説明

電源

本願発明は、1つ以上の負荷に電力を提供する電源に関する。上記電源は、共振の空芯変圧器を含むことができ、電子デバイスに調整可能なおよび適用可能な電源を提供することができる。上記電源は、絶縁された第1次側の回路と第2次側の回路とを含むことができる。上記第1次側の回路は、特に制御回路を含むことができ、該制御回路は、第1次側のスイッチング回路のために駆動波形を提供する。AC出力を提供するように構成された実施例において、第2次側の回路も、またスイッチング回路を含む。第1次側の制御回路は、第2次側のスイッチング回路のために駆動波形を提供する。第2次側の回路は、測定回路を含むことができ、該測定回路は、出力の電流及び/又は電圧を測定し、これらの測定値を、絶縁回路を介して制御回路に提供する。制御回路は、第1次側及び/又は第2次側のスイッチング回路のために、測定値の関数として駆動波形を調整することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源に関連し、より具体的には幹線電源からAC電源またはDC電源に変換するための変圧器を有する電源に関連する。
【背景技術】
【0002】
一般的な電源は、変圧器を含む。変圧器は、1種の電気装置であり、第2次コイルに加わる電気的負荷に対応して、磁界を時間的に変化させて、第1次コイルから第2次コイルに電気的エネルギーを伝達する。変圧器は、種々の応用に使用され、例えば電子機器および子供の玩具への幹線電源からの電源供給用として、非常に大きなものから小さなものまで種々のサイズが出現している。
【0003】
従来の変圧器は、コアから構成され、コアは、鉄または何か別の鉄鋼を材料として、環状の形状で製作される。コアの片側には、電線がコア周辺に巻き付けれ、第1次または主電圧が供給される。上記の片側は、第1次と呼ばれ、第1次の反対側は、類似に構成され、第2次と呼ばれる。第2次と第1次との巻数比を明確にして、コア内の電線の巻数を変更することで、電圧を、必要な使用電圧レベルおよび第2次に適用される負荷に応じて、昇圧または逓減させることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
鉄製コアを使用する変圧器の1つの欠点は、必要な機能を得るために、コアを実質的なサイズと必要な重量とにしなければならないことである。このことは、分厚くて、パッケージ化困難な変圧器を生み出すことになる。多くの事例において、これらの分厚い変圧器は、貴重な空間を占領し、例えば、変圧器が、幹線電源用プラグに直接組み込まれることで、ケーブルタップまたは壁コンセントにすることができる別の差込口を塞ぐことになる。従来変圧器の重量のおかげで、通常の使用期間に生じる落下に耐えるように変圧器のケーシング(casing)を適切に強くすることを保証するために、さらなる努力が費やされることになる。変圧器を、壁に搭載する必要があるとき、その応用では、壁の取り付け具に置かれた重量を超過するために、適切でなくなる可能性がある。
【0005】
また、従来の変圧器内の鉄の価格は、望ましい要因ではない。鉄材または何か別の鉄鋼材の直接的な材料価格に加えて、従来の変圧器は、大きなコイルに適合させるために、一層大きくする必要があり、追加される他の材料、例えばプラスチックの使用が必要であり、価格を増加させている。銅線または誘電材料は、第1次コイルおよび第2次コイルを形成するときにふんだんに使用され、従来の変圧器の価格を更に増加させている。
【0006】
更に、鉄製コアは、本質的に相当大きなエネルギーの緩衝材として維持され、このエネルギーは、短絡回路を介して放電することができる。エネルギーが、鉄製コア内に蓄積されるので、短絡回路の事象において、システムから放散されるエネルギーによって、破損を生じるので、考慮すべき時間を必要とする。更に、変圧器は、幹線電力のブレーカがトリップする、または変圧器本体が機能しなくなる、または短絡電流が除去されるまで、電力を供給し続ける可能性がある。
【0007】
従来の変圧器の電源供給は、設定された出力電圧のために入力電圧を昇圧または逓減するだけのものであった変圧器の電線の巻数が固定され、結果として明確ではあった。結果として、調整が要求されたとき、変圧器付き電源は、電源として要求される選択品でなくなった。例えば、照明の事例において、種々の応用例が存在するが、保安灯の場合のように、最大照度が、常時要求されるわけでない。保安灯は、通常動作において、最大照度以下の状態で動作するように設定され、システムに接続される運動センサーが、何かの動きを検出したときに、例えば最大照度に切り替えできるように設定されるべきものである。この動作は、エネルギーを節約するだけでなく、動きの確認および安全のための照明を提供してくれる。不幸なことに、従来変圧器付き電源は、このような応用には使用することができない。
【0008】
一定距離を越えたときの電圧降下は、従来の変圧器付き電源を悩ましてきた。造園等のランドスケープ(landscape)用照明を使用する実施例において、変圧器は、幹線電源の近くに置かれ、電源線は、変圧器に接続される。電源線は、ある程度離れた場所で終点になるので、電源から引き伸ばされ、例えば、50フィート(15.24m)になる。照明用のライトは、電気的接続をするために電線を貫通させるコネクターを使用して、電源線にクリップされて提供される。このようにして、ライトの位置は、特定のランドスケープの応用に従って変化させることができる。電源線は、どのような電線でもある程度の抵抗を有する。故に、電源線の最終点で測定された電圧は、変圧器近く置かれたポイントでの電圧よりも降下することになる。従来の変圧器を備える電源において、ライトの配置で推奨される指示は、電線の抵抗効果を補償するために、電源線に沿って等しい距離のいずれかに置くことである。しかし、特定のランドスケープの応用は、ライトの大部分または全部を、電源線の最終点に対して実装するように要求される可能性がある。従来の変圧器を備える電源は、適切にライトに給電することが困難である可能性があり、最終点にあるライトは、暗くなるか、または全く点灯しない可能性がある。この状況は、望ましいことではなく、ランドスケープ用照明または別の応用において不必要な制限を課すことになる。
【0009】
鉄製コアの変圧器の別の不利な点は、幹線電源の変動(fluctuations)を補償できないことである。電力のスパイクまたはザグが存在すると、鉄製コアの変圧器は、給電しているデバイスを保護する機能は無く、当該デバイスは、永久的な損傷を受けることになる。従来の変圧器を備える電源において、電源の変動を検出するロジックも回路も存在しない。最新の電子デバイスの多くは、上記変動を検出するけれど、当該デバイスに給電する従来の変圧器の使用は、当該デバイスを損傷または破壊させる結果となる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明は、共振型の空芯変圧器(air core transformer)を有する電源を提供し、この変圧器は、以前では得られなかった追加の特徴を提供する一方で、従来の鉄製コアの変圧器の多くの不具合点を克服するものである。1つの実施例において、空芯変圧器は、ペアとなるコアが無い第1次コイルおよび第2次コイルを含み、ペアのコイルは、鉄製コア無しで空気のギャップによって分離される。
【0011】
1つの実施例において、電源は、絶縁された第1次側回路および第2次側回路を含む。電力の線によらない移送は、第1次コイルおよび第2次コイルの間の誘導結合を介して供給され、制御信号の線によらない移送は、絶縁回路を介して提供される。1つの実施例において、絶縁回路は、1つ以上のオプトカプラーまたはオプトアイソレータを含む。
【0012】
1つの実施例において、第2次側の回路は、AC出力を生成する。1つの実施例において、第2次側の回路は、変圧器の出力を整流する回路、並びに要求される周波数および電圧でAC出力を発生させるスイッチング回路を含むことができる。第2次側の回路は、第2次側のスイッチング回路の出力電圧を測定し、平均電圧を制御するために第2次側のスイッチング回路のディーティサイクルを調整するような回路を含むことができる。
