説明

非同期伝送をスケジュール化するための方法及び装置

【課題】加入者ユニット同士の伝送セグメントのオーバーラップおよび/またはギャップを低減し、複数の加入者ユニット用の非同期伝送をスケジュール化する方法を提供する。
【解決手段】方法は、送信アップリンクデータを有する複数の加入者ユニットに関連する情報を受信する段階(305)を含み、情報は、各加入者ユニットに関連するアップリンクタイミングオフセット情報を有する。2つ以上の加入者ユニットを、或るしきい値未満であるタイミングオフセット差分を有する複数の加入者ユニットから選択する(310)。タイミングオフセット差分は、加入者ユニット同士のタイミングオフセットの差異であり、伝送セグメントサイズの倍数だけオフセットされることによって最小化される。データの伝送セグメントを、選択した2つ以上の加入者ユニットに割付ける(315)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、非同期伝送のスケジューリングに関し、特に、各加入者ユニット用に受信されたタイミングオフセット情報に基づく非同期伝送のスケジューリングに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムは、通常所定の位置に配置され、音声及びデータ通信を行う。これらのシステムは、異なる製造業者によって製造された装置をより簡単に相互運用し得るように開発された、幾つかの公知の標準の1つ又は複数の標準に基づき配置されることが多い。初期のシステムはほとんど音声通信に関係しているが、最近では、絶えず増大しつつある速度でのデータ伝送に対応するために益々力が注がれている。
【0003】
幾つかの第3世代標準が出現しているが、これらは増大するデータ速度に対して予想される要求に対応しようとするものである。これら標準の内少なくとも幾つかは、システム要素間での同期通信をサポートするが、他の標準の内少なくとも幾つかは、非同期通信をサポートする。同期通信をサポートする標準の少なくとも1つの例には、CDMA2000が含まれる。非同期通信をサポートする標準の少なくとも1つの例には、広帯域CDMA(W−CDMA)が含まれる。
【0004】
同期通信をサポートするシステムは、ハンドオーバ検索の検索時間短縮並びに位置特定計算の改善及び時間短縮を可能にし得るが、一般的に、同期通信をサポートするシステムは、複数の基地局が時間的に同期化される必要がある。基地局を同期化するために用いられる1つの通常の方法には、基地局と同じ場所に配置され、基地局と、地球周回軌道に配置された1つ以上の衛星と、の間における見通し内通信に依拠する全地球測位システム(GPS)受信機の使用が含まれる。しかしながら、見通し内通信は、建物やトンネル内に配置された基地局あるいは地中に配置された基地局にとって常に可能であるとは限らないことから、基地局の時間的同期化にいつも簡単に対応できるとは限らない。
【0005】
しかしながら、非同期伝送にはそれ自体の問題が幾つかある。例えば、個々の加入者による自律的なスケジューリングをサポートする環境におけるアップリンク伝送のタイミングは、元来、極めて散発的及び/又はランダムである。トラフィック量が小さい間、アップリンク伝送の自律的なスケジューリングはさほど重要ではない。この理由は、複数の加入者によって同時に送信されるデータ同士が衝突(即ち、オーバーラップ)する可能性が低いためである。更に、衝突が発生した場合、必要な再送信に対応するために利用可能な予備の帯域幅が存在する。しかしながら、トラフィック量が増大するにつれて、データ衝突(オーバーラップ)の可能性も高くなる。これに伴って、再送信の必要性もまた大きくなり、それによって、増大する再送信の量をサポートする予備の帯域幅の可用性も減少する。結果的に、スケジューリング制御装置による明確なスケジューリングを導入することが必要となる。
【0006】
しかしながら、明確なスケジューリングを行ったとしても、非同期通信の開始及び終了時間の不一致、特に、同期化されていない各基地局用の異なるアップリンク伝送セグメント開始及び終了時間を基準とした開始及び終了時間の不一致がある場合、ギャップ及びオーバーラップは依然発生し得る。ギャップは、加入者が送信していない時間期間に対応する。オーバーラップは、複数の加入者が同時に送信している時間期間に対応する。ギャップ及びオーバーラップは、双方共、利用可能な帯域幅の使用方法及びライズ・オーバ・サーマル(ROT)の管理の非効率さを示し、より厳格に管理された場合、利用可能なスペクトル資源をもっと効率的に用いたり、ライズ・オーバ・サーマル(ROT)の量を低減したりできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,072,784号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
