説明

駐車装置と昇降装置

【課題】 簡易な構成で、安定して運転ができる駐車装置と昇降装置とを提供しようとする。
【解決手段】
従来の昇降装置にかわって、対象物を載せるリフトケージと、前記リフトケージを昇降路の中に吊ることをできるケーブルと、前記ケーブルを外周に巻き掛けられた駆動シーブと前記駆動シーブを回転駆動できる駆動機構とカウンタウエイトとを有する巻上装置と、前記駆動シーブの外周の円弧に沿って配置され前記駆動シーブの回転中心と平行になった回転中心を持つ複数の押付けローラと複数の前記押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に当接できる押付けローラ支持機構とを有する押付けローラ装置と、を備え、前記ケーブルが、下方に降ろされた一方の一端を前記リフトケージに連結され、下方に降ろされた他方の端部を前記カウンターウエイトに連結される、ものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両を駐車させる駐車装置と対象物を昇降路の中で昇降させる昇降装置とに係る。特に、車両または対象物を昇降させる構成に特徴のある駐車装置と昇降装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
機械式の駐車装置が、車両を駐車させるのに利用される。
例えば、上下方向に重なって並んだ格納棚に車両を格納する。
この形式の一例の駐車装置は、複数のパレット10と複数の格納棚21とリフトケージ30とケーブル40と巻上装置50とケージ支持装置70とで構成される。
昇降装置は、リフトケージ30とケーブル40と巻上装置50とで構成される。
図9は、従来の駐車装置の斜視図である。
パレット10は、車両を載せる四辺形の構造体である。パレット10は、種々の形式と大きさの車両をハンドリングするのに便利である。一部の駐車装置は、パレットを用いないで車両をハンドリングする。
格納棚21は、車両を格納できる棚である。複数の格納棚21が上下方向に並ぶ。通例、上下に並んだ複数の駐車棚21を昇降路Hの左右に配置する。入出庫スペースSが、昇降路Hの途中に設けられる。
【0003】
リフトケージ30は、車両を載せることをできる構造体である。リフトケージは、車両の乗ったパレットを格納棚21とリフトケージ30の上との間で移動する移載機構を内蔵している。
ケーブル40は、リフトケージ30を格納棚に沿って吊る機械要素である。
巻上装置50は、ケーブル40を巻き上げし、または巻き下げすることをできる装置である。
ケージ支持装置70は、複数の格納棚の内の一つの格納棚の横に並んだときにリフトケージ30を駐車装置の建屋に支持させる装置である。
ケージ支持装置70は、リフトケージ30でのパレット10の乗ったレールのレール面レベルと格納棚21でのパレット10の乗ったレールのレール面レベルとを一致させて、リフトケージ30を主構造体に支持させる。
【0004】
巻上装置50が、駆動シーブ51とアイドルシーブ52と巻上シーブ53と転向シーブ54と駆動機構55と減速機56とカウンタウエイト57とで構成される。
4つの巻上シーブ53が昇降路の上方にリフトケージ30の四隅に対向する位置に配される。
一対の転向シーブ54が、昇降路の上方の後方に配される。
4つのケーブル40は、一対の第一ケーブル41と一対の第二ケーブル42とで構成される。
一対の第一ケーブル41は、リフトケージ30の前方を吊る。
一対の第二ケーブル42は、リフトケージ30の後方を吊る。
一対の第一ケーブル41が、巻上シーブ53から下方に下ろされた一方の端部をリフトケージ30に連結し、巻上シーブ53と転向シーブ54との間に水平に掛け渡され、転向シーブ54と駆動シーブ51との間に水平に掛け渡され、駆動シーブの横方向の円弧に180度以上にわたって巻き掛けられ、アイドルシーブ52に巻き掛けられ、アイドルシーブ52から下方に下ろされた端部をカウンタウエイト57に連結される。
一対の第二ケーブル42が、巻上シーブ53から下方に下ろされた一方の端部をリフトケージ30に連結し、巻上シーブ53と駆動シーブ51との間に水平に掛け渡され、駆動シーブの横方向の円弧に180度以上にわたって巻掛けられ、アイドルシーブ52に巻掛けられ、アイドルシーブ52から下方に下ろされた端部をカウンタウエイト57に連結される。
【0005】
車両を駐車装置に入庫させる場合の作動を説明する。
車両が、入出庫スペースSに置かれたリフトケージ30に自走して入る。
巻上装置50が、ケーブル40を巻き上げて、複数の格納棚のうちの一つの格納棚の横にリフトケージ30を停止させる。ケージ支持装置70が、リフトケージ30を建屋の主構造体に支持させる。
移載装置(図示せず)が、車両の乗ったパレットを格納棚に移載し、入庫が完了する。
【0006】
次に、車両を駐車装置から出庫させる場合の作動を説明する。
巻上装置50が、ケーブル40を巻き上げて、複数の格納棚のうちの一つの格納棚の横にリフトケージ30を停止させる。ケージ支持装置70が、リフトケージ30を建屋の主構造体に支持させる。
移載装置が、車両の載ったパレットを格納棚からリフトケージに移載する。
ケージ支持装置が、リフトケージの支持を外す。
巻上装置50が、ケーブル40を巻き下げて、リフトケージ30を入出庫スペースへ下ろす。
車両が、入出庫スペースSから自走して出る。
【0007】
上記の構造を有する昇降装置をもちいた駐車装置では、車両をリフトケージに搭載した際には、巻上装置は、リフトケージの重量とパレットの重量と車両の重量との合計した総重量をケーブル40により巻上げ、巻き下げる。
また、車両をリフトケージに乗せていない場合は、巻上装置は、リフトケージの重量のみをケーブル40により巻上げ、巻き下げる。
駆動シーブに巻きかけられたケーブル40は、一方の端部をリフトケージ30に連結され、他方の端部をカウンタウエイトに連結される。
カウンタウエイトの重量を適切に選択すると、巻上装置の消費する動力を最小にできる。
例えば、リフトケージの重量が2500Kg、パレットの重量が500Kg、車両の重量が2500Kgである場合に、カウンタウエイトの重量を3500Kgに選定する。この様にすると、車両がリフトケージに乗せた際に、5500Kgの重量がケーブルの一方の端部に作用し、3500Kgの重量がケーブルの他方の端部に作用する。車両をリフトケージに乗せていないときに、2500Kgの重量がケーブルの一方の端部に作用し、3500Kgの重量がケーブルの他方の端部に作用する
リフトケージを昇降させる際に、巻上げ装置が、ケーブルの一方に作用する力によるトルクと他方に作用する力のトルクの差分のトルクを支えつつ、リフトケージを加速または減速して、昇降路の中に昇降させる。
【0008】
巻上装置の形式が、ケーブルを回転駆動されるシーブに巻きかけ、シーブに作用するトルクをケーブルのシーブとの間の摩擦力によって、ケーブルに伝達する形式である場合がある。この形式の巻上装置は、シーブに巻き掛けたケーブルの一方の端部に作用する重量とケーブルの他方の端部に作用する重量の差が大きくなると、トルクの伝達が不安定になる特性を有する。
一般的に、リフトケージとパレットとカウンタウエイトとを軽量化することにより、駐車装置の軽量化と運転動力の節約を計ることができるが、リフトケージの重量とパレットとカウンタウエイトの重量が小さくなると、カウンタウエイトの重量を適切に選択しても、車両を搭載した場合または車両を搭載しない場合に、上記の重量の差を一定の値以内に納めることができなくなり、トルクの伝達が不安定になることがある。
【0009】