【0013】
1つの実施例において、第1次側の制御回路は、絶縁回路を介して、第2次側のスイッチング回路のディーティサイクルを調整することができる。この実施例において、第2次側の回路は、測定回路を含むことができ、その測定回路は、第2次側のスイッチング回路の出力の電圧及び/又は電流を測定し、第1次側回路の制御回路に対応する信号を送信する。上記測定信号は、絶縁回路を介して伝送することができる。第1次側の制御回路は、第2次側のスイッチング回路のディーティサイクルを、測定した電圧及び/又は電流の関数として制御することができる。また、制御回路は、過電流状態の存在を探すために、測定回路から受信した測定電流を監視することができる。制御回路は、過電流状態の存在に対して、リセット、停止、または別の方法で対応することができる。
【0014】
1つの実施例において、第2次側の回路は、DC出力を生成する。この実施例において、第2次側の回路は、第2次コイルのAC出力を整流するための整流器を含むことができる。整流器の出力は、フィルター回路及び/又は電圧調整器を介して通過することができる。
【0015】
DC出力の例において、第2次側の回路は、測定回路を含むことができ、この測定回路は、第2次側の出力の電圧及び/又は電流を測定し、絶縁回路を介して対応する信号を第1次側回路の制御回路に送信する。第1次側回路の制御回路は、第1次側のスイッチング回路を、測定した電圧及び/又は電流の関数(例えば、周波数またはディーティサイクル)として制御することができる。また、制御回路は、過電流状態を探すために測定回路から受信した測定電流を監視することができる。制御回路は、過電流状態の存在に対して、リセット、停止、または別の方法で対応することができる。
【0016】
AC出力およびDC出力の両実施例において、制御回路は、第2次側の出力を特定の電圧設定ポイントで維持できるようにプログラムすることが可能である。1つの実施例において、本願発明は、1つ以上の遠隔電圧監視装置を有するシステムを調整する電源を含むことができ、該電圧監視装置は、第2次側の出力から負荷まで達する電源線内の抵抗での変動を補償するように、電圧設定ポイントを調整することを可能にする。この調整は、据付の期間または別の時間帯にすることが可能である。電圧監視装置は、無線方式にして、無線信号をベースに提供することができ、該ベースは、その無線信号を収集して、計算機の制御用ソフトウェアに提供する。制御用ソフトウェアは、電源線で生じる電力損失を示す情報を提供することができ、電力損失を補償するように電圧設定ポイントを調整することを可能にする。例えば、ランドスケープ用照明の応用例で、すなわち複数の照明器具(lamps)が、電源線に沿って設置されるような応用例において、1つ以上の遠隔電圧監視装置は、各照明器具における電圧を測定するのに使用することができる。著しい電力損失が検出された状況において、電源の電圧設定ポイントは、測定された電力損失の関数として増加させることができ、複数の照明器具の間で要求される平衡が得られるような電圧を供給できるようにする。
【0017】
空芯変圧器は、コア付変圧器と同一の方法で、エネルギーを蓄えることはできないので、短絡回路の事象において、誘導コイルの第1次側は、鉄製コアの変圧器よりも一層速く反応することができ、空芯変圧器の誘導コイルの第2次側に残留するエネルギーは、早急に消散することになる。この障害検出機能および早急な回復機能は、従来の鉄製コアの変圧器には存在しない。結果として、短絡回路が発生したとき、従来型変圧器は、電力線用遮断器がトリップ、または短絡回路の原因が除去されるまで、電力を供給し続ける可能性がある。この状況は、望ましいことではなく、また潜在的に危険でもある。多くの応用例において、従来型変圧器が、短絡回路の可能性がより大きな応用において使用されている。例えば、屋外照明の応用において、線で結ばれた照明器具は、変圧器によって給電される。電源線は、庭園内に埋められているが、水および自然の力に曝されている。庭園内の照明器具の位置のおかげで、電源線は、隣接する植物に対して使用される鋭い道具類から、危険な状態にある可能性が高い。鋭い道具が、電源線を切断または損傷させ、短絡回路の状態を生じることが考えられる。本明細書で説明したように、空芯変圧器の早急な応答のおかげで、上記のような状況が発生したとき、電源線の電圧は、比較的早急に停止されることになる。
【0018】
共振型空芯変圧器の別の特徴は、引き込み線の電圧降下を補償する電源の能力である。空芯変圧器に一体化された回路を使用することで、電圧降下は補償され、負荷の配置および電源からの距離に余裕を持たせることになる。上記回路は、電源線の抵抗を考慮することで線上に置かれた負荷を感知し、最適な周波数を決定する。故に、電源は、変圧器からはるかに離れた電源線上に集まる負荷に対して、変圧器周辺に集まる負荷と同一となるような電力を供給することができる。
【0019】
共振型空芯変圧器の別の利点は、幹線電源内の変動に早急に調整し、補償する能力を有することである。電力のスパイクまたはザグの事象において、電源は、電圧不足状態または過電圧状態を防ぐために、第2次側の電圧を簡単に感知し、かつ安定化させる。電源内のロジックすなわち回路は、幹線電圧内の変化を感知し、負荷となる接続されたデバイスを保護するように適切に調整する。故に、共振型空芯変圧器は、幹線電力の異常状態よる損傷からデバイスを保護することを支援する。
【0020】
電源の別の特徴は、制御回路を使用したソフトスタートの能力であり、この能力は、電子デバイスの起動時のストレスを低減させる。ソフトスタートは、デバイスを損傷させないために、デバイスに給電する電力を、一定の比率で上昇させるか、またはゆっくり上昇させる能力である。最新の繊細なデバイスの多くは、ソフトスタートを要求するかまたは恩恵を受けており、ソフトスタートが使用されないとき、損傷する可能性がある。更に、ソフトスタートは、印加するコンポーネントへのストレスを低減させることで、多くのデバイスの製品寿命を延長させることができる。
【0021】
電源の別の特徴は、調光能力である。制御回路のおかげで、出力電圧は、電線の巻数比が固定化されていても調整することができる。結果として、照明応用において、例えば空芯変圧器に接続されているライトは、最大輝度から完全に消灯するまで調光することができる。
【0022】
空芯変圧器は、また従来変圧器よりも高い周囲温度で動作することができる。従来の鉄製変圧器は、周囲の室温より著しく高い温度において動作することができない。大きな伝導性の鉄製コアが無くても空芯変圧器の自己発熱効率のおかげで、動作中の温度は、従来の変圧器と比較すると著しく低減され、ある実施例においては周囲温度に近い状態になっている。この温度の低減は、有益である。何故なら、従来変圧器の余分な熱は、エネルギーとして無駄に消費され、周辺に配置された電子デバイスまたは他の品目が従来変圧器の動作中の高い温度に曝されたとき、それらに有害な作用を与えることになる。更に、鉄製コアの変圧器は、動作に伴って生じる熱に対応するためのデザインにしなければならず、価格を増加させることになる。
【0023】
また、電源は、過電流保護回路を含むことができ、この保護回路は、電源自身および電力を引き込むデバイス全ての両方を保護することを支援することになる。例えば、非常に多くのランドスケープ用照明器具を電源線に加えた結果、過電流になった状態において、変圧器は、ソフト始動が開始された後、デューティサイクルのパルス幅変調が所定のレベルに到達したときに、瞬時に遮断することになる。照明器具は、この場合、過電流状態が解消されるまで、低減された電力出力で点滅することになる。別の事例において、別の信号伝達手段を採用することができ、例えば、応用事例の必要に合わせて、可聴音または他の指示器を採用することができる。
【0024】
本願発明を一層理解してもらうために、発明の他の更なる特徴および利点と共に、添付図面に関連する以下の記載を参照することで、開示の範囲が、請求項に引用されることになる。
【0025】
