説明

音響ヘッド、音響ヘッド集成体およびその使用方法

出力を生成するのに適した音響ヘッド集成体が、フレームと、前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、ヘッド付きのシリンダ内に配設され互いに離間配置された一対のピストンを音響ヘッドが有し、前記ヘッド付きのシリンダの各々が弁装置を有し、以て、ピストンによってヘッド付きのシリンダに関して可変容積が画成され、その結果、可変容積チャンバへの流体の供給および/または可変容積チャンバからの流体の排出が(少なくとも部分的に)弁装置に依存し、ヘッド付きのシリンダの弁装置は互いに位相がずれており、流体の供給によって(少なくとも部分的に)チャンバの容積が増大し、それに対応して他方の容積が減少するようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、音響掘削に有効な振動発生または音響発生に関する。本発明は、関連する装置、方法、システムおよび手順に関する。
【背景技術】
【0002】
振動が必要な場合がしばしばある。
振動の使用例は、粒状材料の浮力によって他の粒状材料から分離することや、鋳造物品から砂を分離すること、地面その他のものを締め固めること、杭を駆動および掘削(傾斜掘削および回転掘削を含む)がある。通常、振動は偏心ウェイトまたは回転カウンターウェイトを回転させることによって発生させる。例えば、米国特許第8366480号には軌道振動発生装置が開示されている。周回する質量振動子として、ボーダイン(Bodine)の米国特許第4815328号に開示されているように、ハウジングの内レース面に沿って回転駆動される周回ローラーや、ボーダイン(Bodine)の米国特許第4261425号に開示されているように、出力軸がドリルに結合された不釣合(又は偏心)ロータを採用することができる。
【0003】
マンドレルに適用するために音響エネルギを生成、使用する他の方法がボーダイン(Bodine)の米国特許第3375884号、ボーダイン(Bodine)の米国特許第3379263号、ボーダイン(Bodine)の米国特許第4836299号、ボーダイン(Bodine)の米国特許第4527637号、ボーダイン(Bodine)の米国特許第5491708号、ボーダイン(Bodine)の米国特許第5562169号およびバーコーエン(Bar-Cohen)の国際特許公開第01/83933号に開示されている。
【0004】
川崎重工の特開昭57179407号には、リリーフ弁とバイパス回路とによって流体アクチュエータを表層土の共振に従って操作するようにした杭打ち機が開示されている。純粋に流体の体積に基づく動作振幅より大きな振幅が得られると記載されている。
【0005】
振動の衝撃を作るために流体を用いた他の装置がA/Sモエルベン ブルグのオーストラリア特許第479534号に示されている(米国特許第3747694号参照)。
【0006】
我々の関心ある振動装置の好ましい使用は、この振動装置に限定されないが、削井(ダウンホール)掘削(ドリリング)装置または穴あけ(ボーリング)装置の支持である。他の使用については後述する。
【0007】
ドリルストリング(一連の掘削管の列)を通じて制御可能な削井(ダウンホール)傾斜掘削装置に依存した我々自身の特許明細書を含めて、異なる種々の従来技術の方法が開示されている。それは、地上または地面の掘削された領域内に配設された原動機により前進または回転させられる。
【0008】
然しながら、ドリルストリングおよびドリルヘッドを迅速に振動させて、当接岩構造を破壊したり、地盤を突き固めて削井(掘り下げた穴)から除去すべき物質を低減することが好ましい応用例もある。ドリルヘッド内の共振に依存しているか否かに拘らず、こうした方法は音響掘削(ドリリング)または音響穴あけ(ボーリング)と称される。
【0009】
音響掘削方法および装置が米国特許第4836299号、第4548281号および第5417290号に開示されており、本明細書と一体をなすものとして参照する。
【0010】
音響掘削は、ドリルストリングを振動させ、ドリルストリング内に圧縮波および膨張波を生成することにより達成される。振動は、ドリルストリングの長手方向に誘発され、ドリルストリングは好ましくは共振周波数で振動する。共振周波数は、ドリルストリングの長さを含む多数の要因に依存している。
【0011】
ドリルストリングへの振動力によって、ドリルストリングは長手方向に伸縮する。ドリルストリングの底部における振動力によって、表層土および/または岩の破片を剪断、移動および/または破砕し、以て構造内に切り込んでゆく。
【0012】
サイクロ(登録商標)イド状の音響エネルギを採用した掘削システムが従来技術に開示されており、このシステムによれば、サイクロ(登録商標)イド状の掘削作用によって、井戸の底部、特に底部に隣接した側壁に非常に効果的に作用する。
【0013】
特開昭57179407号明細書、米国特許第3375884号明細書、等の多くの特許文献が記載されるが、そのリストは省略する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、音響掘削の領域で有利であり、ドリルストリングに(直接または間接的に)連結した音響ヘッドの起動を開始可能とする。多くの従来技術の構成では、全体としてドリルストリングを拘束する岩の表面その他の構造からドリルストリングを引き抜く必要があり、音響ヘッドの再起動が困難である。
【0015】
従って、本発明の1または複数の実施形態の目的は、上述したような状態での引き抜きの必要がなく、かつ/または、ドリルストリング内で音響ヘッドを分離する必要のない音響ヘッドまたは音響ヘッド集成体(アッセンブリ)を提供することである。
【0016】
本発明の1または複数の特徴の目的は、振動させるべき構造体の共振周波数に調節する必要なく、該構造体に音響振動を含む振動を生成可能な音響ヘッドまたは音響ヘッド集成体を提供することである。本発明の幾つかの特徴では、共振の必要なく起動を開始できるが、本発明の幾つかの実施形態では、音響ヘッド集成体の使用に際して制御パラメータを調節することによって、共振を達成することができる。
【0017】
本発明の1または複数の実施形態では、偏心器の回転に依存せず、多くの状況で利用できる有効な音響出力を与える、或いは、少なくとも有用な選択肢を公衆に提供する音響ヘッドまたは音響ヘッド集成体を提供することを目的とする。
【0018】
本発明の1または複数の実施形態は、過大な振動の影響から重要な要素を遮断する手段を与え、かつ/または、1または複数の要素を省略することによってそのような振動の問題を除去した音響ヘッド集成体のための流体駆動式音響ヘッドの構造を提供することを目的とする。
【0019】
本発明の1または複数の実施形態は、独立した流体の供給、1つは振動を与えるための、および、少なくとも他の入力パラメータ、例えば振幅、周波数、弁操作を制御するための流体の供給に依存した音響ヘッドおよび/または関連した音響ヘッド集成体を提供することを目的としている。
【0020】
本発明の1または複数の実施形態は、流体の供給源および(好ましくは音響ヘッドへ戻す前に)流体を大気圧または大気圧に近い圧力で流体を排出する関連システムを有した音響ヘッドおよび/または音響ヘッド集成体を提供することを目的としている。
【0021】
本発明の1または複数実施形態は、少なくとも音響ヘッドの一部と支持フレームとの間である程度移動可能にし、両者間の相対移動を許容する音響ヘッド支持装置および/またはバッファおよび/またはリンク機構を提供することを目的とする。
【0022】
本発明は、また、振動装置、および、有効な選択肢を少なくとも提供する関連した操作方法および使用方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0023】
1つの特徴では、本発明は、振動(例えば音響)出力を生成するための装置において、
シャットルと、
前記シャットルと接触して第1の圧力チャンバを画成する第1の相補部材と、
前記シャットルと接触して第2の圧力チャンバを画成する第2の相補部材と、
前記第1の圧力チャンバへの流体の流れおよび前記第1の圧力チャンバからの流体の流れを制御する第1の弁装置と、
前記第2の圧力チャンバへの流体の流れおよび前記第2の圧力チャンバからの流体の流れを制御する第2の弁装置と、
第1と第2の弁装置が各チャンバへ流体を流入させ或いは流入させないように、シャットルへの1または複数の加圧流体の供給部またはそのための接続部(適応部)と、
第1と第2の弁装置が各チャンバから流体を流出させ或いは流出させないように、シャットルへの1または複数の加圧流体の排出部またはそのための接続部(適応部)とを具備し、
前記相補部材に対する前記弁装置およびシャットルの動作は、前記第1の弁装置が前記第1のチャンバへ流体の流入を許容し、以て第1のチャンバおよび該チャンバ内の流体の体積の双方の膨張を許容し、前記第2の弁装置が前記第2のチャンバからの流体の流出を許容し、それによって、第2のチャンバおよび該チャンバ内の流体の体積の双方の圧縮を許容する等、シャットルの動作が交替するようになっており、
前記シャットルからではなく、(直接または間接的に)前記相補部材の一方又は他方(又は両者)から出力されるようになっている装置である。
【0024】
幾つかの実施形態において、「シャットル」は、他の構成要素に対して移動するが実質的に静止させるようにしても良い。この2つの組合せとして反対にしてもよい。
【0025】
従って、本明細書における「シャットル」は、集成体の他の構成要素に対して往復するものとして理解されるべきである。
【0026】
他の特徴によれば、本発明は、振動(例えば音響)出力を生成するための装置において、
シャットルと、
前記シャットルと接触して第1の圧力チャンバを画成する第1の相補部材と、
前記シャットルと接触して第2の圧力チャンバを画成する第2の相補部材と、
前記第1の圧力チャンバへの流体の流れおよび前記第1の圧力チャンバからの流体の流れを制御する第1の弁装置と、
前記第2の圧力チャンバへの流体の流れおよび前記第2の圧力チャンバからの流体の流れを制御する第2の弁装置と、
各第1と第2の弁装置が各チャンバへ流体を流入させ或いは流入させないように、シャットルへの1または複数の加圧流体の供給部またはそのための接続部と、
第1と第2の弁装置が各チャンバから流体を流出させ或いは流出させないように、シャットルへの1または複数の加圧流体の排出部またはそのための接続部とを具備し、
前記相補部材に対する前記弁装置およびシャットルの動作は、前記第1の弁装置が前記第1のチャンバへ流体の流入を許容し、以て第1のチャンバおよび該チャンバ内の流体の体積の双方の膨張を許容し、前記第2の弁装置が前記第2のチャンバからの流体の流出を許容し、それによって、第2のチャンバおよび該チャンバ内の流体の体積の双方の圧縮を許容する等、シャットルの動作が交替するようになっており、
以下の特徴の1または複数若しくは全てを備えた装置。
(a)前記第1と第2の相補部材およびシャットルは、同軸に配設されている。
(b)前記シャットルからではなく、(直接または間接的に)前記相補部材の一方又は他方(又は両者)から出力される。
(c)音響ドリル(もしくは均等物)のために使用する際には、音響ヘッドが、ドリルストリング(または振動させるべき均等手段)とは独立したシャットルを有する。
(d)シャットルまたは音響ヘッドを貫通するドリルロッドまたはロッド延長部を備えない(これによって、望ましい場合には、ドリルストリングまたは振動を受けるべき他の手段に動力を伝達するために複数の音響ヘッドを使用可能となる)。
(e)第1と第2の相補部材がピストンである或いはピストンを含む。
(f)第1と第2の相補部材が周溝を備えるがピストンリングを取付けていないピストンである或いは該ピストンを含む。
(g)弁装置が、チャンバへの1または複数の固定ポートを開閉する複数のポートを有した回転弁部材を含む。
(h)各(又は共通の)弁装置が、流体の排出または供給(好ましくは排出)を許容する軸方向の通路を含んだ回転弁部材を含む。
(i)弁装置の各々が、共通の回転軸上で互いに位相をずらして操作される回転弁部材を含む。
(j)弁部材の各々が、流体の供給、排出とは独立して駆動される。
(k)弁装置への供給圧力および/または流量、および/または、弁装置からの排出の圧力および/または流量とは独立に弁装置を制御することにより、シャットル動作の振幅を、シャットルの往復動作の周波数とは独立して調整可能である。
(l)弁装置はチャンバの近傍に配設されており、これによって、(例えば、ピストンを付勢するための入力流体の衝撃波の時間を短縮可能とし、(好ましくは、望ましい場合には、一層高い周波数での操作を可能とし、一層短い行程または振幅での共振を可能とし、一層高い効率を与え、および/または、一層高い柔軟性と汎用性とを与えるために))弁装置による弁動作と該近傍のチャンバへ導入される流体の作用との間の最短距離を最適化する。
(m)チャンバから排出された流体はシャットルを動かす動力として用いられない。
(n)音響ヘッドへ戻すために流体を利用可能とする(例えばポンプにより)前に、望ましい場合には、排出された流体は実質的に周囲圧力とする。
(o)流体は、液体を主要とするが、チャンバ内にある程度弾力効果を与えるために気体(例えば、空気)を含んでも良い。
(p)(例えば、振動されるべき装置が増大した負荷を受けるとき、供給される流体の圧力を増加しなければならない従来技術のシステムとは異なり)供給装置は一定圧力または例えば、比較的に低圧で高流量の装置である。
(q)例えば、バウンドドリルストリングに取付けた場合のように、第1と第2の相補手段の一方または双方が動作しない場合でも、シャットルは移動可能となっている。
(r)(ドリルストリングのように)相補手段の一方または双方に直接的に又は間接的に取着された本体または装置内に共振を与えるために、音響ヘッドの作用を調節しているか否かに拘らず、音響ヘッドはジャックハンマー効果を以て作用可能である。
(s)流体の供給および/または排出にアキュムレータが関与する。
(t)音響ヘッドは、フレームに対して少なくともある程度移動可能に該フレームに支持される。
(u)音響ヘッドは、枢動リンク(例えば、ドッグボーン)またはその他のリンクによってフレームに連接されており、フレームに対して相補手段が移動可能となっている。
(v)音響ヘッドはフレームに支持されており、かつ、不必要な衝撃がフレームに伝達されないように緩衝されている(好ましくは、この緩衝は選択可能で適当な任意のリンク機構と共に、クッションガスバッグまたは均等物を含む)(好ましくは、空気バネの使用とは対照的にエアバッグが使用できる)。
(w)音響ヘッドは、音響ヘッドの変位を制御するために、直接または間接的に操作できるように、フレームから支持されている。
(x)音響ヘッドは、弁装置および/または弁装置を駆動するために用いられる流体モータのための無端状駆動集成体の少なくとも一部を直接的又は間接的に取付けたフレーム[例えば、移動台またはスライド、または移動台またはスライドとしてのフレームのためのサポート]により直接または間接的に支持されている(然しながら、フレームは剛体部材によって音響ヘッドに連接されていない)。
(y)移動台またはスライド、または移動台またはスライドとしてのフレームのためのサポートが、ドリルストリングおよび/またはそのためのマンドレルを回転するための油圧モータおよび/または駆動要素を(例えば、柔軟な駆動手段を介して)支持しており、音響ヘッドは前記フレームによって移動可能に配設されている。
(z)駆動装置および/またはモータは、少なくともある程度、音響ヘッドの振動から実質的に遮断されている(例えば、駆動ベルト、そのために孤立台等が設けられている)。
【0027】
