説明

電話装置

【課題】 音声データのみならず、画像データ,文字データをも扱う機能を備え、また、これらのデータの蓄積,検索,出力などの情報端末としての機能をも有する電話装置を提供する。
【解決手段】 通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部2を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話機,ボイスメール装置などの電話装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、データを蓄積する電話装置として、留守番電話機能を備えた家庭用電話機やボイスメール装置などが知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、データ蓄積機能を備えたこの種の従来の電話装置では、蓄積されるデータは音声データだけであって、画像データや文字データを蓄積するようには構成されていないという問題がある。すなわち、現在、電話線には、音声情報のみならず、例えば画像,またコード化された文字情報などの種々の形態で情報が流通しているが、現状においては、画像データや文字データについては、情報の授受に専用の装置を必要としている。
【0004】
また、上述した従来の電話装置では、大量のデータ(音声データ)を蓄積する構造にはなっていない(不在時のメッセージ程度のデータ量しか蓄積できない)という問題もある。
【0005】
本発明は、音声データのみならず、画像データ,文字データをも扱う機能を備え、また、これらのデータの蓄積,検索,出力などの情報端末としての機能をも有する電話装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、通信データ中から予め指定したキーワードの検出を行ない、キーワード検出のなされたリストを検索キーとして用いることを特徴としている。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の電話装置において、通信データが画像データである場合、画像データに対して文字認識を行ない、結果のテキストデータからキーワードを検出することを特徴としている。
【0008】
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の電話装置において、通信データが音声データである場合、音声データに対してワードスポッティングによるキーワード認識を行ない、認識された語を検索キーとして用いることを特徴としている。
【0009】
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の電話装置において、音声データ入力の際に、検索キーが抽出しやすいように、予め用意したパターンで音声データの入力を誘導するプロンプト制御部を有していることを特徴としている。
【0010】
また、請求項5記載の発明は、通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、前記検索キーとして、通信データを所定の出力先に出力したか否かを規定する履歴情報を有し、所定の出力先に出力された通信データについては、前記履歴情報は出力された旨の情報に設定されることを特徴としている。
【0011】
また、請求項6記載の発明は、通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、前記検索キーとして、データを発信した発信者に関する発信者情報を有し、この場合、前記データベース部には、通信データが発信者情報により検索可能に格納されることを特徴としている。
【0012】
また、請求項7記載の発明は、請求項6記載の電話装置において、受信した通信データが他の通信装置からのデータである場合、前記発信者情報は、発信元の通信装置に固有に付与されたIDを用いて通信データから取得されることを特徴としている。
【0013】
また、請求項8記載の発明は、請求項6記載の電話装置において、受信した通信データが電子メールの文字データである場合、前記発信者情報は、予め用意されたフォーマットパターンによって電子メールの解析を行なうことで取得されることを特徴としている。
【0014】
また、請求項9記載の発明は、通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、一定時間が経過するごとにあるいは新データの入力ごとに、データベース部に対して指定された検索条件でデータの検索を行なわせ、該検索結果を、所定の出力先へ出力させるデータ転送部がさらに設けられていることを特徴としている。
【0015】
また、請求項10記載の発明は、通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、前記検索キーとして、通信データを所定の出力先に出力する時間を規定する出力時間情報を有し、該出力時間情報として、当初デフォルト値が設定され、該通信データに対し出力時間の設定指示がなされることで、前記データベース部に当初設定されている出力時間情報に関するデフォルト値は、指示された出力時間に設定されることを特徴としている。
【0016】
また、請求項11記載の発明は、通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、ユーザからの要求に応じて検索を行なう際に、検索結果とともに、次の検索キーを選択してユーザに提示する検索キー選択部がさらに設けられていることを特徴としている。
【0017】
また、請求項12記載の発明は、請求項11記載の電話装置において、前記検索キー選択部は、未出力のデータがある場合には、未出力を表わす検索キーをユーザに提示することを特徴としている。
【0018】
また、請求項13記載の発明は、請求項11記載の電話装置において、検索キー選択部は、出力指定時間が現在の時刻であるデータがある場合には、出力指定時間が現在であることを表わす検索キーをユーザに提示することを特徴としている。
【0019】
また、請求項14記載の発明は、請求項11記載の電話装置において、前記検索キー選択部は、検索結果のデータを均等に近く分割するキーワードを選択し、該キーワードを検索キーとしてユーザに提示することを特徴としている。
【発明の効果】
【0020】
以上に説明したように、請求項1記載の発明によれば、通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されているので、音声データのみならず、画像データ,文字データをも扱う機能を備え、また、これらのデータの蓄積,検索,出力などの情報端末としての機能をも有する電話装置を提供することができ、特に、大量のデータを扱う際に必須な、データへのランダムなアクセス手段を提供することができる。さらに、請求項1記載の発明によれば、通信データ中から予め指定したキーワードの検出を行ない、キーワード検出のなされたリストを検索キーとして用いるので、データベース部に登録されている全てのデータについてキーワードをキーにして検索することができる。
【0021】
また、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の電話装置において、通信データが画像データである場合、画像データに対して文字認識を行ない、結果のテキストデータからキーワードを検出するので、画像データからのキーワード抽出が可能となる。
【0022】
また、請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の電話装置において、通信データが音声データである場合、音声データに対してワードスポッティングによるキーワード認識を行ない、認識された語を検索キーとして用いるので、音声データからのキーワード抽出が可能となる。
【0023】
また、請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の電話装置において、音声データ入力の際に、検索キーが抽出しやすいように、予め用意したパターンで音声データの入力を誘導するプロンプト制御部を有しているので、ある音声範囲において、どのキーワードを抽出すれば良いかを予め設定することが可能となり、高い精度で音声認識を実行することが可能となる。
