説明

風車翼の落雷保護装置

【課題】殊に翼プロフィールが小さくなる翼の先端部に装着されるレセプタを簡単な構造で且つ容易に組立可能とし、さらには翼への着雷時において翼の内部に発生する圧力上昇への有効な対処を施し得る風車翼の落雷保護装置及び該落雷保護装置の組立方法を提供する。
【解決手段】翼の表面に着雷用のレセプタを設置し、該レセプタからの雷電流を翼の内部及び風車本体部を挿通した導線あるいはバイパスブラシ等の接続機器を通して地中にアースする風車翼の落雷保護装置であって、導電体からなり前記導線が接続されるベースプレートを前記翼の内部に埋設するとともに、該ベースプレートに前記レセプタを翼の表面に臨ませて固定、支持してなるレセプタ組立品をそなえたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、翼の表面に着雷用のレセプタを設置し、該レセプタからの雷電流を翼の内部及び風車本体部を挿通した導線あるいはバイパスブラシ等の接続機器を通して地中にアースする風車翼の落雷保護装置及び該落雷保護装置の組立方法に関する。
【背景技術】
【0002】
風車翼への落雷から翼及び風車装置全体を保護する手段として、翼の表面に着雷用のレセプタを設置し、該レセプタへの着雷による雷電流を翼の内部及びロータヘッド、主軸、タワー等の風車本体部を挿通した導線を通して地中にアースする手段が、たとえば特許文献1(PCT−WO2004/111686 A1号公報)、特許文献2(PCT−WO2005/026538 A1号公報)等によって提供されている。
【0003】
特許文献1の技術においては、翼の先端部から翼長に沿って翼の表面に着雷用のレセプタを複数箇所に設置し、各レセプタからの雷電流を翼の内部及び風車本体部を挿通した導線を通して地中にアースするように構成されている。
特許文献2の技術においては、着雷用のレセプタを、翼の所定断面において、翼の腹側外皮及び背側外皮の表面に開放して着雷可能とし、該レセプタを腹側外皮及び背側外皮の裏面にねじでそれぞれ固定し、該レセプタからの導線をダウンコンダクタに接続している。
【0004】
【特許文献1】PCT−WO2004/111686 A1号公報
【特許文献2】PCT−WO2005/026538 A1号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術にあっては、翼の先端部から翼長に沿って着雷用のレセプタを複数箇所に設置し、各レセプタからの雷電流を翼の内部及び風車本体部を挿通した導線を通して地中にアースするように構成されているにとどまり、また特許文献2の技術にあっては、着雷用のレセプタを、翼の腹側外皮及び背側外皮の表面に開放して着雷可能とするとともに該レセプタを腹側外皮及び背側外皮の裏面にねじでそれぞれ固定するように構成されているにとどまり、特許文献1及び2のいずれにおいても、翼プロフィールが小さくなる翼の先端部へのレセプタの効果的な組付手段や、翼への着雷時において翼の内部に発生する圧力上昇への対処策等については全く開示されていない。
【0006】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、殊に翼プロフィールが小さくなる翼の先端部に装着されるレセプタを簡単な構造で且つ容易に組立可能とし、さらには翼への着雷時において翼の内部に発生する圧力上昇への有効な対処を施し得る風車翼の落雷保護装置及び該落雷保護装置の組立方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明はかかる目的を達成するもので、翼の表面に着雷用のレセプタを設置し、該レセプタからの雷電流を翼の内部及び風車本体部を挿通した導線あるいはバイパスブラシ等の接続機器を通して地中にアースする風車翼の落雷保護装置であって、導電体からなり前記導線が接続されるベースプレートを前記翼の内部に埋設するとともに、前記レセプタを翼の表面に臨ませて前記ベースプレートに固定、支持してなるレセプタ組立品をそなえたことを特徴とする。
