高架橋架設工法
【課題】地上からの支持が難しい区間において平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って容易に張出架設することができる高架橋架設工法を提供する。
【解決手段】平行又は立体交差する下層橋梁1と上層橋梁2を一方の橋脚3,4から他方の橋脚5,6に向って張出架設する高架橋架設工法であって、上記下層橋梁1を一方の橋脚3から他方の橋脚5に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持して該上層橋梁2を一方の橋脚4から他方の橋脚6に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を吊上げて該下層橋梁1を他方の橋梁5に到達するまで架設する第3工程とを備える。
【解決手段】平行又は立体交差する下層橋梁1と上層橋梁2を一方の橋脚3,4から他方の橋脚5,6に向って張出架設する高架橋架設工法であって、上記下層橋梁1を一方の橋脚3から他方の橋脚5に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持して該上層橋梁2を一方の橋脚4から他方の橋脚6に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を吊上げて該下層橋梁1を他方の橋梁5に到達するまで架設する第3工程とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を張出架設する高架橋架設工法に関する。
【背景技術】
【0002】
平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を有する高架橋を架設する場合、これら下層橋梁と上層橋梁をそれぞれ地上から支持することができれば、容易に高架橋を架設することが可能である。
【0003】
しかしながら、地上に既存の交通路があったり、或いは渓谷や河川などがあって地上からの支持が難しい区間において上述したような高架橋を架設することは困難であった。
【0004】
なお、既存の交通路上に作業領域を確保する場合において、既存の交通に対する影響を低減した状態で、既存の交通路上に高架式交通路を容易に構築する高架式交通路の構築方法が知られているが(特許文献1)、この構築方法は、既存の交通路に沿って所定の間隔で埋設した複数のプレキャスト部材であるフーチングに支柱を立設する工程と、分割された橋梁を上記支柱間に搬送して架設することで上記既存の交通路の上方に橋梁を構築する工程とを有し、地上に支柱を立設したり、地上からクレーンで橋梁を吊上げて支柱間に架設しなければならないため、地上からの支持が難しい区間における上記高架橋の架設には適用することができない。
【0005】
【特許文献1】特許第3616587号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、地上からの支持が難しい区間において平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って容易に張出架設することができる高架橋架設工法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のうち、第1の発明は、平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って張出架設する高架橋架設工法であって、上記下層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記下層橋梁から上記上層橋梁を支持して該上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記上層橋梁から上記下層橋梁を吊上げて該下層橋梁を他方の橋梁に到達するまで架設する第3工程とを備えたことを特徴とする。
【0008】
第2の発明は、平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って張出架設する高架橋架設工法であって、上記上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記上層橋梁から上記下層橋梁を吊上げて該下昇橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記下層橋梁から上記上層橋梁を支持して該上層橋梁を他方の橋梁に到達するまで架設する第3工程とを備えたことを特徴とする。
【0009】
