説明

100%合成の不織布拭取り布

本発明は、100%合成の不織布ウェブの少なくとも1つの層を含む拭取り布に関する。前記拭取り布は、単層の不織布ウェブとして提供してもよく、またはスパンレイド−メルトブロウン−スパンレイド(SMS)ウェブを含むもののような積層体材料で提供してもよい。本発明の100%合成の不織布ウェブは、スパンレイイング、メルトブロウイング、カーディング、エアレイイング、ウェットレイイング、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される繊維の重ね合わせ工程を含むプロセスを介して作製し得る。本発明の100%合成の不織布ウェブは、水流交絡、コールドカレンダー加工、ホットカレンダー加工、エアスルー結合、化学結合、ニードルパンチング、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される繊維の結合工程を含むプロセスを介して作製してもよい。不織布ウェブはまた、1種または複数種のポリオレフィン類を含むことも可能である。本発明の一実施形態では、不織布ウェブをスパンレイドおよびHET加工してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、100%合成の不織布ウェブの少なくとも1層を含む100%合成の不織布拭取り布に関する。拭取り布は、予め湿っていてもよく、様々な応用に使用できる。拭取り布の応用は、表面洗浄の使用および表面洗浄製品での使用、並びに吸収性製品としてまたはそれにおける使用を包含することが可能である。
【背景技術】
【0002】
不織布ウェブ類およびそれらを作製するためのプロセスは、当該技術分野において既知である。不織布ウェブ類の作製プロセスは、3つの工程を含むことが可能である:繊維の重ね合わせ、前駆体ウェブの形成、および繊維の結合。繊維の重ね合わせ工程は、形成表面上のウェブを構成する繊維から、スパンレイイング、メルトブロウイング、カーディング、エアレイイング、ウェットレイイング、およびこれらの組み合わせから構成され得る。前駆体ウェブの形成工程は、結合工程中に、ウェブを構成する繊維がバラバラになるのを防止することが可能である。前駆体ウェブの形成は、本来は化学的または機械的であるような、前結合工程を経て行ってもよい。結合工程は、その後、完成したウェブに強度を与え得る。結合工程は、ウェブを構成する繊維を水流交絡(HET)、コールドカレンダー加工、ホットカレンダー加工、エアスルー結合、化学結合、ニードルパンチング、およびこれらの組み合わせに付すことから構成してよい。
【0003】
一般に、前駆体ウェブの形成は、ウェブを構成する繊維を事前に結合する別の工程を必要とすることによって、不織布ウェブ類の作製費用を増大させる場合がある。同様に、事前の結合工程は、不織布ウェブの特性に影響を及ぼす場合がある。例えば、事前の結合は不織布ウェブの耐久性を高める場合があるが、それはその剛性をも高め、結果として、触ったときのその柔軟性を低下させる場合がある。前駆体ウェブの形成を必要とするプロセスおよびそれによって作製される不織布材料の例は、以下に見出され得る:米国特許第5,023,130号、米国特許第5,573,841号、米国特許第6,321,425号、米国特許第6,430,788号および米国特許第6,430,788号;欧州特許EP0333211B1;PCT国際公開特許(International Published Application)WO 01/51693A1;および米国特許出願公開番号2004/0010894。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
当該技術分野において既知の、不織布ウェブを作製するためのプロセスは、機械方向において十分な強度を有する不織布ウェブを製造し得るが、横断方向においては十分な強度を有する不織布ウェブを製造しない場合がある。そのような不織布ウェブは、横断方向に引っ張ると、伸長して、最終的に裂ける場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
当該技術分野において既知の100%合成の不織布ウェブは、典型的に、少なくとも部分的に非合成であるウェブの吸収能力を有さない。従って、良好な機械および横断方向の強度、並びに柔軟性および高い吸収能力を有する100%合成の不織布ウェブが望ましい場合がある。さらに、前駆体ウェブの形成がない場合、連続インラインプロセスを介した、単一の100%合成の原材料からのそのような改良された材料の供給が望ましい場合もある。加えて、そのような100%合成の不織布ウェブの少なくとも1つの層を含む拭取り布が望ましい場合がある。
【0006】
本発明は、100%合成のしは不織布ウェブの少なくとも1つの層を含む拭取り布に関する。拭取り布は、単層の不織布ウェブとして供給してよく、またはスパンレイド−メルトブロウン−スパンレイド(SMS)ウェブを含むもののように、積層体材料で供給してもよい。拭取り布は、前記拭取り布1グラム当たり液体組成物約1.5〜約6.0グラム、或いは前記拭取り布1グラム当たり液体組成物約2.0〜約4.0グラムの飽和負荷を有することが可能である。拭取り布は、1cm当たり約35ダイン(35mN/m)未満、或いは1cm当たり約30ダイン(3mN/m)未満の表面張力を有する液体組成物で予め湿らせることが可能である。拭取り布は、1平方メートル当たり約30グラム(gsm)超の坪量、或いは約40〜約70gsmの坪量を有してよい。拭取り布の横断方向の曲げモーメントは、1cm当たり約0.09(gf−cm2)未満であってよい。拭取り布は、前記拭取り布1グラム当たり液体組成物約4グラム超、或いは前記拭取り布1グラム当たり液体組成物約8グラム超の吸収能力を有してよい。本発明の100%合成の不織布ウェブは、スパンレイイング、メルトブロウイング、カーディング、エアレイイング、ウェットレイイング、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される繊維の積み重ね工程を含むプロセスを介して作製することが可能である。本発明の100%合成の不織布ウェブは、水流交絡、コールドカレンダー加工、ホットカレンダー加工、エアスルー結合、化学結合、ニードルパンチング、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される繊維の結合工程を含むプロセスを介して作製することが可能である。不織布ウェブは、1種または複数種のポリオレフィン類を含んでもよい。本発明の一実施形態において、不織布ウェブは、スパンレイドおよびHET加工され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、100%合成の不織布ウェブの少なくとも1つの層を含む拭取り布に関連し得る。100%合成の不織布ウェブは連続インラインプロセスで作製してもよく、ここで、繊維の少なくとも1つの層は互いに、HET、コールドカレンダー加工、ホットカレンダー加工、エアスルー結合、化学結合、ニードルパンチング、およびこれらの組み合わせによって結合されて、ウェブを形成し得る。前記の結合プロセスは、ウェブを構成する繊維の事前結合を介して前駆体ウェブが形成しない場合に行われ得る。結果として得られる100%合成の不織布ウェブは、機械および横断方向での強度を有するだけでなく、例えば木材パルプなどの非合成繊維の一体化を用いることなく柔軟でかつ高い吸収能力をも有し得る。
