を停止することによる電気機器の故障等の発生が生じない範囲で、消費電力を低減させることができるようになる。
【0075】
また、上述した実施の形態では、電源管理サーバ10が、電気機器を管理する電気機器管理端末(例えば店舗端末21)に対して電力供給停止命令(強制電力供給停止指示命令:ステップS103参照)を送信し、電気機器管理端末が、電力供給停止命令に従って、通信ネットワーク40を介して特定電気機器に対して電力供給の停止を指示(ステップS104参照)する構成としたので、電気機器管理端末単位で電力供給停止命令を送信することが可能となり、電源管理サーバ10の処理負荷を軽減することができるようになる。
【0076】
また、上述した実施の形態では、電源管理サーバ10が、電力供給停止信号(ステップS104参照)を受信して電力供給の停止処理を実行する電気機器からの電力供給を停止状態とすることを示す電力供給停止完了通知(ステップS105参照)を受けた電気機器管理端末(例えば店舗端末21)から、電気機器の電力供給を停止させることが完了した旨を報告するための電力供給停止完了報告(ステップS106参照)を受信し、電力供給停止完了報告を受信したことに応じて、電力供給を停止させることが完了した電気機器を報知(ステップS107参照)する構成とされているので、該当する電気機器の電力供給が停止したことを認識させることが可能となる。
【0077】
また、上述した実施の形態では、電源管理マスタでは、電気機器情報が、その電気機器情報が示す電気機器を管理する電気機器管理端末(例えば店舗端末21)を特定可能な端末特定情報(例えば店舗名や店舗ID)に対応付けされた構成としたので、電力供給を停止する対象となった電気機器を管理する端末を容易に特定することが可能となり、迅速に処理を行うことができるようになる。
【0078】
また、上述した実施の形態では、電源管理マスタでは、複数段階のうち緊急性が最も低い緊急レベルに、電力供給を停止しても支障がない電気機器を示す電気機器情報が対応付けされ、電力供給を停止した場合に生じる支障の度合いが大きい電気機器であるほど、複数段階のうち緊急性がより高い緊急レベルに当該電気機器を示す電気機器情報が対応付けされる構成としたので、緊急度に応じて適切に電力供給を停止する電気機器を選択することが可能となる。よって、大停電などを引き起こす事態を極力防止することが可能になるとともに、重要度のより高い電気機器を極力稼働状態にしておくことが可能となる。
【0079】
また、上述した実施の形態において、電源管理サーバ10が、電力会社が管理するサーバ装置からの通知により、緊急レベルの指定を受け付ける構成とした場合には、電力会社側からの通知に応じて電力供給を停止させる電気機器を選定し、選定した電気機器への電力供給を停止させる処理を自動的に行うことができるようになる。
【0080】
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、電源管理サーバ10は、自己が備える記憶媒体に格納されている処理プログラム(電源管理処理プログラム)に従って、上述した各種の処理(例えば図5,8参照)を実行する。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明によれば、緊急事態が発生した場合に消費電力を迅速かつ適切に低減させ、かつ各所に設置された電機機器の稼働状況を効率的に把握することができるようにするのに有用である。
【符号の説明】
【0082】
10 電源管理サーバ
11 電源管理マスタDB
12 電気機器稼動情報DB
13 停止継続許容時間情報DB
21 店舗端末
30 通信ネットワーク
40 通信ネットワーク
100 電源管理システム
【技術分野】
【0001】
本発明は、供給電力により稼働する電気機器の電源を管理する電源管理サーバ、及び電源管理処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、各所に設置された電気機器の電源を制御するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、スケジュール管理テーブルを設け、スケジュールにあわせた管理を行うことにより、待機電力を低減しつつ利便性を高めた電気機器の電力管理を行うシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−20989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した従来のシステムでは、あらかじめ定められたスケジュールに従って電源を制御するものであるため、早急に消費電力を低減させなければならない場合などの緊急事態に適切に対応することはできないという問題があった。
【0005】
また、従来のシステムでは、各所に設置された電気機器の稼働状況を効率良く把握することができないという問題もあった。
【0006】
本発明は、上述した問題を解消し、緊急事態が発生した場合に消費電力を迅速かつ適切に低減させることができるようにし、かつ各所に設置された電機機器の稼働状況を効率的に把握することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電源管理サーバは、供給電力により稼働する電気機器の電源を管理する電源管理サーバであって、あらかじめ定められた複数段階の緊急レベルと、各段階の緊急レベルにそれぞれ対応付けされた電気機器を示す電気機器情報とが設定された電源管理マスタを記憶する電源管理マスタ記憶手段と、電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とが、電気機器の種類毎に対応付けされた電気機器稼働情報を記憶する電気機器稼働情報記憶手段と、略正六角形の稼働状況表示領域を略隙間無く並べたハニカム構造状に形成された稼働状況一覧表示領域を含む稼働状況一覧表示画面を表示する一覧表示手段と、緊急レベルの指定を受け付ける緊急レベル受付手段と、前記電源管理マスタを参照して、前記緊急レベル受付手段によって受け付けられた緊急レベルが示す緊急度以下の緊急レベルに対応付けされた電気機器を特定する電気機器特定手段と、該電気機器特定手段によって特定された電気機器を示す特定電気機器に対する電力供給の停止を命令する電力供給停止命令を通信ネットワークを介して送信する電力供給停止命令送信手段と、電気機器の稼働状態が変更したことに応じて、前記電気機器稼働情報を更新する電気機器稼働情報更新手段とを含み、前記一覧表示手段は、前記電気機器稼働情報が示す電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とを、各電器機器の種類毎に各稼働状況表示領域に表示することを特徴とする。
【0008】
上記の構成としたことで、緊急事態が発生した場合に消費電力を迅速かつ適切に低減させることができ、かつ各所に設置された電機機器の稼働状況を効率的に把握することができるようになる。
【0009】
ユーザによって操作される操作手段を有し、前記一覧表示手段は、前記操作手段の操作により稼働状況表示領域が選択されたことに応じて、選択された稼働状況表示領域の表示態様を所定態様に変更し、当該稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数に替えて非稼働中の電気機器の台数を表示する構成とされていてもよい。
【0010】
