説明

高効率オフライン線形電源

制御端子および制御端子スイッチング閾値を有し、電荷蓄積コンデンサに電圧源からの電流を充電する第1スイッチングトランジスタと、このスイッチングトランジスタが、電圧源の電圧が所定のレベル未満のときにオンになり、電圧源の電圧が所定のレベルよりも大きいときにオフになるように、スイッチングトランジスタのオン/オフ動作を制御する制御回路と、電圧源の電圧が所定の電圧未満のときに、スイッチングトランジスタの制御端子に、スイッチング閾値よりも実質的に大きな制御電圧を供給し、それによってスイッチングトランジスタを飽和動作領域でオンに駆動する制御電圧供給回路と、この電源の出力電圧を供給する電荷蓄積コンデンサとを備える電源回路。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源に関する。より詳細には、本発明は、電力ライン中に配設された回路素子の両端間の電力を受け取り得る電子回路に電力を供給するのに使用するキャットイヤー(catear)電源に関する。例えば、ACラインの活線側に配設された2線式ランプ調光器を使用して、ランプ負荷に電力を供給し、ランプの強度を変化させる。ニュートラルラインは、このランプ負荷に直接提供し、調光器には接続しない。こうすると、単極または複数極のスイッチの代わりに、調光器を使用し得る。このような状況では、調光器が追加の回路、例えば、制御回路、またはある種のより複雑なシステムでは、制御および状態の情報を送受信するマイクロプロセッサおよび無線周波数回路を含む場合、これらの回路用の電力を、ニュートラルラインは利用できないので、活線側ラインだけから導き出すことが必要であるという問題が生じる。これは、活線ライン中に電圧降下回路を設けることによって従来方式で実施することができる。しかし、こうすると、負荷に有害な影響を及ぼす。具体的には、調光器に接続されたランプの最大の明るさが減少することになる。
【背景技術】
【0002】
キャットイヤー回路は、2線式調光器構成において、活線側ACラインから電流を引き込むために開発されたものである。図2に示すように、従来型調光器では、(図示しない)トライアックは、AC半サイクル中の特定のポイントでオンになり、次のゼロクロスの前にオフになる。図2に、(ACと印を付けた)AC波形と、このAC波形を全波整流したもの、すなわち、全波整流器によって負に移行する半サイクルを反転させたものとをともに示す。図2では、この反転させた半サイクルにDCの印を付ける。最初の半サイクルでは、トライアックが典型的にはオフである領域を1および3に示す。2の印を付けた領域は、トライアックがオンのときである。よく知られているように、このタイプの調光器は、位相制御調光器として知られており、ランプ負荷の強度は、トライアックのカットイン(cut-in)ポイントを変化させることによって制御し、それによって、負荷に送出される電力量、したがって、ランプ負荷の強度すなわち明るさのレベルが変化する。トライアックがオンになった後(領域2)、調光器の両端間の電圧は実質的にゼロになり、電圧降下回路がない限り、この時点で調光器自体から電力を得ることは難しく、これは、上記で論じた理由から望ましくない。しかし、トライアックがオンになる前の期間(領域1)にACラインから電力を取り出すことができる。というのは、この時点で、ランプはオフであるからである。同様に、トライアックがオフになった後、次のゼロクロスの前(領域3)に、ACラインから電力を得ることができる。図2に示すように、トライアックがオンになる前と、トライアックがオフになった後に示す波形の領域1および3の特徴的な「キャットイヤー」により、この回路の名前が付いている。調光器の動作の邪魔にならずに、活線側ACラインから電力を導きだすことができるのは、これらの期間中、すなわち、「キャットイヤー」内である。
【0003】
図1に、従来型のキャットイヤー回路を示す。このキャットイヤー回路は、調光器回路の一部の両端間で結線された整流器回路(RECT)、例えば全波整流器から電力を受け取るように結線され、それによって、整流されたAC電力を受け取る。この整流器は、実質的にキャットイヤー領域の間でのみ電流を供給する。というのは、調光器回路のトライアックがオンのとき、この調光器の両端間の電圧は実質的にゼロだからである。図1に示すように、FETとし得るトランジスタQ206は、整流されたACのキャットイヤー部分内で、すなわち、トライアックがオンになる前と、トライアックが再度オフになった後でオンになる。トランジスタQ206のゲートには、抵抗器R210、R212およびR220を介してトランジスタQ206をオンにするのに十分な電圧が供給される。Q206がオンになると、充電コンデンサC262が、抵抗器R280およびダイオードD252を介して充電される。コンデンサC262の両端間の出力は、電圧レギュレータ回路、例えば、線形レギュレータU203に供給され、線形レギュレータU203は、それに接続された回路に電力を供給するために実質的に一定のDC出力を供給する。
【0004】
したがって、整流されたライン電圧が、選択された電圧よりも低いとき、充電用トランジスタQ206は通電して、エネルギー蓄積コンデンサC262の充電を可能にする。このコンデンサの充電速度は、抵抗器R280によって決まる。
【0005】