本願の開示のコンポーネントは、図中に概念的に記載または説明されているが、異なる構成による広範囲な多様性をもって、配置され、かつデザインされることが可能である。故に、開示される装置、システム、および方法の実施例の以下のより詳細な記述は、添付図面が表すように、請求項のような開示の範囲を限定することを意図したものではなく、開示内容から選択された実施例を単に表現したものである。
【0026】
本明細書の全体を通して、「1つの実施例」または「一実施例」(又は類似の記載)は、実施例に関連して記載される、特定の特徴、構成、または特性が、本願の開示の少なくとも1つの実施例に含まれていることを意味する。故に、本明細書の全体を通して種々の場所における、語句「1つの実施例」または「一実施例」(又は類似の記載)は、同一実施例に関連するすべてである必要はない。
【0027】
更に、記載された、特徴、構成、または特性が、1つ以上の実施例に、適した方法で組み合わせることが可能である。以下の記述において、数多くの特定の詳細が、提供され、例えば本願の開示の実施例の完全な理解を提供するために提供される。しかし、当業者は、開示が、1つ以上の特定の詳細で無くても、または他の方法、他のコンポーネント、他の材料等を有することで、実施できることは理解されるであろう。他の例では、既知の構造、既知の材料、または既知の処理は、開示の特徴を曖昧にすることを避けるために、詳細な記述において、提示も記載もしていない。
【0028】
開示で説明した実施例は、図面を参照することにより一層理解されるであろう。また図において、類似部分は、全体を通して類似の番号または別のラベルで指定している。以下の記述は、例示を示すものとして意図したものであり、請求項で開示したものと一致する、デバイス、システム、プロセスの中から、選択された特定の実施例を単に説明したものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本願発明の1実施例における電源のブロック図である。
【図2】空芯変圧器の分解斜視図である。
【図3】空芯変圧器の断面図である。
【図4】DC電力出力に供給するのに適用される交流電源のブロック図である
【図5】電源用ソフトウェアの主要な診断用スクリーンを示す図である。
【図6】電源用ソフトウェアの診断用スクリーン内のEPROM設定用を示す図である。
【図7】遠隔の電圧監視装置を有する代替実施例のブロック図である。
【図8A】本願発明の1実施例における電源の回路図である。
【図8B】本願発明の1実施例における電源の回路図である。
【図8C】本願発明の1実施例における電源の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1を参照すると、電源10は、本願発明の1実施における空芯変圧器20を有し、ブロック図として示されている。電源10は、一般的に第1次側の回路12および第2次側の回路14を含む。図2にたぶん最も良く示すように、第1次側の回路12は、第1次コイル16を含み、第2次側の回路14は、第2次コイル18を含む。第1次コイル16および第2次コイル18は、変圧器20を形成するように協働する。変圧器20は、コアレスにすることができる。第1次側の回路12は、また一般的に制御回路22、スイッチ駆動回路24、およびスイッチング回路26を含む。制御回路22は、スイッチ駆動回路24の動作を制御し、次に、スイッチ駆動回路は、第1次コイル16への電力供給を制御する。第2次側の回路14は、一般的に整流器28、スイッチング回路30、測定回路32、絶縁回路34、およびスイッチ駆動回路36を含む。第2次側の回路14の出力は、負荷Lに給電することが可能である。第2次側の回路14の出力は、制御回路22によって制御される。測定回路32は、第2次側の回路14の出力に関する情報を、絶縁回路34を介して制御回路22に提供する。制御回路22は、測定回路32によって提供された情報を分析し、絶縁回路34を介してスイッチ駆動回路36の動作を制御する。
【0031】
図1の実施例を、電源10の全体的な動作との関連において、より詳細に下記で説明する。幹線電圧は、通常の範囲で、例えばACの80〜270Vの範囲でラインフィルターおよび幹線用AC整流器37に供給される。開示の目的のために、本願発明は、ACの80〜270Vの幹線電圧上で動作する電源に関連させて説明する。本願発明は、AC電源およびDC電源の幅広い種々の選択の中から、AC電源またはDC電源に容易に適用することが可能である。ラインフィルターは、幹線電圧上に存在する可能性がある不要な電気的ノイズの全てを除去し、変圧器から放射される電気的ノイズを阻止することを助け、また、整流器は、AC電圧およびDC電圧に変換する。幅広い種々のフィルターリング回路および整流回路が、当業者に知られており、従って、特定のラインフィルター/幹線AC電圧整流回路について、詳細には記載しない。図示例のラインフィルター/幹線AC電圧整流回路37が、入力の幹線電源で要求されるフィルター処理および整流処理を実施的に提供できるラインフィルター回路および整流回路であること述べれば充分である。
【0032】
図示した実施例において、DC電圧は、2つのコンポーネントすなわちスイッチング電源38およびハーフブリッジ・スイッチング回路26のために、ラインフィルター/幹線用AC整流器37から、DCの約113V〜382Vで出力される。スイッチング電源38は、113V〜382VのDC電圧を受け取り、要求レベルの電圧、例えば13VのDC電圧に処理する。幅広い種々のスイッチング電源は、当業者には既知であり、従って、図示した実施例のスイッチング電源については、詳細には説明しないことにする。スイッチング電源38は、実質的にはどのようなスイッチング電源であってもよく、すなわちラインフィルター/幹線用AC整流器37の出力からスイッチ駆動回路24および制御回路22のためにDC電力を生成できる他の回路コンポーネントであってもよい。
【0033】
制御回路22は、スイッチング電源38から生成されたDC電圧を給電され、スイッチ駆動回路24および絶縁回路34に送られる駆動波形を生成する。一実施例において、制御回路22は、第1次側の駆動波形と第2次側の駆動波形を生成できるマイクロコントローラー35(図8参照)を含む。図示の実施例において、マイクロコントローラー35は、本明細書で説明するような種々の特徴および機能を実行できるようにプログラムすることができる。必要に応じて、マイクロコントローラー35の特定の特徴および機能は、代替的にアナログ回路のコンポーネントで実行することが可能である。そして、スイッチ駆動回路24は、制御回路22から送られた駆動波形を増幅し、これらの増幅した新しい波形をハーフブリッジ・スイッチング回路26に送る。図示の実施例において、スイッチ駆動回路24は、駆動回路として機能するように特別にデザインされたマイクロプロセッサであってもよい。スイッチ駆動回路24は、駆動波形を充分に増幅でき、増幅した駆動波形を第1次側のスイッチング回路26に送ることができるような回路であれば、代替として実質的に可能である。
【0034】
第1次側のスイッチング回路26は、ハーフブリッジ・スイッチング回路を含むことができ、このハーフブリッジ・スイッチング回路は、高電圧レイル(high voltage rail)に接続されるドレインと、タンク回路21に接続されるソースとを有する第1のFET、およびタンク回路21に接続されるドレインと、グランドに接続されるソースとを有する第2のFETを含む。スイッチ駆動回路24は、上記2つのFETのゲートに接続され、駆動波形に基づいて、タンク回路を選択的に高電圧レイルおよびグランドに接続させる。
【0035】
図示の実施例のタンク回路21は、直列共振のタンク回路であり、このタンク回路は、一般的に第1次コイル16およびコンデンサ17を含む。第1次コイル16およびコンデンサ17は、タンク回路21が期待する周波数の範囲内で動作するときに実質的に共振するように、選択することができる。必要であれば、コンデンサ17は可変コンデンサにすることができ、及び/又は第1次コイル16は可変インダクタにすることができ、このため、調整可能な共振周波数を有するタンク回路21を提供することが可能である。直列共振のタンク回路に関連して説明したが、電源10は、代替のタンク回路を含むことができ、例えば並列共振のタンク回路を含むこともできる。
