駆動装置、OLEDパネル及びOLEDパネルの駆動方法
【課題】本発明は、画素回路のバックボード上に集積できるとともに、電流を安定で快速に駆動する駆動装置を提供する。前記駆動装置で駆動されるOLEDパネル及びOLEDパネルの駆動方法も提供する。
【解決手段】前記駆動装置は、受信したクロック信号によって電圧信号を選択するスイッチングモジュールと、受信した電圧信号を電流信号に転換する転換モジュールと、画素回路アレイを駆動するように電圧信号または転換後の電流信号を出力する出力モジュールと、を備え、前記スイッチングモジュールが前記転換モジュール及び前記出力モジュールに接続され、前記転換モジュールが前記スイッチングモジュール及び前記出力モジュールに接続される。
【解決手段】前記駆動装置は、受信したクロック信号によって電圧信号を選択するスイッチングモジュールと、受信した電圧信号を電流信号に転換する転換モジュールと、画素回路アレイを駆動するように電圧信号または転換後の電流信号を出力する出力モジュールと、を備え、前記スイッチングモジュールが前記転換モジュール及び前記出力モジュールに接続され、前記転換モジュールが前記スイッチングモジュール及び前記出力モジュールに接続される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動装置、OLEDパネル及びOLEDパネルの駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
OLED(Organic Light−Emitting Diode、有機発光ダイオード)を用いるディスプレイは、新進のフラットパネルディスプレイであり、製造が簡単で、コストが低く、反応の速度が速く、カラー表示及び大きいスクリーンの表示を実現しやすく、ワット損が低く、集積回路駆動装置とよくマッチでき、発光の輝度が高くて、作業温度の範囲が広く、体積が軽薄であり、フレキシブル表示を容易に実現できるなどのメリットを有するので、応用の見通しが広い。
【0003】
OLEDは、駆動方式によって、パッシブ・マトリクス駆動(Passive Matrix Organic Light Emitting Display、PMOLED)及びアクティブ・マトリックス駆動(Active Matrix Organic Light Emitting Display、AMOLED)がある。パッシブ・マトリクス駆動は、製造が簡単で、コストが低いが、クロストークがあり、ワット損が高くて、寿命が低い等の欠点があるので、高い解像度及び大きいサイズの表示の要求を満たせない。これに対して、アクティブ・マトリックス駆動は、パネルに薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)を設けることで、画素ユニットを1つのフレームの時間内にずっと発光させるので、駆動電流が小さくなり、ワット損が低くなり、寿命が長くなり、解像度が高くてグレースケールが複数ある大きいサイズの表示を実現できる。
【0004】
ところが、TFTに閾値電圧がある。この閾値電圧のドリフトによってOLEDの輝度が不均一になる。この問題を解決するため、様々な画素補償回路が提案され、これらの画素補償回路は、その駆動信号によって電圧駆動型画素回路アレイ(Voltage Programmed Pixel Circuit、VPPC)及び電流駆動型画素回路アレイ(Current Programmed Pixel Circuit、CPPC)に分ける。その中では、CPPCは、TFTの閾値電圧、キャリア移動度及び温度の影響をよく補償することができる。それに、OLEDは電流型装置であり、発光輝度がOLEDを流れる電流と正比例をなすので、電流駆動でOLEDの輝度をより精確に制御できる。
【0005】
図1は従来技術に係る電流ミラー型電流駆動画素ユニットの構造を示し、図2は図1に示す回路の制御シーケンス図である。A2とA4を交互に導通させ、A1でOLEDを駆動する。この構造によって、画素回路アレイにおいて、素子のパラメータ及び温度等による出力電流の変化がよく補償されるが、スイッチングトランジスタA2とA4に生じる寄生容量及び信号ラインとの間に交差の容量があることが重要な問題になる。電流駆動型回路は、この交差の電気容量によって、グレースケールが低くて電流が小さい場合に、電流が安定になる時間が長くなる。これによって、大面積、高解像度のディスプレイにおいて、電流駆動型画素ユニットが応用されることが抑制される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明実施形態は、駆動装置、OLEDパネル及びOLEDパネルの駆動方法を提供し、安定で速いデータ電流を提供することで、電流駆動型画素回路の駆動及びTFTの閾値電圧に対する補償を図る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
駆動装置は、受信したクロック信号によって電圧信号を選択するスイッチングモジュールと、受信した電圧信号を電流信号に転換する転換モジュールと、画素回路アレイを駆動するように電圧信号または転換後の電流信号を出力する出力モジュールと、を備え、
前記スイッチングモジュールの出力端は前記転換モジュールの入力端及び前記出力モジュールの入力端に接続され、前記転換モジュールの出力端は前記出力モジュールの入力端に接続される。
【0008】
OLEDパネルは、基板及び前記基板上に形成される画素回路アレイとを備え、前記駆動装置もさらに備える。
【0009】
OLEDパネルの駆動方法は、
クロック信号発生モジュールはスイッチングモジュールに第一のレベル信号を入力する工程と、
出力モジュールは、受信したデータ電圧信号を画素回路アレイに送信する工程と、
クロック信号発生モジュールはスイッチングモジュールに第二のレベル信号を入力する工程と、
転換モジュールは、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換する工程と、
出力モジュールはOLEDを駆動するように前記データ電流信号を画素回路アレイに送信する工程と、を備える。
【0010】
本発明実施形態に係る駆動装置は、受信したクロック信号によって電圧信号を選択するスイッチングモジュールと、受信した電圧信号を電流信号に転換する転換モジュールと、画素回路アレイを駆動するように電圧信号または転換後の電流信号を出力する出力モジュールと、を備え、前記スイッチングモジュールは前記転換モジュール及び前記出力モジュールに接続され、前記転換モジュールは前記スイッチングモジュール及び前記出力モジュールに接続される。本発明実施形態は、スイッチングモジュールで電圧信号を選択し、まず電圧信号を出力し、電圧信号でデータラインにおける寄生容量を快速に充放電し、そして、電流信号を出力する。これによって、寄生容量が電流信号に与える影響が低下され、出力電流を安定にすることがより速くなり、画素回路アレイを安定に駆動することに有利である。それとともに、電流駆動型回路は、TFTの閾値電圧、キャリア移動度及び温度等の要素からの影響をよりよく補償できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来技術に係る駆動画素ユニットの概略図である。
【図2】図1に示す駆動画素ユニットの制御シーケンス図である。
【図3】本発明実施形態に係る駆動装置の概略ブロック図である。
【図4】本発明実施形態に係る駆動装置の詳細ブロック図である。
【図5A】本発明実施形態に係る駆動装置の具体的な構造を示す図である。
【図5B】本発明実施形態に係る転換モジュールの詳細ブロック図及び転換モジュールと他のモジュールとの接続図である。
【図6A】本発明実施形態において転換モジュールが他の方式で実現されるときの駆動装置の詳細の構造を示す図である。
【図6B】本発明実施形態に係る演算増幅器の原理を示す図である。
【図6C】本発明実施形態において転換モジュールの他の詳細のブロック図及び転換モジュールと他のモジュールとの接続図である。
【図7】本発明実施形態に係るOLEDパネル駆動方法の概略フローチャートである。
【図8】本発明実施形態に係るOLEDパネル駆動方法の詳細フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明実施形態に係る駆動装置は、受信したクロック信号によって電圧信号を選択するスイッチングモジュールと、受信した電圧信号を電流信号に転換する転換モジュールと、画素回路アレイを駆動するよう電圧信号または転換後の電流信号を出力する出力モジュールと、を備え、前記スイッチングモジュールは前記転換モジュール及び前記出力モジュールに接続され、前記転換モジュールは前記スイッチングモジュール及び前記出力モジュールに接続される。本発明実施形態は、スイッチングモジュールによって電圧信号を選択することで、まず、電圧信号を出力し、電圧信号によってデータラインにおける寄生容量を速く充放電し、そして、電流信号を出力する。これによって、寄生容量が電流信号に対する影響が小さくなり、出力電流がより速くて安定状態になり、出力電流の非均一性が低減され、画素回路アレイを安定に駆動することに有利である。それとともに、電流駆動型回路は、TFTの閾値電圧、キャリア移動度及び温度等の要素の影響をよりよく補償できる。
【0013】
本発明実施形態に係るOLEDパネルは、基板、前記基板上に形成される画素回路アレイ、及び駆動装置を備える。前記画素回路アレイの入力端は前記駆動装置の出力端に接続される。即ち、画素回路アレイのデータラインは駆動装置の出力端に接続される。
【0014】
