説明

風車のタワー壁部分を持ち上げるための装置及び風車のタワー壁部分を持ち上げるための方法

【課題】タワーセクション又はタワー部分から風車タワー壁部を組み立てる単純な方法を可能にする。
【解決手段】リフトの連結エレメントに結合可能なバー101,102と、第1の位置115においてタワー壁部分113に係合するための第1の係合部分106を有する第1の保持部材105と、第1の位置とは異なる第2の位置119においてタワー壁部分に掛合するための第2の係合部分108を有する第2の保持部材107と、が設けられており、第1の係合部分と、第2の係合部分とが、互いに第1の距離(d1)だけ離れて位置するように、第1の保持部材と、第2の保持部材とが、バーに取外し可能に固定され、第1の係合部分と、第2の係合部分とが、互いに第2の距離(d1′)だけ離れて位置するように、第1の保持部材と、第2の保持部材とが、バーに取外し可能に固定され、第2の距離が第1の距離とは異なる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風車のタワー壁部分を持ち上げるための装置及び風車のタワー壁部分を持ち上げるための方法に関する。特に、本発明は、それぞれ異なる直径を有するタワー壁部分から成る風車のタワー壁を組み立てるのに適した、風車のタワー壁部分を持ち上げるための装置及び風車のタワー壁部分を持ち上げるための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2008/000262号は、風車構成部材を取り扱うための持上げ装置を開示しており、この場合、標準的な持上げブラケットが、複数のボルトによって、タワーセクションの端部フランジに結合されている。
【0003】
風車の大型のタワーが設置されて据え付けられる場合、各タワーセクションは、クレーンによって、例えば基礎の上に配置される底部のタワーセクションから順に、持ち上げられなければならず、後続のタワーセクションは互いに上下に配置される。国際公開第2008/000262号に開示された持上げブラケットは、風車のタワー壁の端部に取り付けられなければならない。第1のタワー壁部セクションを、既に据え付けられたタワーセクション又は基礎へ持ち上げて組み付けた後、持上げブラケットは、第1のタワー壁部セクションから取り外され、再び、第1のタワー壁部セクションの上部に結合される第2のタワーセクションに取り付けられなければならない。これは、極めて時間を浪費する。
【0004】
通常、持上げブラケット又は同様の持上げ手段は、タワーセクションの端部に、ボルト又は同様の結合手段によって取り付けられる。しばしば、これは技術者によって手作業で行われる。従って、技術者は、既に組み立てられたタワーセクションに登り、設置されたタワーセクションからブラケットを取り外すために持上げ手段を着脱し、タワーから降り、ブラケットを、既に設置されたタワー部分に組み付けられる別のタワーセクションに取り付けることが必要とされる。これは、極めて時間を浪費する。なぜならば、技術者は、登らなければならず、特に、クレーン、又はタワー内部に据え付けられたエレベータによって持ち上げられることを伴う。特に、持上げ手段は、極めて大型でかつ重く、これは、持上げ手段を着脱し、持上げ手段を、既に設置されたタワー部分から取外し、持上げ手段を、既に設置されたタワー部分の上部に組み付けられるタワーセクションに取り付けることを複雑にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2008/000262号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
複数の(特に環状の)タワーセクション又はタワー部分から風車タワー壁を組み立てる単純な方法を可能にする、風車のタワー壁部分を持ち上げるための装置及び方法が必要とされており、これにより、組立てプロセスは、風車のタワー壁を組み立てるための慣用の方法と比較して、短縮される。
【0007】
さらに、それぞれ異なる寸法、特にそれぞれ異なる直径を有するタワー壁部分を持ち上げるのに適した、風車のタワー壁部分を持ち上げるための装置及び方法が必要とされている。特に、それぞれ異なる寸法、特にそれぞれ異なる直径を有する複数のタワー部分から成る風車のタワー壁を組み立てるのに適した、風車のタワー壁部分を持ち上げるための装置及び方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記要求は、独立請求項による主体によって達成される。本発明の有利な実施の形態は、従属請求項によって記載されている。
【0009】
実施の形態によれば、風車のタワー壁部分を持ち上げるための装置が提供され、この装置は、リフトの連結エレメントに結合可能なバーと、第1の位置において、タワー壁部分に係合するための第1の係合部分を有する第1の保持部材と、第1の位置とは異なる第2の位置において、タワー壁部分に係合するための第2の係合部分を有する第2の保持部材とを有しており、第1の保持部材と、第2の保持部材とは、第1の係合部分と第2の係合部分とが互いに第1の距離だけ離れて配置されるように、(特に取外し可能に)バーに固定可能であり、第1の保持部材と、第2の保持部材とは、第1の係合部分と第2の係合部分とが互いに第2の距離だけ離れて配置され、第2の距離が第1の距離が異なるように、(特に取外し可能に)バーに固定可能である。
