飲料水サーバー
【課題】小型化、軽量化が可能で、しかもサーバー内部が衛生的に保たれて、飲料水の品質が長期間維持できる飲料水サーバーを提供する。
【解決手段】取水配管9のポンプ10と取水部8の間から分岐して受水部6側に延びるバイパス配管11と、バイパス配管11の途中に電磁弁12を設け、冷水取水時は、電磁弁12を閉じて冷水タンク2からの冷水の取水を可能にし、加熱除菌時は電磁弁12を開き、ポンプ10を稼動して冷水タンク2内の温水55を取水配管9、バイパス配管11、受水部6、給水配管7を通して冷水タンク2に戻す循環系統を形成して、その循環系統内を加熱除菌することを特徴とする。
【解決手段】取水配管9のポンプ10と取水部8の間から分岐して受水部6側に延びるバイパス配管11と、バイパス配管11の途中に電磁弁12を設け、冷水取水時は、電磁弁12を閉じて冷水タンク2からの冷水の取水を可能にし、加熱除菌時は電磁弁12を開き、ポンプ10を稼動して冷水タンク2内の温水55を取水配管9、バイパス配管11、受水部6、給水配管7を通して冷水タンク2に戻す循環系統を形成して、その循環系統内を加熱除菌することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料水を供給する冷水サーバーあるいは冷・温水サーバーなどの飲料水サーバーに係り、特に電子冷却装置(ペルチェ素子)の冷却機能を利用して少なくとも冷水を供給する飲料水サーバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
飲料水サーバーは、内部に長期間飲料水を滞留させて使用する可能性があるから、飲料水の品質維持のために様々なタイプのものがある。特にミネラルウォーターなどの飲料水の場合、水道水と違って除菌のために塩素が含まれておらず、特に雑菌などの微生物の繁殖に対して十分な注意が必要となる。
【0003】
そのため従来はサーバー内での微生物の繁殖を抑えるため、サーバー内に除菌剤を注入したり、熱水を注入したりして除菌する方法や、内部に配管加熱用のヒーターを設けたり、温水タンクの熱水を冷水タンクとその配管内に循環させて除菌したり(特開平11−190577号公報)、冷水タンクにヒーターなどの補助加熱装置を付けて冷水タンクを除菌する(特開2005−308322号公報)方法などが提案されている。
【0004】
図11は、前記特開平11−190577号公報に記載されている飲料水ディスペンサの概略構成図である。冷蔵庫201に収納したバックインボックス(BIB)型の飲料水容器202から配管203を介して温水タンク204と冷水タンク205に、それぞれ飲料水206をその自重で導く。温水タンク204ではヒーター207で飲料水206を加熱し、冷水タンク205では冷却機208で飲料水206を冷却し、温水は温水バルブ209から取水され、冷水は冷水バルブ210から取水される。
【0005】
温水タンク204と冷水タンク205は、循環ポンプ211と循環電磁弁212を途中に介在した循環配管213で接続されているが、加熱除菌しない通常の使用モードでは循環ポンプ211は駆動しておらず、循環電磁弁212は閉じており、温水系と冷水系は別々になって温水と冷水の生成ならびに取水ができるようになっている。
【0006】
加熱除菌時は、ヒーター207によって温水を調温して、循環電磁弁212を開いて、循環ポンプ211を駆動することにより、温水タンク204内の温水が循環配管213を通り、冷水タンク205から配管203を経由して温水タンク204に戻す。このようにして温水タンク204、循環配管213、冷水タンク205、配管203の系内で温水を循環させることにより、加熱除菌が行われる。
【0007】
図中の214は温水タンク204の蒸気抜きパイプ、215は温水ドレンバルブ、216は冷水ドレンバルブ、217は冷媒供給配管、218は切替電磁弁、219は凝縮器、220は凝縮器ファンモータ、221は電動圧縮器、222は冷媒戻り配管、223は冷蔵庫201内の冷却器である。
【0008】
図12は、特開2005−308332号公報に記載されている冷温水機の概略構成図である。この冷温水機は、冷却手段301を有する冷水タンク302と、加熱手段303を有する温水タンク304と、冷水タンク302に水を供給する給水容器305と、冷水タンク302内の冷水306を加熱するための補助加熱ヒータ307を備えている。
【0009】
同図に示すように給水容器305、冷水タンク302、温水タンク304の順で上方から下方へ配置され、冷水タンク302と温水タンク304の間は給水配管308で連絡されている。そのため冷水タンク302への給水は給水容器305によって行われ、温水タンク304への給水は冷水タンク302によって行われる。
図中の309はスイッチ、310はパイロットランプ、311は制御回路、312は冷水コック、313は温水コックである。
【0010】
冷水タンク302内の除菌が必要となったとき、スイッチ309をオンすると制御回路311により冷却手段301の動作を自動停止させた後、補助加熱ヒータ307に通電するとともにパイロットランプ310が点灯する。補助加熱ヒータ307に通電することにより、冷水タンク302内の冷水306が加熱されて熱湯となり、冷水タンク302内の加熱除菌が行われる。
【特許文献1】特開平11−190577号公報
【特許文献2】特開2005−308332号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
図11に示す飲料水ディスペンサは、配管203、冷水タンク205ならびに循環配管213内の加熱除菌に温水タンク204内の温水を循環させて行っているため、配管の長さが必然的に長くなり、配管の屈曲個所も多くなり、容量の大きい循環ポンプ211が必要である。またこの循環ポンプ211は加熱除菌時のみに使用するポンプで、取水用のポンプとは別に設ける必要がある。このようなことから装置が複雑化、大型化、重量化してコスト高を招く。
【0012】
温水タンク204内の温水は通常80〜90℃に維持されているが、このような高温の水をそのまま配管203、冷水タンク205、循環配管213などに通すと、パッキングや他の部材の耐熱性が問題となる。そのため循環除菌時には温水を60℃前後に下げる必要があり、2通りの温度制御となり制御が複雑になる。
【0013】
また冷却機能だけのディスペンサの場合には適用することができず、別途加熱装置などを付設する必要があり、機構が複雑になるなどの欠点を有している。
【0014】
図12に示す冷温水機は、給水容器305の注水口314を冷水タンク302の開口から差し込んだ構造になっているから、除菌処理後も冷水タンク302内に外気が自由に入り、外部からの微生物の侵入を阻止することはできない。そのため冷水タンク302だけを加熱除菌しても、密閉性が保たれていないから雑菌繁殖の可能性が高く、飲料水の長期的な品質維持に問題がある。
【0015】
また冷水タンク302を加熱する間隔を短くすることで、すなわち加熱除菌の回数を増やすことである程度は改善できるが、頻繁な冷水306の加熱処理が必要となり、消費電力が嵩む。
【0016】
さらにこの構造は冷水タンク302の下部が温水タンク204と連通しているため、冷水タンク302を除菌処理した後でも温水タンク204からの温水の戻りがある。そのとき温水タンク204中の空気も一緒に冷水タンク302中に移行し、その空気中に含まれている雑菌により冷水タンク302が汚染されるなどの欠点を有している。
【0017】
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、小型化、軽量化が可能で、しかもサーバー内部が衛生的に保たれて、飲料水の品質が長期間維持できる飲料水サーバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、飲料水を受水する受水部と、少なくとも冷水生成用の冷水タンクと、前記受水部で受水した飲料水を前記冷水タンクに導く給水配管と、前記冷水タンク内で生成した冷水を取水する取水部と、前記冷水タンク内の冷水を前記取水部に導く取水配管を備えた飲料水サーバーにおいて、
前記冷水タンクの冷却手段として電子冷却装置を用い、
その電子冷却装置への給電を制御する電源制御部に極性切替部を設け、
その極性切替部によって前記電子冷却装置へ給電する極性を切り替えて、前記冷水タンク内の水を加熱して温水を生成して、その温水により前記冷水タンクを加熱除菌する構成になっていることを特徴とするものである。
【0019】
請求項2に記載の発明は前記請求項1に記載の発明において、前記取水配管の途中に介在したポンプと、
前記取水配管の前記ポンプと取水部の間から分岐して前記受水部側に延びるバイパス配管と、
そのバイパス配管への通水の遮断、許可を切り替える電磁弁を設け、
冷水の取水時には、前記電磁弁により前記バイパス配管への通水を遮断し、前記ポンプを稼動してあるいは稼動しないで冷水タンクからの冷水の取水を可能にして、
前記冷水タンクの加熱除菌時には、前記電磁弁により前記バイパス配管への通水を許可し、前記ポンプを稼動して冷水タンク内の温水を取水配管、バイパス配管、受水部ならびに給水配管を通して冷水タンクに戻す循環系統を形成して、その循環系統内を加熱除菌することを特徴とするものである。
【0020】
請求項3に記載の発明は前記請求項1または2に記載の発明において、前記冷水タンク内の水を排出するドレン口を開閉するドレンプラグを設け、
前記冷水タンクの加熱除菌後に、前記受水部または取水部の少なくともいずれか一方から空気を前記冷水タンク内に導入するとともに、前記ドレンプラグを開けて前記冷水タンク内の水をドレン口から排出することを特徴とするものである。
【0021】
請求項4に記載の発明は前記請求項3に記載の発明において、前記受水部または取水部の少なくともいずれか一方から空気を導入する空気導入口を覆う除菌フィルターを設けたことを特徴とするものである。
【0022】
請求項5に記載の発明は前記請求項4に記載の発明において、前記除菌フィルターが濾材繊維上に修飾溶菌酵素を固定した酵素フィルターであることを特徴とするものである。
【0023】
