駐車区画表示具および駐車区画表示方法
【課題】 駐車場の駐車区画を長期間に渡って明瞭に表示でき、製造コストが安価で、設置が非常に容易であり、設置作業コストも安価な駐車区画表示具および駐車区画表示方法を提供する。
【解決手段】 境界表示用の駐車区画表示具1は、駐車区画の境界を表示する偏平な形状を有し、上面を地上に露出される露出部2と、この露出部2から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部3とを有する。露出部2をそれぞれT字、L字および直線状とされた駐車区画表示具1を、それぞれ互いに隣り合う駐車区画の隅部、隣りがない駐車区画の隅部、駐車区画の境界のうちの隅部でない位置に打ち込んで設置することにより、駐車区画を明瞭に表示できる。露出部に文字または記号を担持させた識別用の駐車区画表示具を別途に設ければ、各駐車区画を他の駐車区画と容易に識別可能になる。
【解決手段】 境界表示用の駐車区画表示具1は、駐車区画の境界を表示する偏平な形状を有し、上面を地上に露出される露出部2と、この露出部2から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部3とを有する。露出部2をそれぞれT字、L字および直線状とされた駐車区画表示具1を、それぞれ互いに隣り合う駐車区画の隅部、隣りがない駐車区画の隅部、駐車区画の境界のうちの隅部でない位置に打ち込んで設置することにより、駐車区画を明瞭に表示できる。露出部に文字または記号を担持させた識別用の駐車区画表示具を別途に設ければ、各駐車区画を他の駐車区画と容易に識別可能になる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場において各駐車区画の境界および識別を表示する駐車区画表示具および駐車区画表示方法に係り、特に、砂利敷き等の非舗装駐車場に好適な駐車区画表示具および駐車区画表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、都市化の進展に伴い、道路の舗装面やコンクリート構造物等の、地表面を覆う不浸透域が各地において急激に拡大して来ており、これらの不浸透域が地中への雨水の浸透を妨げるようになっている。このため、雨水が僅かしか地中に浸透しないで、一気に河川に流れ込むようになっており、大雨になると、所謂都市型洪水が起こる虞がある一方、普段の河川の流量は減少して水質が悪化するとともに、地下水が枯渇して種々の弊害をもたらすという危機的な事態が、今やますます差し迫った大きな問題となって来ている。
【0003】
現在のこのような深刻な状況下においては、駐車場も、雨水の地中への浸透を妨げることがないように、砂利敷き等の非舗装駐車場とすることが社会的に大きく要請されるようになって来ている。
【0004】
しかるに、従来の非舗装の駐車場においては、特許文献1に従来技術として記載されているように、舗装駐車場の場合とは異なり、地面に直接ペンキで各駐車区画の境界線を表示することはできないので、一般には、ロープを境界線に沿って張って各駐車区画の境界線を表示していた。
【0005】
また、前記特許文献1は、「未舗装状態の駐車場における注釈区域を区画する仕切り線に沿ってゴムベルトを地表面に敷設し、該ゴムベルトを地面へ固定具を介して固定してなることを特徴とする駐車場の駐車区域表示装置」を提案している。
【特許文献1】実開昭54−38335号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、非舗装の駐車場において、従来の一般的な方法のように、ロープを駐車区画の境界線に張る場合には、元々ロープは細くて見えにくい上に、短時日のうちに黒く汚れたり、一部地中に埋もれてますます見えにくくなるとともに、切れて全く用をなさなくなり易いという問題があった。
【0007】
また、特許文献1に提案されている駐車区域表示装置においては、ゴムベルトの敷設に手間が掛かるとともに、敷設コストが高いという問題があった。
【0008】
そして、従来は、このような問題が、環境保護面からは極めて優れている砂利敷き等の非舗装駐車場の普及を妨げていた。
【0009】
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、非舗装駐車場において駐車区画を長期間に渡って明瞭に表示することができる駐車区画表示具および駐車区画表示方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、製造コストが安価な駐車区画表示具を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、設置が非常に容易で、設置作業コストも安価な駐車区画表示具および駐車区画表示方法を提供することにある。
【0012】
本発明のさらに他の目的は、各駐車区画を他の駐車区画と明確に識別させることができ、かつ製造コストが安価で、設置が極めて容易であり、設置作業コストも安価な駐車区画表示具を提供することにある。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、以下の説明から明らかになろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明による駐車場における各駐車区画の境界を表示するための駐車区画表示具は、各駐車区画の境界を表示する偏平な形状を有しており、少なくとも上面を地上に露出される露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなるものである。
【0015】
また、本発明による駐車区画表示方法は、駐車場において各駐車区画の境界を表示する駐車区画表示方法であって、
