電磁気的結合給電小型広帯域モノポールアンテナ
本発明は、長さが略λ0/4(但し、λ0は自由空間での波長)であり、スパイラル形態、フォルデッド(folded)形態及び螺旋(helix)形態のうち、いずれか一つの形態を有するストリップ線路プローブ及びこれと短絡されたパッチとを電磁気的に結合した形態のモノポールアンテナを開示し、集中素子を用いたアンテナの等価モデルを提示する。ストリップ線路はスパイラル(spiral)形態、螺旋(helix)形態、そして具現されたフォルデッド(folded)形態の中の一つである。したがって、共振周波数のインダクタンスとキャパシタンスを調整することによって、共振周波数の調節が可能になり、アンテナの応用目的によってデュアル帯域アンテナと広い帯域幅の単一帯域アンテナに設計することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナに関し、スパイラル(spiral)形態とフォルデッド(folded)形態、螺旋(helix)形態などからなる約λ0/4(但し、λ0は自由空間での波長)の長さを有するストリップ線路プローブと短絡されたパッチを電磁気的に結合した構造の小型広帯域モノポールアンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の無線通信システムは移動通信端末機(Cellular Phone)、個人携帯通信(PCS)、IMT−2000、個人携帯情報端末機(PDA)等、多様に速い速度で発展しており、市場規模も急速に成長している。最近、活発に研究、開発されている第3世代の移動通信であるIMT−2000ではCellular、PCSから提供される音声と低速データは勿論、高速データとマルチメディアサービスを提供する。このような多様な移動通信システムの成長と共に高性能の小型個人携帯用端末機が研究されており、端末機の小型化のためには内蔵型小型アンテナの装着が必須的であるということができる。
【0003】
既存の大部分の端末機にはヘリカルアンテナとモノポールアンテナのような外部リトラクタブル(retractable)アンテナが使われているが、外部引入/引出(retractable)アンテナは端末機の小型化に問題点として指摘されている。外蔵型アンテナの問題点を解決するために研究されている内蔵型小型アンテナは板形逆Fアンテナ(planar inverted F antenna: PIFA)と短絡マイクロストリップアンテナ(short-circuit microstrip antenna)などが提案された。
【0004】
このような構造は設計が簡単な長所があるけれど、帯域幅が狭いという問題がある。PIFAアンテナと短絡マイクロストリップアンテナの帯域幅の問題を解決するために2線式正常モードヘリカルアンテナ(normal mode helical antenna: NMHA)、二重ストリップミアンダーラインアンテナ、二重線路PIFAアンテナとPIFAアンテナに寄生パッチを積層させる方法が提案された。[これらアンテナに関する詳細な事項は、1] K. Noguchi, M. Misusawa, T. Yamaguchi, and Y. Okumura, "Increasing the bandwidth of a meander line antenna consisting of two strips," IEEE AP-S Int. Symp. Digest, pp. 2198-2201, vol. 4, Montreal, Canada, July 1997; 2) K. Noguchi, M. Misusawa, M. Nkahama, T. Yamaguchi, Y. Okumura, and S. Betsudan, "Increasing the bandwidth of a normal mode helical antenna consisting of two strips," IEEE AP-S Int. Symp., pp. 782-785, vol. 2, Atlanta, USA, June 1998; 3) M. Olmos, H. D. Hristov, and R. Feick, "Inverted-F antennas with wideband match performance," Electron. Lett., vol. 16, no. 38, pp. 845-847, Aug. 2002; 4) S. Sakai and H. Arai, "Directivity gain enhancement of small antenna by parasitic patch," IEEE AP-S Int. Symp., pp. 320-323, vol. 1, Atlanta, USA, June 1998.などを参照されたい]。この中で、ミアンダーラインアンテナは2線式NMHAとPIFAアンテナより広い周波数範囲で伝送線路モードであるバランスモード(balance mode)によるリアクタンス成分を輻射モードであるアンバランスモード(unbalance mode)にて相殺させることができるが、広い帯域幅を得ることは困難である。
【0005】
広い帯域幅を得るためのもう一つの方法には、L−ストリップ給電またはL−プローブ給電に短絡面(shorting wall)を有するパッチを結合させて動作させる方法とPIFAアンテナと短絡された寄生パッチを電磁気的に連結させる方法などがある。[これに関するより詳細な事項は、1] C. L. Lee, B. L. Ooi, M. S. Leong, P. S. Kooi, and T. S. Yeo, "A novel coupled fed small antenna," Asia-Pacific Microwave Conf., pp. 1044-1047, vol. 3, Taipei, Taiwan, Dec. 2001; 2] Y. X. Gou, K. M. Luk, and, K. F. Lee, "L-probe proximity-fed short-circuited patch antennas," Electron. Lett., vol. 24, no. 35, pp. 2069-2070, Nov. 1999; 3] Y. J. Wang, C. K. Lee, W. J. Koh, and Y. B. Gan, "Design of small and broad-band internal antennas for IMT-2000 mobile handsets," IEEE Trans. Microwave Theory Tech., vol. 49, no. 8, Aug. 2001を参照されたい]。このような構造は30%以上の帯域幅を満たすことができるが、L−ストリップ給電線と短絡されたパッチが共振周波数の約λ0/4の長さを有しなければならないので、アンテナの大きさを減少させることに限界がある。
【0006】
例えば、アンテナ装置と携帯用無線通信装置(Antenna apparatus and a portable wireless communication apparatus)という題目の米国特許番号第6,452,558号はPIFA(planar inverted F antenna)アンテナとモノポールアンテナを接触させて連結した構造であって、ダイバシティ(diversity)アンテナで設計したことを開示する。受信アンテナを2つ使うことによって、電波を受信する経路を2つに作ることになって、無線受信段において同一な信号が互いに異なる種種なる大きさと位相を有して受信されるフェーディング現像が補正できるように設計したものである。
【0007】
又別の例として、二重フォルドされたモノポールアンテナ(Double-folded monopole)という題目の米国特許番号第5,289,198号はワイヤーモノポールアンテナを折畳んで構成したアンテナを開示する。このアンテナは全長が共振周波数の1.0λ0の長さを有し、動作自体が進行波を用いる。電磁気的カップリングを用いて短絡されたパッチをモノポールアンテナとして動作させない特徴がある。
【0008】
延いては、また"移動端末機用小型印刷螺旋形アンテナ"という題目の大韓民国特許出願番号第10−2001−7000246号が提示するアンテナ構造は、スパイラル形態で具現したモノポールアンテナであって、接地ポストを用いてスパイラル形態のモノポールアンテナに直接連結してインピーダンスを整合する方法を取る。これらアンテナは以下に説明する本発明のアンテナとは基本的に異なる構造と特性を有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、モノポールアンテナの単一の広帯域幅、または、デュアル帯域幅の具現が容易であり、小型で、かつ、共振周波数が低く、別途の整合回路がなくてもインピーダンス整合をなすことができる構造のモノポールアンテナを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するための本発明によれば、小型広帯域モノポールアンテナは長さが略0.25λ0(但し、λ0は自由空間での波長)であるストリップ線路プローブと短絡されたパッチを含んで提供される。広い周波数帯域幅は電磁気的に結合して給電する構造となり、前記ストリップ線路給電での直列共振と前記短絡されたパッチが前記ストリップ線路給電によりカップリングされて発生する並列共振とが結合して広い周波数帯域幅を有することを特徴とするモノポールアンテナが提供される。
【0011】
前記アンテナにおいて、前記ストリップ線路プローブは、その形態がスパイラル(spiral)形態、螺旋(helix)形態、そして、直線のストリップ線路を折畳んで具現されたフォルデッド(folded)形態のうち、いずれか一つである。銅線はまたストリップ線路の代りに使用されることができる。
【0012】
このような形態と長さで設計することによってアンテナは最小の面積で共振長さを有するように設計されることができる。
【0013】
アンテナ大きさの小型化と広い帯域幅を得るために、キャパシタンス成分のモノポールアンテナで動作する短絡されたパッチを誘導成分のモノポールアンテナとしてストリップ線路のプルーフを電磁気的に結合することが好ましい。
【0014】
より広い帯域幅を得るために、ストリップ線路給電の共振周波数と短絡されたパッチの共振周波数の調節が可能なのでそれぞれの共振が隣接した周波数で発生するように設計することが好ましい。延いては、共振が互いに異なる周波数で発生するようにしてデュアル帯域を有するように設計することができる。
【0015】
本発明が提案するアンテナは小型アンテナであって、ストリップ線路給電と短絡されたパッチがそれぞれの共振周波数で全方向性のモノポール輻射パターンを有する。したがって、移動通信端末機の内蔵型アンテナとしてコンピュータの位置に制約なしにデータを送受信できるので、無線近距離通信網(Wireless LAN)などの使用に適している。
【発明の効果】
【0016】
以上、本発明はスパイラル形態とフォルデッド(folded)形態からなるストリップ線路給電と短絡されたパッチを電磁気的に結合した形態のモノポールアンテナを提案して、等価モデルを提示した。本発明のアンテナは、短絡されたパッチのキャパシタンス成分をストリップ給電線路のインダクタンス成分で補償することによって、広い帯域の帯域幅が得られる長所を有する。また、アンテナ設計変数の調節により短絡されたパッチとストリップ給電線路の共振周波数の調節が可能なので、広い単一帯域幅とデュアル帯域幅の具現が容易である。即ち、短絡されたパッチをストリップ線路給電とのカップリングにより電磁気的に連結することによって、ストリップ線路給電による共振と短絡されたパッチの共振を結合して広い帯域幅が得られる。したがって、アンテナはストリップ線路と短絡されたパッチの設計変数を調節することによって、インダクタンスとキャパシタンスを変化させることができる。このように、インダクタンスとキャパシタンスを調節してストリップ線路による共振と短絡されたパッチの共振を調節して共振周波数を変化させることによって、広い帯域幅またはデュアル帯域特性を有するアンテナを設計することができる。
【0017】
また、短絡されたパッチは高い誘電率の誘電体を使用することによって、アンテナ構造の大きさを小さくすることができる。ストリップ給電線路はスパイラル、フォルデッド、ヘリカル形態などの変形された形態で具現することによって、最小の大きさで最大の共振長さを有するようにする設計が可能である。変形されたストリップ給電線路の全長は共振周波数の約0.25λ0の長さを有することになる。即ち、本発明が提案するアンテナ構造は給電のためのストリップ線路を変形させて最小の体積で共振周波数の0.25λ0共振長さを有するモノポールアンテナを具現することによって大きさを小型化することができる。
【0018】
延いては、短絡されたパッチとストリップ給電線路を電磁気的カップリングを用いてインピーダンス整合特性を調節することが可能である。本発明のアンテナ構造はアンテナ自体で短絡されたパッチのキャパシタンスとストリップ給電線路のインダクタンスが調節できるので、別途の整合回路がなくてもインピーダンス整合特性を向上させて広い帯域の帯域幅が得られる。
【0019】
四角スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナとフォルデッドストリップ線路給電モノポールアンテナの場合、中心周波数2.0GHzで16.5%の帯域幅を有し、円形スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナは中心周波数2.15GHzで17.4%の帯域幅を得た。アンテナは帯域幅内でθ=65゜方向に最大輻射を表す全方向性のモノポールの輻射パターンを有することになる。したがって、提案したアンテナはCellular、PCS、IMT−2000、PDA、WLAN等、地上用移動通信端末機に内蔵型アンテナとして適するということができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の好ましい実施形態に対して詳細に説明する。付いて来る内容の本来の技術と詳細な描写及び統合説明は簡潔のために省略した。
【0021】
本発明は、種種なる構造のモノポールアンテナを開示する。図1A、図1B、図1Cは、その最初の例として、四角スパイラルストリップ線路12給電モノポールアンテナの構造を図示する。スパイラルストリップ線路12給電は直四角形態であって、スパイラルストリップ線路12の全長はlsであり、線路幅はwsである。スパイラルストリップ線路12は接地面20からhfの高さで直径Φ1の同軸線22によりプローブ14給電をする。スパイラルストリップ線路12の長さlsと接地面20からのプローブ14の高さhfの和は共振周波数での約0.25λ0をなすことになる。一般に、接地面20に垂直な方向に立てて具現したモノポールアンテナの場合、共振周波数の約0.25λ0の共振長さを有することになる。したがって、スパイラル形態で給電を具現することによって最小の体積で最大の共振長さを有するモノポールアンテナを設計することができる。また、スパイラルストリップ線路12給電は直列RLC回路に等価化させることができる。直列RLC回路において、Rは輻射抵抗、Lはストリップ線路12とプローブ14の直列インダクタンス、Cはストリップ線路12のキャパシタンスである。しかしながら、スパイラルストリップ線路12給電の大きさを減少させるために垂直な方向への高さを減らし、スパイラル形態で構成する。しかしながら、設計構成は給電の輻射抵抗の減少をもたらす。したがって、スパイラルストリップ線路12給電の共振周波数は垂直形態のモノポールと比較して共振特性が低下されることになる。
