説明

鮮度保持用袋

【課題】簡便に鮮度保持でき、店頭等で花束を入れてお客等に渡す際に使用されるのに好適で、かつ水漏れのおそれが少なく、リサイクルも可能な鮮度保持用袋を提供する。
【解決手段】鮮度保持用袋1は、一端開口部2側から花き類の茎端部3が挿入される袋本体4と、この袋本体4の長手方向の中央部に花き類の茎端部3が挿入される方向と交差し、かつ両側に連通孔5,5を有する第1仕切部6と、この第1仕切部6の開口部2側とは反対側に袋本体6を横断する、第1仕切部6とほぼ平行に形成された第2仕切部7とを有する。第2仕切部7と第1仕切部6とによって形成される空間を水収容部9としている。花き類の茎端部3が第1仕切部6に当接可能であるとともに、第1仕切部6を折り目として袋本体4が折り返されたときに、連通孔5を介し水収容部9の水が筒部4中央側に移動可能となり、袋本体4の開口部2側と反対側にまたがって水が収容される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、花き類の鮮度を保持する鮮度保持用袋に関し、特に店頭等で花束を入れてお客等に渡す際に使用されたり、輸送時に使用できる鮮度保持用袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店頭等においては、花束の鮮度を保持する目的で吸水材(例えばスポンジ、不織布等)に水を含ませて、花束の切茎を当て、これをアルミホイル等で水漏れしないように包みお客等に渡しているのが一般的である。このような鮮度保持の提案として、例えば特許文献1がある。
【0003】
【特許文献1】特開平8−280258号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような鮮度保持のための包装は手間がかかり、店頭でお客を待たせないためにも、簡便に包装ができることが望まれていた。また、資源リサイクルの面からみて、この方法では持ち帰ったお客の側で、使用済みのそれら包装材料を廃棄処分するときに、処分するのに適したものではなかった。
【0005】
本発明は上記した背景をもとになされたもので、簡便に鮮度保持でき、店頭等で花束を入れてお客等に渡す際に使用されるのに好適で、かつ水漏れのおそれが少なく、リサイクルも可能な鮮度保持用袋を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0006】
上記課題を解決するために本発明鮮度保持用袋は、柔軟性を有する非透水性シートで細長い筒状に形成されて内部に水を収容可能であり、一端開口部側から花き類の茎端部が挿入される袋本体と、
袋本体における長手方向の中間位置に、花き類が挿入される方向と交差して、かつ開口部側の第1領域とその開口部とは反対側の第2領域とに袋本体を水の連通部を残して仕切り、挿入される花き類の茎端部を当接させるとともに、開口部側の第1領域と開口部とは反対側の第2領域との間の水の流通を連通部において許容する仕切部と、を含み、
挿入される花き類の茎端部が仕切部に当接可能であるとともに、仕切部を折り目として袋本体が折り返されたときに、連通部を介して袋本体に収容された水が仕切部の連通部を経て移動可能とされ、折り返される袋本体の仕切部を底部として袋本体の第1領域と第2領域とにまたがって水が収容可能であることを特徴とする。
【0007】
上記本発明の鮮度保持用袋は、花き類が挿入される方向と交差するように袋本体に仕切部が形成され、この仕切部を折り目として袋本体が折り返され、連通部を介し水が移動可能な構成としており、仕切部で花き類の茎端部が止まり、花き類の挿入の際にどこまで挿入すればよいか位置が決め易いとともに、仕切部は折り返しの際の目印となり、折り曲げもし易く、折り曲げた後、例えば袋本体の重ね合わされた両端部を結束部材で結束すれば簡便に鮮度保持のための包装が可能である。また、袋本体が折り返され、袋本体中央に水が移動することになり、水深が半分となり袋本体を手で持ったときに袋本体端部から水が漏れ出すことを抑えることができるとともに、半分の高さになり袋の長さも短かくできる。さらに、仕切部(接着面)は折り返され、袋本体の仕切部が水収容底部となり、シートの腹面(中央筒面)で水を受け、水漏れのおそれが少ない。袋を構成する非透水性シートとして、例えばポリエチレン製シートなどの樹脂材料を採用でき、使用済みの袋を再生材料として利用することが可能である。仕切部は、例えば袋を構成する非透水性シートの袋本体の一部を熱溶着することにより形成できる。その際、熱量を調整し弱い接着とするのが望ましい。店頭等で花束の鮮度を保持する目的でお客に渡す際に好適な鮮度保持用袋を提供することが可能である。
【0008】