この整流されたライン電圧が、所定の値よりも大きいとき、トランジスタQ204は、抵抗器R214、R221、およびR276によって形成された電圧分割器によってオンになる。トランジスタQ204がオンになると(この時間は、調光器回路のトライアックがオンになる直前の時点になるように、抵抗器R214およびR221を備える電圧分割器回路によって設定し得る)、Q204のコレクタにおける電圧は、実質的に回路共通接地になり、それによって、Q206のゲートが、実質的に回路共通接地になり、Q206がオフになって、トライアックがオンの期間中、Q206によるコンデンサC262の充電が停止する。
【0006】
したがって、コンデンサC262は、整流されたACライン電圧のキャットイヤー部分1内のトライアックがオンになる前の間、充電用電荷蓄積素子として使用される。トライアックがオンである期間中(領域2)、レギュレータU203の出力に接続された関連の電子回路用の電力は、蓄積コンデンサC262によって供給される。トライアックが図2の領域3でオフになると、Q204のベースにおける電圧は再度、Q204をオンにする閾値未満になり、Q206は再度、キャットイヤー領域3の間、コンデンサC262に充電電流を供給することになる。
【0007】
さらに、過電流状態を感知するために、トランジスタQ252を備える回路も設けられる。抵抗器R280の両端間で過電流が検出されると、トランジスタQ252はオンになり、そのため、トランジスタQ206のゲート電圧がほぼゼロに下がり、トランジスタQ206がオフになる。さらに、ツェナーダイオードD207および抵抗器R275を備えるバスレギュレータ回路が設けられる。蓄積コンデンサC262の両端間の電圧が大きくなり過ぎると、ツェナーダイオードD207はなだれ現象を起こして、抵抗器R276の両端間の電圧が大きくなり、Q204がオンになり、それによって、トランジスタQ206へのゲート電圧が小さくなることになり、そのためQ206がオフになる。したがって、C262が所定の電圧よりも大きい場合、Q206はオフになって、その瞬間に、C262の充電も停止することになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来型のキャットイヤー回路では、トランジスタQ206が、「キャットイヤー」期間のかなりの部分にわたって線形動作モードで動作し、すなわち飽和しないので、キャットイヤー回路の効率が劣化するという問題が生じる。これは、駆動電圧がラインとともに大きくなること、および他のファクタによるものである。そのため、トランジスタQ206がオンになるのが遅すぎ、その結果、このスイッチングFETが充電期間の大部分にわたって線形領域で動作し、そのため、このFET自体の中で電力が放散される。
【0009】
したがって、従来技術のキャットイヤー電源回路を改善して、その効率を改善すること、具体的には、充電コンデンサを充電するスイッチングデバイスをその飽和領域で動作させて、このスイッチングデバイス内で放散される電力量を最小限に抑え、キャットイヤー電源の全体的効率を改善するようにすることによって、この効率を改善することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の上記その他の目的は、制御端子および制御端子スイッチング閾値を有する第1スイッチングデバイスを備える電源回路であって、この第1スイッチングデバイスは、電荷蓄積素子に電圧源からの電流を充電し、この電源回路はさらに、第1スイッチングデバイスが、電圧源の電圧が所定のレベル未満のときにオンになり、電圧源の電圧が所定のレベルよりも大きいときにオフになるように、第1スイッチングデバイスのオン/オフ動作を制御する制御回路と、電圧源の電圧が所定の電圧未満のときに制御回路に応答して、第1スイッチングデバイスの制御端子に、スイッチング閾値よりも実質的に大きな制御電圧を供給し、それによってこのスイッチングデバイスを飽和動作領域でオンに駆動する制御電圧供給回路と、この電源の出力電圧を供給する電荷蓄積素子とを備える電源回路によって達成される。
【0011】
第1スイッチングデバイスを飽和状態に駆動して、このスイッチングデバイスの両端間の電圧を、線形動作領域での電圧降下よりも大きく減少させ、それによって電源の効率を高くすることが望ましい。
【0012】
上記その他の目的は、制御端子および制御端子スイッチング閾値を有する第1スイッチングトランジスタを備えるキャットイヤー電源回路であって、前記第1スイッチングトランジスタは、電荷蓄積素子に電圧源からの電流を充電し、このキャットイヤー電源回路はさらに、第1スイッチングトランジスタが、電圧源の電圧が所定のレベル未満のときにオンになり、電圧源の電圧が所定のレベルよりも大きいときにオフになり得るように、第1スイッチングトランジスタのオン/オフ動作を制御する制御回路と、スイッチング閾値よりも実質的に大きな制御電圧を供給する制御電圧供給回路とを備えるキャットイヤー電源回路において、電圧源の電圧が所定のレベル未満のときに、制御電圧が第1スイッチングトランジスタの制御端子に供給され、それによって第1スイッチングトランジスタが飽和動作領域でオンに駆動され、電圧源の電圧が所定の閾値よりも大きいときには、制御電圧が制御端子に供給されず、そのため、第1スイッチングトランジスタがオフになるように、制御回路によって制御電圧が第1スイッチングトランジスタの制御端子に供給され、このキャットイヤー電源回路はさらに、この電源の出力電圧を供給する電荷蓄積コンデンサを備えるキャットイヤー電源回路によっても達成される。