【特許文献1】特開2001−317225号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、簡易な構成で、安定して運転ができる駐車装置と昇降装置とを提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明に係る車両を駐車させる駐車装置を、上下方向に並んで車両を格納することをできる複数の格納棚を有する主構造体と、車両を載せることをできるリフトケージと、前記リフトケージを前記格納棚に沿って上下に延びる昇降路の中に吊ることをできるケーブルと、前記ケーブルを外周に巻き掛けられた駆動シーブと前記駆動シーブを回転駆動できる駆動機構とカウンタウエイトとを有する巻上装置と、前記駆動シーブの外周の円弧に沿って配置され前記駆動シーブの回転中心と平行になった回転中心を持つ複数の押付けローラと複数の前記押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に当接できる押付けローラ支持機構とを有する押付けローラ装置と、を備え、前記ケーブルが、下方に降ろされた一方の一端を前記リフトケージに連結され、下方に降ろされた他方の端部を前記カウンターウエイトに連結されるものとした。
【0012】
上記本発明の構成により、複数の格納棚が、主構造体の車両を格納することをでき、上下方向に並ぶ。リフトケージが、車両を載せることをできる。ケーブルが、前記リフトケージを前記格納棚に沿って上下に延びる昇降路の中に吊ることをできる。巻上装置が、前記ケーブルを外周に巻き掛けられた駆動シーブと、前記駆動シーブを回転駆動できる駆動機構と、カウンタウエイトとを有する。前記複数の押付けローラが、前記駆動シーブの外周の円弧に沿って配置され前記駆動シーブの回転中心と平行になった回転中心を持つ。前記押付けローラ支持機構が、複数の前記押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に当接できる。前記ケーブルが、下方に降ろされた一方の一端を前記リフトケージに連結され、下方に降ろされた他方の端部を前記カウンターウエイトに連結される。
その結果、回転自在に支持される複数の押付けローラの外周が前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に当接して、駆動機構が駆動シーブを回転駆動すると、駆動シーブと押付けローラとが回転し、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力が増大するので、車両を載せたリフトケージの重量とカウンタウエイトの重量にアンバランスがあっても、安定してリフトケージを昇降させて、リフトケージを駐車棚の横に移動させることができる。
【0013】
以下に、本発明の実施形態に係るいくつかの駐車装置を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0014】
さらに、本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記押付けローラ装置が、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる押付けローラ移動機構を有する。
上記実施形態の構成により、前記押付けローラ移動機構が、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる。
その結果、複数の押付けローラを前記駆動シーブに接近または前記駆動シーブから離間させて、複数の押付けローラを前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける力を大きくまたは小さくし、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を調整できる。
【0015】
さらに、本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記押付けローラ装置が、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる押付けローラ移動機構を有し、前記リフトケージに乗る車両の重量が所定重量を上回るときに、前記押付けローラ移動機構が前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させて複数の前記押付けローラを前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける、
上記実施形態の構成により、前記押付けローラ移動機構が、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる。前記リフトケージに乗る車両の重量が所定重量を上回るときに、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させて、複数の前記押付けローラを前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける。
その結果、前記リフトケージに乗る車両の重量が所定重量を上回るときに、複数の押付けローラを前駆駆動シーブに接近させて、複数の押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付けて、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を増大させ、車両を乗せたリフトケージを安定して昇降させる。
【0016】
さらに、本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記押付けローラ装置が、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる押付けローラ移動機構を有し、前記駆動機構が前記駆動シーブを起動または停止するときに、前記押付けローラ移動機構が前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させて複数の前記押付けローラを前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける。
上記実施形態の構成により、前記押付けローラ移動機構が、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる。前記駆動機構が前記駆動シーブを起動または停止するときに、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させて、複数の前記押付けローラを前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける。
その結果、前記駆動機構が前記駆動シーブを起動または停止するときに、複数の押付けローラを前駆駆動シーブに接近させて、複数の押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付けて、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を増大させ、車両を乗せたリフトケージを安定して昇降させる。
【0017】
さらに、本発明の実施形態に係る駐車装置は、押付けローラ支持機構が、前記押付けローラを前記駆動シーブの回転中心に向かって所定の付勢力で各々に付勢する複数の付勢機構を持つ。
上記実施形態の構成により、複数の前記付勢機構が、前記押付けローラを前記駆動シーブの回転中心に向かって所定の付勢力で各々に付勢する。
その結果、複数の前記押付けローラが前記ケーブルを前記駆動シーブに所定の付勢力で各々に押付けて、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を安定させ、車両を乗せたリフトケージを安定して昇降させる。
【0018】
さらに、本発明の実施形態に係る駐車装置は、押付けローラ支持機構が、複数の前記押し付けローラを回転自在に各々に支持する複数の滑り軸受と、複数の前記滑り軸受を介して複数の押付けローラを各々に支持する複数の押付けローラ支持部材と、複数の前記押付けローラ支持部材を前記駆動シーブの回転中心に向かう方向に往復移動自在に各々に案内する移動フレームとを持ち、前記押付けローラ移動機構が、前記移動フレームを前記駆動シーブの回転中心に向かって往復移動できる。
上記実施形態の構成により、複数の滑り軸受が、複数の前記押し付けローラを回転自在に各々に支持する。複数の押付けローラ支持部材が、複数の前記滑り軸受を介して複数の押付けローラを各々に支持する。移動フレームが、複数の前記押付けローラ支持部材を前記駆動シーブの回転中心に向かう方向に往復移動自在に各々に案内する。前記押付けローラ移動機構が、前記移動フレームを前記駆動シーブの回転中心に向かって往復移動できる。
