説明

電界放出型デバイス

【課題】省電力化を図ることが可能な電界放出型デバイスを提供すること。
【解決手段】1対の基板1A,1Bと、複数の電子放出源2と、アノード電極と、駆動手段6と、を備えている、電界放出型デバイスA1であって、複数の電子放出源2は、第1電子放出源グループ2Aおよび第2電子放出源グループ2Bを含んでおり、基板1Bのうち第1電子放出源グループ2Aに正対する部分には、光電変換膜がさらに形成されており、駆動手段6は、第1電子放出源グループ2Aと上記アノード電極との間に電界放出が可能となる電界放出電圧以上の電圧を印加し、かつ第2電放出源グループ2Bと上記アノード電極との間に上記電界放出電圧以下の電圧を印加する待機モードと、複数の電子放出源2と上記アノード電極との間に上記電界放出電圧以上の電圧を印加する全面駆動モードと、を切り替えて駆動する構成とされており、上記待機モードから上記全面駆動モードへの切り替えは、上記光電変換膜に対する光の入射を検出したことにより行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像センサまたは表示装置などの電界放出型デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、撮像センサまたは表示装置を構成するデバイスとして、複数の電子放出源を備えた電界放出型デバイスの開発が進められている。図5は、従来の電界放出型デバイスの一例を示している。同図に示された電界放出型デバイスXは、1対の基板91A,91B、複数の電子放出源92、光電変換膜93、およびアノード電極94を備えている。1対の基板91A,91Bは、真空領域を挟んで互いに対向配置されている。複数の電子放出源92は、基板91Aの図中上面にマトリクス状に形成されている。電子放出源92は、いわゆるエミッタコーンと呼ばれる構造のものである。電子放出源92は、カソード電極92a上に形成されており、絶縁体層92bおよびゲート電極92cによって囲われている。電界放出型デバイスXは、図中上方からの光を各電子放出源92によって構成される画素ごとの受光量として検出する撮像センサとして構成されている。
【0003】
電界放出型デバイスXを用いて撮像を行うには、ゲート電極92cとカソード電極92aとの間に50V程度のゲート電圧を印加する。また、アノード電極94とカソード電極92aとの間に500〜3000V程度のアノード電圧を印加する。ゲート電圧の印加は、駆動手段(図示略)により、パッシブマトリクス方式で行われる。この状態で、図中上方から光が光電変換膜93へと入射すると、その光度に応じた起電力が光電変換膜93に生じる。この起電力による電流を検出することにより、上記各画素の受光量を得ることが可能である。画素ごとに得られた受光量を輝度に置き換えることにより、画像の構築を行う。このようにして、電界放出型デバイスXによる撮像が行われる。
【0004】
しかしながら、電界放出型デバイスXをはじめとする撮像デバイスが用いられる電子機器においては省電力化がますます求められている。電界放出型デバイスXにおいては、撮像センサとしての機能が期待されるときには、アノード電極94と複数の電子放出源92との間に、上記アノード電圧を常に印加しておく必要がある。上記アノード電圧は比較的高電圧であるため、電力消費量が増加する。したがって、電界放出型デバイスXによっては、上述した省電力化の要請に十分に応えられなかった。
【0005】
【特許文献1】特開2000−48743号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、省電力化を図ることが可能な電界放出型デバイスを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によって提供される電界放出型デバイスは、真空領域を挟んで互いに対向する1対の基板と、上記1対の基板の一方の対向面に形成された複数の電子放出源と、上記1対の基板の他方の対向面に形成されたアノード電極と、上記複数の電子放出源を駆動する駆動手段と、を備えている、電界放出型デバイスであって、上記複数の電子放出源は、第1電子放出源グループおよび第2電子放出源グループを含んでおり、上記アノード電極が形成された上記基板の上記対向面のうち、上記第1電子放出源グループに正対する部分には、光電変換膜がさらに形成されており、上記駆動手段は、上記第1電子放出源グループと上記アノード電極との間に電界放出が可能となる電界放出電圧以上の電圧を印加し、かつ上記第2電放出源グループと上記アノード電極との間に上記電界放出電圧以下の電圧を印加する待機モードと、上記複数の電子放出源と上記アノード電極との間に上記電界放出電圧以上の電圧を印加する全面駆動モードと、を切り替えて駆動する構成とされており、上記待機モードから上記全面駆動モードへの切り替えは、上記光電変換膜に対する光の入射を検出したことにより行うことを特徴としている。