【0013】
上記その他の目的はさらに、ランプ負荷に電力を供給する電子ランプ調光器回路と、この電子ランプ調光器回路に結合されて、照明調光器の電子回路に電力を供給するキャットイヤー電源とを備える照明調光器によって実現される。このキャットイヤー電源回路は、制御端子および制御端子スイッチング閾値を有するスイッチングデバイスを備え、このスイッチングデバイスは、電荷蓄積素子に電圧源からの電流を充電する。このキャットイヤー電源回路さらに、スイッチングデバイスが、電圧源の電圧が所定のレベル未満のときにオンになり、電圧源の電圧が所定のレベルよりも大きいときにオフになるように、スイッチングデバイスのオン/オフ動作を制御する制御回路と、電圧源の電圧が所定のレベル未満のときに、スイッチングデバイスの制御端子に、スイッチング閾値よりも実質的に大きな制御電圧を供給し、それによってスイッチングデバイスを飽和動作領域でオンに駆動する制御電圧供給回路と、この電源の出力電圧を供給する電荷蓄積素子とを備える。
【0014】
上記その他の目的は、AC回路網の活線側ラインをランプ負荷に接続する2線式調光器内の電子回路に電力を供給する方法によっても達成される。この方法は、この調光器の回路の一部の両端間で形成されたAC波形の領域内で、ランプ負荷に電力を供給するこの調光器の位相カット(phase cut)スイッチングデバイスが実質的にオフになったときに、2線式調光器から電力を取得することと、調光器内でAC波形から形成された電圧源からの電圧が所定のレベル未満のときに、スイッチングデバイスの飽和動作領域内で、電荷蓄積コンデンサに充電電流を供給するこのスイッチングデバイスをオンに駆動し、この電圧が所定のレベルよりも大きいときに、このスイッチングデバイスをオフにすることと、出力電圧として、電荷蓄積デバイスの両端間の電圧を供給することとを含む。
【0015】
本明細書では、ランプ負荷に関して用いられるように本発明を説明するが、本発明は、例えばモータおよびその他の負荷など、他の負荷とともに用いることもできる。さらに、負荷として様々なランプを使用することができ、本発明は、白熱電球負荷に限定されるものではなく、蛍光ランプまたその他のガス放電ランプにも、限定されることなく用いることができる。さらに、本発明は、活線側およびニュートラル側がともに利用可能な「非調光器」その他の応用例で用いることができる。
【0016】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照する本発明の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0017】
次に、以下の詳細な説明でこれらの図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図2Aを参照すると、本発明による電源(PS)を組み込んだ調光器が示されている。図に示すように、この調光器は、当業者には周知のトライアックおよびそれに関連する調光器制御回路と、電源によって電力が供給される追加の回路とを含む。図2Aに示すように、この調光器は、ACラインの活線側(H)に結線され、ランプ負荷を含む負荷に調光された活線(DH)出力を供給する。ランプ負荷が示されているが、この回路は、例えばモータなどの他の負荷とともに使用し得るが、その場合には、モータの回転数が制御されている。図に示すように、ACラインのニュートラル側(N)は、調光器に接続されておらず、そのため、直接ACラインの両端間で調光器内の回路用の電力を得ることはできない。その代わりに、上記で論じたように、電源(PS)は、その電力を、調光器回路自体のなんらかの部分の両端間で取得しなければならない。
【0019】
図2Bに、活線側ACラインに図2Aの電源を結合し、調光器内に含まれる様々な低電圧制御回路、例えば、マイクロプロセッサuP、RF回路、様々なディスプレイ、およびトライアック調光器回路自体に電力を供給する方法を示す。例えば、本発明による電源は、無線周波数により、制御および状態の情報を受け取り、かつそれらを提供する制御回路を組み込んだ調光器とともに使用することができる。このようなシステムの例は、Lutron RF seeTouch(登録商標)システムであり、あまり複雑でないシステムには、Lutron RadioRA(登録商標)システムがある。これら両方のシステムでは、建物の様々な部分における照明ゾーンを、中央その他の場所から無線周波数信号によって制御することができる。
【0020】
図3は、本発明による電源のブロック図である。この回路は、入力電圧源に結合されたスイッチングデバイス10と、出力電圧を供給する電荷蓄積素子20と、主スイッチングデバイス10のオン/オフ動作を制御する制御スイッチングデバイス30と、スイッチ10がオンに制御されるときに充電スイッチ10を飽和状態に駆動する高電圧駆動源回路40を含む制御電圧供給回路と、スイッチング回路30を制御して、スイッチングデバイス10のオン/オフ状態を制御する制御回路50とを備える。
【0021】
