説明

骨材及び水の計量装置

【課題】骨材の量が多いために水浸骨材計量法を用いて全量を計量することができない場合であっても、骨材及び水の質量を十分な精度で計測する。
【解決手段】本発明に係る骨材及び水の計量装置1は、計量槽本体2及びその底部開口を水密性を保持した状態にて開閉自在に閉じることが可能な一対の底蓋3a,3bからなる計量槽4と、該計量槽の質量を計測する第1の質量計測手段としてのロードセル5と、計量槽4内に形成された水浸骨材収容スペースとしての水浸細骨材収容スペース6に収容された水浸細骨材の容積を計測する容積計測手段としての超音波センサー7とを備え、計量槽4は、3つのロードセル5で架台10に三点支持の安定状態にて吊持してあるとともに、超音波センサー7についても架台10に吊持してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面水の状態が異なる骨材及び水を計量する骨材及び水の計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
モルタルやコンクリートを現場配合する際、水量がモルタル強度等に大きな影響を及ぼすため、練混ぜ時に十分管理する必要があるが、配合材料である骨材、特に細骨材は、その貯蔵状況や気候条件等によって含水状態が異なり、湿潤状態の細骨材を用いるとモルタル中の水量が細骨材の表面水の量だけ増加し、乾燥状態の細骨材を用いるとモルタル中の水量は有効吸水量だけ減少する。
【0003】
そのため、骨材の乾湿程度に応じて練混ぜ時の水量を補正し示方配合通りのモルタル等を製造することが、それらの品質を維持する上できわめて重要な事項となる。
【0004】
ここで、湿潤状態における表面水の水量(骨材の表面に付着している水量)を表乾状態(表面乾燥飽水状態)の骨材の質量で除した比率を表面水率と呼んでいるが、貯蔵されている骨材は一般に濡れていることが多いため、かかる表面水率を骨材の乾湿程度の指標として予め測定し、その測定値に基づいて練混ぜ水量を調整するのが一般的である。
【0005】
そして、このような表面水率の測定は、従来、骨材が貯蔵されたストックビンと呼ばれる貯蔵容器から少量の試料を採取してその質量及び絶乾状態での質量を計測し、次いで、これらの計測値と予め測定された表乾状態の吸水率とを用いて算出していた。
【0006】
【特許文献1】特開2000−084921号公報
【特許文献2】特開昭59−077339号公報
【特許文献3】特開2000−202824号公報
【特許文献4】特開平07−292611号公報
【特許文献5】実公昭43−008256号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような測定方法では、わずかな試料から全体の表面水率を推測しているにすぎないため、精度の面でどうしても限界がある一方、絶乾状態の質量を計測するには加熱炉等による加熱作業が必要となるため、実際に使用する量に近い量を採取してこれを試料とすることは、経済性や時間の面で非現実的である。
【0008】
また、このような問題を補うべく、練混ぜ状況をオペレータが目視で確認したり、ミキサの負荷電流を参考にすることによって練混ぜ水量の調整を行うといった方法を採用することがあるが、かかる方法自体が精度の低いものであり、結局、強度面で20%近い大きな安全率を見込まざるを得なくなり、不経済な配合となるという問題も生じる。
【0009】
かかる問題を解決すべく、本出願人は、水浸骨材による計量方法を開発した。かかる水浸骨材計量法によれば、骨材の表面水率がわからずとも、骨材の表面水が反映された状態で水と表乾状態の骨材の各質量を精度よく求めることができる。
【0010】
しかしながら、法面施工に用いられる吹付けモルタルなどでは、骨材の量が多いため、充填率を高くしても該骨材を水浸させることができず、上述した水浸骨材計量法を採用することができないという問題を生じていた。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、骨材の量が多いために水浸骨材計量法を用いて計量することができない吹付けモルタルのような場合であっても、骨材及び水の質量を十分な精度で計測することが可能な骨材及び水の計量装置を提供することを目的とする。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明に係る骨材及び水の計量装置は請求項1に記載したように、計量槽本体及びその底部開口を水密性を保持した状態にて閉じることが可能な開閉自在の底蓋からなる計量槽と、該計量槽内に投入された骨材及び水の質量を計測する第1の質量計測手段と、前記計量槽内に形成された水浸骨材収容スペースに収容された水浸骨材の容積を計測する容積計測手段と、前記水浸骨材収容スペースに供給される水を貯留する水槽と、該水槽内の水の質量を計測する第2の質量計測手段とを備えた骨材及び水の計量装置であって、前記計量槽本体を単一のボックス体で構成するとともに該ボックス体内に下端が前記ボックス体の底部開口と同一高さとなるように所定の間仕切り体を設け、該間仕切り体で仕切られた一方の側に拡がる空間を前記水浸骨材収容スペースとしたものである。
【0013】
