説明

電話網切換装置、電話網切換プログラム、電話網切換方法および電話網切換装置を備えたセキュリティシステム

【課題】 警報信号を外部警報監視端末へ送信する際において、公衆交換電話網を使用した警報信号の送信ができない場合に、公衆交換電話網から衛星電話網へ速やかに切り換えることができる電話網切換装置、電話網切換プログラム、電話網切換方法および電話網切換装置を備えたセキュリティーシステムを提供する。
【解決手段】 電話網切換装置手段1Aは、公衆交換電話網13との接続可否を電圧レベルに基づいて判断する接続可否判断手段41と、接続要求信号の発信を検知する接続要求検知手段42と、公衆交換電話網13との間に生じている電圧の極性が反転したか否かを判別する電圧極性反転判別手段43と、接続可否判断手段41により接続が不可であると判断された場合、あるいは電圧極性反転判別手段43により電圧の極性が反転しないと判別された場合、衛星電話網14に接続を切り換える電話網切換手段45とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータやATM機器等の運転監視において、異常が発生したときに警報信号発信端末から発せられる警報信号を公衆交換電話網および衛星電話網を利用して運転監視を行う外部警報監視端末へ送信を行うための電話網切換装置、電話網切換プログラム、電話網切換方法および電話網切換装置を備えたセキュリティシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベータやATM機器等の異常を遠隔地から監視するための遠隔監視システムにおいて、電話網を利用して警報信号を遠隔地に設けられた外部警報監視端末へ送信するための遠隔監視システム等が種々提案されている。
【0003】
例えば、特開2007−122582号公報では、計測点における状態監視を行う監視計測手段と、監視状況に応じて外部電話回線を利用して所轄の地域統括管理所の電話番号に接続し、かつ、所定の地域統括管理所に接続できないときに予め登録された別の地域統括管理所の電話番号に自動的に切り換えて警報を発信する警報発信手段と、地域統括管理所とイントラネットとを接続するルータと、このルータの状態監視を行う受信アダプタと、イントラネットに接続された中央監視所とからなる警報監視システムが提案されている(特許文献1)。特許文献1によれば、警報監視システムにおいて、受信アダプタがルータの異常を監視し、かつ、ルータの異常が発生した場合には所轄の地域統括管理所への外部電話回線を自動的に接続不能にすることにより、警報発信手段が別の地域統括管理所の電話番号に自動的に切り換えるため警報信号を確実に中央監視所に送信することができるとされている。
【0004】
【特許文献1】特開2007−122582号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された発明においては、外部との通信に一般的な公衆交換電話網のみを利用しているため、地震などの災害時や交換機の故障などに脆弱であり、その公衆交換電話網に異常が発生した場合には、外部との通信を行うことができないという問題がある。また、使用できる回線を接続不能にすることは、数に制限の有る接続回線においては非効率的であり、警報信号を確実に送信するためには地域統括管理所を増やさなくてはならず経済上の負担が大きいという問題もある。
【0006】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、エレベータ等の閉鎖された場所やATM機器等に備えられた警報信号発信端末が発する警報信号を外部警報監視端末へ送信する際において、公衆交換電話網を使用した警報信号の送信ができない場合に、使用する電話網を公衆交換電話網から衛星電話網へ速やかに切り換えることができる電話網切換装置、電話網切換プログラムおよび電話網切換方法、ならびに前記警報信号発信端末が警報信号を発するのに連動して、緊急備品箱を解錠することができる電話網切換装置を備えたセキュリティシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電話網切換装置および電話網切換プログラムの特徴は、公衆交換電話網との間の接続可否を電圧レベルに基づいて判断する接続可否判断手段と、警報信号発信端末から外部警報監視端末へ警報信号を送信するために発せられる接続要求信号の発信を検知する接続要求検知手段と、この接続要求検知手段により前記接続要求信号の発信を検知すると、前記公衆交換電話網との間に生じている電圧の極性が反転したか否かを判別する電圧極性反転判別手段と、前記接続可否判断手段により前記公衆交換電話網との間の接続が不可であると判断された場合、あるいは前記電圧極性反転判別手段により前記公衆交換電話網との間に生じている電圧の極性が反転しないと判別された場合、衛星電話網に接続を切り換える電話網切換手段とを有する点にある。
【0008】
