説明

飲料加熱装置の釜運転条件変更装置および釜運転条件変更方法

【課題】 異なる飲料が同一の釜に混入せず、かつ釜の条件変更時間を短縮する。
【解決手段】 飲料加熱装置(10)における釜(#1〜#3)の運転条件を変更する釜運転条件変更装置において、複数のバスケット(A1…)のうちの容器が内包された最終のバスケット(AZ)に電子的なフラグを設定するフラグ設定手段(Z1、Z2)と、バスケットを検出するバスケット検出手段と、バスケット検出手段によりフラグが設定された最終バスケットが検出された場合には、最終バスケットが搬入手段によって複数の釜のいずれかに搬入される前に、所定の数(N0)から1を減じた数以上の空バスケット(C1…)を最終バスケットの直後に供給するバスケット供給手段(60)とを具備し、最終バスケットが搬入手段によって複数の釜のうちの一つの釜に搬入された後に、複数の釜のうちの残りの釜の少なくとも一つの釜の運転条件を変更するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料が充填された状態で密封されている容器を加熱する飲料加熱装置の複数の釜の運転条件を変更する釜運転条件変更方法およびこの方法を実施する釜運転条件変更装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、容器に充填された飲料、例えば缶飲料を製造する際には、まず、フィラー機を用いて飲料を容器、例えば缶胴内に所定の量だけ充填する。次いで、容器をシーマー機まで移送し、容器を密封するためにシーマー機において蓋、例えば缶蓋を容器に取り付けてシーミングする。その後、密封された容器は所定の数ごとにバスケット内に投入される。以後の加熱殺菌工程においては飲料容器はバスケット単位で処理されることとなる。これらバスケットはレトルト加熱殺菌装置における複数のレトルト釜のうちの一つに搬送される。所定の数のバスケットがレトルト釜に搬入されると、レトルト釜は閉鎖し、所定の温度および所定の圧力下においてバスケットが加熱殺菌される。また、一つのレトルト釜における加熱殺菌処理が開始されると、残りのバスケットは他のレトルト釜に搬入されるようになり、所定の数のバスケットがこの釜に搬入されると、当該釜において同一条件での加熱殺菌処理が行われる。
【0003】
このようなフィラー機、シーマー機およびレトルト加熱殺菌装置を備えた飲料製造工場においては、通常は複数種類の飲料を製造しているので、現在加熱殺菌している種類の飲料から別の種類の飲料への切り替えを行っている。当然のことながら、レトルト加熱殺菌装置内において行われる加熱殺菌条件、つまりレトルト釜内の温度、圧力および時間は飲料の種類に応じて異なるので、飲料の切り替えを行う際には、レトルト釜の加熱殺菌条件も変更している。
【0004】
飲料の切り替え時には前工程で使用されるフィラー機の条件も変更するのは当然である上に、さらにフィラー機については洗浄を行う必要がある。このようなフィラー機の洗浄は切り替え前の飲料が切り替え後の飲料に混入するのを避けるために行うのであるから、フィラー機の洗浄には多大な時間を要する。
【0005】
つまり、飲料の切り替え時には、フィラー機およびレトルト加熱殺菌装置での条件変更およびフィラー機の洗浄の両方を行う必要がある。レトルト釜の加熱殺菌条件の変更にも或る程度の時間を要するものの、この時間よりもフィラー機の洗浄に要する時間の方がはるかに長い。また、一般的な飲料製造工場においては一つのみのフィラー機が設置されている場合が多い。このため、レトルト釜の加熱殺菌条件の変更はフィラー機を洗浄している間に行えば十分であるので、従来技術においては、レトルト釜の条件変更に伴う時間が問題となることはなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
周知であるように、飲料のうちのアルコール飲料は専用の製造工場において製造されており、またアルコールを含まない一般的な飲料、例えばウーロン茶、緑茶、炭酸飲料、コーヒー飲料などは、アルコール飲料製造工場とは別の通常の飲料製造工場において製造されている。ところが、近年では、このようなアルコール飲料製造工場と通常の飲料製造工場とを同一の敷地内に集約することが考えられている。このような場合には、アルコール飲料と他の飲料とを同一の保管倉庫で保管できる上に、一部の工程、例えば検査工程においては同一の装置を共用できるなどの利点が得られると予想される。
【0007】
さらに、アルコール飲料製造工場と通常の飲料製造工場とを同一の敷地内に集約する場合には、従来は単一であったフィラー機を複数、例えば二つ設置することが想定されている。図7は、種類の異なる二つの飲料を同一の施設で製造する際のフローを示す略図である。図7に示されるように、このような施設においては或る飲料、例えば通常の飲料のためにフィラー機X1およびシーマー機Y1が設けられており、他の飲料、例えばアルコール飲料のためにフィラー機X2およびシーマー機Y2が設けられている。そして、これらシーマー機Y1、Y2において密封された容器が共通のレトルト加熱殺菌装置100に搬送されるようになっている。なお、アルコール飲料のうちのビールについては殺菌の必要は無いものの、常圧で25℃程度の温水シャワーをかけることによりビール缶への印字を容易にする必要があることから、ビールのバスケットをレトルト加熱殺菌装置100に搬入している。
