説明

顆粒状の材料の品質を測定する方法および装置

【課題】顆粒状の材料の品質を測定する方法および装置において、高測定精度と測定の反復性とを可能にするように改善する。
【解決手段】材料を製造または処理するために材料を受容するプロセスチャンバーと、
プロセスチャンバー内に配置され、検査対象である材料の一部を材料サンプルとして受容するサンプルチャンバーと、窓を通じてサンプルチャンバーに対し指向している光センサとを備えたか粒状材料品質測定装置において、サンプルチャンバー(3)と窓(8)とが相対運動可能であり、サンプルチャンバー(3)内にある材料サンプルを前記相対運動により圧縮可能で且つ窓(8)に対し接触可能であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1または請求項10の前提概念に記載の方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の方法および装置は特許文献1から知られている。
顆粒の光学的な品質測定は赤外線近距離場測定により行うことができる。顆粒とは、本提案においては、個体から成っているばら状または流動性の材料であり、個体のサイズには関係ない。したがって、この意味では粉末或いはパウダーも顆粒と呼ぶ。この種の方法および装置から、サンプルをプロセスチャンバーから離間させて品質測定後に除去するのではなく、品質測定をプロセスチャンバー内部で行い、すなわちプロセスチャンバーの内部に配置される固有のサンプルチャンバーで行なうことが知られている。このためサンプルチャンバーは上方へ開口しており、その結果プロセス実施中の材料の運動により、たとえば流動層式造粒の範囲内での運動により、材料は自動的にサンプルチャンバー内へ達し、光センサの窓に接触し、その品質を検査することができる。
【0003】
粒径比および湿度比が異なっているために顆粒の流動性に影響を与えるので、検査対象である材料が光センサの窓に接触する仕方が異なっている。これが測定結果に影響を与え、対応的に測定精度に影響することがある。
【0004】
また、粉砕物の搬送の過程で該粉砕物を赤外線測定することも知られている。このため、生産物主流部を誘導するメインパイプにバイパス管を接続し、このバイパス管のなかで測定を行なう。したがってこの種の装置では、プロセスチャンバー内で経過する製造プロセスまたは処理プロセス段階でサンプルの取り出しは行なわれず、搬送流が検査される。この場合搬送流が分割されて、部分流内でサンプルが分析される。このような構成はスペースを要するばかりでなく、高コストでもあり、たとえば流動層式造粒の範囲内でサンプルの検査を行なうことには適していない。
【0005】
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許公開第19645923A1号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、この種の方法において、高測定精度と測定の反復性とを可能にするように改善し、これに適した装置および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題は、方法においては、サンプルチャンバー内部の材料サンプルを、品質測定を実施する前に圧縮することによって解決される。
【0008】
また、装置においては、サンプルチャンバーと窓とが相対運動可能であり、サンプルチャンバー内にある材料サンプルを前記相対運動により圧縮可能で且つ窓に対し接触可能であることによって解決される。
【0009】
換言すれば、本発明は、材料サンプルをばら材のままにしておくのではなく、プレスすることを提案するものである。これを以下では「圧縮」と記す。材料サンプルを圧力または距離に依存して常に同一に圧縮すれば、サンプルチャンバー内部での材料サンプルの偶然的な多様なばら状態が回避され、測定結果に影響を及ぼすことはない。
【0010】
材料サンプルを光センサの窓に押圧させて材料サンプルを光センサの窓から最適に且つ常に等距離で保持することを保証し、このようにして高反復精度と高測定精度とを持った表出的な測定結果を可能にさせるのが有利である。このような窓に対する材料サンプルの押圧が材料サンプルの比かさ密度を増大させるという意味での「圧縮」を実際に生じさせなくとも、本発明による提案の範囲内では、前記押圧は光センサに対する材料サンプルの異なる間隔を回避させるという意味で「圧縮」と呼ぶことのできるような押圧である。
【0011】
