説明

高圧車室の水圧試験構造及び水圧試験方法

【課題】 高圧車室の水圧試験構造及び水圧試験方法を提供する。
【解決手段】 試験対象である高圧車室1内に複数の隔壁5を設け、前記隔壁5の径方向の側面に円周状に溝部21を設け、前記溝部21に前記高圧車室1の内壁23に接するOリング11を設け、高圧車室1と隔壁5とで形成された空間に圧力水を供給することにより水圧試験を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気タービン等の高圧車室の水圧試験構造及び水圧試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
蒸気タービン(特に高圧タービン)の車室は高圧容器であるため、法律により定められた水圧試験を行う必要がある。この水圧試験は高圧車室が破裂するなどの事故を防止することを目的としており、高圧車室に水圧を加えることにより、高圧車室の強度が要求される基準を満たしているかを確認している。
【0003】
通常、この水圧試験を行うためには、図7に示すように、ロータ未装着の状態の高圧車室70の適当な位置に隔壁71を設置し、隔壁71を設置した後に上車室72と下車室73を組み付け、その後所定の圧力の水を注入して水圧試験を行っている。
【0004】
この水圧試験では、高圧車室70と隔壁71との間のシール性が問題となる。そのため、図7に示すように、従来は、水圧試験の水を供給する前に、各隔壁71を高圧水車側面に押し付けておく必要がある。水圧試験時の水圧が最も高くなる部分の隔壁71同士を軸方向(ロータの軸方向)に両ネジボルト74を設けて固定したり(人の手が届かない隔壁71を両ネジボルトで高圧車室側面に押し付ける)、引張りボルト76及び油圧ジャッキ(図示せず)を設けて、引張りボルト76又は油圧による引っ張り力を加えて固定したりしている。
【0005】
そして、この隔壁71と高圧車室70間のシール性を確保するため、隔壁71と高圧車室70との間の隙間(ロータ径方向の面)にOリング(図示せず)を設けている。
【0006】
また、高圧車室70に隔壁71を設置した後に引張りボルト76及び油圧ジャッキを操作しなければならないため、作業員が出入りするためのマンホール75を外側の隔壁71に設けている。このような高圧車室70の水圧試験構造の一例が下記特許文献1に開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開昭56−43531号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように、従来の水圧試験構造ではすべての隔壁71を高圧車室70に設置した後に、作業員が外側の隔壁71に設けたマンホール75を通って高圧車室70内部に入り、引張りボルト76及び油圧ジャッキの操作を行わなければならないため、多大な労力を必要としていた。
【0009】
また、隔壁71の設置位置が所定の設置位置から多少ずれただけでもOリングのシール性を著しく低下させてしまうことから、隔壁71の設置位置や引張りボルト76及び油圧ジャッキの操作には細かい調整が必要とされ、作業内容が煩雑であった。
【0010】
これらのことから、本発明は、上下高圧車室組み合わせ後、作業員が高圧車室内に出入りしなくてもよいような、高圧車室の水圧試験構造及び水圧試験方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するための第1の発明(請求項1に対応)にかかる高圧車室の水圧試験構造は、試験対象である高圧車室内に複数の隔壁を設け、前記隔壁の径方向の側面に円周状に溝部を設け、前記溝部に前記高圧車室の内壁に接するOリングを設け、前記高圧車室及び前記隔壁で、圧力水が供給される空間を形成することを特徴とする。
【0012】
上記の課題を解決するための第2の発明(請求項2に対応)に係る高圧車室の水圧試験構造は、第1の発明に係る高圧車室の水圧試験構造において、前記隔壁の軸方向の側面に前記隔壁の軸方向の設置位置を調整する位置合わせ機構を設けることを特徴とする。