上方から見て大略T字状をなす偏平な形状を有する露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなるT字状駐車区画表示具と、上方から見て大略L字状をなす偏平な形状を有する露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなるL字状駐車区画表示具と、上方から見て直線状をなす偏平な形状を有する露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなる直線状駐車区画表示具とを用意し、
前記駐車区画の隅部のうち、2つの前記駐車区画が互いに隣り合う部分における隅部においては、前記T字状駐車区画表示具の前記杭部を地中に打ち込み、該T字状駐車区画表示具の前記露出部の方は、該露出部がなすT字の2辺が前記駐車区画の境界に沿い、かつ少なくとも該露出部の上面が地上に露出した状態とすることにより、前記隅部を表示し、
前記駐車区画の隅部のうち、隣りに前記駐車区画がない隅部においては、前記L字状駐車区画表示具の前記杭部を地中に打ち込み、該L字状駐車区画表示具の前記露出部の方は、該露出部がなすL字の2辺が前記駐車区画の境界に沿い、かつ少なくとも該露出部の上面が地上に露出した状態とすることにより、前記隅部を表示し、
前記駐車区画の境界のうちの隅部でない位置においては、前記直線状駐車区画表示具の前記杭部を地中に打ち込み、該直線状駐車区画表示具の前記露出部の方は、該露出部が前記駐車区画の境界に沿い、かつ少なくとも該露出部の上面が地上に露出した状態とすることにより、前記駐車区画の境界のうちの隅部でない部分を表示するものである。
【0016】
このような本発明によれば、駐車区画表示具の露出部の上面側から叩いて、杭部を地中に打ち込むことにより、駐車区画表示具を簡単に非舗装の駐車場に設置することができる。そして、露出部の少なくとも上面は地上に露出させることにより、駐車区画を表示することができる。
【0017】
ここで、露出部は細いロープに比較して広面積とすることができるので、駐車区画の境界を明瞭に表示することができる。そして、撚って作られることにより、不可避的に表面に細かい凹凸を多数有するロープに比し、プラスチックや金属等を成形して製造できる駐車区画表示具の露出部は汚れにくい構成とすることができるので、駐車区画の境界を長期間に渡って明瞭に表示することができる。
【0018】
また、上記本発明の駐車区画表示具は、プラスチック等を一体成形することにより製造できるので製造コストを安価にできる。
【0019】
さらに、本発明の駐車区画表示具および駐車区画表示方法は、上述のように設置が極めて容易であるので、設置作業コストも安価にすることができる。
【0020】
他方、本発明による各駐車区画を他の駐車区画と識別させるための駐車区画表示具は、各駐車区画を他の駐車区画と識別させるための文字または記号を担持し、少なくとも前記文字または記号を担持している部分を地上に露出される露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなるものである。
【0021】
このような識別用の駐車区画表示具を各駐車区画の近傍または区画内に設置することにより、各駐車区画を他の駐車区画と明確に識別できるようになる。そして、これらの識別用の駐車区画表示具の設置も、該表示具の杭部を地中に打ち込むことにより簡単に行うことができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の各駐車区画の境界を表示するための駐車区画表示具および駐車区画表示方法は、
(イ)駐車区画を長期間に渡って明瞭に表示することができる、
(ロ)製造コストが安価である、
(ハ)設置が極めて容易で、設置作業コストも安価にすることができる、
(ニ)これらにより、環境保護に極めて優れている砂利敷き等の非舗装駐車場の普及を推進することができる、
等の優れた効果を得られるものである。
【0023】
また、本発明の識別用の駐車区画表示具は、各駐車区画を他の駐車区画と明確に識別させることができ、かつ製造コストが安価で、設置が極めて容易であり、設置作業コストも安価である等の優れた効果を得られるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【実施例】
【0025】
図1〜24は本発明の一実施例を示し、このうち図1〜10は本実施例におけるT字状駐車区画表示具1を示している。このT字状駐車区画表示具1は、ABS樹脂等のプラスチックにより露出部2と杭部3とリブ4とを一体成形してなる。前記露出部2は、全体に偏平で、図3によく示されるように、上方から見て大略T字状の板状をなしている。前記杭部3は、露出部2から垂直下方に延びており、図7および9によく示されるように、横断面大略正方形状とされており、先端側は先細とされている。前記杭部3の相対向する2つの側面には、斜め上方に突出する返し状の外部抜け止め突起5がそれぞれ適当数一体的に設けられている。前記杭部3の他の2つの側面には、該杭部3の長さ方向に沿って、基本的には断面四角形状をなす(図9参照)溝6が設けられている。図8によく示されるように、これらの溝6には、該溝6の底部から斜め上方に立ち上がる傾斜面7aを備えた返し状の溝内抜け止め突起7がそれぞれ適当数一体的に設けられている。前記リブ4は、杭部3の4つの側面の上部中央部と露出部2の下面との間において、それぞれ杭部3の長さ方向と平行な平面内において大略三角形状に広がるように一体的に形成されている(したがって、1つのT字状駐車区画表示具1に合計4個のリブ4が形成されている)。各リブ4の斜辺4aは円弧状とされている。
【0026】
図11〜14は、本実施例におけるL字状駐車区画表示具8を示している。このL字状駐車区画表示具8は、前記T字状駐車区画表示具1と同様に、ABS樹脂等のプラスチックにより露出部2と杭部3とリブ4とを一体成形してなる。このL字状駐車区画表示具8の露出部2は、全体に偏平であるが、図13によく示されように、上方から見て2辺の長さが等しい大略L字状の板状をなしている。このL字状駐車区画表示具8の杭部3およびリブ4は、T字状駐車区画表示具1の場合と同様の形状をなしている(L字状駐車区画表示具8に関しても、露出部および杭部に関しては、相当する部分はT字状駐車区画表示具1の場合と同一の符号を付している)。