その結果、前記移動フレームを前記駆動シーブに接近させると、前記滑り軸受の摩擦力により複数の押付けローラの外周に生じた接線力が追加の張力を前記ケーブルに付加し、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を安定させ、車両を乗せたリフトケージを安定して昇降させる。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明に係る対象物を昇降路の中で昇降させる昇降装置を、対象物を載せることをできるリフトケージと、前記リフトケージを昇降路の中に吊ることをできるケーブルと、前記ケーブルを外周に巻き掛けられた駆動シーブと前記駆動シーブを回転駆動できる駆動機構とカウンタウエイトとを有する巻上装置と、前記駆動シーブの外周の円弧に沿って配置され前記駆動シーブの回転中心と平行になった回転中心を持つ複数の押付けローラと複数の前記押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に当接できる押付けローラ支持機構とを有する押付けローラ装置と、を備え、前記ケーブルが、下方に降ろされた一方の一端を前記リフトケージに連結され、下方に降ろされた他方の端部を前記カウンターウエイトに連結される、ものとした。
【0020】
上記本発明の構成により、リフトケージが、対象物を載せることをできる。ケーブルが、前記リフトケージを昇降路の中に吊ることをできる。巻上装置が、前記ケーブルを外周に巻き掛けられた駆動シーブと、前記駆動シーブを回転駆動できる駆動機構と、カウンタウエイトとを有する。前記複数の押付けローラが、前記駆動シーブの外周の円弧に沿って配置され前記駆動シーブの回転中心と平行になった回転中心を持つ。前記押付けローラ支持機構が、複数の前記押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に当接できるとを有する。前記ケーブルが、下方に降ろされた一方の一端を前記リフトケージに連結され、下方に降ろされた他方の端部を前記カウンターウエイトに連結される。
その結果、回転自在に支持される複数の押付けローラの外周が前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に当接して、駆動機構が駆動シーブを回転駆動すると、駆動シーブと押付けローラとが回転し、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力が増大するので、対象物を載せたリフトケージの重量とカウンタウエイトの重量にアンバランスがあっても、安定してリフトケージを昇降させる。
【0021】
以下に、本発明の実施形態に係るいくつかの昇降装置を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0022】
さらに、本発明の実施形態に係る昇降装置は、前記押付けローラ装置が、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる押付けローラ移動機構を有する。
上記実施形態の構成により、前記押付けローラ移動機構が前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる。
その結果、複数の押付けローラを前記駆動シーブに接近または前記駆動シーブから離間させて、複数の押付けローラの外周が前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分を押付ける力を大きくまたは小さくし、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力が増大する程度を調整できる。
【0023】
さらに、本発明の実施形態に係る昇降装置は、前記押付けローラ装置が、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる押付けローラ移動機構を有し、前記リフトケージを吊る吊り力が所定値を上回るときに、前記押付けローラ移動機構が前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させて複数の前記押付けローラを前記駆動ケーブルに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける。
上記実施形態の構成により、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる。前記リフトケージを吊る吊り力が所定値を上回るときに、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させて、複数の前記押付けローラを前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける。
その結果、前記リフトケージを吊る吊り力が所定値を上回るときに、複数の押付けローラを前駆駆動シーブに接近させて、複数の押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付けて、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を増大させ、対象物を乗せたリフトケージを安定して昇降させる。
【0024】
さらに、本発明の実施形態に係る昇降装置は、前記押付けローラ装置が、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる押付けローラ移動機構を有し、前記駆動機構が前記駆動シーブを起動または停止するときに、前記押付けローラ移動機構が前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させて複数の前記押付けローラを前記駆動ケーブルに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける。
上記実施形態の構成により、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる。前記駆動機構が前記駆動シーブを起動または停止するときに、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させて、複数の前記押付けローラを前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける。
その結果、前記駆動機構が前記駆動シーブを起動または停止するときに、複数の押付けローラを前駆駆動シーブに接近させて、複数の押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付けて、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を増大させ、対象物を乗せたリフトケージを安定して昇降させる。
【0025】
さらに、本発明の実施形態に係る昇降装置は、押付けローラ支持機構が、複数の前記押し付けローラを回転自在に各々に支持する複数の滑り軸受と、複数の前記滑り軸受を介して複数の押付けローラを各々に支持する複数の押付けローラ支持部材と、複数の前記押付けローラ支持部材を前記駆動シーブの回転中心に向かう方向に往復移動自在に各々に案内する移動フレームとを持ち、前記押付けローラ移動機構が、前記移動フレームを前記駆動シーブの回転中心に向かって往復移動できる、
上記実施形態の構成により、複数の滑り軸受が、複数の前記押し付けローラを回転自在に各々に支持する。複数の押付けローラ支持部材が、複数の前記滑り軸受を介して複数の押付けローラを各々に支持する。移動フレームが、複数の前記押付けローラ支持部材を前記駆動シーブの回転中心に向かう方向に往復移動自在に各々に案内する。前記押付けローラ移動機構が、前記移動フレームを前記駆動シーブの回転中心に向かって往復移動できる。