また、本発明に係る骨材及び水の計量装置は、前記間仕切り体で仕切られた2つの空間の底部開口を個別に開閉するように前記底蓋を一対の底蓋で構成したものである。
【0014】
また、本発明に係る骨材及び水の計量装置は、前記間仕切り体を所定の厚みに形成するとともに該間仕切り体で仕切られた2つの空間の各底部開口を前記各底蓋で閉じるように構成したものである。
【0015】
また、本発明に係る骨材及び水の計量装置は請求項4に記載したように、計量槽本体及びその底部開口を水密性を保持した状態にて閉じることが可能な開閉自在の底蓋からなる計量槽と、該計量槽内に投入された骨材及び水の質量を計測する第1の質量計測手段と、前記計量槽内に形成された水浸骨材収容スペースに収容された水浸骨材の容積を計測する容積計測手段と、前記水浸骨材収容スペースに供給される水を貯留する水槽と、該水槽内の水の質量を計測する第2の質量計測手段とを備えた骨材及び水の計量装置であって、前記計量槽本体を、所定のボックス体と該ボックス体から下方に向けて二股分岐するように前記ボックス体に連通接続された2つの分岐ボックス体とで構成し、該2つの分岐ボックス体のうち、一方の内部空間を前記水浸骨材収容スペースとするとともに、前記底蓋を一対の底蓋とし、該各底蓋で前記2つの分岐ボックス体の各底部開口をそれぞれ閉じるように構成したものである。
【0016】
また、本発明に係る骨材及び水の計量装置は、計量槽本体及びその底部開口を水密性を保持した状態にて閉じることが可能な開閉自在の底蓋からなる計量槽と、該計量槽内に投入された骨材及び水の質量を計測する第1の質量計測手段と、前記計量槽内に形成された水浸骨材収容スペースに収容された水浸骨材の容積を計測する容積計測手段と、前記水浸骨材収容スペースに供給される水を貯留する水槽と、該水槽内の水の質量を計測する第2の質量計測手段とを備えた骨材及び水の計量装置であって、平板で構成されたガイド体を前記計量槽内で水平軸線廻りに回動自在となるように前記計量槽本体の頂部開口に取り付けて該ガイド体を回動方向に駆動する回動機構を前記ガイド体に連結設置するとともに、前記回動機構を、前記ガイド体が前記計量槽本体の内面に沿った退避位置と投入された骨材及び水が前記水浸骨材収容スペースに誘導される斜めガイド位置とにそれぞれ保持されるように構成したものである。
【0017】
本発明に係る骨材及び水の計量装置においては、計量槽内に水浸骨材収容スペースが形成されており、まず、計量対象となる水及び骨材の一部を該水浸骨材収容スペースに投入して水浸骨材とし、該水浸骨材の質量及び容積を第1の質量計測手段及び容積計測手段を用いてそれぞれ計測する。水を投入するにあたっては、水槽に貯留された水を第2の質量計測手段で予め計測しておき、該計測値と上述の計測値とを用いて骨材の表面水率を算出する。
【0018】
次に、残りの骨材及び必要に応じて不足する水を計量槽に追加投入し、該骨材を水浸骨材とともに計量する。
【0019】
このようにすると、例えばモルタルやコンクリートを製造するにあたり、例えば貧配合であるために水よりも骨材、特に細骨材の方が相対的に多く、細骨材の全量を水浸細骨材として計量できない場合であっても、計測値から算出された表面水率を用いることによって、水浸細骨材として計量できなかった残りの細骨材とその表面水とを十分な精度で計量することが可能となる。
【0020】
かかる骨材及び水の計量装置を用いて骨材及び水を計量する手順をさらに具体的に説明すると、まず、水槽に貯留された水を給水量MIとして第2の質量計測手段で予め計測する。
【0021】
次に、該水槽内の水を水浸骨材収容スペースに投入する一方、計量される粗骨材や細骨材といった骨材のうち、例えば細骨材の一部を水浸骨材収容スペースに投入して水浸骨材とする。
【0022】
水浸骨材収容スペースに骨材と水を投入するにあたり、いずれを先行させるかは任意であるが、水を先行投入し、しかる後に骨材を投入するようにすれば、水浸骨材、特に水浸細骨材への気泡混入をかなり抑制することが可能となる。
【0023】
次に、水浸骨材の全質量Mf及び全容積Vfを第1の質量計測手段と容積計測手段でそれぞれ計測することにより、表乾状態の骨材の質量Ma及び該骨材の表面水をも含んだ状態での水の質量Mwを次式を解いて算出する。
【0024】
a+Mw=Mf (1)
a/ρa+Mw/ρw=Vf (2)
ここで、ρaは骨材の表乾状態における密度、ρwは水の密度である。
次に、全質量Mfと事前に計測しておいた計量槽への給水量MIを、次式、
sw=Mf―MI (3)
に代入して湿潤状態の骨材の質量Mawを求め、該Mawを、次式、
(Maw―Ma)/Ma (4)
に代入することで、骨材の表面水率を求める。
【0025】
次に、残りの骨材及び必要ならば不足分の水を計量槽に追加投入し、水浸骨材とを合わせた全体の質量を第1の質量計測手段で計測する。不足分の水については、上記したと同様、第2の質量計測手段で予め計測しておく。
【0026】
ここで、増加した質量は、追加投入した骨材の表乾状態の質量と該骨材の表面水と追加投入した不足分の水とからなり、骨材の表面水率と不足分の水の質量とは既に算出あるいは計測されている。
【0027】
したがって、増加質量分を表乾状態の骨材の質量と該骨材の表面水を含めた水の質量とに分けることができ、結局、計量槽に投入された全体の骨材及び水の質量を骨材の表面水が正確に反映された状態にて算出することが可能となる。
