説明

非対称3列転がり軸受

本発明は、第1のレース(2)、第2のレース(3)、及び第1のレース(2)と第2のレース(3)との間に設けられる多数の転動体(5)を持つ転がり軸受(1)に関し、転動体が複数の列(11,12,13)で設けられ、これらのの列(11,12,13)が、転がり軸受の縦方向において、転がり軸受の縦方向に対して直角な任意の面(ME)に関して非対称に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は非対称転がり軸受特に複列非対称転がり軸受に関する。
【0002】
本発明は、例えばピックアップトラック、軽トラック又はSUV(スポーツ汎用車)のような自動車の駆動又は非駆動車輪用の車輪軸受装置に関連して説明される。本発明が他の転がり軸受においても使用可能であることも指摘される。
【背景技術】
【0003】
従来技術から公知の転がり軸受は、外レース、内レース、及びこれらのレースの間に設けられる転動体を持っている。これらの転動体を2列又はそれ以上の列で設けることも、従来技術から公知である。こうして軸受に作用する荷重を複数の転動体列従って複数の転動体に分布させることが可能である。
【0004】
しかし多くの使用において、それぞれの車輪軸受の軸受中間と車輪作用線は互いに一致しない。例えば車両の車輪懸架装置において、車輪又はタイヤの接地点が軸受中間に対して車両外側にあることが起こり得る。この場合軸受列へ不均一な力がかかる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って本発明の基礎になっている課題は、例えば軸受中間と力作用線が一致しないことにより生じる不均一な力も吸収できる転がり軸受を利用可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これは、本発明によれば、請求項1に記載の転がり軸受によって達せられる。有利な実施形態及び展開が従属請求項の対象である。
【0007】
本発明による転がり軸受は、第1のレース、第2のレース、及び第1のレースと第2のレースとの間に設けられる多数の転動体を持っている。本発明によれば、転動体が複数の列で設けられ、これらの列が、転がり軸受の縦方向において、転がり軸受の縦方向に対して直角な任意の面に関して非対称に設けられている。通常従来の軸受は、転動体列が中間面に関して互いに対称であるように、構成されている。本発明による転がり軸受では、列の配置を対称にするような幾何学的面は形成されない。ここで列とは、転動体がほぼ環状に内レースと外レースとの間に設けられていることを意味する。
【0008】
好ましい実施形態では、転動体の配置を非対称にする面が転がり軸受の中間面である。これは、以下において中間面と称される面が、縦方向においてほぼ同じ長さの2つの半分に転がり軸受を分割することを意味する。
【0009】
列の数が奇数であるのがよい。これは、中間面のなるべく一方の側に中間面の他方の側におけるより多くの列が設けられ、従ってこの中間面に関する列の数が等しくないことを意味する。
【0010】
別の好ましい実施形態では、少なくとも3つの列が設けられている。3つの列を持つ転がり軸受の有利な実施形態では、中間面の一方の側に2列の転動体があり、中間面の他方の側に1列の転動体がある。
【0011】
少なくとも2つの列のピッチ円直径が相違しているのがよい。この場合個々の列のピッチ円直径に関しても、転がり軸受がこの中間面に関して非対称に形成されているのがよい。ピッチ円直径とは、転動体の中心とこれにちょうど対向する転動体の中心との間の間隔を意味する。
【0012】
一層大きいピッチ円直径を持つ列は、力を吸収するための一層大きい面を提供し、従って一層大きい力を吸収し、異なるピッチ円直径の選択により、力が軸受中間以外で転がり軸受に作用する事情を考慮することができる。
【0013】
好ましい実施形態では、転がり軸受に関して外側にある少なくとも1つの列のピッチ円直径が、他の1つの列のピッチ円直径より大きい。これは、外側にある列が他の列と比較して一層大きいピッチ円直径を持っていることを意味する。それによりこの外側にある列も、最大の力を吸収することができる。最大のピッチ円直径を持つ列は、軸受中間に関して、偏心した力が車輪軸受に作用する側に設けられているのがよい。