結果的に、ギャップ及びオーバーラップを最小限に抑え及び/又は解消して、ライズ・オーバ・サーマル(ROT)を低減するように非同期通信をより厳格にスケジュール化する方法及び装置に対するニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、複数の加入者ユニット用の非同期伝送をスケジュール化するための方法を提供する。本方法には、送信すべきアップリンクデータを有する複数の加入者ユニットに関連する情報を受信する段階が含まれ、この情報には、各加入者ユニットに関連するアップリンク・タイミング・オフセット情報が含まれる。そして、2つ以上の加入者ユニットが、所定のしきい値未満であるタイミングオフセット差分を有する一組の加入者ユニットから選択される。ここで、タイミングオフセット差分は、第1加入者ユニットのタイミングオフセットと第2加入者ユニットのタイミングオフセットとの間の差異であり、伝送セグメントサイズの倍数だけ更に選択的にオフセットされ、これによって差異が最小化される。そして、データのアップリンクに利用可能な伝送セグメントが、選択された2つ以上の加入者ユニット間において割り付けられる。これによってオーバーラップ又はギャップの内少なくとも1つを有する伝送セグメントの数と、オーバーラップ又はギャップの内少なくとも1つの量とが制限される。
【0010】
少なくとも1つの実施形態において、2つ以上の加入者ユニットを選択する段階には、最高スケジューリング優先順位を有する加入者ユニットのリストから2つ以上の加入者ユニットを選択する段階が含まれる。
【0011】
少なくとも更に1つの実施形態において、最高スケジューリング優先順位を有する2つ以上の加入者ユニットを選択する段階には、最高スケジューリング優先順位を有するリストから加入者ユニットを選択する段階と、リストから少なくとももう1つの加入者ユニットを選択する段階と、が含まれ、これによってオフセット差分が最小化される。
【0012】
更にもう1つの実施形態において、スケジュール化されたアップリンク伝送のパワーは、任意の予想オーバーラップの表示された存在及び量に基づく。
本発明は、更に、複数の加入者ユニット用の1つ又は複数のチャネルの複数のサブフレームにおいて非同期伝送をスケジュール化するためのスケジューリング制御装置を提供する。スケジューリング制御装置には、複数の加入者ユニットに関連する情報を受信するための受信機が含まれる。これらの受信機は、各々送信すべきアップリンクデータを有する。この情報には、アップリンク・タイミング・オフセット情報が含まれる。スケジューリング制御装置には、更に、オーバーラップ及びギャップの内いずれか1つのサイズが所定のしきい値未満であり、チャネルの隣接する伝送セグメントが、2つ以上の加入者ユニットの内異なる加入者ユニットに割り付けられた場合、オフセット差分を有する2つ以上の加入者ユニットを選択し、また、この選択に基づき、選択された2つ以上の加入者ユニット間において伝送セグメントを割り付けるように構成された制御装置が含まれる。更に、スケジューリング制御装置には、選択された2つ以上の加入者ユニットに伝送セグメント割り付けを送信するための送信機が含まれる。
【0013】
本発明は、更に、アップリンクデータの非同期伝送を制御するために、加入者ユニットにおいて用いられるアップリンク伝送制御装置が含まれる加入者ユニットを提供する。アップリンク伝送制御装置は、優先順位状態情報を生成するように構成された優先順位状態モジュールを含む。加入者ユニットには、更に、優先順位状態モジュールに結合され、優先順位状態情報をスケジューリング制御装置に送信するための送信機と、スケジューリング情報を受信するための受信機とが含まれる。アップリンク伝送制御装置には、更に、送信機及び受信機に結合され、受信スケジューリング情報に基づき、送信機によるアップリンクデータの非同期伝送を選択的に可能にするように構成されたアップリンク伝送タイミングモジュールが含まれる。
【0014】
本発明のこれらの及び他の特徴及び利点は、添付図面を参照した本発明の1つ又は複数の好適な実施形態の以下の説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明を実現し得る少なくとも1つの代表的な実施形態に基づく無線通信ネットワークを示す図。
【図2】本発明の少なくとも1つの実施形態に基づく加入者ユニット及びスケジューリング制御装置のブロック図。
【図3】アップリンクデータの非同期伝送を制御するためのアップリンク伝送制御装置を組み込んだ加入者ユニットのより詳細なブロック図。
【図4】スケジューリング制御装置のより詳細なブロック図。
【図5】少なくとも1つの伝送フォーマットに基づく非同期通信のための代表的なタイミング図。
【図6】共通ダウンリンクチャネルを基準とした複数の加入者用の代表的な相対的タイミング図。
【図7】本発明の少なくとも1つの実施形態に基づく、複数の加入者ユニット用の非同期伝送をスケジュール化するための方法のフロー図。
【図8】伝送セグメントの割り付けのために加入者ユニットを選択するためのより詳細なフロー図。
【図9】データのアップリンクに利用可能な伝送セグメントを割り付けるためのより詳細なフロー図。
【図10】アップリンクデータの伝送を管理するための方法のフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、様々な形態での具現化が可能性であるが、本開示は、本発明の例示であると見なすものとし、また、示した特定の実施形態に本発明を限定するものではないという理解の下に、現時点で好適な実施形態について図面に示し、以下説明する。
【0017】