【0010】
装置は、環状のタワー壁部分を持ち上げるのに適していてよい。特に、タワー壁部分は、円形、多角形(4つ、6つ、8つ又はそれ以上の角を有するような多角形)、だ円形、又はあらゆるその他の形状等の、環状の横断面形状を有していてよい。横断面でみて、タワー壁部分は、2〜20m、特に3〜10m、特に約5mの直径を有していてよい。タワー壁部分は、特に、鋼等の金属から製造されていてよい。タワー壁部分は、3〜100m、特に10〜70m、特に30〜60mの高さ(風車タワーの長手方向での高さ)を有していてよい。タワー壁部分の壁厚は、2〜10cm、特に3〜5cmであってよい。
【0011】
リフトは、例えば、クレーンを含んでいる又はクレーンであってよく、連結エレメントは、例えば、クレーンによって持上げ可能なフックであってよい。
【0012】
バーは、特にパッドアイ、ループ、グロメット等を使用して、リフトの連結エレメントに結合可能であってよい。特に、バーは、連結エレメントに、解離可能な形式で結合可能であってよい。バーは、長手方向で最大の範囲を有する延長した形状を有していてよい。バーは、例えば、鉄又は鋼等の金属から製造されていてよい。バーは、ビーム、ロッド、ポール等によって表されてもよい。バーの長さ(バーの長手方向に沿った長さ)は、2〜20m、特に4〜10mであってよい。バーの長さは、持ち上げられるタワー壁部分の直径に依存してよい。特に、バーの長さは、持ち上げられるタワー壁部分の直径よりも大きくてよい。
【0013】
バーは、タワー壁部分が係合部分によって係合されている時に、保持部材に作用しかつバーに伝達される力に耐えるように十分な剛性を提供するための横断面形状を有していてよい。特に、バーは、T字形、I字形、U字形、O字形、又はタワー壁部分を保持しかつ持ち上げるための十分な剛性を提供するあらゆるその他の形状等の、横断面形状を有していてよい。
【0014】
第1の保持部材と、第2の保持部材とは、第1の保持部材及び/又は第2の保持部材をバーに(特に取外し可能に)固定するための部分を有していてよい。これは、少なくとも1つボルトを含んでよい。特に、第1の保持部材と、第2の保持部材とは、バーの長手方向に沿って、バーに沿って摺動可能であってよい。第1の保持部材及び/又は第2の保持部材をバーに固定するために、1つ以上のボルトが提供されてよく、このボルトは、第1の保持部材及び/又は第2の保持部材及び/又はバーに設けられた1つ以上の孔に挿入されてよい。特に、第1の保持部材及び/又は第2の保持部材は、保持部材をバーに沿ってシフトさせるための手段と、保持部材をバーに固定するための手段とを有していてよい。
【0015】
特に、第1の保持部材及び/又は第2の保持部材は、第1の係合部分と第2の係合部分との間に第1の距離又は第2の距離が形成されるように、バーに沿った所定の位置に固定可能であってよい。択一的な実施の形態において、第1の保持部材及び/又は第2の保持部材及び/又はバーは、第1の係合部分と第2の係合部分との間の距離が数cm(例えば10cm)等の最小値と、最大値(例えば15m、特に10m、さらに特に7m)との間のあらゆる値に調節可能であるように、第1の係合部分と第2の係合部分との間の距離が連続的に調節されるように適応されていてよい。
【0016】
第1の保持部材と、第2の保持部材とは、バーに固定され、バーに沿った(バーの長手方向に沿った)別の位置に固定されるためにバーから選択的に取り外されるように、解離可能な形式で(両方とも、又はいずれか一方が)バーに固定可能であってよい。実施の形態によれば、第1の保持部材及び第2の保持部材の一方のみが、解離可能な形式でバーに固定可能であってよく、他方は、解離不能な形式でバーに固定可能であってよい(又は固定して固定されていてよい)。これにより、第1の保持部材及び/又は第2の保持部材をバーに捕捉、掛合、締結、係合、又は位置合わせすることを提供する固定機構が提供されてよい。固定機構は、例えば、1つ以上のばね、ボルト等を含んでよい。
【0017】
第1の係合部分は、例えばボルトをタワー壁セクションの孔に挿入することによって、又は係合部分の表面部分をタワー壁部分の端部フランジの下側へシフトさせることによって、第1の位置においてタワー壁部分に係合するように適応されている。特に、第1の係合部分及び/又は第2の係合部分は、第1の位置及び第2の位置のそれぞれにおいてタワー壁部分の領域と直接に又は間接に接触させられてよい。直接又は間接の接触によって、タワー壁部分の重力は、第1の係合部分及び第2の係合部分に伝達され、タワー壁部分が、第1の位置において第1の係合部分に懸吊され、第2の位置において第2の係合部分に懸吊される。
【0018】
