説明

非混和性液の処理のための装置及び方法

【課題】異なった密度を有する2種の非混和性溶融液の処理のための装置及び方法を提供する。
【解決手段】本発明は、異なった密度を有する2種の非混和性溶融液の連続処理のための装置に関する。該装置は、実質的に竪型ハウジング(1)の内側に設けられた少なくとも1種の末端開口型の螺旋状反応管(3)、前記少なくとも1つの反応管の上端開口部への高密度液体の連続供給手段及び前記少なくとも1つの螺旋状反応管(3)の下端開口部への低密度液体の連続供給手段、前記螺旋状反応管(3)の下端開口部における高密度液体の連続除去手段及び前記螺旋状反応管(3)の上端開口部からの低密度液体の除去手段から成る。本発明はさらに、本発明の装置を用いた、異なった密度を有する2種の非混和性溶融液の連続処理方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なった密度を有する2種の非混和性溶融液の処理のための装置及び方法に、そしてより特に、オキシド溶融物(スラグ)又は他のイオン溶融物(溶融塩)を用いた溶融金属の処理のための、及びまた逆に、溶融塩を用いたオキシド溶融物の処理のための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術
液体スラグを用いた又は溶融塩を用いた溶融金属の処理による、及び溶融塩を用いた溶融スラグの処理による金属の精錬は、異なった密度を有する2種の非混和性溶融液が処理される慣用の方法の例である。
【0003】
慣用的に、液体金属のスラグ処理は、溶融スラグ又はスラグ形成添加剤のいずれか一方を、取鍋等に入れた液体金属に添加することによって、行われる。液体スラグ及び溶融金属が混合され、そして液体金属中の不純物がスラグ中に転移する。沈降後、スラグは液体金属から除かれる。スラグ処理を用いた一の重要な特徴は、スラグ相と金属相の分離を可能とするために、スラグ及び金属は、異なった密度を有していなければならないことである。
【0004】
溶融塩を用いた液体金属の処理は、スラグ処理に対応する手法で行われる。また溶融塩を用いた液体金属の処理のためには、溶融金属相と溶融塩相の分離を可能とするよう、金属と塩の密度が異なっていなければならない。
【0005】
幾つかの例において、金属の後のスラグ精錬用のクリーンなスラグを製造するために、液体スラグは溶融塩を用いて処理される。
【0006】
特許文献1において、スラグ処理によって溶融シリコンから不純物を除去して、特に溶融シリコンからホウ素を除去する方法が開示されている。
特許文献1に記載の方法は、スラグが連続的に又は逐次連続的に溶融シリコンに添加され、そして、スラグは、溶融スラグと溶融シリコンとの間の平衡が、除去される不純物元素に応じて到達するとすぐに、連続的に又は逐次連続的に失活されるか又はシリコン溶融物から除去される。しかしながら、溶融スラグと溶融シリコンとの間の平衡が、何時、除去される不純物に応じて到達するのかを確立するのが困難であるため、特許文献1の方法は、実際に実施することが困難である。さらには、スラグの失活及びスラグの完全な除去は、実際に実施するのが困難である。
【0007】
特許文献2において、シリコンからの1種以上の不純元素の除去のための、溶融シリコンの連続的スラグ処理のための装置が開示されている。
該装置は、容器底部のスラグ排出開口部に連通する上方に延伸したスラグ用の排出用パイプを有する、溶融シリコン及び液体スラグ用の容器から成る。パイプと排出管との間に排出管の周囲に環状に開口パイプが設けられている。前記パイプは、前記排出部の頂部上を水平に上部に延長し、そして前記容器の底部に向かっており、前記パイプは、上方は前記排出管の頂部の上の位置まで、下方は容器の底部まで延伸しており、そしてパイプは容器の底部において開口部を有している。前記容器の側壁には、スラグ処理されたシリコンのための閉鎖可能な排出用開口部が設けられている。操作において、浴内の溶融シリコンが前記容器内に満たされ、そしてスラグがシリコン浴の頂部に連続的に供給され、シリコン浴を通して沈み、前記容器の底部のパイプの開口部を通り、そして前記排出管を通して前記容器から排出される。十分なスラグが添加された場合、スラグ及びシリコンは、シリコンとスラグが分離するように残存することが可能となり、その後に、シリコンの一部が前記容器の側壁の閉鎖可能な開口部を通して除かれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許第699625号明細書
【特許文献2】欧州特許第1441983号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献2に従う装置が連続的なスラグ添加を可能にしたとしても、溶融シリコンが添加され、そして周期的に流し出さなければならず、そのためスラグ処理したシリコンの流出前及びその最中にスラグ添加が停止されなければならないため、実際にはバッチ法である。さらには、該装置のかなり複雑な構造によって、装置内のシリコン又はスラグの固化の危険性を引き起こすのと同様の位置で装置内の温度を維持することが困難となる。
