説明

駆動型対地作業機

【課題】 駆動型対地作業装置からトラクタ車体に伝達される振動を効果的に緩和吸収することができて、オペレータの居住性を良好になし得るようにする。
【解決手段】 トラクタ車体2の後部に連結装置3を介して駆動型対地作業装置を装着しており、
駆動型対地作業装置の対地反力による振動がトラクタ車体2に前記連結装置3を介して伝達されるのを緩和するように、前記連結装置3に、下端部が接地される振動吸収部材51が設けられ、該振動吸収部材51はその接地部側にバネ鋼で構成されかつ前端から後端にかけて下向き凸条に湾曲形成された弾性板54を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータリ耕耘機等の駆動型対地作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ロータリ耕耘機には、トラクタ車体の後部に上部のトップリンクと下部の左右一対のロワーリンクとを有する連結装置を介してロータリ耕耘装置を装着したものがあり、この種の従来のロータリ耕耘機では、左右一対のロワーリンクにゲージ輪を上下調整自在に取り付けるようにしたものがある(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−154302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、従来では、ロータリ装置の荷重の一部をゲージ輪で支えることになるが、ゲージ輪は一般的に弾性を有していないため、ロータリ耕耘装置からトラクタ車体2に伝達される振動を緩和することができず、ロータリ装置の振動がトラクタ車体側にそのまま伝達されて、オペレータの居住性を悪化させるという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みて、ロータリ耕耘装置等の駆動型対地作業装置からトラクタ車体に伝達される振動を効果的に緩和吸収することができて、オペレータの居住性を良好になし得るようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この技術的課題を解決する本発明の技術的手段は、トラクタ車体の後部に連結装置を介して駆動型対地作業装置を装着しており、
駆動型対地作業装置の対地反力による振動がトラクタ車体に前記連結装置を介して伝達されるのを緩和するように、前記連結装置に、下端部が接地される振動吸収部材が設けられ、該振動吸収部材はその接地部側にバネ鋼で構成されかつ前端から後端にかけて下向き凸条に湾曲形成された弾性板を有している点にある。
【0006】
また、本発明の他の技術的手段は、前記連結装置は上部のトップリンクと下部の左右一対のロワーリンクとを有し、
左右一対のロワーリンクの少なくとも一方に前記振動吸収部材が接地するように上下調整可能に取り付けられている点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、前記連結装置は、上部のトップリンクと、下部の左右一対のロワーリンクと、これらトップリンクと左右ロワーリンクとの後端側に連結されたヒッチフレームとを有し、ヒッチフレームに、前記振動吸収部材が接地するように上下調整可能に取り付けられている点にある。
【0007】
また、本発明の他の技術的手段は、前記弾性板は後方が開口したC字状又はU字状に形成されている点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、前記弾性板の下部に、前部側が前方に向けて上方に傾斜したそり部材が設けられている点にある。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、駆動型対地作業装置の一部の荷重を左右一対の振動吸収部材で支え、振動吸収部材の接地部側に備えるバネ鋼で構成した弾性板の弾性によって、ロータリ耕耘装置からトラクタ車体に伝達される振動を効果的に緩和吸収できる。従って、駆動型対地作業装置からトラクタ車体に伝達される振動を確実に緩和してオペレータの居住性を良好になし得る。
【0009】