その結果、前記移動フレームを前記駆動シーブに接近すると、前記滑り軸受の摩擦力により複数の押付けローラの外周に生じた接線力が追加の張力を前記ケーブルに付加し、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を安定させ、リフトケージを安定して昇降させる。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように本発明に係る車両を駐車させる駐車装置は、その構成により、以下の効果を有する。
車両を乗せたリフトケージを駐車棚に沿って上下に延びる昇降路の中を昇降させるのに、リフトケージを吊るケーブルを巻き掛けられた駆動シーブを回転駆動し、複数の押付けローラを駆動シーブに巻き掛けられたケーブルの部分に当接する様にしたので、駆動機構が駆動シーブを回転駆動すると、駆動シーブと押付けローラとが回転し、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力が増大し、車両を載せたリフトケージの重量とカウンタウエイトの重量にアンバランスがあっても、安定してリフトケージを昇降させて、車両を駐車棚の横に置くことができる。
また、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる様にしたので、複数の押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける力を大きくまたは小さくし、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を調整できる。
また、リフトケージに乗る車両の重量が所定重量を上回るときに、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させて複数の前記押付けローラを前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける様にしたので、複数の押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付けて、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を増大させ、車両を乗せたリフトケージを安定して昇降させる。
また、前記駆動機構が前記駆動シーブを起動または停止するときに、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させて、複数の前記押付けローラを前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける様にしたので、複数の押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付けて、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を増大させ、車両を載せたリフトケージを安定して昇降させる。
また、前記押付けローラを前記駆動シーブの回転中心に向かって所定の付勢力で付勢する様にしたので、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を安定させ、車両を載せたリフトケージを安定して昇降させる。
また、滑り軸受けにより押付けローラを回転自在に支持し、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近する様にすると、前記滑り軸受の摩擦力により複数の押付けローラの外周に生じた接線力が追加の張力を前記ケーブルに付加し、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を安定させ、車両を載せたリフトケージを安定して昇降させる。
【0027】
以上説明したように本発明に係る対象物を昇降路の中で昇降させる昇降装置は、その構成により、以下の効果を有する。
対象物を乗せたリフトケージを昇降路の中で昇降させるのに、リフトケージを吊るケーブルを巻き掛けられた駆動シーブを回転駆動し、駆動シーブに巻き掛けられ、ケーブルの部分に当接する複数の押付けローラを設けたので、駆動機構が駆動シーブを回転駆動すると、駆動シーブと押付けローラとが回転し、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力が増大し、車両を載せたリフトケージの重量とカウンタウエイトの重量にアンバランスがあっても、安定してリフトケージを昇降させてることができる。
また、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる様にしたので、複数の押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける力を大きくまたは小さくし、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を調整できる。
また、リフトケージに乗る車両の重量が所定重量を上回るときに、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させて複数の前記押付けローラを前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける様にしたので、複数の押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付けて、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を増大させ、リフトケージを安定して昇降させる。
また、前記駆動機構が前記駆動シーブを起動または停止するときに、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させて、複数の前記押付けローラを前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける様にしたので、複数の押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付けて、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を増大させ、リフトケージを安定して昇降させる。
また、滑り軸受けにより押付けローラを回転自在に支持し、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近する様にすると、前記滑り軸受の摩擦力により複数の押付けローラの外周に生じた接線力が追加の張力を前記ケーブルに付加し、前記駆動シーブと前記ケーブルとの間の摩擦力を安定させ、リフトケージを安定して昇降させる。
従って、簡易な構成で、安定して運転ができる駐車装置と昇降装置とを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0029】
最初に、本発明の第一の実施形態に係る駐車装置と昇降装置とを、図を基に、説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る駐車装置の正面図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係る昇降装置の部分側面図である。図3は、本発明の第1の実施形態に係る昇降装置の部分断面図である。
【0030】
駐車装置は、車両1を駐車させる装置であり、パレット10と主構造体20とリフトケージ30とケーブル40と巻上装置50と押付けローラ装置60とケージ支持装置70で構成される。
昇降装置は、対象物を昇降路の中で昇降させる装置であり、リフトケージ30とケーブル40と巻上装置50と押付けローラ装置60とケージ支持装置70で構成される。駐車装置では、車両が対象物に相当する。
【0031】