窓に対し材料サンプルを同時に当接させる際の圧縮は2つの異なる態様で行なうことができる。1つの態様は、サンプルチャンバーが変形可能および/または可動に支持されていることによりサンプルチャンバーが材料サンプルを光センサの窓に案内させる態様である。他の態様は、光センサを可動に構成してサンプルチャンバー内にある材料サンプルへ圧入させるというものである。この第2の態様では、場合によっては圧縮は光センサの窓の前方領域に限定して局所的に狭い範囲で行なわれる。両態様とも、材料サンプルと窓との接触により、光学的に検査される材料サンプルと窓とは所定の間隔を取り、すなわち本発明によれば、「ゼロ間隔」を取る。したがってこの所定の間隔により、材料のばら材の粒子が窓に対し偶然的な間隔を取ることによって生じるような偶然的な影響が回避される。
【0012】
本発明の提案の範囲内では、「光センサ」とは、一般化して言えば、窓を含む個々の要素のことを言う。これらの要素は材料サンプルの光学的評価を可能にするものであり、したがって光導体、中間部材などのほか、窓自身をも含んでおり、窓は場合によっては照射用の光射出面を形成し、常時には評価対象である光学的信号の光入射面を形成する。この場合、本来のセンサ機構(場合によってはセル或いはチップとして構成される)は場合によっては離して配置されている。しかし本発明の提案においては、センサー一式および本来のセンサ機構がどこに配置されているかは重要でなく、光学的品質測定を行なうときに材料が接触する窓がどこにあるかが重要である。
【0013】
前記特許文献1は、容器壁に設けた窓によって光学的品質測定を行なうことが主要な欠点であると説明している。しかしながら、本発明の提案によれば、この種の測定を優れた測定結果を持って行なうことができる。そのうえ、窓のクリーニングを行うことができるので有利である。特にわずかな構造コストで、サンプルチャンバー自身が窓をクリーニングするように構成することができる。
【0014】
サンプルチャンバーはたとえばシェル状に構成してよく、プロセスチャンバーの壁に内側から当接し、上方へ、またプロセスチャンバーの壁のほうへも開口している。すなわち、サンプルチャンバー全体のなかでサンプル中空空間を画成している壁部分はプロセスチャンバー自身の壁によって形成される。このため、シェル状のサンプルチャンバーの残りの部分はプロセスチャンバーの壁に密接している。プロセス(たとえば流動層式造粒プロセス)から偶然的にもたらされる材料の一部分は上方へ開口しているサンプルチャンバーのなかへ落下する。これらの材料は依然としてプロセスチャンバーの内部に存在しているが、もはや渦流化させられないので、プロセスから除外されている。このようなシェル状のサンプルチャンバーは後でプロセスチャンバーの壁からさらに離間させることができ、或いはたとえば回転運動させることによりプロセスチャンバーの壁に沿って移動させることができる。したがって、当初は上方へ開口している開口部は下方へ回動せしめられる。両ケースとも、このようにして純粋に重力だけで材料サンプルをサンプルチャンバーから落下或いは流動的に抽出することによりサンプルチャンバーを空にさせる。
【0015】
場合によっては、純粋に重力だけでサンプルチャンバーを空にさせる過程を、たとえば液体或いはガスによる洗浄過程で支援してもよい。この場合、プロセスに対しニュートラルな流体を使用すると特に有利であり、その結果プロセスチャンバー内で経過するプロセスに影響することなく、洗浄を任意に何度も反復させることができる。
【0016】
前述したようにサンプルチャンバーを回転運動させる場合には、シェル状のサンプルチャンバーの壁はそのエッジによってプロセスチャンバーの内壁に沿って掻き取り作用を成し、その際にプロセスチャンバーの壁に埋め込まれている光センサの窓をクリーニングする。このため、たとえばブラシ或いはエラストマーリップの形態の適当なクリーニング要素をサンプルチャンバーに設けて、特に優れたクリーニング結果を得るようにしてもよい。
【0017】
特に有利なのは、窓のそばを通過するサンプルチャンバーのエッジ自身をたとえばブラシ或いはエラストマーリップの形態のクリーニング要素として構成することである。このように構成すると、たとえば特別なクリーニング要素のような組み付け部材を設けなくて済むので、たとえばクリーニング作用が行き届かない中空空間、隙間等によって生じることのある衛生上の欠点を回避できる。
【0018】