上記課題を解決するために本発明鮮度保持用袋の第二態様は、筒状の非透水性シートの相対向する筒面が相互に近づくようにその筒面を折込み形成された谷折り部を有して細長く形成されて内部に水を収容可能であり、一端開口部側から花き類の茎端部が挿入される袋本体と、
袋本体における長手方向の中間位置に、花き類が挿入される方向と交差して、かつ開口部側の第1領域とその開口部とは反対側の第2領域とに袋本体を水の連通部を残して仕切り、挿入される花き類の茎端部を当接させるとともに、開口部側の第1領域と開口部とは反対側の第2領域との間の水の流通を連通部において許容する仕切部と、を含み、
挿入される花き類の茎端部が仕切部に当接可能であるとともに、仕切部を折り目として袋本体が折り返されたときに、連通部を介して袋本体に収容された水が仕切部の連通部を経て移動可能とされ、折り返される袋本体の仕切部を底部として袋本体の第1領域と第2領域とにまたがって水が収容可能であることを特徴とする。
【0009】
上記第二態様の鮮度保持用袋は、谷折り部を有して袋本体が形成され、水量を多く入れることができ、長時間の鮮度保持に有効であるとともに、花の本数が多い場合に好適となる。また、仕切部で花き類の茎端部が止まり、花き類の挿入の際にどこまで挿入すればよいか位置が決め易いとともに、仕切部は折り返しの際の目印となり、折り曲げもし易く、折り曲げた後、例えば袋本体の重ね合わされた両端部を結束部材で結束すれば簡便に鮮度保持のための包装が可能である。また、袋本体が折り返され、袋本体中央に水が移動することになり、水深が半分となり袋本体を手で持ったときに袋本体端部から水が漏れ出すことを抑えことができるとともに、半分の高さになり袋の長さも短かくできる。袋を構成する非透水性シートとして、例えばポリエチレン製シートなどの樹脂材料を採用でき、使用済みの袋を再生材料として利用することが可能である。さらに、仕切部(接着面)は折り返され、袋本体の仕切部が水収容底部となり、シートの腹面(中央筒面)で水を受け、水漏れのおそれが少ない。
【0010】
その際、一端開口部側の第1領域とは反対側の第2領域において、仕切部に連設されて袋本体をその仕切部を含んで袋状に閉鎖する閉鎖部が形成されることにより、連通部を第1領域側に対する開口として形成された水のポケット部を備えることができる。このように水のポケット部を袋本体の中間位置に形成しており、仕切部は水を注水する際に水量の目安位置を示して一定量の水が入れ易くなる。
【0011】
また、その際、一端開口部側の第1領域とは反対側の第2領域において、仕切部に連設されて袋本体をその仕切部を含んで袋状に閉鎖する閉鎖部が形成されることにより、連通部を第1領域側に対する開口として形成された水のポケット部を備え、かつ仕切部の連通部は、水のポケット部の第1領域側に対する開口となる第1連通部と、仕切部を挟んで第1領域と第2領域との間で水の流通を許容する第2連通部とを含むのが望ましい。また、茎端部が挿入される一端開口部とは反対側の袋本体端部は水の流通が可能な開放端部とするようにできる。第1連通部からポケット部に水が収容され、挿入される花き類の茎端部が仕切部に当接可能可能であるとともに、仕切部を折り目として袋本体が折り返されたとき、第2領域にある水のポケット部に収容される水が第1連通部を介して第1領域側に移動可能とされ、折り返される袋本体の仕切部を底部として袋本体の水のポケット部と第1領域とにまたがって水が収容可能とすることができる。
【0012】
このように閉鎖部を形成することにより、第2連通部を介し花き類が挿入される端部側と反対側の袋本体開放端部から水のポケット部へ水を入れることが可能となる。例えば水の入った容器などに、花き類が挿入される端部側と反対側の袋本体開放端部を下にして、仕切部の部分が水面下となるように浸漬した状態とし、一定時間後引き上げれば、余分な水は第2連通部を通って、その開放端部から流出し、水のポケット部に一定量の水が貯留される。この水の注入作業は多数の袋を、例えば上部に形成した袋吊下げ用の孔に棒を通した状態で水の入った容器に浸漬し、その後引き上げを行うようにすれば効率よく短時間で可能となる。
【0013】
さらに、その際、一端開口部側の第1領域とは反対側の第2領域において、袋本体の端部に設けられ、閉鎖部との間で閉空間部を形成する端部仕切部を含むのが望ましい。このように端部仕切部が形成され、袋を折り返す際に袋本体の閉空間部を持って折り返すようにすれば、水を押さえることなく折り返しができる。また、端部仕切部は閉鎖部から水が万一漏れた場合のその水の受け部となり、外部への水の漏出を防ぐことが可能である。
【0014】
また、その際、仕切部を折り目として袋本体が折り返された状態で、袋本体の重ね合わされた両端部を結束部材で結束するのが望ましい。このように結束部材で花き類の茎部分を挟持するように結束するようにすれば、振動や多少の傾斜状態に花束が置かれても水が流出し難いようにできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(実施例1)