この発明において、好ましくは、前記レセプタ組立品におけるベースプレートの周囲を含む前記翼の内部空間に接着剤を充填する。この接着剤としては、メタクリレート系の接着剤が好適である。
【0008】
また、前記のように構成された風車翼における落雷保護装置の組立方法の発明は、翼の表面に着雷用のレセプタを設置し、該レセプタからの雷電流を翼の内部及び風車本体部を挿通した導線あるいはバイパスブラシ等の接続機器を通して地中にアースする落雷保護装置の組立方法であって、導電体からなり導線が接続されるベースプレートを翼の内部に挿入し、該ベースプレートと翼の外皮との間に接着剤を充填して該ベースプレートを翼の内部に固定し、翼の外皮及び接着剤を貫通してレセプタ挿入穴を形成し、該レセプタ挿入穴を通してレセプタを前記ベースプレートに固定することを特徴とする。
【0009】
かかる発明によれば、導電体からなり翼の内部に埋設されたベースプレートに着雷用のレセプタを固定、支持してレセプタ組立品を形成し、該ベースプレートにアース用の導線を接続するので、構造がきわめて簡単であるとともに、ベースプレートに着雷用のレセプタを固定、支持してユニット化されているので、翼への組立が容易にできる。
また、該レセプタ組立品のユニットを翼の先端部、中間部等の着雷可能性のある部位に任意に設置できるので、取扱い性も良好となる。
【0010】
また、前記レセプタ組立品におけるベースプレートの周囲を含む翼の内部空間に接着剤を充填することにより、内部空間の空気を排除して接着剤に置き換えることができて、翼への着雷時における前記内部空間の空気の膨張によって該内部空間の空気圧力が上昇するのを回避することが可能となり、かかる内部空間の空気圧力上昇に伴う翼の破損の発生を防止できる。
加えて、前記接着剤を介して翼の腹側外皮と背側外皮とを接着できることとなるため、翼の強度を向上できる。
【0011】
また、かかる発明において、具体的には次のように構成するのが好ましい。
(1)前記翼の先端部に前記レセプタ組立品を設ける(請求項3)。この場合、好ましくは前記レセプタ組立品を、前記翼の内部に翼長方向に埋設された主桁フレームよりも先端側に設ける(請求項4)。
このように構成すれば、主桁フレームが無く強度保持の必要のない翼の先端部にレセプタ組立品を設けるので、該レセプタ組立品のベースプレートを翼の内部に容易に埋設でき、既存の翼であっても簡単にレセプタ組立品の装着が可能となる。
【0012】
(2)前記レセプタ組立品は、前記レセプタをディスク式レセプタに構成して前記翼の腹側及び背側のぞれぞれに1個または複数個設け、前記腹側のレセプタ及び背側のレセプタを翼の表面においてずらして前記ベースプレートに固定される(請求項5)。
このように構成すれば、レセプタ組立品を翼の表面に沿ってずらして設置することにより、翼の先端部のような、腹側外皮と背側外皮との間の寸法が小さい翼厚の薄い部分であっても、腹側及び背側の両側にレセプタ組立品を容易に設置できる。
【0013】
(3)前記翼の先端部の内部に前記レセプタ組立品を設けて、該レセプタ組立品におけるベースプレートの周囲の内部空間に接着剤を充填するとともに、該接着剤の充填部以外の翼内部空間には発泡ウレタン樹脂を充填する(請求項6)。
このように構成すれば、翼の全長に亘って内部空間が接着剤(先端部)及び発泡ウレタン樹脂(先端部以外の部分)で充填されることとなり、翼への着雷時における翼の内部空間の空気の膨張及び空気圧力上昇、及びこれによる翼の破損の発生に対する防止効果が大きくなる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、翼の内部に埋設された導電体製のベースプレートに着雷用のレセプタを固定、支持してレセプタ組立品を形成し、該ベースプレートにアース用の導線を接続するので、構造がきわめて簡単であるとともに、ベースプレートに着雷用のレセプタを固定、支持してユニット化されているので、翼への組立が容易にできる。また、該レセプタ組立品のユニットを翼の先端部、中間部等の着雷可能性のある部位に任意に設置できるので、取扱い性も良好となる。