【0028】
このように計量槽で骨材及び水を正確に計量したならば、計量槽の底蓋を開いて下方に落下させ、これらを用いて、例えば吹付け用モルタルやフレッシュコンクリートを適宜製造する。
【0029】
なお、計量槽内面への骨材付着や骨材の締め固め等により水浸骨材あるいは骨材を完全に自由落下させることができない場合には、バイブレータ、ノッカー等の振動付与機器を計量槽の側方に適宜取り付けるようにすればよい。
【0030】
第1の質量計測手段、第2の質量計測手段は、それぞれ例えばロードセルで構成することができる。なお、第2の質量計測手段は、水の質量を直接計測する場合のみならず、水の容積をいったん計測し、それを質量換算することで水の質量を間接的に計測する場合も含まれるものとし、このような容積計測は、例えば超音波センサーや電極式液面変位センサーで行うことができる。
【0031】
容積計測手段は、計量槽内の水浸骨材を計測できる限り、いかなる手段で構成してもかまわないが、例えば超音波センサー、電極式液面変位センサー、フロート計等で構成することが考えられる。
【0032】
計量槽本体は、水浸骨材を収容する水浸骨材収容スペースが形成されている限り、どのような構成とするかは任意であるとともに、底蓋についても計量槽本体の底部開口を水密性を保持した状態にて閉じることが可能でかつ開閉自在になっているのであれば、どのような構成でもかまわない。
【0033】
例えば、前記計量槽本体を単一のボックス体で構成するとともに該ボックス体内に下端が前記ボックス体の底部開口と同一高さとなるように所定の間仕切り体を設け、該間仕切り体で仕切られた一方の側に拡がる空間を前記水浸骨材収容スペースとすることが考えられる。
【0034】
この場合、ボックス体の底部開口全体を開閉するように底蓋を構成してもかまわないが、前記間仕切り体で仕切られた2つの空間の底部開口を個別に開閉するように前記底蓋を一対の底蓋で構成した場合には、底蓋の開閉に必要な高さ方向の下方スペースが少なくて済む。
【0035】
さらに、前記間仕切り体を所定の厚みに形成するとともに該間仕切り体で仕切られた2つの空間の各底部開口を前記各底蓋で閉じるように構成することが考えられる。
【0036】
かかる構成によれば、各底蓋と該底蓋で閉じられる底部開口との水密性をそれぞれ確保すれば足りるので、底蓋同士の水密性を確保する場合に比べて底蓋の製造精度が緩和され、製作コストを下げることが可能となる。
【0037】
また、前記計量槽本体を、所定のボックス体と該ボックス体から下方に向けて二股分岐するように前記ボックス体に連通接続された2つの分岐ボックス体とで構成し、該2つの分岐ボックス体のうち、一方の内部空間を前記水浸骨材収容スペースとするとともに、前記底蓋を一対の底蓋とし、該各底蓋で前記2つの分岐ボックス体の各底部開口をそれぞれ閉じるように構成することが考えられる。
【0038】
かかる構成によれば、各底蓋と該底蓋で閉じられる底部開口との水密性をそれぞれ確保すれば足りるので、底蓋同士の水密性を確保する場合に比べて底蓋の製造精度が緩和され、製作コストを下げることが可能となる。
【0039】
計量槽は、水浸骨材収容スペースに骨材の一部及び水を投入して水浸骨材を計量し、しかる後、残りの骨材及び不足分の水を投入して計量することができる限り、どのように構成するかは任意であるが、平板で構成されたガイド体を前記計量槽内で水平軸線廻りに回動自在となるように前記計量槽本体の頂部開口に取り付けて該ガイド体を回動方向に駆動する回動機構を前記ガイド体に連結設置するとともに、前記回動機構を、前記ガイド体が前記計量槽本体の内面に沿った退避位置と投入された骨材及び水が前記水浸骨材収容スペースに誘導される斜めガイド位置とにそれぞれ保持されるように構成した場合においては、骨材の一部及び水を最初に計量槽に投入する際、ガイド体が斜めガイド位置に保持されるように回動機構を駆動制御する。
【0040】
このようにすると、計量槽の上方から投入された骨材の一部及び水は、ガイド体にぶつかり、あるいは滑り落ちるようにして水浸骨材収容スペースに誘導される。
【0041】
なお、かかる水浸骨材の計量が終了したならば、ガイド体が退避位置に保持されるように回動機構を駆動制御する。
【0042】
このようにすると、計量槽の上方から投入された残りの骨材及び不足分の水は、ガイド体に制限されることなく、該計量槽内の任意の場所に収容される。
【0043】
計量槽の容積については任意であって、配合を行う単位すなわち1バッチに必要な全量としてもよいし、何回かに分けて計量するようにしてもよい。
【0044】
なお、水浸骨材内の空気量をa(%)とし、前記Vfに代えて、Vf・(1―a/100)を用いるようにすれば、空気量を考慮したさらに精度の高い計量が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下、本発明に係る骨材及び水の計量装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0046】