本明細書において「ピストン」を付勢することは、ピストンの反応構造を交互に付勢することを含む。同様に、「ピストン溝」は、ピストン包囲構造の溝を意味する。
【0028】
好ましくは、装置は実質的に後述する通りであるが、変形例では、第2の相補形部材(又は第2のピストン)を、使用に際してシャットルを戻すための他の構成要素により置換するようにしてもよい(あまり望ましくない)。
【0029】
こうして、他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドと、を具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態(フレームが音響ヘッドに対して相対的に移動可能)になっており、
相補形のシリンダ内に互いに移動可能に設けられて、チャンバの容積が満タン未満の場合に、可変容積チャンバ内への流体の供給の作用によって容積が増大可能な可変容積チャンバを画成する、少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有し、
往復動するシャットルの一部分に関して、シリンダは、可変容積チャンバが膨張すると、遠ざかる方向になり、
シャットルを戻して、従ってヘッド付きのシリンダにより、弁装置を介して可変容積チャンバから流体を押し出すための手段が設けられている音響ヘッド集成体である。
【0030】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドがフレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、
音響ヘッドが可変容積チャンバを画成する要素を具備し、該要素は、ヘッド付きの相補形のシリンダ内に移動可能に配設されたピストンを有し、一方の可変容積チャンバ内に供給された圧力流体の作用によって前記ピストンは移動して、従前に供給された流体が他方の可変容積チャンバから排出されており、及びその逆の状態でも良く、
各チャンバを画成する要素の一部が往復するシャットルとなっている音響ヘッド集成体である。
【0031】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
ヘッド付きのシリンダ内に配設され互いに離間配置された一対のピストンを音響ヘッドが有し、
前記ヘッド付きのシリンダの各々が弁装置を有し、以て、ピストンによってヘッド付きのシリンダに関して可変容積が画成され、その結果、可変容積チャンバへの流体の供給および/または可変容積チャンバからの流体の排出が(少なくとも部分的に)弁装置に依存し、
ヘッド付きのシリンダの弁装置は互いに位相がずれており、流体の供給によって(少なくとも部分的に)チャンバの容積が増大し、それに対応して他方の容積が減少しており、及びその逆の状態でも良い音響ヘッド集成体である。
【0032】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態であり、
可変容積チャンバを画成するように相補形のヘッド付きシリンダ内に配設され、前記チャンバ内へ供給される圧力流体または可変容積チャンバから排出される圧力流体の作用のもとで互いに移動可能な少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有し、
可変容積チャンバ内への、または、可変容積チャンバからの供給状態が回転弁(または均等物)の制御のもとにあるようにした音響ヘッド集成体である。
【0033】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドがフレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態であり、
可変容積チャンバを画成するように相補形のヘッド付きシリンダ内に配設され、弁装置の制御のもとで前記チャンバ内へ供給される圧力流体または可変容積チャンバから排出される圧力流体の作用のもとで互いに移動可能な少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有し、
(i)弁操作の前の可変容積チャンバへの前記流体の供給、または
(ii)弁操作の後の可変容積チャンバからの前記流体の排出に、弁装置の回転弁部材に設けた通路が関与する音響ヘッド集成体である。
【0034】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態も可能であり、
可変容積チャンバを画成するように相補形のヘッド付きシリンダ内に配設され、前記チャンバ内へ供給される流体または可変容積チャンバから排出される流体の作用のもとで互いに移動可能な少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有する音響ヘッド集成体である。
【0035】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態も可能であり、
可変容積チャンバを画成するように相補形のヘッド付きシリンダ内に配設され、前記チャンバ内へ供給される流体または可変容積チャンバから排出される流体の作用のもとで互いに移動可能な少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有し、
制御可能な回転弁の作用のもとで可変容積チャンバ内への供給および/または可変容積チャンバからの排出がなされる音響ヘッド集成体である。
【0036】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態も可能であり、
音響ヘッド(少なくとも流体の一部を含む)の質量の少なくとも一部は使用において、少なくとも1つの弁および圧力流体の供給の作用のもとで、音響ヘッドの質量の一部であって、そこからドリルラインが音響出力を直接または間接的に受け取る質量の一部を往復動させることができるようにした音響ヘッド集成体である。
【0037】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及びその逆の状態でも良く、
可変容積チャンバを画成するように相補形の受容部(容器)内において、前記可変容積チャンバが満タンより少ない状態の場合に、容積膨張が可能な前記可変容積チャンバ内への弁による制御可能な流体供給の作用のもとで互いに移動可能な少なくとも1つの部分を音響ヘッドが有し、
前記受容部または前記一部は、可変容積チャンバが膨張するとき「離反方向」(「接近方向」とは反対の方向)に(相対的に)移動する、シャットルの受容部または一部であり、更に、それの接近方向の動きを引き起こすことによりシャットルを(相対的に)戻して、それにより流体を可変容積チャンバから弁装置を経由して排出するための手段が設けられており、
音響出力は、フレームからもシャットルからも生成されない、音響ヘッド集成体である。
【0038】
他の特徴によれば、本発明は、構造体(例えば、ドリルストリング)または音響入力を伝達/吸収可能な他の媒体への直接または間接的な音響入力のための出力を生成するために適した音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが、フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態が可能であり、
音響ヘッドが、シャットルと2つの要素とを有し、2つの要素の各々はシャットルと共に2つの可変容積チャンバの1つを画成し、シャットルが、可変容積チャンバの一方に供給される圧力流体および可変容積チャンバの他方から排出される圧力流体の作用のもとで、前記各要素に対して移動可能となっており、及びその逆の状態でも良く、
フレームまたはシャットルの何れからも、直接または間接的に音響出力がなされないようにした音響ヘッド集成体である。
【0039】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
各々がシャットルに関連した間隔の開いた一対の部分または要素(部分)を音響ヘッドが有し、
前記部分の各々に対するシャットルの位置の結果として、可変容積チャンバがシャットルと共に前記部分の各々によって画成され、一方のチャンバが最大許容容積にあるとき他方のチャンバは最小許容容積にあるように及びその逆の状態であるように、シャットルは弁装置を有しており、
第1のチャンバに流体を供給すると共に第2のチャンバから排出し、また、流体を第2のチャンバに供給すると共に第1のチャンバから排出することを繰り返すことにより、シャットルは前記部分に関して静止から動作して、その後、往復動作し、
(a)前記第1と第2の要素およびシャットルは同軸に配設されており、
(b)前記シャットルからではなく、(直接または間接的に)相補部材から出力され、
(c)音響ドリル(もしくは均等物)のために使用する際には、音響ヘッドが、ドリルストリングまたは(振動させるべき)均等手段とは独立したシャットルを有し、
(d)シャットルまたは音響ヘッドを貫通するドリルロッドまたはロッド延長部を備えず(これによって、望ましい場合には、ドリルストリングまたは振動を受けるべき他の手段に動力を伝達するために複数の音響ヘッドを使用可能となる)、
(e)第1と第2の相補部材がピストンであるか或いはピストンを含み、
(f)第1と第2の相補部材が周溝を備えるがピストンリングを取付けていないピストンであるか或いは該ピストンを含み[及び/又はその逆の状態例えば、シリンダが溝を有する状態も可能であり]、
(g)弁装置が、チャンバへの1または複数の固定ポートを開閉する複数のポートを有した回転弁部材を含み、
(h)各(または共通の)弁装置が、流体の排出または供給(好ましくは排出)を許容する軸方向の通路を含んだ回転弁部材を含み、
(i)弁装置の各々が、共通の回転軸上で互いに位相をずらして操作される回転弁部材を含み、
(j)弁部材の各々が、流体の供給、排出とは独立して駆動され、
(k)弁装置への供給圧力および/または流量、および/または、弁装置からの排出の圧力および/または流量とは独立に弁装置を制御することにより、シャットル動作の振幅を、シャットルの往復動作の周波数とは独立して調整可能であり、
(l)弁装置はチャンバの近傍に配設されており、これによって、(例えば、ピストンを付勢するための入力流体の衝撃波の時間を短縮可能とし、(好ましくは、望ましい場合には、一層高い周波数での操作を可能とし、一層短い行程または振幅での共振を可能とし、一層高い効率を与え、および/または、一層高い柔軟性と汎用性とを与えるために))弁装置による弁動作と該近傍のチャンバへ導入される流体の作用との間の最短距離が最適化され、
(m)チャンバから排出された流体はシャットルを動かす動力として用いておらず、
(n)音響ヘッドへ戻すために流体を利用可能とする(例えばポンプにより)前に、望ましい場合には、排出された流体は実質的に周囲圧力とされ、
(o)流体は、液体を主体とするが、チャンバ内にある程度弾力効果を与えるために気体(例えば、空気)を含んでも良く、
(p)(例えば、振動されるべき装置が増大した負荷を受けるとき、供給される流体の圧力を増加しなければならない従来技術のシステムとは異なり)供給装置は一定圧力または(比較的)低圧で高流量の装置であり、
(q)例えば、バウンドドリルストリングに取付けた場合のように、第1と第2の相補手段の一方または双方が動作しない場合でも、シャットルは移動可能となっており、
(r)(ドリルストリングのように)相補手段の一方または双方に直接的又は間接的に取着された本体または装置内に共振を与えるために、音響ヘッドの作用を調節しているか否かに拘らず、音響ヘッドはジャックハンマー効果を以て作用可能であり、
(s)流体の供給および/または排出にアキュムレータが関与し、
(t)音響ヘッドは、フレームに対して少なくともある程度移動可能に該フレームに支持され、
(u)音響ヘッドは、枢動リンク(例えば、ドッグボーン)またはその他のリンクをによってフレームに連接されており、フレームに対して相補手段が移動可能となっており、
(v)音響ヘッドはフレームに支持されており、かつ、不必要な衝撃がフレームに伝達されないように緩衝されており(好ましくは、この緩衝は選択可能で適当な任意のリンク機構と共に、クッションガスバッグまたは均等物を含む)(好ましくは、空気バネの使用とは対照的にエアバッグが使用できる)、
(w)音響ヘッドは、音響ヘッドの変位を制御するために、直接または間接的に操作できるように、フレームから支持されており、
(x)音響ヘッドは、弁装置および/または弁装置を駆動するために用いられる流体モータのための無端状駆動集成体の少なくとも一部を直接的又は間接的に取付けたフレーム[例えば、移動台またはスライド、または移動台またはスライドとしてのフレームのためのサポート]により直接または間接的に支持されており(然しながら、フレームは剛体部材によって音響ヘッドに連接されていない)、
(y)移動台またはスライドまたは移動台またはスライドとしてのフレームのためのサポートが、ドリルストリングおよび/またはそのためのマンドレルを回転するための油圧モータおよび/または駆動要素を(例えば、柔軟な駆動手段を介して)支持しており、音響ヘッドは前記フレームによって移動可能に配設されており、
(z)駆動装置および/またはモータは、少なくともある程度、音響ヘッドの振動から実質的に遮断されており、そのために孤立台が設けられている音響ヘッド集成体である。
【0040】
装置は、実質的に本明細書に記載されるようなものであることが好ましいが、しかし変形例(より望ましくはない)が、第2の相補部材(又は第2のピストン)を何らかの別の装置で代替しても良く、それにより使用において、シャットルを駆動して戻すことを可能にしても良い。
【0041】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態が可能であり、
その最大容積より小さい場合に前記可変容積チャンバ内へ供給される圧力流体の作用もとで膨張可能であるかまたは前に供給された流体が可変容積チャンバから排出され得る場合に圧縮可能である可変容積チャンバを画成するように、互いに移動可能な少なくとも1つの要素を音響ヘッドが有し、
圧力としての流体自体の状態および利用可能な容積がチャンバの瞬間的な容積とは無関係であり、
回転弁がチャンバ内への流体の流入およびチャンバからの流体の排出を制御する音響ヘッド集成体である。
【0042】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが、フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態が可能であり、
弁装置の制御のもとで、前記チャンバ内へ供給される圧力流体の作用のもとで及び可変容積チャンバから排出され且つ最大容積状態から別の手段により戻される圧力流体の作用のもとで、チャンバがその最大容積より小さい状態から容積変化可能な可変容積チャンバを画成するように、互いに移動可能な少なくとも2つの要素を音響ヘッドが有し、
(i)弁操作の前の可変容積チャンバへの前記流体の供給、または
(ii)弁操作の後の可変容積チャンバからの前記流体の排出に、弁装置の回転弁部材に設けた通路が関与する音響ヘッド集成体である。
【0043】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、
可変容積チャンバを画成するように相補形のシリンダ内に移動可能に配設された少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有し、
前記可変容積チャンバは、
(i)可変容積チャンバがその最大許容容積より小さい容積である場合に、可変容積チャンバ内へ供給される圧力流体の作用の下で、膨張可能であり、更に