これにより、特に、第1の係合部分及び/又は第2の係合部分は、第1の保持部材及び/又は第2の保持部材及び/又はバーによって提供されるあらゆる移動機構及び/又は固定機構から独立している若しくは別個であってよい。これにより、それぞれ異なる位置においてタワー壁部分に係合するための機能を提供するための、第1の係合部分及び/又は第2の係合部分の構造、機能、形状、及び構成を選択的に適応させるための、大きな柔軟性が提供されてよい。特に、第1の保持部材及び/又は第2の保持部材が、爪として適応させられていてよい。特に、第1の係合部分及び/又は第2の係合部分は、縁部、フランジ、又は孔等の、上端部の僅かに下側においてタワー壁部分に係合するように適応されていてよい。
【0019】
タワー壁部分を持ち上げるための装置は、特定のタワー壁部分寸法(特にタワー壁部分の直径)に適応させられるように係合部分の間の距離を調節するために、1つ以上のバー(特にビーム)に可動に取り付けられた2つ以上の係合部分(特に爪)、好適には4つの係合部分(特に爪)を含む、ユニバーサルなタワー持上げツールを表してよい。
【0020】
特に、爪は、タワー壁部分(特にタワーセクション)の端部及びバー(特にビーム)に固定手段によって固定されてよい。第1の係合部分と、第2の係合部分との間の距離が、第1の距離から、第1の距離と異なる(特に第1の距離よりも大きな)第2の距離に変更可能であることにより、タワー壁部分を持ち上げるための装置は、それぞれ異なる寸法を有する(特にそれぞれ異なる直径を有する)タワー壁部分を持ち上げるのに適している。これにより、それぞれが、特定の寸法を有する(特に特定の直径を有する)タワー壁部分を持ち上げるために適応された、複数の持上げツールを提供することが回避されてよい。これにより、風車タワー壁の組立ては、特に、所要の装置を減じることによって、及び組立て時間及びコストを減じることによって、単純化されてよい。
【0021】
実施の形態によれば、第1の保持部材及び/又は第2の保持部材は、バーの長手方向でバーに沿って摺動可能である。特に、バー及び/又は第1の保持部材及び/又は第2の保持部材は、バーに沿って保持部材を摺動させるのを案内するための、1つ以上のローラ及び/又はトレースを有していてよい。特に、第1の保持部材及び/又は第2の保持部材は、手動で摺動させられるか、又はモータ(特に電気モータ)又はあらゆる液圧式操作装置等のアクチュエータを使用して摺動させられてよい。これにより、第1の係合部分と第2の係合部分との間の距離の調節が、単純化されてよい。特に、第1の保持部材及び/又は第2の保持部材は、バーに沿って連続的に摺動させられてよい。実施の形態によれば、第1の保持部材及び第2の保持部材のうちの一方のみが、バーに沿って摺動可能であり、第1の保持部材及び第2の保持部材のうちの他方が、バーに沿って摺動可能ではなく、特定の位置においてバーに固定可能である(若しくは定置に固定されている)。
【0022】
実施の形態によれば、第1の係合部分及び第2の係合部分は、第1の係合部分と第2の係合部分との間の距離を増大することによって、タワー部分に係合するために配置可能である。これにより、第1の係合部分と、第2の係合部分とは、タワー壁部分に、内側から、特にタワー壁部分から内方へ突出した縁部又はフランジに係合してよい。特に、第1の係合部分と第2の係合部分との間の距離を増大することによって、係合部分、ひいてはタワー壁部分を持ち上げるための装置は、タワー壁部分にロック又は固定され、これにより、タワー壁部分が落下するのを回避若しくは防止している。特に、タワー壁部分を、タワー壁部分を持ち上げるための装置に固定することは、タワー壁部分の内面の間に保持部材の半径方向外側部分を締め付けることを伴いながら、第1の係合部分と第2の係合部分との間の距離を増大することによって、安定して達成されてよい。
【0023】
実施の形態によれば、第1の係合部分及び/又は第2の係合部分は、タワー壁部分に配置されたフランジに係合するように適応されている。フランジは、タワー壁部分の上部に配置される別のタワー壁部分に結合するための、タワー壁部分の結合部分を提供してよい。フランジは、特に、タワー壁部分の厚さよりも大きな幅を有するエッジが、タワー壁部分の上端部に形成されるように、タワー壁部分の主面(特に内面)から(外方へ又は内方へ)突出する縁部又は膨らみを有していてよい。突出部分は、係合部分が壁部分と接触させられる係合位置として働いてよい。
【0024】
特に、フランジは、タワー壁部分を、タワー壁部分の上部に配置される別のタワー壁部分に(特にフランジにおいて)結合するための1つ以上のボルトを挿入するための1つ以上の孔を有していてよい。特に、フランジは、第1の係合部分及び/又は第2の係合部分が、タワー壁部分に係合するために突出部の下側に配置されるように、タワー壁部分の主面(内面又は外面)から突出している。これにより、タワー壁部分に係合する単純な形式が提供されてよい。
【0025】