図1は、本発明の組み込みに適切な非同期無線通信ネットワーク10の少なくとも1つの例を示す。非同期無線通信ネットワークの例には、移動体通信(GSM)及び広帯域CDMA(WCDMA)用のグローバルシステムを含む幾つかの公知の標準に準拠するネットワークが含まれる。
【0018】
通信ネットワーク10は、一対の基地局14の少なくとも1つと通信する一対の加入者ユニット12を示す。同じ又は他の実施形態において、加入者ユニットは、ユーザ装置(UE)とも呼ぶことがある。同じ又は他の実施形態において、基地局は、ノードB又は送受信機基地
局(BTS)とも呼ぶことがある。
【0019】
示した実施形態において、基地局14は、各々、複数の無線ネットワーク制御装置15の対応する1つに結合される。そして、無線ネットワーク制御装置15は、各々、有線要素並びに他の無線要素を含み得るネットワーク16に結合される。ネットワーク16の有線要素には、公衆交換電話網(PSTN)の全て又は一部を含み得る。他の無線要素には、ページングシステム、無線放送システム、及び同期通信を組み込んだセルラ方式システムを含む他のセルラ方式システム等、他の種類の無線通信手段を含み得る。更に、ネットワーク10には、1つ又は複数のスケジューリング制御装置18が含まれる。少なくとも1つの実施形態において、スケジューリング制御装置18は、1つ又は複数の基地局14の一部として一体化及び/又はそれに結合される。示した実施形態には、基地局と一体化されたスケジューリング制御装置が含まれる一方で、スケジューリング制御装置14が、ネットワーク内において別々に通信を行う別個のスタンドアローンデバイスであり得る少なくとも1つの実施形態が考えられる。更に、スケジューリング制御装置は、他の選択肢として、無線ネットワーク制御装置15の一部として部分的に又は全体的に一体化し得る。特定のネットワーク構成を示したが、当業者は、様々なネットワーク要素間の他の結合配置を含み、他のネットワーク構成が、本発明の教示内容から逸脱することなく、可能であることを容易に認識されるであろう。
【0020】
図2は、加入者ユニット12及びスケジューリング制御装置18のブロック図を各々示す。前述したように、スケジューリング制御装置18は、基地局14の一部として組み込み得る。基地局14の一部としてスケジューリング制御装置18を組み込むと、スケジューリング制御装置18は、基地局の他の無線通信機能と送信機20及び受信機22資源を共有することが可能である。送信機20及び受信機22は、双方共、各々アンテナ24に結合されるが、これは、無線信号を送受信するために用いられる。更に、送信機20及び受信機22は、双方共、制御装置25に結合されるが、これによって非同期通信のスケジューリングが容易になる。制御装置25は、更に、ネットワークインターフェイス29に結合し得るが、これによってスケジューリング制御装置18とネットワーク資源との間の通信が容易になる。
【0021】
少なくとも1つの実施形態において、制御装置には、プロセッサ26及び記憶ユニット28が含まれる。プロセッサ26には、1つ又は複数のマイクロプロセッサを含み得る。記憶ユニット28には、プロセッサ26によって実行されるプログラミング命令及び任意の対応するプログラムデータを記憶するための1つ又は複数の揮発性又は非揮発性の固定又は可動記憶装置を含み得る。幾つかの例では、マイクロプロセッサの1つ又は複数には、1つ又は複数の一体化された記憶要素を含み得るが、これらは、マイクロプロセッサによる実行用のプログラミング命令及び/又は他のデータを記憶するために用い得る。例えば、マイクロプロセッサは、埋め込み式のランダムアクセスメモリ(RAM)又は読み出し専用メモリ(ROM)を有し得る。更に又は他の選択肢として、制御装置は、論理回路を組み込み得るが、これは、シーケンシャル状態機械及び他の論理要素を含むスケジューリング制御装置の動作を管理する。
【0022】
更に具体的には、各該当する加入者ユニット12の現動作条件に対応する情報を受信するという目的のために、また、可能性として、任意の予想オーバーラップ及びギャップの量に該当する情報を含む伝送割当てを伝達するために、送信機20及び受信機22は、各々、スケジューリング制御装置が複数の遠隔加入者ユニット12と通信できるようにする。
【0023】
示した実施形態において、同様に、加入者ユニット12には、アンテナ33に結合され、加入者ユニット12とスケジューリング制御装置18との間の情報通信に用いられる送信機30及び受信機32が含まれる。送信機30及び受信機32は、更に、双方共、アップリンク伝送制御装置34に結合されるが、これは、スケジューリング制御装置18によって加入者ユニット12に割り付けられた伝送セグメントに基づく伝送タイミングの制御、また、任意の予想オーバーラップ及びギャップ量に基づく送信情報のデータ速度制御を含むアップリンク伝送の内少なくとも幾つかの制御を管理する。
【0024】
スケジューリング制御装置18の制御装置25と同様に、加入者ユニット12のアップリンク伝送制御装置34には、プロセッサ及び対応する記憶ユニットを含み得るが、同様に、更に又は他の選択肢として、シーケンシャル状態機械及び他の論理要素を含む論理回路を組み込み得る。
【0025】
