説明

非イオン界面活性剤、及びこれを含有する液体洗浄剤組成物

【課題】油成分に対する乳化力や可溶化力が優れている非イオン界面活性剤、及びこれを含有する液体洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】一般式(1)で表される非イオン界面活性剤及び該界面活性剤を含む液体洗浄剤組成物。R−O−(PO)m−(EO)n−H(1)〔式中、Rは炭素数6〜24の飽和直鎖炭化水素基を示し、該飽和直鎖炭化水素基中、炭素数6〜10の飽和直鎖炭化水素基の含有割合が0.1〜20モル%、炭素数16〜18の飽和直鎖炭化水素基の含有割合が60〜95モル%であり、炭素数11〜15及び炭素数19〜24の飽和直鎖炭化水素基の含有割合が0〜20モル%であり、EOはエチレンオキシ基を示し、POはプロピレンオキシ基を示し、mは平均付加モル数で、0.1〜10の数を示し、nは平均付加モル数で、0.5〜25の数を示す。(PO)mと(EO)nは、この順序でブロック結合している。〕

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料組成物、身体用(毛髪用を含む)洗浄剤組成物、衣料用洗浄剤組成物、硬質表面用洗浄剤組成物として適した非イオン界面活性剤、及びこれを含有する液体洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飽和脂肪族アルコール混合物(天然原料由来の炭素数の異なる炭化水素基を有する脂肪族アルコールの混合物)に、エチレンオキシドとプロピレンオキシドが付加されたポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤を含有する洗浄剤組成物が汎用されている。
【0003】
このポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤は、脂肪族アルコール混合物に由来の炭素数の異なる炭化水素基を有しているものであることから、前記炭化水素基の炭素数により含有量範囲を調整することで、各種課題を解決しようとしたものが知られている(特許文献1〜6)。
【0004】
特許文献7には、アルキルエーテル硫酸エステル塩を含有する界面活性剤組成物が、化粧料や衣類用洗浄剤として使用できることが記載されている。アルキル基の炭素数は、8〜24で、12〜14が特に好ましいと記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−176684号公報
【特許文献2】特開2005−47871号公報
【特許文献3】特開昭55−152798号公報
【特許文献4】特開昭50−116384号公報
【特許文献5】特開2002−265989号公報
【特許文献6】WO2008/088647号
【特許文献7】特開2009−35726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、特に油成分に対する乳化力や可溶化力が優れている非イオン界面活性剤、及びこれを含有する液体洗浄剤組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、課題の解決手段として、下記一般式(1)で表される非イオン界面活性剤を提供する。
R−O−(PO)m−(EO)n−H (1)
〔式中、
Rは炭素数6〜24の飽和直鎖炭化水素基を示し、該飽和直鎖炭化水素基中、炭素数6〜10の飽和直鎖炭化水素基の含有割合が0.1〜20モル%、炭素数16〜18の飽和直鎖炭化水素基の含有割合が60〜95モル%であり、炭素数11〜15及び炭素数19〜24の飽和直鎖炭化水素基の含有割合が0〜20モル%であり、
POはプロピレンオキシ基を示し、
EOはエチレンオキシ基を示し、
mは平均付加モル数で、0.1〜10の数を示し、
nは平均付加モル数で、0.5〜25の数を示す。
(PO)mと(EO)nは、この順序でブロック結合している。〕
【0008】
また本発明は、上記一般式(1)で表される非イオン界面活性剤を含有する液体洗浄剤組成物を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の非イオン界面活性剤は、油性成分に対する乳化力や可溶化力が優れている。このため、有効成分としての油性成分を含有する化粧料、身体用(毛髪用を含む)洗浄剤組成物、衣類用洗浄剤組成物や、さらに油性成分を除去する必要がある衣料用洗浄剤組成物、硬質表面用洗浄剤組成物などの液体洗浄剤用途に用いることに適している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<一般式(1)で表される非イオン界面活性剤>
本発明で用いる下記一般式(1)で表される非イオン界面活性剤は、一般式中のRが異なる炭素数のものを所定量範囲で含有する混合物である。
【0011】
R−O−(PO)m−(EO)n−H (1)
〔式中、
Rは炭素数6〜24の飽和直鎖炭化水素基を示し、該飽和直鎖炭化水素基中、炭素数6〜10の飽和直鎖炭化水素基の含有割合が0.1〜20モル%、炭素数16〜18の飽和直鎖炭化水素基の含有割合が60〜95モル%であり、炭素数11〜15及び炭素数19〜24の飽和直鎖炭化水素基の含有割合が0〜20モル%であり、