上記第1の発明又は第2の発明においては、上記下層橋梁上に桁上ベントを設置し、上記下層橋梁上から上記桁上ベントを介して上記上層橋梁を支持することが好ましい。また、上記上層橋梁上に桁吊りベントを設置し、上記上層橋梁から上記桁吊りベントを介して上記下層橋梁を吊上げることが好ましい。更に、上記桁吊りベントは、上記上層橋梁上に設置される架台と、該架台に油圧ジャッキを介して高さ調節可能に垂下される鋼棒とを有し、該鋼棒の下端に吊り環を介して上記下層橋梁を吊持することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、下層橋梁から上層橋梁を支持し、上層橋梁から下層橋梁を吊上げるというように、下層橋梁と上層橋梁とを互いに交互に支持し合いながら一方の橋脚から他方の橋脚に向って張出架設を行うため、地上からの支持が難しい区間において平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って容易に張出架設することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基いて詳述する。図1は本発明の第1実施形態に係る高架橋架設工法を説明するための模式図、図2は高架橋架設工法の一例を示す概略的斜視図、図3は立体交差部の施工方法を説明するための概略的平面図である。また、図4は図2のCライン上の施工状態を示す概略的側面図、図5は図2のBライン上の施工状態を示す概略的側面図、図6は図2のCライン上の施工状態を示す概略的側面図、図7は図2のBライン上の施工状態を示す概略的側面図である。
【0012】
先ず、本発明の第1実施形態に係る高架橋架設工法を説明する。この第1実施形態に係る高架橋架設工法は、図1の模式図に示すように、例えば既存の交通路があって地上からの支持が難しい区間において立体交差する下層橋梁1と上層橋梁2を一方の橋脚3,4から他方の橋脚5,6に向って張出架設する高架橋架設工法であり、上記下層橋梁1を一方の橋脚3から他方の橋脚5に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持して該上層橋梁2を一方の橋脚4から他方の橋脚6に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を吊上げて該下層橋梁1を他方の橋梁5に到達するまで架設する第3工程とを備えている。本実施形態の高架橋の橋梁形式は、全区間鋼製橋脚と鋼床版箱桁との剛結ラーメン構造となっている。
【0013】
図1では上層橋梁1と下層橋梁2がそれぞれ直線状に描写されている。一方、図2,図3には高架橋架設工法の一例が示されており、これらの図2,図3において、7は上り車線であるA,Bラインの直線部主桁、8はAラインの曲線部主桁、9はBラインの曲線部主桁である。また、10は下り車線であるC,Dラインの直線部主桁、11はCラインの曲線部主桁、12はDラインの曲線部主桁である。A〜Dラインの直線部主桁7,10は鋼床版箱桁2連からなり、長手方向に適宜間隔で設置された橋脚13,14,15の上部に架設されて剛結される。
【0014】
A〜Dラインの曲線部主桁8,9,11,12は一方の橋脚13から他方の橋脚16,17に向って張出架設されて剛結される。この場合、特にB,Cラインの曲線部主桁9,11が、地上からの支持が難しい区間において立体交差する上層橋梁2と下層橋梁1に対応している。なお、橋脚13,14は、3つの脚を有する3橋脚からなっており、その下には既存の交通路があり、また橋脚13,14,15上におけるA,Bラインの直線部主桁7とC,Dラインの直線部主桁8の間には高速交通路が架設されている(図示省略)。上記既存の交通路にはこれと直行する既存の交通路があり、この既存の交通路を跨ぐように上記2つの他方の橋脚16,17が設置されている。この場合、2つの他方の橋脚のうちの1つ(16)は、直線部の主桁から離れているため、図3(b)、図6に示すように、他方の橋梁側にはA,Cラインの曲線部主桁8,11を支持するためのベント設備18,19が仮設される。図1の一方の橋脚3,4と他方の橋脚5,6が図2,図3の一方の橋脚13と他方の橋脚16,17に対応している。
【0015】
上記第1工程後に上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持する場合、図4ないし図5に示すように一方の橋脚13から他方の橋脚16に向って途中まで張出仮設された上記下層橋梁1(11)上に桁上ベント20を設置し、上記下層橋梁1上から上記桁上ベント20を介して上記上層橋梁2(9)を下方より支持し、この支持状態で上層橋梁2を一方の橋脚13から他方の橋脚17に到達するまで架設する(第2工程)。この場合、上層橋梁2を一方の橋脚13から他方の橋脚17に到達するまで全て張出架設しても良いが、図5に示すように他方の橋脚17近くまで張出架設したなら、他方の橋脚17側から上層橋梁2の到達端ブロック2zを上層橋梁2側に向って張出架設し、該到達端ブロック2zと上層橋梁2との間に落し込みブロック2xを落し込んで剛結するようにしても良い。
【0016】
上記第2工程後に上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を支持する場合、図6ないし図7に示すように一方の橋脚13と他方の橋脚17間に架設された上記上層橋梁2上に桁吊りベント21を設置し、上記上層橋梁2から上記桁吊りベント21を介して上記下層橋梁1を上方より吊上げ支持し、この支持状態で該下層橋梁1を他方の橋梁16に到達するまで架設する。この場合、下層橋梁1を他方の橋脚16に到達するまで全て張出架設しても良いが、図6に示すように他方の橋脚16が遠く離れた位置にある場合には、下層橋梁1の到達側ブロック1zを他方の橋脚16から下層橋梁1側に向って張出架設し、その場合、ベント設備18,19を仮設して到達側ブロック1zを支持するようにし、該到達側ブロック1zと下層橋梁1との間に落し込みブロック1xを落し込んで剛結するようにしても良い。
【0017】
