非接触カード情報処理装置
【課題】この発明は、利用者の操作に対するレスポンスを向上させることができる非接触カード情報処理装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】タイマ手段11は、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が開始されてからの経過時間と、情報読取動作が終了するまでに要した読取時間とを計測する。シーケンス制御部8は、タイマ手段11が計測した読取時間をメモリ手段13に格納させる。また、シーケンス制御部8は、タイマ手段11に読取時間が格納されている場合に、タイマ手段11によって計測される経過時間が、メモリ手段13に格納されている読取時間に達する前に、次の操作に関する操作ガイダンスを、液晶制御部9を介して液晶画面2に表示させる。
【解決手段】タイマ手段11は、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が開始されてからの経過時間と、情報読取動作が終了するまでに要した読取時間とを計測する。シーケンス制御部8は、タイマ手段11が計測した読取時間をメモリ手段13に格納させる。また、シーケンス制御部8は、タイマ手段11に読取時間が格納されている場合に、タイマ手段11によって計測される経過時間が、メモリ手段13に格納されている読取時間に達する前に、次の操作に関する操作ガイダンスを、液晶制御部9を介して液晶画面2に表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ICカードに格納されている情報を非接触で読み取る非接触カード情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来装置では、個人識別に必要な情報等、ICカードに格納されている情報がすべて読み取られた後に、次の操作に関する操作ガイダンスが表示される(例えば、特許文献1参照)。例えば、入退室管理のために指紋照合で個人識別が行われる装置では、指紋情報がICカードに格納されており、ICカードから指紋情報がすべて読み取られた後に、「指をセンサ上に置いて下さい」という操作ガイダンスが表示される。そして、ICカードにから読み取られた指紋情報と、指紋読取センサによって利用者の指から読み取られた指紋情報とが照合される。
【0003】
【特許文献1】特開2004−145795号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような従来の非接触カード情報処理装置では、ICカードに格納されている情報がすべて読み取られた後に次の操作に関する操作ガイダンスが表示されるので、次の操作ガイダンスが表示されるまでの時間が長くなる。即ち、利用者の操作に対するレスポンスが悪くなり、利用者がストレスを感じることになる。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、利用者の操作に対するレスポンスを向上させることができる非接触カード情報処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る非接触カード情報処理装置は、ICカードに格納されている情報を非接触で読み取るカード情報読取手段と、カード情報読取手段の情報読取動作が開始されてからの経過時間を計測するタイマ手段と、利用者に対して操作ガイダンスを表示する表示手段と、カード情報読取手段及び表示手段の動作を制御するとともに、カード情報読取手段によって読み取られた情報に基づいて情報処理を行う処理制御手段と、カード情報読取手段がICカードから情報を読み取り終えるまでに要する読取時間を格納しているメモリ手段とを備え、処理制御手段は、タイマ手段によって計測された経過時間が、メモリ手段に格納されている読取時間に達する前に、次の操作に関する操作ガイダンスを表示手段に表示させる。
【発明の効果】
【0007】
この発明の非接触カード情報処理装置によれば、処理制御手段は、タイマ手段によって計測された経過時間が、メモリ手段に格納されている読取時間に達する前に、次の操作に関する操作ガイダンスを表示手段に表示させるので、利用者の操作に対するレスポンスを向上させることができ、利用者が感じるストレスを低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による非接触カード情報処理装置1を示すブロック図である。図2は、図1の非接触カード情報処理装置1の外観を示す正面図である。図において、入退室管理のために指紋照合し個人識別を行う非接触カード情報処理装置1には、表示手段である液晶画面2と、アンテナ部3と、指紋読取センサ部4と、制御装置5とが設けられている。
【0009】
液晶画面2は、例えば「カードをかざして下さい」や「指を置いて下さい」等の操作ガイダンスを表示する。アンテナ部3は、アンテナ部3上にかざされたICカード6から、例えば名前、所属、及び有効期間等の入退室管理に必要な情報と、個人識別情報である指紋情報とを非接触で読み取るためのものである。なお、ICカード6には、非接触IC(ICチップ及び送受信アンテナ)が組み込まれている。指紋読取センサ部4は、利用者が指の指紋情報を別途入力するためのものである。制御装置5は、それら液晶画面2、アンテナ部3、及び指紋読取センサ部4の動作を制御する。また、制御装置5は、アンテナ部3を介してICカード6から読み取られた指紋情報と、指紋読取センサ部4を介して利用者の指から読み取られた指紋情報とを照合し個人識別を行う。なお、制御装置5は、プログラム等の情報を記憶している記憶部(ROM及びRAM)と、記憶部が記憶している情報に基づいて演算処理を行う演算部(CPU)とを有するコンピュータである。
【0010】
制御装置5は、シーケンス制御部8と、液晶制御部9と、カード情報読取制御部10と、タイマ手段11と、指紋読取制御部12と、メモリ手段13とを有している。シーケンス制御部8は、非接触カード情報処理装置1全体の動作を制御する。液晶制御部9は、シーケンス制御部8からの指令に応じて液晶画面2の表示を制御する。なお、この実施の形態では、処理制御手段はシーケンス制御部8を有し、表示手段は液晶制御部9と液晶画面2とを有している。
【0011】
カード情報読取制御部10は、ICカード6を検出するための電波をアンテナ部3に発生させる。ICカード6は、アンテナ部3上にかざされた際に、アンテナ部3からの電波を受信し応答信号を発する。カード情報読取制御部10は、ICカード6からの応答信号をアンテナ部3が受信した際に、シーケンス制御部8に対してカード検出信号を入力する。シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10からのカード検出信号を検出した場合に、カード情報読取指令をカード情報読取制御部10に入力する。カード情報読取制御部10は、シーケンス制御部8からのカード情報読取指令に応じて、ICカード6に格納された情報を、アンテナ部3を介して非接触で読み取る。また、カード情報読取制御部10は、情報読取動作が終了した際に、情報読取動作の成功及び失敗を示す動作結果情報をシーケンス制御部8に入力する。また、カード情報読取制御部10は、情報読取動作が成功した際に、ICカード6から読み取った情報をシーケンス制御部8に入力する。なお、この実施の形態では、カード情報読取手段はカード情報読取制御部10とアンテナ部3とを有している。
【0012】
シーケンス制御部8は、カード情報読取指令をカード情報読取制御部10に入力すると同時に、タイマ手段11に対して時間計測開始指令を入力する。また、シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10からの動作結果情報を検出した際に、タイマ手段11に対して時間計測停止指令を入力する。タイマ手段11は、時間計測開始指令が入力されてから時間計測停止指令が入力されるまでの時間を計測する。即ち、タイマ手段11は、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が開始されてからの経過時間と、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3がICカード6から情報を読み取り終えるまでに要した読取時間とを計測する。
【0013】