POはプロピレンオキシ基を示し、
EOはエチレンオキシ基を示し、
mは平均付加モル数で、0.1〜10の数を示し、
nは平均付加モル数で、0.5〜25の数を示す。
(PO)mと(EO)nは、この順序でブロック結合している。〕
【0012】
一般式(1)中のRは、炭素数6〜24の飽和直鎖炭化水素基であるが、炭素数8〜18のものが好ましい。
【0013】
一般式(1)のRの中で、
炭素数6〜10の飽和直鎖炭化水素基の含有量は、本発明の非イオン界面活性剤の油性成分に対する乳化力及び可溶化力の観点及び該界面活性剤を含有する液体洗浄剤組成物の洗浄力の観点から、0.1〜20モル%であり、好ましくは0.5〜18モル%、より好ましくは1.0〜15モル%、特に好ましくは5〜13モル%であり、
Rが炭素数16〜18の飽和直鎖炭化水素基の含有量は、上記と同じ観点から、60〜95モル%であり、好ましくは70〜95モル%、より好ましくは80〜95モル%であり、
その他のRが炭素数11〜15及び炭素数19〜24の飽和直鎖炭化水素基の含有量は、上記と同じ観点から、0〜20モル%であり、好ましくは0〜10モル%、より好ましくは0〜5モル%である。
【0014】
一般式(1)中のmは0.1〜10の数であり、乳化性能の観点から、0.5〜7の数が好ましく、1〜5の数がより好ましく、nは0.5〜25の数であり、乳化性能の観点から1〜20の数が好ましく、2〜15の数がより好ましい。
【0015】
一般式(1)の非イオン界面活性剤は、例えば、次の製造方法により得ることができるほか、次の製造方法により製造したものを混合する方法、次の製造方法に準じて、一般式中のRが特定の炭素数のものを製造したのち、Rが異なる炭素数のものを混合する方法を適用して得ることもできる。
【0016】
加熱、冷却操作、減圧、加圧操作が可能で、原料仕込口、製品取り出し口、アルキレンオキサイド及び窒素の導入管、撹拌装置、温度計、圧力計を備えた反応器に、上記に列挙した本発明に好適に使用できる脂肪族アルコールの所定量を仕込み、次いで、固形状の水酸化カリウム若しくは水酸化ナトリウム、又はそれらの水溶液を仕込んだ後、窒素置換し、常温から110℃の温度範囲で減圧脱水する。次いで、80〜180℃で所定量のプロピレンオキサイドとエチレンオキサイドを順に導入し、付加させる。
【0017】
前記付加反応操作においては、所定量のプロピレンオキサイド又はエチレンオキサイドを導入後、圧力が低下して一定になるまで反応を継続する操作(熟成操作)を行うことがより好ましい。さらに、得られた反応粗製物に対して公知の酸の適当量を添加して触媒を中和し、目的成分を得ることができる。なお、中和操作において、アルカリ吸着剤を使用して、触媒を除去することもできる。
【0018】
本発明の一般式(1)で表される非イオン界面活性剤は、必要に応じてその他の成分を加えて本発明の液体洗浄剤として用いることができる他、そのまま又は必要に応じて水等で希釈した状態で、油性成分又は油性成分を含む混合物に対する乳化剤及び/又は可溶化剤としても使用することができる。
【0019】
<液体洗浄剤組成物>
本発明の組成物は、一般式(1)で表される非イオン界面活性剤、必要に応じて他の成分を含み、さらにバランス量としての水(好ましくはイオン交換水)を含むものである。
【0020】
(その他の成分)
本発明の液体洗浄剤組成物は、その用途に応じて必要な各種の公知成分を含有することができる。
【0021】
本発明の液体洗浄剤組成物を皮膚化粧料、毛髪化粧料等として適用するときは、特開2008−162964号公報、特開2008−297264号公報に記載された油性成分を含有することができ、例えば、下記に挙げる油性成分を含有することができる。なお、衣類用洗浄剤として適用するときにも、その機能に応じて油性成分を含有することができる。
【0022】
油性成分としては、常温において固体状、半固体状、液体状のいずれでも良く、揮発性、不揮発性のいずれでも良く、パラフィン(流動パラフィン)、ワセリン、クリスタルオイル、セレシン、オゾケライト、モンタンロウ、スクワラン、スクワレン等の炭化水素類;オレンジ油、ユーカリ油、ハッカ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、アボガド油、牛脂、豚脂、馬脂、卵黄脂、オリーブ油、カルナウバロウ、ラノリン、ホホバ油;グリセリンモノステアリン酸エステル、グリセリンジステアリン酸エステル、グリセリンモノオレイン酸エステル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、フタル酸ジエチル、乳酸ミリスチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸セチル、乳酸ミリスチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸セチル、乳酸セチル、1−イソステアロイル−3−ミリストイルグリセロール、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸−2−オクチルドデシル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、オレイン酸−2−オクチルドデシル、トリイソステアリン酸グリセロール、ジ−パラメトキシケイヒ酸−モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル等のエステル油;ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸等を挙げることができる。
