説明

静電容量型圧力センサ及びその製造方法

【課題】支持構造体4とダイアフラム3との溶接時における熱応力による歪みを可及的に小さくするとともに、支持構造体4とダイアフラム3間の剛性を大きくして、固定電極2及びダイアフラム3間の距離の変化を可及的に小さくして、圧力センサ1の出力を安定させる。
【解決手段】圧力により変位するダイアフラム3と固定電極2との間の静電容量の変化を検出して圧力を測定する静電容量型圧力センサ1であって、前記固定電極2と前記ダイアフラム3との対向面の距離を規定する凹部41を有し、前記固定電極2の電極面が、前記凹部41の底面411と略同一平面上に設けられ、前記ダイアフラム3が、前記凹部41を覆うように前記凹部41の開口周縁部401に設けられる一体成型された支持構造体4を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電容量型圧力センサ及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、静電容量型圧力センサとしては、特許文献1に示すものがある。この静電容量型圧力センサは、圧力により変位するダイアフラムと固定電極との間の静電容量の変化を検出して圧力を測定するものである。
【0003】
そして、その構成は、固定電極とダイアフラムとを所定距離離間させてコンデンサを構成して静電容量を得るために、シム部材(環状の薄い金属板)を固定電極が固定される支持構造体とダイアフラムとの間に介在させている。この構造では、支持構造体とシム部材とを溶接する必要があり、また、シム部材とダイアフラムとを溶接する必要がある。
【0004】
しかしながら、各部分を溶接する際に、溶接による熱応力によりダイアフラムを固定する部分が歪んでしまうという問題がある。
【0005】
また、支持構造体とダイアフラムとの間にシム部材を介在させるものであると、支持構造体とシム部材との溶接面積が小さいので、ダイアフラムを安定して固定することが難しい。さらに、溶接時の応力により、固定電極及びダイアフラム間の距離が設計値に対して変化してしまう。
【0006】
その上、このように構成した圧力計を応用製品(例えば半導体製造装置、蒸着装置等)に取り付ける際、フランジによりその真空チャンバに取り付けることになるが、フランジを締め付けることにより応力が発生してしまう。そうすると、シム部材を介して支持構造体にダイアフラムを固定したものでは、剛性が小さく、固定電極及びダイアフラム間の距離の変化が増大してしまう。その結果、圧力計の出力値にドリフトが生じてしまい、測定精度に悪影響を及ぼしてしまう。
【特許文献1】特表2006−521553号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決するためになされたものであり、支持構造体とダイアフラムとの溶接時における熱応力による歪みを可及的に小さくするとともに、支持構造体とダイアフラム間の剛性を大きくして、固定電極及びダイアフラム間の距離の変化を可及的に小さくして、圧力センサの出力を安定させることをその主たる所期課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち本発明に係る静電容量型圧力センサは、圧力により変位するダイアフラムと固定電極との間の静電容量の変化を検出して圧力を測定する静電容量型圧力センサであって、前記固定電極と前記ダイアフラムとの対向面の距離を規定する凹部を有し、前記固定電極の対向面が、前記凹部の底面と略同一平面上に設けられ、前記ダイアフラムが、前記凹部を覆うように前記凹部の開口周縁部に設けられる一体成型された支持構造体を具備することを特徴とする。
【0009】
このようなものであれば、支持構造体とダイアフラムとの溶接時における熱応力による歪みを可及的に小さくするとともに、支持構造体とダイアフラム間の剛性を大きくして、固定電極及びダイアフラム間の距離の変化を可及的に小さくして、圧力センサの出力を安定させることができる。
【0010】
固定電極の対向面と凹部の底面とを略同一平面上に構成するための具体的な実施の態様としては、前記支持構造体が、前記固定電極を固定するための電極固定孔を有し、前記固定電極が、前記固定電極の対向面が前記凹部の底面と略同一平面上になるように、前記電極固定孔に固定されることが望ましい。