【0008】
図7に示されるような施設においては、フィラー機X1およびシーマー機Y1を経た或る種類の飲料に関するバスケットをレトルト加熱殺菌装置100にて加熱殺菌を行い、飲料の切り替えを行う際には、フィラー機X1およびシーマー機Y1を停止してフィラー機X2およびシーマー機Y2を駆動させる。つまり、フィラー機X1などを停止して、これらを洗浄しつつ、フィラー機X2およびシーマー機Y2を経た飲料に関するバスケットをレトルト加熱殺菌装置100に供給できるので、このような施設においては、フィラー機X1の洗浄が完了するのを待つ必要がないものと考えられる。
【0009】
しかしながら、このような場合にはフィラー機の洗浄に伴う時間を排除することができるために、レトルト釜の条件変更に伴う時間が逆に目立つようになる。従って、飲料の製造時間をさらに短縮するためには、レトルト釜の運転条件変更に要する時間を短縮するのが望ましい。
【0010】
さらに、フィラー機の洗浄に伴う時間が排除される場合には、フィラー機X1およびシーマー機Y1からの或る種類に関するバスケットとフィラー機X2およびシーマー機Y2からの他の種類に関するバスケットとが同一のレトルト釜において加熱処理される可能性も生じうる。前述したように飲料の加熱殺菌条件は飲料に応じて異なるので、或る飲料に関するバスケットと他の飲料に関するバスケットが同一のレトルト釜に搬入される場合には、本来の加熱殺菌条件とは異なる条件で加熱殺菌処理されることになり、容器の破裂などの危険性および飲料自体の安全性からも好ましいものではない。
【0011】
また、バスケットの内部状態、つまりバスケット内に配置された飲料の種類および飲料容器の数はバスケットの外観から判断することも出来るが、操作者がバスケットを実際に目視するのに頼ると、ヒューマンエラーにより、或る飲料に関するバスケットと他の飲料に関するバスケットとが同一の釜内に混入されてしまう可能性を、完全には排除することはできない。
【0012】
さらに、フィラー機X1、X2などの数に応じてレトルト加熱殺菌装置100自体の数も増やすことも考えられるが、レトルト加熱殺菌装置100自体はかなりの設置面積を要するため、複数のレトルト加熱殺菌装置100を一つの施設内に設置することは現実的ではない。
【0013】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、種類の異なる飲料が同一のレトルト釜に混入することなしにレトルト釜の条件変更に要する時間を短縮することのできる飲料加熱装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前述した目的を達成するために1番目に記載の発明によれば、所定の数のバスケットが搬入されるとこれら所定の数のバスケットの加熱を開始する複数の釜を備え、バスケットを前記複数の釜のそれぞれに順番に搬入する搬入手段と、前記複数の釜のそれぞれにおいて加熱終了した前記所定の数のバスケットを前記複数の釜のそれぞれから順番に搬出する搬出手段とを備えた飲料加熱装置における前記釜の運転条件を変更する釜運転条件変更装置において、前記複数のバスケットのうちの釜の運転条件を同じとする、飲料が充填された容器が内包された最終のバスケットに電子的なフラグを設定するフラグ設定手段と、前記搬入手段に設けられていてバスケットを検出するバスケット検出手段と、前記バスケット検出手段により前記フラグが設定された最終バスケットが検出された場合には、前記最終バスケットが前記搬入手段によって前記複数の釜のいずれかに搬入される前に、前記所定の数から1を減じた数以上の空バスケットを前記搬入手段における前記最終バスケットの直後に供給するバスケット供給手段とを具備する釜運転条件変更装置が提供される。
【0015】
すなわち1番目の発明においては、バスケット供給手段によって前記所定の数から1を減じた数の空バスケットを最終バスケットの後に供給しているので、最終バスケットが搬入される釜においては、最終バスケットがその釜の最後のバスケットとなるか、または、空バスケットがその釜の最後のバスケットとなる。つまり、いずれの場合であっても、最終バスケットは他の飲料が充填された容器のバスケットと同一の釜に搬入されることはない。そして、1番目の発明においては、最終バスケットが搬入された釜において加熱処理がされている間に他の釜の運転条件を変更することができるので、全ての釜から全てのバスケットが搬出されるのを待つことがなく、従って、釜の運転条件の変更に要する時間を短縮することが可能となる。