また、本発明において、前記公衆交換電話網との間に生じている電圧を計測する電圧計測部と、前記公衆交換電話網との接続を確立するために必要な接続可能電圧値を記憶する接続可能電圧値記憶部とを有しており、前記接続可否判断手段は、前記電圧計測部により測定された電圧値が所定の時間以上前記接続可能電圧値よりも降圧した場合、公衆交換電話網との間の接続が不可状態にあると判断することが好ましい。
【0009】
さらに、本発明において、前記外部警報監視端末に対してDTMF信号を使って警報信号を単方向送信する場合であって、当該警報信号の送信が完了する前に切断されたために前記警報信号発信端末から再送される前記警報信号の再送回数を測定し、かつ、この再送回数が所定の回数以上になったことを判断する送信回数判断手段を有し、前記再送回数が所定回数以上になったとき、前記電話網切換手段が前記公衆交換電話網から前記衛星電話網に接続を切り換えることが好ましい。
【0010】
また、本発明において、前記外部警報監視端末に対して警報信号をモデム通信によって送信する場合、当該警報信号の送信に対してアンサーバックの有無を判別するアンサーバック判別手段を有しており、当該アンサーバックがなかったとき、前記電話網切換手段が前記公衆交換電話網から前記衛星電話網に接続を切り換えることが好ましい。
【0011】
本発明に係る電話網切換装置を備えたセキュリティシステムの特徴は、警報信号発信端末に接続されており、エレベータ等の閉鎖した場所に配備される警報検知手段と、前記閉鎖した場所に配備された緊急備品箱の施錠機構あるいはこの施錠機構の鍵を収納しているキーボックスの施錠機構に接続された自動解錠手段とを有しており、前記自動解錠手段は、前記警報検知手段が異常を検知したときに生じる電圧によって作動し、前記施錠機構を解錠するリレースイッチを備えている点にある。
【0012】
本発明に係る電話網切換方法の特徴は、公衆交換電話網との間の接続可否を電圧レベルに基づいて判断する接続可否判断ステップと、警報信号発信端末から外部警報監視端末へ警報信号を送信するために発せられる接続要求信号の発信を検知する接続要求検知ステップと、この接続要求検知ステップにより前記接続要求信号の発信を検知すると、前記公衆交換電話網との間に生じている電圧の極性が反転したか否かを判別する電圧極性反転判別ステップと、前記接続可否判断ステップにより前記公衆交換電話網との間の接続が不可であると判断された場合、あるいは前記電圧極性反転判別ステップにより公衆交換電話網との間に生じている電圧の極性が反転しないと判別された場合、前記衛星電話網に接続を切り換える電話網切換ステップとを有する点にある。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、エレベータ等の閉鎖された場所やATM機器等に備えられた警報信号発信端末から発せられる警報信号を外部警報監視端末へ送信する際に、公衆交換電話網を使用した警報信号の送信ができない場合、使用する電話網を衛星電話網へ切り換えて通信を確保することができる。また、セキュリティシステムにおいては警報信号発信端末が警報信号を発するのに連動して、エレベータ等の閉鎖された場所に設けられた緊急備品箱を解錠することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る電話網切換装置、電話網切換プログラムおよびそれらを利用したセキュリティシステムの第1実施形態について図面を用いて説明する。図1は本第1実施形態の電話網切換装置1Aを備えたセキュリティシステム10Aの一例を示す概略構成図である。また、図2は本第1実施形態の電話網切換装置1Aおよび電話網切換プログラム1aの構成を示すブロック図である。
【0015】
本第1実施形態におけるセキュリティシステム10Aは、図1に示すように電話網切換装置1Aと、警報検知手段11と、警報信号発信端末12と、公衆交換電話網13と、衛星電話網14と、外部警報監視端末15と、自動解錠手段16とから構成されている。
【0016】
警報検知手段11は、エレベータ17に設けられており、異常を知らせたいユーザが押下するスイッチ式の警報機あるいは地震や損壊等の状況に応じて自動的に検知する自動センサー式の警報機により構成されており、これらの警報機により異常が検知されると警報信号発信端末12に対して異常が発生した旨の信号を発信するようになっている。
【0017】
警報信号発信端末12は、一般的に汎用される公知のものであり、電話網切換装置1Aに接続されているとともに、前記警報検知手段11からの異常発生信号を受けて外部警報監視端末15への接続を要求する接続要求信号を発信し、かつ、その接続が確立されると前記外部警報監視端末15に対して警報信号を送信するようになっている。なお、本第1実施形態において、警報信号発信端末12から発せられる警報信号はDTMF(Dial Tone Multi Frequency)信号で構成されている。
【0018】