【0011】
また、本発明に係る静電容量型圧力センサの製造方法は、圧力により変位するダイアフラムと固定電極との間の静電容量の変化を検出して圧力を測定する静電容量型圧力センサの製造方法であって、基材に、前記固定電極と前記ダイアフラムとの対向面の距離を規定する凹部、及び当該凹部の底面に開口し、前記固定電極を固定するための電極固定孔を形成して、支持構造体を形成する構造体形成ステップと、前記固定電極とともにガラス材を前記電極固定孔に入れ、前記凹部底面に対して前記固定電極の対向面の位置決めを行う位置決め構造を有する治具により、前記支持構造体、前記固定電極及び前記ガラス材を仮固定する仮固定ステップと、仮固定された前記支持構造体、前記固定電極及び前記ガラス材を炉内で加熱し、前記ガラス材を融解させて、前記支持構造体に前記固定電極をガラス融着する融着ステップと、前記融着ステップにより前記固定電極がガラス融着された前記支持構造体の前記凹部を覆うように、前記凹部の開口周縁部に前記ダイアフラムを溶接する溶接ステップと、を具備することを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明に係る静電容量型圧力センサの製造方法は、圧力により変位するダイアフラムと固定電極との間の静電容量の変化を検出して圧力を測定する静電容量型圧力センサの製造方法であって、基材に、前記固定電極を固定するための電極固定孔を形成する固定孔形成ステップと、前記固定電極とともにガラス材を前記電極固定孔に入れ、前記基材、固定電極及びガラス材を治具により仮固定する仮固定ステップと、仮固定された前記基材、固定電極及びガラス材を炉内で加熱し、前記ガラス材を融解させて、前記基材に前記固定電極をガラス融着する融着ステップと、前記融着ステップにより固定電極がガラス融着された基材において、前記電極固定孔が開口する端面に凹部を形成するとともに、当該凹部底面と前記固定電極の端面とが同一平面上となるように研磨する研磨ステップと、前記研磨ステップにより形成された凹部を覆うように、前記凹部の開口周縁部に前記ダイアフラムを溶接する溶接ステップと、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
このように構成した本発明によれば、支持構造体とダイアフラムとの溶接時における熱応力による歪みを可及的に小さくするとともに、支持構造体とダイアフラム間の剛性を大きくして、固定電極及びダイアフラム間の距離の変化を可及的に小さくして、圧力センサの出力を安定させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、図1は本実施形態に係る静電容量型圧力センサ1を示す模式的構成図であり、図2は静電容量型圧力センサ1の製造方法の説明図である。
【0015】
<装置構成>
【0016】
本実施形態に係る静電容量型圧力センサ1は、全圧真空計の絶対圧計測型に該当する静電容量型ダイアフラム真空計であり、圧力により変位するダイアフラム3と固定電極2との間の静電容量の変化量を検出して、その変化量を圧力に換算して圧力を測定するものである。なお、圧力に換算される静電容量は、固定電極2とダイアフラム3との距離に反比例する。
【0017】
具体的にこのものは、固定電極2と、当該固定電極2に対向して設けられたダイアフラム3と、固定電極2及びダイアフラム3を支持する支持構造体4と、を備えている。
【0018】
固定電極2は、金又は白金等の簡単に腐食しない金属の導体から形成されるものである。本実施形態の固定電極2は、後述する電極固定孔42に挿入され固定されるために、概略円柱形状をなす。また、固定電極2の後端部には、静電容量の変化を検出するためのリード線(図示しない)が接続されている。このリード線は、静電容量の変化量を圧力信号に変換する演算部(図示しない)に接続されている。
【0019】
ダイアフラム3は、固定電極2のダイアフラム側面である一端面(対向面)201とともに、コンデンサを構成するものである。このダイアフラム3は、外部の微少な圧力変化により弾性変形するものであり、本実施形態では、耐食及び耐熱性に優れた金属膜である。具体的にはダイアフラム3は、インコネルから形成された薄膜である。膜の厚みは、外部の圧力変化に対する感度を上げるために数十μmである。なお、金属膜を薄くし過ぎると、膜が塑性変形を起こしてしまう可能性があるため、各測定レンジ別に適切な膜を選定する必要がある。
