説明

電線排出シュート、それを有する端子圧着電線製造機及び端子圧着電線製造方法

【課題】 長い電線や軟質な電線もシュート板上に留まらずにトレイに排出できるようにされた電線排出シュートを提供する。
【解決手段】 電線排出シュート70は、送り方向後側(電線処置装置側)が幅広で、先側(反電線処置装置側)が幅狭の先細のシュート板71と、シュート板71の横方向端部近傍に設けられたポスト75とを有する。切断電線Wは、先端部が長手先方向にシュート71上を送られた後、後端部がクランプ装置20Bでクランプされて横方向に搬送され、後端に端子が圧着された後、トレイ78上に排出される。この際、シュート板71が先側が先細形状となっているので、シュート板71との摩擦などにより後端部より遅れて搬送される中央部や先端部も、後端部とほぼ同じタイミングでトレイ78上に搬送される。排出後、切断電線Wfは、湾曲された形でポスト75に係止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両端に端子が圧着された電線(端子圧着電線)を製造する装置において、製造された端子圧着電線を排出するシュート等に関する。
【背景技術】
【0002】
両端に端子が圧着された電線(端子圧着電線)を製造する工程の最終段階である、電線を排出する工程の一例を説明する。
図3は、端子圧着電線の排出工程を説明する図である。
図の状態では、切断電線Wの先端に端子が圧着されている。ここから、切断電線Wの後端に端子を圧着する。この後端処理工程では、切断工程、切断された電線の後端の皮むき工程、後端への端子圧着工程がある。これらの工程においては、切断電線Wは、後端(電線処理装置側端部)をクランプ装置20Bにクランプされて、シュート板81上を、横方向に切断装置30、皮むき装置40B、圧着装置(図示されず)の順に移動する。シュート板81は、図3に示すように、平面視において長方形の形状であり、後側の平坦部82と、平坦部82から先側(反電線処理装置側)に向かって下方に傾斜した傾斜部83とを有する。シュート板81の側方には、完成した端子圧着電線が収容されるトレイ88が設けられている。
【0003】
圧着装置により後端に端子が圧着された後、端子圧着電線Wの後端部は、排出装置60の挟持部で挟まれてシュート板81からトレイ88上に移動し、トレイ88上で挟持部が開いて、電線Wがトレイ88に落下する。
【0004】
ここで、端子圧着電線Wの長さが短い場合(30cm以下程度)、端子圧着電線はトレイ88上に先端部及び後端部の位置がほぼ揃うように排出される。しかし、端子圧着電線Wの長さが相当長い場合(100cm以上)は、電線Wの自重によりトレイ88から床に滑り落ちる場合もある。すると、床に落ちた電線を拾って、長さを揃えて束ねるという作業が必要になり、作業効率が低下する。
【0005】
そこで、排出シュート81の下流にベルトコンベアを設置し、長い電線を先端側からコンベアで搬送しながらまっすぐにした後、トレイに排出する方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0006】
しかしながら、この方法では、ベルトコンベアを装置の前面に設置する必要があるため、作業スペースと干渉し、作業効率をかえって低下させる場合もある。また、長い電線の場合は、その長さに合わせたコンベアが必要になり、機械の設置スペースが広くなる。
【0007】
また、長い電線や軟質な電線の場合には、図3に示すように、後端部がトレイ88上に排出された後も、中央部や先端部が排出シュート81の途中で同シュートとの摩擦などにより留まることがある。すると、次に搬送される電線と重なったり、絡まったりして、排出作業に支障をきたす場合があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、長い電線や軟質な電線もシュート板上に留まらずにトレイに排出できるようにされた排出シュートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の電線排出シュートは、 製品種別毎に定められた長さに電線を切断し、その切断後の電線(切断電線)の端末に端子を圧着するなどの処置を施す装置の出側(電線排出側)に設けられる電線排出シュートであって、 前記シュート上において、前記切断電線は、その先端部が長手先方向に該シュート上を送られた後に、その後端部が横方向に送られて処置された後に横方向に排出されるものであり、 該シュートは、 送り方向後側(電線処置装置側)が幅広で、先側(反電線処置装置側)が幅狭の先細のシュート板と、 該シュート板の横方向端部近傍に設けられた、前記切断電線が排出後に湾曲された形で係止されるポストと、を具備することを特徴とする。