【0008】
このような構成によれば、上記待機モードの電力消費量を、全面駆動モードの電力消費量に対してきわめて小さくすることが可能である。したがって、上記電界放出型デバイスの省電力化を図ることができる。また、上記光電変換膜に対する光の入射によって上記待機モードから上記全面駆動モードへの切り替えを行うことにより、上記電界放出型デバイスの機能を適切なタイミングで発揮させることができる。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記アノード電極が形成された上記基板の上記対向面のうち、上記第2電子放出源グループに正対する部分に、追加の光電変換膜が形成されていることにより、撮像センサとして構成されている。このような構成によれば、たとえば、撮像対象領域に顕著な光量変化があったことにより、上記第1および第2電子放出源グループを用いた撮像を行うといった使用が実現できる。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記光電変換膜と上記追加の光電変換膜とは、入射光に対する感度が異なっている。このような構成によれば、たとえば光量変化が微弱であっても、上記待機モードから上記全面駆動モードへと適切に切り替えることができる。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記アノード電極が形成された上記基板の上記対向面のうち、上記第2電子放出源グループに正対する部分に、蛍光体膜が形成されていることにより、表示装置として構成されている。このような構成によれば、たとえば、上記電界放出型デバイスの正面に視聴者が現れたときにのみ画像を表示するといった使用が実現できる。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1電子放出源グループと上記第2電子放出源グループとは、電子放出源の配置密度が異なっている。
【0013】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0015】
図1および図2は、本発明に係る電界放出型デバイスの第1実施形態を示している。本実施形態の電界放出型デバイスA1は、1対の基板1A,1B、複数のエミッタ2、カソード電極21、絶縁体層22、ゲート電極23、アノード電極3、光電変換膜4A,4B、および駆動手段6を備えており、図2における図中上方からの光を受光する撮像センサとして構成されている。
【0016】
1対の基板1A,1Bは、たとえばガラス製の矩形状板であり、互いに対向している。基板1Aは、その対向面に複数のエミッタ2が設けられており、カソード基板と呼ばれる。基板1Bは、その対向面にアノード電極3および光電変換膜4A,4Bが積層されており、アノード基板と呼ばれる。1対の基板1A,1B間の空間は、図示しないシール手段によりその気圧が10-5Pa程度の真空状態とされている。
【0017】
複数のエミッタ2は、アノード電極3に向けて電子を放出する部分であり、本発明でいう複数の電子放出源の一例である。図1に示すように、複数のエミッタ2は、マトリクス状に配置されている。図2に示すように、エミッタ2は、山形状であり、たとえば鉄化合物からなる触媒金属にカーボンナノチューブからなる炭素繊維が形成されたものである。複数のエミッタ2は、カソード電極21上に形成されている。カソード電極21は、基板1A上に形成されており、たとえばAuの薄膜に対してパターン形成を施したものである。カソード電極21は、複数のエミッタ2を個別に導通させることにより後述するパッシブマトリクス方式による駆動が可能となるように構成されている。絶縁体層22は、たとえばSiO2酸化膜であり、その厚さがエミッタ2の高さより大とされる。ゲート電極23は、たとえばMo、Nbなどの薄膜からなり、絶縁体層22上に形成されている。絶縁体層22およびゲート電極23には、複数のエミッタ2を収容可能な複数の貫通孔が形成されている。1つまたは互いに隣接する複数個のエミッタ2により、電界放出型デバイスA1により撮像される画像の画素が構成されている。本実施形態においては、水平方向に640ドット、垂直方向に480ドットの画素が構成されるように複数のエミッタ2が配置されている。