図1乃至図3は、本実施形態に係る骨材及び水の計量装置を示した図であって、図1は正面図、図2は右側面図、図3は左側面図である。これらの図でわかるように、本実施形態に係る骨材及び水の計量装置1は、計量槽本体2及びその底部開口を水密性を保持した状態にて閉じることが可能な開閉自在の一対の底蓋3a,3bからなる計量槽4と、該計量槽の質量を計測する第1の質量計測手段としてのロードセル5と、計量槽4内に形成された水浸骨材収容スペースとしての水浸細骨材収容スペース6に収容された水浸細骨材の容積を計測する容積計測手段としての超音波センサー7とを備え、計量槽4は、3つのロードセル5で架台10に三点支持の安定状態にて吊持してあるとともに、超音波センサー7についても架台10に吊持してある。
【0047】
計量槽本体2は、ボックス体8と該ボックス体から下方に向けて二股分岐するようにボックス体8に連通接続された2つの分岐ボックス体9a,9bとで構成し、該2つの分岐ボックス体のうち、分岐ボックス体9bの内部空間を上述した水浸細骨材収容スペース6とするとともに、上述した一対の底蓋3a,3bで各分岐ボックス体9a,9bの底部開口をそれぞれ閉じるように構成してある。
【0048】
計量槽本体2の容積は、例えばセメント50kgに対応する細骨材と水とを計量することができるようにその容積を設定することが考えられる。
【0049】
ここで、計量槽本体2の両側面下方には、クランク状リンク材11a,11bをその中央付近にてそれぞれピン接合してあるとともに、該計量槽本体の両側面上方には、エアーシリンダー12a,12bの基端側をそれぞれピン接合してあり、クランク状リンク材11a,11bの一方の各端を底蓋3a,3bにそれぞれ連結固定するとともに、他方の各端をエアーシリンダー12a,12bの先端側にそれぞれピン接合してあり、かかるエアーシリンダー12a,12bを作動させることによって、一対の底蓋3a,3bを開閉することができるようになっている。
【0050】
ここで、クランク状リンク材11a,11bにエア吹付けノズルを取り付けておき、一対の底蓋3a,3bを開いたとき、該エア吹付けノズルから噴出されるエアで該底蓋の内面側に付着した細骨材を吹き飛ばすように構成しておくのが望ましい。かかる構成によれば、底蓋3a,3bと計量槽本体2の底部開口との間に細骨材が挟まることで水密性が低下するのを未然に防止することが可能となる。
【0051】
計量槽本体2のボックス体8内には、図1でよくわかるように平板で構成されたガイド体21を水平軸線廻りに回動自在となるように該計量槽本体の頂部開口に取り付けてあり、計量槽本体2の正面側には、ガイド体21を回動方向に駆動する回動機構としてのエアーシリンダー22をガイド体21に連結してある。
【0052】
ここで、エアーシリンダー22は、ガイド体21が計量槽本体2の内面に沿った退避位置と、投入された細骨材及び水が水浸細骨材収容スペース6に誘導される斜めガイド位置とにそれぞれ保持されるように構成してある。
【0053】
一方、本実施形態に係る骨材及び水の計量装置1は図4で詳細に示すように、架台10に昇降自在に設置された水槽支持フレーム31と、該水槽支持フレームの頂部近傍に第2の質量計測手段としてのロードセル32を介して吊持された水槽33と、架台10に設置されたチェーン式昇降機構34とを備え、水槽33は、水浸細骨材収容スペース6に供給される水を貯留するようになっている。
【0054】
水槽支持フレーム31は、角形パイプで構成されてなる門形状の非可倒フレーム部35の2つの頂部にやはり門形状をなす可倒フレーム部36の2本の脚をそれぞれヒンジ40を介して接合してあるとともに、可倒フレーム部36の一方の脚部近傍には可倒操作レバー37を溶接等で接合してある。なお、可倒フレーム部36の頂部中央近傍にはブラケット41を水平方向に張り出し、その先端にロードセル32を介して水槽33を吊持してある。
【0055】
ここで、水槽支持フレーム31は、4つのアタッチメント39を介して非可倒フレーム部35の下端近傍とチェーン式昇降機構34のチェーン38とを固定してあり、その荷重を水槽33の荷重とともにチェーン38で鉛直支持させるとともに、該チェーンをチェーン操作レバー42を操作して回転駆動することにより、昇降自在となるように構成してある。そして、かかるチェーン式昇降機構34で水槽支持フレーム31を上昇位置まで上昇させ、かかる状態で可倒操作レバー37を手前に引くことで図4でよくわかるように水槽支持フレーム31をヒンジ40の廻りに所定角度だけ倒すことができるようになっている。
【0056】
このとき、水槽支持フレーム31を倒すことで、該水槽支持フレームの頂部に吊持されている水槽33を水平姿勢を保持したまま、その吐出口43を計量槽4の上部開口に近づけることができるので、倒れ角度θの設定値は、水槽33の吐出口43をどの程度計量槽4の上部開口に近づければ、水槽33内の水を吐出口43を介して計量槽4内にスムーズに流入させるかどうかを判断基準にして適宜設定すればよく、例えば20゜〜30゜に設定することが考えられる。
【0057】
図5は、水槽支持フレーム31を上昇位置まで上昇させるとともに、ヒンジ40の廻りに可倒フレーム部36を計量槽4の側に倒した様子を示した斜視図であり、同図でわかるように、かかる状態においては水槽33の吐出口43は、計量槽本体2の上方に移動していることがわかる。なお、吐出口43には、周囲への水の飛散を防止するシュート44を取り付けてある。
【0058】