加入者ユニット12のより詳細なブロック図を図3に示す。図3において、アップリンク伝送制御装置34には、複数のモジュールが含まれる。各モジュールは、一組の1つ又は複数のプログラムルーチンに構成された一組のプログラミング命令に対応し得る。更に又は他の選択肢として、各モジュールは、特定のタスクを実行するための一組の相互接続された回路要素に対応し得る。幾つかの例において、モジュールは、プログラムルーチン、データ要素、及び/又は回路要素の全て又は幾つかを共有し得る。
【0026】
示した実施形態において、加入者ユニット12のアップリンク伝送制御装置34には、優先順位状態モジュール36と、伝送タイミングモジュール40及びデータ速度決定モジュール42を有する伝送制御モジュール38と、が含まれる。優先順位状態モジュール36は、送信機30に結合され、加入者ユニットの優先順位状態情報を生成し管理する。この情報には、アップロードデータ、現在利用可能なパワーマージンの関数であり得る加入者ユニット12の現最大到達可能データ速度、キューサイズを基準とした送信準備ができたキューのデータ量、及びサービス状態の品質に対して、加入者ユニット12が最後にスケジュール化されてからの遅延の内1つ又は複数を含み得る。他の種類の情報も適切な場合がある。この情報の全て又は幾つかは、伝送セグメントの割り付けを決定する目的のために、スケジューリング制御装置18に供給される。
【0027】
伝送制御モジュール38は、双方共、送信機30及び受信機32に結合され、ここでは、含まれる伝送タイミングモジュール40及びデータ速度決定モジュール42も各々送信機30及び受信機32に結合される。伝送タイミングモジュール40は、対応するスケジューリング制御装置18によって行われる伝送セグメント割り付けに基づき伝送セグメント割当てを受信し、また、アップリンク伝送のタイミングを管理するための制御信号を送信機30に提供する。データ速度決定モジュール42は、加入者ユニット12が送信に割り当てられている伝送セグメントの間、任意の予想オーバーラップに関する情報をスケジューリング制御装置18から受信し、また、任意のオーバーラップ量に基づき、データ速度決定モジュール42は、アップリンク伝送のデータ速度を調整するための制御信号を生成する。
【0028】
データ速度を大きくすることによって、また、誤り訂正ビットの追加挿入に対応することによって、既知の干渉源が存在していてもアップリンク伝送が情報を正常に受信し復号する確率が高くなる。好適には、オーバーラップに基づき、任意のオーバーラップ量を最小限に抑えて、もしあれば、データ速度を低減する必要性を最小化し、また、送信セグメントを精度良く復号できない結果として伝送セグメントを再送信しなければならない可能性を最小化し得る。
【0029】
図4は、スケジューリング制御装置18のより詳細なブロック図を示す。加入者ユニット12のアップリンク伝送制御装置34と同様に、スケジューリング制御装置18の制御装置25には、複数のモジュールが含まれ、これらは、アップリンク伝送制御装置34のモジュールと同様に、1つ又は複数組のプログラミングルーチン及び/又は一組の回路要素に対応し得るが、これらは、選択的に異なるモジュール間で共有し得る。
【0030】
示した実施形態において、制御装置25には、各加入者ユニット12用のアップリンク・タイミング・オフセット情報を受信し、また、対応するオフセット差分を決定するためのオフセット差分決定モジュール44が含まれる。少なくとも1つの実施形態において、アップリンク・タイミング・オフセット情報は、ネットワークインターフェイス29を介して、無線ネットワーク制御装置15によってスケジューリング制御装置18に提供される。しかしながら、1つ又は複数の他の実施形態において、各加入者ユニット12用のタイミングオフセットは、受信機22を介して加入者ユニット12から受信された情報に基づき、スケジューリング制御装置18によって直接決定される。タイミングオフセットが直接決定される場合、スケジューリング制御装置は、ネットワークインターフェイス29を含まなくてもよい。
【0031】
決定されたオフセット差分は、加入者ユニット選択モジュール46によって受信され、加入者ユニット選択モジュール46は、受信されたオフセット差分及び可能性として加入者ユニット12から受信された他の優先順位情報に基づき、加入者ユニットを優先順に配置し選択する。
【0032】
次に、選択された加入者ユニット1 2は、オフセット決定モジュール44、加入者ユニット選択モジュール46及び送信機20に結合された割り付けモジュール48に供給され、割り付けモジュール48は、1つ又は複数の選択された加入者ユニット12の間で伝送セグメントを割り付ける。そして、伝送セグメント割り付けは、それぞれの加入者ユニット12に送信される。少なくとも更なる実施形態において、割り付けモジュール48には、更に、オーバーラップ及びギャップの任意の予想量を推定するオーバーラップ/ギャップ推定モジュール50が含まれる。任意の予想オーバーラップ及びギャップ量は、次に、伝送セグメント割り付け情報と共にそれぞれの加入者ユニット12に供給される。前述したように、任意の予想オーバーラップ及びギャップの量は、アップリンクデータ速度を調整するために用い得る。
【0033】