【0018】
複数のエミッタ2は、第1エミッタグループ2Aと第2エミッタグループ2Bとに区画されている。第1エミッタグループ2Aは、複数のエミッタ2が配列された領域においてその中央寄りの部分に配置されている。第2エミッタグループ2Bは、第1エミッタグループ2Aを囲っている。
【0019】
アノード電極3は、図1に示すように基板1Bの対向面に形成されており、たとえばITO(Indium Tin Oxide)からなる透明電極である。
【0020】
光電変換膜4A,4Bは、入射した光の大きさに応じた起電力を生じる膜である。光電変換膜4Aは、第1エミッタグループ2Aに正対しており、たとえばアモルファスセレンからなるHARP膜である。光電変換膜4Bは、第2エミッタグループ2Bに正対しており、たとえばPbO,Sb2,S3,Sc,Cdなどからなる半導体材料により形成されている。なお、同じ光量の光が入射しても、光電変換膜4A,4Bは、互いに異なる起電力を生じる。この起電力の相違は、たとえば駆動手段6により適切に補正される。
【0021】
図1に示すように、駆動手段6は、たとえばパッシブマトリクス方式により、電界放出型デバイスA1全体を駆動するためのものであり、制御回路61、および走査回路62a,62bを具備している。制御回路61は、走査回路62a,62bを用いて複数のエミッタ2とゲート電極23およびアノード電極3との間に適宜ゲート電圧およびアノード電圧を印加するとともに、アノード電極3からの電流量に基づいて各画素の光量を検出する機能を有する。走査回路62a,62bは、それぞれ図中水平方向および上下方向に配列された走査線を介して、各エミッタ2の導通状態を切り替える走査機能を有する。本実施形態においては、制御回路61および走査回路62a,62bは、基板1A上に形成されている。
【0022】
次に、電界放出型デバイスA1の駆動について、図3を参照しつつ説明する。図3は、電界放出型デバイスA1の駆動チャートを示している。
【0023】
まず、複数のエミッタ2のうち第1エミッタグループ2Aに対して、ゲート電圧Vg1およびアノード電圧Va1を印加する。本実施形態においては、ゲート電圧Vg1として50V程度を印加し、アノード電圧Va1として500〜3000V程度を印加する。このアノード電圧Va1は、エミッタ2からアノード電極3に向けて電子を放出可能な電圧Vatよりも大である。一方、第2エミッタグループ2Bのゲート電圧Vg2およびアノード電圧Va2は、グランド電圧としておく。この状態が本発明で言う待機モードである。このモードにおいては、図1において図中中央付近に位置する第1エミッタグループ2Aによって構成される画素のみによって受光検出が可能な状態となっている。なお、第2エミッタグループ2Bのゲート電圧Vg2およびアノード電圧Va2をグランド電圧とすることに変えて、それぞれの電圧を数ボルト〜数十ボルト程度の待機電圧としておく構成としてもよい。
【0024】
電界放出型デバイスA1が待機モードにある状態で、図2における図中上方から光が入射すると、この光のうち第1エミッタグループ2Aによって構成される画素に入射した光量に応じて光電変換膜4Aに起電力が生じる。この起電力による電流の大きさを制御回路61によって監視する。図3に示すように、上記電流の大きさが閾値とする光量Ltを超える光量に対応する大きさとなると、待機モードから全面駆動モードに切り替える。全面駆動モードにおいては、第1エミッタグループ2Aに加え、第2エミッタグループ2Bに対しても、ゲート電圧Vg2として50V程度を印加し、アノード電圧Va2として500〜3000V程度を印加する。電界放出型デバイスA1が全面駆動モードとなると、図1に示すように、複数のエミッタ2が配列された全領域において受光検出が可能となる。これにより、たとえば640×480画素の解像度を有する画像を撮像することができる。
【0025】
次に、電界放出型デバイスA1の作用について説明する。
【0026】