【0008】
本発明は、100%合成の不織布ウェブの少なくとも1つの層を含む拭取り布に関連し、ウェブを、繊維の少なくとも1つの層からの不織布ウェブ形成から構成されるプロセスを介して作製する。このようなプロセスは、繊維を、例えば複数の高圧ウォータージェットによるHETに付する前に、繊維を事前結合処理しない場合に行ない得る。複数の高圧ウォータージェットの特性は、結果として得られる不織布ウェブおよび前記不織布ウェブによって最終的に構成される拭取り布での特性のうち、幾つかを制御するために変更してもよい。加えて、本発明は、不織布ウェブ層(単数または複数)を構成する繊維が、ポリオレフィンまたはポリエステルのように100%熱可塑性の1成分繊維からの作製をもたらし得る。更にまたは或いは、本発明は、繊維が2成分繊維であることを提供し得る。更にまたは或いは、本発明は、拭取り布層(単数または複数)の繊維が、ポリエチレン/ポリプロピレンのシース/コア繊維またはサイド・バイ・サイド繊維のように、100%熱可塑性バイコンポーネント繊維からの作製をもたらすことが可能である。
【0009】
所望の用途に応じて、様々な特徴が本発明の拭取り布に付与することが可能である。例えば、拭取り布は、界面活性剤類を用いて親水性にしてもよい。拭取り布はまた、予め湿らせてあってもよい。
【0010】
本発明の拭取り布は、婦人衛生および成人用失禁製品などの吸収性製品に有用であり得る。本発明の拭取り布は、乾燥したおよび/または濡れた表面の洗浄、乾燥したおよび/または濡れた体の洗浄に対して、並びに用途の様々な組み合わせに対して有用なドライまたはウェットタオルを含んでもよい。
【0011】
本明細書で使用するとき、用語「繊維」は、本明細書に開示される不織布ウェブの基本的要素を形成する単位を意味する。用語「繊維」は、用語「フィラメント」と同じ意味で用いてもよい。
【0012】
本明細書で使用するとき、用語「連続繊維」は、無限のまたは極端な長さの繊維に言及する。用語「連続繊維」は、用語「連続フィラメント」と同じ意味で用いてもよい。
【0013】
本明細書で使用するとき、「一成分繊維」は、1つのポリマーから作製される熱可塑性繊維を意味する。
【0014】
本明細書で使用するとき、「バイコンポーネント繊維」は、少なくとも2つの異なるポリマー類から構成される熱可塑性繊維に言及し、ここで、前記ポリマー類は、シース/コアまたはサイド・バイ・サイド配置であってよい。シース/コア配置でポリマー類から構成されるバイコンポーネント繊維は、1つのポリマーから作製されたコア繊維が、別のポリマーから作製された熱可塑性シースで覆われるか、または実質的に覆われて構成される。シースを構成するポリマーは、多くの場合、コアを構成するポリマーとは異なる、典型的にはより低い、温度で溶融する。結果として、これらのバイコンポーネント繊維は、シースポリマーの溶融に起因して熱接着を提供し、一方でコアポリマーの望ましい強度特性を保持する。加えて、本発明のバイコンポーネント繊維は、同心、偏心、およびこれらの組み合わせであってよい。
【0015】
本明細書で使用するとき、用語「拭取り布」は、ウェブの1種または複数種の層によって構成された物品を説明するのに用いられる一般用語である。拭取り布が1種または複数種のウェブ層によって構成されているとき、ウェブ層は互いに、HET、コールドカレンダー加工、ホットカレンダー加工、エアスルー結合、化学結合などを包含するが、これらに限定されない、既知の連結プロセスを介して結合してもまたは結合しなくてもよい。
【0016】
本明細書で使用するとき、用語「ウェブ」は、ウェブを構成する層の内部または複数の層間で繊維を全く結合しない場合に様々なプロセスによって形成される、100%合成繊維の層(単数または複数)を意味する。利用されるプロセスとしては、スパンレイイング、メルトブロウイング、カーディング、エアレイイング、ウェットレイイング、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。
【0017】
本明細書で使用するとき、「合成の」は、例えばポリオレフィン類などの合成の有機ポリマー類をベースとする物質を意味する。
【0018】
本明細書で使用するとき、「非合成の」は、人工および天然の繊維類を意味する。
【0019】
本明細書で使用するとき、「積層体」は、重ねられた層のウェブを意味する。
【0020】
本明細書で使用するとき、「2成分繊維類」は、2種または複数種の熱可塑性ポリマー類のブレンドによって構成された熱可塑性繊維類を意味する。2成分繊維類は、一般に、本明細書で使用するとき、コア/シース配置の「バイコンポーネント繊維類」を有しない。
【0021】
本明細書で使用するとき、「液体組成物」は、水などの純粋な液体、コロイド、エマルション、懸濁液、溶液、およびこれらの混合物を包含するが、これらに限定されない、いかなる液体をも示す。
【0022】
本明細書で使用するとき、「柔軟性」は、曲げモーメントの測定可能な物理的パラメータによって定量化され得る。曲げモーメントは、典型的に、1センチメートル当たりの(グラム重・cm2)で表され、これは、1cm当たりの(gf−cm2)と略される。
【0023】
本明細書で使用するとき、「予め湿らせた拭取り布」は、例えば消費者による使用前に液体組成物で拭取り布を濡らすことによって、湿らせた拭取り布である。本明細書で使用するとき、「予め湿らせた拭取り布」はまた、一般に水分不透過性容器または包装紙で包装する前に湿らせた拭取り布を示す場合もある。このような予め湿らせた拭取り布は、「ウェットタオル」および「ペーパータオル」と呼ばれることもあり、乳児、並びに年長の子供および成人を洗浄する際の使用に好適であり得る。このような予め湿らせた拭取り布はまた、メークアップ、スキンコンディショナー類、軟膏類および薬剤類のような物質の身体への適用に役立つか、または有用な物品を構成してもよい。このような予め湿らせた拭取り布はまた、ペットの洗浄または手入れに役立つかまたは有用な物品を構成してもよく、或いは、家庭の台所および浴室の表面類、眼鏡、運動用もしくは競技用機器、自動車の表面類などのような表面および物体の一般洗浄に役立つかまたはこれらに有用な物品を構成してもよい。本明細書で使用するとき、「予め湿らせた拭取り布」は更に、洗浄剤を含むが、これに限定されない、液体組成物類を染み込ませたドライタオルを包含してもよい。このような「予め湿らせた拭取り布」は、使用前に消費者が濡らしてもよい。更に、本明細書に記載の「予め湿らせた拭取り布」は、更にまたは或いは、洗浄剤類またはローション類などの液体組成物類を包含するが、これらに限定されない、液体組成物類で予め湿らせたウェットタオルを含むことも可能である。
【0024】
本明細書で使用するとき、「飽和負荷」は、拭取り布に適用される液体組成物の量を意味する。一般に、適用される液体組成物の量は、拭取り布による最終製品に最大の利益を提供するように選択されて得る。飽和負荷は、典型的に、乾燥した拭取り布1グラム当たりの液体組成物のグラム数として表される。
【0025】
本明細書で使用するとき、用語「坪量」は、拭取り布または拭取り布を構成するウェブ(単数または複数)の単位面積当たりの重量を意味する。そのため、坪量を決定する1つの方法は、代表的な拭取り布または拭取り布を構成するウェブ(単数または複数)である既知の面積の試料の重さを計ることである。坪量の単位は、典型的に、1平方メートル当たりのグラム(gsm)として表される。