【0024】
また、請求項5記載の発明によれば、通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、前記検索キーとして、通信データを所定の出力先に出力したか否かを規定する履歴情報を有し、所定の出力先に出力された通信データについては、前記履歴情報は出力された旨の情報に設定されるので、例えば、未だチェックしていないデータだけを優先的にチェックすることができ、これにより、特に、情報のメンテナンスが容易となる。
【0025】
また、請求項6記載の発明によれば、通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、前記検索キーとして、データを発信した発信者に関する発信者情報を有し、この場合、前記データベース部には、通信データが発信者情報により検索可能に格納されるので、データベース部に登録されている全てのデータについて発信者をキーにして検索することができ、これにより、特に、データベース部に大量のデータが蓄積されている場合にも、これらの大量のデータのうちから必要のデータを容易に検索することができる。
【0026】
また、請求項7記載の発明によれば、請求項6記載の電話装置において、受信した通信データが他の通信装置からのデータである場合、前記発信者情報は、発信元の通信装置に固有に付与されたIDを用いて通信データから取得されるので、特に、FAXや通常の音声電話において、取得可能なデータを用いて発信者情報を得ることができる。
【0027】
また、請求項8記載の発明によれば、請求項6記載の電話装置において、受信した通信データが電子メールの文字データである場合、前記発信者情報は、予め用意されたフォーマットパターンによって電子メールの解析を行なうので、電子メールから発信者情報を容易に得ることができる。
【0028】
また、請求項9記載の発明によれば、通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、一定時間が経過するごとにあるいは新データの入力ごとに、データベース部に対して指定された検索条件でデータの検索を行なわせ、該検索結果を、所定の出力先へ出力させるデータ転送部がさらに設けられているので、単に受動的に動作するだけでなく、例えば、必要に応じて利用者の持つ携帯用の電話機に情報を整理して出力することが可能となる。
【0029】
また、請求項10記載の発明によれば、通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、前記検索キーとして、通信データを所定の出力先に出力する時間を規定する出力時間情報を有し、該出力時間情報として、当初デフォルト値が設定され、該通信データに対し出力時間の設定指示がなされることで、前記データベース部に当初設定されている出力時間情報に関するデフォルト値は、指示された出力時間に設定されるので、データベース部に大量のデータが蓄積されている場合にも、これら大量のデータの中から、現在、見るべきデータだけを抽出することが可能となり、これによって、特に、現在必要な情報に基づいて行動を決定するような場合に、効率的な情報選択の手段を提供することができる。
【0030】
また、請求項11記載の発明によれば、通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、ユーザからの要求に応じて検索を行なう際に、検索結果とともに、次の検索キーを選択して提示する検索キー選択部が設けられているので、検索時に有効な検索キーを発見しやすくなり、検索効率を向上させることができる。
【0031】
また、請求項12記載の発明によれば、請求項11記載の電話装置において、検索キー選択部は、未出力のデータがある場合には、未出力を表わす検索キーとして提示するので、例えば、ユーザにおいて最も興味があると想定される未読文書を優先的に検索することが可能となる。
【0032】
また、請求項13記載の発明によれば、請求項11記載の電話装置において、検索キー選択部は、出力指定時間が現在の時刻であるデータがある場合には、出力指定時間が現在であることを表わす検索キーをユーザに提示するので、ユーザにおいて重要と想定される、現時点で読むべき文書を優先的に検索することが可能となる。
【0033】
また、請求項14記載の発明によれば、請求項11記載の電話装置において、検索キー選択部は、検索結果のデータを均等に近く分割するキーワードを選択し、これを検索キーとして出力するので、例えば、大量の文書に対する検索を行なう時にも、効果的にデータ群を分割するキーワードを選択することが可能となり、検索効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
【0035】
図1は本発明に係る電話装置の構成例を示す図である。図1を参照すると、この電話装置は、通信データの送受信などの機能を備えた電話本体部1と、受信した通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部2と、受信した通信データにコマンドが含まれているか否かを調べ、コマンドが含まれているときには該コマンドを検出するコマンド検出部3と、コマンド検出部3で検出されたコマンドを一時記憶するためのコマンドバッファ4と、データベース部2から所定の検索キーにより検索された結果を一時記憶するための検索結果バッファ5と、検索結果に基づく出力データを一時記憶するための出力データバッファ6と、コマンドバッファ4に一時記憶されたコマンドが検索開始コマンドであるときに、検索結果バッファ5の初期化を行なう初期化部7と、コマンドバッファ4に一時記憶されたコマンドが検索コマンドであるときに、データベース部2を所定の検索キーで検索し、その検索結果を検索結果バッファ5に一時記憶するとともに、検索結果に基づき所定の出力データを生成して出力データバッファ6に格納し、次いで、生成した所定の出力データを電話本体部1に与える検索処理部8と、コマンドバッファ4に一時記憶されたコマンドが出力コマンドであるときに、検索結果バッファ5に一次記憶されている検索結果に対応する通信データをデータベース部2から読み出し、出力データバッファ6に格納し、次いで、該通信データを所定の出力先に出力させる出力処理部9と、検索処理部8から出力指示がなされたとき、または、出力処理部9から出力指示がなされたときに起動され、出力データバッファ6に一時記憶されている出力データまたは通信データを音声化処理して電話本体部1に与える音声化出力部10とを備えている。
【0036】
また、図1の電話装置には、一定時間が経過するごとにあるいは新データの入力ごとに、データベース部2に対して指定された検索条件でデータの検索を行なわせたり、該検索結果を、指定されたデータ出力先へ出力させたりするためのデータ転送部20がさらに設けられている。
【0037】
図2はデータベース部2の構成例を示す図である。図2の例では、データベース部2は、受信した通信データを一時記憶する通信データバッファ11と、受信した通信データが最終的に格納される通信データデータベース12と、受信した通信データに対する検索キーが格納される検索キーデータベース13と、受信した通信データの登録時間を検出し、該登録時間を該通信データの検索キーとして検索キーデータベース13に登録する登録時間検出部14と、通信データバッファ11に一時記憶されている通信データを通信データデータベース12に登録するとともに、このことを登録時間検出部14に通知するデータ格納部15とを備えている。
【0038】
図3は通信データデータベース12の構成例を示す図であり、図3の例では、通信データデータベース12には、通信データが、これにデータ番号が付されて登録されるようになっている。なお、以下の例では、通信データデータベース12には、いままでの全ての通信データが登録され保持されているとする。
【0039】
また、図4は検索キーデータベース13の構成例を示す図であり、図4の例では、検索キーデータベース13には、通信データデータベース12に登録される通信データに対応させて、その通信データの登録時間が、この通信データに付されたデータ番号と同じデータ番号が付されて、検索キーとして登録されるようになっている。なお、以下の例では、検索キーデータベース13にも、いままでの全ての検索キー(登録時間)が登録され保持されているとする。