図3に示すように、本実施形態に係る駆動装置は、スイッチングモジュール301、転換モジュール302及び出力モジュール303を備える。スイッチングモジュール301の第一出力端が転換モジュール302の入力端に接続され、スイッチングモジュール301の第二出力端が出力モジュール303の入力端に接続され、転換モジュール302の出力端が出力モジュール303の入力端に接続される。その中に、本発明実施形態に用いられるトランジスタはいずれもTFT(薄膜電界効果トランジスタ)であってもよい。
【0015】
図4に示すように、前記駆動装置は、電圧発生モジュール304及びクロック信号発生モジュール305をさらに備えてもよい。クロック信号発生モジュール305の出力端がスイッチングモジュール301の第一の入力端に接続され、電圧発生モジュール304の出力端がスイッチングモジュール301の第二の入力端に接続される。
【0016】
図5Aは本発明実施形態に係る駆動装置の具体的な構造図を示す。本発明実施形態におけるスイッチングモジュール301はスイッチング回路であってもよい。スイッチングモジュール301は、受信したクロック信号によって電圧信号を選択して出力するものである。スイッチングモジュール301は、第一のスイッチングトランジスタ(以下、T1と略称する)及び第二のスイッチングトランジスタ(以下、T2と略称する)を備えてもよい。T1のゲート電極はT2のゲート電極に接続され、かつクロック信号発生モジュール305に接続される。T1のソース電極はT2のドレイン電極に接続され、かつ電圧発生モジュール304に接続される。T1のドレイン電極は転換モジュール302に接続される。T2のソース電極は出力モジュール303に接続される。即ち、出力モジュール303を介して画素回路アレイのデータラインに接続される。スイッチングモジュール301は、2つの入力端および2つの出力端を有し、その第一の入力端はT1のゲート電極をT2のゲート電極に接続する一端であり、第二の入力端はT1のソース電極をT2のドレイン電極に接続する一端であり、第一の出力端はT1のドレイン電極端であり、第二の出力端はT2のソース電極端である。それにおいて、本発明実施形態では、T1とT2は極性が相反しているTFTである。例えば、T1がP型TFTであり、T2がN型TFTであれば、T1とT2が相補型であり、T1及びT2の導通とカットオフは1つの制御信号だけで制御できる。或いは、T1とT2は同じ極性のTFTであってもよい。例えば、ともにP型TFTであり、またはともにN型TFTである。このとき、2つの制御信号でT1とT2をそれぞれ制御する必要がある。或いは、T1及びT2は、TFTではなく、TFTの代わりにトライオードを採用する。然し、電界効果トランジスタは電圧制御装置であり、トライオードは電流制御装置であるので、一般的に、電界効果トランジスタは效果がより優れる。或いは、スイッチングモジュール301は、スイッチング選択機能を有する他の回路であってもよい。T1がP型TFTであり、T2がN型TFTである場合、まず、クロック信号発生モジュール305は高レベル信号を出力する。これによって、T1がカットオフされ、T2が導通され、電圧発生モジュール304に生じるデータ電圧信号がT2及び出力モジュール303を介してデータラインまで到達する。データ電圧信号は、データラインにおける寄生容量を速く充放電できる。そして、クロック信号発生モジュール305に生じる信号が高レベルから低レベルになり、T2がカットオフされ、T1が導通される。このとき、電圧発生モジュール304に生じるデータ電圧信号は直接に出力モジュール303へ流れるのではなく、T1を介して転換モジュール302へ入る。
【0017】
転換モジュール302は、受信した電圧信号を電流信号に転換して出力するものである。転換モジュール302は、第一のトランジスタM1、第二のトランジスタM2、第三のトランジスタM3、第四のトランジスタM4、第五のトランジスタM5、第六のトランジスタM6、第七のトランジスタM7、第八のトランジスタM8、第九のトランジスタM9及び第十のトランジスタM10を備える。それにおいて、M1のゲート電極がスイッチングモジュール301におけるT1のドレイン電極に接続される。M1のドレイン電極がM3のドレイン電極、ゲート電極及びM4のゲート電極に接続される。M1のソース電極がM6のソース電極、M9のゲート電極、ドレイン電極及びM10のソース電極に接続され、かつ接地される。M2のゲート電極、ドレイン電極、M5のゲート電極、M4のドレイン電極及びM10のゲート電極が接続される。M2のソース電極がM9のソース電極、M5のソース電極及びM6のゲート電極に接続される。M3のソース電極がM4のソース電極、M7のソース電極及びM8のソース電極に接続され、一定の電位を有する第一の電源VDDまで接続される。本発明実施形態におけるVDDは、電源を提供する電源ライン出力端であってもよい。M5のドレイン電極は、M7のドレイン電極、ゲート電極及びM8のゲート電極に接続される。M6のドレイン電極はM8のドレイン電極に接続される。M10のドレイン電極がスイッチングモジュール301におけるT2のソース電極に接続され、かついずれも出力モジュール303まで接続される。即ち、いずれも出力モジュール303を介して画素回路アレイのデータラインまで接続される。本発明実施形態では、M1、M2、M5、M6及びM10は、いずれもN型TFTであり、M3、M4、M7、M8及びM9は、いずれもP型TFTである。M1〜M10は極性が可変であり(然し、M1、M2、M5、M6及びM10は極性は同じである必要があり、M3、M4、M7、M8及びM9も極性が同じである必要がある)。回路において、各部品の接続は、TFTの極性によって変更でき、当業者が従来技術及び本発明の思想によって変更できる。ここで、図面を参照して贅言しない。
【0018】
その中に、M1、M2、M3及びM4は、データ電圧信号からデータ電流信号への転換を実現するカスコードカレントミラー構造を構成する。この構造は、電圧転換機能を有する他の構造であってもよい。
【0019】
図5Bは本発明実施形態における転換モジュール302の具体的なブロック図である。前記転換モジュール302は、データ電圧入力ユニット30211、閾値電圧補償ユニット30221及びデータ電流出力ユニット30231を備える。データ電圧入力ユニット30211の入力端がスイッチングモジュール301の第一の出力端に接続され、データ電圧入力ユニット30211の出力端が閾値電圧補償ユニット30221の入力端に接続される。閾値電圧補償ユニット30221の出力端がデータ電流出力ユニット30231の入力端に接続され、データ電流出力ユニット30231の出力端が出力モジュール303の入力端に接続される。
【0020】
M1、M2、M3、M4及びM9は、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換するためのデータ電圧入力ユニット30211を構成する。データ電圧入力ユニット30211は、データ電圧をデータ電流に転換できる他の構造であってもよい。M5、M6、M7及びM8は、W/L比が異なるTFTを設計することでTFT閾値電圧を補償する閾値電圧補償ユニット30221を構成する。即ち、閾値電圧補償ユニット30221は、トランジスタの閾値電圧を補償するものである。この構造は、TFTの閾値電圧を補償できる他の構造であってもよい。M10は、転換後のデータ電流信号を出力し、出力モジュール303を介して画素回路アレイに接続されて画素回路アレイにデータ電流信号を入力するデータ電流出力ユニット30231を構成する。それにおいて、データ電圧入力ユニット30211は、第一のデータ電圧入力ユニットと称してもよい。
【0021】
スイッチングモジュール301におけるT1が導通され、T2がカットオフされるとき、データ電圧信号VDataは、M1のゲート電極を介して転換モジュール302に入る。M3はゲート電極がドレイン電極に接続され、導通されてから常に飽和領域で動作する。それとともに、M3及びM4は、ソース電極電圧とゲート電極電圧がそれぞれ同じである。図5Aに示すように、M1は電流がM3と同じであり、M2は電流がM4と同じである。TFT飽和領域の電流演算公式から、以下の式が得られる。
【数1】
【数2】
【数3】
それにおいて、W、L、COx、
及びVThは、それぞれTFTのチャネル長さ、チャネル幅、絶縁層容量、キャリア移動度及び閾値電圧である。VAは図5AにおけるM5のソース電極の電圧である。Voutは図5AにおけるM2のドレイン電極の電圧である。
【0022】
TFTを設計して、(W/L)M2*(W/L)M4 =4(W/L)M1*(W/L)M3にして、以下の式が得られる。
【数4】
それとともに、M5及びM6のW/L比を同じ、即ち、(W/L)M5=(W/L)M6のようにすることができ、M7とM8がカスコード接続されるので、M7とM8を流れる電流が同じであり、即ち、
。これで以下の式が得られる。
【数5】
【数6】
【数7】
従って、
【数8】
これによって、M10から出力するデータ電流は、
【数9】
これで分かるように、M10から出力するデータ電流は、駆動装置におけるTFTの閾値電圧に関連せず、TFTの閾値電圧のドリフトは駆動装置の出力電流を影響しない。これによって、TFT閾値電圧が補償される。
【0023】
転換モジュール302によって、データ電圧信号がデータ電流信号に転換される。これによって、電流駆動型画素回路アレイを電圧駆動チップで駆動することができるようになる。電流駆動型画素回路アレイは、高安定性及び高精度のメリットを維持するとともに、対応するソース電極駆動ICが欠如する技術的難問が解決された。転換モジュール302はTFTの閾値電圧を補償できるので、データ電流の安定な出力が実現される。
【0024】
クロック信号発生モジュール305は、前の段階が主にコンスタントデータ電圧信号によって画素回路アレイを駆動し、後の段階がコンスタントデータ電流信号によって画素回路アレイを駆動するように制御する。通常駆動方式と比べて、OLED発光段階では、両者の駆動モードの效果が同じであるが、駆動段階では、本発明実施形態に係る駆動装置は、駆動電流を速く安定させられ、画素回路アレイを駆動する效果がより優れる。