【0013】
上記の課題を解決するための第3の発明(請求項3に対応)に係る高圧車室の水圧試験方法は、第1の発明又は第2の発明に係る高圧車室の水圧試験構造において、前記隔壁で仕切られた空間に水を注入し、前記水の圧力で前記隔壁を前記高圧車室の内壁に押し付けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
第1の発明によれば、試験対象である高圧車室内に複数の隔壁を設け、隔壁の径方向の側面に円周状に溝部を設け、溝部に高圧車室の内壁に接するピストンOリングを設け、高圧車室及び隔壁で、圧力水が供給される空間を形成することにより、高圧車室と隔壁との嵌め合い隙間により隔壁に適度な水圧がかかるため、従来用いていた引張りボルト及び油圧ジャッキを用いることなく、Oリングのシール性を維持することができる。
【0015】
第2の発明によれば、隔壁の軸方向の側面に隔壁の径方向の設置位置を調整する位置合わせ機構を設けることにより、位置合わせ機構で隔壁の設置位置を微調整できるため、各隔壁が水圧によってロータ軸方向に若干ずれが生じたとしても、各隔壁と高圧車室の内周面との隙間は略一定に保たれるため、Oリングのシール性を維持することができる。
【0016】
第3の発明によれば、隔壁で仕切られた空間に水を注入し、水の圧力がピストンOリングに作用し、隔壁が高圧車室の内壁に押し付けられる。これにより、これまで隔壁を高圧車室に押し付けるために行っていた引張りボルト及び油圧ジャッキによる作業を行うことなく、Oリングのシール性を維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明に係る高圧車室の水圧試験構造を図1から図6を用いて説明する。図1は蒸気タービンの高圧車室の上下方向での断面図、図2は第1隔壁端部の上下方向での断面図、図3は第2隔壁端部の上下方向での断面図、図4は第3隔壁端部の上下方向での断面図、図5は第4隔壁端部の上下方向での断面図、図6は第1隔壁の第1区域側の平面図である。
【実施例1】
【0018】
はじめに、本実施例に係る蒸気タービンの高圧車室の水圧試験構造の概要について説明する。図1に示すように、蒸気タービンの高圧車室1は下車室2と上車室3とに分かれており、下車室2に上車室3を上方から被せることにより蒸気タービンの高圧車室1を形成している。
【0019】
蒸気タービンの高圧車室1の軸方向両端部は開口部となっており、この開口部に蓋を設ける。ここでは大きい方の開口部に設ける蓋を大蓋4aとし、小さい方の開口部に設ける蓋を小蓋4bとする。下車室2と上車室3とはこれら大蓋3及び小蓋4等とボルト等により結合して一体となっている。
【0020】
蒸気タービンの高圧車室1内部は6つの異なる水圧試験圧力を加える区域に分かれている。この区域を大蓋4a側から順に第1区域A、第2区域B、第3区域C、第4区域D、第5区域E及び第6区域Fとする。各区域の水圧は第4区域Dが最も高く、以下、第5区域E、第3区域C、第2区域B、第1区域A、第6区域Fの順で水圧が低くなっている。
【0021】
第1区域Aから第6区域Fの境界面には各区域を隔離するための円盤状の隔壁を設ける。隔壁は蒸気タービンの高圧車室1内部に5つ設け、第1区域Aと第2区域Bを隔離する隔壁を第1隔壁5、第2区域Bと第3区域Cを隔離する隔壁を第2隔壁6、第3区域Cと第4区域Dを隔離する隔壁を第3隔壁7、第4区域Dと第5区域Eを隔離する隔壁を第4隔壁8、第5区域Eと第6区域Fを隔離する隔壁を第5隔壁9とする。本実施例では、隔壁を5つ設けたが、高圧車室1の構造により隔壁の枚数は変更することが可能である。
【0022】
次に、第1隔壁から第5隔壁の構造について説明する。図2に示すように、第1隔壁5の径方向の側面は略凸状となっており、高圧車室1の壁面と略嵌合するような形状となっている。第1隔壁5の径方向の側面の凸部の第1区域A側に円周状に溝部20を設け、この溝部20に端面Oリング10を嵌め込んで設置する。また、第1隔壁5の径方向の側面の第1区域A側と第2区域側B側に円周状に溝部21を設け、この溝部21にピストンOリング11を嵌め込んで設置する。