サンプルチャンバーのエッジの大部分または全体を撓み可能に構成するのが有利である。このように構成すると、サンプルチャンバーのエッジはその変形能によりクリーニング作用に加えて、サンプルチャンバーを直線運動または傾動運動によりプロセスチャンバーの壁に押圧させるという作用をも成し、このようにして材料サンプルの圧縮を可能にさせる。その結果、材料はこの壁に設けられた光センサの窓に押圧せしめられる。この目的のため、たとえばシェル状のサンプルチャンバーが回動または回転する回転軸は同時に押し棒または引張り棒の形態で並進運動可能であってよい。このようにして圧縮が可能になる。さらに、前記並進運動は、サンプルチャンバーがプロセスチャンバーの壁から離間し、よって開口することにより、サンプルチャンバーを空にさせる過程を支援する。
【0019】
このようにサンプルチャンバーのエッジを変形可能に構成する代わりに、サンプルチャンバー全体をたとえばエラストマー材のような弾性変形可能な材料から構成し、前記の構成のようにプロセスチャンバーの壁に押圧させるようにしてもよい。この場合、サンプルチャンバーが変形して、該サンプルチャンバー内に含まれている材料サンプルが圧縮されるので、材料は光センサの窓に対し最適に接触する。
【0020】
これとは択一的に、プロセスチャンバーの壁のなかに埋め込まれている光センサを往復動可能なピストンまたはプランジャーで支持させてもよい。材料サンプルで充填されるサンプルチャンバーが窓の前方に配置されているならば、プランジャーが壁から走出できるので、プランジャーはプロセスチャンバー内へ侵入し、そこで材料を圧縮させ、その結果材料は光センサの窓に最適に接触し、確実な測定を可能にする。
【0021】
前述のようにサンプルチャンバーをシェル状に構成する代わりに、非常に短い搬送スクリューのごとく構成してもよい。すなわち、楔状に先細りになっている受容空間を有するように構成してもよい。受容空間はプロセスチャンバーの壁によって画成され、サンプルチャンバーの運動方向に沿って先細りになっている。サンプルチャンバーが運動することにより、楔状の受容空間内に存在している材料は自動的に圧縮され、その結果光学的品質測定を窓によって行なう場合、材料は一定の接触圧でこの窓に接触する。
【0022】
特にサンプルチャンバーの可動性が回転運動として構成されている場合には、サンプルチャンバーが下方へ開口して材料サンプルが重力でサンプルチャンバーから落下すると、サンプルチャンバーは自動的に空になる。それ故、たとえばサンプルチャンバーの密閉カバーのような補助的な可動部材を設けなくてもよく、このことは製造コストにも装置の衛生上の特性にも好ましく影響する。サンプルチャンバーの壁のエッジまたは壁全体を撓み可能に構成することにより、サンプルチャンバーを第2の運動方向においてプロセスチャンバーの壁のほうへ引き寄せて材料サンプルの圧縮を可能にさせることができる。
【0023】
サンプルチャンバーに可撓性のエッジを設けてもよい。このエッジは材料サンプルが受容される中空空間を画成し、その結果この可撓性のエッジは材料サンプルがサンプルチェンバーからプロセスチャンバー側へ不慮にもれるのを阻止するパッキンとして作用する。さらにこの可撓性のエッジは、サンプルチャンバーが堅牢に構成されていても、前記第2の運動方向によって材料サンプルの圧縮を可能にし、サンプルチャンバーが光センサの窓の上方を案内されるときにクリーニング作用を改善させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次に、本発明の実施形態を添付の図面を用いて詳細に説明する。
図1において1はプロセスチャンバーであり、たとえば流動層式造粒用の生産物容器である。このプロセスチャンバー1は切頭円錐状にテーパ状に延びる壁2を有している。プロセスチャンバー1の内部にはサンプルチャンバー3が設けられている。サンプルチャンバー3はシェル状に構成されており、サンプル中空空間4を画成している。サンプル中空空間4は壁2によっても画成される。サンプルチャンバー3は図1に図示した位置では上方へ開口しており、したがってプロセスチャンバー1内で製造または処理される粒状物(顆粒)は自動的にサンプルチャンバー3内へ達してサンプル中空空間4を充填する。材料サンプルはプロセスチャンバー1内にあるが、たとえば渦流形成過程には関与しないので、プロセスから除外されている。
【0025】
図1の図示はサンプルチャンバー3の周囲領域を図示したものであり、スリーブ状の挿入体5を示している。この挿入体5はサンプルチャンバー3のすぐ周囲で、円錐面10として形成されている壁2を形成する。挿入体5には案内棒6が可動に案内され、その結果サンプルチャンバー3をこの案内棒6を用いて回転運動可能に駆動させることができる。案内棒6はシェル状に構成されたサンプルチャンバー3のための回転駆動部として設けられているばかりでなく、軸線方向にも位置調整可能である。
【0026】