【0040】
図3,図4のようにデータベース12,13を構成する場合、データ格納部15は、通信データバッファ11に一時記憶されている通信データを通信データデータベース12に登録するときに、この通信データに対してデータ番号(例えば、318)を生成し、この通信データを通信データデータベース12に登録する際、この通信データに対して生成されたデータ番号(318)をこの通信データに対応させて通信データデータベース12に新たに登録するようになっている。また、データ格納部15は、上記のように、通信データデータベース12に登録される通信データに対して生成されたデータ番号(318)を検索キーデータベース13にも登録するようになっており、また、通信データバッファ11に一時記憶されている通信データを通信データデータベース12に登録する旨を登録時間検出部14に通知し、これにより、登録時間検出部14は、その内部に備わっている時計を用いて、このときの日時(例えば、1997年3月1日14:00)を登録時間として、上記データ番号(318)に対応させて検索キーデータベース13に新たに登録するようになっている。
【0041】
また、図1において、初期化部7は、コマンドバッファ4に検索開始コマンドが格納されたときに検索結果バッファ5の初期化処理として、検索キーデータベース13に登録されている全ての検索キーに付されたデータ番号(図4の例では、310〜318の全て)を検索結果バッファ5に一時記憶するようになっている。
【0042】
また、検索処理部8は、コマンドバッファ4に検索コマンドが格納され、この検索コマンドとして、例えば、「検索 登録時間 1996年12月」が指定されたときに、例えば、先ず、「1996年」で検索キーデータベース13をサーチし、「1996年」をもつ検索キーに対応したデータ番号のみが残るように検索結果バッファ5の内容を更新し、次いで、更新された検索結果バッファ5内のデータ番号にそれぞれ対応した検索キーのうちで、「12月」をもつものを検索キーデータベース13からサーチし、「1996年」をもつ検索キーに対応したデータ番号のうちで、さらに、「12月」をもつ検索キーに対応したデータ番号のみが残るように検索結果バッファ5の内容を更新するというように、検索結果バッファ5の内容を逐次更新し、検索コマンドで指定された登録時間に対応するデータ番号を絞り込んで抽出するようになっている。すなわち、検索コマンドで指定された登録時間(例えば、「検索 登録時間 1996年12月」)に対応するデータ番号のみが、最終的に、検索結果バッファ5に残るようになっている。
【0043】
また、検索処理部8は、その検索結果,すなわち、検索結果バッファ5に最終的に残ったデータ番号に基づいて出力データを生成するようになっている。例えば、検索結果バッファ5に最終的に残ったデータ番号の個数が3個である場合、検索処理部8は、出力データとして、例えば「検索結果は3件です」旨のデータを生成し、これを出力データバッファ6に格納し、次いで、音声化出力部10を起動して、出力データバッファ6に一時記憶されている上記出力データを音声化出力部10で音声化処理させて電話本体部1に与えるようになっている。
【0044】
また、出力処理部9は、検索結果バッファ5に一時記憶されているデータ番号に対応する通信データを通信データデータベース13から読み出して出力データバッファ6に格納し、次いで、音声化出力部10を起動して、出力データバッファ6に一時記憶されている上記通信データを音声化出力部10で音声化処理させて電話本体部1,電話線を介して所定の出力先に出力させるようになっている。
【0045】
次に、このような構成の電話装置の処理動作例について説明する。電話本体部1で受信した通信データは、まずデータベース部2に与えられ、データベース部2では、前述のように、この通信データにデータ番号を付して通信データデータベース12に登録する。また、この登録の時点を登録時間とし、この登録時間を検索キーとして同じデータ番号を付して検索キーデータベース13に登録する。
【0046】
一方、電話本体部1で受信した通信データは、コマンド検出部3にも与えられ、コマンド検出部3では、受信した通信データ中にコマンドが含まれているかを検出し、コマンドを検出した場合には、そのコマンドをコマンドバッファ4に書き込む。なお、コマンドの検出方法は種々考えられるが、例えば音声認識を用いることができる。
【0047】
いま、例えば、コマンドとして例えば、「検索開始コマンド」,「検索コマンド」が順次に検出される場合を考える。この場合、コマンドバッファ4に、先ず、検索開始コマンドが格納されると、これを監視している初期化部7は、前述のように、検索結果バッファ5の初期化を行なう。
【0048】
次いで、コマンドバッファに次のコマンドである検索コマンドが格納されると、これを監視している検索処理部8は、検索コマンドで指定されている検索キーで検索キーデータベース13を検索し、検索キーデータベース13からこの検索キーを満たすデータ番号を検索結果として抽出し、検索結果バッファ5の内容を最終的に確定する。そして、検索処理部8は、得られた検索結果に基づいて出力データを生成し、これを出力データバッファ6に格納する。
【0049】
具体的に、現時点で、例えば図3,図4のように通信データデータベース12,検索キーデータベース13に通信データ,データ番号,検索キーが登録され保持されている場合、先ず、検索開始コマンドがコマンドバッファ4に格納されると、初期化部7は、検索結果バッファ5を図5(a)に示すように初期化する。すなわち、この初期化により、検索結果バッファ5には、検索キーデータベース13に登録されている全ての検索キー(登録時間)に付されているデータ番号(310〜318)が一時記憶される。
【0050】
そして、続いて、検索コマンド(例えば「検索 登録時間 1996年12月」の指示の検索コマンド)がコマンドバッファ4に格納されると、検索処理部8による検索がなされる。すなわち、ここでは検索キーとして「登録時間 1996年12月」が指定されているので、検索キーデータベース13より、先ず、「1996年」を持つ検索キーに対応したデータ番号(図4の例では、311〜314の4個のデータ番号)を取得する。そして、この4個のデータ番号と検索結果バッファ5内のデータ(いまの場合、図5(a)の状態で格納されている310〜318のデータ番号)との論理積ANDをとり、これが新しく検索結果バッファ5に書き込まれる。これにより、検索結果バッファ5の内容は、図5(b)に示すように、311〜314のデータ番号となる。次いで、検索処理部8は、「12月」をもつ検索キーに対応したデータ番号(図4の例では、310,312〜314の4個のデータ番号)を取得する。そして、この4個のデータ番号と検索結果バッファ5内のデータ(いまの場合、図5(b)の状態で格納されている311〜314のデータ番号)との論理積ANDをとり、これが新しく検索結果バッファ5に書き込まれる。これにより、検索結果バッファ5の内容は、図5(c)に示すように、312〜314のデータ番号となり、これが最終的な検索結果となる。そして、検索処理部8は、検索結果として、3個のデータ番号(312,313,314)が得られるので、出力データとして、例えば「検索結果は3件です」という文字列を生成し、これを出力データバッファ6に書き込む。
【0051】
このように、検索処理を行ない、出力データバッファ6に検索結果としての出力データを一時記憶した後、検索処理部8は、音声化出力部10を起動する。これにより、音声化出力部10では、出力データバッファ6に一時記憶されている出力データが文字データであればこれを音声合成し音声波形データに変換して電話本体部1に与える。また、出力データバッファ6に一時記憶されている出力データが画像データであれば、音声化出力部10では、これにOCR処理(例えば文字認識処理)を行ない、その結果の文字データを音声合成し音声波形データに変換して電話本体部1に与える。また、出力データバッファ6に一時記憶されている出力データが音声データであれば、音声化出力部10では、何の処理も施さないで、これをそのままの形で、音声波形データに変換して電話本体部1に与える。
【0052】
