説明

静脈アクセスポート組立品、及び、その組立と使用方法

カテーテルのための静脈アクセスポートである。ポート組立品は(100)は、本体(102)、針を挿通するための隔壁(134)、通路(154)を有し、カテーテル隣接端(202)が連結された排出ポート(150)と、排出ポート通路(154)と同一直線上に配置される隣接通路(174、116)を有する隣接ポート(170)と、を備える。ポート本体(102)のチャンバ(118)は、隣接ポート通路と排出ポート通路とに連通し、隣接隔壁(174)は隣接通路をシールする。挿入カニューレ(190)は、隣接開口に挿入可能で、隣接隔壁(174)を貫通し、排出ポート通路(154)に延び、ポート(100)がカテーテル(200)に連結された後、ガイドワイヤ(198)を挿入可能とし、完成した組立品がガイドワイヤを介して患者内に埋め込まれる。ワイヤを介した静脈ポートの配置方法及びポートを組み立てる方法とが開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器、特に、カテーテルのための静脈アクセスポートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
患者への点滴及び/又は患者からの体液の採取のための種々のアクセスポートが公知である。これらの装置は、一般に、薬剤の点滴、又は、少量の輸血のために使用される。流体を大量に流動させることが必要であれば、例えば、血液透析や血漿分離のために、より大きなポートを使用することができる。
【0003】
ポートは、皮下に埋め込むようにしてもよい。埋込可能な静脈アクセスポートは、延長された期間の間、患者内に留まることができ、多様な使用を可能とし、関連した感染のリスクを軽減することができる。これらのポートは、一般に、新たなアクセスサイトを連続して探す必要なしに、多数の注射針のためのアクセスサイトを構成する隔壁を提供する。隔壁は、針が抜かれる度に自動的に穴が塞がれるようなシリコンエラストマ等の材料からなる。また、これらのポートは、先端壁を貫通して延びる、通路を備えたステム又は排出部をそれぞれ備える。ステムは、カテーテルの隣接端に固定されているので、出口ポートの通路はカテーテルの内腔に連通する。そのようなカテーテルの注入ポートは、2006年8月17日に発行された米国特許公開2006/0184142(2006年1月19日に出願された出願番号11/335,369)に開示されている。他のポートは、米国特許第6,113,572号公報に開示されている。
【0004】
デュアルポートあるいはマルチポートとして知られている他のタイプのポートが使用されている。これらは、2以上のセプタと内方チャンバを設けられ、全てそれぞれ分離された排出ポートを介して付加カテーテルの異なるルーメンに連通し、あるいは、これに代えて、米国特許第5,360,407号公報のように、デュアル又はマルチカテーテルの分離ルーメンに連通するための単一のステム内の分離通路に連通している。
【0005】
【特許文献1】米国特許公開2006/0184142号公報
【特許文献2】米国特許第6113572号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在、商業的に利用可能で埋込可能な静脈アクセスポートの配置に固有のものは、不適切な配置によるリスクである。これにより、皮下ポートポケット内に配置する間、ポートと付加カテーテルの2次的な操作が引き起こされる。つまり、カテーテルの捻れや撓みが発生する。さらに、カテーテルは、不用意に静脈位置へと引っ張られる。この結果、操作中の再調整を必要としたり、あるいは、埋込後に失敗が検出されれば、交換すら必要としたりすることがある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、カテーテルのための埋込可能な静脈アクセスポートであり、カテーテルはガイドワイヤを介して患者に埋込可能である。ポート本体は、針を挿入及び引き抜くために、自己封止される隔壁によってアクセス可能な少なくとも1つのチャンバと、カテーテルの先端が連結される出口ポートと、出口ポートの通路と同一直線上に配置される、隔壁、シール、及び/又はバルブ等の閉鎖部材又は配置を備えた隣接開口又はポートと、を備える。
【0008】