【0036】
動作中において、スイッチ駆動回路24は、ハーフブリッジ・スイッチング回路26の第1のFETおよび第2のFETを交互に開閉し、直列共振の第1次コイル16及びコンデンサ(誘導的結合コイルの「第1の」半分)、並びに高電圧DC(DC電圧の113V〜382V)レイルおよびグランドの間を交互に接続する。得られた交流信号(AC)は、誘導コイルの第1の部分に流れ込む。ハーフブリッジ・スイッチング回路26の回路コンポーネントを使用して、第1次コイル16に送られた駆動用波形は、周波数変調またはデューティサイクル変調を使用して調整することができる。
【0037】
誘導コイルの第2の半分、すなわち図示の実施例における中央タップ付第2次コイル18は、第1次コイル16によって生成された磁界内に置かれることになる。第2次コイル18が、磁界の範囲内に一旦存在する(直接的な電気的接続でなく)と、誘導的結合が達成され、電力が、第1次コイル16から第2次コイル18に移送され、コイル間には、コア結合すなわち直接の電気的結合が存在しないので、従って、供給する幹線電源からは電気的に絶縁されることになる。
【0038】
第1次コイル16から受け取ったAC電流は、第2次コイル18を通過して全波整流器28まで移送される。半波整流器が使用できる一方で、全波整流器は、AC波形の両成分をDC電圧に変換することで、一層効率的である。しかし、変換されたDC電圧は、一定でないので、一定のDC電圧にするために更なる処理が必要とされる。変換されたDC電圧は、整流器28から出力され、線形レギュレータ40を使用して一定のDC電圧12Vに安定化される。線形レギュレータは、当業者にはよく知られているものなので、詳細については説明しないことにする。線形レギュレータ40は、いずれかの線形調整回路または要求される調整レベルを提供できる他の回路を、実質的に選択することができることを述べれば充分である。
【0039】
線形レギュレータ40からの一定のDC電圧12Vは、変圧器の第2次側にある、絶縁回路34、測定回路32、およびスイッチ駆動回路36に給電するのに使用される。制御回路22は、スイッチング電源38からDC電圧13Vが供給され、スイッチ駆動回路24に駆動波形を提供し、また絶縁回路34にも駆動波形を提供する。更に、絶縁回路34は、これらの絶縁された駆動波形をスイッチ駆動回路36に通過させ、そして、スイッチ駆動回路36で、通過した駆動波形が増幅される。絶縁回路34は、直接的な電気接続無しで、第2次側の回路14から第1次側の回路12に信号を通過させることができる回路または回路コンポーネントであれば、実質的になんでもよいのである。図示の実施例において、絶縁回路34は、2つの光結合器(または光遮断器)を含み、1つの光結合器は、測定回路32から制御回路22に信号を通過させ、もう1つの光結合器は、制御回路22から第2次側のスイッチ駆動回路36に駆動波形を通過させる。
【0040】
増幅された駆動波形は、スイッチ駆動回路36が、フル・Hブリッジのスイッチング回路30を交互に接続するようにさせ、この結果、スイッチング回路30は、全波整流器28から供給された無調整の(一定でない)DC電圧を、低電圧の調整されたAC波形に戻すように変調する。測定回路32は、フル・Hブリッジのスイッチング回路30からの低電圧のAC出力を監視し、報告する。測定回路32は、電圧センサー(未表示)と電流センサー(未表示)とを含むことができる。測定回路32の電圧センサーの出力は、制御回路22で処理され、フル・Hブリッジのスイッチング回路30に送る駆動波形を決定するのに使用される。図示の実施例において、制御回路22は、電源10の出力を一定電圧に維持するように試みるようにプログラムされている。この一定電圧は、電圧の設定ポイントとしてメモリー内に格納される。測定回路32によって測定された電圧が、電圧の設定ポイントよりも高いとき、制御回路22は、第2次側のスイッチ駆動回路36に印加している駆動波形のデューティサイクルを低減させる。デューティサイクルの低減は、順々に出力電圧の低減させることになる。同様に、電圧の設定ポイント未満のとき、制御回路22は、第2次側のスイッチ駆動回路36に印加している駆動波形のデューティサイクルを増加させる。測定回路32の電流センサーの出力は、制御回路22によって処理され、第2次側の出力が、過電流の状態または電流不足の状態にあるか決定される。そのような状態のとき、制御回路22は、適切な行動をとることができ、電源を遮断またはリセットする。制御回路22は、追加手段または代替手段として、過電流検出または電流不足検出用信号を起動させることができ、例えば警報用光源(LED)または可聴の警報用音声を起動させることができる。
【0041】
制御回路22は、要求に応じて、追加の機能を提供するようにプログラムすることができる。例えば、制御回路22は、電源10の出力電圧または出力電力を、拡大または縮小することを選択できるようにプログラムすることができる。この機能を達成させるために、制御回路22は、第1次側および第2次側のスイッチング回路の片方または両方に印加する駆動波形を調整することができ、例えば駆動波形の片方または両方の周波数及び/又はデューティサイクルを変化させることで調整することができる。ランドスケープ用の照明応用の例において、上記機能は、ランドスケープ用の照明器具を選択して薄暗くすることを可能にする。上記機能は、別の応用例において代替の制御動作を可能にする。例えば、上記機能は、負荷にモーターを含む応用において、モーターの速度を制御することに使用することができる。更に、上記機能は、電源が負荷Lへの電力を徐々に一定速度で増加させていく「ソフトスタート」を備えることを可能にする。
【0042】
変圧器20のデザインおよび構成は、応用事例に対応して変更することが可能である。しかし、図示の実施例においては、変圧器20は、分割の第2次コイル18の間に挟まれた第1次コイル16を有する空心変圧器である。図2は、図示の実施例の変圧器20の分解図であり、第2次コイル18が示され、このコイルは、第1次コイル16に対向して置かれる、第1のコイル部分18aおよび第2のコイル部分18bを有する。第1のコイル部分18aは、点Aと点A’と接続する破線で示すように、第2のコイル部分18bと電気的に接続することができる。そして、図3において、図示例の誘導コイルの断面を示す。見て判るように、図示の誘導コイルは、層状に構成され、類似の内径および類似の外径を互いに有するほとんど同一の構造である。第1次コイル16は、渦巻き状に巻かれ、図示例において、260×38のリッツ線からなり、分割の第2の渦巻き状のコイル部分18aおよび18bの間に挟まれている。なお、上記コイル部分18aおよび18bは、図示例において、AWG#20の磁気ワイヤから製作される。図示の実施例は、分割の第2のコイル部分18aおよび18bの間に挟まれた第1次コイル16を含んでいるが、代替として、第1次コイル16を分割することもできる。例えば、第2次コイル18は、第1次コイルの分割のコイル部分の間に挟まれる単一のコイルを含むことができる。しかし、第1次コイル16および第2次コイル18の両方を分割する必要はない。
【0043】
第1次コイル16および第2次コイル18は、各々を互いに隣接して配列することができ、または、両者を、小さな隙間で分離しエポキシベースの接着剤で保持することで織り交ぜることができ、若しくは回路基板に印刷することもできる。コイル間の空間または空隙は、非常に小さくすることができる一方で、従来の鉄製または金属製コアの変圧器とは対照的に、本願で説明するような絶縁保護を割り当てるのに充分な空間が未だ存在する。必要であれば、コイルは、要求される電気的絶縁のため必要な間隙を提供する絶縁体を利用して、互いを直接配置することができる。
【0044】