本実施形態によれば、常時は待機モードとしておき、第1エミッタグループ2Aによって閾値光量Lt以上の光を検出したときだけ全体駆動モードで撮像するといった使用が可能である。待機モードにおいては、第1エミッタグループ2Aのみに対して電界電子放出が可能となる大きさのゲート電圧Vg1およびアノード電圧Va1を印加し、第2エミッタグループ2Bに対しては、ゲート電圧Vg2およびアノード電圧Va2をグランド電圧程度とする。このため、従来の電界放出型デバイスの消費電力量に対して待機モードの消費電力量を複数のエミッタ2の個数と第1エミッタグループ2Aに含まれるエミッタ2の個数との比程度に減少させることが可能である。したがって、電界放出型デバイスA1の省電力化を図ることができる。
【0027】
第1エミッタグループ2Aに正対する光電変換膜4Aは、HARP膜からなる。HARP膜は、光電変換膜の中でもより微弱な光に対する感度が高い。このため、第1エミッタグループ2Aに含まれるエミッタ2の個数を少なくしても、微弱な光を検出可能である。したがって、電界放出型デバイスA1の撮像領域における光量の変化を適切に検出することができる。これは、待機モードから全面駆動モードへの切り替えが適切に行われないことによる撮像漏れなどの不具合を回避するのに適している。また、光電変換膜4Aに対して大きな面積を覆う光電変換膜4Bの感度を相対的に低くすることは、電界放出型デバイスA1の製造コストを低減するのに有利である。
【0028】
なお、本実施形態とは異なり、光電変換膜4A,4Bを同一の材質により形成してもよい。さらに、光電変換膜4BのみをHARP膜とすることにより、光電変換膜4Bが光電変換膜4Aよりも感度が高い構成としてもよい。
【0029】
図4は、本発明に係る電界放出型デバイスの第2実施形態を示している。なお、本図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。本実施形態の電界放出型デバイスA2は、基板1Bに蛍光体膜5が形成されていることにより、薄型の表示装置として構成されている点が上述した第1実施形態と異なっている。
【0030】
複数の蛍光体膜5は、アノード電極3上に形成されており、第2エミッタグループ2Bに正対している。蛍光体膜5には、たとえばSrTiO3:Prなどからなる赤色発光用、Zn(Ga,Al)24:Mnなどからなる緑色発光用、Y2SiO5:Ceなどからなる青色発光用がある。また、本実施形態においては、第2エミッタグループ2Bの方が、第1エミッタグループ2Aよりもエミッタ2の配列密度が高い。
【0031】
電界放出型デバイスA2の駆動について、たとえば、電界放出型デバイスA2を博物館における展示物の説明ディスプレイに用いる場合を説明する。この駆動は、第1実施形態の電界放出型デバイスA1と同様に図3に示すチャートによってなされる。待機モードにおいては、第1エミッタグループ2Aにより閾値光量Lt以上の光の検出を行う。たとえば、上記展示物の正面領域を照明により照らしておくと、この領域に入場者が現れると閾値光量Lt以上の光が検出される。この光を検出すると、図1に示す駆動手段6が全体駆動モードに切り替える。全体駆動モードでは、第2エミッタグループ2Bにより画像の表示がなされる。この画像表示を用いて上記展示物の説明を上記入場者に対して行う。
【0032】
本実施形態によれば、周囲の光量変化に応じて間欠的に画像を表示するといった用途に電界放出型デバイスA2を用いることにより、消費電力量を低減することができる。また、第2エミッタグループ2Bが高密度に形成されていることにより、高精細な画像を表示するのに適している。さらに、電界放出型デバイスA2においては、基板1Bを光電変換膜4Aと蛍光体膜5とによって覆うことにより、撮像部分と画像表示部分とを作り分けることが可能であり、基板1A側はたとえば全体が撮像部分とされた電界放出型デバイスA1ときわめて類似した構造となっている。したがって、その製造工程が不当に煩雑となることを回避することができる。
【0033】
なお、本実施形態とは異なり、第1エミッタグループ2Aと第2エミッタグループ2Bとの配列密度が等しい構成としてもよい。さらに、第1エミッタグループ2Aの方が第2エミッタグループ2Bよりも配列密度が高い構成としてもよい。このような構成によれば、電界放出型デバイスの周囲における光量変化がより小さい場合であっても、待機モードから全面駆動モードへの切り替えを適切に行うことができる。
【0034】