以下、本発明の実施の形態につき、図面に示す実施例を参照して説明する。図1は本発明の鮮度保持用袋の正面図、図2は縦断面図、図3は図1のA−A断面図及びB−B断面図である。鮮度保持用袋1は、柔軟性を有しかつ水を収容可能な非透水性シート(例えばポリエチレン製シート)で形成されている。
【0016】
鮮度保持用袋1は、細長く扁平な筒状に形成され、一端開口部2側から花き類の茎端部3が挿入される袋本体4と、この袋本体4の長手方向の中央部に花き類の茎端部3が挿入される方向と交差するようにして、かつ両側に連通孔5,5を有して形成された第1仕切部6と、この第1仕切部6の花き類の茎端部3が挿入される開口部2側(第1領域)とは反対側(第2領域)において袋本体6を横断するように、第1仕切部6とほぼ平行に形成された第2仕切部7とを有する。第1仕切部6は挿入される花き類の茎端部3を止める働きをする。
【0017】
第2仕切部7は、袋本体4の開口部2と反対側の端部11と第1仕切部6とのほぼ中間位置に形成される。袋本体4が折り返される前の状態において第2仕切部7を底部として第1仕切部6とによって形成される空間を水収容部9としている。従って、水収容部9は、開口部2と対向するように袋本体4の中間位置に形成される。この水収容部9は連通孔5,5を介し水が注入される開口部2と連通するようにしている。
【0018】
第1仕切部6及び第2仕切部7は熱溶着により形成される。茎端部3を止める作用をする第1仕切部6は熱量を調節して弱い接着で形成できる。水収容部9の底部を形成する第2仕切部7は第1仕切部6よりも強い接着で形成している。このような袋は、例えば扁平筒状のポリエチレン製シートの長尺のものを使用し、型によって筒状部の所定の溶着箇所を溶着し、シートを搬送し、さらに次の溶着をして、搬送・溶着を繰り返した後、一旦巻き取り、その後所定寸法に切断する工程を経ることにより形成できる。
【0019】
図4は鮮度保持用袋1の使用例を示す図である。袋本体4の開口部2からスポイトなどを用いて水を入れる。その際、第1仕切部6は水を注水する際の水量の目安位置を示す。次に、開口部2側から花き類の茎端部3が挿入され、茎端部3は第1仕切部6に当接し止まる(図2参照)。
【0020】
そして、第1仕切部6(X−X線)を折り目として袋本体4の水収容部9側を折り返す(二つ折りする)。袋本体4の水収容部9側が折り返され、連通孔5,5を介し袋本体4中央側、すなわち開口部2側(第1領域)に水が移動することになり、水深が半分となる。第1仕切部6は折り返され、袋本体4の第1仕切部6が(シート中央部)が水収容底部となり、開口部2側(第1領域)と反対側(第2領域)にまたがって水が収容され、シートの腹面で水を受けることになる。折り返された状態では第2仕切部7は水収容底部ではなくなる。
【0021】
次に、折り返された状態で、袋本体4の重ね合わされた両端部をゴム紐などの結束部材12で結束して、包装が完了する。結束位置は折り返された状態における袋内の水の位置の上方とするのが望ましい。
【0022】
このように、花き類の茎端部3が挿入される方向と交差するように第1仕切部6を設けており、第1仕切部6で花き類の茎端部3が止まり、花き類の挿入の際にどこまで挿入すればよいか位置が決め易いとともに、第1仕切部6は折り返しの際の目印となり、折り曲げもし易く、折り曲げた状態で結束部材12で結束すれば簡便に鮮度保持のための包装が可能である。また、第1仕切部6とほぼ平行に第2仕切部7を設けて、水収容部9を袋本体4の中間位置に形成しており、第1仕切部6は水を注水する際に水量の目安位置を示して一定量の水が入れ易くなる。
【0023】
また、袋本体4の水収容部9側が折り返され、連通孔5,5を介し袋本体4中央側に水が移動することになり、水深が半分となり袋本体4を手で持ったときに袋本体端部から水が漏れ出す(水の部分を手で持ったときにあふれ易い)ことを抑えることができるとともに、半分の高さになり袋の長さも短かくすることができる。さらに、第1仕切部6(接着面)は折り返され、袋本体4中央部(シート中央部)が水収容底部となり、シートの腹面(中央筒面)で水を受け、水漏れのおそれが少ない。袋を構成する非透水性シートの袋本体4の一部を熱溶着することにより形成する際、第1仕切部6(接着面)で水を受けないため、熱量を調整し弱い接着にすることができる。鮮度保持用袋1を構成する非透水性シートとして、ポリエチレン製シートなどの樹脂材料を採用でき、使用済みの袋を再生材料として利用することが可能である。このように形成された鮮度保持用袋1は、1本又は数本の切り花を収納する包装に好適である。
【0024】
(実施例2)