【0010】
一般に、切断電線の後端部がシュートの上方を横方向に搬送される間、同電線の中央部や先端部は、シュートとの摩擦などにより後端部より遅れてシュート上を横方向に移動する。そこで、横方向移動中の切断電線の後端部と先端部との位置のずれを考慮して、シュート板を、先側(切断電線先端側)が後側(切断電線後端側)よりも幅狭の先細形状とした。これにより、切断電線の後端部と先端部とが、ほぼ同じタイミングで排出シュートから横方向(排出トレイ上)に排出される。さらに、このときに、シュート板の横方向端部近傍に設けられたポストに、切断電線の中央部付近が湾曲された形で係止されるので、切断電線の排出シュートからの落下を防止できる。さらに、切断電線が束状になってポストに係止されるので、手でつかみやすく、排出された切断電線の長さを揃えやすい。
【0011】
本発明においては、 前記ポストが長手方向に位置可変に設けられていることが好ましい。
【0012】
本発明によれば、切断電線の長さに応じてポストの位置を変更できる。ポストを、切断電線の中央部付近に位置させれば、ポストから先側の切断電線と後側の切断電線の長さがほぼ同じになり、切断電線をバランスよく係止できる。例えば、切断電線の長さが長い場合は、ポストを排出シュートの先側へ移動させることにより、電線のほぼ中央部をポストに係止させることができる。
【0013】
さらに、本発明においては、 前記ポストが起倒又は取り外し可能に設けられていることが好ましい。
【0014】
トレイの長さより短い切断電線は、全長がトレイに排出できるので、中央部分をポストに係止させる必要がない。このため、切断電線の長さが短い場合は、ポストを倒す、あるいは、取り外すことができる。
【0015】
本発明の端子圧着電線製造機は、 電線を送給する送給装置と、 該電線の先端部の皮むき装置と、 該先端部に端子を圧着する第一の端子圧着装置と、 該電線を任意の長さに切断する切断装置と、 切断された電線の後端部の皮むき装置と、 該後端部に端子を圧着する第二の端子圧着装置と、 両端に端子が圧着された電線の排出装置と、を含み、 前記電線排出装置が前記に記載の電線排出シュートを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明の端子圧着電線製造方法は、 電線を送給し、 該電線の先端部を皮むきし、 該先端部に端子を圧着し、 該電線を任意の長さに切断し、 切断された電線の後端部を皮むきし、 該後端部に端子を圧着し、 両端に端子が圧着された電線を、前記に記載の電線排出シュートを用いて排出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、排出シュートを、後側(電線処置装置側)が幅広で、先側(反電線処置装置側)が幅狭の先細の形状としたので、クランプ装置で搬送される電線の後端部と、シュート板上を摩擦しながら搬送される電線の中央部や先端部とを、ほぼ同じタイミングで排出シュートから排出トレイ上に排出できる。このため、長い電線や軟質な電線もシュート板上で留まって絡まるようなことがない。さらに、シュート板の横方向端部近傍にポストを設けて、電線の中央部が湾曲した形でポストに係止されるようにしたので、長い電線もトレイから落下しない。このように、排出シュートの下流にコンベアを設ける場合のように、装置の大型化などをまねくことなく、排出シュートをごく簡単に改良することにより、電線を良好な状態で排出できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態に係る排出シュートの構造を説明する斜視図である。
【図2】図1の排出シュートを備えた端子圧着電線製造機の構成の一例を説明する平面図である。
【図3】一般的な排出シュートの構造を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図2を参照して、端子圧着電線製造機1について説明する