(ii)流体が前記可変容積チャンバから排出可能である時に、機械的入力の作用の下で、その最大許容容積から圧縮可能であり、
直接または間接的に前記フレームからではなく、前記機械的入力を提供しない前記シリンダおよびピストンから選択される要素から直接または間接的に出力されるようになっている音響ヘッド集成体である。
【0044】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態が可能であり、
可変容積チャンバを画成するように相補形のシリンダ内に移動可能に配設された少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有し、
以下の1または複数の特徴を備えた装置である。
(a)シャットルの一部を形成する前記第1と第2のシリンダおよび前記第1と第2のピストンは、同軸に配設されている。
(b)(前記シャットルからではなく)ピストンの一方または他方(若しくは双方)から(直接または間接的に)出力される。
(c)音響ドリル(もしくは均等物)のために使用する際には、音響ヘッドが、ドリルストリング(または振動させるべき均等手段)とは独立したシャットルを有する。
(d)シャットルまたは音響ヘッドを貫通するドリルロッドまたはロッド延長部を備えない(これによって、望ましい場合には、ドリルストリングまたは振動を受けるべき他の手段に動力を伝達するために複数の音響ヘッドを使用可能とする)。
(e)ピストンは周溝を備えるがピストンリングが取付けられていない。
(f)チャンバへの弁装置が、チャンバへの1または複数の固定ポートを開閉する複数のポートを有した回転弁部材を含む。
(g)各(または共通の)弁装置が、流体の排出または供給(好ましくは排出)を許容する軸方向の通路を含んだ回転弁部材を含む。
(h)弁装置の各々が、共通の回転軸上で互いに位相をずらして操作される回転弁部材を含む。
(i)弁部材の各々が、流体の供給、排出とは独立して駆動される。
(j)弁装置への供給圧力および/または流量、および/または、弁装置からの排出の圧力および/または流量とは独立に弁装置を制御することにより、シャットル動作の振幅を、シャットルの往復動作の周波数とは独立して調整可能である。
(k)弁装置はチャンバの近傍に配設されており、これによって、(例えば、ピストンを付勢するための入力流体の衝撃波の時間を短縮可能とし、(好ましくは、望ましい場合には、一層高い周波数での操作を可能とし、一層短い行程または振幅での共振を可能とし、一層高い効率を与え、および/または、一層高い柔軟性と汎用性とを与えるために))前記弁装置による弁動作と該近傍のチャンバへ導入される流体の作用との間の最短距離を最適化する。
(l)チャンバから排出された流体はシャットルを動かす動力として用いられない。
(m)音響ヘッドへ戻すために流体を利用可能とする(例えばポンプにより)前に、望ましい場合には、排出された流体は実質的に周囲圧力とする。
(n)流体は、液体を主体とするが、チャンバ内にある程度弾力効果を与えるために気体(例えば、空気)を含んでも良い。
(o)(例えば、振動されるべき装置が増大した負荷を受けるとき、供給される流体の圧力を増加しなければならない従来技術のシステムとは異なり)供給装置は一定圧力または低圧で高流量の装置である。
(p)例えば、バウンドドリルストリングに取付けた場合のように、ピストンが動作しない場合でも、シャットルは移動可能となっている。
(q)(ドリルストリングのように)ピストンの一方または双方に直接的に又は間接的に取着された本体または装置内に共振を与えるために、音響ヘッドの作用を調節しているか否かに拘らず、音響ヘッドはジャックハンマー効果を以て作用可能である。
(r)流体の供給および/または排出にアキュムレータが関与する。
(s)音響ヘッドは、フレームに対して少なくともある程度移動可能に該フレームに支持される。
(t)音響ヘッドは、枢動リンク(例えばドッグボーン)またはその他のリンクをによってフレームに連接されており、フレームに対して相補手段が移動可能となっている。
(u)音響ヘッドはフレームに支持されており、かつ、不必要な衝撃がフレームに伝達されないように緩衝されている(好ましくは、この緩衝は選択可能で適当な任意のリンク機構と共に、クッションガスバッグまたは均等物を含む)(好ましくは、空気バネの使用とは対照的にエアバッグが使用できる)。
(v)音響ヘッドは、音響ヘッドの変位を制御するために、直接または間接的に操作できるように、フレームから支持されている。
(w)音響ヘッドは、弁装置および/または弁装置を駆動するために用いられる流体モータのための無端状駆動集成体の少なくとも一部を直接的又は間接的に取付けたフレーム[例えば、移動台またはスライド、または移動台またはスライドとしてのフレームのためのサポート]により直接または間接的に支持されている(然しながら、フレームは剛体部材によって音響ヘッドに連接されていない)。
(x)移動台またはスライド、または移動台またはスライドとしてのフレームのためのサポートが、ドリルストリングおよび/またはそのためのマンドレルを回転するための油圧モータおよび/または駆動要素を(例えば、柔軟な駆動手段を介して)支持しており、音響ヘッドは前記フレームによって移動可能に配設されている。
(y)駆動装置および/またはモータは、少なくともある程度、音響ヘッドの振動から実質的に遮断されており、そのために孤立台が設けられている。
【0045】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態が可能であり、
音響ヘッド(少なくとも流体の一部を含む)の質量(「シャットル」)の少なくとも一部は、弁およびシャットルにより、各ケースにおいて一部形成された対向する可変容積チャンバへの圧力流体の供給の作用のもとで、使用において前記チャンバの一部を画成する音響ヘッドの他の2つの質量に関して往復動させることができ、
音響ヘッドの他の質量の少なくとも一方から音響出力がなされるようにした音響ヘッド集成体である。
【0046】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
相補形のシリンダ内に互いに移動可能に設けられて、チャンバ容積が満タン未満の場合に、可変容積チャンバ内への弁により開閉される流体の供給の作用によって容積が増大可能な可変容積チャンバを画成する少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有し、
シャットルの一部のためのシリンダは、可変容積チャンバが膨張する際、離反方向へ往復し、
シャットル、従ってヘッド付きのシリンダを戻して弁装置を介して可変容積チャンバから流体を押し出すための手段が設けられている音響ヘッドである。
【0047】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
音響ヘッドが可変容積チャンバを画成する要素を具備し、該要素は、ヘッド付きの相補形のシリンダ内に移動可能に配設されたピストンを有し、一方の可変容積チャンバ内に供給された圧力流体の作用によって前記ピストンは移動して、従前に供給された流体が他方の可変容積チャンバから排出され、及びその逆の状態でも良く、
各チャンバを画成する要素の一部が往復するシャットルとなっている音響ヘッドである。
【0048】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
ヘッド付きのシリンダ内に配設され互いに離間配置された一対のピストンを音響ヘッドが有し、
前記ヘッド付きのシリンダの各々が弁装置を有し、以て、ピストンによってヘッド付きのシリンダに関して可変容積が画成され、その場合、可変容積チャンバへの流体の供給および/または可変容積チャンバからの流体の排出が(少なくとも部分的に)弁装置に依存し、
ヘッド付きのシリンダの弁装置は互いに位相がずれており、流体の供給によって(少なくとも部分的に)チャンバの容積が増大し、それに対応して他方の容積が減少しており、その逆の状態でも良い音響ヘッド。
【0049】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
可変容積チャンバに供給された圧力流体または可変容積チャンバから排出される圧力流体の作用によって、ヘッド付きの相補形のシリンダ内に移動可能に配設され可変容積チャンバを画成する少なくとも一つのピストンを音響ヘッドが有し、
可変容積チャンバ内への、または、可変容積チャンバからの供給状態が回転弁の制御のもとにあるようにした音響ヘッドである。
【0050】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
弁装置の制御のもとで、可変容積チャンバに供給された圧力流体または可変容積チャンバから排出される圧力流体の作用によって、ヘッド付きの相補形のシリンダ内に移動可能に配設され可変容積チャンバを画成する少なくとも一つのピストンを音響ヘッドが有し、
(i)弁操作の前の可変容積チャンバへの前記流体の供給、または
(ii)弁操作の後の可変容積チャンバからの前記流体の排出に、弁装置の回転弁部材に設けた通路が関与する音響ヘッドである。
【0051】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
周溝を備え(好ましくは、ピストンリングを取付けていない)且つ可変容積チャンバに供給された流体または可変容積チャンバから排出される圧力流体の作用によって、相補形のシリンダ内に移動可能に配設され可変容積チャンバを画成する少なくとも1つのピストンを有した音響ヘッドである。
【0052】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
可変容積チャンバに供給された圧力流体または可変容積チャンバから排出される圧力流体の作用によって、相補形のシリンダ内に移動可能に配設され可変容積チャンバを画成する少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有しており、
以下の特徴の1または複数若しくは全てを備えた音響ヘッドである。
音響ドリル(もしくは均等物)のために使用する際には、音響ヘッドが、ドリルストリング(または振動させるべき均等手段)とは独立したシャットルを有する。
シャットルまたは音響ヘッドを貫通するドリルロッドまたはロッド延長部を備えない(これによって、望ましい場合には、ドリルストリングまたは振動を受けるべき他の手段に動力を伝達するために複数の音響ヘッドを使用可能となる)。
チャンバから排出された流体はシャットルを動かす動力として用いられない。
音響ヘッドへ戻すために流体を利用可能とする(例えばポンプにより)前に、望ましい場合には、排出された流体は実質的に周囲圧力とする。
流体は、液体を主体とするが、チャンバ内にある程度弾力効果を与えるために気体(例えば、空気)を含んでも良い。
(ドリルストリングのように)相補手段の一方または双方に直接的又は間接的に取着された本体または装置内に共振を与えるために、音響ヘッドの作動を調節しているか否かに拘らず、音響ヘッドはジャックハンマー(jack hammer)効果を以て作動可能である。
流体の供給および/または排出にアキュムレータが関与する。
音響ヘッドは、フレームに対して少なくともある程度移動可能に該フレームに支持される。
音響ヘッドは、枢動リンク(例えばドッグボーン)またはその他のリンクによってフレームに連接されており、フレームに対して相補手段が移動可能となっている。
音響ヘッドはフレームに支持されており、かつ、不必要な衝撃がフレームに伝達されないように緩衝されている(好ましくは、この緩衝は適当な任意の選択可能なリンク機構と共に、クッションガスバッグまたは均等物の作用を含む)(好ましくは、空気バネの使用とは対照的にエアバッグが使用できる)。
音響ヘッドは、音響ヘッドの変位を制御するために、直接または間接的に操作できるように、フレームから支持されている。
音響ヘッドは、弁装置および/または弁装置を駆動するために用いられる流体モータのための無端状駆動集成体の少なくとも一部を直接的又は間接的に取付けたフレーム[例えば、移動台またはスライドまたは移動台またはスライドとしてのフレームのためのサポート]により直接または間接的に支持されている(然しながら、音響ヘッドは剛体部材によっては連接されていない)。
移動台またはスライドまたは移動台またはスライドとしてのフレームのためのサポートが、ドリルストリングおよび/またはそのためのマンドレルを回転するための油圧モータおよび/または駆動要素を(例えば柔軟な駆動手段を介して)支持しており、音響ヘッドは前記フレームによって移動可能に配設されている。
駆動装置および/またはモータは、少なくともある程度、音響ヘッドの振動から実質的に遮断されており、そのために孤立台が設けられている。
【0053】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
音響ヘッドが、フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態が可能であり、
音響ヘッド(少なくとも流体の一部を含む)の質量の少なくとも一部は使用において、少なくとも1つの弁および圧力流体の供給の作用のもとで、音響ヘッドの質量の一部であって、そこからドリルラインが音響出力を直接または間接的に受け取る質量の一部に対して往復動することができようにした音響ヘッドである。
【0054】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
相補形の受容部に互いに移動可能に設けられて、可変容量チャンバが満タン未満の場合に、可変容積チャンバ内への弁制御される流体の供給の作用によって容積が増大可能な可変容積チャンバを画成する少なくとも1つの部分を音響ヘッドが有し、
受容部または前記部分が、可変容積チャンバが膨張するとき「離反方向」(「接近方向」とは反対方向)に移動するシャットルの受容部または一部であり、
それの接近方向への動作を生起して弁装置を介して可変容積チャンバから流体を押し出すことによって、シャットルを戻すための手段が設けられており、フレームまたはシャットルの何れからも音響出力がなされないようにした音響ヘッドである。
【0055】
他の特徴によれば、本発明は、構造体(例えば、ドリルストリング)または音響入力を伝達/吸収可能な他の媒体への直接または間接的な音響入力のための出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
音響ヘッドが、シャットルと2つの要素とを有し、2つの要素の各々はシャットルと共に2つの可変容積チャンバの1つを画成し、シャットルが、可変容積チャンバの一方に供給される圧力流体および可変容積チャンバの他方から排出される圧力流体の作用のもとで、前記各要素に対して移動可能となっており、及びその逆の状態でも良く、
任意の関連する移動スライドまたはフレーム及びシャットルの何れからも直接的又は間接的に音響出力がなされないようにした音響ヘッドである。
【0056】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
音響ヘッドが可変容積チャンバを画成する少なくとも1つの要素を具備し、該要素は、互いに相対的に移動可能に他の要素内に収容されており、可変容積チャンバは、その最大容積より小さいときに、該可変容積チャンバ内に供給された圧力流体の作用によって膨張可能であり、或いは、その最小容積よりも大きいときに、従前に供給された流体が可変容積チャンバから排出可能に圧縮可能になっており、
流体の状態は、圧力および直ぐに利用可能な容積が関係する限り、チャンバの瞬間的な容積とは独立しており、