パレット10は、車両1を乗せることのできる構造体である。パレットは、上から見て、略長四辺形の輪郭を持つ。パレットは短辺に沿って車輪を持ち、短辺に沿った方向に移動可能である。車両は、パレット10の長辺に沿った向きに自走して、パレット10の上に乗る。パレット10は、後述するリフトケージ30に設けられたパレットレール(図示せず。)と格納棚21との上に車輪を転動して、リフトケージ30と格納棚21との間を移動可能になっている。
車両1を駐車する際には、パレット10は、車両1を乗せて、格納棚21に格納される。
昇降路Hは、入出庫スペースSを含んで上下方向に延びる空間である。
例えば、地上に据付けられる駐車装置では、入出庫スペースSは地面に設けられ、昇降路Hが、入出庫スペースSの上方に設けられる。
車両1を入出庫する際には、パレット10は、リフトケージ30に乗って、昇降路Hを昇降して、入出庫スペースSと格納棚21の横との間を移動する。
【0032】
主構造体20は、駐車装置の建屋の骨格であり、N個の格納棚21と柱22と梁(図示せず。)と2N個の支持部材(図示せず。)とで構成される。
複数の格納棚21は、上下方向に並んで車両1を格納することをできる棚である。
例えば、格納棚21は、パレット10の車輪が転動するパレットレールである。
通常、格納棚21は、昇降路Hの左右に配置される。
柱22は、格納棚21を支持する構造部材である。
梁は、柱22を左右に繋ぐ構造部材である。
支持部材(図示せず)は、リフトケージ30を昇降路Hの中の格納棚21の横に位置決めするために、後述するケージ支持装置70の作用よりリフトケージ30を支持する部材である。
支持部材(図示せず)は、昇降路Hの左右に建てられた柱22に固定される。
【0033】
リフトケージ30は、車両1を乗せることをできる装置であり、リフトケージ構造体31と移載装置(図示せず)とパレットレール(図示せず)とで構成される。
リフトケージ構造体31は、上から見て矩形に配された長手の横部材31aと矩形の四隅に固定され縦方向に延びる縦部材31bとでできた構造体である。
移載装置は、パレット10をリフトケージ30と格納棚21との間で移載できる装置である。
例えば、移載装置は、チェーン駆動して左右方向に移動できるクランプを持つ。移載装置は、パレット10に係止したクランプを左右方向に移動し、パレット10を格納棚21からパレットレールへ移動し、パレットレールから格納棚21へ移動する。
パレットレールは、パレット10の車輪が転動できる1対の長手部材である。左右方向に延びるパレットレールが、リフトケージ構造体31の横部材31aに固定される。
【0034】
ケーブル40は、リフトケージ30を昇降路Hの中に吊ることをできる機械要素である。
ケーブル40は、駆動シーブ51に巻き掛けられる。
ケーブル40の一方の端部が、昇降路Hの中を上下移動し、リフトケージ30の縦部材31bに結合する
ケーブル40の他方の端部が、主構造体に沿って上下移動し、カウンタウエイト57の上部に連結する。
【0035】
巻上装置50は、昇降路Hの中をケーブル40の巻き上げと巻き下げとをできる装置である。巻上装置50は、駆動シーブ51と巻上シーブ53と転向シーブ54と駆動機構55と減速機56とカウンタウエイト57とで構成される。
駆動シーブ51と巻上シーブ53と転向シーブ54とが昇降路Hの上方に設けられる。
【0036】
駆動シーブ51は、駆動機構55により回転駆動され、巻き掛けられたケーブル40を摩擦力により巻き上げ、または巻き下げるための摩擦輪である。
例えば、駆動シーブは、ケーブルがくい込むV溝を円周に設けられた摩擦輪である。
【0037】
巻上シーブ53は、昇降路の上方の複数箇所に配置される滑車である。
ケーブル40は、巻上シーブ53に巻き掛けられて、一方の端部が昇降路の中を昇降するリフトケージ30に連結する。
【0038】
転向シーブ54は、ケーブルの向きを変更するための滑車である。
例えば、転向シーブ54は、ケーブル40がくい込むV溝を円周に設けられた滑車である。
ケーブル40は、巻上シーブ53と駆動シーブ51との間を、転向シーブ54を介して、掛け渡される。
【0039】
駆動機構55は、駆動シーブ51を回転駆動する機構である。
例えば、駆動機構55は、電動機である。
【0040】
減速機56は、駆動機構55の回転速度を減速して駆動シーブ51に伝達する機構である。
【0041】
カウンタウエイト57は、駆動機構に作用するリフトケージの重量によるトルクを減殺するためのトルクを作用させるための重しである。
【0042】
押付けローラ装置60は、駆動シーブ51にケーブル40を押付けて、駆動シーブ51とケーブル40との摩擦力を増大させることをできる装置である。
押付けローラ装置60は、複数の押付けローラ61と押付けローラ支持機構62と押付けローラ移動機構67とで構成される。
【0043】
押付けローラ61は、駆動シーブ51の外周の円弧に沿って配置され、駆動シーブ51の回転中心と平行になった回転中心を持つ車輪である。
例えば、押付けローラ61は、駆動シーブ51の外周の180度以下の円弧に沿って配置され、駆動シーブ51の回転中心と平行になった回転中心を持つ遊動滑車である。
滑車は、ケーブル40がくい込むケーブル溝を外周に設けられた滑車であってもよい。
例えば、ケーブル溝は、ケーブル40の半径よりも僅かに大きな曲率をもったU字型の溝である。
押付けローラ61のケーブル溝が、駆動シーブ51のケーブル溝にくい込んだケーブル40の部分に当接する。
図2は、6個の押付けローラ61が、駆動シーブ51の外周の170度の円弧に沿って配置されるのを示す。
【0044】
押付けローラ支持機構62は、複数の押付けローラ61を回転自在に支持し、複数の押付けローラ61の外周を駆動シーブ51に巻き掛けられたケーブル40の部分に当接できる機構である。
図2は、押付けローラ支持機構が、6個の押付けローラを回転自在に支持するのを示している。
例えば、押付けローラ支持機構62は、複数の軸受63と複数の押付けローラ支持部材64と複数の付勢機構65と移動フレーム66とで構成される。
【0045】
軸受63は、押し付けローラを回転自在に各々に支持する機械要素である。
軸受63は、ころがり軸受、玉軸受であってもよい。
軸受63は、滑り軸受であってもよい。
例えば、軸受は、0.1を越える摩擦係数をもった滑り軸受である。
【0046】
押付けローラ支持部材64は、軸受63を介して押付けローラ61を支持する部材である。押付けローラ支持部材64は、後述する移動フレーム66により駆動シーブ51の回転中心に向かって移動自在に案内される。
押付けローラ支持部材64は、固定軸64aと固定フレーム64bとで構成される。
固定軸64aは、軸受63を支持し回転を拘束される軸体である。
固定フレーム64bは、固定軸64aの両端を支持する部材である。
【0047】
付勢機構65は、押付けローラ61を駆動シーブ51の回転中心に向かって所定の付勢力で付勢する機構である。
例えば、付勢機構65は、押付けローラ支持部材64を駆動シーブ51の回転中心の側に向かって所定の付勢力で各々に付勢する弾性ばねである。
【0048】
移動フレーム66は、複数の押付けローラ支持部材64を駆動シーブ51の回転中心に向かう方向に往復移動自在に各々に案内する部材である。
図2は、1つの移動フレーム66が、6個の押付けローラ支持部材64を駆動シーブ51の回転中心に向かう方向に往復移動自在に各々に案内するのを示している。
【0049】
押付けローラ移動機構67は、押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51に接近させまたは駆動シーブから離間させることをできる機構である。
押付けローラ移動機構67は、複数の押付けローラ支持部材64を駆動シーブ51の回転中心に向かって往復移動できる機構であってもよい。
例えば、押付けローラ移動機構67は、移動フレーム66を駆動シーブ51の回転中心に向かって往復移動できる機構である。
例えば、押付けローラ移動機構67は、移動フレーム66の一箇所を把持し、移動フレーム66を駆動シーブ51の回転中心に向かって往復移動させる電動直動シリンダである。
【0050】
押付けローラ移動機構67が移動フレーム66を駆動シーブ51の回転中心に向かって接近させると、押付けローラ61の外周が駆動シーブ51の外周に接近し、押付けローラ61のケーブル溝が駆動シーブ51のケーブル溝にくい込んだケーブル40の部分に当たる。