図5は、少なくとも1つの伝送フォーマットに基づく、非同期通信を用いた単一加入者の伝送用の代表的なタイミング図100を示す。タイミング図100は、広帯域CDMA(W−CDMA)に関連して用いられるタイミングと一致する。特に、本標準は、非同期通信の使用に備えていることから、互いを基準とした伝送開始時間は、一般的に同時に起きることはない。様々な開始時間の管理の一部として、基地局は、各加入者用のフレーム・プラス・チップオフセットを定義する。加入者が他の基地局にハンドオフされると、加入者が新しい基地局からそのスルーバッファ内においてダウンリンク伝送を受信するように、新しい基地局は、無線ネットワーク制御装置から受信された情報に基づき、加入者用のそのフレーム・プラス・チップオフセットを確立する。新しい基地局にハンドオフされる結果として、新しいフレーム・プラス・チップオフセットが必要である。これは、異なる基地局は、互いに対して時間的に同期化されないためである。その結果、1つの基地局を基準とした加入者ユニットのフレーム・プラス・チップオフセットは、他の基地局を基準としたものと同じではない。
【0034】
一般的に開始時間が一致しない2つの加入者にとっては、同じアップリンクデータチャネルの隣接する伝送セグメントが2つの加入者に割り当てられる場合、伝送セグメント遷移点に近接するギャップ又はオーバーラップのいずれかが存在する可能性が極めて高い。このことは、第1加入者から以前送信された伝送セグメントの終了時間が、第2加入者から後で送信された伝送セグメントの開始時間と一致しないためである。ギャップが発生すると、ギャップに対応する時間期間の間、データは送信されない。オーバーラップが発生すると、そのオーバーラップの間、加入者ユニットは、双方共、対応する伝送セグメントの一部を同時に送信する。
【0035】
この時間の間、送信される各信号は、同時送信が継続される期間の間、他の送信信号と干渉する可能性がある。
少なくとも1つの実施形態では、加入者ユニットを選択して、最小のオフセット差分を有する又はオフセット差分が伝送セグメントサイズの偶数倍数にできるだけ一致する隣接する伝送セグメントの間に送信するように割り当てることによって、ギャップ及び/又はオーバーラップを最小限に抑える試みがなされる。そのようにすることによって、ギャップ及び/又はオーバーラップ量が最小限に抑えられる。
【0036】
図5において、フレーム・プラス・チップオフセットは、共通ダウンリンクチャネル(P_CCPCH)の受信を基準として参照される。ダウンリンク専用物理チャネルの伝送の開始と共通ダウンリンクチャネルとの間の伝送時間差異によって、フレーム・プラス・チップオフセットが定義される。示した実施形態では、アップリンクデータチャネル上でのデータ伝送に先立ち、移動体加入者は、スケジューリング割当てチャネル上でダウン・リンク・スケジューリング割当てを受信する。各伝送セグメント用のスケジューリング情報は、別々に送信し得る。又は他の選択肢として、複数の伝送セグメント用のスケジューリング情報は、一緒に符号化し送信し得る。
【0037】
対応するダウンリンク専用物理チャネルを基準とした加入者用のアップリンクデータチャネル上でのデータ伝送の開始時間は、T0と呼ばれる量だけ遅延される時間期間である。少なくとも1つの実施形態において、T0は、1024チップである。示した実施形態において、加入者ユニットが情報を基地局に送信するレートは、トランスポートフォーマットレート標識チャネルの一部として基地局に伝達される。レート情報は、表示されたレートに基地局が必要に応じて適切に対応できるように、対応する伝送セグメントより充分前に送信される。
【0038】
示した実施形態において、時間は、10msセグメントに分割される。各10ms期間は、フレームに対応する。各フレームは、5つの2msサブフレームに分割される。各サブフレームは、更に、3つのスロットに分割し得る。各10msフレームには、38,400チップが含まれる。示した実施形態において、各伝送セグメントは、各2msサブフレームに対応する。しかしながら、他の伝送セグメントサイズは、他の選択肢として、本発明の教示内容から逸脱することなく定義し得る。
【0039】
タイミングの目的のために、10msセグメントは、0乃至74の番号を付した75の異なる512チップセグメントに分割される。75の異なる512チップセグメントは、フレーム・プラス・チップオフセットが定義される粒度に対応する。これによって、加入者ユニットのタイミングが、512チップセグメントの内1つの境界から離れて256チップを決して超えないことが保証される。このレベルの粒度に対応するために、タイミングの観点において、非串状区間に対応する256チップのスルーバッファが維持される(基地局オフセット用の148チップ+遅延拡散用の108チップ)。加入者ユニットは、送信機パワーレベルを調整するために非串状区間の範囲内にある伝送に注目する。本実施形態について、特定のタイミング粒度及びスルーバッファサイズを用いて説明したが、本発明は、オフセットタイミングの観点から、より細かな又はより粗い粒度に対応するように、また、本発明の教示内容から逸脱することなく、異なるスルーバッファサイズに対応するように構成し得ることを当業者は容易に認識されるであろう。
【0040】
データセグメントが受信された後、肯定又は否定受領通知が受信側基地局によって生成され、加入者ユニットに送信されるが、その開始時間は、アップリンクデータチャネルの伝搬遅延及び受信データの処理に関連する遅延に対応する。次に、再度スケジュール化されると、加入者ユニットは、それが受領通知を肯定又は否定として復号化したかに応じて、新しいパケットを送信したり又は古いパケットを再送信したりできる。