また、振動吸収部材の接地部側に設けられた弾性板は前端から後端にかけて下向き凸条に湾曲形成されているので、弾性板はロータリ耕耘装置の振動を弾性変形により緩和吸収しながらも圃場を少ない抵抗でスムーズに摺動し、振動吸収部材はトラクタに牽引されて連結装置及びロータリ耕耘装置と共に移動し、弾性板が圃場を摺動する際に土が該弾性板に付着するのも防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態を示すトラクタ車体の後部にロータリ耕耘装置が装着された状態を示す側面図である。
【図2】同ロータリ耕耘装置及び連結装置の背面図である。
【図3】同連結装置の平面図である。
【図4】同トラクタ後部の側面図である。
【図5】同連結装置の側面図である。
【図6】同ロータリー耕耘装置の側面図である。
【図7】他の実施形態を示す振動吸収部材の下部の側面図である。
【図8】同振動吸収部材の下部の背面図である。
【図9】他の実施形態を示すトラクタ車体の後部にロータリ耕耘装置が装着された状態を示す側面図である。
【図10】他の実施形態を示すトラクタ車体の後部にロータリ耕耘装置が装着された状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1において、1はトラクタ車体2の後部に連結装置(オートヒッチ)3を介して着脱自在に連結されるロータリ耕耘装置である。
図1,図2、図6に示すように、このロータリ耕耘装置1は、本実施の形態ではサイドドライブ式ロータリが採用されており、該ロータリ耕耘装置1は、ロータリ機枠4と、このロータリ機枠4の下部に設けられたロータリ耕耘部5と、このロータリ耕耘部5を覆うロータリカバー6とを備えている。
【0012】
ロータリ機枠4は、左右方向中央のギヤケース7と、このギヤケース7の左右両側から左右方向外方に突出する左右一対のサポートアーム8と、左側のサポートアーム8の外端側に上部が固定された伝動ケース9と、右側のサポートアーム8の外端側に上部が固定されたサイドフレーム(図示省略)とを備えてなる。
前記ロータリ耕耘部5は、伝動ケース9とサイドフレームとの下部間に左右方向の軸心回りに回転自在に支持された爪軸11と、この爪軸11上に取付固定された多数の耕耘爪12とを有し、爪軸11を、左右方向の軸心回りに、図6において符号Aで示す方向に回転駆動することにより、耕耘爪12が爪軸11回りに回転しながら土中に突入して、土が耕起されると共に砕土されて後方に放てきされるように構成されている。
【0013】
前記ギヤケース7には、トラクタ車体2の後部から後方に突出するPTO軸13にジョイント装置10を介して連動連結されるPIC軸14が設けられ、PTO軸13からPIC軸14に伝達された動力はギヤケース7内の伝動機構に伝達され、このギヤケース7に入力された動力は左側のサポートアーム内に設けられた伝動軸から伝動ケース9内の伝動機構を経て爪軸11に伝達され、該動力により該爪軸11が矢示A方向に回転駆動されてダウンカット耕耘される。
【0014】
なお、ロータリ耕耘装置1としては、センタードライブ式ロータリであってもよく、また、耕耘方法としては、爪軸11が矢示A方向とは逆に回転するアップカット耕耘であってもよい。
前記ギヤケース7にはトップマスト18が上方突出状に設けられていると共に、このトップマスト18の前側上部に、左右方向に配置されたピンによって構成された上連結部20が固定されている。
【0015】
前記左右各サポートアーム8には連結ブラケット21が固定され、この左右各連結ブラケット21の前端側には、左右方向外方に突出状に設けられたピンによって構成された下連結部22が設けられている。
図1、図2、図3、図5において、前記連結装置3は、上部のトップリンク23と、下部の左右一対のロワーリンク24と、これらトップリンク23と左右ロワーリンク24との後端側(ロータリ耕耘装置1側)に連結されていてこれらトップリンク23及び左右ロワーリンク24に定形を与えるヒッチフレーム25とを有する。
【0016】
トップリンク23の前端側(トラクタ車体2側)取付部23aは、トラクタ車体2の後部の背面上部に設けられたトップリンクブラケット26に枢支連結され、左右ロワーリンク24の前端側(トラクタ車体2側)取付部24aは、トラクタ車体2後部の左右方向で同じ側の側部下部に枢支連結されている。
ヒッチフレーム25は、角パイプ材を正面視山形状に折曲して形成されたメインフレーム27と、このメインフレーム27の頂部に設けられた上部材28と、メインフレーム27の左右両側下部に設けられた下部材29と、メインフレーム27の左右両端部間を連結する連結フレーム27Aとを備えてなる。
【0017】