2番目の発明によれば、さらに、前記最終バスケットが前記搬入手段によって前記複数の釜のうちの一つの釜に搬入された後に、前記複数の釜のうちの残りの釜の少なくとも一つの釜の運転条件を変更するようにした。
【0016】
3番目の発明によれば、1番目または2番目の発明において、さらに、前記複数の釜のうちの残りの釜の状態を検出する釜状態検出手段を具備し、該釜状態検出手段によって、前記残りの釜のうちの前記バスケットが搬出されていることが検出された釜の運転条件を変更するようにした。
すなわち3番目の発明においては、釜状態検出手段によりバスケットが搬出されている釜を検出した後で当該釜の運転条件を変更できるので、例えば搬出待機状態にある釜の条件が変更されるというヒューマンエラーを回避することができる。
【0017】
4番目の発明によれば、所定の数のバスケットが搬入されるとこれら所定の数のバスケットの加熱を開始する複数の釜を備え、前記バスケットは、或る飲料が充填された容器を少なくとも一つ内包しており、さらに、前記複数のバスケットからなる列の先頭のバスケットから前記所定の数のバスケットを前記複数の釜のそれぞれに順番に搬入する搬入手段と、前記複数の釜のそれぞれにおいて加熱終了した前記所定の数のバスケットを前記複数の釜のそれぞれから順番に搬出する搬出手段とを備えた飲料加熱装置における前記釜の運転条件を変更する釜運転条件変更方法において、前記複数のバスケットのうちの前記容器が内包された最終のバスケットに電子的なフラグを設定し、前記搬入手段において前記フラグが設定された最終バスケットを検出し、前記最終バスケットが検出された場合には、前記最終バスケットが前記搬入手段によって前記複数の釜のいずれかに搬入される前に、前記所定の数から1を減じた数以上の空バスケットを前記搬入手段における前記最終バスケットの直後に供給し、前記最終バスケットが前記搬入手段によって前記複数の釜のうちの一つの釜に搬入された後に、前記複数の釜のうちの残りの釜の少なくとも一つの釜の運転条件を変更するようにした釜運転条件変更方法が提供される。
すなわち4番目の発明においては、前記所定の数から1を減じた数の空バスケットを最終バスケットの後に供給しているので、最終バスケットが搬入される釜においては、最終バスケットがその釜の最後のバスケットとなるか、または空バスケットがその釜の最後のバスケットとなる。つまり、いずれの場合であっても、最終バスケットは他の飲料が充填された容器のバスケットと同一の釜に搬入されることはない。そして、4番目の発明においては、最終バスケットが搬入された釜において加熱処理がされている間に他の釜の運転条件を変更することができるので、全ての釜から全てのバスケットが搬出されるのを待つことがなく、従って、釜の運転条件の変更に要する時間を短縮することが可能となる。
5番目の発明によれば、さらに、前記最終バスケットが前記搬入手段によって前記複数の釜のうちの一つの釜に搬入された後に、前記複数の釜のうちの残りの釜の少なくとも一つの釜の運転条件を変更するようにした。
【0018】
6番目の発明によれば、4番目または5番目の発明において、さらに、前記複数の釜のうちの残りの釜の状態を検出し、前記残りの釜のうちの前記バスケットが搬出されていることが検出された釜の運転条件を変更するようにした。
すなわち6番目の発明においては、釜状態検出手段によりバスケットが搬出されている釜を検出した後で当該釜の運転条件を変更できるので、例えば搬出待機状態にある釜の条件が変更されるというヒューマンエラーを回避することができる。
【発明の効果】
【0019】
各発明によれば、種類の異なる飲料が同一の釜に混入することなしに釜の条件変更に要する時間を短縮することのできることができるという共通の効果を奏しうる。
【0020】
さらに、3番目および6番目の発明によれば、搬出待機状態にある釜の条件が変更されるというヒューマンエラーを回避することができるという効果を奏しうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の図面において同一の部材には同一の参照符号が付けられている。理解を容易にするために、これら図面は縮尺を適宜変更している。
図1は、本発明に基づくレトルト加熱殺菌装置までの工程の流れを示す略図である。図1に示されるように、或る飲料、例えばコーヒーがフィラー機X1において容器、例えば缶胴に充填され、シーマー機Y1によって缶蓋が取付られて密封される。前述したように、これら密封された容器は所定の数ごとにバスケット内に投入される。
【0022】