【0026】
本明細書で使用するとき、「表面張力」は、液体組成物と空気との間の界面での力を示す。表面張力は、典型的に、1cm当たりのダイン(mN/m))で表される。
【0027】
本明細書で使用するとき、用語「界面活性剤」は、界面の方へ好ましく方向付ける物質を意味する。界面活性剤は、非イオン性界面活性剤類、アニオン性界面活性剤類、カチオン性界面活性剤類、両性界面活性剤類、双極性界面活性剤類、及びこれらの混合物を含む当該技術分野において既知の様々な界面活性剤類を包含する。
【0028】
不織布ウェブに関して本明細書で使用するとき、用語「機械方向」又は「MD」は、例えば市販の不織布製造装置上で、不織布ウェブを製造する際にウェブが移動する方向を指す。同様に、用語「横断方向」または「CD」は、機械方向に対して垂直で、かつ層状の繊維性製品および/または層状の繊維性構造体の包括的な平面に対して平行な方向を指す。個々の拭取り布について、これらの用語は、拭取り布を製造するのに用いられるウェブに関する拭取り布の対応する方向を指す。試験中に不織布ウェブがどのように方向付けられているかに応じて不織布ウェブの機械的特性に差がある場合があるので、これらの方向は本明細書では注意深く区別される。例えば、不織布ウェブの伸張特性は、構成繊維の配向及び他のプロセス関連要因のために、機械方向と横断方向で異なる場合がある。
【0029】
本明細書で使用するとき、用語「含む」は、本発明を実施する際に多様な構成要素、成分、又は工程を組み合わせて使用できることを意味する。それ故に、用語「含む」は、より制限的な用語「から本質的に成る」及び「から成る」を包含する。
【0030】
100%合成の不織布ウェブ
本発明の前記100%拭取り布は、100%合成の不織布ウェブの少なくとも1つの層から構成されており、前記層は、言い換えると、HET、コールドカレンダー加工、ホットカレンダー加工、エアスルー結合、化学結合、ニードルパンチング、およびこれらの組み合わせによって結合する。結合プロセスは、例えば、化学的および/または機械的な事前結合を介して繊維を事前結合しない場合に行われ得る。不織布ウェブは、単層、多層、吸収性コアを有する多層、およびこれらの組み合わせから構成してよい。更に、不織布ウェブは、ウェブ層(単層または複数)の内部またはそれらの間で繊維を互いに結合することがない場合、スパンレイイング、メルトブロウイング、カーディング、エアレイイング、ウェットレイイング、およびこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない、様々な方法で形成された他の繊維層(単数または複数)を含んでよい。不織布ウェブが単層から構成されるとき、繊維はスパンレイドされ得る。不織布ウェブの少なくとも1つの層は、高分子でかつ連続した繊維から構成してよく、例えば、本発明は非合成繊維を使用する必要性を排除し得る。
【0031】
製造中および製造後の両方において、機械方向および横断方向において高強度で、改良された加工性を有する不織布ウェブを提供するために、不織布ウェブは約17〜約150gsmの坪量を有してよい。別の実施形態では、不織布ウェブは、約30〜約100gsmの坪量を有してよい。その上、更なる実施形態においては、不織布ウェブは、約40〜約70gsmの坪量を有してよい。
【0032】
不織布ウェブを形成するために使用される繊維は、従来の押出成形装置および技術を用いて作製し得る。繊維は、それ自体、熱可塑性ポリマー(単数または複数)から作製してよく、また1成分繊維、バイコンポーネント繊維、2成分繊維、およびこれらの組み合わせから構成してよい。1成分繊維としては以下のものを挙げることができる:ポリプロピレンおよびポリエチレンのようなポリオレフィン類;ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル類;ポリアミド類;コポリアミド類;コポリエステル類;ポリアクリレート類;ポリスチレン類;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリ酢酸ビニル;ポリエチルビニルアセテート;ポリアクリル酸類;ポリウレタン類;ポリヒドロキシアルカノエート類;熱可塑性エラストマー類;並びにこれらと、熱可塑性材料を形成する他の既知の繊維との混合物。更なる実施形態では、1成分繊維は、ポリプロピレンおよびポリエチレンのようなポリオレフィン類であってよい。その上、更なる実施形態では、1成分繊維はポリプロピレンであってよい。2成分繊維は、ポリプロピレンおよびポリエチレンのようなポリオレフィン類;ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル類;ポリアミド類;コポリアミド類;コポリエステル類;ポリアクリレート類;ポリスチレン類;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリ酢酸ビニル;ポリエチルビニルアセテート;ポリアクリル酸類;ポリウレタン類;ポリヒドロキシアルカノエート類;熱可塑性エラストマー類;並びにこれらと、熱可塑性材料を形成する他の既知の繊維との混合物を包含するが、これらに限定されない、熱可塑性ポリマー類のブレンド(単数または複数)から作製してよい。本発明において利用されるバイコンポーネント繊維は、同心、偏心、サイド・バイ・サイド、およびこれらの組み合わせであってよく、偏心のバイコンポーネント繊維は、特定の繊維厚さにおいてより高い圧縮強度を提供する際に望ましい場合がある。バイコンポーネント繊維は、以下のもののシース/コアから構成され得る:ポリエチレン/ポリプロピレン、ポリエチルビニルアセテート/ポリプロピレン、ポリエチレン/ポリエステル、ポリプロピレン/ポリエステル、コポリエステル/ポリエステル、並びにこれらと、熱可塑性材料を形成する他の既知の繊維との混合物。本発明の一実施形態では、利用されるバイコンポーネント繊維は、ポリプロピレンまたはポリエステルコアと、より低溶融のコポリエステル、ポリエチルビニルアセテートまたはポリエチレンシースとを有するものであってよい。本発明の更なる実施形態では、好適なバイコンポーネント繊維は、ポリエチレン/ポリプロピレンのシース/コアから構成してよい。不織布ウェブが多層から構成される場合、各層はそのとき、同じポリマー材料であってよい。連続繊維を用いて不織布ウェブを形成することによって、本発明は、改良された物理的特性を有するのみならず、インライン連続プロセスで1つの原材料のみを用いて作製され得る拭取り布を提供することができる。
【0033】
100%合成の不織布ウェブを構成する繊維の直径を変更することは、結果として得られるウェブの物理的特性を変更する効果的な手段であり得る。繊維は、約0.1〜約50ミクロン、約1〜40ミクロン、または約5〜35ミクロンの直径を有してよい。
【0034】