【0027】
図15〜18は、本実施例における直線状駐車区画表示具9を示している。この直線状駐車区画表示具9は、前記T字状およびL字状駐車区画表示具1,8と同様に、ABS樹脂等のプラスチックにより露出部2と杭部3とリブ4とを一体成形してなる。この直線状駐車区画表示具9の露出部2は、全体に偏平であるが、図17によく示されように、上方から見て直線状の板状をなしている。この直線状駐車区画表示具9の杭部3およびリブ4も、T字状およびL字状駐車区画表示具1,8の場合と同様の形状をなしている(直線状駐車区画表示具9に関しても、露出部および杭部に関しては、T字状およびL字状駐車区画表示具1,8の場合と同一の符号を付している)。
【0028】
図19〜22は、本実施例における、各駐車区画を他の駐車区画と識別するための識別用駐車区画表示具10を示している。この識別用駐車区画表示具10の本体11は、前記T字状、L字状および直線状駐車区画表示具1,8,9と同様に、ABS樹脂等のプラスチックにより露出部2と杭部3とリブ4とを一体成形してなる。この識別用駐車区画表示具10の本体11の露出部2は、全体に偏平であるが、図21によく示されように、上方から見て矩形の板状をなしている。そして、この露出部2の上面側には全長に渡って識別板収容溝12が設けられている。この識別板収容溝12内には、プラスチックからなる矩形状の識別板13を取り付けることができるようになっている。前記識別板13には、駐車区画の番号を示す数字や、駐車区画の使用者の名前等を表示する文字、記号等14が担持されるようになっている。この識別用駐車区画表示具10の杭部3およびリブ4も、前記T字状、L字状および直線状駐車区画表示具9の場合と同様の形状をなしている(識別用駐車区画表示具10に関しても、露出部および杭部に関しては、相当する部分は基本的にはT字状、L字状および直線状駐車区画表示具1,8,9の場合と同一の符号を付している)。
【0029】
各駐車区画表示具1,8,9,10は、露出部2の上面側から叩いて、図23のように、露出部2の下面が地面18に接するまで、杭部3を地中に打ち込むことにより、簡単に非舗装の駐車場に設置することができる。なお、図23は、砂利敷きの駐車場の場合を示しており、土層15の上に砂利層16が設けられている。また、図23は、T字状駐車区画表示具1のみを示しているが、他のL字状、直線状および識別用駐車区画表示具8,9,10も同様にして杭部3を地中に打ち込んで設置することができる。
【0030】
次に、図24を参照して、各駐車区画表示具1,8,9,10を用いて駐車区画17を表示および識別させる方法を説明する。
【0031】
駐車区画17の隅部のうち、2つの駐車区画17が互いに隣り合う部分における隅部においては、T字状駐車区画表示具1の杭部3を地中に打ち込み、該T字状駐車区画表示具1の露出部2がなすT字の2辺2a,2bが駐車区画の境界に沿わされた状態で地上に露出されるようにする。これにより、2つの隣り合う駐車区画17の隅部を表示することができる。
【0032】
駐車区画17の隅部のうち、隣りに駐車区画17がない隅部(図24では、左上および左下の隅部)においては、L字状駐車区画表示具8の杭部3を地中に打ち込み、該L字状駐車区画表示具8の露出部2がなすL字の2辺2a,2bが駐車区画17の境界に沿わされた状態で地上に露出されるようにする。これにより、隣りに駐車区画17がない駐車区画17の隅部を表示することができる。
【0033】
駐車区画17の境界のうちの隅部でない位置においては、直線状駐車区画表示具9の杭部3を地中に打ち込み、該直線状駐車区画表示具9の露出部2が駐車区画17の境界に沿わされた状態で地上に露出されるようにする。これにより、駐車区画17の境界のうちの隅部でない部分を表示することができる。
【0034】
このようにして、T字状、L字状および直線状駐車区画表示具1,8,9の杭部3を地中に打ち込むことにより、各駐車区画表示具1,8,9を簡単に非舗装の駐車場に設置して、駐車区画17を表示することができる。
【0035】
ここにおいて、T字状、L字状および直線状駐車区画表示具1,8,9の露出部2は、細いロープに比較して広面積とすることができるので、駐車区画17の境界を明瞭に表示することができる。そして、撚って製造されることにより、不可避的に表面に細かい凹凸を多数有するロープに比し、プラスチックや金属等を成形して製造できる駐車区画表示具の露出部2は汚れにくい構成とすることができるので、駐車区画17の境界を長期間に渡って明瞭に表示することができる。
【0036】
また、T字状、L字状および直線状駐車区画表示具1,8,9は、プラスチック等を一体成形することにより製造できるので製造コストを安価にできる。
【0037】
さらに、上述のように駐車区画表示具1,8,9の設置は極めて容易であるので、設置作業コストも安価にすることができる。
【0038】
なお、駐車区画17の番号を示す数字や、駐車区画17の使用者の名前等を表示する文字、記号等を識別板13に担持させた識別用駐車区画表示具10を、各駐車区画17の近傍または区画内に設置することにより、各駐車区画17を他の駐車区画17と明確に識別できるようになる。そして、これらの識別用駐車区画表示具10の設置も、該表示具の杭部3を地中に打ち込むことにより簡単に行うことができる。
【0039】