実施の形態によれば、フランジは、タワー壁部分から内方へ突出している。これにより、バーが、タワー壁部分の上面(特に環状の面)の上方に配置され、第1の係合部分と、第2の係合部分とが、環状のタワー壁部分内で、タワー壁部分から内方へ延びたフランジの下面の下方に配置されるように、タワー壁部分を持ち上げるための装置は、タワー壁部分に対して配置されてよい。タワー壁部分に係合するために、第1の係合部分と、第2の係合部分とは、係合部分がフランジの下面の下方に位置し、これにより、場合によっては、タワー壁部分の内面に接触するように、(バーに沿って)互いから離れるようにシフトされてよい。第1の係合部分と、第2の係合部分との互いに対する摺動可能性をラッチ若しくはその他の形式で固定することによって、タワー壁部分の係合は、固定されてよい。これにより、タワー壁部分を持ち上げるための固定装置が提供されてよい。
【0026】
実施の形態によれば、タワー壁部分を持ち上げるための装置は、さらに、第1の保持部材と、第2の保持部材とを互いに対して移動させるように適応された、移動アクチュエータを含む。別の実施の形態において、第1の保持部材と、第2の保持部材とは、互いに対して手動で移動させられてよいが、移動アクチュエータは、タワー壁部分を持ち上げるための装置を使用する技術者が、個人的に、筋力を用いて保持部材を互いに対して移動させるための力又はエネルギを加える必要がないように、機械又は装置の力を提供してよい。これにより、タワー壁部分を持ち上げるための装置を利用することは、単純化され、十分な筋力を加えることができない人によって行われてよい。
【0027】
実施の形態によれば、移動アクチュエータは、液圧式アクチュエータ及び/又は電気アクチュエータを含む。電気アクチュエータは、例えば、電気モータを含んでよく、液圧式アクチュエータは、保持部材を互いに対して移動させるために、シリンダ及び/又はピストンに供給される圧縮油のためのコンプレッサを含んでよい。これにより、有効でかつ費用対効果の高い移動アクチュエータが提供されてよい。
【0028】
実施の形態によれば、タワー壁部分を持ち上げるための装置は、さらに、第1の保持部材及び/又は第2の保持部材をバーに固定するように適応された固定アクチュエータを含む。固定は、実施の形態によれば、(ラッチング、ボルトの挿入等によって)手作業で行われてよいが、固定アクチュエータは、不慣れな人でも、タワー壁部分を持ち上げるための装置をうまく使用できるように、固定を単純化してよい。
【0029】
実施の形態によれば、固定アクチュエータは、液圧式アクチュエータ及び/又は電気アクチュエータを含む。実施の形態によれば、タワー壁部分を持ち上げるための装置は、第1の係合部分と、第2の係合部分とが、互いに向き合った第1の位置と第2の位置とにおいてタワー壁部分の環状の上端部に係合するように、適応されている。特に、第1の位置と第2の位置との間の距離は、実質的に、第1の位置におけるタワー壁部の内面の領域と、第2の位置におけるタワー内壁の領域との間で測定された、タワー壁部分の上端部におけるタワー壁部分の直径と等しくてよい。これにより、第1の係合部材と、第2の係合部材とは、互いから最大限に間隔を置いて位置する2つの位置において係合してよい。これにより、第1の係合部分及び/又は第2の係合部分が、第1の位置及び/又は第2の位置から(特にフランジの下側部分において)滑る危険性が回避される。なぜならば、第1の係合部分と、第2の係合部分とは、タワー壁部分の内面に沿ってシフトすることが防止されているからである(両係合部分が、回転運動に従ってシフトする場合を除く)。これにより、持上げ装置の安全性が高められてよい。
【0030】
実施の形態によれば、風車のタワー壁部分を持ち上げるための方法が提供され、この方法は、第1の保持部材に設けられた第1の係合部分と、第2の保持部材に設けられた第2の係合部分との間の第1の距離を調節し、第1の位置において第1の係合部分を用いかつ第2の位置において第2の係合部分を用いてタワー壁部分に係合し、第1の保持部材をバーに固定しかつ/又は第2の保持部材をバーに固定し、バーに結合された連結エレメントを介して、リフトを用いてバーを持ち上げ、これにより、タワー壁部分を持ち上げることを含む。
【0031】
実施の形態によれば、タワー壁部分を持ち上げるための方法は、さらに、第1の係合部分と第2の係合部分との間の第1の距離を、第1の距離とは異なる第2の距離に変更し、別の第1の位置において第1の係合部分を用いかつ別の第2の位置において第2の係合部分を用いて別のタワー壁部分に係合し、第1の保持部材をバーにさらに固定しかつ/又は第2の保持部材をバーにさらに固定し、バーに結合された連結エレメントを介して、リフトを用いてバーをさらに持ち上げ、これにより、別のタワー壁部分を持ち上げることを含む。
【0032】
ここでは、別のタワー壁部分は、(前に持ち上げられた)タワー壁部分の直径と比較して、異なる(特により小さな又はより大きな)直径を有していてよい。特に、別のタワー壁部分は、特に、それぞれのタワー壁部分の内面の向き合った部分から測定した場合に、タワー壁部分よりも小さな直径を有していてよい。これにより、高さが増大するに従って減少する直径を有するタワー壁部が組み立てられてよい。特に、タワー壁部分と、別のタワー壁部分とは、互いに異なる円周を有していてよい。タワー壁部分を持ち上げるための、唯一の同じ装置が、それぞれ異なる円周又はそれぞれ異なる直径を有する両方のタワー壁部分を持ち上げるために、使用されてよい。これにより、多くの手作業が省略されてよい。なぜならば、タワー持上げツール又は壁部分を持ち上げるための装置は、ツールの遠隔制御によって取付け可能であってよいからである。