【0025】
出力モジュール303は、画素回路アレイを駆動するよう電圧信号または転換後の電流信号を出力するものである。具体的には、出力モジュール303は、データラインの入力端に接続される導線であってもよい。データラインの出力端が画素回路アレイに接続される。
【0026】
電圧発生モジュール304は、データ電圧信号を生じるものである。
クロック信号発生モジュール305はクロック信号を生じるものである。特に、クロック信号発生モジュール305は、常に変化しているクロック信号を生じられる。例えば、本発明実施形態におけるクロック信号発生モジュール305は、まず、第一のレベル信号、本発明実施形態では、高レベル信号を生じ、そして、第二のレベル信号、本発明実施形態では、低レベル信号を生じる。クロック信号発生モジュール305が生じる信号は、駆動装置におけるTFTの極性によって変更できる。
【0027】
図6Aは、本発明実施形態において転換モジュール302が他の方式で実現するときの駆動装置の詳細構造図である。
転換モジュール302は、受信した電圧信号を電流信号に転換する。転換モジュール302は、第一の増幅器A1、第二の増幅器A2、第一の抵抗R1、第二の抵抗R2、第三の抵抗R3、第四の抵抗R4及び第五の抵抗R5を備える。それにおいて、R3の一端がスイッチングモジュール301におけるT1のドレイン電極に接続され、R3の他端がR5の一端に接続してA1の第一の入力端(即ち、図6AにおけるD端)まで接続される。R1は、一端が接地され、他端がR2の一端に接続してA1の第二の入力端(即ち、図6AにおけるC端)まで接続される。R2の他端がR4の一端に接続してA1の出力端(即ち、図6AにおけるA端)まで接続される。R4の他端がA2の第一の入力端(即ち、図6AにおけるVout端)に接続される。R5の他端がA2の出力端(即ち、図6AにおけるB端)に接続される。A2の第二の入力端(即ち、図6AにおけるE端)がA2の出力端に接続される。Vout端が出力モジュール303に接続される。それにおいて、A1及びA2は、カスコード型演算増幅器であり、4つのTFT(M11、M12、M13及びM14)からなり、差分回路に類似し、ゼロドリフトを抑制できる。図6Bはそれらの原理を示す図である。本発明実施形態では、R1、R2、R3、R4及びR5は抵抗値がいずれも同じである。
【0028】
図6Cは、本発明実施形態に係る他の転換モジュール302を示す具体的なブロック図である。前記転換モジュール302は、データ電圧入力ユニット30212、及びネガティブ・フィードバックユニット30222を備える。その中では、A1、R1、R2、R3及びR4は、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換するデータ電圧入力ユニット30212を構成する。データ電圧入力ユニット30212は、電圧転換機能を有する他の構造ユニットであってもよい。A2及びR5は、トランジスタの閾値電圧を補償するネガティブ・フィードバックユニット30222を構成する。ネガティブ・フィードバック回路によって、ゲインの不変性を効果的に向上でき、非直線ひずみが減少され、フィードバック・ループ内のノイズが抑制され、帯域が拡大される。ネガティブ・フィードバックユニット30222は、ネガティブ・フィードバック效果を有する他の構造ユニットであってもよい。データ電圧入力ユニット30212の入力端がスイッチングモジュール301の第一の出力端に接続され、データ電圧入力ユニット30212の出力端がネガティブ・フィードバックユニット30222の入力端及び出力モジュール303の入力端に接続され、ネガティブ・フィードバックユニット30222の出力端がデータ電圧入力ユニット30212の入力端に接続される。その中では、データ電圧入力ユニット30212は、第二のデータ電圧入力ユニットと称してもよい。
【0029】
スイッチングモジュール301において、T1が導通され、T2がカットオフされるとき、データ電圧信号はR3を介して転換モジュール302に入る。電圧発生モジュール304に生じるデータ電圧信号VDAtAはR3を介してA1の第一の入力端に印加される。演算増幅の原理から分かるように、図6Aにおいて、C端の電圧及びD端の電圧は下式を満たす。
【数10】
同様の理由で、
【数11】
電流の保存則により、
【数12】
【数13】
R1=R2=R3=R4=R5=Rので、
【数14】
【数15】
従って、
【数16】
これによって、データ電圧信号がデータ電流信号に転換される。式(16)から分かるように、出力されたデータ電流信号はTFTの閾値電圧に関連しないので、TFT閾値電圧が補償された。
【0030】
以下、具体的なフローによって駆動画素回路アレイの方法を説明する。
図7に示すように、以下は、本発明実施形態におけるOLEDパネル駆動の主な方法のフローである。
ステップ701、クロック信号発生モジュール305がスイッチングモジュール301に第一のレベル信号を入力する。本発明実施形態における第一のレベル信号は高レベル信号である。
ステップ702、出力モジュール303は、受信したデータ電圧信号を画素回路アレイに送信する。図6を組み合わせて見ると、スイッチングモジュール301においてT1がカットオフされ、T2が導通され、スイッチングモジュール301は、受信したデータ電圧信号を出力モジュール303に送信し、そして、出力モジュール303は、受信したデータ電圧信号を画素回路アレイに送信する。
ステップ703、クロック信号発生モジュール305はスイッチングモジュール301に第二のレベル信号を入力する。本発明実施形態において、第二のレベル信号が低レベル信号である。
ステップ704、転換モジュール302は、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換する。図6と組み合わせて見ると、スイッチングモジュール301においてT2がカットオフされ、T1が導通され、スイッチングモジュール301は、受信したデータ電圧信号を転換モジュール302に送信し、そして、転換モジュール302は、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換する。
ステップ705、出力モジュール303は、OLEDを駆動するように前記データ電流信号を画素回路アレイに送信する。転換モジュール302は、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換した後、得られたデータ電流信号を出力モジュール303に送信し、そして、出力モジュール303は前記データ電流信号を画素回路アレイに送信して、OLEDを駆動する。
【0031】
以下は、図8を参照して本発明実施形態におけるOLEDパネル駆動の詳細方法を説明する。
ステップ801、クロック信号発生モジュール305はスイッチングモジュール301に高レベル信号を入力する。ここで、本発明実施形態は図6を組み合わせて詳細に説明する。
ステップ802、スイッチングモジュール301におけるT2は、受信したデータ電圧信号を出力モジュール303に送信する。このとき、スイッチングモジュール301におけるT1がカットオフされる。
ステップ803、出力モジュール303は、受信したデータ電圧信号を画素回路アレイに送信する。
ステップ804、クロック信号発生モジュール305に生じる入力信号は高レベルから低レベルになる。
ステップ805、スイッチングモジュール301におけるT1は、受信したデータ電圧信号を転換モジュール302に送信する。このとき、スイッチングモジュール301におけるT2がカットオフされる。
ステップ806、転換モジュール302は、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換する。
ステップ807、転換モジュール302は、転換されたデータ電流信号を出力モジュール303に送信する。
ステップ808、出力モジュール303は、前記データ電流信号を画素回路アレイに送信する。
【0032】
本発明実施形態に係る駆動装置は、受信したクロック信号によって電圧信号を選択するスイッチングモジュール301と、受信した電圧信号を電流信号に転換する転換モジュール302と、画素回路アレイを駆動するように電圧信号または転換後の電流信号を出力する出力モジュール303と、を備え、前記スイッチングモジュール301が前記転換モジュール302及び前記出力モジュール303に接続され、前記転換モジュール302が前記スイッチングモジュール301及び前記出力モジュール303に接続される。本発明実施形態は、スイッチングモジュール301によって電圧信号を選択し、まず電圧信号を出力し、電圧信号を介してデータラインにおける寄生容量を快速に充放電し、そして、電流信号を出力する。これによって、寄生容量が電流信号に対する影響が低減され、出力電流を安定にすることがより速くなり、画素回路アレイを安定に駆動することに有利である。それとともに、電流駆動型回路は、TFTの閾値電圧、キャリア移動度及び温度等の要素の影響をよりよく補償でき、回路の安定性が向上された。
【0033】
本発明実施形態は、スイッチングモジュール301を制御することで、まずデータ電圧信号を出力し、データラインの寄生容量を快速に充放電し、データラインの電位を短時間内に予定値に接近させるとともに、寄生容量が電流信号に与える影響を低減させる。そして、スイッチングモジュール301の制御によって、データ電圧信号は転換モジュール302を介してデータ電圧信号に対応するデータ電流信号に転換され、データ電流信号で画素回路アレイを直接に駆動し、電流駆動型画素回路アレイの駆動速度が速くなる。本発明実施形態は高精度、安定性が高いメリットを有する。本発明実施形態において、データ電圧信号は、従来のTFT-LCD(薄膜電界効果トランジスタ−液晶ディスプレイ)のデータ電圧発生IC(集積回路)から得られるので、従来の電流駆動型画素回路アレイに専用の駆動ICが欠如する難問が解決された。