結果として得られる拭取り布を適用しようとする用途に応じて、流動体非親和性、流動体親和性、難燃性、吸収性、柔軟性、および帯電防止特性を含むが、これらに限定されない様々な物理的特性は、100%合成の不織布ウェブの少なくとも一部またはその全体に付与され得る。更に、または或いは、弱い力の伸張性、弾力性を有しない非平坦化伸縮性、柔軟で高い伸び、可撓性、弾性および伸展性を含むが、これらに限定されない物理的特性は、結果として得られる拭取り布を適用しようとする用途に応じて、固体形成(SSF)技術を介して100%合成の不織布ウェブの少なくとも一部またはその全体に付与され得る。不織布ウェブの少なくとも一部は、特定の特性に応じてその全体が変性される1種または複数種の層を含んでよい。別の手段として、不織布ウェブのいずれかの予め選択された部分は、予め選択された特性に応じて変性し得る。望ましい特性は、様々な方法で特定の領域に付与され得る。拭取り布を構成するHET不織布ウェブ(単数または複数)に適用してよいSSF技術としては、以下のものを挙げることができるが、これらに限定されない:米国特許第5,143,679号に記載されているようなリングロール;米国特許第5,518,801号に記載されているような構造上の伸び;米国特許第5,914,084号、米国特許第6,114,263号、米国特許第6,129,801号および米国特許第6,383,431号に記載されているようなコロイド化;米国特許第5,628,097号、米国特許第5,658,639号および米国特許第5,916,661号に記載されているストレッチ・アパーチャリング;PCT国際公開特許第2003/0028165A1号に記載されているような示唆的伸長;並びに米国特許出願公開第2004/0131820A1号および米国特許出願第10/737430号に記載されているような他のSSF技術。
【0035】
任意に不織布ウェブの全てまたは一部を親水性にするために、前記ウェブを構成する疎水性の熱可塑性繊維の表面を、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、またはこれらの混合物のような界面活性剤で処理することによって親水性にしてよい。例えば、界面活性剤類もしくは界面活性剤類の混合物を繊維上に噴霧してもよく、前記繊維を界面活性剤もしくは界面活性剤類の混合物中に浸漬してもよく、或いは/または界面活性剤もしくは界面活性剤類の混合物が熱可塑性繊維を製造する際にポリマー溶融物の一部として含まれてよい。前記の最後のプロセスにおいて、界面活性剤は、溶融および再凝固後に熱可塑性繊維の表面に留まる傾向があり得る。不織布ウェブに親水性を付与するのに好適な局所処理の更なる例は、米国特許第5,709,747号および米国特許第5,885,656号に記載されている。前記ポリマー溶融物中で使用するのに好適な界面活性剤類としては、以下のような界面活性剤類が挙げられるが、これらに限定されない:米国デラウェア州ウィルミントン(Wilmington)のICIアメリカズ社(ICI Americas, Inc.)によって製造されるブリッジ(Brij)(登録商標)76;ペゴスパース(Pegosperse)(登録商標)という商標で米国コネチカット州グリーンウィッチ(Greenwich)のグリコ・ケミカル社(Glyco Chemical, Inc.)から販売されている種々の界面活性剤類;ドイツ国デュッセルドルフ(Dusseldorf)のコグニス・ドイツランド社(Cognis Deutschland GmbH)から販売されているスタンダポール(Standapol)(商標)、1353Aまたは1480;並びにドイツ国デュッセルドルフ(Dusseldorf)のコグニス・ドイツランド社(Cognis Deutschland GmbH)から販売されているスタンテックス(Stantex)(登録商標)S6327。不織布ウェブに親水性を付与するために繊維に噴霧するかまたは繊維を浸漬し得るのに好適な界面活性剤類としては、米国特許第5,709,747号および米国特許第5,885,656号に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。界面活性剤類は、熱可塑性繊維に、例えば、熱可塑性繊維1平方メートル当たり約0.1〜約1.0グラムの濃度で適用され得る。
【0036】
熱可塑性繊維類の水流交絡
本発明の一実施形態では、不織布拭取り布は、100%合成の不織布ウェブの少なくとも1つの層を含み、結果として、それは、水流交絡(HET)によって結合された少なくとも1つの繊維層を含む。HETは、米国特許出願公開第2004/0010894A1号に記載のプロセスを介して行ってよく、これは以下のようにまとめることができる。HETプロセスに入る前に、所望のスパンレイドまたはメルトブロウン層(単数または複数)を、繊維を製造するための従来の方法で製造することも可能である。層がスパンレイドの場合、それは連続繊維から構成してよい。層がメルトブロウンの場合、それは低デニール繊維、非連続繊維、およびこれらの組み合わせから構成されてよい。繊維をその後、移動支持体(単数または複数)上に載せてよい。有用な移動支持体の例としては、移動メッシュスクリーン、または穿孔ゴデットローラー(複数)のような一連の移動支持体が挙げられる。多層材料を製造しようとする場合、2番目およびその後の層(単数または複数)は、移動支持体上に先に形成された層(単数または複数)の上に順次載せてよい。層(単数または複数)はその後、HETに付される。移動支持体は、層(単数または複数)が本質的に連続して支持されるように、層(単数または複数)をHET装置まで広げるかまたは移動させるように構造化され得る。支持体は、層(単数または複数)の構造体を保持して、HETを提供する複数の高圧ウォータージェットから層(単数または複数)に水を直接衝突させるように働くと同時に、水が層(単数または複数)に衝突したときに層(単数または複数)が破壊するのを防止することができる。
【0037】
HETプロセス自体では、複数のウォータージェットを移動支持体(単数または複数)の上に配置してよい。移動支持体(単数または複数)は、排水できるように構造化され得る。スクリーンメッシュまたはゴデットローラー内の穿孔は、約0.1〜約2.0mmの範囲の対角線を有する開口部を有してよい。存在するウォータージェットの数、および水が噴出される圧力は、処理される不織布材料が得る特性を決定するのに重要である。ウォータージェットは、間隔を開けて、2.5cm(直線1インチ)につき約40〜約50個のウォータージェットを提供するように配置され得る。ウォータージェットは、処理しようとする層(単数または複数)の幅を覆うように配置され得る。ウォータージェットの単一のラインまたは複数のラインを使用してよい。層(単数または複数)のための支持体(単数または複数)は、一般に約0.3m/秒(20m/分)〜約4.17m/秒(1分当たり250メートル)の範囲の速度で移動し得る。こうして、ウォータージェットへの適当な曝露を提供することが可能である。水は、ノズルからの圧力下、約2MPa(20bar)〜約25MPa(250bar)の圧力で供給してよい。ノズルオリフィス直径は、望ましい水流の寸法を提供するように、約0.1〜約0.2mmであり得る。
【0038】
液体組成物
本発明の拭取り布は、1cm当たり35ダイン(35mN/m)未満、または1cm当たり30ダイン(3mN/m)未満の表面張力を有するいかなる液体組成物で予め湿らせてもよい。液体組成物は、例えば、コロイド、エマルション、懸濁液、溶液、およびこれらの混合物であってよい。一般に、液体組成物は、拭取り布の構造全体に染み込むために十分に低粘度である。別の場合には、前記組成物は主に拭き取り布の表面に存在して、それより少ない程度で拭き取り布の内部構造に存在できる。一実施形態では、液体組成物は、拭取り布によって放出可能なように担持され得る;すなわち、液体組成物を、拭取り布を構成するウェブ(単数または複数)の中または上のいずれかに含有してもよく、並びに、例えば、拭取り布を絞るか、または子供のお尻もしくは台所の表面などの表面を拭取り布で拭くことによって、拭取り布に力を加えて容易に放出可能にし得る。