【0041】
図6は、3つの加入者ユニット間のタイミング関係の例を示すタイミング図200を示す。上述したように、フレーム・プラス・チップオフセットは、共通タイミング基準を基準として測定される。示した実施形態において、共通タイミング基準は、共通ダウンリンクチャネル(P_CCPCH)である。
【0042】
図6は、更に、第1加入者ユニット用の伝送セグメントの開始時間と第2加入者ユニット用の伝送セグメントの開始時間との間の差異に対応するタイミングオフセット差分を示し、第1加入者ユニットの伝送セグメントの開始時間に時間的に最も近接して送信される。
【0043】
加入者対の各々を基準として、代表的なオーバーラップ/ギャップを示す。加入者1と加入者2との間のタイミングオフセット差異は、オーバーラップとして識別されるが、加入者1によって送信された先行伝送セグメントの後、隣接するセグメントにおいて加入者2が送信した場合、タイミング差分は、オーバーラップを生成するのみである。加入者2によって送信された伝送セグメントが、加入者1によって送信された隣接する伝送セグメントより先行した場合、対応するギャップが発生する。本例では、3つの加入者間において、加入者1及び加入者3は、最小タイミング差分を有する。その結果、加入者3は、加入者1の後、隣接する伝送セグメントにおいて伝送セグメントを送信し、オーバーラップの相対的な量を最小限に抑え得る。
【0044】
更に、加入者1が、サブフレーム1乃至3(CH1乃至CH3)上で伝送セグメントを送信するように割り当てられ、また、次の隣接する伝送セグメントが加入者3に割り当てられる予定である場合、加入者3は、加入者1のサブフレーム4(CH4)と一致するサブフレーム2(CH2)で始まる伝送セグメントを送信するように命令される。上述したように、加入者ユニットは、オーバーラップが発生すると予想される特定のセグメント用の伝送レートを調整することによって任意のオーバーラップに対応し得る。
【0045】
隣接する伝送セグメントを用いて送信するように割り当てられる複数の加入者を選択する際、任意の結果的に生じるオーバーラップを最小限に抑えようとする試みが行われる。しかしながら、伝送セグメントの割り付け決定には、更に、優先順位情報を考慮し得る。少なくとも1つの実施形態において、伝送セグメントの割り付けのために選択された第1加入者ユニットは、最高の優先順位を有する加入者ユニットである。次に、後続の伝送セグメントの割り付けのために、第2加入者ユニットを選択し得るが、これによって、アップロードすべきデータを有する他の加入者ユニットの中から最初に選択された加入者ユニットを基準として、タイミングオフセット差分が最小限に抑えられる。他の選択肢として、第2加入者は、更に限定された下位の組の他の加入者ユニットから選択し得るが、これには、最高の優先順位を有する加入者ユニットが含まれる。
【0046】
少なくとも更に他の実施形態において、伝送セグメント割り付け用の2つ以上の加入者ユニットは、最小タイミングオフセット差分を有する加入者ユニットであり、これらは、双方共、最高優先順位を有する下位の組の加入者ユニットに含まれる。
【0047】
加入者ユニットの優先順位には、加入者ユニットが最後にタイミングセグメントを送信してからの遅延が影響を及ぼし得る。加入者ユニットの優先順位には、キュー中のデータ量も影響を及ぼし得るが、これによって、少なくとも幾つかの例において、キューサイズを基準としたキュー中のデータ量が考慮される。また、加入者ユニットの優先順位状態は、パワーレベル情報、パワーマージン情報、及び要求/必要サービス品質を考慮する。少なくとも1つの実施形態では、一般的に、スケジューリング機会の無駄を最小限に抑えるという目標が存在する。
【0048】
図7は、本発明の少なくとも1つの実施形態に基づく、複数の加入者ユニット用の非同期伝送をスケジュール化するための方法300のフロー図を示す。一般的に、図7乃至10に示したフロー図は、回路に又は、マイクロプロセッサ上で実行し得る予め記憶されたプログラミング命令の組として実装し得る。
【0049】
方法300には、送信すべきアップリンクデータを有する複数の加入者ユニットに関連した情報を受信する段階であって、情報がアップリンク・タイミング・オフセット情報を含む段階305が含まれる。次に、所定のしきい値未満であるタイミングオフセット差分を有する2つ以上の加入者ユニットが選択される310。次に、データのアップリンクに利用可能な伝送セグメントが、選択された2つ以上の加入者ユニット間に割り付けられ、これによってオーバーラップ又はギャップの少なくとも1つを有する伝送セグメントの数、及びオーバーラップ及びギャップのいずれかの量が制限される315。
【0050】
一般的に、所定のしきい値は、許容可能な最大タイミングオフセット差分を定義する予め選択された限界に対応する。幾つかの例において、所定のしきい値の選択値は、他の条件又は要素の関数であってよい。例えば、所定のしきい値は、利用可能な雑音マージンの関数であってよい。他の例において、所定のしきい値は、予想動作条件の1つ又は複数の組を基準として実験的に決定し得る。少なくとも1つの実施形態において、所定のしきい値は、一般的に、伝送セグメントサイズより小さい。
【0051】
少なくとも1つの実施形態において、非同期伝送のスケジューリングは、セルラ方式基地局の一部として組み込み得るスケジューリング制御装置によって行われる。