上部材28の前部側にはトップリンク23の後端側(ロータリ耕耘装置1側)取付部23bが枢支連結されていると共に、該上部材28の後部側には前記上連結部20に下側から係合(嵌合)可能な上方に開放状の凹部からなる上被連結部30が形成されている。
図2、図3及び図5に示すように、左右各下部材29の前部側には、ロワーリンクピン17が外方突設されており、左右方向で同じ側にあるロワーリンク24の後端側(ロータリ耕耘装置1側)取付部24bがロワーリンクピン17により枢支連結されていると共に、該下部材29の後部側には左右方向で同じ側にある前記下連結部22が後方から係合(嵌合)可能な後方開放状の凹部からなる下係合部31が形成されている。
【0018】
また、左右各下部材29には、下連結部22が下係合部31に係合した状態で下連結部22の下係合部31からの離反を阻止する係止部材32が設けられており、この係止部材32と下係合部31とで下連結部22を左右方向の軸心回りに回動可能に枢支連結する下被連結部19が構成されている。
図5に示すように、左右の係止部材32は、前後方向中途部が支軸33によって下係合部31に左右方向の軸心回りに回動自在に枢支され、後部側に下連結部22に下側から係合可能なフック部34が形成されていると共に、該係止部材32は下連結部22に係合する方向(図5の反時計回り)に図示省略の捩りコイルバネ等のバネによって付勢されており、下連結部22が後方から近接してフック部34に接当してこれを押圧すると係止部材32が前記バネの付勢力に抗して下側に逃げて下連結部22の下係合部31への係合を許容し、下連結部22が下係合部31に係合するとバネの付勢力によって復帰して、下連結部22の下係合部31からの離反を阻止するように構成されている。
【0019】
また、左右の各係止部材32の前端側には解除リンク35の下端側が枢支連結され、この解除リンク35の上端側は、メインフレーム27の上部側に左右方向の枢軸36回りに回動自在に枢支された回動アーム37の上部側に枢支連結されており、この回動アーム37の上端側には解除レバー38が固定されていて、解除レバー38を下側に揺動操作させると、回動アーム37が後方側に回動して解除リンク35を介して係止部材32の前部側が引き上げられて、該係止部材32のフック部34が下方に引き下げられ、これによって、下連結部22の下係合部31からの離反が許容されるように構成されている。
【0020】
また、解除リンク35を回動アーム37を支持する枢軸36の軸心よりも後方側に位置させると、係止部材32のフック部34が引き下げられた位置に係止部材32が保持されるように構成されている。
図1、図4に示すように、トラクタ車体2の後端側上方には左右一対のリフトアーム40が配置され、リフトロッド41を介して左右方向で同じ側にあるロワーリンク24の前後方向中途部に連結され、リフトアーム40でロワーリンク24を昇降するように構成されている。
【0021】
図1、図2、図3、図5において、ジョイント装置10の後端部にはPIC軸13に嵌合連結されるヨーク47を有し、このヨーク47は円筒状の保持具48に支持されている。保持具48は連結フレーム27A等に固設され、軸受49を介してヨーク47を軸心廻りで回転自在に支持し、ヨーク47の後部とPIC軸13とが着脱自在に嵌合されるように構成されている。
【0022】
トラクタ車体2とロータリ耕耘装置1との間に、ロータリ耕耘装置1からトラクタ車体2に伝達される振動を緩和するように弾性的に接地される左右一対の振動吸収部材51が設けられている。振動吸収部材51は上下方向に長い取付杆53と、取付杆53の下端部にボルト等の締結具55によって固定された弾性板54とを有している。弾性板54はバネ鋼で構成され、後方が開口したC字状又はU字状に形成されており、その接地側は前端から後端にかけて下向き凸条に湾曲形成されている。
【0023】
ヒッチフレーム25の連結フレーム27Aの左右両側に左右一対の支持アーム57が前方突設され、左右一対の支持アーム57の前端部にU字状に屈曲した挟持部材58がそれぞれ固設されていいる。一対の挟持部材58に振動吸収部材51の取付杆53が上下移動自在に挟持され、挟持部材58及び取付杆53に複数又は単数の取付ピン60が挿通されることにより、取付杆53は一対の支持アーム57に対してそれぞれに固定され、取付ピン60はβピン61により挟持部材58及び取付杆53に対して抜け止めされている。取付杆53及び挟持部材58には取付ピン60が挿通される取付孔62,63が上下方向に等間隔をおいて複数設けられており、取付ピン60が挿入される取付孔62,63を選択することによって挟持部材58に対して取付杆53乃至振動吸収部材51を上下方向に上下調整可能とされている。一対の取付杆53の上部に該取付杆を上下移動するための取っ手56が設けられている。