さらに、押付けローラ移動機構67が移動フレーム66を駆動シーブ51の回転中心に向かって接近させると、付勢機構65が押付けローラ61の外周を駆動シーブ40に所定の付勢力で押付ける。
ケーブル40が駆動シーブ51のケーブル溝に所定の付勢力で押付けられるので、駆動シーブ51とケーブル40との間の摩擦力が大きくなる。
また、押付けローラ移動機構67が移動フレーム66を駆動シーブ51の回転中心に向かって接近させると、押付けローラ61が駆動シーブ51の外周に沿って接線方向に移動する。軸受63の摩擦力が押付けローラの外周に接線方向の力を発生させ、その接線方向の力がケーブル40に作用するので、ケーブル40に追加の張力を付加して、駆動シーブ51とケーブル40との摩擦力をさらに大きくする。
【0051】
ケーブル40が、下方に向いた一方の端部をリフトケージ30の上部に固定される。
ケーブル40が、下方に向いた他方の端部をカウンタウエイトに連結される。
リフトケージ30の重量により駆動シーブ51に作用するトルクの向きとカウンタウエイト57の重量により駆動シーブ51に作用するトルクの向きとが反対である。
【0052】
ケージ支持装置70は、リフトケージが複数の格納棚21の内の一つの格納棚21の横に並んだ際に、リフトケージ30を主構造体20により支持させる装置である。
【0053】
次に、本発明の第二の実施形態にかかる駐車装置と昇降装置とを、図を基に、説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る昇降装置の部分側面図である。図5は、本発明の第2の実施形態に係る昇降装置の部分断面図である。
駐車装置は、車両1を駐車させる装置であり、パレット10と主構造体20とリフトケージ30とケーブル40と巻上装置50と押付けローラ装置60とケージ支持装置70とで構成される。
昇降装置は、対象物を昇降路の中で昇降させる装置であり、リフトケージ30とケーブル40と巻上装置50と押付けローラ装置60とケージ支持装置70とで構成される。駐車装置では、車両が対象物に相当する。
【0054】
パレット10と主構造体20とリフトケージ30とケーブル40と巻上装置50とケージ支持装置70の構成は、駆動シーブ51が複数のケーブル溝を設けられる以外は、第二の実施形態に係るものと同じなので、説明を省略する。
【0055】
押付けローラ装置60は、駆動シーブ51にケーブル40を押付ける装置である。
押付けローラ装置60は、複数の押付けローラ61と押付けローラ支持機構62と押付けローラ移動機構67とで構成される。
押付けローラ装置60の構成は、複数のケーブル溝が押付けローラ61に設けられる以外は、第一の実施形態にかかる駐車装置と昇降装置のものと同じでる。
【0056】
複数のケーブル溝が、駆動シーブ51の外周に設けられる。
複数のケーブル溝が、押付けローラ61の外周に設けられる。
図5は、4個のケーブル溝が駆動シーブ51の外周に設けられ、4個のケーブル溝が、押付けローラ61の外周に設けられるのを示している。
【0057】
次に、本発明の第三の実施形態にかかる駐車装置と昇降装置とを、図を基に、説明する。
図6は、本発明の第三の実施形態に係る昇降装置の斜視図である。図7は、本発明の第三の実施形態に係る昇降装置の部分側面図である。
本発明の第三の実施形態にかかる駐車装置は、第二の実施形態にかかる昇降装置を従来の技術の記載欄において説明した従来の駐車装置に適用したものである。
【0058】
駐車装置は、車両1を駐車させる装置であり、パレット10と主構造体20とリフトケージ30とケーブル40と巻上装置50と押付けローラ装置60とケージ支持装置70とで構成される。
昇降装置は、対象物を昇降路の中で昇降させる装置であり、リフトケージ30とケーブル40と巻上装置50と押付けローラ装置60で構成される。駐車装置では、リフトケージが対象物に相当する。
【0059】
パレット10と主構造体20とリフトケージ30とケージ支持装置70の構成は、第一の実施形態にかかるものと同じなので、説明を省略する。
【0060】
巻上装置50が、駆動シーブ51とアイドルシーブ52と巻上シーブ53と転向シーブ54と駆動機構55とカウンタウエイト57とで構成される。
駆動シーブ51は、摩擦車であってもよい。
例えば、駆動シーブ51またはアイドルシーブ52は、外周にケーブルが嵌り込む溝をもった溝付き摩擦車である。
例えば、駆動シーブ51またはアイドルシーブ52は、ケーブルがくい込むV溝を円周に設けられた円板状形状をしたシーブである。
4つの巻上シーブ53が昇降路の上方にリフトケージ30の四隅に対向する位置に配される。
一対の転向シーブ54が、昇降路の上方の後方に配される。
4つのケーブル40は、一対の第一ケーブル41と一対の第二ケーブル42とで構成される。
例えば、一対の第一ケーブル41は、リフトケージ30の前方を吊る。
例えば、一対の第二ケーブル42は、リフトケージ30の後方を吊る。
一対の第一ケーブル41が、巻上シーブ53から下方に下ろされた一方の端部をリフトケージ30に連結し、巻上シーブ53と転向シーブ54との間に略水平に掛け渡され、転向シーブ54と駆動シーブ51との間に略水平に掛け渡され、駆動シーブの横方向の円弧に180度以上にわたって巻掛けられ、アイドルシーブ52に巻掛けられ、アイドルシーブ52から下方に下ろされた端部をカウンタウエイト57に連結される。
一対の第二ケーブル42が、巻上シーブ53から下方に下ろされた一方の端部をリフトケージ30に連結し、巻上シーブ53と駆動シーブ51との間に略水平に掛け渡され、駆動シーブの横方向の円弧に180度以上にわたって巻掛けられ、アイドルシーブ52に巻掛けられ、アイドルシーブ52から下方に下ろされた端部をカウンタウエイト57に連結される。
【0061】
押付けローラ装置60は、駆動シーブ51にケーブル40を押付けて、駆動シーブ51とケーブル40との間の摩擦力を大きくする装置である。
押付けローラ装置60は、複数の押付けローラ61と押付けローラ支持機構と押付けローラ移動機構67とで構成される。
【0062】
押付けローラ装置60の構成は、押付けローラ移動機構67が押付けローラ支持機構62を水平に往復移動させること以外は、第二の実施形態に係る駐車装置と昇降装置のものと同じである。
【0063】
リフトケージ30の重量により駆動シーブ51に作用するトルクの向きとカウンタウエイト57の重量により駆動シーブ51に作用するトルクの向きとが反対である。
【0064】
以下に、本発明の実施形態にかかる昇降装置の作用を、駐車装置の3つのタイプの運用形式を例にして、説明する。
図8は、本発明の実施形態に係る昇降装置の作用図である。
図8(A)は、押付けローラ移動機構が押付けローラ支持機構を駆動シーブから離間させた状態を示す。
図8(B)は、押付けローラ移動機構が押付けローラ支持機構を駆動シーブに接近させた状態を示す。
【0065】
第一のタイプの運用形式では、車両の入出庫の際に、リフトケージ30に乗せた車両の重量の大小に応じて、押付けローラ移動機構が押付けローラ支持機構を駆動シーブに接近または駆動シーブから離間させ、押付けローラ61の外周を駆動シーブ51に巻き掛けられるケーブル40の部分にし、押付けまた当接させない様にする。
【0066】
リフトケージ30に乗せた車両の重量が所定重量を上回るときに、押付けローラ移動機構が押付けローラ支持機構を駆動シーブに接近させて駆動シーブに巻き掛けられたケーブルの部分に押付ける。
例えば、入庫要求または出庫要求のあった車両の車種をチェックして、車種の標準的な重量を所定重量と比較する。
例えば、リフトケージ30に乗せた車両の重量が所定重量を上回るときに、押付けローラ移動機構67が押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51に接近させて、押付けローラ61の外周を駆動シーブ51に巻き掛けられたケーブルの部分に押付ける。
また、リフトケージ30に乗せた車両の重量が所定重量を下回るときに、押付けローラ移動機構が押付けローラ支持機構を駆動シーブから離間させて、押付けローラ61の外周がケーブル40の当接しない様にする。