上記桁吊りベント21は、図8ないし図9に示すように上記上層橋梁2上に設置される架台22と、該架台22に油圧ジャッキ(例えばセンターホールジャッキ)23を介して高さ調節可能に垂下される鋼棒24とを有し、該鋼棒24の下端に吊り環25を介して上記下層橋梁1を吊持するように構成されていることが好ましい。桁吊りベント21を下層橋梁1の張出長さに応じて複数設置しても良い。上記上層橋梁2には、上記鋼棒24を通すための穴26が穿設してあり、これらの穴26は架設工事後に埋め戻される。上記架台22は、上層橋梁2の上部に溶接で固定され、架設工事後に上層橋梁2の上部から撤去される。
【0018】
以上の構成からなる高架橋仮設工法によれば、下層橋梁1から上層橋梁2を支持し、また上層橋梁2から下層橋梁1を吊上げるというように、下層橋梁1と上層橋梁2とを互いに交互に支持し合いながら一方の橋脚13(3,4)から他方の橋脚16,17(5,6)に向って張出架設を行うため、地上からの支持が難しい区間において平行又は立体交差する下層橋梁1と上層橋梁2を一方の橋脚13(3,4)から他方の橋脚16,17(5,6)に向って容易に張出架設することができる。
【0019】
この場合、上記下層橋梁1上に桁上ベント20を設置し、上記下層橋梁1上から上記桁上ベント20を介して上記上層橋梁2を支持するため、上記下層橋梁1上から上記上層橋梁2を容易に支持することができる。また、上記上層橋梁2上に桁吊りベント21を設置し、上記上層橋梁2から上記桁吊りベント21を介して上記下層橋梁1を吊上げるため、上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を容易に吊持することができる。更に、上記桁吊りベント21は、上記上層橋梁2上に設置される架台22と、該架台22に油圧ジャッキ23を介して高さ調節可能に垂下される鋼棒24とを有し、該鋼棒24の下端に吊り環25を介して上記下層橋梁1を吊持するように構成されているため、上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を確実に吊持することができる。
【0020】
図10は本発明の第2実施形態に係る高架橋架設工法を説明するための概略的側面図である。本実施形態は、地上からの支持が難しい区間において平行する下層橋梁1と上層橋梁2を一方の橋脚3,4から他方の橋脚5,6に向って張出架設する高架橋架設工法であって、上記下層橋梁1を一方の橋脚3から他方の橋脚5に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持して該上層橋梁2を一方の橋脚4から他方の橋脚6に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を吊上げて該下層橋梁1を他方の橋梁5に到達するまで架設する第3工程とを備えている。
【0021】
上記第1工程後に上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持する場合、一方の橋脚3から他方の橋脚5に向って途中まで張出仮設された上記下層橋梁1上に桁上ベント20を設置し、上記下層橋梁1上から上記桁上ベント20を介して上記上層橋梁2を下方より支持し、この支持状態で上層橋梁2を一方の橋脚4から他方の橋脚6に到達するまで架設する(第2工程)。次に、上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を支持する場合、一方の橋脚4と他方の橋脚6間に架設された上記上層橋梁2上に桁吊りベント21を設置し、上記上層橋梁2から上記桁吊りベント21を介して上記下層橋梁1を上方より吊上げ支持し、この支持状態で該下層橋梁1の残りの部分を他方の橋梁5に到達するまで架設する(第3工程)。本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0022】
図11は本発明の第3実施形態に係る高架橋架設工法を説明するための概略的平面図である。本実施形態は、地上からの支持が難しい区間において立体交差する下層橋梁1と上層橋梁2を一方の橋脚3,4から他方の橋脚5,6に向って張出架設する高架橋架設工法であって、上記上層橋梁2を一方の橋脚4から他方の橋脚6に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を吊上げて該下層橋梁1を一方の橋脚3から他方の橋脚5に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持して該上層橋梁2を他方の橋梁6に到達するまで架設する第3工程とを備えている。
【0023】
上記第1工程後に上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を支持する場合、一方の橋脚4から他方の橋脚6に向って途中まで張出仮設された上記上層橋梁2上に桁吊りベント(図示省略)を設置し、上記上層橋梁2上から上記桁吊りベントを介して上記下層橋梁1を上方より支持し、この支持状態で下層橋梁1を一方の橋脚3から他方の橋脚5に到達するまで架設する(第2工程)。次に、上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持する場合、一方の橋脚4と他方の橋脚6間に架設された上記下層橋梁1上に桁上ベント(図示省略)を設置し、上記下層橋梁1から上記桁上ベントを介して上記上層橋梁2を下方より支持し、この支持状態で該上層橋梁2の残りの部分を他方の橋梁6に到達するまで架設する(第3工程)。本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0024】