次に図4に移ると、本発明による電源の回路図が示されている。スイッチング回路10は、FET Q11などのスイッチングトランジスタを備える。FET Q11のドレインは、電圧源V+に接続され、FET Q11のソースは、抵抗器R9およびダイオードD17を介して、蓄積(storage)回路20の仕事をする充電コンデンサC4に接続される。電圧源V+は、図に示すように、調光器のなんらかの部分の両端間に接続された全波整流器ブリッジ(RECT)から提供し得る。トランジスタQ11のゲートは、抵抗器R32、R55、およびR52を介して、高電圧駆動源回路40に結合される。高電圧駆動源回路40は、抵抗器R49、ダイオードD60、コンデンサC16、およびツェナーダイオードZ1を含む。これらは、図に示すように接続され、電圧源V+と、蓄積コンデンサC4と接地の間の電圧であるVcとの間で結合される。例えば、コンデンサC16は0.1マイクロファラッド、抵抗器R49は110キロオーム、ダイオードZ1は39ボルトツェナー(volt zener)とすることができ、そのため、C16の両端間で約40ボルトを形成し得る。
【0022】
制御回路50は、制御回路部分50A、50B、50C、および50Dを備える。部分50Aは、抵抗器R3およびR4を含む電圧分割器を備える。この電圧分割器の出力は、トランジスタQ14のベースに接続され、それによってスイッチング回路30が形成される。さらに、トランジスタQ14のベースは、トランジスタQ14のベースと、蓄積コンデンサC4に直列に接続されたダイオードD17のアノードとの間に接続されたバスレギュレータ回路を含む回路50Bに接続される。
【0023】
さらに、制御回路50は、過電流保護/電流制限回路50Cおよびラッチ回路50Dも備える。
【0024】
この回路は、以下のように動作する。トランジスタQ11は、抵抗器R9およびダイオードD17を介してコンデンサC4を充電する。ダイオードD17は、Q11がオフのときにコンデンサC4が放電するのを防止する。トランジスタQ11のゲートには、ゲート電圧供給回路40ならびに抵抗器R52、R55、およびR32を介してゲート電圧が提供される。ゲート電圧供給回路40は、電圧源V+と、コンデンサC4の両端間の電圧Vcとの間に接続される。C4の両端間の電圧は、バス上の電圧V+よりも実質的に低いので、回路40内のコンデンサC16は、図2のキャットイヤー領域1の間の、整流されたAC電圧が増加するときに、抵抗器R49およびダイオードD60を介して直ちに充電を開始する。ツェナーダイオードZ1は、コンデンサC16の両端間の電圧を制限し、コンデンサC16が迅速に充電されるようにする。というのは、ツェナーダイオードZ1は、V+から電流を引き込む電流分割器として働いて、そのなだれ電圧にすぐに達するからである。コンデンサC16は、ダイオードD60および抵抗器R49を介して迅速に充電され、コンデンサC16の両端間の電圧に加えてコンデンサC4の両端間の電圧が、抵抗器R52、R55、およびR32を介してトランジスタQ11のゲートに供給され、そのため、トランジスタQ11は、極めて迅速に飽和領域に駆動される。実施形態の例として、トランジスタQ11に供給されるゲート電圧は約15ボルトとすることができ、そのため、トランジスタQ11は、迅速に飽和状態に駆動される。ツェナーダイオードZ2は、ゲート電圧が所定の安全レベルよりも大きくなるのを防いでFET Q11を保護するために設けられ、それによってゲート電圧は、例えば約25ボルト未満に維持される。
【0025】
ダイオードD60は、トライアックがオンのとき、電圧V+がほぼゼロに下がったときに、コンデンサC16が放電するのを防ぐ。
【0026】
トランジスタQ11がオンになると、トランジスタQ11は、その飽和領域にあり、トランジスタQ11内での損失が最小の状態でコンデンサC4が充電される。コンデンサC4の両端間に充電された電圧は、例えば、従来技術の場合と同様に、例えば従来型の線形レギュレータなどの電圧レギュレータU2に供給され、U2の出力は、様々な電子回路に電力を供給するために提供される。
【0027】
トランジスタQ14は、図3のブロック図において、スイッチ30の機能を実施する。電圧V+が所定のレベルよりも大きくなるとすぐに、Q14がオンになり(その後、ある時点でトライアックがオンになり)、それによって、抵抗器R55およびR32を介してQ11のゲートがローに駆動され、Q11がオフになり、そのため、調光器のトライアックがオンである期間中は充電が行われず、そのため、この期間中は調光器およびランプ負荷から電流が引き込まれない。
【0028】
トランジスタQ14は、抵抗器R3およびR4を備える電圧分割器回路50Aによってオンになる。
【0029】
さらに、回路50Dは、トランジスタQ25を備えるラッチ回路を含む。図に示す回路では、トランジスタQ25はPNPトランジスタである。Q25は、トランジスタQ14をオンで、したがってFET Q11をオフでラッチする働きをする。V+バス電圧が所定のレベルよりも大きくなることによってQ14がオンになると、Q14のコレクタ電圧が下がる。Q14のコレクタは、抵抗器R54によってPNPトランジスタQ25のベースに接続される。Q14のコレクタが下がると、Q25がオンになり、それによって、抵抗器R4の両端間の電圧が増加し、そのため、トランジスタQ14がオンで確実にラッチされる。
【0030】
調光器のトライアックがオンになった後で、バス上の電圧V+は実質的にゼロに下がり、そのため、図2の領域2に対応するこの期間中は、電荷蓄積コンデンサC4に充電電流は送出されない。
【0031】