また、本実施例では、各駐車区画表示具1,8,9,10は、露出部2と杭部3とが一体的に成形されており、露出部2と杭部3の上部との間には、杭部3の長さ方向と平行な平面内に広がるリブ4が一体的に形成されているので、露出部2を補強できると同時に、各駐車区画表示具1,8,9,10が地面に対して回転するのを効果的に防止することができる。さらに、本実施例では、各駐車区画表示具1,8,9,10の杭部3の横断面が大略四角形状とされていること、および杭部3に溝6が設けられていることによっても、各駐車区画表示具1,8,9,10の地面に対する回転を防止することができる。
【0040】
さらに、本実施例では、各駐車区画表示具1,8,9,10の杭部3に外部抜け止め突起5および溝内抜け止め突起7が設けられているので、各駐車区画表示具1,8,9,10が地面から抜けにくくすることができる。
【0041】
なお、図23では、駐車区画表示具1の露出部2全体が地上に露出しているように示してあるが、本発明においては、各駐車区画表示具の露出部は、少なくともそれらの上面が地上に露出されればよく、一部が地中に埋もれてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
以上のように本発明による駐車区画表示具および駐車区画表示方法は、駐車場において各駐車区画の境界または識別を表示する駐車区画表示具および駐車区画表示方法として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施例におけるT字状駐車区画表示具を示す斜視図である。
【図2】前記T字状駐車区画表示具を示す正面図である。
【図3】前記T字状駐車区画表示具を示す平面図である。
【図4】前記T字状駐車区画表示具を示す左側面図である。
【図5】前記T字状駐車区画表示具を示す右側面図である。
【図6】前記T字状駐車区画表示具を示す背面図である。
【図7】前記T字状駐車区画表示具を示す底面図である。
【図8】図2のVIII−VIII線における断面図である。
【図9】図2のIX−IX線における拡大断面図である。
【図10】図5のX−X線における断面図である。
【図11】前記実施例におけるL字状駐車区画表示具を示す斜視図である。
【図12】前記L字状駐車区画表示具を示す正面図である。
【図13】前記L字状駐車区画表示具を示す平面図である。
【図14】前記L字状駐車区画表示具を示す左側面図である。
【図15】前記実施例における直線状駐車区画表示具を示す斜視図である。
【図16】前記直線状駐車区画表示具を示す正面図である。
【図17】前記直線状駐車区画表示具を示す平面図である。
【図18】前記直線状駐車区画表示具を示す左側面図である。
【図19】前記実施例における識別用駐車区画表示具を示す斜視図である。
【図20】前記識別用駐車区画表示具を示す正面図である。
【図21】前記識別用駐車区画表示具を示す平面図である。
【図22】前記識別用駐車区画表示具を示す左側面図である。
【図23】前記実施例において駐車区画表示具を注に地中に打ち込んだ状態を示す断面図である。
【図24】前記実施例において駐車区画表示具により駐車区画の境界および識別を表示した状態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 T字状駐車区画表示具
2 露出部
3 杭部
4 リブ
8 L字状駐車区画表示具
9 直線状駐車区画表示具
10 識別用駐車区画表示具
17 駐車区画
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場において各駐車区画の境界および識別を表示する駐車区画表示具および駐車区画表示方法に係り、特に、砂利敷き等の非舗装駐車場に好適な駐車区画表示具および駐車区画表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、都市化の進展に伴い、道路の舗装面やコンクリート構造物等の、地表面を覆う不浸透域が各地において急激に拡大して来ており、これらの不浸透域が地中への雨水の浸透を妨げるようになっている。このため、雨水が僅かしか地中に浸透しないで、一気に河川に流れ込むようになっており、大雨になると、所謂都市型洪水が起こる虞がある一方、普段の河川の流量は減少して水質が悪化するとともに、地下水が枯渇して種々の弊害をもたらすという危機的な事態が、今やますます差し迫った大きな問題となって来ている。
【0003】
現在のこのような深刻な状況下においては、駐車場も、雨水の地中への浸透を妨げることがないように、砂利敷き等の非舗装駐車場とすることが社会的に大きく要請されるようになって来ている。
【0004】
しかるに、従来の非舗装の駐車場においては、特許文献1に従来技術として記載されているように、舗装駐車場の場合とは異なり、地面に直接ペンキで各駐車区画の境界線を表示することはできないので、一般には、ロープを境界線に沿って張って各駐車区画の境界線を表示していた。
【0005】
また、前記特許文献1は、「未舗装状態の駐車場における注釈区域を区画する仕切り線に沿ってゴムベルトを地表面に敷設し、該ゴムベルトを地面へ固定具を介して固定してなることを特徴とする駐車場の駐車区域表示装置」を提案している。
【特許文献1】実開昭54−38335号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、非舗装の駐車場において、従来の一般的な方法のように、ロープを駐車区画の境界線に張る場合には、元々ロープは細くて見えにくい上に、短時日のうちに黒く汚れたり、一部地中に埋もれてますます見えにくくなるとともに、切れて全く用をなさなくなり易いという問題があった。
【0007】
また、特許文献1に提案されている駐車区域表示装置においては、ゴムベルトの敷設に手間が掛かるとともに、敷設コストが高いという問題があった。
【0008】
そして、従来は、このような問題が、環境保護面からは極めて優れている砂利敷き等の非舗装駐車場の普及を妨げていた。
【0009】