さらに、非可倒フレーム部35の側面及び可倒フレーム部36の側面には、フラットバーで構成した突起51を取り付けてあり、図6に示すように、架台10のアングル55に取り付けられたローラフォロア52で突起51をその正面にて側方支持するとともに、ボルト54でアングル55に固定されたカムフォロア53,53で突起51をその両側面にて側方支持してあり、かかるローラフォロア52及びカムフォロア53,53により、水槽支持フレーム31は、平面内でのがたつきや倒れが未然に防止される。
【0059】
なお、搬送時において水槽33が動揺したりロードセル32が破損したりすることがないよう、ブラケット45に載せた上で該水槽をブラケット45に仮固定できるように構成してある。
【0060】
ブラケット41には図1及び図2でわかるように、水送り用電磁バルブ46a、水送り微調整用電磁バルブ46b及び混和剤用電磁バルブ46cを取り付けてあるとともに、それらをそれぞれホース47a、ホース47b、47cを介して水タンク48a、水タンク48a、混和剤タンク48cに接続してあり、水送り用ポンプ49aを駆動制御することによって、水タンク48a内の水を水槽33内に入れるとともに、混和剤用ポンプ49cを駆動制御することによって、混和剤タンク48c内の混和剤を水槽33内に添加することができるようになっている。
【0061】
また、本実施形態に係る細骨材及び水の計量装置1は図1でよくわかるように、架台10の頂部に篩23を取り付けてあるとともに、該篩との干渉を避けるべく、篩23を取り囲むようにして門形に形成されたベルトコンベヤ支持台65を架台10の頂部に設けてあり、篩23は、ベルトコンベヤ支持台65に載せられたベルトコンベヤ64から供給されてきた土砂に混じっている木片やゴミなどを除去できるようになっている。ここで、篩23は、その傾斜角度をベルトコンベヤ64の角度に合わせて調整できるように構成してある。
【0062】
また、本実施形態に係る細骨材及び水の計量装置1は図3でよくわかるように、下方に向かって先細に形成されたボックス体からなるホッパー24を計量槽4の下方位置に備えてあり、細骨材及び水の計量が終了した後、計量槽4の底蓋3a,3bを開いて該細骨材及び水を落下させる際、それらの細骨材や水が周囲に飛散することなく、その下方に設置された図示しないベルトコンベヤや混練ミキサー等に落下させることができるようになっている。
【0063】
ここで、ホッパー24は、弾性支承25を介して架台10に取り付けてあるとともに、その背面にバイブレータ26を設けてあり、ホッパー24の内面に付着した土砂を振動で落下させることができるようになっている。また、ホッパー24内には図1でよくわかるように、数本のピアノ線27を内部空間に平行に張設してあり、落下してくる土砂が土塊状となるのを防止できるようになっている。
【0064】
なお、上述した超音波センサー7で水浸細骨材の水位を計測し、その計測値を用いて容積を求めるにあたっては、計量槽4の鉛直姿勢の精度を十分確保する必要があるが、架台10には、図3に示すように水準器61を設けてあるとともに、その脚部には、高さ調整自在なジャッキベース63を取り付けてあり、水準器61を見ながらジャッキベース63を操作することにより、計量槽4の鉛直姿勢を確保することができるようになっている。
【0065】
本実施形態に係る骨材及び水の計量装置1においては、まず、下降位置でブラケット45に仮固定されている水槽33を該ブラケットから取り外し、次いで、チェーン操作レバー42を廻して水槽支持フレーム31を上昇させる。上昇中においては、非可倒フレーム部35及び可倒フレーム部36の側面に取り付けられた突起51の正面がローラフォロア52で側方支持されるとともに、その両側面がカムフォロア53,53で側方支持されるため、水槽支持フレーム31は、鉛直姿勢を保ったまま、チェーン式昇降機構34によって上昇する。
【0066】
水槽33が上昇位置に達したならば、かかる状態で図4で説明したように可倒操作レバー37を手前に引き、水槽支持フレーム31をヒンジ40の廻りに所定角度だけ計量槽4の側に倒す。
【0067】
次に、水槽33の吐出口43のバルブを閉じた状態で該水槽内に水を貯留する。水を貯留するにあたっては、水送り用ポンプ49aを駆動制御することによって、水タンク48a内の水を水槽33内に入れるとともに、混和剤用ポンプ49cを駆動制御することによって、混和剤タンク48c内の混和剤を水槽33内に添加すればよい。
【0068】
なお、場合によっては、水や混和剤の投入作業と水槽支持フレーム31の倒し作業が逆になってもかまわない。
【0069】
次に、水槽33に貯留された水を給水量MIとしてロードセル32で予め計測する。
【0070】
かかる水の質量計測作業と同時に又は相前後して、エアーシリンダー22を駆動制御し、計量槽本体2内に設置されたガイド体21を回動させて図7に示す斜めガイド位置に保持する。
【0071】
次に、水槽33の吐出口43のバルブを開いて該水槽内の水を計量槽本体2内に投入する。
【0072】
ここで、上述したようにガイド体21が斜めガイド位置に保持されているため、投入された水は図7に示すように、水浸細骨材収容スペース6にスムーズに誘導される。
【0073】