【0022】
スパイラルストリップ線路12給電の共振特性を向上させて、共振帯域幅を向上させるために短絡されたパッチ10をスパイラルストリップ線路12給電とプローブ14を電磁気的に結合する。短絡されたパッチ10は正四角形態であって、長さL、幅W、高さhであり、パッチ10の中央地点を直径Φ2の短絡ピン16を用いて接地面20と連結される。短絡されたパッチ10の大きさを減少させるためにパッチ10の下面には高誘電率の誘電体基板18aが付加される。誘電体基板18bは接地面20にさらに付加される。四角スパイラルストリップ線路のプローブ14と短絡されたパッチの短絡ピン16との間の間隔はdとする。短絡されたパッチ10はスパイラルストリップ線路12給電のインピーダンス整合特性を向上させると共に、給電線から電磁気的結合の影響により共振を起こすことになって、キャパシタンス成分のパッチ10が結合されたモノポールアンテナとして動作することになる。また、短絡されたパッチ10は並列RLC共振回路に等価化される。したがって、スパイラルストリップ線路給電アンテナは直列共振を有するスパイラルストリップ線路12給電とスパイラルストリップ線路12と電磁気的に結合して並列共振をする短絡されたパッチ10が各々モノポールアンテナとして動作することになる。アンテナはストリップ線路12給電と短絡されたパッチ10のインダクタンスとキャパシタンスの調節により共振特性の調節が可能になり、このような特性を用いて広い単一帯域またはデュアル帯域特性を有するようにアンテナを設計することができる。
【0023】
図2Aと図2Bは、本発明に係るモノポールアンテナの2番目の例であって、円形スパイラルストリップ線路32給電モノポールアンテナの構造を図示する。円形スパイラルストリップ線路32の全長はlsであり、線路幅はwsである。スパイラルストリップ線路32は接地面40からhfの高さで直径Φ1の同軸線によりプローブ給電する。スパイラルストリップ線路32の長さlsと接地面40からのプローブ34の高さhfの和は共振周波数での約0.25λ0をなすことになる。円形スパイラルストリップ線路32給電と電磁気的に結合した短絡された円形パッチ30は直径2ρ、高さhであり、パッチ30の中央地点を直径Φ2の短絡ピン36を用いて接地面40と連結される。短絡された円形パッチ30の短絡ピン36と円形スパイラル給電の垂直プローブ34との間の間隔はdとなる。図1A、図1B、図1Cの場合と同様に、円形パッチ30の下面には高誘電率の誘電体基板38aが付加される。そして、誘電体基板38bも接地面40に付加される。
【0024】
スパイラル形態のストリップ線路を若干変形すれば螺旋形(helix type)のストリップ線路を作ることができる。但し、螺旋形で作ってもストリップ線路の長さは約0.25λ0と同一にしなければならない。
【0025】
3番目の例として、図3A乃至3Dは、フォルデッドストリップ線路52とプロープ54、短絡されたパッチ50を含んで給電モノポールアンテナの構造を図示する。フォルデッドストリップ線路形態の給電は図3Aの斜視図に図示されたように、直線のストリップ線路52を折畳んで具現した形態であって、上板ストリップ線路52aと下板ストリップ 線路52Bとから構成される。そして、上板ストリップ線路52aと下板ストリップ線路52Bはwsの幅を有し、それら間の垂直間隔はhf2としてストリップに連結される。プロープ54は接地面20からhfの高さで直径Φ1を有する。フォルデッドストリップ線路52の全長と接地面60からプローブ54の高さhf1の和は共振周波数での約0.25λ0をなすことになる。図3Cは短絡されたパッチ50を給電と電磁気的に結合させたアンテナの平面図である。短絡されたパッチ50は、長さL、幅Wの四角形パッチであり、接地面60での高さhを有し、パッチ50の中央地点は直径Φ2の短絡ピン56を用いて接地面60と連結される。短絡ピン56とフォルデッドストリップ線路52給電の垂直プローブ54との間の間隔はdと決める。前記の場合と同様に、四角形パッチ50の下面には高誘電率の誘電体基板58aが付加される。そして、誘電体基板58bも接地面60に付加される。
【0026】
前記に表したアンテナ構造は直列RLC共振回路で動作するストリップ線路給電と並列RLC共振回路である短絡されたパッチを電磁気的に結合した形態であって同一な動作原理を有することになる。
【0027】
次に、本発明に係るモノポールアンテナの設計方案と特性を説明する。本発明者はアンテナの設計のための電磁気(EM)シミュレーションはジランド(Zeland)社のIE3D装備で遂行した。パッチ10の下面に付加される誘電体基板18aとしては、比誘電率εr1=10.2であり、厚さh1=1.27mmであるRT Duroid 6010基板を使用し、接地面20の上面に付加される誘電体基板18bとしては、比誘電率εr2=3.38を有し、厚さh2=0.813mmであるRO 4003基板を使用して、無限グラウンド(infinite-ground)でシミュレーションした。また、アンテナの等価モデル具現のための回路設計はアジレント(Agilent)社のADSを用いてシミュレーションした。
【0028】
図1A乃至図1Cのアンテナ構造は、図4の等価モデルに表すことができる。図1のアンテナで四角スパイラルストリップ線路(12または80)はλ0/4のモノポールアンテナで動作することになり、直列RLC共振回路で等価化させることができることになる。四角スパイラルストリップ線路(12または80)を直線のストリップ線路と仮定すれば、ストリップ線路のインダクタンスLstrip(nH)の初期設計値は次のように求められる。下記の <数式1>乃至<数式2>に関するより詳細な説明は" C. S. Walker, Capacitance, Inductance, and Crosstalk Analysis, Boston: Artech House Inc., 1990"に記載されている。
【0029】
【数1】
【0030】
【数2】
【0031】
<数式1>と<数式2>において、wsとlsは四角スパイラルストリップ線路12の幅と全長である。また、Kgは補正係数(correction factor)であり、hfはストリップ線路12の高さを表す。スパイラルストリップ線路給電のプローブをビア(via)と仮定すれば、プローブ14でのインダクタンスLprobe(nH)は<数式3>と<数式4>のように求められる。これに関するより具体的な<数式3>と<数式4>の内容は、"M. E. Goldfard and R. A. Pucel, 'Modeling via hole grounds in microstrip', IEEE Microwave Guided Wave Lett., vol. 1, no. 6, pp.135-137, June 1991"を参照されたい。
【0032】
【数3】
【0033】
【数4】
【0034】
<数式3>と<数式4>において、Φ1はプローブ14の直径、hfはプローブ14の高さを表す。したがって、プローブ14とスパイラルストリップ線路12の全体インダクタンスLseはLstripとLprobeの和で表すことができる。
【0035】
短絡されたパッチ(10または70)は、給電でストリップ線路12とプロープ14がカップリングされて動作するキャパシタンス成分のモノポールアンテナであって、並列RLC共振回路で動作する。短絡ピン16のインダクタンスは<数式3>を使用して求められる。短絡されたパッチ10と接地面20との間の誘電率を自由空間(εr=1)と仮定すれば、並列RLC共振回路でパッチ10のキャパシタンスCp(pF)とパッチ10外部キャパシタンスCpe(pF)の初期設計値は次の<数式5>と<数式6>を使用して求められる。これに関する詳細な事項は"C. H. Friedman, 'Wide-band matching of a small disk-loaded monopole', IEEE Trans. Antennas Propagat., vol. AP-33, No. 10, pp. 1142-1148. Oct. 1985."と"H. Foltz, J. S. McLean, and L. Bonder, 'Closed-form lumped element models for folded, disk-loaded monopoles', IEEE AP-S Int. Symp., pp. 576-579, vol. 1, 2002."を参照されたい。
【0036】
【数5】
【0037】
【数6】
【0038】
前記に表した<数式4>を用いて四角スパイラルストリップ線路12給電の直列インダクタンスと短絡されたパッチ10の並列キャパシタンスの初期設計値を<数式5>と<数式6>で決めることができる。しかしながら、初期設計式にはパッチ10と接地面20との間の誘電率の変化、短絡されたパッチ10で給電線によるキャパシタンスの変化とスパイラルストリップ線路12と短絡されたパッチ10との間でのカップリング影響などが考慮されていない。したがって、上記の式だけでは正確な結果が得られないので、シミュレーションによる最適化が必要である。図2A乃至図2Bと図3A乃至図3Dのアンテナ構造でも図1A乃至図1Cと同一な動作原理を有することになるので、等価回路は同一になる。前記で言及した色々な実施形態において、ストリップ線路の長さはアンテナのデザイン案によって0.24λ0または0.26λ0に計算されることもあるが、略0.24λ0〜0.26λ0の長さならば好ましい設計特性が得られ、理論的には0.25λ0の長さが最適であることを明らかにしようとする。
【0039】
図5には、図1A乃至図1Cの四角スパイラルストリップ線路給電自体のインピーダンス変化とスパイラルストリップ線路給電に短絡されたパッチが結合されたアンテナのインピーダンスの変化を表す。図1Aで四角スパイラルストリップ線路12の長さはls=37.2mmであり、プローブ14の高さはhf=7.5mmである。短絡されたパッチ10は長さL=11.0mm、幅W=11.0mm、高さh=11.0mm、短絡ピン16の直径Φ2は1.6mmであり、四角スパイラルストリップ線路12のプローブ14と短絡されたパッチ10の短絡ピン16との間の間隔d=3.6mmである。四角スパイラルストリップ線路12給電は共振周波数が2.0GHzであるモノポールアンテナである。実線で表示された四角スパイラルストリップ線路12給電のインピーダンス変化から見て、プローブ給電をスパイラル形態にすることで、最小の体積で最大の物理的共振長さを有することができるので、モノポールアンテナ構造の大きさを減少させることができるが、共振周波数の波長に比べて給電の高さが低いので、輻射抵抗が低くなってスパイラルストリップ線路自体の共振特性はそれほど良いのではないことが分かる。四角スパイラルストリップ線路12給電に短絡されたパッチ10を連結した時のインピーダンスの変化から見て、スパイラルストリップ線路12の直列共振と給電からカップリングされて動作する短絡されたパッチ10の並列共振とが結合されて、二重共振の形態で表れることが分かる。
【0040】
図6は、図1Aのアンテナでパッチ10の短絡ピン16の直径変化によるアンテナの反射損失特性変化を表す。パッチの短絡ピン16の直径が1.4mm、1.6mm、1.8mmに増加することにつれて、低い共振周波数fLが1.83GHzから1.95GHzまで高まることになり、高い共振周波数fHは約2.1GHzに維持される。短絡されたパッチ10はfLの共振周波数を有することになり、fHはスパイラルストリップ線路12の共振周波数となる。パッチ10の短絡ピン16の直径が増加することにつれて、短絡ピン16でのリアクタンスはキャパシティブな値を有することになる。したがって、短絡されたパッチ10の共振周波数は高まることになるので、短絡されたパッチ10の共振周波数fLを高い周波数に移動させることになる。
【0041】
図7は、図1Aの四角スパイラルストリップ線路12給電の高さを変化させたアンテナのインピーダンス変化を表す。短絡ピン16の直径が1.6mmである時、スパイラル給電線路12の高さhfを6.5mmから8.5mmに高めると、短絡されたパッチ10とスパイラルストリップ線路12の間隔が減ることになる。また、短絡ピン16とプルーブ14との間のカップリング地域が増加し、短絡されたパッチ10とスパイラルストリップ線路12給電との間のカップリング地域が短くなる。したがって、パッチとスパイラルストリップ線路12のカップリングが増加することになるので、インピーダンス軌跡は大きくなり、スパイラルストリップ線路のインダクタンスが増加してインピーダンス軌跡はスミスチャートで上に動くことになる。
【0042】
図8は、図1Aの四角スパイラルストリップ線路12給電の長さを変化させたアンテナの反射損失を表す。以前の場合と同様に、給電部のスパイラル12の長さLsを35.2mmから39.2mmまで変化させた。その結果、スパイラル12の長さを増加させることによって、スパイラルストリップ線路のインダクタンスが増加することになって、共振周波数fHは2.19GHzから2.05GHzに低くなる。
【0043】
図6、図7、そして図8の結果から短絡されたパッチ10とスパイラルストリップ線路12とプロープ14の給電の変数を調整することによって、インダクタンスとキャパシタンスを変化させて共振周波数fLとfHの調節が可能であることが分かる。スパイラルストリップ線路12と短絡されたパッチ10の共振周波数を隣接するように位置させて広い単一帯域が得られ、互いに異なる周波数に位置させてデュアル帯域がなされるように設計することができる。
【0044】
図9A乃至図9Bは、図1A乃至図1Cのアンテナで等価回路とEMシミュレーションを通じて得た最適化されたアンテナの反射損失とインピーダンス変化を表す。そして、<表1>は最適化されたアンテナ設計変数の例を表す。図9Aと図9Bの反射損失で等価回路を回路シミュレータ(circuit simulator)を用いて計算した結果とEMシミュレーションとを比較して見れば、共振周波数が類似するように表れることを確認することができる。EMシミュレーションでアンテナはVSWR(Voltage Standing Wave Ratio)≦2を基準にして1.835GHzから2.17GHzまで約16.5%の帯域幅を表す。図9Bはインピーダンスの変化を比較したことを表す。結果を見れば、2つの計算値が類似するように表れることになる。等価回路とEMシミュレーションで変数調整に対してインピーダンスの変化が若干の差を表すことは、等価回路では変数の調整に対してインダクタンスの変化だけを考慮したが、EMシミュレーションではインダクタンスの変化の以外にキャパシタンスの変化と電磁気的現象まで考慮して計算された結果であるためである。しかしながら、結果から等価回路を通じてインダクタンスとキャパシタンスを変化させることによって、アンテナの特性が調整できることが分かる。
【0045】
<表1>は四角スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナの最適化された設計変数を例示したものである。
【0046】
【表1】
【0047】