電気機器にて電力供給の停止操作がなされた場合に当該電気機器から電力供給を停止する旨を示す電力供給停止通知を受けた当該電気機器を管理する電気機器管理端末から、電気機器の電力供給を停止させる旨を報告するための電力供給停止報告を受信する電力供給停止報告受信手段を含み、前記電気機器稼働情報更新手段は、電力供給停止報告を受信したことに応じて前記電気機器稼働情報を更新し、前記一覧表示手段は、前記電気機器稼働情報が更新されたことに応じて、更新された電気機器稼働情報が表示されている稼働状況表示領域の表示態様を特定態様に変更し、当該稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数に替えて非稼働中の電気機器の台数を表示する構成とされていてもよい。
【0011】
電気機器にて電力供給の開始操作がなされた場合に当該電気機器から電力供給を開始する旨を示す電力供給開始通知を受けた当該電気機器を管理する電気機器管理端末から、電気機器の電力供給を開始させる旨を報告するための電力供給開始報告を受信する電力供給開始報告受信手段を含み、前記電気機器稼働情報更新手段は、電力供給開始報告を受信したことに応じて前記電気機器稼働情報を更新し、前記一覧表示手段は、前記電気機器稼働情報が更新されたことに応じて、更新された電気機器稼働情報が表示されている稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数の値を更新する構成とされていてもよい。
【0012】
電気機器の種類毎に当該電気機器の電力供給の停止状態の継続を許容する許容時間を示す停止継続許容時間が記憶された停止継続許容時間記憶手段と、電気機器の電力供給が停止されたときからの時間を計時する停止時間計時手段と、該停止時間計時手段が計時した時間が該当する電気機器の停止継続許容時間に達したことに応じて、該当する電気機器に対する電力供給の開始を命令する電力供給開始命令を通信ネットワークを介して送信する電力供給開始命令送信手段とを含む構成とされていてもよい。
【0013】
前記電力供給停止命令送信手段は、電気機器を管理する電気機器管理端末に対して電力供給停止命令を送信し、前記電気機器管理端末は、電力供給停止命令に従って、通信ネットワークを介して特定電気機器に対して電力供給の停止を指示する構成とされていてもよい。
【0014】
電力供給停止信号を受信して電力供給の停止処理を実行する電気機器からの電力供給を停止状態とすることを示す電力供給停止完了通知を受けた前記電気機器管理端末から、電気機器の電力供給を停止させることが完了した旨を報告するための電力供給停止完了報告を受信する電力供給停止完了報告受信手段と、電力供給停止完了報告を受信したことに応じて、電力供給を停止させることが完了した電気機器を報知する電力供給停止完了報知手段とを含む構成とされていてもよい。
【0015】
電源管理マスタでは、例えば、電気機器情報が、当該電気機器情報が示す電気機器を管理する電気機器管理端末を特定可能な端末特定情報に対応付けされている。
【0016】
前記電源管理マスタでは、例えば、複数段階のうち緊急性が最も低い緊急レベルに、電力供給を停止しても支障がない電気機器を示す電気機器情報が対応付けされ、電力供給を停止した場合に生じる支障の度合いが大きい電気機器であるほど、複数段階のうち緊急性がより高い緊急レベルに当該電気機器を示す電気機器情報が対応付けされる。
【0017】
前記緊急レベル受付手段は、電力会社が管理するサーバ装置からの通知により、緊急レベルの指定を受け付ける構成とされていてもよい。
【0018】
また、本発明の電源管理処理プログラムは、供給電力により稼働する電気機器の電源を電源管理サーバに管理させるための電源管理処理プログラムであって、前記電源管理サーバに、緊急レベルの指定を受け付ける緊急レベル受付処理と、あらかじめ定められた複数段階の緊急レベルと、各段階の緊急レベルにそれぞれ対応付けされた電気機器を示す電気機器情報とが設定された電源管理マスタを記憶する電源管理マスタ記憶手段に記憶された当該電源管理マスタを参照して、前記緊急レベル受付処理にて受け付けた緊急レベルが示す緊急度以下の緊急レベルに対応付けされた電気機器を特定する電気機器特定処理と、略正六角形の稼働状況表示領域を略隙間無く並べたハニカム構造状に形成された稼働状況一覧表示領域を含む稼働状況一覧表示画面を表示する一覧表示処理と、該電気機器特定処理にて特定した電気機器を示す特定電気機器に対する電力供給の停止を命令する電力供給停止命令を通信ネットワークを介して送信する電力供給停止命令送信処理と、電気機器の稼働状態が変更したことに応じて、電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とが、電気機器の種類毎に対応付けされた電気機器稼働情報を記憶する電気機器稼働情報記憶手段に記憶された当該電気機器稼働情報を更新する電気機器稼働情報更新処理とを実行させ、前記一覧表示処理において、前記電気機器稼働情報が示す電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とを、各電器機器の種類毎に各稼働状況表示領域に表示する処理を実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、緊急事態が発生した場合に消費電力を迅速かつ適切に低減させることができ、かつ各所に設置された電機機器の稼働状況を効率的に把握することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施の形態における電源管理システムの構成の例を示すブロック図である。
【図2】電源管理マスタの例を示す説明図である。
【図3】電気機器稼働情報の例を示す説明図である。
【図4】停止継続許容時間情報の例を示す説明図である。
【図5】電源管理処理の例を示すフローチャートである。
【図6】電力供給停止指示命令設定画面の例を示す説明図である。
【図7】電力供給停止完了状況表示画面の例を示す説明図である。
【図8】ハニカム画面表示処理の例を示すフローチャートである。
【図9】ハニカム画面(稼動状況一覧表示画面)の例を示す説明図である。
【図10】ハニカム画面の他の例を示す説明図である。
【図11】ハニカム画面の他の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施の形態に係る電源管理システム100の構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、電源管理システム100は、電源管理サーバ10と、店舗端末21と、店舗端末21に接続された電気機器21a〜21gとを含む。図1では、店舗A内に設置された店舗端末21及び店舗端末21に接続された電気機器21a〜21gのみが開示されているが、他の1又は2以上の店舗にそれぞれ設置された店舗端末とその店舗端末に接続された電気機器を含む構成としてもよい。また、図1では電気機器21a〜21gを例示しているが、電力供給を受けて稼働する機器であれば、どのようなものであってもよい。
【0023】
電源管理サーバ10、および店舗端末21は、それぞれ、例えばLANやインターネットなどの通信ネットワーク30に接続されている。また、電気機器21a〜21gは、例えばLANや無線LANなどの通信ネットワーク40により店舗端末21と接続されている。
【0024】