さらに、挿入体5を貫通するように光導体7が案内されている。光導体7は挿入体5と面一であり、すなわち挿入体5により形成される壁2の一部分と面一である。光導体7の、プロセスチャンバー1またはサンプルチャンバー3に境を接しているこの端面を、以下では窓8と記す。なお図示した実施形態とは異なり、窓8は、光導体7をプロセスチャンバー1またはサンプル中空空間4から切り離す別個の部材によって形成してもよい。光源も光センサの光信号放出部分も本来のプロセスチャンバー1から離間して配置されており、したがって光センサ全体の一部を成している光導体7は材料サンプルに対する必要な近距離を可能にする。
【0027】
図2は図1の装置を吐出し位置で示したものである。すなわちサンプルチャンバー3は案内棒6を用いて図1に図示した配置よりも180゜回動しており、壁から離間している。すなわち下方へ開口している。その結果この位置でサンプルチャンバー3は空にされ、材料サンプルはサンプル中空空間4から落下する。図2に図示した方向に引き続きサンプルチャンバー3を再び180゜回動させると、サンプルチャンバー3は図1のように上方へ開口する。次に案内棒6が上方へ開口するように指向しているサンプルチャンバー3を壁2に沿ってゆっくり案内すると、サンプルチャンバー3が壁2と接触する直前に、それまでサンプル中空空間4内に集積されていた材料が圧縮され、材料は一定の押圧力で窓8に対し当接する。このようにして材料サンプルと窓8との不規則な間隔は阻止されている。したがって、光学的に品質管理するにあたって直示的な(表出的な)、比較可能な個々の測定結果が得られる。
【0028】
挿入体5の形態の壁2に当接するサンプルチャンバー3の縁は弾性変形可能であるのが有利である。或いは、シェル状のサンプルチャンバー3の素材全体が弾性変形可能であるのが有利である。このようにして材料サンプルの特に確実な圧縮を生じさせることができる。すなわち、案内棒6を適宜軸線方向に移動させることによりサンプルチャンバー1が壁2に当接し、材料がサンプル中空空間4内に集められると、引き続き案内棒6をさらに移動させることにより、この弾性的なパッキンリップまたは弾性的なサンプルチャンバー3全体が変形し、その結果サンプル中空空間4内にある材料が圧縮される。この場合、案内棒6をある程度の抵抗圧まで移動させるか、或いは、案内棒6を常に同じ距離だけ移動させるように構成してよい。圧力または距離に依存した、常に同質の圧縮が行なわれることにより、品質特定(測定)時に直示的な測定結果が得られる。
【0029】
サンプルチャンバー3の壁が弾性変形可能であることにより、案内棒6が回動運動または回転運動をするときに、したがってサンプルチャンバー3が回動運動または回転運動をするときに、サンプルチャンバー3の弾性壁は窓8を擦過し、よって窓8を自動的にクリーニングする。このクリーニング効果は円錐面10によっても助長される。円錐面10により、材料物を下方へ落下させるような小さな自由空間が創出されるからである。
【0030】
図3は図1の状況を、プロセスチャンバー1の内部方向に見た斜視図である。
【0031】
図4はこれに対してサンプルチャンバー3を90゜回動させた図である。この図から明らかなように、サンプルチャンバー3の縁は窓8を擦過してこれをクリーニングする。
【0032】
図5は図1または図3に対し180゜回動させ、下方へ開口したサンプルチャンバー3を示すもので、さらに図6は図2に図示したようにサンプルチャンバー3が壁2から離間して位置している状態を示したものである。
【0033】
案内棒6が軸線方向に移動可能であることにより、一方ではサンプルチャンバー3を完全に空にするうえで好都合であり、他方サンプルチャンバー3内にある材料サンプルの圧縮が可能である。
【0034】
図7は図3ないし図6と同様の斜視図であるが、プロセスチャンバー1内にはサンプルチャンバー3の第2実施形態が設けられている。図8ないし図10の拡大図からわかるように、このサンプルチャンバー3はほぼ螺旋状の構成を持っており、その結果楔状に且つ湾曲して延びるサンプル中空空間4が形成される。サンプル中空空間4はサンプルチャンバー3の移動方向とは逆方向に先細りになっている。サンプルチャンバー3の移動は図7ないし図9によれば反時計方向に行なわれ、したがって当初サンプル中空空間4内に達した材料は深くなるにつれて小さくなっていくサンプル中空空間4内へ圧入され、このようにして圧縮される。
【0035】
この効果に加えて、サンプルチャンバー3が変形可能な構成であることにより、且つこのサンプルチャンバー3を駆動する案内棒6が軸線方向に移動可能であることにより、前記第1実施形態で説明したような付加的な圧縮効果も生じる。
【0036】