請求項6に記載の発明は前記請求項2に記載の発明において、前記電磁弁の弁体が、前記取水配管から前記取水部に通水が可能な位置と、前記取水配管から前記バイパス配管に通水が可能な位置に切り替えられる三方電磁弁であることを特徴とするものである。
【0024】
請求項7に記載の発明は前記請求項1または2に記載の発明において、前記冷水タンクの底部が下側に凸になるように丸く形成され、ドレン排出口を有する配管部が前記冷水タンクの底部に一体に形成されていることを特徴とするものである。
【0025】
請求項8に記載の発明は前記請求項7に記載の発明において、前記ドレン排出口にそのドレン排出口を開閉するドレンプラグが設けられ、そのドレンプラグからドレン配管が延びていることを特徴とするものである。
【0026】
請求項9に記載の発明は前記請求項8に記載の発明において、前記ドレン配管が、前記ドレンプラグからドレン配管排出口に向けて低くなるように傾斜していることを特徴とするものである。
【0027】
請求項10に記載の発明は前記請求項1に記載の発明において、前記冷水タンクの少なくとも水と接触する部分が抗菌処理されていることを特徴とするものである。
【0028】
請求項11に記載の発明は前記請求項2に記載の発明において、前記受水部、給水配管、冷水タンク、取水配管、ポンプ、取水部、バイパス配管、電磁弁の少なくとも水と接触する部分が抗菌処理されていることを特徴とするものである。
【0029】
請求項12に記載の発明は前記請求項1または2に記載の発明において、前記電源制御部内のCPUのカレンダー機能により前記極性切替部による極性の切り替えが定期的に行われて、前記加熱除菌が定期的に実行されることを特徴とするものである。
【0030】
請求項13に記載の発明は前記請求項1または2に記載の発明において、前記加熱除菌時の温水が85℃以下に規制されていることを特徴とするものである。
【0031】
請求項14に記載の発明は前記請求項1または2に記載の発明において、前記冷水タンクの大部分がアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されていることを特徴とするものである。
【0032】
請求項15に記載の発明は前記請求項1または2に記載の発明において、前記冷水タンクの周囲が断熱材で覆われているか、あるいは真空断熱構造で覆われていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0033】
本発明は前述のように構成されており、小型化、軽量化が可能で、しかもサーバー内部が衛生的に保たれて、飲料水の品質が長期間維持できる飲料水サーバーを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明の実施例を図面とともに説明する。図1、図2は本発明の実施例に係る飲料水サーバーの概略構成図で、図1は通常の使用時の状態、図2は加熱除菌時の状態を示している。
【0035】
この実施例では、冷水のみが取水できる飲料水サーバーについて述べる。まず、図1を用いて飲料水サーバーの大まかな構成について説明する。
サーバー本体1内には、大部分がアルミニウムあるいはアルミニウム合金などの熱伝導性の良好な金属からなる冷水タンク2が設置され、冷水タンク2の周囲は発泡ウレタン樹脂などの断熱性の高い断熱材3で覆われている。本実施例では断熱材3を使用したが、中間部に減圧層を有する真空断熱構造を採用することも可能であり、また断熱材3と真空断熱構造を併用することも可能である。
【0036】
サーバー本体1の上面には容器載置部4が設けられており、その上にBIB型飲料水容器5がセットされる。この際飲料水容器5は注水ノズル29側が若干下側になるように斜めにセットされ、飲料水容器5内の飲料水が完全に排出できるようになっている。サーバー本体1の容器載置部4の付近には受水ユニット6が設けてあり、受水ユニット6と冷水タンク2の上部は給水配管7で接続されている。給水配管7の水平部は図示していないが、受水ユニット6から冷水タンク2側に向けて若干低くなるように傾斜しており、衛生上水平部の途中に溜り水ができないようになっている。
【0037】
冷水タンク2の底部中央から冷水取水ユニット8に向けて取水配管9が延びており、取水配管9の途中にポンプ10が付設されている。取水配管9の冷水取水ユニット8とポンプ10の間から受水ユニット6に向けてバイパス配管11が分岐され、バイパス配管11の途中に循環電磁弁12が付設されている。バイパス配管11の水平部も図示していないが、受水ユニット6から循環電磁弁12側に向けて若干低くなるように傾斜しており、これも衛生上水平部の途中に溜り水ができないようするためである。
前記受水ユニット6−給水配管7−冷水タンク2−取水配管9−バイパス配管11により、後述する除菌温水用の循環系統が構成されている。
【0038】
冷水タンク2内には多孔板からなる整流拡散板13がほぼ水平状態に配置され、整流拡散板13は取水配管9で保持されている。整流拡散板13を設けることにより、冷水と室温水の攪拌を防いで、冷水の取水量を増やすことができる。整流拡散板13は、例えばPPあるいはPOMなどの合成樹脂のうちで耐熱温度が100℃以上の耐熱性グレードの材料で成形されている。
冷水タンク2の外周部にペルチェ素子(図示せず)を備えた電子冷却装置14が設置され、電子冷却装置14の放熱側には放熱フィン15が連結され、さらに放熱フィン15と対向して放熱フアン16が設置されている。
【0039】
冷水タンク2の温度は温度センサー17で検出され、温度センサー17の検出信号は電源制御基板18に入力される。電源制御基板18はポンプ10、循環電磁弁12、電子冷却装置14、放熱フアン16ならびにスイッチ基板19にも電気的に接続されている。
スイッチ基板19はサーバー本体1の操作部(図示せず)に設けられており、図7に示すように熱水循環スイッチ50と、動作中に点灯する冷水LED51、除菌LED52などを有している。
【0040】
冷水タンク2の底部中央に管状のドレン口20が形成され、ドレン口20の下端開口部にドレンプラグ21が配置されて、ドレンプラグ21から斜め下方に向けてドレン配管22が延びている。
飲料水サーバーの全体的な概略構成は以上の通りである。
【0041】
図3は、受水ユニット6の構成図である。受水ユニット6は、受水ユニットケーシング23と、その受水ユニットケーシング23の上部に形成されたノズル挿入孔24と、そのノズル挿入孔24を開閉するためにスライド可能に設けられたフィルターまたはカバーからなる閉塞部材25と、回転可能に設けられた固定レバー26と、受水ユニットケーシング23の内側に設置されてノズル挿入孔24の下端開口部を閉塞する蓋部材27と、その蓋部材27をノズル挿入孔24の下端開口部側に弾性付勢するバネ部材28などから構成されている。
受水ユニットケーシング23の一方側に給水配管7が接続され、他方側にバイパス管11が接続されている。
【0042】
受水ユニット6に飲料水容器5を装着しない状態のときは、図2に示すようにノズル挿入孔24の上端開口部は閉塞部材5によって閉塞され、ノズル挿入孔24の下端開口部はバネ部材28の弾性力により蓋部材27で閉塞されている。
【0043】
受水ユニット6に飲料水容器5を装着する際は、まず、閉塞部材5をスライドしてノズル挿入孔24の上端開口部を開き、飲料水容器5をサーバー本体1の容器載置部4の上に置きながら、飲料水容器5から突出している注水ノズル29をノズル挿入孔24の奥までに差し込む。
【0044】
次に固定レバー26を回転すると、その回転途中で固定レバー26の一部が注水ノズル29の外周部に設けられている突起30に当接し、さらに固定レバー26を回転することで注水ノズル29を介して蓋部材27がバネ部材28の弾性力に抗して押し下げられる。この状態でノズル挿入孔24の内側に装着されているOリングが注水ノズル29の外周部に密着している。
【0045】
しかる後、注水ノズル29の上部にある注水レバー31を開くことで、飲料水容器5内の水32をその自重で注水ノズル29から受水ユニット6および給水配管7を通して冷水タンク2に導くことができる。この受水ユニット6は、サーバー本体1側からの空気が飲料水容器5に逆流しないように逆流防止機能が設けられている。
【0046】
この逆流防止機能は具体的には例えば図1において、飲料水容器5と受水ユニット6の配管接続部あるいは給水配管7の垂直部分などに付設される。このように逆流防止機能を設けることにより、飲料水容器5の内部での雑菌の繁殖が低減できる。
【0047】
飲料水容器5を受水ユニット6から外す場合は前述の動作と反対で、注水レバー31を閉じて、固定レバー26を元の位置に戻せばバネ部材28の復元力によりノズル挿入孔24の下端開口部は蓋部材27で自動的に閉塞される。その後に閉塞部材25をスライドして、ノズル挿入孔24の上端開口部を閉塞する。
なお図示していないが、受水ユニット6ならびに注水ノズル29、注水レバー31などを全体的に覆う防塵用カバーがサーバー本体1に着脱可能に装着される。
【0048】
図4は取水ユニット8の構成図である。取水ユニット8は、取水ユニットケーシング33と、その取水ユニットケーシング33の下部に設けられた取水ノズル34と、取水ユニットケーシング内に上下動可能に配置されて取水ノズル34の上端開口部を閉塞する取水口パッキング35と、その取水口パッキング35を取水ノズル34の上端開口部から離間する取水レバー36と、取水ノズル34の下端開口部側を開閉する取水口フィルター37と、その取水口フィルター37を取水ノズル34の下方においてスライド可能に支持するフィルター保持部材38などから構成されている。
【0049】
前記取水口パッキング35と取水レバー36の基端部は連結部材39で連結されており、取水口パッキング35と取水ユニットケーシング33の上壁部の間には、取水口パッキング35を取水ノズル34の上端開口部側に弾性付勢するためのバネ部材(図示せず)が介在されている。
フィルター保持部材38は、取水ノズル34の下端部の周囲を囲む包囲部42と、その包囲部42と連結して取水口フィルター37を収納保持する収納部43とを備え、包囲部42の下方は開口している。
