説明

非検出者通知装置、非検出者通知システムおよび非検出者通知方法

【課題】 人物の検出周期に基づいて、非検出状態の人物(非検出者)の通知を適切に行うことのできる非検出者通知装置を提供する。
【解決手段】 非検出者通知装置3の特徴量算出部7は、監視エリアを撮影した撮影画像に含まれる人物画像に画像処理を施して、人物画像の人物の特徴量を算出し、検出周期算出部11は、特徴量に基づいて同一人物として検出された人物についての検出周期を算出する。非検出者通知装置3の非検出判定部12は、検出周期に基づいて、人物が所定の基準周期より長く検出されていない非検出状態であるか否かを判定し、アラーム出力部13は、非検出状態であることを通知するための非検出アラーム信号を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非検出状態の人物(非検出者)を通知する機能を備えた非検出者通知装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、マンションや学校などの特定の人物(関係者)が出入りする施設では、出入り口等に監視カメラを設置しておき、監視カメラで撮影した人物が関係者であるか否かをチェックする監視システムが用いられている。
【0003】
例えば、監視カメラで集合住宅への入館者を撮影し、撮影画像から入館者の顔画像を検出し、この入館者データと予め登録された居住者データに基づいて、この入館者が居住者(関係者)であるか否かを判定するシステムが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−120084号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のシステムにおいては、非検出者の通知の必要性について何ら考慮されていないという問題があった。つまり、普段チェックされている人物が、ある期間を過ぎても検出できない場合には、その人物(非検出者)が何らかの事故や事件に巻き込まれている可能性があるが、従来のシステムでは、その非検出者を通知することは何ら想定されていない。
【0005】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので、人物の検出周期に基づいて、非検出状態の人物(非検出者)の通知を適切に行うことのできる非検出者通知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の非検出者通知装置は、監視エリアを撮影した撮影画像に含まれる人物画像に画像処理を施して、前記人物画像の人物の特徴量を算出する特徴量算出手段と、前記特徴量に基づいて同一人物として検出された人物についての検出周期を算出する検出周期算出手段と、前記検出周期に基づいて、前記人物が所定の基準周期より長く検出されていない非検出状態であるか否かを判定する非検出判定手段と、非検出状態であることを通知するための非検出アラーム信号を出力するアラーム出力手段と、を備えた構成を有している。
【0007】
この構成により、監視エリアの撮影画像に含まれる人物画像から人物の特徴量が算出され、特徴量に基づいて同一人物として検出された人物について検出周期が算出される。ある人物が所定の基準周期より長い間検出されない場合には、その人物が非検出状態であると判定され、非検出アラーム信号が出力される。これにより、ある人物が普段の検出周期(例えば1週間)を大きく超えて検出されない場合に、その人物が普段とは異なる状態であることを把握することができ、事故や事件の発生を防ぐための措置などを講じることが可能になる。
【0008】
また、本発明の非検出者通知装置では、前記非検出判定手段は、暦情報または時刻情報に基づいて、前記基準周期の長さを調整する構成を有している。
【0009】
この構成により、暦情報や時刻情報に基づいて、基準周期の長さが適切に調整される。例えば、基準周期の最終日が休日や日曜日などである場合には、その基準周期の最終日が翌日まで延長される。また、基準周期の最終時刻が深夜などである場合には、その基準周期の最終時刻が翌日の正午まで延長される。これにより、曜日や時間などの事情を考慮して、人物の非検出状態を適切に把握することができる。
【0010】
また、本発明の非検出者通知装置では、前記非検出判定手段は、前記人物の年齢情報に基づいて、前記基準周期に年齢別マージンを設定する構成を有している。
【0011】