次いで、これらバスケットはレトルト加熱殺菌装置10に供給される。或る飲料、例えばコーヒーから他の飲料、例えばアルコール飲料の製造への切替えを行う際には、フィラー機X1およびシーマー機Y1を停止させると共に、フィラー機X2およびシーマー機Y2を駆動させる。フィラー機X2およびシーマー機Y2においてもフィラー機X1およびシーマー機Y1と同様な処理が行われ、他の飲料に関するバスケットもレトルト加熱殺菌装置10に供給される。フィラー機が単一である場合には飲料の切り替え時にフィラー機の洗浄完了を待つ必要があったが、図1に示されるように二つのフィラー機X1、X2を備える場合には一方のフィラー機X1を洗浄している間に他方のフィラー機X2を駆動し、それにより、フィラー機の洗浄に要する時間を排除しつつ飲料の製造切り替えを行うことが可能である。
【0023】
また、図1に示されるように、本発明においては最終フラグ設定手段Z1がシーマー機Y1とレトルト加熱殺菌装置10との間、および最終フラグ設定手段Z2がシーマー機Y2とレトルト加熱殺菌装置10との間に配置されている。最終フラグ設定手段Z1、Z2は、レトルト加熱殺菌装置10に供給されるバスケットが当該バスケット内の飲料容器についての最後のバスケットであることを示す電子的なフラグを当該バスケットに設定するようになっている。
【0024】
飲料が充填された容器を密封するシーマー機Y1、Y2においては、フィラー機X1、フィラー機X2からの容器が供給されなくなると、その飲料についての最後の容器がどれであるのかを判別することができる。従って、最後の容器がバスケットに投入された後に、最終フラグ設定手段Z1、Z2がその容器が投入されたバスケットに対して電子的な最終フラグを設定する。これにより、当該バスケットが或る飲料についての最終のバスケットであることを電子的に判別することができる。なお、最終フラグが設定された最終バスケットにおいては容器はバスケット内に投入可能な最大数まで必ずしも投入されているとは限らず、最終バスケット内の容器の数が投入可能な最大数よりも小さい場合、つまり容器の数が端数である場合も生じうる。最終フラグ設定手段Z1、Z2による最終フラグの設定は例えばシーマー機Y1、Y2の操作者が行うことが好ましいが、例えばシーマー機Y1、Y2において密封された容器の数に基づいて自動的に行うようにしてもよい。尚、最終フラグの設定は、シーマー機Y1、Y2の操作者が兼用で行えるよう、一の最終フラグ設定手段Z3によりなされてもよい。
【0025】
図2は、本発明に基づくレトルト加熱殺菌装置、つまり飲料加熱装置の略平面図である。レトルト加熱殺菌装置10は互いに平行に配置された複数、図2においては三つの釜#1、#2、#3を備えている。これら釜は略筒型であって、両端部には蓋が設けられている。図2から分かるように、各釜#1〜#3の入口側には蓋11〜13がそれぞれ設けられており、各釜#1〜#3の出口側には蓋14〜16が設けられている。これら釜は、所定の数、添付図面においては五つのバスケットが内部に搬入されると釜の蓋11、12、13のそれぞれが自動的に閉鎖し、次いで所定の温度および所定の圧力下で所定時間だけこれらバスケットを加熱殺菌するようになっている。一種類の飲料を加熱殺菌するときには、各釜#1〜#3の加熱殺菌条件(温度、圧力および時間など)は互いに等しく設定されている。レトルト加熱殺菌装置10は図示しない制御部に接続されていて、加熱殺菌される飲料に応じて予め定められた加熱殺菌条件に応じて、制御部により運転制御されるものとする。
【0026】
図2に示されるように、レトルト加熱殺菌装置10はバスケットを搬入するための搬入部20を有している。搬入部20は図1に示したシーマー機Y1、Y2のそれぞれにおいて密封された容器を含むバスケットの搬送ラインに接続されている。本発明における搬入部20はローラコンベヤの形態をなしており、要求に応じてバスケットを各釜#1〜#3の入口まで適宜搬送できるようになっている。また、各釜#1〜#3から供給されたバスケットを搬出できるように、搬入部20と同様な構成の搬出部30が各釜#1〜#3の出口側に配置されている。
【0027】
さらに、図2に示されるように、本発明のレトルト加熱殺菌装置10は、バスケット供給部60を含んでいる。図示されるように、バスケット供給部60はローダー61、アンローダー62並びに通路63とから成り、搬入部20と搬出部30とに連結されている。レトルト加熱殺菌の終了したバスケットは、アンローダー62で、内容物、例えば、飲料容器が払い出され、通路63を通って、ローダー61に供給される。このローダー61にて飲料容器がバスケットに積み込まれた後、バスケットは搬入手段に順番に供給される。
【0028】
また、図2に示されるレトルト加熱殺菌装置10には各種のセンサまたはカウンタが設けられている。図示はしないが搬入部20、搬出部30、ローダー61、アンローダー62、通路63には、バスケットの存在を判別するセンサ、例えば赤外線センサが設けられている。このセンサによって、レトルト加熱殺菌装置10に供給されるバスケットが判別される。さらに、釜#1〜#3のそれぞれには、前述したバスケット判別センサと同様なバスケット判別センサ81、82、83がそれぞれ設けられている。これらセンサおよびカウンタは図示しない制御部に接続されているものとする。
【0029】