回路50は、バスレギュレータ回路を含む回路50Bも備える。コンデンサC4の両端間の電圧があらかじめ設定されたレベルよりも大きくなると、ツェナーダイオードZ3がなだれ現象を起こし、それによって、抵抗器R4の両端間の電圧が増加し、トランジスタQ14がオンになる。これは、例えば、コンデンサC4の充電中に、コンデンサC4の両端間の充電電圧が増加して所定の電圧よりも大きなレベルになるときに、入力波形のキャットイヤー部分(図2の領域1および3)内で生じ得るはずである。
【0032】
回路50は、過電流保護/電流制限回路50Cも含む。抵抗器R9は常時、FETを流れる電流を制限する。さらに、トランジスタQ26は、抵抗器R9の両端間の電圧がQ26の閾値よりも大きくなると、トランジスタQ26がオンになり、それによってトランジスタQ11のゲートが、そのソースに向かって駆動され、過電流が生じたときにトランジスタQ11がオフになるように、抵抗器R9に接続される。
【0033】
調光器のトライアックがオフになると、バスの両端間の電圧V+は、図2の領域3のキャットイヤー波形によって決まり、電圧分割器50AがトランジスタQ14をオンに保つには不十分な電圧を供給するある種のレベル未満に電圧V+が下がるとすぐに、Q14がオフになり、そのため、Q11がオンになり、再度、図2のキャットイヤー領域3の間、コンデンサC4に電流が充電される。
【0034】
このように、本発明は、電荷蓄積素子を充電するスイッチングデバイスが、オンのときに、その飽和領域で動作するようにすることによって、このスイッチングデバイス内の損失が小さくなるので、極めて効率的なキャットイヤータイプの電源を提供する。これに対して、従来技術のキャットイヤートポロジでは、FETが飽和しておらず、その線形領域内で動作するので、かなり大きなエネルギーを放散するACライン電圧に依存してスイッチングデバイスがオンになる。本発明では、低ライン電圧でFETを飽和させて、効率をより高くする。
【0035】
この回路の別の利点は、他の可能な電源回路に比べて、スイッチングデバイスが、低周波数で動作することである。これに対して、従来技術のスイッチング電源は高周波数で動作し、そのため、かなりのRFノイズが発生する。このRFノイズは、本発明とともに動作し得るRF制御回路と干渉する恐れがあるだけでなく、一般に、遮蔽または他の方法で低減しなければならないかなりのEMIを放射する。
【0036】
図5A〜図5Eに、FET Q11の両端間のゲート-ドレイン電圧、コンデンサC4の両端間の電圧、整流器に入る入力電流、およびゲートと回路の共通接地接続部との間で測定したFET Q11のゲート電圧の波形を示す。各波形は、交流120Vの回路網電圧に基づくものである。図5Aは、負荷電流が50mAのものである。図5Bには、負荷が75mAの場合の波形を示す。図5Cには、負荷が100mAの場合の波形を示す。図5Dには、負荷が125mAの場合の波形を示す。図5Eには、負荷が150mAの場合の波形を示す。
【0037】
これらの波形からわかるように、トランジスタQ11に対するゲート波形は、極めて急峻な立ち上がりエッジを有し、電圧は、約15Vに急激に立ち上がり、そのため、FET Q11は極めて迅速に飽和状態に駆動される。ゲート電圧は、このFETをオンにして迅速に飽和させるのに十分に高く上昇する。V+電圧バスは、約50Vから下に約45Vまでの範囲である。コンデンサC4の両端間のコンデンサバス電圧は、150mAの負荷で8.5〜7.5Vの範囲であり、入力電流は、本質的にライン電流に従う。
【0038】
本発明の特定の実施形態に関して本発明を説明してきたが、他の多くの変形形態および改変形態ならびに他の利用法が当業者には明らかであろう。したがって、本発明は、本明細書の特定の開示によって限定されるのではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】従来技術のキャットイヤー電源を示す図である。
【図2】整流されたACライン波形および整流されていないACライン波形をともに示すグラフであり、トライアックがオフになっている間のキャットイヤー部分を示す。
【図2A】本発明の電源が、負荷およびAC回路網に接続された2線式調光器を含む回路内に配設される様子を概略的に示す図である。
【図2B】図2Aの電源およびこの電源が電力を供給する調光器の電子回路を示す図である。
【図3】本発明による電源のブロック図である。
【図4】本発明による電源の概略回路図である。
【図5A】負荷電流50mA、交流入力120Vについて、蓄積コンデンサを充電するスイッチングFETの両端間のゲート-ドレイン電圧、蓄積コンデンサの両端間の電圧、電源への入力電流、およびスイッチングFETへのゲート電圧を示すグラフである。
【図5B】負荷電流75mA、交流入力120Vについて、蓄積コンデンサを充電するスイッチングFETの両端間のゲート-ドレイン電圧、蓄積コンデンサの両端間の電圧、電源への入力電流、およびスイッチングFETへのゲート電圧を示すグラフである。
【図5C】負荷電流100mA、交流入力120Vについて、蓄積コンデンサを充電するスイッチングFETの両端間のゲート-ドレイン電圧、蓄積コンデンサの両端間の電圧、電源への入力電流、およびスイッチングFETへのゲート電圧を示すグラフである。
【図5D】負荷電流125mA、交流入力120Vについて、蓄積コンデンサを充電するスイッチングFETの両端間のゲート-ドレイン電圧、蓄積コンデンサの両端間の電圧、電源への入力電流、およびスイッチングFETへのゲート電圧を示すグラフである。