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、非舗装駐車場において駐車区画を長期間に渡って明瞭に表示することができる駐車区画表示具および駐車区画表示方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、製造コストが安価な駐車区画表示具を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、設置が非常に容易で、設置作業コストも安価な駐車区画表示具および駐車区画表示方法を提供することにある。
【0012】
本発明のさらに他の目的は、各駐車区画を他の駐車区画と明確に識別させることができ、かつ製造コストが安価で、設置が極めて容易であり、設置作業コストも安価な駐車区画表示具を提供することにある。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、以下の説明から明らかになろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明による駐車場における各駐車区画の境界を表示するための駐車区画表示具は、各駐車区画の境界を表示する偏平な形状を有しており、少なくとも上面を地上に露出される露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなるものである。
【0015】
また、本発明による駐車区画表示方法は、駐車場において各駐車区画の境界を表示する駐車区画表示方法であって、
上方から見て大略T字状をなす偏平な形状を有する露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなるT字状駐車区画表示具と、上方から見て大略L字状をなす偏平な形状を有する露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなるL字状駐車区画表示具と、上方から見て直線状をなす偏平な形状を有する露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなる直線状駐車区画表示具とを用意し、
前記駐車区画の隅部のうち、2つの前記駐車区画が互いに隣り合う部分における隅部においては、前記T字状駐車区画表示具の前記杭部を地中に打ち込み、該T字状駐車区画表示具の前記露出部の方は、該露出部がなすT字の2辺が前記駐車区画の境界に沿い、かつ少なくとも該露出部の上面が地上に露出した状態とすることにより、前記隅部を表示し、
前記駐車区画の隅部のうち、隣りに前記駐車区画がない隅部においては、前記L字状駐車区画表示具の前記杭部を地中に打ち込み、該L字状駐車区画表示具の前記露出部の方は、該露出部がなすL字の2辺が前記駐車区画の境界に沿い、かつ少なくとも該露出部の上面が地上に露出した状態とすることにより、前記隅部を表示し、
前記駐車区画の境界のうちの隅部でない位置においては、前記直線状駐車区画表示具の前記杭部を地中に打ち込み、該直線状駐車区画表示具の前記露出部の方は、該露出部が前記駐車区画の境界に沿い、かつ少なくとも該露出部の上面が地上に露出した状態とすることにより、前記駐車区画の境界のうちの隅部でない部分を表示するものである。
【0016】
このような本発明によれば、駐車区画表示具の露出部の上面側から叩いて、杭部を地中に打ち込むことにより、駐車区画表示具を簡単に非舗装の駐車場に設置することができる。そして、露出部の少なくとも上面は地上に露出させることにより、駐車区画を表示することができる。
【0017】
ここで、露出部は細いロープに比較して広面積とすることができるので、駐車区画の境界を明瞭に表示することができる。そして、撚って作られることにより、不可避的に表面に細かい凹凸を多数有するロープに比し、プラスチックや金属等を成形して製造できる駐車区画表示具の露出部は汚れにくい構成とすることができるので、駐車区画の境界を長期間に渡って明瞭に表示することができる。
【0018】
また、上記本発明の駐車区画表示具は、プラスチック等を一体成形することにより製造できるので製造コストを安価にできる。
【0019】
さらに、本発明の駐車区画表示具および駐車区画表示方法は、上述のように設置が極めて容易であるので、設置作業コストも安価にすることができる。
【0020】
他方、本発明による各駐車区画を他の駐車区画と識別させるための駐車区画表示具は、各駐車区画を他の駐車区画と識別させるための文字または記号を担持し、少なくとも前記文字または記号を担持している部分を地上に露出される露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなるものである。
【0021】
このような識別用の駐車区画表示具を各駐車区画の近傍または区画内に設置することにより、各駐車区画を他の駐車区画と明確に識別できるようになる。そして、これらの識別用の駐車区画表示具の設置も、該表示具の杭部を地中に打ち込むことにより簡単に行うことができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の各駐車区画の境界を表示するための駐車区画表示具および駐車区画表示方法は、
(イ)駐車区画を長期間に渡って明瞭に表示することができる、
(ロ)製造コストが安価である、
(ハ)設置が極めて容易で、設置作業コストも安価にすることができる、
(ニ)これらにより、環境保護に極めて優れている砂利敷き等の非舗装駐車場の普及を推進することができる、
等の優れた効果を得られるものである。
【0023】
また、本発明の識別用の駐車区画表示具は、各駐車区画を他の駐車区画と明確に識別させることができ、かつ製造コストが安価で、設置が極めて容易であり、設置作業コストも安価である等の優れた効果を得られるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【実施例】
【0025】