公衆交換電話網13は、固定電話に用いられる電話網である。電話網切換装置1Aおよび外部警報監視端末15とは有線の電話回線18により接続されている。電話回線18は少なくとも2本の線を有しており、交換機から一方の線に対して約48Vの電圧の電流が送られ、電話網切換装置1Aを介して他方の線から交換機へと返送される。なお、公衆交換電話網13には、ISDN(Integrated Services Digital Network、総合デジタル通信網サービス)等のデジタル電話網も含まれる。
【0019】
衛星電話網14は、通信衛星19と直接通信をおこなう衛星電話に用いられる電話網であり、公衆交換電話網13とは独立した電話網である。この衛星電話網14は無線通信であり、通信可能エリアが広く、かつ、安定した通信が可能である。
【0020】
本第1実施形態における外部警報監視端末15は、一般的に汎用される公知のものであり、警報信号受信部15aや警報表示部等15bを備えており、警報信号発信端末12からの警報信号を受信して異常の発生したエレベータ17の場所や異常内容を表示するようになっている。
【0021】
なお、本第1実施形態における電話網切換装置1Aおよび外部警報監視端末15には、図示しないが衛星電話網14との接続に必要なアンテナ等が接続されている。
【0022】
本第1実施形態に係る電話網切換装置1Aおよび電話網切換プログラム1aは、公衆交換電話網13に異常が発生して警報信号の送信ができない場合に、衛星電話網14に切り換えて送信を行うためのものである。
【0023】
本第1実施形態における電話網切換プログラム1aをインストールした電話網切換装置1Aは、主に、電圧値計測器2と、本第1実施形態の電話網切換プログラム1aや各種データ等を記憶する記憶手段3と、これらの各構成手段を制御するとともに各種データを取得して演算処理を実行する演算処理手段4とから構成されている。
【0024】
電圧値計測器2は、警報信号発信端末12と公衆交換電話網13との間に設けられ、その間に生じている電圧レベルおよび電圧極性を計測できるようになっている。
【0025】
記憶手段3は、例えばROMやRAM、ハードディスクドライブなどのデータ記憶装置から構成され、電話網切換プログラム1aを記憶するプログラム記憶部31と、接続可能電圧値記憶部32とを備えている。
【0026】
以下、記憶手段3の各構成部についてより詳細に説明する。
【0027】
プログラム記憶部31には、本第1実施形態の電話網切換プログラム1aがインストールされている。そして、演算処理手段4によって読み出して実行されることにより、本第1実施形態の電話網切換装置1Aを機能させ、電話網切換方法を実現するようになっている。
【0028】
接続可能電圧値記憶部32は、接続可能電圧値を記憶するものである。通常、公衆交換電話網13との間には約48Vの電圧レベルが保持されている。しかし、公衆交換電話網13との間の電話回線18の断線や混線、電話交換機の故障などにより電圧レベルが一定値以下に低下し、接続状態が不安定になる場合がある。そこで、接続が不可能な状態によって通信ができないことを避けるため、接続可能電圧値として公衆交換電話網13との間の接続が安定するために必要な電圧値が設定されており、これを検知するようになっている。
【0029】
つぎに、演算処理手段4は、CPU(Central Processing Unit)等から構成されており、プログラム記憶部31にインストールされた電話網切換プログラム1aを実行させることにより、接続可否判断部41と、接続要求検知部42と、電圧極性反転判別部43と、再送回数判断部44と、電話網切換部45としてコンピュータを機能させるものである。
【0030】
以下、演算処理手段4の各構成部についてより詳細に説明する。
【0031】
接続可否判断部41は、電圧値計測器2によりにより測定された電圧レベルを取得するとともに、接続可能電圧値記憶部32から接続可能電圧値を読み出して両電圧値を比較して電話網への接続可否を判断するものである。具体的には、電圧値計測器2により測定された電圧値が接続可能電圧値より高い場合、電話網切換装置1Aと公衆交換電話網13との間の接続が可能であると判断するようになっている。一方、前記電圧値計測器2により測定された電圧値が接続可能電圧値より低い場合、電話網切換装置1Aと公衆交換電話網13との間の接続が不可であると判断するようになっている。接続可否判断部41は、常時機能させておくことにより、公衆交換電話網13との接続状況を監視して、仮に異常が発生した場合には直ちに衛星電話網14に切り換えて、その異常を外部警報監視端末15へ通知して修復作業が進められるように準備されている。
【0032】
接続要求検知部42は、警報信号発信端末12が接続要求信号を発信したことを検知するものである。本第1実施形態において、接続要求信号の発信の検知は、電圧値計測器2により測定された電圧値を用いて行っているが、これに限られるものではなく、警報信号発信端末12から発せられる接続要求信号の発信を知らせる信号を受信してもよい。
【0033】
電圧極性反転判別部43は、接続要求検知部42が接続要求信号の受信を検知すると起動し、電圧計測器2が測定した電圧値を取得して、電圧極性が所定時間内に反転したか否かを判別する機能を有している。
【0034】