【0014】
第1の列とこの第1の列に隣接する第2の列との間の軸線方向間隔が、第2の列とこの第2の列に隣接する第3の列との間の軸線方向間隔より小さいのが好ましい。その際2つの列が軸受中間に関して一方の側に設けられ、第3の列即ち一層大きい間隔を持つ列が軸受中間の他方の側に設けられているのがよい。従って軸受中間の一方の側に設けられる両方の列は、一層大きい力を吸収でき、軸受中間に関して一層大きい力が転がり軸受に加えられる側に設けられている。
【0015】
別の好ましい実施形態では、フランジ側で外側にある列のピッチ円直径が、他の1つの列のピッチ円直径より大きい。フランジ側で外側にある列とはリム及びタイヤが取付けられる車輪支持体のフランジの最も近くに設けられている列を意味する。従ってフランジ側で外側にある列は、車両外側にある列である。車輪接地点が軸受中間に対して車両外側にある時、この実施形態が選ばれる。この場合中間面に関してフランジ側にある列に、支持体側にある列より多くの列を設けることも可能である。しかし車輪接地点が軸受中間に対して車両内側(以下支持体側とも称する)にあることも可能である。この場合支持体側で外側にある列のピッチ円直径を、1つの他の列のピッチ円直径より大きく選ぶのもよい。この場合中間面に関して支持体側に、フランジ側より多くの列を設けることもできる。
【0016】
別の有利な実施形態では、外レースが、所定のフランジ側外径及びこれとは異なる支持体側外径を持っている。これは、外レースの直径も転がり軸受の長さに沿って変化することを意味する。この実施形態により、異なる大きさのピッチ円直径においても、外レースの特定の壁圧を維持することができる。
【0017】
別の有利な実施形態では、転動体が、玉、円筒ころ、円錐ころ等を含む転動体の群から選ばれている。その際軸受のすべての列に同じ種類の転動体例えば玉を設けることが可能である。しかし転がり軸受の異なる列が異なる種類の転動体を備えており、例えば1つの列が玉を備えており、別の列が円筒ころを供えていることも可能である。こうして転動体に作用する力の状態を理想的に考慮することができる。
【0018】
別の好ましい実施形態では、少なくとも2つの列の転動体の直径が相違している。例えば一層大きいピッチ円直径を持つ列に、一層大きい直径を持つ転動体を設けることが可能である。しかし逆にすべての列の転動体が同じ直径を持ち、それにより一層大きいピッチ円直径を持つ列に一層多数の転動体を設けることも可能である。
【0019】
フランジ側又は支持体側で外側に設けられる列に、一層大きい直径を持つ転動体を設けるのがよい。
【0020】
別の実施形態では、すべての列が同じ押圧角を持っている。押圧角は軸受の縦方向または回転軸線に対して求められる。これは、すべての列の力伝達が軸受の回転軸線に関してほぼ同じ角をなして行われるように、転動路が外レース及び内レースに設けられていることを意味する。
【0021】
しかし少なくとも2つの列の押圧角が相違するように選ばれるのが好ましい。この押圧角の選択により、車輪軸受をそのつどの要求即ちそのつど吸収すべき力又はその方向に合わせることができる。外側列の押圧角が内側列の押圧角より大きいのがよい。
【0022】
別の好ましい実施形態では、少なくとも1つのレースが2つの部分から構成されている。それが内レースであり、その第1の部分が転動体の2つの列の転動体用の転動路を持ち、その第2の部分が残りの列用の転動路を持っているのがよい。
【0023】
それぞれのレース半分を曲げ縁により互いに締付けることが可能である。中間面はなるべくレース半分の間にある。2つのレース半分への内レース分割は、その組立てを容易にする。
【0024】
1つの内レース半分のみに一部の列用の転動路を設け、残りの列用の転動路を外レースに対してなるべく回転可能なフランジ本体に直接設けることも可能である。
【0025】
別の好ましい実施形態では、転がり軸受が車輪回転数を検出する装置を持っている。例えばそれは、回転のため変化する信号をセンサへ与える磁石円板であってもよい。
【0026】
本発明は更に上述した種類の転がり軸受を持つ車輪支持体にも向けられている。
【0027】