図8は、少なくとも1つの実施形態に基づく、伝送セグメントの割り付け310のために加入者ユニットを選択するためのより詳細なフロー図である。加入者ユニットの選択310には、スケジューリング優先順位に基づき加入者ユニットに命令する段階320が含まれる。次に、加入者ユニットは、最高のスケジューリング優先順位を有する加入者ユニットのリストから選択される325。次に、スケジューリング機会の無駄を最小限に抑え、公平性を最大化し、及び/又は雑音発生変動を最小限に抑える下位の組から加入者ユニットが選択される330。
【0052】
図9は、少なくとも1つの実施形態に基づく、データのアップリンクに利用可能な伝送セグメントを割り付けるためのより詳細なフロー図である315。伝送セグメントの割り付け315には、最早のフレームタイミングを有する加入者ユニットを第1選択加入者ユニットとして割り当てる段階335が含まれる。次に、現在割り当てられている加入者ユニット用の雑音発生収支、信号対雑音マージン、及びトラフィック量報告を用いて、割り付けられる多数の伝送セグメントが識別されスケジュール化される340。次に、伝送セグメントのいずれかが、残りの何らかの雑音発生収支を有するかどうかの判断が行われる345。残りの雑音発生収支が存在しない場合、スケジューリング優先順位情報が更新される350。そうでない場合、次の加入者ユニットが割り当てられる355。
【0053】
次に、最後にスケジュール化された伝送セグメントに何らかの残りの雑音発生収支が存在するかどうかについての判断が行われる360。最後にスケジュール化された伝送セグメントに残りの雑音発生収支が存在する場合、最後にスケジュール化された伝送セグメントにオーバーラップする又は最も近い伝送セグメントが割り付けに用いられる370。最後にスケジュール化された伝送セグメントに何らかの残りの雑音発生収支が存在しない場合、最後にスケジュール化された伝送セグメントに最も近いがオーバーラップしない伝送セグメントが割り付けに用いられる365。割り付けられる数の伝送セグメントの識別及びスケジューリング340は、伝送セグメントが如何なる残りの雑音発生収支も有さなくなるまで
繰り返される。
【0054】
図10は、少なくとも1つの実施形態に基づく、アップリンクデータの伝送を管理するための方法400のフロー図である。一般的に、アップリンクデータの伝送を管理するための本方法は、加入者ユニットの1つ又は複数によって行われる。方法400には、優先順位状態情報を生成し維持する段階405が含まれる。次に、優先順位状態情報は、スケジューリング制御装置に送信される410。次に、任意の予想オーバーラップ量を含むスケジューリング情報は、スケジューリング制御装置から受信される415。
【0055】
データ速度は、対応する伝送セグメントのいずれかにおける任意の予想オーバーラップに対応するために決定され調整される420。次に、アップリンクデータは、受信スケジューリング情報に基づき、送信される425。
【0056】
本発明の好適な実施形態について例示し説明したが、本発明は、それに制限されないことを理解されたい。数多くの修正、変更、訂正、置き換え及び等価物が、添付の請求項によって規定される本発明から逸脱することなく当業者に起こり得る。例えば、本例は、主として無線による非同期データ通信を対象としているが、本発明は、同様に、一般的に物理的なポイント・ツー・ポイント接続に限定される非同期データ通信に対しても有用であり得る。このような物理的なポイント・ツー・ポイント接続には、電気信号を通す有線接続、光信号を通す光ファイバ、又は伝送情報を助長する他の任意の適切な形態を含み得る。更にまた、本実施形態は、主として非同期タイプの通信を対象とした。しかしながら、本発明の教示内容は、複数の発信源からの同期データ伝送のスケジューリングに対しても有用であり、この場合、複数の発信源からのデータ伝送の開始及び終了時間は、伝送が適切に管理されない場合、深刻なギャップ及び/又はオーバーラップを発生し得る可能性がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに同期していない複数の加入者ユニット(12)それぞれから或る1つの基地局としての特定基地局(14)への非同期伝送を、前記特定基地局(14)がスケジュールリングするスケジューリング方法であって、
前記特定基地局(14)を含む複数の基地局が互いに同期していないことに基づき、前記加入者ユニット(12)は互いに同期しておらず、
それぞれ前記加入者ユニット(12)は、前記特定基地局(14)に送信すべきアップリンクデータを有し、
前記アップリンクデータのチャネルを示す伝送セグメントのアップリンク送信の開始時間を、アップリンクタイミングオフセットと称し、
前記特定基地局(14)に通信中の前記加入者ユニットを、第1加入者ユニットと称し、
他の前記加入者ユニットを、第2加入者ユニットと称し、
前記第1加入者ユニットの前記アップリンクタイミングオフセットを、第1アップリンクタイミングオフセットと称し、
前記第2加入者ユニットの前記アップリンクタイミングオフセットを、第2アップリンクタイミングオフセットと称すると、
前記特定基地局(14)によって、前記スケジューリング方法は、