この第2実施形態のサンプルチャンバー3は、2つの運動方向に運動可能であるので有利である。すなわち、往復回転運動すれば、時計方向での運動によりサンプルチャンバーを下方へ開口させることができるとともに、一種の掻き取り効果によってサンプルチャンバーを空にすることができる。この2つの逆運動方向に対し択一的に、或いはこれに加えて、前述したように案内棒を軸線方向に移動可能に構成して、サンプルチャンバー3と壁2との間隔を可変に構成してもよい。これにより圧縮過程も吐出し過程も容易になり、或いは改善される。
【0037】
特に図10からわかるように、壁2(この実施形態ではその一部は挿入体5によって形成される)に最も近いサンプルチャンバー3の部分は、サンプルチャンバー3が運動するときに該サンプルチャンバー3が窓8を擦過するので、窓8の機械的なクリーニングに適している。
【0038】
さらに図10からわかるように、サンプルチャンバー3の周囲に延在してサンプルチャンバー3を壁2に対し密封させるような壁は設けられていない。しかし、この図示した実施形態とは異なり、このような壁を設けてもよい。同様に、サンプルチャンバー3の前記壁或いはサンプルチャンバー3の全体を弾性的に構成して、サンプルチャンバー3と壁2との種々の間隔を材料の圧縮のために利用し、材料が半径方向においてサンプルチャンバー3またはサンプル中空空間から流出しないようにしてもよい。
【0039】
図示したいくつかの実施形態とは異なり、検査対象である材料サンプルを圧縮するため、窓8をサンプル中空空間4のなかへ移動させるように構成してもよい。このため、光誘導体7を長手方向に変位させるように構成してもよい。このように構成すれば、サンプルチャンバー3を弾性的に構成しなくとも、これに比較しうるような品質管理の表出が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】プロセスチャンバーの横断面図で、該プロセスチャンバー内に配置されるサンプルチャンバーが第1の位置にあるときの横断面図である。
【図2】図1と同様の横断面図で、サンプルチャンバーが第2の位置にあるときの横断面図である。
【図3】図1および図2のプロセスチャンバーの内部を見た斜視図であり、サンプルチャンバーが特定の1つの位置にあるときの斜視図である。
【図4】図1および図2のプロセスチャンバーの内部を見た斜視図であり、サンプルチャンバーが他の位置にあるときの斜視図である。
【図5】図1および図2のプロセスチャンバーの内部を見た斜視図であり、サンプルチャンバーが他の位置にあるときの斜視図である。
【図6】図1および図2のプロセスチャンバーの内部を見た斜視図であり、サンプルチャンバーが他の位置にあるときの斜視図である。
【図7】サンプルチャンバーの第2実施形態を備えたプロセスチャンバーの内部を見た斜視図である。
【図8】図7のサンプルチャンバーがある特定の位置にあるときの該サンプルチャンバーの図である。
【図9】図7のサンプルチャンバーが他の位置にあるときの該サンプルチャンバーの図である。
【図10】図7のサンプルチャンバーが他の位置にあるときの該サンプルチャンバーの図である。
【符号の説明】
【0041】
1 プロセスチャンバー
2 壁
3 サンプルチャンバー
4 サンプル中空空間
5 挿入体
6 案内棒
7 光導体
8 窓
10 円錐面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顆粒状の材料を光センサを用いて品質測定する方法であって、プロセスチャンバー内で経過する製造プロセスまたは処理プロセスの間に材料サンプルを前記プロセスから取り出してサンプルチャンバー内へ供給し、光センサが材料サンプルを検出するための窓の前に誘導し、光センサによる品質測定の間、材料サンプルをプロセスチャンバー内部に留め、その後前記処理に戻すようにした前記方法において、
サンプルチャンバー(3)内部の材料サンプルを、品質測定を実施する前に圧縮することを特徴とする方法。
【請求項2】
材料サンプルを窓(8)に対し押圧させることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
光センサによる品質測定を実施する前に窓(8)をクリーニングすることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
クリーニングを機械的なワイパーを用いて行なうことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
クリーニングをサンプルチャンバー(3)の弾性壁により行なうことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