それ以外の利点及び実施形態は添付図面から明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1は本発明の基礎になっている問題を説明するための概略図を示している。符号1は、すべての詳細を図示してない車輪軸受を示す。この車輪軸受は軸受中間Mを持っている。上の部分図1において、リム8上に設けられるタイヤ7は、この軸受中間Mに対して側方へ右に移されており、これが線Rにより示されている。それによりタイヤ7は、上の部分図1において、軸受中間Mに対して車輪支持体6の方へ移されている。従って車輪接地点も、軸受中間Mに対して車両内側にある。
【0029】
これにより、車輪又はタイヤ7に作用する力は、中間で軸受を介して伝達されるのではなく、これに対して側方にずれて伝達される。こうして軸受は、車輪支持体6に近い方の側で、他方の側におけるより一層強く負荷される。下の部分図11において、車輪接地点は軸受中間Mに対して車両外側にあり、これが力作用線Lにより示されている。この場合軸受中間Mに対して車両外側にある軸受の側が、一層強く負荷される。符号10は制動円板を示している。
【0030】
図2は本発明による転がり軸受の第1実施例を示している。この転がり軸受は外レース2及び内レース3を持っている。内レース3は、図2に示す実施例では、2部分から構成され、2つの内レース半分3a及び3bを持っている。
【0031】
図2に示す転がり軸受は3つの列11,12及び13を持ち、これらの列にそれぞれ転動体5が設けられている。転動体5はそれぞれ環をなして設けられ、図の面に対して直角な面内にある。
【0032】
個々の転動体5は、(詳細には示してない)保持器内にある。符号15は転動体1の密封用密封装置を示している。
【0033】
列のこの非対称配置によって、軸受により上述した不均一な力を吸収することができる。複数列の転動体が設けられている側で一層大きい力を吸収し、従って軸受への偏心した力の作用に抗して作用させることができる。
【0034】
符号MEは、図の面に対して直角な中間面を示す。この中間面MEに関して、列が軸受の縦方向LRに非対称であり、即ちこの中間面MEの左側に両方の列11及び12があり、右側に列13がある。しかし原理的にこの非対称配置は、偶数の列でも可能なので、例えば中間面の一方の側に3つの列が設けられ、他方の側に1つの列のみが設けられることも可能である。縦方向における列11と列12との間隔が縦方向における列12と列13との間隔より小さいこともわかる。従って列11及び13はタンデム状に配置されている。
【0035】
図2に示すように、個々の列11,12及び13は、最初に述べたように1つの転動体の中心と対向する転動体の中心との間の間隔から生じる異なるピッチ円直径Tk1,Tk2,Tk3を持っている。
【0036】
図2に示す実施例では、列11が最大のピッチ円直径Tk1を持ち、列13が最小のピッチ円直径Tk3を持ち、列12のピッチ円直径Tk2はピッチ円直径Tk3より少し大きい。従っていずれにせよ車両外側又はフランジ側の列11及び12は、支持体側の列13より大きいピッチ円直径を持っている。
【0037】
従って図2に示す転がり軸受は、車輪接地点が軸受中間に関して車両外側又はフランジ側にある状態に特に適している。ピッチ円直径Tk1及びTk2の大きさ状態によって、図2において軸受中心に関して左側には、平均して外側から内側へ減少するピッチ円直径が得られる。列13と列12との間隔は、列11と列12との間隔より著しく大きい。こうして同時に列13を、転がり軸受に関して外側へ比較的離して設けることができる。
【0038】
図3は本発明による軸受装置の第2実施例を示す。図1に示す実施例とは異なりこの実施例では、レース2にフランジ17が設けられている。フランジ17は支持体又は車輪に結合されることができる。個々の列11,12及び13の転動体5はそれぞれ異なる直径を持ち、それぞれ外側にある列11及び13の転動体の直径は、内側にある列12の転動体の直径より大きく選ばれている。しかしすべての列の個々の転動体5がほぼ同じ直径を持つことも可能である。
【0039】
異なるピッチ円直径を持つそれぞれの列を設けることによって、上述したように、偏心した荷重の導入が阻止され、軸受の傾倒強度及び負荷能力が高められる。
【0040】