【0039】
本発明の液体組成物は、液体組成物の表面張力が1cm当たり35ダイン(35mN/m)未満、或いは1cm当たり30ダイン(3mN/m)未満であるならば、いかなる数の成分から構成されていてもよい。成分としては、以下のものを挙げることができるが、これらに限定されない:水、香料類、緩和剤類、芳香剤類、防腐剤類、レオロジー変性剤類、保湿剤類、調質剤類、着色剤類、治癒活性物質類および皮膚保護剤類のような医薬活性成分、スキンコンディショニング剤類、界面活性剤類、漂白剤、酵素類、洗剤類、有機洗浄溶媒類、塩類、ビルダー類、キレート剤類、泡抑制剤類、ポリマー類、有機酸類、臭気抑制剤類、過酸化物類、緩衝剤類、並びにこれらの混合物。
【0040】
一般に、液体組成物の成分は、予め湿らせた拭取り布の所望の最終用途に基づいて選択される。例えば、拭取り布が「赤ちゃん用おしり拭き」である場合、液体組成物は、構成成分として油相(皮膚軟化剤の形態で)、乳化剤または界面活性剤構成成分と、抗菌剤類、緩和剤類、レオロジー変性剤類、およびこれらの混合物のような更なる添加物類を含む水相とを有する水中油型エマルションのようなエマルションであってよい。
【0041】
100%合成の不織布拭取り布の特性
本発明の100%合成の不織布拭取り布は、吸収能力およびCD曲げモーメントを包含するが、これらに限定されない、種々の特性を示す。更に、本発明の不織布ウェブを予め湿らせるのに用いられる液体組成物は、表面張力特性を示す。
【0042】
I.吸収能力
以下の方法は、いかなる不織布ウェブ(乾燥したまたは濡れた場合の)或いは完成した拭取り布(乾燥したまたは濡れた場合の)の吸収能力を測定するのに好適である。
【0043】
材料/装置
1.コンピューターを用いた収着装置。好適な収着装置は、米国オハイオ州フェアフィールド(Fairfield)のマシンテック社(Machinetek Corporation)から製造されている。
2.シリンダー/ピストン装置。好適なピストン装置は、米国オハイオ州フェアフィールド(Fairfield)のマシンテック社(Machinetek Corporation)から製造されている。
3.少数第4位まで読み取る天秤
4.6000mL三角フラスコ
【0044】
装置の準備
装置は、ピストン/シリンダー装置と収着装置から成る。本測定に使用されるピストン/シリンダー装置は、3つの部品を有する。シリンダーは、透明なレキセイン(Lexan)ロッド(または同等品)に穴が開けられており、内径6.00cm(面積=28.27cm2)であって、壁厚さ約5mmおよび高さ約5cmを有する。シリンダーの底は、接続前にピンと張るまで2軸延伸された400番メッシュのステンレス鋼スクリーンクロスで覆われている。ピストンは、テフロン(Teflon)(登録商標)またはKel−F(登録商標)「カップ」と、ステンレス鋼の錘から成る。カップは、厳しい精度でシリンダーに収まるように機械加工されている。円筒形のステンレス鋼の錘は、カップの内部にぴったり合うように機械加工されており、最上部のハンドルによって取り付けられる。カップとステンレス鋼の錘との総重量は1390gであり、これは面積28.27cm2に対して4.8kPa(0.70psi)に相当する。カップと錘との総重量が596g(2.1kPa(0.30psi))となる2つ目のステンレス鋼の錘も供給する。更に、試料は、ピストン/カップ/シリンダーアセンブリを用いずに試験することもでき、また、新たなディスク状の錘が、所望の制限圧力を得るように機械加工してもよい。吸収性材料のモップ掛けシステムでは、使用中の圧力範囲、0.48kPa(0.07kPa)〜0.7kPa(0.10psi)が許容できる。いかなるモデル化目的のためにも、代表的な制限圧力は個別的な基準で決められるべきである。
【0045】
装置の構成要素は、10cmの静水頭部の下で装置を通過する溶液の流量が少なくとも1秒当たり0.01(g/cm2)であるような大きさであり、前記流量は、装置内のフリットディスクの面積によって規格化される。システム透過性に特に影響を及ぼす要因としては、フリットディスクの透過率、並びにガラス管および栓の内径を挙げることができる。
【0046】
装置のリザーバは、0.1g/時間未満のずれで少なくとも±0.01gまで正確である化学天秤の上に置く。天秤は、好ましくは、()吸収能力試験の開始から、予め設定された時間間隔で天秤の重量の変化を観測でき、そして(ii)天秤の感度によって、0.01〜0.05gの重量の変化で自動的に開始するように設定できるソフトウェアを有するコンピューターに接続されている。リザーバに入れる前記管は、リザーバの底又はそのカバーのどちらにも接触してはいけない。リザーバ内の流動体の容積は、プロセスの最中に空気が前記管の中に吸い込まれないように、十分でなければならない(例えば、少なくとも40mL)。手順開始時、リザーバ内の流動体の高さは、フリットディスクの上面よりも約2mm下であるべきである。これは、前記ディスク上に流動体の小さい滴を置いて、それがゆっくり流れてリザーバに戻るのを重力測定的に観測することによって確認することができる。この高さは、ピストン/シリンダー装置がフリットの上に位置する場合、大きく変えてはならない。リザーバは、プロセスの最中に流動体が引き出されることで(例えば、約40mL)、結果として流動体の高さがほんの少し変化する(例えば、3mm未満)ように、十分に大きな直径(例えば、約15cm)を有するべきである。
【0047】
装置の準備が完了した時点で、以下の工程を行うことによって各測定のための準備を行う:
1.先に、フリットディスクに試験流動体を、それが新たな流動体で満たされるように注ぐ。過剰分を捨てる。
2.漏斗に蓋をする。
3.接続弁を開けることによって、リザーバと前記フリットを平衡化させる。
4.弁を全て閉じる。
5.三方弁を排出方向に開けることによって、前記フリットのドレイン排出を5分間行う。
6.排出弁を閉じる。
【0048】
この手順において前記フリットから排出される流動体の量(フリット較正重量と呼ぶ)は、ピストン/シリンダー装置を用いずに処置(以下参照)を15分間行うことで測定される。この手順によって前記フリットから排出される流動体のうち本質的に全ては、処置が開始されると、前記フリットによって非常に迅速に再吸収される。故に、プロセスの最中にリザーバから除去される流動体の重量から、このフリット較正重量を引く必要がある。前記フリット較正は、この手順を10〜15回の測定毎に行うだけでよいほど、安定している。
【0049】
処置
基材の重さを計る前に、シリンダーの内側表面およびカップの外側表面をイソプロパノールで拭く(シリンダーアセンブリを用いる場合)。風乾させる。シリンダーアセンブリを用いる場合、ここでピストンカップに基材を入れて、シリンダーに加える。前記フリット上にシリンダーまたは正味の基材を配置する。所望のステンレス鋼の錘(所望のpsi、名目上(nominally)0.28kPa(0.04psi)のために予め計算されたもの)をカップに滑り込ませるか、または試料上に直接滑り落とす。漏斗の蓋をフリット漏斗に被せる。天秤の安定性を確認する(すなわち、重量が一定であって、少数第三位が変わらない)。試料とリザーバとの間の三方弁を開けて測定を開始する。自動的な開始により、フリットディスクが流動体を再吸収し始めると、即座にデータ収集が始まる。データは少なくとも3分間記録されるが、試料に対して吸収曲線の滑らかなレべリングを確認する必要がある。滑らかな曲線が得られれば、3つの試料の複製で最小限十分である。