図12は本発明の第4実施形態に係る高架橋架設工法を説明するための概略的側面図である。本実施形態は、地上からの支持が難しい区間において平行する下層橋梁1と上層橋梁2を一方の橋脚3,4から他方の橋脚5,6に向って張出架設する高架橋架設工法であって、上記上層橋梁2を一方の橋脚4から他方の橋脚6に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を吊上げて該下層橋梁1を一方の橋脚3から他方の橋脚5に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持して該上層橋梁2を他方の橋梁6に到達するまで架設する第3工程とを備えている。
【0025】
上記第1工程後に上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を支持する場合、一方の橋脚4から他方の橋脚6に向って途中まで張出仮設された上記上層橋梁2上に桁吊りベント21を設置し、上記上層橋梁2上から上記桁吊りベント21を介して上記下層橋梁1を上方より支持し、この支持状態で下層橋梁1を一方の橋脚3から他方の橋脚5に到達するまで架設する(第2工程)。次に、上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持する場合、一方の橋脚3と他方の橋脚5間に架設された上記下層橋梁1上に桁上ベント20を設置し、上記下層橋梁1から上記桁上ベント20を介して上記上層橋梁2を下方より支持し、この支持状態で該上層橋梁2の残りの部分を他方の橋梁6に到達するまで架設する(第3工程)。本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0026】
上述した第1の発明を適用するか、第2の発明を適用するかは、桁上ベント又は桁吊りベントにより反力をとる場合の施工性や力学的計算に基づいて決定される。また、上述したように桁上ベント又は桁吊りベントを使用することにより、下層橋梁又は上層橋梁の中間部分を支えた状態で両端を両橋脚に固定するため、橋梁断面の合理化が可能となり、鋼製橋梁の軽量化及びコストの低減化が図れる。
【0027】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1実施形態に係る高架橋架設工法を説明するための模式図である。
【図2】高架橋架設工法の一例を示す概略的斜視図である。
【図3】立体交差部の施工方法を説明するための概略的平面図である。
【図4】図2のCライン上の施工状態を示す概略的側面図ある。
【図5】図2のBライン上の施工状態を示す概略的側面図である。
【図6】図2のCライン上の施工状態を示す概略的側面図である。
【図7】図2のBライン上の施工状態を示す概略的側面図である。
【図8】図7のE部拡大図である。
【図9】図9のF部の平面図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る高架橋架設工法を説明するための概略的側面図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係る高架橋架設工法を説明するための概略的平面図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係る高架橋架設工法を説明するための概略的側面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 下層橋梁
2 上層橋梁
3,4 一方の橋梁
5,6 他方の橋梁
13 一方の橋脚
16,17 他方の橋脚
20 桁上ベント
21 桁吊りベント
【技術分野】
【0001】
本発明は、平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を張出架設する高架橋架設工法に関する。
【背景技術】
【0002】
平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を有する高架橋を架設する場合、これら下層橋梁と上層橋梁をそれぞれ地上から支持することができれば、容易に高架橋を架設することが可能である。
【0003】
しかしながら、地上に既存の交通路があったり、或いは渓谷や河川などがあって地上からの支持が難しい区間において上述したような高架橋を架設することは困難であった。
【0004】
なお、既存の交通路上に作業領域を確保する場合において、既存の交通に対する影響を低減した状態で、既存の交通路上に高架式交通路を容易に構築する高架式交通路の構築方法が知られているが(特許文献1)、この構築方法は、既存の交通路に沿って所定の間隔で埋設した複数のプレキャスト部材であるフーチングに支柱を立設する工程と、分割された橋梁を上記支柱間に搬送して架設することで上記既存の交通路の上方に橋梁を構築する工程とを有し、地上に支柱を立設したり、地上からクレーンで橋梁を吊上げて支柱間に架設しなければならないため、地上からの支持が難しい区間における上記高架橋の架設には適用することができない。
【0005】
