説明

駆動装置

本発明は、クランクケース又はフレームに取り付けられたクランク軸を有する人力車両のための駆動装置に関する。クランク軸には、運転者の筋力を車両の駆動輪に伝達するための少なくとも1つのクランクが固定されている。クランク軸から車両の駆動輪に連結された被動歯車までの伝動機構には歯車装置が配置されている。本発明によれば、クランク軸の総トルクを測定するための歯車装置の実質的に固定された部品がクランクケース又はフレームに支持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トルク測定機能を有する人力車両のための駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人力車両、特に自転車のための駆動装置の場合には、人力クランク軸のトルクを測定するための様々な方法がある。例えば、トルクを測定することにより、運転者の体力を測定したり、車両の補助モータを制御することができる。
【0003】
回転及び/又は移動する部品におけるトルクを測定する駆動装置が知られている。この場合、回転トルクの影響を受けるスリーブに磁石を設け、伝達されるトルクに基づいて変形を誘導的に測定する。あるいは、クランク軸と車両の駆動輪を連結し、循環するチェーンの張力を測定することによってトルクを測定する。
【0004】
上述したような駆動装置では、回転及び/又は移動する部品におけるトルクを測定することによって不都合が生じる。
【0005】
そのため、駆動輪の固定軸の屈曲を測定することが知られている。
【0006】
そのような駆動装置の欠点は、軸の歪み(特に歪みの変動)によって引き起こされる外乱の影響が生じることである。歪みの変動は、例えば、サドルに座っている運転者が立ち上がり、直立姿勢で運転を続ける場合に生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、簡単なデバイス技術で実現可能であり、測定結果を変化させる外的影響をほとんど受けないトルク測定機能を有する駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的は、請求項1に記載された特徴を有する駆動装置によって達成される。
【0009】
本発明に係る人力車両のための駆動装置は、クランクケース又はフレームに取り付けられたクランク軸を有する。クランク軸には、運転者の筋力を車両の駆動輪に伝達するための少なくとも1つのクランクが固定されている。また、クランク軸から車両の駆動輪に連結された被動歯車までの伝動機構には歯車装置又は歯車機構が設けられている。本発明によれば、クランク軸の総トルクを測定するための、歯車装置又は歯車機構の実質的に固定された部品又はフレームに取り付けられた部品がクランクケース又はフレームに支持されている。本発明に係る駆動装置は、簡単なデバイス技術で実現可能であり、測定結果を変化させる外的影響をほとんど受けない。
【0010】
本発明のさらなる有利な設計は従属請求項に記載されている。
【0011】
本発明の好適な実施形態では、車両は自転車であり、クランクケースはボトムブラケットシェルであり、2つのクランクがクランク軸に固定されている。筋力は、運転者の脚によって生み出される。例えば、運転者の体力を測定したり、車両の補助モータを制御するためにトルクを測定する。
【0012】
好ましくは、被動歯車は、チェーンを介して車両の駆動輪に連結された歯車又はチェーンホイールである。
【0013】
本発明に係る駆動装置の製造及び組立を容易化するために、実質的に固定された部品はトルクセンサを介して標準ボトムブラケットシェルに支持されていることが好ましい。そのため、トルクセンサを含む本発明に係る駆動装置は、適当な標準ボトムブラケットシェルを備えた完成品の自転車に取り付けることもできる。
【0014】
トルクセンサは、国際統一チェーンガイドマウント(ISCG)によって標準ボトムブラケットシェルに固定されていることが好ましい。
【0015】
標準ボトムブラケットシェルとしては、ボトムブラケットシェル国際規格(International Standard for Bottom Bracket Shells)(BB30)又はBSA規格に準拠したボトムブラケットシェルを使用することができる。
【0016】
クランク軸の長手軸が駆動機構の中心軸又は駆動輪に連結される駆動機構の被動歯車の長手軸と一致している場合には、審美的な印象を有するほぼ左右回転対称の配置となる。
【0017】