前記第2アップリンクタイミングオフセットを含む情報を、それぞれ前記第2加入者ユニット(12)から受信する受信ステップ(305)と;
前記第1アップリンクタイミングオフセットと前記第2アップリンクタイミングオフセットとの間の差分と、前記第2アップリンクタイミングオフセットを前記第1アップリンクタイミングオフセットに近づくように前記伝送セグメントの整数倍だけズラしたものと前記第1アップリンクタイミングオフセットとの間の差分とのうち小さい方であるタイミングオフセット差分が、しきい値未満であるような前記第2加入者ユニット(12)を2つ以上選択する選択ステップ(310)であって、前記しきい値は、前記伝送セグメントのサイズよりも小さく設定されることと;
前記タイミングオフセット差分が最小である前記第2加入者ユニット(12)を判定する判定ステップと;
判定した前記第2加入者ユニット(12)に、前記伝送セグメントを割付ける割付ステップ(315)と
を有することを特徴とする、スケジューリング方法。
【請求項2】
前記伝送セグメントのサイズは、いずれも同じである、
請求項1記載のスケジューリング方法。
【請求項3】
前記選択ステップ(310)は更に、前記第2加入者ユニット(12)のパワーレベル情報と、パワーマージン情報と、要求サービス品質とのうちの少なくとも1つを前記特定基地局(14)が考慮することによって、前記第2加入者ユニット(12)を選択する、
請求項1記載のスケジューリング方法。
【請求項4】
前記スケジューリング方法は更に、前記割付ステップ(315)で前記伝送セグメントが割付けられた前記第2加入者ユニット(12)を、前記第1加入者ユニット(12)に設定する設定ステップを有し、
その後、前記選択ステップ(310)から前記設定ステップを繰り返す、
請求項3記載のスケジューリング方法。
【請求項5】
前記割付ステップ(315)は更に、前記第2加入者ユニット(12)に前記伝送セグメントを割付けるための伝送セグメント割付の情報を有する信号を、スケジューリング割当てチャネル上で前記特定基地局(14)が前記第2加入者ユニット(12)に送信する、
請求項1記載のスケジューリング方法。
【請求項6】
前記伝送セグメント割付は、セルラ方式基地局(14)によって行われ、
前記加入者ユニット(12)は、セルラ式無線電話を有する、
請求項5記載のスケジューリング方法。
【請求項7】
互いに同期していない複数の加入者ユニット(12)から、非同期伝送を受取る或る1つの基地局である特定基地局としての基地局(14)であって、
前記特定基地局(14)を含む複数の基地局が互いに同期していないことに基づき、前記加入者ユニット(12)は互いに同期しておらず、
それぞれ前記加入者ユニット(12)は、前記特定基地局(14)に送信すべきアップリンクデータを有し、
それぞれ前記加入者ユニット(12)からの前記アップリンクデータのチャネルを示す伝送セグメントのアップリンク送信の開始時間を、アップリンクタイミングオフセットと称し、
前記特定基地局(14)に通信中の前記加入者ユニットを、第1加入者ユニットと称し、
他の前記加入者ユニットを、第2加入者ユニットと称し、
前記第1加入者ユニットの前記アップリンクタイミングオフセットを、第1アップリンクタイミングオフセットと称し、
前記第2加入者ユニットの前記アップリンクタイミングオフセットを、第2アップリンクタイミングオフセットと称すると、
前記基地局(14)は、
前記第2アップリンクタイミングオフセットを含む情報を、それぞれ前記第2加入者ユニット(12)から受信する受信機(22)と;
前記第1アップリンクタイミングオフセットと前記第2アップリンクタイミングオフセットとの間の差分と、前記第2アップリンクタイミングオフセットを前記第1アップリンクタイミングオフセットに近づくように前記伝送セグメントの整数倍だけズラしたものと前記第1アップリンクタイミングオフセットとの間の差分とのうち小さい方であるタイミングオフセット差分が、しきい値未満であるような前記第2加入者ユニット(12)を2つ以上選択する制御装置(25)であって、前記しきい値は、前記伝送セグメントのサイズよりも小さく設定され、前記制御装置(25)は、前記タイミングオフセット差分が最小である、前記第2加入者ユニット(12)を判定することと;
判定した前記第2加入者ユニット(12)に、データのアップリンクに利用可能な前記伝送セグメントを割付けるための信号を送信する送信機(20)と
を有することを特徴とする、基地局。
【請求項8】
前記基地局(14)は、セルラ方式基地局(14)である、
請求項7記載の基地局。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−19256(P2011−19256A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−180488(P2010−180488)
【出願日】平成22年8月11日(2010.8.11)
【分割の表示】特願2006−509453(P2006−509453)の分割
【原出願日】平成16年3月29日(2004.3.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(390009597)モトローラ・インコーポレイテッド (649)
【氏名又は名称原語表記】MOTOROLA INCORPORATED
【Fターム(参考)】