【特許文献1】特許第3616587号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、地上からの支持が難しい区間において平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って容易に張出架設することができる高架橋架設工法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のうち、第1の発明は、平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って張出架設する高架橋架設工法であって、上記下層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記下層橋梁から上記上層橋梁を支持して該上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記上層橋梁から上記下層橋梁を吊上げて該下層橋梁を他方の橋梁に到達するまで架設する第3工程とを備えたことを特徴とする。
【0008】
第2の発明は、平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って張出架設する高架橋架設工法であって、上記上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記上層橋梁から上記下層橋梁を吊上げて該下昇橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記下層橋梁から上記上層橋梁を支持して該上層橋梁を他方の橋梁に到達するまで架設する第3工程とを備えたことを特徴とする。
【0009】
上記第1の発明又は第2の発明においては、上記下層橋梁上に桁上ベントを設置し、上記下層橋梁上から上記桁上ベントを介して上記上層橋梁を支持することが好ましい。また、上記上層橋梁上に桁吊りベントを設置し、上記上層橋梁から上記桁吊りベントを介して上記下層橋梁を吊上げることが好ましい。更に、上記桁吊りベントは、上記上層橋梁上に設置される架台と、該架台に油圧ジャッキを介して高さ調節可能に垂下される鋼棒とを有し、該鋼棒の下端に吊り環を介して上記下層橋梁を吊持することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、下層橋梁から上層橋梁を支持し、上層橋梁から下層橋梁を吊上げるというように、下層橋梁と上層橋梁とを互いに交互に支持し合いながら一方の橋脚から他方の橋脚に向って張出架設を行うため、地上からの支持が難しい区間において平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って容易に張出架設することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基いて詳述する。図1は本発明の第1実施形態に係る高架橋架設工法を説明するための模式図、図2は高架橋架設工法の一例を示す概略的斜視図、図3は立体交差部の施工方法を説明するための概略的平面図である。また、図4は図2のCライン上の施工状態を示す概略的側面図、図5は図2のBライン上の施工状態を示す概略的側面図、図6は図2のCライン上の施工状態を示す概略的側面図、図7は図2のBライン上の施工状態を示す概略的側面図である。
【0012】
先ず、本発明の第1実施形態に係る高架橋架設工法を説明する。この第1実施形態に係る高架橋架設工法は、図1の模式図に示すように、例えば既存の交通路があって地上からの支持が難しい区間において立体交差する下層橋梁1と上層橋梁2を一方の橋脚3,4から他方の橋脚5,6に向って張出架設する高架橋架設工法であり、上記下層橋梁1を一方の橋脚3から他方の橋脚5に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持して該上層橋梁2を一方の橋脚4から他方の橋脚6に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を吊上げて該下層橋梁1を他方の橋梁5に到達するまで架設する第3工程とを備えている。本実施形態の高架橋の橋梁形式は、全区間鋼製橋脚と鋼床版箱桁との剛結ラーメン構造となっている。
【0013】
図1では上層橋梁1と下層橋梁2がそれぞれ直線状に描写されている。一方、図2,図3には高架橋架設工法の一例が示されており、これらの図2,図3において、7は上り車線であるA,Bラインの直線部主桁、8はAラインの曲線部主桁、9はBラインの曲線部主桁である。また、10は下り車線であるC,Dラインの直線部主桁、11はCラインの曲線部主桁、12はDラインの曲線部主桁である。A〜Dラインの直線部主桁7,10は鋼床版箱桁2連からなり、長手方向に適宜間隔で設置された橋脚13,14,15の上部に架設されて剛結される。
【0014】