従って、異なった密度を有する2種の非混和性液体の処理のための、真の連続装置及び方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の記載
従って、本発明は、異なった密度を有する2種の非混和性溶融液の連続処理のための装置であって、前記装置は、実質的に竪型ハウジングの内側に設けられた少なくとも1種の末端開口型の螺旋状反応管、前記少なくとも1つの反応管の上端開口部への高密度液体の連続供給手段及び前記少なくとも1つの螺旋状反応管の下端開口部への低密度液体の連続供給手段、前記螺旋状反応管の下端開口部における高密度液体の連続除去(取り出し)手段及び前記螺旋状反応管の上端開口部からの低密度液体の除去(取り出し)手段、から成る装置に関する。
【0011】
好ましい態様に従うと、本装置は、少なくとも1つの螺旋状反応管の中心開口部内に、ハウジング内の中心に設けられた竪型チューブであって、ハウジングの上端より下の位置ではあるが、前記少なくとも1つの竪型反応管の上端よりも上の位置から、前記ハウジングの底部まで延伸するチューブ、並びに、水平プレートの上方のハウジング内にチャンバを形成するために該ハウジングの断面を覆うように前記チューブの頂部に設けられた水平プレートをさらに有する。
【0012】
少なくとも1つの螺旋状反応管の上端開口部への高密度液体の供給手段は、好ましくは、ハウジング内の水平プレートの上方におけるチャンバへの液体のための供給開口部、及び前記水平プレート中の少なくとも1つの開口部を有する。
【0013】
択一的に、少なくとも1つの螺旋状反応管の上端開口部への高密度液体の供給手段は、ハウジングの外側に設けられた高密度溶融液供給源から、前記ハウジング内を、前記少なくとも1つの螺旋状反応管の上端開口部近くまで延伸するパイプを有する。
【0014】
低密度液体の供給手段は、好ましくは、ハウジング上部から、水平プレートの開口部を通して、中心に設けられたチューブを下方に、そして前記チューブの下端近くのチューブの開口部を通して外方へと延伸する、竪型供給パイプを有する。
【0015】
択一的に、少なくとも1つの螺旋状反応管の下端開口部への前記低密度液体の供給手段は、ハウジングの外側から前記少なくとも1つの螺旋状反応管の下端開口部へと延伸するパイプを有する。
【0016】
ハウジングの底部からの高密度液体の除去手段は、ハウジングの底部において開口部を有する。
【0017】
別の態様に従うと、ハウジングの底部からの高密度液体の除去手段は、前記ハウジングの底部から、上方は螺旋状反応管の上端開口部の下の位置まで、下方は前記ハウジングの底部を通して延びるパイプを有する。
【0018】
低密度液体の除去手段は、好ましくは、水平プレートよりも下の位置、且つ少なくとも1つの螺旋状反応管の上端開口部よりも上の位置にて、ハウジングの側壁に設けられた排出開口部を有する。
【0019】
別の態様に従うと、低密度液体の除去手段は、水平プレートよりも下の位置から、上方は螺旋状反応管の上端開口部まで、且つ下方はハウジングの底部を通して延びる、竪型末端開口パイプを有する。
【0020】
螺旋状反応管は、円形、楕円形又は矩形の断面のような、いずれの適した断面も有するが、好ましくは、断面は、長方形である。螺旋状反応管の傾斜は、好ましくは、2ないし20°であり、より好ましくは4ないし10°である。
【0021】
好ましくは、4つの螺旋状反応管がハウジング内に設けられる。
【0022】
2種の液体間の接触時間を増やすために、本発明に従う2つの装置が直列に連結され得、一方が他方の頂部にあるか、又は一方が他方と隣り合う。かかる配置においては、高密度液体は、第一の装置の少なくとも1つの螺旋状反応管の下端開口部から除去され、そして第二の装置の少なくとも1つの螺旋状反応管の上端開口部に供給され、そして低密度液体は、第一の装置の少なくとも1つの螺旋状反応管の上端開口部から除去され、そして第二の装置の少なくとも1つの螺旋状反応管の下端開口部に供給される。
【0023】
第二の局面に従うと、本発明は、高密度液体を、竪型円筒形のハウジングの内側に設けられた少なくとも1つの螺旋状反応管の上端に連続的に供給し、低密度液体を、前記少なくとも1つの螺旋状反応管の下端に連続的に供給し、それによって、前記高密度液体及び低密度液体を、前記少なくとも1つの螺旋状反応管を通して反対方向に流し、前記少なくとも1つの螺旋状反応管の下端開口部から前記高密度液体を連続的に除去し、そして、前記少なくとも1つの螺旋状反応管の上端開口部から前記低密度液体を連続的に除去することを特徴とする、異なった密度を有する2種の非混和性液の連続処理方法に関する。
【0024】
本発明に従う方法の好ましい態様に従うと、低密度液体は溶融シリコンであり、そして高密度液体はケイ酸カルシウムスラグである。
【0025】