取水ユニットケーシング33の一方側には、取水配管9の先端部が接続されている。
【0050】
図5は、取水ノズル34の拡大横断面図である。図4ならびに図5に示されているように取水ノズル34の内面には、それの軸方向に沿って延びたガイド突起41が複数本(例えば4本程度)周方向に等間隔に形成されている。このガイド突起41が無いと、取水時に冷水40が取水ノズル34の内周壁に沿って回転しながら放出され、その結果取水ノズル34の下端開口部から周囲に飛び散ってしまう。本実施例のようにガイド突起41を複数本設けることにより、前述の飛び散りが解消される。
【0051】
また図4に示されているように取水ノズル34の下部内周面には、下側に行くに従って徐々に径大になったテ−パ面66が形成されている。このようにテ−パ面66を設けることにより、取水時の水切りが良好である。取水した後、取水ノズル34の下部内周面に水滴が残っていると、空気中の浮遊菌がその水滴に付着して雑菌が繁殖する心配がある。
【0052】
サーバーを使用しないときあるいは排水するときは、取水口フィルター37をフィルター保持部材38の包囲部42側に移動して、取水ノズル34の下端開口部を閉塞しておく。但し、取水口フィルター37であるから通気性はある。
サーバーを使用するときは、取水口フィルター37を収納部43側にスライドして取水ノズル34の下端開口部を開けておく。そして取水時に取水レバー36を回転することにより、取水口パッキング35が取水ノズル34の上端開口部から持ち上げられ、冷水40が取水ノズル34から取り出される。
【0053】
本実施例では取水レバー36を用いたが、取水時に押下する取水ボタンでもよい。取水時には、ポンプ10を稼動する場合もあるし、稼動しない場合もある。ポンプ10を稼動する場合は、取水レバー36の回転あるいは取水ボタンの押下をセンサー(図示せず)で検出し、その検出信号に基づいてポンプ10を回転駆動する。
【0054】
図6は、ドレンプラグ21の構成図である。ドレンプラグ21は、冷水タンク2の下部に形成されたドレン排出口44と連通したドレン部ケーシング45と、そのドレン部ケーシング45内に配置されてドレン排出口44を開閉するドレンパッキング46と、ドレンパッキング46をドレン排出口44側に弾性付勢するバネ部材47と、ドレンパッキング46をドレン排出口44から引き下げるドレンレバー48と、ドレンパッキング46とドレンレバー48を連結する連結部材49などを備えている。ドレン部ケーシング45は、ドレン配管22に接続されている。
【0055】
排水しないときにはバネ部材47の弾性付勢力によりドレンパッキング46がドレン排出口44を液密的に閉塞している。排水時にはドレンレバー48を回転させ、バネ部材47に抗してドレンパッキング46を引き下げれば、隙間ができて排水することができる。このドレンレバー48は、機外から操作できる機構になっている。
【0056】
本実施例の場合図6に示されているように、冷水タンク2の底部を下側に凸になるように丸く形成するとともに、ドレン排出口44を有する配管部49が冷水タンク2の底部と一体に形成されている。またドレン配管22の排出口が若干下側になるように斜めに配置されている。これらによって排水時に溜り水が無く、完全に排水することができ、内部に異物などが残り難く、雑菌の繁殖が抑制できる。
【0057】
図1は、サーバーの使用時の状態を示している。この状態では循環電磁弁12は閉じており、閉塞部材25をスライドしてノズル挿入孔24(図3参照)を開き、飲料水容器5の注水ノズル29を受水ユニット6にセットする。そして取水レバー36を開いて吸気可能な状態にして、注水レバー31を開くことにより、飲料水容器5中の水32は自重で注水ノズル29、受水ユニット6ならびに給水配管7を通って冷水タンク2内に導かれ、所定量の水32が冷水タンク2に貯められ、その後に取水レバー36を閉じる。
【0058】
このとき電源制御基板18の極性切替部54(図7参照)は冷却モードの極性になって電子冷却装置14に給電されるとともに放熱ファン16が回転駆動され、電子冷却装置14により冷却タンク2が冷却されて、温度センサー17からのフィードバック信号により水温が10℃以下になるように電源制御基板18でコントロールされて、冷水40が生成される。冷水40の取水が可能になると冷水LED51(図7参照)が点灯する。
【0059】
また、取水フィルター37は収納位置にあって取水可能な状態になっており、取水レバー36を回転することにより、その回転をセンサー(図示せず)で検出し、その検出信号に基づいてポンプ10が回転駆動され、冷水40が取水配管9を通って汲み上げられて、取水ユニット8から取り出される。このとき循環電磁弁12は閉じた(OFF)状態にあるから、ポンプアップされた冷水40が受水ユニット6側に循環することはない。本実施例では取水時にポンプ10を稼動したが、ポンプ10を稼動しないで取水することもできる。
【0060】
図2は、サーバーの加熱除菌時の状態を示している。この状態では飲料水容器5は取り除かれており、受水ユニット6のノズル挿入孔24は閉塞部材25で閉じられている。
図7に示す熱水循環スイッチ50を押すと、そのON信号が電源制御基板18のCPU53に入力され、CPU53から極性切替部54へ極性の切替え信号が出力されて、それにより電子冷却装置14が冷却モードから加熱モードに換わる。
冷水タンク2は熱伝導性の良いアルミニウムやアルミニウム合金から構成されているから、熱が冷水タンク2の全体に行き渡り均一な加熱ができ、局部的に高温部分ができず、部材へのダメージが起き難く、また冷水タンク2の内部圧力が急激に高くなることもない。
【0061】
電源制御基板18と電子冷却装置14と温度センサー17の共働により、冷水タンク2内には約50〜85℃の熱水55が生成する。熱水55が生成すると電源制御基板18からの指令により循環電磁弁12が開き、ポンプ10が駆動する。取水ユニット8は閉じたままになっているから、矢印で示すように熱水55は取水配管9、ポンプ10、バイパス配管11、循環電磁弁12、受水ユニット6、給水配管7を通って冷水タンク2に戻る。
【0062】
熱水55は図2で矢印に示すように循環するため、取水配管9のバイパス配管11と接続している個所から取水ユニット8と接続する個所までの間の管部には熱水55は通らない。取水配管9の全体が合成樹脂で構成されている場合、前記管部の温度は上がらず、抗菌処理が不十分である。そのため少なくとも取水配管9のバイパス配管11と接続している個所から取水ユニット8と接続する個所までの間の管部を金属で構成すれば、循環する熱水55により前記管部が加熱されて抗菌効果が発揮できる。
【0063】
本発明のように取水配管9の途中にポンプ10を設け、その取水配管9のポンプ10と取水ユニット8の間からバイパス配管11を分岐することにより、前記ポンプ10を冷水40の取水時にもまた熱水55の循環時にも使用することができから、特別に循環用のポンプを別に設ける必要がない。
【0064】
これら冷水タンク2、取水配管9、ポンプ10、バイパス配管11、循環電磁弁12、受水ユニット6、給水配管7など水と接触する部材には、熱変形温度100℃以上の材料が使用され、さらに水と接触する表面には予め抗菌処理が施されている。抗菌剤としては、例えばゼオライトに銀を添着した抗菌ゼオライトが使用される。このように抗菌処理した接水部材を使用することにより、部材表面に有機物の汚れなどが付着しにくく、また付着しても簡単に汚れを落とすことができ、そのために部材表面での微生物の増殖が抑制され、サーバー内部を長期間衛生的に保つことができる。
【0065】
この熱水55の循環を所定時間(例えば5〜120分間程度)継続することにより、前記循環系統内の部材の除菌・清掃ができる。熱水55の循環時間は電源制御基板18内のタイマー機能によって監視されており、循環が終了するとポンプ10が止まり、循環電磁弁12が自動的に閉じる。
熱水55の温度は高いほど除菌効果があるが、あまり高すぎると冷水タンク2を取り囲んでいる断熱材3の耐久性に問題があり、断熱性能が低下するため、熱水55の温度は約85℃を上限−とすることが好ましい。本実施例では70℃に設定されている。
【0066】
除菌・清掃が終了するとドレンレバー48によりドレンプラグ21を開けるとともに、取水レバー36により取水ユニット8を開ける。そうするとフィルター37を通して空気が冷水タンク2内に導かれ、冷水タンク2内の熱水55がドレン配管22を通ってサーバー外部に直接排出される。なお、サーバーから排出しないでそのまま使用することもある。
【0067】
排水時に空気はフィルター37を通して冷水タンク2内に導かれるため、空気中の塵埃、細菌、カビなどの微生物がフィルター37によって捕集されるから、空気と接する取水ユニット8、取水配管9、ポンプ10、冷水タンク2などに塵埃、細菌、微生物などが付着することが阻止される。
【0068】
なお、捕集された細菌、カビなどの微生物はフィルター上のダストを栄養源として繁殖して2次汚染を引き起こす心配があるため、フィルター37は抗菌フィルターが好ましい。この抗菌フィルターの中でも特に酵素フィルターが最適である。この酵素フィルターは、フィルターを構成する濾材繊維上に修飾溶菌酵素(天然酵素)を固定化しており、この修飾溶菌酵素の溶菌作用により微生物を溶菌して、フィルターの2次汚染を確実に防止することができる。
【0069】
本実施例では排水時に取水ユニット8から空気を導入したが、受水ユニット6から空気を導入したり、受水ユニット6と取水ユニット8の両方から空気を導入することもできる。この場合、受水ユニット6に酵素フィルターを設置するのが好ましい。受水ユニット6や取水ユニット8に使用するフィルターは、カートリッジで交換可能になっている。
【0070】
ドレン配管22の先端部(排水口)にドレンプラグ21を設置すれば、冷水タンク2の出口からドレン配管22の先端部(排水口)までの間に水が滞留したデット部分ができ衛生上好ましくない。本実施例でこの水が滞留したデット部分ができないように、冷水タンク2の出口直下にドレンプラグ21を設けた。
【0071】