電源管理サーバ10は、本システム100のシステム管理者によって管理され、WWWサーバなどの情報処理装置によって構成される。また、店舗端末21は、店舗Aによって管理され、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置によって構成される。
【0025】
電源管理サーバ10は、緊急時に、各店舗に設置されている電気機器への電力供給を停止させるための各種の処理などを実行する。また、電源管理サーバ10は、後述する電源管理マスタを記憶する電源管理マスタDB11と、後述する電気機器稼働情報を記憶する電気機器稼働情報DB12と、後述する停止継続許容時間情報を記憶する停止継続許容時間情報DB13とを備えている。電源管理マスタDB11、電気機器稼働情報DB12、及び停止継続許容時間情報DB13は、電源管理サーバ10の内部にあっても外部にあってもよい。
【0026】
図2は、電源管理マスタの例を示す説明図である。図2に示すように、電源管理マスタには、各店舗に設置されている制御可能な電気機器のID(電気機器ID)と、その電気機器の名称とが対応付けされた電気機器情報が登録されている。また、図2に示すように、電源管理マスタには、各店舗毎にその店舗に設置されている電気機器の電気機器情報が設定されるとともに、緊急レベル毎(本例ではレベル1〜3の3段階)に電力供給停止対象の電気機器の電気機器情報が設定される。
【0027】
電力供給を停止しても店舗の営業に支障がない電気機器ほど、より低い緊急レベルに対応付けされる。本例では、3段階の緊急レベルが設定されており、電力供給を停止しても店舗の営業に支障がない電気機器は、最低レベルのレベル1に対応付けされている。また、電力供給を停止した場合に店舗の営業に支障が出るが営業を継続することが可能な程度の支障である電気機器は、中間レベルのレベル2に対応付けされている。そして、電力供給を停止した場合に店舗の営業を継続することが不可能な程度の支障が出る電気機器は、最高レベルのレベル3に対応付けされている。各電気機器をどのレベルに対応付けするかについては、あらかじめシステム管理者等によって決定され、この決定に従って電源管理マスタが設定される。
【0028】
なお、本例では、緊急レベルを3段階としているが、2段階としても、4段階以上としてもよい。また、図2において、各電気機器が対応付けされているレベルは一例であり、他のレベルに対応付けされていてもよい。
【0029】
ここで、「緊急レベル」は、対象エリア(例えば該当店舗が位置するエリアに電力供給を行っている電力会社が管轄するエリア:具体的には、例えば北海道)全体の供給電力に対する使用電力の割合が高まっていることなどによって、電力使用量を低減させる必要が生じたときの対応の緊急性を示すレベルを意味する。よって、例えば、対象エリア全体の供給電力に対する使用電力の割合が極めて高い(例えば98%)場合には、電力使用量を早急に大幅に低減させる必要が生じているため、緊急レベルは最高レベルとなる。例えば、対象エリア全体の供給電力に対する使用電力の割合が所定の閾値より高い(例えば90%)場合には、電力使用量を念のため低減させる必要が生じているため、緊急レベルは最低レベルとなる。本例においては、例えば、対象エリア全体の供給電力に対する使用電力の割合が90%になるとレベル1と判断され、95%になるとレベル2と判断され、98%になるとレベル3と判断されるものとする。この判断は、電源管理サーバ10を管理する管理者によって判断されるようにしてもよいし、電力会社が管理するサーバ装置からの通知(対象エリア全体の供給電力に対する使用電力の割合の通知)を受けた電源管理サーバ10によって自動的に判断されるようにしてもよい。
【0030】
図3は、電気機器稼働情報の例を示す説明図である。電気機器稼働情報は、電気機器の名称と、使用電源タイプと、その電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数と、消費電力量とが、電気機器の種類毎に対応付けされた情報である。使用電源タイプには、単相や三相などがある。
【0031】
図4は、停止継続許容時間情報の例を示す説明図である。停止継続許容時間情報は、電気機器の種類毎に、その電気機器の電力供給の停止状態の継続を許容する許容時間を示す停止継続許容時間が対応付けされた情報である。本例では、停止継続許容時間は、時期によって別個に設定されている。なお、気温、室温など、温度に関係する他の事項によって別個に設定されるようにしてもよい。
【0032】
次に、本例の電源管理システム100の動作について説明する。
【0033】
図5は、本例の電源管理システム100における電源管理処理の例を示すフローチャートである。ここでは、電源管理サーバ10を管理する管理者Xの操作に応じて、電源管理サーバ10が、店舗端末21に対して強制的に電力供給を提示する指示を電気機器に対して行うよう命令(すなわち、ここでは、電源管理マスタに店舗Aに関する情報のみが登録されているものとする。)し、店舗端末21の指示により電気機器への電力供給を緊急停止する場合を例に説明する。なお、本発明に特に関わる処理以外は、説明を省略している場合があるものとする。
【0034】
電源管理処理において、先ず、電源管理サーバ10は、管理者Xの操作に応じて電力供給停止指示命令設定画面を自己が備える表示装置に表示し、この電力供給停止指示命令設定画面において緊急レベルを受け付ける(ステップS101)。
【0035】
図6は、電力供給停止指示命令設定画面の例を示す説明図である。図6に示すように、電力供給停止指示命令設定画面には、緊急レベルを入力する緊急レベル入力領域101と、電源管理マスタを確認する際に押下される電源管理マスタ確認ボタン102と、緊急レベル入力領域101に入力した緊急レベルにて電気機器への電力供給を停止させるための処理を実行する際に押下される電力供給停止実行ボタン103とが設けられている。緊急レベル入力領域101は、例えばプルダウンメニューなどによって、設定されている緊急レベルの何れかを選択できるように構成される。
【0036】
電力供給停止指示命令設定画面において、管理者Xは、例えば対象エリア全体の供給電力に対する使用電力の割合を確認し(例えば電力会社が提供しているリアルタイム情報によって確認する)、その割合に応じた緊急レベルを決定し、決定した緊急レベルを緊急レベル入力領域101に入力する。緊急レベルを入力すると、管理者Xは、電力供給停止実行ボタン103を押下する。なお、電源管理マスタの内容を確認したい場合には、管理者Xは、電源管理マスタ確認ボタン102を押下する。電源管理マスタ確認ボタン102が押下されると、電源管理サーバ10は、自己が備える表示装置に電源管理マスタの内容を表示する電源管理マスタ表示画面を表示する。
【0037】
緊急レベル入力領域101に緊急レベルが入力され、電力供給停止実行ボタン103が押下されると、電源管理サーバ10は、電源管理マスタDB11に格納されている電源管理マスタを参照し、入力された緊急レベル以下の全ての緊急レベル(例えば、レベル2が入力された場合には、レベル1及びレベル2)に対応付けされている電気機器を電力供給の停止対象とする電気機器として特定する(ステップS102)。
【0038】
電力供給の停止対象とする電気機器を特定すると、電源管理サーバ10は、電力供給の停止対象とする電気機器に接続されている店舗端末21に対して、電力供給の停止対象とする電気機器の電気機器IDを提示して、提示した電気機器IDが示す電気機器に対する電力供給を強制的に停止する指示を行うよう命令するための強制電力供給停止指示命令を送信する(ステップS103)。