図10A乃至図10Bは、図2(a)乃至図2Bの円形スパイラルストリップ給電モノポールアンテナでEMシミュレーションを通じて得た最適化されたアンテナの反射損失(Return Loss)とインピーダンス変化を表す。そして、<表2>は最適化されたアンテナ設計変数の例を表す。図10Aの反射損失を見れば、VSWR≦2を基準にして1.965GHzから2.34GHzまで約17.4%の帯域幅を表す。図10Bは、インピーダンスの変化を比較したことを表す。円形スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナと四角スパイラルストリップ線路アンテナの結果(図9A乃至図9Bと図10A乃至図10B)を比較して見れば、円形スパイラルストリップ線路アンテナの共振がより高い周波数で表れることになる。これは円形パッチのキャパシタンスが四角パッチのキャパシタンスより少ない値を有することになって共振周波数が上昇した結果である。
【0048】
<表2>は円形スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナの最適化された設計変数を表したものである。
【0049】
【表2】
【0050】
図11は、図3Aのフォルデッドストリップ線路給電モノポールアンテナでEMシミュレーションを通じて得た最適化されたアンテナの反射損失とインピーダンス変化を表す。表3に最適化されたアンテナ設計変数の例を表す。図11Aの反射損失を見れば、VSWR≦2を基準にして1.835GHzから2.165GHzまで約16.5%の帯域幅を表す。図11Bはインピーダンスの変化を比較したことを表す。フォルデッドストリップ線路アンテナの結果から四角スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナと類似の特性を表すことが分かる。
【0051】
そして、<表3>はフォルデッドストリップ線路給電モノポールアンテナの最適化された設計変数を表すものである。
【0052】
【表3】
【0053】
図12A乃至図12Bと図13A乃至図13Bは、図1Cの四角スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナにおいて、帯域幅内の周波数である1.95GHzと2.1GHzで、x−z平面とy−z平面に切断した輻射パターンの断面図である。図12A乃至図12Bと図13A乃至図13Bは1.95GHzと2.1GHzでモノポール形態の輻射パターンを有することになる。また、帯域幅内で輻射パターンは主ビーム方向に対して同一偏波と交差偏波の差は30dB以上の優れる線形偏波を有することになる。x−z平面とy−z平面を比較した際、y−z平面で交差偏波が高く表れることは、アンテナ構造の非対称性による影響である。
【0054】
図14は、1.95GHzと2.1GHzで主ビーム方向であるアンテナに水平のx−y平面で切断した輻射パターンである。図14において、主ビーム方向に対してアンテナ平面に対してEθが全方向性の輻射パターンを有することが確認できる。モノポール形態の全方向性の輻射パターンは地上用移動通信に適した輻射パターン特性である。主ビーム方向であるアンテナの利得は帯域幅で2dBi以上の値を有することになる。
【0055】
本発明の他の実施形態では、短絡ピンの個数によってアンテナの特性が変化する種種なる構造のモノポールアンテナを開示する。
【0056】
図15A乃至図15Dは、本発明の実施形態に係るアンテナで短絡ピンの数を変化させた場合の構造図である。
【0057】
図15A乃至図15Cに図示されたアンテナは、多数の短絡ピンを連結した四角パッチ150と、プローブ153給電された四角スパイラルストリップ線路151とから構成されている。
【0058】
ここで、図15A乃至図15Cは、各々1つ、2つ、そして3つの短絡ピンを四角パッチ150に連結した構造の正面図であり、図15Dは本発明の実施形態に係るアンテナの側面図である。
【0059】
ここで、四角パッチ150は長さL、幅Wの四角形態であり、hの高さに位置している。四角パッチ150と連結された短絡ピンは1つである時はパッチの中央に位置したのであり(152)、2つ以上の時はパッチ150の中央からy軸方向に配列して接地面と連結させた(154、155)。そして、短絡ピンは同一な直径Φ1を有し、配列間隔はgである。
【0060】
そして、四角スパイラルストリップ線路151は全長ls、幅はwsを有し、高さhfで直径Φ2であるプローブ153により給電された。この際、プローブ153の直径が四角スパイラルストリップ線路151の幅より大きいため、四角スパイラルストリップ線路151の端部には一辺の長さaを有する小型正四角形パッチを使用してプローブ153と連結した。四角パッチ150の短絡ピン(152、154及び155中の一つ)と四角スパイラルストリップ線路151給電のプローブ153はdの距離に離れて電磁気的に連結されている。そして、図1A乃至図1Cの実施形態と同様に、パッチ150の下面には高誘電率の誘電体基板156aが付加され、接地面の上面も誘電体158が付加される。
【0061】
以下では、本発明の実施形態に係るアンテナの説明のために、上記の図1A乃至図1Cでのようなデータを用いてシミュレーションすることにする。
【0062】
図16A乃至図16Bは、本発明の実施形態に係るアンテナで四角パッチに連結された短絡ピンの数を変化させた際、アンテナの反射損失とインピーダンス変化を示す例示図である。
【0063】
図16A乃至図16Bにおいて、四角パッチ150の大きさはL=W=11.0mmであり、短絡ピンの直径Φ1=1.0mmである。そして、四角パッチに1つの短絡ピンを連結した場合には四角パッチの正中央に短絡ピンを位置させたのであり、多数の短絡ピンを連結した時は短絡ピンを四角パッチの中心からy軸方向にg=3.0mmの間隔で配列した。また、四角スパイラルストリップ線路は全長ls=29.68mmと線幅ws=0.5mmであり、四角スパイラルストリップ線路と連結されたプローブは、直径Φ2=0.86mmと高さhf=8.4mmであり、プローブと短絡ピンとの間の間隔はd=3.9mmである。
【0064】
ここで、短絡ピンの数が増加することにつれて、四角パッチで短絡ピンが占める面積が増加してパッチのキャパシタンスは減少することになる。したがって、図16Aに示すように、アンテナの反射損失(Return Loss)では短絡ピンの数が1つから3つに増加することによって、アンテナの中心周波数が約1.69GHzから2.19GHz、そして、2.51GHzに上昇する。
【0065】
このような中心周波数の上昇によりプローブと短絡ピンとの間隔、そして四角スパイラルストリップ線路とパッチとの間の間隔が電気的に遠ざかるので、これらの間のカップリングが減少することになる。
【0066】
図16Bは、本発明の実施形態に係るアンテナで短絡ピン数の増加によるインピーダンス特性を示すスミスチャートである。
【0067】
図16Bを参照すれば、本発明の実施形態に係るアンテナにおいて、短絡ピン数の増加によるキャパシタンスの減少はアンテナのインピーダンス軌跡をキャパシティブな領域からインダクティブな領域へ移動させることになり、カップリングの減少はインピーダンス軌跡の大きさを小さくなるようにすることが分かる。
【0068】
以上の図15A乃至図15D、図16A乃至図16Bで注意深く見たように、短絡ピンの数を増加させることによって、反射損失と入力インピーダンスの特性を変化させることができる。
【0069】
また、短絡ピンの位置を変化させることによって、そのような変化を与えることができるが、これに対しては以下の図17乃至図19を通じて説明することにする。
【0070】
図17は、本発明の実施形態に係るアンテナで短絡ピンと給電プローブとの間の距離調節による入力インピーダンスの特性変化を示す説明例示図である。
【0071】
図17は、四角パッチに2つの短絡ピンが間隔g=3.0mmに配列された際、短絡ピンと給電プローブとの間の距離dを調節することによって、アンテナの入力インピーダンス特性が変化することを表したものである。
【0072】
本図面に係る実施形態において、短絡された四角パッチの大きさ、四角スパイラルストリップ線路給電の長さと高さなどの内容は、図16A乃至図16Bで例示したものと同一に設定する。そして、距離dを変数にしてアンテナの入力インピーダンス特性変化を注意深くみる。
【0073】
ここで、図17に図示されたことによれば、距離dは短絡された四角パッチと給電プローブの電磁気的結合程度を決めることになり、アンテナの入力インピーダンスを変化させることになって帯域幅に影響を及ぼす。
【0074】
より詳しくは、短絡ピンとプローブの距離dが1.9mmである時は短絡された四角パッチモノポールとプローブ給電スパイラルストリップ線路モノポールとの間の電磁気的結合が発生しなくなって、インピーダンス軌跡の大きさが小さい。ところが、両モノポールの距離が増加しながら電磁気的結合は順次強く表れることになり、d=7.9mmである時に結合力は最大になってインピーダンス軌跡が最も大きく表れることになる。しかしながら、距離が7.9mmより増加すれば電磁気的結合力はまた弱くなって、図示されたように10.9mmまたは13.9mmではインピーダンス軌跡が小さくなる。
【0075】
したがって、四角パッチの短絡ピンと給電プローブの間隔を調節して電磁気的結合力を変化させることによって、アンテナが最大の帯域幅を有するように設計できることが分かる。
【0076】
図18A乃至図18Cは、本発明の実施形態に係る2つの短絡ピンを有するアンテナ構造で短絡ピン間の距離調節による電流分布を示す説明例示図である。
【0077】
本発明の実施形態に係る2つの短絡ピンを有するアンテナ構造は、四角パッチに2つの短絡ピンを連結した構造であって、四角スパイラルストリップ線路は全長ls=23.73mmと線幅ws=0.5mmであり、スパイラルストリップ線路の高さhf=8.5mmであり、プローブと短絡ピンとの間の間隔はd=4.2mmとする。
【0078】
このような構造で短絡ピンの配列間隔gによる四角パッチでの電流分布は図18A乃至図18Cの通りである。
【0079】
図18A乃至図18Cにおいて、2つの短絡ピンの配列間隔が2.5mm、4.5mm、6.5mmを参照してそれぞれの共振周波数で四角パッチの電流分布から見て、それぞれの場合においてパッチの中央(即ち、短絡ピン間)では電流がほとんど流れないで、パッチの縁部から短絡ピンのみに向けて流れることになって、電流が流れることになる経路が短くなることが分かる。
【0080】
したがって、給電プローブと電磁気的に結合された2つの短絡ピンでは同位相で電流が流れることになって、2つの短絡ピンでの電位差は0となる。
【0081】
そして、四角パッチに連結された短絡ピンの配列間隔が狭い場合にはパッチでの電流分布は短絡ピンが一つである時のように、四角パッチの四方へ同一に流れることになる。しかしながら、短絡ピンの配列間隔が広くなるほど電位差がない2つの短絡ピン間の四角パッチ中央部分では電流が流れない。したがって、四角パッチで電流分布の面積が減少するので短絡された四角パッチの共振周波数は上昇することになる。
【0082】
図19A乃至図19Bは、本発明の実施形態に係る2つの短絡ピンを有するアンテナ構造で短絡ピン間の距離調節による反射損失とインピーダンス変化を示す説明例示図である。
【0083】
図19Aに示すように、2つの短絡ピンの配列間隔が2.5mm、4.5mm及び6.5mmに増加することになれば、アンテナの共振周波数は約2.05GHzから2.4GHzに上昇することが分かる。特に、虚数値を見れば、配列間隔が2.5mmの時は、アンテナのリアクタンスはキャパシタンス成分に表れるけれど、6.5mmに増加しながら四角パッチでのキャパシタンスが減少することになるので、インダクタンス成分が大きくなる。
【0084】
したがって、図16Aと図19Bの結果から、四角パッチに連結された短絡ピンの個数と配列間隔の変化はアンテナのリアクタンス値を変化させることになるので、短絡ピンを調節することによってアンテナの共振周波数を移動させることを確認することができる。
【0085】
このように、四角パッチに連結された短絡ピン数の変化と短絡ピンの位置変化による特性の変化を用いて最適化されたアンテナを設計することができる。
【0086】
【表4】
【0087】
四角パッチの大きさはL=W=11.0mmであり、短絡ピンの直径Φ1 =1.0mm、短絡ピンの配列間隔g=3.0mmとした場合において、四角パッチに連結された短絡ピンが1つ、2つ、3つに増加する際、それぞれの最適化されたアンテナ設計変数を<表4>に表す。
【0088】
この際、短絡ピンの数が増加することにつれて、四角スパイラルストリップ線路の長さlsは40.73mmから19.08mmに減少することになる。これは、短絡ピンの数が増加することによってアンテナのキャパシタンスが減少することになるので、共振がよく起こるためにはアンテナのインダクタンスも共に減少されなければならないためである。
【0089】
また、プローブの高さhfと短絡ピンとプローブとの間の距離dを調節して最大の帯域幅を満たす最適化された設計変数を決定した。
【0090】
図20は<表4>に表した四角パッチに連結された短絡ピンの数による最適化されたアンテナの反射損失を示す例示図である。
【0091】
そして、<表5>は図20に示すような四角パッチに連結された短絡ピンの数に係る最適化されたアンテナの特性を表す。
【0092】
【表5】
【0093】
図20と<表5>を参照すれば、四角パッチに1つの短絡ピンを連結した時、アンテナの帯域幅は"VSWR≦2"を基準にして1.753GHzから2.047GHzまでであり、中心周波数1.9GHzで15.47%を有し、短絡ピンが2つの時は1.995GHzから2.471GHzまでであり、中心周波数2.233GHzで21.32%の帯域幅が得られた。そして、3つの短絡ピンが連結されている時、アンテナは帯域幅が2.197GHzから2.897GHzまでであり、中心周波数2.54GHzで27.56%を有することになる。
【0094】
また、中心周波数で自由空間の波長を基準にしたアンテナの電気的体積は短絡ピンが1つ連結された時、0.07λ0×0.07λ0×0.07λ0であり、2つの時は、0.082λ0×0.082λ0×0.082λ0であり、そして3つの場合には0.093λ0×0.093λ0×0.093λ0であって、電気的大きさが小さいことが分かる。
【0095】
以下の図21A乃至図23Bは、アンテナの短絡ピン数が1つ、2つ、3つである際、それぞれの帯域幅内の周波数でx−z平面と、y−z平面で計算した輻射パターンの例示図である。
【0096】
図21A乃至図23Bにおいて、アンテナは略θ=72゜の主ビーム方向を有し、Φの全方向に輻射されるモノポール形態の輻射パターンを有することを例示する。
【0097】
図21A乃至図21Bは短絡ピンが一つである場合のアンテナの輻射パターンを1.8GHz(a)、2.0GHz(b)に分けて図示したものであって、短絡ピンが増加するほどアンテナの利得が増加することになるが、短絡ピンが1つである時、最大利得は1.8GHzで0.7dBiであり、2.0GHzで1.2dBiである。
【0098】
図22A乃至図22Bは、短絡ピンが2つである場合のアンテナの輻射パターンを2.1GHz、2.4GHzに分けて図示したものであって、短絡ピンが増加するほどアンテナの利得が増加することになるが、短絡ピンが2つの時、最大利得は2.1GHzで3.0dBiであり、2.4GHzで 4.0dBiである。
【0099】