本発明に従う装置及び方法により、スラグを用いるか又は溶融塩を用いた溶融金属の真の連続的向流処理及び溶融塩を用いての液体スラグの処理が得られる。
【0026】
液体間の密度差によって、高密度液体は、少なくとも1つの螺旋状反応管内を下方に流れ、そして低密度液体は、少なくとも1つの螺旋状反応管内を上方に流れる。特定の金属及びスラグ又は塩系の、又は特定のスラグ及び塩系の流速は、2種の液体の粘度比、密度差、界面張力及び螺旋状反応管の傾斜に依存する。
【0027】
本発明に従う装置及び方法によって、2種の液体が螺旋状反応管内を反対方向に流れるために、2種の液体間に良好な相互作用が存在し、それによって、不純物を液体金属からスラグ又は溶融塩へと除去するのに十分な時間を与えている。
【0028】
本発明に従う装置はさらに、可動部分を有していないという利点を有する。
【0029】
幾つかの例において、溶融金属は、スラグ又は塩溶融物よりも高い密度を有しており、そして他の例において、溶融金属は、スラグ又は塩溶融物よりも低い密度を有すると了解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は、本発明に従う装置の好ましい態様についての断面図を示す。
【図2】図2は、図1におけるA−A線に沿った断面図を示す。
【図3】図3は、図1の装置の全体図を示す。
【図4】図4は、図1ないし3に示す態様の上面図を示すが、高密度液及び低密度液の種々の除去手段を有している。
【図5】図5は、図4におけるB−B線に沿った断面図を示す。
【図6】図6は、図4におけるC−C線に沿った断面図を示す。
【図7】図7は、4つの螺旋状反応管を有する本発明に従う装置の第二の態様を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図面の詳細な記載
図1、2及び3に見られるように、本発明の一の態様に従う装置は一般に、円筒形の外部ハウジング1を有している。ハウジング1内には、ハウジング1の底部に延伸する、中央に設けられたチューブ2が存在する。ハウジング1の内壁とチューブ2の外側との間には、ハウジング1の上部からハウジング1の下部に向かって延びる螺旋状反応管3が設けられている。螺旋状反応管3は、円形、楕円形又は矩形の断面のような、いずれの適した断面も有するが、好ましくは、断面は、長方形であって、典型的に60ないし120mm幅及び20ないし40mm高さのものである。螺旋状反応管3の傾斜は変化し得るが、好ましくは、2ないし20°であり、より好ましくは4ないし10°である。螺旋状反応管3は、上端及び下端において開口している。
チューブ2は、螺旋状反応管3の下端と同じ高さの末端の側壁において開口部4を有する。
【0032】
螺旋状反応管3の上端よりも上の位置ではあるが、ハウジング1の頂部よりも下において、ハウジング1の内壁に固定された水平プレート5が設けられている。プレート5は、チューブ2の頂部に置かれており、そしてハウジング1内を水平プレート5の上方にチャンバ(小室)6を形成している。チューブ2は、チューブ2に対する第一の低密度液の供給のために、竪型供給パイプ7がハウジング1の上部からチャンバ及び水平プレート5を通って、チューブ2下方へと延伸する、中央開口部を有している。水平プレート5はさらに、チューブ2の外側に開口部8を有している。第一液より高密度の第二液のチャンバ6への供給のための供給開口部9が、ハウジング1の頂部に設けられている。第二液の排出のための排出開口部10が、ハウジング1の底部に設けられている。
最後に、第一液のための排出開口部11が、水平プレート5の下の位置ではあるが螺旋状反応管3の上端よりも上の位置に、ハウジング1の側壁に設けられている。
かかる装置は、好ましくは、電気抵抗加熱パネル又は誘導加熱コイルのような、慣用の加熱手段を用いて、外側より加熱される。
【0033】
上記した装置の操作について、第一液が溶融シリコンであり、第一液よりも高密度の第二液がケイ酸カルシウムスラグである場合を記載する。これは、溶融シリコンからの不純物、特にホウ素を除去するためのスラグ精錬プロセスである。
【0034】
スラグ精錬プロセスを開始するために、供給開口部9、開口部8を通して、そして螺旋状反応管3の上端まで供給された液体スラグにより、反応管3が最初に充填される。螺旋状反応管3がスラグで充填されると、スラグは排出開口部10を通して排出される。このとき、液体スラグの供給が続く一方で、溶融シリコンが、供給パイプ7を通してチューブ2へと連続的に供給される。シリコンは、チューブ2の下端の開口部4を通して、螺旋状反応管3の下端開口部へと流出される。液体スラグと溶融シリコンとの間の、浮力を生じる密度差によって、溶融シリコンは、下方へ流れるスラグを通して、螺旋状反応管3内を上方へ流れ始め、そのため、シリコンと溶融スラグとの間に接触面を生じる。
スラグ処理されたシリコンは、最終的に、螺旋状反応管の上端開口部から連続的に流出し、そしてハウジング1の排出開口部11を通してハウジング1の側壁に排出される。