前記実施例では加熱除菌処理を熱水循環スイッチ50などを用いて手動で行ったが、CPU53のカレンダー(タイマー)機能を使用して電気料金の安い夜間などで自動的にかつ定期的に行うこともできる。
【0072】
前記実施例では熱水循環のためバイパス配管12の途中に循環電磁弁12を設けたが、取水配管9とバイパス配管12の接続部に三方電磁弁56を使用することもできる。
【0073】
図8はこの三方電磁弁56の使用態様を示す断面図であり、この例は取水配管9とバイパス配管12と取水ユニット(取水ノズル34)の接続部に三方電磁弁56を設置した例を示している。三方電磁弁56の弁体57は第1閉塞部58と第2閉塞部59を有し、弁体57の位置が切り替え可能になっている。
同図(a)は、第2閉塞部59によりバイパス配管12側が閉塞され、取水配管9から送られて来た冷水40が取水ユニット(取水ノズル34)側に流れる状態を示している。同図(b)は、第1閉塞部58により取水ユニット(取水ノズル34)側が閉塞され、取水配管9から送られて来た熱水55がバイパス配管12側に流れる状態を示している。この三方電磁弁56の弁体57の動きは、ポンプ10の駆動と連動している。
【0074】
前記実施例では図2に示すようにサーバー本体1から飲料水容器5を外して加熱除菌を行ったが、サーバー本体1に飲料水容器5を装着したまま加熱除菌を行うこともできる。
何れにしても加熱除菌して熱水55を冷水タンク2から排出した後は、冷水タンク2、受水ユニット6、給水配管7、取水ユニット8、取水配管9ならびにバイパス配管11内は密閉状態に維持されている。
【0075】
前記実施例ではサーバー本体1にBIB型飲料水容器5をセットする実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばPCガロンボトルなどのボトル型飲料水容器などを用いる他の形式の飲料水サーバーにも適用可能である。なお、ボトル型飲料水容器を使用する場合、ボトルへの吸気部分に抗菌フィルターを設置する必要がある。
【0076】
本実施例の飲料水サーバーにおいて冷蔵庫を付設し、その冷蔵庫内に前記BIB型飲料水容器5あるいはPCガロンボトルを収納した状態で取水できるようにしてもよい。
【0077】
前記実施例では冷水のみを生成する飲料水サーバーについて説明したが、図9ならびに図10は冷水と温水を生成する飲料水サーバーの概略構成図である。図9の例では受水ユニット6から温水タンク60に向けて給水配管61が延びており、飲料水容器5からの水は冷水タンク2と温水タンク60に供給される。温水タンク60には加熱ヒータ62、温水取水配管63、蒸気抜き配管64などが付設されている。
【0078】
前記図9の例では1つのサーバー内に冷水タンク2と温水タンク60が一体になって配設されているが、図10の例では冷水タンク2と温水タンク60が一体にはなっておらず、適宜温水タンク60を設置することができる構成になっている。従って給水配管61は温水タンク60の内部まで延びておらず、温水タンク60の上部で止まっており、その給水配管61の先端部に給水バルブが設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施例に係る飲料水サーバーの通常の使用時の状態を示す概略構成図である。
【図2】その飲料水サーバーの加熱除菌時の状態を示す概略構成図である。
【図3】その飲料水サーバーの受水ユニットの構成図である。
【図4】その飲料水サーバーの取水ユニットの構成図である。
【図5】その飲料水サーバーの取水ノズルの拡大横断面図である。
【図6】その飲料水サーバーのドレンプラグの構成図である。
【図7】その飲料水サーバーにおける電子冷却装置の制御系統を示す構成図である。
【図8】本発明の実施例で熱水循環のために三方電磁弁を使用した場合の形態を示す構成図である。
【図9】本発明の他の実施例での飲料水サーバーの概略構成図である。
【図10】本発明のさらに他の実施例での飲料水サーバーの概略構成図である。
【図11】従来提案された飲料水ディスペンサの概略構成図である。
【図12】従来提案された冷温水機の概略構成図である。
【符号の説明】
【0080】
1...サーバー本体
2...冷水タンク
5...BIB型飲料水容器
6...受水ユニット
7...給水配管
8...冷水取水ユニット
9...取水配管
10...ポンプ
11...バイパス配管
12...循環電磁弁
14...電子冷却装置
18...電源制御基板
19...スイッチ基板
21...ドレンプラグ
40...冷水
50...熱水循環スイッチ
53...CPU
54...極性切替部
55...熱水
56...三方電磁弁
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料水を供給する冷水サーバーあるいは冷・温水サーバーなどの飲料水サーバーに係り、特に電子冷却装置(ペルチェ素子)の冷却機能を利用して少なくとも冷水を供給する飲料水サーバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
飲料水サーバーは、内部に長期間飲料水を滞留させて使用する可能性があるから、飲料水の品質維持のために様々なタイプのものがある。特にミネラルウォーターなどの飲料水の場合、水道水と違って除菌のために塩素が含まれておらず、特に雑菌などの微生物の繁殖に対して十分な注意が必要となる。
【0003】
そのため従来はサーバー内での微生物の繁殖を抑えるため、サーバー内に除菌剤を注入したり、熱水を注入したりして除菌する方法や、内部に配管加熱用のヒーターを設けたり、温水タンクの熱水を冷水タンクとその配管内に循環させて除菌したり(特開平11−190577号公報)、冷水タンクにヒーターなどの補助加熱装置を付けて冷水タンクを除菌する(特開2005−308322号公報)方法などが提案されている。
【0004】
図11は、前記特開平11−190577号公報に記載されている飲料水ディスペンサの概略構成図である。冷蔵庫201に収納したバックインボックス(BIB)型の飲料水容器202から配管203を介して温水タンク204と冷水タンク205に、それぞれ飲料水206をその自重で導く。温水タンク204ではヒーター207で飲料水206を加熱し、冷水タンク205では冷却機208で飲料水206を冷却し、温水は温水バルブ209から取水され、冷水は冷水バルブ210から取水される。
【0005】
温水タンク204と冷水タンク205は、循環ポンプ211と循環電磁弁212を途中に介在した循環配管213で接続されているが、加熱除菌しない通常の使用モードでは循環ポンプ211は駆動しておらず、循環電磁弁212は閉じており、温水系と冷水系は別々になって温水と冷水の生成ならびに取水ができるようになっている。
【0006】
加熱除菌時は、ヒーター207によって温水を調温して、循環電磁弁212を開いて、循環ポンプ211を駆動することにより、温水タンク204内の温水が循環配管213を通り、冷水タンク205から配管203を経由して温水タンク204に戻す。このようにして温水タンク204、循環配管213、冷水タンク205、配管203の系内で温水を循環させることにより、加熱除菌が行われる。
【0007】
図中の214は温水タンク204の蒸気抜きパイプ、215は温水ドレンバルブ、216は冷水ドレンバルブ、217は冷媒供給配管、218は切替電磁弁、219は凝縮器、220は凝縮器ファンモータ、221は電動圧縮器、222は冷媒戻り配管、223は冷蔵庫201内の冷却器である。
【0008】
図12は、特開2005−308332号公報に記載されている冷温水機の概略構成図である。この冷温水機は、冷却手段301を有する冷水タンク302と、加熱手段303を有する温水タンク304と、冷水タンク302に水を供給する給水容器305と、冷水タンク302内の冷水306を加熱するための補助加熱ヒータ307を備えている。
【0009】
同図に示すように給水容器305、冷水タンク302、温水タンク304の順で上方から下方へ配置され、冷水タンク302と温水タンク304の間は給水配管308で連絡されている。そのため冷水タンク302への給水は給水容器305によって行われ、温水タンク304への給水は冷水タンク302によって行われる。
図中の309はスイッチ、310はパイロットランプ、311は制御回路、312は冷水コック、313は温水コックである。
【0010】
冷水タンク302内の除菌が必要となったとき、スイッチ309をオンすると制御回路311により冷却手段301の動作を自動停止させた後、補助加熱ヒータ307に通電するとともにパイロットランプ310が点灯する。補助加熱ヒータ307に通電することにより、冷水タンク302内の冷水306が加熱されて熱湯となり、冷水タンク302内の加熱除菌が行われる。
【特許文献1】特開平11−190577号公報
【特許文献2】特開2005−308332号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
図11に示す飲料水ディスペンサは、配管203、冷水タンク205ならびに循環配管213内の加熱除菌に温水タンク204内の温水を循環させて行っているため、配管の長さが必然的に長くなり、配管の屈曲個所も多くなり、容量の大きい循環ポンプ211が必要である。またこの循環ポンプ211は加熱除菌時のみに使用するポンプで、取水用のポンプとは別に設ける必要がある。このようなことから装置が複雑化、大型化、重量化してコスト高を招く。
【0012】
温水タンク204内の温水は通常80〜90℃に維持されているが、このような高温の水をそのまま配管203、冷水タンク205、循環配管213などに通すと、パッキングや他の部材の耐熱性が問題となる。そのため循環除菌時には温水を60℃前後に下げる必要があり、2通りの温度制御となり制御が複雑になる。
【0013】
また冷却機能だけのディスペンサの場合には適用することができず、別途加熱装置などを付設する必要があり、機構が複雑になるなどの欠点を有している。
【0014】