【0034】
本発明を修正する、または一部の技術的特徴を均等的に変更することができると当業者が理解するべきである。この修正や変更によって技術案の内容が本発明主旨と範囲から逸脱するようにならない。
【符号の説明】
【0035】
301 スイッチングモジュール
302 転換モジュール
30211 データ電圧入力ユニット
30221 しきい値電圧保証ユニット
30222 ネガティブ・フィードバックユニット
30231 データ電流出力ユニット
303 出力モジュール
304 電圧発生モジュール
305 クロック発生モジュール
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動装置、OLEDパネル及びOLEDパネルの駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
OLED(Organic Light−Emitting Diode、有機発光ダイオード)を用いるディスプレイは、新進のフラットパネルディスプレイであり、製造が簡単で、コストが低く、反応の速度が速く、カラー表示及び大きいスクリーンの表示を実現しやすく、ワット損が低く、集積回路駆動装置とよくマッチでき、発光の輝度が高くて、作業温度の範囲が広く、体積が軽薄であり、フレキシブル表示を容易に実現できるなどのメリットを有するので、応用の見通しが広い。
【0003】
OLEDは、駆動方式によって、パッシブ・マトリクス駆動(Passive Matrix Organic Light Emitting Display、PMOLED)及びアクティブ・マトリックス駆動(Active Matrix Organic Light Emitting Display、AMOLED)がある。パッシブ・マトリクス駆動は、製造が簡単で、コストが低いが、クロストークがあり、ワット損が高くて、寿命が低い等の欠点があるので、高い解像度及び大きいサイズの表示の要求を満たせない。これに対して、アクティブ・マトリックス駆動は、パネルに薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)を設けることで、画素ユニットを1つのフレームの時間内にずっと発光させるので、駆動電流が小さくなり、ワット損が低くなり、寿命が長くなり、解像度が高くてグレースケールが複数ある大きいサイズの表示を実現できる。
【0004】
ところが、TFTに閾値電圧がある。この閾値電圧のドリフトによってOLEDの輝度が不均一になる。この問題を解決するため、様々な画素補償回路が提案され、これらの画素補償回路は、その駆動信号によって電圧駆動型画素回路アレイ(Voltage Programmed Pixel Circuit、VPPC)及び電流駆動型画素回路アレイ(Current Programmed Pixel Circuit、CPPC)に分ける。その中では、CPPCは、TFTの閾値電圧、キャリア移動度及び温度の影響をよく補償することができる。それに、OLEDは電流型装置であり、発光輝度がOLEDを流れる電流と正比例をなすので、電流駆動でOLEDの輝度をより精確に制御できる。
【0005】
図1は従来技術に係る電流ミラー型電流駆動画素ユニットの構造を示し、図2は図1に示す回路の制御シーケンス図である。A2とA4を交互に導通させ、A1でOLEDを駆動する。この構造によって、画素回路アレイにおいて、素子のパラメータ及び温度等による出力電流の変化がよく補償されるが、スイッチングトランジスタA2とA4に生じる寄生容量及び信号ラインとの間に交差の容量があることが重要な問題になる。電流駆動型回路は、この交差の電気容量によって、グレースケールが低くて電流が小さい場合に、電流が安定になる時間が長くなる。これによって、大面積、高解像度のディスプレイにおいて、電流駆動型画素ユニットが応用されることが抑制される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明実施形態は、駆動装置、OLEDパネル及びOLEDパネルの駆動方法を提供し、安定で速いデータ電流を提供することで、電流駆動型画素回路の駆動及びTFTの閾値電圧に対する補償を図る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
駆動装置は、受信したクロック信号によって電圧信号を選択するスイッチングモジュールと、受信した電圧信号を電流信号に転換する転換モジュールと、画素回路アレイを駆動するように電圧信号または転換後の電流信号を出力する出力モジュールと、を備え、
前記スイッチングモジュールの出力端は前記転換モジュールの入力端及び前記出力モジュールの入力端に接続され、前記転換モジュールの出力端は前記出力モジュールの入力端に接続される。
【0008】
OLEDパネルは、基板及び前記基板上に形成される画素回路アレイとを備え、前記駆動装置もさらに備える。
【0009】
OLEDパネルの駆動方法は、
クロック信号発生モジュールはスイッチングモジュールに第一のレベル信号を入力する工程と、
出力モジュールは、受信したデータ電圧信号を画素回路アレイに送信する工程と、
クロック信号発生モジュールはスイッチングモジュールに第二のレベル信号を入力する工程と、
転換モジュールは、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換する工程と、
出力モジュールはOLEDを駆動するように前記データ電流信号を画素回路アレイに送信する工程と、を備える。
【0010】
本発明実施形態に係る駆動装置は、受信したクロック信号によって電圧信号を選択するスイッチングモジュールと、受信した電圧信号を電流信号に転換する転換モジュールと、画素回路アレイを駆動するように電圧信号または転換後の電流信号を出力する出力モジュールと、を備え、前記スイッチングモジュールは前記転換モジュール及び前記出力モジュールに接続され、前記転換モジュールは前記スイッチングモジュール及び前記出力モジュールに接続される。本発明実施形態は、スイッチングモジュールで電圧信号を選択し、まず電圧信号を出力し、電圧信号でデータラインにおける寄生容量を快速に充放電し、そして、電流信号を出力する。これによって、寄生容量が電流信号に与える影響が低下され、出力電流を安定にすることがより速くなり、画素回路アレイを安定に駆動することに有利である。それとともに、電流駆動型回路は、TFTの閾値電圧、キャリア移動度及び温度等の要素からの影響をよりよく補償できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来技術に係る駆動画素ユニットの概略図である。
【図2】図1に示す駆動画素ユニットの制御シーケンス図である。
【図3】本発明実施形態に係る駆動装置の概略ブロック図である。
【図4】本発明実施形態に係る駆動装置の詳細ブロック図である。
【図5A】本発明実施形態に係る駆動装置の具体的な構造を示す図である。
【図5B】本発明実施形態に係る転換モジュールの詳細ブロック図及び転換モジュールと他のモジュールとの接続図である。
【図6A】本発明実施形態において転換モジュールが他の方式で実現されるときの駆動装置の詳細の構造を示す図である。
【図6B】本発明実施形態に係る演算増幅器の原理を示す図である。
【図6C】本発明実施形態において転換モジュールの他の詳細のブロック図及び転換モジュールと他のモジュールとの接続図である。
【図7】本発明実施形態に係るOLEDパネル駆動方法の概略フローチャートである。
【図8】本発明実施形態に係るOLEDパネル駆動方法の詳細フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明実施形態に係る駆動装置は、受信したクロック信号によって電圧信号を選択するスイッチングモジュールと、受信した電圧信号を電流信号に転換する転換モジュールと、画素回路アレイを駆動するよう電圧信号または転換後の電流信号を出力する出力モジュールと、を備え、前記スイッチングモジュールは前記転換モジュール及び前記出力モジュールに接続され、前記転換モジュールは前記スイッチングモジュール及び前記出力モジュールに接続される。本発明実施形態は、スイッチングモジュールによって電圧信号を選択することで、まず、電圧信号を出力し、電圧信号によってデータラインにおける寄生容量を速く充放電し、そして、電流信号を出力する。これによって、寄生容量が電流信号に対する影響が小さくなり、出力電流がより速くて安定状態になり、出力電流の非均一性が低減され、画素回路アレイを安定に駆動することに有利である。それとともに、電流駆動型回路は、TFTの閾値電圧、キャリア移動度及び温度等の要素の影響をよりよく補償できる。
【0013】
本発明実施形態に係るOLEDパネルは、基板、前記基板上に形成される画素回路アレイ、及び駆動装置を備える。前記画素回路アレイの入力端は前記駆動装置の出力端に接続される。即ち、画素回路アレイのデータラインは駆動装置の出力端に接続される。
【0014】
図3に示すように、本実施形態に係る駆動装置は、スイッチングモジュール301、転換モジュール302及び出力モジュール303を備える。スイッチングモジュール301の第一出力端が転換モジュール302の入力端に接続され、スイッチングモジュール301の第二出力端が出力モジュール303の入力端に接続され、転換モジュール302の出力端が出力モジュール303の入力端に接続される。その中に、本発明実施形態に用いられるトランジスタはいずれもTFT(薄膜電界効果トランジスタ)であってもよい。
【0015】
