説明

鞍乗型車両のフロントフォーク及び該フロントフォークを備えた自動二輪車

【課題】衝撃力吸収性能を悪化させることなく、ダストの侵入によるオイルシールの損傷を防止できるフロントフォークを備えた自動二輪車を提供する。
【解決手段】アウタチューブ15aは、その開口部15dの内周面15hに形成され、シール装置20を収容する収容部15eを有し、シール装置20は、収容部15eに配置され、作動油の外方漏出を防止するオイルシール30と、前記収容部15eのオイルシール30の配置位置より前記開口部15d側に着脱可能に配置され、ダストの内部進入を防止するダストシール31と、該ダストシール31と前記オイルシール30との間に配置され、前記開口部15dから侵入したダストを吸収するダスト吸収部材35とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アウタチューブと、該アウタチューブ内に摺動自在に挿入されたインナチューブと、該インナチューブとアウタチューブとの間に配設されたシール装置とを備えた鞍乗型車両のフロントフォーク及び該フロントフォークを備えた自動二輪車に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動二輪車のフロントフォークは、車体フレームの前端に位置するヘッドパイプにより左右操向自在に支持されており、上端部に操向ハンドルが固定され、下端部に前輪が軸支されている。
【0003】
この種のフロントフォークは、アウタチューブ内にインナチューブを摺動自在に挿入し、前記アウタチューブの開口部とインナチューブの外周面との間に、作動油の漏出を防止するオイルシールを配置するとともに、ダストの進入を防止するダストシールを配置した構造が一般的である(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実開平4−32342号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記従来のフロントフォークにおいて、ダストシールのシール性が十分でないと、特に不整地走行車両の場合は微小なダストが開口部から内部に侵入してオイルシールを傷めるおそれがあり、オイルシールの機能を損失するといった問題が生じる。
【0005】
前記ダストシールのシール性を高めるためには、ダストシールの摺動部への締め付け力を大きくすることが有効である。しかしこの締め付け力を余り大きくすると、インナチューブの摺動抵抗が大きくなり、場合によってはフロントフォークの衝撃力吸収性能が悪化するおそれがある。
【0006】
本発明は、前記従来の状況に鑑みてなされたもので、衝撃力吸収性能を損なうことなく微小ダストの侵入を抑制でき、オイルシールの寿命を延長できる鞍乗型車両のフロントフォーク及び該フロントフォークを備えた自動二輪車を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、車体フレーム及び車輪の一方に接続されるアウタチューブと、該アウタチューブ内に摺動自在に挿入され、前記車体フレーム及び車輪の他方に接続されるインナチューブと、該インナチューブとアウタチューブとの間に配設されたシール装置とを備えた鞍乗型車両のフロントフォークであって、前記アウタチューブは、その開口部の内周面に形成され、前記シール装置を収容する収容部を有し、前記シール装置は、前記収容部に配置され、作動油の外方漏出を防止するオイルシールと、前記収容部の、前記オイルシールの配置位置より前記開口部側に着脱可能に配置され、ダストの内部進入を防止するダストシールと、前記収容部の、前記ダストシールと前記オイルシールとの間に配置され、ダストを吸収するダスト吸収部材とを備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るフロントフォークによれば、アウタチューブの収容部に配置されたオイルシールと、該収容部の開口部側に着脱可能に配置されたダストシールとの間にダスト吸収部材を配置したので、前記開口部からダストシールを通過して内部に侵入した微小なダストはダスト吸収部材で吸収されることとなる。これにより、ダストシールの締め付け力を衝撃力吸収性能が悪化しない範囲に設定しつつダストのオイルシール部分への進入を抑制でき、オイルシールの機能を確保できる。
【0009】