この構成により、人物の年齢情報に基づいて、基準周期に年齢別マージン(年齢に応じたマージン)が設定される。例えば、30歳の人物については基準周期に1時間のマージンが設定され、60歳の人物については基準周期に3時間のマージンが設定される。これにより、人物の年齢を考慮して、その人物の非検出状態を適切に把握することができる。
【0012】
また、本発明の非検出者通知装置は、算出した前記特徴量を記憶する特徴量記憶手段と、前記撮影画像に含まれる人物画像の人物の特徴量と、過去に算出して前記特徴量記憶手段に記憶された人物の特徴量とを照合して、同一人物であるか否かを判定する特徴量照合手段と、を備え、前記検出周期算出手段は、前記特徴量照合手段の照合結果に基づいて、前記検出周期を算出する構成を有している。
【0013】
この構成により、監視エリアを撮影した画像(撮影画像)に写っている人物の特徴量と、過去に撮影した画像に写っていた人物の特徴量とを照合して、同一人物であるか否かの判定が行われ、その照合結果に基づいて、その人物の検出周期が算出される。これにより、人物の画像データを予め登録しておかなくても、同一人物であるか否かの判定を行うことができ、その人物の非検出状態を把握することができる。
【0014】
また、本発明の非検出者通知装置は、照合されるべき人物の人物画像が予め登録された人物画像記憶手段と、前記撮影画像に含まれる人物画像の人物の特徴量と、前記予め登録された人物画像の人物の特徴量とを照合して、同一人物であるか否かを判定する特徴量照合手段と、を備え、前記検出周期算出手段は、前記特徴量照合手段の照合結果に基づいて、前記検出周期を算出する構成を有している。
【0015】
この構成により、監視エリアを撮影した画像(撮影画像)に写っている人物の特徴量と、予め登録した人物画像の人物(例えば関係者など)の特徴量とを照合して、同一人物であるか否かの判定が行われ、その照合結果に基づいて、その人物の検出周期が算出される。これにより、関係者と同一人物であるか否かの判定を的確に行うことができ、関係者の非検出状態を把握することができる。
【0016】
本発明の非検出者通知システムは、監視エリアを撮影する撮影装置と、前記撮影装置で撮影された映像を用いて非検出者の通知を行う非検出者通知装置とを備えた非検出者通知システムであって、前記非検出者通知装置は、前記撮影画像に含まれる人物画像に画像処理を施して、前記人物画像の人物の特徴量を算出する特徴量算出手段と、前記特徴量に基づいて同一人物として検出された人物についての検出周期を算出する検出周期算出手段と、前記検出周期に基づいて、前記人物が所定の基準周期より長く検出されていない非検出状態であるか否かを判定する非検出判定手段と、非検出状態であることを通知するための非検出アラーム信号を出力するアラーム出力手段と、を備えた構成を有している。
【0017】
このシステムによっても、上記の装置と同様にして、ある人物が普段の検出周期(例えば1週間)を大きく超えて検出されない場合に、その人物が普段とは異なる状態であることを把握することができ、事故や事件の発生を防ぐための措置などを講じることが可能になる。
【0018】
また、本発明の非検出者通知システムは、複数の監視エリアごとに設置され、それぞれの監視エリアの撮影画像を撮影する複数の撮影装置と、前記複数の撮影装置で撮影された現在の撮影画像を参照して、非検出状態であると判定された前記人物画像の人物と同一人物の画像検索を行う現在位置検索手段と、を備えた構成を有している。
【0019】
この構成により、複数の監視エリアに設置された複数の撮影装置の撮影画像を利用して、非検出状態の人物の現在位置を検索することができる。これにより、非検出状態の人物の現在位置を把握することができ、事故や事件の発生を防ぐための措置などを講じることが可能になる。
【0020】
また、本発明の非検出者通知システムは、前記撮影画像を記録する録画装置と、前記録画装置に記録された過去の撮影画像を参照して、非検出状態であると判定された前記人物画像の人物と同一人物の画像検索を行う履歴検索手段と、を備えた構成を有している。
【0021】
この構成により、録画装置に記録された撮影画像を利用して、非検出状態の人物の過去の検出履歴を検索することができる。これにより、非検出状態の人物の過去の検出履歴を把握することができ、事故や事件の発生を防ぐための措置などを講じることが可能になる。
【0022】