このように、音声化出力部10から検索コマンドに対応した検索結果としての出力データ(音声波形データ)が与えられると、電話本体部1は、この出力データを例えば電話本体部1に内蔵されているスピーカから出力する。例えば「検索結果は3件です」という音声をスピーカから出力する。これにより、利用者は、検索結果を知ることができる。
【0053】
このような検索処理がなされた後、コマンド検出部3において、コマンドとして、「出力コマンド」が検出され、コマンドバッファ4に出力コマンドが格納されると、これを監視している出力処理部9では、検索結果バッファ5に一時記憶されているすべての検索結果(データ番号)に対応した通信データを通信データデータベース12から取得し、出力データバッファ6に順次格納していく。いまの場合、検索結果バッファ5には、検索結果として、3個のデータ番号(312,313,314)が記憶されているので、出力データバッファ6には、検索結果として、3個のデータ番号(312,313,314)に対応した通信データが通信データデータベース12から読み出されて格納される。
【0054】
しかる後、出力処理部9は、音声化出力部10を起動する。これにより、音声化出力部10では、出力データバッファ6に一時記憶されている通信データが文字データであればこれを音声合成し、音声波形データに変換して電話本体部1に与え、これにより、電話本体部1は、音声化出力部10からの音声化された通信データを電話線を介して、所定の出力先に出力する。また、出力データバッファ6に一時記憶されている通信データが画像データであれば、音声化出力部10は、これにOCR処理(例えば文字認識処理)を行ない、その結果の文字データを音声合成し音声波形データに変換して電話本体部1に与え、これにより、電話本体部1は、音声化出力部10からの音声化された通信データを電話線を介して、所定の出力先に出力する。また、出力データバッファ6に一時記憶されている出力データが音声データであれば、音声化出力部10では、何の処理も施さないで、これをそのままの形で、音声波形データに変換して電話本体部1に与え、これにより、電話本体部1は、音声化出力部10からの音声化された通信データを電話線を介して、所定の出力先に出力する。
【0055】
このように、コマンドとして、上記のように、例えば「検索開始コマンド」,「検索コマンド」,「出力コマンド」が順次に検出される場合、検索コマンドで指示された検索条件で検索キーデータベース13の検索を行ない、その検索結果(検索条件を満たすデータ番号)を検索結果バッファ5に一時記憶し、また、その検索結果を出力データとしてユーザに提示し、次いで、出力コマンドにより、検索結果バッファ5に一時記憶されている検索結果(検索条件を満たすデータ番号)に該当する通信データを通信データベース12から読み出し、これを音声化処理して所定の出力先へ出力することができる。換言すれば、図1の電話装置は、音声データのみならず、画像データ,文字データをも扱う機能を備え、また、これらのデータの蓄積,検索,出力などの情報端末としての機能をも有している。
【0056】
なお、上述の例では、例えば、検索開始コマンド,検索コマンドだけを含む通信データを受信した後に、これとは別に、出力コマンドだけを含む通信データを受信した場合を想定したが、受信した通信データに上記のような検索開始コマンド,検索コマンドに続いて出力コマンドが含まれているような場合にも、上記と同様にして処理がなされる。すなわち、受信した通信データに上記のような検索開始コマンド,検索コマンドに続いて出力コマンドが含まれている場合にも、先ず、検索コマンドで指示された検索条件で検索キーデータベース13の検索を行ない、その検索結果(検索条件を満たすデータ番号)を検索結果バッファ5に一時記憶し、また、その検索結果を出力データとしてユーザに提示し、続いて、出力コマンドにより、検索結果バッファ5に一時記憶されている検索結果(検索条件を満たすデータ番号)に該当する通信データを通信データベース12から読み出し、これを音声化処理して所定の出力先に出力することができる。
【0057】
このように、図1の電話装置では、通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部2を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されているので、音声データのみならず、画像データ,文字データをも扱う機能を備え、また、これらのデータの蓄積,検索,出力などの情報端末としての機能をも有する電話装置を提供することができ、特に、大量のデータを扱う際に必須な、データへのランダムなアクセス手段を提供することができる。
【0058】
また、図1,図2の電話装置において、検索キーとして、通信データがデータベース部2に登録される登録時間を有し、この場合、データベース部2には、通信データが登録時間により検索可能に格納されるので、データベース部2に登録されている全てのデータについて登録時間を基にして検索することができ、これにより、特に、データベース部2に大量のデータが蓄積されている場合にも、これらの大量のデータのうちから必要のデータを容易に検索することができる。
【0059】
また、図1の電話装置では、データ転送部20が設けられていることにより、一定時間が経過するごとにあるいは新データの入力ごとに、データベース部2に対して指定された検索条件でデータの検索を行なわせたり、該検索結果を、指定されたデータ出力先へ出力させたりすることができる。例えば、データ転送部20として、内部的なタイマーによって1日に1回、自己が起動され、例えば昨日のデータを所定の出力先へ転送させる機能を有するものを考える。これを実現するために、データ転送部20は、1日1回の起動時に(例えば、時刻23:00に)、コマンドバッファ4に、例えば、検索コマンド「検索 登録時間 1997年3月1日(昨日の日付)」,出力コマンドを順次に送る。
【0060】
これにより、1日1回の起動時に(例えば、時刻23:00に)、検索コマンドで指示された検索条件「検索 登録時間 1997年3月1日(昨日の日付)」で検索キーデータベース13の検索を行ない、その検索結果(検索条件を満たすデータ番号)を検索結果バッファ5に一時記憶し、また、その検索結果を出力データとしてユーザに提示し、次いで、出力コマンドにより、検索結果バッファ5に一時記憶されている検索結果(検索条件を満たすデータ番号)に該当する通信データを通信データベース12から読み出し、これを音声化処理して所定の出力先に出力することができる。
【0061】
このように、一定時間が経過するごとにあるいは新データの入力ごとに、データベース部に対して指定された検索条件でデータの検索を行なわせ、該検索結果を、所定の出力先へ出力させるデータ転送部20がさらに設けられていることで、単に受動的に動作するだけでなく、例えば、必要に応じて利用者の持つ携帯用の電話機に情報を整理して出力することが可能となる。
【0062】
また、図6は本発明の電話装置の他の構成例を示す図である。図6の電話装置では、図1の電話装置において、コマンドバッファ4に一時記憶されたコマンドが出力時間設定コマンドであるときに、データベース部2に出力時間設定を通知する出力時間設定部21と、出力チェック部22とがさらに設けられている。
【0063】
図7は図6のデータベース部2の構成例を示す図である。図7の例では、データベース部2は、受信した通信データを一時記憶する通信データバッファ11と、受信した通信データが最終的に格納される通信データデータベース12と、受信した通信データに対する検索キーが格納される検索キーデータベース13と、受信した通信データの登録時間を検出し、該登録時間を該通信データの検索キーとして検索キーデータベース13に登録する登録時間検出部14と、検索キーデータベース13に格納される検索キーとしてデフォルト値を付与するデフォルト付与部25と、通信データバッファ11に一時記憶されている通信データを通信データデータベース12に登録するとともに、このことを登録時間検出部14およびデフォルト付与部25に通知するデータ格納部15とを備えている。
【0064】
ここで、デフォルト付与部25は、図7の例では、検索キーデータベース13に格納される検索キーとしてデフォルトチェック値(未チェック)を付与するデフォルト値付与部26と、検索キーデータベース13に格納される検索キーとしてデフォルト出力指定時間(例えば、「9999年12月31日」などの現在の日時とは著しく異なる日時等)を付与するデフォルト出力指定時間付与部27とにより構成されている。