好適な実施形態では、トルクセンサは、クランク軸とほぼ同心に配置され、歪み計又はピエゾ素子が固定されたスリーブを含む。スリーブは、国際統一チェーンガイドマウント(ISCG)によって標準ボトムブラケットシェルに固定されている。
【0018】
歯車機構が、内歯車、太陽歯車、遊星キャリア及び遊星歯車を備えた遊星歯車機構であり、被動歯車が内歯車に固定されている場合には、被動歯車を先行技術と比較して小型化することができる。
【0019】
第1の変形例によれば、実質的に固定された部品又はフレームに取り付けられた部品は太陽歯車であり、遊星キャリアは直接又は間接的にクランク軸に固定されている。
【0020】
第2の変形例によれば、実質的に固定された部品又はフレームに取り付けられた部品は遊星キャリアであり、太陽歯車は直接又は間接的にクランク軸に固定されている。
【0021】
駆動装置の別の好適な実施形態では、駆動装置は、クランクケース又はフレームに取り付けられ、2つのクランクが固定されたクランク軸を含み、2つのクランク間には歯車が配置され、歯車を介して運転者の筋力を車両の駆動輪に伝達することができる。また、クランク軸の総トルクに応じてトルクをクランク軸に伝達するモータが設けられている。また、内歯車、太陽歯車、遊星キャリア及び遊星歯車を備えた遊星歯車機構が設けられ、歯車は内歯車の外周に固定されている。遊星キャリア又は太陽歯車はクランク軸に固定されている。それに対応して、太陽歯車又は遊星キャリアはクランクケース又はフレームに固定されている。そのため、固定部品(太陽歯車又は遊星キャリア)の相対的な位置によってクランク軸のトルクを測定することができる。
【0022】
クランクケース又はフレーム並びに太陽歯車又は遊星キャリアと動作的に連結された少なくとも1つのトルクセンサが設けられていることが特に好ましい。クランク軸の総トルクはトルクセンサによって測定することができる。
【0023】
実施形態によっては、太陽歯車又は遊星キャリアはクランク軸に取り付けられていてもよい。
【0024】
好適な実施形態では、歯車及び遊星歯車はクランクケースと第1のクランクとの間に位置し、モータは第2のクランクとクランクケースとの間に位置する。
【0025】
好ましくは、電気モータ等のモータのハウジングは、クランクケース又は車両のフレームに固定されている。
【0026】
歯車機構がモータとクランク軸との間のトルク機構に配置され、モータのハウジングに収容されていてもよい。この場合、クランク軸の速度範囲とは異なる定格回転速度を有するモータを使用することができる。
【0027】
特に好適な実施形態では、車両は自転車であり、筋力は運転者の脚によって生み出され、各クランクはペダルを有し、クランクケースはボトムブラケットシェルである。
【0028】
あるいは、車両はハンドバイクであり、筋力は運転者の腕によって生み出され、各クランクはハンドグリップを有する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る駆動装置の第1の実施形態を模式的に示す。
【図2】本発明に係る駆動装置の第2の実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0031】
図1は、本発明に係る駆動装置の第1の実施形態を示す。
【0032】
自転車(詳細には図示せず)のフレームに固定(連結)されたボトムブラケットシェル1内には、2つの軸受12a,12bを介してクランク軸2が取り付けられており、クランク軸2の各端部にはクランク10a,10bが固定されている。クランク10a,10bにはペダル11a,11bが回転可能に設けられており、自転車の運転者はペダル11a,11bを介してクランク10a,10b及びクランク軸2を駆動する。先行技術によれば、チェーンを介して自転車の後輪を駆動するチェーンホイール又は歯車7を介して上記駆動が行われる。
【0033】
本発明によれば、チェーンホイール又は歯車7はクランク軸2に固定(連結)されておらず、遊星歯車機構を介して駆動される。クランク軸2は、クランク軸2に固定(連結)され、周囲に配置された複数の遊星歯車を有する遊星キャリア4を駆動する。図1では2つの遊星歯車5を示している。
【0034】
遊星歯車5は、回転するクランク軸2に対向する少なくとも1つの軸受13を介して取り付けられ、固定された太陽歯車8の周囲を回転する。太陽歯車8は、トルクセンサ9を介してボトムブラケットシェル1又は自転車のフレームに固定されており、太陽歯車8のトルクは、ボトムブラケットシェル1に対する太陽歯車8のねじれを利用してトルクセンサ9によって測定することができる。従って、本発明によれば、固定部品(太陽歯車8及びボトムブラケットシェル1)を介してクランク軸2のトルクを測定することができる。