回転弁がチャンバ内への流体の流入およびチャンバからの流体の排出を制御する音響ヘッドである。
【0057】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
弁装置の制御のもとで可変容積チャンバ内に供給される圧力流体の作用のもとで最大容積よりも小さな容積状態から移動可能な可変容積チャンバを画成するように互いに移動可能な少なくとも2つの要素を音響ヘッドが有し、可変容積チャンバは、弁装置の制御のもとで可変容積チャンバから流体が排出される間、最大容積状態から他の手段によって戻されるようになっており、
(i)弁操作の前の可変容積チャンバへの前記流体の供給、または
(ii)弁操作の後の可変容積チャンバからの前記流体の排出に、弁装置の回転弁部材に設けた通路が関与する音響ヘッドである。
【0058】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
可変容積チャンバを画成するように互いに移動可能に相補形のシリンダ内に配設された少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有し、
可変容積チャンバが
(i)その許容最大容積よりも小さい場合に、可変容積チャンバ内に供給される圧力流体の作用のもとで膨張可能であり、
(ii)該チャンバから流体が排出可能な場合に機械的入力の作用のもとで許容最大容積から圧縮可能となっており、
前記機械的入力を提供しないシリンダとピストンから選択された要素から直接的又は間接的に出力がなされる音響ヘッドである。
【0059】
他の特徴によれば、本発明は、(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
音響ヘッド(少なくとも流体の一部を含む)の質量(「シャットル」)の少なくとも一部は使用において、弁の作用のもとおよびシャットルにより各ケースにおいて一部形成された可変容積チャンバに対向するための圧力流体の供給の作用のもとで、前記チャンバの一部を各々が画成する音響ヘッドの他の2つの質量に対して往復動させることができ、
音響ヘッドの他の質量の少なくとも一方から音響出力がなされるようにした音響ヘッド集成体。
【0060】
本発明は、また、上記の音響ヘッド或いは上記の音響ヘッド集成体に適した音響ヘッド、すなわちフレームを備えない音響ヘッドを具備する。
【0061】
他の特徴によれば、本発明は、本体、媒体または装置に振動入力を提供する目的で本発明の音響ヘッドまたは音響ヘッド集成体の使用を含む。
【0062】
更に他の特徴によれば、本発明による音響ヘッドまたは音響ヘッド集成体の操作を含む掘削方法を含む。
【0063】
また他の特徴によれば、本発明は、ドリルストリング、音響ヘッド(またはそのための構成要素)および(選択的に)関連したリンク機構、油圧供給源等の組合せを具備する。
【0064】
更に、他の特徴によれば、本発明は、振動装置において、
ピストンと、
チャンバを画成するチャンバ集成体であって、行程限界の間で往復するように前記ピストンが前記チャンバ内に配設され、前記ピストンの各行程限界に設けられた或いは各行程限界を超えて設けられたチャンバ端部領域を前記チャンバが有し、各チャンバ端部領域内への入口ポートとそこからの出口ポートとが設けられて成るチャンバ集成体と、
前記チャンバの入口ポートへ圧力流体を供給可能な前記チャンバ集成体に関連した流体供給集成体とを具備し、
前記入口ポートを開閉することによって、前記流体供給集成体から各前記入口ポートへの流体の移動を許容し或いは許容しない、ずれた位相とすることができる少なくとも1つの弁装置が設けられ、
前記各チャンバ端部領域の有する入口ポートと出口ポートは、
(i)入口ポートの各々は、回転弁により開いているとき、出口ポートにより提供される関連した実質的に常開の出口よりも大きくなっており、又はその逆の状態であり、及び/又は
(ii)出口ポートの各々は、同じチャンバ端部領域の入口ポートを開く位相から少なくとも実質的にずれているとき(例えば、完全に閉じられた或いは部分的に閉じられたずれた位相ではないとき)、同チャンバ端部領域からの流体の排出を可能とするために弁により開かれるようになっており、
使用に際して、チャンバ内でのピストンの迅速な往復動によって、第1の集成体、第2の集成体および/またはピストンの或いはピストンに取付けた出力部材から振動出力がなされるようにした振動装置である。
【0065】
好ましくは、想定する迅速な往復動は20〜500サイクル/秒である。
本明細書において「流体」は、液体(それに限定されないが通常は油である作動液体)、気体(例えば窒素または空気)、液体と空気の混合物、液体と粒子の混合物、気体と粒子の混合物、または、他の適当な組合せ、例えば、異なる液体から成るエマルジョンや混合気などである。
【0066】
(好ましくは、ピストンの直線動作軸に実質的に垂直な回転軸を有した)単一の回転弁装置を選択的に配設することができる。
【0067】
好ましくは、前記弁装置は、単一の円周上に配設された複数の開口部を設けた回転弁部材を有し、前記開口部が、入口ポートと、弁部材において入口ポートを閉じる開口部間の領域とを開くようになっている。
【0068】
好ましくは、前記入口ポートの各々に対する効果は、一連の開口部によって入口ポートが「開かれ」、「閉じられ」そして「開かれて」おり、その際位相がずれて、他の入口ポートが、弁部材のそれぞれの直径方向において対向する閉じられた領域および該領域間の開口部によって、「閉じられ」、「開かれ」そして「閉じられ」ている。
【0069】
他の特徴によれば、本発明は、振動装置において、
ピストンと、
チャンバを画成するチャンバ集成体であって、行程限界の間で往復するように前記ピストンが前記チャンバ内に配設され、前記ピストンの各行程限界に設けられた或いは各行程限界を超えて設けられたチャンバ端部領域を前記チャンバが有し、各チャンバ端部領域への入口ポートと各チャンバ端部領域からの出口ポートとが設けられて成るチャンバ集成体と、
前記チャンバの入口ポートへ圧力流体または使用に際して受け容れた圧力流体を供給可能な前記チャンバ集成体に関連した流体供給集成体と、
出口ポートから流体を収集するための(かつ、好ましくは、収集した流体を再使用のために圧力流体源を介して供給可能な)前記チャンバ集成体に関連した流体収集集成体と、
各前記入口ポートを開閉することによって、前記流体供給集成体から各前記入口ポートへの流体の移動を許容し或いは許容しない、ずれた位相とすることができる第1の回転弁と、
各前記出口ポートを開閉することによって、前記チャンバから各前記出口ポートを介して流体の移動を許容しない或いは許容する、ずれた位相とすることができる第2の回転弁と、
前記第1の回転弁を回転させる第1の駆動装置と、
前記第2の回転弁を回転させる第2の駆動装置と、
チャンバ端部領域の各々につき、関連した出口ポートが閉じられている間、入口ポートが概ね開かれ、及びその逆の状態を可能にし、更に各チャンバ端部領域の開閉状態が他のチャンバ端部領域の状態とは概ね位相がずれるようにし且つ前記第1と第2の駆動装置間に設けられるタイミングリンクとを具備し、
使用に際して、チャンバ内でのピストンの迅速な往復動によって、第1の集成体、第2の集成体および/またはピストンの或いはピストンに取付けた出力部材から振動出力がなされるようにした振動装置である。
【0070】
「駆動装置」との用語は、専用または専用ではない駆動装置を含み、(例えば油圧モータや電動モータにより)[直接または間接的に]駆動されて回転弁を回転させることのできる伝達要素または伝達集成体とすることできる。
【0071】
「タイミングリンク」は、一方の駆動装置を駆動し順次他方の駆動装置を駆動する駆動リンクとすることができる、或いは、好ましくはこうした駆動リンクである。
【0072】
好ましくは、前記駆動装置間のタイミングリンクがプーリ、スプロケット等を接続するベルトまたはチェーンである。
【0073】
好ましくは、流体供給集成体は、加圧された流体を受け容れるが、それ自体は流体を加圧しない。
【0074】
好ましくは、前記振動装置が、前記加圧流体を供給する遠隔油圧回路に接続されるように適合している。
【0075】
好ましくは、前記振動装置は、動きの所望の振幅および/または共振出力を、供給される圧力流体の圧力および/または体積の制御、および/またはタイミングリンクおよび駆動装置の制御によって提供するように、調整可能である。
【0076】
好ましくは動作軸は直線である。
好ましくは、ピストンは、(回転の必要はないが、ベアリング又はその他の包囲部材内でスライドできるように)支持された2つの延長部を有する。
【0077】
好ましくは、前記延長部の一方は出力部材である。
好ましくは、入口ポートは動作軸に関してチャンバの側位に配設されている。
好ましくは、出口ポートは動作軸に関してチャンバの側位に配設されている。
好ましくは、(本発明の何れの特徴にも拘らず含まれる)ピストンは、出力部材を支持する。
【0078】
本発明の形態には、ピストンまたはピストン集成体の延長部を出力部材とすることができようにしたものがあり、ピストンそれ自体が直線方向に案内されるが、ピストン集成体の少なくとも1つの突出端部が出力を提供するために設けられる。
【0079】
本発明の形態には、上記突出端部および/または実際上ピストンそれ自体は完全に独立した流体供給用管路として作用し、例えば、気体、液体その他の材料を、使用に際して出力部材と関連するドリルストリングから上下に導くことが望ましくても良く、こうした流体は振動装置の作動流体から独立している。
【0080】
更に他の特徴では、本発明は、本発明の関連する振動装置を含む構造、集成体または部材を振動させ、且つ振動を誘導するように振動装置を操作する方法である。
【0081】
更に他の特徴では、本発明は、本発明による振動装置の使用を含む杭打ち、掘削、及び/又は穴あけ方法である。
【0082】
更に他の特徴では、本発明は、例えばドリルヘッド、ドリルストリングおよび作動流体としての圧力流体を供給する自動車その他の原動機を含むことのできる本発明の振動装置を含む適当な杭打ち装置、掘削装置または穴あけ装置である。
【0083】
本明細書において「シャットル」および「ピストン」は、本明細書で移動する物および移動しない物に関して想定される最も広い意味で使用される。
本明細書において「および/または」との語は、「および」または「または」若しくは文脈が許す場合にはその双方を意味する。
本明細書において「具備する」または「具備している」との語は、「含む」または「含んでいる」の意味とすることができる。
本明細書において「(複数)」との語は、単一および複数の双方の意味とすることができる。
本明細書において「ピストンの行程限界」との語は、直線状の行程の限界または湾曲した行程の限界(例えば、固定された或いは移動する枢動軸又はその他の支持部材に関して揺動するピストンの行程を含み得る)の意味とすることができる。
【0084】
本明細書において、流体供給集成体からの流体の移動を許容し或いは許容しないことに関連して「位相がずれて」又は「ずれた位相」との語は、回転弁の開口部によって一方の端部領域内に流体が流入可能となり、他方の端部領域の入口ポートが同じ回転弁または別の回転弁によって実質的に閉鎖されていることを意味する。
本明細において、同一のチャンバ端部領域の入口ポートおよび出口ポートに関して「位相がずれて」又は「ずれた位相」との語は、好ましくは、然しながら必ずしもそうする必要はないが、入口ポートが回転弁によって閉じられ且つ出口ポートが開いていることを意味する。
「位相がずれている」又は「ずれた位相」との語は、その定義された形態において、重なり合いがないこと(すなわち、部分的に開き部分的に閉じている状態ではない)と、一部重なっていることの双方を意味する。
【0085】
本明細において、チャンバ内で往復動するピストンに関連して「迅速」との語は、手持の応用例および「音響掘削または音響穴あけ」の場合への使用へ出力振動を提供するシャットルの動作速度が少なくとも数サイクル/秒であることを含む。一例として、これに限定されないが、数サイクル/秒は、好ましくは20サイクル/秒よりも高い。数百サイクル/秒、例えば、千サイクル/秒または数千サイクル/秒までも考えられる。例えば、流体として圧力液体を用いることができ、例えば、(掘削機の作動流体には一般的なように)約200barでシャットルを約200サイクル/秒にて作動可能である。
好ましくは、迅速な往復動は20〜500サイクル/秒である。
【0086】
本明細書で用いられているように、「流体」は液体(必ずしもそうである必要はないが、圧力液体は通常油である)、気体(例えば窒素または空気)、液体と空気の混合物、液体と粒子の混合物、気体と粒子の混合物、または、他の適当な組合せ、例えば、異なる液体から成るエマルジョンや混合気などである。
「掘削機」との語は、通常掘削機と考えられている装置に加えて、油圧源、電源、空圧源、又はその他の任意の動力源を意味する。
任意のシリンダまたはチャンバに関連した「ヘッド」または「ヘッド付き」との語は、ヘッド、シリンダおよびピストンの内の任意の1つまたは複数を介して弁装置が設けられているか否かに拘らず、チャンバが静止した及び/又は移動する「ピストン」により閉じられていることを意味する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0087】
本発明の好ましい形態では、2つの可変容積チャンバを具備し、各々は他方に関して位相がずれるように作動し、供給された流体の弁により制御される圧力および体積のもとで、正の動力を供給して各々のチャンバを一層大きな容積にし、以て、他の可変容積チャンバへの膨張効果からではなく、同一チャンバの容積を縮小するために直接的な駆動力を提供する流体を排出する必要性を無くすようにしている。使用に際しては、何れのチャンバも内部に液体/流体が入っていないことが好ましい。
【0088】
図1に示す構成において、
1はピストン集成体(アッセンブリ)、
2は静止バルブブロック集成体(アッセンブリ)、
3はOリング、
4はキャップスクリュー、
5はベアリングブロック、
6はキャップスクリュー、
7はキャップスクリュー、
8は上中央ブロック、
9は下中央ブロック、
10はナット、
11はワッシャ、
12は弁軸、
13は球面ローラスラストベアリング
14はシングルリップシール
15は同期駆動プーリー
16はテーパロックブッシュ
17はOリング
18はOリング
19は弁軸ブッシュハウジング集成体(アッセンブリ)
20は静止バルブブロックスペーサ
21はキャップスクリュー
22は弁軸ブッシュ集成体(アッセンブリ)
23はキャップスクリュー
24はピストンシールリム
25はベアリングブロックシールリム
26はタイヤ
27はベアリングケージ
28はOリング
29はプラスチックピストンスペーサ
である。
【0089】
図5に示す構成を参照すると、第1の可変容積チャンバ30および第2の可変容積チャンバ31が示されている。タイヤ状の連結部32、33によって、部分34、35を含むピストンがシャットル36に連結されている。殆どの運転において、動作振幅は比較的小さいと考えられる。好ましくは、変動範囲は1mm〜数cmであるが、音響ヘッドが大きければ一層大きく変動することもできる。振動数は数Hzから数千Hzとすることができる。
【0090】
各チャンバは、構成要素34、35のピストン部により画成されており、該構成要素の各々は、ピストンリングを設けることなく圧力低下周溝を具備することが好ましい。こうして、振動によってリングが損傷することがなくなり、かつ、供給された流体によって、ピストンと静止バルブブロック37、38との間がある程度潤滑されることが期待できる。静止バルブブロック37、38の各々は、ポートを有し、かつ、回転弁部材つまり回転弁軸39、40の各々と協働して、近傍の可変容積チャンバ30、31への流体の流出入を可能としている。
