説明

高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料及びその製造方法

【課題】コンタクトレンズについては、含水ゲルで高い光透過性を有するポリマーが高酸素透過性を持たない場合、このポリマーに高い酸素透過性を付与することが必要である。高い酸素透過性を有するとともに高い光透過性を有し、柔軟で機械的性質に優れたプラスチック含水ゲル材料を提供する。
【解決手段】高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料は、親水性ポリマーのゾル及びゲル中で、ジアルコキシジアルキルシランを重合して得られたナノサイズの線状ポリシロキサンを、該親水性ポリマーに結合させつつ成型して得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高い酸素透過性を有し且つ高い光透過性を有するプラスチック含水ゲル材料及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高酸素透過性の材料は、酸素富化膜、人工肺、コンタクトレンズとして汎用されている。これらの用途に適合した材料は、酸素透過性の優れたものであって、力学物性の面からプラスチック材料であると好ましい。
【0003】
例えば、非特許文献1に示されているように、医療用酸素富化膜として、ポリヒドロキシスチレン−ポリスルホン−ポリジメチルシロキサンの共重合体が用いられている。酸素富化膜は、燃焼効率の向上や医療を目的とし、空気中の酸素を高濃度で分離するなど、酸素をより多く供給するために利用されている。
【0004】
コンタクトレンズは、角膜上に直接レンズを装着して使用されるもので、角膜を覆うために、眼球表面を覆っている涙液への酸素の透過、また眼球表面の涙液の交換を阻害してしまう結果、涙液を通じて酸素を角膜へ供給させることができず、角膜への負担を生じるものである。コンタクトレンズの使用によって引き起こされる酸素不足による様々な眼障害を防止するために、酸素透過性の優れたレンズであることが望まれている。その材料として、プラスチック材料であって含水ゲルであることが好ましい。
【0005】
コンタクトレンズの酸素透過性を高めるために、含水ゲルを用いたソフトコンタクトレンズ、高酸素透過性物質として知られるポリシロキサンを高光透過性ポリマーに化学的に結合したもの(特許文献2、3)、特殊なポリシロキサンを互いに架橋した含水物(特許文献4)の開発が行われている。
【0006】
また、ポリシロキサンをポリマーに分散させる試みも行われているが、酸素透過性や光透過性を高めることを目的としたものではないため、酸素透過性の測定は行われていなく、相分離が生じるために十分な光透過性を得られていない(非特許文献2)。
【0007】
なお、ジエトキシジメチルシランを用い酸触媒によるゾル−ゲル反応により線状ポリシロキサンを得ようとすると、4量体の環状物質が形成され易いことが知られている(非特許文献3)。
【0008】
含水ゲルを用いたソフトコンタクトレンズの酸素透過性は、高酸素透過性のポリシロキサンを高光透過性のポリメチルメタアクリレートに化学的に結合したハードコンタクトレンズに比べて劣っている現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2006−199819号公報
【特許文献2】特開平5−271549号公報
【特許文献3】特開2008−248017号公報
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】中垣正幸監修「普及版 膜処理技術」第III編、1998年、p.904−914
【非特許文献2】ホスタ・アードヒャナンタ(Hosta Ardhyananta)、外6名、ポリマー(Polymer)、2008年、第49巻、p.4585−4591
【非特許文献3】ジェンピン・ジャン(Zhengping Zhang)、外3名、ジャーナル ゾルーゲル サイエンス アンド テクノロジー(Journal Sol−Gel Science and Technology)、2003年、第28巻、p.159−165
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
コンタクトレンズについては、含水ゲルで高い光透過性を有するポリマーが高酸素透過性を持たない場合、このポリマーに高い酸素透過性を付与することが必要である。
【0012】
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、高い酸素透過性を有するとともに高い光透過性を有し、柔軟で機械的性質に優れたプラスチック含水ゲル材料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記の目的を達成するためになされた、特許請求の範囲の請求項1に記載された高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料は、親水性ポリマーのゾル及びゲル中で、ジアルコキシジアルキルシランを重合して得られたナノサイズの線状ポリシロキサンを、該親水性ポリマーに結合させつつ成型して得られたことを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料は、請求項1に記載されたものであって、該親水性ポリマーが、水酸基及びカルボキシル基含有ホモポリマー、水酸基及びカルボキシル基含有ビニルモノマーと疎水性ビニルモノマーとのランダム共重合体、疎水性ジエンモノマーに水酸基及びカルボニル基が付加しているモノマーと疎水性モノマーとのブロック共重合体、並びにメチル基及び酢酸基含有セルロースから選ばれるポリマーであることを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載された高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料は、請求項1に記載されたものであって、該ポリシロキサンが、下記化学式(1)