図1〜24は本発明の一実施例を示し、このうち図1〜10は本実施例におけるT字状駐車区画表示具1を示している。このT字状駐車区画表示具1は、ABS樹脂等のプラスチックにより露出部2と杭部3とリブ4とを一体成形してなる。前記露出部2は、全体に偏平で、図3によく示されるように、上方から見て大略T字状の板状をなしている。前記杭部3は、露出部2から垂直下方に延びており、図7および9によく示されるように、横断面大略正方形状とされており、先端側は先細とされている。前記杭部3の相対向する2つの側面には、斜め上方に突出する返し状の外部抜け止め突起5がそれぞれ適当数一体的に設けられている。前記杭部3の他の2つの側面には、該杭部3の長さ方向に沿って、基本的には断面四角形状をなす(図9参照)溝6が設けられている。図8によく示されるように、これらの溝6には、該溝6の底部から斜め上方に立ち上がる傾斜面7aを備えた返し状の溝内抜け止め突起7がそれぞれ適当数一体的に設けられている。前記リブ4は、杭部3の4つの側面の上部中央部と露出部2の下面との間において、それぞれ杭部3の長さ方向と平行な平面内において大略三角形状に広がるように一体的に形成されている(したがって、1つのT字状駐車区画表示具1に合計4個のリブ4が形成されている)。各リブ4の斜辺4aは円弧状とされている。
【0026】
図11〜14は、本実施例におけるL字状駐車区画表示具8を示している。このL字状駐車区画表示具8は、前記T字状駐車区画表示具1と同様に、ABS樹脂等のプラスチックにより露出部2と杭部3とリブ4とを一体成形してなる。このL字状駐車区画表示具8の露出部2は、全体に偏平であるが、図13によく示されように、上方から見て2辺の長さが等しい大略L字状の板状をなしている。このL字状駐車区画表示具8の杭部3およびリブ4は、T字状駐車区画表示具1の場合と同様の形状をなしている(L字状駐車区画表示具8に関しても、露出部および杭部に関しては、相当する部分はT字状駐車区画表示具1の場合と同一の符号を付している)。
【0027】
図15〜18は、本実施例における直線状駐車区画表示具9を示している。この直線状駐車区画表示具9は、前記T字状およびL字状駐車区画表示具1,8と同様に、ABS樹脂等のプラスチックにより露出部2と杭部3とリブ4とを一体成形してなる。この直線状駐車区画表示具9の露出部2は、全体に偏平であるが、図17によく示されように、上方から見て直線状の板状をなしている。この直線状駐車区画表示具9の杭部3およびリブ4も、T字状およびL字状駐車区画表示具1,8の場合と同様の形状をなしている(直線状駐車区画表示具9に関しても、露出部および杭部に関しては、T字状およびL字状駐車区画表示具1,8の場合と同一の符号を付している)。
【0028】
図19〜22は、本実施例における、各駐車区画を他の駐車区画と識別するための識別用駐車区画表示具10を示している。この識別用駐車区画表示具10の本体11は、前記T字状、L字状および直線状駐車区画表示具1,8,9と同様に、ABS樹脂等のプラスチックにより露出部2と杭部3とリブ4とを一体成形してなる。この識別用駐車区画表示具10の本体11の露出部2は、全体に偏平であるが、図21によく示されように、上方から見て矩形の板状をなしている。そして、この露出部2の上面側には全長に渡って識別板収容溝12が設けられている。この識別板収容溝12内には、プラスチックからなる矩形状の識別板13を取り付けることができるようになっている。前記識別板13には、駐車区画の番号を示す数字や、駐車区画の使用者の名前等を表示する文字、記号等14が担持されるようになっている。この識別用駐車区画表示具10の杭部3およびリブ4も、前記T字状、L字状および直線状駐車区画表示具9の場合と同様の形状をなしている(識別用駐車区画表示具10に関しても、露出部および杭部に関しては、相当する部分は基本的にはT字状、L字状および直線状駐車区画表示具1,8,9の場合と同一の符号を付している)。
【0029】
各駐車区画表示具1,8,9,10は、露出部2の上面側から叩いて、図23のように、露出部2の下面が地面18に接するまで、杭部3を地中に打ち込むことにより、簡単に非舗装の駐車場に設置することができる。なお、図23は、砂利敷きの駐車場の場合を示しており、土層15の上に砂利層16が設けられている。また、図23は、T字状駐車区画表示具1のみを示しているが、他のL字状、直線状および識別用駐車区画表示具8,9,10も同様にして杭部3を地中に打ち込んで設置することができる。
【0030】
次に、図24を参照して、各駐車区画表示具1,8,9,10を用いて駐車区画17を表示および識別させる方法を説明する。
【0031】
駐車区画17の隅部のうち、2つの駐車区画17が互いに隣り合う部分における隅部においては、T字状駐車区画表示具1の杭部3を地中に打ち込み、該T字状駐車区画表示具1の露出部2がなすT字の2辺2a,2bが駐車区画の境界に沿わされた状態で地上に露出されるようにする。これにより、2つの隣り合う駐車区画17の隅部を表示することができる。
【0032】
駐車区画17の隅部のうち、隣りに駐車区画17がない隅部(図24では、左上および左下の隅部)においては、L字状駐車区画表示具8の杭部3を地中に打ち込み、該L字状駐車区画表示具8の露出部2がなすL字の2辺2a,2bが駐車区画17の境界に沿わされた状態で地上に露出されるようにする。これにより、隣りに駐車区画17がない駐車区画17の隅部を表示することができる。
【0033】
駐車区画17の境界のうちの隅部でない位置においては、直線状駐車区画表示具9の杭部3を地中に打ち込み、該直線状駐車区画表示具9の露出部2が駐車区画17の境界に沿わされた状態で地上に露出されるようにする。これにより、駐車区画17の境界のうちの隅部でない部分を表示することができる。
【0034】
このようにして、T字状、L字状および直線状駐車区画表示具1,8,9の杭部3を地中に打ち込むことにより、各駐車区画表示具1,8,9を簡単に非舗装の駐車場に設置して、駐車区画17を表示することができる。
【0035】