シーケンス制御部8は、タイマ手段11によって計測される経過時間が、所定時間に達した場合に、液晶制御部9に対して操作ガイダンス切替指令を入力し、次の操作に関する操作ガイダンスを液晶制御部9及び液晶画面2に表示させる。
【0014】
ここで、シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10からのカード検出信号を検出するまでは、例えば「カードをかざして下さい」等、ICカード6の操作に関する操作ガイダンスを液晶制御部9及び液晶画面2に表示させる。シーケンス制御部8は、次の操作ガイダンスとして、例えば「読み込み完了」及び「指を置いて下さい」等、指紋読取センサ部4の操作を促す操作ガイダンスを液晶画面2に表示させる。
【0015】
さらに、シーケンス制御部8は、操作ガイダンス切替指令を液晶制御部9に入力すると同時に、指紋読取指令を指紋読取制御部12に入力する。指紋読取制御部12は、シーケンス制御部8からの指紋読取指令に応じて、指紋読取センサ部4上に置かれた利用者の指から指紋情報を読み取る。また、指紋読取制御部12は、指紋読取センサ部4を介して読み取った指紋情報をシーケンス制御部8に入力する。シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10からの指紋情報と、指紋読取制御部12からの指紋情報とを照合し個人識別を行う。なお、この実施の形態では、入力手段は、指紋読取制御部12と指紋読取センサ部4とを有している。
【0016】
次に、図3は、図1のアンテナ部3とICカード6との間で通信することができる状態を示す説明図である。アンテナ部3は、ICカード6が数cm程度離れていてもICカード6と通信することができる。換言すると、アンテナ部3は、通信限界距離(読取限界距離)を有している。図3に示すように、アンテナ部3は、ICカード6が通信限界距離から最接近されるまでの接近時間と、ICカード6が最接近された状態から通信限界距離を離脱されるまでの離脱時間とで、ICカード6の情報を読み取ることができる。即ち、ICカード6の情報を読み取り終える離脱時間前に、指紋読取センサ部4の操作を促す操作ガイダンスを液晶画面2に表示させ、利用者にICカード6をアンテナ部3から離させても、ICカード6の情報を正常に読み取ることができる。なお、ICカード6がアンテナ部3に最接近された状態とは、例えばICカード6がアンテナ部3の外装に直接接触された状態や、ICカード6を収納したケースがアンテナ部3の外装に接触された状態等、一般的な利用方法を考慮した所定距離までICカード6がアンテナ部3に近づけられた状態である。
【0017】
具体的には、ICカード6の情報を読み取り終えるまでに要する時間を2秒とするとともに、離脱時間を0.5秒とすると、ICカード6の情報を読み取り終える0.5秒前、即ち情報読取動作が開始されてからの経過時間が1.5秒に達したときに、利用者に次の操作を促しても、ICカード6の情報を正常に読み取ることができる。但し、非接触カード情報処理装置1の設置環境によっては、通信のリトライ等が発生し情報読取の時間が長くなることがあるので、情報読取動作が開始されてからの経過時間が1.5秒に達したときに一律に次の操作を促すと、情報読取を正常に行うことができなくなる可能性がある。つまり、現在の設置環境下での読取時間に対応できなければならない。
【0018】
シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10からの動作結果情報が成功を示す情報である場合に、タイマ手段11によって計測された読取時間をメモリ手段13に格納させる。また、シーケンス制御部8は、メモリ手段13に読取時間が既に格納されている場合、メモリ手段13に格納されている読取時間を、タイマ手段11によって計測された最新の読取時間に更新する。
【0019】
また、シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10からのカード検出信号を検出した場合に、メモリ手段13に読取時間が格納されているかどうかを判定する。シーケンス制御部8は、メモリ手段13に読取時間が格納されていると判定した場合、タイマ手段11によって計測される経過時間が、メモリ手段13に格納されている読取時間に達する前に、液晶制御部9に対して操作ガイダンス切替指令を入力し、次の操作に関する操作ガイダンスを液晶制御部9及び液晶画面2に表示させる(早期表示動作)。
【0020】
具体的には、メモリ手段13には、ICカード6が最接近された状態から通信限界距離まで離されるのに要する離脱時間が予め格納されている。シーケンス制御部8は、メモリ手段13に格納されている読取時間から離脱時間を減算することで切替タイムを求める。また、シーケンス制御部8は、タイマ手段11によって計測された経過時間が切替タイムに達した際に、操作ガイダンス切替指令を液晶制御部9に入力する。即ち、シーケンス制御部8は、タイマ手段11によって計測された経過時間が、メモリ手段13に格納されている読取時間の離脱時間前となったときに、次の操作に関する操作ガイダンスを液晶制御部9及び液晶画面2に表示させる。なお、離脱時間は、アンテナ部3の通信限界距離によって任意に設定できる。
【0021】
ICカード6の情報が初めて読み取られる場合は、メモリ手段13に読取時間が格納されていない。シーケンス制御部8は、メモリ手段13に読取時間が格納されていないと判定した場合、そのときの情報読取動作については、次の操作ガイダンスを情報読取動作が終了した後に液晶制御部9及び液晶画面2に表示させる(通常動作)。
【0022】
また、利用者によっては、予め設定されている離脱時間よりも早く、通信限界距離からICカード6を離してしまうことがあり、同じ利用者が再度失敗を発生させないようにする必要がある。シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10からの動作結果情報が失敗を示す情報である場合、メモリ手段13に格納されている読取時間を無効とする(クリアする)。即ち、シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が失敗した場合、次回の情報読取動作時については、次の操作ガイダンスを情報読取動作が終了した後に液晶制御部9及び液晶画面2に表示させる。
【0023】
次に、動作について説明する。図4は、図1の制御装置5によって行われる動作選択を示すフローチャートである。図において、アンテナ部3上にかざされたICカード6がカード情報読取制御部10によって検出され、カード情報読取制御部10からシーケンス制御部8に対してカード検出信号が入力された場合、メモリ手段13に読取時間が格納されているかどうかがシーケンス制御部8によって判定される(ステップS1)。
【0024】
このとき、ICカード6の情報が初めて読み取られた場合、及びメモリ手段13に格納されている読取時間が無効とされた場合には、メモリ手段13に読取時間が格納されていないとシーケンス制御部8によって判定され、通常動作が行われる(ステップS2)。
【0025】
これに対して、メモリ手段13に読取時間が格納されていると判定された場合、次の操作に関する操作ガイダンスを通常動作に比べて早期に表示する早期表示動作が行われる(ステップS3)。なお、通常動作及び早期表示動作が終了した後に、カード情報読取制御部10によってICカード6が再度検出された場合、この動作選択が再度行われる。
【0026】
次に、図5は、図4の通常動作を示すフローチャートである。図において、通常動作が開始されると、シーケンス制御部8からカード情報読取制御部10に対してカード情報読取指令が入力され、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が開始される(ステップS5)。これと同時に、シーケンス制御部8からタイマ手段11に対して時間計測開始指令が入力され、タイマ手段11による読取時間測定が開始される(ステップS6)。
【0027】
その次に、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が終了した際に(ステップS7)、カード情報読取制御部10からの動作結果情報に基づいて、情報読取動作が成功したかどうかがシーケンス制御部8によって判定される(ステップS8)。
【0028】