次に、ベルトコンベヤ64で搬送されてきた細骨材のうち、その一部を計量槽本体2内に投入する。この場合においても、ガイド体21が斜めガイド位置に保持されているため、投入された細骨材は図7に示すように、ガイド体21に沿ってあるいはそれにぶつかりながら水浸細骨材収容スペース6にスムーズに誘導され、水浸細骨材となる。
【0074】
水浸細骨材収容スペース6に細骨材と水を投入するにあたり、いずれを先行させるかは任意であるが、上述したように、水を先行投入し、しかる後に細骨材を投入するようにすれば、水浸細骨材への気泡混入をかなり抑制することが可能となる。
【0075】
次に、水浸細骨材の全質量Mf及び全容積Vfをロードセル5と超音波センサー7でそれぞれ計測することにより、表乾状態の細骨材の質量Ma及び該細骨材の表面水をも含んだ状態での水の質量Mwを次式を解いて算出する。
a+Mw=Mf (1)
a/ρa+Mw/ρw=Vf (2)
ここで、ρaは細骨材の表乾状態における密度、ρwは水の密度である。
次に、全質量Mfと事前に計測しておいた計量槽への給水量MIを、次式、
aw=Mf―MI (3)
に代入して湿潤状態の骨材の質量Mawを求め、該Mawを、次式、
(Maw―Ma)/Ma (4)
に代入することで、骨材の表面水率を求める。
【0076】
次に、エアーシリンダー22を駆動制御し、計量槽本体2内に設置されたガイド体21を回動させて図8に示す退避位置に保持し、かかる状態で残りの細骨材及び必要ならば不足分の水を計量槽4に追加投入する。
【0077】
このようにガイド体21を退避させれば、残りの細骨材や不足分の水を計量槽4に投入するにあたって何らの支障も生じない。
【0078】
次に、水浸細骨材とを合わせた全体の質量をロードセル5で計測する。不足分の水については、上記したと同様、ロードセル32で予め計測しておく。
【0079】
ここで、増加した質量は、追加投入した細骨材の表乾状態の質量と該細骨材の表面水と追加投入した不足分の水とからなり、細骨材の表面水率と不足分の水の質量とは既に算出あるいは計測されている。
【0080】
したがって、増加質量分を表乾状態の細骨材の質量と該細骨材の表面水を含めた水の質量とに分けることができ、結局、計量槽4に投入された全体の細骨材及び水の質量を細骨材の表面水が正確に反映された状態にて算出することが可能となる。
【0081】
このように計量槽4で細骨材及び水を正確に計量したならば、図9に示したように計量槽4の底蓋3a,3bを開き、該計量槽内の細骨材及び水をホッパー24を介して下方に落下させる。なお、同図では、底蓋3a,3bの開閉状態の違いがよくわかるよう、便宜上、底蓋3bだけを開いた状態で図示してある。
【0082】
次に、計量された細骨材及び水を用いて、例えば吹付け用モルタルを適宜製造する。
【0083】
なお、計量槽4内面への細骨材付着や細骨材の締め固め等により水浸細骨材あるいは細骨材を完全に自由落下させることができない場合には、バイブレータ、ノッカー等の振動付与機器を計量槽4の側面に適宜取り付けるようにすればよい。
【0084】
また、上述した様々な制御、駆動操作、計測あるいは計測に基づく演算については、図3に示した制御盤62で行う。
【0085】
以上説明したように、本実施形態に係る骨材及び水の計量装置1によれば、例えば貧配合であるために水よりも細骨材の方が相対的に多く、細骨材の全量を水浸細骨材として計量できない場合であっても、水浸細骨材の計量で算出された表面水率を用いることによって、水浸細骨材として計量できなかった残りの細骨材とその表面水とを十分な精度で計量することが可能となる。
【0086】
なお、水浸細骨材で計量された細骨材及び水については、湿潤状態が異なる細骨材ごとのばらつきが考慮された状態で水の質量Mwの一部として間接的に算出することができるとともに、細骨材の質量を、表乾状態のときの質量Maとして把握することができるので、細骨材や水の質量を示方配合に合わせることが可能となる。
【0087】
また、本実施形態に係る骨材及び水の計量装置1によれば、水槽支持フレーム31を昇降自在に設置し、該水槽支持フレームの頂部近傍に水槽33をロードセル32を介して吊持するようにしたので、運搬時には、本実施形態に係る計量装置1の全高を低く抑えることができるとともに、水槽支持フレーム31に吊持された水槽33の動揺を防止し、さらにロードセル32の破損を防止することが可能となる一方、使用時には、水槽33内の水を計量槽4内にスムーズに自然流入させることができる。
【0088】
また、本実施形態に係る骨材及び水の計量装置1によれば、架台10にチェーン式昇降機構34を備えるとともに、水槽支持フレーム31を非可倒フレーム部35と該非可倒フレーム部の頂部にヒンジ接合された可倒フレーム部36と該可倒フレーム部に接続された可倒操作レバー37とで構成し、非可倒フレーム部35をチェーン式昇降機構34のチェーン38に鉛直姿勢にて固定するとともに、可倒フレーム部36の頂部近傍に水槽33を吊持するようにしたので、可倒フレーム部36の頂部に吊持された水槽33は、水平姿勢が保持された状態で架台10の側方位置から計量槽4の上方に水平移動する。そのため、計量槽4への水の投入をさらにスムーズに行うことが可能となる。
【0089】