図12に示す冷温水機は、給水容器305の注水口314を冷水タンク302の開口から差し込んだ構造になっているから、除菌処理後も冷水タンク302内に外気が自由に入り、外部からの微生物の侵入を阻止することはできない。そのため冷水タンク302だけを加熱除菌しても、密閉性が保たれていないから雑菌繁殖の可能性が高く、飲料水の長期的な品質維持に問題がある。
【0015】
また冷水タンク302を加熱する間隔を短くすることで、すなわち加熱除菌の回数を増やすことである程度は改善できるが、頻繁な冷水306の加熱処理が必要となり、消費電力が嵩む。
【0016】
さらにこの構造は冷水タンク302の下部が温水タンク204と連通しているため、冷水タンク302を除菌処理した後でも温水タンク204からの温水の戻りがある。そのとき温水タンク204中の空気も一緒に冷水タンク302中に移行し、その空気中に含まれている雑菌により冷水タンク302が汚染されるなどの欠点を有している。
【0017】
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、小型化、軽量化が可能で、しかもサーバー内部が衛生的に保たれて、飲料水の品質が長期間維持できる飲料水サーバーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、飲料水を受水する受水部と、少なくとも冷水生成用の冷水タンクと、前記受水部で受水した飲料水を前記冷水タンクに導く給水配管と、前記冷水タンク内で生成した冷水を取水する取水部と、前記冷水タンク内の冷水を前記取水部に導く取水配管を備えた飲料水サーバーにおいて、
前記冷水タンクの冷却手段として電子冷却装置を用い、
その電子冷却装置への給電を制御する電源制御部に極性切替部を設け、
その極性切替部によって前記電子冷却装置へ給電する極性を切り替えて、前記冷水タンク内の水を加熱して温水を生成して、その温水により前記冷水タンクを加熱除菌する構成になっていることを特徴とするものである。
【0019】
請求項2に記載の発明は前記請求項1に記載の発明において、前記取水配管の途中に介在したポンプと、
前記取水配管の前記ポンプと取水部の間から分岐して前記受水部側に延びるバイパス配管と、
そのバイパス配管への通水の遮断、許可を切り替える電磁弁を設け、
冷水の取水時には、前記電磁弁により前記バイパス配管への通水を遮断し、前記ポンプを稼動してあるいは稼動しないで冷水タンクからの冷水の取水を可能にして、
前記冷水タンクの加熱除菌時には、前記電磁弁により前記バイパス配管への通水を許可し、前記ポンプを稼動して冷水タンク内の温水を取水配管、バイパス配管、受水部ならびに給水配管を通して冷水タンクに戻す循環系統を形成して、その循環系統内を加熱除菌することを特徴とするものである。
【0020】
請求項3に記載の発明は前記請求項1または2に記載の発明において、前記冷水タンク内の水を排出するドレン口を開閉するドレンプラグを設け、
前記冷水タンクの加熱除菌後に、前記受水部または取水部の少なくともいずれか一方から空気を前記冷水タンク内に導入するとともに、前記ドレンプラグを開けて前記冷水タンク内の水をドレン口から排出することを特徴とするものである。
【0021】
請求項4に記載の発明は前記請求項3に記載の発明において、前記受水部または取水部の少なくともいずれか一方から空気を導入する空気導入口を覆う除菌フィルターを設けたことを特徴とするものである。
【0022】
請求項5に記載の発明は前記請求項4に記載の発明において、前記除菌フィルターが濾材繊維上に修飾溶菌酵素を固定した酵素フィルターであることを特徴とするものである。
【0023】
請求項6に記載の発明は前記請求項2に記載の発明において、前記電磁弁の弁体が、前記取水配管から前記取水部に通水が可能な位置と、前記取水配管から前記バイパス配管に通水が可能な位置に切り替えられる三方電磁弁であることを特徴とするものである。
【0024】
請求項7に記載の発明は前記請求項1または2に記載の発明において、前記冷水タンクの底部が下側に凸になるように丸く形成され、ドレン排出口を有する配管部が前記冷水タンクの底部に一体に形成されていることを特徴とするものである。
【0025】
請求項8に記載の発明は前記請求項7に記載の発明において、前記ドレン排出口にそのドレン排出口を開閉するドレンプラグが設けられ、そのドレンプラグからドレン配管が延びていることを特徴とするものである。
【0026】
請求項9に記載の発明は前記請求項8に記載の発明において、前記ドレン配管が、前記ドレンプラグからドレン配管排出口に向けて低くなるように傾斜していることを特徴とするものである。
【0027】
請求項10に記載の発明は前記請求項1に記載の発明において、前記冷水タンクの少なくとも水と接触する部分が抗菌処理されていることを特徴とするものである。
【0028】
請求項11に記載の発明は前記請求項2に記載の発明において、前記受水部、給水配管、冷水タンク、取水配管、ポンプ、取水部、バイパス配管、電磁弁の少なくとも水と接触する部分が抗菌処理されていることを特徴とするものである。
【0029】
請求項12に記載の発明は前記請求項1または2に記載の発明において、前記電源制御部内のCPUのカレンダー機能により前記極性切替部による極性の切り替えが定期的に行われて、前記加熱除菌が定期的に実行されることを特徴とするものである。
【0030】
請求項13に記載の発明は前記請求項1または2に記載の発明において、前記加熱除菌時の温水が85℃以下に規制されていることを特徴とするものである。
【0031】
請求項14に記載の発明は前記請求項1または2に記載の発明において、前記冷水タンクの大部分がアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されていることを特徴とするものである。
【0032】
請求項15に記載の発明は前記請求項1または2に記載の発明において、前記冷水タンクの周囲が断熱材で覆われているか、あるいは真空断熱構造で覆われていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0033】
本発明は前述のように構成されており、小型化、軽量化が可能で、しかもサーバー内部が衛生的に保たれて、飲料水の品質が長期間維持できる飲料水サーバーを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明の実施例を図面とともに説明する。図1、図2は本発明の実施例に係る飲料水サーバーの概略構成図で、図1は通常の使用時の状態、図2は加熱除菌時の状態を示している。
【0035】
この実施例では、冷水のみが取水できる飲料水サーバーについて述べる。まず、図1を用いて飲料水サーバーの大まかな構成について説明する。
サーバー本体1内には、大部分がアルミニウムあるいはアルミニウム合金などの熱伝導性の良好な金属からなる冷水タンク2が設置され、冷水タンク2の周囲は発泡ウレタン樹脂などの断熱性の高い断熱材3で覆われている。本実施例では断熱材3を使用したが、中間部に減圧層を有する真空断熱構造を採用することも可能であり、また断熱材3と真空断熱構造を併用することも可能である。
【0036】
サーバー本体1の上面には容器載置部4が設けられており、その上にBIB型飲料水容器5がセットされる。この際飲料水容器5は注水ノズル29側が若干下側になるように斜めにセットされ、飲料水容器5内の飲料水が完全に排出できるようになっている。サーバー本体1の容器載置部4の付近には受水ユニット6が設けてあり、受水ユニット6と冷水タンク2の上部は給水配管7で接続されている。給水配管7の水平部は図示していないが、受水ユニット6から冷水タンク2側に向けて若干低くなるように傾斜しており、衛生上水平部の途中に溜り水ができないようになっている。
【0037】
冷水タンク2の底部中央から冷水取水ユニット8に向けて取水配管9が延びており、取水配管9の途中にポンプ10が付設されている。取水配管9の冷水取水ユニット8とポンプ10の間から受水ユニット6に向けてバイパス配管11が分岐され、バイパス配管11の途中に循環電磁弁12が付設されている。バイパス配管11の水平部も図示していないが、受水ユニット6から循環電磁弁12側に向けて若干低くなるように傾斜しており、これも衛生上水平部の途中に溜り水ができないようするためである。
前記受水ユニット6−給水配管7−冷水タンク2−取水配管9−バイパス配管11により、後述する除菌温水用の循環系統が構成されている。
【0038】
冷水タンク2内には多孔板からなる整流拡散板13がほぼ水平状態に配置され、整流拡散板13は取水配管9で保持されている。整流拡散板13を設けることにより、冷水と室温水の攪拌を防いで、冷水の取水量を増やすことができる。整流拡散板13は、例えばPPあるいはPOMなどの合成樹脂のうちで耐熱温度が100℃以上の耐熱性グレードの材料で成形されている。
冷水タンク2の外周部にペルチェ素子(図示せず)を備えた電子冷却装置14が設置され、電子冷却装置14の放熱側には放熱フィン15が連結され、さらに放熱フィン15と対向して放熱フアン16が設置されている。
【0039】
冷水タンク2の温度は温度センサー17で検出され、温度センサー17の検出信号は電源制御基板18に入力される。電源制御基板18はポンプ10、循環電磁弁12、電子冷却装置14、放熱フアン16ならびにスイッチ基板19にも電気的に接続されている。
スイッチ基板19はサーバー本体1の操作部(図示せず)に設けられており、図7に示すように熱水循環スイッチ50と、動作中に点灯する冷水LED51、除菌LED52などを有している。
【0040】
冷水タンク2の底部中央に管状のドレン口20が形成され、ドレン口20の下端開口部にドレンプラグ21が配置されて、ドレンプラグ21から斜め下方に向けてドレン配管22が延びている。
飲料水サーバーの全体的な概略構成は以上の通りである。
【0041】
図3は、受水ユニット6の構成図である。受水ユニット6は、受水ユニットケーシング23と、その受水ユニットケーシング23の上部に形成されたノズル挿入孔24と、そのノズル挿入孔24を開閉するためにスライド可能に設けられたフィルターまたはカバーからなる閉塞部材25と、回転可能に設けられた固定レバー26と、受水ユニットケーシング23の内側に設置されてノズル挿入孔24の下端開口部を閉塞する蓋部材27と、その蓋部材27をノズル挿入孔24の下端開口部側に弾性付勢するバネ部材28などから構成されている。