図23A乃至図23Bは短絡ピンが3つである場合のアンテナの輻射パターンを2.3GHz、2.7GHzに分けて図示したものであって、短絡ピンが増加するほどアンテナの利得が増加することになるが、短絡ピンが3つである時、最大利得は2.3GHzで3.5dBiであり、2.7GHzで 4.8dBiである。
【0100】
図24は、3つの短絡ピンを有する場合の又別の実施形態に係る構造図である。
【0101】
図15Cに係る3つの短絡ピンを有する場合とは異に、3つの短絡ピンが一列でなく三角形の形態をなすことができる。この場合、プローブとの距離dとそれぞれの短絡ピン間の距離gが問題となる。
【0102】
この際、プローブとの距離はそれぞれの短絡ピン間を連結した三角形の重心を基準にして距離を計算する。また、それぞれの短絡ピン間の距離は一定であると仮定する。
【0103】
図25は、4つの短絡ピンを有する場合の実施形態に係る構造図である。図25でもそれぞれの短絡ピンは一列に備えられなくて、四角形の形態で備えられる。
【0104】
この場合もプローブとの距離dはそれぞれの短絡ピン間を連結した四角形の重心を基準にして距離を計算する。また、それぞれの短絡ピン間の距離は一定であると仮定する。
【0105】
以上でのように、多数の短絡ピンはパッチの中央に一列で配列されたり、一定の形態の三角形または四角形で具現されることができるが、窮極的には多数の短絡ピンはパッチ上にランダムな形態で具現されることができる。このようにランダムな形態で具現される場合、変数dとgは該当形態によって得られる。
【0106】
以上では本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者は特許請求範囲に記載された本発明の思想及び領域から外れない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させることができる。したがって、特許請求範囲の等価的な意味や範囲に属する全ての変化は全て本発明の権利範囲に属することを明す。
【0107】
以上、本発明の実施形態に対して図示及び説明したが、本発明は前記の実施形態に限るのではなく、特許請求範囲で請求された本発明の要旨から外れない範囲で当該本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば誰でも多様な変動と修正が可能であることは勿論であり、そのような変動と修正はは記載された請求範囲内にあることになる。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1A】四角スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナの正面図を示す。
【図1B】四角スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナの側面図を示す。
【図1C】四角スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナの斜視図を示す。
【図2A】円形スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナの正面図を示す。
【図2B】円形スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナの側面図を示す。
【図3A】フォルデッドストリップ線路給電モノポールアンテナの斜視図を示す。
【図3B】フォルデッドストリップ線路給電モノポールアンテナの部分詳細図を示す。
【図3C】フォルデッドストリップ線路給電モノポールアンテナの正面図を示す。
【図3D】フォルデッドストリップ線路給電モノポールアンテナの側面図を示す。
【図4】アンテナの等価モデルである。
【図5】スパイラルストリップ線路給電のインピーダンス特性と短絡されたパッチが結合されたアンテナのインピーダンス特性を示す図である。
【図6】短絡ピンの直径の変化による反射損失を示す図である。
【図7】スパイラルストリップ線路の高さの変化によるインピーダンス変化を示す図である。
【図8】スパイラル給電線路の長さの変化を示す図である。
【図9A】等価回路とEMシミュレーションの比較により得られた反射損失の変化を示す図である。
【図9B】等価回路とEMシミュレーションの比較により得られたインピーダンス特性の変化を示す図である。
【図10A】円形スパイラルストリップ線路給電アンテナの特性が分る反射損失の変化を示す図である。
【図10B】円形スパイラルストリップ線路給電アンテナの特性が分るインピーダンス特性の変化を示す図である。
【図11A】フォルデッドスパイラルストリップ線路給電アンテナの特性が分る反射損失の変化を示す図である。
【図11B】フォルデッドスパイラルストリップ線路給電アンテナの特性が分るインピーダンス特性の変化を示す図である。
【図12A】x−z平面において、1.95GHzで計算されたアンテナの輻射パターンを示す図である。
【図12B】y−z平面において、1.95GHzで計算されたアンテナの輻射パターンを示す図である。
【図13A】x−z平面において、2.1GHzで計算されたアンテナの輻射パターンを示す図である。
【図13B】y−z平面において、2.1GHzで計算されたアンテナの輻射パターンを示す図である。
【図14】x−y平面で計算されたアンテナの輻射パターンを示す図である。
【図15A】本発明の実施形態に係るアンテナで短絡ピンの数を変化させた場合の構造図である。
【図15B】本発明の実施形態に係るアンテナで短絡ピンの数を変化させた場合の構造図である。
【図15C】本発明の実施形態に係るアンテナで短絡ピンの数を変化させた場合の構造図である。
【図15D】本発明の実施形態に係るアンテナで短絡ピンの数を変化させた場合の構造図である。
【図16A】本発明の実施形態に係るアンテナで四角パッチに連結された短絡ピンの数を変化させた時のアンテナの反射損失を示す例示図である。
【図16B】本発明の実施形態に係るアンテナで四角パッチに連結された短絡ピンの数を変化させた時のアンテナのインピーダンス変化を示す例示図である。
【図17】本発明の実施形態に係るアンテナで短絡ピンと給電プローブとの間の距離調節による入力インピーダンス特性の変化を示す説明例示図である。
【図18A】本発明の実施形態に係る2つの短絡ピンを有するアンテナ構造で短絡ピン間の距離調節による電流分布を示す説明例示図である。
【図18B】本発明の実施形態に係る2つの短絡ピンを有するアンテナ構造で短絡ピン間の距離調節による電流分布を示す説明例示図である。
【図18C】本発明の実施形態に係る2つの短絡ピンを有するアンテナ構造で短絡ピン間の距離調節による電流分布を示す説明例示図である。
【図19A】本発明の実施形態に係る2つの短絡ピンを有するアンテナ構造で短絡ピン間の距離調節による反射損失を示す説明例示図である。
【図19B】本発明の実施形態に係る2つの短絡ピンを有するアンテナ構造で短絡ピン間の距離調節によるインピーダンスの変化を示す説明例示図である。
【図20】表4で表した四角パッチに連結された短絡ピンの数による最適化されたアンテナの反射損失を示す例示図である。
【図21】短絡ピンが一つである場合のアンテナの輻射パターンを1.8GHz、2.0GHzに分けて示す図である。
【図22】短絡ピンが2つである場合のアンテナの輻射パターンを2.1GHz、2.4GHzに分けて示す図である。
【図23】短絡ピンが3つである場合のアンテナの輻射パターンを2.3GHz、2.7GHzに分けて示す図である。
【図24】3つの短絡ピンを有する場合の更に別の実施形態に係る構造図である。
【図25】4つの短絡ピンを有する場合の実施形態に係る構造図である。
【符号の説明】
【0109】
10 パッチ
12 スパイラルストリップ線路
14 プローブ
16 短絡ピン
18a 誘電体基板
18b 誘電体基板
20 接地面
22 同軸線
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナに関し、スパイラル(spiral)形態とフォルデッド(folded)形態、螺旋(helix)形態などからなる約λ0/4(但し、λ0は自由空間での波長)の長さを有するストリップ線路プローブと短絡されたパッチを電磁気的に結合した構造の小型広帯域モノポールアンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の無線通信システムは移動通信端末機(Cellular Phone)、個人携帯通信(PCS)、IMT−2000、個人携帯情報端末機(PDA)等、多様に速い速度で発展しており、市場規模も急速に成長している。最近、活発に研究、開発されている第3世代の移動通信であるIMT−2000ではCellular、PCSから提供される音声と低速データは勿論、高速データとマルチメディアサービスを提供する。このような多様な移動通信システムの成長と共に高性能の小型個人携帯用端末機が研究されており、端末機の小型化のためには内蔵型小型アンテナの装着が必須的であるということができる。
【0003】
既存の大部分の端末機にはヘリカルアンテナとモノポールアンテナのような外部リトラクタブル(retractable)アンテナが使われているが、外部引入/引出(retractable)アンテナは端末機の小型化に問題点として指摘されている。外蔵型アンテナの問題点を解決するために研究されている内蔵型小型アンテナは板形逆Fアンテナ(planar inverted F antenna: PIFA)と短絡マイクロストリップアンテナ(short-circuit microstrip antenna)などが提案された。
【0004】
このような構造は設計が簡単な長所があるけれど、帯域幅が狭いという問題がある。PIFAアンテナと短絡マイクロストリップアンテナの帯域幅の問題を解決するために2線式正常モードヘリカルアンテナ(normal mode helical antenna: NMHA)、二重ストリップミアンダーラインアンテナ、二重線路PIFAアンテナとPIFAアンテナに寄生パッチを積層させる方法が提案された。[これらアンテナに関する詳細な事項は、1] K. Noguchi, M. Misusawa, T. Yamaguchi, and Y. Okumura, "Increasing the bandwidth of a meander line antenna consisting of two strips," IEEE AP-S Int. Symp. Digest, pp. 2198-2201, vol. 4, Montreal, Canada, July 1997; 2) K. Noguchi, M. Misusawa, M. Nkahama, T. Yamaguchi, Y. Okumura, and S. Betsudan, "Increasing the bandwidth of a normal mode helical antenna consisting of two strips," IEEE AP-S Int. Symp., pp. 782-785, vol. 2, Atlanta, USA, June 1998; 3) M. Olmos, H. D. Hristov, and R. Feick, "Inverted-F antennas with wideband match performance," Electron. Lett., vol. 16, no. 38, pp. 845-847, Aug. 2002; 4) S. Sakai and H. Arai, "Directivity gain enhancement of small antenna by parasitic patch," IEEE AP-S Int. Symp., pp. 320-323, vol. 1, Atlanta, USA, June 1998.などを参照されたい]。この中で、ミアンダーラインアンテナは2線式NMHAとPIFAアンテナより広い周波数範囲で伝送線路モードであるバランスモード(balance mode)によるリアクタンス成分を輻射モードであるアンバランスモード(unbalance mode)にて相殺させることができるが、広い帯域幅を得ることは困難である。
【0005】
広い帯域幅を得るためのもう一つの方法には、L−ストリップ給電またはL−プローブ給電に短絡面(shorting wall)を有するパッチを結合させて動作させる方法とPIFAアンテナと短絡された寄生パッチを電磁気的に連結させる方法などがある。[これに関するより詳細な事項は、1] C. L. Lee, B. L. Ooi, M. S. Leong, P. S. Kooi, and T. S. Yeo, "A novel coupled fed small antenna," Asia-Pacific Microwave Conf., pp. 1044-1047, vol. 3, Taipei, Taiwan, Dec. 2001; 2] Y. X. Gou, K. M. Luk, and, K. F. Lee, "L-probe proximity-fed short-circuited patch antennas," Electron. Lett., vol. 24, no. 35, pp. 2069-2070, Nov. 1999; 3] Y. J. Wang, C. K. Lee, W. J. Koh, and Y. B. Gan, "Design of small and broad-band internal antennas for IMT-2000 mobile handsets," IEEE Trans. Microwave Theory Tech., vol. 49, no. 8, Aug. 2001を参照されたい]。このような構造は30%以上の帯域幅を満たすことができるが、L−ストリップ給電線と短絡されたパッチが共振周波数の約λ0/4の長さを有しなければならないので、アンテナの大きさを減少させることに限界がある。
【0006】
例えば、アンテナ装置と携帯用無線通信装置(Antenna apparatus and a portable wireless communication apparatus)という題目の米国特許番号第6,452,558号はPIFA(planar inverted F antenna)アンテナとモノポールアンテナを接触させて連結した構造であって、ダイバシティ(diversity)アンテナで設計したことを開示する。受信アンテナを2つ使うことによって、電波を受信する経路を2つに作ることになって、無線受信段において同一な信号が互いに異なる種種なる大きさと位相を有して受信されるフェーディング現像が補正できるように設計したものである。
【0007】
又別の例として、二重フォルドされたモノポールアンテナ(Double-folded monopole)という題目の米国特許番号第5,289,198号はワイヤーモノポールアンテナを折畳んで構成したアンテナを開示する。このアンテナは全長が共振周波数の1.0λ0の長さを有し、動作自体が進行波を用いる。電磁気的カップリングを用いて短絡されたパッチをモノポールアンテナとして動作させない特徴がある。
【0008】