また、本実施形態に係る骨材及び水の計量装置1によれば、一対の底蓋3a,3bで各分岐ボックス体9a,9bの底部開口をそれぞれ閉じるように構成したので、底蓋3a,3bの開閉に必要な高さ方向の下方スペースが少なくて済むとともに、各底蓋と各底部開口との水密性をそれぞれ確保すれば足りることとなり、底蓋同士の水密性を確保する構成に比べて該底蓋の製造精度が緩和され、製作コストを下げることが可能となる。
【0090】
また、本実施形態に係る骨材及び水の計量装置1によれば、計量槽4の上方から投入された細骨材及び水を、ガイド体21にぶつけながら、あるいは滑り落ちるようにさせながら水浸細骨材収容スペース6まで確実に誘導することが可能となる。
【0091】
また、本実施形態に係る骨材及び水の計量装置1によれば、架台10に水準器61を設けるとともに、その脚部に高さ調整自在なジャッキベース63を取り付けたので、水準器61を見ながらジャッキベース63を操作することにより、超音波センサー7で水浸細骨材の水位を計測する際、計量槽4の鉛直姿勢の精度を十分確保することが可能となるとともに、チェーン式昇降機構34を駆動することによる水槽支持フレーム31の昇降操作をスムーズに行うことが可能となる。
【0092】
本実施形態では特に言及しなかったが、水浸細骨材内の空気量をa(%)とし、Vfに代えて、Vf・(1―a/100)を用いるようにすれば、空気量を考慮したさらに精度の高い計量が可能となる。
【0093】
また、本実施形態では、骨材を細骨材とするとともにこれを吹付けモルタルの材料とすることを前提として説明したが、本発明はかかる内容に限定されるものではなく、コンクリート材料としての粗骨材を計量する場合にも本発明を適用することができることは言うまでもない。また、本発明は、計量された粗骨材や細骨材を吹付けモルタルや吹付けコンクリートに使用することだけを前提としているわけではなく、あくまで骨材全量を水浸骨材方式で計量できない場合を前提としているのであり、かかる場合であればそれらのすべてに本発明を適用することができる。
【0094】
また、本実施形態では、計量槽本体2の底部開口を水密性を保持した状態にて底蓋3a,3bを自在に開閉する機構としてエアーシリンダー12a,12bを採用したが、かかる底蓋開閉機構はエアーシリンダーに限定されるものではなく、装置の規模が大きくなった場合、油圧アクチュエータを用いることも考えられる。ガイド体21を回動させる回動機構としてのエアーシリンダー22についても同様である。
【0095】
また、本実施形態では特に言及しなかったが、水浸細骨材収容スペース6内に投入した細骨材が水面から出てしまい水浸細骨材とならないおそれがある場合には、細骨材の投入中又は投入後にバイブレータを降下させ、かかる状態にて該バイブレータを作動させることで、計量槽4内の水浸細骨材収容スペース6内に投入された細骨材をバイブレータの振動によって平坦に均し、該細骨材が水面上に出なくするようにすることができる。なお、水浸細骨材の質量を計量する際には、バイブレータを引き上げ、上昇位置にて次の計量まで退避させておけばよい。
【0096】
また、本実施形態ではロードセル5、32を引張型としたが、質量計測手段としてどのようなロードセルを用いるかは任意であり、その個数も任意である。また、本発明に係る質量計測手段は、そもそもこのようなロードセルに限定されるものではない。
【0097】
また、本実施形態では、昇降自在な水槽支持フレーム31に水槽33を吊持するようにしたが、運搬上問題がないのであれば、水槽支持フレームを省略し、水槽33を架台10に直接吊持するようにしてもかまわない。
【0098】
また、本実施形態では、水槽支持フレーム31を可倒自在としたが、計量槽4への水の供給上、問題がないのであれば、該水槽支持フレームを可倒自在とする必要もない。
【0099】
また、本実施形態では、計量槽本体2を、ボックス体8と該ボックス体から下方に向けて二股分岐するようにボックス体8に連通接続された2つの分岐ボックス体9a,9bとで構成し、該2つの分岐ボックス体のうち、一方の内部空間を水浸細骨材収容スペース6とするとともに、底蓋を一対の底蓋3a,3bとし、該各底蓋で2つの分岐ボックス体9a,9bの各底部開口をそれぞれ閉じるように構成したが、本発明の計量槽本体は、水浸骨材を収容する水浸骨材収容スペースが形成されている限り、どのような構成とするかは任意であるとともに、底蓋についても計量槽本体の底部開口を水密性を保持した状態にて開閉自在に閉じることができるのであれば、どのような構成でもかまわない。
【0100】
例えば、計量槽本体を単一のボックス体で構成するとともに該ボックス体内に下端が該ボックス体の底部開口と同一高さとなるように所定の間仕切り体を設け、該間仕切り体で仕切られた一方の側に拡がる空間を水浸骨材収容スペースとすることが考えられる。
【0101】
この場合、ボックス体の底部開口全体を開閉するように底蓋を構成してもかまわないが、上述した間仕切り体で仕切られた2つの空間の底部開口を個別に開閉するように前記底蓋を一対の底蓋で構成した場合には、底蓋の開閉に必要な高さ方向の下方スペースが少なくて済む。
【0102】
さらに、かかる間仕切り体を所定の厚みに形成するとともに該間仕切り体で仕切られた2つの空間の各底部開口を前記底蓋で閉じるように構成することが考えられる。
【0103】