【0023】
図1に示すように、第1隔壁5の径方向の側面には第1隔壁5を下車室2に設置する際に第1隔壁5を吊り上げるための部材を取り付けるためのネジ溝5aを設ける。これは主に上下方向(径方向)の位置を合わせるためのものである。また、第1隔壁5の第1区域A側の側面の下部にも第1隔壁5を下車室2に設置する際に第1隔壁5を吊り上げるための部材を取り付けるためのネジ溝5bを設ける。これは主に第1隔壁5を吊り上げ、反転させるためのものである。
【0024】
第1隔壁5の第1区域A側及び第2区域B側の側面(軸方向の側面)の端部に、第1隔壁5を下車室2に設置する際に第1隔壁5の設置位置を調整するための設置位置調整用ブラケット12を設ける。図6に示すように、設置位置調整用ブラケット12には設置位置調整用ボルト12bが径方向に貫通できるようなネジ溝12aを設け、貫通した設置位置調整用ボルト12bの先端が下車室2と接するようにする。本実施例では設置位置調整用ブラケット12と設置位置調整用ボルト12bが位置合わせ機構である。
【0025】
図3に示すように、第2隔壁6の径方向の側面は略凸状となっており、高圧車室1の壁面と略嵌合するような形状となっている。第2隔壁6の径方向の側面の凸部の第2区域B側に円周状に溝部30を設け、この溝部30に端面Oリング10を嵌め込んで設置する。また、第2隔壁Bの径方向の側面の第2区域B側と第3区域C側に円周状に溝部31を設け、この溝部31にピストンOリング11を嵌め込んで設置する。
【0026】
図1に示すように、第2隔壁6の径方向の側面には第2隔壁6を下車室2に設置する際に第2隔壁6を吊り上げるための部材を取り付けるためのネジ溝6aを設ける。これは主に上下方向(径方向)の位置を合わせるためのものである。また、第2隔壁6の第2区域B側の側面の下部にも第2隔壁6を下車室2に設置する際に第2隔壁6を吊り上げるための部材を取り付けるためのネジ溝6bを設ける。これは主に第2隔壁6を吊り上げ、反転させるためのものである。
【0027】
第2隔壁6の第2区域B側及び第3区域C側の側面(軸方向の側面)の端部に、第2隔壁6を下車室2に設置する際に第2隔壁6の設置位置を調整するための設置位置調整用ブラケット13を設ける。第1隔壁5と同様に、設置位置調整用ブラケット13には設置位置調整用ボルト(図示せず)が径方向に貫通できるようなネジ溝13aを設け、貫通した設置位置調整用ボルトの先端が下車室2と接するようにする。
【0028】
図4に示すように、第3隔壁7の径方向の側面は略凹状となっており、高圧車室1の壁面と略嵌合するような形状となっている。第3隔壁7の径方向の側面の凹部の第4区域D側に円周状に溝部40を設け、この溝部40に端面Oリング10を嵌め込んで設置する。また、第3隔壁7の径方向の側面の凹部に円周状に溝部41を設け、この溝部41にピストンOリング11を嵌め込んで設置する。
【0029】
図1に示すように、第3隔壁7の第3区域C側の側面の上部と第4区域D側の側面の上部には第3隔壁7を下車室2に設置する際に第3隔壁7を吊り上げるための部材を取り付けるためのネジ溝7aを設ける。これは主に上下方向(径方向)の位置を合わせるためのものである。また、第3隔壁7の第3区域C側の側面の下部にも第3隔壁7を下車室2に設置する際に第3隔壁7を吊り上げるための部材を取り付けるためのネジ溝7bを設ける。これは主に第3隔壁7を吊り上げ、反転させるためのものである。
【0030】
第3隔壁7の第3区域C側及び第4区域D側の側面(軸方向の側面)の端部に、第3隔壁7を下車室2に設置する際に第3隔壁7の設置位置を調整するための設置位置調整用ブラケット14を設ける。第1隔壁5と同様に、設置位置調整用ブラケット14には設置位置調整用ボルト(図示せず)が径方向に貫通できるようなネジ溝14aを設け、貫通した設置位置調整用ボルトの先端が下車室と接するようにする。
【0031】