受水ユニットケーシング23の一方側に給水配管7が接続され、他方側にバイパス管11が接続されている。
【0042】
受水ユニット6に飲料水容器5を装着しない状態のときは、図2に示すようにノズル挿入孔24の上端開口部は閉塞部材5によって閉塞され、ノズル挿入孔24の下端開口部はバネ部材28の弾性力により蓋部材27で閉塞されている。
【0043】
受水ユニット6に飲料水容器5を装着する際は、まず、閉塞部材5をスライドしてノズル挿入孔24の上端開口部を開き、飲料水容器5をサーバー本体1の容器載置部4の上に置きながら、飲料水容器5から突出している注水ノズル29をノズル挿入孔24の奥までに差し込む。
【0044】
次に固定レバー26を回転すると、その回転途中で固定レバー26の一部が注水ノズル29の外周部に設けられている突起30に当接し、さらに固定レバー26を回転することで注水ノズル29を介して蓋部材27がバネ部材28の弾性力に抗して押し下げられる。この状態でノズル挿入孔24の内側に装着されているOリングが注水ノズル29の外周部に密着している。
【0045】
しかる後、注水ノズル29の上部にある注水レバー31を開くことで、飲料水容器5内の水32をその自重で注水ノズル29から受水ユニット6および給水配管7を通して冷水タンク2に導くことができる。この受水ユニット6は、サーバー本体1側からの空気が飲料水容器5に逆流しないように逆流防止機能が設けられている。
【0046】
この逆流防止機能は具体的には例えば図1において、飲料水容器5と受水ユニット6の配管接続部あるいは給水配管7の垂直部分などに付設される。このように逆流防止機能を設けることにより、飲料水容器5の内部での雑菌の繁殖が低減できる。
【0047】
飲料水容器5を受水ユニット6から外す場合は前述の動作と反対で、注水レバー31を閉じて、固定レバー26を元の位置に戻せばバネ部材28の復元力によりノズル挿入孔24の下端開口部は蓋部材27で自動的に閉塞される。その後に閉塞部材25をスライドして、ノズル挿入孔24の上端開口部を閉塞する。
なお図示していないが、受水ユニット6ならびに注水ノズル29、注水レバー31などを全体的に覆う防塵用カバーがサーバー本体1に着脱可能に装着される。
【0048】
図4は取水ユニット8の構成図である。取水ユニット8は、取水ユニットケーシング33と、その取水ユニットケーシング33の下部に設けられた取水ノズル34と、取水ユニットケーシング内に上下動可能に配置されて取水ノズル34の上端開口部を閉塞する取水口パッキング35と、その取水口パッキング35を取水ノズル34の上端開口部から離間する取水レバー36と、取水ノズル34の下端開口部側を開閉する取水口フィルター37と、その取水口フィルター37を取水ノズル34の下方においてスライド可能に支持するフィルター保持部材38などから構成されている。
【0049】
前記取水口パッキング35と取水レバー36の基端部は連結部材39で連結されており、取水口パッキング35と取水ユニットケーシング33の上壁部の間には、取水口パッキング35を取水ノズル34の上端開口部側に弾性付勢するためのバネ部材(図示せず)が介在されている。
フィルター保持部材38は、取水ノズル34の下端部の周囲を囲む包囲部42と、その包囲部42と連結して取水口フィルター37を収納保持する収納部43とを備え、包囲部42の下方は開口している。
取水ユニットケーシング33の一方側には、取水配管9の先端部が接続されている。
【0050】
図5は、取水ノズル34の拡大横断面図である。図4ならびに図5に示されているように取水ノズル34の内面には、それの軸方向に沿って延びたガイド突起41が複数本(例えば4本程度)周方向に等間隔に形成されている。このガイド突起41が無いと、取水時に冷水40が取水ノズル34の内周壁に沿って回転しながら放出され、その結果取水ノズル34の下端開口部から周囲に飛び散ってしまう。本実施例のようにガイド突起41を複数本設けることにより、前述の飛び散りが解消される。
【0051】
また図4に示されているように取水ノズル34の下部内周面には、下側に行くに従って徐々に径大になったテ−パ面66が形成されている。このようにテ−パ面66を設けることにより、取水時の水切りが良好である。取水した後、取水ノズル34の下部内周面に水滴が残っていると、空気中の浮遊菌がその水滴に付着して雑菌が繁殖する心配がある。
【0052】
サーバーを使用しないときあるいは排水するときは、取水口フィルター37をフィルター保持部材38の包囲部42側に移動して、取水ノズル34の下端開口部を閉塞しておく。但し、取水口フィルター37であるから通気性はある。
サーバーを使用するときは、取水口フィルター37を収納部43側にスライドして取水ノズル34の下端開口部を開けておく。そして取水時に取水レバー36を回転することにより、取水口パッキング35が取水ノズル34の上端開口部から持ち上げられ、冷水40が取水ノズル34から取り出される。
【0053】
本実施例では取水レバー36を用いたが、取水時に押下する取水ボタンでもよい。取水時には、ポンプ10を稼動する場合もあるし、稼動しない場合もある。ポンプ10を稼動する場合は、取水レバー36の回転あるいは取水ボタンの押下をセンサー(図示せず)で検出し、その検出信号に基づいてポンプ10を回転駆動する。
【0054】
図6は、ドレンプラグ21の構成図である。ドレンプラグ21は、冷水タンク2の下部に形成されたドレン排出口44と連通したドレン部ケーシング45と、そのドレン部ケーシング45内に配置されてドレン排出口44を開閉するドレンパッキング46と、ドレンパッキング46をドレン排出口44側に弾性付勢するバネ部材47と、ドレンパッキング46をドレン排出口44から引き下げるドレンレバー48と、ドレンパッキング46とドレンレバー48を連結する連結部材49などを備えている。ドレン部ケーシング45は、ドレン配管22に接続されている。
【0055】
排水しないときにはバネ部材47の弾性付勢力によりドレンパッキング46がドレン排出口44を液密的に閉塞している。排水時にはドレンレバー48を回転させ、バネ部材47に抗してドレンパッキング46を引き下げれば、隙間ができて排水することができる。このドレンレバー48は、機外から操作できる機構になっている。
【0056】
本実施例の場合図6に示されているように、冷水タンク2の底部を下側に凸になるように丸く形成するとともに、ドレン排出口44を有する配管部49が冷水タンク2の底部と一体に形成されている。またドレン配管22の排出口が若干下側になるように斜めに配置されている。これらによって排水時に溜り水が無く、完全に排水することができ、内部に異物などが残り難く、雑菌の繁殖が抑制できる。
【0057】
図1は、サーバーの使用時の状態を示している。この状態では循環電磁弁12は閉じており、閉塞部材25をスライドしてノズル挿入孔24(図3参照)を開き、飲料水容器5の注水ノズル29を受水ユニット6にセットする。そして取水レバー36を開いて吸気可能な状態にして、注水レバー31を開くことにより、飲料水容器5中の水32は自重で注水ノズル29、受水ユニット6ならびに給水配管7を通って冷水タンク2内に導かれ、所定量の水32が冷水タンク2に貯められ、その後に取水レバー36を閉じる。
【0058】
このとき電源制御基板18の極性切替部54(図7参照)は冷却モードの極性になって電子冷却装置14に給電されるとともに放熱ファン16が回転駆動され、電子冷却装置14により冷却タンク2が冷却されて、温度センサー17からのフィードバック信号により水温が10℃以下になるように電源制御基板18でコントロールされて、冷水40が生成される。冷水40の取水が可能になると冷水LED51(図7参照)が点灯する。
【0059】
また、取水フィルター37は収納位置にあって取水可能な状態になっており、取水レバー36を回転することにより、その回転をセンサー(図示せず)で検出し、その検出信号に基づいてポンプ10が回転駆動され、冷水40が取水配管9を通って汲み上げられて、取水ユニット8から取り出される。このとき循環電磁弁12は閉じた(OFF)状態にあるから、ポンプアップされた冷水40が受水ユニット6側に循環することはない。本実施例では取水時にポンプ10を稼動したが、ポンプ10を稼動しないで取水することもできる。
【0060】
図2は、サーバーの加熱除菌時の状態を示している。この状態では飲料水容器5は取り除かれており、受水ユニット6のノズル挿入孔24は閉塞部材25で閉じられている。
図7に示す熱水循環スイッチ50を押すと、そのON信号が電源制御基板18のCPU53に入力され、CPU53から極性切替部54へ極性の切替え信号が出力されて、それにより電子冷却装置14が冷却モードから加熱モードに換わる。
冷水タンク2は熱伝導性の良いアルミニウムやアルミニウム合金から構成されているから、熱が冷水タンク2の全体に行き渡り均一な加熱ができ、局部的に高温部分ができず、部材へのダメージが起き難く、また冷水タンク2の内部圧力が急激に高くなることもない。
【0061】
電源制御基板18と電子冷却装置14と温度センサー17の共働により、冷水タンク2内には約50〜85℃の熱水55が生成する。熱水55が生成すると電源制御基板18からの指令により循環電磁弁12が開き、ポンプ10が駆動する。取水ユニット8は閉じたままになっているから、矢印で示すように熱水55は取水配管9、ポンプ10、バイパス配管11、循環電磁弁12、受水ユニット6、給水配管7を通って冷水タンク2に戻る。
【0062】
熱水55は図2で矢印に示すように循環するため、取水配管9のバイパス配管11と接続している個所から取水ユニット8と接続する個所までの間の管部には熱水55は通らない。取水配管9の全体が合成樹脂で構成されている場合、前記管部の温度は上がらず、抗菌処理が不十分である。そのため少なくとも取水配管9のバイパス配管11と接続している個所から取水ユニット8と接続する個所までの間の管部を金属で構成すれば、循環する熱水55により前記管部が加熱されて抗菌効果が発揮できる。