なお、極性反転とは、電話がかかってきたとき、電話をかけた先の相手が受話器を上げたとき、電話がかかっててきたときに受話器を上げたとき、および通話終了後に受話器をおいたときに電話回線18を流れる電流の向きが逆になる状態のことをいう。
【0035】
再送回数判断部44は、警報信号発信端末12から送信される警報信号の送信回数nを計数し、所定の回数以上になったか否かを判断することにより、再送回数を得るものである。つまり、公衆交換電話網13を介して外部警報監視端末15に警報信号を送信したところ、送信が完了する前に何らかの原因で通信が切断された場合、例えば相手側が警報信号と認識せずに切断した場合に、警報信号発信端末12では、未送信であると判断し、再度、警報信号が送信されることがある。このような再送が繰り返されても送信が完了しない場合には、なんらかの不具合があると判断して、後述するように、電話網切換部45が接続先を公衆交換電話網13から衛星電話網14に切り換えることによって確実に警報信号を送信するためのものである。
【0036】
電話網切換部45は、接続可否判断部42により接続が確立されていないと判断された場合、電圧極性反転判別部43によって所定時間内に極性が反転しなかったと判別された場合および再送回数判断部44により送信回数nが所定の回数以上になったと判断された場合に公衆交換電話網13から衛星電話網14へ接続を切り換える機能を有する。
【0037】
また、本第1実施形態が利用されるエレベータ17には、例えば図3に示すように、前記警報検知手段11および自動解錠手段16の他に、緊急備品箱21と、緊急備品箱21の鍵を収納しているキーボックス22とが配備されている。これにより、緊急事態が発生して異常発生信号が発せられた際に、同時に緊急備品箱21内の飲食料等の非常用備品が利用可能となるように連動されている。
【0038】
具体的には、自動解錠手段16は、キーボックス22の施錠機構22aに接続されたリレースイッチ16aにより構成され、かつ、警報検知手段11と警報信号発信端末12とを繋ぐ導線23に接続されている。そして、前記警報検知手段12による異常発生信号の発信により生じる電圧を受けてスイッチを開き、自動的にキーボックス22を解錠させるようになっている。なお、自動解錠手段16は、キーボックス22を別途設けずに緊急備品箱21の施錠機構と前記リレースイッチ16aとを直接接続して、前述したように警報検知手段11による異常検知に連動させて自動的に緊急備品箱21を解錠するようにしてもよい。
【0039】
なお、エレベータ17内に配置される緊急備品箱21には、エレベータ17内に閉じこめられた際に役立つグッズが収納されており、例えば、外部の情報を知るための携帯ラジオや携帯テレビ、救助を呼ぶためのホイッスルや拡声器、防寒のための毛布や上着、ならびに救急用具や保存食等が配備されている。
【0040】
つぎに、本第1実施形態における電話網切換装置1A、電話網切換プログラム1aおよび電話網切換装置を備えたセキュリティシステム10Aの作用とともに、電話網切換方法について図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0041】
まず、接続可否判断部41は、常時、電圧値計測器2により計測された電圧レベルを取得し、この電圧レベルと、接続可能電圧値記憶部32から取得した接続可能電圧値とを比較し、公衆交換電話網13により安定した警報信号の発信ができるか否かの判断を行っている(接続可否判断ステップ:S1)。そして、電圧レベルが接続可能電圧値以上に保持されている場合、接続可否判断部41は公衆交換電話網13との接続が可能であって異常はないと判断する(S1:YES)。一方、電圧レベルが接続可能電圧値より小さい状態が所定時間以上継続した場合、接続可否判断部41は公衆交換電話網13との接続が不可能であって故障等の異常があると判断し(S1:NO)、直ちに衛星電話網14に切り換えて外部警報監視端末15へ異常を通知する(接続切換ステップ:S8)。
【0042】
このように警報信号が発せられるか否かにかかわらず常に公衆交換電話網13との接続状況を把握し、接続が不安定な場合には速やかに衛星電話網14へ切り換えて外部警報監視端末15との通信を確保する。また、通信回線の故障や地震等による損壊が生じた場合には、直ちに故障の発生あるいは異常の発生を衛星電話網14を介して外部警報監視端末15に知らせることができる。
【0043】
つぎに、前記接続可否判断ステップS1に戻って、エレベータに異常が発生した場合について説明する。
【0044】
接続可否判断ステップS1の接続可否判断部41が公衆交換電話網13との接続が可能であると判断していた場合において(S1:YES)、エレベータに異常が発生し、その異常を警報検知手段11が自動的に検知、あるいは人為的に押されて検知すると、警報検知手段11は異常発生信号を発信し、その信号を受信した警報信号発信端末12は外部警報監視端末15へ接続要求信号を発信する(接続要求ステップ:S2)。なお、この場合、接続要求信号は公衆交換電話網13を介して外部警報監視端末15へ送信される。この動作について接続要求検知部42は電圧値計測器2により測定された電圧値に基づいて接続要求信号が送信された状況を検知する(接続要求検知ステップ:S3)。