【0091】
各回転弁軸39内には通路が軸方向に形成されており、そこから該通路は径方向に向きを変え、収集チャンバへ流体を戻すために用いられ、流体は、図5に示すように、そこから(例えばポンプによって)戻される。油入口ラインが通路を介して回転弁部材39または40の外部に設けられた弁装置に連通している。
【0092】
独立した流体供給装置(図5には示されていない)が油圧モータ41のために用いられる。該油圧モータは、部材42および無端駆動ベルトまたは均等物43を介して、回転弁部材39、40の各々を駆動する。こうした油圧モータは、好ましくは、シャットルの動作が関連する限り、音響ヘッドを付勢する目的で供給される流体の体積とは別に提供される流体の供給を受ける。
【0093】
41、42、43を含む構成は、フレーム45に対してスライド44に取付けられており、該フレームは音響ヘッドを直接または間接的に支持する。フレーム45は、それ自体、支持レールまたはその他の構造46上で、好ましくは該支持レールその他の構造に対して所定の範囲内でスライド自在の移動台として構成可能である。
【0094】
望ましい場合には、スライド44およびレール又はその他の構造46は、連接することができる。
図6には、油圧モータ49(独立の油圧送り)により駆動される駆動ベルト、駆動チェーンまたは均等物48により回転するようにしたドリルストリングマンドレルまたは均等物47を有した音響ヘッドが示されている。マンドレル47を任意に回転させることにより、取付けられたドリルストリングが回転または動作し、一方、マンドレルまたは均等物47は、音響ヘッドの近位のピストンまたは補完手段の動作によって(直接または間接的に)振動する。
【0095】
こうした近位のピストン、ピストン集成体または補完手段は、フレーム45に対して少なくとも長手方向に所定の範囲で移動可能なように好ましく支持され、かつ、この目的のために案内リンクが好ましく設けられる。例えば、音響ヘッドの両側部に設けられたリンク50、51が、軸52、53により音響ヘッドに連結され、軸54、55によりフレーム45に連結されている。同時に、圧縮スプリング56、57が、エアーバッグ58、59と共に移動範囲を限定する。これらが、音響ヘッドとフレーム45との間、更には移動台またはサポート44、46との間にクッション効果または緩衝効果を提供する。
【0096】
従って、前記リンク機構によって、さもなければ添付図面には示されていない柔軟な装置およびホースおよび/またはリンク機構の結果として、ドッグボーンリンク(dog bone links)状の回転が可能となり、同時に、シャットル36がフレームおよび/またはスライドつまり移動台44、46に直接接触することなく、音響ヘッド全体が軸方向に変位可能となる。
【0097】
意図せず連結部が外れることを防止するために、好ましくは、全ての連結部(油圧を含む)は、柔軟な耐振動性のホースとする。
【0098】
本発明の音響ヘッドは、共振のためにドリルストリングを調節することなく、ジャックハンマー(jack hammer)効果によって起動することができる。その後の制御は、(a)回転弁(ロータ)の速度および/または(b)流体(例えば油)の体積とすることができる。これにより、ドリルストリング長さに依存することなく動力を加えることを可能としながら、振動数を変えることが可能となる。高速移動する音響ヘッドシャットル又は共振器に影響を与えることなく、ドリルストリングに対してトルク及び圧力を作用させることができる。これにより、大きな掘削制御が可能となる。
【0099】
シャットル油の供給源から独立したロータ制御用システム、第一に音響的衝撃を除いた音響ヘッドの振動遮断、フレーム構造内のフレーム、および、短い油衝撃行程は非常に有利である。
【0100】
図7から図9Aを参照して既述した流れの可能性を有した装置に関してサイクルの作用を説明する。図1から図9Aに示したような装置は、例えば約1.5mの長さで、シャットルは例えば0.1mm〜15mmの動作(振幅)を有し、動作パラメータによって振幅は影響される。
【0101】
動作は、図7において示されているシナリオ(A)(すなわち図7A(Fig.8′)、7B(Fig.9′)など)のような直接ミリ秒範囲の動作とすることができるが、それに替えて図8A、9Aのような条件であるシナリオ(B)とすることもでき、各々の場合において、以下の図9、8の条件で必要な瞬間的な動作を可能とするために、油圧回路にはアキュムレータを設ける必要がある。
【0102】
図10から図13に示す本発明の実施形態による装置は、例えば、掘削機(或いは他の車両または独立した原動機)からの油圧システムによって好ましく駆動される。従って、本明細書中で参照される様々な加圧流体源および容器は、該装置を接続することのできる供給掘削機等の加圧流体源および容器である。また、各チャンバの端部領域に交互に流体を独立に供給することに加えて、複数の回転弁または複数の回転弁の1つに1つの油圧駆動力を独立に提供する(従って、順々のタイミングまたは同期した関係)ために必要であるような止め弁や絞り弁を設けた迂回路をこうした加圧流体の装置への流入路に設けることもできる。
【0103】
図10に示す実施形態では、ピストン60は、軸方向に移動可能なように支持された延長部61を有している。ピストンおよび延長部の断面が円形であれば、
チャンバ集成体62によって画成されるチャンバ内で回転できるかどうかは問題ではない。
【0104】
図10の実施形態から理解されるように、入口ポート65、66に連通可能な第1と第2のチャンバ端部領域63、64が設けられている。
【0105】
ピストン60の動作軸に垂直な軸を中心として実質的に回転するように、回転弁66が設けられており、該回転弁は、同じ半径領域に開口のない部分67と、複数の開口部68とを有している。
【0106】
これらの開口部68の1つ(参照符号68Aにより指示されている)が、流体供給集成体の加圧液体供給チャンバ69をチャンバ端部領域63に連通させ、一方、チャンバ端部領域64は、位相が合っていない(ずれている)(つまり、第1の入口ポート65は開いているが、第2の入口ポート66は部分67によって閉鎖されている)ために第2の入口ポート66連通していない。その後逆の状況とすることにより、各チャンバ端部領域を交互に流体供給することが可能となる。
【0107】
図10に示すように、チャンバ端部領域63のための第1の排出ポートまたは出口ポート70と、チャンバ端部領域64のための第2の出口ポート71が設けられている。これらのポートが常に開いていることが好ましい図10に示す状態では、第2の回転弁ではない手段(この場合は開口部72、73を有したプレート)によって、開口部68及びポート65または66からは、油圧戻り回路の一部としての対応する開口部72または73からの排出量よりも大きな流量で確実に流入する。
【0108】
流体供給集成体74は、作動流体がチャンバ69へ供給され、そこから、チャンバ端部領域63、64の何れか一方へ供給され、更にそこから、出口ポート(70、72、ある場合には71、73)を介して、例えば掘削機のポンプシステムへ戻るようにして、作動流体の供給を受けることは当業者に理解されよう。同じ作動流体をチャンバ69へ戻すため、或いは、望ましいと考えられるときには、回転弁66を駆動するための油圧モータへ供給するように迂回路に作動流体を流すために、該装置は上記掘削機に接続することができる。
【0109】
本発明の一層好ましい形態を図12に示す。この実施形態は、図10と同様に、チャンバ端部領域78、79を画成するピストン75および回転支持された延長部76、77を有し、チャンバ端部領域は、図10の実施形態と同様に設けられた開口部と非開口部とを有した回転弁80によって制御可能となっている。チャンバ82を備えた集成体(アッセンブリ)81は加圧流体を受け容れて、第1と第2のチャンバ端部領域78、79の一方へ、次いで他方へ選択的に移動可能となっている。
【0110】
回転弁部材83が回転弁80の回転に合わせて動作し、ピストンが往復動作するように、噴射の位相にずれた位相関係で、作動流体をチャンバ78、79の一方から、次いで他方から排出する。排出回転弁83は、好ましくは回転弁80と同じ速度で回転し、開口部の間隔がチャンバ78、79からの各出口に適合するようになっている。
【0111】
図11には、上記開口部が明確に図示されており、図11において、入力回転弁80の1つの開口部85が合っていないことからポート84が閉じられ、チャンバ端部領域86の出口ポート85が開口部87に一致して、流体収集集成体89のチャンバ88内に作動流体が流出し、そこから、例えば掘削機を介して戻されて再び圧送して利用されるようになっている。
【0112】
図13の構成は台上試験装置を示しており、電動モータ90(理想的には使用に際して油圧モータとする)によって第1の回転弁(図示せず)を回転する駆動集成体が直接駆動され、順にリンクベルト91、誘導シャフト92および第2のリンクベルト93によって他方の回転弁(図示せず)が駆動され、これによって、適切な振動動作が作られ(ピストンの往復動作によって生成される)、回転支持された出力部材94に伝達される。
【0113】
こうして、適切なタイミングによって必要な振動が生成される。掘削機が本発明の装置へ一定の圧力、流量の作動流体を提供可能であり、一方で回転弁を回転させる油圧モータに作動流体を供給可能な迂回路が設けられ、他方で、動作に合わせて或いは動作に同期して作動する回転弁によってピストンの一方側へ選択的に作動流体を供給可能である場合に、単純な制御が適用される。これは、従前に開示されているどの従来技術よりも可動部がより少なく、許容誤差がより低くてよく、非常に簡単になる。
【0114】
例えば、一方の端部の入口ポートが回転弁により閉鎖されると、作動流体は流出できなくなり、端部領域に供給することによっては何も生じない。然しながら、反対に、他方の端部が部分的に或いは完全に開いていれば、そうはならない。
【0115】
従って、入力回転弁が回転すると、作動油は、ピストンチャンバ端部領域に流入し、ピストンを行程の終端へと押圧する。他方の回転弁とタイミングを合わせて或いは同期して回転弁が回転を継続することによって、「使用済」の作動油は排出可能となる。同時に、或いは、順次に(又は両方で)第1の回転弁は作動油をピストンの他端へ供給してピストンが押し戻される。
【0116】
タイミングベルトを介して油圧を駆動することによって、回転弁が低速回転する場合(例えば10rpm)ピストンは低速で往復動するが、回転弁が、例えば1000rpmで回転すると、ピストンは約1秒間に200回動作する。従って、種々の地盤条件に対するタイミングは、油圧モータへの流体の入力を制御することによって、同期する回転弁の速度を操作して、簡単に都合良く達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】図1は、各チャンバのための弁装置の一部として同軸に配設された回転弁部材を有した本発明による音響ヘッドの三次元断面図(上側の相補形部材またはピストンは図示されていない)である。
【図2】図2は、図1と同様に中心軸線で1/4円弧部分を破断して示す図1の装置の頂面図である。
【図3】図3は、側面が示された図2の装置の正面図である。
【図4】図4は、図3の装置の矢視AAの方向に見た端面図である。
【図5】図5は、図1〜図4の音響ヘッドの中心線に沿う側断面図である。
【図6】図6は、本発明による好ましいフレームおよび補器を示す図であり、(一例としてドリルストリングを駆動するための)第1の相補手段により或いは第1の相補手段から直接振動させるべき本体への連結のためのマンドレルが示されている。
【図7】図7は、2つのシナリオ(A)図7A(Fig.8′)、図7B(Fig.9′)等の往復動および(B)図8、図8A、図9、図9A、図8、図8A、図9、図9A等の往復動に基づく、対向ピストン変形例(すなわち、複数の相補形可変容積チャンバを有している)のためのシャットル動作の時間変化を示す図である。
【図7A】図7A(Fig.8′)は、右方へ移動する装置の流れ図である。
【図7B】図7B(Fig.9′)は、左方へ移動する装置の流れ図である。
【図8】図8は、図7A(Fig.8′)と同様の流れ図である。
【図8A】図8Aは、瞬間的に油の供給圧力が合致し、かつ、油システム(図示せず)のアキュムレータに依存しているが、シャットルの動作が瞬間的に図9の状態へ先行している状態の流れ図である。
【図9】図9は、図7B(Fig.9′)と同様の流れ図である。
【図9A】図9Aは、図8Aと同様の流れ図であり、(同一の或いは異なる、好ましくは異なる)アキュムレータに依存しているが、シャットルの動作が瞬間的に図8の状態へ先行している状態の流れ図である。
【図10】図10は、入口ポートの開閉を制御する単一の回転弁と、開いている入口ポートよりも小さいが常開の出口ポート構造とを有した本発明の1つの実施形態の断面図である。
【図11】図11は、入口ポートと出口ポートの各々に1つずつの、2つの回転弁を有し、入口ポートと出口ポートの大きさを異にする必要のない、本発明の1つの形態を示す図である。
【図12】図12は、図11の実施形態の他の断面図である。
【図13】図13は、図11に示した機構に依存した他の実施形態を示しており、図示するように、例えば電気モータまたは油圧モータによる入力によって、双方の回転弁の回転速度を制御可能に、1または複数のタイミングベルトおよび/または遊動軸によって互いにタイミングをとるようにした、各回転弁のスプロケット又はその他の駆動装置が配設可能となっている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動(例えば音響)出力を生成するための装置において、この装置は、
シャットルと、
前記シャットルと接触して第1の圧力チャンバを画成する第1の相補部材と、
前記シャットルと接触して第2の圧力チャンバを画成する第2の相補部材と、
前記第1の圧力チャンバへの流体の流れおよび前記第1の圧力チャンバからの流体の流れを制御する第1の弁装置と、
前記第2の圧力チャンバへの流体の流れおよび前記第2の圧力チャンバからの流体の流れを制御する第2の弁装置と、
各第1と第2の弁装置が各チャンバへ流体を流入させ或いは流入させないように、シャットルへの1または複数の加圧流体の供給部またはそのための接続部と、
各第1と第2の弁装置が各チャンバから流体を流出させ或いは流出させないように、前記シャットルへの1または複数の加圧流体の排出部またはそのための接続部と、を具備しており、
前記相補部材に対する前記弁装置およびシャットルの動作は、前記第1の弁装置が前記第1のチャンバへ流体の流入を許容し、以て第1のチャンバおよび該チャンバ内の流体の体積の双方の膨張を許容し、前記第2の弁装置が前記第2のチャンバからの流体の流出を許容し、それによって、第2のチャンバおよび該チャンバ内の流体の体積の双方の圧縮を許容する等、シャットルの動作が交替するようになっており、
前記シャットルからではなく、(直接または間接的に)前記相補部材の一方又は他方(又は両者)から出力されるようになっている装置。
【請求項2】
振動(例えば音響)出力を生成するための装置において、この装置は、
シャットルと、
前記シャットルと接触して第1の圧力チャンバを画成する第1の相補部材と、
前記シャットルと接触して第2の圧力チャンバを画成する第2の相補部材と、
前記第1の圧力チャンバへの流体の流れおよび前記第1の圧力チャンバからの流体の流れを制御する第1の弁装置と、
前記第2の圧力チャンバへの流体の流れおよび前記第2の圧力チャンバからの流体の流れを制御する第2の弁装置と、