ここにおいて、T字状、L字状および直線状駐車区画表示具1,8,9の露出部2は、細いロープに比較して広面積とすることができるので、駐車区画17の境界を明瞭に表示することができる。そして、撚って製造されることにより、不可避的に表面に細かい凹凸を多数有するロープに比し、プラスチックや金属等を成形して製造できる駐車区画表示具の露出部2は汚れにくい構成とすることができるので、駐車区画17の境界を長期間に渡って明瞭に表示することができる。
【0036】
また、T字状、L字状および直線状駐車区画表示具1,8,9は、プラスチック等を一体成形することにより製造できるので製造コストを安価にできる。
【0037】
さらに、上述のように駐車区画表示具1,8,9の設置は極めて容易であるので、設置作業コストも安価にすることができる。
【0038】
なお、駐車区画17の番号を示す数字や、駐車区画17の使用者の名前等を表示する文字、記号等を識別板13に担持させた識別用駐車区画表示具10を、各駐車区画17の近傍または区画内に設置することにより、各駐車区画17を他の駐車区画17と明確に識別できるようになる。そして、これらの識別用駐車区画表示具10の設置も、該表示具の杭部3を地中に打ち込むことにより簡単に行うことができる。
【0039】
また、本実施例では、各駐車区画表示具1,8,9,10は、露出部2と杭部3とが一体的に成形されており、露出部2と杭部3の上部との間には、杭部3の長さ方向と平行な平面内に広がるリブ4が一体的に形成されているので、露出部2を補強できると同時に、各駐車区画表示具1,8,9,10が地面に対して回転するのを効果的に防止することができる。さらに、本実施例では、各駐車区画表示具1,8,9,10の杭部3の横断面が大略四角形状とされていること、および杭部3に溝6が設けられていることによっても、各駐車区画表示具1,8,9,10の地面に対する回転を防止することができる。
【0040】
さらに、本実施例では、各駐車区画表示具1,8,9,10の杭部3に外部抜け止め突起5および溝内抜け止め突起7が設けられているので、各駐車区画表示具1,8,9,10が地面から抜けにくくすることができる。
【0041】
なお、図23では、駐車区画表示具1の露出部2全体が地上に露出しているように示してあるが、本発明においては、各駐車区画表示具の露出部は、少なくともそれらの上面が地上に露出されればよく、一部が地中に埋もれてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
以上のように本発明による駐車区画表示具および駐車区画表示方法は、駐車場において各駐車区画の境界または識別を表示する駐車区画表示具および駐車区画表示方法として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施例におけるT字状駐車区画表示具を示す斜視図である。
【図2】前記T字状駐車区画表示具を示す正面図である。
【図3】前記T字状駐車区画表示具を示す平面図である。
【図4】前記T字状駐車区画表示具を示す左側面図である。
【図5】前記T字状駐車区画表示具を示す右側面図である。
【図6】前記T字状駐車区画表示具を示す背面図である。
【図7】前記T字状駐車区画表示具を示す底面図である。
【図8】図2のVIII−VIII線における断面図である。
【図9】図2のIX−IX線における拡大断面図である。
【図10】図5のX−X線における断面図である。
【図11】前記実施例におけるL字状駐車区画表示具を示す斜視図である。
【図12】前記L字状駐車区画表示具を示す正面図である。
【図13】前記L字状駐車区画表示具を示す平面図である。
【図14】前記L字状駐車区画表示具を示す左側面図である。
【図15】前記実施例における直線状駐車区画表示具を示す斜視図である。
【図16】前記直線状駐車区画表示具を示す正面図である。
【図17】前記直線状駐車区画表示具を示す平面図である。
【図18】前記直線状駐車区画表示具を示す左側面図である。
【図19】前記実施例における識別用駐車区画表示具を示す斜視図である。
【図20】前記識別用駐車区画表示具を示す正面図である。
【図21】前記識別用駐車区画表示具を示す平面図である。
【図22】前記識別用駐車区画表示具を示す左側面図である。
【図23】前記実施例において駐車区画表示具を注に地中に打ち込んだ状態を示す断面図である。
【図24】前記実施例において駐車区画表示具により駐車区画の境界および識別を表示した状態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 T字状駐車区画表示具
2 露出部
3 杭部
4 リブ
8 L字状駐車区画表示具
9 直線状駐車区画表示具
10 識別用駐車区画表示具
17 駐車区画
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車場における各駐車区画の境界を表示する駐車区画表示具であって、各駐車区画の境界を表示する偏平な形状を有しており、少なくとも上面を地上に露出される露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなる駐車区画表示具。
【請求項2】
前記露出部は上方から見て大略T字状をなしている請求項1記載の駐車区画表示具。
【請求項3】
前記露出部は上方から見て大略L字状をなしている請求項1記載の駐車区画表示具。
【請求項4】
前記露出部は上方から見て直線状をなしている請求項1記載の駐車区画表示具。
【請求項5】
前記露出部と前記杭部とは一体的に成形されており、前記露出部と前記杭部の上部との間には、前記杭部の長さ方向と平行な平面内に広がるリブが一体的に形成されている請求項1乃至4のいずれかに記載の駐車区画表示具。
【請求項6】