図5〜図7は鮮度保持用袋の第2実施例を示す。第2実施例は水収容部に水を入れる作業を効率化できるようにした例である。図5は鮮度保持用袋の正面図、図6は縦断面図、図7は図5のC−C断面図及びD−D断面図である。鮮度保持用袋21は、第1仕切部6の花き類の茎端部3が挿入される開口部2側(第1領域)とは反対側(第2領域)において袋本体4を横断するように、第1仕切部6とほぼ平行に袋本体4に設けられた中底部27aと、袋本体4の長手方向とほぼ平行でかつ一端が第1仕切部6に連設し他端が中底部27aに連設する側仕切部27bとを有し、袋本体4の中間位置に開口部2と対向するように水収容部29を形成する第2仕切部27を含んでいる。第1仕切部6は袋本体4との間に間隙を有し設けられる(第1仕切部6の両側の連通孔のうちの連通孔5bが間隙となる)。すなわち第1仕切部6は、花き類の挿入される開口部2側と反対側の袋本体4端部開口部31と連通する連通孔5b(間隙)を有して仕切りが形成されている。また、第2仕切部27は、第2仕切部の側仕切部27bと袋本体4との間に形成される連通路30が連通孔5bと連通するようにして、開口部2側(第1領域)と開口部とは反対側の袋本体4端部開口部31との間の水の流通を連通路30において許容するようにしている。
【0025】
袋本体4が折り返される前の状態において第2仕切部27(第2仕切部27の中底部27a)を底部として第1仕切部6とによって形成される空間を水収容部29としている。この水収容部29は、側仕切部27bと袋本体4との間に形成される連通路30によって、花き類が挿入される開口部2側と反対側の袋本体4の端部開口部31と連通するようにしている。第1仕切部6の両側の連通孔は、一方の連通孔5aが水収容部29の水の出入口となるとともに、他方の連通孔5bが連通路30と繋がっている。従って、袋本体4の開口部31側から、連通孔5b及び連通路30を介して水収容部29への水の注水、排水が可能となっている。そして、上部(茎端部3を挿入する側の上部)に袋吊下げ用孔32を形成している。なお、図5〜図7において、図1〜図3と同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0026】
図8は複数の鮮度保持用袋21に水を入れる場合の説明図である。袋吊下げ用孔32に棒33を通した状態で水の入った容器34に、袋本体4の端部開口部31を下にして、第1仕切部6部分が水面下となるように浸漬した状態とし、一定時間後引き上げれば、余分な水は側仕切部27bと袋本体4との間の連通路30を通って、その端部開口部31から流出し、水収容部29に一定量の水が貯留される。そして、第1仕切部6(X−X線)を折り目として袋本体4の水収容部29側を折り返して使用される。
【0027】
このように、側仕切部27bを有する第2仕切部27を形成することにより、花き類の茎端部3が挿入される端部側と反対側の袋本体4の端部開口部31から水収容部29へ水を入れることが可能となる。多数の鮮度保持用袋21の水入れが効率よく短時間で可能となる。
【0028】
(変形例1)
図9は鮮度保持用袋の変形例を示す。図9(a)は、実施例1に次のような変形を加えている。鮮度保持用袋41は、第1仕切部6の花き類の茎端部3が挿入される開口部2側とは反対側の袋本体4の端部において端部開口を塞ぐように第1仕切部6とほぼ平行に設けられた第3仕切部48を有する。そして、実施例1における第2仕切部7を設けていない。従って、水収容部49は袋本体4の下部に位置する。なお、図9(a)において、図2と同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。第1仕切部6を折り目として袋本体4の水収容部49側を折り返して使用される。このように構成してもよい。
【0029】
図9(b)において、鮮度保持用袋51は、第2仕切部7の花き類が挿入される開口部2側とは反対側の袋本体4の端部において端部開口を塞ぐように、かつ第2仕切部7との間で閉空間部60を形成するように設けられた第3仕切部58を有する。水収容部9が袋本体4の中間位置に設けられるのは実施例1と同様である。なお、図9(b)において、図2と同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。第3仕切部58を設けることにより、鮮度保持用袋51の下端が閉じられ見栄えがよくなるとともに、袋本体4が折り返される前の状態において水収容部9の底部となる第2仕切部7から万一水漏れした場合にも閉空間部60に水は貯留され外部への水の流出を防ぐことができる。また、折り返す際に、閉空間部60を手で持って折り返せば、水の位置が上へ上がるのを防ぎ、水が漏れ出す(水の部分を手で持ったときにあふれ易い)ことを抑えることができる。
【0030】