各第1と第2の弁装置が各チャンバへ流体を流入させ或いは流入させないように、シャットルへの1または複数の加圧流体の供給部またはそのための接続部と、
各第1と第2の弁装置が各チャンバから流体を流出させ或いは流出させないように、前記シャットルへの1または複数の加圧流体の排出部またはそのための接続部と、を具備しており、
前記相補部材に対する前記弁装置およびシャットルの動作は、前記第1の弁装置が前記第1のチャンバへ流体の流入を許容し、以て第1のチャンバおよび該チャンバ内の流体の体積の双方の膨張を許容し、前記第2の弁装置が前記第2のチャンバからの流体の流出を許容し、それによって、第2のチャンバおよび該チャンバ内の流体の体積の双方の圧縮を許容する等、シャットルの動作が交替するようになっており、
(a)前記第1と第2の相補部材およびシャットルは、同軸に配設されていることと、
(b)前記シャットルからではなく、(直接または間接的に)前記相補部材の一方又は他方(又は両者)から出力されことと、
(c)音響ドリル(もしくは均等物)のために使用する際には、音響ヘッドが、ドリルストリング(または振動させるべき均等手段)とは独立したシャットルを有することと、
(d)シャットルまたは音響ヘッドを貫通するドリルロッドまたはロッド延長部を備えない(これによって、望ましい場合には、ドリルストリングまたは振動を受けるべき他の手段に動力を伝達するために複数の音響ヘッドを使用可能とする)ことと、
(e)第1と第2の相補部材がピストンである或いはピストンを含むことと、
(f)第1と第2の相補部材が周溝を備えるがピストンリングを取付けていないピストンである或いは該ピストンを含むことと、
(g)弁装置が、チャンバへの1または複数の固定ポートを開閉する複数のポートを有した回転弁部材を含むことと、
(h)各(又は共通の)弁装置が、流体の排出または供給(好ましくは排出)を許容する軸方向の通路を含んだ回転弁部材を含むことと、
(i)弁装置の各々が、共通の回転軸上で互いに位相をずらして操作される回転弁部材を含むことと、
(j)弁部材の各々が、流体の供給、排出とは独立して駆動されることと、
(k)弁装置への供給圧力および/または流量、および/または、弁装置からの排出の圧力および/または流量とは独立に弁装置を制御することにより、シャットル動作の振幅を、シャットルの往復動作の周波数とは独立して調整可能であることと、
(l)弁装置はチャンバの近傍に配設されており、これによって、(例えば、ピストンを付勢するための入力流体の衝撃波の時間を短縮可能とし、(好ましくは、望ましい場合には、一層高い周波数での操作を可能とし、一層短い行程または振幅での共振を可能とし、一層高い効率を与え、および/または、一層高い柔軟性と汎用性とを与えるために))弁装置による弁動作と該近傍のチャンバへ導入される流体の作用との間の最短距離を最適化することと、
(m)チャンバから排出された流体はシャットルを動かす動力として用いられないことと、
(n)音響ヘッドへ戻すために流体を利用可能とする(例えばポンプにより)前に、望ましい場合には、排出された流体は実質的に周囲圧力とすることと、
(o)流体は、液体を主要とするが、チャンバ内にある程度弾力効果を与えるために気体(例えば、空気)を含んでも良いことと、
(p)(例えば、振動されるべき装置が増大した負荷を受けるとき、供給される流体の圧力を増加しなければならない従来技術のシステムとは異なり)供給装置は一定圧力または低圧で高流量の装置であることと、
(q)例えば、バウンドドリルストリングに取付けた場合のように、第1と第2の相補手段の一方または双方が動作しない場合でも、シャットルは移動可能となっていることと、
(r)(ドリルストリングのように)相補手段の一方または双方に直接的又は間接的に取着された本体または装置内に共振を与えるために、音響ヘッドの作用を調節しているか否かに拘らず、音響ヘッドはジャックハンマー効果を以て作用可能であることと、
(s)流体の供給および/または排出にアキュムレータが関与することと、
(t)音響ヘッドは、フレームに対して少なくともある程度移動可能に該フレームに支持されることと、
(u)音響ヘッドは、枢動リンク(例えば、ドッグボーン)またはその他のリンクによってフレームに連接されており、フレームに対して相補手段が移動可能となっていることと、
(v)音響ヘッドはフレームに支持されており、かつ、不必要な衝撃がフレームに伝達されないように緩衝されていることと(好ましくは、この緩衝は選択可能で適当な任意のリンク機構と共に、クッションガスバッグまたは均等物を含む)(好ましくは、空気バネの使用とは対照的にエアバッグが使用できる)、
(w)音響ヘッドは、音響ヘッドの変位を制御するために、直接または間接的に操作できるように、フレームから支持されていることと、
(x)音響ヘッドは、弁装置および/または弁装置を駆動するために用いられる流体モータのための無端状駆動集成体の少なくとも一部を直接的又は間接的に取付けたフレーム[例えば、移動台またはスライド、または移動台またはスライドとしてのフレームのためのサポート]により直接または間接的に支持されている(然しながら、フレームは、剛体部材によって音響ヘッドに連接されていない)ことと、
(y)移動台またはスライド、または移動台またはスライドとしてのフレームのためのサポートが、ドリルストリングおよび/またはそのためのマンドレルを回転するための油圧モータおよび/または駆動要素を(例えば、柔軟な駆動手段を介して)支持しており、音響ヘッドは前記フレームによって移動可能に配設されていることと、更に
(z)駆動装置および/またはモータは、少なくともある程度、音響ヘッドの振動から実質的に遮断されており、そのために孤立台が設けられていることと、
を含む特徴の1または複数若しくは全てを備えた装置。
【請求項3】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドと、を具備しており、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態でも良く、
相補形のシリンダ内に互いに移動可能に設けられて、チャンバの容積が満タン未満の場合に、可変容積チャンバ内への流体の供給の作用によって容積が増大可能な可変容積チャンバを画成する、少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有し、
往復動するシャットルの一部分に関して、シリンダは、可変容積チャンバが膨張すると、遠ざかる方向になり、
シャットルを戻して、従ってヘッド付きのシリンダにより、弁装置を介して可変容積チャンバから流体を押し出すための手段が設けられている音響ヘッド集成体。
【請求項4】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドと、を具備し、
音響ヘッドがフレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、
音響ヘッドが可変容積チャンバを画成する要素を具備し、該要素は、ヘッド付きの相補形のシリンダ内に移動可能に配設されたピストンを有し、一方の可変容積チャンバ内に供給された圧力流体の作用によって前記ピストンは移動して、従前に供給された流体が他方の可変容積チャンバから排出されており、及びその逆の状態でも良く、
各チャンバを画成する要素の一部が往復するシャットルとなっている音響ヘッド集成体。
【請求項5】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
ヘッド付きのシリンダ内に配設され互いに離間配置された一対のピストンを音響ヘッドが有し、
前記ヘッド付きのシリンダの各々が弁装置を有し、以て、ピストンによってヘッド付きのシリンダに関して可変容積が画成され、その結果、可変容積チャンバへの流体の供給および/または可変容積チャンバからの流体の排出が少なくとも部分的に弁装置に依存し、
ヘッド付きのシリンダの弁装置は互いに位相がずれており、流体の供給によって少なくとも部分的にチャンバの容積が増大し、それに対応して他方の容積が減少しており、及びその逆の状態でも良い音響ヘッド集成体。
【請求項6】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態でも良く、
可変容積チャンバを画成するように相補形のヘッド付きシリンダ内に配設され、前記チャンバ内へ供給される圧力流体または可変容積チャンバから排出される圧力流体の作用のもとで互いに移動可能な少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有し、
可変容積チャンバ内への、または、可変容積チャンバからの供給状態が回転弁の制御のもとにあるようにした音響ヘッド集成体。
【請求項7】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドがフレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態でも良く、
可変容積チャンバを画成するように相補形のヘッド付きシリンダ内に配設され、弁装置の制御のもとで前記チャンバ内へ供給される圧力流体または可変容積チャンバから排出される圧力流体の作用のもとで互いに移動可能な少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有し、
(i)弁操作の前の可変容積チャンバへの前記流体の供給、または
(ii)弁操作の後の可変容積チャンバからの前記流体の排出に、弁装置の回転弁部材に設けた通路が関与する音響ヘッド集成体。
【請求項8】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態も可能であり、
可変容積チャンバを画成するように相補形のヘッド付きシリンダ内に配設され、前記チャンバ内へ供給される流体または可変容積チャンバから排出される流体の作用のもとで互いに移動可能な少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有する音響ヘッド集成体。
【請求項9】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態も可能であり、
可変容積チャンバを画成するように相補形のヘッド付きシリンダ内に配設され、前記チャンバ内へ供給される流体または可変容積チャンバから排出される流体の作用のもとで互いに移動可能な少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有し、
制御可能な回転弁の作用のもとで可変容積チャンバ内への供給および/または可変容積チャンバからの排出がなされる音響ヘッド集成体。
【請求項10】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態も可能であり、
音響ヘッド(少なくとも流体の一部を含む)の質量の少なくとも一部は使用において、少なくとも1つの弁および圧力流体の供給の作用のもとで、音響ヘッドの質量の一部であって、そこからドリルラインが音響出力を直接または間接的に受け取る質量の一部を往復動させることができるようにした音響ヘッド集成体。
【請求項11】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及びその逆の状態でも良く、
可変容積チャンバを画成するように相補形の受容部内において、前記可変容積チャンバが満タンより少ない状態の場合に、容積膨張が可能な前記可変容積チャンバ内への弁による制御可能な流体供給の作用のもとで互いに移動可能な少なくとも1つの部分を音響ヘッドが有し、
前記受容部または前記一部は、可変容積チャンバが膨張するとき「離反方向」(「接近方向」とは対向する方向)に移動する、シャットルの受容部または一部であり、更に、それの接近方向の動きを引き起こすことによりシャットルを戻して、それにより流体を可変容積チャンバから弁装置を経由し排出するための手段が設けられており、
音響出力は、フレームからもシャットルからも生成されない、音響ヘッド集成体。
【請求項12】
構造体(例えば、ドリルストリング)または音響入力を伝達/吸収可能な他の媒体への直接または間接的な音響入力のための出力を生成するために適した音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドと、を具備し、
音響ヘッドが、フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態が可能であり、
音響ヘッドが、シャットルと2つの要素とを有し、2つの要素の各々はシャットルと共に2つの可変容積チャンバの1つを画成し、シャットルが、可変容積チャンバの一方に供給される圧力流体および可変容積チャンバの他方から排出される圧力流体の作用のもとで、前記各要素に対して移動可能となっており、及びその逆の状態でも良く、
フレームまたはシャットルの何れからも、直接または間接的に音響出力がなされないようにした音響ヘッド集成体。
【請求項13】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
各々がシャットルに関連した間隔の開いた一対の部分または要素(部分)を音響ヘッドが有し、
前記部分の各々に対するシャットルの位置の結果として、可変容積チャンバがシャットルと共に前記部分の各々によって画成され、一方のチャンバが最大許容容積にあるとき他方のチャンバは最小許容容積にあるように及びその逆の状態であるように、シャットルは弁装置を有しており、
第1のチャンバに流体を供給すると共に第2のチャンバから排出し、また、流体を第2のチャンバに供給すると共に第1のチャンバから排出することを繰り返すことにより、シャットルは前記部分に関して静止から動作して、その後、往復動作しており、
(a)前記第1と第2の要素およびシャットルは同軸に配設されており、
(b)前記シャットルからではなく、(直接または間接的に)相補部材から出力され、
(c)音響ドリル(もしくは均等物)のために使用する際には、音響ヘッドが、ドリルストリングまたは(振動させるべき)均等手段とは独立したシャットルを有し、
(d)シャットルまたは音響ヘッドを貫通するドリルロッドまたはロッド延長部を備えず(これによって、望ましい場合には、ドリルストリングまたは振動を受けるべき他の手段に動力を伝達するために複数の音響ヘッドを使用可能となる)、
(e)第1と第2の相補部材がピストンであるか或いはピストンを含み、
(f)第1と第2の相補部材が周溝を備えるがピストンリングを取付けていないピストンであるか或いは該ピストンを含み、
(g)弁装置が、チャンバへの1または複数の固定ポートを開閉する複数のポートを有した回転弁部材を含み、
(h)各(または共通の)弁装置が、流体の排出または供給(好ましくは排出)を許容する軸方向の通路を含んだ回転弁部材を含み、
(i)弁装置の各々が、共通の回転軸上で互いに位相をずらして操作される回転弁部材を含み、
(j)弁部材の各々が、流体の供給、排出とは独立して駆動され、
(k)弁装置への供給圧力および/または流量、および/または、弁装置からの排出の圧力および/または流量とは独立に弁装置を制御することにより、シャットル動作の振幅を、シャットルの往復動作の周波数とは独立して調整可能であり、
(l)弁装置はチャンバの近傍に配設されており、これによって、(例えば、ピストンを付勢するための入力流体の衝撃波の時間を短縮可能とし、(好ましくは、望ましい場合には、一層高い周波数での操作を可能とし、一層短い行程または振幅での共振を可能とし、一層高い効率を与え、および/または、一層高い柔軟性と汎用性とを与えるために))弁装置による弁動作と該近傍のチャンバへ導入される流体の作用との間の最短距離が最適化され、
(m)チャンバから排出された流体はシャットルを動かす動力として用いておらず、