このとき、情報読取動作が成功したと判定された場合、シーケンス制御部8から液晶制御部9に対して操作ガイダンス切替指令が入力され、指紋入力操作を行うように促す操作ガイダンスが液晶画面2に表示される(ステップS9)。これと同時に、シーケンス制御部8からタイマ手段11に対して時間計測終了指令が入力され、タイマ手段11による読取時間測定が終了されるとともに(ステップS10)、シーケンス制御部8によってメモリ手段13の読取時間が更新され(ステップS11)、この通常動作が終了される。
【0029】
これに対して、情報読取動作が失敗したと判定された場合、シーケンス制御部8からタイマ手段11に対して時間計測終了指令が入力されるとともに、タイマ手段11による読取時間測定が終了される。このとき、情報読取動作が成功した場合とは異なり、メモリ手段13に読取時間が格納されずに(ステップS12)通常動作が終了される。
【0030】
次に、図6は、図4の早期表示動作を示すフローチャートである。図において、早期表示動作が開始されると、メモリ手段13に格納されている読取時間と離脱時間とに基づいて、切替タイムがシーケンス制御部8によって求められる(ステップS15)。その次に、シーケンス制御部8からカード情報読取制御部10に対してカード情報読取指令が入力され、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が開始される。これと同時に、シーケンス制御部8からタイマ手段11に対して時間計測開始指令が入力され、タイマ手段11による読取時間測定が開始される。
【0031】
その次に、タイマ手段11が計測している経過時間が切替タイムに達したかどうかがシーケンス制御部8によって判定され、切替タイムに達したとシーケンス制御部8によって判定された場合(ステップS16)、シーケンス制御部8から液晶制御部9に対して操作ガイダンス切替指令が入力され、指紋読取センサ部4の操作を促す操作ガイダンスが液晶画面2に表示される。
【0032】
その次に、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が終了した際に、カード情報読取制御部10からの動作結果情報に基づいて、情報読取動作が成功したかどうかがシーケンス制御部8によって判定され、情報読取動作が成功したと判定された場合、シーケンス制御部8からタイマ手段11に対して時間計測終了指令が入力され、タイマ手段11による読取時間測定が終了されるとともに、シーケンス制御部8によってメモリ手段13の読取時間が更新され(ステップS17)、この早期表示動作が終了される。
【0033】
これに対して、情報読取動作が失敗したと判定された場合、シーケンス制御部8からタイマ手段11に対して時間計測終了指令が入力され、タイマ手段11による読取時間測定が終了される。このとき、メモリ手段13に格納されている読取時間がシーケンス制御部8によって無効とされた上で(ステップS18)、早期表示動作が終了される。
【0034】
このような非接触カード情報処理装置1では、シーケンス制御部8は、タイマ手段11によって計測された経過時間が、メモリ手段13に格納されている読取時間に達する前に、次の操作に関する操作ガイダンスを液晶制御部9及び液晶画面2に表示させるので、利用者の操作に対するレスポンスを向上させることができ、利用者が感じるストレスを低減できる。特に、指紋情報は情報量が大きいので、ICカード6から指紋情報を読み取り終えるまでの時間が長くなるという問題があったが、この実施の形態の非接触カード情報処理装置1では、利用者に読取時間を短く感じさせることができる。つまり、この発明は、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3によって読み取られた指紋情報を、指紋読取制御部12及び指紋読取センサ部4に入力された指紋情報と照合する非接触カード情報処理装置1に特に有効である。
【0035】
また、シーケンス制御部8は、タイマ手段11によって計測された経過時間が、メモリ手段13に格納されている読取時間の離脱時間前に達したときに、次の操作に関する操作ガイダンスを液晶制御部9及び液晶画面2に表示させるので、離脱時間を有効に利用でき、ICカード6の情報をより確実に読み取ることができつつ、利用者の操作に対するレスポンスを向上させることができる。
【0036】
さらに、シーケンス制御部8は、メモリ手段13に格納されている読取時間を、タイマ手段11によって計測された読取時間に更新するので、現在の設置環境下での最新の読取時間を学習することができ、設置環境に依存する読取時間の差分に対応しつつ、利用者の操作に対するレスポンスを向上させることができる。
【0037】
さらにまた、シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が失敗した場合、次回の情報読取動作時については、次の操作に関する操作ガイダンスを情報読取動作が終了した後に液晶制御部9及び液晶画面2に表示させるので、同じ利用者が再度失敗を発生させることをより確実に防止でき、利用者の利便性を向上させることができる。
【0038】
実施の形態2.
図7は、この発明の実施の形態2による非接触カード情報処理装置15を示す構成図である。図において、非接触カード情報処理装置15に用いられるICカード6には、2指分(大容量)の指紋情報が格納されている大容量ICカード16と、1指分(小容量)の指紋情報が格納されている小容量ICカード17とが混在されている。大容量ICカード16の情報を読み取るのに必要な読取時間は、小容量ICカード17の情報を読み取るのに必要な読取時間と異なるので、それぞれの読取時間に対応させる必要がある。
【0039】
ICカード16,17に格納されている情報には、ICカード16,17に格納されている情報の情報量の大小を示す情報量データが含まれている。ICカード16,17は、アンテナ部3からの電波に対する応答信号に情報量データを付加する。シーケンス制御部19は、アンテナ部3及びカード情報読取制御部10を介して、ICカード16,17からの情報量データを受信する。
【0040】
メモリ手段13に格納されている読取時間には、ICカード16,17に格納されている情報の情報量の大小に対応した大容量読取時間及び小容量読取時間が含まれている。換言すると、大容量読取時間は大容量ICカード16の情報が読み取られた際の読取時間であり、小容量読取時間は小容量ICカード17の情報が読み取られた際の情報である。シーケンス制御部19は、ICカード16,17からの情報量データに対応した大容量読取時間及び小容量読取時間のいずれか一方を使用する。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0041】
次に、動作について説明する。図8は、図7の制御装置17によって行われる動作選択を示すフローチャートである。図において、アンテナ部3上にかざされたICカード6がカード情報読取制御部10によって検出され、カード情報読取制御部10からシーケンス制御部19に対してカード検出信号が入力された場合、メモリ手段13に読取時間が格納されているかどうかがシーケンス制御部19によって判定される。このとき、メモリ手段13に読取時間が格納されていないと判定された場合、通常動作が行われる(ステップS19)。
【0042】
これに対して、メモリ手段13に読取時間が格納されているとシーケンス制御部19によって判定された場合、ICカード6からの情報量データに基づいて、ICカード6が大容量ICカード16であるかどうかがシーケンス制御部19によって判定され(ステップS20)、大容量ICカード16であると判定された場合、大容量時早期表示動作が行われ(ステップS21)、小容量ICカード17であると判定された場合、小容量時早期表示動作が行われる(ステップS22)。
【0043】
次に、図9は、図8の通常動作を示すフローチャートである。図において、この実施の形態2の通常動作では、シーケンス制御部19からタイマ手段11に対して時間計測終了指令が入力され、タイマ手段11による読取時間測定が終了した際に、ICカード6からの情報量データに基づいて、ICカード6が大容量ICカード16であるかどうかがシーケンス制御部19によって判定される。
【0044】
このとき、情報が読み取られたICカード6が大容量ICカード16であったと判定された場合、タイマ手段11によって計測された読取時間が大容量読取時間としてメモリ手段13に格納される(ステップS25)。これに対して、情報が読み取られたICカード6が小容量ICカード17であったと判定された場合、タイマ手段11によって計測された読取時間が小容量読取時間としてメモリ手段13に格納される(ステップS26)。その他の動作は、実施の形態1の通常動作と同様である。