図4は本発明による軸受の別の実施例を示す。図3に示す実施例とは異なり、フランジ17は外レース2に設けられるのではなく、外レース2に対して回転可能なフランジ本体18に設けられている。両方の内レース半分3a及び3bは、フランジ本体にある折り曲げられた縁21及び段部22によりまとめられるか、又は軸線方向に締付けられている。従って内レース3又は内レース半分3a及び3bは、フランジ本体18に相対回転しないように結合されている。内レース半分3aは、図4に示す実施例では、列11及び12の転動体用の2つの転動路9を持っている。内レース半分3bは、列3の転動体用の転動路9を持っている。
【0041】
2つの内レース半分3a及び3bの形に内レース3を構成すると、組立てに有利である。なぜならば、こうして内側の列12も容易に設けることができるからである。
【0042】
図5は本発明により構成される転がり軸受の別の実施例を示す。図4に示す実施例と異なり、ここでは2つの内レース半分3a及び3bが設けられず、内レース半分3bのみが設けられている。この場合列11,12の転動体用の転動路9は、フランジ本体18に直接設けられている。図4及び5に示す実施例では、列11及び13にある転動体の直径は同じ大きさであるが、列13のピッチ円直径が列11のピッチ円直径より僅か小さいことがわかる。この実施例でも、中間面MEに関する非対称配置により、偏心した力の吸収が可能にされる。レース半分3bが、曲げ縁21を介してフランジ本体18に締付けられ、従って軸線方向にこのフランジ本体18に固定される。
【0043】
図6は本発明による転がり軸受の別の実施例を示す。ここでも曲げ縁21が設けられて、両方の内レース半分3a及び3bをフランジ本体18の段部22へ押付けている。しかし前の図に示す実施例とは異なり、2つのフランジ17及び24が設けられ、フランジ24が外レース2に設けられている。フランジ17に近い側における外レース2の直径が、(図示しない)車輪支持体に近い側従って図6では右側における外レース2の直径より大きいこともわかる。
【0044】
図7は本発明による転がり軸受の別の実施例を示す。この実施例は図5のそれに類似しているが、ここでも第2のフランジ24は外レース2に設けられている。
【0045】
図8は、形状寸法を説明するため、本発明による軸受の別の実施例を示す。図8において符号Bは軸受全幅を示し、符号Dは軸受高さ、即ち内レース3の半径方向内方へ向く表面とフランジ24を考慮しないで外レース2の半径方向外方へ向く表面との間の間隔を示す。符号Fは外レースのフランジ側外径を示し、符号Eは転がり軸受の車両内側又は支持体側外径を示す。
【0046】
符号Aは転がり軸受の穴径を示す。符号Dwはそれぞれの転動体の直径を示し、例えば符号Dw1は列11にある転動体5の直径を示す。符号Tk1〜Tk3はそれぞれの列のピッチ円直径を示し、符号Tk1のみが記入されている。符号Db1〜Db3は個々の別の曲げ縁直径を示す。
【0047】
符号Dl1〜Dl3(ただし直径Dl1のみを図示する)は、それぞれの転動路底直径を示し、半径方向内方にある転動路31の区域から測られる。符号nは列12と13との間にある中間フランジの幅を示している。
【0048】
符号mは内レース又は(図示しない)支持体に近い方の側にある内レース半分3bの曲げ縁幅を示す。符号α1〜α3は内レース転動路9の押圧角をそれぞれ示す。符号β1〜β3は内レース転動路9の曲げ縁角を示す。
【0049】
図8に示す転がり軸受も、力が転がり軸受中間に関して外側従ってフランジ側から車輪軸受へ加えられる場合に対して用いられるので、この場合続いて説明される幾何学的条件が成立する。列11のピッチ円直径Tk1は列12のピッチ円直径Tk2より大きいのがよい。ピッチ円直径Tk1もなるべく列13のピッチ円直径Tk3と比較して大きいか、又はこれに等しい。ピッチ円直径Tk3は列12のピッチ円直径Tk2より大きいか、又はこれに等しい。更にフランジ側外径Fは支持体側直径E(縦方向LRに対して規定される)より大きく、列13の押圧角α3は列11及び13の押圧角α1及びα2と比較して大きいか又はこれに等しい。
【0050】
逆の実施例、即ち力が支持体側で中間線に対しずれて軸受に作用する実施例では、逆に列11の押圧角α1が列12及び13の押圧角より大きい。
【0051】
逆の実施例では、ピッチ円直径Tk3がピッチ円直径Tk2より大きく、ピッチ円直径Tk3がピッチ円直径Tk1より大きいかまたはこれに等しい。この場合外レースの支持体側外径Eがフランジ側外径Fより大きい。しかしここに説明する実施例では、すべてのピッチ円直径を同じ大きさに選ぶこともできることが指摘される。なぜならば、列の非対称配置により、即ち中間面MEの一方の側に2つの列を配置し、他方の側に1つの列のみを配置することにより、いずれにせよ、2つの列を持つ側で一層大きい力を吸収できるからである。
【0052】
図8に示す実施例では軸受全幅Bは、すべての転動体直径の和に内レースの曲げ縁幅m及び中間フランジ幅nを加算したものより大きい。更に図8に示す実施例では、軸受全幅Bは28mmより大きい。
【0053】
外レースの車両内側又は支持体側外径Eは、図8の実施例では、ピッチ円直径Tk3と列13にある転動体の直径Dw3との和より大きい。支持体側外径Eは少なくとも6mmだけピッチ円直径Tk3と直径Dw3との上記の和より大きいのが好ましい。
【0054】
ピッチ円直径Tk3が、穴径Aより少なくとも3.5mmだけ大きいのが好ましい。フランジ側外径Fは、転動体直径Dw1を加えた列11のピッチ円直径Tk1より大きい。支持体側外径Eがピッチ円直径Tk1と転動体極刑Dw1との上記の和より少なくとも6mmだけ大きいのが好ましい。更に図8に示す実施例において、列11及び13の転動路の押圧角α1及びα3は、列12の中間転動路の押圧角α2より大きいか又はこれらに等しい。これらの角は軸受縦軸線に対して考察される。これは次のことを意味する。即ち外側列の押圧角、即ち外側列において力が外レースから内レースへ伝達される時の角が、内側列12の押圧角より大きいすべての列の押圧角を同じに選ぶことも可能であろう。
【0055】
本願の書類において開示されるすべての特徴は、それらが個々に又は組合わせで従来技術に対して新規である限り、本発明にとって重要なものとみなされる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】 本発明の基礎となっている問題を明らかにするための概略図を示す。
【図2】 本発明による転がり軸受の第1実施例を示す。
【図3】 本発明による転がり軸受の第2実施例を示す。
【図4】 本発明による転がり軸受の第3実施例を示す。
【図5】 本発明による転がり軸受の第4実施例を示す。
【図6】 本発明による転がり軸受の第5実施例を示す。
【図7】 本発明による転がり軸受の第6実施例を示す。
【図8】 形状寸法を明らかにするため本発明による軸受の部分図を示す。
【符号の説明】
【0057】
1 車輪軸受
2 外レース
3 内レース
3a,3b 内レース半分
5 転動体
6 車輪支持体
7 タイヤ
8 リム
9 転動路
10 制動円板
11,12,13 列
15 密封装置
17,24 フランジ
18 フランジ本体
21 折り曲げられる縁
22 段部
31 転動路の半径方向内方にある区域
A 穴径
B 軸受全幅
D 軸受高さ
E 車両内側又は支持体側外径
F フランジ側外径
M 軸受中心
ME 中間面
n 中間フランジ幅
m 内レースの曲げ縁幅
R,L 力作用線
Db1〜Db3 個々の列の曲げ縁直径
Dl1〜Dl3 転動路底直径
Dw1〜Dw3 転動体の直径
Tk1〜Tk3 ピッチ円直径
α1,α2,α3 押圧角
β1,β2,β3 曲げ縁角
I,II 部分図
LR 転がり軸受の縦方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のレース(2)、第2のレース(3)、及び第1のレース(2)と第2のレース(3)との間に設けられる多数の転動体(5)を持つ転がり軸受(1)において、転動体が複数の列(11,12,13)で設けられ、これらの列(11,12,13)が、転がり軸受の縦方向において、転がり軸受の縦方向に対して直角な任意の面(ME)に関して非対称に設けられていることを特徴とする、軸受。
【請求項2】
転動体の配置を非対称にする面(ME)が転がり軸受の中間面であることを特徴とする、先行する請求項に記載の転がり軸受。
【請求項3】
列(11,12,13)の数が奇数であることを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の転がり軸受。
【請求項4】
少なくとも3つの列(11,12,13)が設けられていることを特徴とする、先行する請求項1つに記載の転がり軸受。