図4に示すように、前記駆動装置は、電圧発生モジュール304及びクロック信号発生モジュール305をさらに備えてもよい。クロック信号発生モジュール305の出力端がスイッチングモジュール301の第一の入力端に接続され、電圧発生モジュール304の出力端がスイッチングモジュール301の第二の入力端に接続される。
【0016】
図5Aは本発明実施形態に係る駆動装置の具体的な構造図を示す。本発明実施形態におけるスイッチングモジュール301はスイッチング回路であってもよい。スイッチングモジュール301は、受信したクロック信号によって電圧信号を選択して出力するものである。スイッチングモジュール301は、第一のスイッチングトランジスタ(以下、T1と略称する)及び第二のスイッチングトランジスタ(以下、T2と略称する)を備えてもよい。T1のゲート電極はT2のゲート電極に接続され、かつクロック信号発生モジュール305に接続される。T1のソース電極はT2のドレイン電極に接続され、かつ電圧発生モジュール304に接続される。T1のドレイン電極は転換モジュール302に接続される。T2のソース電極は出力モジュール303に接続される。即ち、出力モジュール303を介して画素回路アレイのデータラインに接続される。スイッチングモジュール301は、2つの入力端および2つの出力端を有し、その第一の入力端はT1のゲート電極をT2のゲート電極に接続する一端であり、第二の入力端はT1のソース電極をT2のドレイン電極に接続する一端であり、第一の出力端はT1のドレイン電極端であり、第二の出力端はT2のソース電極端である。それにおいて、本発明実施形態では、T1とT2は極性が相反しているTFTである。例えば、T1がP型TFTであり、T2がN型TFTであれば、T1とT2が相補型であり、T1及びT2の導通とカットオフは1つの制御信号だけで制御できる。或いは、T1とT2は同じ極性のTFTであってもよい。例えば、ともにP型TFTであり、またはともにN型TFTである。このとき、2つの制御信号でT1とT2をそれぞれ制御する必要がある。或いは、T1及びT2は、TFTではなく、TFTの代わりにトライオードを採用する。然し、電界効果トランジスタは電圧制御装置であり、トライオードは電流制御装置であるので、一般的に、電界効果トランジスタは效果がより優れる。或いは、スイッチングモジュール301は、スイッチング選択機能を有する他の回路であってもよい。T1がP型TFTであり、T2がN型TFTである場合、まず、クロック信号発生モジュール305は高レベル信号を出力する。これによって、T1がカットオフされ、T2が導通され、電圧発生モジュール304に生じるデータ電圧信号がT2及び出力モジュール303を介してデータラインまで到達する。データ電圧信号は、データラインにおける寄生容量を速く充放電できる。そして、クロック信号発生モジュール305に生じる信号が高レベルから低レベルになり、T2がカットオフされ、T1が導通される。このとき、電圧発生モジュール304に生じるデータ電圧信号は直接に出力モジュール303へ流れるのではなく、T1を介して転換モジュール302へ入る。
【0017】
転換モジュール302は、受信した電圧信号を電流信号に転換して出力するものである。転換モジュール302は、第一のトランジスタM1、第二のトランジスタM2、第三のトランジスタM3、第四のトランジスタM4、第五のトランジスタM5、第六のトランジスタM6、第七のトランジスタM7、第八のトランジスタM8、第九のトランジスタM9及び第十のトランジスタM10を備える。それにおいて、M1のゲート電極がスイッチングモジュール301におけるT1のドレイン電極に接続される。M1のドレイン電極がM3のドレイン電極、ゲート電極及びM4のゲート電極に接続される。M1のソース電極がM6のソース電極、M9のゲート電極、ドレイン電極及びM10のソース電極に接続され、かつ接地される。M2のゲート電極、ドレイン電極、M5のゲート電極、M4のドレイン電極及びM10のゲート電極が接続される。M2のソース電極がM9のソース電極、M5のソース電極及びM6のゲート電極に接続される。M3のソース電極がM4のソース電極、M7のソース電極及びM8のソース電極に接続され、一定の電位を有する第一の電源VDDまで接続される。本発明実施形態におけるVDDは、電源を提供する電源ライン出力端であってもよい。M5のドレイン電極は、M7のドレイン電極、ゲート電極及びM8のゲート電極に接続される。M6のドレイン電極はM8のドレイン電極に接続される。M10のドレイン電極がスイッチングモジュール301におけるT2のソース電極に接続され、かついずれも出力モジュール303まで接続される。即ち、いずれも出力モジュール303を介して画素回路アレイのデータラインまで接続される。本発明実施形態では、M1、M2、M5、M6及びM10は、いずれもN型TFTであり、M3、M4、M7、M8及びM9は、いずれもP型TFTである。M1〜M10は極性が可変であり(然し、M1、M2、M5、M6及びM10は極性は同じである必要があり、M3、M4、M7、M8及びM9も極性が同じである必要がある)。回路において、各部品の接続は、TFTの極性によって変更でき、当業者が従来技術及び本発明の思想によって変更できる。ここで、図面を参照して贅言しない。
【0018】
その中に、M1、M2、M3及びM4は、データ電圧信号からデータ電流信号への転換を実現するカスコードカレントミラー構造を構成する。この構造は、電圧転換機能を有する他の構造であってもよい。
【0019】
図5Bは本発明実施形態における転換モジュール302の具体的なブロック図である。前記転換モジュール302は、データ電圧入力ユニット30211、閾値電圧補償ユニット30221及びデータ電流出力ユニット30231を備える。データ電圧入力ユニット30211の入力端がスイッチングモジュール301の第一の出力端に接続され、データ電圧入力ユニット30211の出力端が閾値電圧補償ユニット30221の入力端に接続される。閾値電圧補償ユニット30221の出力端がデータ電流出力ユニット30231の入力端に接続され、データ電流出力ユニット30231の出力端が出力モジュール303の入力端に接続される。
【0020】
M1、M2、M3、M4及びM9は、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換するためのデータ電圧入力ユニット30211を構成する。データ電圧入力ユニット30211は、データ電圧をデータ電流に転換できる他の構造であってもよい。M5、M6、M7及びM8は、W/L比が異なるTFTを設計することでTFT閾値電圧を補償する閾値電圧補償ユニット30221を構成する。即ち、閾値電圧補償ユニット30221は、トランジスタの閾値電圧を補償するものである。この構造は、TFTの閾値電圧を補償できる他の構造であってもよい。M10は、転換後のデータ電流信号を出力し、出力モジュール303を介して画素回路アレイに接続されて画素回路アレイにデータ電流信号を入力するデータ電流出力ユニット30231を構成する。それにおいて、データ電圧入力ユニット30211は、第一のデータ電圧入力ユニットと称してもよい。
【0021】
スイッチングモジュール301におけるT1が導通され、T2がカットオフされるとき、データ電圧信号VDataは、M1のゲート電極を介して転換モジュール302に入る。M3はゲート電極がドレイン電極に接続され、導通されてから常に飽和領域で動作する。それとともに、M3及びM4は、ソース電極電圧とゲート電極電圧がそれぞれ同じである。図5Aに示すように、M1は電流がM3と同じであり、M2は電流がM4と同じである。TFT飽和領域の電流演算公式から、以下の式が得られる。
【数1】
【数2】
【数3】
それにおいて、W、L、COx、
及びVThは、それぞれTFTのチャネル長さ、チャネル幅、絶縁層容量、キャリア移動度及び閾値電圧である。VAは図5AにおけるM5のソース電極の電圧である。Voutは図5AにおけるM2のドレイン電極の電圧である。
【0022】
TFTを設計して、(W/L)M2*(W/L)M4 =4(W/L)M1*(W/L)M3にして、以下の式が得られる。
【数4】
それとともに、M5及びM6のW/L比を同じ、即ち、(W/L)M5=(W/L)M6のようにすることができ、M7とM8がカスコード接続されるので、M7とM8を流れる電流が同じであり、即ち、
。これで以下の式が得られる。
【数5】
【数6】
【数7】
従って、
【数8】
これによって、M10から出力するデータ電流は、
【数9】
これで分かるように、M10から出力するデータ電流は、駆動装置におけるTFTの閾値電圧に関連せず、TFTの閾値電圧のドリフトは駆動装置の出力電流を影響しない。これによって、TFT閾値電圧が補償される。
【0023】
転換モジュール302によって、データ電圧信号がデータ電流信号に転換される。これによって、電流駆動型画素回路アレイを電圧駆動チップで駆動することができるようになる。電流駆動型画素回路アレイは、高安定性及び高精度のメリットを維持するとともに、対応するソース電極駆動ICが欠如する技術的難問が解決された。転換モジュール302はTFTの閾値電圧を補償できるので、データ電流の安定な出力が実現される。
【0024】
クロック信号発生モジュール305は、前の段階が主にコンスタントデータ電圧信号によって画素回路アレイを駆動し、後の段階がコンスタントデータ電流信号によって画素回路アレイを駆動するように制御する。通常駆動方式と比べて、OLED発光段階では、両者の駆動モードの效果が同じであるが、駆動段階では、本発明実施形態に係る駆動装置は、駆動電流を速く安定させられ、画素回路アレイを駆動する效果がより優れる。
【0025】
出力モジュール303は、画素回路アレイを駆動するよう電圧信号または転換後の電流信号を出力するものである。具体的には、出力モジュール303は、データラインの入力端に接続される導線であってもよい。データラインの出力端が画素回路アレイに接続される。