【0024】
上記実施の形態によれば、連結装置3にロータリ耕耘装置1を連結する場合、ロータリ耕耘装置1を作業姿勢に対して前下がりとなる待機姿勢に保持した状態において、連結装置3の上被連結部30がロータリ耕耘装置1側の上連結部20の下方に位置するようにトラクタ車体2をバックさせ、上被連結部30が上連結部20の下方に位置した状態でロワーリンク24及びヒッチフレーム25等を上昇させて上被連結部30によって上連結部20を下からすくい上げると、ロータリ耕耘装置1が連結装置3(トラクタ車体2)に近づくように上連結部20回りに回動してロータリ耕耘装置1側の下連結部22が連結装置3の下係合部31に係合すると共に下連結部22が係止部材32によって抜止めされ、これによって下連結部22がヒッチフレーム25の下被連結部19に左右方向の軸心回りに回動可能に枢支連結され、これによってロータリ耕耘装置1が連結装置3に自動連結される。
【0025】
このとき、ヨーク47の後部とPIC軸13とが嵌合し、PTO軸13とPIC軸14とを連動連結するジョイント装置10の後端側も同時にPIC軸14に接続される。
また、連結装置3からロータリ耕耘装置1を取り外す場合は、連結装置3の解除レバー38を引き下げて、係止部材32をそのフック部34が下連結部22から下側に外れた状態に保持しておき、この状態でロワーリンク24及びヒッチフレーム25を下降させることによりロータリ耕耘装置1が連結装置3から取り外される。
【0026】
連結装置3にロータリ耕耘装置1を連結した後は、左右一対の振動吸収部材51が弾性板54を介して弾性的に接地されているため、ロータリ耕耘装置1の一部の荷重を左右一対の振動吸収部材51で支え、バネ鋼で構成した弾性板54の弾性によって、ロータリ耕耘装置1からトラクタ車体2に伝達される振動を効果的に緩和吸収する。従って、ロータリ耕耘装置1からトラクタ車体2に伝達される振動を確実に緩和してオペレータの居住性を良好になし得る。
【0027】
しかも、振動吸収部材51の弾性板54はその接地部側に前端から後端にかけて下向き凸条に湾曲形成されているので、弾性板54はロータリ耕耘装置1の振動を弾性変形により緩和吸収しながらも圃場を少ない抵抗でスムーズに摺動し、振動吸収部材51はトラクタに牽引されて連結装置3及びロータリ耕耘装置1と共に良好に移動でき、弾性板54が圃場を摺動する際に土が該弾性板54に付着するのも防止できる。
【0028】
また、弾性板54は後方が開口したC字状又はU字状に形成されているので、弾性板54が圃場を摺動する際に土が弾性板54に付着した土を、後方に逃がすことができ、弾性板54に土が付着して溜まるのを極力防止することができる。
図7及び図8は他の実施形態を示し、前記弾性板54の下部に、前部側が前方に向けて上方に傾斜したそり部材65をボルトナット等の固定具66で着脱自在に取り付けるようにしたものである。その他の点は前記実施形態の場合と同様の構成である。
【0029】
この場合、弾性板54がロータリ耕耘装置1の振動を弾性変形により緩和吸収しながらも圃場を少ない抵抗でそり部材65がスムーズに摺動し、振動吸収部材51はトラクタに牽引されて連結装置3及びロータリ耕耘装置1と共に良好に移動でき、弾性板54が圃場を摺動する際に土が該弾性板54に付着するのも防止できる。
その他の点は前記実施の形態の場合と同様の構成であり、前記実施の形態の場合と同様の作用効果を奏する。
【0030】
図9は他の実施形態を示し、前記振動吸収部材51を、前記図1〜図6の実施形態におけるヒッチフレーム25の連結フレーム27Aに代えて、左右一対のロワーリンク24に上下調整可能に取り付けるようにしたものである。また、振動吸収部材51を上下方向に長くかつ下部がU字状又はし字状に屈曲したバネ鋼材により構成している。
この場合、下部側のみを弾性板54とし上部側を弾性を有しない取付杆としてもよいし、また、上下方向全長をバネ鋼材により構成して弾性板54としてもよい。その他の点は前記実施の形態の場合と同様の構成であり、前記実施の形態の場合と同様の作用効果を奏する。
【0031】