【0045】
次に、図10は、図8の大容量時早期表示動作を示すフローチャートである。図において、大容量時早期表示動作では、大容量時早期表示動作が開始されると、メモリ手段13に格納されている大容量読取時間と離脱時間とに基づいて切替タイムが求められる(ステップS27)。また、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が成功され、タイマ手段11による時間測定が終了した際には、メモリ手段13の大容量読取時間が更新される(ステップS28)。さらに、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が失敗され、タイマ手段11による時間測定が終了した際には、メモリ手段13に格納されている大容量読取時間が無効とされる(ステップS29)。その他の動作は、実施の形態1の早期表示動作と同様である。
【0046】
次に、図11は、図8の小容量早期表示動作を示すフローチャートである。図において、小容量時早期表示動作では、小容量時早期表示動作が開始されると、メモリ手段13に格納されている小容量読取時間と離脱時間とに基づいて切替タイムが求められる(ステップS30)。また、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が成功され、タイマ手段11による時間測定が終了した際には、メモリ手段13の小容量読取時間が更新される(ステップS31)。さらに、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が失敗され、タイマ手段11による時間測定が終了した際には、メモリ手段13に格納されている小容量読取時間が無効とされる(ステップS32)。その他の動作は、大容量時早期表示動作と同様である。
【0047】
このような、非接触カード情報処理装置15では、シーケンス制御部19は、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3によってICカード16,17から読み取られた情報量データに対応した大容量読取時間及び小容量読取時間のいずれか一方を使用するので、大容量ICカード16と小容量ICカード17とが用いられる設置環境下でも、より適したタイミングで、次の操作ガイダンスを液晶制御部9及び液晶画面2に表示させることができ、設置環境に依存する読取時間の差分に対応しつつ、利用者の操作に対するレスポンスを向上させることができる。
【0048】
なお、実施の形態2では、ICカード16,17の情報量の種類数、及びメモリ手段13に格納されている読取時間の種類数は2種類であったが、それらの種類数は3種類以上でもよい。
【0049】
また、実施の形態1,2では、指紋照合で個人識別を行う非接触カード情報処理装置1,15について説明したが、例えばパスワード等、他の識別情報によって個人識別を行うようにしてもよい。
【0050】
さらに、実施の形態1,2では、メモリ手段13に格納されている読取時間は、タイマ手段11によって計測された読取時間に自動的に更新されるように説明したが、例えば、管理者によって設置現場で読取時間が測定されるとともに、その読取時間がメモリ手段に登録されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】この発明の実施の形態1による非接触カード情報処理装置を示すブロック図である。
【図2】図1の非接触カード情報処理装置の外観を示す正面図である。
【図3】図1のアンテナ部とICカードとの間で通信することができる状態を示す説明図である。
【図4】図1の制御装置によって行われる動作選択を示すフローチャートである。
【図5】図4の通常動作を示すフローチャートである。
【図6】図4の早期表示動作を示すフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態2による非接触カード情報処理装置を示す構成図である。
【図8】図7の制御装置によって行われる動作選択を示すフローチャートである。
【図9】図8の通常動作を示すフローチャートである。
【図10】図8の大容量時早期表示動作を示すフローチャートである。
【図11】図8の小容量早期表示動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0052】
1,15 非接触カード情報処理装置、2 液晶画面、3 アンテナ部、4 指紋読取センサ部、6,16,17 ICカード、8,19 シーケンス制御部(処理制御手段)、9 液晶制御部、10 カード情報読取制御部、11 タイマ手段、12 指紋読取制御部、13 メモリ手段。
【技術分野】
【0001】
この発明は、ICカードに格納されている情報を非接触で読み取る非接触カード情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来装置では、個人識別に必要な情報等、ICカードに格納されている情報がすべて読み取られた後に、次の操作に関する操作ガイダンスが表示される(例えば、特許文献1参照)。例えば、入退室管理のために指紋照合で個人識別が行われる装置では、指紋情報がICカードに格納されており、ICカードから指紋情報がすべて読み取られた後に、「指をセンサ上に置いて下さい」という操作ガイダンスが表示される。そして、ICカードにから読み取られた指紋情報と、指紋読取センサによって利用者の指から読み取られた指紋情報とが照合される。
【0003】
【特許文献1】特開2004−145795号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような従来の非接触カード情報処理装置では、ICカードに格納されている情報がすべて読み取られた後に次の操作に関する操作ガイダンスが表示されるので、次の操作ガイダンスが表示されるまでの時間が長くなる。即ち、利用者の操作に対するレスポンスが悪くなり、利用者がストレスを感じることになる。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、利用者の操作に対するレスポンスを向上させることができる非接触カード情報処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る非接触カード情報処理装置は、ICカードに格納されている情報を非接触で読み取るカード情報読取手段と、カード情報読取手段の情報読取動作が開始されてからの経過時間を計測するタイマ手段と、利用者に対して操作ガイダンスを表示する表示手段と、カード情報読取手段及び表示手段の動作を制御するとともに、カード情報読取手段によって読み取られた情報に基づいて情報処理を行う処理制御手段と、カード情報読取手段がICカードから情報を読み取り終えるまでに要する読取時間を格納しているメモリ手段とを備え、処理制御手段は、タイマ手段によって計測された経過時間が、メモリ手段に格納されている読取時間に達する前に、次の操作に関する操作ガイダンスを表示手段に表示させる。
【発明の効果】
【0007】
この発明の非接触カード情報処理装置によれば、処理制御手段は、タイマ手段によって計測された経過時間が、メモリ手段に格納されている読取時間に達する前に、次の操作に関する操作ガイダンスを表示手段に表示させるので、利用者の操作に対するレスポンスを向上させることができ、利用者が感じるストレスを低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による非接触カード情報処理装置1を示すブロック図である。図2は、図1の非接触カード情報処理装置1の外観を示す正面図である。図において、入退室管理のために指紋照合し個人識別を行う非接触カード情報処理装置1には、表示手段である液晶画面2と、アンテナ部3と、指紋読取センサ部4と、制御装置5とが設けられている。
【0009】