次いで、図3(a)から図4(b)を参照しつつ、レトルト加熱殺菌装置10の動作について説明する。図3(a)から図4(b)を参照して説明するレトルト加熱殺菌装置10の動作は従来技術のレトルト加熱殺菌装置100の動作と共通である。
【0030】
図3(a)に示されるように、或る飲料、例えばアルコール以外の通常の飲料Aの容器が投入されている複数のバスケットA1、A2、……が搬入部20上で一列をなして搬送される。そして、これらバスケットは、蓋11が開放した釜#1の入口において、先頭のバスケットA1から順に釜#1内に搬入される。所定の数、本発明においては五つのバスケットA1〜A5が釜#1に搬入されると、蓋11が自動的に閉鎖して、釜#1において所定の加熱殺菌処理が開始される(図3(b)を参照されたい)。次いで、搬入部20は蓋12が開放しているバスケットをバスケットA6から順に釜#2に搬入するようになる。そして、所定の数のバスケットA6〜A10が同様に釜#2内に搬入されると、蓋12が閉鎖して、釜#2において所定の加熱殺菌処理が開始される(図4(a)を参照されたい)。釜#2において加熱殺菌処理が行われるときには、釜#1においては既に所定の加熱殺菌処理が終了していて、釜#1は搬出部30により搬出されるのを待機する搬出待機状態にあるか、あるいは、加熱殺菌処理が行われている。
【0031】
次いで、図4(a)に示されるように、搬入部20は蓋13が開放している釜#3にバスケットをバスケットA11から順に搬入するようになる。同様に、所定の数のバスケットA11〜A15が同様に釜#3内に搬入されると、蓋13が閉鎖して、釜#3において所定の加熱殺菌処理が開始される(図4(b)を参照されたい)。釜#3において加熱殺菌処理が行われるときには、釜#2においては既に所定の加熱殺菌処理が終了していて、釜#2は搬出部30によりバスケットA6〜A10が搬出されるのを待機している搬出待機状態にあるか、あるいは、加熱殺菌処理が行われている。そして、図4(b)に示されるように、釜#3における加熱殺菌処理が開始されると、釜#1の反対側の蓋14が開放して、釜#1内のバスケットA1〜A5が搬出部30により搬出されるようになる。図面には示さないものの、図4(b)の次の段階においては、釜#2のバスケットA6〜A10が搬出部30によって搬出され、釜#3が搬出待機状態にあるか、あるいは、加熱殺菌処理が行われていると共に、釜#1には新たなバスケットA16〜A20が搬入部20により搬入される。このように、図示されるレトルト加熱殺菌装置10においてはバスケットが釜#1、釜#2、釜#3、釜#1、釜#2……の順番で搬入され、これら釜#1〜#3で加熱殺菌処理されたバスケットは同じ順番で搬出されるようになっている。
【0032】
レトルト加熱殺菌装置のこのような動作は一種類の飲料についての加熱殺菌処理を行う場合には問題とならない。しかしながら、図1に示されるようにレトルト加熱殺菌装置10がフィラー機X1およびシーマー機Y1についてのライン、ならびにフィラー機X2およびシーマー機Y2についてのラインの両方に接続されている場合には、製造される飲料を切り替える際に、或る飲料に関するバスケットと他の飲料に関するバスケットとが同一の釜内に搬入されるという事態が起こる可能性がある。釜における加熱殺菌条件は飲料の種類に応じて定まっているので、飲料容器を含んだバスケットが本来の条件とは異なる条件によって加熱殺菌処理されるのを避ける必要がある。本発明におけるレトルト加熱殺菌装置10は、このような不具合を回避するために以下のように動作する。
【0033】
図5は、本発明に基づくレトルト加熱殺菌装置の動作プログラムを示すフローチャートである。図5に示される動作プログラム200は、飲料A、例えばアルコール以外の通常飲料の製造から、飲料B、例えばアルコール飲料への切り替えが行われるのと前後してレトルト加熱殺菌装置10の制御部により実行されるものとする。なお、ビールについては殺菌の必要は無いものの、常圧で25℃程度の温水シャワーをかけることによりビール缶への印字を容易にする必要があることから、ビールのバスケットもレトルト加熱殺菌装置10においてビールについての加熱処理を受ける。従って、飲料Bはビールを含むものとする。飲料についての切り替えが行われるとき、例えば或る飲料Aに関するフィラー機X1およびシーマー機Y1によるラインから、他の飲料Bに関するフィラー機X2およびシーマー機Y2によるラインへの切り替えが行われるときには、最終フラグ設定手段Z1によって或る飲料についての最終のバスケットに最終フラグが設定される。なお、フィラー機X2およびシーマー機Y2についてのラインから、フィラー機X1およびシーマー機Y1についてのラインへの切り替えが行われるときには最終フラグ設定手段Z2により最終フラグが設定されるものとする。あるいは、前述した最終フラグ設定手段Z3によって、或る飲料についての最終のバスケットに最終フラグを設定してもよい。
【0034】
動作プログラム200のステップ201においては、搬入部20の入口に設けられた前記センサによって最終バスケットが搬入部20の入口を通過したか否かが判定される。