A〜Dラインの曲線部主桁8,9,11,12は一方の橋脚13から他方の橋脚16,17に向って張出架設されて剛結される。この場合、特にB,Cラインの曲線部主桁9,11が、地上からの支持が難しい区間において立体交差する上層橋梁2と下層橋梁1に対応している。なお、橋脚13,14は、3つの脚を有する3橋脚からなっており、その下には既存の交通路があり、また橋脚13,14,15上におけるA,Bラインの直線部主桁7とC,Dラインの直線部主桁8の間には高速交通路が架設されている(図示省略)。上記既存の交通路にはこれと直行する既存の交通路があり、この既存の交通路を跨ぐように上記2つの他方の橋脚16,17が設置されている。この場合、2つの他方の橋脚のうちの1つ(16)は、直線部の主桁から離れているため、図3(b)、図6に示すように、他方の橋梁側にはA,Cラインの曲線部主桁8,11を支持するためのベント設備18,19が仮設される。図1の一方の橋脚3,4と他方の橋脚5,6が図2,図3の一方の橋脚13と他方の橋脚16,17に対応している。
【0015】
上記第1工程後に上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持する場合、図4ないし図5に示すように一方の橋脚13から他方の橋脚16に向って途中まで張出仮設された上記下層橋梁1(11)上に桁上ベント20を設置し、上記下層橋梁1上から上記桁上ベント20を介して上記上層橋梁2(9)を下方より支持し、この支持状態で上層橋梁2を一方の橋脚13から他方の橋脚17に到達するまで架設する(第2工程)。この場合、上層橋梁2を一方の橋脚13から他方の橋脚17に到達するまで全て張出架設しても良いが、図5に示すように他方の橋脚17近くまで張出架設したなら、他方の橋脚17側から上層橋梁2の到達端ブロック2zを上層橋梁2側に向って張出架設し、該到達端ブロック2zと上層橋梁2との間に落し込みブロック2xを落し込んで剛結するようにしても良い。
【0016】
上記第2工程後に上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を支持する場合、図6ないし図7に示すように一方の橋脚13と他方の橋脚17間に架設された上記上層橋梁2上に桁吊りベント21を設置し、上記上層橋梁2から上記桁吊りベント21を介して上記下層橋梁1を上方より吊上げ支持し、この支持状態で該下層橋梁1を他方の橋梁16に到達するまで架設する。この場合、下層橋梁1を他方の橋脚16に到達するまで全て張出架設しても良いが、図6に示すように他方の橋脚16が遠く離れた位置にある場合には、下層橋梁1の到達側ブロック1zを他方の橋脚16から下層橋梁1側に向って張出架設し、その場合、ベント設備18,19を仮設して到達側ブロック1zを支持するようにし、該到達側ブロック1zと下層橋梁1との間に落し込みブロック1xを落し込んで剛結するようにしても良い。
【0017】
上記桁吊りベント21は、図8ないし図9に示すように上記上層橋梁2上に設置される架台22と、該架台22に油圧ジャッキ(例えばセンターホールジャッキ)23を介して高さ調節可能に垂下される鋼棒24とを有し、該鋼棒24の下端に吊り環25を介して上記下層橋梁1を吊持するように構成されていることが好ましい。桁吊りベント21を下層橋梁1の張出長さに応じて複数設置しても良い。上記上層橋梁2には、上記鋼棒24を通すための穴26が穿設してあり、これらの穴26は架設工事後に埋め戻される。上記架台22は、上層橋梁2の上部に溶接で固定され、架設工事後に上層橋梁2の上部から撤去される。
【0018】
以上の構成からなる高架橋仮設工法によれば、下層橋梁1から上層橋梁2を支持し、また上層橋梁2から下層橋梁1を吊上げるというように、下層橋梁1と上層橋梁2とを互いに交互に支持し合いながら一方の橋脚13(3,4)から他方の橋脚16,17(5,6)に向って張出架設を行うため、地上からの支持が難しい区間において平行又は立体交差する下層橋梁1と上層橋梁2を一方の橋脚13(3,4)から他方の橋脚16,17(5,6)に向って容易に張出架設することができる。
【0019】
この場合、上記下層橋梁1上に桁上ベント20を設置し、上記下層橋梁1上から上記桁上ベント20を介して上記上層橋梁2を支持するため、上記下層橋梁1上から上記上層橋梁2を容易に支持することができる。また、上記上層橋梁2上に桁吊りベント21を設置し、上記上層橋梁2から上記桁吊りベント21を介して上記下層橋梁1を吊上げるため、上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を容易に吊持することができる。更に、上記桁吊りベント21は、上記上層橋梁2上に設置される架台22と、該架台22に油圧ジャッキ23を介して高さ調節可能に垂下される鋼棒24とを有し、該鋼棒24の下端に吊り環25を介して上記下層橋梁1を吊持するように構成されているため、上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を確実に吊持することができる。
【0020】
図10は本発明の第2実施形態に係る高架橋架設工法を説明するための概略的側面図である。本実施形態は、地上からの支持が難しい区間において平行する下層橋梁1と上層橋梁2を一方の橋脚3,4から他方の橋脚5,6に向って張出架設する高架橋架設工法であって、上記下層橋梁1を一方の橋脚3から他方の橋脚5に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持して該上層橋梁2を一方の橋脚4から他方の橋脚6に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を吊上げて該下層橋梁1を他方の橋梁5に到達するまで架設する第3工程とを備えている。
【0021】