一の実施形態では、本発明のポート本体は、単一のチャンバを備え、隣接ポートの開口は、1つのチャンバに開口し、カテーテルルーメンに連通する排出ポート又は排出ステムを貫通して延びる静脈アクセスポートの先端で、通路と同一直線上に配置されている。
【0009】
他の実施形態では、ポート本体は、ハウジングの排出ステムを貫通する先端通路をそれぞれ有する2つのチャンバを備えている。隣接ポートの通路は、2つのチャンバの一方の先端通路と同一直線上に配置されているので、関係するカテーテルの2つのルーメンのいずれか一方に配置するために、ガイドワイヤがチャンバを介して隣接ポートから排出ステムへと延びている。
【0010】
挿入カニューレは、静脈アクセスポートを介してガイドワイヤの挿入を容易にするために利用するのが好ましい。挿入カテーテルは、隣接開口に挿入可能であり、チャンバ(又は多数あるチャンバの1つ)を介して出口ポートの通路内へと延び、ポートがカテーテルに連結された後、ガイドワイヤを挿入可能とし、その後、組立が完了することによりガイドワイヤを介して患者に埋込可能である。
【0011】
さらに、本発明は、静脈アクセスポートを組み立てる方法であり、上方及び下方ポート本体部を固定するために先端キャップと隣接キャップを設け、先端及び隣接キャップの開口にそれぞれ保持される円形先端及び隣接フランジを形成する上方及び下方本体部の先端及び隣接半円フランジを連結する方法を備える。
【0012】
また、本発明は、上方及び下方ハウジング部を有し、内方チャンバを形成する、針を貫通可能なハウジングと、チャンバ、及び、少なくとも上方ハウジング部から独立し、少なくとも下方ハウジング部に支持される隔壁支持部を横断する針を貫通可能な隔壁と、を備えた静脈アクセスポート組立品であって、前記支持部の周辺上部が、内方に対向する隔壁の周辺表面に支持可能に係合し、下方ハウジング部に貼着される際、上方ハウジング部が、前記支持部の周辺上部に対して隔壁の周縁フランジを圧接し、ハウジング内に隔壁を安定して保持するようにしたことを特徴とする静脈アクセスポート組立品を備えたものである。
【発明の効果】
【0013】
安全、容易で、迅速に患者に挿入することのできるポートを提供することが最大の利点である。また、非常に困難で、非常に長い処置時間や、患者に与えるリスクなしに、前記ポートを取り除き、位置を再調整し、及び/又は、交換することができるという付加的な利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。
【0015】
図中、同様な符号は同様な構成要素を示している。また、一定の用語は、便宜上使用するもので、本発明を限定するものではない。用語「先端の」及び「隣接の」は、埋込可能なカテーテル組立品のカテーテルの挿入端に対して近傍の方向及び離れた方向をそれぞれ意味する。用語は、特別に記載された単語、派生語、及び、同様な意味の単語を含む。後述する図示された実施形態は、開示された形式のみに本発明を限定することを意図するものではない。これらの実施形態は、本発明、その適用物、及び、実用的な使用の原理を説明し、当業者が本発明を利用するのに最も適したものとして選択して記載したものである。
【0016】
本発明に係るカテーテルポート組立品の第1実施形態を図1から図9に示す。ポート組立品100は、ポート本体の上部に沿って露出する、内方チャンバ118の天井面を横断するステムを備えた本体すなわちハウジング102と、ポート本体の先端の排出ポート152と、隣接キャップ170を組み付けた隣接ポートと、を備える。排出ポート152は通路154を備え、隣接キャップ170は、ポート本体102の隣接端の開口116へと延びる隣接開口172を備える。ポート本体102は、水平なパーティングラインに沿って付着又は溶融された上方部102Aと下方部102Bからなる。また、ポート組立品100は、埋込後、患者に固定するために一対の縫合ウィングを備えることが示されている。排出ポート152は、ポート本体102の先端に固定した先端キャップの先端領域であり、好ましくは、ポート組立品(図13及び図14参照)にカテーテルの隣接端を固定するために、環状リングすなわち挿入管156を備えることが示されている。
【0017】
図4及び図5には、ポート組立品100の種々の部品が示されており、図4では分解され、図5では部分的に組み立てられている。上方ポート及び下方ポートの本体部102A、102Bは、半円筒状の先端フランジ110A、110Bを有することが示されており、組立時、先端キャップ150の取付状態を安定させる円形の先端フランジ112を備える。同様に、上方部及び下方部102A、102Bは、半円筒状の隣接フランジ106A、106Bをそれぞれ有し、組立時、隣接キャップ170の取付状態を安定させる円形隣接フランジ108を備える。また、隣接キャップ170には、シリコンエラストマ等の生物学的に適合して自己封止される隣接ポートの閉鎖部材すなわち隔壁(又はシール)174が示され、それは、隣接キャップ170によって円形の隣接フランジ108内に固定され、隣接ポートの通路172、116を仕切る。図10から図13については後述する。ポート閉鎖部材174は、図16及び図17を参照して後述するように、適宜、バルブを備えるようにしてもよい。
【0018】
さらに、図4及び図5において、自己封止材料からなる隔壁134は、ポート本体102内に固定され、埋込後、ポート組立品100内に針を刺すためのサイトを備え、好ましくは、ポート本体102の上面からドーム状に突出する突出部を備える。また、隔壁134は、環状フレーム132の下方に固定される周縁フランジ138を備え、組立時、ポート本体102の隔壁保持開口を形成し、隔壁のドーム状突出部を上方へと拡張する。ドーム状の隔壁は、患者の静脈ポートに配置した後、皮下に、確認可能で触診できる構造体を提供する。その構造体は、チャンバ内に血液を注入するか、あるいは、チャンバから血液を吸引するために、針挿入用に、外科医又は有資格者によって配置することができる。隔壁の支持部材122は、組立時、隔壁を支持するポート本体102内に形成される。すなわち、支持部材は、上方ハウジング部102Aから独立し、少なくとも下方ハウジング部102Bによって支持される。支持部材122は、この実施形態では4つである、多数の脚部126に依存する、リンク状に形成された領域、すなわち周辺上部領域124を有する。周辺上部領域124が、上方本体部106Aの隔壁134の周縁フランジ138を圧縮状態で支持する一方、脚部126は、組立時、下方部106Bの表面に載置され、その結果、リングには針を挿入し、チャンバに挿通するための略中心空間が形成される。脚部126は、外方に凸状となるように見え、好ましくは、環状フランジ132の下方で、上方本体部106Aの内面の対応する凹部128に係合する。隔壁支持部材は、最初は、上方及び下方ハウジング部内に組み付けられる、分離した構成要素であればよいが、必要であれば、下方ハウジング部102Bに一体化するように成形してもよい。
【0019】
また、図4及び図5には、隣接キャップ170に、隣接開口172と、円形の隣接フランジ内に挿入される末端へと延びるフランジ部176とが形成されることが示され、フランジ部176は、組立時、円形隣接フランジ108内の隣接隔壁174に係合して保持され、上方及び下方本体部102A、102Bの支持面180A、180Bに固定される。小径の隣接通路116には、円形隣接フランジ108で半円筒面116A、116Bが形成され、フランジ108は、排出ポート152(図8参照)を介して先端通路154に向かって傾斜した移動口162へと延びるチャンバ118の先端で、傾斜面114A、114Bと同一直線上に配置される。チャンバ118は、上方及び下方本体部102A、102Bのチャンバ部118A、118Bで構成されており、埋込後、隔壁134を介してポート組立品100内に侵入する液体のための貯留部を形成する。
【0020】
図4、図5及び図9に示すように、隔壁134及び隔壁支持部材122は、上方本体部102Aに組み付けられている。上方及び下方本体部102A、102Bは、上方本体部102Aの内方周辺峰部130Aが下方本体部102Bの内方周辺峰部130Bに囲まれ、それらは下方本体部102Bの表面128を囲むようにして互いに連結されている。そして、先端の半円筒フランジ110A、110Bが円形隣接フランジ108を形成する。先端キャップ150がポート本体102の先端に取り付けられ、大きな凹部160内に円形先端フランジ112を保持する。すなわち、円形先端フランジ112は、僅かにアンダーカットされてもよいし、又、大きな凹部160の入口周辺は、スナップ係合するために、同様にアンダーカットされてもよく、あるいは、それらは結合及びシールされるのと同様に、摩擦係合してもよい。隣接キャップ170は、ポート本体102の隣接端に取り付けられ、隔壁支持部176の周囲に、再度、任意に圧力嵌め状態で、隣接フランジ108を保持し、連結してシールする一方、ポート本体102の表面180に対して隔壁174を固定する。また、先端及び隣接キャップ150、170は、上方及び下方本体部102A、102Bを一体化した状態に維持するように機械的に補助し、上方及び下方本体部の間の連結及びシールを補強する。適切な組立を補助するため、視覚及び触覚インジケータ164及び182が先端キャップ150及び隣接キャップ170の上面に設けられていることが示されており、それはポート本体102の組み立てられた上方及び下方本体部の円形の先端及び隣接フランジに対して組み立てるための適切な垂直方向を指示する。完全に組み立てられたポート組立品100は、図6及び図7に示され、それは図8及び図9の断面図である。ハウジング部とキャップを成形するための材料は生物学的に適合したものであり、例えば、アセタール、ポリスルフォン、又はABS3であればよく、又、望ましくは、チタニウム合金であればよい。
【0021】
ここで、図10から図15において、ポート組立品100が、隣接キャップ170の隣接開口172内に挿入カニューレ190を保持することが示されている。挿入カニューレ190は、本体194から延びる先端カニューレ部192を有し、本体194は、ガイドワイヤ(図15)の先端に挿入されて保持されるように、じょうご状に形成された隣接開口196を有する。カニューレ部192は、ポート組立品100のチャンバ118と、先端キャップ150の傾斜した移動口162とを介して、排出ポート152の通路154内へと延びることが示されている。
【0022】
図13及び図14では、カテーテル200の隣接端202は、ポート組立品100の排出ポート152に連結されていることが示されている。隣接するカテーテルの端部は排出ポートの軸に嵌合され、保持バーブ156を通過する。そして、圧縮スリーブ204が隣接するカテーテルの端部202を隣接方向へと移動させることにより、排出ポートの軸に対してより強固にカテーテルの壁面を圧接する。
【0023】
図15では、ガイドワイヤ198が挿入カニューレ190に挿入され、カニューレ部192とチャンバ118を貫通し、排出ポート通路154及び隣接カテーテル端部202とに侵入していることが示されている。ここでは、本発明の埋込ポートは、埋込ポートが強固に固定されるカテーテルに沿ってガイドワイヤを介して患者に埋め込まれる。
【0024】
本発明に係る静脈アクセスポート組立品に於ける隣接ポートの開口の他の組立部品が図16及び図17に示されている。組立部品300は、バルブ320、隔壁330、及び、キャップ340を有することが示され、それらは全てハウジング302の隣接ポート306に装着される。隣接フランジ304は、ハウジングから端面312が突出している。バルブ320は、閉鎖されてはいるが、スリットを形成され、挿入カニューレ(図10)を埋め込む際に通過可能とするバルブ部322を備える。さらに、バルブ320は、端面328を有する幅広のカラー326へと延び、バルブ部322に隣接する凹部324を備える。隔壁330は、無穴の自己密閉材料からなり、バルブ320の隣接凹部324に部分的に係合する先端突出部を備えた円盤形状であるのが好ましく、環状カラー332を有し、隣接面334を形成する。バルブ320は、例えば、シリコンエラストマ等の生物学的に適合した材料で構成すればよい。隔壁330も、例えば、図4の隔壁174と同様に、シリコンエラストマで構成すればよい。
【0025】
図16及び図17のキャップ340は、バルブ320の幅広カラー326、及び、隔壁330の環状カラー332を保持する凹部344と、先端の当接する圧縮面348を形成する幅狭部と、好ましくは、開口308によってチャンバ310に均等に挿入される挿入カニューレ(図10)の先端部に挿入するための導入部を形成するように面取りされた隣接開口350とを備えた円筒先端部342を有することが示されている。キャップ340は、ハウジング302の隣接フランジ304に組み立てられて連結され、表面348を圧縮することにより、バルブ320の隣接面328に対して隔壁330を圧縮し、その結果、ハウジングの隣接部の端面312に対して幅広のバルブカラー326を圧縮する一方、凹部344の少なくともキャップの内面に対して外径方向にバルブ材料を圧縮し、ポートハウジングの隣接ポートをシールする。キャップ340は、図4のキャップ170と同様に、例えば、ポリスルフォンで構成してもよい。
【0026】
本発明の方法は、図面と、ポート組立品を組み立て、挿入カニューレを挿入し、ポート組立品をカテーテルの隣接端に連結し、挿入カニューレ、ポート組立品、及び、カテーテルを介してガイドワイヤを挿入し、ガイドワイヤを介して患者にカテーテル/ポート組立品を埋め込むという上述の記載とで理解される。
【0027】
本発明のワイヤによる静脈アクセスポート組立品の他の実施形態には、それぞれ隔壁を備えた、少なくとも2つの内方チャンバが含まれ、排出ステムに固定した多機能ルーメンカテーテルの各ルーメンに連通するために、排出ステムを介して個々の通路へと延びている。チャンバの1つは、挿入カニューレを使用し、あるいは、使用することなく、ガイドワイヤを挿入するために、隣接ポートと排出ステムの間の直列部を備えるようにしてもよい。
【0028】
そのような2つのチャンバ部400が図18に示されている。ベースハウジング部402の断面図には、隣接ポートの開口420が軸422を構成するチャンバ404の先端通路408と同一直線上に位置することが示され、ガイドワイヤ(図示せず)が隣接ポートから、チャンバ404を介して排出ポート412でチャンバ404の先端通路408へと延びている一方、第2チャンバ406は含まれておらず、排出ポート412で関連する先端通路410を有している。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の埋込可能なポートの前方及び後方から見た等角図である。
【図2】本発明の埋込可能なポートの前方及び後方から見た等角図である。
【図3】図1及び図2のポートの正面図である。
【図4】図1から図3のポートの全体が露出した部分組立図である。
【図5】図1から図3のポートの全体が露出した部分組立図である。
【図6】図1から図5のポートの平面図及び側面図である。
【図7】図1から図5のポートの平面図及び側面図である。
【図8】図6及び図7の8−8線及び9−9線断面図である。
【図9】図6及び図7の8−8線及び9−9線断面図である。
【図10】挿入カニューレを示す図1から図9のポートの等角図である。
【図11】挿入カニューレを示す図1から図9のポートの等角図である。
【図12】ポート内に挿入される図10及び図11の挿入カニューレを示す断面図である。
【図13】図1から図12のポートに組み付けられるべきカテーテル隣接端の等角図である。
【図14】図1から図12のポートに組み付けられるべきカテーテル隣接端の等角図である。
【図15】挿入されたガイドワイヤをも示す図14の組み立てられたポートの断面図である。
【図16】分解及び組み立てられた状態を示す隣接ポート閉鎖部の配列の第2実施形態の拡大断面図である。
【図17】分解及び組み立てられた状態を示す隣接ポート閉鎖部の配列の第2実施形態の拡大断面図である。
【図18】ガイドワイヤを介して埋め込むためのデュアルチャンバポートハウジングの実施形態の断面図である。
【符号の説明】
【0030】
100…ポート組立品
102…ハウジング(ポート本体)
102A…上方ハウジング部(上方本体部)
102B…下方ハウジング部(下方本体部)
106A…上方部
106B…下方部
108…円形隣接フランジ
112…円形先端フランジ
116…隣接ポート通路
118…チャンバ
122…支持部材
124…周辺上部
126…脚部
128…支持面
132…環状フランジ
134…隔壁
138…周縁フランジ
150…先端キャップ
152…排出ポート
154…排出ポート通路
156…挿入管
160…凹部
162…移動口
170…隣接キャップ
190…挿入カニューレ
198…ガイドワイヤ
202…カテーテル隣接端
320…バルブ
330…隔壁
404…チャンバ
412…排出ポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体(102)を有するポート組立品と、
針を刺すための少なくとも1つの隔壁(134)と、
カテーテルの隣接端(202)に連結され、少なくとも1つの通路(154、408)を有する排出ポート(150)と、
通路(116)を有する隣接ポートと、
少なくとも1つの隔壁(134)が、少なくとも1つの排出ポート通路(154、408)、及び、隣接ポートの通路(116)に連通する、少なくとも1つのチャンバ(118、404)と、
隣接ポートの通路(116)を仕切る隣接ポートの閉鎖部(174、320、330)と、
を備えた患者の血管内に挿入されるべきカテーテルと共に使用するための静脈アクセスポート(100、400)であって、
前記隣接ポートは、排出ポート(150)と同一直線上に位置し、ガイドワイヤ(198)を、隣接ポートから少なくとも1つのチャンバ(118、404)を介して真っ直ぐに伸長可能とし、隣接ポート閉鎖部(174、320、330)、少なくとも1つのチャンバ(118、404)、及び、カテーテル(202)内への排出ポート(150)の少なくとも1つの通路(154、408)を通過させ、
前記カテーテル隣接端(202)を連結し、ガイドワイヤを挿通した後、ガイドワイヤ(198)を介して患者内に配置されるように適合されていることを特徴とする静脈アクセスポート。
【請求項2】
前記隣接ポート閉鎖部(174、320、330)は、隔壁(174、330)であることを特徴とする請求項1に記載の静脈アクセスポート。
【請求項3】
前記隣接ポート閉鎖部(174、320、330)は、少なくともバルブ(320)を備えることを特徴とする請求項1に記載の静脈アクセスポート。
【請求項4】
さらに、少なくとも第2チャンバ(406)を備えることを特徴とする請求項1に記載の静脈アクセスポート。
【請求項5】
さらに、隣接ポート内に挿入可能で、隣接ポート閉鎖部(174、320、330)と、少なくとも1つのチャンバ(118、404)とを挿通する挿入カニューレ(190)を備え、排出ポート(150)へと延び、挿入カニューレ(190)を挿通し、少なくとも1つの排出ポート通路(154、408)内と、カテーテル隣接端(202)内とに侵入することによりガイドワイヤ(198)の挿入を容易にすることを特徴とする請求項1に記載の静脈アクセスポート。
【請求項6】
前記ポート本体(102)は、上方部(102A)と下方部(102B)とを備え、それらは組立時、少なくとも1つのチャンバ(118、404)を構成し、少なくとも1つの排出ポート通路(154、408)と、隣接ポート閉鎖部(174、320、330)へと導く開口部(114A、114B、116A、116B)を形成し、これら開口部は、互いにほぼ同一直線上に配置され、かつ、少なくとも1つの排出ポート通路(154、408)に対してもほぼ同一直線上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の静脈アクセスポート。
【請求項7】
少なくとも1つのチャンバ(118、404)に連結された隔壁(134)は、本体(102)の上部の開口に配置され、本体開口(132)の周縁に配置された周縁フランジ(138)を備えた静脈アクセスポートであって、さらに、ポート組立品がポート本体(102)内に配置された、少なくとも1つの隔壁(134)を支持する支持部材(122)を備え、前記支持部材(122)は、少なくとも隔壁(134)の周縁フランジ(138)に係合可能な周縁上部(124)を備え、前記周縁上部(124)は、隔壁(134)を介して少なくとも1つのチャンバ(118、404)内に針を挿入可能な隙間を形成することを特徴とする請求項1に記載の静脈アクセスポート。
【請求項8】
前記支持部材(122)は、さらに、下方本体部(102B)によって形成される支持面(128)に係合可能な支持部(126)を備え、前記支持面(128)は、少なくとも1つのチャンバ(118、404)の周囲を囲み、組立時、上方本体部(102A)の対応する面にほぼ密封状態で連結されることを特徴とする請求項7に記載の静脈アクセスポート。
【請求項9】
前記上方本体部(102A)は、組立時、上方及び下方本体部(102A、102B)の間の連結強度を高めるために、補完的に上方に延びる下方本体部(102B)の周縁峰部(130B)と協働可能な下方に延びる周縁峰部(130A)を備えたことを特徴とする請求項8に記載の静脈アクセスポート。
【請求項10】
前記排出ポート(152)は、組立時、ポート本体(102)の先端に貼着可能な先端キャップ(150)によって形成され、前記隣接ポートは、ポート本体(102)の隣接端に貼着可能な隣接キャップ(170)を備えたことを特徴とする請求項6に記載の静脈アクセスポート。
【請求項11】