【0050】
試薬
1.蒸留(DI)水
2.トリトン(Triton)(商標)X−100−PC、これは:過酸化物およびカルボキシを含まない(t−(t−オクチルフェノキシポリエトキシエタノール))として一般に知られており、また、米国ミズーリ州セントルイス(Saint Louis)のシグマ・アルドリッチ(Sigma Aldrich)から入手可能である。
【0051】
試薬類の調製
脱イオン化(DI)水を用いる場合、追加の調製工程は必要ない。トリトン(Triton)(商標)X−100−PCを用いる場合は、以下の調製工程を用いる。先ず、DI水1000gを1500mLビーカーで計量する。重量分解能0.01gの秤を用いて、トリトン(Triton)(商標)X−100−PC 1.0gを計量する。トリトン(Triton)(商標)X−100−PC 1.0gをDI水1000gに加える。冷たい攪拌プレート上で、約5分間またはトリトン(Triton)(商標)X−100−PCが視覚的に水に溶解するまで、攪拌棒を用いて攪拌する。収着装置に加える。
【0052】
吸収能力の計算
吸収能力は、試験される拭取り布基材1グラム当たりの液体組成物のグラム数の単位で記録される。どの時点においても、吸収能力は以下のようにして求められる:
【0053】
【数1】

【0054】
ここで、tは、開始からの経過時間であり、Wr(t=0)は、開始前のリザーバの重量(グラム数)であり、Wr(t)は、経過時間tでのリザーバの重量(グラム数)であり、Wfcは、(別個に測定された)フリット較正重量(グラム数)であり、並びにW基材;無水ヘ゛ースは、基材の乾燥重量(グラム数)である。吸収能力は、典型的に、開始後3分間記録される。更に、電子データ収集システムを用いる場合、最大吸収能力は、Wr(t)をリザーバからの最大重量(グラム数)、Wr(最大)に置き換えることによって得ることができる。このことが、材料の最大吸収能力を解く:
【0055】
【数2】

【0056】
方法の確度及び精度を保つのに必要な要件を満たす又は上回るのであれば、同等の化学物質及び装置の代替的な供給元を使用してよいことに留意する。
【0057】
本発明の拭取り布は、拭取り布につき液体約4g超の吸収能力を有し得る。本発明の拭取り布は、拭取り布につき液体約6g超の吸収能力を有する場合もある。更に、本発明の拭取り布は、拭取り布につき液体約8g超の吸収能力を有する場合もある。
【0058】
II.液体組成物の表面張力
以下の方法は、本発明の拭取り布を予め湿らせるのに用いられる液体組成物の表面張力を測定するのに好適である。
【0059】
材料/装置
1.クルス・プロセッサー(KrussProcessor)張力計K−12、米国ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte)のクルス(Kruss)製
2.小さな試料容積の白金プレート
3.白金プレート洗浄用バーナー
4.K12クルス・プロセッサー(KrussProcessor)張力計用のガラス試料容器
5.試験しようとする液体組成物または純粋な液体
6.高純度水
7.食器洗い洗剤
8.イソプロパノール
【0060】
手順
1.クルス・プロセッサー(KrussProcessor)張力計についてのクルス(Kruss)所有者マニュアル(Kruss Owners Manual)を参照する。
2.ガラス試料容器を洗剤、次に大量の高純度水で洗浄した後、イソプロパノールで洗い流す。
3.ガラス試料容器を、試験すべき適した液体組成物または純粋な液体で洗い流した後、ガラス試料容器の2/3〜3/4まで満たす。ガラス試料容器を張力計内の銀ジャケットに入れる。
4.試験しようとする最初の液体組成物は高純度水である(1cm当たり70ダイン(7mN/m)〜1cm当たり74ダイン(74mN/m)と測定される水が条件を満たしている)。高純度水が許容範囲外である場合は、クルス(Kruss)所有者マニュアル(Kruss Owners Manual)を参照する。
5.液体組成物をガラス試料容器に入れて張力計内の銀ジャケットに入れた後、白金ディスクを取り出し、それを蒸留水、次にイソプロパノールで洗い流す。前記ディスクを乾燥させる。前記ディスクを、白色ではなく、赤熱するまで炎に当てる。前記ディスクを冷却させる。
6.張力計の天秤がロックされていることを確かめてから、白金ディスクをクリップに固定する。天秤のロックを解除する。
7.プリンター/コントローラーパッドで、プレート法のための2を入力する。
8.次に、表面張力のための1を入力する。
9.次に、個別測定のための1を入力する。
10.次に、試料ID=日付および試料が一体何であるかを入力する。
11.コントロールパッドのCRを押す。
12.液体組成物に触れずに、液体組成物を白金ディスクの近くまで移動させる。
13.スタートを押す。
14.1cm当たりのダイン(mN/m)で示された、現れた表面張力結果を記録する。
15.CRを押してプログラムを終了させる。
16.天秤をロックする。液体組成物を下げて、白金ディスクから離す。白金ディスクを取り出す。
17.前記ディスクを蒸留水、次にイソプロパノールで洗浄して、乾燥させる。その後、前記ディスクを赤熱するまで炎に当て、それを冷却させる。
18.ガラス試料容器を洗剤、大量の水、そして次にイソプロパノールで洗浄する。
【0061】
本発明の拭取り布を予め湿らせるのに用いる液体組成物は、1cm当たり35ダイン(35mN/m)未満の表面張力を有してよい。本発明の拭取り布を予め湿らせるのに用いる液体組成物は、1cm当たり33ダイン(33mN/m)未満の表面張力を有してよい。更に、本発明の拭取り布を予め湿らせるのに用いられる液体組成物は、約1cm当たり30ダイン(3mN/m)未満の表面張力を有してもよい。
【0062】
III.横断方向の曲げモーメント
以下の方法は、本発明の拭取り布の横断方向の曲げモーメントを測定するのに好適である。
【0063】
材料/装置
1.試験機は、日本国京都のカトーテック株式会社(Kato Tech Co., Ltd.)製の布地用カワバタ評価システム(Kawabata Evaluation System)KES−FB−2 オート−A(AUTO-A)である。
2.トリトン(Triton)(商標)X−100−PC、これは:過酸化物およびカルボキシを含まない(t−(t−オクチルフェノキシポリエトキシエタノール))として一般に知られており;また、米国ミズーリ州セントルイス(Saint Louis)のシグマ・アルドリッチ(Sigma Aldrich)から入手可能である。
【0064】
手順
1.拭取り布を15cm幅の試験片に切断する。‘
2.5枚の試験片を0.1%トリトン(Triton)(商標)X−100−PC溶液の400%負荷で飽和させる。例えば、2gの重さの試験片は、0.1%トリトン(Triton)(商標)X−100−PC溶液8gで飽和させる。
3.「オプショナル」の測定条件を開く。コンピューターではSENS=「2×1」と設定し、試験機ではSENS=「20」と設定する。Kスパン=「設定」に設定する。