また、前記ベースプレートの周囲を含む翼の内部空間に接着剤を充填することにより、翼への着雷時における内部空間の空気の膨張によって該内部空間の空気圧力が上昇するのを回避できて、かかる内部空間の空気圧力上昇に伴う翼の破損の発生を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0016】
図4は本発明に係る落雷保護装置を装備した風車の概略側面図であり、図において、2はロータヘッド、1は該ロータヘッド2の外周に複数個取り付けられた翼である。3は該ロータヘッド2の出力軸を構成する主軸、4は主軸受、8は発電機、5は前記ロータヘッド2の回転を前記発電機8の定格回転数まで増速する増速機、6は該増速機5と発電機8とを連結するカップリングである。7はナセル、7aは該ナセル7を支持するナセル台板、9は地上に立設されたタワーである。
10は前記タワー9とナセル台板7aとの間に介装されたヨー旋回軸受、11は前記各翼1をロータヘッド2に支持する翼旋回軸受である。
【0017】
100は前記各翼1の先端部に取り付けられた着雷用のチップレセプタである。21は各チップレセプタ100からの導線をそなえたダウンコンダクタで、各ダウンコンダクタ21は翼旋回軸受バイパスブラシ23及び主軸受バイパスブラシ24を経て、バイパス導線22に接続され、該バイパス導線22がタワー9に接続されて大地にアースされるようになっている。
【0018】
本発明は図4に示される風車の落雷保護装置及び該落雷保護装置の組立方法に係るものである。
図1(A)は本発明の実施例に係る風車翼の先端部の部分拡大断面図(図2のZ部拡大図)、(B)は(A)におけるA−A線断面図である。図2は前記実施例における翼の単体側面図、図3は図2におけるB−B線断面図である。
図2において、1は翼で、先端部にチップレセプタ100が、翼長の中間部に中間レセプタ40がそれぞれ取り付けられている。41は該翼1の内部に翼根部から翼長方向に埋設された補強用のフレーム、1bは翼の腹側外皮、1aは背側外皮である。
また、前記ダウンコンダクタ21は、前記チップレセプタ100及び中間レセプタ40の出力端であるベースプレート30(図1参照 詳細は後述)に接続されるとともに前記翼1の内部に翼根に向けて配線されて導体からなる翼底部の天板(図示省略)に接続され、該天板に前記バイパス導線22が接続されている。
【0019】
前記中間レセプタ40の翼1への取付態様を示す図3において、前記中間レセプタ40はステンレス鋼材で構成し(導電体であればよい)、翼1の腹側外皮1b及び背側外皮1aの表面に開放されて着雷可能とし、該腹側外皮1b及び背側外皮1aの裏面にボルト40bでそれぞれ固定されている。40aは前記中間レセプタ40からの導線で前記ダウンコンダクタ21に接続されている。39は発泡ウレタン樹脂である(詳細は後述)。
【0020】
前記チップレセプタ100の詳細を示す図1(A),(B)において、32は翼1の先端部の頂面に設置された翼頂先端部着雷用のロッドレセプタ、31a,31bは翼1の先端部の両側面に設置された翼頂両側部着雷用のディスクレセプタである。前記ロッドレセプタ32はCu−W合金が好適で、またディスクレセプタ31a,31bはステンレス鋼材が好適であるが、いずれも導電体であればよい。
30は導電体からなるベースプレートで、翼1の先端部の内側に埋設されている。図1(A)のように該ベースプレート30の翼頂側には前記ロッドレセプタ32がロッド32aを介して固定され、図1(B)のように該ベースプレート30の両側部にはディスクレセプタ31a,31bがそれぞれねじ込まれて(38a,38bはねじ部)固定されている。図1(A)のように、前記ベースプレート30は接続端子部36を介してダウンコンダクタ21に接続されている。35はダウンコンダクタ保持用のFRP製止め具である。
【0021】
図1(B)のように、前記ベースプレート30に前記ロッドレセプタ32及び両側のディスクレセプタ31a,31bが固定されてなるレセプタ組立品おける該ベースプレート30の周囲の、腹側外皮1b及び背側外皮1aの内側には接着剤37が充填され、該接着剤37によって前記ベースプレート30が翼1の内部に位置決めされて固定される。