この例の端子圧着電線製造機1は、電線を所定の長さに切断し、切断した電線の両端の被覆を剥ぎ、両端の露出した電線に端子を圧着する。以降の説明において、先側及び後側とは、電線送り方向における先方向(下流側)及び後方向(上流側)を示すとともに、反電線処理装置側及び電線処理装置側を示す。
端子圧着電線製造機1は、ロール状に巻かれた電線から所定の長さの電線を送り出す電線送給装置10、電線を把持及び搬送する2個のクランプ装置20A、20B、電線切断装置30、残留電線(電線送給装置10側の電線)の先端の皮むき装置40A、切断電線の後端の皮むき装置40B、残留電線の先端への端子圧着装置50A、切断電線の後端への端子圧着装置50B、両端に端子が圧着された電線(端子圧着電線)の排出装置60、とを備える。さらに、電線送給装置10から送り出された電線が載せられるシュート70、及び、シュート70の側方に位置し、排出された端子圧着電線が収容される排出トレイ78を備える。これらの装置は、機台2上に配置されている。
【0020】
電線送給装置10は一対のエンコーダローラ11と一対のフィードローラ12を備え、ロール状に巻き回された電線を所定の長さだけ送り出す。この電線送給装置10と、二個のクランプ装置20A、20Bは、電線送り方向(電線長手方向)に直列に並んで配置されている。ここで、電線送給装置10に近い側のクランプ装置20Aを上流側クランプ装置、もう一方のクランプ装置を下流側クランプ装置20Bという。また、両クランプ装置20A、20Bが直列に並んだ位置を、電線送り位置という。
【0021】
上流側クランプ装置20Aは、電線の先端を把持するクランプ21A、同クランプ21Aを開閉するカム機構や同カム機構を駆動するシリンダ等が設けられたクランプ駆動機構22A、クランプ21Aとクランプ開閉機構22Aが載置された搬送テーブル23Aなどから構成される。搬送テーブル23Aは、電線送り方向に移動可能であるとともに、横方向に延びるレール24A上を電線搬送方向(この例では、電線送り方向と直交する方向)に移動可能に設けられている。
下流側クランプ装置20Bは、電線送給装置10から所定の長さ(製品となる端子圧着電線の長さ)繰り出された後の電線の後端を把持するクランプ21B、同クランプ21Bを開閉するカム機構や同カム機構を駆動するシリンダ等が設けられたクランプ駆動機構22B、クランプ21Bとクランプ開閉機構22Bが載置された搬送テーブル23Bなどから構成される。搬送テーブル23Bは、電線送り方向に移動可能であるとともに、横方向にレール24B上を電線搬送方向に移動可能に設けられている。
両クランプ装置20A、20B間には、電線を切断する切断装置30が設けられている。
【0022】
上流側クランプ装置20Aが電線送り位置から、搬送レール24A上を所定の距離移動した先には、端子圧着装置50Aが設けられている。また、この移動軌道の途中には、皮むき装置40Aが設けられている。
下流側クランプ装置20Bが電線送り位置から、搬送レール24B上を所定の距離移動した先には、端子圧着装置50Bが設けられている。この移動軌道の途中には皮むき装置40Bが設けられている。
【0023】
この端子圧着電線製造機1の動きを簡単に説明する。
初期状態として、電線の先端が上流側クランプ装置20Aで把持されているとともに、同電線の先端に前の工程において端子が圧着されている状態とする。
【0024】
この状態から、まず、電線送給装置10が、所定の長さ(製品となる端子圧着電線の長さ)だけ電線をクランプ装置20A、20Bに向って送り出す。送り出された電線は、2ヶ所で各クランプ装置20A、20Bのクランプ21A、21Bに把持されて、シュート70上を電線送り方向に延びている。そして、切断装置30により、電線が切断される。電線送給装置10に残った電線(残留電線)の先端は上流側クランプ装置20Aのクランプ21Aに把持され、切断された電線(切断電線)の後端は下流側クランプ装置20Bのクランプ21Bに把持される。
【0025】
次に、上流側クランプ装置20Aの搬送テーブル23Aがレール24A上を皮むき装置40Aまで移動して、同装置によって残留電線の先端部の被覆が剥ぎ取られる。次に、同搬送テーブル23Aが端子圧着装置50Aまで移動して、剥ぎ取られた先端に端子が圧着される。その後、搬送テーブル23Aは元の位置に戻る。つまり、残留電線の先端に端子が圧着されていることになる。
【0026】