【0035】
チェーンホイール又は歯車7の内部には遊星歯車機構の内歯車6が配置されている。運転者がペダルを踏むか、クランク動作を行うと、遊星キャリア4及び遊星歯車5はクランク軸2と共に回転し、内歯車6を介してチェーンホイール又は歯車7を駆動する。
【0036】
負荷又はトルクが増加すると、電気モータ3が作動する。電気モータ3は比較的平坦な構造を有し、ボトムブラケットシェルと第2のクランク10bの間において、ボトムブラケットシェル1における遊星歯車機構とは反対側に配置されている。電気モータ3は異なる特性曲線を有していてもよく、例えば、特性曲線に応じて連続的又は比例的に作動させることができる。
【0037】
電気モータ3とクランク軸2の基本速度差を補償するために、歯車機構(図示せず)を電気モータ3のハウジング内に設けることができる。そのため、電気モータ3はクランク軸2を直接駆動するか、歯車機構を介してクランク軸2を間接的に駆動する。
【0038】
第1の実施形態とは異なり、太陽歯車8の代わりに遊星キャリア4をクランクケース1又はフレームに固定してもよい。従って、クランクケース1又はフレームに連結されたトルクセンサ9は遊星キャリア4に連結される。この場合にも、固定部品を介してクランク軸2のトルクを測定し、電気モータ3を制御することができる。
【0039】
従って、本発明において以下に記載する構造を採用することができる。
【0040】
ボトムブラケットシェル1に取り付けられたクランク軸2上では、モータ又はモータギア装置3がボトムブラケットシェル1及び遊星歯車機構に取り付けられている。クランク10及びペダル11が両側に配置されている。遊星キャリア4がクランク軸2に固定(連結)されている。クランク軸2に取り付けることができる太陽歯車8が、トルク支持体9を介してボトムブラケットシェル1に固定(連結)されている。太陽歯車8におけるトルクを測定するためのセンサがトルク支持体9に配置されている。内歯車6を介して、全駆動力がモータ及び運転者からチェーンホイール又は歯車7に伝達される。
【0041】
図2は、本発明に係る駆動装置の第2の実施形態を示す断面図である。
【0042】
ISCGマウントを備えたボトムブラケットシェル101は、自転車のフレーム(詳細には図示せず)に固定される。2つの軸受112を有するボトムブラケットアセンブリがボトムブラケットシェル101内に設けられ、軸受112は、軸受カップ114を介してボトムブラケットシェル101に収容されている。連続中空軸及び中実軸を含むクランク軸134が、ボトムブラケットアセンブリ112,114を介してボトムブラケットシェル101内で回転可能に取り付けられている。中実軸は中空軸の(図2における)上部に収容され、中空軸内において固定されている。クランク軸134の2つの端部にはクランクがそれぞれ固定されている。図2では、一方のクランク107の中央部のみを示している。
【0043】
クランク107の中央部の外周には遊星歯車機構が配置されている。遊星歯車機構は、上部ハウジング部104及び下部ハウジング部105からなるハウジングを含む(図2を参照)。内周に沿って設けられた4つの遊星又は遊星歯車を有する内歯車103がハウジング104,105と一体的に設けられている。図2では、2つの遊星歯車111のみを示している。遊星歯車111は、遊星軸110を介して遊星キャリア109に回転可能に取り付けられており、遊星キャリア109は、クランク107を介して回転しないようにクランク軸134に連結されている。
【0044】
遊星歯車111の内面側に当接する太陽歯車102(遊星歯車111は太陽歯車102に沿って回転する)が、トルクセンサ106のスリーブ106aを介して回転しないようにボトムブラケットシェル101に連結されている。トルクセンサ106は、国際統一チェーンガイドマウント(International Standard Chain Guide Mount(ISCG))に準拠して回転しないようにボトムブラケットシェル101に連結されている。
【0045】
遊星歯車機構のハウジング部104は、軸受を介して回転可能にクランク107に取り付けられ、ハウジング部105は、太陽歯車102とスリーブ106aとの連結部に軸受を介して回転可能に取り付けられている。
【0046】
クランク軸134の中空軸とクランク107との連結領域(矢印で示す)には軸ハブジョイントが設けられている。同様に、クランク107と遊星キャリア109との間にも軸ハブジョイント(矢印で示す)が設けられている。
【0047】