【0026】
電圧発生モジュール304は、データ電圧信号を生じるものである。
クロック信号発生モジュール305はクロック信号を生じるものである。特に、クロック信号発生モジュール305は、常に変化しているクロック信号を生じられる。例えば、本発明実施形態におけるクロック信号発生モジュール305は、まず、第一のレベル信号、本発明実施形態では、高レベル信号を生じ、そして、第二のレベル信号、本発明実施形態では、低レベル信号を生じる。クロック信号発生モジュール305が生じる信号は、駆動装置におけるTFTの極性によって変更できる。
【0027】
図6Aは、本発明実施形態において転換モジュール302が他の方式で実現するときの駆動装置の詳細構造図である。
転換モジュール302は、受信した電圧信号を電流信号に転換する。転換モジュール302は、第一の増幅器A1、第二の増幅器A2、第一の抵抗R1、第二の抵抗R2、第三の抵抗R3、第四の抵抗R4及び第五の抵抗R5を備える。それにおいて、R3の一端がスイッチングモジュール301におけるT1のドレイン電極に接続され、R3の他端がR5の一端に接続してA1の第一の入力端(即ち、図6AにおけるD端)まで接続される。R1は、一端が接地され、他端がR2の一端に接続してA1の第二の入力端(即ち、図6AにおけるC端)まで接続される。R2の他端がR4の一端に接続してA1の出力端(即ち、図6AにおけるA端)まで接続される。R4の他端がA2の第一の入力端(即ち、図6AにおけるVout端)に接続される。R5の他端がA2の出力端(即ち、図6AにおけるB端)に接続される。A2の第二の入力端(即ち、図6AにおけるE端)がA2の出力端に接続される。Vout端が出力モジュール303に接続される。それにおいて、A1及びA2は、カスコード型演算増幅器であり、4つのTFT(M11、M12、M13及びM14)からなり、差分回路に類似し、ゼロドリフトを抑制できる。図6Bはそれらの原理を示す図である。本発明実施形態では、R1、R2、R3、R4及びR5は抵抗値がいずれも同じである。
【0028】
図6Cは、本発明実施形態に係る他の転換モジュール302を示す具体的なブロック図である。前記転換モジュール302は、データ電圧入力ユニット30212、及びネガティブ・フィードバックユニット30222を備える。その中では、A1、R1、R2、R3及びR4は、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換するデータ電圧入力ユニット30212を構成する。データ電圧入力ユニット30212は、電圧転換機能を有する他の構造ユニットであってもよい。A2及びR5は、トランジスタの閾値電圧を補償するネガティブ・フィードバックユニット30222を構成する。ネガティブ・フィードバック回路によって、ゲインの不変性を効果的に向上でき、非直線ひずみが減少され、フィードバック・ループ内のノイズが抑制され、帯域が拡大される。ネガティブ・フィードバックユニット30222は、ネガティブ・フィードバック效果を有する他の構造ユニットであってもよい。データ電圧入力ユニット30212の入力端がスイッチングモジュール301の第一の出力端に接続され、データ電圧入力ユニット30212の出力端がネガティブ・フィードバックユニット30222の入力端及び出力モジュール303の入力端に接続され、ネガティブ・フィードバックユニット30222の出力端がデータ電圧入力ユニット30212の入力端に接続される。その中では、データ電圧入力ユニット30212は、第二のデータ電圧入力ユニットと称してもよい。
【0029】
スイッチングモジュール301において、T1が導通され、T2がカットオフされるとき、データ電圧信号はR3を介して転換モジュール302に入る。電圧発生モジュール304に生じるデータ電圧信号VDAtAはR3を介してA1の第一の入力端に印加される。演算増幅の原理から分かるように、図6Aにおいて、C端の電圧及びD端の電圧は下式を満たす。
【数10】
同様の理由で、
【数11】
電流の保存則により、
【数12】
【数13】
R1=R2=R3=R4=R5=Rので、
【数14】
【数15】
従って、
【数16】
これによって、データ電圧信号がデータ電流信号に転換される。式(16)から分かるように、出力されたデータ電流信号はTFTの閾値電圧に関連しないので、TFT閾値電圧が補償された。
【0030】
以下、具体的なフローによって駆動画素回路アレイの方法を説明する。
図7に示すように、以下は、本発明実施形態におけるOLEDパネル駆動の主な方法のフローである。
ステップ701、クロック信号発生モジュール305がスイッチングモジュール301に第一のレベル信号を入力する。本発明実施形態における第一のレベル信号は高レベル信号である。
ステップ702、出力モジュール303は、受信したデータ電圧信号を画素回路アレイに送信する。図6を組み合わせて見ると、スイッチングモジュール301においてT1がカットオフされ、T2が導通され、スイッチングモジュール301は、受信したデータ電圧信号を出力モジュール303に送信し、そして、出力モジュール303は、受信したデータ電圧信号を画素回路アレイに送信する。
ステップ703、クロック信号発生モジュール305はスイッチングモジュール301に第二のレベル信号を入力する。本発明実施形態において、第二のレベル信号が低レベル信号である。
ステップ704、転換モジュール302は、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換する。図6と組み合わせて見ると、スイッチングモジュール301においてT2がカットオフされ、T1が導通され、スイッチングモジュール301は、受信したデータ電圧信号を転換モジュール302に送信し、そして、転換モジュール302は、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換する。
ステップ705、出力モジュール303は、OLEDを駆動するように前記データ電流信号を画素回路アレイに送信する。転換モジュール302は、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換した後、得られたデータ電流信号を出力モジュール303に送信し、そして、出力モジュール303は前記データ電流信号を画素回路アレイに送信して、OLEDを駆動する。
【0031】
以下は、図8を参照して本発明実施形態におけるOLEDパネル駆動の詳細方法を説明する。
ステップ801、クロック信号発生モジュール305はスイッチングモジュール301に高レベル信号を入力する。ここで、本発明実施形態は図6を組み合わせて詳細に説明する。
ステップ802、スイッチングモジュール301におけるT2は、受信したデータ電圧信号を出力モジュール303に送信する。このとき、スイッチングモジュール301におけるT1がカットオフされる。
ステップ803、出力モジュール303は、受信したデータ電圧信号を画素回路アレイに送信する。
ステップ804、クロック信号発生モジュール305に生じる入力信号は高レベルから低レベルになる。
ステップ805、スイッチングモジュール301におけるT1は、受信したデータ電圧信号を転換モジュール302に送信する。このとき、スイッチングモジュール301におけるT2がカットオフされる。
ステップ806、転換モジュール302は、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換する。
ステップ807、転換モジュール302は、転換されたデータ電流信号を出力モジュール303に送信する。
ステップ808、出力モジュール303は、前記データ電流信号を画素回路アレイに送信する。
【0032】
本発明実施形態に係る駆動装置は、受信したクロック信号によって電圧信号を選択するスイッチングモジュール301と、受信した電圧信号を電流信号に転換する転換モジュール302と、画素回路アレイを駆動するように電圧信号または転換後の電流信号を出力する出力モジュール303と、を備え、前記スイッチングモジュール301が前記転換モジュール302及び前記出力モジュール303に接続され、前記転換モジュール302が前記スイッチングモジュール301及び前記出力モジュール303に接続される。本発明実施形態は、スイッチングモジュール301によって電圧信号を選択し、まず電圧信号を出力し、電圧信号を介してデータラインにおける寄生容量を快速に充放電し、そして、電流信号を出力する。これによって、寄生容量が電流信号に対する影響が低減され、出力電流を安定にすることがより速くなり、画素回路アレイを安定に駆動することに有利である。それとともに、電流駆動型回路は、TFTの閾値電圧、キャリア移動度及び温度等の要素の影響をよりよく補償でき、回路の安定性が向上された。
【0033】
本発明実施形態は、スイッチングモジュール301を制御することで、まずデータ電圧信号を出力し、データラインの寄生容量を快速に充放電し、データラインの電位を短時間内に予定値に接近させるとともに、寄生容量が電流信号に与える影響を低減させる。そして、スイッチングモジュール301の制御によって、データ電圧信号は転換モジュール302を介してデータ電圧信号に対応するデータ電流信号に転換され、データ電流信号で画素回路アレイを直接に駆動し、電流駆動型画素回路アレイの駆動速度が速くなる。本発明実施形態は高精度、安定性が高いメリットを有する。本発明実施形態において、データ電圧信号は、従来のTFT-LCD(薄膜電界効果トランジスタ−液晶ディスプレイ)のデータ電圧発生IC(集積回路)から得られるので、従来の電流駆動型画素回路アレイに専用の駆動ICが欠如する難問が解決された。
【0034】