この作業と同時に、下流側クランプ装置20Bの搬送テーブル23Bが皮むき装置40Bまで移動して、同装置によって切断電線の後端の被覆が剥ぎ取られる。次に、同搬送テーブル23Bが端子圧着装置50Bまで移動して、剥ぎ取られた後端に端子が圧着される。これにより、所定の長さに切断された電線の両端に端子が圧着される。その後、この端子圧着電線の後端部は排出装置60の挟持部に挟持される。挟持部は排出トレイ78の上方まで移動して開き、端子圧着電線がトレイ78上に排出される。搬送テーブル23Bは元の位置に戻る。
【0027】
次に、排出シュート70について、図1、図2を参照して詳細に説明する。
排出シュート70は、下流側クランプ装置20Bのレール24Bの上方を覆うように配置されており、クランプ21Bとクランプ駆動機構22Bは、排出シュート70の下方でレール24B上を移動し、クランプ21Bは、排出シュート70の後側の端縁71aから突き出している。排出シュート70は、シュート板71と、シュート板71の横方向(排出トレイ側)端部近傍に設けられたポスト75と、を有する。
【0028】
シュート板71は、図1、2に示すように、後側の平坦部72と、この平坦部72から先側に下方に傾斜した傾斜部73とを有する。シュート板71は、平面視において、後側が幅広で、先側が幅狭の先細の形状である。詳細には、シュート板71の後側の端縁(角)71aは、切断装置30から圧着装置50Bに達する程度の幅を有するが、先側の端縁(角)71bは、後側の端縁71aの1/3程度であり、切断装置30から皮むき装置40Bに達しない程度の幅である。また、平坦部72の長さは、傾斜部73の長さよりも短く、傾斜部73の長さは、平坦部72の長さの2倍程度である。一例で、傾斜部73の傾斜角度は15°である。
【0029】
図2に示すように、ポスト75は、傾斜部73の側面73aに設けられている。この例では、ポスト75は、傾斜部73の側面73aに形成された、長さ方向に延びる長孔76に沿って移動可能、かつ、長孔76の任意の位置で固定できるように支持されている。さらに、ポスト75は、起立位置と倒れた位置との間を回動可能に取り付けられている。このようなポスト75の支持方法としては、例えば、ポスト75をボルトにより長孔76にスライド可能に取り付ける方法がある。さらに、長孔76を設けずに、ポスト75を磁力により傾斜部73の側面73aに取り付け・取り外しする方法、さらに、長孔76を設けずに、複数のポストを適宜な位置に、起立位置と倒れた位置との間で回動可能に取り付ける方法などがある。
【0030】
この排出シュート70の端子圧着電線の排出作用について説明する。
切断電線W(先端に端子が圧着された電線)は、後端部をクランプ装置20Bにクランプされて、切断装置30、皮むき装置40B、圧着装置50Bの順に移動する。クランプされた状態では、切断電線Wの中央部や先端部は、自身の自重により、クランプ装置20Bからシュート板71の傾斜部73上にほぼまっすぐな状態で吊り下げられるように延びている。切断電線Wの長さがシュート板71の長さより長い場合は、切断電線Wの先端部はシュート板71から下方に垂れた状態である。そして、クランプ装置20Bが切断装置30から圧着装置50Bまで移動する間、切断電線Wの中央部や先端部は、シュート板71上を、クランプ装置20Bで挟まれた後端部に引きずられるように横方向に移動する。移動時、切断電線Wの中央部と先端部は、シュート板71の表面との摩擦などにより、クランプ装置20Bで挟まれた後端部より電線搬送方向において後方を移動する。このため、後端部が圧着装置50Bまで移動しても、中央部や先端部はまだ圧着装置50Bに達していない。しかし、シュート板71は先側が幅狭の先細形状であるので、中央部もやがてシュート板71の先側端縁71bから、横側端縁71cにかかるようになる。
【0031】
そして、圧着装置50Bで切断電線Wの後端に端子が圧着された後、クランプ装置20Bが解除されて、端子圧着電線Wfの後端部が排出装置60の挟持部で挟持される。挟持部は、端子圧着電線Wfの後端部を挟持してトレイ78の上方に搬送し、トレイ78上に落下させる。ほぼ同時に、切断電線Wの中央部も完全にシュート板71の横側端縁71cにかかった状態で、トレイ78の上方に移される。つまり、切断電線Wの後端部と、中央部及び先端部とがほぼ同じタイミングで、シュート板71からトレイ78に移される。そして、排出された端子圧着電線Wfは、後端部がトレイ78上に落下し、中央部は湾曲してポスト75に係止される。このように、端子圧着電線Wfは、中央部がポスト75に係止され、ポスト75から先側の部分と後側の部分は、中央部から垂れ下がるように支持される。このように、長さの長い電線や軟質の電線であっても、中央部がシュート板71上に留まることなく、ポスト75に係止されてトレイ78に排出される。