図8は、本願発明の1実施例による電源の回路図である。種々のサブ回路が、グループ化され、図1の実施例の記述に対応する参照番号で表示されている。図示のように、回路図は、ラインフィルター/幹線用AC整流器37、スイッチ駆動回路24、第1次側のスイッチング回路26、第1次コイル16および並行コンデンサ17を有するタンク回路21、第2次コイル16、整流器28、スイッチング回路30、測定回路32、絶縁回路34aおよび34b、第2次側のスイッチ駆動回路36、および線形レギュレータ40を含む。しかし、図8の実施例は、測定回路32が絶縁回路34を介して制御回路22に接続されていないことで異なっている。むしろ、測定回路32は、制御回路22に直接的に接続されている。この代替は、極細線Dによって、図1に表示されている。測定回路32は、アイソレーターを追加することで、制御回路22から絶縁することができ、例えば、光結合器または光遮断器を、測定回路32および制御回路22との間に追加することで絶縁することができる。更に、図8のエレメント34aおよび34bは、レベル・シフターとして機能することもできる。
【0045】
ここで、図4を参照すると、空芯変圧器の代替の実施図が示されている。この実施例において、幹線用AC電圧は、電源10’によって安定化したDC電圧に変換される。出力としてのDC電圧は、特定の応用において要求されるものであり、例えば、太陽電池および蓄電池、各種の蓄電池、自動車への応用、電話および他の通信手段、燃料電池、および地下鉄または他の電動輸送システムへの応用で要求されている。図4の実施例のコンポーネントの多くは、図1の実施例のコンポーネントと同一である。従って、同類のコンポーネントは、類似の参照番号で特定し、同類でないコンポーネントのみ、詳細に説明することになる。
【0046】
太陽電池の応用のために、変圧器は、太陽電池用蓄電池を補完するシステムと一体化することができる。太陽光発電システムで使用される蓄電池は、一般的にDC電圧であり、AC電圧の貯蔵システムが使用されるとき、本願で説明するようなAC用共振の空芯変圧器が、代用されることになる。電力要求は、時間帯によって変化し、このことは、電力の費用も変化することを意味する。故に、共振の空芯変圧器は、オフピーク(off-peak)時間帯及び/又は需要減退の時間帯において、例えば早朝時間帯において太陽光発電システムの蓄電池に補給することに使用することができる。別の補給期間は、費用または配電網の容量に基づいて決定することができる。故に、DCまたはACの形態内の共振の空芯変圧器は、太陽光発電システムを増大させることができる。
【0047】
輸送システムのために、AC電源だけではなく、DC電源で動作する多くの輸送システムのために、共振の空芯変圧器は、輸送システムの原動力部分、輸送機搭載の蓄電池、および輸送システムに電力を給電するのに適切である。空芯変圧器を密閉すること、地下鉄または路面電車周辺に戦略的に配置された複数のものを含むこと、例えば、電力は、輸送車両用電気モーター、照明、温度調節器、および上記で説明した属性を備える別のシステムに給電することができる。故に、空芯変圧器がコンパクトなことは、非常に有利であり、例えば輸送支援用の設置面積を一層小さくすることを可能にする。都会において、空間は、異常に高い価格であり、変圧器(および要求される安全地帯)のために大きな空間を留保することは、回避する必要がある。
【0048】
図4の実施例は、電源10’の全体的な動作との関連において、下記で説明することになる。幹線電圧は、例えばAC電圧80〜270Vが通常の範囲で、ラインフィルターおよび幹線用AC整流器37’に供給される。ラインフィルターは、幹線電圧上に存在する可能性がある不要な電気的ノイズの全てを除去し、変圧器から放射される電気的ノイズを阻止することを助け、また、整流器は、AC電圧およびDC電圧に変換する。
【0049】
DC電圧は、DCの約113V〜382Vで、2つのコンポーネントすなわちスイッチング電源38’およびハーフブリッジ・スイッチング回路26’のために、ラインフィルター/幹線用AC整流器37’から出力される。スイッチング電源38’は、113V〜382VのDC電圧を受け取り、要求レベルの電圧、例えば13VのDC電圧に処理する。
【0050】
制御回路22’は、スイッチング電源38’から発生されたDC電圧を受電し、スイッチ駆動回路24’に送られる駆動波形を生成する。スイッチ駆動回路24’は、スイッチング電源38’からの電力を使用して、駆動波形を増幅し、増幅した新しい波形をハーフブリッジ・スイッチング回路26’に送る。
【0051】
ハーフブリッジのスイッチング回路は、高電圧のDC電圧(DC電圧の113−382V)レイルおよびグランドの間で、タンク回路21’(例えば、直列の共振第一次コイルおよびコンデンサ)を交互に接続する。得られた交流信号(AC)は、誘導コイルの第1の部分に流れ込む。ハーフブリッジ・スイッチング回路の回路コンポーネントを使用して、第1次コイル16’に送られた駆動用波形は、周波数変調またはデューティサイクル変調を使用して調整することができる。
【0052】
誘導コイルの第2の半分、すなわち図示の実施例における中央タップ付第2次コイル18’は、第1次コイル16’によって生成された磁界内に置かれる。第2次コイル18’が、範囲内に一旦存在する(直接的な接続ではないが)と、誘導的結合が達成され、電力が、第1次コイル16’から第2次コイル18’に移送されるが、図示の実施例では、コイル間には「空気コア」が残ったままである。
【0053】
第1次コイル16’から受け取ったAC電流は、第2次コイル18’を通過して全波整流器28’まで移動する。半波整流器が使用できる一方で、全波整流器は、AC波形の両成分をDC電圧に変換することで、一層効率的である。しかし、変換されたDC電圧は、一定でないので、一定のDC電圧にするために更なる処理が必要とされる。第2次側の回路14’は、変換されたDC電圧を安定化し一定のDC電圧12Vで供給するための線形レギュレータ40’を含む。線形レギュレータ40からの一定のDC電圧12Vは、変圧器20’の第2次側の絶縁回路34’および測定回路32’に給電するのに使用される。
【0054】
安定化されていないDC電圧は、追加の電圧安定器31’に接続することができ、この電圧安定器が、DC入力電圧を要求のDC出力電圧に安定化させる。電圧安定器の種類は、当業者にはよく知られている。電圧安定器31’は、予期される入力電力特性と出力電力特性の動作に本質的に適した、任意の電圧安定器にすることができる。必要であれば、第2次側の回路14’は、負荷Lへの電力を生成するための追加のフィルター回路および調整回路(未表示)を含むことができる。例えば、従来のフィルター回路および調整回路を、整流器28’および第2次側回路の出力の間に含めることができる。いくつかの応用例において、整流器28’によって生成されたDC電力は、調整処理、フィルター処理、または他の処理を更にしなくとも、負荷Lへ給電するのに適している。そのような応用例において、選択した電圧安定器31’は削除することができる。
【0055】
測定回路32’は、DC出力電圧を解析し、電圧および電流用フィードバック信号として、絶縁回路34’に解析データを提供する。上記フィードバック信号は、絶縁回路34’を介して制御回路22’に伝達され、第1次コイル側に供給される電流への連続的(または、周期的)制御用の解析のために伝達される。一実施例において、制御回路22’は、過電流状態または電流不足状態を監視する。監視の実施例において、測定回路32’は、第2次側出力の電流を測定、更には決定する電流センサー回路を含むことができる。過電流状態または電流不足状態が発生したとき、制御回路22’は、図1の実施例との関連で説明したような適切な動作を行うことができる。他の実施例において、制御回路22’は、代替の方法または追加の方法として、第2次側出力の電圧を監視することができる。電圧が非常に高いとき、または非常に低いとき、制御回路22’は、救済的な行動を行うことができる。例えば、電圧が非常に低いとき、制御回路22’は、第1次コイル16に適用される駆動波形を変化させることができる。この変化とは、駆動波形のデューティサイクルまたは周期を変化させることを含む。より具体的には、測定電圧が非常に低いとき、制御回路22’は、第1次コイル16に適用される駆動波形のデューティサイクル及び/又は周期を増加させ、測定電圧が非常に高いとき、制御回路22’は、第1次コイル16に適用される駆動波形のデューティサイクル及び/又は周期を低減させる。