図9(c)は実施例2に次のような変形を加えている。鮮度保持用袋61は、第2仕切部27の中底部27aの花き類の茎端部3が挿入される開口部2側とは反対側の袋本体4の端部において中底部27aとほぼ平行に設けられた底部68aと、袋本体4の長手方向とほぼ平行でかつ一端が中底部27aに連設し他端が底部68aに連設する側仕切部68bとを有し、中底部27aとの間で閉空間部70を形成するように設けられた第3仕切部68を含んでいる。第2仕切部27の側仕切部27bと第3仕切部68の側仕切部68bとは直線的に繋がり、袋本体4との間に連通路30が形成され、水収容部29は、この連通路30によって、袋本体4の端部開口部31と連通するようにしている。なお、図9(c)において、実施例2の図6と同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。第3仕切部68を設けることにより、鮮度保持用袋61の下端が見栄えがよくなるとともに、袋本体4が折り返される前の状態において水収容部29の底部となる中底部27aから万一水漏れした場合にも閉空間部70に水は貯留され外部への水の流出を防ぐことができる。
【0031】
なお、図9(a)の第3仕切部48、図9(b)の第3仕切部58及び図9(c)の第3仕切部68は熱溶着により形成することができる。
【0032】
(変形例2)
図10は鮮度保持用袋の他の変形例を示す。図10は、実施例1に次のような変形を加えている。鮮度保持用袋71は、袋本体4の長手方向の中央部に花き類の茎端部3が挿入される方向と交差するようにして、かつ中央に連通孔75を有し第1仕切部76が設けられている。この第1仕切部76と平行に第2仕切部7が形成され、第1仕切部76と第2仕切部7とによって水収容部79を袋本体4の中間位置に形成している。なお、図10において、図2と同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。このように連通孔75を有する構成してもよい。第1仕切部76を折り目として袋本体4の水収容部79側を折り返して使用される。
【0033】
(変形例3)
図11〜図12は鮮度保持用袋のさらに他の変形例を示す。図11は実施例1に次のような変形を加えている。鮮度保持用袋81は、袋本体4の下端部の開口を塞ぐように第1仕切部6とほぼ平行に設けられた第3仕切部88と、袋本体の上端部の開口を塞ぐように第1仕切部6とほぼ平行に設けられた第4仕切部82と、この第4仕切部82から袋本体4の長手方向中央寄りに離間して第1仕切部6とほぼ平行に袋本体4の片面に設けられ、花き類の茎端部の挿入口を形成するミシン目線83とを有する。図12は図11のE−E断面図を示し、このミシン目83を破り開口することにより直線状の花き類茎端部の挿入口83aが形成される。なお、図11及び図12において、図1及び図3と同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。第3仕切部88と第4仕切部82を設けることにより、鮮度保持用袋81の下端及び上端の見栄えがよくなるとともに、袋本体4の片面に設けた挿入口83aから花き類の茎端部を差し込むようにしたので、差し込みの際に袋本体4の表面がガイドとなって差し込みがし易くなる。
【0034】
(実施例3)
図13〜図15は鮮度保持用袋の第3実施例を示す。第3実施例は水収容部の水量を多く入れることができるようにして、鮮度保持期間を長くできるようにした例である。図13は第3実施例の鮮度保持用袋の正面図、図14は縦断面図、図15は図13のF−F断面図及びG−G断面図である。
【0035】
鮮度保持用袋101は、筒状の非透水性シート(例えばポリエチレン製シート)の相対向する筒面が相互に近づくようにその筒面を折込み形成された谷折り部102を有し細長く扁平に形成され、一端開口部103側から花き類の茎端部3が挿入される袋本体104と、この袋本体104の長手方向の中央部に花き類の茎端部3が挿入される方向と交差するようにして、かつ両側に連通孔105,105を有して形成された第1仕切部106と、この第1仕切部106の花き類の茎端部3が挿入される開口部103側(第1領域)とは反対側(第2領域)において袋本体104を横断するように、第1仕切部106とほぼ平行に形成された第2仕切部107とを有する。第1仕切部106は挿入される花き類の茎端部3を止める働きをする。
【0036】
袋本体104は、谷折り部102を間にして両側のシートが積層状態で形成された形態をなしている(図15参照)。第2仕切部107は、袋本体104の開口部103と反対側の端部111と第1仕切部106とのほぼ中間位置に形成される。この第2仕切部107と第1仕切部106とによって形成される空間を水収容部109としている。従って、水収容部109は、開口部103と対向するように袋本体104の中間位置に形成され、連通孔105,105を介し水が注入される開口部103と連通するようにしている。