本発明に係る電界放出型デバイスは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る電界放出型デバイスの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0035】
エミッタ2の構造としては、鉄合金とカーボンナノチューブからなるものに限定されず、たとえばいわゆるエミッタコーンと呼ばれるものであってもよい。複数のエミッタ2により1つの画素が形成される構成としてもよい。上述したパッシブマトリクス方式の駆動を実現する手段としては、カソード電極21をパターン形成することに限定されず、半導体材料からなる基板1Aに配線部分を作り込むこと、またはゲート電極23を配線構造とすることなどであってもよい。また、本発明の電界放出型デバイスの駆動方式としてはパッシブマトリクス方式に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係る電界放出型デバイスの第1実施形態を示す平面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う要部断面図である。
【図3】本発明に係る電界放出型デバイスの第1実施形態の駆動方法を示すチャートである。
【図4】本発明に係る電界放出型デバイスの第2実施形態を示す要部断面図である。
【図5】従来の電界放出型デバイスの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0037】
A1,A2 電界放出型デバイス
1A,1B 基板
2 エミッタ(電子放出源)
2A 第1エミッタグループ(第1電子放出源グループ)
2B 第2エミッタグループ(第2電子放出源グループ)
3 アノード電極
4A,4B 光電変換膜
5 蛍光体膜
6 駆動手段
21 カソード電極
22 絶縁体層
23 ゲート電極
61 制御回路
62a,62b 走査回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空領域を挟んで互いに対向する1対の基板と、
上記1対の基板の一方の対向面に形成された複数の電子放出源と、
上記1対の基板の他方の対向面に形成されたアノード電極と、
上記複数の電子放出源を駆動する駆動手段と、
を備えている、電界放出型デバイスであって、
上記複数の電子放出源は、第1電子放出源グループおよび第2電子放出源グループを含んでおり、
上記アノード電極が形成された上記基板の上記対向面のうち、上記第1電子放出源グループに正対する部分には、光電変換膜がさらに形成されており、
上記駆動手段は、上記第1電子放出源グループと上記アノード電極との間に電界放出が可能となる電界放出電圧以上の電圧を印加し、かつ上記第2電放出源グループと上記アノード電極との間に上記電界放出電圧以下の電圧を印加する待機モードと、上記複数の電子放出源と上記アノード電極との間に上記電界放出電圧以上の電圧を印加する全面駆動モードと、を切り替えて駆動する構成とされており、
上記待機モードから上記全面駆動モードへの切り替えは、上記光電変換膜に対する光の入射を検出したことにより行うことを特徴とする、電界放出型デバイス。
【請求項2】
上記アノード電極が形成された上記基板の上記対向面のうち、上記第2電子放出源グループに正対する部分に、追加の光電変換膜が形成されていることにより、撮像センサとして構成されている、請求項1に記載の電界放出型デバイス。
【請求項3】
上記光電変換膜と上記追加の光電変換膜とは、入射光に対する感度が異なっている、請求項2に記載の電界放出型デバイス。
【請求項4】
上記アノード電極が形成された上記基板の上記対向面のうち、上記第2電子放出源グループに正対する部分に、蛍光体膜が形成されていることにより、表示装置として構成されている、請求項1に記載の電界放出型デバイス。
【請求項5】
上記第1電子放出源グループと上記第2電子放出源グループとは、電子放出源の配置密度が異なっている、請求項1ないし4のいずれかに記載の電界放出型デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−172924(P2007−172924A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−366377(P2005−366377)
【出願日】平成17年12月20日(2005.12.20)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】