【図5E】負荷電流150mA、交流入力120Vについて、蓄積コンデンサを充電するスイッチングFETの両端間のゲート-ドレイン電圧、蓄積コンデンサの両端間の電圧、電源への入力電流、およびスイッチングFETへのゲート電圧を示すグラフである。
【符号の説明】
【0040】
10 スイッチングデバイス、充電スイッチ、スイッチング回路
20 電荷蓄積素子、蓄積回路
30 制御スイッチングデバイス、スイッチング回路
40 高電圧駆動源回路、ゲート電圧供給回路
50 制御回路
50A 回路部分、電圧分割器回路
50B 回路部分、バスレギュレータ回路
50C 回路部分、過電流保護/電流制限回路
50D 回路部分、ラッチ回路
C4 充電コンデンサ、蓄積コンデンサ
C16 コンデンサ
C262 充電コンデンサ
DH 調光された活線側
D17 ダイオード
D60 ダイオード
D252 ダイオード
D207 ツェナーダイオード
H 活線側
PS 電源
Q11 FET
Q14 トランジスタ
Q25 トランジスタ
Q26 トランジスタ
Q204 トランジスタ
Q206 トランジスタ
Q252 トランジスタ
RECT 整流器回路、全波整流器
R3 抵抗器
R4 抵抗器
R9 抵抗器
R32 抵抗器
R49 抵抗器
R52 抵抗器
R54 抵抗器
R55 抵抗器
R210 抵抗器
R212 抵抗器
R280 抵抗器
R214 抵抗器
R221 抵抗器
R275 抵抗器
R276 抵抗器
R280 抵抗器
U2 電圧レギュレータ
U203 線形レギュレータ
Z1 ツェナーダイオード
Z2 ツェナーダイオード
Z3 ツェナーダイオード
Vc 電圧
V+ 電圧源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御端子および制御端子スイッチング閾値を有する第1スイッチングデバイスを備える電源回路であって、前記第1スイッチングデバイスは、電荷蓄積素子に電圧源からの電流を充電し、前記電源回路はさらに、
前記第1スイッチングデバイスが、前記電圧源の電圧が所定のレベル未満のときにオンになり、前記電圧源の前記電圧が前記所定のレベルよりも大きいときにオフになるように、前記第1スイッチングデバイスのオン/オフ動作を制御する制御回路と、
前記電圧源の前記電圧が前記所定のレベル未満のときに前記制御回路に応答して、前記第1スイッチングデバイスの前記制御端子に、前記スイッチング閾値よりも実質的に大きな制御電圧を供給し、それによって前記スイッチングデバイスを飽和動作領域でオンに駆動する制御電圧供給回路と、
前記電源の出力電圧を供給する電荷蓄積素子とを備える、電源回路。
【請求項2】
前記制御回路は、前記電圧源によって制御される第2スイッチングデバイスを備え、前記電圧源の前記電圧が前記所定のレベルよりも大きいとき、前記第2スイッチングデバイスは、前記第1スイッチングデバイスの前記制御端子から電流を分流し、それによって前記第1スイッチングデバイスがオフになる、請求項1に記載の電源回路。
【請求項3】
前記第2スイッチングデバイスをラッチオンするために前記第2スイッチングデバイスに結合されたラッチスイッチをさらに備え、そのため、前記第1スイッチングデバイスの前記制御端子から電流が分流されて、前記第2スイッチングデバイスがオンに維持され、それによって前記第1スイッチングデバイスがオフに保たれる、請求項1に記載の電源回路。
【請求項4】
前記電荷蓄積素子の両端間の電圧をあらかじめ設定されたレベル未満に維持する電荷蓄積素子用電圧レギュレータ回路をさらに備える、請求項1に記載の電源回路。
【請求項5】
前記電荷蓄積素子用電圧レギュレータ回路は、前記電荷蓄積素子の両端間の前記電圧が前記あらかじめ設定されたレベルよりも大きい場合、前記第2スイッチングデバイスをオンにして、前記第1スイッチングデバイスの前記制御端子から電流を分流する、請求項4に記載の電源回路。
【請求項6】
前記第1スイッチングデバイスを介して前記電荷蓄積素子に流れ込む前記充電電流を制限するために、前記第1スイッチングデバイスに結合された過電流保護回路をさらに備える、請求項1に記載の電源回路。
【請求項7】
前記過電流保護回路は、前記第1スイッチングデバイスを流れる前記充電電流が、あらかじめ設定された電流レベルよりも大きいときに、前記制御端子から電流を分流するためにオンになる第3スイッチングデバイスを備える、請求項6に記載の電源回路。
【請求項8】
前記電荷蓄積素子に結合され、前記出力電圧を供給する電圧レギュレータをさらに備える、請求項1に記載の電源回路。
【請求項9】
前記制御電圧供給回路は、抵抗器およびコンデンサを含むRC回路網を備え、前記コンデンサの両端間で形成される電圧は、前記第1スイッチングデバイスの前記制御端子に結合されて、前記第1スイッチングデバイスを前記飽和動作領域に駆動する、請求項1に記載の電源回路。
【請求項10】
前記制御電圧供給回路は、前記コンデンサの両端間で形成され得る前記電圧を制限するために、前記コンデンサの両端間に結合されたアバランシェデバイスをさらに備える、請求項9に記載の電源回路。
【請求項11】
前記コンデンサは、前記電圧源と前記電荷蓄積素子の間に結合される、請求項10に記載の電源回路。
【請求項12】
前記制御端子に印加される前記電圧を制限するために、前記第1スイッチングデバイスの前記制御端子に結合された電圧感受性保護デバイスをさらに備える、請求項1に記載の電源回路。
【請求項13】