【0056】
電源10および10’は、一体化された簡単なユーザーインターフェイスを含むことができ、このインターフェイスは、ユーザーが追加コンポーネントの追加無しで電源10および10’をプログラムすることを可能にする。ユーザーインターフェイスは、応用例毎に変化することができるが、1つの実施例において、ユーザーインターフェイスは、押しボタンおよび発光ダイオード(LED)を含む。押しボタンおよび発光ダイオード(LED)は、動作パラメータの種類を設定するのに使用される。上記のランドスケープ用照明の使用例において、ユーザーが、電力供給ケーブルを介して空芯変圧器にいくつかのライトを接続し、変圧器を幹線電力に接続するとき、ユーザーインターフェイスは、以下のように使用することができる。
【0057】
電源は、フォトセルまたは他の照明測定装置をオプションとして備え、フォトセル等は、(この実施例では)電力節約のために、照明用電力をオンまたはオフするときの制御のために使用する。ユーザーは、押しボタンを押すこと、または電源を幹線電力に接続することで、電源を起動させる。フォトセルまたは類似装置は、周囲の光レベルを測定開始し、較正用フォトセルが周囲光の充分なレベルに到達したときに、光を遮断する(給電停止)。
【0058】
ユーザーが、電源を立ち上げてライトに接続したいと望むとき、ユーザーは、電源の押しボタンを押すことで、構成されたモードに電源が供給されることになる。この実施例において、4つの設定、すなわち高度(照明輝度)、中間、低度、および遮断が可能である。押しボタンの各押下は、次の設定で動作するように電源を導くことになる。5番目の押下は、最初の設定に戻るようにして、すなわちループ状の設定を生成する。故に、ボタンが3回押下されたとき、電流設定は低度(照明輝度)になる。設定が昼間の間にされたとき、選択された設定(照明器具の1つが、任意の輝度のとき)、選択された照明器具は、昼間の間は点灯し続け、夜も点灯が継続するけれど、次の日の充分な周囲の光によって消灯することになる。
【0059】
図示の実施例において、電源を永久的に設定するために、設定モードは、ボタンを押下しかつ5秒またはそれ以上押下することで、この実施例においてはなされる。LEDは、設定モードになったことを表示するために、50%のデューティサイクルでゆっくり点滅することになる。LEDが、一旦点滅すると、ユーザーは、ボタンを放すことになる。この点で、上記のボタンは、設定モードにおいてだけ、選択内容が、電気的に消去可能な電源内のリードオンリメモリ(EEPROM)内に格納される。ユーザーが5秒以内に動作モードを選択しないとき、電源は、所定モード(例えば、高度)を初期設定することになる。しかし、ユーザーが5秒の枠内で動作モードを選択するとき、その設定モードがメモリー内に格納され、設定モードが、電源のための順序決めされた全動作に(毎夜)追従していくことになる。
【0060】
自動モード(プログラムされたモード)の間に、電源が、電源線を通過する過度な電流量(短絡)を検出したとき、電源は、自動的に照明器具を消灯し、LEDを使用してエラーを表示する。この表示は、直列のLEDの点滅を使用して行い、この実施例では、例えば周期的な点滅の後で点滅が休止され、別のグループの周期的なLED点滅が追従される。
【0061】
電源が、開放状態の回路(電流不足の状態)を検出したときに、電源は、再び動作を停止し、そのような状態が存在することを、LEDを使用して表示する。この電流不足の場合、単一のLEDは、長時間続くような点滅をし、例えば繰り返して表示することもできる。
【0062】
正常動作時、LEDは、電源がプログラムされた通りに動作し、現時点で動作失敗が無いことを、ユーザーに示すために点灯し続ける。
【0063】
図形用ユーザーインターフェイス(図5および図6参照)付きの計算機用ソフトウェアを、追加的または代替的手段として、電源10または10’をプログラムする、または診断を実行するために使用することができる。電源10または10’は、有線または無線のプログラミングポート50または50’を含むことができる。電源は、有線または無線の通信リンク50を選択的に備えることができ、この通信リンクは、ラップトップ計算機または類似の他の装置と通信することができる。上記ソフトウェアは、空芯変圧器の高度なメンテナンス、補修、または設定を可能にし、変圧器の機能および動作状態に関する詳細な情報およびパラメータを提供する。
【0064】
ラップトップ計算機上で、接続が一旦確立すると、計算機ソフトウェアの主表示のウィンドウが現れる。計算機ソフトウェアの一実施例の主表示のウィンドウ100を、図5に示す。ユーザーは、電源について情報を得ることができ、以下に要約する内容として、主表示のウィンドウとの相互作用により、電源の動作パラメータを制御することができる。
【0065】
直列ポート(Serial Port)102:ユーザーが通信用ポートを選択することを可能にし、図示の例では、計算機の直列ポートを使用することを選択する。
【0066】
状態ポーリング間隔(Status Poll Interval)104:状態情報のために変圧器をポーリングする時間間隔をミリ秒単位で表示する。数字が小さいほど、ウィンドウの表示は、より早く更新されることになる。
【0067】
デバイス接続/デバイス遮断用ボタン(Connect to Device/Disconnect from Device button)106:このボタンは、ユーザーが、表示ウィンドウボタンをトグルすることで、変圧器に接続または切り離すことを可能とする。
【0068】
出力周波数(Output Frequency)108:変圧器の現在の出力周波数を示す。
【0069】
新規周波数(New Frequency)110:ユーザーに手動で変圧器のための新規周波数にすることを許可する編集可能なフィルド
【0070】
未変換のISEC A/D(Unconverted ISEC A/D)112:較正の目的に役立つように、第2次コイル電流のピーク感知用検出器のための生のA/Dリターン信号を示すフィルド
【0071】
2次電流(Secondary Current)114:生のA/D値を増幅器の値に変換した結果を示すフィルド
【0072】
フォトセル電圧(Photocell Voltage)116:CdSセルによって検出されたとして、周囲の光レベルの表示を示す。通常、低電圧は、より多くの光が必要であることを意味し、高電圧は、より少ない光がよいことを意味する。
【0073】
活性/非活性用出力ボタン(Activate/Deactivate Output button)118:ユーザーに、変圧器の出力状態を切り替えることを可能にする。
【0074】
周波数コミットボタン(Commit Frequency button)120:新規周波数のフィルドの値を変圧器に送信し、動作周波数として、その値を指定する。出力周波数フィルドは、更新して、新規の値を表示する。
【0075】
EEPROM配置ボタン(EEPROM Configure button)122:EEPROM配置のためのやりとりを開始する。
【0076】
図6に言及すると、EEPROM設定200とのやりとりは、ユーザーに種々のパラメータを設定することを可能にし、このパラメータは、変圧器の動作を支配する。パラメータのいくつかを下記に記載する。
【0077】
電流変換係数(Current Conversion Factor)202:生のA/D値と増幅器内の推定される第2次電流との間の変換で使用される値。
【0078】
電流オフセット(Current Offset)204:生のA/D値と増幅器内の推定される第2次電流との間の変換で使用される値。
【0079】
最大の第2次電流(Maximum Secondary Current)206:短絡状態を検出しかつ停止させる前に、変圧器が、第2次コイルに供給できる増幅器内での最大電流。