本発明を修正する、または一部の技術的特徴を均等的に変更することができると当業者が理解するべきである。この修正や変更によって技術案の内容が本発明主旨と範囲から逸脱するようにならない。
【符号の説明】
【0035】
301 スイッチングモジュール
302 転換モジュール
30211 データ電圧入力ユニット
30221 しきい値電圧保証ユニット
30222 ネガティブ・フィードバックユニット
30231 データ電流出力ユニット
303 出力モジュール
304 電圧発生モジュール
305 クロック発生モジュール
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動装置であって、受信したクロック信号によって電圧信号を選択するスイッチングモジュールと、受信した電圧信号を電流信号に転換して出力する転換モジュールと、画素回路アレイを駆動するように電圧信号または転換後の電流信号を出力する出力モジュールと、を備え、
前記スイッチングモジュールは、第一の出力端が前記転換モジュールの入力端に接続され、第二の出力端が前記出力モジュールの入力端に接続され、前記転換モジュールの出力端は前記出力モジュールの入力端に接続されることを特徴とする駆動装置。
【請求項2】
クロック信号発生モジュール及び電圧発生モジュールをさらに備え、
前記クロック信号発生モジュールは、出力端が前記スイッチングモジュールの第一の入力端に接続され、クロック信号を生じるものであり、
前記電圧発生モジュールは、出力端が前記スイッチングモジュールの第二の入力端に接続され、データ電圧信号を生じるものであることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記スイッチングモジュールは、第一のスイッチングトランジスタ及び第二のスイッチングトランジスタを備え、第一のスイッチングトランジスタのゲート電極は、第二のスイッチングトランジスタのゲート電極及び前記クロック信号発生モジュールの出力端に接続され、第一のスイッチングトランジスタのソース電極は、第二のスイッチングトランジスタのドレイン電極及び前記電圧発生モジュールの出力端に接続され、第一のスイッチングトランジスタのドレイン電極は、前記転換モジュールの入力端に接続され、第二のスイッチングトランジスタのソース電極は、前記出力モジュールの入力端に接続されることを特徴とする請求項2に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記第一のスイッチングトランジスタは極性が第二のスイッチングトランジスタと反対していることを特徴とする請求項3に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記転換モジュールは、接收したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換する第一のデータ電圧入力ユニットと、トランジスタの閾値電圧を補償する閾値電圧補償ユニットと、転換後のデータ電流信号を出力する第一のデータ電流出力ユニットと、を備え、
前記第一のデータ電圧入力ユニットは、入力端が前記スイッチングモジュールの第一の出力端に接続され、出力端が前記閾値電圧補償ユニットの入力端に接続され、前記閾値電圧補償ユニットは、出力端が前記第一のデータ電流出力ユニットの入力端に接続され、前記第一のデータ電流出力ユニットは、出力端が前記出力モジュールの入力端に接続されることを特徴とする請求項3または4に記載の駆動装置。
【請求項6】
前記第一のデータ電圧入力ユニットは、第一のトランジスタ、第二のトランジスタ、第三のトランジスタ、第四のトランジスタ及び第九のトランジスタを備え、前記閾値電圧補償ユニットは、第五のトランジスタ、第六のトランジスタ、第七のトランジスタ及び第八のトランジスタを備え、前記データ電流出力ユニットは、第十のトランジスタを備え、
前記第一のトランジスタは、ゲート電極が前記第一のスイッチングトランジスタのドレイン電極に接続され、ドレイン電極が前記第三のトランジスタのドレイン電極、ゲート電極及び前記第四のトランジスタのゲート電極に接続され、ソース電極が前記第六のトランジスタのソース電極、前記第九のトランジスタのゲート電極、ドレイン電極及び前記第十のトランジスタのソース電極に接続され、かつ接地され、前記第二のトランジスタのゲート電極、ドレイン電極、前記第五のトランジスタのゲート電極、前記第四のトランジスタのドレイン電極及び前記第十のトランジスタのゲート電極が接続され、前記第二のトランジスタは、ソース電極が前記第九のトランジスタのソース電極、前記第五のトランジスタのソース電極及び前記第六のトランジスタのゲート電極に接続され、前記第三のトランジスタは、ソース電極が前記第四のトランジスタのソース電極、前記第七のトランジスタのソース電極、前記第八のトランジスタのソース電極及び第一の電源のVDD端に接続され、前記第五のトランジスタは、ドレイン電極が、前記第七のトランジスタのドレイン電極、ゲート電極及び前記第八のトランジスタのゲート電極に接続され、前記第六のトランジスタは、ドレイン電極が前記第八のトランジスタのドレイン電極に接続され、前記第十のトランジスタは、ドレイン電極が前記第二のスイッチングトランジスタのソース電極及び前記出力モジュールに接続されることを特徴とする請求項5に記載の駆動装置。
【請求項7】
前記第一のトランジスタ、前記第二のトランジスタ、前記第五のトランジスタ、前記第六のトランジスタ及び前記第十のトランジスタは極性が同じであり、前記第三のトランジスタ、前記第四のトランジスタ、前記第七のトランジスタ、前記第八のトランジスタ及び前記第九のトランジスタは、極性が同じであることを特徴とする請求項6に記載の駆動装置。
【請求項8】
前記転換モジュールは、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換する第二のデータ電圧入力ユニット及びトランジスタの閾値電圧を補償するネガティブ・フィードバックユニットとを備え、
前記第二のデータ電圧入力ユニットは、入力端が前記スイッチングモジュールの第一の出力端に接続され、出力端が前記ネガティブ・フィードバックユニットの入力端及び前記出力モジュールの入力端に接続され、前記ネガティブ・フィードバックユニットは、出力端が前記第二のデータ電圧入力ユニットの入力端に接続されることを特徴とする請求項3または4に記載の駆動装置。
【請求項9】
前記第二のデータ電圧入力ユニットは、第一の増幅器、第一の抵抗、第二の抵抗、第三の抵抗及び第四の抵抗を備え、前記ネガティブ・フィードバックユニットは、第二の増幅器及び第五の抵抗を備え、
前記第三の抵抗は、一端が前記第一のスイッチングトランジスタのドレイン電極に接続され、他端が前記第五の抵抗の一端及び前記第一の増幅器の第一の入力端に接続され、前記第一の抵抗は、一端が接地され、他端が前記第二の抵抗の一端及び前記第一の増幅器の第二の入力端に接続され、前記第二の抵抗は、他端が前記第四の抵抗の一端及び前記第一の増幅器の出力端に接続され、前記第四の抵抗は、他端が前記第二の増幅器の第一の入力端に接続され、前記第五の抵抗は、他端が前記第二の増幅器の出力端に接続され、前記第二の増幅器は、第二の入力端が該第二の増幅器の出力端に接続され、前記第二の増幅器は、第一の入力端が前記出力モジュールに接続されることを特徴とする請求項8に記載の駆動装置。
【請求項10】
前記出力モジュールは導線であり、前記導線の出力端は、前記画素回路アレイにおけるデータラインの入力端に接続されることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
【請求項11】
前記第一のスイッチングトランジスタ及び第二のスイッチングトランジスタは、いずれも薄膜電界効果トランジスタTFTであることを特徴とする請求項3または4に記載の駆動装置。
【請求項12】
前記第一のトランジスタ、前記第二のトランジスタ、前記第三のトランジスタ、前記第四のトランジスタ、前記第五のトランジスタ、前記第六のトランジスタ、前記第七のトランジスタ、前記第八のトランジスタ、前記第九のトランジスタ及び前記第十のトランジスタは、いずれも薄膜電界効果トランジスタTFTであることを特徴とする請求項6または7に記載の駆動装置。
【請求項13】
基板と、前記基板上に形成される画素回路アレイと、請求項1〜12のいずれか一項に記載の駆動装置と、を備えることを特徴とするOLEDパネル。
【請求項14】
クロック信号発生モジュールはスイッチングモジュールに第一のレベル信号を入力する工程と、
出力モジュールは、受信したデータ電圧信号を画素回路アレイに送信する工程と、
クロック信号発生モジュールはスイッチングモジュールに第二のレベル信号を入力する工程と、
転換モジュールは、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換する工程と、
出力モジュールは、OLEDを駆動するように前記データ電流信号を画素回路アレイに送信する工程と、を備えることを特徴とするOLEDパネルの駆動方法。
【請求項15】
クロック信号発生モジュールが第一のレベル信号を入力した後、
スイッチングモジュールは、受信したデータ電圧信号を前記出力モジュールに送信する工程をさらに備えることを特徴とする請求項14に記載のOLEDパネルの駆動方法。
【請求項16】
クロック信号発生モジュールがスイッチングモジュールに第二のレベル信号を入力した後、
スイッチングモジュールは、受信したデータ電圧信号を前記転換モジュールに送信する工程をさらに備えることを特徴とする請求項14に記載のOLEDパネルの駆動方法。
【請求項17】
前記第一のレベル信号は高レベル信号であり、前記第二のレベル信号は低レベル信号であることを特徴とする請求項14に記載のOLEDパネルの駆動方法。
【請求項1】