【0065】
すなわち、図7の構成のデータベース部2では、受信した通信データを通信データデータベース12にデータ番号を付して格納するとともに、このデータ番号を検索キーデータベース13に格納するとき、この通信データに対応する番号には、当初、検索キーとして、登録時間とともに、デフォルト値(デフォルトチェック値(未チェック),デフォルト出力指定時間)が付されて格納されるようになっている。
【0066】
そして、コマンド検出部3において、例えば、検索コマンドが検出されるとき、先ず、検索コマンドによる前述したような検索処理がなされ、検索結果バッファ5に検索結果(検索条件を満たすデータ番号)が格納され、次いで、コマンド検出部3において出力時間設定コマンドが検出されて、これがコマンドバッファ4に格納されるとき、出力時間設定部21は、検索結果バッファ5に格納されているすべての検索結果(データ番号)に対して、出力時間設定コマンドで指定されている出力指定時間を設定するようになっている。例えば、検索結果バッファ5に格納されているすべての検索結果(データ番号)に対応した出力指定時間が、現在、デフォルト出力指定時間として設定されている場合に、出力時間設定コマンドが検出されて、これがコマンドバッファ4に格納されるとき、出力時間設定部21は、検索結果バッファ5に格納されているすべての検索結果(データ番号)に対して、そのデフォルト出力指定時間を出力時間設定コマンドで指定されている出力指定時間に設定変更するようになっている。
【0067】
また、コマンド検出部3において出力コマンドが検出され、これがコマンドバッファ4に格納されるとき、出力チェック部22は、検索結果バッファ5に格納されているすべての検索結果(データ番号),すなわち、これから出力がなされようとする通信データのデータ番号に対して、そのデフォルトチェック値(未チェック)を「既チェック」に変更するようになっている。
【0068】
換言すれば、検索キーデータベース13において検索キーとしてのデフォルトチェック値(未チェック)は、この検索キーに対応するデータ番号の通信データが出力されない限り、デフォルト値(未チェック)のまま保持される一方、この検索キーに対応するデータ番号の通信データが出力されると、既チェックとなる。これにより、検索キーに対応するデータ番号の通信データが出力されたか否かの履歴をとることができる。換言すれば、このような検索キーとしてのチェック値(未チェックあるいは既チェック)は、通信データを所定の出力先に出力したか否かを規定する履歴情報として機能する。
【0069】
図6,図7の構成の電話装置では、電話本体部1で通信データを受信すると、受信した通信データを通信データデータベース12にデータ番号を付して格納するとともに、このデータ番号を検索キーデータベース13にも格納する。この際、この通信データに対応する番号には、当初、検索キーとして、登録時間とともに、デフォルト値(デフォルトチェック値(未チェック),デフォルト出力指定時間)が付与されて検索キーデータベース13に格納される。具体的には、例えば、図8に示すように、デフォルトチェック値,デフォルト出力指定時間として、それぞれ、「未チェック」,「9999年12月31日」が付与され、検索キーデータベース13に格納される。
【0070】
そして、コマンド検出部3では、検索コマンド,出力コマンドの他に、例えば「出力時間設定1997年3月3日」という出力時間設定コマンドを検出するとこれをコマンドバッファ4に書き込む。
【0071】
出力時間設定コマンドがコマンドバッファ4に格納されると、出力時間設定部21では、検索結果バッファ5に格納されているすべてのデータ番号に対応する出力指定時間に対して、出力指定時間の新しい値を設定する。例えば、検索結果バッファ5に検索結果として、3個のデータ番号(312,313,314)が格納されている場合、図9に示すように、検索結果として、3個のデータ番号(312,313,314)に対応した出力指定時間(当初は、図8に示すようなデフォルト出力指定時間「9999年12月31日」)を新しい値「1997年3月3日」に変更する。
【0072】
しかる後、出力コマンドがコマンドバッファ4に格納されると、出力チェック部22では、検索結果バッファ5に格納されているすべてのデータ番号に対応するチェック値(当初は、未チェック)を「既チェック」に変更する。例えば、検索結果バッファ5に検索結果として、3個のデータ番号(312,313,314)が格納されている場合、図10に示すように、検索結果として、3個のデータ番号(312,313,314)に対応したチェック値(当初は、図8あるいは図9に示すような未チェック)を既チェックに変更する。
【0073】
このように、図6,図7の電話装置では、出力時間の指定が可能であり、出力指定時間によって通信データの検索を行なうこともでき、また、チェック値(未チェックまたは既チェック)によって、出力された通信データがどれであるかの履歴を把握することができる。
【0074】
換言すれば、図6,図7の電話装置では、検索キーとして、通信データを所定の出力先に出力する時間を規定する出力時間情報を有し、該出力時間情報として、当初デフォルト値が設定され、該通信データに対し出力時間の設定指示がなされることで、前記データベース部に当初設定されている出力時間情報に関するデフォルト値は、指示された出力時間に設定されるので、データベース部2に大量のデータが蓄積されている場合にも、これら大量のデータの中から、現在、見るべきデータだけを抽出することが可能となり、これによって、特に、現在必要な情報に基づいて行動を決定するような場合に、効率的な情報選択の手段を提供することができる。
【0075】
また、検索キーとして、通信データを所定の出力先に出力したか否かを規定する履歴情報を有し、所定の出力先に出力された通信データについては、前記履歴情報は出力された旨の情報に設定されるので、例えば、未だチェックしていないデータだけを優先的にチェックすることができ、これにより、特に、情報のメンテナンスが容易となる。
【0076】
なお、図7の例では、検索キーとして、登録時間とともに、デフォルト値(デフォルトチェック値(未チェック),デフォルト出力指定時間)が設定されるとしたが、登録時間は必ずしも設定されずとも良い。
【0077】
図11はデータベース部2の他の構成例を示す図である。図11の例では、データベース部2は、受信した通信データを一時記憶する通信データバッファ11と、受信した通信データが最終的に格納される通信データデータベース12と、受信した通信データに対する検索キーが格納される検索キーデータベース13と、通信データバッファ11に一時記憶されている通信データをデータ番号と対応付けて通信データデータベース12に登録するとともに、該データ番号を検索キーデータベース13に登録するデータ格納部15と、受信した通信データの種類がFAX/電話データであるか否かを識別するFAX/電話データ識別部31と、ID(識別情報)と発信者情報とが対応付けられて格納されているID−発信者情報データベース32と、FAX/電話データ識別部31で通信データがFAX/電話データであると識別されたとき、受信した通信データからIDを検出し、ID−発信者情報データベース32を用いて、検出したIDを発信者情報に変換し、該発信者情報を検索キーとして前記データ番号に対応させて検索キーデータベース13に格納するID検出部33と、受信した通信データの種類が電子メールのデータがあるか否かを識別する電子メールデータ識別部34と、電子メールの種類に応じたフォーマットが格納されているフォーマットデータベース35と、発信者名と発信者情報とが対応付けられて格納されている発信者名−発信者情報データベータ36と、電子メールデータ識別部34で通信データが電子メールであると識別されたとき、通信データから発信者名を検出し、電子メールの種類に応じてフォーマットデータベース35を参照し、電子メールから発信者名に該当する部分を抽出し、さらに発信者名−発信者情報データベース36を用いてこれを発信者情報に変換し、該発信者情報を検索キーとして前記データ番号に対応させて検索キーデータベース13に格納する発信者名検出部37とを備えている。