図10は他の実施形態を示し、前記図9の実施形態に代えて、振動吸収部材51を、下端部がL字状に屈曲した上部材68と、C字状に屈曲して後方側が開口した弾性板54とで別体に形成し、これらをボルトナット等の締結具69で締め付け固定するようにしたものである。この場合、弾性板54はバネ鋼材により構成されているが、上部材68もバネ鋼により構成して弾性体としてもよいし、上部材68をバネ鋼以外の金属等の棒材により構成するようにしてもよい。
【0032】
なお、前記実施の形態では、連結装置3は、トップリンク23と、左右一対のロワーリンク24と、ヒッチフレーム25とを有しているが、これに代え、連結装置3を、ヒッチフレーム25を省略してトップリンク23と左右一対のロワーリンク24とを有する三点リンク機構により構成するようにしても良く、この場合、振動吸収部材51を、図9又は図10に示すようにロワーリンク24に取り付けるようにすればよい。
【0033】
また、前記実施の形態では、駆動型対地作業装置としてロータリ耕耘装置1を用いているが、駆動型対地作業装置はロータリ耕耘装置1に限定されず、ロータリ耕耘装置1に代えて畝塗り装置、施肥装置その他の駆動型対地作業装置をトラクタ車体2の後部に連結装置3を介して装着するようにした駆動型対地作業機にも本願発明を適用実施することができる。
【0034】
また、前記実施の形態では、左右一対のロワーリンク24又はヒッチフレーム25に、左右一対の振動吸収部材51が接地するように上下調整可能に取り付けられているが、これに代え、ロワーリンク24又はヒッチフレーム25に、一方の振動吸収部材51のみを接地するように上下調整可能に取り付けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0035】
1 ロータリ耕耘装置
2 トラクタ車体
3 連結装置
23 トップリンク
24 ロワーリンク
25 ヒッチフレーム
51 振動吸収部材
54 弾性板
65 そり部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トラクタ車体(2)の後部に連結装置(3)を介して駆動型対地作業装置を装着しており、
駆動型対地作業装置の対地反力による振動がトラクタ車体(2)に前記連結装置(3)を介して伝達されるのを緩和するように、前記連結装置(3)に、下端部が接地される振動吸収部材(51)が設けられ、該振動吸収部材(51)はその接地部側にバネ鋼で構成されかつ前端から後端にかけて下向き凸条に湾曲形成された弾性板(54)を有していることを特徴とする駆動型対地作業機。
【請求項2】
前記連結装置(3)は上部のトップリンク(23)と下部の左右一対のロワーリンク(24)とを有し、
左右一対のロワーリンク(24)の少なくとも一方に前記振動吸収部材(51)が接地するように上下調整可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の駆動型対地作業機。
【請求項3】
前記連結装置(3)は、上部のトップリンク(23)と、下部の左右一対のロワーリンク(24)と、これらトップリンク(23)と左右ロワーリンク(24)との後端側に連結されたヒッチフレーム(25)とを有し、ヒッチフレーム(25)に、前記振動吸収部材(51)が接地するように上下調整可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の駆動型対地作業機。
【請求項4】
前記弾性板(54)は後方が開口したC字状又はU字状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の駆動型対地作業機。
【請求項5】
前記弾性板(54)の下部に、前部側が前方に向けて上方に傾斜したそり部材(65)が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の駆動型対地作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−36224(P2011−36224A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−189281(P2009−189281)
【出願日】平成21年8月18日(2009.8.18)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】