このように構成すれば、前記レセプタ組立品におけるベースプレート30の周囲を含む翼1の内部空間に接着剤37を充填することにより、該内部空間の空気を排除して接着剤37に置き換えることができて、翼1への着雷時における前記内部空間の空気の膨張によって該内部空間の空気圧力が上昇するのを回避することが可能となる。これにより、かかる内部空間の空気圧力上昇に伴う翼の破損の発生を防止できる。
また、前記接着剤37を介して翼1の腹側外皮1bと背側外皮1aとを接着できこととなるため、翼の強度を向上できる。
【0022】
また、図1(B)のように前記レセプタ組立品における前記ベースプレート30の両側部にねじ込まれた左右のディスクレセプタ31a及び31bは、翼1の弦方向にずらして配置され、前記ベースプレート30にねじ込み固定されている。
このように構成すれば、前記左右のディスクレセプタ31a及び31bを翼1の表面に沿ってずらして設置することにより、翼1の先端部のような、腹側外皮1bと背側外皮1aとの間の寸法が小さい翼厚の薄い部分であっても、腹側及び背側の両側にディスクレセプタ31a及び31bを容易に設置できる。
【0023】
また、図2のように、かかる実施例においては、前記主桁フレーム41よりも先端側にチップレセプタ100を設けているので、主桁フレーム41が無く強度保持の必要のない翼1の先端部にチップレセプタ100を設けることとなる。従って、該チップレセプタ100のベースプレート30を翼1の内部に容易に埋設でき、既存の落雷保護装置を持たない翼に対してであっても簡単にチップレセプタ100の装着が後付けをすることが可能となる。
【0024】
またかかる実施例においては、図1のように前記翼1の先端部にチップレセプタ100を設けて該チップレセプタ100におけるベースプレート30の周囲の内部空間に接着剤37を充填するとともに、該接着剤37の充填部以外の翼内部空間には、図2〜3のように発泡ウレタン樹脂39を充填している。
このように構成すれば、翼1の全長に亘って内部空間が接着剤37(先端部)及び発泡ウレタン樹脂39(先端部以外の部分)で充填されることとなり、翼1への着雷時における翼1の内部空間の空気の膨張及び空気圧力上昇、及びこれによる翼1の破損の発生に対する防止効果が大きくなる。
落雷による翼の破損は、焼損ばかりが原因ではなく、翼内部での放電により加熱され膨張した空気の圧力上昇が原因である場合も多いと考えられる。またこの場合、結露などで翼内部に侵入した水分があると、加熱による液体から気体への相変化で圧力上昇を助長してしまうので、極力、空気(気体)・水分を排除して翼を形成することが望ましい。さらに、充填材料を発泡ウレタンとすることで、必要以上の重量増加を回避するともに、不可避的に存在する気体部分も無数に寸断される形となるので、落雷により放電が生じた際にも影響を受ける部分は極僅かで済み、圧力上昇が起こっても、翼の強度限界を超えることはない。
【0025】
前記のように構成された風車翼における落雷保護装置をの組立てるにあたっては、前記ダウンコンダクタ21が接続されたベースプレート30を翼1の内部空間に挿入し、該ベースプレート30と翼1の外皮1a,1bとの間に接着剤37を充填して、該接着剤37を固め、該ベースプレート30を翼の内部に固定する。
次いで、翼の外皮1a,1b及び接着剤37を貫通してレセプタ挿入穴を形成し、該レセプタ挿入穴を通して前記ロッドレセプタ32及びディスクレセプタ31a,31bを前記ベースプレート30に固定する。
【0026】
以上のように、かかる実施例によれば、導電体からなり翼1の内部に埋設されたベースプレート30に着雷用のロッドレセプタ32及びディスクレセプタ31a,31bを固定、支持してチップレセプタ(レセプタ組立品)100を形成し、該ベースプレート30にアース用の導線21をそなえたダウンコンダクタ21を接続するので、構造がきわめて簡単であるとともに、ベースプレート30に着雷用のロッドレセプタ32及びディスクレセプタ31a,31bを固定、支持してユニット化されているので、翼1への組立が容易にできる。