駐車場における各駐車区画を他の駐車区画と識別させるための駐車区画表示具であって、各駐車区画を他の駐車区画と識別させるための文字または記号を担持し、少なくとも前記文字または記号を担持している部分を地上に露出される露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなる駐車区画表示具。
【請求項7】
駐車場において各駐車区画の境界を表示する駐車区画表示方法であって、
上方から見て大略T字状をなす偏平な形状を有する露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなるT字状駐車区画表示具と、上方から見て大略L字状をなす偏平な形状を有する露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなるL字状駐車区画表示具と、上方から見て直線状をなす偏平な形状を有する露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなる直線状駐車区画表示具とを用意し、
前記駐車区画の隅部のうち、2つの前記駐車区画が互いに隣り合う部分における隅部においては、前記T字状駐車区画表示具の前記杭部を地中に打ち込み、該T字状駐車区画表示具の前記露出部の方は、該露出部がなすT字の2辺が前記駐車区画の境界に沿い、かつ少なくとも該露出部の上面が地上に露出した状態とすることにより、前記隅部を表示し、
前記駐車区画の隅部のうち、隣りに前記駐車区画がない隅部においては、前記L字状駐車区画表示具の前記杭部を地中に打ち込み、該L字状駐車区画表示具の前記露出部の方は、該露出部がなすL字の2辺が前記駐車区画の境界に沿い、かつ少なくとも該露出部の上面が地上に露出した状態とすることにより、前記隅部を表示し、
前記駐車区画の境界のうちの隅部でない位置においては、前記直線状駐車区画表示具の前記杭部を地中に打ち込み、該直線状駐車区画表示具の前記露出部の方は、該露出部が前記駐車区画の境界に沿い、かつ少なくとも該露出部の上面が地上に露出した状態とすることにより、前記駐車区画の境界のうちの隅部でない部分を表示する駐車区画表示方法。
【請求項1】
駐車場における各駐車区画の境界を表示する駐車区画表示具であって、各駐車区画の境界を表示する偏平な形状を有しており、少なくとも上面を地上に露出される露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなる駐車区画表示具。
【請求項2】
前記露出部は上方から見て大略T字状をなしている請求項1記載の駐車区画表示具。
【請求項3】
前記露出部は上方から見て大略L字状をなしている請求項1記載の駐車区画表示具。
【請求項4】
前記露出部は上方から見て直線状をなしている請求項1記載の駐車区画表示具。
【請求項5】
前記露出部と前記杭部とは一体的に成形されており、前記露出部と前記杭部の上部との間には、前記杭部の長さ方向と平行な平面内に広がるリブが一体的に形成されている請求項1乃至4のいずれかに記載の駐車区画表示具。
【請求項6】
駐車場における各駐車区画を他の駐車区画と識別させるための駐車区画表示具であって、各駐車区画を他の駐車区画と識別させるための文字または記号を担持し、少なくとも前記文字または記号を担持している部分を地上に露出される露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなる駐車区画表示具。
【請求項7】
駐車場において各駐車区画の境界を表示する駐車区画表示方法であって、
上方から見て大略T字状をなす偏平な形状を有する露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなるT字状駐車区画表示具と、上方から見て大略L字状をなす偏平な形状を有する露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなるL字状駐車区画表示具と、上方から見て直線状をなす偏平な形状を有する露出部と、この露出部から下方に延びており、地中に打ち込まれる杭部とを有してなる直線状駐車区画表示具とを用意し、
前記駐車区画の隅部のうち、2つの前記駐車区画が互いに隣り合う部分における隅部においては、前記T字状駐車区画表示具の前記杭部を地中に打ち込み、該T字状駐車区画表示具の前記露出部の方は、該露出部がなすT字の2辺が前記駐車区画の境界に沿い、かつ少なくとも該露出部の上面が地上に露出した状態とすることにより、前記隅部を表示し、
前記駐車区画の隅部のうち、隣りに前記駐車区画がない隅部においては、前記L字状駐車区画表示具の前記杭部を地中に打ち込み、該L字状駐車区画表示具の前記露出部の方は、該露出部がなすL字の2辺が前記駐車区画の境界に沿い、かつ少なくとも該露出部の上面が地上に露出した状態とすることにより、前記隅部を表示し、
前記駐車区画の境界のうちの隅部でない位置においては、前記直線状駐車区画表示具の前記杭部を地中に打ち込み、該直線状駐車区画表示具の前記露出部の方は、該露出部が前記駐車区画の境界に沿い、かつ少なくとも該露出部の上面が地上に露出した状態とすることにより、前記駐車区画の境界のうちの隅部でない部分を表示する駐車区画表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2006−342531(P2006−342531A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−167581(P2005−167581)
【出願日】平成17年6月7日(2005.6.7)
【出願人】(593065590)株式会社エスエスシー (51)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月7日(2005.6.7)
【出願人】(593065590)株式会社エスエスシー (51)
【Fターム(参考)】
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