【0035】
溶融シリコン及び液体スラグの供給が維持されている限り、安定状態が確立され、そしてシリコン及びスラグは螺旋状反応管3内を反対方向に流れる。
螺旋状反応管3内の2種の液体の流れの推進力は、重力により与えられる。溶融粘度、界面張力及び狭い環状の流路によって、流れ抵抗が主として生じる。
【0036】
本発明の装置及び方法においては、スラグ及び金属の向流が存在する。新鮮なスラグは、螺旋状反応管3の上部において最も純粋なシリコンと合わさり、そしてシリコンからの増加した含量の不純物を有するスラグは、螺旋状反応管3の下部において、未処理のシリコンと合わさる。スラグ及びシリコンは、螺旋状反応管3の全長でもってスラグと接触し、そのため、スラグとシリコンとの間に最適の相互作用を与える。スラグ精錬のための最適条件は、それによって与えられる。
【0037】
図4ないし6には、図1ないし3に示される態様と類似の装置の態様が示される。図4ないし6に示される態様と図1ないし3に示される態様との間の唯一の相違は、ハウジング1からの2種の液体の除去手段である。図1ないし3の同一部分に対応する図4ないし6の部分は、同一の参照番号を有している。
【0038】
図4及び5において、低密度液体の除去手段は、水平プレート5よりも下の位置ではあるが、螺旋状反応管3の上端よりも上の位置にある、ハウジング1からチューブ2の壁内までの実質的に水平管20、並びに、チューブ2の側壁中の、管20からハウジング1の底部を通して下方までの垂直パイプ21を有する。択一的に、垂直パイプ21は、チューブ2の内側に設けられ得る。
【0039】
図4及び6において、高密度液体の除去手段は、ハウジング1の底部付近のチューブ2の壁内の実質的に水平管22、チューブ2の壁内を螺旋状反応管3の上部末端注入部の真下の位置まで延伸した垂直パイプ23、チューブ2の壁内の水平パイプ24、及びチューブ2内をハウジング1の底部を通して下方に延びる別の垂直パイプ25を有する。
図4ないし6に示される択一的な2種の液体の除去手段によって、螺旋状反応管内の2種の液体流がより容易に制御され得る。
【0040】
図7において、本発明に従う装置の第二の態様が示される。かかる態様は、4つの螺旋状反応管30、31、32、33が、チャンバ6から4つの螺旋状反応管30、31、32、33の各々までの重い液体の供給のための4つの独立パイプ34によってハウジング内に設けられており、且つ、軽い液体の供給のための中心のチューブ2は、4つの螺旋状反応管の各々の下端部への軽い液の供給のための、底部近くに4つの開口部(図示せず)を有する点で、図1ないし3に示される態様とは相違する。かかる態様は、図1ないし3に示される態様と比較して、4つの機能分、装置性能が上がっている。
【0041】
本装置は、件の金属、スラグ又は塩溶融物に対して耐性であり、且つ操作温度に耐え得るいずれの適する材料からも作成され得る。
【符号の説明】
【0042】
1 ハウジング 2 チューブ 3 螺旋状反応管(流路) 4 開口部 5 水平プレート 6 チャンバ 7 竪型供給パイプ 8 開口部 9 供給開口部 10、11 排出開口部 20、22 水平管 21、23、25 垂直パイプ 24 水平パイプ 30、31、32、33 螺旋状反応管 34 独立パイプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なった密度を有する2種の非混和性溶融液の連続処理のための装置であって、前記装置は、
実質的に竪型ハウジングの内側に設けられた少なくとも1種の末端開口型の螺旋状反応管、
前記少なくとも1つの反応管の上端開口部への高密度液体の連続供給手段及び前記少なくとも1つの螺旋状反応管の下端開口部への低密度液体の連続供給手段、
前記螺旋状反応管の下端開口部における高密度液体の連続除去手段及び前記螺旋状反応管の上端開口部からの低密度液体の除去手段
から成ることを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記装置は、
前記少なくとも1つの螺旋状反応管の中心開口部内に、ハウジング内の中心に設けられた竪型チューブであって、前記ハウジングの上端より下の位置ではあるが、前記少なくとも1つの垂直方向反応管の上端よりも上の位置から、前記ハウジングの底部まで延伸するチューブ、並びに、
水平プレートの上方のハウジング内にチャンバを形成するために該ハウジングの断面を覆うように前記チューブの頂部に設けられた水平プレート
をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの螺旋状反応管の上端開口部への前記高密度液体の供給手段は、
前記ハウジング内の前記水平プレートの上方におけるチャンバへの液体のための供給開口部、及び
前記水平プレート中の少なくとも1つの開口部
を有することを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの螺旋状反応管の上端開口部への前記高密度液体の供給手段は、