【0080】
最小の第2次電流(Minimum Secondary Current)208:開放状態を検出しかつ停止させる前に、変圧器が、第2次コイルに供給できる増幅器内での最小電流。
【0081】
自動起動のためのフォトセル電圧(Photocell Voltage for Auto-Activate)210:フォトセル電圧が、フォトセル・レベルの最小維持時間の間、この値を超えて維持するとき、変圧器は、起動してライトに給電する。
【0082】
自動遮断のためのフォトセル電圧(Photocell Voltage for Auto-Shutoff)212:上記と反対の場合である。光のオン電圧レベルとオフ電圧レベルとを2つの値に分離することで、有効なヒステリシスが光レベルに関して進展させることができ、望ましい光動作を提供することができる。
【0083】
フォトセル・レベルの最小維持時間(Min. Photocell Level Sustain Time)214:変圧器が動作状態を変更する前に、フォトセル電圧が、自動起動の閾値を超えていなければならない時間の量または自動遮断の閾値を下回っていなければならない時間の量。これは、変圧器の標準的動作に影響することなく、周囲光の瞬間的変化を可能にする。例えば、通過する自動車からの光が、周囲の光に瞬間的な増加を生じさせたとき、変圧器は、ライトに給電し続けることになる。
【0084】
周波数の上限帯域(Frequency Upper Bound)216:変圧器が、たとえ手動制御(押しボタン使用時)においても、ライトに給電するときの最大周波数。安全な動作レベルを設定。
【0085】
周波数の下限帯域(Frequency Lower Bound)218:上記と同一であるが、下限帯域である。
【0086】
高設定のための周波数(Frequency for HIGH setting)220:変圧器の周波数は、高レベル出力にプログラムされる。
【0087】
中間設定のための周波数(Frequency for MEDIUM setting)222:中間レベルの変圧器出力ための周波数。
【0088】
低設定のための周波数(Frequency for LOW setting)224:低レベルの変圧器出力ための周波数
【0089】
起動用設定(Active Setting)226:変圧器の電流動作の設定を示す。
【0090】
代替の実施例において、本願発明は、電源調整システム300を含み、このシステムは、電源10または10’の電圧の設定ポイントまたは他の動作特性を調整するのに有効であり、電源10または10’によって給電される電源線に沿った電力損失を補償するのに有効である。電源調整システム300は、一般的に、ベース302、1つ以上の遠隔用電圧監視装置304、および計算機306、または類似の装置を含む。図示した実施例において、ベース302は、遠隔用電圧監視装置304から電圧測定値を受信するように構成されている。遠隔用電圧監視装置304は、電源線に沿った種々の場所で電圧を測定し、測定した電源線での電圧をベース302に通信するのに使用される。ベース302は、例えばUSB接続によって計算機306に接続され、計算機306は、例えばラップトップ計算機である。計算機306は、ベース302と相互作用し、遠隔用電圧監視装置304から受信した電圧測定値を示す出力を提供するように構成されたソフトウェアを動作させる。ソフトウェアは、遠隔用電圧監視装置304の各々における電圧値および電圧損失を示すことができる。ソフトウェアの出力を検討することで、インストーラは、電源線に沿った電圧損失を決定し、負荷に最適の電圧を供給するために電圧設定ポイントを変更することができる。必要であれば、ソフトウェアは、電圧損失を評価し、電圧設定ポイントを提供するようにプログラム化することができる。遠隔用電圧監視装置304は、インストールの間または別の時間に、電圧損失を測定するのに使用することができる。遠隔用電圧監視装置304は、負荷から除去すること、または一体化することもできる。
【0091】
1つの実施例において、ベース302は、電源10または10’をプログラム化することができ、例えば電圧設定ポイントを指示することをプログラム化することができる。この実施例において、システム300は、プログラマー・モジュール308を含み、このモジュールは、電源用制御回路22、22’と相互作用し、ベース302とも無線で通信できるように構成される。プログラマー・モジュール308は、プログラマー・モジュール308がベース302と無線で通信することを可能にするトランシーバーを含むことができる。代替の方法として、プログラマー・モジュール308は、ベース302または計算機306に有線接続で結合することができる。どちらの場合でも、計算機306のソフトウェア動作は、計算機306が、直接またはベース302を介して、電源10または10’の電圧設定ポイントを設定することを可能にする。電源の電圧設定ポイントの調整に関連して記載したけれど、システム300は、必要であれば、電源10または10’の他の動作パラメータを変更するのに使用することができる。
【0092】
図示の実施例において、遠隔用電圧監視装置304の各々は、電源線の電圧を測定するための本物のRMS電圧計を含み、ポーリングされたときにベース302に測定電圧を報告することができる。例えば、遠隔用電圧監視装置304およびベース302は、各々がRFトランシーバーを含むことができる。複数の遠隔用電圧監視装置304を含む応用例において、各電圧監視装置304は、RFリンク上でベース302と衝突することを避けるために、固有のアドレスを付すことができる。図示の実施例において、遠隔用電圧監視装置304の各々は、回路基板上にディップスイッチの連続番号で設定されたアドレスを有する。システムの動作中において、ベース302は、電圧監視装置304における電源線の電圧を決定するために、遠隔用電圧監視装置304の各々にポーリングすることができる。図示例の遠隔用電圧監視装置304は、無線通信システムを含んでいるが、代替として、上記装置は、有線システムを使用することもできる。
【0093】
ランドスケープ用照明の応用において、複数のライト(照明器具)が電源線に沿って存在するが、1つ以上の遠隔用電圧監視装置304を、各ライトLにおいて電圧を測定することができる。電源線に沿って著しい電力損失が発見された状況で、電源の設定電圧ポイントは、測定電圧の関数として増加させることができ、複数のライトL間で最も適切な平衡が得られる設定電圧ポイントを提供することができる。
【0094】
ここでは公言していないが、本明細書で引用した、特許の全部、特許応用、および他の公開物(ウェブ・ベースの公開物も含む)は、ここに記載した範囲において、参照としてすべて取り込まれていることと仮定している。
【0095】
本願で公開した図示の実施例は、添付図面を参照として記載したけれど、公開内容は、図示の詳細な実施例に限定されるものでなく、種々の異なる変更および修正が、請求項に規定した公開内容の範囲および精神から逸脱すること無く、当業者によって影響される可能性があることを理解すべきであり、請求項は、均等論を含む特許法の原則に従って、解釈されるできである。単数形からなる請求項での要素に言及すると、単数形とは、例えば冠詞「a」、「an」、「said」で表示されるものであるが、その使用は、当該要素が単数であると限定して解釈すべきものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源の動作を制御する制御回路および第1次を有する第1次側の回路と、
第2次および測定回路を有する第2次側の回路と、
前記第1次側の回路および前記第2次側の回路と結合する絶縁回路と、を備える電源であって、
前記絶縁回路は、前記測定回路と前記制御回路との通信を提供し、前記制御回路は、前記測定回路からの通信に対応して、前記電源の動作を調整するように構成されている、電源。
【請求項2】
前記第1次と前記第2次とは、空芯を介して誘導的に結合している請求項1に記載の電源。
【請求項3】