本発明の非検出者通知方法は、監視エリアを撮影した撮影画像に含まれる人物画像に画像処理を施して、前記人物画像の人物の特徴量を算出し、前記特徴量に基づいて同一人物として検出された人物についての検出周期を算出し、前記検出周期に基づいて、前記人物が所定の基準周期より長く検出されていない非検出状態であるか否かを判定し、非検出状態であると判定された場合には、非検出状態であることを通知するための非検出アラーム信号を出力する。
【0023】
この方法によっても、上記の装置と同様にして、ある人物が普段の検出周期(例えば1週間)を大きく超えて検出されない場合に、その人物が普段とは異なる状態であることを把握することができ、事故や事件の発生を防ぐための措置などを講じることが可能になる。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、人物の検出周期に基づいて、非検出状態の人物(非検出者)の通知を適切に行うことができるという効果を有する非検出者通知装置を提供することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態の非検出者通知装置について、図面を用いて説明する。本実施の形態では、非検出者通知装置がマンションや学校などの監視システム等に用いられる場合を例示する。この非検出者通知装置を用いたシステムは、非検出者通知システムであるともいえる。
【0026】
本発明の実施の形態の映像管理装置の構成を、図面を参照して説明する。図1は、非検出者通知装置の構成を示すブロック図であり、図2は、非検出者通知システムの全体の構成例を示す図である。
【0027】
ここでは、まず、図2を参照して非検出者通知システム全体の構成について説明する。図2は、映像管理システムの構成の一例を示す図である。図2に示すように、非検出者通知システム1は、マンションや学校などの複数の監視エリアごとに設置される撮影装置2と、撮影装置2で撮影された映像が入力される非検出者通知装置3と、撮影装置2で撮影した映像を録画する録画装置4を備えている。なお、図2の例では、3つの撮影装置2が図示されているが、撮影装置2の数はこれに限定されるものではない。
【0028】
図1に戻って、非検出者通知装置3の構成について説明する。図1に示すように、非検出者通知装置3は、撮影装置2で撮影された撮影画像が入力される画像入力部5と、撮影画像に画像処理を施して画像中の人物の顔画像を検出する顔検出部6を備えている。ここでは、顔画像が、本発明の人物画像に相当する。
【0029】
非検出者通知装置3は、検出された顔画像に画像処理を施して特徴量を算出する特徴量算出部7を備えている。この特徴量算出部7は、例えば、顔画像に含まれる特徴点の局所特徴量を示す特徴量ベクトルを、その人物の特徴量として算出する。算出された特徴量のデータは、顔画像の識別情報(顔ID)および撮影日時のデータとともに、特徴量データベース8(特徴量DB)に記憶される。ここでは、特徴量DB8が、本発明の特徴量記憶手段に相当する。
【0030】
図3は、特徴量DB8に記憶されるデータの一例を示す図である。図3に示すように、特徴量DB8には、顔画像の識別情報(例えばID:0001など)と、その特徴量(例えば特徴量ベクトル(a1,b1,c1,d1,・・・)など)と、その撮影日時(例えば、2008年9月19日7時30分)のデータが、それぞれ対応づけて記憶されている。
【0031】
非検出者通知装置3は、特徴量算出部7で算出した特徴量(現在の撮影画像に移っている人物の特徴量)と、特徴量DB8に記憶された特徴量(過去に算出した人物の特徴量)とを照合して、同一人物であるか否かの判定を行う特徴量照合部9を備えている。
【0032】
また、非検出者通知装置3は、関係者(照合されるべき人物)の顔画像のデータが予め登録された人物データベース10(人物DB)を備えており、特徴量照合部9は、特徴量算出部7で算出した特徴量(現在の撮影画像に移っている人物の特徴量)と、予め登録された顔画像の人物の特徴量とを照合して、同一人物であるか否かの判定を行う機能を備えている。
【0033】
図4は、人物DB10に予め登録されるデータの一例を示す図である。図4に示すように、人物DB10には、関係者の氏名(例えばAなど)と、その顔画像(例えば画像aなど)と、その顔画像の識別情報(例えばID:A01など)が、予め登録されている。
【0034】
非検出者通知装置3は、特徴量に基づいて同一人物として検出された人物についての検出周期を算出する検出周期算出部11を備えている。例えば、図4の例では、顔ID:0001と顔ID:0004の人物の特徴量が同じであり、両者は同一人物であるとして検出される。そして、検出周期算出部11は、この人物についての検出周期を2日(2008年9月19日7時30分から2008年9月21日7時30分まで)と算出する。