駆動装置であって、受信したクロック信号によって電圧信号を選択するスイッチングモジュールと、受信した電圧信号を電流信号に転換して出力する転換モジュールと、画素回路アレイを駆動するように電圧信号または転換後の電流信号を出力する出力モジュールと、を備え、
前記スイッチングモジュールは、第一の出力端が前記転換モジュールの入力端に接続され、第二の出力端が前記出力モジュールの入力端に接続され、前記転換モジュールの出力端は前記出力モジュールの入力端に接続されることを特徴とする駆動装置。
【請求項2】
クロック信号発生モジュール及び電圧発生モジュールをさらに備え、
前記クロック信号発生モジュールは、出力端が前記スイッチングモジュールの第一の入力端に接続され、クロック信号を生じるものであり、
前記電圧発生モジュールは、出力端が前記スイッチングモジュールの第二の入力端に接続され、データ電圧信号を生じるものであることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記スイッチングモジュールは、第一のスイッチングトランジスタ及び第二のスイッチングトランジスタを備え、第一のスイッチングトランジスタのゲート電極は、第二のスイッチングトランジスタのゲート電極及び前記クロック信号発生モジュールの出力端に接続され、第一のスイッチングトランジスタのソース電極は、第二のスイッチングトランジスタのドレイン電極及び前記電圧発生モジュールの出力端に接続され、第一のスイッチングトランジスタのドレイン電極は、前記転換モジュールの入力端に接続され、第二のスイッチングトランジスタのソース電極は、前記出力モジュールの入力端に接続されることを特徴とする請求項2に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記第一のスイッチングトランジスタは極性が第二のスイッチングトランジスタと反対していることを特徴とする請求項3に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記転換モジュールは、接收したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換する第一のデータ電圧入力ユニットと、トランジスタの閾値電圧を補償する閾値電圧補償ユニットと、転換後のデータ電流信号を出力する第一のデータ電流出力ユニットと、を備え、
前記第一のデータ電圧入力ユニットは、入力端が前記スイッチングモジュールの第一の出力端に接続され、出力端が前記閾値電圧補償ユニットの入力端に接続され、前記閾値電圧補償ユニットは、出力端が前記第一のデータ電流出力ユニットの入力端に接続され、前記第一のデータ電流出力ユニットは、出力端が前記出力モジュールの入力端に接続されることを特徴とする請求項3または4に記載の駆動装置。
【請求項6】
前記第一のデータ電圧入力ユニットは、第一のトランジスタ、第二のトランジスタ、第三のトランジスタ、第四のトランジスタ及び第九のトランジスタを備え、前記閾値電圧補償ユニットは、第五のトランジスタ、第六のトランジスタ、第七のトランジスタ及び第八のトランジスタを備え、前記データ電流出力ユニットは、第十のトランジスタを備え、
前記第一のトランジスタは、ゲート電極が前記第一のスイッチングトランジスタのドレイン電極に接続され、ドレイン電極が前記第三のトランジスタのドレイン電極、ゲート電極及び前記第四のトランジスタのゲート電極に接続され、ソース電極が前記第六のトランジスタのソース電極、前記第九のトランジスタのゲート電極、ドレイン電極及び前記第十のトランジスタのソース電極に接続され、かつ接地され、前記第二のトランジスタのゲート電極、ドレイン電極、前記第五のトランジスタのゲート電極、前記第四のトランジスタのドレイン電極及び前記第十のトランジスタのゲート電極が接続され、前記第二のトランジスタは、ソース電極が前記第九のトランジスタのソース電極、前記第五のトランジスタのソース電極及び前記第六のトランジスタのゲート電極に接続され、前記第三のトランジスタは、ソース電極が前記第四のトランジスタのソース電極、前記第七のトランジスタのソース電極、前記第八のトランジスタのソース電極及び第一の電源のVDD端に接続され、前記第五のトランジスタは、ドレイン電極が、前記第七のトランジスタのドレイン電極、ゲート電極及び前記第八のトランジスタのゲート電極に接続され、前記第六のトランジスタは、ドレイン電極が前記第八のトランジスタのドレイン電極に接続され、前記第十のトランジスタは、ドレイン電極が前記第二のスイッチングトランジスタのソース電極及び前記出力モジュールに接続されることを特徴とする請求項5に記載の駆動装置。
【請求項7】
前記第一のトランジスタ、前記第二のトランジスタ、前記第五のトランジスタ、前記第六のトランジスタ及び前記第十のトランジスタは極性が同じであり、前記第三のトランジスタ、前記第四のトランジスタ、前記第七のトランジスタ、前記第八のトランジスタ及び前記第九のトランジスタは、極性が同じであることを特徴とする請求項6に記載の駆動装置。
【請求項8】
前記転換モジュールは、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換する第二のデータ電圧入力ユニット及びトランジスタの閾値電圧を補償するネガティブ・フィードバックユニットとを備え、
前記第二のデータ電圧入力ユニットは、入力端が前記スイッチングモジュールの第一の出力端に接続され、出力端が前記ネガティブ・フィードバックユニットの入力端及び前記出力モジュールの入力端に接続され、前記ネガティブ・フィードバックユニットは、出力端が前記第二のデータ電圧入力ユニットの入力端に接続されることを特徴とする請求項3または4に記載の駆動装置。
【請求項9】
前記第二のデータ電圧入力ユニットは、第一の増幅器、第一の抵抗、第二の抵抗、第三の抵抗及び第四の抵抗を備え、前記ネガティブ・フィードバックユニットは、第二の増幅器及び第五の抵抗を備え、
前記第三の抵抗は、一端が前記第一のスイッチングトランジスタのドレイン電極に接続され、他端が前記第五の抵抗の一端及び前記第一の増幅器の第一の入力端に接続され、前記第一の抵抗は、一端が接地され、他端が前記第二の抵抗の一端及び前記第一の増幅器の第二の入力端に接続され、前記第二の抵抗は、他端が前記第四の抵抗の一端及び前記第一の増幅器の出力端に接続され、前記第四の抵抗は、他端が前記第二の増幅器の第一の入力端に接続され、前記第五の抵抗は、他端が前記第二の増幅器の出力端に接続され、前記第二の増幅器は、第二の入力端が該第二の増幅器の出力端に接続され、前記第二の増幅器は、第一の入力端が前記出力モジュールに接続されることを特徴とする請求項8に記載の駆動装置。
【請求項10】
前記出力モジュールは導線であり、前記導線の出力端は、前記画素回路アレイにおけるデータラインの入力端に接続されることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
【請求項11】
前記第一のスイッチングトランジスタ及び第二のスイッチングトランジスタは、いずれも薄膜電界効果トランジスタTFTであることを特徴とする請求項3または4に記載の駆動装置。
【請求項12】
前記第一のトランジスタ、前記第二のトランジスタ、前記第三のトランジスタ、前記第四のトランジスタ、前記第五のトランジスタ、前記第六のトランジスタ、前記第七のトランジスタ、前記第八のトランジスタ、前記第九のトランジスタ及び前記第十のトランジスタは、いずれも薄膜電界効果トランジスタTFTであることを特徴とする請求項6または7に記載の駆動装置。
【請求項13】
基板と、前記基板上に形成される画素回路アレイと、請求項1〜12のいずれか一項に記載の駆動装置と、を備えることを特徴とするOLEDパネル。
【請求項14】
クロック信号発生モジュールはスイッチングモジュールに第一のレベル信号を入力する工程と、
出力モジュールは、受信したデータ電圧信号を画素回路アレイに送信する工程と、
クロック信号発生モジュールはスイッチングモジュールに第二のレベル信号を入力する工程と、
転換モジュールは、受信したデータ電圧信号をデータ電流信号に転換する工程と、
出力モジュールは、OLEDを駆動するように前記データ電流信号を画素回路アレイに送信する工程と、を備えることを特徴とするOLEDパネルの駆動方法。
【請求項15】
クロック信号発生モジュールが第一のレベル信号を入力した後、
スイッチングモジュールは、受信したデータ電圧信号を前記出力モジュールに送信する工程をさらに備えることを特徴とする請求項14に記載のOLEDパネルの駆動方法。
【請求項16】
クロック信号発生モジュールがスイッチングモジュールに第二のレベル信号を入力した後、
スイッチングモジュールは、受信したデータ電圧信号を前記転換モジュールに送信する工程をさらに備えることを特徴とする請求項14に記載のOLEDパネルの駆動方法。
【請求項17】
前記第一のレベル信号は高レベル信号であり、前記第二のレベル信号は低レベル信号であることを特徴とする請求項14に記載のOLEDパネルの駆動方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2012−252337(P2012−252337A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−125838(P2012−125838)
【出願日】平成24年6月1日(2012.6.1)
【出願人】(510280589)京東方科技集團股▲ふん▼有限公司 (35)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年6月1日(2012.6.1)
【出願人】(510280589)京東方科技集團股▲ふん▼有限公司 (35)
【Fターム(参考)】
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