−O−Si(CH−O−R (1)
(式(1)中、Rはメチル基、エチル基、ブチル基であり、Rはメチル基、エチル基、ブチル基である。)で表わされる該ジアルコキシジアルキルシランから重合されていることを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載されたコンタクトレンズは、請求項1に記載の高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料を含むことを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載された高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料の製造方法は、親水性ポリマーのゾルに、ジアルコキシアルキルシランを加え重合し、得られたハイブリッドゲル中のポリシロキサンと該親水性ポリマーとを結合させつつ成型することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料は、優れた光透過性を有する親水性ポリマーに酸素透過性の高いポリシロキサンを結合させることで、高酸素透過性と高光透過性とを有することができる。
【0019】
これらの製造方法は、親水性ポリマー間の架橋と同時にポリシロキサンを親水性ポリマーに結合させつつ成形することにより、親水性ポリマーの水への溶解とポリシロキサンの溶出とを防止した高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料を得ることができる。
【0020】
このように製造された高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料によるソフトコンタクトレンズは、高酸素透過性であり高光透過性であるため、眼障害を引き起こしにくいものである。さらに、簡便に製造でき安価であるため経済的であり、また、一回の使用期間を短く使い捨てで取換えることが可能であるため衛生的に使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料であって、実施例1の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
【図2】本発明の高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料であって、実施例1の紫外可視近赤外分光光度計による光吸収係数を示す図である。
【図3】本発明の高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料であって、実施例2の赤外線吸収スペクトルを示す図である。
【図4】本発明の高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料であって、実施例2の紫外可視近赤外分光光度計による光吸収係数を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
【0023】
本発明の高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料は、親水性ポリマーにゾル−ゲル反応により線状のポリシロキサンをナノサイズで分散させたハイブリッドからなる。これは、親水性ポリマーのゾル中で、ジアルコキシジアルキルシランを重合反応させることで、ポリシロキサンを得たものである。
【0024】
このハイブリッドゲルを成型し、電子線を照射して、親水性ポリマー同士を架橋させると同時に親水性ポリマーとポリシロキサンとを結合させることで、高酸素透過性で且つ高光透過性のプラスチック含水ゲル材料が製造される。
【0025】
水酸基ポリマーは、高い光透過性を示すプラスチックであって、具体的に、ポリビニルアルコール(PVA)やポリハイドロキシメタクリレート等の水酸基やカルボキシル基を有するホモポリマー、水酸基やカルボキシル基を有するビニルモノマーと疎水性ビニルモノマーとのランダム共重合体、メチル基や酢酸基を含有するセルロールを挙げることができる。
【0026】
ビニル系ポリマーはケン化度が90%以下のものであり、好ましくはケン化度80%程度のPVAである。
【0027】
水酸基及びカルボキシル基含有ビニルモノマーと疎水性ビニルモノマーとのランダム共重合体は、アクリル酸と酢酸ビニルとの共重合体で、アクリル酸のモル比が10%以上、好ましくは30%程度のものである。
【0028】
ポリシロキサンは、ジアルコキシジアルキルシランを重合したものであり、好ましくはジエトキシジメチルシラン(DEDMS)を重合したものである。また、20重量%以上で相分離を生じない分率であることが好ましい。
【0029】