【0035】
非検出者通知装置3は、このように算出された検出周期に基づいて、その人物が所定の基準時間(例えば2日)より長く検出されていない非検出状態であるか否かを判定する非検出判定部12を備えている。非検出判定部12は、暦情報や時刻情報に基づいて、基準周期の長さを調整する。例えば、例えば、基準周期の最終日が休日や日曜日などである場合には、その基準周期の最終日を翌日まで延長する。あるいは、基準周期の最終時刻が深夜などである場合には、その基準周期の最終時刻を翌日の正午まで延長する。また、非検出判定部12は、その人物の年齢情報に基づいて、基準周期に年齢別マージン(年齢に応じたマージン)を設定する。例えば、30歳の人物には、基準周期に1時間のマージンを設定し、60歳の人物には、基準周期に3時間のマージンを設定する。
【0036】
そして、非検出者通知装置3は、非検出状態であることを通知するための非検出アラーム信号を出力するアラーム出力部13を備えている。この非検出アラーム信号によって、アラームの発報が行われたり、あるいは、外部装置(図示せず)との連携がとられ、事故や事件の発生を防ぐための措置が講じられる。
【0037】
また、この非検出者通知装置3は、撮影装置で撮影された現在の撮影画像を参照して、非検出状態であると判定された人物画像の人物と同一人物の画像検索を行う現在位置検索部14と、録画装置4に記録された過去の撮影画像を参照して、非検出状態であると判定された人物画像の人物と同一人物の画像検索を行う履歴検索部15を備えている。
【0038】
以上のように構成された非検出者通知装置3について、図面を用いてその動作を説明する。
【0039】
図5は、非検出者通知装置3の動作の流れを示すフロー図である。図5に示すように、撮影装置で撮影された撮影画像が入力されると(S1)、その撮影画像に画像処理を施して画像中の人物の顔画像を検出する処理が行われる(S2)。そして、検出された顔画像に画像処理を施して特徴量を算出する処理が行われ(S3)、算出された特徴量のデータが、顔画像の顔IDおよび撮影日時のデータとともに特徴量DB8に記憶される(S4)。
【0040】
つづいて、顔画像の特徴量に基づいて同一人物であるか否かの判定が行われる(S5)。例えば、特徴量算出部7で算出した特徴量(現在の撮影画像に移っている人物の特徴量)と、特徴量DB8に記憶された特徴量(過去に算出した人物の特徴量)とを照合して、同一人物であるか否かの判定が行われる。あるいは、特徴量算出部7で算出した特徴量(現在の撮影画像に移っている人物の特徴量)と、予め登録された顔画像の人物の特徴量とを照合して、同一人物であるか否かの判定が行われる。
【0041】
そして、上記のように特徴量に基づいて同一人物として検出された人物についての検出周期が算出され(S6)、検出周期に基づいて、その人物が所定の基準時間(例えば2日)より長く検出されていない非検出状態であるか否かの判定が行われる(S7)。非検出状態であると判定された場合には、非検出アラーム信号の出力が行われ(S8)、一方、非検出状態であると判定されなかった場合には、非検出アラーム信号の出力が行われずに、処理が終了する。
【0042】
このような本発明の実施の形態の非検出者通知装置3によれば、人物の検出周期に基づいて、非検出状態の人物(非検出者)の通知を適切に行うことができる。
【0043】
すなわち、本実施の形態では、監視エリアの撮影画像に含まれる人物画像から人物の特徴量が算出され、特徴量に基づいて同一人物として検出された人物について検出周期が算出される。ある人物が所定の基準周期より長い間検出されない場合には、その人物が非検出状態であると判定され、非検出アラーム信号が出力される。これにより、ある人物が普段の検出周期(例えば1週間)を大きく超えて検出されない場合に、その人物が普段とは異なる状態であることを把握することができ、事故や事件の発生を防ぐための措置などを講じることが可能になる。
【0044】
また、本実施の形態では、暦情報や時刻情報に基づいて、基準周期の長さが適切に調整される。例えば、基準周期の最終日が休日や日曜日などである場合には、その基準周期の最終日が翌日まで延長される。また、基準周期の最終時刻が深夜などである場合には、その基準周期の最終時刻が翌日の正午まで延長される。これにより、曜日や時間などの事情を考慮して、人物の非検出状態を適切に把握することができる。
【0045】