遊星歯車機構の(図2における)下部ハウジング部105にはチェーンリング又はチェーンホイール108が固定されており、チェーンリング又はチェーンホイール108は、チェーン(図示せず)を介して自転車の駆動輪又は後輪(図示せず)に連結されている。
【0048】
以下、図2を参照して本発明の第2の実施形態の機能について説明する。クランク107からチェーンホイール108までの伝動機構には、クランク軸134のトルク及び速度をチェーンホイール108のトルク及び速度に変換する遊星歯車機構が設けられている。遊星キャリア109及び遊星軸110はクランク軸134と共に回転する。太陽歯車102はトルクセンサ106を介してボトムブラケットシェル101においてフレームに実質的に固定されているため、遊星歯車111は、内歯車101を介してハウジング104,105及びチェーンホイール108を回転させる。
【0049】
クランク軸134に導入されるトルクに応じて太陽歯車102においてトルクが生成され、ボトムブラケットシェル101に固定されたスリーブ106aのねじれが生じる。スリーブ106aは、国際統一チェーンガイドマウント(ISCG)に対応して固定されている。固定されたスリーブ106aのねじれは、簡単なデバイス技術を使用して歯車機構の固定部品において歪み計又はピエゾ素子によって測定され、外乱の影響は受けない。
【0050】
チェーンホイール108が固定された遊星歯車機構及びトルクセンサ106は、比較的簡単にモジュールとしてボトムブラケットシェル101にねじで取り付けることができる。
【0051】
図示する実施形態とは異なり、本発明に係る大部分が固定された歯車部材におけるトルク測定は、単純な平歯車装置によって平歯車又はその軸の取付部分において行うこともできる。
【0052】
本発明は、クランクケース又はフレームに取り付けられたクランク軸を有する人力車両のための駆動装置に関する。クランク軸には、運転者の筋力を車両の駆動輪に伝達するための少なくとも1つのクランクが固定されている。クランク軸から車両の駆動輪に連結された被動歯車までの伝動機構には歯車装置が設けられている。本発明によれば、クランク軸の総トルクを測定するための歯車装置の実質的に固定された部品がクランクケース又はフレームに支持されている。
【符号の説明】
【0053】
1,101:ボトムブラケットシェル
2,134:クランク軸
3:電気モータ
4,109:遊星キャリア
5,111:遊星歯車
6,103:内歯車
7:歯車
8,102:太陽歯車
9,106:トルクセンサ
10a,10b,107:クランク
11a,11b:ペダル
12a,12b,13,112:軸受
104,105:ハウジング部
106a:スリーブ
108:チェーンホイール
110:遊星軸
114:軸受カップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボトムブラケットシェル(1;101)又はフレームに取り付けられたクランク軸(2;134)と、前記クランク軸(2;134)に固定され、運転者の筋力を自転車の駆動輪に伝達するための2つのクランク(10a,10b;107)と、前記クランク軸(2;134)から前記駆動輪に連結された被動歯車(7;108)までの伝動機構に配置された歯車機構と、を有する人力自転車のための駆動装置であって、前記クランク軸(2;134)の総トルクを測定するための前記歯車機構の実質的に固定された部品(8;102)が、BSA規格又はボトムブラケットシェル国際規格(International Standard for Bottom Bracket Shells)(BB30)に準拠して、トルクセンサ(9;106)を介して標準ボトムブラケットシェル(1;101)に支持されていることを特徴とする駆動装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記被動歯車は、チェーンを介して前記自転車の前記駆動輪に連結された歯車(7)又はチェーンホイール(108)である駆動装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記トルクセンサ(106)は、国際統一チェーンガイドマウント(ISCG)によって前記標準ボトムブラケットシェル(101)に固定されている駆動装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項において、
前記クランク軸(2;134)の長手軸は前記歯車機構の中心軸と一致している駆動装置。
【請求項5】
請求項1、3又は4において、