【0039】
強制電力供給停止指示命令を受信すると、店舗端末21は、提示された電気機器IDがそれぞれ示す各電気機器に対して、電力供給の停止(電源スイッチオフ)を指示するための電力供給停止信号を送信する(ステップS104)。
【0040】
各電気機器は、電力供給停止信号を受信すると、電力供給の停止処理を実行することにより電力供給の停止状態とすることを示す電力供給停止完了通知を店舗端末21に送信したあと、電力供給の停止処理(電源スイッチをオフ状態にする処理)を実行する。
【0041】
店舗端末21は、各電気機器の全てから電力供給停止完了通知を受信すると(ステップS105)、該当する全ての電気機器の電力供給を停止させることが完了した旨を報告するための電力供給停止完了報告を電源管理サーバ10に対して送信する(ステップS106)。なお、一定期間待機しても、一部の電気機器から電力供給停止完了通知が送信されてこない場合には、店舗端末21は、電力供給を停止させることが完了した電気機器をそれぞれ示す電気機器IDを含む電力供給停止完了報告を送信するようにすればよい。
【0042】
電力供給停止完了報告を受信すると、電源管理サーバ10は、電気機器稼働情報を更新する(ステップS107)。ステップS107では、電力供給停止完了報告受けた電子機器について、電力供給が停止された旨を反映させるため、電気機器稼働情報における稼動台数を更新する処理を行う。
【0043】
次に、電源管理サーバ10は、電力供給が停止されてからの経過時間を計時するためのタイマによる計時をスタートさせる(ステップS108)。
【0044】
次いで、電源管理サーバ10は、電力供給を停止させることが完了した電気機器を報知するための電力供給停止完了状況表示画面を作成し、作成した電力供給停止完了状況表示画面を自己が備える表示装置に表示する(ステップS109)。電力供給停止完了状況表示画面に表示される電力供給停止完了状況は、例えば複数の店舗端末から電力供給停止完了報告を受ける場合には、電力供給停止完了報告を受ける毎に更新される。
【0045】
図7は、電力供給停止完了状況表示画面の例を示す説明図である。図7に示すように、電力供給停止完了状況表示画面には、電力供給停止完了状況を表示する表示領域201と、電力供給停止により低減された電力総量を表示する表示領域202と、電力供給停止完了状況表示画面を閉じる際に押下される終了ボタン203と、表示画面を稼動状況一覧表示画面(以下「ハニカム画面」という。)(図9参照)に切り替える際に押下される切替ボタン204とが設けられている。
【0046】
管理者Xは、電力供給停止完了状況表示画面の表示領域201を閲覧することによって電力供給停止完了状況を把握し、表示領域201を閲覧することによって低減された電力総量を把握する。
【0047】
電力供給停止完了状況表示画面において切替ボタンが押下されたことによる切替要求を受け付けると(ステップS110のY)、電源管理サーバ10は、電気機器稼働情報を参照してハニカム画面(図9参照)を生成し、電力供給停止完了状況表示画面に替えて、生成したハニカム画面を自己が備える表示装置に表示する(ステップS111)。
【0048】
ハニカム画面において切替ボタンが押下されたことによる切替要求を受け付けると(ステップS112のY)、電源管理サーバ10は、ハニカム画面に替えて、電力供給停止完了状況表示画面(図7参照)を自己が備える表示装置に再度表示する(ステップS109)。
【0049】
電力供給停止完了状況表示画面またはハニカム画面において終了ボタンが押下されたことによる終了要求を受け付けると(ステップS113のY)、電源管理サーバ10は、ここでの処理を終了する。
【0050】
上記のようにして、電源管理サーバ10を管理する管理者Xの操作に応じて、電源管理サーバ10が、店舗端末21に対して強制的に電力供給を提示する指示を電気機器に対して行うよう命令し、店舗端末21の指示により電気機器への電力供給を緊急停止する処理が実行される。
【0051】
上記の例では、主として、電源管理サーバ10が一つの店舗端末21に対して強制的に電力供給を提示する指示を電気機器に対して行うよう命令する場合について説明したが、電源管理サーバ10が複数の店舗端末に対して強制的に電力供給を提示する指示を電気機器に対して行うよう命令するようにしてもよい。図2に示したような電源管理マスタが登録されている場合には、店舗A,店舗B、及び店舗Cがそれぞれ管理する各店舗端末に対して、それぞれ強制的に電力供給を提示する指示を電気機器に対して行うよう命令する処理が実行される。
【0052】
上記の例では、電源管理サーバ10から店舗端末21を介して各電器機器に電力供給を緊急停止するための指示を行う構成としていたが、電源管理サーバ10から各電器機器に直接電力供給を緊急停止するための指示を行う構成としてもよい。
【0053】
上記の例では、小売店の店舗に設置された電器機器への電力供給を強制的に停止する処理について説明したが、電器機器の設置場所は小売店の店舗でなく他の施設であってもよい。
【0054】
図8は、本例の電源管理システム100におけるハニカム画面表示処理の例を示すフローチャートである。ここでは、電源管理サーバ10を管理する管理者Xの操作等に応じて、電源管理サーバ10が、ハニカム画面を生成して表示したり、ハニカム画面の表示内容を更新したりする処理を行う場合を例に説明する。なお、本発明に特に関わる処理以外は、説明を省略している場合があるものとする。
【0055】
ハニカム画面表示処理において、先ず、電源管理サーバ10は、管理者Xによって所定の操作がなされたとき(例えば電源投入時、ソフトウェアの起動時)に、電気機器稼働情報を参照してハニカム画面を生成し、生成したハニカム画面を自己が備える表示装置に表示する(ステップS201)。
【0056】
図9は、ハニカム画面の例を示す説明図である。ハニカム画面は、例えば図9に示すように、略正六角形の稼働状況表示領域301a〜301gを略隙間無く並べたハニカム構造状に形成された稼働状況一覧表示領域301と、ハニカム画面を閉じる際に押下される終了ボタン302と、表示画面を電力供給停止完了状況表示画面(図7参照)に切り替える際に押下される切替ボタン303とが設けられている。ハニカム画面は、電気機器稼働情報を表示する表示画面であって、電気機器の種類毎に設けられた稼働状況表示領域301a〜301gに、それぞれ、電気機器の名称と、使用電源タイプと、その電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数と、消費電力量とが表示される。なお、図9においては、稼動状況表示領域301a〜301gのそれぞれに、電気機器の名称に加え、1または2以上の情報(例えば、電気機器の台数と、稼動中の電気機器の台数)が表示される場合を例にして説明を行う。
【0057】
次に、管理者Xにより稼働状況表示領域301a〜301gの選択操作(例えば、タッチパネルへのタッチ操作、マウスによるクリック操作)がなされたことによって稼働状況表示領域の選択を受け付けると(ステップS202のY)(以下、稼動状況表示領域301a,301bの選択を受け付けた場合を例にして説明する。)、電源管理サーバ10は、選択を受け付けた稼働状況表示領域301a,301bの表示色を変更し、稼働中の電気機器の台数に替えて停止中の電気機器の台数を表示する(ステップS203)。停止中の電気機器の台数は、電源管理サーバ10が、該当する電気機器の総数(図3における「台数」)から稼働台数を減算することで算出する。