【0020】
支持構造体4は、固定電極2及びダイアフラム3を一体的に固定するものであり、本実施形態では、ステンレス鋼により一体成型された概略円柱形状をなすものである。
【0021】
支持構造体4の一端面401には、支持構造体4の中心軸Cと同軸上に平面視概略円形状をなす凹部41が形成されている。この凹部41は、固定電極2及びダイアフラム3間に圧力センサとして機能するための所定の静電容量が形成されるように、固定電極2とダイアフラム3との対向面201、301間の距離(ギャップ)を規定するものである。具体的には凹部41の深さにより、固定電極2とダイアフラム3との対向面201、301間の距離が決まり、その深さは、例えば25μm〜200μmである。凹部41の開口周縁部には、ダイアフラム3が溶接される。ここで、開口周縁部とは、支持構造体4の一端面401において、凹部41が形成されていない部分である。これにより、ダイアフラム3の電極側面である対向面301の固定電極2に対する位置は、凹部41の開口周縁部401と同一平面上になる。
【0022】
そして、その支持構造体4には、その中心軸Cと同軸上に電極固定孔42が形成されている。この電極固定孔42は、支持構造体4の両端部に開口するものであり、一端開口部は、前記凹部41の中央部において、凹部41と同心円上に開口する。また、電極固定孔42には、固定電極2が固定される。詳細には、固定電極2の一端面201が、凹部41の底面411と略同一平面上となるように、固定電極2が、電極固定孔42内にガラス融着される。
【0023】
なお、固定電極2の一端面201と凹部41の底面411との位置関係を変更することにより、静電容量型圧力センサ1の測定精度を微調節することができる。つまり、固定電極2の一端面201を凹部41底面411よりも、実質的に同一平面と見なせる程度において、若干出っ張らせたり、若干引っ込めたりすることにより、所望の測定精度を実現することができる。
【0024】
<静電容量型圧力センサの製造方法>
【0025】
以下、本実施形態に係る静電容量型圧力センサ1の製造方法について図2を参照して説明する。
【0026】
まず、ステンレス製の基材100を準備する(図2(A))。この基材100の形状は特に限定されないが、例えば回転体形状、より具体的には円柱形状をなすものである。
【0027】
そして、基材100に切削などの機械加工により、固定電極2とダイアフラム3との対向面201、301の距離を規定する凹部41、及び当該凹部41の底面411に開口し、固定電極2を固定するための電極固定孔42を形成して、支持構造体4を形成する(構造体形成ステップ、図2(B))。なお、基材100が円柱形状でない場合には、このステップにおいて、円柱形状に機械加工する。
【0028】
次に、構造体形成ステップにより形成された支持構造体4の電極固定孔42に固定電極2及びガラス材5を入れる(図2(C))。本実施形態では、電極固定孔42内での固定電極2の位置決めを容易にする観点、及びガラス材5の取り扱い容易の観点から、ガラス材5としてガラス管を用いている。このガラス管の外径は、電極固定孔42の内径よりも若干小さく、ガラス管の内径は、固定電極2の外径よりも若干大きい。これにより、ガラス管に固定電極2を挿入し、その固定電極2が挿入されたガラス管を電極固定孔42内に挿入することにより、固定電極2は、電極固定孔42と略同軸上に位置することになる。
【0029】
そして、凹部41の底面411に対して固定電極2の対向面(一端面)201の位置決めを行う位置決め構造61を有する治具6により、支持構造体4、固定電極2及びガラス材5を仮固定する(仮固定ステップ、図2(D))。この治具6は、固定電極2の一端面201と、凹部41の底面411とが略同一平面上(面一)となるように、支持構造体4、固定電極2及びガラス材5を固定するものである。位置決め構造61は、電極固定孔42の開口を覆うとともに、凹部41の底面411に面接触する平面部である。この平面部は、凹部に入る支持構造体4の凸部の頂面に形成されている。
【0030】