親水性ポリマー同士を架橋させ、また親水性ポリマーとポリシロキサンとを結合させる処置としては、電子線を照射することに限られず、架橋剤を添加してもよい。
【0030】
この際は、架橋剤を添加したハイブリッドゲルをシャーレ等の器に入れ、乾燥させることにより成型し、次いで加熱加圧することで、必要な形状の高酸素透過性で且つ高光透過性のプラスチック含水ゲル材料を得ることができる。
【0031】
尚、これらの作用により、親水性ポリマーの水への溶解とポリシロキサンの溶出を防ぐことが可能である。
【0032】
架橋剤は、親水性ポリマー間の架橋及びポリシロキサンと親水性ポリマーとを結合するものあり、含水下での反応が容易な二官能基を有する化合物である。具体的には、ジメチロール尿素、各種アルデヒドを用いることができ、好ましくはグルタルアルデヒドが挙げられる。
【実施例】
【0033】
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0034】
(実施例1)
重合度2000、ケン化度79.5±1%のPVAをメタノール中で精製を行い、このPVAを5重量%水溶液とし、DEDMSをPVAの重量に対し、30重量%と40重量%となるように混合した。これを5日間室温で攪拌し、ゾルーゲル反応によりポリジメチルシロキサンを重合しPVA中に分散させた。ポリジメチルシロキサンをPVAに結合させるため、及びPVA同士を結合させるために、岩崎電気(株)製電子線発生装置にて250KV、100kGlyの電子線(EB)を片面合計600kGlyとなるように照射したものを試料とした。
【0035】
ポリジメチルシロキサンが形成されていることは、赤外線吸収スペクトルの測定により評価出来る。酸素透過性は、酸素透過性実験による酸素透過係数により評価できる。光透過性は、紫外可視近赤外分光光度計により光吸収係数を測定することによって評価できる。
【0036】
実施例1で得られた試料につき以下の評価を行った。
【0037】
(赤外線吸収スペクトル測定)
パーキン−エルマー社製1600シリーズ赤外線吸収スペクトル装置を用い、透過法により乾燥膜の測定を測定波数範囲4000〜500cm-1、分解能4cm-1、積算回数100回で行った。
【0038】
図1には、PVA中に重量比30重量%と40重量%のDEDMSを混合しゾル−ゲル反応によりポリジメチルシロキサンを分散、電子線により固定させた膜の赤外線吸収スペクトル測定の結果を示してある。図中、縦軸は吸収係数、横軸は赤外線の波数(赤外線領域の振動数を光速cで割った値(波数(cm-1))を示している。PVAのみ(PVA420)と比較すると、電子線を照射したDEDMS30重量%含有試料(EB30wt%)とDEDMS40重量%含有試料(EB40wt%)では、800cm-1付近のSi−O−Si基の強い吸収ピークが観察され、且つ1040cm−1付近の線状のシロキサンの形成を示す吸収が強く出現している。このことは、線状のポリジメチルシロキサンが形成されたことを裏付けている。また、ポリジメチルシロキサンの末端のSi−OHによる900cm−1付近の吸収ピークはEB処理によりほとんど観測されておらず、ポリジメチルシロキサンはPVAの水酸基と反応し結合していると予想される。
【0039】
(酸素透過実験)
JASCO(株)製酸素透過性測定装置Gaperm−100を用いて20℃の室温で行った。試料は膜厚約100ミクロンで直径5cmのものを用い、以下の条件で酸素を送り込み、透過した酸素の量を記録紙の縦軸(perm値)に取り、以下の式で酸素透過係数を算出した。
【0040】
P=qL/pAt
P:ガス透過係数(cm・cm/cm・sec・cmHg)
q:透過量(cm) q=perm値×装置定数(0.2/1000)
L:フィルムの厚さ(μm)
p:酸素供給圧(kg/cm
A:フィルムの透過面積(c) t:測定時間(min)
従って、酸素透過係数は最終的に以下の式で算出された。
P=(perm値/2206.5×p×A×t)×10−8
【0041】
PVA中にDEDMSのゾル−ゲル反応によりポリジメチルシロキサンを分散、電子線により固定させた膜の酸素透過係数は、DEDMS30重量%含有試料(EB30wt%)では1.2×10−8(cm・cm/cm・sec・cmHg)であり、DEDMS40重量%含有試料(EB40wt%)では9.3×10−9(cm・cm/cm・sec・cmHg)であった。PVAが測定不能なほど低い酸素透過率を示すのに対し、ポリジメチルシロキサンが含まれる試料では、極めて高い酸素透過性を有することが分かった。
【0042】
(紫外可視近赤外分光光度測定)
(株)日立製作所製の紫外可視近赤外分光光度計U−3500を用いて、試料膜の透過率を波長範囲180〜1000nmで測定した。
【0043】
図2は、PVAのみ(PVA420)と、PVAにポリジメチルシロキサンを導入した含水ゲル試料の紫外可視近赤外分光光度計により測定された光吸収係数(縦軸)の波長(横軸)依存性を調べた結果である。DEDMS30重量%含有試料(EB30wt%)とDEDMS40重量%含有試料(EB40wt%)とも全可視光波長領域で透過率は90%を超え、極めて透明であることが分かる。このことは、ポリジメチルシロキサンがナノサイズで分散していることを示唆している。また、450nm以上ではPVAのみの試料よりも透明性が高いことが分かる。
【0044】
尚、得られた試料の含水ゲルは含水により極めて柔軟で且つハンドリングには十分耐える機械的性質を有していることが分かった。
【0045】
(実施例2)