前記第1スイッチングデバイスはFETを含む、請求項1に記載の電源回路。
【請求項14】
前記制御電圧供給回路はさらに、前記制御電圧供給回路の前記コンデンサが前記電圧源に放電するのを防ぐために、前記コンデンサに直列に接続されたダイオードを備える、請求項9に記載の電源回路。
【請求項15】
前記第1スイッチングデバイスがオフのときに、前記電荷蓄積素子の放電を防止するために、前記電荷蓄積素子に直列に結合されたダイオードをさらに備える、請求項1に記載の電源回路。
【請求項16】
前記電荷蓄積素子はコンデンサを含む、請求項1に記載の電源回路。
【請求項17】
前記第2スイッチングデバイスは、抵抗器分割器回路に結合された制御端子を有し、前記抵抗器分割器回路は、前記電圧源と、前記電源回路用の共通端子との間に結合される、請求項2に記載の電源回路。
【請求項18】
制御端子および制御端子スイッチング閾値を有する第1スイッチングトランジスタを備えるキャットイヤー電源回路であって、前記第1スイッチングトランジスタは、電荷蓄積コンデンサに電圧源からの電流を充電し、前記キャットイヤー電源回路はさらに、
前記第1スイッチングトランジスタが、前記電圧源の電圧が所定のレベル未満のときにオンになり、前記電圧源の前記電圧が前記所定のレベルよりも大きいときにオフになり得るように、前記第1スイッチングトランジスタのオン/オフ動作を制御する制御回路と、
前記スイッチング閾値よりも実質的に大きな制御電圧を供給する制御電圧供給回路とを備えるキャットイヤー電源回路において、前記電圧源の前記電圧が前記所定のレベル未満のときに、前記制御電圧が前記第1スイッチングトランジスタの前記制御端子に供給され、それによって前記第1スイッチングトランジスタが飽和動作領域でオンに駆動され、前記電圧源の前記電圧が前記所定の閾値よりも大きいときには、前記制御電圧が前記制御端子に供給されず、そのため、前記第1スイッチングトランジスタがオフになるように、前記制御回路によって前記制御電圧が前記第1スイッチングトランジスタの前記制御端子に供給され、前記キャットイヤー電源回路はさらに、
前記電源の出力電圧を供給する電荷蓄積コンデンサを備える、キャットイヤー電源回路。
【請求項19】
前記制御回路は、前記電圧源によって制御される第2スイッチングトランジスタを備え、前記電圧源のレベルが前記所定のレベルよりも大きいとき、前記第2スイッチングトランジスタは、前記第1スイッチングトランジスタの前記制御端子から電流を分流し、それによって、前記第1スイッチングトランジスタがオフになる、請求項18に記載のキャットイヤー電源回路。
【請求項20】
前記第2スイッチングトランジスタをラッチオンするために前記第2スイッチングトランジスタに結合されたラッチトランジスタをさらに備え、そのため、前記第1スイッチングトランジスタの前記制御端子から電流が分流されて、前記第2スイッチングトランジスタがオンに維持され、それによって前記第1スイッチングトランジスタがオフに保たれる、請求項18に記載のキャットイヤー電源回路。
【請求項21】
前記電荷蓄積コンデンサの両端間の電圧をあらかじめ設定されたレベル未満に維持する電荷蓄積コンデンサ用電圧レギュレータ回路をさらに備える、請求項18に記載のキャットイヤー電源回路。
【請求項22】
前記電荷蓄積コンデンサ用電圧レギュレータ回路は、前記電荷蓄積コンデンサの両端間の前記電圧が前記あらかじめ設定されたレベルよりも大きい場合、前記第2スイッチングトランジスタをオンにして、前記第1スイッチングトランジスタの前記制御端子から電流を分流する、請求項21に記載のキャットイヤー電源回路。
【請求項23】
前記第1スイッチングトランジスタを介して前記電荷蓄積コンデンサに流れ込む前記充電電流を制限するために、前記第1スイッチングトランジスタに結合された過電流保護回路をさらに備える、請求項18に記載のキャットイヤー電源回路。
【請求項24】
前記過電流保護回路は、前記第1スイッチングトランジスタを流れる前記充電電流が、あらかじめ設定された電流レベルよりも大きいときに、前記制御端子から電流を分流するためにオンになる第3スイッチングトランジスタを備える、請求項23に記載のキャットイヤー電源回路。
【請求項25】
前記電荷蓄積コンデンサに結合され、前記出力電圧を供給する電圧レギュレータをさらに備える、請求項18に記載のキャットイヤー電源回路。
【請求項26】
前記制御電圧供給回路は、抵抗器およびコンデンサを含むRC回路網を備え、前記コンデンサの両端間で形成される電圧は、前記第1スイッチングトランジスタの前記制御端子に結合されて、前記第1スイッチングトランジスタを前記飽和動作領域に駆動する、請求項18に記載のキャットイヤー電源回路。
【請求項27】
前記制御電圧供給回路は、前記コンデンサの両端間で形成され得る前記電圧を制限するために、前記コンデンサの両端間に結合されたアバランシェデバイスをさらに備える、請求項26に記載のキャットイヤー電源回路。
【請求項28】
前記コンデンサは、前記電圧源と前記電荷蓄積コンデンサの間で結合される、請求項27に記載のキャットイヤー電源回路。
【請求項29】
前記制御端子に印加される前記電圧を制限するために、前記第1スイッチングトランジスタの前記制御端子に結合された電圧感受性保護デバイスをさらに備える、請求項18に記載のキャットイヤー電源回路。
【請求項30】
前記第1スイッチングトランジスタはFETを含む、請求項18に記載のキャットイヤー電源回路。