【0023】
また、シリコーン類として、オクタメチルポリシロキサン、テトラデカメチルポリシロキサン、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンのほか、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のメチルポリシクロシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、さらには、アルキル変性シリコーン、ポリエーテル・アルキル変性シリコーン、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、特開平6−72851号公報記載の変性オルガノポリシロキサン等の変性シリコーン等を挙げることができる。
【0024】
さらに、フッ素系油剤として、常温で液体のパーフルオロ有機化合物であるパーフルオロポリエーテル、フッ素変性シリコーンが挙げられ、例えばパーフルオロデカリン、パーフルオロアダマンタン、パーフルオロブチルテトラハイドロフラン、パーフルオロオクタン、パーフルオロノナン、パーフルオロペンタン、パーフルオロデカン、パーフルオロドデカン、フッ素変性シリコーン等を挙げることができる。
【0025】
さらに、フッ素変性シリコーンの好ましい例として、特開平5−247214号公報に記載された重合度2〜200のフッ素変性シリコーン、特開平6−184312号公報に記載された重合度2〜200のフッ素変性シリコーン、市販品である旭硝子社製のFSL−300、信越化学工業社製のX−22−819、X−22−820、X−22−821、X−22−822及びFL−100、東レ・ダウコーニング社製のFS−1265等を挙げることができる。
【0026】
その他、本発明の液体洗浄剤組成物は、用途に応じて、一般式(1)以外の界面活性剤、粘度調整剤、増泡剤、漂白剤、キレート剤、再汚染防止剤、アルカリ剤、金属封鎖剤、防腐剤、酵素、香料、色素、無機塩等を含有することができる。
【0027】
本発明の液体洗浄剤組成物は、油性成分に対する乳化力や可溶化力が優れているため、有効成分としての油性成分を含有する化粧料、身体用(毛髪用を含む)洗浄剤組成物、衣類用洗浄剤組成物として適しており、さらに油性成分を除去する必要がある衣料用洗浄剤組成物、硬質表面用洗浄剤組成物としても適している。
【0028】
本発明の液体洗浄剤組成物を化粧料(例えば、皮膚化粧料)として使用する場合、一般式(1)で表される非イオン界面活性剤の含有量は、0.5〜30質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましく、3〜15質量%がさらに好ましい。
【0029】
本発明の液体洗浄剤組成物を毛髪化粧料として使用する場合、一般式(1)で表される非イオン界面活性剤の含有量は、0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1〜10質量%がさらに好ましい。
【0030】
本発明の液体洗浄剤組成物を衣料用の洗浄剤として使用する場合、一般式(1)で表される非イオン界面活性剤の含有量は、5〜50質量%が好ましく、8〜40質量%がより好ましく、10〜35質量%がさらに好ましい。
【0031】
本発明の液体洗浄剤組成物を硬質表面用の洗浄剤として使用する場合、一般式(1)で表される非イオン界面活性剤の含有量は、0.5〜30質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましく、2〜15質量%がさらに好ましい。
【0032】
本発明の液体洗浄剤組成物は、用途に適したpHに調整して使用する。pHの調整は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン、硫酸、塩酸等を使用できる。
【実施例】
【0033】
<製造例1(非イオン界面活性剤(1)の製造)>
炭素数8の飽和直鎖アルコール2.6g、炭素数10の飽和直鎖アルコール12.7g、炭素数16の飽和直鎖アルコール109.1g、炭素数18の飽和直鎖アルコール121.7gの混合アルコールと、KOH1.1gを攪拌装置、温度制御装置、自動導入装置を備えたオートクレーブに仕込み、110℃、1.3kPaにて30分間脱水を行った。
【0034】
脱水後、窒素置換を行い、120℃まで昇温した後、プロピレンオキサイドを232.3g仕込んだ。120℃にて付加反応・熟成を行った後、140℃に昇温してエチレンオキサイドを352.4g仕込んだ。140℃にて付加反応・熟成を行った。
【0035】
その後、80℃まで冷却した後、1.2gの酢酸をオートクレーブ内に加え、80℃で30分間攪拌した後、抜き出しを行い、製造例1の非イオン界面活性剤を得た。
【0036】
<製造例2〜8(非イオン界面活性剤(2)〜(8)の製造)>