前記ハウジングの外側に設けられた高密度溶融液供給源から、前記ハウジング内を、前記少なくとも1つの螺旋状反応管の上端開口部近くまで延伸するパイプ
を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記低密度液体の供給手段は、
前記ハウジング上部から、前記水平プレートの開口部を通して、中心に設けられたチューブを下方に、そして前記チューブの下端近くのチューブの開口部を通して外方へと延伸する、竪型供給パイプ
を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの螺旋状反応管の下端開口部への前記低密度液体の供給手段は、
前記ハウジングの外側から前記少なくとも1つの螺旋状反応管の下端開口部へと延伸するパイプ
を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記ハウジングの底部からの高密度液体の除去手段は、
前記ハウジングの底部において開口部
を有する
ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記ハウジングの底部からの高密度液体の除去手段は、
前記ハウジングの底部から、上方は前記螺旋状反応管の上端開口部の下の位置まで、下方は前記ハウジングの底部を通して延びるパイプ
を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記低密度液体の除去手段は、
前記水平プレートよりも下の位置、且つ前記少なくとも1つの螺旋状反応の上端開口部よりも上の位置にて、前記ハウジングの側壁に設けられた排出開口部
を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記低密度液体の除去手段は、
前記水平プレートよりも下の位置から、上方は前記螺旋状反応管の上端開口部まで、且つ下方は前記ハウジングの底部を通して延びる、竪型末端開口パイプ
を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記螺旋状反応管は、楕円形の断面を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記螺旋状反応管の断面は、60ないし120mm幅であり、且つ20ないし40mm高さである。
【請求項13】
前記螺旋状反応管の傾斜は、2ないし20°であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記螺旋状反応管の傾斜は、4ないし10°であることを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
4つの螺旋状反応管が前記ハウジングに設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
2つの装置が直列に連結されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記2つの装置は、一方が他方の頂部に設けられたものであることを特徴とする、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記2つの装置は、互いに隣り合って設けられていることを特徴とする、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
高密度液体を、竪型円筒形のハウジングの内側に設けられた少なくとも1つの螺旋状反応管の上端に連続的に供給し、低密度液体を、前記少なくとも1つの螺旋状反応管の下端に連続的に供給し、それによって、前記高密度液体及び低密度液体を、前記少なくとも1つの螺旋状反応管を通して反対方向に流し、前記少なくとも1つの螺旋状反応管の下端開口部から前記高密度液体を連続的に除去し、そして、前記少なくとも1つの螺旋状反応管の上端開口部から前記低密度液体を連続的に除去することを特徴とする、異なった密度を有する2種の非混和性液の連続処理方法。
【請求項20】
前記低密度液体は溶融シリコンであり、そして前記高密度液体はケイ酸カルシウムスラグであることを特徴とする、請求項15に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−515137(P2012−515137A)
【公表日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−546220(P2011−546220)
【出願日】平成21年11月20日(2009.11.20)
【国際出願番号】PCT/NO2009/000398
【国際公開番号】WO2010/082830
【国際公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(507185392)
【Fターム(参考)】