また、ダストシールは着脱可能なので、アウタチューブとインナチューブとを分解することなくダストシールを取り外すことができ、ダスト吸収部材のメンテナンスや交換を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0011】
図1ないし図6は、本発明の第1実施形態による自動二輪車のフロントフォークを説明するための図である。なお、本実施形態の説明の中で前後,左右という場合は、特記なき限り、シートに着座した状態で見た場合の前後,左右を意味する。
【0012】
図において、1はオフロードタイプの自動二輪車を示している。該自動二輪車1は、車体フレーム2と、該車体フレーム2のクレードル内に搭載されたエンジン3と、該車体フレーム2の前端に位置するヘッドパイプ2aにより左右操向可能に支持されたフロントフォーク4と、前記車体フレーム2のリヤアームブラケット部2bにより上下揺動可能に支持されたリヤアーム5とを備えている。
【0013】
また前記自動二輪車1は、前記車体フレーム2のタンクレール部2cを跨ぐように搭載された燃料タンク6と、該タンクレール部2cから後方に延びるシートレール部2d上に、かつ前記燃料タンク6の後側に位置するように搭載されたシート7とを備えている。
【0014】
前記エンジン3の後壁には、吸気管11が接続され、該吸気管11にはシート7の下方に配置されたエアクリーナ12が接続されている。また前記エンジン3の前壁には、排気管(不図示)が接続され、該排気管は後方に延びてマフラ13に接続されている。
【0015】
前記フロントフォーク4の下端部には前輪8が軸支され、上端部には操向ハンドル9が配置されている。また前記リヤアーム5の後端部には後輪10が軸支されている。
【0016】
前記フロントフォーク4は、左,右一対のフォーク本体15,15と、該左,右のフォーク本体15の上部同士を車幅方向に連結するアッパブラケット16,アンダブラケット17と、該アッパブラケット16,アンダブラケット17同士を上下方向に連結する操向軸18とを有する。該操向軸18が軸受(不図示)を介して前記ヘッドパイプ2aにより軸支されている。
【0017】
またアッパブラケット16には前記操向ハンドル9が取り付けられ、アンダブラケット17には前記前輪8の上方を覆うフロントフェンダ19が取り付けられている。
【0018】
前記左,右のフォーク本体15は、アウタチューブ15aと、該アウタチューブ15a内に摺動自在に挿入されたインナチューブ15bと、該インナチューブ15bとアウタチューブ15aとの間に配設されたシール装置20とを備えている。
【0019】
前記フロントフォーク4は、太径のアウタチューブ15aが車体フレーム2側に支持され、該アウタチューブより細径のインナチューブ15bにより前輪8を支持する、いわゆる倒立タイプのものである。このように、太径のアウタチューブ15aの上端部をアッパブラケット16及びアンダブラケット17を介して車体フレーム2で支持するので、フロントフォーク4の支持剛性を高めることができる。
【0020】
前記左,右のアウタチューブ15aは下端部が開口し、上端部が閉塞された円筒状のものである。
【0021】
前記左,右のインナチューブ15bの上端部が開口し、下端部が閉塞した円筒状のものである。下端部には、車軸支持部15cが形成され、該車軸支持部15cには車軸21が挿通され、ナットで締め付け固定されている。該車軸21により軸受(不図示)を介して前記前輪8が回転自在に支持されている。
【0022】
前記左,右のフォーク本体15には、図3に示す様に走行中に路面から前輪8を介して伝わる衝撃力を吸収するダンパ機構25が内蔵されている。該ダンパ機構25は、インナチューブ15b内に配置固定され、作動油が充填された円筒状のシリンダ26と、該シリンダ26内に摺動自在に挿入され、減衰機構を有するピストン27と、該ピストン27に連結され、シリンダ26からアウタチューブ15a側に延びて該アウタチューブ15aに固定されたピストンロッド28と、該ピストンロッド28とシリンダ26との間に配置され、アウタチューブ15a,インナチューブ15b伸び方向に付勢するコイルばね29とを有する。
【0023】
前記アウタチューブ15aの下端開口部15dの内周面15hには、収容部15eが形成され、該収容部15e内に前記シール装置20が収容されている。
【0024】
前記収容部15eは、アウタチューブ15aの下端部の外径を拡大するとともに内径を機械加工により拡大して形成されたものである。
【0025】