この様にすると、リフトケージ30に乗せた車両の重量が所定重量を上回るときに、駆動シーブとケーブルとの摩擦力を大きくでき、安定してリフトケージを安定して昇降させることができる。
【0067】
第二のタイプの運用形式では、車両の入出庫の際に、リフトケージを吊る吊り力の大小に応じて、押付けローラ移動機構67が押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51に接近または駆動シーブから離間させ、押付けローラ61の外周を駆動シーブ51に巻き掛けられるケーブル40の部分に押付けし、また当接させない様にする。
【0068】
リフトケージ30を吊る吊り力が所定値を上回るときに、押付けローラ移動機構67が押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51に接近させて、押付けローラ61を駆動シーブ51に巻き掛けられたケーブルの部分に押付ける。
例えば、リフトケージ30を吊る吊り力が所定値を上回るときに、押付けローラ移動機構67が押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51に接近させて、押付けローラ61の外周を駆動シーブに巻き掛けられたケーブルの部分に押付ける。
また、リフトケージ30を吊る吊り力が所定値を下回るときに、押付けローラ移動機構67が押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51から離間させて、押付けローラ61の外周がケーブル40の当接しない様にする。
この様にすると、リフトケージ30を吊る吊り力が所定値を上回るときに、駆動シーブとケーブルとの摩擦力を大きくでき、安定してリフトケージを安定して昇降させることができる。
【0069】
第3のタイプの運用形式では、車両の入出庫の際に、駆動機構55が駆動シーブ51を起動または停止するときに、押付けローラ移動機構67が押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51に接近させ、押付けローラ61の外周を駆動シーブ51に巻き掛けられるケーブル40の部分に押付ける。
【0070】
駆動機構55が駆動シーブ51を起動または停止するときに、押付けローラ移動機構67が押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51に接近させて、押付けローラ61の外周を駆動シーブ51に巻き掛けられたケーブル40の部分に押付ける。
例えば、駆動機構55が駆動シーブ51を起動または停止するときに、押付けローラ移動機構67が押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51に接近させて、押付けローラ61の外周を駆動シーブに巻き掛けられたケーブルの部分に押付ける。
また、駆動機構が駆動シーブを起動または停止する以外のときに、押付けローラ移動機構が押付けローラ支持機構を駆動シーブから離間させて、押付けローラ61の外周がケーブル40の当接しない様にする。
この様にすると、駆動機構が駆動シーブを起動または停止するときに、駆動シーブとケーブルとの摩擦力を大きくでき、安定してリフトケージを安定して昇降を開始させ、昇降を停止させることができる。
【0071】
上述の実施形態の駐車装置と昇降装置とを用いれば、以下の効果を発揮する。
車両を乗せたリフトケージ30を駐車棚21に沿って上下に延びる昇降路Hの中で昇降させるのに、リフトケージ30を吊るケーブル40を巻き掛けられた駆動シーブ51を回転駆動し、駆動シーブ51に巻き掛けられたケーブル40の部分に当接する複数の押付けローラ61を設けたので、駆動機構55が駆動シーブ51を回転駆動すると、駆動シーブ51と押付けローラ61とが回転し、駆動シーブ51とケーブル40との間の摩擦力が増大し、車両を載せたリフトケージ30の重量とカウンタウエイト57の重量にアンバランスがあっても、安定してリフトケージ30を昇降させて、車両を駐車棚の横に置くことができる。
また、押付けローラ61を支持する押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51に接近させまたは駆動シーブ51から離間させることをできる様にしたので、複数の押付けローラ61の外周を駆動シーブ51に巻き掛けられたケーブルの部分に押付ける力を大きくまたは小さくし、駆動シーブ51とケーブル40との間の摩擦力が増大する程度を調整できる。
また、リフトケージ30に乗る車両の重量が所定重量を上回るときに、押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51に接近させて、複数の押付けローラ61を駆動シーブ51に巻き掛けられたケーブル40の部分に押付けて、複数の押付けローラ61の外周を駆動シーブ51に巻き掛けられたケーブルの部分に押付けて、駆動シーブとケーブルとの間の摩擦力を増大させ、リフトケージ30に乗る車両の重量が所定重量を下回るときに、押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51から離間させて、複数の押付けローラ61を駆動シーブ51に巻き掛けられたケーブル40の部分に当接しない様にしたので、車両を乗せたリフトケージ30を安定して昇降させる。
また、駆動機構55が駆動シーブ51を起動または停止するときに、押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51に接近させて、複数の押付けローラ61を駆動シーブ51に巻き掛けられたケーブル40の部分に押付けて、複数の押付けローラ61の外周を駆動シーブ51に巻き掛けられたケーブルの部分に押付けて、駆動シーブとケーブルとの間の摩擦力を増大させ、それ以外のときのに、押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51から離間させて、複数の押付けローラ61を駆動シーブ51に巻き掛けられたケーブル40の部分に当接しない様にしたので、車両を乗せたリフトケージを安定して昇降させる。
また、リフトケージ30を吊る吊り力が所定値を上回るときに、押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51に接近させて、複数の押付けローラの外周が駆動シーブに巻き掛けられたケーブルの部分を押付けて、駆動シーブとケーブルとの間の摩擦力を増大させ、リフトケージ30を吊る吊り力が所定値を下回るときに、押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51から離間させて、複数の押付けローラ61を駆動シーブ51に巻き掛けられたケーブル40の部分に当接しない様にしたので、車両を乗せたリフトケージを安定して昇降させる。
また、押付けローラ61を駆動シーブ51の回転中心に向かって所定の付勢力で各々に付勢する様にしたので、駆動シーブ51とケーブル40との間の摩擦力を安定させ、リフトケージ30を安定して昇降させる。
また、滑り軸受け63により押付けローラ61を回転自在に支持し、押付けローラ支持機構62を駆動シーブ51に接近する様にしたので、滑り軸受63の摩擦力により複数の押付けローラ61の外周に発生した接線力が追加の張力をケーブル40に付加し、駆動シーブ51とケーブル40との間の摩擦力を安定させ、車両を乗せたリフトケージを安定して昇降させる。
【0072】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