【0045】
電圧極性判別部43は接続要求検知部42により接続要求信号の発信を検知すると、電圧計測部2により計測される電圧極性を取得して所定時間内にその極性が反転したか否かを判別する(電圧極性反転判別ステップ:S4)。
【0046】
つまり、外部警報監視端末15において所定時間以内に受話器が上げられて通信接続が確立された場合、電圧極性は反転するため、これを検知して(S4:YES)、局線の接続が確立したと判断する。なお、外部警報監視端末15との接続が確立されると、警報信号発信端末12から警報信号が送信される(警報信号送信ステップ:S5)。
【0047】
一方、所定時間以内に電圧極性が反転したと判別できなかった場合(S4:NO)、つまり、外部警報監視端末15の受話器が上げられずに通信接続が確立できない場合、公衆交換電話網13から衛星電話網14に切り換える(電話網切換ステップ:S8)。
【0048】
なお、本第1実施形態のように警報信号をDTMF信号を使って単方向送信する場合には、警報信号の送信中に通信速度が不十分な場合や断続的な送信しかできない場合など通信状況が不安定なとき、警報信号の送信が完了する前に外部警報監視端末15が受信途中で接続を終了してしまうことがある。この場合、警報信号発信端末12は、警報信号の送信が完了していないため、警報信号を再送信する。
【0049】
そこで、再送回数判断部44は同一の警報信号が送信された送信回数nを計数し(送信回数計数ステップ:S6)、この送信回数nが所定の回数以下であるか否かを判断する(送信回数判断ステップ:S7)。送信回数nが所定回数以下、たとえば3回以下の場合(S7:YES)、警報信号の送信が正常に終了したと判断して警報信号の送信作業を終了し、通常の電圧レベル監視に戻る(接続可否判断ステップ:S1)。
【0050】
一方、送信回数判断ステップS7に戻って、警報信号の再送信が行われて送信した回数が3回を越えた場合(S7:NO)、電話網切換部45が公衆交換電話網13から衛星電話網14に接続を切り換える(電話網切換ステップ:S8)。そして、衛星電話網14に接続が切り換えられた場合、警報信号発信端末12は衛星電話網14を使用して警報信号を送信し、警報信号の送信作業を終了し、同様に通常の電圧レベル監視に戻る(接続可否判断ステップ:S1)。
【0051】
これによりDTMF信号を使って警報信号を単方向送信した結果、何らかの原因により通信接続が確立できなかったとしても別途、衛星電話網14を使って警報信号を送信して異常事態の情報を通知することができる。
【0052】
なお、電話網切換部45により通信接続が衛星電話網14に切り換えられた後、図示しないが、公衆交換電話網13に対する制御と同様に、接続可否判断部41、電圧極性判別部43および再送回数判断部44が衛星電話網14との電圧レベルの判別、電圧極性による通信接続状態の確認、警報信号の送信完了の有無を判別するようにしてもよい。仮に衛星電話網14との通信に異常がある場合には、使用する電話網を衛星電話から元の公衆交換電話網13へ接続を切り換える。これにより、いずれかの電話網が正常回復した場合に速やかに警報信号を送信することが可能となる。
【0053】
一方、自動解錠手段16において、エレベータ17に設けられた警報検知手段11が作動すると、警報検知手段11と警報信号発信端末12との間に生じる電圧によりリレースイッチ16aが作動してキーボックス22の施錠機構22aを解錠する。そして、キーボックス22内の鍵により緊急備品箱21を解錠し、緊急備品箱21内のグッズを使用することができる。
【0054】
以上のような本第1実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
1.通常時、公衆交換電話網13を用いるため通信料金を抑制することができる。
2.各種の警報信号発信端末12に対応することができ、しかも簡易な構成でありながら公衆交換電話網13の異常による警報送信障害が生じた場合には、速やかに衛星電話網14へ切り換えて警報送信の確実性を高め、迅速な救助を求めることが可能となる。
3.衛星電話網14に問題が発生した場合には逆に公衆交換電話網13への切り換えが可能である。
4.警報信号の種類に対応して警報信号の送信完了を確認することができる。
5.緊急発生時にのみ緊急備品箱21を解錠するため日常的な悪戯防止と緊急時の非常対応を効果的に図ることができる。
【0055】
つぎに、本発明に係る電話網切換装置および電話網切換プログラムの第2実施形態について図面を用いて説明する。図5は本第2実施形態の電話切換装置1Bを備えたセキュリティシステム10Bの一例を示す概略構成図である。また、図6は本第2実施形態の電話網切換装置1Bおよび電話網切換プログラム1bの構成を示すブロック図である。なお、本第2実施形態のうち、前述した第1実施形態の構成と同一若しくは相当する構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