【0078】
データベース部2が図11の構成となっている場合、FAX/電話データ識別部31では、通信データの種類がFAXあるいは電話(音声)データであるか否かを識別し、FAXあるいは電話(音声)データである場合には、ID検出部33に処理を渡す。ID検出部33では、通信データからIDを検出し、ID−発信者情報データベース32を用いて発信者情報に変換し、該発信者情報を検索キーとして前記データ番号に対応させて検索キーデータベース13に格納する。なお、発信者情報は何でもよいが、例えば漢字かな混じり表記の個人名があげられる。
【0079】
一方、電子メールデータ識別部34では、通信データの種類が電子メールのデータであるか否かを識別し、電子メールのデータである場合には発信者名検出部37に処理を渡す。発信者名検出部37では、まず電子メールの種類に応じてフォーマットデータベース35を参照し、電子メールから発信者名に該当する部分を抽出する。さらに発信者名−発信者情報データベース36を用いてこれを発信者情報に変換し、該発信者情報を検索キーとして前記データ番号に対応させて検索キーデータベース13に格納する。
【0080】
このことからわかるように、図11のデータベース部2では、受信した通信データを通信データデータベース12にデータ番号を付して格納するとともに、このデータ番号を検索キーデータベース13に格納するとき、このデータ番号に対応させて、検索キーとして、発信者情報を格納することができる。図12には、検索キーとして発信者情報が格納された検索キーデータベース13の一例が示されている。このように、検索キーとして発信者情報が用いられる場合、検索キーとして、発信者情報を用いて必要な通信データを検索することができる。
【0081】
なお、図11のデータベース部2において、さらに、受信した通信データの登録時間を検出し、該登録時間を該通信データの検索キーとして検索キーデータベース13に登録する登録時間検出部14などが設けられていても良く、この場合には、検索キーデータベース13には、検索キーとして、発信者情報の他に、登録時間なども設定され、登録時間を用いて必要な通信データを検索することもできる。
【0082】
図13はデータベース部2の他の構成例を示す図である。図13の例では、データベース部2は、受信した通信データを一時記憶する通信データバッファ11と、受信した通信データが最終的に格納される通信データデータベース12と、受信した通信データに対する検索キーが格納される検索キーデータベース13と、通信データバッファ11に一時記憶されている通信データをデータ番号と対応付けて通信データデータベース12に登録するとともに、該データ番号を検索キーデータベース13に登録するデータ格納部15と、受信した通信データの種類が電子メールのデータがあるか否かを識別する電子メールデータ識別部34と、キーワードが格納されているキーワードデータベース40と、電子メールデータ識別部34で通信データが電子メールであると識別されるとき、通信データ(電子メールのデータ)に対してキーワードデータベース40を用いて文字列マッチングを行ない、一致した文字列(キーワード)を検索データベース13に検索キーとして格納する文字列マッチング部41と、通信データの種類がFAXデータであるか否かを識別するFAXデータ識別部42と、通信データの種類がFAXデータである場合には、FAXデータに対して文字認識処理を行ない、文字データに変換する文字認識部43と、文字認識部43で変換された文字データとキーワードデータベース40内のキーワードとのマッチングを行ない、文字データと一致したキーワードを検索キーとして検索キーデータベース13に格納する文字列マッチング部44と、通信データの種類が電話を通した音声データであるか否かを識別する電話データ識別部45と、発話フォーマットが登録されている発話フォーマットデータベース46と、通信データの種類が音声データである場合に、キーワードデータベース40および発話フォーマットデータベース46を用いて音声データに対してワードスポッティング処理を行ない、キーワードを検出し、検出されたキーワードを検索キーとして検索キーデータベース13に格納するワードスポッティング部47とを有している。
【0083】
ここで、ワードスポッティング部47は、音声データ入力の際に、検索キーが抽出しやすいように、予め用意したパターンで音声データの入力を誘導するプロンプト制御部をさらに有していても良く、この場合、プロンプト制御部は、発話フォーマットデータベース46からプロンプト文字列を取得し、これを出力データバッファ6に書き込み、音声化出力部10を起動するようになっている。
【0084】
データベース部2が図13のようになっている場合に、電子メールデータ識別部34では、通信データの種類が電子メールのデータであるか否かを識別し、そうである場合には、キーワードデータベース40を用いて電子メールのデータに対して文字列マッチングを行ない、マッチしたキーワードを検索キーとして検索キーデータベース13に格納する。
【0085】
一方、FAXデータ識別部42では、通信データの種類がFAXデータであるか否かを識別し、そうである場合には、FAXデータに対して文字認識部43で文字認識処理を行なって、文字データに変換し、次に、文字列マッチング部44においてキーワードデータベース40を用いてマッチングを行ない、マッチしたキーワードを検索キーとして検索キーデータベース13に格納する。
【0086】
一方、電話データ識別部45では、通信データの種類が電話を通した音声データであるか否かを識別し、そうである場合には、ワードスポッティング部47では、キーワードデータベース40および発話フォーマットデータベース46を用いて音声データに対してワードスポッティング処理を行なって、キーワードを検出し、検出されたキーワードを検索キーとして検索キーデータベース13に格納する。
【0087】
また、ワードスポッティング部47がプロンプト制御部を有している場合、ワードスポッティング部47は、発話フォーマットデータベース46からプロンプト文字列を取得し、これを出力データに書き込み、音声化出力部10を起動する。なお、この場合、発話フォーマットデータベース46には、例えば、プロンプト文字列と、プロンプト文字列に続いて発声される相手側の発話に対してどのキーワードを検出すれば良いのかがセットになって、プロンプトの提示の順番に記述されている必要がある。
【0088】
このように、データベース部2が図13の構成のものとなっている場合、入力データ中から予め指定したキーワードの検出を行ない、キーワード検出のなされたリストを検索キーとして用いるができる。この際、入力データが画像データである場合、画像データに対して文字認識を行ない、結果のテキストデータからキーワードを検出し、また、入力データが音声データである場合、音声データに対してワードスポッティングによるキーワード認識を行ない、認識された語を検索キーとして用いることができる。
【0089】
また、音声データ入力の際に、検索キーが抽出しやすいように、予め用意したパターンで音声データの入力を誘導するプロンプト制御部を設ければ、ある音声範囲において、どのキーワードを抽出すれば良いかを予め設定することが可能となり、高い精度で音声認識を実行することが可能となる。
【0090】
なお、図13のデータベース部2において、さらに、受信した通信データの登録時間を検出し、該登録時間を該通信データの検索キーとして検索キーデータベース13に登録する登録時間検出部14などが設けられていても良く、この場合には、検索キーデータベース13には、検索キーとして、キーワードの他に、登録時間なども設定され、登録時間を用いて必要な通信データを検索することもできる。
【0091】
また、上述した各構成例の電話装置において、ユーザからの要求に応じて検索を行なう際に、検索結果とともに、次の検索キーを選択してユーザに提示する検索キー選択部がさらに設けられていても良い。
【0092】
ここで、検索キー選択部は、未出力のデータがある場合には、未出力を表わす検索キーをユーザに提示し、また、出力指定時間が現在の時刻であるデータがある場合には、出力指定時間が現在であることを表わす検索キーをユーザに提示し、また、検索結果のデータを均等に近く分割するキーワードを選択し、該キーワードを検索キーとしてユーザに提示するよう、これを構成することができる。