4.確認スイッチを「OSC」に設定して、電圧計で+10Vの偏差を確認する。
5.確認スイッチを「BAL」に設定して、各SENS設定において電圧計で0Vの読みを確認する。必要に応じ、装置ねじ「AC−Bal」で0Vに調節する。
6.ゼロを選択し、「ゼロADJ」ねじ(使用する感度についてのみ)を用いてデジタル表示上で値を0Vに設定する。
7.MESを選択する。
8.試験片を取り付けユニットからトレイに挿入し、それが適切に中央にあり、且つ正しい方向に向いていることを確認する。試験片が適切な位置に届いたら、センサーライトが点く。
9.試験機のMEASUREボタンを押す(試験機が自動的に試験片を固定する)。ライトは、試験機の測定開始準備が整うと点滅する。
10.コンピューターで測定を開始する。試験機は、測定が完了すると、自動的に試験片を外す。
11.5枚の試験片が測定されるまで、工程8〜10を繰り返す。1cm当たり(gf−cm2)で表示された、単位幅当たりの平均曲げモーメントを記録する。
【0065】
本発明の拭取り布は、1cm当たり約0.10(gf−cm2)未満の横断方向の曲げモーメントを有してよい。本発明の拭取り布は、1cm当たり約0.09(gf−cm2)未満の横断方向の曲げモーメントを有してよい。更に、本発明の拭取り布は、1cm当たり約0.08(gf−cm2)未満の横断方向の曲げモーメントを有してもよい。
【0066】
100%合成ウェブのための応用
本発明の100%合成ウェブは、広範な応用に有用であり得る。例えば、前記ウェブは、使い捨ておむつ;女性用衛生製品;成人用失禁製品;医薬製品、特に手術着およびマスクのように人の皮膚と接触するもの;産業用衣類;ろ過媒体;並びに予め湿らせてあってよい、使い捨てのドライまたはウェットタオルなどの吸収性製品の構成要素として役立ち得る。
【0067】
本発明の100%合成ウェブは、本発明の拭取り布の1種または複数種の層を構成することができる。拭き取り用品は、液体組成物又は半液体の組成物で予め湿らせてあってよい。本発明の一実施形態では、予め湿らせた拭取り布は、「赤ちゃん用おしり拭き(baby wipe)」であることも可能である。「赤ちゃん用おしり拭き」は、汚れたおむつの取替える時に、介護人が子供に使用するために設計され得る拭取り布である。拭取り布は、糞便、乾いた尿などを幼児から取り除くために使用され得る。或いは、「赤ちゃん用おしり拭き」は、手および/または顔を洗う代わりに子供を清新するために、或いは子供および/または子供の衣類から汚れ、食物、嘔吐物、粘液などを取り除くために使用され得る。
【0068】
本発明の別の実施形態では、拭取り布は、「成人用拭取り布」であってもよい。これは、清新、メークアップの除去、メークアップまたはローションの適用、食物の除去、洗浄、個人的な用途などのために成人が使用するために特別に処方された拭取り布である。
【0069】
更に他の実施形態では、拭取り布は、「表面洗浄用拭取り布」であってよい。このような拭取り布は、床、調理台、シンク、壁、タイルなどのような硬質表面での使用のために設計され得る。硬質表面洗浄用拭取り布は、タイル、セラミック、木材、磁器、金属、および眼鏡を含むガラスなどの様々な表面での使用のために処方され得る。或いは、それらは、台所、浴室または自動車などの特定領域での使用のために処方してもよい。拭取り布は、布地を洗浄するか、または染み抜きのために使用することもできる。「表面洗浄用拭取り布」は、包装前に湿らせてあってもよく、または液体組成物を染み込ませたドライタオルであってもよい。後者のタイプの拭取り布は、使用前に消費者が湿らしても、または湿らさなくてもよい。
【実施例】
【0070】
以下の実施例は、本発明の非限定的な例である。それぞれの出発不織布は、最終的には乾燥した拭取り布に液体組成物を均一に適用することによってウェットタオルになる。ウェットタオルは、乾燥した拭取り布1グラム当たり液体組成物約4.0グラムまで飽和負荷されている。様々な液体組成物が使用され得る。1つの液体組成物は脱イオン水であり、その表面張力は約1cm当たり72ダイン(72mN/m)である。2つ目の液体組成物は、脱イオン水中0.1%のトリトン(Triton)(商標)X−100−PCであって、その表面張力は約1cm当たり31.5ダイン(31.5mN/m)である。3つ目の液体組成物は、脱イオン水中0.0063%のトリトン(Triton)(商標)X−100−PCであって、その表面張力は1cm当たり約37.6ダイン(37.6mN/m)である。4つ目の液体組成物は、脱イオン水中0.00313%のトリトン(Triton)(商標)X−100−PCであって、その表面張力は1cm当たり約42ダイン(42mN/m)である。実施例1〜7に記載する拭取り布の非限定的な応用としては、赤ちゃんのおしり拭き(baby wipes)、顔洗浄用拭取り布、表面洗浄用拭取り布、研磨用拭取り布、および個人衛生用拭取り布を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0071】
実施例1
米国テネシー州ナッシュビル(Nashville)のBBAファイバーウェブ(BBA Fiberweb)製のS−Tex 194050HOを出発不織布として使用する。S−Tex 194050HOは、繊維力価2.0デシテックス(デシテックスは、繊維10,000直線メートル当たりのグラム数を表す単位である)を有する100%ポリプロピレンから作製されて熱接着された、50gsmのスパンレイド不織布である。不織布には表面処理を追加しない。
【0072】
2つの異なる液体組成物に対するS−Tex 194050HOの、拭取り布1グラム当たりの液体組成物のグラム数で表される吸収能力を以下の表にまとめる。
【0073】
【表1】

【0074】
本実施例は、吸収能力における液体の影響を表している。
【0075】
実施例2
フィンランド国ナッキラ(Nakkila)のスオミネン・ノンウォーヴンズ(Suominen Nonwovens)製フィブレラ(Fibrella)7458を出発不織布として使用する。フィブレラ(Fibrella)7458は、それぞれの繊維力価が1.5dpf(dpfは、繊維9,000直線メートル当たりのグラム数を表す単位である)であるポリプロピレン短繊維60%とビスコース繊維40%とから作製されて水流交絡された、58gsmのカード不織布である。不織布に表面処理は追加しない。
【0076】
2つの異なる液体組成物に対するフィブレラ(Fibrella)7458の吸収能力を以下の表にまとめる。
【0077】
【表2】

【0078】
実施例1と比較すると、本実施例は、不織布に吸収性材料を添加することが、吸収能力における液体組成物の影響を低減することを示している。
【0079】
実施例3
イスラエル国ホロン(Holon)のアヴゴル・ノンウォーヴン・インダストリーズ(Avgol Nonwoven Industries)製アヴスパン(Avspun)(商標)ホビック(Phobic)を出発不織布として使用する。アヴスパン(Avspun)(商標)ホビック(Phobic)は、繊維力価1.4dpfの100%ポリプロピレンから作製されて水流交絡された、50gsmのスパンレイド不織布である。不織布に表面処理は追加しない。
【0080】
2つの異なる液体組成物に対するアヴスパン(Avspun)(商標)ホビック(Phobic)の吸収能力を以下の表にまとめる。