【0056】
本第2実施形態において、電話網切換装置1Bおよび外部警報監視端末15にはモデム23が接続されており、警報信号等の双方向送受信を可能にした例を示す。また、本第2実施形態における外部警報監視端末15は、警報信号の受信を完了すると警報信号を発した警報信号発信端末12に向けてアンサーバックを返信する機能を備える。
【0057】
なお、本第2実施形態におけるモデム23は、ISDN回線を利用してBチャンネルパケットあるいはDチャンネルパケットによる通信により警報信号をパケット単位で送信することができる。そのため、通信速度の変化への影響が小さく、送信エラーを少なくすることができる。ただし、電話網の故障等により回線が完全に切断された場合、外部警報監視端末15に故障が発生した場合などに警報信号がモデム23間で滞り、送信が完了するまで、あるいは送信が不可と判断されるまでに多くの時間を要する場合がある。
【0058】
そこで、本第2実施形態における電話網切換装置1Bは、モデム23を用いた警報信号の送信において、外部警報監視端末15から送信されるアンサーバックの有無を判別することにより、公衆交換電話網13の故障等を判別し、衛星電話網14に切り換えることで警報信号を確実に送信するためのものである。
【0059】
本第2実施形態における電話網切換プログラム1bを搭載した電話網切換装置1Bは、主に、電圧値計測器2と、本第2実施形態の電話網切換プログラム1bや各種データ等を記憶する記憶手段3と、これらの各構成手段を制御するとともに各種データを取得して演算処理を実行する演算処理手段4とから構成されている。
【0060】
本第2実施形態における演算処理手段4は、CPU等から構成されており、プログラム記憶部31にインストールされた電話網切換プログラム1bを実行させることにより、接続可否判断部41と、接続要求検知部42と、電圧極性反転判別部43と、アンサーバック判別部と46、電話網切換部45としてコンピュータを機能させるものである。すなわち、本第2実施形態における演算処理手段4は、本第1実施形態における再送回数判断部44の代わりにアンサーバック判別部46としてコンピュータに機能させるものである。
【0061】
アンサーバック判別部46は、警報信号発信端末12による警報信号の送信から所定時間内に外部警報監視端末15からのアンサーバックがあるか否かを判別するものである。そして、電話網切換部45が、前記アンサーバック判別部46による判別結果がアンサーバックが受信されずに警報信号の送信が完了しなかった場合、直ちに公衆交換電話網13から衛星電話網14に接続を切り換えるようになっている。
【0062】
つぎに、本第2実施形態に係る電話網切換装置1Bおよび電話網切換プログラム1bの作用について図7に示すフローチャートを用いて説明する。なお、本第2実施形態のうち、前述した第1実施形態の作用と同一若しくは相当する作用については同一の符号を付し、重複する説明は可能な限り省略して簡単に説明する。
【0063】
接続可否判断部41は、常時、公衆交換電話網13により安定した警報信号の発信ができるか否かの判断を行っており(接続可否判断ステップ:S1)、接続が不可能な状況を検知したときには、直ちに衛星電話網14に切り換えて異常を通知する(接続切換ステップ:S8)。一方、別途、警報検知手段11が異常を検知すると、警報信号発信端末12から接続要求信号が発せられ(接続要求ステップ:S2)、これを接続要求検知部42が検知すると(接続要求検知ステップ:S3)、電圧極性判別部43が所定時間内における極性の反転有無を判別する(電圧極性反転判別ステップ:S4)。電圧極性が反転した場合には(S4:YES)、警報信号発信端末12が警報信号を外部警報監視端末15へ送信する(警報信号送信ステップ:S5)。一方、電圧極性が反転しない場合には(S4:NO)、公衆交換電話網13との通信接続が確立できないと判断して衛星電話網14へ接続を切り換えて接続確立を図る(電話網切換ステップ:S8)。
【0064】
極性反転判別ステップS4に戻り、公衆交換電話網13との通信接続が確立できて、警報信号発信端末12が警報信号を外部警報監視端末15へ送信した後(警報信号送信ステップ:S5)、アンサーバック判別部46が、前記警報信号の発信から所定時間内に外部警報監視端末15からのアンサーバックが受信できたか否かを判別する(アンサーバック判別ステップ:S9)。そして、当該アンサーバック判別部46が、所定時間内に外部警報監視端末15からのアンサーバックを受信した場合(S9:YES)、警報信号の送信が正常に完了したと判断して送信作業を終了し、通常の電圧レベル監視に戻る(接続可否判断ステップ:S1)。一方、所定時間内に外部警報監視端末15からのアンサーバックを受信できない場合(S9:NO)、公衆交換電話網13による警報信号の送信が完了できないと判断し、電話網切換部45が公衆交換電話網13から衛星電話網14へ通信接続を切り換える(電話網切換ステップ:S8)。
【0065】