【0058】
図10は、選択を受け付けた稼動状況表示領域の表示色を変更したときのハニカム画面の例を示す説明図である。図10に示すように、選択を受け付けた稼動表示領域301a,301bには、停止中の電気機器の台数が表示される。
【0059】
次に、電源管理サーバ10は、店舗端末21からの電力供給停止報告を受け付けると(ステップS204のY)、電気機器稼働情報を更新する(ステップS205)。すなわち、電力供給停止報告が示す電気機器の電力供給が停止されたことを反映させるため、電気機器稼働情報における該当する電気機器の稼働台数を更新(減算)する。
【0060】
なお、本例では、店舗端末21は、電気機器にて電力供給の停止操作がなされた場合にその電気機器から電力供給を停止する旨を示す電力供給停止通知を受けたことに応じて、その電気機器の電力供給を停止させる旨を報告するための電力供給停止報告を電源管理サーバ10に送信する処理を行うものとする。
【0061】
ステップS205にて電気機器稼働情報を更新すると、電源管理サーバ10は、稼働台数が更新された電気機器稼働情報が表示されている稼働状況表示領域を反転表示し(以下、稼動表示領域301a,301bを反転表示する場合を例にして説明する。)、ステップS203と同様に稼働中の電気機器の台数に替えて停止中の電気機器の台数を表示する(ステップS206)。
【0062】
図11は、更新された電気機器稼動情報が表示されている稼動状況表示領域を反転表示したときのハニカム画面の例を示す説明図である。図11に示すように、反転表示された稼動表示領域301a,301bには、停止中の電気機器の台数が表示される。
【0063】
次に、電源管理サーバ10は、店舗端末21からの電力供給開始報告を受け付けると(ステップS207のY)、電気機器稼働情報を更新する(ステップS208)。すなわち、電力供給開始報告が示す電気機器の電力供給が開始されたことを反映させるため、電気機器稼働情報における該当する電気機器の稼働台数を更新(加算)する。
【0064】
なお、本例では、店舗端末21は、電気機器にて電力供給の開始操作がなされた場合にその電気機器から電力供給を開始する旨を示す電力供給開始通知を受けたことに応じて、その電気機器の電力供給を開始させる旨を報告するための電力供給開始報告を電源管理サーバ20に送信する処理を行うものとする。
【0065】
ステップS208にて電気機器稼働情報を更新すると、電源管理サーバ10は、ハニカム画面を更新する(ステップS209)。具体的には、電源管理サーバ10は、稼動状況表示領域に表示されている稼動台数(または、非稼動台数)を示す値を更新する。
【0066】
ハニカム画面を更新すると、電源管理サーバ10は、電源管理処理におけるステップS108において開始した計時結果を参照して、停止継続許容時間情報が示す停止継続許容時間を超過した(タイムアップになった)電気機器があるか否か判定する(ステップS210)。停止継続許容時間を超過した電気機器がないと判定すると(ステップS210のN)、電源管理サーバ10は、ステップS202の処理に移行する。
【0067】
一方、停止継続許容時間を超過した電気機器があると判定すると(ステップS210のY)、電源管理サーバ10は、停止継続許容時間を超過した電気機器に対する電力供給の開始を命令する電力供給開始命令を、通信ネットワーク30を介して店舗端末21送信する(ステップS211)。
【0068】
開始命令を送信し、例えば店舗端末21から電気供給を開始した旨の報告を受信すると、電源管理サーバ10は、電気機器稼動情報を更新する(ステップS212)。電気稼動情報を更新すると、電源管理サーバ10は、更新後の電気稼動情報に基づいてハニカム画面を更新して、ステップS202の処理に移行する。
【0069】
以上に説明したように、上述した一実施の形態では、供給電力により稼働する電気機器の電源を管理する電源管理サーバ10が、あらかじめ定められた複数段階の緊急レベルと、各段階の緊急レベルにそれぞれ対応付けされた電気機器を示す電気機器情報とが設定された電源管理マスタを記憶する電源管理マスタDB11と、電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とが、電気機器の種類毎に対応付けされた電気機器稼働情報を記憶する電気機器稼働情報DB12とを備え、略正六角形の稼働状況表示領域(例えば、複数の稼動状況表示領域301a〜301g)を略隙間無く並べたハニカム構造状に形成された稼働状況一覧表示領域301を含む稼働状況一覧表示画面を表示し、緊急レベルの指定を受け付け、電源管理マスタを参照して、受け付けた緊急レベルが示す緊急度以下の緊急レベルに対応付けされた電気機器を特定し、特定した電気機器を示す特定電気機器に対する電力供給の停止を命令する電力供給停止命令を通信ネットワーク30を介して送信し、電気機器の稼働状態が変更したことに応じて、電気機器稼働情報を更新し、電気機器稼働情報が示す電気機器の名称と、使用電源タイプと、電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とを、各電器機器の種類毎に各稼働状況表示領域に表示する構成としたので、緊急事態が発生した場合に消費電力を迅速かつ適切に低減させることができ、かつ各所に設置された電機機器の稼働状況を効率的に把握することができるようになる。
【0070】
すなわち、あらかじめ定められた複数段階の緊急レベルと、各段階の緊急レベルにそれぞれ対応付けされた電気機器を示す電気機器情報とが設定された電源管理マスタを参照して、受け付けた緊急レベルが示す緊急度以下の緊急レベルに対応付けされた電気機器を特定し、特定した電気機器に対する電力供給の停止を命令する電力供給停止命令を通信ネットワーク30を介して送信する構成としてので、電源管理マスタに従って緊急レベルに合致した適切な電気機器を迅速に特定することができ、その電気機器の電力供給を緊急停止させることが可能となる。よって、緊急事態が発生した場合に消費電力を迅速かつ適切に低減させることができるようになるのである。また、ハニカム構造状に形成された稼働状況一覧表示領域にて各所に設置された電気機器の稼動状況に関する情報を、電気機器の種類毎に稼働状況一覧表示領域を構成する複数の稼働状況表示領域それぞれに表示することにより、各所に設置された電機機器の稼働状況を効率的に把握することができるようになるのである。
【0071】
また、上述した実施の形態では、電源管理サーバ10が、ユーザによって操作され、ユーザによる操作により稼働状況表示領域が選択されたことに応じて、選択された稼働状況表示領域(例えば、稼動状況表示領域301a,301b)の表示態様を所定態様(例えば、選択されたことを示す色。図10における稼動状況表示領域301a,301b参照。)に変更し、表示態様を変更した稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数に替えて非稼働中の電気機器の台数を表示する構成としているので、ユーザにより適した表示態様で稼動状況を表示することができるようになる。すなわち、同一の情報に関して視点を変えた内容で表示することにより、ユーザにとって理解しやすいかたちで情報を表示することができるようになる。