【0063】
本発明のように取水配管9の途中にポンプ10を設け、その取水配管9のポンプ10と取水ユニット8の間からバイパス配管11を分岐することにより、前記ポンプ10を冷水40の取水時にもまた熱水55の循環時にも使用することができから、特別に循環用のポンプを別に設ける必要がない。
【0064】
これら冷水タンク2、取水配管9、ポンプ10、バイパス配管11、循環電磁弁12、受水ユニット6、給水配管7など水と接触する部材には、熱変形温度100℃以上の材料が使用され、さらに水と接触する表面には予め抗菌処理が施されている。抗菌剤としては、例えばゼオライトに銀を添着した抗菌ゼオライトが使用される。このように抗菌処理した接水部材を使用することにより、部材表面に有機物の汚れなどが付着しにくく、また付着しても簡単に汚れを落とすことができ、そのために部材表面での微生物の増殖が抑制され、サーバー内部を長期間衛生的に保つことができる。
【0065】
この熱水55の循環を所定時間(例えば5〜120分間程度)継続することにより、前記循環系統内の部材の除菌・清掃ができる。熱水55の循環時間は電源制御基板18内のタイマー機能によって監視されており、循環が終了するとポンプ10が止まり、循環電磁弁12が自動的に閉じる。
熱水55の温度は高いほど除菌効果があるが、あまり高すぎると冷水タンク2を取り囲んでいる断熱材3の耐久性に問題があり、断熱性能が低下するため、熱水55の温度は約85℃を上限−とすることが好ましい。本実施例では70℃に設定されている。
【0066】
除菌・清掃が終了するとドレンレバー48によりドレンプラグ21を開けるとともに、取水レバー36により取水ユニット8を開ける。そうするとフィルター37を通して空気が冷水タンク2内に導かれ、冷水タンク2内の熱水55がドレン配管22を通ってサーバー外部に直接排出される。なお、サーバーから排出しないでそのまま使用することもある。
【0067】
排水時に空気はフィルター37を通して冷水タンク2内に導かれるため、空気中の塵埃、細菌、カビなどの微生物がフィルター37によって捕集されるから、空気と接する取水ユニット8、取水配管9、ポンプ10、冷水タンク2などに塵埃、細菌、微生物などが付着することが阻止される。
【0068】
なお、捕集された細菌、カビなどの微生物はフィルター上のダストを栄養源として繁殖して2次汚染を引き起こす心配があるため、フィルター37は抗菌フィルターが好ましい。この抗菌フィルターの中でも特に酵素フィルターが最適である。この酵素フィルターは、フィルターを構成する濾材繊維上に修飾溶菌酵素(天然酵素)を固定化しており、この修飾溶菌酵素の溶菌作用により微生物を溶菌して、フィルターの2次汚染を確実に防止することができる。
【0069】
本実施例では排水時に取水ユニット8から空気を導入したが、受水ユニット6から空気を導入したり、受水ユニット6と取水ユニット8の両方から空気を導入することもできる。この場合、受水ユニット6に酵素フィルターを設置するのが好ましい。受水ユニット6や取水ユニット8に使用するフィルターは、カートリッジで交換可能になっている。
【0070】
ドレン配管22の先端部(排水口)にドレンプラグ21を設置すれば、冷水タンク2の出口からドレン配管22の先端部(排水口)までの間に水が滞留したデット部分ができ衛生上好ましくない。本実施例でこの水が滞留したデット部分ができないように、冷水タンク2の出口直下にドレンプラグ21を設けた。
【0071】
前記実施例では加熱除菌処理を熱水循環スイッチ50などを用いて手動で行ったが、CPU53のカレンダー(タイマー)機能を使用して電気料金の安い夜間などで自動的にかつ定期的に行うこともできる。
【0072】
前記実施例では熱水循環のためバイパス配管12の途中に循環電磁弁12を設けたが、取水配管9とバイパス配管12の接続部に三方電磁弁56を使用することもできる。
【0073】
図8はこの三方電磁弁56の使用態様を示す断面図であり、この例は取水配管9とバイパス配管12と取水ユニット(取水ノズル34)の接続部に三方電磁弁56を設置した例を示している。三方電磁弁56の弁体57は第1閉塞部58と第2閉塞部59を有し、弁体57の位置が切り替え可能になっている。
同図(a)は、第2閉塞部59によりバイパス配管12側が閉塞され、取水配管9から送られて来た冷水40が取水ユニット(取水ノズル34)側に流れる状態を示している。同図(b)は、第1閉塞部58により取水ユニット(取水ノズル34)側が閉塞され、取水配管9から送られて来た熱水55がバイパス配管12側に流れる状態を示している。この三方電磁弁56の弁体57の動きは、ポンプ10の駆動と連動している。
【0074】
前記実施例では図2に示すようにサーバー本体1から飲料水容器5を外して加熱除菌を行ったが、サーバー本体1に飲料水容器5を装着したまま加熱除菌を行うこともできる。
何れにしても加熱除菌して熱水55を冷水タンク2から排出した後は、冷水タンク2、受水ユニット6、給水配管7、取水ユニット8、取水配管9ならびにバイパス配管11内は密閉状態に維持されている。
【0075】
前記実施例ではサーバー本体1にBIB型飲料水容器5をセットする実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばPCガロンボトルなどのボトル型飲料水容器などを用いる他の形式の飲料水サーバーにも適用可能である。なお、ボトル型飲料水容器を使用する場合、ボトルへの吸気部分に抗菌フィルターを設置する必要がある。
【0076】
本実施例の飲料水サーバーにおいて冷蔵庫を付設し、その冷蔵庫内に前記BIB型飲料水容器5あるいはPCガロンボトルを収納した状態で取水できるようにしてもよい。
【0077】
前記実施例では冷水のみを生成する飲料水サーバーについて説明したが、図9ならびに図10は冷水と温水を生成する飲料水サーバーの概略構成図である。図9の例では受水ユニット6から温水タンク60に向けて給水配管61が延びており、飲料水容器5からの水は冷水タンク2と温水タンク60に供給される。温水タンク60には加熱ヒータ62、温水取水配管63、蒸気抜き配管64などが付設されている。
【0078】
前記図9の例では1つのサーバー内に冷水タンク2と温水タンク60が一体になって配設されているが、図10の例では冷水タンク2と温水タンク60が一体にはなっておらず、適宜温水タンク60を設置することができる構成になっている。従って給水配管61は温水タンク60の内部まで延びておらず、温水タンク60の上部で止まっており、その給水配管61の先端部に給水バルブが設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施例に係る飲料水サーバーの通常の使用時の状態を示す概略構成図である。
【図2】その飲料水サーバーの加熱除菌時の状態を示す概略構成図である。
【図3】その飲料水サーバーの受水ユニットの構成図である。
【図4】その飲料水サーバーの取水ユニットの構成図である。
【図5】その飲料水サーバーの取水ノズルの拡大横断面図である。
【図6】その飲料水サーバーのドレンプラグの構成図である。
【図7】その飲料水サーバーにおける電子冷却装置の制御系統を示す構成図である。
【図8】本発明の実施例で熱水循環のために三方電磁弁を使用した場合の形態を示す構成図である。
【図9】本発明の他の実施例での飲料水サーバーの概略構成図である。
【図10】本発明のさらに他の実施例での飲料水サーバーの概略構成図である。
【図11】従来提案された飲料水ディスペンサの概略構成図である。
【図12】従来提案された冷温水機の概略構成図である。
【符号の説明】
【0080】
1...サーバー本体
2...冷水タンク
5...BIB型飲料水容器
6...受水ユニット
7...給水配管
8...冷水取水ユニット
9...取水配管
10...ポンプ
11...バイパス配管
12...循環電磁弁
14...電子冷却装置
18...電源制御基板
19...スイッチ基板
21...ドレンプラグ
40...冷水
50...熱水循環スイッチ
53...CPU
54...極性切替部
55...熱水
56...三方電磁弁
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料水を受水する受水部と、少なくとも冷水生成用の冷水タンクと、前記受水部で受水した飲料水を前記冷水タンクに導く給水配管と、前記冷水タンク内で生成した冷水を取水する取水部と、前記冷水タンク内の冷水を前記取水部に導く取水配管を備えた飲料水サーバーにおいて、
前記冷水タンクの冷却手段として電子冷却装置を用い、
その電子冷却装置への給電を制御する電源制御部に極性切替部を設け、
その極性切替部によって前記電子冷却装置へ給電する極性を切り替えて、前記冷水タンク内の水を加熱して温水を生成して、その温水により前記冷水タンクを加熱除菌する構成になっていることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項2】
請求項1に記載の飲料水サーバーにおいて、
前記取水配管の途中に介在したポンプと、
前記取水配管の前記ポンプと取水部の間から分岐して前記受水部側に延びるバイパス配管と、
そのバイパス配管への通水の遮断、許可を切り替える電磁弁を設け、
冷水の取水時には、前記電磁弁により前記バイパス配管への通水を遮断して、前記冷水タンクからの冷水の取水を可能にして、
前記冷水タンクの加熱除菌時には、前記電磁弁により前記バイパス配管への通水を許可し、前記ポンプを稼動して冷水タンク内の温水を取水配管、バイパス配管、受水部ならびに給水配管を通して冷水タンクに戻す循環系統を形成して、その循環系統内を加熱除菌することを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項3】
請求項1または2に記載の飲料水サーバーにおいて、前記冷水タンク内の水を排出するドレン口を開閉するドレンプラグを設け、
前記冷水タンクの加熱除菌後に、前記受水部または取水部の少なくともいずれか一方から空気を前記冷水タンク内に導入するとともに、前記ドレンプラグを開けて前記冷水タンク内の水をドレン口から排出することを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項4】