延いては、また"移動端末機用小型印刷螺旋形アンテナ"という題目の大韓民国特許出願番号第10−2001−7000246号が提示するアンテナ構造は、スパイラル形態で具現したモノポールアンテナであって、接地ポストを用いてスパイラル形態のモノポールアンテナに直接連結してインピーダンスを整合する方法を取る。これらアンテナは以下に説明する本発明のアンテナとは基本的に異なる構造と特性を有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、モノポールアンテナの単一の広帯域幅、または、デュアル帯域幅の具現が容易であり、小型で、かつ、共振周波数が低く、別途の整合回路がなくてもインピーダンス整合をなすことができる構造のモノポールアンテナを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するための本発明によれば、小型広帯域モノポールアンテナは長さが略0.25λ0(但し、λ0は自由空間での波長)であるストリップ線路プローブと短絡されたパッチを含んで提供される。広い周波数帯域幅は電磁気的に結合して給電する構造となり、前記ストリップ線路給電での直列共振と前記短絡されたパッチが前記ストリップ線路給電によりカップリングされて発生する並列共振とが結合して広い周波数帯域幅を有することを特徴とするモノポールアンテナが提供される。
【0011】
前記アンテナにおいて、前記ストリップ線路プローブは、その形態がスパイラル(spiral)形態、螺旋(helix)形態、そして、直線のストリップ線路を折畳んで具現されたフォルデッド(folded)形態のうち、いずれか一つである。銅線はまたストリップ線路の代りに使用されることができる。
【0012】
このような形態と長さで設計することによってアンテナは最小の面積で共振長さを有するように設計されることができる。
【0013】
アンテナ大きさの小型化と広い帯域幅を得るために、キャパシタンス成分のモノポールアンテナで動作する短絡されたパッチを誘導成分のモノポールアンテナとしてストリップ線路のプルーフを電磁気的に結合することが好ましい。
【0014】
より広い帯域幅を得るために、ストリップ線路給電の共振周波数と短絡されたパッチの共振周波数の調節が可能なのでそれぞれの共振が隣接した周波数で発生するように設計することが好ましい。延いては、共振が互いに異なる周波数で発生するようにしてデュアル帯域を有するように設計することができる。
【0015】
本発明が提案するアンテナは小型アンテナであって、ストリップ線路給電と短絡されたパッチがそれぞれの共振周波数で全方向性のモノポール輻射パターンを有する。したがって、移動通信端末機の内蔵型アンテナとしてコンピュータの位置に制約なしにデータを送受信できるので、無線近距離通信網(Wireless LAN)などの使用に適している。
【発明の効果】
【0016】
以上、本発明はスパイラル形態とフォルデッド(folded)形態からなるストリップ線路給電と短絡されたパッチを電磁気的に結合した形態のモノポールアンテナを提案して、等価モデルを提示した。本発明のアンテナは、短絡されたパッチのキャパシタンス成分をストリップ給電線路のインダクタンス成分で補償することによって、広い帯域の帯域幅が得られる長所を有する。また、アンテナ設計変数の調節により短絡されたパッチとストリップ給電線路の共振周波数の調節が可能なので、広い単一帯域幅とデュアル帯域幅の具現が容易である。即ち、短絡されたパッチをストリップ線路給電とのカップリングにより電磁気的に連結することによって、ストリップ線路給電による共振と短絡されたパッチの共振を結合して広い帯域幅が得られる。したがって、アンテナはストリップ線路と短絡されたパッチの設計変数を調節することによって、インダクタンスとキャパシタンスを変化させることができる。このように、インダクタンスとキャパシタンスを調節してストリップ線路による共振と短絡されたパッチの共振を調節して共振周波数を変化させることによって、広い帯域幅またはデュアル帯域特性を有するアンテナを設計することができる。
【0017】
また、短絡されたパッチは高い誘電率の誘電体を使用することによって、アンテナ構造の大きさを小さくすることができる。ストリップ給電線路はスパイラル、フォルデッド、ヘリカル形態などの変形された形態で具現することによって、最小の大きさで最大の共振長さを有するようにする設計が可能である。変形されたストリップ給電線路の全長は共振周波数の約0.25λ0の長さを有することになる。即ち、本発明が提案するアンテナ構造は給電のためのストリップ線路を変形させて最小の体積で共振周波数の0.25λ0共振長さを有するモノポールアンテナを具現することによって大きさを小型化することができる。
【0018】
延いては、短絡されたパッチとストリップ給電線路を電磁気的カップリングを用いてインピーダンス整合特性を調節することが可能である。本発明のアンテナ構造はアンテナ自体で短絡されたパッチのキャパシタンスとストリップ給電線路のインダクタンスが調節できるので、別途の整合回路がなくてもインピーダンス整合特性を向上させて広い帯域の帯域幅が得られる。
【0019】
四角スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナとフォルデッドストリップ線路給電モノポールアンテナの場合、中心周波数2.0GHzで16.5%の帯域幅を有し、円形スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナは中心周波数2.15GHzで17.4%の帯域幅を得た。アンテナは帯域幅内でθ=65゜方向に最大輻射を表す全方向性のモノポールの輻射パターンを有することになる。したがって、提案したアンテナはCellular、PCS、IMT−2000、PDA、WLAN等、地上用移動通信端末機に内蔵型アンテナとして適するということができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の好ましい実施形態に対して詳細に説明する。付いて来る内容の本来の技術と詳細な描写及び統合説明は簡潔のために省略した。
【0021】
本発明は、種種なる構造のモノポールアンテナを開示する。図1A、図1B、図1Cは、その最初の例として、四角スパイラルストリップ線路12給電モノポールアンテナの構造を図示する。スパイラルストリップ線路12給電は直四角形態であって、スパイラルストリップ線路12の全長はlsであり、線路幅はwsである。スパイラルストリップ線路12は接地面20からhfの高さで直径Φ1の同軸線22によりプローブ14給電をする。スパイラルストリップ線路12の長さlsと接地面20からのプローブ14の高さhfの和は共振周波数での約0.25λ0をなすことになる。一般に、接地面20に垂直な方向に立てて具現したモノポールアンテナの場合、共振周波数の約0.25λ0の共振長さを有することになる。したがって、スパイラル形態で給電を具現することによって最小の体積で最大の共振長さを有するモノポールアンテナを設計することができる。また、スパイラルストリップ線路12給電は直列RLC回路に等価化させることができる。直列RLC回路において、Rは輻射抵抗、Lはストリップ線路12とプローブ14の直列インダクタンス、Cはストリップ線路12のキャパシタンスである。しかしながら、スパイラルストリップ線路12給電の大きさを減少させるために垂直な方向への高さを減らし、スパイラル形態で構成する。しかしながら、設計構成は給電の輻射抵抗の減少をもたらす。したがって、スパイラルストリップ線路12給電の共振周波数は垂直形態のモノポールと比較して共振特性が低下されることになる。
【0022】
スパイラルストリップ線路12給電の共振特性を向上させて、共振帯域幅を向上させるために短絡されたパッチ10をスパイラルストリップ線路12給電とプローブ14を電磁気的に結合する。短絡されたパッチ10は正四角形態であって、長さL、幅W、高さhであり、パッチ10の中央地点を直径Φ2の短絡ピン16を用いて接地面20と連結される。短絡されたパッチ10の大きさを減少させるためにパッチ10の下面には高誘電率の誘電体基板18aが付加される。誘電体基板18bは接地面20にさらに付加される。四角スパイラルストリップ線路のプローブ14と短絡されたパッチの短絡ピン16との間の間隔はdとする。短絡されたパッチ10はスパイラルストリップ線路12給電のインピーダンス整合特性を向上させると共に、給電線から電磁気的結合の影響により共振を起こすことになって、キャパシタンス成分のパッチ10が結合されたモノポールアンテナとして動作することになる。また、短絡されたパッチ10は並列RLC共振回路に等価化される。したがって、スパイラルストリップ線路給電アンテナは直列共振を有するスパイラルストリップ線路12給電とスパイラルストリップ線路12と電磁気的に結合して並列共振をする短絡されたパッチ10が各々モノポールアンテナとして動作することになる。アンテナはストリップ線路12給電と短絡されたパッチ10のインダクタンスとキャパシタンスの調節により共振特性の調節が可能になり、このような特性を用いて広い単一帯域またはデュアル帯域特性を有するようにアンテナを設計することができる。
【0023】
図2Aと図2Bは、本発明に係るモノポールアンテナの2番目の例であって、円形スパイラルストリップ線路32給電モノポールアンテナの構造を図示する。円形スパイラルストリップ線路32の全長はlsであり、線路幅はwsである。スパイラルストリップ線路32は接地面40からhfの高さで直径Φ1の同軸線によりプローブ給電する。スパイラルストリップ線路32の長さlsと接地面40からのプローブ34の高さhfの和は共振周波数での約0.25λ0をなすことになる。円形スパイラルストリップ線路32給電と電磁気的に結合した短絡された円形パッチ30は直径2ρ、高さhであり、パッチ30の中央地点を直径Φ2の短絡ピン36を用いて接地面40と連結される。短絡された円形パッチ30の短絡ピン36と円形スパイラル給電の垂直プローブ34との間の間隔はdとなる。図1A、図1B、図1Cの場合と同様に、円形パッチ30の下面には高誘電率の誘電体基板38aが付加される。そして、誘電体基板38bも接地面40に付加される。
【0024】
スパイラル形態のストリップ線路を若干変形すれば螺旋形(helix type)のストリップ線路を作ることができる。但し、螺旋形で作ってもストリップ線路の長さは約0.25λ0と同一にしなければならない。
【0025】
3番目の例として、図3A乃至3Dは、フォルデッドストリップ線路52とプロープ54、短絡されたパッチ50を含んで給電モノポールアンテナの構造を図示する。フォルデッドストリップ線路形態の給電は図3Aの斜視図に図示されたように、直線のストリップ線路52を折畳んで具現した形態であって、上板ストリップ線路52aと下板ストリップ 線路52Bとから構成される。そして、上板ストリップ線路52aと下板ストリップ線路52Bはwsの幅を有し、それら間の垂直間隔はhf2としてストリップに連結される。プロープ54は接地面20からhfの高さで直径Φ1を有する。フォルデッドストリップ線路52の全長と接地面60からプローブ54の高さhf1の和は共振周波数での約0.25λ0をなすことになる。図3Cは短絡されたパッチ50を給電と電磁気的に結合させたアンテナの平面図である。短絡されたパッチ50は、長さL、幅Wの四角形パッチであり、接地面60での高さhを有し、パッチ50の中央地点は直径Φ2の短絡ピン56を用いて接地面60と連結される。短絡ピン56とフォルデッドストリップ線路52給電の垂直プローブ54との間の間隔はdと決める。前記の場合と同様に、四角形パッチ50の下面には高誘電率の誘電体基板58aが付加される。そして、誘電体基板58bも接地面60に付加される。
【0026】
前記に表したアンテナ構造は直列RLC共振回路で動作するストリップ線路給電と並列RLC共振回路である短絡されたパッチを電磁気的に結合した形態であって同一な動作原理を有することになる。
【0027】
次に、本発明に係るモノポールアンテナの設計方案と特性を説明する。本発明者はアンテナの設計のための電磁気(EM)シミュレーションはジランド(Zeland)社のIE3D装備で遂行した。パッチ10の下面に付加される誘電体基板18aとしては、比誘電率εr1=10.2であり、厚さh1=1.27mmであるRT Duroid 6010基板を使用し、接地面20の上面に付加される誘電体基板18bとしては、比誘電率εr2=3.38を有し、厚さh2=0.813mmであるRO 4003基板を使用して、無限グラウンド(infinite-ground)でシミュレーションした。また、アンテナの等価モデル具現のための回路設計はアジレント(Agilent)社のADSを用いてシミュレーションした。
【0028】
図1A乃至図1Cのアンテナ構造は、図4の等価モデルに表すことができる。図1のアンテナで四角スパイラルストリップ線路(12または80)はλ0/4のモノポールアンテナで動作することになり、直列RLC共振回路で等価化させることができることになる。四角スパイラルストリップ線路(12または80)を直線のストリップ線路と仮定すれば、ストリップ線路のインダクタンスLstrip(nH)の初期設計値は次のように求められる。下記の <数式1>乃至<数式2>に関するより詳細な説明は" C. S. Walker, Capacitance, Inductance, and Crosstalk Analysis, Boston: Artech House Inc., 1990"に記載されている。
【0029】
【数1】
【0030】
【数2】
【0031】
<数式1>と<数式2>において、wsとlsは四角スパイラルストリップ線路12の幅と全長である。また、Kgは補正係数(correction factor)であり、hfはストリップ線路12の高さを表す。スパイラルストリップ線路給電のプローブをビア(via)と仮定すれば、プローブ14でのインダクタンスLprobe(nH)は<数式3>と<数式4>のように求められる。これに関するより具体的な<数式3>と<数式4>の内容は、"M. E. Goldfard and R. A. Pucel, 'Modeling via hole grounds in microstrip', IEEE Microwave Guided Wave Lett., vol. 1, no. 6, pp.135-137, June 1991"を参照されたい。
【0032】
【数3】
【0033】
【数4】
【0034】
<数式3>と<数式4>において、Φ1はプローブ14の直径、hfはプローブ14の高さを表す。したがって、プローブ14とスパイラルストリップ線路12の全体インダクタンスLseはLstripとLprobeの和で表すことができる。
【0035】
短絡されたパッチ(10または70)は、給電でストリップ線路12とプロープ14がカップリングされて動作するキャパシタンス成分のモノポールアンテナであって、並列RLC共振回路で動作する。短絡ピン16のインダクタンスは<数式3>を使用して求められる。短絡されたパッチ10と接地面20との間の誘電率を自由空間(εr=1)と仮定すれば、並列RLC共振回路でパッチ10のキャパシタンスCp(pF)とパッチ10外部キャパシタンスCpe(pF)の初期設計値は次の<数式5>と<数式6>を使用して求められる。これに関する詳細な事項は"C. H. Friedman, 'Wide-band matching of a small disk-loaded monopole', IEEE Trans. Antennas Propagat., vol. AP-33, No. 10, pp. 1142-1148. Oct. 1985."と"H. Foltz, J. S. McLean, and L. Bonder, 'Closed-form lumped element models for folded, disk-loaded monopoles', IEEE AP-S Int. Symp., pp. 576-579, vol. 1, 2002."を参照されたい。