かかる構成によれば、各底蓋と該底蓋で閉じられる底部開口との水密性をそれぞれ確保すれば足りるので、底蓋同士の水密性を確保する場合に比べて底蓋の製造精度が緩和され、製作コストを下げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本実施形態に係る骨材及び水の計量装置を示した正面図。
【図2】本実施形態に係る骨材及び水の計量装置を示した右側面図。
【図3】本実施形態に係る骨材及び水の計量装置を示した左側面図。
【図4】水槽支持フレーム31と該水槽支持フレームに吊持される水槽33と水槽支持フレーム31を昇降させるチェーン式昇降機構34とを示した図で、(a)は正面図、(b)は右側面図。
【図5】水槽支持フレーム31のうち、可倒フレーム部36を計量槽2の側に倒した様子を示した斜視図。
【図6】可倒フレーム部36の側面に取り付けられた突起51とローラフォロア52とカムフォロア53,53との相対位置関係を示した部分斜視図。
【図7】本実施形態に係る骨材及び水の計量装置を用いて計量を行う様子を示した図。
【図8】本実施形態に係る骨材及び水の計量装置を用いて計量を行う様子を示した図。
【図9】本実施形態に係る骨材及び水の計量装置を用いて計量を行う様子を示した図。
【符号の説明】
【0105】
1 骨材及び水の計量装置
5 ロードセル(第1の質量計測手段)
4 計量槽
2 計量槽本体
3a,3b 底蓋
9a,9b 分岐ボックス体
6 水浸細骨材収容スペース(水浸骨材収容スペース)
7 超音波センサー(容積計測手段)
8 ボックス体
21 ガイド体
22 エアーシリンダー
31 水槽支持フレーム
32 ロードセル(第2の質量計測手段)
33 水槽
34 チェーン式昇降機構
35 非可倒フレーム部
36 可倒フレーム部
37 可倒操作レバー
38 チェーン
61 水準器
63 ジャッキベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
計量槽本体及びその底部開口を水密性を保持した状態にて閉じることが可能な開閉自在の底蓋からなる計量槽と、該計量槽内に投入された骨材及び水の質量を計測する第1の質量計測手段と、前記計量槽内に形成された水浸骨材収容スペースに収容された水浸骨材の容積を計測する容積計測手段と、前記水浸骨材収容スペースに供給される水を貯留する水槽と、該水槽内の水の質量を計測する第2の質量計測手段とを備えた骨材及び水の計量装置であって、前記計量槽本体を単一のボックス体で構成するとともに該ボックス体内に下端が前記ボックス体の底部開口と同一高さとなるように所定の間仕切り体を設け、該間仕切り体で仕切られた一方の側に拡がる空間を前記水浸骨材収容スペースとしたことを特徴とする骨材及び水の計量装置。
【請求項2】
前記間仕切り体で仕切られた2つの空間の底部開口を個別に開閉するように前記底蓋を一対の底蓋で構成した請求項1記載の骨材及び水の計量装置。
【請求項3】
前記間仕切り体を所定の厚みに形成するとともに該間仕切り体で仕切られた2つの空間の各底部開口を前記各底蓋で閉じるように構成した請求項2記載の骨材及び水の計量装置。
【請求項4】
計量槽本体及びその底部開口を水密性を保持した状態にて閉じることが可能な開閉自在の底蓋からなる計量槽と、該計量槽内に投入された骨材及び水の質量を計測する第1の質量計測手段と、前記計量槽内に形成された水浸骨材収容スペースに収容された水浸骨材の容積を計測する容積計測手段と、前記水浸骨材収容スペースに供給される水を貯留する水槽と、該水槽内の水の質量を計測する第2の質量計測手段とを備えた骨材及び水の計量装置であって、前記計量槽本体を、所定のボックス体と該ボックス体から下方に向けて二股分岐するように前記ボックス体に連通接続された2つの分岐ボックス体とで構成し、該2つの分岐ボックス体のうち、一方の内部空間を前記水浸骨材収容スペースとするとともに、前記底蓋を一対の底蓋とし、該各底蓋で前記2つの分岐ボックス体の各底部開口をそれぞれ閉じるように構成したことを特徴とする骨材及び水の計量装置。
【請求項5】
平板で構成されたガイド体を前記計量槽内で水平軸線廻りに回動自在となるように前記計量槽本体の頂部開口に取り付けて該ガイド体を回動方向に駆動する回動機構を前記ガイド体に連結設置するとともに、前記回動機構を、前記ガイド体が前記計量槽本体の内面に沿った退避位置と投入された骨材及び水が前記水浸骨材収容スペースに誘導される斜めガイド位置とにそれぞれ保持されるように構成した請求項1又は請求項4記載の骨材及び水の計量装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−254448(P2008−254448A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−116606(P2008−116606)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【分割の表示】特願2002−102300(P2002−102300)の分割
【原出願日】平成14年4月4日(2002.4.4)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【出願人】(000000446)岡部株式会社 (277)
【出願人】(000177483)三和産業株式会社 (14)
【Fターム(参考)】