上記第1工程後に上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持する場合、一方の橋脚3から他方の橋脚5に向って途中まで張出仮設された上記下層橋梁1上に桁上ベント20を設置し、上記下層橋梁1上から上記桁上ベント20を介して上記上層橋梁2を下方より支持し、この支持状態で上層橋梁2を一方の橋脚4から他方の橋脚6に到達するまで架設する(第2工程)。次に、上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を支持する場合、一方の橋脚4と他方の橋脚6間に架設された上記上層橋梁2上に桁吊りベント21を設置し、上記上層橋梁2から上記桁吊りベント21を介して上記下層橋梁1を上方より吊上げ支持し、この支持状態で該下層橋梁1の残りの部分を他方の橋梁5に到達するまで架設する(第3工程)。本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0022】
図11は本発明の第3実施形態に係る高架橋架設工法を説明するための概略的平面図である。本実施形態は、地上からの支持が難しい区間において立体交差する下層橋梁1と上層橋梁2を一方の橋脚3,4から他方の橋脚5,6に向って張出架設する高架橋架設工法であって、上記上層橋梁2を一方の橋脚4から他方の橋脚6に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を吊上げて該下層橋梁1を一方の橋脚3から他方の橋脚5に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持して該上層橋梁2を他方の橋梁6に到達するまで架設する第3工程とを備えている。
【0023】
上記第1工程後に上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を支持する場合、一方の橋脚4から他方の橋脚6に向って途中まで張出仮設された上記上層橋梁2上に桁吊りベント(図示省略)を設置し、上記上層橋梁2上から上記桁吊りベントを介して上記下層橋梁1を上方より支持し、この支持状態で下層橋梁1を一方の橋脚3から他方の橋脚5に到達するまで架設する(第2工程)。次に、上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持する場合、一方の橋脚4と他方の橋脚6間に架設された上記下層橋梁1上に桁上ベント(図示省略)を設置し、上記下層橋梁1から上記桁上ベントを介して上記上層橋梁2を下方より支持し、この支持状態で該上層橋梁2の残りの部分を他方の橋梁6に到達するまで架設する(第3工程)。本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0024】
図12は本発明の第4実施形態に係る高架橋架設工法を説明するための概略的側面図である。本実施形態は、地上からの支持が難しい区間において平行する下層橋梁1と上層橋梁2を一方の橋脚3,4から他方の橋脚5,6に向って張出架設する高架橋架設工法であって、上記上層橋梁2を一方の橋脚4から他方の橋脚6に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を吊上げて該下層橋梁1を一方の橋脚3から他方の橋脚5に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持して該上層橋梁2を他方の橋梁6に到達するまで架設する第3工程とを備えている。
【0025】
上記第1工程後に上記上層橋梁2から上記下層橋梁1を支持する場合、一方の橋脚4から他方の橋脚6に向って途中まで張出仮設された上記上層橋梁2上に桁吊りベント21を設置し、上記上層橋梁2上から上記桁吊りベント21を介して上記下層橋梁1を上方より支持し、この支持状態で下層橋梁1を一方の橋脚3から他方の橋脚5に到達するまで架設する(第2工程)。次に、上記下層橋梁1から上記上層橋梁2を支持する場合、一方の橋脚3と他方の橋脚5間に架設された上記下層橋梁1上に桁上ベント20を設置し、上記下層橋梁1から上記桁上ベント20を介して上記上層橋梁2を下方より支持し、この支持状態で該上層橋梁2の残りの部分を他方の橋梁6に到達するまで架設する(第3工程)。本実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0026】
上述した第1の発明を適用するか、第2の発明を適用するかは、桁上ベント又は桁吊りベントにより反力をとる場合の施工性や力学的計算に基づいて決定される。また、上述したように桁上ベント又は桁吊りベントを使用することにより、下層橋梁又は上層橋梁の中間部分を支えた状態で両端を両橋脚に固定するため、橋梁断面の合理化が可能となり、鋼製橋梁の軽量化及びコストの低減化が図れる。
【0027】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1実施形態に係る高架橋架設工法を説明するための模式図である。
【図2】高架橋架設工法の一例を示す概略的斜視図である。
【図3】立体交差部の施工方法を説明するための概略的平面図である。
【図4】図2のCライン上の施工状態を示す概略的側面図ある。
【図5】図2のBライン上の施工状態を示す概略的側面図である。
【図6】図2のCライン上の施工状態を示す概略的側面図である。