【0036】
【数5】
【0037】
【数6】
【0038】
前記に表した<数式4>を用いて四角スパイラルストリップ線路12給電の直列インダクタンスと短絡されたパッチ10の並列キャパシタンスの初期設計値を<数式5>と<数式6>で決めることができる。しかしながら、初期設計式にはパッチ10と接地面20との間の誘電率の変化、短絡されたパッチ10で給電線によるキャパシタンスの変化とスパイラルストリップ線路12と短絡されたパッチ10との間でのカップリング影響などが考慮されていない。したがって、上記の式だけでは正確な結果が得られないので、シミュレーションによる最適化が必要である。図2A乃至図2Bと図3A乃至図3Dのアンテナ構造でも図1A乃至図1Cと同一な動作原理を有することになるので、等価回路は同一になる。前記で言及した色々な実施形態において、ストリップ線路の長さはアンテナのデザイン案によって0.24λ0または0.26λ0に計算されることもあるが、略0.24λ0〜0.26λ0の長さならば好ましい設計特性が得られ、理論的には0.25λ0の長さが最適であることを明らかにしようとする。
【0039】
図5には、図1A乃至図1Cの四角スパイラルストリップ線路給電自体のインピーダンス変化とスパイラルストリップ線路給電に短絡されたパッチが結合されたアンテナのインピーダンスの変化を表す。図1Aで四角スパイラルストリップ線路12の長さはls=37.2mmであり、プローブ14の高さはhf=7.5mmである。短絡されたパッチ10は長さL=11.0mm、幅W=11.0mm、高さh=11.0mm、短絡ピン16の直径Φ2は1.6mmであり、四角スパイラルストリップ線路12のプローブ14と短絡されたパッチ10の短絡ピン16との間の間隔d=3.6mmである。四角スパイラルストリップ線路12給電は共振周波数が2.0GHzであるモノポールアンテナである。実線で表示された四角スパイラルストリップ線路12給電のインピーダンス変化から見て、プローブ給電をスパイラル形態にすることで、最小の体積で最大の物理的共振長さを有することができるので、モノポールアンテナ構造の大きさを減少させることができるが、共振周波数の波長に比べて給電の高さが低いので、輻射抵抗が低くなってスパイラルストリップ線路自体の共振特性はそれほど良いのではないことが分かる。四角スパイラルストリップ線路12給電に短絡されたパッチ10を連結した時のインピーダンスの変化から見て、スパイラルストリップ線路12の直列共振と給電からカップリングされて動作する短絡されたパッチ10の並列共振とが結合されて、二重共振の形態で表れることが分かる。
【0040】
図6は、図1Aのアンテナでパッチ10の短絡ピン16の直径変化によるアンテナの反射損失特性変化を表す。パッチの短絡ピン16の直径が1.4mm、1.6mm、1.8mmに増加することにつれて、低い共振周波数fLが1.83GHzから1.95GHzまで高まることになり、高い共振周波数fHは約2.1GHzに維持される。短絡されたパッチ10はfLの共振周波数を有することになり、fHはスパイラルストリップ線路12の共振周波数となる。パッチ10の短絡ピン16の直径が増加することにつれて、短絡ピン16でのリアクタンスはキャパシティブな値を有することになる。したがって、短絡されたパッチ10の共振周波数は高まることになるので、短絡されたパッチ10の共振周波数fLを高い周波数に移動させることになる。
【0041】
図7は、図1Aの四角スパイラルストリップ線路12給電の高さを変化させたアンテナのインピーダンス変化を表す。短絡ピン16の直径が1.6mmである時、スパイラル給電線路12の高さhfを6.5mmから8.5mmに高めると、短絡されたパッチ10とスパイラルストリップ線路12の間隔が減ることになる。また、短絡ピン16とプルーブ14との間のカップリング地域が増加し、短絡されたパッチ10とスパイラルストリップ線路12給電との間のカップリング地域が短くなる。したがって、パッチとスパイラルストリップ線路12のカップリングが増加することになるので、インピーダンス軌跡は大きくなり、スパイラルストリップ線路のインダクタンスが増加してインピーダンス軌跡はスミスチャートで上に動くことになる。
【0042】
図8は、図1Aの四角スパイラルストリップ線路12給電の長さを変化させたアンテナの反射損失を表す。以前の場合と同様に、給電部のスパイラル12の長さLsを35.2mmから39.2mmまで変化させた。その結果、スパイラル12の長さを増加させることによって、スパイラルストリップ線路のインダクタンスが増加することになって、共振周波数fHは2.19GHzから2.05GHzに低くなる。
【0043】
図6、図7、そして図8の結果から短絡されたパッチ10とスパイラルストリップ線路12とプロープ14の給電の変数を調整することによって、インダクタンスとキャパシタンスを変化させて共振周波数fLとfHの調節が可能であることが分かる。スパイラルストリップ線路12と短絡されたパッチ10の共振周波数を隣接するように位置させて広い単一帯域が得られ、互いに異なる周波数に位置させてデュアル帯域がなされるように設計することができる。
【0044】
図9A乃至図9Bは、図1A乃至図1Cのアンテナで等価回路とEMシミュレーションを通じて得た最適化されたアンテナの反射損失とインピーダンス変化を表す。そして、<表1>は最適化されたアンテナ設計変数の例を表す。図9Aと図9Bの反射損失で等価回路を回路シミュレータ(circuit simulator)を用いて計算した結果とEMシミュレーションとを比較して見れば、共振周波数が類似するように表れることを確認することができる。EMシミュレーションでアンテナはVSWR(Voltage Standing Wave Ratio)≦2を基準にして1.835GHzから2.17GHzまで約16.5%の帯域幅を表す。図9Bはインピーダンスの変化を比較したことを表す。結果を見れば、2つの計算値が類似するように表れることになる。等価回路とEMシミュレーションで変数調整に対してインピーダンスの変化が若干の差を表すことは、等価回路では変数の調整に対してインダクタンスの変化だけを考慮したが、EMシミュレーションではインダクタンスの変化の以外にキャパシタンスの変化と電磁気的現象まで考慮して計算された結果であるためである。しかしながら、結果から等価回路を通じてインダクタンスとキャパシタンスを変化させることによって、アンテナの特性が調整できることが分かる。
【0045】
<表1>は四角スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナの最適化された設計変数を例示したものである。
【0046】
【表1】
【0047】
図10A乃至図10Bは、図2(a)乃至図2Bの円形スパイラルストリップ給電モノポールアンテナでEMシミュレーションを通じて得た最適化されたアンテナの反射損失(Return Loss)とインピーダンス変化を表す。そして、<表2>は最適化されたアンテナ設計変数の例を表す。図10Aの反射損失を見れば、VSWR≦2を基準にして1.965GHzから2.34GHzまで約17.4%の帯域幅を表す。図10Bは、インピーダンスの変化を比較したことを表す。円形スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナと四角スパイラルストリップ線路アンテナの結果(図9A乃至図9Bと図10A乃至図10B)を比較して見れば、円形スパイラルストリップ線路アンテナの共振がより高い周波数で表れることになる。これは円形パッチのキャパシタンスが四角パッチのキャパシタンスより少ない値を有することになって共振周波数が上昇した結果である。
【0048】
<表2>は円形スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナの最適化された設計変数を表したものである。
【0049】
【表2】
【0050】
図11は、図3Aのフォルデッドストリップ線路給電モノポールアンテナでEMシミュレーションを通じて得た最適化されたアンテナの反射損失とインピーダンス変化を表す。表3に最適化されたアンテナ設計変数の例を表す。図11Aの反射損失を見れば、VSWR≦2を基準にして1.835GHzから2.165GHzまで約16.5%の帯域幅を表す。図11Bはインピーダンスの変化を比較したことを表す。フォルデッドストリップ線路アンテナの結果から四角スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナと類似の特性を表すことが分かる。
【0051】
そして、<表3>はフォルデッドストリップ線路給電モノポールアンテナの最適化された設計変数を表すものである。
【0052】
【表3】
【0053】
図12A乃至図12Bと図13A乃至図13Bは、図1Cの四角スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナにおいて、帯域幅内の周波数である1.95GHzと2.1GHzで、x−z平面とy−z平面に切断した輻射パターンの断面図である。図12A乃至図12Bと図13A乃至図13Bは1.95GHzと2.1GHzでモノポール形態の輻射パターンを有することになる。また、帯域幅内で輻射パターンは主ビーム方向に対して同一偏波と交差偏波の差は30dB以上の優れる線形偏波を有することになる。x−z平面とy−z平面を比較した際、y−z平面で交差偏波が高く表れることは、アンテナ構造の非対称性による影響である。
【0054】
図14は、1.95GHzと2.1GHzで主ビーム方向であるアンテナに水平のx−y平面で切断した輻射パターンである。図14において、主ビーム方向に対してアンテナ平面に対してEθが全方向性の輻射パターンを有することが確認できる。モノポール形態の全方向性の輻射パターンは地上用移動通信に適した輻射パターン特性である。主ビーム方向であるアンテナの利得は帯域幅で2dBi以上の値を有することになる。
【0055】
本発明の他の実施形態では、短絡ピンの個数によってアンテナの特性が変化する種種なる構造のモノポールアンテナを開示する。
【0056】
図15A乃至図15Dは、本発明の実施形態に係るアンテナで短絡ピンの数を変化させた場合の構造図である。
【0057】
図15A乃至図15Cに図示されたアンテナは、多数の短絡ピンを連結した四角パッチ150と、プローブ153給電された四角スパイラルストリップ線路151とから構成されている。
【0058】
ここで、図15A乃至図15Cは、各々1つ、2つ、そして3つの短絡ピンを四角パッチ150に連結した構造の正面図であり、図15Dは本発明の実施形態に係るアンテナの側面図である。
【0059】
ここで、四角パッチ150は長さL、幅Wの四角形態であり、hの高さに位置している。四角パッチ150と連結された短絡ピンは1つである時はパッチの中央に位置したのであり(152)、2つ以上の時はパッチ150の中央からy軸方向に配列して接地面と連結させた(154、155)。そして、短絡ピンは同一な直径Φ1を有し、配列間隔はgである。
【0060】
そして、四角スパイラルストリップ線路151は全長ls、幅はwsを有し、高さhfで直径Φ2であるプローブ153により給電された。この際、プローブ153の直径が四角スパイラルストリップ線路151の幅より大きいため、四角スパイラルストリップ線路151の端部には一辺の長さaを有する小型正四角形パッチを使用してプローブ153と連結した。四角パッチ150の短絡ピン(152、154及び155中の一つ)と四角スパイラルストリップ線路151給電のプローブ153はdの距離に離れて電磁気的に連結されている。そして、図1A乃至図1Cの実施形態と同様に、パッチ150の下面には高誘電率の誘電体基板156aが付加され、接地面の上面も誘電体158が付加される。
【0061】
以下では、本発明の実施形態に係るアンテナの説明のために、上記の図1A乃至図1Cでのようなデータを用いてシミュレーションすることにする。
【0062】
図16A乃至図16Bは、本発明の実施形態に係るアンテナで四角パッチに連結された短絡ピンの数を変化させた際、アンテナの反射損失とインピーダンス変化を示す例示図である。
【0063】
図16A乃至図16Bにおいて、四角パッチ150の大きさはL=W=11.0mmであり、短絡ピンの直径Φ1=1.0mmである。そして、四角パッチに1つの短絡ピンを連結した場合には四角パッチの正中央に短絡ピンを位置させたのであり、多数の短絡ピンを連結した時は短絡ピンを四角パッチの中心からy軸方向にg=3.0mmの間隔で配列した。また、四角スパイラルストリップ線路は全長ls=29.68mmと線幅ws=0.5mmであり、四角スパイラルストリップ線路と連結されたプローブは、直径Φ2=0.86mmと高さhf=8.4mmであり、プローブと短絡ピンとの間の間隔はd=3.9mmである。
【0064】
ここで、短絡ピンの数が増加することにつれて、四角パッチで短絡ピンが占める面積が増加してパッチのキャパシタンスは減少することになる。したがって、図16Aに示すように、アンテナの反射損失(Return Loss)では短絡ピンの数が1つから3つに増加することによって、アンテナの中心周波数が約1.69GHzから2.19GHz、そして、2.51GHzに上昇する。
【0065】
このような中心周波数の上昇によりプローブと短絡ピンとの間隔、そして四角スパイラルストリップ線路とパッチとの間の間隔が電気的に遠ざかるので、これらの間のカップリングが減少することになる。
【0066】
図16Bは、本発明の実施形態に係るアンテナで短絡ピン数の増加によるインピーダンス特性を示すスミスチャートである。
【0067】
図16Bを参照すれば、本発明の実施形態に係るアンテナにおいて、短絡ピン数の増加によるキャパシタンスの減少はアンテナのインピーダンス軌跡をキャパシティブな領域からインダクティブな領域へ移動させることになり、カップリングの減少はインピーダンス軌跡の大きさを小さくなるようにすることが分かる。
【0068】
以上の図15A乃至図15D、図16A乃至図16Bで注意深く見たように、短絡ピンの数を増加させることによって、反射損失と入力インピーダンスの特性を変化させることができる。
【0069】
また、短絡ピンの位置を変化させることによって、そのような変化を与えることができるが、これに対しては以下の図17乃至図19を通じて説明することにする。
【0070】
図17は、本発明の実施形態に係るアンテナで短絡ピンと給電プローブとの間の距離調節による入力インピーダンスの特性変化を示す説明例示図である。
【0071】
図17は、四角パッチに2つの短絡ピンが間隔g=3.0mmに配列された際、短絡ピンと給電プローブとの間の距離dを調節することによって、アンテナの入力インピーダンス特性が変化することを表したものである。
【0072】
本図面に係る実施形態において、短絡された四角パッチの大きさ、四角スパイラルストリップ線路給電の長さと高さなどの内容は、図16A乃至図16Bで例示したものと同一に設定する。そして、距離dを変数にしてアンテナの入力インピーダンス特性変化を注意深くみる。
【0073】
ここで、図17に図示されたことによれば、距離dは短絡された四角パッチと給電プローブの電磁気的結合程度を決めることになり、アンテナの入力インピーダンスを変化させることになって帯域幅に影響を及ぼす。