【0037】
第1仕切部106及び第2仕切部107は熱溶着により形成される。このような袋は、例えば断面が筒状(円筒状)のポリエチレン製シートの長尺のものを使用する。吹流し状態のシートの筒面に、両側から突き棒(又は突き板)を当てて、相対向する筒面が相互に近づくように折り込み、谷折り部102,102を形成する。谷折り部102,102が形成されたシートは巻き取り装置に一旦巻き取られる。その後実施例1と同様に、型によって筒状部の所定の溶着箇所を溶着し、シートを搬送し、さらに次の溶着をして、搬送・溶着を繰り返した後、一旦巻き取り、その後所定寸法に切断する工程を経ることにより形成できる。
【0038】
図16は鮮度保持用袋101の使用例を示す図である。袋本体104の開口部103から水を入れる。その際、第1仕切部106は水を注水する際の水量の目安位置を示し、一定量の水が入れ易い。次に、開口部103側から複数本の花き類の茎端部3が挿入され、茎端部3は第1仕切部106に当接し止まる。花き類の茎端部3を挿入の際にどこまで挿入すればよいか位置が決め易い。
【0039】
そして、第1仕切部106(X−X線)を折り目として袋本体104の水収容部109側を折り返す。袋本体104の水収容部109側が折り返され、連通孔105,105を介し袋本体104中央側、すなわち開口部103側(第1領域)に水が移動することになり、水深が半分となる。なお、水を入れすぎた場合は、折り返したときに開口部103から捨てればよい。第1仕切部106は折り返され、袋本体104の第1仕切部106が水収容底部となり、袋本体104の開口部103側(第1領域)と反対側(第2領域)とにまたがって水が収容され、シートの腹面で水を受けることになる。折り返された状態では第2仕切部107は水収容底部ではなくなる。次に、折り返された状態で袋本体104の重ね合わされた両端部をゴム紐などの結束部材112で結束する。結束位置は折り返された状態における袋内の水の位置の上方とするのが望ましい。
【0040】
このように、谷折り部102を有し袋本体104を形成することにより、水を入れた場合に谷折り部102が拡がり、水収容部109の収容空間が拡がり、水量を多く入れることができ、吸水時間を長く維持でき鮮度保持期間を長くすることができるとともに、切り花の本数も増やすことができ、ギフト用の花束などの包装に好適となる。
【0041】
なお、図16において、折り返された状態で袋本体104の両端の開口部あたりを花き類の茎と一緒に、不織布などの吸水部材113で包むように巻いて被覆するようにしている。吸水部材113で巻いた後ゴム紐など結束するとよい。花束が傾けられたりした場合に、吸水部材113で水を吸収し、袋本体104の開口部から水が逆流するのを防ぐようにできる。花束は横又は斜めの状態とされる場合もあり、その場合茎を伝わって水の逆流が発生することも起こり得るが、吸水部材113によりある程度逆流を防ぐことができる。なお、花束を作った際に、予め茎の所定位置を吸水部材で巻いた状態とし、その状態で鮮度保持容用袋101に茎端部を挿入するようにしてもよい。その場合、被覆した部分が太くなるので、袋本体104の茎端部挿入用の開口部103が、それに見合った大きさになるように袋本体104の寸法を考慮すればよい。
【0042】
また、図17に示すように、花き類の切り茎を不織布などの吸水部材114で包むように巻いた状態(吸水部材114で巻いた後ゴム紐など結束するとよい)とし、その状態で袋本体104内に挿入して、使用してもよい。袋内に貯留された水が少なくなった場合において、吸水部材114によって保水効果が維持される。
【0043】
(変形例4)
図18は実施例3の鮮度保持用袋の変形例を示す。図18(a)は、実施例3に次のような変形を加えている。鮮度保持用袋121は、第1仕切部106の花き類の茎端部3が挿入される開口部103側とは反対側の袋本体104の端部において端部開口を塞ぐように第1仕切部106とほぼ平行に設けられた第3仕切部128を有する。そして、実施例3における第2仕切部107を設けていない。従って、水収容部129は袋本体104の下部に位置する。なお、図18(a)において、図14と同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。第1仕切部106を折り目として袋本体104の水収容部129側を折り返して使用される。このように構成してもよい。
【0044】