【図7】図2のBライン上の施工状態を示す概略的側面図である。
【図8】図7のE部拡大図である。
【図9】図9のF部の平面図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る高架橋架設工法を説明するための概略的側面図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係る高架橋架設工法を説明するための概略的平面図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係る高架橋架設工法を説明するための概略的側面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 下層橋梁
2 上層橋梁
3,4 一方の橋梁
5,6 他方の橋梁
13 一方の橋脚
16,17 他方の橋脚
20 桁上ベント
21 桁吊りベント
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って張出架設する高架橋架設工法であって、上記下層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記下層橋梁から上記上層橋梁を支持して該上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記上層橋梁から上記下層橋梁を吊上げて該下層橋梁を他方の橋梁に到達するまで架設する第3工程とを備えたことを特徴とする高架橋架設工法。
【請求項2】
平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って張出架設する高架橋架設工法であって、上記上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記上層橋梁から上記下層橋梁を吊上げて該下昇橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記下層橋梁から上記上層橋梁を支持して該上層橋梁を他方の橋梁に到達するまで架設する第3工程とを備えたことを特徴とする高架橋架設工法。
【請求項3】
上記下層橋梁上に桁上ベントを設置し、上記下層橋梁上から上記桁上ベントを介して上記上層橋梁を支持することを特徴とする請求項1又は2記載の高架橋架設工法。
【請求項4】
上記上層橋梁上に桁吊りベントを設置し、上記上層橋梁から上記桁吊りベントを介して上記下層橋梁を吊上げることを特徴とする請求項1又は2記載の高架橋架設工法。
【請求項5】
上記桁吊りベントは、上記上層橋梁上に設置される架台と、該架台に油圧ジャッキを介して高さ調節可能に垂下される鋼棒とを有し、該鋼棒の下端に吊り環を介して上記下層橋梁を吊持することを特徴とする請求項4記載の高架橋架設工法。
【請求項1】
平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って張出架設する高架橋架設工法であって、上記下層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記下層橋梁から上記上層橋梁を支持して該上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記上層橋梁から上記下層橋梁を吊上げて該下層橋梁を他方の橋梁に到達するまで架設する第3工程とを備えたことを特徴とする高架橋架設工法。
【請求項2】
平行又は立体交差する下層橋梁と上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って張出架設する高架橋架設工法であって、上記上層橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に向って途中まで架設する第1工程と、該第1工程後に上記上層橋梁から上記下層橋梁を吊上げて該下昇橋梁を一方の橋脚から他方の橋脚に到達するまで架設する第2工程と、該第2工程後に上記下層橋梁から上記上層橋梁を支持して該上層橋梁を他方の橋梁に到達するまで架設する第3工程とを備えたことを特徴とする高架橋架設工法。
【請求項3】
上記下層橋梁上に桁上ベントを設置し、上記下層橋梁上から上記桁上ベントを介して上記上層橋梁を支持することを特徴とする請求項1又は2記載の高架橋架設工法。
【請求項4】
上記上層橋梁上に桁吊りベントを設置し、上記上層橋梁から上記桁吊りベントを介して上記下層橋梁を吊上げることを特徴とする請求項1又は2記載の高架橋架設工法。
【請求項5】
上記桁吊りベントは、上記上層橋梁上に設置される架台と、該架台に油圧ジャッキを介して高さ調節可能に垂下される鋼棒とを有し、該鋼棒の下端に吊り環を介して上記下層橋梁を吊持することを特徴とする請求項4記載の高架橋架設工法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−133153(P2009−133153A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−311125(P2007−311125)
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】
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