非イオン界面活性剤(2)〜(8)については、原料に用いた鎖長の異なる飽和直鎖アルコールの組成を変えた他は、製造例1に準じて製造した。
【0037】
(I)乳化試験
被乳化油として流動パラフィン(中央化成(株)製)、シリコーンオイル(ジメチルポリシロキサン、動粘度1000mm2/s(25℃))又はトリオレイン(東京化成工業(株)製)8.0g、上記製造例で得られた非イオン界面活性剤0.8gを目盛り付試験管にとり、試験管用タッチミキサーで30秒間攪拌し、次いで、蒸留水11.2gを加えて、さらにタッチミキサーで1分間攪拌した。その後、2時間静置後の乳化物の離水層を測定し、下記計算式から乳化力(%)を算出して乳化性能を評価した。
乳化力(%)=(仕込水量−離水量)(ml)/仕込水量(ml)×100
【0038】
(II)可溶化試験
被可溶化油としてオレンジ油(ナカライテスク(株)製)又は菜種油(ナカライテスク(株)製)0.6g、上記製造例で得られた非イオン界面活性剤0.6gを目盛り付試験管にとり、試験管用タッチミキサーで30秒間攪拌し、次いで、蒸留水28.8gを加えてさらにタッチミキサーで2分間攪拌した後、1時間静置後の液体の状態を目視により観察して、下記基準により可溶化性能の評価を行った。
○:外観が透明、分離が認められない
△:外観に濁り、或いは上層に不均一層が認められる
×:分離が認められる
【0039】
<乳化性能及び可溶化性能の評価(実施例1〜4及び比較例1〜3)>
製造例1〜7で得られた非イオン界面活性剤(1)〜(7)について、上記乳化試験,可溶化試験を行い、各種油に対する乳化性能及び可溶化性能を評価した。
【表1】

表1から明らかなとおり、本発明の非イオン界面活性剤は、各種の油性成分に対する乳化性能や可溶化性能が優れていた。
【0040】
流動パラフィンやシリコーンは、皮膚化粧料、シャンプー等の毛髪化粧料、衣類用洗剤に含有されることのある成分である。よって、それらに対する乳化性能が優れているとの試験結果から、本発明の液体洗浄剤組成物は、流動パラフィンやシリコーンを安定して含有できることが確認された。
【0041】
オレンジ油は、衣類用洗浄剤、食器、台所周り等の硬質表面用洗浄剤に含有されることのある成分である。よって、それに対する可溶化性能が優れているとの試験結果から、本発明の液体洗浄剤組成物は、オレンジ油を安定して含有できることが確認された。
【0042】
トリオレインは、身体から出る皮脂に含まれる成分であり、菜種油は、食器汚れや台所周り汚れに含まれる成分である。よって、トリオレインに対する乳化性能が優れており、菜種油に対する可溶化性能が優れているとの試験結果から、本発明の液体洗浄剤組成物は、それらに対する除去効果が優れていることが確認された。
【0043】
<化粧料配合評価(実施例5〜8,比較例4〜6)>
製造例1〜7で得られた非イオン界面活性剤(1)〜(7)のほか、流動パラフィン(中央化成(株)製)、リンゴ酸ジイソステアリル(日清オイリオ(株)製)、オレイン酸ソルビタン(日光ケミカルズ(株)製)、グリセリン(花王(株)製)、1,3-ブチレングリコール(ダイセル化学工業(株)製)、メチルパラベン(クラリアントジャパン(株)製)、イオン交換水を用いて、表2に示す配合組成の化粧料を常法に準じて調製し、下記の方法で化粧料の保存安定性を評価した。結果を表2に併せて示す。
【0044】
<保存安定性の評価>
硬質透明ガラス瓶50mlに調製した化粧料組成物を充填し、50℃で1ヶ月間保存して、下記の基準で目視により評価した。
○:外観が透明で、分離なし。
△:外観はやや白濁しているが、分離はなし。
×:外観は白濁し、分離している。
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明の液体洗浄剤組成物は、化粧料組成物、身体用(毛髪用を含む)洗浄剤組成物、衣料用洗浄剤組成物、硬質表面用洗浄剤組成物として利用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で表される非イオン界面活性剤。
R−O−(PO)m−(EO)n−H (1)
〔式中、
Rは炭素数6〜24の飽和直鎖炭化水素基を示し、該飽和直鎖炭化水素基中、炭素数6〜10の飽和直鎖炭化水素基の含有割合が0.1〜20モル%、炭素数16〜18の飽和直鎖炭化水素基の含有割合が60〜95モル%であり、炭素数11〜15及び炭素数19〜24の飽和直鎖炭化水素基の含有割合が0〜20モル%であり、
POはプロピレンオキシ基を示し、
EOはエチレンオキシ基を示し、
mは平均付加モル数で、0.1〜10の数を示し、
nは平均付加モル数で、0.5〜25の数を示す。
(PO)mと(EO)nは、この順序でブロック結合している。〕
【請求項2】
前記一般式(1)で表される非イオン界面活性剤を含む液体洗浄剤組成物。
【請求項3】
前記一般式(1)で表される非イオン界面活性剤の含有量が、0.1〜50質量%である請求項2記載の液体洗浄剤組成物。

【公開番号】特開2011−122037(P2011−122037A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−280015(P2009−280015)
【出願日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】