昇降装置は駐車装置に用いるものとして説明したがこれに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の実施形態に係る駐車装置の正面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る昇降装置の部分側面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る昇降装置の部分断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る昇降装置の部分側面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る昇降装置の部分断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る昇降装置の斜視図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る昇降装置の部分側面図である。
【図8】本発明の実施形態に係る昇降装置の作用図である。
【図9】従来の駐車装置の斜視図である。
【符号の説明】
【0074】
S 入出庫スペース
H 昇降路
1 車両
10 パレット
20 主構造体
21 格納棚
22 柱
30 リフトケージ
31 リフトケージ構造体
31a 横部材
31b 縦部材
40 ケーブル
41 第一ケーブル
42 第二ケーブル
50 巻上装置
51 駆動シーブ
52 アイドルシーブ
53 巻上シーブ
54 転向シーブ
55 駆動機構
56 減速機
57 カウンタウエイト
60 押付けローラ装置
61 押付けローラ
62 押付けローラ支持機構
63 軸受
64 押付けローラ支持部材
64a 固定軸
64b 固定フレーム
65 付勢機構
66 移動フレーム
67 押付けローラ移動機構
70 ケージ支持装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を駐車させる駐車装置であって、
上下方向に並んで車両を格納することをできる複数の格納棚を有する主構造体と、
車両を載せることをできるリフトケージと、
前記リフトケージを前記格納棚に沿って上下に延びる昇降路の中に吊ることをできるケーブルと、
前記ケーブルを外周に巻き掛けられた駆動シーブと前記駆動シーブを回転駆動できる駆動機構とカウンタウエイトとを有する巻上装置と、
前記駆動シーブの外周の円弧に沿って配置され前記駆動シーブの回転中心と平行になった回転中心を持つ複数の押付けローラと複数の前記押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に当接できる押付けローラ支持機構とを有する押付けローラ装置と、
を備え、
前記ケーブルが、下方に降ろされた一方の一端を前記リフトケージに連結され、下方に降ろされた他方の端部を前記カウンターウエイトに連結される、
ことを特徴とする駐車装置。
【請求項2】
前記押付けローラ装置が、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる押付けローラ移動機構を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項3】
前記押付けローラ装置が、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる押付けローラ移動機構を有し、
前記リフトケージに乗る車両の重量が所定重量を上回るときに、前記押付けローラ移動機構が前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させて複数の前記押付けローラを前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項4】
前記押付けローラ装置が、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる押付けローラ移動機構を有し、
前記駆動機構が前記駆動シーブを起動または停止するときに、前記押付けローラ移動機構が前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させて複数の前記押付けローラを前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項5】
押付けローラ支持機構が、前記押付けローラを前記駆動シーブの回転中心に向かって所定の付勢力で各々に付勢する複数の付勢機構を持つ、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項6】
押付けローラ支持機構が、複数の前記押し付けローラを回転自在に各々に支持する複数の滑り軸受と、複数の前記滑り軸受を介して複数の押付けローラを各々に支持する複数の押付けローラ支持部材と、複数の前記押付けローラ支持部材を前記駆動シーブの回転中心に向かう方向に往復移動自在に各々に案内する移動フレームとを持ち、
前記押付けローラ移動機構が前記移動フレームを前記駆動シーブの回転中心に向かって往復移動できる、
ことを特徴とする請求項2に記載の駐車装置。
【請求項7】
対象物を昇降路の中で昇降させる昇降装置であって、
対象物を載せることをできるリフトケージと、
前記リフトケージを昇降路の中に吊ることをできるケーブルと、
前記ケーブルを外周に巻き掛けられた駆動シーブと前記駆動シーブを回転駆動できる駆動機構とカウンタウエイトとを有する巻上装置と、
前記駆動シーブの外周の円弧に沿って配置され前記駆動シーブの回転中心と平行になった回転中心を持つ複数の押付けローラと複数の前記押付けローラの外周を前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に当接できる押付けローラ支持機構とを有する押付けローラ装置と、
を備え、
前記ケーブルが、下方に降ろされた一方の一端を前記リフトケージに連結され、下方に降ろされた他方の端部を前記カウンターウエイトに連結される、
ことを特徴とする昇降装置。
【請求項8】
前記押付けローラ装置が、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる押付けローラ移動機構を有する、
ことを特徴とする請求項7に記載の昇降装置。
【請求項9】
前記押付けローラ装置が、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる押付けローラ移動機構を有し、
前記リフトケージを吊る吊り力が所定値を上回るときに、前記押付けローラ移動機構が前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させて複数の前記押付けローラを前記駆動ケーブルに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける、
ことを特徴とする請求項7に記載の昇降装置。
【請求項10】
前記押付けローラ装置が、前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させまたは前記駆動シーブから離間させることをできる押付けローラ移動機構を有し、
前記駆動機構が前記駆動シーブを起動または停止するときに、前記押付けローラ移動機構が前記押付けローラ支持機構を前記駆動シーブに接近させて複数の前記押付けローラを前記駆動シーブに巻き掛けられた前記ケーブルの部分に押付ける、
ことを特徴とする請求項7に記載の昇降装置。
【請求項11】
押付けローラ支持機構が、複数の前記押し付けローラを回転自在に各々に支持する複数の滑り軸受と、複数の前記滑り軸受を介して複数の押付けローラを各々に支持する複数の押付けローラ支持部材と、複数の前記押付けローラ支持部材を前記駆動シーブの回転中心に向かう方向に往復移動自在に各々に案内する移動フレームとを持ち、
前記押付けローラ移動機構が前記移動フレームを前記駆動シーブの回転中心に向かって往復移動できる、
ことを特徴とする請求項8に記載の昇降装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−303138(P2007−303138A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−132123(P2006−132123)
【出願日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願人】(000198363)石川島運搬機械株式会社 (292)
【Fターム(参考)】