液晶画面2は、例えば「カードをかざして下さい」や「指を置いて下さい」等の操作ガイダンスを表示する。アンテナ部3は、アンテナ部3上にかざされたICカード6から、例えば名前、所属、及び有効期間等の入退室管理に必要な情報と、個人識別情報である指紋情報とを非接触で読み取るためのものである。なお、ICカード6には、非接触IC(ICチップ及び送受信アンテナ)が組み込まれている。指紋読取センサ部4は、利用者が指の指紋情報を別途入力するためのものである。制御装置5は、それら液晶画面2、アンテナ部3、及び指紋読取センサ部4の動作を制御する。また、制御装置5は、アンテナ部3を介してICカード6から読み取られた指紋情報と、指紋読取センサ部4を介して利用者の指から読み取られた指紋情報とを照合し個人識別を行う。なお、制御装置5は、プログラム等の情報を記憶している記憶部(ROM及びRAM)と、記憶部が記憶している情報に基づいて演算処理を行う演算部(CPU)とを有するコンピュータである。
【0010】
制御装置5は、シーケンス制御部8と、液晶制御部9と、カード情報読取制御部10と、タイマ手段11と、指紋読取制御部12と、メモリ手段13とを有している。シーケンス制御部8は、非接触カード情報処理装置1全体の動作を制御する。液晶制御部9は、シーケンス制御部8からの指令に応じて液晶画面2の表示を制御する。なお、この実施の形態では、処理制御手段はシーケンス制御部8を有し、表示手段は液晶制御部9と液晶画面2とを有している。
【0011】
カード情報読取制御部10は、ICカード6を検出するための電波をアンテナ部3に発生させる。ICカード6は、アンテナ部3上にかざされた際に、アンテナ部3からの電波を受信し応答信号を発する。カード情報読取制御部10は、ICカード6からの応答信号をアンテナ部3が受信した際に、シーケンス制御部8に対してカード検出信号を入力する。シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10からのカード検出信号を検出した場合に、カード情報読取指令をカード情報読取制御部10に入力する。カード情報読取制御部10は、シーケンス制御部8からのカード情報読取指令に応じて、ICカード6に格納された情報を、アンテナ部3を介して非接触で読み取る。また、カード情報読取制御部10は、情報読取動作が終了した際に、情報読取動作の成功及び失敗を示す動作結果情報をシーケンス制御部8に入力する。また、カード情報読取制御部10は、情報読取動作が成功した際に、ICカード6から読み取った情報をシーケンス制御部8に入力する。なお、この実施の形態では、カード情報読取手段はカード情報読取制御部10とアンテナ部3とを有している。
【0012】
シーケンス制御部8は、カード情報読取指令をカード情報読取制御部10に入力すると同時に、タイマ手段11に対して時間計測開始指令を入力する。また、シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10からの動作結果情報を検出した際に、タイマ手段11に対して時間計測停止指令を入力する。タイマ手段11は、時間計測開始指令が入力されてから時間計測停止指令が入力されるまでの時間を計測する。即ち、タイマ手段11は、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が開始されてからの経過時間と、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3がICカード6から情報を読み取り終えるまでに要した読取時間とを計測する。
【0013】
シーケンス制御部8は、タイマ手段11によって計測される経過時間が、所定時間に達した場合に、液晶制御部9に対して操作ガイダンス切替指令を入力し、次の操作に関する操作ガイダンスを液晶制御部9及び液晶画面2に表示させる。
【0014】
ここで、シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10からのカード検出信号を検出するまでは、例えば「カードをかざして下さい」等、ICカード6の操作に関する操作ガイダンスを液晶制御部9及び液晶画面2に表示させる。シーケンス制御部8は、次の操作ガイダンスとして、例えば「読み込み完了」及び「指を置いて下さい」等、指紋読取センサ部4の操作を促す操作ガイダンスを液晶画面2に表示させる。
【0015】
さらに、シーケンス制御部8は、操作ガイダンス切替指令を液晶制御部9に入力すると同時に、指紋読取指令を指紋読取制御部12に入力する。指紋読取制御部12は、シーケンス制御部8からの指紋読取指令に応じて、指紋読取センサ部4上に置かれた利用者の指から指紋情報を読み取る。また、指紋読取制御部12は、指紋読取センサ部4を介して読み取った指紋情報をシーケンス制御部8に入力する。シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10からの指紋情報と、指紋読取制御部12からの指紋情報とを照合し個人識別を行う。なお、この実施の形態では、入力手段は、指紋読取制御部12と指紋読取センサ部4とを有している。
【0016】
次に、図3は、図1のアンテナ部3とICカード6との間で通信することができる状態を示す説明図である。アンテナ部3は、ICカード6が数cm程度離れていてもICカード6と通信することができる。換言すると、アンテナ部3は、通信限界距離(読取限界距離)を有している。図3に示すように、アンテナ部3は、ICカード6が通信限界距離から最接近されるまでの接近時間と、ICカード6が最接近された状態から通信限界距離を離脱されるまでの離脱時間とで、ICカード6の情報を読み取ることができる。即ち、ICカード6の情報を読み取り終える離脱時間前に、指紋読取センサ部4の操作を促す操作ガイダンスを液晶画面2に表示させ、利用者にICカード6をアンテナ部3から離させても、ICカード6の情報を正常に読み取ることができる。なお、ICカード6がアンテナ部3に最接近された状態とは、例えばICカード6がアンテナ部3の外装に直接接触された状態や、ICカード6を収納したケースがアンテナ部3の外装に接触された状態等、一般的な利用方法を考慮した所定距離までICカード6がアンテナ部3に近づけられた状態である。
【0017】
具体的には、ICカード6の情報を読み取り終えるまでに要する時間を2秒とするとともに、離脱時間を0.5秒とすると、ICカード6の情報を読み取り終える0.5秒前、即ち情報読取動作が開始されてからの経過時間が1.5秒に達したときに、利用者に次の操作を促しても、ICカード6の情報を正常に読み取ることができる。但し、非接触カード情報処理装置1の設置環境によっては、通信のリトライ等が発生し情報読取の時間が長くなることがあるので、情報読取動作が開始されてからの経過時間が1.5秒に達したときに一律に次の操作を促すと、情報読取を正常に行うことができなくなる可能性がある。つまり、現在の設置環境下での読取時間に対応できなければならない。
【0018】
シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10からの動作結果情報が成功を示す情報である場合に、タイマ手段11によって計測された読取時間をメモリ手段13に格納させる。また、シーケンス制御部8は、メモリ手段13に読取時間が既に格納されている場合、メモリ手段13に格納されている読取時間を、タイマ手段11によって計測された最新の読取時間に更新する。
【0019】
また、シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10からのカード検出信号を検出した場合に、メモリ手段13に読取時間が格納されているかどうかを判定する。シーケンス制御部8は、メモリ手段13に読取時間が格納されていると判定した場合、タイマ手段11によって計測される経過時間が、メモリ手段13に格納されている読取時間に達する前に、液晶制御部9に対して操作ガイダンス切替指令を入力し、次の操作に関する操作ガイダンスを液晶制御部9及び液晶画面2に表示させる(早期表示動作)。
【0020】
具体的には、メモリ手段13には、ICカード6が最接近された状態から通信限界距離まで離されるのに要する離脱時間が予め格納されている。シーケンス制御部8は、メモリ手段13に格納されている読取時間から離脱時間を減算することで切替タイムを求める。また、シーケンス制御部8は、タイマ手段11によって計測された経過時間が切替タイムに達した際に、操作ガイダンス切替指令を液晶制御部9に入力する。即ち、シーケンス制御部8は、タイマ手段11によって計測された経過時間が、メモリ手段13に格納されている読取時間の離脱時間前となったときに、次の操作に関する操作ガイダンスを液晶制御部9及び液晶画面2に表示させる。なお、離脱時間は、アンテナ部3の通信限界距離によって任意に設定できる。
【0021】
ICカード6の情報が初めて読み取られる場合は、メモリ手段13に読取時間が格納されていない。シーケンス制御部8は、メモリ手段13に読取時間が格納されていないと判定した場合、そのときの情報読取動作については、次の操作ガイダンスを情報読取動作が終了した後に液晶制御部9及び液晶画面2に表示させる(通常動作)。
【0022】
また、利用者によっては、予め設定されている離脱時間よりも早く、通信限界距離からICカード6を離してしまうことがあり、同じ利用者が再度失敗を発生させないようにする必要がある。シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10からの動作結果情報が失敗を示す情報である場合、メモリ手段13に格納されている読取時間を無効とする(クリアする)。即ち、シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が失敗した場合、次回の情報読取動作時については、次の操作ガイダンスを情報読取動作が終了した後に液晶制御部9及び液晶画面2に表示させる。
【0023】
次に、動作について説明する。図4は、図1の制御装置5によって行われる動作選択を示すフローチャートである。図において、アンテナ部3上にかざされたICカード6がカード情報読取制御部10によって検出され、カード情報読取制御部10からシーケンス制御部8に対してカード検出信号が入力された場合、メモリ手段13に読取時間が格納されているかどうかがシーケンス制御部8によって判定される(ステップS1)。
【0024】
このとき、ICカード6の情報が初めて読み取られた場合、及びメモリ手段13に格納されている読取時間が無効とされた場合には、メモリ手段13に読取時間が格納されていないとシーケンス制御部8によって判定され、通常動作が行われる(ステップS2)。
【0025】
これに対して、メモリ手段13に読取時間が格納されていると判定された場合、次の操作に関する操作ガイダンスを通常動作に比べて早期に表示する早期表示動作が行われる(ステップS3)。なお、通常動作及び早期表示動作が終了した後に、カード情報読取制御部10によってICカード6が再度検出された場合、この動作選択が再度行われる。
【0026】
次に、図5は、図4の通常動作を示すフローチャートである。図において、通常動作が開始されると、シーケンス制御部8からカード情報読取制御部10に対してカード情報読取指令が入力され、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が開始される(ステップS5)。これと同時に、シーケンス制御部8からタイマ手段11に対して時間計測開始指令が入力され、タイマ手段11による読取時間測定が開始される(ステップS6)。
【0027】
その次に、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が終了した際に(ステップS7)、カード情報読取制御部10からの動作結果情報に基づいて、情報読取動作が成功したかどうかがシーケンス制御部8によって判定される(ステップS8)。
【0028】
このとき、情報読取動作が成功したと判定された場合、シーケンス制御部8から液晶制御部9に対して操作ガイダンス切替指令が入力され、指紋入力操作を行うように促す操作ガイダンスが液晶画面2に表示される(ステップS9)。これと同時に、シーケンス制御部8からタイマ手段11に対して時間計測終了指令が入力され、タイマ手段11による読取時間測定が終了されるとともに(ステップS10)、シーケンス制御部8によってメモリ手段13の読取時間が更新され(ステップS11)、この通常動作が終了される。
【0029】
これに対して、情報読取動作が失敗したと判定された場合、シーケンス制御部8からタイマ手段11に対して時間計測終了指令が入力されるとともに、タイマ手段11による読取時間測定が終了される。このとき、情報読取動作が成功した場合とは異なり、メモリ手段13に読取時間が格納されずに(ステップS12)通常動作が終了される。
【0030】
次に、図6は、図4の早期表示動作を示すフローチャートである。図において、早期表示動作が開始されると、メモリ手段13に格納されている読取時間と離脱時間とに基づいて、切替タイムがシーケンス制御部8によって求められる(ステップS15)。その次に、シーケンス制御部8からカード情報読取制御部10に対してカード情報読取指令が入力され、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が開始される。これと同時に、シーケンス制御部8からタイマ手段11に対して時間計測開始指令が入力され、タイマ手段11による読取時間測定が開始される。
【0031】
その次に、タイマ手段11が計測している経過時間が切替タイムに達したかどうかがシーケンス制御部8によって判定され、切替タイムに達したとシーケンス制御部8によって判定された場合(ステップS16)、シーケンス制御部8から液晶制御部9に対して操作ガイダンス切替指令が入力され、指紋読取センサ部4の操作を促す操作ガイダンスが液晶画面2に表示される。
【0032】
その次に、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が終了した際に、カード情報読取制御部10からの動作結果情報に基づいて、情報読取動作が成功したかどうかがシーケンス制御部8によって判定され、情報読取動作が成功したと判定された場合、シーケンス制御部8からタイマ手段11に対して時間計測終了指令が入力され、タイマ手段11による読取時間測定が終了されるとともに、シーケンス制御部8によってメモリ手段13の読取時間が更新され(ステップS17)、この早期表示動作が終了される。
【0033】
これに対して、情報読取動作が失敗したと判定された場合、シーケンス制御部8からタイマ手段11に対して時間計測終了指令が入力され、タイマ手段11による読取時間測定が終了される。このとき、メモリ手段13に格納されている読取時間がシーケンス制御部8によって無効とされた上で(ステップS18)、早期表示動作が終了される。
【0034】
このような非接触カード情報処理装置1では、シーケンス制御部8は、タイマ手段11によって計測された経過時間が、メモリ手段13に格納されている読取時間に達する前に、次の操作に関する操作ガイダンスを液晶制御部9及び液晶画面2に表示させるので、利用者の操作に対するレスポンスを向上させることができ、利用者が感じるストレスを低減できる。特に、指紋情報は情報量が大きいので、ICカード6から指紋情報を読み取り終えるまでの時間が長くなるという問題があったが、この実施の形態の非接触カード情報処理装置1では、利用者に読取時間を短く感じさせることができる。つまり、この発明は、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3によって読み取られた指紋情報を、指紋読取制御部12及び指紋読取センサ部4に入力された指紋情報と照合する非接触カード情報処理装置1に特に有効である。
【0035】
また、シーケンス制御部8は、タイマ手段11によって計測された経過時間が、メモリ手段13に格納されている読取時間の離脱時間前に達したときに、次の操作に関する操作ガイダンスを液晶制御部9及び液晶画面2に表示させるので、離脱時間を有効に利用でき、ICカード6の情報をより確実に読み取ることができつつ、利用者の操作に対するレスポンスを向上させることができる。
【0036】
さらに、シーケンス制御部8は、メモリ手段13に格納されている読取時間を、タイマ手段11によって計測された読取時間に更新するので、現在の設置環境下での最新の読取時間を学習することができ、設置環境に依存する読取時間の差分に対応しつつ、利用者の操作に対するレスポンスを向上させることができる。
【0037】
さらにまた、シーケンス制御部8は、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が失敗した場合、次回の情報読取動作時については、次の操作に関する操作ガイダンスを情報読取動作が終了した後に液晶制御部9及び液晶画面2に表示させるので、同じ利用者が再度失敗を発生させることをより確実に防止でき、利用者の利便性を向上させることができる。
【0038】
実施の形態2.