また、前記チップレセプタ(レセプタ組立品)100のユニットを翼1の先端部、中間部等の着雷可能性のある部位に任意に設置できるので、取扱い性も良好となる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明によれば、殊に翼プロフィールが小さくなる翼の先端部に装着されるレセプタを簡単な構造で且つ容易に組立可能とし、さらには翼への着雷時において翼の内部に発生する圧力上昇への有効な対処を施し得る風車翼の落雷保護装置及び該落雷保護装置の組立方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施例に係る風車翼の落雷保護装置を示し、(A)は風車翼の先端部の部分拡大断面図(図2のZ部拡大図)、(B)は(A)におけるA−A線断面図である。
【図2】前記実施例における翼の単体側面図である。
【図3】図2におけるB−B線断面図である。
【図4】本発明に係る落雷保護装置を装備した風車の概略側面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 翼
2 ロータヘッド
3 主軸
8 発電機
1a 背側外皮
1b 腹側外皮
21 ダウンコンダクタ
22 バイパス導線
30 ベースプレート
31a,31b ディスクレセプタ
32 ロッドレセプタ
37 接着剤
39 発泡ウレタン樹脂
40 中間レセプタ
41 主桁フレーム
100 チップレセプタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
翼の表面に着雷用のレセプタを設置し、該レセプタからの雷電流を翼の内部及び風車本体部を挿通した導線あるいはバイパスブラシ等の接続機器を通して地中にアースする風車翼の落雷保護装置であって、導電体からなり前記導線が接続されるベースプレートを前記翼の内部に埋設するとともに、前記レセプタを翼の表面に臨ませて前記ベースプレートに固定、支持してなるレセプタ組立品をそなえたことを特徴とする風車翼の落雷保護装置。
【請求項2】
前記レセプタ組立品におけるベースプレートの周囲を含む前記翼の内部空間に接着剤を充填したことを特徴とする請求項1記載の風車翼の落雷保護装置。
【請求項3】
前記翼の先端部に前記レセプタ組立品を設けたことを特徴とする請求項1ないし2のいずれかに記載の風車翼の落雷保護装置。
【請求項4】
前記レセプタ組立品は、前記翼の内部に翼長方向に埋設された主桁フレームよりも先端側に設けられたことを特徴とする請求項3記載の風車翼の落雷保護装置。
【請求項5】
前記レセプタ組立品は、前記レセプタをディスク式レセプタに構成して前記翼の腹側及び背側のぞれぞれに1個または複数個設け、前記腹側のレセプタ及び背側のレセプタを翼の表面においてずらして前記ベースプレートに固定してなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の風車翼の落雷保護装置。
【請求項6】
前記翼の先端部の内部に前記レセプタ組立品を設けて該レセプタ組立品におけるベースプレートの周囲の内部空間に接着剤を充填するとともに、該接着剤の充填部以外の翼内部空間には発泡ウレタン樹脂を充填してなることを特徴とする請求項1記載の風車翼の落雷保護装置。
【請求項7】
翼の表面に着雷用のレセプタを設置し、該レセプタからの雷電流を翼の内部及び風車本体部を挿通した導線あるいはバイパスブラシ等の接続機器を通して地中にアースする落雷保護装置をそなえた風車翼の落雷保護装置組立方法であって、導電体からなり前記導線が接続されるベースプレートを前記翼の内部に挿入し、該ベースプレートと翼の外皮との間に接着剤を充填して該ベースプレートを翼の内部に固定し、前記翼の外皮及び接着剤を貫通してレセプタ挿入穴を形成し、該レセプタ挿入穴を通して前記レセプタを前記ベースプレートに固定することを特徴とする風車翼の落雷保護装置組立方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate