説明

香粧品用液状基剤

【課題】分散安定性が良好で濁度が低く、経日安定性が良好な香粧品用の液状基剤であって、該基剤又はそれを含有する香粧品組成物が十分な潤滑性を示し、かつ毛髪や肌にべたつきがない液状基剤を提供することにある。
【解決手段】下記(A)〜(C)を必須成分として含有してなる香粧品用液状基剤であって、該液状基剤の重量に基づいて(B)を0.1〜10重量%含有し、25℃における濁度(JIS K0101−1998.9.4積分球濁度)が20mg/L以下であることを特徴とする香粧品用液状基剤及び該香粧品用液状基剤を含有してなる香粧品組成物。
(A):炭素数1〜9の1価アルコール
(B):炭素数8〜24の高級脂肪酸の2価又は3価金属塩
(C):下記の(C1)、(C2)及び(C3)からなる群から選ばれる1種若しくは2種以上の分散剤
(C1)ノニオン性界面活性剤
(C2)両性界面活性剤
(C3)特定の有機酸(塩)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、香粧品用液状基剤に関する。更に詳しくは特定のアルコール及び高級脂肪酸金属塩を含む液状の基剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、香粧品の製造における基剤としては、常温で固状若しくは液状の基剤があり、液状の基剤は、配合時のハンドリング性や計量のし易さ等のメリットがあり、多くの香粧品に使用されている。液状の基剤には常温で水に溶解しやすい水性若しくは水に溶解しにくい油性の基剤が使用されている。この内、水性基剤は、例えば、シャンプー、リンス、ボディーソープ、整髪料、化粧水、美容液、保湿クリーム、化粧乳液等の香粧品に使用されている。一方、油性基剤は、例えばメーク落とし用クレンジング組成物、ヘアリンス、ヘアトリートメント、整髪料、リキッドファンデーション、日焼け止めクリーム、保湿クリーム又は化粧乳液等の香粧品に使用されている。これらの液状の水性基剤又は油性基剤は種々の構成成分から構成されているが、香粧品として肌や毛髪に塗布したときの潤滑性を改善するための成分としては、従来から水性基剤用の成分としては各種の界面活性剤等が用いられ、油性基剤用の成分としてはシリコーン油類等が用いられてきた。しかし、各種の界面活性剤の含有だけでは潤滑性が不十分であったり、シリコーン油類では香粧品が塗布された毛髪や肌にべたつきが残ってしまうことが多く、問題となっていた。べたつきのない潤滑剤として、高級脂肪酸アルカリ土類金属塩が知られており(特許文献−1)、これを固状の基剤中の1成分として使用することも提案されている(特許文献−2)。しかし、これらの高級脂肪酸アルカリ土類金属塩を水性若しくは油性の液状基剤の潤滑剤として配合すると、これらの塩は通常は液状基剤中でほとんど溶解せず、かつ安定な分散をしないので、経日的に沈降物が生成することが多かった。
【0003】
【特許文献−1】特開平10−110197号公報
【特許文献−2】特開2002−265330号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、分散安定性が良好で濁度が低く、経日安定性が良好な香粧品用の液状基剤であって、該基剤又はそれを含有する香粧品組成物が十分な潤滑性を示し、かつ毛髪や肌にべたつきがない液状基剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは上記の課題が解決された液状基剤を得るべく鋭意検討した結果、特定のアルコール、高級脂肪酸の2価又は3価の金属塩及び特定の分散剤を含有する液状基剤が、上記問題点を解決することを見いだし、本発明に到達した。即ち、本発明は、下記(A)〜(C)を必須成分として含有してなる香粧品用液状基剤であって、該液状基剤の重量に基づいて(B)を0.1〜10重量%含有し、25℃における濁度(JIS K0101−1998.9.4積分球濁度)が20mg/L以下であることを特徴とする香粧品用液状基剤及び該香粧品用液状基剤を含有してなる香粧品組成物である。
(A):炭素数1〜9の1価アルコール
(B):炭素数8〜24の高級脂肪酸の2価又は3価金属塩
(C):下記の(C1)、(C2)及び(C3)からなる群から選ばれる1種若しくは2種以上の分散剤
(C1)ノニオン性界面活性剤
(C2)両性界面活性剤
(C3)一般式(1)〜(7)のいずれかで示される有機酸(塩)の内から選ばれる1種若しくは2種以上の有機酸(塩)
1−[−COOH]a (1)
2−[−SO3X]b (2)
3−[−O−(AO)k−(CH2xCH2COOX]c (3)
4−[−O−(AO)m−(CH2ySO3X]d (4)
5−[−O−(AO)n−P(=O)−(OX)2e (5)
6−O−(AO)p−C(=O)−CH(−L)−CH(−L)−COOX (6)
7−O−(AO)q−C(=O)−CH(−L)−CH(−L)−COOR8 (7)
[式中、R1〜R5は炭素数1〜24の1〜3価の炭化水素基;R6〜R8は炭素数1〜24の1価の炭化水素基;Aは炭素数2〜4のアルキレン基;1分子中の2個のLの内の一方は−SO3Xで他方は水素原子;a、b、c、d及びeは1〜3の整数であって、R1〜R5のそれぞれの価数と同じ整数;k、m、n、p及びqは(AO)の平均モル数を表し0〜20の数;x及びyは0又は1〜5の整数;Xは水素原子又はカチオン性基を表す。]
【発明の効果】
【0006】
本発明の液状基剤は、高級脂肪酸の2価又は3価金属塩の分散安定性が良好で濁度が低く、経日安定性に優れている。また該液状基剤及びそれを用いた香粧品組成物は、毛髪や皮膚に塗布した際の摩擦が少なく潤滑性が良好であり、かつ塗布表面のべたつきがないという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明において使用される炭素数1〜9の1価アルコール(A)[以下において、単に(A)と表記する場合がある]は、本発明における(B)成分、即ち炭素数8〜24の高級脂肪酸の2価又は3価金属塩の分散媒となる成分である。
【0008】
(A)としては、炭素数1〜9の飽和脂肪族1価アルコール、炭素数3〜9の不飽和脂肪族1価アルコール、炭素数4〜8の脂環式1価アルコール及び炭素数7〜9の芳香族1価アルコールが挙げられる。これらのアルコールは単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
【0009】
炭素数1〜9の飽和脂肪族1価アルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、2−メチル−1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、2−又は3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2−エチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−1又は2−ブタノール、1−、2−又は3−ペンタノール、2−メチル−1又は2−ペンタノール、3−メチル−1、2又は3−ペンタノール、4−メチル−1又は2−ペンタノール、2,4−ジメチル−3−ペンタノール、3−エチル−3−ペンタノール、2,3,4−トリメチル−3−ペンタノール、2,4,4−トリメチル−2−ペンタノール、3−エチル−2−メチル−3−ペンタノール、1−、2−又は3−ヘキサノール、2−メチル−2又は3−ヘキサノール、3−又は4−メチル−1−ヘキサノール、5−メチル−2−ヘキサノール、2,2−ジメチル−3−ヘキサノール、2,3−ジメチル−2−ヘキサノール、3,3−ジメチル−3−ヘキサノール、2,5−ジメチル−2又は3−ヘキサノール、2−エチル−1−ヘキサノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−、2−、3−又は4−ヘプタノール、2−メチル−2−ヘプタノール、3−メチル−3−ヘプタノール、4−メチル−4−ヘプタノール、5−メチル−1、2又は3−ヘプタノール、6−メチル−2−ヘプタノール、6−メチル−3−ヘプタノール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、1−、2−又は4−オクタノール、6−メチル−1−オクタノール、2−メチル−3−オクタノール及び1−、2−、3−、4−又は5−ノナノール等が挙げられる。
【0010】
炭素数3〜9の不飽和脂肪族1価アルコールとしては、アリルアルコール、1−ブテン−3−オール、3−ブテン−1−オール、2−ブテン−1−オール、1−ペンテン−3−オール、4−ペンテン−1−オール、1−ヘキセン−3−オール、2−又は3−ヘキセン−1−オール、2−、4−又は6−ヘプテン−1−オール、1−オクテン−3−オール、2−又は7−オクテン−1−オール、3−オクテン−2−オール、1−ノネン−3−オール及び2−、3−、6−又は8−ノネン−1−オール等が挙げられる。
【0011】
炭素数4〜8の脂環式1価アルコールとしては、シクロブタノール、1−シクロプロピルエタノール、シクロペンタノール、1−メチルシクロペンタノール、2−シクロペンチルエタノール、シクロヘキサノール、1−、2−、3−又は4−メチルシクロヘキサノール、2,3−、2,5−、2,6−、3,4−又は3,5−ジメチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、2−又は4−エチルシクロヘキサノール、2−n−プロピルシクロヘキサノール、3−シクロヘキシル−1−プロパノール、シクロヘプタノール及びシクロオクタノール等が挙げられる。
【0012】
炭素数7〜9の芳香族1価アルコールとしては、ベンジルアルコール、4−メチルベンジルアルコール、4−エチルベンジルアルコール、1−又は2−フェニルエタノール、2−(2−又は3−メチルフェニル)エタノール、1−(p−トリル)エタノール、2−フェニル−1又は2−プロパノール及び3−フェニル−1−プロパノール等が挙げられる。
【0013】
これらの内、安全性の観点から好ましいのは炭素数1〜9の飽和脂肪族1価アルコール、更に好ましいのは炭素数2〜5の飽和脂肪族1価アルコール、特に好ましいのはエタノールである。
【0014】
本発明における炭素数8〜24の高級脂肪酸の2価又は3価金属塩(B)[以下において、単に(B)と表記する場合がある]を構成する高級脂肪酸としては、好ましくは炭素数12〜24、更に好ましくは16〜22の飽和又は不飽和の高級脂肪酸が挙げられる。
高級脂肪酸の具体例としては、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸及びリシノレイン酸が挙げられる。これらの内で潤滑性の観点から好ましいものは、カプリル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びベヘン酸であり、更に好ましいのはステアリン酸である。これらの脂肪酸は単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
【0015】
(B)を構成する2価又は3価の金属としては、バリウム、亜鉛、カルシウム、マグネシウム及びアルミニウム等が挙げられ、液状基剤の安定性の観点から好ましいのはマグネシウム又はマグネシウムとその他の2価若しくは3価の金属との併用である。
また、(B)は、2価又は3価の金属の価数と同じ数の高級脂肪酸分子から塩を構成しているもの、並びに2価又は3価の金属の価数よりも少ない数(通常1個又は2個)の高級脂肪酸分子から塩を構成しているもののいずれであってもよく、更にこれらの混合物であってもよい。
【0016】
(B)の具体例としては、例えば、カプリル酸マグネシウム塩、カプリル酸カルシウム塩及びカプリル酸バリウム塩等のカプリル酸アルカリ土類金属塩[カプリル酸マグネシウム塩としては、ジカプリル酸マグネシウム、水酸化カプリル酸マグネシウム(C714COO−Mg−OH)及びこれらの混合物が挙げられる。以下のマグネシウム塩においても同様;カプリル酸カルシウム塩としては、ジカプリル酸カルシウム、水酸化カプリル酸カルシウム(C714COO−Ca−OH)及びこれらの混合物が挙げられる。以下のカルシウム塩においても同様];ラウリン酸マグネシウム塩、ラウリン酸カルシウム塩及びラウリン酸バリウム塩等のラウリン酸アルカリ土類金属塩;ラウリン酸アルミニウム塩[ラウリン酸アルミニウム塩としては、トリラウリン酸アルミニウム、水酸化ジラウリン酸アルミニウム{(C1123COO)2−Al−OH}、二水酸化ラウリン酸アルミニウム{C1123COO−Al−(OH)2}及びこれらの混合物が挙げられる。以下のアルミニウム塩においても同様];ミリスチン酸マグネシウム塩、ミリスチン酸カルシウム塩及びミリスチン酸バリウム塩等のミリスチン酸アルカリ土類金属塩、ミリスチン酸アルミニウム塩;パルミチン酸マグネシウム塩、パルミチン酸カルシウム塩及びパルミチン酸バリウム塩等のパルミチン酸アルカリ土類金属塩、パルミチン酸アルミニウム塩;ステアリン酸マグネシウム塩、ステアリン酸カルシウム塩及びステアリン酸バリウム塩等のステアリン酸アルカリ土類金属塩、ステアリン酸アルミニウム塩;イソステアリン酸マグネシウム塩、イソステアリン酸カルシウム塩及びイソステアリン酸バリウム塩等のイソステアリン酸アルカリ土類金属塩、イソステアリン酸アルミニウム塩;ベヘン酸マグネシウム塩、ベヘン酸カルシウム塩及びベヘン酸バリウム塩等のベヘン酸アルカリ土類金属塩、ベヘン酸アルミニウム塩;パルミチン酸ステアリン酸マグネシウム塩、パルミチン酸ステアリン酸カルシウム塩及びパルミチン酸ステアリン酸バリウム塩等のパルミチン酸ステアリン酸アルカリ土類金属塩、パルミチン酸ステアリン酸アルミニウム塩等が挙げられる。
【0017】
これらの内、潤滑性の観点から好ましいものは、カプリル酸、ステアリン酸若しくはベヘン酸アルカリ土類金属塩及びアルミニウム塩であり、更に好ましいのはジカプリル酸カルシウム、ジステアリン酸マグネシウム塩及びジベヘン酸マグネシウムである。
尚、市販のジステアリン酸マグネシウム塩等は、一部に水酸化ステアリン酸マグネシウム塩が不純物として混じっているが、差し支えない。
(B)は単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
【0018】
本発明における分散剤(C)[以下において、単に(C)と表記する場合がある]は、液状基剤中に(B)を安定に分散させる分散剤であり、液状基剤の25℃における濁度(JIS K0101−1998.9.4積分球濁度)が20mg/L以下になるように、微粒子状、好ましくは可溶化した状態に分散させるための分散作用を有する。
【0019】
(C)は下記の(C1)、(C2)及び(C3)からなる群から選ばれる1種若しくは2種以上からなる分散剤である。
(C1)ノニオン性界面活性剤[以下において、単に(C1)と表記する場合がある]
(C2)両性界面活性剤[以下において、単に(C2)と表記する場合がある]
(C3)一般式(1)〜(7)のいずれかで示される有機酸(塩)の内から選ばれる1種若しくは2種以上の有機酸(塩)[以下において、単に(C3)と表記する場合がある]
1−[−COOH]a (1)
2−[−SO3X]b (2)
3−[−O−(AO)k−(CH2xCH2COOX]c (3)
4−[−O−(AO)m−(CH2ySO3X]d (4)
5−[−O−(AO)n−P(=O)−(OX)2e (5)
6−O−(AO)p−C(=O)−CH(−L)−CH(−L)−COOX (6)
7−O−(AO)q−C(=O)−CH(−L)−CH(−L)−COOR8 (7)
[式中、R1〜R5は炭素数1〜24の1〜3価の炭化水素基;R6〜R8は炭素数1〜24の1価の炭化水素基;Aは炭素数2〜4のアルキレン基;1分子中の2個のLの内の一方は−SO3Xで他方は水素原子;a、b、c、d及びeは1〜3の整数であって、R1〜R5のそれぞれの価数と同じ整数;k、m、n、p及びqは(AO)の平均モル数を表し0〜20の数;x及びyは0又は1〜5の整数;Xは水素原子又はカチオン性基を表す。]
【0020】
ノニオン性界面活性剤(C1)としては、脂肪族系アルコール(炭素数8〜24)アルキレンオキサイド(炭素数2〜8)付加物(重合度=1〜100)、(ポリ)オキシアルキレン(炭素数2〜8、重合度=1〜100)脂肪族系炭化水素(炭素数8〜24)ジエーテル、(ポリ)オキシアルキレン(炭素数2〜8、重合度=1〜100)高級脂肪酸(炭素数8〜24)エステル[モノステアリン酸ポリエチレングリコール(重合度=20)及びジステアリン酸ポリエチレングリコール(重合度=30)等]、多価(2価〜10価又はそれ以上)アルコール脂肪酸(炭素数8〜24)エステル[モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸エチレングリコール及びモノラウリン酸ソルビタン等]、(ポリ)オキシアルキレン(炭素数2〜8,重合度=1〜100)多価(2価〜10価又はそれ以上)アルコール高級脂肪酸(炭素数8〜24)エステル[モノラウリン酸ポリオキシエチレン(重合度=10)ソルビタン及びポリオキシエチレン(重合度=50)ジオレイン酸メチルグルコシド等]、脂肪酸アルカノールアミド[1:1型ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド及び1:1型ラウリン酸ジエタノールアミド等]、(ポリ)オキシアルキレン(炭素数2〜8、重合度=1〜100)アルキル(炭素数1〜22)フェニルエーテル、(ポリ)オキシアルキレン(炭素数2〜8、重合度=1〜100)アルキル(炭素数8〜24)アミノアルキル(炭素数2〜8)エーテル及びアルキル(炭素数8〜24)ジアルキル(炭素数1〜6)アミンオキシド[ラウリルジメチルアミンオキシド等]等が挙げられる。
【0021】
ノニオン性界面活性剤(C1)の内、炭素数1〜9の1価アルコール(A)との相溶性と(B)の分散性の観点から好ましいのは溶解度パラメーター(SP値)が、8.5〜13.0のものであり、更に好ましいのは、下記(C11)〜(C17)の1種又は2種以上の混合物である。
(C11):炭素数5〜24の1価アルコール又は炭素数8〜24の2〜6価アルコールの炭素数2若しくは3のアルキレンオキサイド付加物(数平均分子量150〜2000)
(C12):前記(C11)の炭素数1〜24のアルキルエーテル
(C13):炭素数8〜24の高級脂肪酸とポリエチレングリコールのモノ又はジエステル(数平均分子量230〜2000)
(C14):炭素数8〜24の高級脂肪酸のソルビタンエステル
(C15):炭素数8〜24の高級脂肪酸のソルビタンエステルの炭素数2又は3のアルキレンオキサイド付加物(数平均分子量300〜2000)
(C16):炭素数8〜24の高級脂肪酸の炭素数2又は3のアルキレンオキサイド付加物のソルビタンエステル(数平均分子量300〜2000)
(C17):炭素数8〜24の1価のアミンの炭素数2又は3のアルキレンオキサイド付加物(数平均分子量220〜2000)
【0022】
(C11)及び(C12)の炭素数5〜24の1価アルコールとしては、オクタノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール及びベヘニルアルコール等;炭素数8〜24の2〜6価アルコールとしてはオクタンジオール、ドデカンジオール及びヘキサデカンジオール等;炭素数1〜24のアルキル基としては、直鎖若しくは分岐のアルキル基(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、オクタデシル及びエイコシル基等)、直鎖若しくは分岐のアルケニル基(ビニル、アリル、メタリル、オクテニル及びドデセニル基等)、アリール基(フェニル及びナフチル基等)、アラルキル基(ベンジル及びフェニルエチル基等)及びアルキルアリール基(メチルフェニル、エチルフェニル及びノニルフェニル基等)が挙げられる。(C11)及び(C12)のアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる1種以上であり、2種以上である場合、ランダム付加でもブロック付加でも良い。これらの内、(B)の分散性の観点から、好ましいのはエチレンオキサイドである。(C11)及び(C12)のアルキレンオキサイドの平均付加モル数は好ましくは3〜30である。
【0023】
(C13)、(C14)、(C15)及び(C16)の炭素数8〜24の高級脂肪酸としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸及びベヘン酸等が挙げられる。(C15)、(C16)及び(C17)のアルキレンオキサイドは、(C11)及び(C12)におけるアルキレンオキサイドと同じであり、好ましいものも同じである。
(C17)における炭素数8〜24の1価のアミンとしては、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、セチルアミン、オクチルアミン及びベヘニルアミン等が挙げられる。
【0024】
尚、本発明において数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィによりポリエチレングリコールを標準物質として測定される。また、本発明におけるSP値は、Fedorsによる方法[Polym.Eng.Sci.14(2)152,(1974)]により計算される。
【0025】
両性界面活性剤(C2)としては、ベタイン型両性界面活性剤(ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム及びラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルベタインヒドロキシプロピルリン酸ナトリウム等)及びアミノ酸型両性界面活性剤(β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等)が挙げられる。
【0026】
(C2)の内、(B)の分散性の観点から好ましいのはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びN−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウムである。
【0027】
(C3)を表す一般式(1)〜(5)におけるR1〜R5は炭素数1〜24の1〜3価の炭化水素基であり、一般式(6)及び(7)におけるR6〜R8は炭素数1〜24の1価の炭化水素基である。
炭素数1〜24の1価の炭化水素基としては、直鎖若しくは分岐のアルキル基(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、オクタデシル及びエイコシル基等)、直鎖若しくは分岐のアルケニル基(ビニル、アリル、メタリル、オクテニル及びドデセニル基等)、アリール基(フェニル及びナフチル基等)、アラルキル基(ベンジル及びフェニルエチル基等)及びアルキルアリール基(メチルフェニル、エチルフェニル及びノニルフェニル基等)が挙げられる。
炭素数1〜24の2価の炭化水素基としては、直鎖若しくは分岐のアルキレン基(メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、オクチレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、トリデシレン、テトラデシレン、ペンタデシレン、オクタデシレン及びエイコシレン基等)、直鎖若しくは分岐のアルケニレン基(ビニレン、オクテニレン及びドデセニレン基等)、アリーレン基(フェニレン及びナフチレン基等)、アリールアルキレン基(フェニルエチレン基等)及びアルキルアリーレン基(メチルフェニレン、エチルフェニレン及びノニルフェレン基等)が挙げられる。
炭素数1〜24の3価の炭化水素基としては、直鎖若しくは分岐のアルカントリイル基(プロパントリイル、ブタントリイル、ヘキサントリイル、オクタントリイル及びドデカントリイル基等)が挙げられる。
【0028】
1〜R5の内で、分散性の観点から好ましいのは、1価又は2価の炭化水素基であり、更に好ましいのは炭素数4〜19の1価又は2価の炭化水素基である。
6〜R8の内、分散性の観点から好ましいのは炭素数4〜18の炭化水素基である。
a、b、c、d及びeは、分散性の観点から1又は2であることが好ましい。
一般式(3)〜(7)におけるAとしてはエチレン基、1,2−プロピレン、1,3−プロピレン基、1,2−ブチレン基及び1,4−ブチレン基が挙げられる。Aの内、分散性の観点から好ましいのは、エチレン基、1,2−プロピレン基及びこれらの併用である。
【0029】
一般式(3)〜(7)におけるk、m、n、p及びqは(AO)の平均の付加モル数であり、複数の(AO)は炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加して得られるポリオキシアルキレン鎖であり、通常、付加モル数には分布がある。
k、m、n、p及びqは、分散性の観点から、好ましくは0〜12であり、k及びmは、更に好ましくは0.5〜12、特に好ましくは2〜6の数であり、n、p及びqは、更に好ましくは0〜6、特に0〜3の数である。
一般式(3)におけるxは、分散性の観点から、好ましくは0又は1、更に好ましくは0である。
一般式(4)におけるyは、分散性の観点から、好ましくは0〜2、更に好ましくは0である。
【0030】
一般式(2)〜(7)におけるXは水素原子及びカチオン性基から選ばれる1種以上を表す。カチオン性基としては、1価と2価のカチオンが挙げられる。1価のカチオンには、アルカリ金属カチオン、アンモニウムイオン、有機アミンカチオン、四級アンモニウムカチオン、塩基性アミノ酸カチオン及びこれらの2種以上の併用が含まれる。1価のカチオンを構成するアルカリ金属としてはナトリウム、カリウム及びリチウム等;有機アミンとしては一級、二級及び三級の脂肪族アミン(炭素数1〜20のアルキル基及び/又は炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基を有するアミン:ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン及びモノプロパノールアミン等)、脂環式アミン(シクロヘキシルアミン及びジシクロヘキシルアミン等)、芳香族アミン(アニリン及びトルイジン等)、芳香複素環アミン(ピリジン及びキノリン等)、複素環アミン(モルホリン及びN−メチルモルホリン等);及びこれらの環状アミンのN位の炭素数2〜4のヒドロキシアルキル置換体(N−ヒドロキシエチルモルホリン等);四級アンモニウムとしては脂肪族及び脂環族四級アンモニウム、例えばテトラ(シクロ)アルキルアンモニウム[炭素数1〜12のアルキル基(メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル及びドデシル基等)及び/又はシクロアルキル基(シクロヘキシル基等)を有する;4つの(シクロ)アルキル基は同一でも異なっていてもよい。];塩基性アミノ酸としてはリジン及びアルギニン等が挙げられる。(シクロ)アルキル基は、アルキル基及び/又はシクロアルキル基を表し、以下同様の表現を用いる。2価のカチオンとしてはアルカリ土類金属(例えばマグネシウム及びカルシウム等)カチオン等が挙げられ、2価のカチオンの場合のMは例えば1/2Mg又は1/2Caとなる。
【0031】
Xは分散性の観点から、Xの全モル数に基づき水素原子を20モル%以上含むことが望ましい。
【0032】
一般式(1)で表される有機酸は、炭化水素基とカルボキシル基のみからなるカルボン酸であり、脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸等が挙げられる。
脂肪族カルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸及びステアリン酸等の脂肪族モノカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸及びデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸並びにトリカルバリル酸及び1,2,4−ブタントリカルボン酸等の脂肪族トリカルボン酸等が挙げられる。
芳香族カルボン酸としては、安息香酸、o−メチル安息香酸、p−メチル安息香酸及びm−メチル安息香酸等の芳香族モノカルボン酸、並びにイソフタル酸及びテレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸が挙げられる。
一般式(1)で表される有機酸の内、分散性の観点から好ましいのは炭素数4〜22、更に好ましくは4〜18、特に好ましくは4〜18の脂肪族モノ若しくはジカルボン酸であり、最も好ましいのは炭素数4〜18の脂肪族モノカルボン酸である。
【0033】
一般式(2)で表される有機酸(塩)は、炭化水素基とスルホン酸基のみからなるスルホン酸(塩)であり、脂肪族スルホン酸(塩)及び芳香族スルホン酸(塩)が挙げられる。
脂肪族スルホン酸としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ビニルスルホン酸、ブタンスルホン酸、オクタンスルホン酸及びドデカンスルホン酸等の脂肪族モノスルホン酸、並びに、ブタンジスルホン酸、オクタンジスルホン酸及びデカンジスルホン酸等の脂肪族ジスルホン酸が挙げられる。
芳香族スルホン酸としては、オクチルベンゼンスルホン酸及びドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸、並びに、オクチルナフタレンスルホン酸及びドデシルナフタレンスルホン酸等のアルキルナフタレンスルホン酸等が挙げられる。
これらの内、分散性の観点から好ましいのは炭素数4〜18、更に好ましくは4〜12、特に好ましくは4〜10の脂肪族モノ若しくはジスルホン酸(塩)である。
【0034】
一般式(3)におけるR3の内、分散性の観点から、更に好ましいのは炭素数6〜18、特に炭素数8〜16の炭化水素基である。
一般式(3)で表される有機酸(塩)としては、エーテルカルボン酸型アニオン性界面活性剤が挙げられ、具体的には、ポリオキシエチレン(k=2.5)ラウリルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(k=4.5)ラウリルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(k=3)トリデシルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(k=5)イソオクタデシル酢酸、ポリオキシエチレン(k=3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(k=3)トリデシルエーテル酢酸ナトリウム及びポリオキシエチレン(k=2.5)ラウリルエーテル酢酸・ジデシルジメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
【0035】
一般式(4)におけるR4の内、分散性の観点から、更に好ましいのは炭素数6〜18、特に炭素数8〜16の炭化水素基である。
一般式(4)で表される有機酸(塩)としては、アルキル硫酸エステル型界面活性剤及びポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル型界面活性剤等が挙げられる。具体的には、炭素数11〜13のアルキル基を有するアルキル硫酸エステル(塩)、ポリオキシエチレン(m=2)ラウリルエーテル硫酸エステル(塩)、ポリオキシエチレン(m=3)アルキル(R4の炭素数11〜15)エーテル硫酸エステル(塩)及びポリオキシエチレン(m=3)アルキル(R4の炭素数16〜20)エーテル硫酸エステル(塩)等が挙げられる。
【0036】
一般式(5)におけるR5の内、分散性の観点から、更に好ましいのは炭素数6〜18、特に炭素数8〜16の炭化水素基である。
一般式(5)で表される有機酸(塩)としては、アルキルリン酸エステル型界面活性剤及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル型界面活性剤等が挙げられる。具体的には、炭素数11〜13のアルキル基を有するアルキルリン酸エステル(塩)、ポリオキシエチレン(n=2)ラウリルエーテルリン酸エステル(塩)及びポリオキシエチレン(n=3)アルキル(R5の炭素数11〜15)エーテルリン酸エステル(塩)等が挙げられる。
【0037】
一般式(6)及び一般式(7)におけるR6及びR7の内、分散性の観点から、更に好ましいのは炭素数6〜18、特に炭素数6〜14の炭化水素基である。
一般式(6)又は一般式(7)で表される有機酸(塩)としては、スルホサクシネート型界面活性剤等が挙げられる。
具体的には、スルホコハク酸モノラウリルエステル(塩)、スルホコハク酸ポリオキシエチレン(p=2)アルキル(R6の炭素数12〜14)エステル(塩)、スルホコハク酸ポリオキシエチレン(p=1)アルキル(R6の炭素数12〜14)エステル(塩)及びスルホコハク酸ジ2−エチルヘキシルエステル(塩)等が挙げられる。
【0038】
(C)の内好ましいのは、分散性の観点から(C1)及び(C3)の併用、(C2)及び(C3)の併用並びに(C3)、特に好ましいのは、前記好ましいものの内、(C3)が一般式(1)で表される脂肪族カルボン酸及び/又は一般式(2)で表されるエーテルカルボン酸型アニオン性界面活性剤であるものである。
(C1)と(C3)の併用又は(C2)と(C3)の併用の場合の(C)中の(C1)又は(C2)の割合は、分散性の観点から、好ましくは50%以下、更に好ましくは20%以下である。
上記及び以下において、特に規定しない限り、%は重量%を表す。
【0039】
本発明の液状基剤は、25℃における濁度(JIS K6714−1977積分球濁度)が20mg/L以下、好ましくは10mg/L以下、更に好ましくは5mg/L以下である。
濁度が低いほど(B)が微粒子状で分散若しくは可溶化していることを示し、潤滑性が良好に発揮できる。
【0040】
本発明の液状基剤は、該液状基剤の重量に基づいて(B)を通常0.1〜10重量%含有する。
(B)の含有量が0.1〜10重量%であることによって、前記濁度が20mg/L以下になる。
十分に潤滑性が良好で使用感にも優れると共に、(B)が析出する等のトラブルが起こりにくく、安定した香粧品組成物を供給することができるという観点から、本発明の液状基剤における(A)、(B)及び(C)の含有量は、以下の範囲であることが好ましい。
(A)の含有量は、液状基剤の重量に基づいて、70〜99.3%が好ましく、更に好ましくは75〜98.5%、特に好ましくは77〜98%である。
(B)の含有量は、液状基剤の重量に基づいて、0.2〜10%が好ましく、更に好ましくは0.5〜10%、特に好ましくは0.5〜5%である。
(C)の含有量は、液状基剤の重量に基づいて、0.5〜20%が好ましく、更に好ましくは1〜20%、特に好ましくは1.5〜18%である。
【0041】
また(B)と(C)の配合重量比[(B)/(C)]は、液状基剤の経日安定性の観点から、1/99〜40/60が好ましく、更に好ましくは3/97〜38/62、特に好ましくは5/95〜35/65である。
これらの範囲であると、(B)が安定に分散し、液状基剤の経日安定性が良好である。
【0042】
本発明の液状基剤の製造は、例えば、炭素数1〜9の1価アルコール(A)に、(B)及び(C)を投入し、常温で、又は必要により60〜70℃に加熱して約1時間攪拌することにより行われる。
【0043】
本発明の香粧品組成物は、上記の液状基剤を含有し、更にノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、炭素数1〜6の低級アルコール類、保湿剤、薬効剤、抗炎症剤、殺菌剤、酸化防止剤、コンディショニング剤、キレート剤、着色料、パール化剤、増粘剤、セット剤、アルカリ剤、可塑剤、整髪剤、紫外線防止剤、皮膜形成剤、色剤、緩衝剤、油分、収斂剤、香料、防腐剤及び水からなる群から選ばれる1種以上を配合してなる香粧品組成物である。
【0044】
香粧品組成物としては、スキンケア化粧品、メーキャップ化粧品、ヘアケア化粧品及びボディケア化粧品等が挙げられる。スキンケア化粧品としては、メーク落とし用クレンジング組成物、洗顔料、乳液、化粧水、美容液、皮膚保湿剤、パック剤及びひげそり用化粧料等;メーキャップ化粧品としては、ファンデーション、口紅及びマスカラ等;ヘアケア化粧品としては、ヘアシャンプー、ヘアリンス、ヘアコンディショナー及び整髪料[ヘアジェル、ヘアセットローション、ヘアリキッド、ヘアミスト]等;ボディケア化粧品としては、ボディソープ、日焼け止め化粧料及びマッサージクリーム等;ひげそり用化粧料としては、シェーブフォーム、プレシェーブローション、アフターシェーブローション等が挙げられる。
【0045】
ノニオン性界面活性剤としては、上記ノニオン性界面活性剤(C1)と同様のものが挙げられる。
両性界面活性剤としては、上記両性界面活性剤(C2)と同様のものが挙げられる。
【0046】
カチオン性界面活性剤としては、炭素数8〜22の第4級アンモニウム塩[塩化トリメチルステアリルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム及び塩化ジデシルジメチルアンモニウム等]、炭素数8〜22の1〜3級アミン塩[デシルアミン酢酸塩、ラウリルメチルアミン酢酸塩及びステアリルジメチルアミン塩酸塩等]及び炭素数8〜22のピリジニウム塩[塩化セチルピリジニウム及び臭化セチルピリジニウム等]が挙げられる。
【0047】
アニオン性界面活性剤としては、炭素数8〜24の炭化水素系エーテルカルボン酸又はその塩[(ポリ)オキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム及び(ポリ)オキシエチレントリデシルエーテル酢酸等]、炭素数8〜24の炭化水素系スルホコハク酸塩[ラウリルスルホコハク酸2ナトリウム及び(ポリ)オキシエチレンラウリルスルホコハク酸2ナトリウム等]、炭素数8〜24の炭化水素系硫酸エステル塩[ラウリル硫酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレンラウリル硫酸トリエタノールアミン及び(ポリ)オキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、]、炭素数8〜24の炭化水素系スルホン酸塩[ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等]、炭素数8〜24の炭化水素系リン酸エステル塩[ラウリルリン酸ナトリウム及び(ポリ)オキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム等]、炭素数8〜22の飽和又は不飽和脂肪酸塩[ラウリン酸ナトリウム及びラウリン酸トリエタノールアミン等]及びアシル化アミノ酸塩[ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸ザルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸ザルコシントリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム及びラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム等]が挙げられる。
【0048】
炭素数1〜6の低級アルコール類としては、1価アルコール(メタノール、エタノール、2−プロピルアルコール及び1−ブタノール等)及び2〜4価の多価アルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、グリセリン及びジグリセリン等)が挙げられる。
【0049】
保湿剤としては、上記炭素数1〜6のアルコールの他、ソルビトール、乳酸ナトリウム、2−ピロリドン−5−カルボン酸ナトリウム及びヒアルロン酸ナトリウム等が挙げられる。
薬効剤としては、ビタミン類、アミノ酸類及び動植物・菌類抽出物等が挙げられる。
抗炎症剤としては、β−グリチルレチン酸、グリチルリチン酸誘導体、アラントイン、アズレン及びヒドロコルチゾン等が挙げられる。
殺菌剤としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム及びハロカルバン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、トコフェロール類、BHT及び没食子酸エステル類等が挙げられる。
コンディショニング剤としては、高級アルコール類、アルキルアンモニウム塩類、シリコーン誘導体及び植物抽出物等が挙げられる。
キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)のナトリウム塩、クエン酸及びアスコルビン酸等が挙げられる。
【0050】
着色料としては、特には限定されないが、青色1号、青色2号、緑色3号及び赤色1号等が挙げられ、化粧品に使用することができるものは、全て使用可能である。
パール化剤としては、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル及び雲母等が挙げられる。
増粘剤としては、有機物としてグアーガム、ガラクタン、カラギーナン、デンプン、キサンタンガム及びゼラチン等の天然高分子、メチルセルロース、可溶性デンプン及びアルギン酸塩等の半合成高分子、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ソーダ及びエチレンオキシド・プロピレンオキシドブロック共重合体等の合成高分子並びに脂肪酸アルカノールアミド等の合成界面活性剤等が挙げられ、無機物としてベントナイト及び微粉酸化ケイ素等が挙げられる。
セット剤としては、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体、ビニルメチルエーテル/マレイン酸ブチル共重合体、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体カチオン化物及びアクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル/アクリル酸オクチルアミド共重合体等が挙げられる。
【0051】
アルカリ剤としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム及びトリエタノールアミン等が挙げられる。
可塑剤としては、合成エステル及びシリコーン誘導体等が挙げられる。
整髪剤としては、ポリアルキレングリコール及びポリアルキレングリコールアルキルエーテル等が挙げられる。
紫外線防止剤としては、ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、メトキシ桂皮酸誘導体及びサリチル酸誘導体等が挙げられる。
皮膜形成剤としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ニトロセルロース及び高分子シリコーン等が挙げられる。
色剤としては、有機合成色素、天然色素、無機顔料、真珠光沢顔料及び高分子粉体等が挙げられる。
緩衝剤としては、クエン酸、クエン酸ナトリウム、乳酸及びアミノ酸類等が挙げられる。
油分としては、炭化水素、高級アルコール、エステル類及びシリコーン油等が挙げられる。
【0052】
収斂剤としては、酸価亜鉛、硫酸亜鉛、アラントインヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、スルホ石炭酸亜鉛、タンニン酸、クエン酸及び乳酸等が挙げられる。
香料としては、d−リモネン、β−カリオフィレン、シス−3−ヘキセノール、リナロール、ファルネソール、β−フェニルエチルアルコール,2,6−ノナジエナール、シトラール、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、β−イオノン、l−カルボン、シクロペンタデカノン、リナリルアセテート、ベンジルベンゾエート、γ−ウンデカラクトン、オイゲノール及びローズオキサイド等が挙げられる。
防腐剤としては安息香酸、安息香酸塩類、サリチル酸、サリチル酸塩類、フェノール、ソルビン酸、ソルビン酸塩類、パラオキシ安息香酸エステル、クロルクレゾール、デヒドロ酢酸及びデヒドロ酢酸塩等が挙げられる。
【0053】
本発明の香粧品組成物における本発明の液状基剤の含有量は、香粧品組成物の重量に基づいて通常1〜80%、好ましくは5〜70%である。
また、水の添加量は、油性の香粧品組成物であるか水性の香粧品組成物であるかによって好ましい範囲が異なるが、本発明の香粧品組成物の全重量中、油性の場合は0〜90%、好ましくは0〜80%であり、水性の場合は10〜90%、好ましくは30〜85%である。
ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、炭素数1〜6の低級アルコール類及び保湿剤のそれぞれの添加量は、本発明の香粧品組成物の全重量中、0〜20%、好ましくは0〜10%であり、これらの合計の添加量は0〜40%である。
尚、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びアニオン性界面活性剤として液状基剤の成分として前記(A)〜(C)で使用したものと同じものを使用する場合であっても、液状基剤中の含有量とは別に上記添加量のノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びアニオン性界面活性剤を添加してもよい。
【0054】
薬効剤、抗炎症剤、殺菌剤、酸化防止剤、コンディショニング剤、キレート剤、着色料、パール化剤、セット剤、アルカリ剤、可塑剤、紫外線防止剤、色剤、緩衝剤、収斂剤、香料及び防腐剤のそれぞれの添加量は、本発明の香粧品組成物の全重量中、0〜5%、好ましくは0〜2%であり、これらの合計の添加量は0〜10%である。
増粘剤、整髪剤、皮膜形成剤及び油分のそれぞれの添加量は、本発明の香粧品組成物の全重量中、0〜40%、好ましくは0〜30%であり、これらの合計の添加量は0〜80%である。
また本発明の香粧品組成物の形態は、液状製剤、ゲル状製剤、クリーム状製剤、エアゾール製剤、シート含浸製剤又は固状製剤等特に限定されないが、好ましくは水性液状製剤、ゲル状製剤又はクリーム状製剤である。
【0055】
本発明の香粧品組成物の製造方法は、特に限定されず、その形態により異なる。例えば、液状製剤の場合は、本発明の液状基剤にその他の成分を均一に混合して得ることができる。
ゲル状製剤及びクリーム状製剤の場合は、水に液状基剤以外の成分の内の水溶性成分を加えて70℃に加熱したものに、粉体を配合する場合は攪拌しながら粉体を添加し、次に70℃に加熱した本発明の液状基剤とその他の油溶性成分の混合物を徐々に添加し、ホモミキサーにて乳化粒子を均一にした後、必要により、脱気、ろ過して得ることができる。
エアゾール製剤の場合は、エアゾール化するための揮発性成分としてジメチルエーテル等を使用することができる。
シート含浸製剤の場合は、不織布等のシートに上記液状製剤をシートの重量に対して500%以下を含浸させることによって得られる。
【0056】
ヘアジェルの代表的な配合組成は例えば以下の通りである。
・本発明の液状基剤 10〜50%
内訳は、アルコール(A) 8〜49%
高級脂肪酸の2価又は3価金属塩(B) 0.1〜3%
分散剤(C) 0.2〜9%
・増粘剤 0.5〜3%
・セット剤 0.5〜3%
・保湿剤 0〜2%
・アルカリ剤 0.1〜0.3%
・界面活性剤 0.1〜2%
・香料 0〜2%
・キレート剤 0〜2%
・水 50〜80%
【0057】
ヘアセットローションの代表的な配合組成は例えば以下の通りである。
・本発明の液状基剤 20〜40%
内訳は、アルコール(A) 16〜39%
高級脂肪酸の2価又は3価金属塩(B) 0.1〜2%
分散剤(C) 0.3〜8%
・増粘剤 2〜10%
・保湿剤 0〜3%
・可塑剤 0.1〜2%
・防腐剤 0〜2%
・香料 0〜2%
・水 50〜70%
【0058】
ヘアリキッドの代表的な配合組成は例えば以下の通りである。
・本発明の液状基剤 40〜70%
内訳は、アルコール(A) 31〜69%
高級脂肪酸の2価又は3価金属塩(B) 0.2〜4%
分散剤(C) 0.6〜13%
・整髪剤 10〜30%
・香料 0〜2%
・防腐剤 0〜2%
・紫外線防止剤 0〜2%
・水 20〜30%
【0059】
ヘアミストの代表的な配合組成は例えば以下の通りである。
・本発明の液状基剤 70〜80%
内訳は、アルコール(A) 54〜78%
高級脂肪酸の2価又は3価金属塩(B) 0.4〜4%
分散剤(C) 1.1〜14%
・炭素数1〜6の低級アルコール 10〜20%
・皮膜形成剤 3〜10%
・可塑剤 0.1〜2%
・香料 0〜2%
【0060】
化粧水の代表的な配合組成は例えば以下の通りである。
・本発明の液状基剤 5〜20%
内訳は、アルコール(A) 4〜19%
高級脂肪酸の2価又は3価金属塩(B) 0.1〜1%
分散剤(C) 0.1〜4%
・保湿剤 5〜20%
・界面活性剤 0.1〜1%
・香料 0〜2%
・色剤 0〜2%
・防腐剤 0〜2%
・緩衝剤 0〜2%
・水 70〜90%
【0061】
プレシェーブローションの代表的な配合組成は例えば以下の通りである。
・本発明の液状基剤 70〜80%
内訳は、アルコール(A) 54〜78%
高級脂肪酸の2価又は3価金属塩(B) 0.4〜4%
分散剤(C) 1.1〜14%
・炭素数1〜6の低級アルコール 10〜20%
・油分 5〜20%
・収斂剤 0.1〜3%
・香料 0〜2%
【0062】
<実施例>
以下、実施例を以て本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。以下、部は重量部を意味する。
【0063】
実施例1〜8及び比較例1〜3
表1記載の配合処方(部)で各成分を配合して、60〜70℃で1時間混合し、実施例1〜8及び比較例1〜3の液状基剤を得た。