【0035】
最終バスケットが検出された場合にはステップ202に進み、バスケット供給部60を始動させる。この場合には、次いで、バスケット供給部60内の空バスケットC1、C2、……を複数、通路63に順番に通過させ、これら空バスケットC1、C2、……を搬入部20における最終バスケットの直後に供給するようにする。なお、ステップ201において最終バスケットが検出されなかった場合には処理を終了する。
【0036】
次いでステップ203に進み、ローダー61に設けられているセンサを用いて通路63を通過した空バスケットの数Ncをカウントする。次いで、ステップ204において、カウントされた空バスケット数Ncが、各釜#1〜#3内に搬入されるべきバスケットの所定の数N0から1を減じた数以上であるか否か、つまりNc≧N0−1であるか否かが判定される。図示される実施形態においては、各釜#1〜#3内に搬入されるバスケットの所定の数N0は5であるので、空バスケットの数Ncが、N0−1、つまり4以上であるかが判定される。そして、空バスケット数NcがN0−1以上であると判定された場合には、ステップ205に進み、空バスケットの供給を停止する。なお、空バスケット数NcがN0−1を越えていないと判定された場合には、ステップ203に進み、空バスケット数NcがN0−1以上となるまで処理を繰り返す。
【0037】
ステップ205での処理が終了すると、ステップ206に進む。ステップ206においては釜#1〜#3にそれぞれ設けられたバスケット判別センサ81、82、83を用いて、最終フラグが設定された最終バスケットの位置が確認される。ステップ206では最終バスケットの厳密な位置を検出するわけではなく、単にバスケット判別センサ81、82、83のいずれかが最終バスケットを検出したか否か、つまり最終バスケットが釜#1〜#3にあるのか、または搬入部20にあるのか、といった程度が確認される。
【0038】
そして、ステップ207においては、最終バスケットが釜#1〜#3のいずれかの内部に搬入されているか否かが判定される。最終バスケットが釜#1〜#3のいずれかに在る場合にはステップ208に進む。一方、最終バスケットが釜#1〜#3のいずれにも無い場合、つまり最終バスケットが釜#1〜#3のいずれにも到達していない場合には、ステップ206に戻り、最終バスケットが搬入部20から釜#1〜#3内に搬入されるまで処理を繰り返す。
【0039】
ところで、ステップ207において最終バスケットが釜#1〜#3のいずれかに在ると判定されたときの最終バスケットが在る釜の状態は、図6に示される三つの態様をなしうる。以下、図6(a)から図6(c)を参照しつつ、最終バスケットが釜#2に在る場合の釜#2内の状態について説明する。なお、理解を容易にするために、図6(a)から図6(c)においては、レトルト加熱殺菌装置10の搬入部20および搬出部30などを省略すると共に全ての釜#1〜#3を示しているが、釜#3にバスケットが配置されるときには、実際には釜#1内のバスケットは搬出されているものとする。
【0040】
はじめに、図6(a)に示される場合について説明する。図6(a)においては、或る飲料AについてのバスケットA1からA5が釜#1に搬入され、次いで釜#2内にバスケットA6からA9が搬入されている。さらに、釜#2内には飲料Aについての最終バスケットAZが搬入されている。つまり、図6(a)においては最終バスケットAZは釜#2内に最後に搬入されたバスケットである。このような場合には、四つ、つまりN0−1個の空バスケットC1からC4の全ては、釜#2の次の釜#3に搬入されることとなる。その後、飲料Aから飲料Bへの切り替えにより飲料Bに関するバスケットが搬入される。このとき、他の飲料Bに関するバスケットB1は釜#3に搬入されるので、バスケットB1は最終バスケットAZと同一の釜に搬入されることにはならない。従って、本発明においては、飲料Bに関するバスケットB1が飲料Aに関する最終バスケットAZなどと同一の釜で加熱殺菌処理されることが回避される。なお、空バスケットの数がさらに多い場合には、バスケットB1は釜#3の次の釜#1に搬入されることになり、この場合にもバスケットB1が最終バスケットAZと同じ釜に搬入されることはない。
【0041】
図6(b)は最終バスケットAZが釜#2に最初に搬入されたバスケットである場合を示している。この場合には釜#2の残りの部分が空バスケットC1からC4により充填される。これにより、釜#2には所定の数のバスケットが搬入されたことになるので、釜#2にはさらにバスケットを搬入することはできなくなる。従って、飲料Bに関するバスケットB1は釜#3に搬入されることになり、この場合にも、飲料Bに関するバスケットB1が飲料Aに関する最終バスケットAZなどと同一の釜で加熱殺菌処理されることが回避される。なお、空バスケットの数がさらに多い場合にも同様に、このバスケットB1が最終バスケットAZと同じ釜に搬入されることにははならない。