【請求項5】
少なくとも2つの列(11,12,13)のピッチ円直径(Tk1,Tk2,Tk3)が相違していることを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の転がり軸受。
【請求項6】
転がり軸受に関して外側にある少なくとも1つの列のピッチ円直径(Tk1,Tk2,Tk3)が、他の1つの列のピッチ円直径(Tk3,Tk4,Tk3)より大きいことを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の転がり軸受。
【請求項7】
第1の列(11)とこの第1の列に隣接する第2の列(12)との間の軸線方向間隔が、第2の列とこの第2の列に隣接する第3の列(13)との間の軸線方向間隔より小さいことを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の転がり軸受。
【請求項8】
フランジ側で外側にある列(11)のピッチ円直径(Tk1)が、他の1つの列のピッチ円直径(Tk2,Tk3)より大きいことを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の転がり軸受。
【請求項9】
支持体側で外側にある列(13)のピッチ円直径(Tk3)が、他の1つの列(11,12)のピッチ円直径(Tk1,Tk2)より大きいことを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の転がり軸受。
【請求項10】
少なくとも外レース(2)が、所定のフランジ側外径(F)及びこれとは異なる支持体側外径(E)を持っていることを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の転がり軸受。
【請求項11】
転動体(5)が、玉、円筒ころ、円錐ころ等を含む転動体の群から選ばれていることを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の転がり軸受。
【請求項12】
少なくとも2つの列の転動体(5)の直径が相違していることを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の転がり軸受。
【請求項13】
すべての列が同じ押圧角(α1,α2,α3)を持っていることを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の転がり軸受。
【請求項14】
少なくとも2つの列の押圧角(α1,α2,α3)が相違していることを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の転がり軸受。
【請求項15】
少なくとも1つのレース(2,3)が2つの部分から構成されていることを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の転がり軸受。
【請求項16】
少なくとも1つの列(11,12,13)の転動路(9)がフランジ本体(18)に設けられていることを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の転がり軸受。
【請求項17】
転がり軸受が車輪回転数を検出する装置を持っていることを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の転がり軸受。
【請求項18】
先行する請求項の1つに記載の転がり軸受を持つ車輪支持体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−525446(P2009−525446A)
【公表日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−555604(P2008−555604)
【出願日】平成19年1月16日(2007.1.16)
【国際出願番号】PCT/DE2007/000056
【国際公開番号】WO2007/087775
【国際公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(506420843)シエフレル・コマンデイトゲゼルシヤフト (80)
【Fターム(参考)】