【0093】
図14は、図1の電話装置の検索処理部8にこのような検索キー選択部を設けた場合の構成例を示す図である。図14の例では、検索処理部8は、得点データバッファ51と、検索結果バッファ5に格納された検索結果(データ番号)の通信データについて、検索キーデータベース13を用いてその得点を計算し、得点データバッファ51に格納する検索キー得点計算部52と、得点データバッファ51を参照し、例えば上位3位までの得点をもつ検索キーを選択し、これを出力データバッファ6に書き込む検索キー提示部53とを有している。
【0094】
このような構成では、コマンドバッファ4に検索コマンドが書き込まれると、検索処理部8では、この検索コマンドの指示に従った検索処理を行ない、検索結果を検索結果バッファ5に格納する。しかる後、検索処理部8では、さらに、次の検索キーを選択する処理を行なう。すなわち、検索キー得点計算部52では、検索結果バッファ5に格納されたデータについて、検索キーデータベース13を用いてその得点を計算し、得点データバッファ51に格納し、検索キー提示部53では、得点データバッファ51を参照し、例えば上位3位までの得点をもつ検索キーを選択し、これを出力データバッファ6に書き込む。
【0095】
ここで、検索キーの得点計算の方法は種々考えられるが、例えば図15に示すような計算により得点を算出することができる。すなわち、図15の例では、データベース部2が例えば図7,図11あるいは図13の構成であるとし、検索キーデータベース13に、検索キーとして、チェック値,出力指定時間,キーワードなどが設定されるとした場合に、検索キーデータベース13に未出力のデータ(未チェックのデータ)があるときには、「未出力」という検索キーの得点を最も高く(102点)しておき、これが最優先で選択され、また、現在の時刻が出力指定時間になっている検索キー(出力指定時間が現在の時刻であるもの)がある場合には、この検索キーの得点を次に高く(101点)しておき、これが2番目の優先度(未出力のデータがなければ最優先)で選択されるようになっており、また、個々のキーワードについては検索結果バッファ5を最も均等に分割できるものから優先的に選択されるようになっている。
【0096】
このように、検索処理部8は、ユーザからの要求に応じて検索を行なう際に、検索結果バッファ5に格納された検索結果に対して、得点の高い順に検索キーを選択し、これをも出力データバッファ6に書き込み、検索結果とともに、選択した検索キーをユーザに提示することができる。
【0097】
このように、ユーザからの要求に応じて検索を行なう際に、検索結果とともに、次の検索キーを選択して提示する検索キー選択部が設けられていることで、検索時に有効な検索キーを発見しやすくなり、検索効率を向上させることができる。
【0098】
特に、検索キー選択部は、未出力のデータがある場合には、未出力を表わす検索キーとして提示するので、例えば、ユーザにおいて最も興味があると想定される未読文書を優先的に検索することが可能となる。
【0099】
また、検索キー選択部は、出力指定時間が現在の時刻であるデータがある場合には、出力指定時間が現在であることを表わす検索キーをユーザに提示するので、ユーザにおいて重要と想定される、現時点で読むべき文書を優先的に検索することが可能となる。
【0100】
また、検索キー選択部は、検索結果のデータを均等に近く分割するキーワードを選択し、これを検索キーとして出力するので、例えば、大量の文書に対する検索を行なう時にも、効果的にデータ群を分割するキーワードを選択することが可能となり、検索効率を向上させることができる。
【0101】
また、図16は本発明の電話装置のハードウェア構成例を示す図である。図16を参照すると、この電話装置は、例えばパーソナルコンピュータ等で実現され、全体を制御するCPU61と、CPU61の制御プログラム等が記憶されているROM62と、CPU61のワークエリア等として使用されるRAM63と、回線(電話線)とのインタフェースとして機能する伝送インタフェース64と、通信データデータベース12,検索キーデータベース13などのデータベースDBと、検索結果などを出力(例えば表示あるいは音声出力)する出力装置(例えば、ディスプレイやスピーカ)66とを有している。
【0102】
ここで、CPU61は、電話本体部1の制御機能,コマンド検出部3,初期化部7,検索処理部8,出力処理部9,音声化出力部10,データベース部2内のデータ格納部15などの機能を有している。
【0103】
なお、CPU61におけるこのような機能は、例えばソフトウェアパッケージ(具体的には、CD−ROM等の情報記録媒体)の形で提供することができ、このため、図16の例では、情報記録媒体70がセットさせるとき、これを駆動する媒体駆動装置71が設けられている。
【0104】
換言すれば、本発明の電話装置は、前述した各種の処理を実行するためのプログラム(すなわち、ハードウェアシステムで用いられるプログラム)が、媒体に記録された状態で提供されるように、構成することもできる。この場合、プログラムなどが記録される情報記録媒体としては、CD−ROMに限られるものではなく、ROM,RAM,フレキシブルディスク,メモリカード等が用いられても良い。媒体に記録されたプログラムは、ハードウェアシステムに組み込まれている記憶装置、例えばハードディスク装置にインストールされることにより、このプログラムを実行して、本発明の機能を実現することができる。
【0105】
また、本発明の機能を実現するためのプログラムは、媒体の形で提供されるのみならず、通信によって(例えばサーバによって)提供されるものであっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本発明は、電話機,ボイスメールシステムなどの任意の電話装置に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明に係る電話装置の構成例を示す図である。
【図2】図1のデータベース部の構成例を示す図である。
【図3】通信データデータベースの構成例を示す図である。
【図4】検索キーデータベースの構成例を示す図である。
【図5】検索処理部の処理を説明するための図である。
【図6】本発明に係る電話装置の他の構成例を示す図である。
【図7】図6のデータベース部の構成例を示す図である。
【図8】図6,図7の電話装置の処理を説明するための図である。
【図9】図6,図7の電話装置の処理を説明するための図である。
【図10】図6,図7の電話装置の処理を説明するための図である。
【図11】データベース部の他の構成例を示す図である。
【図12】図11の検索キーデータベースの構成例を示す図である。
【図13】データベース部の他の構成例を示す図である。
【図14】検索処理部の他の構成例を示す図である。
【図15】検索キーの得点計算の方法の一例を示す図である。
【図16】本発明の電話装置のハードウェア構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0108】
1 電話本体部
2 データベース部
3 コマンド検出部
4 コマンドバッファ
5 検索結果バッファ
6 出力データバッファ
7 初期化部
8 検索処理部
9 出力処理部
10 音声化出力部
11 通信データバッファ
12 通信データデータベース
13 検索キーデータベース
14 登録時間検出部
15 データ格納部
20 データ転送部
21 出力時間設定部
22 出力チェック部
25 デフォルト付与部
26 デフォルト値付与部
27 デフォルト出力指定時間付与部
31 FAX/電話データ識別部
32 ID−発信者情報データベース
33 ID検出部
34 電子メールデータ識別部
35 フォーマットデータベース
36 発信者名−発信者情報データベース
37 発信者名検出部
40 キーワードデータベース
41 文字列マッチング部
42 FAXデータ識別部
43 文字認識部
44 文字列マッチング部
45 電話データ識別部
46 発話フォーマットデータベース
47 ワードスポッティング部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、通信データ中から予め指定したキーワードの検出を行ない、キーワード検出のなされたリストを検索キーとして用いることを特徴とする電話装置。