【0072】
また、上述した実施の形態では、電源管理サーバ10が、電気機器にて電力供給の停止操作がなされた場合に電気機器から電力供給を停止する旨を示す電力供給停止通知を受けた電気機器管理端末(例えば、店舗端末21)から、電気機器の電力供給を停止させる旨を報告するための電力供給停止報告を受信し(例えば、ステップS204)、電力供給停止報告を受信したことに応じて電気機器稼働情報を更新し(例えば、ステップS205)、電気機器稼働情報を更新したことに応じて、更新した電気機器稼働情報が表示されている稼働状況表示領域の表示態様を特定態様(例えば、表示を反転した態様。図11における稼動状況表示領域301a,301b参照。)に変更し、表示態様を変更した稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数に替えて非稼働中の電気機器の台数を表示する構成としているので、よりユーザに適した表示態様で稼動状況を表示することができるようになる。
【0073】
また、上述した実施の形態では、電源管理サーバ10が、電気機器にて電力供給の開始操作がなされた場合に電気機器から電力供給を開始する旨を示す電力供給開始通知を受けた電気機器管理端末(例えば、店舗端末21)から、電気機器の電力供給を開始させる旨を報告するための電力供給開始報告を受信し、電力供給開始報告を受信したことに応じて電気機器稼働情報を更新し、電気機器稼働情報を更新したことに応じて、更新した電気機器稼働情報が表示されている稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数の値を更新する構成としているので、正確な情報を効率的に表示することができるようになる。
【0074】
また、上述した実施の形態では、電源管理サーバ10が、電気機器の種類毎に電気機器の電力供給の停止状態の継続を許容する許容時間を示す停止継続許容時間が記憶された停止継続許容時間情報DB13を備え、電気機器の電力供給が停止されたときからの時間を計時し、計時した時間が該当する電気機器の停止継続許容時間に達したことに応じて、該当する電気機器に対する電力供給の開始を命令する電力供給開始命令を通信ネットワークを介して送信する構成としているので、電力供給を停止することによる電気機器の故障等の発生が生じない範囲で、消費電力を低減させることができるようになる。
【0075】
また、上述した実施の形態では、電源管理サーバ10が、電気機器を管理する電気機器管理端末(例えば店舗端末21)に対して電力供給停止命令(強制電力供給停止指示命令:ステップS103参照)を送信し、電気機器管理端末が、電力供給停止命令に従って、通信ネットワーク40を介して特定電気機器に対して電力供給の停止を指示(ステップS104参照)する構成としたので、電気機器管理端末単位で電力供給停止命令を送信することが可能となり、電源管理サーバ10の処理負荷を軽減することができるようになる。
【0076】
また、上述した実施の形態では、電源管理サーバ10が、電力供給停止信号(ステップS104参照)を受信して電力供給の停止処理を実行する電気機器からの電力供給を停止状態とすることを示す電力供給停止完了通知(ステップS105参照)を受けた電気機器管理端末(例えば店舗端末21)から、電気機器の電力供給を停止させることが完了した旨を報告するための電力供給停止完了報告(ステップS106参照)を受信し、電力供給停止完了報告を受信したことに応じて、電力供給を停止させることが完了した電気機器を報知(ステップS107参照)する構成とされているので、該当する電気機器の電力供給が停止したことを認識させることが可能となる。
【0077】
また、上述した実施の形態では、電源管理マスタでは、電気機器情報が、その電気機器情報が示す電気機器を管理する電気機器管理端末(例えば店舗端末21)を特定可能な端末特定情報(例えば店舗名や店舗ID)に対応付けされた構成としたので、電力供給を停止する対象となった電気機器を管理する端末を容易に特定することが可能となり、迅速に処理を行うことができるようになる。
【0078】
また、上述した実施の形態では、電源管理マスタでは、複数段階のうち緊急性が最も低い緊急レベルに、電力供給を停止しても支障がない電気機器を示す電気機器情報が対応付けされ、電力供給を停止した場合に生じる支障の度合いが大きい電気機器であるほど、複数段階のうち緊急性がより高い緊急レベルに当該電気機器を示す電気機器情報が対応付けされる構成としたので、緊急度に応じて適切に電力供給を停止する電気機器を選択することが可能となる。よって、大停電などを引き起こす事態を極力防止することが可能になるとともに、重要度のより高い電気機器を極力稼働状態にしておくことが可能となる。
【0079】
また、上述した実施の形態において、電源管理サーバ10が、電力会社が管理するサーバ装置からの通知により、緊急レベルの指定を受け付ける構成とした場合には、電力会社側からの通知に応じて電力供給を停止させる電気機器を選定し、選定した電気機器への電力供給を停止させる処理を自動的に行うことができるようになる。
【0080】
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、電源管理サーバ10は、自己が備える記憶媒体に格納されている処理プログラム(電源管理処理プログラム)に従って、上述した各種の処理(例えば図5,8参照)を実行する。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明によれば、緊急事態が発生した場合に消費電力を迅速かつ適切に低減させ、かつ各所に設置された電機機器の稼働状況を効率的に把握することができるようにするのに有用である。
【符号の説明】
【0082】
10 電源管理サーバ
11 電源管理マスタDB
12 電気機器稼動情報DB
13 停止継続許容時間情報DB
21 店舗端末
30 通信ネットワーク
40 通信ネットワーク
100 電源管理システム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給電力により稼働する電気機器の電源を管理する電源管理サーバであって、
あらかじめ定められた複数段階の緊急レベルと、各段階の緊急レベルにそれぞれ対応付けされた電気機器を示す電気機器情報とが設定された電源管理マスタを記憶する電源管理マスタ記憶手段と、
電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とが、電気機器の種類毎に対応付けされた電気機器稼働情報を記憶する電気機器稼働情報記憶手段と、
略正六角形の稼働状況表示領域を略隙間無く並べたハニカム構造状に形成された稼働状況一覧表示領域を含む稼働状況一覧表示画面を表示する一覧表示手段と、
緊急レベルの指定を受け付ける緊急レベル受付手段と、
前記電源管理マスタを参照して、前記緊急レベル受付手段によって受け付けられた緊急レベルが示す緊急度以下の緊急レベルに対応付けされた電気機器を特定する電気機器特定手段と、
該電気機器特定手段によって特定された電気機器を示す特定電気機器に対する電力供給の停止を命令する電力供給停止命令を通信ネットワークを介して送信する電力供給停止命令送信手段と、
電気機器の稼働状態が変更したことに応じて、前記電気機器稼働情報を更新する電気機器稼働情報更新手段とを含み、