【0042】
さらに図6(c)は最終バスケットAZが釜#2の中心付近に配置される場合を示している。図6(c)に示されるように、釜#2には、飲料Aに関する例えば二つのバスケットA6、A7が搬入され、次いで飲料Aに関する最終バスケットAZが搬入される。そして、空バスケット供給部60からは四つの空バスケットC1からC4が搬入されるものの、これら空バスケットの全ては釜#2には搬入されず、釜#2には二つの空バスケットC1、C2のみが搬入される。これにより、釜#2には所定の数のバスケットが搬入されたことになり、釜#2にはさらにバスケットを搬入することはできなくなる。残りの空バスケットC3、C4は次の釜#3に搬入される。そして、飲料Bに関するバスケットB1は空バスケットC3、C4の後で釜#3に搬入され、次いで飲料Bに関する残りのバスケットB2からB4が釜#3に搬入される。従って、この場合にも、飲料Bに関するバスケットB1が飲料Aに関する最終バスケットAZなどと同一の釜で加熱殺菌処理されることが回避される。なお、空バスケットの数がさらに多い場合であっても前述したのと同様な理由から、バスケットB1が最終バスケットAZと同じ釜に搬入されることにはならない。
【0043】
このように、最終バスケットAZが釜#2に搬入されるときには三つの態様が存在するが、N0−1個の空バスケットを最終バスケットAZの後で搬入しているために、いずれの場合であっても、最終バスケットAZと他の飲料Bに関するバスケットB1が同一の釜に同時期に搬入されることはない。
【0044】
再び図5を参照すると、動作プログラム200のステップ208においては、最終バスケットが搬入された釜#(X)を検出、つまり最終バスケットが搬入された釜が釜#1〜#3のいずれであるのかが検出される。次いで、ステップ209に進み、ステップ208で検出された釜#(X)の後にバスケットが搬入された釜#(X+1)がどれであるのかを検出する。つまり、例えば釜#(X)が釜#2である場合には釜#(X+1)は釜#3であり、釜#(X)が釜#3である場合には釜#(X+1)は釜#1である。また、釜#(X)が釜#1である場合には釜#(X+1)は釜#2であるものとする。
【0045】
次いでステップ210に進み、釜#(X+1)におけるバスケットの搬出が終了しているか否かが判定される。釜#(X+1)においてバスケットの搬出が終了している場合にはステップ211に進む。一方、バスケットの搬出が終了していない場合には、図3(a)から図4(b)を参照して説明したように釜#(X+1)は搬出待機状態にあるので、ステップ209に戻り、釜#(X+1)におけるバスケットの搬出が終了するまで処理を繰り返すものとする。
【0046】
次いでステップ211においては、釜#(X+1)におけるバスケットの搬出が既に終了しており、釜#(X+1)において加熱殺菌処理が行われていないことが確認できたので、この釜#(X+1)の加熱殺菌条件の変更を許可する。これにより、搬出待機状態にある釜の条件がヒューマンエラーにより変更されるのを避けられる。この場合、釜#(X)においてはバスケットが搬入されており、他の釜は加熱殺菌状態にあるかまたは搬出待機状態にあるので、レトルト加熱殺菌装置10全体としては動作状態にある。しかしながら、釜#(X+1)にはバスケットが存在しない状態であるので、釜#(X+1)の加熱殺菌条件を変更することが可能である。つまり、本発明においては、レトルト加熱殺菌装置10全体が動作しているにも関わらず、一つの釜#(X+1)については加熱殺菌条件を変更することができる。そして、この処理を繰り替えし行うことにより、レトルト加熱殺菌装置10全体を停止することなしに、複数の釜#1〜#3の加熱殺菌条件を順番に変更できる。そして、最終的にステップ212で、最終の釜#(X)を状態検出して、加熱殺菌工程条件の変更を完了する。
【0047】
特に、図1に示されるように単一のレトルト加熱殺菌装置10が二つのフィラー機X1、X2に接続されているような場合には、製造される飲料を飲料Aから飲料Bに切り替えるときにフィラー機X1の洗浄に要する時間を排除できるものの、レトルト加熱殺菌装置10の加熱殺菌条件変更に要する時間が問題となることが考えられる。しかしながら、本発明においては、レトルト加熱殺菌装置10の運転時にレトルト加熱殺菌装置10のうちの複数の釜#1〜#3の加熱殺菌条件を順番に変更できるので、釜#1〜#3の条件変更に要する時間を短縮することが可能となる。さらに、本発明においては、N0−1個のバスケット供給部60により空バスケットを供給しているために、飲料の切り替え時においても、飲料Aに関するバスケットと飲料Bに関するバスケットとが同一の釜内で加熱殺菌処理されること危険性も回避することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明に基づくレトルト加熱殺菌装置までの工程の流れを示す略図である。