図7は、この発明の実施の形態2による非接触カード情報処理装置15を示す構成図である。図において、非接触カード情報処理装置15に用いられるICカード6には、2指分(大容量)の指紋情報が格納されている大容量ICカード16と、1指分(小容量)の指紋情報が格納されている小容量ICカード17とが混在されている。大容量ICカード16の情報を読み取るのに必要な読取時間は、小容量ICカード17の情報を読み取るのに必要な読取時間と異なるので、それぞれの読取時間に対応させる必要がある。
【0039】
ICカード16,17に格納されている情報には、ICカード16,17に格納されている情報の情報量の大小を示す情報量データが含まれている。ICカード16,17は、アンテナ部3からの電波に対する応答信号に情報量データを付加する。シーケンス制御部19は、アンテナ部3及びカード情報読取制御部10を介して、ICカード16,17からの情報量データを受信する。
【0040】
メモリ手段13に格納されている読取時間には、ICカード16,17に格納されている情報の情報量の大小に対応した大容量読取時間及び小容量読取時間が含まれている。換言すると、大容量読取時間は大容量ICカード16の情報が読み取られた際の読取時間であり、小容量読取時間は小容量ICカード17の情報が読み取られた際の情報である。シーケンス制御部19は、ICカード16,17からの情報量データに対応した大容量読取時間及び小容量読取時間のいずれか一方を使用する。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0041】
次に、動作について説明する。図8は、図7の制御装置17によって行われる動作選択を示すフローチャートである。図において、アンテナ部3上にかざされたICカード6がカード情報読取制御部10によって検出され、カード情報読取制御部10からシーケンス制御部19に対してカード検出信号が入力された場合、メモリ手段13に読取時間が格納されているかどうかがシーケンス制御部19によって判定される。このとき、メモリ手段13に読取時間が格納されていないと判定された場合、通常動作が行われる(ステップS19)。
【0042】
これに対して、メモリ手段13に読取時間が格納されているとシーケンス制御部19によって判定された場合、ICカード6からの情報量データに基づいて、ICカード6が大容量ICカード16であるかどうかがシーケンス制御部19によって判定され(ステップS20)、大容量ICカード16であると判定された場合、大容量時早期表示動作が行われ(ステップS21)、小容量ICカード17であると判定された場合、小容量時早期表示動作が行われる(ステップS22)。
【0043】
次に、図9は、図8の通常動作を示すフローチャートである。図において、この実施の形態2の通常動作では、シーケンス制御部19からタイマ手段11に対して時間計測終了指令が入力され、タイマ手段11による読取時間測定が終了した際に、ICカード6からの情報量データに基づいて、ICカード6が大容量ICカード16であるかどうかがシーケンス制御部19によって判定される。
【0044】
このとき、情報が読み取られたICカード6が大容量ICカード16であったと判定された場合、タイマ手段11によって計測された読取時間が大容量読取時間としてメモリ手段13に格納される(ステップS25)。これに対して、情報が読み取られたICカード6が小容量ICカード17であったと判定された場合、タイマ手段11によって計測された読取時間が小容量読取時間としてメモリ手段13に格納される(ステップS26)。その他の動作は、実施の形態1の通常動作と同様である。
【0045】
次に、図10は、図8の大容量時早期表示動作を示すフローチャートである。図において、大容量時早期表示動作では、大容量時早期表示動作が開始されると、メモリ手段13に格納されている大容量読取時間と離脱時間とに基づいて切替タイムが求められる(ステップS27)。また、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が成功され、タイマ手段11による時間測定が終了した際には、メモリ手段13の大容量読取時間が更新される(ステップS28)。さらに、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が失敗され、タイマ手段11による時間測定が終了した際には、メモリ手段13に格納されている大容量読取時間が無効とされる(ステップS29)。その他の動作は、実施の形態1の早期表示動作と同様である。
【0046】
次に、図11は、図8の小容量早期表示動作を示すフローチャートである。図において、小容量時早期表示動作では、小容量時早期表示動作が開始されると、メモリ手段13に格納されている小容量読取時間と離脱時間とに基づいて切替タイムが求められる(ステップS30)。また、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が成功され、タイマ手段11による時間測定が終了した際には、メモリ手段13の小容量読取時間が更新される(ステップS31)。さらに、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3による情報読取動作が失敗され、タイマ手段11による時間測定が終了した際には、メモリ手段13に格納されている小容量読取時間が無効とされる(ステップS32)。その他の動作は、大容量時早期表示動作と同様である。
【0047】
このような、非接触カード情報処理装置15では、シーケンス制御部19は、カード情報読取制御部10及びアンテナ部3によってICカード16,17から読み取られた情報量データに対応した大容量読取時間及び小容量読取時間のいずれか一方を使用するので、大容量ICカード16と小容量ICカード17とが用いられる設置環境下でも、より適したタイミングで、次の操作ガイダンスを液晶制御部9及び液晶画面2に表示させることができ、設置環境に依存する読取時間の差分に対応しつつ、利用者の操作に対するレスポンスを向上させることができる。
【0048】
なお、実施の形態2では、ICカード16,17の情報量の種類数、及びメモリ手段13に格納されている読取時間の種類数は2種類であったが、それらの種類数は3種類以上でもよい。
【0049】
また、実施の形態1,2では、指紋照合で個人識別を行う非接触カード情報処理装置1,15について説明したが、例えばパスワード等、他の識別情報によって個人識別を行うようにしてもよい。
【0050】
さらに、実施の形態1,2では、メモリ手段13に格納されている読取時間は、タイマ手段11によって計測された読取時間に自動的に更新されるように説明したが、例えば、管理者によって設置現場で読取時間が測定されるとともに、その読取時間がメモリ手段に登録されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】この発明の実施の形態1による非接触カード情報処理装置を示すブロック図である。
【図2】図1の非接触カード情報処理装置の外観を示す正面図である。
【図3】図1のアンテナ部とICカードとの間で通信することができる状態を示す説明図である。
【図4】図1の制御装置によって行われる動作選択を示すフローチャートである。
【図5】図4の通常動作を示すフローチャートである。
【図6】図4の早期表示動作を示すフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態2による非接触カード情報処理装置を示す構成図である。
【図8】図7の制御装置によって行われる動作選択を示すフローチャートである。
【図9】図8の通常動作を示すフローチャートである。
【図10】図8の大容量時早期表示動作を示すフローチャートである。
【図11】図8の小容量早期表示動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0052】
1,15 非接触カード情報処理装置、2 液晶画面、3 アンテナ部、4 指紋読取センサ部、6,16,17 ICカード、8,19 シーケンス制御部(処理制御手段)、9 液晶制御部、10 カード情報読取制御部、11 タイマ手段、12 指紋読取制御部、13 メモリ手段。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICカードに格納されている情報を非接触で読み取るカード情報読取手段と、