前記シール装置20は、前記収容部15e内の奥側に配置され、前記作動油の外方漏出を防止するオイルシール30と、該収容部15e内の、前記オイルシール30の配置位置より下端開口部15d側に、かつ間隔をあけて着脱可能に配置され、ダストの内部進入を防止するダストシール31と、該ダストシール31とオイルシール30との間に配置されたダスト吸収部材35とを備えている。
【0026】
前記オイルシール30は、全体としてリング状をなしており、板金製リング状の保持部材30dにゴム等の弾性部材を焼き付け固定してなるものである。この弾性部材は、収容部15eの内周面に圧入された圧入部30aと、これに一体形成され、インナチューブ15bの外周面15gに摺接するリップ部30bとを有する。このリップ部30bには、これを縮径方向に付勢してインナチューブ15bの外周面15gに押圧させる2本のリングスプリング30c,30cが巻き付けるように配設されている。
【0027】
前記収容部15eの、前記オイルシール30の前記開口部側端部には、環状溝15fが形成され、該環状溝15fには、前記オイルシール30の軸方向位置を規制するサークリップ32が嵌着されている。
【0028】
前記ダストシール31は、全体としてリング状をなしており、板金製リング状の保持部材31cにゴム等の弾性部材を焼き付け固定してなるものである。この弾性部材は、前記収容部15eの内周面に圧入された圧入嵌合部31aと、インナチューブ15bの外周面15gに摺接するダストリップ部31bとを有する。
【0029】
該ダストシール31は、前記圧入嵌合部31aを下端開口部15d内に圧入することにより装着され、下端開口部15dから軸方向下方に引き抜くことにより取り外される。
【0030】
前記ダスト吸収部材35は、前記ダストシール31とインナチューブ15bの外周面15gとの間から侵入した微小なダストを吸収する機能を有する。該ダスト吸収部材35は、フェルト繊維及びゴム繊維の混合体を圧縮成形してなる紐状体35′で構成されており、前記収容部15e内に装着する前の状態では、直線状をなし、一方,他方の端部35a,35aを有する。
【0031】
該ダスト吸収部材35は、前記収容部15e内に挿入配置された状態では、前記紐状体35′の端部35a,35aが互いに突き合わされて当接しており、さらに機械的接続部材,例えばコ字形状のホッチキス針36を外周面側から打ち込むことにより互いに接続されている(図5(b)参照)。
【0032】
なお、ダスト吸収部材35の端部35a,35a同士は、図5(c),(d)に示すように嵌め合い構造37又は38により接続しても良く、あるいは接着剤や接着テープ等により接続してもよい。
【0033】
前記ダスト吸収部材35を組み付けるには、ダストシール31を下方にずらした状態で、前記紐状体35′を、インナチューブ15bの外周面15gに巻き付けて両方の端部35a,35aを突き合わせ、外側からホッチキス針36を打ち込んで該端部35a,35a同士を接続する。この状態で、ダスト吸収部材35を収容部15e内に押し込む。この後、ダストシール31を下端開口部15dに嵌合装着する。
【0034】
該ダスト吸収部材35の、下端開口部15d側で、かつ内周面35c側部分には、面取り部35bが形成されている。該面取り部35bとインナチューブ15bの外周面15gとでダスト堆積部aが形成されている。
【0035】
またダスト吸収部材35のメンテナンス,交換を行うには、ダストシール31を収容部15eから外してインナチューブ15bの外周面15gに摺接させつつ下方に押し下げた状態で、ダスト吸収部材35を収容部15eから下方に取り出し、必要なメンテナンスを施し、あるいは交換する。
【0036】
本実施形態によれば、アウタチューブ15aの収容部15e内に配置されたオイルシール30と、該収容部15eの下端開口部15d側に着脱可能に配置されたダストシール31との間にダスト吸収部材35を配置したので、ダストシール31とインナチューブ15bとの摺接面を通って収容部15eに侵入した微小なダストはダスト吸収部材35で吸収されることとなる。
【0037】
これにより、ダストシール31の締め付け力をダンパ機構25の衝撃力吸収性能が悪化しない範囲に設定しつつ、ダストの内部進入を抑制でき、オイルシール30の機能を確保できる。
【0038】
また前記ダスト吸収部材35は、これの下端開口部15d側で,かつ内周面35c側に面取り部35bを有し、該面取り部35bとインナチューブ15bの外周面15gとでダスト堆積部aが形成されるので、該ダスト堆積部aに微小ダストを貯留でき、この点から、オイルシール側への微小ダストの進入をより確実に防止できる。