【0081】
【表3】

【0082】
実施例1と関連して、本実施例は、不織布構築の方法に関係なく、吸収能力における液体の影響を表している。これはまた、総吸収能力の顕著な増加が、水流交絡された連続した熱可塑性不織布と表面張力の低い流動体との組み合わせによって達成できることを表している。
【0083】
実施例4
イスラエル国ホロン(Holon)のアヴゴル・ノンウォーヴン・インダストリーズ(Avgol Nonwoven Industries)製アヴスパン(Avspun)(商標)フィリック(philic)を出発不織布として使用する。アヴスパン(Avspun)(商標)フィリック(philic)は、繊維力価1.4dpfの100%ポリプロピレンから作製されて水流交絡された、50gsmのスパンレイド不織布である。親水性表面処理を不織布に追加する。
【0084】
表面張力の低い液体によるアヴスパン(Avspun)(商標)フィリック(philic)の吸収能力を以下の表に示す。
【0085】
【表4】

【0086】
本実施例は、高いレベルの吸収能力が、不織布の親水性表面処理によって維持されることを示している。
【0087】
実施例5
イスラエル国ホロン(Holon)のアヴゴル・ノンウォーヴン・インダストリーズ(Avgol Nonwoven Industries)製アヴスパン(Avspun)(商標)ロット番号AVTI2489/2004を出発不織布として使用する。アヴスパン(Avspun)(商標)ロット番号AVTI2489/2004は、スパンレイド繊維力価1.6dpfの100%ポリプロピレンから作製されて水流交絡された、45gsmのスパンレイド−メルトブロウン−スパンレイド不織布である。不織布に表面処理は追加しない。
【0088】
3つの異なる液体組成物に対するアヴスパン(Avspun)(商標)ロット番号AVTI2489/2004の吸収能力を以下の表にまとめる。
【0089】
【表5】

【0090】
本実施例は、吸収能力が液体の表面張力に依存することを示している。脱イオン水の表面張力は1cm当たり約72ダイン(72mN/m)であり、その結果として得られる吸収能力は低い。0.00313%のトリトン(Triton)(商標)X−100−PC溶液の表面張力は1cm当たり約42ダイン(42mN/m)であり、その結果として得られる吸収能力は拭取り布グラム当たり液体5.6gである。0.0063%のトリトン(Triton)(商標)X−100−PC溶液の表面張力は1cm当たり約37.6ダイン(37.6mN/m)であり、その結果として得られる吸収能力は拭取り布グラム当たり液体5.3gである。0.1%のトリトン(Triton)(商標)X−100−PC溶液の表面張力は1cm当たり約31.5ダイン(31.5mN/m)であり、その結果として得られる吸収能力は拭取り布グラム当たり液体14.4gである。
【0091】
実施例6
実施例3で引用したアヴスパン(Avspun)(商標)ホビック(Phobic)不織布の30gsm変異型を出発不織布として使用する。脱イオン水および脱イオン水中0.1%のトリトン(Triton)(商標)X−100−PCによるこの不織布の吸収能力は、50gsm変異型と同等である。
【0092】
実施例7
実施例3で引用したアヴスパン・ホビック(Avspun Phobic)(商標)不織布の70gsm変異型を出発不織布として使用する。脱イオン水および脱イオン水中0.1%のトリトン(Triton)(商標)X−100−PCによるこの不織布の吸収能力は、50gsm変異型と同等である。
【0093】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行えることが当業者には明白であろう。従って、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
100%合成の不織布ウェブの少なくとも1層を含む拭取り布であって、前記拭取り布が、1cm当たり35ダイン(35mN/m)未満、好ましくは1cm当たり30ダイン(3mN/m)未満の表面張力を有する液体組成物で予め湿らせてあり、前記拭取り布1グラム当たり前記液体組成物1.5〜6.0グラムの飽和負荷を有することを特徴とする拭取り布。
【請求項2】
前記拭取り布が、前記拭取り布1グラム当たり前記液体組成物2.0〜4.0グラムの飽和負荷を有する、請求項1に記載の拭取り布。
【請求項3】
前記拭取り布が、1平方メートル当たり30グラム超、好ましくは1平方メートル当たり40〜70グラムの坪量を有する、請求項1又は2のいずれか1項に記載の拭取り布。
【請求項4】
前記拭取り布が、1センチメートル当たり0.09(グラム重・cm2)未満の横断方向の曲げモーメントを有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の拭取り布。
【請求項5】
前記拭取り布が、前記拭取り布1グラム当たり前記液体組成物4グラム超、好ましくは前記拭取り布1グラム当たり前記液体組成物8グラム超の吸収能力を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の拭取り布。
【請求項6】
前記液体組成物が漂白剤によって構成される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の拭取り布。
【請求項7】
前記100%合成の不織布ウェブが、スパンレイイング、メルトブロウイング、カーディング、エアレイイング、ウェットレイイング、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される繊維の重ね合わせ工程を含むプロセスを介して作製される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の拭取り布。
【請求項8】
前記100%合成の不織布ウェブが、水流交絡、コールドカレンダー加工、ホットカレンダー加工、エアスルー結合、化学結合、ニードルパンチング、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される繊維の結合工程を含むプロセスを介して作製される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の拭取り布。
【請求項9】
前記100%合成の不織布ウェブが、1種または複数種のポリオレフィン類によって構成される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の拭取り布。
【請求項10】
前記拭取り布が、100%合成の不織布ウェブの2層以上の積層体によって構成される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の拭取り布。

【公表番号】特表2008−516672(P2008−516672A)
【公表日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−536768(P2007−536768)
【出願日】平成17年10月11日(2005.10.11)
【国際出願番号】PCT/US2005/036311
【国際公開番号】WO2006/044295
【国際公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】