前記一覧表示手段は、前記電気機器稼働情報が示す電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とを、各電器機器の種類毎に各稼働状況表示領域に表示する
ことを特徴とする電源管理サーバ。
【請求項2】
ユーザによって操作される操作手段を有し、
前記一覧表示手段は、前記操作手段の操作により稼働状況表示領域が選択されたことに応じて、選択された稼働状況表示領域の表示態様を所定態様に変更し、当該稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数に替えて非稼働中の電気機器の台数を表示する
請求項1記載の電源管理サーバ。
【請求項3】
電気機器にて電力供給の停止操作がなされた場合に当該電気機器から電力供給を停止する旨を示す電力供給停止通知を受けた当該電気機器を管理する電気機器管理端末から、電気機器の電力供給を停止させる旨を報告するための電力供給停止報告を受信する電力供給停止報告受信手段を含み、
前記電気機器稼働情報更新手段は、電力供給停止報告を受信したことに応じて前記電気機器稼働情報を更新し、
前記一覧表示手段は、前記電気機器稼働情報が更新されたことに応じて、更新された電気機器稼働情報が表示されている稼働状況表示領域の表示態様を特定態様に変更し、当該稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数に替えて非稼働中の電気機器の台数を表示する
請求項1または請求項2記載の電源管理サーバ。
【請求項4】
電気機器にて電力供給の開始操作がなされた場合に当該電気機器から電力供給を開始する旨を示す電力供給開始通知を受けた当該電気機器を管理する電気機器管理端末から、電気機器の電力供給を開始させる旨を報告するための電力供給開始報告を受信する電力供給開始報告受信手段を含み、
前記電気機器稼働情報更新手段は、電力供給開始報告を受信したことに応じて前記電気機器稼働情報を更新し、
前記一覧表示手段は、前記電気機器稼働情報が更新されたことに応じて、更新された電気機器稼働情報が表示されている稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数の値を更新する
請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の電源管理サーバ。
【請求項5】
電気機器の種類毎に当該電気機器の電力供給の停止状態の継続を許容する許容時間を示す停止継続許容時間が記憶された停止継続許容時間記憶手段と、
電気機器の電力供給が停止されたときからの時間を計時する停止時間計時手段と、
該停止時間計時手段が計時した時間が該当する電気機器の停止継続許容時間に達したことに応じて、該当する電気機器に対する電力供給の開始を命令する電力供給開始命令を通信ネットワークを介して送信する電力供給開始命令送信手段とを含む
請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の電源管理サーバ。
【請求項6】
前記電力供給停止命令送信手段は、電気機器を管理する電気機器管理端末に対して電力供給停止命令を送信し、
前記電気機器管理端末は、電力供給停止命令に従って、通信ネットワークを介して特定電気機器に対して電力供給の停止を指示する
請求項1から請求項5のうちいずれかに記載の電源管理サーバ。
【請求項7】
電力供給停止信号を受信して電力供給の停止処理を実行する電気機器からの電力供給を停止状態とすることを示す電力供給停止完了通知を受けた前記電気機器管理端末から、電気機器の電力供給を停止させることが完了した旨を報告するための電力供給停止完了報告を受信する電力供給停止完了報告受信手段と、
電力供給停止完了報告を受信したことに応じて、電力供給を停止させることが完了した電気機器を報知する電力供給停止完了報知手段とを含む
請求項6記載の電源管理サーバ。
【請求項8】
電源管理マスタでは、電気機器情報が、当該電気機器情報が示す電気機器を管理する電気機器管理端末を特定可能な端末特定情報に対応付けされている
請求項6または請求項7記載の電源管理サーバ。
【請求項9】
前記電源管理マスタでは、複数段階のうち緊急性が最も低い緊急レベルに、電力供給を停止しても支障がない電気機器を示す電気機器情報が対応付けされ、電力供給を停止した場合に生じる支障の度合いが大きい電気機器であるほど、複数段階のうち緊急性がより高い緊急レベルに当該電気機器を示す電気機器情報が対応付けされる
請求項1から請求項8のうちいずれかに記載の電源管理サーバ。
【請求項10】
前記緊急レベル受付手段は、電力会社が管理するサーバ装置からの通知により、緊急レベルの指定を受け付ける
請求項1から請求項9のうちいずれかに記載の電源管理サーバ。
【請求項11】
供給電力により稼働する電気機器の電源を電源管理サーバに管理させるための電源管理処理プログラムであって、
前記電源管理サーバに、
緊急レベルの指定を受け付ける緊急レベル受付処理と、
あらかじめ定められた複数段階の緊急レベルと、各段階の緊急レベルにそれぞれ対応付けされた電気機器を示す電気機器情報とが設定された電源管理マスタを記憶する電源管理マスタ記憶手段に記憶された当該電源管理マスタを参照して、前記緊急レベル受付処理にて受け付けた緊急レベルが示す緊急度以下の緊急レベルに対応付けされた電気機器を特定する電気機器特定処理と、
略正六角形の稼働状況表示領域を略隙間無く並べたハニカム構造状に形成された稼働状況一覧表示領域を含む稼働状況一覧表示画面を表示する一覧表示処理と、
該電気機器特定処理にて特定した電気機器を示す特定電気機器に対する電力供給の停止を命令する電力供給停止命令を通信ネットワークを介して送信する電力供給停止命令送信処理と、
電気機器の稼働状態が変更したことに応じて、電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とが、電気機器の種類毎に対応付けされた電気機器稼働情報を記憶する電気機器稼働情報記憶手段に記憶された当該電気機器稼働情報を更新する電気機器稼働情報更新処理とを実行させ、
前記一覧表示処理において、前記電気機器稼働情報が示す電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とを、各電器機器の種類毎に各稼働状況表示領域に表示する処理を
実行させるための電源管理処理プログラム。
【請求項1】
供給電力により稼働する電気機器の電源を管理する電源管理サーバであって、
あらかじめ定められた複数段階の緊急レベルと、各段階の緊急レベルにそれぞれ対応付けされた電気機器を示す電気機器情報とが設定された電源管理マスタを記憶する電源管理マスタ記憶手段と、
電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とが、電気機器の種類毎に対応付けされた電気機器稼働情報を記憶する電気機器稼働情報記憶手段と、
略正六角形の稼働状況表示領域を略隙間無く並べたハニカム構造状に形成された稼働状況一覧表示領域を含む稼働状況一覧表示画面を表示する一覧表示手段と、
緊急レベルの指定を受け付ける緊急レベル受付手段と、
前記電源管理マスタを参照して、前記緊急レベル受付手段によって受け付けられた緊急レベルが示す緊急度以下の緊急レベルに対応付けされた電気機器を特定する電気機器特定手段と、