請求項3に記載の飲料水サーバーにおいて、前記受水部または取水部の少なくともいずれか一方から空気を導入する空気導入口を覆う除菌フィルターを設けたことを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項5】
請求項4に記載の飲料水サーバーにおいて、前記除菌フィルターが濾材繊維上に修飾溶菌酵素を固定した酵素フィルターであることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項6】
請求項2に記載の飲料水サーバーにおいて、前記電磁弁の弁体が、前記取水配管から前記取水部に通水が可能な位置と、前記取水配管から前記バイパス配管に通水が可能な位置に切り替えられる三方電磁弁であることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項7】
請求項1または2に記載の飲料水サーバーにおいて、前記冷水タンクの底部が下側に凸になるように丸く形成され、ドレン排出口を有する配管部が前記冷水タンクの底部に一体に形成されていることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項8】
請求項7に記載の飲料水サーバーにおいて、前記ドレン排出口にそのドレン排出口を開閉するドレンプラグが設けられ、そのドレンプラグからドレン配管が延びていることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項9】
請求項8に記載の飲料水サーバーにおいて、前記ドレン配管が、前記ドレンプラグからドレン配管排出口に向けて低くなるように傾斜していることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項10】
請求項1に記載の飲料水サーバーにおいて、前記冷水タンクの少なくとも水と接触する部分が抗菌処理されていることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項11】
請求項2に記載の飲料水サーバーにおいて、前記受水部、給水配管、冷水タンク、取水配管、ポンプ、取水部、バイパス配管、電磁弁の少なくとも水と接触する部分が抗菌処理されていることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項12】
請求項1または2に記載の飲料水サーバーにおいて、前記電源制御部内のCPUのカレンダー機能により前記極性切替部による極性の切り替えが定期的に行われて、前記加熱除菌が定期的に実行されることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項13】
請求項1または2に記載の飲料水サーバーにおいて、前記加熱除菌時の温水が85℃以下に規制されていることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項14】
請求項1または2に記載の飲料水サーバーにおいて、前記冷水タンクの大部分がアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されていることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項15】
請求項1または2に記載の飲料水サーバーにおいて、前記冷水タンクの周囲が断熱材で覆われているか、あるいは真空断熱構造で覆われていることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項1】
飲料水を受水する受水部と、少なくとも冷水生成用の冷水タンクと、前記受水部で受水した飲料水を前記冷水タンクに導く給水配管と、前記冷水タンク内で生成した冷水を取水する取水部と、前記冷水タンク内の冷水を前記取水部に導く取水配管を備えた飲料水サーバーにおいて、
前記冷水タンクの冷却手段として電子冷却装置を用い、
その電子冷却装置への給電を制御する電源制御部に極性切替部を設け、
その極性切替部によって前記電子冷却装置へ給電する極性を切り替えて、前記冷水タンク内の水を加熱して温水を生成して、その温水により前記冷水タンクを加熱除菌する構成になっていることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項2】
請求項1に記載の飲料水サーバーにおいて、
前記取水配管の途中に介在したポンプと、
前記取水配管の前記ポンプと取水部の間から分岐して前記受水部側に延びるバイパス配管と、
そのバイパス配管への通水の遮断、許可を切り替える電磁弁を設け、
冷水の取水時には、前記電磁弁により前記バイパス配管への通水を遮断して、前記冷水タンクからの冷水の取水を可能にして、
前記冷水タンクの加熱除菌時には、前記電磁弁により前記バイパス配管への通水を許可し、前記ポンプを稼動して冷水タンク内の温水を取水配管、バイパス配管、受水部ならびに給水配管を通して冷水タンクに戻す循環系統を形成して、その循環系統内を加熱除菌することを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項3】
請求項1または2に記載の飲料水サーバーにおいて、前記冷水タンク内の水を排出するドレン口を開閉するドレンプラグを設け、
前記冷水タンクの加熱除菌後に、前記受水部または取水部の少なくともいずれか一方から空気を前記冷水タンク内に導入するとともに、前記ドレンプラグを開けて前記冷水タンク内の水をドレン口から排出することを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項4】
請求項3に記載の飲料水サーバーにおいて、前記受水部または取水部の少なくともいずれか一方から空気を導入する空気導入口を覆う除菌フィルターを設けたことを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項5】
請求項4に記載の飲料水サーバーにおいて、前記除菌フィルターが濾材繊維上に修飾溶菌酵素を固定した酵素フィルターであることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項6】
請求項2に記載の飲料水サーバーにおいて、前記電磁弁の弁体が、前記取水配管から前記取水部に通水が可能な位置と、前記取水配管から前記バイパス配管に通水が可能な位置に切り替えられる三方電磁弁であることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項7】
請求項1または2に記載の飲料水サーバーにおいて、前記冷水タンクの底部が下側に凸になるように丸く形成され、ドレン排出口を有する配管部が前記冷水タンクの底部に一体に形成されていることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項8】
請求項7に記載の飲料水サーバーにおいて、前記ドレン排出口にそのドレン排出口を開閉するドレンプラグが設けられ、そのドレンプラグからドレン配管が延びていることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項9】
請求項8に記載の飲料水サーバーにおいて、前記ドレン配管が、前記ドレンプラグからドレン配管排出口に向けて低くなるように傾斜していることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項10】
請求項1に記載の飲料水サーバーにおいて、前記冷水タンクの少なくとも水と接触する部分が抗菌処理されていることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項11】
請求項2に記載の飲料水サーバーにおいて、前記受水部、給水配管、冷水タンク、取水配管、ポンプ、取水部、バイパス配管、電磁弁の少なくとも水と接触する部分が抗菌処理されていることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項12】
請求項1または2に記載の飲料水サーバーにおいて、前記電源制御部内のCPUのカレンダー機能により前記極性切替部による極性の切り替えが定期的に行われて、前記加熱除菌が定期的に実行されることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項13】
請求項1または2に記載の飲料水サーバーにおいて、前記加熱除菌時の温水が85℃以下に規制されていることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項14】
請求項1または2に記載の飲料水サーバーにおいて、前記冷水タンクの大部分がアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成されていることを特徴とする飲料水サーバー。
【請求項15】
請求項1または2に記載の飲料水サーバーにおいて、前記冷水タンクの周囲が断熱材で覆われているか、あるいは真空断熱構造で覆われていることを特徴とする飲料水サーバー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−255972(P2009−255972A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−130117(P2008−130117)
【出願日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(506084771)株式会社 エスト (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(506084771)株式会社 エスト (7)
【Fターム(参考)】
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