上記カード情報読取手段の情報読取動作が開始されてからの経過時間を計測するタイマ手段と、
利用者に対して操作ガイダンスを表示する表示手段と、
上記カード情報読取手段及び上記表示手段の動作を制御するとともに、上記カード情報読取手段によって読み取られた情報に基づいて情報処理を行う処理制御手段と、
上記カード情報読取手段が上記ICカードから情報を読み取り終えるまでに要する読取時間を格納しているメモリ手段と
を備え、
上記処理制御手段は、上記タイマ手段によって計測される経過時間が、上記メモリ手段に格納されている読取時間に達する前に、次の操作に関する操作ガイダンスを上記表示手段に表示させることを特徴とする非接触カード情報処理装置。
【請求項2】
上記カード情報読取手段は、所定の読取限界距離を有し、
上記メモリ手段は、上記ICカードが上記カード情報読取手段に最接近した状態から読取限界距離まで離されるのに要する離脱時間をさらに格納しており、
上記処理制御手段は、上記タイマ手段によって計測された経過時間が、上記メモリ手段に格納されている読取時間の離脱時間前に達したときに、次の操作に関する操作ガイダンスを上記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1記載の非接触カード情報処理装置。
【請求項3】
上記タイマ手段は、上記カード情報読取手段が上記ICカードから情報を読み取り終えるまでに要した読取時間を計測し、
上記処理制御手段は、上記メモリ手段に格納されている読取時間を、上記タイマ手段によって計測された読取時間に更新することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の非接触カード情報処理装置。
【請求項4】
上記ICカードに格納されている情報は、利用者の個人識別を行うための個人識別情報であって、
利用者が個人識別情報を別途入力する入力手段をさらに備え、
上記処理制御手段は、上記次の操作に関する操作ガイダンスとして、上記入力手段の操作を利用者に促す操作ガイダンスを上記表示手段に表示させるとともに、上記カード情報読取手段によって読み取られた個人識別情報を、上記入力手段に入力された個人識別情報と照合することで利用者の個人識別を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の非接触カード情報処理装置。
【請求項5】
上記個人識別情報は指紋情報であることを特徴とする請求項4記載の非接触カード情報処理装置。
【請求項6】
上記処理制御手段は、上記カード情報読取手段による情報読取動作が失敗した場合、次回の情報読取動作時については、上記次の操作に関する操作ガイダンスを情報読取動作が終了した後に上記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の非接触カード情報処理装置。
【請求項7】
上記ICカードに格納されている情報には、上記ICカードに格納されている情報の情報量の大小を示す情報量データが含まれており、
上記メモリ手段に格納されている読取時間には、上記ICカードに格納されている情報の情報量の大小に対応した大容量読取時間及び小容量読取時間が含まれており、
上記処理制御手段は、上記読取時間として、上記カード情報読取手段によって上記ICカードから読み取られた情報量データに対応した大容量読取時間及び小容量読取時間のいずれか一方を使用することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の非接触カード情報処理装置。
【請求項1】
ICカードに格納されている情報を非接触で読み取るカード情報読取手段と、
上記カード情報読取手段の情報読取動作が開始されてからの経過時間を計測するタイマ手段と、
利用者に対して操作ガイダンスを表示する表示手段と、
上記カード情報読取手段及び上記表示手段の動作を制御するとともに、上記カード情報読取手段によって読み取られた情報に基づいて情報処理を行う処理制御手段と、
上記カード情報読取手段が上記ICカードから情報を読み取り終えるまでに要する読取時間を格納しているメモリ手段と
を備え、
上記処理制御手段は、上記タイマ手段によって計測される経過時間が、上記メモリ手段に格納されている読取時間に達する前に、次の操作に関する操作ガイダンスを上記表示手段に表示させることを特徴とする非接触カード情報処理装置。
【請求項2】
上記カード情報読取手段は、所定の読取限界距離を有し、
上記メモリ手段は、上記ICカードが上記カード情報読取手段に最接近した状態から読取限界距離まで離されるのに要する離脱時間をさらに格納しており、
上記処理制御手段は、上記タイマ手段によって計測された経過時間が、上記メモリ手段に格納されている読取時間の離脱時間前に達したときに、次の操作に関する操作ガイダンスを上記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1記載の非接触カード情報処理装置。
【請求項3】
上記タイマ手段は、上記カード情報読取手段が上記ICカードから情報を読み取り終えるまでに要した読取時間を計測し、
上記処理制御手段は、上記メモリ手段に格納されている読取時間を、上記タイマ手段によって計測された読取時間に更新することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の非接触カード情報処理装置。
【請求項4】
上記ICカードに格納されている情報は、利用者の個人識別を行うための個人識別情報であって、
利用者が個人識別情報を別途入力する入力手段をさらに備え、
上記処理制御手段は、上記次の操作に関する操作ガイダンスとして、上記入力手段の操作を利用者に促す操作ガイダンスを上記表示手段に表示させるとともに、上記カード情報読取手段によって読み取られた個人識別情報を、上記入力手段に入力された個人識別情報と照合することで利用者の個人識別を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の非接触カード情報処理装置。
【請求項5】
上記個人識別情報は指紋情報であることを特徴とする請求項4記載の非接触カード情報処理装置。
【請求項6】
上記処理制御手段は、上記カード情報読取手段による情報読取動作が失敗した場合、次回の情報読取動作時については、上記次の操作に関する操作ガイダンスを情報読取動作が終了した後に上記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の非接触カード情報処理装置。
【請求項7】
上記ICカードに格納されている情報には、上記ICカードに格納されている情報の情報量の大小を示す情報量データが含まれており、
上記メモリ手段に格納されている読取時間には、上記ICカードに格納されている情報の情報量の大小に対応した大容量読取時間及び小容量読取時間が含まれており、
上記処理制御手段は、上記読取時間として、上記カード情報読取手段によって上記ICカードから読み取られた情報量データに対応した大容量読取時間及び小容量読取時間のいずれか一方を使用することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の非接触カード情報処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−226317(P2007−226317A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−43913(P2006−43913)
【出願日】平成18年2月21日(2006.2.21)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月21日(2006.2.21)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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