【0074】
より詳しくは、短絡ピンとプローブの距離dが1.9mmである時は短絡された四角パッチモノポールとプローブ給電スパイラルストリップ線路モノポールとの間の電磁気的結合が発生しなくなって、インピーダンス軌跡の大きさが小さい。ところが、両モノポールの距離が増加しながら電磁気的結合は順次強く表れることになり、d=7.9mmである時に結合力は最大になってインピーダンス軌跡が最も大きく表れることになる。しかしながら、距離が7.9mmより増加すれば電磁気的結合力はまた弱くなって、図示されたように10.9mmまたは13.9mmではインピーダンス軌跡が小さくなる。
【0075】
したがって、四角パッチの短絡ピンと給電プローブの間隔を調節して電磁気的結合力を変化させることによって、アンテナが最大の帯域幅を有するように設計できることが分かる。
【0076】
図18A乃至図18Cは、本発明の実施形態に係る2つの短絡ピンを有するアンテナ構造で短絡ピン間の距離調節による電流分布を示す説明例示図である。
【0077】
本発明の実施形態に係る2つの短絡ピンを有するアンテナ構造は、四角パッチに2つの短絡ピンを連結した構造であって、四角スパイラルストリップ線路は全長ls=23.73mmと線幅ws=0.5mmであり、スパイラルストリップ線路の高さhf=8.5mmであり、プローブと短絡ピンとの間の間隔はd=4.2mmとする。
【0078】
このような構造で短絡ピンの配列間隔gによる四角パッチでの電流分布は図18A乃至図18Cの通りである。
【0079】
図18A乃至図18Cにおいて、2つの短絡ピンの配列間隔が2.5mm、4.5mm、6.5mmを参照してそれぞれの共振周波数で四角パッチの電流分布から見て、それぞれの場合においてパッチの中央(即ち、短絡ピン間)では電流がほとんど流れないで、パッチの縁部から短絡ピンのみに向けて流れることになって、電流が流れることになる経路が短くなることが分かる。
【0080】
したがって、給電プローブと電磁気的に結合された2つの短絡ピンでは同位相で電流が流れることになって、2つの短絡ピンでの電位差は0となる。
【0081】
そして、四角パッチに連結された短絡ピンの配列間隔が狭い場合にはパッチでの電流分布は短絡ピンが一つである時のように、四角パッチの四方へ同一に流れることになる。しかしながら、短絡ピンの配列間隔が広くなるほど電位差がない2つの短絡ピン間の四角パッチ中央部分では電流が流れない。したがって、四角パッチで電流分布の面積が減少するので短絡された四角パッチの共振周波数は上昇することになる。
【0082】
図19A乃至図19Bは、本発明の実施形態に係る2つの短絡ピンを有するアンテナ構造で短絡ピン間の距離調節による反射損失とインピーダンス変化を示す説明例示図である。
【0083】
図19Aに示すように、2つの短絡ピンの配列間隔が2.5mm、4.5mm及び6.5mmに増加することになれば、アンテナの共振周波数は約2.05GHzから2.4GHzに上昇することが分かる。特に、虚数値を見れば、配列間隔が2.5mmの時は、アンテナのリアクタンスはキャパシタンス成分に表れるけれど、6.5mmに増加しながら四角パッチでのキャパシタンスが減少することになるので、インダクタンス成分が大きくなる。
【0084】
したがって、図16Aと図19Bの結果から、四角パッチに連結された短絡ピンの個数と配列間隔の変化はアンテナのリアクタンス値を変化させることになるので、短絡ピンを調節することによってアンテナの共振周波数を移動させることを確認することができる。
【0085】
このように、四角パッチに連結された短絡ピン数の変化と短絡ピンの位置変化による特性の変化を用いて最適化されたアンテナを設計することができる。
【0086】
【表4】
【0087】
四角パッチの大きさはL=W=11.0mmであり、短絡ピンの直径Φ1 =1.0mm、短絡ピンの配列間隔g=3.0mmとした場合において、四角パッチに連結された短絡ピンが1つ、2つ、3つに増加する際、それぞれの最適化されたアンテナ設計変数を<表4>に表す。
【0088】
この際、短絡ピンの数が増加することにつれて、四角スパイラルストリップ線路の長さlsは40.73mmから19.08mmに減少することになる。これは、短絡ピンの数が増加することによってアンテナのキャパシタンスが減少することになるので、共振がよく起こるためにはアンテナのインダクタンスも共に減少されなければならないためである。
【0089】
また、プローブの高さhfと短絡ピンとプローブとの間の距離dを調節して最大の帯域幅を満たす最適化された設計変数を決定した。
【0090】
図20は<表4>に表した四角パッチに連結された短絡ピンの数による最適化されたアンテナの反射損失を示す例示図である。
【0091】
そして、<表5>は図20に示すような四角パッチに連結された短絡ピンの数に係る最適化されたアンテナの特性を表す。
【0092】
【表5】
【0093】
図20と<表5>を参照すれば、四角パッチに1つの短絡ピンを連結した時、アンテナの帯域幅は"VSWR≦2"を基準にして1.753GHzから2.047GHzまでであり、中心周波数1.9GHzで15.47%を有し、短絡ピンが2つの時は1.995GHzから2.471GHzまでであり、中心周波数2.233GHzで21.32%の帯域幅が得られた。そして、3つの短絡ピンが連結されている時、アンテナは帯域幅が2.197GHzから2.897GHzまでであり、中心周波数2.54GHzで27.56%を有することになる。
【0094】
また、中心周波数で自由空間の波長を基準にしたアンテナの電気的体積は短絡ピンが1つ連結された時、0.07λ0×0.07λ0×0.07λ0であり、2つの時は、0.082λ0×0.082λ0×0.082λ0であり、そして3つの場合には0.093λ0×0.093λ0×0.093λ0であって、電気的大きさが小さいことが分かる。
【0095】
以下の図21A乃至図23Bは、アンテナの短絡ピン数が1つ、2つ、3つである際、それぞれの帯域幅内の周波数でx−z平面と、y−z平面で計算した輻射パターンの例示図である。
【0096】
図21A乃至図23Bにおいて、アンテナは略θ=72゜の主ビーム方向を有し、Φの全方向に輻射されるモノポール形態の輻射パターンを有することを例示する。
【0097】
図21A乃至図21Bは短絡ピンが一つである場合のアンテナの輻射パターンを1.8GHz(a)、2.0GHz(b)に分けて図示したものであって、短絡ピンが増加するほどアンテナの利得が増加することになるが、短絡ピンが1つである時、最大利得は1.8GHzで0.7dBiであり、2.0GHzで1.2dBiである。
【0098】
図22A乃至図22Bは、短絡ピンが2つである場合のアンテナの輻射パターンを2.1GHz、2.4GHzに分けて図示したものであって、短絡ピンが増加するほどアンテナの利得が増加することになるが、短絡ピンが2つの時、最大利得は2.1GHzで3.0dBiであり、2.4GHzで 4.0dBiである。
【0099】
図23A乃至図23Bは短絡ピンが3つである場合のアンテナの輻射パターンを2.3GHz、2.7GHzに分けて図示したものであって、短絡ピンが増加するほどアンテナの利得が増加することになるが、短絡ピンが3つである時、最大利得は2.3GHzで3.5dBiであり、2.7GHzで 4.8dBiである。
【0100】
図24は、3つの短絡ピンを有する場合の又別の実施形態に係る構造図である。
【0101】
図15Cに係る3つの短絡ピンを有する場合とは異に、3つの短絡ピンが一列でなく三角形の形態をなすことができる。この場合、プローブとの距離dとそれぞれの短絡ピン間の距離gが問題となる。
【0102】
この際、プローブとの距離はそれぞれの短絡ピン間を連結した三角形の重心を基準にして距離を計算する。また、それぞれの短絡ピン間の距離は一定であると仮定する。
【0103】
図25は、4つの短絡ピンを有する場合の実施形態に係る構造図である。図25でもそれぞれの短絡ピンは一列に備えられなくて、四角形の形態で備えられる。
【0104】
この場合もプローブとの距離dはそれぞれの短絡ピン間を連結した四角形の重心を基準にして距離を計算する。また、それぞれの短絡ピン間の距離は一定であると仮定する。
【0105】
以上でのように、多数の短絡ピンはパッチの中央に一列で配列されたり、一定の形態の三角形または四角形で具現されることができるが、窮極的には多数の短絡ピンはパッチ上にランダムな形態で具現されることができる。このようにランダムな形態で具現される場合、変数dとgは該当形態によって得られる。
【0106】
以上では本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者は特許請求範囲に記載された本発明の思想及び領域から外れない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させることができる。したがって、特許請求範囲の等価的な意味や範囲に属する全ての変化は全て本発明の権利範囲に属することを明す。
【0107】
以上、本発明の実施形態に対して図示及び説明したが、本発明は前記の実施形態に限るのではなく、特許請求範囲で請求された本発明の要旨から外れない範囲で当該本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば誰でも多様な変動と修正が可能であることは勿論であり、そのような変動と修正はは記載された請求範囲内にあることになる。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1A】四角スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナの正面図を示す。
【図1B】四角スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナの側面図を示す。
【図1C】四角スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナの斜視図を示す。
【図2A】円形スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナの正面図を示す。
【図2B】円形スパイラルストリップ線路給電モノポールアンテナの側面図を示す。
【図3A】フォルデッドストリップ線路給電モノポールアンテナの斜視図を示す。
【図3B】フォルデッドストリップ線路給電モノポールアンテナの部分詳細図を示す。
【図3C】フォルデッドストリップ線路給電モノポールアンテナの正面図を示す。
【図3D】フォルデッドストリップ線路給電モノポールアンテナの側面図を示す。
【図4】アンテナの等価モデルである。
【図5】スパイラルストリップ線路給電のインピーダンス特性と短絡されたパッチが結合されたアンテナのインピーダンス特性を示す図である。
【図6】短絡ピンの直径の変化による反射損失を示す図である。
【図7】スパイラルストリップ線路の高さの変化によるインピーダンス変化を示す図である。
【図8】スパイラル給電線路の長さの変化を示す図である。
【図9A】等価回路とEMシミュレーションの比較により得られた反射損失の変化を示す図である。
【図9B】等価回路とEMシミュレーションの比較により得られたインピーダンス特性の変化を示す図である。
【図10A】円形スパイラルストリップ線路給電アンテナの特性が分る反射損失の変化を示す図である。
【図10B】円形スパイラルストリップ線路給電アンテナの特性が分るインピーダンス特性の変化を示す図である。
【図11A】フォルデッドスパイラルストリップ線路給電アンテナの特性が分る反射損失の変化を示す図である。
【図11B】フォルデッドスパイラルストリップ線路給電アンテナの特性が分るインピーダンス特性の変化を示す図である。
【図12A】x−z平面において、1.95GHzで計算されたアンテナの輻射パターンを示す図である。
【図12B】y−z平面において、1.95GHzで計算されたアンテナの輻射パターンを示す図である。
【図13A】x−z平面において、2.1GHzで計算されたアンテナの輻射パターンを示す図である。
【図13B】y−z平面において、2.1GHzで計算されたアンテナの輻射パターンを示す図である。
【図14】x−y平面で計算されたアンテナの輻射パターンを示す図である。
【図15A】本発明の実施形態に係るアンテナで短絡ピンの数を変化させた場合の構造図である。
【図15B】本発明の実施形態に係るアンテナで短絡ピンの数を変化させた場合の構造図である。
【図15C】本発明の実施形態に係るアンテナで短絡ピンの数を変化させた場合の構造図である。
【図15D】本発明の実施形態に係るアンテナで短絡ピンの数を変化させた場合の構造図である。
【図16A】本発明の実施形態に係るアンテナで四角パッチに連結された短絡ピンの数を変化させた時のアンテナの反射損失を示す例示図である。
【図16B】本発明の実施形態に係るアンテナで四角パッチに連結された短絡ピンの数を変化させた時のアンテナのインピーダンス変化を示す例示図である。
【図17】本発明の実施形態に係るアンテナで短絡ピンと給電プローブとの間の距離調節による入力インピーダンス特性の変化を示す説明例示図である。
【図18A】本発明の実施形態に係る2つの短絡ピンを有するアンテナ構造で短絡ピン間の距離調節による電流分布を示す説明例示図である。
【図18B】本発明の実施形態に係る2つの短絡ピンを有するアンテナ構造で短絡ピン間の距離調節による電流分布を示す説明例示図である。
【図18C】本発明の実施形態に係る2つの短絡ピンを有するアンテナ構造で短絡ピン間の距離調節による電流分布を示す説明例示図である。
【図19A】本発明の実施形態に係る2つの短絡ピンを有するアンテナ構造で短絡ピン間の距離調節による反射損失を示す説明例示図である。
【図19B】本発明の実施形態に係る2つの短絡ピンを有するアンテナ構造で短絡ピン間の距離調節によるインピーダンスの変化を示す説明例示図である。
【図20】表4で表した四角パッチに連結された短絡ピンの数による最適化されたアンテナの反射損失を示す例示図である。
【図21】短絡ピンが一つである場合のアンテナの輻射パターンを1.8GHz、2.0GHzに分けて示す図である。
【図22】短絡ピンが2つである場合のアンテナの輻射パターンを2.1GHz、2.4GHzに分けて示す図である。
【図23】短絡ピンが3つである場合のアンテナの輻射パターンを2.3GHz、2.7GHzに分けて示す図である。
【図24】3つの短絡ピンを有する場合の更に別の実施形態に係る構造図である。
【図25】4つの短絡ピンを有する場合の実施形態に係る構造図である。
【符号の説明】
【0109】
10 パッチ
12 スパイラルストリップ線路
14 プローブ
16 短絡ピン
18a 誘電体基板
18b 誘電体基板
20 接地面
22 同軸線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の長さを有するストリップ線路プローブと、短絡されたパッチとを電磁気的に結合して給電する構造であり、前記ストリップ線路給電での直列共振と、前記短絡されたパッチが前記ストリップ線路給電によりカップリングされて発生する並列共振とが結合して広い周波数帯域幅を有することを特徴とするモノポールアンテナ。
【請求項2】
前記所定の長さは、0.24λ0(但し、λ0は自由空間での波長)と0.26λ0の間の値であることを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項3】