図18(b)において、鮮度保持用袋131は、第2仕切部107の花き類が挿入される開口部103側とは反対側の袋本体104の端部において端部開口を塞ぐように、かつ第2仕切部107との間で閉空間部140を形成するように設けられた第3仕切部138を有する。水収容部109が袋本体104の中間位置に設けられるのは実施例3と同様である。なお、図18(b)において、図14と同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。第3仕切部138を設けることにより、鮮度保持用袋131の下端が閉じられ見栄えがよくなるとともに、水収容部109の底部となる第2仕切部107から万一水漏れした場合にも閉空間部140に水は貯留され外部への水の流出を防ぐことができる。
【0045】
(変形例5)
図19は実施例3の鮮度保持用袋の他の変形例を示す。図19は、実施例3に次のような変形を加えている。鮮度保持用袋141は、袋本体104の長手方向の中央部に花き類の茎端部3が挿入される方向と交差するようにして、かつ中央に連通孔145を有し第1仕切部146が設けられている。この第1仕切部146と平行に第2仕切部107が形成され、第1仕切部146と第2仕切部107とによって水収容部149を袋本体104の中間位置に形成している。なお、図19において、図14と同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。このように連通孔145を有する構成してもよい。第1仕切部146を折り目として袋本体104の水収容部149側を折り返して使用される。
【0046】
(変形例6)
図20〜図21は実施例3の鮮度保持用袋のさらに他の変形例を示す。図20は実施例3に次のような変形を加えている。鮮度保持用袋151は、袋本体104の下端部の開口を塞ぐように第1仕切部106とほぼ平行に設けられた第3仕切部158と、袋本体104の上端部の開口を塞ぐように第1仕切部106とほぼ平行に設けられた第4仕切部152と、この第4仕切部152から袋本体104の長手方向中央寄りに離間して第1仕切部106とほぼ平行に袋本体104の片面に設けられ、花き類の茎端部の挿入口を形成するミシン目線153とを有する。図21は図20のH−H断面図を示し、このミシン目153を破り開口することにより直線状の花き類茎端部の挿入口153aが形成される。なお、図20及び図21において、図13及び図15と同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。第3仕切部158と第4仕切部152を設けることにより、鮮度保持用袋151の下端及び上端の見栄えをよくするとともに、袋本体104の片面に設けた挿入口153aから花き類の茎端部を差し込むようにしたので、差し込みの際に袋本体104の表面がガイドとなって差し込みがし易くなる。
【0047】
なお、鮮度保持用袋に、例えば「水が入っているので逆さにしないようにしてください。」などの注意書きやプラスチック製品の表示マークを印刷してもよい。また、袋の水収容部にあたる箇所をブルー色に着色(或いは印刷)してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の鮮度保持用袋の正面図。
【図2】図1の縦断面図。
【図3】図1のA−A断面図及びB−B断面図。
【図4】鮮度保持用袋の使用例を示す説明図。
【図5】第2実施例の鮮度保持用袋の正面図。
【図6】図5の縦断面図。
【図7】図5のC−C断面図及びD−D断面図。
【図8】図5の鮮度保持用袋に水を入れる場合の説明図。
【図9】鮮度保持用袋の変形例を示す縦断面図。
【図10】鮮度保持用袋の他の変形例を示す縦断面図。
【図11】鮮度保持用袋のさらに他の変形例を示す正面図。
【図12】図11のE−E断面図。
【図13】第3実施例の鮮度保持用袋の正面図。
【図14】図13の縦断面図。
【図15】図13のF−F断面図及びG−G断面図。
【図16】図13の鮮度保持用袋の使用例を示す説明図。
【図17】図13の鮮度保持用袋の他の使用例を示す説明図。
【図18】図13の鮮度保持用袋の変形例を示す縦断面図。
【図19】図13の鮮度保持用袋の他の変形例を示す縦断面図。
【図20】図13の鮮度保持用袋のさらに他の変形例を示す正面図。
【図21】図20のH−H断面図。
【符号の説明】
【0049】
1,21,41,51,61,71,81,101,121,131,141,151 鮮度保持用袋
2,103 開口部
4,104 袋本体
5,75,105,145 連通孔(連通部:第1連通部、第2連通部)
6,76,106,146 第1仕切部(仕切部)
7,27,107 第2仕切部(閉鎖部)
9,29,79,109,149 水収容部(水のポケット部)
12,112 結束部材
27a 中底部
27b 側仕切部
30 連通路
31 開口部
32 袋吊下げ用孔
48,58,68,88,128,138 第3仕切部(端部仕切部)
60,70,140 閉空間部
68a 底部
68b 側仕切部
102 谷折り部
