説明

食品の風味を改善する方法及び風味が改善された食品

【課題】 本発明は、コラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸塩、松樹皮抽出物などの優れた健康食品素材を、風味が改善された食品として提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明によれば、コラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸塩、松樹皮抽出物などの優れた健康食品素材を、風味が改善された食品として提供することが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸塩、松樹皮抽出物からなる群から選ばれる1または2以上を含有する食品の風味改善方法であって、ハチミツを含有する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年高齢化が進み、社会的に医療費負担の増加や病院施設の不足などが問題となっている。そうした状況の中、医療機関に頼ることなく健康な生活を求めるという一次予防の考えが広まっている。それに伴い、日常生活の中に様々な健康食品を取り入れる人々が増え、その需要を満たすため多くの製品が製造、販売されている。本明細書中に記載のコラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸塩、松樹皮抽出物も健康の維持・増進、美容的な効果を目的とした製品が数多く流通している。しかしながら、コラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸塩には原料に由来する特有の臭み、松樹皮は微量であっても強い苦味を呈するという問題があった。このような中、機能性を満たす製品は少なくないが、風味の良さ、味といった観点で消費者の欲求を満たす製品は多くない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、コラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸塩、松樹皮抽出物などの優れた健康食品素材を、風味が改善された食品として提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、コラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸塩、松樹皮抽出物からなる群から選ばれる1または2以上を含有する食品の風味の改善方法であって、ハチミツを含有することを特徴とする方法に関するものであり、また前記方法により、風味が改善された食品に関する。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、コラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸塩、松樹皮抽出物などの優れた健康食品素材を、風味が改善された食品として提供することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は、下記実施形態の記載により限定して解釈するべきでなく、特許請求の範囲における記載の範囲内で種々の変更が可能である。
【0007】
本発明の中で用いられるコラーゲンとしては特に制限されるものではないが、例えば豚や牛、鮭などの皮、魚鱗、豚軟骨、鶏軟骨、鮫のヒレなどから精製されたコラーゲンを粉末にしたものが用いられる。
【0008】
本発明の中で用いられるヒアルロン酸としては特に制限されるものではないが、例えば鶏冠からの抽出物や、乳酸菌などにより生成されたヒアルロン酸を粉末にしたものが用いられる。
【0009】
本発明の中で用いられるコンドロイチン硫酸塩の起源としては特に制限されるものではないが、例えば鮫軟骨、イカ軟骨、豚軟骨などから抽出されたコンドロイチン硫酸塩を粉末にしたものが用いられる。
【0010】
本発明の中で用いられるコンドロイチン硫酸塩としては、例えばコンドロイチン硫酸蛋白複合体などが用いられる。
【0011】
本発明の中で用いられる松樹皮抽出物は特に制限されるものではないが、例えばフランス海岸松の樹皮から抽出された松樹皮抽出物を粉末にしたものが用いられる。
【0012】
本発明の中で用いられるハチミツとしては特段の制限はないが、加工の容易さからパウダー状のハチミツが好適に用いられる。
【0013】
本発明の中で用いられるコラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸塩、松樹皮抽出物の配合量は特段の制限はないが、本願課題が生じうる範囲としては各素材単体の配合量として、コラーゲンが10重量%以上、ヒアルロン酸が0.1重量%以上、コンドロイチン硫酸塩が0.5重量%以上、松樹皮抽出物が0.05重量%以上である。
【0014】
本発明の風味改善方法には、上記の素材以外に添加可能な成分として特段の制限はないが、例えば賦形剤、酸化防止剤、香料、甘味料、酸味料、pH調整剤、保存料、調味料、果実エキス類、野菜エキス類、品質安定剤など常法で用いられる各種添加剤が添加可能である。
【実施例】
【0015】
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、下記の実施例に限定して解釈すべきではなく、特許請求の範囲における記載の範囲内で種々の変更が可能である。
【0016】
(実施例)
表1に記載の処方に従い実施例1〜5を、表2に記載の処方に従い比較例1〜5をそれぞれ3gずつ調整した。その後水100mlを添加、撹拌後得られた飲料を専門パネラー10名により下記の評価基準で風味を評価し、その平均点を評点とした。結果を表1、表2に示す。なお実施例中で用いたデキストリンは無味無臭であり、その添加により本願発明への影響はなかった。
【0017】
3:臭みがなく、飲用に適している。
2:臭みまたは苦味はあるが、飲用に耐える。
1:臭みがあり、飲用に適さない。
【表1】

【表2】

【産業上の利用可能性】
【0018】
本発明によると、有用でありながら風味に難があったコラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸塩、松樹皮抽出物の風味を改善し、食用に適した食品が製造出来る。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
コラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸塩、松樹皮抽出物からなる群から選ばれる1または2以上を含有する食品の風味の改善方法であって、ハチミツを含有することを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法により、風味が改善された食品。

【公開番号】特開2009−183257(P2009−183257A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−29776(P2008−29776)
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【出願人】(398028503)株式会社東洋新薬 (182)
【Fターム(参考)】