そして、仮固定ステップにおいて、治具6により仮固定された支持構造体4、固定電極2及びガラス材5を炉内で加熱し、ガラス材5を溶解させて、前記支持構造体4に固定電極2をガラス融着により固定する(融着ステップ)。
【0031】
その後、支持構造体4の凹部41を覆うように、凹部41の開口周縁部401にダイアフラム3を溶接する(溶接ステップ、図2(E))。
【0032】
以上の工程により、本実施形態の静電容量型圧力センサ1が製造される。このように、支持構造体4を形成した後に、固定電極2をガラス融着させて固定させているので、各部品の加工を極めて簡単に行うことができる。
【0033】
<本実施形態の効果>
【0034】
このように構成した本実施形態に係る静電容量型圧力センサ1によれば、支持構造体4を一体成型することにより、シム部材を不要にして溶接箇所を少なくすることができ、支持構造体4とダイアフラム3との溶接時における熱応力による歪みを可及的に小さくすることができる。また、一体成型によりシム部材を用いない構造にすることができ、支持構造体4とダイアフラム3間の剛性を大きくして、固定電極2及びダイアフラム3間の距離の変化を可及的に小さくすることができ、当該距離を安定させることができる。したがって、例え半導体製造装置、蒸着装置等の応用製品に取り付けた場合であっても、静電容量型圧力センサ1の経時的な出力を安定させることができる。
【0035】
<その他の変形実施形態>
【0036】
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。以下の説明において前記実施形態に対応する部材には同一の符号を付すこととする。
【0037】
例えば、静電容量型圧力センサ1の製造方法は、前記実施形態の他に、図3に示す製造方法も考えられる。以下、この製造方法について説明する。
【0038】
まず、ステンレス製の基材100を準備する(図3(F))。この基材100の形状は特に限定されないが、例えば回転体形状、より具体的には円柱形状をなすものである。
【0039】
そして、基材100に機械加工により、固定電極2を固定するための電極固定孔42を、基材100の中心軸と同心軸上に形成する(固定孔形成ステップ、図3(G))。なお、基材100が円柱形状でない場合には、このステップにおいて、円柱形状に機械加工する。
【0040】
次に、固定電極2とともに、ガラス材5を電極固定孔42に入れ、基材100、固定電極2及びガラス材5を治具により仮固定する(仮固定ステップ、図3(H))。この変形実施形態では、基材100、固定電極2及びガラス材5(ガラス管)の長さがほぼ同一であり、治具6により上下方向から両端面を狭持することにより、それらを仮固定する。また、ガラス材5としてガラス管を用いることは、前記実施形態と同様である。
【0041】
そして、仮固定された基材100、固定電極2及びガラス材5を炉内で加熱し、ガラス材5を溶解させて、基材100に固定電極2をガラス融着する(融着ステップ)。治具6を取り外した後、凹部41を形成する一端面を平坦に研磨する。
【0042】
融着ステップにより固定電極2がガラス融着された基材100において、電極固定孔42が開口する端面に凹部41を研磨により形成するとともに、当該凹部41の底面411と固定電極2の端面とが同一平面上となるように研磨する(研磨ステップ、図3(I))。
【0043】
その後、研磨ステップにより形成された凹部41を覆うように、凹部41の開口周縁部401にダイアフラム3を構成する金属膜を溶接する(溶接ステップ、図3(J))。
【0044】
以上の工程により、本実施形態の静電容量型圧力センサ1が製造される。なお、図5に示すように、固定孔形成ステップ(図5(G))において、電極固定孔42と同時に凹溝43を設けておくと、研磨ステップ(図5(I))における研磨が容易になる。
【0045】
なお、溶接ステップの前に、支持構造体の開口周縁部をラッピングフィルム等により研磨しても良い。これにより、固定電極とダイアフラムとの対向面の距離を精度良く一定に調整することができる。
【0046】
また、ガラス材5としては、ガラス管の他に、粒状のガラス材5や、部分円環状のガラス材5などを用いても良い。
【0047】
さらに、前記実施形態では、支持構造体4の一端面401に凹部41を設けたものであったが、図4に示すように、支持構造体4の一端面401に平面視概略円形状をなす突条部43を設けるようにしても良い。この場合、突条部43の内側が凹部41であり、凹部41の開口周縁部は、突条部43の頂面431である。
【0048】
その他、前述した実施形態や変形実施形態の一部又は全部を適宜組み合わせてよいし、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施形態に係る静電容量型圧力センサの模式的断面図。
【図2】同実施形態における静電容量型圧力センサの製造方法の説明図。
【図3】静電容量型圧力センサのその他の製造方法の説明図。
【図4】変形実施形態に係る静電容量型圧力センサの模式的断面図。
【図5】変形実施形態に係るその他の製造方法の説明図。
【符号の説明】
【0050】
1 ・・・静電容量型圧力センサ
2 ・・・固定電極
201・・・固定電極の対向面(一端面、ダイアフラム側面)
3 ・・・ダイアフラム
301・・・ダイアフラムの対向面(電極側面)
4 ・・・支持構造体
41 ・・・凹部
411・・・凹部の底面
42 ・・・電極固定孔
43 ・・・凹溝
5 ・・・ガラス材
6 ・・・治具
61 ・・・位置決め構造

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力により変位するダイアフラムと固定電極との間の静電容量の変化を検出して圧力を測定する静電容量型圧力センサであって、
前記固定電極と前記ダイアフラムとの対向面の距離を規定する凹部を有し、前記固定電極の対向面が、前記凹部の底面と略同一平面上に設けられ、前記ダイアフラムが、前記凹部を覆うように前記凹部の開口周縁部に設けられる一体成型された支持構造体を具備する静電容量型圧力センサ。
【請求項2】
前記支持構造体が、前記固定電極を固定するための電極固定孔を有し、
前記固定電極が、前記固定電極の対向面が前記凹部の底面と略同一平面上になるように、前記電極固定孔に固定される請求項1記載の静電容量型圧力センサ。
【請求項3】
圧力により変位するダイアフラムと固定電極との間の静電容量の変化を検出して圧力を測定する静電容量型圧力センサの製造方法であって、
基材に、前記固定電極と前記ダイアフラムとの対向面の距離を規定する凹部、及び当該凹部の底面に開口し、前記固定電極を固定するための電極固定孔を形成して、支持構造体を形成する構造体形成ステップと、
前記固定電極とともにガラス材を前記電極固定孔に入れ、前記凹部の底面に対して前記固定電極の対向面の位置決めを行う位置決め構造を有する治具により、前記支持構造体、前記固定電極及び前記ガラス材を仮固定する仮固定ステップと、
仮固定された前記支持構造体、前記固定電極及び前記ガラス材を炉内で加熱し、前記ガラス材を融解させて、前記支持構造体に前記固定電極をガラス融着する融着ステップと、
前記融着ステップにより前記固定電極がガラス融着された前記支持構造体の凹部を覆うように、前記凹部の開口周縁部に前記ダイアフラムを溶接する溶接ステップと、を具備する静電容量型圧力計の製造方法。
【請求項4】
圧力により変位するダイアフラムと固定電極との間の静電容量の変化を検出して圧力を測定する静電容量型圧力センサの製造方法であって、
基材に、前記固定電極を固定するための電極固定孔を形成する固定孔形成ステップと、
前記固定電極とともにガラス材を前記電極固定孔に入れ、前記基材、固定電極及びガラス材を治具により仮固定する仮固定ステップと、
仮固定された前記基材、固定電極及びガラス材を炉内で加熱し、前記ガラス材を融解させて、前記基材に前記固定電極をガラス融着する融着ステップと、
前記融着ステップにより固定電極がガラス融着された基材において、前記電極固定孔が開口する一端面に凹部を形成するとともに、当該凹部の底面と前記固定電極の端面とが同一平面上となるように研磨する研磨ステップと、
前記研磨ステップにより形成された凹部を覆うように、前記凹部の開口周縁部に前記ダイアフラムを溶接する溶接ステップと、を具備する静電容量型圧力センサの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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