また、本実施の形態では、人物の年齢情報に基づいて、基準周期に年齢別マージン(年齢に応じたマージン)が設定される。例えば、30歳の人物については基準周期に1時間のマージンが設定され、60歳の人物については基準周期に3時間のマージンが設定される。これにより、人物の年齢を考慮して、その人物の非検出状態を適切に把握することができる。
【0046】
また、本実施の形態では、監視エリアを撮影した画像(撮影画像)に写っている人物の特徴量と、過去に撮影した画像に写っていた人物の特徴量とを照合して、同一人物であるか否かの判定が行われ、その照合結果に基づいて、その人物の検出周期が算出される。これにより、人物の画像データを予め登録しておかなくても、同一人物であるか否かの判定を行うことができ、その人物の非検出状態を把握することができる。
【0047】
また、本実施の形態では、監視エリアを撮影した画像(撮影画像)に写っている人物の特徴量と、予め登録した人物画像の人物(例えば関係者など)の特徴量とを照合して、同一人物であるか否かの判定が行われ、その照合結果に基づいて、その人物の検出周期が算出される。これにより、関係者と同一人物であるか否かの判定を的確に行うことができ、関係者の非検出状態を把握することができる。
【0048】
また、本実施の形態では、複数の監視エリアに設置された複数の撮影装置の撮影画像を利用して、非検出状態の人物の現在位置を検索することができる。これにより、非検出状態の人物の現在位置を把握することができ、事故や事件の発生を防ぐための措置などを講じることが可能になる。
【0049】
また、本実施の形態では、録画装置4に記録された撮影画像を利用して、非検出状態の人物の過去の検出履歴を検索することができる。これにより、非検出状態の人物の過去の検出履歴を把握することができ、事故や事件の発生を防ぐための措置などを講じることが可能になる。
【0050】
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
【0051】
例えば、以上の説明では、同一人物が検出される周期を基準にして、その人物が非検出状態であるか否かの判定を行う場合を例示したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、所定の期間内にその人物が検出された回数(カウント数)に基づいて、その人物が非検出状態であるか否かの判定を行ってもよい。例えば、通常、1週間に7回(=周期1日)検出される人物が、1週間に1回(=周期1週間)しか検出されない場合には、その人物が非検出状態であるとして判定してもよい。
【0052】
また、以上の説明では、特徴量DB8が非検出者通知装置3の内部に備えられた場合を例示したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、特徴量DB8は非検出者通知装置3の外部記憶装置として備えられてもよい。
【0053】
また、以上の説明では、現在位置検索部14と履歴検索部15が、非検出者通知装置3の内部に備えられた場合を例示したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、現在位置検索部14や履歴検索部15は、非検出者通知装置3の外部装置(例えば撮影装置2や録画装置4)に備えられてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0054】
以上のように、本発明にかかる非検出者通知装置は、人物の検出周期に基づいて、非検出状態の人物(非検出者)の通知を適切に行うことができるという効果を有し、マンションや学校などの監視システム等に用いられ、有用である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本実施の形態における非検出者通知装置の構成を示すブロック図
【図2】非検出者通知システムの構成例を示す図
【図3】特徴量データベースの説明図
【図4】人物データベースの説明図
【図5】本実施の形態における非検出者通知装置の動作説明のためのフロー図
【符号の説明】
【0056】
1 非検出者通知システム
2 撮影装置
3 非検出者通知装置
4 録画装置
5 画像入力部
6 顔検出部
7 特徴量算出部
8 特徴量データベース
9 特徴量照合部
10 人物データベース
11 検出周期算出部
12 非検出判定部
13 アラーム出力部
14 現在位置検索部