【図2】本発明に基づくレトルト加熱殺菌装置の略平面図である。
【図3】(a)本発明に基づくレトルト加熱殺菌装置の動作を説明するための第一の図である。(b)本発明に基づくレトルト加熱殺菌装置の動作を説明するための第二の図である。
【図4】(a)本発明に基づくレトルト加熱殺菌装置の動作を説明するための第三の図である。(b)本発明に基づくレトルト加熱殺菌装置の動作を説明するための第四の図である。
【図5】本発明に基づくレトルト加熱殺菌装置の動作プログラムを示すフローチャートである。
【図6】(a)最終バスケットが釜内に在る状態を示す第一の図である。(b)最終バスケットが釜内に在る状態を示す第二の図である。(c)最終バスケットが釜内に在る状態を示す第三の図である。
【図7】種類の異なる飲料を同一の施設で製造する際のフローを示す略図である。
【符号の説明】
【0049】
10 レトルト加熱殺菌装置
20 搬入部
30 搬出部
60 バスケット供給部
61 ローダー
62 アンローダー
63 通路
81、82、83 バスケット判別センサ
A1、A2、… バスケット
AZ 最終バスケット
B1、B2、… バスケット
C1、C2、… 空バスケット
N0 釜内のバスケットの所定の数
Nc 空バスケット数
X1、X2 フィラー機
Y1、Y2 シーマー機
Z1、Z2 最終フラグ設定手段
#1〜#3 釜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の数のバスケットが搬入されるとこれら所定の数のバスケットの加熱を開始する複数の釜を備え、バスケットを前記複数の釜のそれぞれに順番に搬入する搬入手段と、前記複数の釜のそれぞれにおいて加熱終了した前記所定の数のバスケットを前記複数の釜のそれぞれから順番に搬出する搬出手段とを備えた飲料加熱装置における前記釜の運転条件を変更する釜運転条件変更装置において、
前記複数のバスケットのうちの釜の運転条件を同じとする、飲料が充填された容器が内包された最終のバスケットに電子的なフラグを設定するフラグ設定手段と、
前記搬入手段に設けられていてバスケットを検出するバスケット検出手段と、
前記バスケット検出手段により前記フラグが設定された最終バスケットが検出された場合には、前記最終バスケットが前記搬入手段によって前記複数の釜のいずれかに搬入される前に、前記所定の数から1を減じた数以上の空バスケットを前記搬入手段における前記最終バスケットの直後に供給するバスケット供給手段とを具備する釜運転条件変更装置。
【請求項2】
さらに、前記最終バスケットが前記搬入手段によって前記複数の釜のうちの一つの釜に搬入された後に、前記複数の釜のうちの残りの釜の少なくとも一つの釜の運転条件を変更するようにした請求項1に記載の釜運転条件変更装置。
【請求項3】
さらに、前記複数の釜のうちの残りの釜の状態を検出する釜状態検出手段を具備し、該釜状態検出手段によって、前記残りの釜のうちの前記バスケットが搬出工程にあることが検出された釜の運転条件を変更するようにした請求項1又は2に記載の釜運転条件変更装置。
【請求項4】
所定の数のバスケットが搬入されるとこれら所定の数のバスケットの加熱を開始する複数の釜を備え、バスケットを前記複数の釜のそれぞれに順番に搬入する搬入手段と、前記複数の釜のそれぞれにおいて加熱終了した前記所定の数のバスケットを前記複数の釜のそれぞれから順番に搬出する搬出手段とを備えた飲料加熱装置における前記釜の運転条件を変更する釜運転条件変更方法において、
前記複数のバスケットのうちの釜の運転条件を同じとする、飲料が充填された容器が内包された最終のバスケットに電子的なフラグを設定し、
前記搬入手段において前記フラグが設定された最終バスケットを検出し、
前記最終バスケットが検出された場合には、前記最終バスケットが前記搬入手段によって前記複数の釜のいずれかに搬入される前に、前記所定の数から1を減じた数以上の空バスケットを前記搬入手段における前記最終バスケットの直後に供給するようにした釜の運転条件変更方法。
【請求項5】
さらに、前記最終バスケットが前記搬入手段によって前記複数の釜のうちの一つの釜に搬入された後に、前記複数の釜のうちの残りの釜の少なくとも一つの釜の運転条件を変更するようにした請求項4に記載の釜運転条件変更方法。
【請求項6】
さらに、前記複数の釜のうちの残りの釜の状態を検出し、前記残りの釜のうちの前記バスケットが搬出工程にあることが検出された釜の運転条件を変更するようにした請求項4又は5に記載の釜運転条件変更方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−34139(P2006−34139A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−216180(P2004−216180)
【出願日】平成16年7月23日(2004.7.23)
【出願人】(000001904)サントリー株式会社 (319)
【Fターム(参考)】