前記第1次側回路は、直列共振のタンク回路を含み、該タンク回路は、前記第1次とコンデンサを含む、請求項1に記載の電源。
【請求項4】
前記第2次側回路は、前記第2次に電気的に接続する整流器を含み、該整流器は、前記第2次に誘導的に発生する電力を整流する、請求項1に記載の電源。
【請求項5】
前記第2次側回路は、スイッチング回路を含む、請求項1に記載の電源。
【請求項6】
前記制御回路は、前記測定回路からの通信情報の関数として、前記第2次側の前記スイッチング回路のために駆動波形を発生するように構成されている、請求項5に記載の電源。
【請求項7】
前記測定回路は、電圧センサーを含み、前記測定回路は、前記絶縁回路を介して測定電圧を前記制御回路に通信し、前記制御回路は、前記測定電圧の関数として、前記第2次側のスイッチング回路のために、前記駆動波形のディーティサイクルを変更するように構成されている、請求項5に記載の電源。
【請求項8】
前記測定回路は、電流センサーを含み、前記測定回路は、前記絶縁回路を介して測定電流を前記制御回路に通信し、前記制御回路は、前記測定電流が過電流の状態または電流不足の状態を示すとき、是正措置をとるように構成されている、請求項5に記載の電源。
【請求項9】
前記2次側の電流は、前記2次側のスイッチング回路に電気的に接続されるスイッチ駆動回路を含み、前記制御回路は、前記絶縁回路を介して前記スイッチ駆動回路に接続され、このため、前記制御回路は、前記2次側のスイッチング回路用の前記駆動波形を、前記第2次側のスイッチ駆動回路に適用する、請求項7に記載の電源。
【請求項10】
前記2次側の回路は、前記第2次側の整流器に電気的に接続する線形レギュレータを含み、該レギュレータは、前記スイッチ駆動回路、前記測定回路、および前記絶縁回路の少なくとも1つに電力を供給する、請求項7に記載の電源。
【請求項11】
前記1次および前記2次の少なくとも1つは、分割コイルであり、該分割コイルは、前記1次のもう1つおよび前記2次を挟む2つのコイル部分を含む、請求項10に記載の電源。
【請求項12】
電源の動作を制御する制御回路および第1次を有する第1次側の回路と、
第2次およびスイッチング回路を有する第2次側の回路であって、前記第1次および前記第2次は、空芯を介して誘導的に結合している、第2次側の回路と、
前記第1次側の回路および前記第2次側の回路と結合する絶縁回路と、を備える電源であって、
前記絶縁回路は、前記第1次側の回路と前記第2次側の回路との間の通信を提供し、前記制御回路は、前記絶縁回路を介して前記第2次側のスイッチング回路のための駆動波形を提供するのに適用される、電源。
【請求項13】
前記第2次側の回路は、前記第2次に電気的に接続される整流器を含み、該整流器は、実質的にDC出力を生成するために、前記第2次に誘導的に発生する電力を整流する、請求項12に記載の電源。
【請求項14】
前記第2次側のスイッチング回路は、前記整流器に結合し、前記第2次側のスイッチング回路は、前記DC出力からAC出力を発生するように動作可能である、請求項13に記載の電源。
【請求項15】
前記第2次側のスイッチング回路は、フル・H−ブリッジのスイッチング回路である請求項14に記載の電源。
【請求項16】
前記第2次側の回路は、前記フル・H−ブリッジのスイッチング回路に結合するスイッチ駆動回路を含む請求項15に記載の電源。
【請求項17】
前記第2次側の回路は、電圧センサーを有する測定回路を含み、該測定回路は、前記絶縁回路を介して測定電圧を前記制御回路に通信し、前記制御回路は、前記測定電圧の関数として、前記第2次側のスイッチング回路のために、前記駆動波形のディーティサイクルを変更するように構成されている、請求項16に記載の電源。
【請求項18】
前記測定回路は、電流センサーを含み、前記測定回路は、前記絶縁回路を介して測定電流を前記制御回路に通信し、前記制御回路は、前記測定電流が過電流の状態または電流不足の状態を示すとき、是正措置をとるように構成されている、請求項17に記載の電源。
【請求項19】
前記制御回路は、前記絶縁回路を介して前記スイッチ駆動回路に結合され、そして、前記制御回路は、前記第2次側のスイッチング回路のための駆動波形を前記第2次側のスイッチ駆動回路に適用する、請求項18に記載の電源。
【請求項20】
第1のコイルと、
第1のコイル部分と第2のコイル部分とを含む第2のコイルであって、前記第1のコイル部分と前記第2のコイル部分とは、前記第1のコイルの相反する側に置かれ、そして、前記第1のコイルは、前記第1のコイル部分と前記第2のコイル部分との間に挟まれる、第2のコイルと、含む誘導結合。
【請求項21】
前記第1のコイル、前記第1のコイル部分、および前記第2のコイル部分は、実質的に同一の広がりを持つ、請求項20に記載の誘導結合。
【請求項22】
前記第1のコイルは、内径と外径とを有し、前記第1のコイル部分および前記第2のコイル部分は、それぞれ内径と外径とを有し、
前記第1のコイルの内径、前記第1のコイル部分の内径、および前記第2のコイル部分の内径は、実質的に同一であり、前記第1のコイルの外径、前記第1のコイル部分の外径、および前記第2のコイル部分の外径は、実質的に同一である、請求項20に記載の誘導結合。
【請求項23】
電源線に電力を給電する電源の動作パラメータを確立するための方法であって、
電源線に1つ以上の電圧監視装置を接続するステップと、
前記1つ以上の電圧監視装置からの測定電圧をベースに通信するステップと、
前記電源線に沿った電力損失を決定するために、測定電圧を分析するステップと、
前記電力損失を補償するために、前記電源の動作パラメータを設定するステップと、を含む、動作パラメータ確立方法。
【請求項24】
前記通信ステップは、前記1つ以上の電圧監視装置から前記ベースに前記測定電圧を無線通信することとして更に規定される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記電圧監視装置を負荷に組み入れるステップを更に含み、前記電圧監視装置は、前記負荷に沿った電源線に結合した状態にある、前記請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記ベースと計算機とを相互接続させるために、前記ベースを計算機実行ソフトウェアに結合させるステップを更に含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記電源は、ランドスケープ用照明電源として更に規定され、前記電源線は、複数のランドスケープ用照明器具の電源線として更に規定され、
前記接続ステップは、少なくとも1つのランドスケープ用照明器具の位置に近い前記電源線に、遠隔電圧監視装置を接続することと更に規定される、電源線請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記電源は、ランドスケープ用照明電源として更に規定され、前記電源線は、複数のランドスケープ用照明器具の電源線として更に規定され、
前記接続ステップは、前記電源から最も遠隔にあるランドスケープ用照明器具の位置に近い前記電源線に、遠隔電圧監視装置を接続することと更に規定される、電源線請求項23に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【公表番号】特表2010−522535(P2010−522535A)
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−501095(P2010−501095)
【出願日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【国際出願番号】PCT/US2008/057608
【国際公開番号】WO2008/116042
【国際公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(302070822)アクセス ビジネス グループ インターナショナル リミテッド ライアビリティ カンパニー (122)
【Fターム(参考)】