【0033】
実施尾形態によれば、第1の保持部材及び/又は第2の保持部材は、第1の係合部分と第2の係合部分との間の距離を変化させるために、バーに沿って摺動させられる。
【0034】
実施の形態によれば、タワー壁部に係合することは、第1の位置において第1の係合部分をタワー壁部分におけるフランジの下方に配置し、第2の位置において第2の係合部分をタワー壁部分におけるフランジの下方に配置することを含み、第2の位置は、特に、第1の位置と向き合って配置されている。
【0035】
実施の形態によれば、タワー壁部分及び/又は別のタワー壁部分に係合する、固定及び/又は別の固定、及び/又は持上げ及び/又は別の持上げ等の、前記方法ステップのうちの少なくとも1つは、遠隔制御されてよい。
【0036】
実施の形態によれば、持上げ装置は、複数のタワーセクション又はタワー部分を含む、全体の組み立てられたタワー壁部を持ち上げるために使用されてもよい。この形式において、タワー壁部全体を持ち上げることができ、かつ取り付けられる多くのボルトを用いて確実な形式で据え付けられるために、通常は付加的な時間がかかる、別個のタワー持上げツールを有する必要はない。
【0037】
係合部材(特に、爪)の移動は、タワーセクションが(例えばトラックにおいて)降ろされた時に、例えば地面において、操作手段によって行われるか、単に手作業による移動であってよい。操作手段は、モータ、ピストン及び/又は弁又は同様の手段を操作するための、液圧式及び/又は電気的手段を含んでよい。固定手段又は固定アクチュエータは、同様の液圧式及び/又は電気的操作手段を含んでよい。固定手段は、1対状のボルト又は同様の手段等の機械的手段、又はタワーが持ち上げられた時に機械的に操作される機械的手段であってもよい。
【0038】
固定手段は、係合部分が移動させられた時に、係合部分がタワーセクション(タワー部分)の端部に自動的に固定されるように、係合部分(特に、爪)の移動の一体化された部分であってよい。
【0039】
特に、タワー壁部分を持ち上げるための持上げツール若しくは装置は、洋上で、特にタワーが複数のタワーセクションから組み立てられるところにおいて、使用されてよい。
【0040】
タワー持上げツール又は持上げ装置は、係合部分(特に、爪)の移動及び/又はロッキングを監視するための、1つ以上のセンサを含んでよい。これらのセンサは、センサを監視するためのコンピュータ又は制御装置に、無線で、又はワイヤ(電気ファイバ又は光ファイバ)を用いることによって、接続されてよい。
【0041】
特に、係合部分(特に、爪)の移動及び/又は固定は、遠隔で操作されてよい。
【0042】
実施の形態において、タワー持上げツールは、それぞれが、2つの可動に取り付けられた係合部分(爪)を有する、2つのビーム(バー)を含む。ビームのうちの一方は、2つの解離可能な及び/又はヒンジ結合されたビームに分割されていてよい。1つ以上のボルト又は同様の結合手段を取り外すことによって、解離可能な及び/又はヒンジ結合されたビームは、他方のビームに対して平行に回動されることができる(若しくは折り畳まれることができる)。この形式において、タワー持上げツールは、慣用の持上げツールの所要のスペースと比較して、より小さなスペース及び空間を占めるので、タワー持上げツールの搬送が単純化されてよい。
【0043】
タワー持上げツール若しくは持上げ装置は、タワー、又は別個のタワー端部又はカバーを有するタワーセクションに結合することができる。このカバーは、タワー又はタワーセクションが輸送又は保管される周囲環境から、雨、雪、塩水、及び汚れに対してタワーの内部を保護するために、タワーセクションの端部に結合されてよい。
【0044】
発明の実施の形態は、それぞれ異なる主体に関連して説明されている。特に、幾つかの実施の形態は、方法形式の請求項に関連して説明されているが、他の実施の形態は、装置形式の請求項に関連して説明されている。しかしながら、当業者は、特に断りのない限り、一方の形式の主体に属する特徴のあらゆる組合せに加え、互いに異なる主体に関する特徴、特に方法形式の請求項の特徴と装置形式の請求項の特徴との、あらゆる組合せも、本文献に開示されるものとして考えられることが、上記及び下記の説明から、認識するであろう。
【0045】
本発明の、上記で定義された態様、及びその他の態様は、以下に説明される実施の形態から明らかであり、実施の形態に関連して説明される。発明は、実施の形態に関連して以下にさらに詳細に説明されるが、発明は、これに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施の形態による、タワー壁部分を持ち上げるための装置の側面図を概略的に示している。
【図2】図1に示された、タワー壁部分を持ち上げるための装置の平面図を概略的に示している。