重合度2000、ケン化度79.5±1%のPVAをメタノール中で精製を行い、このPVAを5重量%水溶液とし、DEDMSをPVAの重量に対し30重量%となるように混合攪拌し、ゾルーゲル反応によりポリジメチルシロキサンを重合しPVA中に分散させた。ポリジメチルシロキサンをPVAに結合させるため、及びPVA同士を結合させるためにグルタルアルデヒドをPVAの水酸基に対し17.5、20、25、30mol%添加し、1時間攪拌後ポリスチレンのシャーレに注入しキャスト膜の試料を作製した。これを窒素気流下で、60℃で12時間、80℃で12時間、さらに100℃で2時間、加熱を行った。
【0046】
実施例2で得られた試料につき以下の評価を行った。
【0047】
(赤外線吸収スペクトル測定)
実施例1と同様に赤外吸収スペクトル測定を行った。
【0048】
図3は、PVA中に重量比30重量%のDEDMSを混合しゾル−ゲル反応によりポリジメチルシロキサンを分散、PVAの水酸基に対しグルタルアルデヒドの混合割合を17.5、20、25、30mol%と変えて固定させた膜(それぞれ、GA17.5mol%、GA20mol%、GA25mol%、GA30mol%と表示)の赤外線吸収スペクトル測定の結果を示してある。800cm−1付近のSi−O−Si基は、グルタルアルデヒド分率の異なる全ての試料で明瞭に出現しており、且つ1040cm−1付近の線状のポリジメチルシロキサンの形成を示す吸収が強く出現していることから、線状のポリジメチルシロキサンが形成していることが分かる。また、ポリジメチルシロキサンの末端のSi−OHによる900cm−1付近の吸収ピークも全ての試料でほとんど観測されておらず、ポリジメチルシロキサンはPVAの水酸基と反応し結合していると予想される。
【0049】
(紫外可視近赤外分光光度測定)
実施例1と同様に紫外可視近赤外分光光度測定を行った。
【0050】
図4は、PVAにポリジメチルシロキサンを導入した乾燥及び含水ゲル試料の紫外可視近赤外分光光度計により測定された光吸収係数の波長依存性を調べた結果である。全てのグルタルアルデヒド分率の試料において、全可視光波長領域に渡り透過率は90%を超え、きわめて透明であることが分かる。このことは、ポリジメチルシロキサンがナノサイズで分散していることを示唆している。また、450nm以上ではPVAのみの試料よりも透明性が高いことが分かる
【0051】
なお、得られた試料の含水ゲルは含水により極めて柔軟で且つハンドリングには十分耐える機械的性質を有していることが分かった。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明の高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料は、ソフトコンタクトレンズに利用できる。さらに、簡便且つ安価に製造することができるため、短期間の使い捨てソフトコンタクトレンズとして用いることができる。
【0053】
なお、この高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料を乾燥状態で用いることで、高酸素富化膜としての利用が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
親水性ポリマーのゾル及びゲル中で、ジアルコキシジアルキルシランを重合して得られたナノサイズの線状ポリシロキサンを、該親水性ポリマーに結合させつつ成型して得られたことを特徴とする高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料。
【請求項2】
該親水性ポリマーが、水酸基及びカルボキシル基含有ホモポリマー、水酸基及びカルボキシル基含有ビニルモノマーと疎水性ビニルモノマーとのランダム共重合体、疎水性ジエンモノマーに水酸基及びカルボニル基が付加しているモノマーと疎水性モノマーとのブロック共重合体、並びにメチル基及び酢酸基含有セルロースから選ばれるポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料。
【請求項3】
該ポリシロキサンが、下記化学式(1)
−O−Si(CH−O−R (1)
(式(1)中、Rはメチル基、エチル基、ブチル基であり、Rはメチル基、エチル基、ブチル基である。)で表わされる該ジアルコキシジアルキルシランから重合されていることを特徴とする請求項1に記載の高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料。
【請求項4】
請求項1に記載の高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料を含むことを特徴とするコンタクトレンズ。
【請求項5】
親水性ポリマーのゾルに、ジアルコキシアルキルシランを加え重合し、得られたハイブリッドゲル中のポリシロキサンと該親水性ポリマーとを結合させつつ成型することを特徴とする高酸素透過性・高光透過性プラスチック含水ゲル材料の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−174171(P2010−174171A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−19875(P2009−19875)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(504180239)国立大学法人信州大学 (759)
【Fターム(参考)】