【0039】
また、ダストシール31を収容部15eから着脱可能とするとともに、ダスト吸収部材35を紐状体35′で構成したので、ダストシール31を収容部15eから取り外して下方にずらすことにより、ダスト吸収部材35のメンテナンスや交換を容易に行うことができる。
【0040】
本実施形態では、ダスト吸収部材35を紐状体35′で構成するとともに、収容部15e内に挿入配置する際に、該紐状体35′の一方,他方の端部35a,35a同士をホッチキス針36等で接続する構成を採用したので、フロントフォーク4を車体フレーム2から取り外したり,分解したりすることなくダスト吸収部材35を着脱することができる。
【0041】
本実施形態では、紐状体35′の両端部35aをホッチキス針36で接続してダスト吸収部材35を形成するようにしたので、簡単な方法で紐状体35′からリング状のダスト吸収部材35を形成できる。この場合、ダスト吸収部材35の外側からホッチキス針36を打ち込むことから、インナチューブ15bの外周面15gに傷を付けることはない。
【0042】
本実施形態では、フロントフォーク4を、アウタチューブ15aが車体フレーム2側に固定され、インナチューブ15bにより前輪8が支持される倒立タイプとしたので、フロントフォーク4の支持剛性を向上できる。
【0043】
本実施形態では、ダスト吸収部材35の下端開口部15d側でかつ内周面35c側に面取り部35bを形成し、該面取り部35bとインナチューブ15bの摺動面とでダストの堆積部aを形成したので、ダスト吸収部材35とインナチューブ15bとの摺動面積を小さくしつつ、微小ダストを堆積部aに溜めることができ、該ダストの内部侵入をより確実に防止できる。
【0044】
図7ないし図9は、本発明の第2実施形態による自動二輪車のフロントフォークを説明するための図である。図中、図1〜図4と同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0045】
本実施形態の自動二輪車は、車体フレーム2の前端に位置するヘッドパイプ2aによりフロントフォーク40を左右操向自在に支持し、該フロントフォーク40の下端部に前輪8を配置するとともに、上端部に操向ハンドル9を配置してなり、基本的な構造は第1実施形態と略同様である。
【0046】
前記フロントフォーク40は、左,右のフォーク本体41,41と、該左,右のフォーク本体41の上部同士を連結するアッパブラケット16,アンダブラケット17と、該アッパブラケット16,アンダブラケット17同士を上下方向に連結する操向軸18とを有する。
【0047】
前記左,右のフォーク本体41は、アウタチューブ41aと、該アウタチューブ41a内に摺動自在に挿入されたインナチューブ41bと、該インナチューブ41bとアウタチューブ41aとの間に配設されたシール装置20とを備えている。
【0048】
前記フロントフォーク40は、インナチューブ41bが車体フレーム2側に固定され、アウタチューブ41aにより前輪8を支持する、いわゆる正立タイプのものである。
【0049】
前記シール装置20は、前記アウタチューブ41aの上端開口部41dの内周面15hに形成された収容部41e内に配置されたオイルシール30と、該収容部41eのオイルシール30の配置位置より上端開口部41d側に間を開けて着脱可能に配置されたダストシール31と、該ダストシール31とオイルシール30との間に配置されたダスト吸収部材35とを有する。
【0050】
本実施形態では、アウタチューブ41aの収容部41e内に配置されたオイルシール30と、該収容部41eの上端開口部41d側に着脱可能に配置されたダストシール31との間にダスト吸収部材35を配置したので、ダストシール31の締め付け力をダンパ機構の衝撃力吸収性能が悪化しない範囲に設定しつつ、微小ダストの内部侵入を防止でき、オイルシール30の機能を確保でき、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0051】
なお、前記第1,第2実施形態では、自動二輪車のフロントフォークを例に説明したが、本発明のフロントフォークの適用範囲は、これに限られるものではなく、例えば、不整地走行用二輪車又は三輪車等の鞍乗型車両のフロントフォークにも適用できる。またリアサスペンション及び四輪車用ショックアブゾーバにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1実施形態によるフロントフォークを備えた自動二輪車の側面図である。