【請求項2】
請求項1記載の電話装置において、通信データが画像データである場合、画像データに対して文字認識を行ない、結果のテキストデータからキーワードを検出することを特徴とする電話装置。
【請求項3】
請求項1記載の電話装置において、通信データが音声データである場合、音声データに対してワードスポッティングによるキーワード認識を行ない、認識された語を検索キーとして用いることを特徴とする電話装置。
【請求項4】
請求項3記載の電話装置において、音声データ入力の際に、検索キーが抽出しやすいように、予め用意したパターンで音声データの入力を誘導するプロンプト制御部を有していることを特徴とする電話装置。
【請求項5】
通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、前記検索キーとして、通信データを所定の出力先に出力したか否かを規定する履歴情報を有し、所定の出力先に出力された通信データについては、前記履歴情報は出力された旨の情報に設定されることを特徴とする電話装置。
【請求項6】
通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、前記検索キーとして、データを発信した発信者に関する発信者情報を有し、この場合、前記データベース部には、通信データが発信者情報により検索可能に格納されることを特徴とする電話装置。
【請求項7】
請求項6記載の電話装置において、受信した通信データが他の通信装置からのデータである場合、前記発信者情報は、発信元の通信装置に固有に付与されたIDを用いて通信データから取得されることを特徴とする電話装置。
【請求項8】
請求項6記載の電話装置において、受信した通信データが電子メールの文字データである場合、前記発信者情報は、予め用意されたフォーマットパターンによって電子メールの解析を行なうことで取得されることを特徴とする電話装置。
【請求項9】
通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、一定時間が経過するごとにあるいは新データの入力ごとに、データベース部に対して指定された検索条件でデータの検索を行なわせ、該検索結果を、所定の出力先へ出力させるデータ転送部がさらに設けられていることを特徴とする電話装置。
【請求項10】
通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、前記検索キーとして、通信データを所定の出力先に出力する時間を規定する出力時間情報を有し、該出力時間情報として、当初デフォルト値が設定され、該通信データに対し出力時間の設定指示がなされることで、前記データベース部に当初設定されている出力時間情報に関するデフォルト値は、指示された出力時間に設定されることを特徴とする電話装置。
【請求項11】
通信データを所定の検索キーにより検索可能に格納するデータベース部を備え、前記通信データとして音声データ,画像データ,文字データを扱うことが可能に構成されている電話装置において、ユーザからの要求に応じて検索を行なう際に、検索結果とともに、次の検索キーを選択してユーザに提示する検索キー選択部がさらに設けられていることを特徴とする電話装置。
【請求項12】
請求項11記載の電話装置において、前記検索キー選択部は、未出力のデータがある場合には、未出力を表わす検索キーをユーザに提示することを特徴とする電話装置。
【請求項13】
請求項11記載の電話装置において、検索キー選択部は、出力指定時間が現在の時刻であるデータがある場合には、出力指定時間が現在であることを表わす検索キーをユーザに提示することを特徴とする電話装置。
【請求項14】
請求項11記載の電話装置において、前記検索キー選択部は、検索結果のデータを均等に近く分割するキーワードを選択し、該キーワードを検索キーとしてユーザに提示することを特徴とする電話装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信データを受信するインターフェースと、
所定の情報と発信者情報とを対応させて記憶する第1の記憶手段と、
受信した通信データが電話を通した音声データであるかを識別する第1の識別手段と、
受信した通信データが電子メールの文字データであるかを識別する第2の識別手段と、
前記第1の識別手段によって前記通信データが音声データであると識別された場合、または、前記第2の識別手段によって前記通信データが電子メールの文字データであると識別された場合に、該通信データから所定の情報を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された所定の情報から第1の記憶手段に基づき取得した発信者情報を前記通信データに対応させて記憶する第2の記憶手段とを有していることを特徴とする情報端末。
【請求項2】
請求項1記載の情報端末において、受信した通信データが画像データであるか識別する第3の識別手段をさらに有し、
該第3の識別手段によって前記通信データが画像データであると識別された場合、前記検出手段は、前記画像データから所定の情報を検出することを特徴とする情報端末。
【請求項3】
通信データを受信するインターフェースと、所定の情報と発信者情報とを対応させて記憶する第1の記憶手段と、受信した通信データに対応させて発信者情報が記憶される第2の記憶手段とを備えた情報端末の情報格納方法であって、
受信した通信データが電話を通した音声データであるか、あるいは、電子メールの文字データであるかを識別する識別ステップと、
前記識別ステップによって前記通信データが音声データであると識別されたか、または、前記通信データが電子メールの文字データであると識別された場合、該通信データから所定の情報を検出する検出ステップと、
前記検出ステップによって検出された所定の情報から第1の記憶手段に基づき発信者情報を取得し、取得した発信者情報を前記通信データに対応させて第2の記憶手段に記憶する記憶ステップとを有していることを特徴とする情報端末の情報格納方法。
【請求項4】
請求項3記載の情報端末の情報格納方法において、前記識別ステップでは、受信した通信データが画像データであるかをさらに識別し、
前記通信データが画像データであると識別された場合、前記検出ステップでは、前記画像データから所定の情報を検出することを特徴とする情報端末の情報格納方法。
【請求項5】
通信データを受信するインターフェースと、所定の情報と発信者情報とを対応させて記憶する第1の記憶手段と、受信した通信データに対応させて発信者情報が記憶される第2の記憶手段とを備えた情報端末において、
受信した通信データが電話を通した音声データであるか、あるいは、電子メールの文字データであるかを識別する識別処理と、
前記識別処理によって前記通信データが音声データであると識別されたか、または、前記通信データが電子メールの文字データであると識別された場合、該通信データから所定の情報を検出する検出処理と、
前記検出処理によって検出された所定の情報から第1の記憶手段に基づき発信者情報を取得し、取得した発信者情報を前記通信データに対応させて第2の記憶手段に記憶する記憶処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
【請求項6】
請求項5記載の記録媒体において、前記識別処理では、受信した通信データが画像データであるかをさらに識別し、
前記通信データが画像データであると識別された場合、前記検出処理では、前記画像データから所定の情報を検出することを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−5962(P2006−5962A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−218601(P2005−218601)
【出願日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【分割の表示】特願平9−95287の分割
【原出願日】平成9年3月28日(1997.3.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】