【図3】輸送のために適した収納された(若しくは折り畳まれた)状態における、図1及び図2に示された、タワー壁部分を持ち上げるための装置の平面図を概略的に示している。
【図4】実施の形態による、タワー壁部分を持ち上げるための方法における方法ステップを概略的に示している。
【図5】実施の形態による、タワー壁部分を持ち上げるための方法における別の方法ステップを概略的に示している。
【図6】実施の形態による、タワー壁部分を持ち上げるための方法における別の方法ステップを概略的に示している。
【図7】実施の形態による、タワー壁(部分)の上端部に取り付けられた、タワー壁部分を持ち上げるための装置を概略的に示している。
【図8】図7に示されたタワー壁部分と比較して、より小さな直径を有する別のタワー壁(部分)に取り付けられた、タワー壁部分を持ち上げるための装置を概略的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図示は概略的である。それぞれ異なる図面において、同じ構成要素に対して、同じ参照符号、又は対応する参照符号と最初の数字だけが異なる参照符号が、提供されている。
【0048】
図1は、実施の形態による、風車のタワー壁部分を持ち上げるための装置100の側面図を概略的に示している。
【0049】
装置100は、長手方向軸線133を有するバー101を有しており、長手方向軸線133に沿ってバーは最大範囲まで延びている。バー101は、鋼等の金属を用いて製造されている。バー101は、さらに、孔104を有するパッドアイ103を有しており、孔104に、装置100を持ち上げるためのクレーンのフックが挿入される。バーは、例示された実施の形態において、図1の図平面に対して垂直な断面でみて、I字形である。作動中、長手方向軸線133は水平方向に沿って延びており、鉛直方向はZ軸によって示されている。
【0050】
タワー壁部分を持ち上げるための装置100は、第1の保持部材105と、第2の保持部材107と、第3の保持部材109と、図示されていない第4の保持部材111とを有している。第3の保持部材109と、第4の保持部材111とは、図1の図平面に対して垂直に配置された長手方向軸線を有する第2のバー102に配置されている。第1の保持部材105と、第2の保持部材107とは、バー101に沿って長手方向133に摺動可能である。第1の保持部材105と、第2の保持部材107とは、ボルト143を用いて、長手方向軸線133に沿った特定の位置において、バー101に固定可能である。ボルト143を締め付けることは、第1の保持部材105と、第2の保持部材107とが、長手方向軸線133に沿った選択可能な位置においてバー101に固定されるように、長手方向軸線133に沿った位置を変化させないことを保証する。
【0051】
第1の保持部材105は、フランジ領域(若しくは縁部)115の下方においてタワー壁部分113に係合するための、第1の係合部分106を有している。これにより、第1の係合部分106の上側係合面117は、風車タワーの内側に向かって内方へ突出したフランジ領域115の下面と接触させられる。フランジ領域115とは反対側において、タワー壁部分113は、第2の保持部材107に設けられた第2の係合部分108によって係合されるフランジ領域119を有している。特に、第2の係合部分108の係合面121は、フランジ領域119の下面と直接に接触しており、これにより、タワー壁部分113をフランジ領域119に保持する。
【0052】
タワー壁部の長手方向軸線は、参照符号123によって示されている。図1には示されていないが、タワー壁部分113のその他の縁部は、第3の保持部材109の第3の係合部分110と、第4の保持部材111の第4の係合部分112とによって、支持若しくは係合されている。これにより、タワー壁部分113は、タワー壁部分113の内方に面した(突出した)フランジにおいて、4つの異なる領域において、支持若しくは係合されており、4つの領域は、周方向で、約90゜だけ間隔を置かれている。これにより、タワー壁部分113は、タワー壁部分113の持上げが安全な形式で行われるように、確実に保持及び支持される。
【0053】
図2は、図1に示されたタワー壁部分を持ち上げるための装置100の平面図を概略的に示している。図2は、鉛直方向Zで見たものである。図2から分かるように、第2のバー102は、結合部材125を介して互いに結合された2つの部分102a,102bを有している。結合部材125は、バー102を2つの部分102a,102bに分解することを可能にするか又はヒンジとして適応された、ジョイント若しくはボルト127を有しており、前記ヒンジを中心として、第2のバー102の2つのアーム102a,102bが、バー101に対して平行になるように回動させられてよい。
【0054】
特に、2つのバー101,102は、例えば輸送のために、互いから分離されるか、又は同じ方向に沿って向けられるように互いに結合されたままであってよい。特に、1つ以上のボルト102又は同様の結合手段を取り外すことによって、解離可能な及び/又はヒンジ結合されたバー101,102若しくはビームは、互いに平行になるように回動させられることができる。これにより、タワー壁部分を持ち上げるための装置の輸送は、単純化され、より小さなスペースを必要とする。