以上のような本第2実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果に加えて、モデム23を用いた警報信号の送信において、モデム23間の電話網の通信や外部警報監視端末15に発生した異常をアンサーバックの有無から判断し、警報信号の送信が完了できない場合には、直ちに公衆交換電話網13から衛星電話網14に切り換えることにより警報信号を確実に送信することができる。なお、本第2実施形態においても、衛星電話網14に切り換えた後、衛星電話網14自体の電圧レベルの安定性の判別、極性反転の有無を判別するようにし、必要に応じて公衆交換電話網に切り換えし直すようにしてもよい。
【0066】
なお、本発明に係る電話網切換装置および電話網切換プログラムは、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
【0067】
例えば、警報信号にDTMF信号を用いた場合、外部警報監視端末15からアンサーバックにより警報信号の送信完了を確認してもよい。
【0068】
また、警報信号の通信にモデムを用いた場合、アンサーバック判別部46とともに再送回数判断部44を設けてもよい。この場合、アンサーバックが確認されない場合、数回の再送信を実行してから、使用する電話網を切り換えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明に係る電話網切換装置を備えたセキュリティシステムの第1実施形態を示す概略構成である。
【図2】本第1実施形態の電話網切換装置および電話網切換プログラムを示すブロック図である。
【図3】本第1実施形態の電話網切換装置を備えたセキュリティシステムを示すブロック図である。
【図4】本第1実施形態の電話網切換処理を示すフローチャート図である。
【図5】本発明に係る電話網切換装置を備えたセキュリティシステムの第2実施形態を示す概略構成である。
【図6】本第2実施形態の電話網切換装置および電話網切換プログラムを示すブロック図である。
【図7】本第2実施形態の電話網切換処理を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0070】
1A、1B 電話網切換装置
1a、1b 電話網切換プログラム
10A、10B 電話網切換装置を備えたセキュリティシステム
11 警報検知手段
12 警報信号発信端末
13 公衆交換電話網
14 衛星電話網
15 外部監視端末
15a 警報信号受信部
15b 警報表示部
16 自動解錠手段
17 エレベータ
18 電話回線
19 通信衛星
21 緊急備品箱
22 キーボックス
22a 施錠機構
23 モデム
2 電圧値計測器
3 記憶手段
31 プログラム記憶部
32 接続可能電圧値記憶部
4 演算処理手段
41 接続可否判断部
42 接続要求検知部
43 電圧極性反転判別部
44 再送回数判断部
45 電話網切換部
46 アンサーバック判別部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
公衆交換電話網および衛星電話網に選択的に接続可能とされているとともに、警報信号を発信する警報信号発信端末に接続されている電話網切換装置であって、
前記公衆交換電話網との間の接続可否を電圧レベルに基づいて判断する接続可否判断手段と、
前記警報信号発信端末から外部警報監視端末へ警報信号を送信するために発せられる接続要求信号の発信を検知する接続要求検知手段と、
この接続要求検知手段により前記接続要求信号の発信を検知すると、前記公衆交換電話網との間に生じている電圧の極性が反転したか否かを判別する電圧極性反転判別手段と、
前記接続可否判断手段により前記公衆交換電話網との間の接続が不可であると判断された場合、あるいは前記電圧極性反転判別手段により前記公衆交換電話網との間に生じている電圧の極性が反転しないと判別された場合、前記衛星電話網に接続を切り換える電話網切換手段と
を有することを特徴とする電話網切換装置。
【請求項2】
請求項1において、前記公衆交換電話網との間に生じている電圧を計測する電圧計測部と、前記公衆交換電話網との接続を確立するために必要な接続可能電圧値を記憶する接続可能電圧値記憶部とを有しており、
前記接続可否判断手段は、前記電圧計測部により測定された電圧値が所定の時間以上前記接続可能電圧値よりも降圧した場合、公衆交換電話網との間の接続が不可状態にあると判断することを特徴とする電話網切換装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記外部警報監視端末に対してDTMF信号を使って警報信号を単方向送信する場合であって、当該警報信号の送信が完了する前に切断されたために前記警報信号発信端末から再送される前記警報信号の再送回数を測定し、かつ、この再送回数が所定の回数以上になったことを判断する再送回数判断手段を有し、前記再送回数が所定回数以上になったとき、前記電話網切換手段が前記公衆交換電話網から前記衛星電話網に接続を切り換えることを特徴とする電話網切換装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2において、前記外部警報監視端末に対して警報信号をモデム通信によって送信する場合、当該警報信号の送信に対してアンサーバックの有無を判別するアンサーバック判別手段を有しており、当該アンサーバックがなかったとき、前記電話網切換手段が前記公衆交換電話網から前記衛星電話網に接続を切り換えることを特徴とする電話網切換装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかの電話網切換装置を備えたセキュリティシステムであって、