113 吸水部材
114 吸水部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柔軟性を有する非透水性シートで細長い筒状に形成されて内部に水を収容可能であり、一端開口部側から花き類の茎端部が挿入される袋本体と、
前記袋本体における長手方向の中間位置に、前記花き類が挿入される方向と交差して、かつ前記開口部側の第1領域とその開口部とは反対側の第2領域とに前記袋本体を水の連通部を残して仕切り、前記挿入される花き類の茎端部を当接させるとともに、前記開口部側の第1領域と開口部とは反対側の第2領域との間の水の流通を前記連通部において許容する仕切部と、を含み、
挿入される花き類の茎端部が前記仕切部に当接可能であるとともに、前記仕切部を折り目として前記袋本体が折り返されたときに、前記連通部を介して前記袋本体に収容された水が前記仕切部の連通部を経て移動可能とされ、折り返される袋本体の前記仕切部を底部として袋本体の前記第1領域と第2領域とにまたがって水が収容可能であることを特徴とする鮮度保持用袋。
【請求項2】
筒状の非透水性シートの相対向する筒面が相互に近づくようにその筒面を折込み形成された谷折り部を有して細長く形成されて内部に水を収容可能であり、一端開口部側から花き類の茎端部が挿入される袋本体と、
前記袋本体における長手方向の中間位置に、前記花き類が挿入される方向と交差して、かつ前記開口部側の第1領域とその開口部とは反対側の第2領域とに前記袋本体を水の連通部を残して仕切り、前記挿入される花き類の茎端部を当接させるとともに、前記開口部側の第1領域と開口部とは反対側の第2領域との間の水の流通を前記連通部において許容する仕切部と、を含み、
挿入される花き類の茎端部が前記仕切部に当接可能であるとともに、前記仕切部を折り目として前記袋本体が折り返されたときに、前記連通部を介して前記袋本体に収容された水が前記仕切部の連通部を経て移動可能とされ、折り返される袋本体の前記仕切部を底部として袋本体の前記第1領域と第2領域とにまたがって水が収容可能であることを特徴とする鮮度保持用袋。
【請求項3】
前記一端開口部側の前記第1領域とは反対側の前記第2領域において、前記仕切部に連設されて前記袋本体をその仕切部を含んで袋状に閉鎖する閉鎖部が形成されることにより、前記連通部を前記第1領域側に対する開口として形成された水のポケット部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の鮮度保持用袋。
【請求項4】
前記一端開口部側の前記第1領域とは反対側の前記第2領域において、前記仕切部に連設されて前記袋本体をその仕切部を含んで袋状に閉鎖する閉鎖部が形成されることにより、前記連通部を前記第1領域側に対する開口として形成された水のポケット部を備え、
かつ前記仕切部の連通部は、前記水のポケット部の第1領域側に対する開口となる第1連通部と、前記仕切部を挟んで前記第1領域と第2領域との間で水の流通を許容する第2連通部とを含み、
また、前記茎端部が挿入される一端開口部とは反対側の袋本体端部は水の流通が可能な開放端部とされており、
前記第1連通部から前記ポケット部に水が収容され、挿入される花き類の茎端部が前記仕切部に当接可能可能であるとともに、前記仕切部を折り目として前記袋本体が折り返されたとき、前記第2領域にある水のポケット部に収容される水が前記第1連通部を介して前記第1領域側に移動可能とされ、折り返される袋本体の前記仕切部を底部として袋本体の前記水のポケット部と前記第1領域とにまたがって水が収容可能とされたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の鮮度保持用袋。
【請求項5】
前記一端開口部側の前記第1領域とは反対側の前記第2領域において、前記袋本体の端部に設けられ、前記閉鎖部との間で閉空間部を形成する端部仕切部を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の鮮度保持用袋。
【請求項6】
前記仕切部を折り目として前記袋本体が折り返された状態で、前記袋本体の重ね合わされた両端部が結束部材で結束されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の鮮度保持用袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2006−44722(P2006−44722A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−227236(P2004−227236)
【出願日】平成16年8月3日(2004.8.3)
【出願人】(504129962)有限会社ヒロモト (2)
【Fターム(参考)】