15 履歴検索部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視エリアを撮影した撮影画像に含まれる人物画像に画像処理を施して、前記人物画像の人物の特徴量を算出する特徴量算出手段と、
前記特徴量に基づいて同一人物として検出された人物についての検出周期を算出する検出周期算出手段と、
前記検出周期に基づいて、前記人物が所定の基準周期より長く検出されていない非検出状態であるか否かを判定する非検出判定手段と、
非検出状態であることを通知するための非検出アラーム信号を出力するアラーム出力手段と、
を備えたことを特徴とする非検出者通知装置。
【請求項2】
前記非検出判定手段は、暦情報または時刻情報に基づいて、前記基準周期の長さを調整することを特徴とする請求項1に記載の非検出者通知装置。
【請求項3】
前記非検出判定手段は、前記人物の年齢情報に基づいて、前記基準周期に年齢別マージンを設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非検出者通知装置。
【請求項4】
算出した前記特徴量を記憶する特徴量記憶手段と、
前記撮影画像に含まれる人物画像の人物の特徴量と、過去に算出して前記特徴量記憶手段に記憶された人物の特徴量とを照合して、同一人物であるか否かを判定する特徴量照合手段と、
を備え、
前記検出周期算出手段は、前記特徴量照合手段の照合結果に基づいて、前記検出周期を算出することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の非検出者通知装置。
【請求項5】
照合されるべき人物の人物画像が予め登録された人物画像記憶手段と、
前記撮影画像に含まれる人物画像の人物の特徴量と、前記予め登録された人物画像の人物の特徴量とを照合して、同一人物であるか否かを判定する特徴量照合手段と、
を備え、
前記検出周期算出手段は、前記特徴量照合手段の照合結果に基づいて、前記検出周期を算出することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の非検出者通知装置。
【請求項6】
監視エリアを撮影する撮影装置と、前記撮影装置で撮影された映像を用いて非検出者の通知を行う非検出者通知装置とを備えた非検出者通知システムであって、
前記非検出者通知装置は、
前記撮影画像に含まれる人物画像に画像処理を施して、前記人物画像の人物の特徴量を算出する特徴量算出手段と、
前記特徴量に基づいて同一人物として検出された人物についての検出周期を算出する検出周期算出手段と、
前記検出周期に基づいて、前記人物が所定の基準周期より長く検出されていない非検出状態であるか否かを判定する非検出判定手段と、
非検出状態であることを通知するための非検出アラーム信号を出力するアラーム出力手段と、
を備えたことを特徴とする非検出者通知システム。
【請求項7】
複数の監視エリアごとに設置され、それぞれの監視エリアの撮影画像を撮影する複数の撮影装置と、
前記複数の撮影装置で撮影された現在の撮影画像を参照して、非検出状態であると判定された前記人物画像の人物と同一人物の画像検索を行う現在位置検索手段と、
を備えたことを特徴とする請求項6に記載の非検出者通知システム。
【請求項8】
前記撮影画像を記録する録画装置と、
前記録画装置に記録された過去の撮影画像を参照して、非検出状態であると判定された前記人物画像の人物と同一人物の画像検索を行う履歴検索手段と、
を備えたことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の非検出者通知システム。
【請求項9】
監視エリアを撮影した撮影画像に含まれる人物画像に画像処理を施して、前記人物画像の人物の特徴量を算出し、
前記特徴量に基づいて同一人物として検出された人物についての検出周期を算出し、
前記検出周期に基づいて、前記人物が所定の基準周期より長く検出されていない非検出状態であるか否かを判定し、
非検出状態であると判定された場合には、非検出状態であることを通知するための非検出アラーム信号を出力することを特徴とする非検出者通知方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−108233(P2010−108233A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−279381(P2008−279381)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】