【0032】
さらに、多数の端子圧着電線Wfが排出された後、これらの電線はポスト75の部分で束になっているので、その束の部分をつかむことにより、容易にトレイ78から取り出すことができ、取り出した後の長さを揃えやすい。
【0033】
なお、端子圧着電線Wfの長さがシュート板71の長さよりも短い場合は、ポスト75を倒す。すると、端子圧着電線Wfの後端部が排出装置60で挟持されてトレイ78まで搬送される際、端子圧着電線Wfの中央部や先端部は、排出シュート70からポスト75に引っ掛かることなくトレイ78上に落下する。
【0034】
また、電線の長さに応じてポスト75の位置を変更できる。ポスト75とクランプ装置20Bとの間の距離は、電線の長さの半分程度の距離であることが好ましい。つまり、電線の長さが長い場合は、ポスト75を長孔76に沿って先端側へ移動させる。
【符号の説明】
【0035】
1 端子圧着電線製造機 10 電線送給装置
11 エンコーダローラ 12 フィードローラ
20 クランプ装置 21 クランプ
22 クランプ開閉機構 23 搬送テーブル
24 レール 30 切断装置
40 皮むき装置 50 端子圧着装置
60 排出装置
70 排出シュート 71 シュート板
72 平坦部 73 傾斜部
75 ポスト 76 長孔
78 排出トレイ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0036】
【特許文献1】特開平6−96630
【特許文献2】特開2008−84632

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品種別毎に定められた長さに電線を切断し、その切断後の電線(切断電線)の端末に端子を圧着するなどの処置を施す装置の出側(電線排出側)に設けられる電線排出シュートであって、
前記シュート上において、前記切断電線は、その先端部が長手先方向に該シュート上を送られた後に、その後端部が横方向に送られて処置された後に横方向に排出されるものであり、
該シュートは、
送り方向後側(電線処置装置側)が幅広で、先側(反電線処置装置側)が幅狭の先細のシュート板と、
該シュート板の横方向端部近傍に設けられた、前記切断電線が排出後に湾曲された形で係止されるポストと、
を具備することを特徴とする電線排出シュート。
【請求項2】
前記ポストが長手方向に位置可変に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電線排出シュート。
【請求項3】
前記ポストが起倒又は取り外し可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電線排出シュート。
【請求項4】
電線を送給する送給装置と、
該電線の先端部の皮むき装置と、
該先端部に端子を圧着する第一の端子圧着装置と、
該電線を任意の長さに切断する切断装置と、
切断された電線の後端部の皮むき装置と、
該後端部に端子を圧着する第二の端子圧着装置と、
両端に端子が圧着された電線の排出装置と、
を含み、
前記電線排出装置が請求項1〜3のいずれか1項に記載の電線排出シュートを備えることを特徴とする端子圧着電線製造機。
【請求項5】
電線を送給し、
該電線の先端部を皮むきし、
該先端部に端子を圧着し、
該電線を任意の長さに切断し、
切断された電線の後端部を皮むきし、
該後端部に端子を圧着し、
両端に端子が圧着された電線を、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電線排出シュートを用いて排出することを特徴とする端子圧着電線製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−205628(P2010−205628A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−51477(P2009−51477)
【出願日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(000228257)日本オートマチックマシン株式会社 (39)
【Fターム(参考)】