(n)音響ヘッドへ戻すために流体を利用可能とする(例えばポンプにより)前に、望ましい場合には、排出された流体は実質的に周囲圧力とされ、
(o)流体は、液体を主体とするが、チャンバ内にある程度弾力効果を与えるために気体(例えば、空気)を含んでも良く、
(p)(例えば、振動されるべき装置が増大した負荷を受けるとき、供給される流体の圧力を増加しなければならない従来技術のシステムとは異なり)供給装置は一定圧力または低圧で高流量の装置であり、
(q)例えば、バウンドドリルストリングに取付けた場合のように、第1と第2の相補手段の一方または双方が動作しない場合でも、シャットルは移動可能となっており、
(r)(ドリルストリングのように)相補手段の一方または双方に直接的に又は間接的に取着された本体または装置内に共振を与えるために、音響ヘッドの作用を調節しているか否かに拘らず、音響ヘッドはジャックハンマー効果を以て作用可能であり、
(s)流体の供給および/または排出にアキュムレータが関与し、
(t)音響ヘッドは、フレームに対して少なくともある程度移動可能に該フレームに支持され、
(u)音響ヘッドは、枢動リンク(例えば、ドッグボーン)またはその他のリンクをによってフレームに連接されており、フレームに対して相補手段が移動可能となっており、
(v)音響ヘッドはフレームに支持されており、かつ、不必要な衝撃がフレームに伝達されないように緩衝されており(好ましくは、この緩衝は選択可能で適当な任意のリンク機構と共に、クッションガスバッグまたは均等物を含む)(好ましくは、空気バネの使用とは対照的にエアバッグが使用できる)、
(w)音響ヘッドは、音響ヘッドの変位を制御するために、直接または間接的に操作できるように、フレームから支持されており、
(x)音響ヘッドは、弁装置および/または弁装置を駆動するために用いられる流体モータのための無端状駆動集成体の少なくとも一部を直接的又は間接的に取付けたフレーム[例えば、移動台またはスライド、または移動台またはスライドとしてのフレームのためのサポート]により直接または間接的に支持されており(然しながら、フレームは剛体部材によって音響ヘッドに連接されていない)、
(y)移動台またはスライドまたは移動台またはスライドとしてのフレームのためのサポートが、ドリルストリングおよび/またはそのためのマンドレルを回転するための油圧モータおよび/または駆動要素を(例えば、柔軟な駆動手段を介して)支持しており、音響ヘッドは前記フレームによって移動可能に配設されており、
(z)駆動装置および/またはモータは、少なくともある程度、音響ヘッドの振動から実質的に遮断されており、例えば、そのために孤立台、ベルト駆動部等が設けられている音響ヘッド集成体。
【請求項14】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の移動が可能であり、
その最大容積より小さい場合に前記可変容積チャンバ内へ供給される圧力流体の作用のもとで膨張可能であるかまたは前に供給された流体が可変容積チャンバから排出され得る場合に圧縮可能である、可変容積チャンバを画成するように、互いに移動可能で且つ他方により収容される少なくとも1つの要素を音響ヘッドが有し、
圧力としての流体自体の状態および利用可能な容積がチャンバの瞬間的な容積とは無関係であり、
回転弁がチャンバ内への流体の流入およびチャンバからの流体の排出を制御する音響ヘッド集成体。
【請求項15】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドと、を具備し、
音響ヘッドが、フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態が可能であり、
弁装置の制御のもとで、前記チャンバ内へ供給される圧力流体の作用のもとで及び可変容積チャンバから排出され且つ最大容積状態から別の手段により戻される圧力流体の作用のもとで、チャンバがその最大容積より小さい状態から容積変化可能な可変容積チャンバを画成するように、互いに移動可能な少なくとも2つの要素を音響ヘッドが有し、
(i)弁操作の前の可変容積チャンバへの前記流体の供給、または
(ii)弁操作の後の可変容積チャンバからの前記流体の排出に、弁装置の回転弁部材に設けた通路が関与する音響ヘッド集成体。
【請求項16】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、
可変容積チャンバを画成するように相補形のシリンダ内に移動可能に配設された少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有し、
前記可変容積チャンバは、
(i)可変容積チャンバがその最大許容容積より小さい容積である場合に、可変容積チャンバ内へ供給される圧力流体の作用の下で、膨張可能であり、更に
(ii)流体が前記可変容積チャンバから排出可能である時に、機械的入力の作用の下で、その最大許容容積から圧縮可能であり、
直接または間接的に前記フレームからではなく、前記機械的入力を提供しない前記シリンダおよびピストンから選択される要素から直接または間接的に出力されるようになっている音響ヘッド集成体。
【請求項17】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態が可能であり、
可変容積チャンバを画成するように相補形のシリンダ内に移動可能に配設された少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有し、
(a)シャットルの一部を形成する前記第1と第2のシリンダおよび前記第1と第2のピストンは、同軸に配設されていることと、
(b)(前記シャットルからではなく)ピストンの一方または他方(若しくは双方)から(直接または間接的に)出力されることと、
(c)音響ドリル(もしくは均等物)のために使用する際には、音響ヘッドが、ドリルストリング(または振動させるべき均等手段)とは独立したシャットルを有することと、
(d)シャットルまたは音響ヘッドを貫通するドリルロッドまたはロッド延長部を備えない(これによって、望ましい場合には、ドリルストリングまたは振動を受けるべき他の手段に動力を伝達するために複数の音響ヘッドを使用可能とする)ことと、
(e)ピストンは周溝を備えるがピストンリングが取付けられていないことと、
(f)チャンバへの弁装置が、チャンバへの1または複数の固定ポートを開閉する複数のポートを有した回転弁部材を含むことと、
(g)各(または共通の)弁装置が、流体の排出または供給(好ましくは排出)を許容する軸方向の通路を含んだ回転弁部材を含むことと、
(h)弁装置の各々が、共通の回転軸上で互いに位相をずらして操作される回転弁部材を含むことと、
(i)弁部材の各々が、流体の供給、排出とは独立して駆動されることと、
(j)弁装置への供給圧力および/または流量、および/または、弁装置からの排出の圧力および/または流量とは独立に弁装置を制御することにより、シャットル動作の振幅を、シャットルの往復動作の周波数とは独立して調整可能であることと、
(k)弁装置はチャンバの近傍に配設されており、これによって、(例えば、ピストンを付勢するための入力流体の衝撃波の時間を短縮可能とし、(好ましくは、望ましい場合には、一層高い周波数での操作を可能とし、一層短い行程または振幅での共振を可能とし、一層高い効率を与え、および/または、一層高い柔軟性と汎用性とを与えるために))前記弁装置による弁動作と該近傍のチャンバへ導入される流体の作用との間の最短距離を最適化することと、
(l)チャンバから排出された流体はシャットルを動かす動力として用いられないことと、
(m)音響ヘッドへ戻すために流体を利用可能とする(例えばポンプにより)前に、望ましい場合には、排出された流体は実質的に周囲圧力とすることと、
(n)流体は、液体を主体とするが、チャンバ内にある程度弾力効果を与えるために気体(例えば、空気)を含んでも良いことと、
(o)(例えば、振動されるべき装置が増大した負荷を受けるとき、供給される流体の圧力を増加しなければならない従来技術のシステムとは異なり)供給装置は一定圧力または低圧で高流量の装置であることと、
(p)例えば、バウンドドリルストリングに取付けた場合のように、ピストンが動作しない場合でも、シャットルは移動可能となっていることと、
(q)(ドリルストリングのように)ピストンの一方または双方に直接的に又は間接的に取着された本体または装置内に共振を与えるために、音響ヘッドの作用を調節しているか否かに拘らず、音響ヘッドはジャックハンマー効果を以て作用可能であることと、
(r)流体の供給および/または排出にアキュムレータが関与することと、
(s)音響ヘッドは、フレームに対して少なくともある程度移動可能に該フレームに支持されることと、
(t)音響ヘッドは、枢動リンク(例えばドッグボーン)またはその他のリンクをによってフレームに連接されており、フレームに対して相補手段が移動可能となっていることと、
(u)音響ヘッドはフレームに支持されており、かつ、不必要な衝撃がフレームに伝達されないように緩衝されていることと(好ましくは、この緩衝は選択可能で適当な任意のリンク機構と共に、クッションガスバッグまたは均等物を含む)(好ましくは、空気バネの使用とは対照的にエアバッグが使用できる)、
(v)音響ヘッドは、該音響ヘッドの変位を制御するために、直接または間接的に操作できるように、フレームから支持されていることと、
(w)音響ヘッドは、弁装置および/または弁装置を駆動するために用いられる流体モータのための無端状駆動集成体の少なくとも一部を直接的又は間接的に取付けたフレーム[例えば、移動台またはスライド、または移動台またはスライドとしてのフレームのためのサポート]により直接または間接的に支持されている(然しながら、フレームは剛体部材によって音響ヘッドに連接されていない)ことと、
(x)移動台またはスライド、または移動台またはスライドとしてのフレームのためのサポートが、ドリルストリングおよび/またはそのためのマンドレルを回転するための油圧モータおよび/または駆動要素を(例えば、柔軟な駆動手段を介して)支持しており、音響ヘッドは前記フレームによって移動可能に配設されていることと、更に
(y)駆動装置および/またはモータは、少なくともある程度、音響ヘッドの振動から実質的に遮断されており、そのために孤立台が設けられていることと、
上記の1または複数の特徴を備えた装置。
【請求項18】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッド集成体において、
フレームと、
前記フレームを実質的に位置決めすることにより支持され、および/または、前記フレームにより実質的に位置決めすることにより支持される音響ヘッドとを具備し、
音響ヘッドが(好ましくは、少なくとも限界内で)フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態が可能であり、
音響ヘッド(少なくとも流体の一部を含む)の質量(「シャットル」)の少なくとも一部は、弁およびシャットルにより、各ケースにおいて一部形成された対向する可変容積チャンバへの圧力流体の供給の作用のもとで、使用において、前記チャンバの一部を画成する音響ヘッドの他の2つの質量に関して往復動させることができ、
音響ヘッドの他の質量の少なくとも一方から音響出力がなされるようにした音響ヘッド集成体。
【請求項19】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
相補形のシリンダ内に互いに移動可能に設けられて、チャンバ容積が満タン未満の場合に、可変容積チャンバ内への弁により開閉される流体の供給の作用によって容積が増大可能な可変容積チャンバを画成する少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有し、
シャットルの一部のためのシリンダは、可変容積チャンバが膨張する際、離反方向へ往復し(すなわち相対的に移動する)、
シャットル、従ってヘッド付きのシリンダを戻して弁装置を介して可変容積チャンバから流体を押し出すための手段が設けられている音響ヘッド。
【請求項20】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力に適した)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
音響ヘッドが可変容積チャンバを画成する要素を具備し、該要素は、ヘッド付きの相補形のシリンダ内に移動可能に配設されたピストンを有し、一方の可変容積チャンバ内に供給された圧力流体の作用によって前記ピストンは移動して、従前に供給された流体が他方の可変容積チャンバから排出され、及びその逆の状態でも良く、
各チャンバを画成する要素の一部が往復するシャットルとなっている音響ヘッド。
【請求項21】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
ヘッド付きのシリンダ内に配設され互いに離間配置された一対のピストンを音響ヘッドが有し、
前記ヘッド付きのシリンダの各々が弁装置を有し、以て、ピストンによってヘッド付きのシリンダに関して可変容積が画成され、その場合、可変容積チャンバへの流体の供給および/または可変容積チャンバからの流体の排出が(少なくとも部分的に)弁装置に依存し、
ヘッド付きのシリンダの弁装置は互いに位相がずれており、流体の供給によって(少なくとも部分的に)チャンバの容積が増大し、それに対応して他方の容積が減少しており、その逆の状態でも良い音響ヘッド。
【請求項22】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
可変容積チャンバに供給された圧力流体または可変容積チャンバから排出される圧力流体の作用によって、ヘッド付きの相補形のシリンダ内に移動可能に配設され可変容積チャンバを画成する少なくとも一つのピストンを音響ヘッドが有し、
可変容積チャンバ内への、または、可変容積チャンバからの供給状態が回転弁の制御のもとにあるようにした音響ヘッド。
【請求項23】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
弁装置の制御のもとで、可変容積チャンバに供給された圧力流体または可変容積チャンバから排出される圧力流体の作用によって、ヘッド付きの相補形のシリンダ内に移動可能に配設され可変容積チャンバを画成する少なくとも一つのピストンを音響ヘッドが有し、
(iii)弁操作の前の可変容積チャンバへの前記流体の供給、または
(iv)弁操作の後の可変容積チャンバからの前記流体の排出に、弁装置の回転弁部材に設けた通路が関与する音響ヘッド。
【請求項24】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
周溝を備え(好ましくは、ピストンリングを取付けていない)且つ可変容積チャンバに供給された流体または可変容積チャンバから排出される圧力流体の作用によって、相補形のシリンダ内に移動可能に配設され可変容積チャンバを画成する少なくとも1つのピストンを有する音響ヘッド。
【請求項25】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
可変容積チャンバに供給された圧力流体または可変容積チャンバから排出される圧力流体の作用によって、相補形のシリンダ内に移動可能に配設され可変容積チャンバを画成する、少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有しており、
音響ドリル(もしくは均等物)のために使用する際には、音響ヘッドが、ドリルストリング(または振動させるべき均等手段)とは独立したシャットルを有することと、