【請求項31】
前記制御電圧供給回路はさらに、前記制御電圧供給回路の前記コンデンサが前記電圧源に放電するのを防ぐために、前記コンデンサに直列に接続されたダイオードを備える、請求項26に記載のキャットイヤー電源回路。
【請求項32】
前記第1スイッチングトランジスタがオフのときに、前記電荷蓄積コンデンサの放電を防止するために、前記電荷蓄積コンデンサに直列に結合されたダイオードをさらに備える、請求項18に記載のキャットイヤー電源回路。
【請求項33】
前記第2スイッチングトランジスタは、抵抗器分割器回路に結合された制御端子を有し、前記抵抗器分割器回路は、前記電圧源と、前記電源回路用の共通端子との間に結合される、請求項19に記載のキャットイヤー電源回路。
【請求項34】
ランプ負荷に電力を供給する電子ランプ調光器回路と、
前記電子ランプ調光器回路に結合されて、照明調光器の電子回路に電力を供給するキャットイヤー電源とを備える照明調光器であって、前記キャットイヤー電源回路は、
制御端子および制御端子スイッチング閾値を有するスイッチングデバイスを備え、前記スイッチングデバイスは、電荷蓄積素子に電圧源からの電流を充電し、前記キャットイヤー電源はさらに、
前記スイッチングデバイスが、前記電圧源の電圧が所定のレベル未満のときにオンになり、前記電圧源の前記電圧が前記所定のレベルよりも大きいときにオフになるように、前記スイッチングデバイスのオン/オフ動作を制御する制御回路と、
前記電圧源の前記電圧が前記所定のレベル未満のときに、前記スイッチングデバイスの前記制御端子に、前記スイッチング閾値よりも実質的に大きな制御電圧を供給し、それによって前記スイッチングデバイスを飽和動作領域でオンに駆動する制御電圧供給回路と、
前記電源の出力電圧を供給する電荷蓄積素子とを備える、照明調光器。
【請求項35】
前記ランプ調光器回路はトライアックを含む、請求項34に記載の照明調光器。
【請求項36】
前記電子回路は、マイクロプロセッサおよびディスプレイの少なくとも1つを含む、請求項34に記載の照明調光器。
【請求項37】
前記電子回路はRF回路を含む、請求項34に記載の照明調光器。
【請求項38】
前記電子回路は、前記電子ランプ調光器回路を含む、請求項34に記載の照明調光器。
【請求項39】
AC回路網の活線側ラインをランプ負荷に接続する2線式調光器内の電子回路に電力を供給する方法であって、
前記調光器の回路の一部の両端間で形成されたAC波形の領域内で、前記ランプ負荷に電力を供給する前記調光器の位相カットスイッチングデバイスが実質的にオフになったときに、前記2線式調光器から電力を取得することと、
前記調光器内で前記AC波形から形成された電圧源からの電圧が所定のレベル未満のときに、前記スイッチングデバイスの飽和動作領域内で、電荷蓄積コンデンサに充電電流を供給するスイッチングデバイスをオンに駆動し、前記電圧が前記所定のレベルよりも大きいときに、前記スイッチングデバイスをオフにすることと、
出力電圧として、前記電荷蓄積デバイス両端間の電圧を供給することとを含む、方法。
【請求項40】
前記スイッチングデバイスを飽和動作領域内でオンに駆動する前記ステップは、コンデンサの両端間で電圧を生成することと、前記スイッチングデバイスの制御電極に前記コンデンサの両端間の前記電圧を供給して、前記スイッチングデバイスを前記飽和動作領域に駆動することとを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
コンデンサの両端間で電圧を生成する前記ステップは、整流されたDC電圧を供給して前記コンデンサを充電することと、前記コンデンサの両端間の前記電圧を制限することとを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記スイッチングデバイスをオンに駆動する前記ステップは、前記スイッチングデバイスの制御端子に、前記スイッチングデバイスの制御端子閾電圧よりも実質的に大きい制御電圧を供給することによって、前記スイッチングデバイスをオンに駆動することを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項43】
前記制御電圧は約15ボルトである、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記電荷蓄積デバイスの前記出力電圧を調整することをさらに含む、請求項39に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【公表番号】特表2007−516687(P2007−516687A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533644(P2006−533644)
【出願日】平成16年6月8日(2004.6.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/018304
【国際公開番号】WO2004/112225
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(592161833)ルートロン エレクトロニクス カンパニー インコーポレイテッド (29)
【氏名又は名称原語表記】LUTRONELECTRONICS COMPANY INCORPORATED
【Fターム(参考)】