【0064】
尚、表1の成分(C)における各配合成分の内容は以下の通りである。
エマルミン60:ポリオキシエチレン(6モル)オレイルセチルエーテル(「エマルミン60」三洋化成工業株式会社製;SP値9.4)
DO−600:ジオレイン酸ポリオキシエチレン(12モル)(「イオネットDO−600」三洋化成工業株式会社製;SP値9.1)
T−80V:ポリオキシエチレン(20モル)ソルビタンモノオレエート(「イオネットT−80V」三洋化成工業株式会社製;SP値10.3)
LD−36:ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(「レボンLD−36」三洋化成工業株式会社製)
101−H:N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム(「レボン101−H」三洋化成工業株式会社製)
LEC:ポリオキシエチレン(2.5モル)ラウリルエーテル酢酸(「ビューライトLCA−25NH」三洋化成工業株式会社製)
DDA/LEC:ポリオキシエチレン(2.5モル)ラウリルエーテル酢酸・ジデシルジメチルアンモニウム塩
ECA:ポリオキシエチレン(3モル)トリデシルエーテル酢酸(「ビューライトECA」三洋化成工業株式会社製)
【0065】
得られた液状基剤について、濁度、液状基剤の経日安定性、液状基剤を塗布した毛髪の動摩擦係数、液状基剤を毛束に塗布したときの毛束の滑らかさ及び液状基剤を肌に塗布したときのべたつき感について測定又は評価した結果を表1に示す。
【0066】
尚、測定方法及び評価方法は以下の通りである。
<濁度の測定方法>
25℃に温調した液状基剤を長さ10mmのセルに入れて、日本電色工業株式会社製のWater Analyzer−2000を使って、積分球式光電光度法で濁度を測定した。
【0067】
<液状基剤の経日安定性の評価方法>
液状基剤80gを、125mlガラス製ボトルに入れ、5℃、25℃、50℃の恒温槽中に30日間静置した後、液状基剤の外観を肉眼で観察し、調製直後の液状基剤の外観と比較し、次の基準で判定した。
−判定基準−
○:変化無し。
△:層分離や沈降物の発生はないが、液状油性基剤調製直後に比べてカスミ度合いが強い。
×:層分離や沈降物が発生。
【0068】
<動摩擦係数の測定方法>
毛束(20cm、約0.8g)をポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(EO2.5モル付加物)の有効成分濃度5%水溶液に浸漬して洗浄後、流水でよくすすいでから完全に乾燥させた。乾いた毛束に液状基剤0.2gを塗布し、指でよくなじませてから、25℃、湿度40%の恒温、恒湿条件下で摩擦測定機トリラボ・トライボマスターにて垂直荷重を100g、接触子をシリコンゴムとして毛束の動摩擦係数を測定した。
【0069】
<毛髪と皮膚へ塗布したときの官能評価方法>
液状基剤を毛束に塗布したときの毛束の滑らかさ、及び肌に塗布したときのべたつき感について男女各5名のパネルが下記の判定基準で官能評価を行い、その点数の合計を評価結果とした。
【0070】
評価基準
毛束の滑らかさ
3点; 非常に滑らかである
2点; 滑らかである
1点; あまり滑らかでない
0点; 全く滑らかでない
肌に塗布したときのべたつき感
3点; 非常にさっぱりしている
2点; さっぱりしている
1点; 少しべたつく
0点; べたつく
【0071】
【表1】

【0072】
表1から明らかなように、本発明で規定した範囲の濁度を有する液状基剤(実施例1〜8)は、経日安定性に優れ、動摩擦係数が低いため、毛髪に塗布したときに毛髪を滑らかにする効果に優れ、かつ使用感も良好であることが分かる。それに対し、比較例1〜3の中には性能項目をすべて満たすものはない。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明の液状基剤は、経日安定性及び毛髪や皮膚に対する潤滑性に優れているため、香粧品組成物に配合したときの潤滑性及び使用感にも優れる。本発明の液状基剤は、高級脂肪酸金属塩を含有しており、撥水性、潤滑性及び離型性にも優れていることから、無機顔料分野、塗料・非極性溶剤改質分野及び電子情報分野等でも使用できる可能性がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(A)〜(C)を必須成分として含有してなる香粧品用液状基剤であって、該液状基剤の重量に基づいて(B)を0.1〜10重量%含有し、25℃における濁度(JIS K0101−1998.9.4積分球濁度)が20mg/L以下であることを特徴とする香粧品用液状基剤。
(A):炭素数1〜9の1価アルコール
(B):炭素数8〜24の高級脂肪酸の2価又は3価金属塩
(C):下記の(C1)、(C2)及び(C3)からなる群から選ばれる1種若しくは2種以上の分散剤
(C1)ノニオン性界面活性剤
(C2)両性界面活性剤
(C3)一般式(1)〜(7)のいずれかで示される有機酸(塩)の内から選ばれる1種若しくは2種以上の有機酸(塩)
1−[−COOH]a (1)
2−[−SO3X]b (2)
3−[−O−(AO)k−(CH2xCH2COOX]c (3)
4−[−O−(AO)m−(CH2ySO3X]d (4)
5−[−O−(AO)n−P(=O)−(OX)2e (5)
6−O−(AO)p−C(=O)−CH(−L)−CH(−L)−COOX (6)
7−O−(AO)q−C(=O)−CH(−L)−CH(−L)−COOR8 (7)
[式中、R1〜R5は炭素数1〜24の1〜3価の炭化水素基;R6〜R8は炭素数1〜24の1価の炭化水素基;Aは炭素数2〜4のアルキレン基;1分子中の2個のLの内の一方は−SO3Xで他方は水素原子;a、b、c、d及びeは1〜3の整数であって、R1〜R5のそれぞれの価数と同じ整数;k、m、n、p及びqは(AO)の平均モル数を表し0〜20の数;x及びyは0又は1〜5の整数;Xは水素原子又はカチオン性基を表す。]
【請求項2】
液状基剤の重量に基づいて前記(A)を70〜99.3重量%、前記(B)を0.1〜10重量%及び前記(C)を0.5〜20重量%含有する請求項1記載の液状基剤。
【請求項3】
前記(B)が、炭素数8〜24の高級脂肪酸のアルカリ土類金属塩である請求項1又は2記載の液状基剤。
【請求項4】
前記(B)が、ステアリン酸のアルカリ土類金属塩である請求項1〜3のいずれか記載の液状基剤。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか記載の液状基剤を含有してなる香粧品組成物。
【請求項6】
スキンケア化粧品、メーキャップ化粧品、ヘアケア化粧品又はボディケア化粧品である請求項5記載の香粧品組成物。

【公開番号】特開2009−203206(P2009−203206A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−49682(P2008−49682)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(000002288)三洋化成工業株式会社 (1,719)
【Fターム(参考)】