該電気機器特定手段によって特定された電気機器を示す特定電気機器に対する電力供給の停止を命令する電力供給停止命令を通信ネットワークを介して送信する電力供給停止命令送信手段と、
電気機器の稼働状態が変更したことに応じて、前記電気機器稼働情報を更新する電気機器稼働情報更新手段とを含み、
前記一覧表示手段は、前記電気機器稼働情報が示す電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とを、各電器機器の種類毎に各稼働状況表示領域に表示する
ことを特徴とする電源管理サーバ。
【請求項2】
ユーザによって操作される操作手段を有し、
前記一覧表示手段は、前記操作手段の操作により稼働状況表示領域が選択されたことに応じて、選択された稼働状況表示領域の表示態様を所定態様に変更し、当該稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数に替えて非稼働中の電気機器の台数を表示する
請求項1記載の電源管理サーバ。
【請求項3】
電気機器にて電力供給の停止操作がなされた場合に当該電気機器から電力供給を停止する旨を示す電力供給停止通知を受けた当該電気機器を管理する電気機器管理端末から、電気機器の電力供給を停止させる旨を報告するための電力供給停止報告を受信する電力供給停止報告受信手段を含み、
前記電気機器稼働情報更新手段は、電力供給停止報告を受信したことに応じて前記電気機器稼働情報を更新し、
前記一覧表示手段は、前記電気機器稼働情報が更新されたことに応じて、更新された電気機器稼働情報が表示されている稼働状況表示領域の表示態様を特定態様に変更し、当該稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数に替えて非稼働中の電気機器の台数を表示する
請求項1または請求項2記載の電源管理サーバ。
【請求項4】
電気機器にて電力供給の開始操作がなされた場合に当該電気機器から電力供給を開始する旨を示す電力供給開始通知を受けた当該電気機器を管理する電気機器管理端末から、電気機器の電力供給を開始させる旨を報告するための電力供給開始報告を受信する電力供給開始報告受信手段を含み、
前記電気機器稼働情報更新手段は、電力供給開始報告を受信したことに応じて前記電気機器稼働情報を更新し、
前記一覧表示手段は、前記電気機器稼働情報が更新されたことに応じて、更新された電気機器稼働情報が表示されている稼働状況表示領域における稼働中の電気機器の台数の値を更新する
請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の電源管理サーバ。
【請求項5】
電気機器の種類毎に当該電気機器の電力供給の停止状態の継続を許容する許容時間を示す停止継続許容時間が記憶された停止継続許容時間記憶手段と、
電気機器の電力供給が停止されたときからの時間を計時する停止時間計時手段と、
該停止時間計時手段が計時した時間が該当する電気機器の停止継続許容時間に達したことに応じて、該当する電気機器に対する電力供給の開始を命令する電力供給開始命令を通信ネットワークを介して送信する電力供給開始命令送信手段とを含む
請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の電源管理サーバ。
【請求項6】
前記電力供給停止命令送信手段は、電気機器を管理する電気機器管理端末に対して電力供給停止命令を送信し、
前記電気機器管理端末は、電力供給停止命令に従って、通信ネットワークを介して特定電気機器に対して電力供給の停止を指示する
請求項1から請求項5のうちいずれかに記載の電源管理サーバ。
【請求項7】
電力供給停止信号を受信して電力供給の停止処理を実行する電気機器からの電力供給を停止状態とすることを示す電力供給停止完了通知を受けた前記電気機器管理端末から、電気機器の電力供給を停止させることが完了した旨を報告するための電力供給停止完了報告を受信する電力供給停止完了報告受信手段と、
電力供給停止完了報告を受信したことに応じて、電力供給を停止させることが完了した電気機器を報知する電力供給停止完了報知手段とを含む
請求項6記載の電源管理サーバ。
【請求項8】
電源管理マスタでは、電気機器情報が、当該電気機器情報が示す電気機器を管理する電気機器管理端末を特定可能な端末特定情報に対応付けされている
請求項6または請求項7記載の電源管理サーバ。
【請求項9】
前記電源管理マスタでは、複数段階のうち緊急性が最も低い緊急レベルに、電力供給を停止しても支障がない電気機器を示す電気機器情報が対応付けされ、電力供給を停止した場合に生じる支障の度合いが大きい電気機器であるほど、複数段階のうち緊急性がより高い緊急レベルに当該電気機器を示す電気機器情報が対応付けされる
請求項1から請求項8のうちいずれかに記載の電源管理サーバ。
【請求項10】
前記緊急レベル受付手段は、電力会社が管理するサーバ装置からの通知により、緊急レベルの指定を受け付ける
請求項1から請求項9のうちいずれかに記載の電源管理サーバ。
【請求項11】
供給電力により稼働する電気機器の電源を電源管理サーバに管理させるための電源管理処理プログラムであって、
前記電源管理サーバに、
緊急レベルの指定を受け付ける緊急レベル受付処理と、
あらかじめ定められた複数段階の緊急レベルと、各段階の緊急レベルにそれぞれ対応付けされた電気機器を示す電気機器情報とが設定された電源管理マスタを記憶する電源管理マスタ記憶手段に記憶された当該電源管理マスタを参照して、前記緊急レベル受付処理にて受け付けた緊急レベルが示す緊急度以下の緊急レベルに対応付けされた電気機器を特定する電気機器特定処理と、
略正六角形の稼働状況表示領域を略隙間無く並べたハニカム構造状に形成された稼働状況一覧表示領域を含む稼働状況一覧表示画面を表示する一覧表示処理と、
該電気機器特定処理にて特定した電気機器を示す特定電気機器に対する電力供給の停止を命令する電力供給停止命令を通信ネットワークを介して送信する電力供給停止命令送信処理と、
電気機器の稼働状態が変更したことに応じて、電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とが、電気機器の種類毎に対応付けされた電気機器稼働情報を記憶する電気機器稼働情報記憶手段に記憶された当該電気機器稼働情報を更新する電気機器稼働情報更新処理とを実行させ、
前記一覧表示処理において、前記電気機器稼働情報が示す電気機器の名称と、使用電源タイプと、当該電気機器の台数と、稼働中の電気機器の台数とを、各電器機器の種類毎に各稼働状況表示領域に表示する処理を
実行させるための電源管理処理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−66270(P2013−66270A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−202479(P2011−202479)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(503396309)生活協同組合コープさっぽろ (144)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(503396309)生活協同組合コープさっぽろ (144)
【Fターム(参考)】
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