前記トルクセンサ(106)は、前記クランク軸(134)とほぼ同心に配置され、歪み計又はピエゾ素子が固定されたスリーブ(106a)を有し、前記スリーブ(106a)は、国際統一チェーンガイドマウント(ISCG)によって前記標準ボトムブラケットシェル(101)に固定されている駆動装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項において、
前記歯車機構は、内歯車(6;103)、太陽歯車(8;102)、遊星キャリア(4;109)及び遊星歯車(5;111)を備えた遊星歯車機構(4,5,6,8;102,103,109,111)であり、前記被動歯車(7;108)は前記内歯車(6;103)に固定されている駆動装置。
【請求項7】
請求項6において、前記実質的に固定された部品は前記太陽歯車(8;102)であり、前記遊星キャリア(4;109)は、直接又は間接的に前記クランク軸(2;134)に固定されている駆動装置。
【請求項8】
請求項6において、
前記実質的に固定された部品は前記遊星キャリアであり、前記太陽歯車は、直接又は間接的に前記クランク軸に固定されている駆動装置。
【請求項9】
請求項1において、
2つのクランク(10a,10b)が前記クランク軸(2)に固定され、前記運転者の筋力を前記自転車の前記駆動輪に伝達することができる歯車(7)並びに前記クランク軸(2)の総トルクに応じてトルクを前記クランク軸(2)に伝達することができるモータ(3)が前記クランク(10a,10b)間に配置され、前記歯車機構は、内歯車(6)、太陽歯車(8)、遊星キャリア(4)及び遊星歯車(5)を備えた遊星歯車機構であり、前記歯車(7)は前記内歯車(6)の外周に固定され、前記遊星キャリア(4)は前記クランク軸(2)に固定され、前記太陽歯車(8)はクランクケース(1)又は前記フレームに固定されている駆動装置。
【請求項10】
請求項1において、
2つのクランクが前記クランク軸に固定され、前記運転者の筋力を前記自転車の前記駆動輪に伝達することができる歯車並びに前記クランク軸の総トルクに応じてトルクを前記クランク軸に伝達することができるモータが前記クランク間に配置され、前記歯車機構は、内歯車、太陽歯車、遊星キャリア及び遊星歯車を備えた遊星歯車機構であり、前記歯車は前記内歯車の外周に固定され、前記太陽歯車は前記クランク軸に固定され、前記遊星キャリアはクランクケース又は前記フレームに固定されている駆動装置。
【請求項11】
請求項9において、
前記クランクケース(1)又は前記フレーム及び前記太陽歯車(8)と動作的に連結され、前記クランク軸(2)の総トルクを測定することができる少なくとも1つのトルクセンサ(9)をさらに含む駆動装置。
【請求項12】
請求項10において、
前記クランクケース又は前記フレーム及び前記遊星キャリアと動作的に連結され、前記クランク軸の総トルクを測定することができる少なくとも1つのトルクセンサをさらに含む駆動装置。
【請求項13】
請求項9又は11において、
前記太陽歯車(8)は前記クランク軸(2)に取り付けられている駆動装置。
【請求項14】
請求項10又は12において、
前記遊星キャリアは前記クランク軸に取り付けられている駆動装置。
【請求項15】
請求項9〜14のいずれか1項において、
前記歯車(7)及び前記遊星歯車は前記クランクケース(1)と第1のクランク(10a)との間に配置され、前記モータ(3)は第2のクランク(l0b)と前記クランクケース(1)との間に配置されている駆動装置。
【請求項16】
請求項9〜15のいずれか1項において、
前記モータは電気モータ(3)であり、前記電気モータ(3)のハウジングは前記クランクケース(1)又は前記自転車の前記フレームに固定されている駆動装置。
【請求項17】
請求項16において、
前記モータ(3)の前記ハウジングに収容された歯車機構が前記モータ(3)に割り当てられている駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−503069(P2013−503069A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525922(P2012−525922)
【出願日】平成22年8月24日(2010.8.24)
【国際出願番号】PCT/EP2010/005180
【国際公開番号】WO2011/023366
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(512122300)ビーラブズ アーゲー (1)
【氏名又は名称原語表記】B−Labs AG
【住所又は居所原語表記】Fuchsenried 10, CH−2504 Biel, SWITZERLAND