窓(8)にガスを吹付けることによりクリーニングを行なうことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
サンプルチャンバー(3)を空にするため、該サンプルチャンバー(3)にガスを吹付けることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか一つに記載の方法。
【請求項8】
プロセスニュートラルガスを使用することを特徴とする、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
品質測定を赤外線近距離場測定により行なうことを特徴とする、請求項1から8までのいずれか一つに記載の方法。
【請求項10】
顆粒状の材料を品質測定するための装置であって、
材料を製造または処理するために材料を受容するプロセスチャンバーと、
プロセスチャンバー内に配置され、検査対象である材料の一部を材料サンプルとして受容するサンプルチャンバーと、
窓を通じてサンプルチャンバーに対し指向している光センサと、
を備えた前記装置において、
サンプルチャンバー(3)と窓(8)とが相対運動可能であり、サンプルチャンバー(3)内にある材料サンプルを前記相対運動により圧縮可能で且つ窓(8)に対し接触可能であることを特徴とする装置。
【請求項11】
サンプルチャンバー(3)がシェル状に構成され、且つ上方へ開口したときに充填可能であり、下方へ開口したときに吐出し可能であるように回動可能または回転可能に支持されていることを特徴とする、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
サンプルチャンバー(3)がプロセスチャンバー(1)の壁(2)に沿って可動であり、サンプルチャンバー(3)の運動軌道内にして壁(2)のなかに光センサ用の窓(8)が設けられていることを特徴とする、請求項10または11に記載の装置。
【請求項13】
サンプルチャンバー(3)に、窓(8)をクリーニングするためのクリーニング要素が設けられていることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
窓(8)の領域に円錐面(10)が設けられ、サンプルチャンバー(3)の壁が弾性を持つように構成されていることを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
材料サンプルが窓(8)に接触するように光センサが窓(8)とともにサンプルチャンバー(3)内へ移動可能であることを特徴とする、請求項10から14までのいずれか一つに記載の装置。
【請求項16】
材料サンプルを圧縮する程度に光センサがサンプルチャンバー(3)内へ移動可能であることを特徴とする、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
サンプルチャンバー(3)の内部空間容積を縮小可能であり且つサンプルチャンバー(3)内に含まれている材料サンプルを圧縮可能であるようにサンプルチャンバー(3)が変形可能であることを特徴とする、請求項10から16までのいずれか一つに記載の装置。
【請求項18】
サンプルチャンバー(3)が案内棒(6)によりプロセスチャンバー(1)の壁(2)のほうへ引張られ、これにより変形可能であることを特徴とする、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
サンプルチャンバー(3)がプロセスチャンバー(1)の壁(2)に対し当接し、壁(2)が同時にサンプルチャンバー(3)を画成し、材料サンプルの材料のロスを阻止するようにサンプルチャンバー(3)が壁(2)に対し密に当接することを特徴とする、請求項10から18までのいずれか一つに記載の装置。
【請求項20】
サンプルチャンバー(3)が該サンプルチャンバー(3)の運動方向とは逆の方向に先細りになっている楔状のサンプル中空空間(4)を形成することを特徴とする、請求項10または19に記載の装置。
【請求項21】
サンプルチャンバー(3)が互いに逆の2つの運動方向に可動であることを特徴とする、請求項20に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−349363(P2006−349363A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−172371(P2005−172371)
【出願日】平成17年6月13日(2005.6.13)
【出願人】(505222370)エル ベー ボーレ ファルマテヒニク ゲーエムベーハー (1)
【Fターム(参考)】