前記ストリップ線路プローブの形態は、スパイラル形態、螺旋形態、および直線のストリップ線路を折畳んで具現されたフォルデッド形態のうちのいずれか一つであることを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項4】
前記短絡されたパッチはキャパシタンス成分のモノポールで動作し、前記ストリップ給電線路はインダクタンス成分のモノポールで動作することにより、前記短絡されたパッチのキャパシタンス成分を前記ストリップ給電線路のインダクタンス成分で補償することにより広い帯域の帯域幅が得られることを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項5】
前記ストリップ線路給電の共振周波数と前記短絡されたパッチの共振周波数が隣接した周波数になるようにして広い単一帯域幅を有するようにすることを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項6】
前記ストリップ線路給電の共振と前記短絡されたパッチの共振が互いに異なる周波数で発生するようにしてデュアル帯域を有するように設計されたことを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項7】
前記アンテナは小型アンテナであって、周波数帯域幅内で全方向性のモノポール輻射パターンを有することを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項8】
前記ストリップ線路は四角形スパイラルストリップ線路であり、接地面から所定高さで同軸線によりプローブ給電され、前記四角形スパイラルストリップ線路の長さと、接地面からのプローブ高さとの和は、共振周波数での0.24λ0(但し、λ0は自由空間での波長)と0.26λ0の間の値であって、
前記短絡されたパッチは四角形であり、前記四角形スパイラルストリップ線路より広い面積を占めて、中央地点が短絡ピンを通じて接地面と連結されることを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項9】
前記短絡されたパッチとストリップラインとの間に配置される誘電体基板を更に含むことを特徴とする請求項8記載のモノポールアンテナ。
【請求項10】
アンテナのリアクタンス調整ができる所定の数の短絡ピンを含むことを特徴とする請求項8記載のモノポールアンテナ。
【請求項11】
前記短絡ピンは、前記短絡パッチに所定の形態で配列されることを特徴とする請求項10記載のモノポールアンテナ。
【請求項12】
前記アンテナの帯域幅は前記短絡ピンとプローブとの間の距離を調節して電磁気結合力(coupling force)を調節することによって調整されることを特徴とする請求項11記載のモノポールアンテナ。
【請求項13】
前記短絡ピンと前記プローブとの間の距離は前記プローブと前記短絡ピンの重心(gravity center)との間の距離と同一であることを特徴とする請求項12記載のモノポールアンテナ。
【請求項14】
前記アンテナの共振周波数は前記短絡ピン同士間の間隔を変更することによって調節されることを特徴とする請求項11記載のモノポールアンテナ。
【請求項15】
前記アンテナの帯域幅は前記短絡ピン同士間の間隔を変更することによって調節されることを特徴とする請求項11記載のモノポールアンテナ。
【請求項16】
前記アンテナの共振周波数は前記短絡ピンの数を変更することによって調節されることを特徴とする請求項11記載のモノポールアンテナ。
【請求項17】
前記アンテナの帯域幅は前記短絡ピンの数を変更することによって調節されることを特徴とする請求項11記載のモノポールアンテナ。
【請求項18】
前記トリップ線路は円形スパイラルストリップ線路であり、接地面から所定の高さ(Hf)で同軸線によりプローブ給電され、前記円形スパイラルストリップ線路の長さと接地面からのプローブ高さとの和は、共振周波数での0.24λ0(但し、λ0は自由空間での波長)と0.26 λ0の間の値であって、
前記短絡されたパッチは円形であり、前記円形スパイラルストリップ線路より広い面積を占めて、中央地点が短絡ピンを通じて接地面と連結されることを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項19】
前記短絡されたパッチとストリップラインとの間に配置される誘電体基板を更に含むことを特徴とする請求項18記載のモノポールアンテナ。
【請求項20】
アンテナのリアクタンス調整ができる所定の数の短絡ピンを含むことを特徴とする請求項18記載のモノポールアンテナ。
【請求項21】
前記短絡ピンは前記短絡パッチに所定の形態で配列されることを特徴とする請求項20記載のモノポールアンテナ。
【請求項22】
前記アンテナの帯域幅は前記短絡ピンとプローブとの間の距離を調節して電磁気結合力(coupling force)を調節することによって調整されることを特徴とする請求項21記載のモノポールアンテナ。
【請求項23】
前記短絡ピンと前記プローブとの間の距離は、前記プローブと前記短絡ピンの重心(gravity center)との間の距離と同一であることを特徴とする請求項22記載のモノポールアンテナ。
【請求項24】
前記アンテナの共振周波数は前記短絡ピン同士間の間隔を変更することによって調節されることを特徴とする請求項21記載のモノポールアンテナ。
【請求項25】
前記アンテナの帯域幅は前記短絡ピン同士間の間隔を変更することによって調節されることを特徴とする請求項21記載のモノポールアンテナ。
【請求項26】
前記アンテナの共振周波数は前記短絡ピンの数を変更することによって調節されることを特徴とする請求項21記載のモノポールアンテナ。
【請求項27】
前記アンテナの帯域幅は前記短絡ピンの数を変更することによって調節されることを特徴とする請求項21記載のモノポールアンテナ。
【請求項28】
前記フォルデッド形態のストリップ線路プローブは所定の幅を有する上板ストリップ線路と下板ストリップ線路とからなり、前記上板及び下板ストリップ線路は所定の間隔離隔してストリップで連結され、前記フォルデッドストリップ線路はプローブを用いて接地面から所定の高さで給電され、前記フォルデッドストリップ線路の全長と前記接地面から前記プローブ高さの和は共振周波数での0.24λ0(但し、λ0は自由空間での波長)と0.26λ0の間の値であることを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項29】
前記短絡されたパッチと前記ストリップ線路との間に配置される誘電体基板を更に備えることを特徴とする請求項28記載のモノポールアンテナ。
【請求項1】
所定の長さを有するストリップ線路プローブと、短絡されたパッチとを電磁気的に結合して給電する構造であり、前記ストリップ線路給電での直列共振と、前記短絡されたパッチが前記ストリップ線路給電によりカップリングされて発生する並列共振とが結合して広い周波数帯域幅を有することを特徴とするモノポールアンテナ。
【請求項2】
前記所定の長さは、0.24λ0(但し、λ0は自由空間での波長)と0.26λ0の間の値であることを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項3】
前記ストリップ線路プローブの形態は、スパイラル形態、螺旋形態、および直線のストリップ線路を折畳んで具現されたフォルデッド形態のうちのいずれか一つであることを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項4】
前記短絡されたパッチはキャパシタンス成分のモノポールで動作し、前記ストリップ給電線路はインダクタンス成分のモノポールで動作することにより、前記短絡されたパッチのキャパシタンス成分を前記ストリップ給電線路のインダクタンス成分で補償することにより広い帯域の帯域幅が得られることを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項5】
前記ストリップ線路給電の共振周波数と前記短絡されたパッチの共振周波数が隣接した周波数になるようにして広い単一帯域幅を有するようにすることを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項6】
前記ストリップ線路給電の共振と前記短絡されたパッチの共振が互いに異なる周波数で発生するようにしてデュアル帯域を有するように設計されたことを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項7】
前記アンテナは小型アンテナであって、周波数帯域幅内で全方向性のモノポール輻射パターンを有することを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項8】
前記ストリップ線路は四角形スパイラルストリップ線路であり、接地面から所定高さで同軸線によりプローブ給電され、前記四角形スパイラルストリップ線路の長さと、接地面からのプローブ高さとの和は、共振周波数での0.24λ0(但し、λ0は自由空間での波長)と0.26λ0の間の値であって、
前記短絡されたパッチは四角形であり、前記四角形スパイラルストリップ線路より広い面積を占めて、中央地点が短絡ピンを通じて接地面と連結されることを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項9】
前記短絡されたパッチとストリップラインとの間に配置される誘電体基板を更に含むことを特徴とする請求項8記載のモノポールアンテナ。
【請求項10】
アンテナのリアクタンス調整ができる所定の数の短絡ピンを含むことを特徴とする請求項8記載のモノポールアンテナ。
【請求項11】
前記短絡ピンは、前記短絡パッチに所定の形態で配列されることを特徴とする請求項10記載のモノポールアンテナ。
【請求項12】
前記アンテナの帯域幅は前記短絡ピンとプローブとの間の距離を調節して電磁気結合力(coupling force)を調節することによって調整されることを特徴とする請求項11記載のモノポールアンテナ。
【請求項13】
前記短絡ピンと前記プローブとの間の距離は前記プローブと前記短絡ピンの重心(gravity center)との間の距離と同一であることを特徴とする請求項12記載のモノポールアンテナ。
【請求項14】
前記アンテナの共振周波数は前記短絡ピン同士間の間隔を変更することによって調節されることを特徴とする請求項11記載のモノポールアンテナ。
【請求項15】
前記アンテナの帯域幅は前記短絡ピン同士間の間隔を変更することによって調節されることを特徴とする請求項11記載のモノポールアンテナ。
【請求項16】
前記アンテナの共振周波数は前記短絡ピンの数を変更することによって調節されることを特徴とする請求項11記載のモノポールアンテナ。
【請求項17】
前記アンテナの帯域幅は前記短絡ピンの数を変更することによって調節されることを特徴とする請求項11記載のモノポールアンテナ。
【請求項18】
前記トリップ線路は円形スパイラルストリップ線路であり、接地面から所定の高さ(Hf)で同軸線によりプローブ給電され、前記円形スパイラルストリップ線路の長さと接地面からのプローブ高さとの和は、共振周波数での0.24λ0(但し、λ0は自由空間での波長)と0.26 λ0の間の値であって、
前記短絡されたパッチは円形であり、前記円形スパイラルストリップ線路より広い面積を占めて、中央地点が短絡ピンを通じて接地面と連結されることを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項19】
前記短絡されたパッチとストリップラインとの間に配置される誘電体基板を更に含むことを特徴とする請求項18記載のモノポールアンテナ。
【請求項20】
アンテナのリアクタンス調整ができる所定の数の短絡ピンを含むことを特徴とする請求項18記載のモノポールアンテナ。
【請求項21】
前記短絡ピンは前記短絡パッチに所定の形態で配列されることを特徴とする請求項20記載のモノポールアンテナ。
【請求項22】
前記アンテナの帯域幅は前記短絡ピンとプローブとの間の距離を調節して電磁気結合力(coupling force)を調節することによって調整されることを特徴とする請求項21記載のモノポールアンテナ。
【請求項23】
前記短絡ピンと前記プローブとの間の距離は、前記プローブと前記短絡ピンの重心(gravity center)との間の距離と同一であることを特徴とする請求項22記載のモノポールアンテナ。
【請求項24】
前記アンテナの共振周波数は前記短絡ピン同士間の間隔を変更することによって調節されることを特徴とする請求項21記載のモノポールアンテナ。
【請求項25】
前記アンテナの帯域幅は前記短絡ピン同士間の間隔を変更することによって調節されることを特徴とする請求項21記載のモノポールアンテナ。
【請求項26】
前記アンテナの共振周波数は前記短絡ピンの数を変更することによって調節されることを特徴とする請求項21記載のモノポールアンテナ。
【請求項27】
前記アンテナの帯域幅は前記短絡ピンの数を変更することによって調節されることを特徴とする請求項21記載のモノポールアンテナ。
【請求項28】
前記フォルデッド形態のストリップ線路プローブは所定の幅を有する上板ストリップ線路と下板ストリップ線路とからなり、前記上板及び下板ストリップ線路は所定の間隔離隔してストリップで連結され、前記フォルデッドストリップ線路はプローブを用いて接地面から所定の高さで給電され、前記フォルデッドストリップ線路の全長と前記接地面から前記プローブ高さの和は共振周波数での0.24λ0(但し、λ0は自由空間での波長)と0.26λ0の間の値であることを特徴とする請求項1記載のモノポールアンテナ。
【請求項29】
前記短絡されたパッチと前記ストリップ線路との間に配置される誘電体基板を更に備えることを特徴とする請求項28記載のモノポールアンテナ。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公表番号】特表2007−504768(P2007−504768A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526027(P2006−526027)
【出願日】平成16年9月8日(2004.9.8)
【国際出願番号】PCT/KR2004/002277
【国際公開番号】WO2005/024998
【国際公開日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【出願人】(505002233)アジョウ・ユニヴァーシティ・インダストリー・コーオペレーション・ファンデーション (5)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月8日(2004.9.8)
【国際出願番号】PCT/KR2004/002277
【国際公開番号】WO2005/024998
【国際公開日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【出願人】(505002233)アジョウ・ユニヴァーシティ・インダストリー・コーオペレーション・ファンデーション (5)
【Fターム(参考)】
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