【0055】
図3は、収納された(若しくは折り畳まれた)状態における、図1及び図2に示された、タワー壁部分を持ち上げるための装置100の平面図を概略的に示しており、第2のバー部分102a,102bは、第2のバー102の部分の長手方向軸線がバー102の長手方向軸線133に対して平行になるように、ジョイント127を中心に回動させられている。これにより、装置100は、より小さなスペースを必要とし、このことは、持上げ装置100の輸送を単純化する。
【0056】
図4は、実施の形態による、タワー壁部分を持ち上げるための方法ステップを概略的に示している。例示された実施の形態において、タワー壁部分の一部又はタワー壁全体114は、トラック又は列車によって輸送されるときのように、長手方向軸線123が水平方向に向くように配置されている。フック129が結合されたクレーンを用いて、図1から図3に示された、タワー壁部分を持ち上げるための装置100は、タワー壁部分114の上端部131の近くに配置される。これにより、タワー壁部分を持ち上げるための装置100をフック129に結合するために、ロープ130が、パッドアイ103の孔104に通される。
【0057】
図5に示された次の方法ステップにおいて、タワー壁部分を持ち上げるための装置100は、(タワー部分114の上端部131において)タワー部分114の縁部若しくはフランジに係合し、タワー壁部分を持ち上げるための装置100がタワー部分114の上端部131に固定されるように、固定される。
【0058】
図6に示された次の方法ステップにおいて、クレーンは、フック129を介してタワー部分114を持ち上げており、タワー部分を持ち上げるための装置100は、タワー部分114の長手方向123が鉛直方向Zと一致するように、タワー部分114を向けている。
【0059】
実施の形態によれば、タワー部分全体は、この形式で設置され、特定の位置に据え付けられる。別の実施の形態によれば、別のタワー壁部分は、タワー壁を完成させるために、タワー部分114の上部に配置され、タワー部分114に結合される。
【0060】
図7は、タワー部分の高さを増大するために、より多くのタワー壁部分が形成され、互いに上下に積み重ねられた、タワー部分114を示している。これにより、それぞれのタワー壁部分、例えば直径d2を有するタワー壁部分は、タワー壁部分を持ち上げるための装置100を用いて持ち上げられている。
【0061】
図8は、図1から図3に示された、タワー壁部分を持ち上げるための装置100が、図7に示された方法ステップに従って持ち上げられたタワー壁部分113の直径d2よりも小さな直径d2′を有するタワー壁部分113を持ち上げるために、どのように使用されるかを、概略的に示している。
【0062】
図8に示されたタワー壁部分113を持ち上げるために、第1の係合部分106と、第2の係合部分108との間の距離d1(タワー壁部分113の直径であるd2と実質的に等しい)(図1と比較)は、図7に示された距離d1から、図8に示された距離d1′(タワー壁部分113′の直径であるd2′と実質的に等しい)へ変更されている。これにより、第1の係合部分106と、第2の係合部分108とは、互いに反対側の、タワー壁部分113の上端部におけるそれぞれ異なるフランジ領域に係合する。さらに、第3及び第4の係合部分は、互いに反対側の、タワー壁部分113のフランジ領域に係合する。これにより、タワー壁部分を持ち上げるための装置100は、周方向に90゜だけ間隔を置いて配置された4つの異なる領域において(特に、タワー壁部分の上端部におけるフランジにおいて)タワー壁部分に係合することにより、それぞれ異なる直径を有するタワー壁部分を確実に持ち上げることを可能にする。特に、係合部分は、爪として適応されていてよい。
【0063】
「含む」とは、その他の構成要素又はステップを除外せず、単数は、複数を除外しない。また、様々な異なる実施の形態に関連して説明された構成要素は、組み合わされてよい。請求項における参照符号は、請求項の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0064】
100 タワー壁部分を持ち上げるための装置、 101 バー、 102 第2のバー、 102a,102b 部分、 103 パッドアイ、 104 孔、 105 第1の保持部材、 106 第1の係合部分、 107 第2の保持部材、 108 第2の係合部分、 109 第3の保持部材、 111 第4の保持部材、 113 タワー壁部分、 114 タワー部分、 115 フランジ領域、 119 フランジ領域、 121 係合面、 123 長手方向、 125 結合部材、 127 ジョイント若しくはボルト、 129 フック、 130 ロープ、 131 上端部、 133 長手方向軸、 143 ボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