前記上方本体部及び下方本体部(102A、102B)は、先端側及び隣接側に延びる半円筒部(110A、110B、106A、106B)を形成し、ポート組立時、円形先端フランジ(112)、及び、円形隣接フランジ(108)を形成するように互いに協働し、先端キャップ(150)の隣接開口(160)、及び、隣接キャップ(170)の先端凹部にそれぞれ保持され、組立時、上方及び下方本体部(102A、102B)の固定を補助することを特徴とする請求項10に記載の静脈アクセスポート。
【請求項12】
前記隣接キャップ(170)は、ポート組立品の隣接ポート閉鎖部(174、320、330)に係合して支持し、保持する、先端に延びる環状フランジ(176)を備えたことを特徴とする請求項10に記載の静脈アクセスポート。
【請求項13】
患者の血管に挿入するカテーテルを使用するための静脈アクセスポートであって、上方及び下方ハウジング部(102A、102B)を構成する本体(102)を有するポート組立品と、針を刺すための隔壁(134)と、少なくとも1つの通路(154)を有する、カテーテル隣接端(202)に連結するための排出ポート(150)と、少なくとも1つの隔壁(134)が少なくとも1つの排出ポート通路(154)にそれぞれ安定して連通するように連結される少なくとも1つのチャンバ(118)と、ポートの組立時、隔壁の周縁フランジ(138)に圧縮状態で支持される周辺上面部(124)を有し、少なくとも上方ハウジング部(102A)から独立し、かつ、少なくとも下方ハウジング部(102B)によって支持される隔壁支持部(122)と、を備えたことを特徴とする静脈アクセスポート。
【請求項14】
組立時、円形の先端及び隣接フランジ(112、108)を形成する、先端及び隣接半円筒フランジ(110A,110B、106A,106B)を有する、上方ポート本体部(102A)及び相補的な下方ポート本体部(102B)を設けるステップと、円形の先端及び隣接フランジ(112、108)に相補的で、隣接及び先端開口を有する先端キャップ(150)及び隣接キャップ(170)を設けるステップと、円形の先端及び隣接フランジ(112、108)に、そこを超えて配置することにより先端キャップ(150)及び隣接キャップ(170)を取り付けるステップと、を備えたことを特徴とする静脈アクセスポートの組立方法。
【請求項15】
少なくとも1つの隣接ポート通路(116)と、隣接ポート通路(116)に連通する少なくとも1つのチャンバ(118、404)と、少なくとも1つの先端ポート通路(154、408)とを有する静脈ポート組立品(100、400)を設けるステップと、カテーテル隣接端(202)を、先端ポート通路(154、408)に連通する静脈ポート組立品に連結するステップと、隣接ポート通路(116)、少なくとも1つのチャンバ(118、404)、先端ポート通路(154、408)、カテーテル(200)を介して患者の静脈にガイドワイヤを挿入するステップと、を備えたことを特徴とする患者に以前配置されていた静脈アクセスポートを準備する方法。
【請求項16】
さらに、挿入カニューレ(190)を設けるステップと、隣接ポート通路(116)、少なくとも1つのチャンバ(118、404)を介して隣接ポート通路(154、408)に挿入カニューレ(190)を挿入するステップと、少なくとも1つのチャンバ(118、404)、先端ポート通路(154、408)を介してカテーテル(200)内に伸長するために、挿入カニューレ(190)へとガイドワイヤを挿入するステップと、を備えたことを特徴とする請求項14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2009−530027(P2009−530027A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−501473(P2009−501473)
【出願日】平成19年3月16日(2007.3.16)
【国際出願番号】PCT/US2007/006689
【国際公開番号】WO2007/109164
【国際公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(500053263)メデイカル コンポーネンツ,インコーポレーテツド (36)
【出願人】(508348772)イノベイティブ・メディカル・ディバイシーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (2)
【氏名又は名称原語表記】Innovative Medical Devices, LLC
【Fターム(参考)】