図5に示すように、第4隔壁8の径方向の側面は略凸状となっており、高圧車室1の壁面と略嵌合するような形状となっている。第4隔壁8の径方向の側面の凸部の第5区域E側に円周状に溝部50を設け、この溝部50に端面Oリング10を嵌め込んで設置する。また、第4隔壁8の径方向の側面の第4区域D側と第5区域E側に円周状に溝部51を設け、この溝部51にピストンOリング11を嵌め込んで設置する。
【0032】
図1に示すように、第4隔壁8の径方向の側面には第4隔壁8を下車室2に設置する際に第4隔壁8を吊り上げるための部材を取り付けるためのネジ溝8aを設ける。これは主に上下方向(径方向)の位置を合わせるためのものである。また、第4隔壁8の第5区域E側の側面にも第4隔壁を下車室に設置する際に第4隔壁8を吊り上げるための部材を取り付けるためのネジ溝8bを設ける。これは主に第4隔壁8を吊り上げ、反転させるためのものである。
【0033】
第4隔壁8の第4区域D側及び第5区域E側の側面(軸方向の側面)の端部に、第4隔壁8を下車室2に設置する際に第4隔壁8の設置位置を調整するための設置位置調整用ブラケット15を設ける。第1隔壁5と同様に、設置位置調整用ブラケット15には設置位置調整用ボルト(図示せず)が径方向に貫通できるようなネジ溝15aを設け、貫通した設置位置調整用ボルトの先端が下車室2と接するようにする。
【0034】
図1に示すように、第5隔壁9の径方向の側面は略凸状となっており、高圧車室1の壁面と略嵌合するような形状となっている。第5隔壁9の径方向の側面の凸部の第6区域F側に円周状に溝部(図示せず)を設け、この溝部に端面Oリング(図示せず)を嵌め込んで設置する。
【0035】
次に、本実施例に係る蒸気タービンの高圧車室1の水圧試験方法について説明する。はじめに下車室2を設置し、この下車室2に第1隔壁5を吊り上げるための部材をネジ溝5a,5bに取り付け、この部材を利用して第1隔壁5を吊り上げ所定の位置に設置する。
【0036】
この際、下車室2にライナー22(図2参照)を設置して第1隔壁5が所定の位置に設置できるようにする。このライナー22は厚みを下車室2内径と第1隔壁外径との差の半分で、長さを下車室2内周の3分の1とする。また、ピストンOリング11及び端面Oリング10と下車室2のシール面に十分にグリスを塗布する。
【0037】
これにより、第1隔壁5のシール性を高め、かつ、グリスにより第1隔壁5の設置時にピストンOリング11及び端面Oリング10に加わる摩擦力等を低減し、ピストンOリング11に無理な力が加わったり、端面Oリング10が脱落することを防止することができる。第2隔壁6から第5隔壁9についても略同様にして下車室2に設置する。
【0038】
下車室2に設置した第1隔壁5は、設置位置調整用ブラケット12に取り付けた設置位置調整用ボルト12b用いて、ピストンOリング11が均等に下車室2と接するように微調整する。第2隔壁6から第4隔壁8についても略同様にして設置位置を微調整する。
【0039】
第1隔壁5から第4隔壁8まで設置位置の微調整が完了した後に上車室3を被せ高圧車室1とし、この高圧車室1の端部に大蓋4a及び小蓋4bを取り付ける。大蓋4a及び小蓋4bを取り付けた後に第1区域Aから第6区域Fの水圧の高い順に水を注入し水圧を加える。
【0040】
これにより、第1隔壁5は第1区域A側の高圧車室内壁23(図2参照)に、第2隔壁6は第2区域B側の高圧車室内壁32(図3参照)に、第3隔壁7は第3区域C側の高圧車室内壁42(図4参照)に、第4隔壁8は第5区域E側の高圧車室内壁52(図5参照)に、第5隔壁9は第6区域F側の高圧車室内壁(図示せず)に押し付けられるため第1隔壁5から第5隔壁9のシール性が確保される。
【0041】
本実施例では、第1隔壁5、第2隔壁6、第3隔壁7及び第4隔壁8にピストンOリング11及び端面Oリング10の両方を設けたが、ピストンOリング11のみを設けて水圧試験を行うことも可能である。
【0042】
本実施例に係る蒸気タービンの高圧車室1の水圧試験構造及び水圧試験方法により、第1隔壁5から第4隔壁8の外周面側に設けるピストンOリング11には、高圧車室1と第1隔壁5から第4隔壁8との嵌め合い隙間により隔壁に適度な水圧がかかるため、従来用いていた引張りボルト及び油圧ジャッキを用いることなく、Oリング10、11のシール性を確保することができる。