警報信号発信端末に接続されており、エレベータ等の閉鎖した場所に配備される警報検知手段と、
前記閉鎖した場所に配備された緊急備品箱の施錠機構あるいはこの施錠機構の鍵を収納しているキーボックスの施錠機構に接続された自動解錠手段とを有しており、
前記自動解錠手段は、前記警報検知手段が異常を検知したときに生じる電圧によって作動し、前記施錠機構を解錠するリレースイッチを備えていることを特徴とする電話網切換装置を備えたセキュリティシステム。
【請求項6】
公衆交換電話網および衛星電話網に選択的に接続可能とされているとともに、警報信号を発信する警報信号発信端末に接続されている電話網切換装置としてコンピュータを機能させる電話網切換プログラムであって、
前記公衆交換電話網との間の接続可否を電圧レベルに基づいて判断する接続可否判断手段と、
前記警報信号発信端末から外部警報監視端末へ警報信号を送信するために発せられる接続要求信号の発信を検知する接続要求検知手段と、
この接続要求検知手段により前記接続要求信号の発信を検知すると、前記公衆交換電話網との間に生じている電圧の極性が反転したか否かを判別する電圧極性反転判別手段と、
前記接続可否判断手段により前記公衆交換電話網との間の接続が不可であると判断された場合、あるいは前記電圧極性反転判別手段により前記公衆交換電話網との間に生じている電圧の極性が反転しないと判別された場合、前記衛星電話網に接続を切り換える電話網切換手段として
コンピュータを機能させることを特徴とする電話網切換プログラム。
【請求項7】
請求項6において、前記公衆交換電話網との間に生じている電圧を計測する電圧計測部と、前記公衆交換電話網との接続を確立するために必要な接続可能電圧値を記憶する接続可能電圧値記憶部とを有しており、
前記接続可否判断手段は、前記電圧計測部により測定された電圧値が所定の時間以上前記接続可能電圧値よりも降圧した場合、公衆交換電話網との間の接続が不可状態にあると判断することを特徴とする電話網切換プログラム。
【請求項8】
請求項6または請求項7において、前記外部警報監視端末に対してDTMF信号を使って警報信号を単方向送信する場合であって、当該警報信号の送信が完了する前に切断されたために前記警報信号発信端末から再送される前記警報信号の再送回数を測定し、かつ、この再送回数が所定の回数以上になったことを判断する再送回数判断手段を有し、前記再送回数が所定回数以上になったとき、前記電話網切換手段が前記公衆交換電話網から前記衛星電話網に接続を切り換えることを特徴とする電話網切換プログラム。
【請求項9】
請求項6または請求項7において、前記外部警報監視端末に対して警報信号をモデム通信によって送信する場合、当該警報信号の送信に対してアンサーバックの有無を判別するアンサーバック判別手段を有しており、当該アンサーバックがなかったとき、前記電話網切換手段が前記公衆交換電話網から前記衛星電話網に接続を切り換えることを特徴とする電話網切換プログラム。
【請求項10】
公衆交換電話網および衛星電話網に選択的に接続可能とされているとともに、警報信号を発信する警報信号発信端末に接続されている電話網切換装置における電話網切換方法であって、
前記公衆交換電話網との間の接続可否を電圧レベルに基づいて判断する接続可否判断ステップと、
前記警報信号発信端末から外部警報監視端末へ警報信号を送信するために発せられる接続要求信号の発信を検知する接続要求検知ステップと、
この接続要求検知ステップにより前記接続要求信号の発信を検知すると、前記公衆交換電話網との間に生じている電圧の極性が反転したか否かを判別する電圧極性反転判別ステップと、
前記接続可否判断ステップにより前記公衆交換電話網との間の接続が不可であると判断された場合、あるいは前記電圧極性反転判別ステップにより前記公衆交換電話網との間に生じている電圧の極性が反転しないと判別された場合、前記衛星電話網に接続を切り換える電話網切換ステップと
を有することを特徴とする電話網切換方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−212730(P2009−212730A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−52718(P2008−52718)
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【出願人】(507234461)株式会社オリエンタル警備 (1)
【Fターム(参考)】