風車のタワー壁部分を持ち上げるための装置において、
リフトの連結エレメントに結合可能なバー(101,102)と、
第1の位置(115)においてタワー壁部分(113)に係合するための第1の係合部分(106)を有する第1の保持部材(105)と、
前記第1の位置とは異なる第2の位置(119)においてタワー壁部分に係合するための第2の係合部分(108)を有する第2の保持部材(107)と、が設けられており、
第1の係合部分と、第2の係合部分とが、互いに第1の距離(d1)だけ離れて位置するように、第1の保持部材と、第2の保持部材とが、バーに取外し可能に固定されるようになっており、
第1の係合部分と、第2の係合部分とが、互いに第2の距離(d1′)だけ離れて位置するように、第1の保持部材と、第2の保持部材とが、バーに取外し可能に固定されるようになっており、第2の距離が第1の距離とは異なることを特徴とする、タワー壁部分を持ち上げるための装置。
【請求項2】
第1の保持部材及び/又は第2の保持部材が、バーに沿って、バーの長手方向(133)に摺動可能である、請求項1記載の装置。
【請求項3】
第1の係合部分と、第2の係合部分とが、第1の係合部分と第2の係合部分との間の距離を増大することによって、タワー部分に係合するように配置可能である、請求項1又は2記載の装置。
【請求項4】
第1の係合部分及び/又は第2の係合部分が、タワー壁部分に配置されたフランジ(115,119)に係合するようになっている、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。
【請求項5】
フランジが、タワー壁部分から内方へ突出している、請求項4記載の装置。
【請求項6】
第1の保持部材と、第2の保持部材とを、互いに対して移動させるための移動アクチュエータが設けられている、請求項1から5までのいずれか1項記載の装置。
【請求項7】
前記移動アクチュエータが、液圧式アクチュエータ及び/又は電気アクチュエータを含む、請求項6記載の装置。
【請求項8】
第1の保持部材及び/又は第2の保持部材をバーに固定するための固定アクチュエータが設けられている、請求項1から7までのいずれか1項記載の装置。
【請求項9】
前記固定アクチュエータが、液圧式アクチュエータ及び/又は電気アクチュエータを含む、請求項8記載の装置。
【請求項10】
第1の係合部分と、第2の係合部分とが、タワー壁部分の環状の上端部(131)に、互いに反対側に位置した第1の位置(115)と第2の位置(119)とにおいて係合するようになっている、請求項1から9までのいずれか1項記載の装置。
【請求項11】
風車のタワー壁部分を持ち上げるための方法において、
第1の保持部材(105)に設けられた第1の係合部分(106)と、第2の保持部材(107)に設けられた第2の係合部分(108)との間の第1の距離(d1)を調節し、
第1の位置(115)において第1の係合部分を用いかつ第2の位置(119)において第2の係合部分を用いて、タワー壁部分(113)に係合し、
第1の保持部材をバーに固定しかつ/又は第2の保持部材をバーに固定し、
バーに結合された連結エレメントを介して、リフトを用いてバーを持上げ、これにより、タワー壁部分を持ち上げることを特徴とする、風車のタワー壁部分を持ち上げるための方法。
【請求項12】
第1の係合部分と第2の係合部分との間の第1の距離を、該第1の距離とは異なる第2の距離(d1′)に変更し、
別の第1の位置において前記第1の係合部分を用いかつ別の第2の位置において前記第2の係合部分を用いて、別のタワー壁部分に係合し、
第1の保持部材をバーにさらに固定しかつ/又は第2の保持部材をバーにさらに固定し、
バーに結合された連結エレメントを介して、リフトを用いてバーをさらに持ち上げ、これにより、別のタワー壁部分を持ち上げる、請求項11記載の方法。
【請求項13】
第1の保持部材及び/又は第2の保持部材が、第1の係合部分と第2の係合部分との間の距離を変更するために、バーに沿って摺動させられる、請求項12記載の方法。
【請求項14】
タワー壁部分に係合することが、第1の係合部分を、第1の位置において、タワー壁部分におけるフランジ(115)の下方に配置し、第2の係合部分を、第2の位置において、タワー壁部分におけるフランジ(119)の下方に配置し、第2の位置が、特に、第1の位置と反対側である、請求項11から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
前記方法ステップのうちの少なくとも1つが、遠隔制御される、請求項11から14までのいずれか1項記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−12223(P2012−12223A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−143060(P2011−143060)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】