シャットルまたは音響ヘッドを貫通するドリルロッドまたはロッド延長部を備えない(これによって、望ましい場合には、ドリルストリングまたは振動を受けるべき他の手段に動力を伝達するために複数の音響ヘッドを使用可能となる)ことと、
チャンバから排出された流体はシャットルを動かす動力として用いられないことと、
音響ヘッドへ戻すために流体を利用可能とする(例えばポンプにより)前に、望ましい場合には、排出された流体は実質的に周囲圧力とすることと、
流体は、液体を主体とするが、チャンバ内にある程度弾力効果を与えるために気体(例えば、空気)を含んでも良いことと、
(ドリルストリングのように)相補手段の一方または双方に直接的又は間接的に取着された本体または装置内に共振を与えるために、音響ヘッドの作動を調節しているか否かに拘らず、音響ヘッドはジャックハンマー効果を以て作動可能であることと、
流体の供給および/または排出にアキュムレータが関与することと、
音響ヘッドは、フレームに対して少なくともある程度移動可能に該フレームに支持されることと、
音響ヘッドは、枢動リンク(例えばドッグボーン)またはその他のリンクをによってフレームに連接されており、フレームに対して相補手段が移動可能となっていることと、
音響ヘッドはフレームに支持されており、かつ、不必要な衝撃がフレームに伝達されないように緩衝されている(好ましくは、この緩衝は適当な任意の選択可能なリンク機構と共に、クッションガスバッグまたは均等物の使用を含む)(好ましくは、空気バネの使用とは対照的にエアバッグが使用できる)ことと、
音響ヘッドは、音響ヘッドの変位を制御するために、直接または間接的に操作できるように、フレームから支持されていることと、
音響ヘッドは、弁装置および/または弁装置を駆動するために用いられる流体モータのための無端状駆動集成体の少なくとも一部を直接的又は間接的に取付けたフレーム[例えば、移動台またはスライドまたは移動台またはスライドとしてのフレームのためのサポート]により直接または間接的に支持されている(然しながら、音響ヘッドは剛体部材によっては連接されていない)ことと、
移動台またはスライドまたは、移動台またはスライドとしてのフレームのためのサポートが、ドリルストリングおよび/またはそのためのマンドレルを回転するための油圧モータおよび/または駆動要素を(例えば柔軟な駆動手段を介して)支持しており、音響ヘッドは前記フレームによって移動可能に配設されていることと、
駆動装置および/またはモータは、少なくともある程度、音響ヘッドの振動から実質的に遮断されており、そのために孤立台が設けられていることと、
上記の特徴の1または複数若しくは全てを備えた音響ヘッド。
【請求項26】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
音響ヘッドが、フレームに対して相対的に少なくともある程度移動可能となっており、及び/又はその逆の状態が可能であり、
音響ヘッド(少なくとも流体の一部を含む)の質量の少なくとも一部は使用において、少なくとも1つの弁および圧力流体の供給の作用のもとで、音響ヘッドの質量の一部であって、そこからドリルラインが音響出力を直接または間接的に受け取る質量の一部に対して往復動することができようにした音響ヘッド。
【請求項27】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
相補形の受容部に互いに移動可能に設けられて、可変容量チャンバが満タン未満の場合に、可変容積チャンバ内への弁制御される流体の供給の作用によって容積が増大可能な可変容積チャンバを画成する少なくとも1つの部分を音響ヘッドが有し、
受容部または前記部分が、可変容積チャンバが膨張するとき「離反方向」(「接近方向」とは反対方向)に移動するシャットルの受容部または一部であり、
それの接近方向への動作を生起して弁装置を介して可変容積チャンバから流体を押し出すことによって、シャットルを戻すための手段が設けられており、フレームまたはシャットルの何れからも音響出力がなされないようにした音響ヘッド。
【請求項28】
構造体(例えば、ドリルストリング)または音響入力を伝達/吸収可能な他の媒体への直接または間接的な音響入力のための出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
音響ヘッドが、シャットルと2つの要素とを有し、2つの要素の各々はシャットルと共に2つの可変容積チャンバの1つを画成し、シャットルが、可変容積チャンバの一方に供給される圧力流体および可変容積チャンバの他方から排出される圧力流体の作用のもとで、前記各要素に対して移動可能となっており、及びその逆の状態でも良く、
任意の関連する移動スライドまたはフレーム及びシャットルの何れからも直接的又は間接的に音響出力がなされないようにした音響ヘッド。
【請求項29】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
音響ヘッドが可変容積チャンバを画成する少なくとも1つの要素を具備し、該要素は、互いに相対的に移動可能に他の要素内に収容されており、可変容積チャンバは、その最大容積より小さいときに、該可変容積チャンバ内に供給された圧力流体の作用によって膨張可能であり、或いは、その最小容積よりも大きいときに、従前に供給された流体が可変容積チャンバから排出可能に圧縮可能になっており、
流体の状態は、圧力および直ぐに利用可能な容積が関係する限り、チャンバの瞬間的な容積とは独立しており、
回転弁がチャンバ内への流体の流入およびチャンバからの流体の排出を制御する音響ヘッド。
【請求項30】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
弁装置の制御のもとで可変容積チャンバ内に供給される圧力流体の作用のもとで最大容積よりも小さな容積状態から移動可能な可変容積チャンバを画成するように互いに移動可能な少なくとも2つの要素を音響ヘッドが有し、可変容積チャンバは、弁装置の制御のもとで可変容積チャンバから流体が排出される間、最大容積状態から他の手段によって戻されるようになっており、
(i)弁操作の前の可変容積チャンバへの前記流体の供給、または
(ii)弁操作の後の可変容積チャンバからの前記流体の排出に、弁装置の回転弁部材に設けた通路が関与する音響ヘッド。
【請求項31】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
可変容積チャンバを画成するように互いに移動可能に相補形のシリンダ内に配設された少なくとも1つのピストンを音響ヘッドが有し、
可変容積チャンバが
(i)その許容最大容積よりも小さい場合に、可変容積チャンバ内に供給される圧力流体の作用のもとで膨張可能であり、
(ii)該チャンバから流体が排出可能な場合に機械的入力の作用のもとで許容最大容積から圧縮可能となっており、
前記機械的入力を提供しないシリンダとピストンから選択された要素から直接的又は間接的に出力がなされる音響ヘッド。
【請求項32】
(例えば、ドリルストリングへの直接または間接的な音響入力のための)出力を生成するための音響ヘッドにおいて、
音響ヘッド(少なくとも流体の一部を含む)の質量(「シャットル」)の少なくとも一部は使用において、弁の作用もとおよびシャットルにより各ケースにおいて一部形成された可変容積チャンバに対向するための圧力流体の供給の作用のもとで、前記チャンバの一部を各々が画成する音響ヘッドの他の2つの質量に対して往復動させることができ、
音響ヘッドの他の質量の少なくとも一方から音響出力がなされるようにした音響ヘッド集成体。
【請求項33】
振動装置において、
ピストンと、
チャンバを画成するチャンバ集成体であって、行程限界の間で往復するように前記ピストンが前記チャンバ内に配設され、前記ピストンの各行程限界に設けられた或いは各行程限界を超えて設けられたチャンバ端部領域を前記チャンバが有し、各チャンバ端部領域内への、入口ポートとそこからの出口ポートとが設けられて成るチャンバ集成体と、
前記チャンバの入口ポートへ圧力流体を供給可能な前記チャンバ集成体に関連した流体供給集成体とを具備し、
前記入口ポートを開閉することによって、前記流体供給集成体から各前記入口ポートへの流体の移動を許容し或いは許容しない、ずれた位相とすることができる少なくとも1つの弁装置が設けられ、
前記各チャンバ端部領域の有する入口ポートと出口ポートは、
(i)入口ポートの各々は、回転弁により開いているとき、出口ポートにより提供される関連した実質的に常開の出口よりも大きくなっており、又はその逆の状態であり、及び/又は
(ii)出口ポートの各々は、同じチャンバ端部領域の入口ポートを開く位相から少なくとも実質的にずれているとき(例えば、完全に閉じられた或いは部分的に閉じられたずれた位相ではないとき)、同チャンバ端部領域からの流体の排出を可能とするために弁により開かれるようになっており、
使用に際して、チャンバ内でのピストンの迅速な往復動によって、第1の集成体、第2の集成体および/またはピストンの或いはピストンに取付けた出力部材から振動出力がなされるようにした振動装置。
【請求項34】
想定する迅速な往復動は20〜500サイクル/秒である請求項33に記載の装置。
【請求項35】
(好ましくは、ピストンの直線動作軸に実質的に垂直な回転軸を有した)単一の回転弁装置が設けられている請求項33または34に記載の装置。
【請求項36】
前記弁装置が、単一の円周上に配設された複数の開口部を設けた回転弁部材を有し、
前記開口部が、入口ポートと、弁部材において入口ポートを閉じる開口部間の領域とを開くようになっている請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記入口ポートの各々に対する効果は、一連の開口部によって入口ポートが「開かれ」、「閉じられ」そして「開かれて」おり、その際位相がずれて他の入口ポートが、弁部材のそれぞれの直径方向において対向する閉じられた領域および該領域間の開口部によって、「閉じられ」、「開かれ」そして「閉じられ」る請求項36に記載の装置。
【請求項38】
振動装置において、
ピストンと、
チャンバを画成するチャンバ集成体であって、行程限界の間で往復するように前記ピストンが前記チャンバ内に配設され、前記ピストンの各行程限界に設けられた或いは各行程限界を超えて設けられたチャンバ端部領域を前記チャンバが有し、各チャンバ端部領域への入口ポートと各チャンバ端部領域からの出口ポートとが設けられて成るチャンバ集成体と、
前記チャンバの入口ポートへ圧力流体または使用に際して受け容れた圧力流体を供給可能な前記チャンバ集成体に関連した流体供給集成体と、
出口ポートから流体を収集するための(かつ、好ましくは、収集した流体を再使用のために圧力流体源を介して供給可能な)前記チャンバ集成体に関連した流体収集集成体と、
各前記入口ポートを開閉することによって、前記流体供給集成体から各前記入口ポートへの流体の移動を許容し或いは許容しない、ずれた位相とすることができる第1の回転弁と、
各前記出口ポートを開閉することによって、前記チャンバから各前記出口ポートを介して流体の移動を許容しない或いは許容する、ずれた位相とすることができる第2の回転弁と、
前記第1の回転弁を回転させる第1の駆動装置と、
前記第2の回転弁を回転させる第2の駆動装置と、
チャンバ端部領域の各々につき、関連した出口ポートが閉じられている間、入口ポートが概ね開かれ、及びその逆の状態を可能にし、更に各チャンバ端部領域の開閉状態が他のチャンバ端部領域の状態とは概ね位相がずれるようにしていて、且つ前記第1と第2の駆動装置間に設けられる、タイミングリンクと、を具備し、
使用に際して、チャンバ内でのピストンの迅速な往復動によって、第1の集成体、第2の集成体および/またはピストンの或いはピストンに取付けた出力部材から振動出力がなされるようにした振動装置。
【請求項39】
前記タイミングリンクが、一方の駆動装置を駆動し順次他方の駆動装置を駆動する駆動リンクである請求項38に記載の装置。
【請求項40】
前記駆動装置間のタイミングリンクがプーリ、スプロケット等を接続するベルトまたはチェーンである請求項39に記載の装置。
【請求項41】
流体供給集成体が、加圧された流体を受け容れるが、それ自体は流体を加圧しない請求項38から40の何れか1項に記載の装置。
【請求項42】
前記振動装置が、前記加圧流体を供給する遠隔油圧回路に接続されるように適合している請求項38から41の何れか1項に記載の装置。
【請求項43】
動きの所望の振幅および/または共振出力を、供給される圧力流体の圧力および/または体積の制御、および/またはタイミングリンクおよび駆動装置の制御によって、提供するように調整可能な請求項38から42の何れか1項に記載の装置。
【請求項44】
動作軸が直線である請求項38から43の何れか1項に記載の装置。
【請求項45】
ピストンが、(回転の必要はないが、ベアリング又はその他の包囲部材内でスライドできるように)支持された2つの延長部を有する請求項38から44の何れか1項に記載の装置。
【請求項46】
前記延長部の一方は、出力部材である請求項45に記載の装置。
【請求項47】
入口ポートは、動作軸に関してチャンバの側位に配設されている請求項44に記載の装置。
【請求項48】
出口ポートは、動作軸に関してチャンバの側位に配設されている請求項44に記載の装置。
【請求項49】
請求項1から48の何れか1項に記載の関連する振動装置を含む構造、集成体または部材を振動させ、且つ振動を誘導するように振動装置を操作する方法。
【請求項50】
請求項1から48の何れか1項に記載の振動装置の使用を含む杭打ち方法、掘削方法、及び/又は穴あけ方法。
【請求項51】
例えばドリルヘッド、ドリルストリングおよび作動流体としての圧力流体を供給する自動車その他の原動機を含むことのできる本発明の振動装置を含む適当な杭打ち装置、掘削装置または穴あけ装置。
【請求項52】
請求項1から18の何れか1項に記載の音響ヘッド集成体に適した音響ヘッド。
【請求項53】
フレームを備えない請求項3から32の何れか1項に記載の音響ヘッド。
【請求項54】
本体、媒体または装置への振動入力を提供するための、請求項1から32および53の何れか1項に記載の音響ヘッドまたは音響ヘッド集成体の使用方法。
【請求項55】
請求項1から32および53の何れか1項に記載の音響ヘッドまたは音響ヘッド集成体の使用を含む掘削方法。
【請求項56】
ドリルストリングおよび請求項1から32および53のいずれか一項に記載の音響ヘッド集成体(またはそのための構成要素)、関連リンク、油圧供給装置及びその他の組合せ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図8A】
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【図9】
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【図9A】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2007−521428(P2007−521428A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517006(P2006−517006)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【国際出願番号】PCT/NZ2004/000128
【国際公開番号】WO2004/113668
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(505467764)フレックシドリル リミティド (4)
【Fターム(参考)】