【図2】前記フロントフォークの側面図である。
【図3】前記フロントフォークの断面図である。
【図4】前記フロントフォークのシール装置の断面図である。
【図5】前記シール装置のダスト吸収部材の展開図,組立図である。
【図6】前記ダスト吸収部材の要部の拡大図である。
【図7】本発明の第2実施形態によるフロントフォークを備えた自動二輪車の側面図である。
【図8】前記フロントフォークの正面図である。
【図9】前記フロントフォークのシール装置の断面図である。
【符号の説明】
【0053】
1 自動二輪車(鞍乗型車両)
2 車体フレーム
4,40 フロントフォーク
8 前輪
15a,41a アウタチューブ
15b,41b インナチューブ
15d,41d 開口部
15e,41e 収容部
15h 内周面
20 シール装置
30 オイルシール
31 ダストシール
35 ダスト吸収部材
35′ 紐状体
35a 端部
35b 面取り部
35c 内周面
36 針(機械的接続部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体フレーム及び車輪の一方に接続されるアウタチューブと、該アウタチューブ内に摺動自在に挿入され、前記車体フレーム及び車輪の他方に接続されるインナチューブと、該インナチューブとアウタチューブとの間に配設されたシール装置とを備えた鞍乗型車両のフロントフォークであって、
前記アウタチューブは、その開口部の内周面に形成され、前記シール装置を収容する収容部を有し、
前記シール装置は、前記収容部に配置され、作動油の外方漏出を防止するオイルシールと、
前記収容部の、前記オイルシールの配置位置より前記開口部側に着脱可能に配置され、ダストの内部進入を防止するダストシールと、
前記収容部の、前記ダストシールと前記オイルシールとの間に配置され、前記ダストシールを通過したダストを吸収するダスト吸収部材とを備えたことを特徴とする鞍乗型車両のフロントフォーク。
【請求項2】
請求項1において、前記ダスト吸収部材は、紐状体で構成されており、前記収容部内に挿入配置された際に該紐状体の両端部が互いに当接することを特徴とする鞍乗型車両のフロントフォーク。
【請求項3】
請求項2において、前記ダスト吸収部材の両端部は、接着剤,嵌め合い又は機械的接続部材で互いに接続されることを特徴とする鞍乗型車両のフロントフォーク。
【請求項4】
請求項1において、前記アウタチューブは車体フレーム側に固定され、前記インナチューブにより前輪が支持されることを特徴とする鞍乗型車両のフロントフォーク。
【請求項5】
請求項1において、前記インナチューブは車体フレーム側に固定され、前記アウタチューブにより前輪が支持されることを特徴とする鞍乗型車両のフロントフォーク。
【請求項6】
請求項1において、前記ダスト吸収部材の、前記開口部側かつ内周面側に面取り部が形成されていることを特徴とする鞍乗型車両のフロントフォーク。
【請求項7】
車体フレームと、該車体フレーム及び車輪の一方に接続されるアウタチューブ及び該アウタチューブ内に摺動自在に挿入され、前記車体フレーム及び車輪の他方に接続されるインナチューブを有するフロントフォークを備えた自動二輪車であって、
前記アウタチューブの開口部の内周面に形成された収容部と前記インナチューブの外周面との間にシール装置が配置され、
該シール装置は、前記収容部に配置され、作動油の外方漏出を防止するオイルシールと、
前記収容部の、前記オイルシールの配置位置より前記開口部側に着脱可能に配置され、ダストの内部進入を防止するダストシールと、
前記収容部の、前記ダストシールと前記オイルシールとの間に配置され、前記ダストシールを通過したダストを吸収するダスト吸収部材とを備えたことを特徴とする自動二輪車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−41690(P2009−41690A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−208471(P2007−208471)
【出願日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(000010076)ヤマハ発動機株式会社 (3,045)
【Fターム(参考)】