【0043】
また、各隔壁に設置位置調整用ブラケット12,13,14,15及び設置位置調整用ボルト12bを設けて各隔壁の設置位置を微調整することにより、第1隔壁5から第4隔壁8が水圧によって軸方向に若干ずれが生じたとしても、第1隔壁5から第4隔壁8と高圧車室1の内周面との隙間は略一定に保たれるため、ピストンOリング11のシール性を確保することができる。
【0044】
また、第1区域Aから第6区域Fの水圧差により第1隔壁5から第5隔壁9が高圧車室1に押し付けられるため、従来隔壁71(図7参照)を高圧車室70(図7参照)に押し付けるために行っていた引張りボルト及び油圧ジャッキによる各隔壁の設置作業を行うことなく、Oリング10、11のシール性を確保することができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、蒸気タービン等の高圧車室の水圧試験において、油圧ジャッキ等を用いずに各隔壁と高圧車室間の水の漏れを防止する場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】蒸気タービンの高圧車室の上下方向での断面図である。
【図2】第1隔壁端部の上下方向での断面図である。
【図3】第2隔壁端部の上下方向での断面図である。
【図4】第3隔壁端部の上下方向での断面図である。
【図5】第4隔壁端部の上下方向での断面図である。
【図6】第1隔壁の第1区域側の平面図である。
【図7】従来の蒸気タービンの高圧車室の水圧試験構造である。
【符号の説明】
【0047】
1 高圧車室
2 下車室
3 上車室
4a 大蓋
4b 小蓋
5 第1隔壁
5a,5b 第1隔壁吊り上げ用ネジ溝
6 第2隔壁
6a,6b 第2隔壁吊り上げ用ネジ溝
7 第3隔壁
7a,7b 第3隔壁吊り上げ用ネジ溝
8 第4隔壁
8a,8b 第4隔壁吊り上げ用ネジ溝
9 第5隔壁
10 端面Oリング
11 ピストンOリング
12,13,14,15 設置位置調整用ブラケット
12a、13a,14a,15a 設置位置調整用ボルト用ネジ溝
12b 設置位置調整用ボルト
20,30,40,50 端面Oリング用溝部
21,31,41,51 ピストンOリング用溝部
22 ライナー
23,32,42,52 高圧車室内壁
70 高圧車室
71 隔壁
72 上車室
73 下車室
74 両ネジボルト
75 マンホール
76 引張りボルト
A 第1区域
B 第2区域
C 第3区域
D 第4区域
E 第5区域
F 第6区域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験対象である高圧車室内に複数の隔壁を設け、
前記隔壁の径方向の側面に円周状に溝部を設け、
前記溝部に前記高圧車室の内壁に接するOリングを設け、
前記高圧車室及び前記隔壁で、圧力水が供給される空間を形成する
ことを特徴とする高圧車室の水圧試験構造。
【請求項2】
請求項1に記載する高圧車室の水圧試験構造において、
前記隔壁の径方向の側面に、前記隔壁の軸方向の設置位置を調整する位置合わせ機構を設ける
ことを特徴とする高圧車室の水圧試験構造。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載する高圧車室の水圧試験構造において、
前記隔壁で仕切られた空間に水を注入し、前記水の圧力で前記隔壁を前記高圧車室の内壁に押し付ける
ことを特徴とする高圧車室の水圧試験方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−329803(P2006−329803A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−153384(P2005−153384)
【出願日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】