説明

15,16−メチレン−17−ヒドロキシ−19−ノル−21−カルボン酸−ステロイドγ−ラクトン誘導体、その使用及びその誘導体を含む医薬品

本発明は、一般化学式Iを有する15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノル-21-カルボン酸-ステロイド γ-ラクトン誘導体(R4, R6a, R6b, R7 及びZは請求項1記載の意味である)、及び、その溶媒和物、水和物、立体異性体及び塩に関する。本発明は、さらに、経口避妊用医薬品の製造ならびに閉経前、周閉経期及び閉経後愁訴の治療のための、これらの誘導体の使用、ならびに、上記の誘導体を含む医薬品に関する。本発明に係る誘導体はプロゲステロン作用を有し、そして好ましい実施形態において、抗ミネラロコルチコイド作用及び若干のアンドロゲン作用に対して中立の作用をさらに有する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明
本発明はα,β-不飽和17,17-スピロラクトンを含む15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノルカルボン酸-ステロイドγ-ラクトン誘導体、その使用及びプロゲステロン作用を有する上記の誘導体を含む医薬品、たとえば、閉経前、周閉経期、閉経後及び月経前愁訴の治療のためのその使用及び医薬品に関する。
【背景技術】
【0002】
ステロイド構造を基礎とするプロゲステロン作用、抗ミネラロコルチコイド作用、抗アンドロゲン作用又は抗エストロゲン作用を有する化合物は文献から知られており、たとえば、19-ノル-アンドロスト-4-エン-3-オン又はその誘導体(ステロイド構造の番号付けは、たとえば、Fresenius/Gorlitzer 3rd Ed. 1991 "Organic-Chemical Nomenclature" p. 60 ff.に与えられている) から誘導される。
【0003】
このように、WO 2006072467 A1は、化合物6β,7β;15β,16β-ジメチレン-3-オキソ-17-プレグン-4-エン-21,17β-カルボラクトン (ドロスピレノン)を開示しており、それはプロゲステロン作用を有し、そして、たとえば、経口避妊薬において使用され、また、閉経後愁訴の治療のための製剤において使用されてきた。しかしながら、上記化合物がプロゲストーゲンレセプターに対して比較的に親和性が低いため、また、排卵阻害用量が比較的に高いために、ドロスピレノンは3mgという比較的に高い一日の用量で避妊薬中に含まれている。ドロスピレノンは、さらに、プロゲステロン作用に加えて、アルドステロン拮抗作用(抗ミネラロコルチコイド作用)及び抗アンドロゲン作用をも有することを特徴とする。これら2つの特性は、ドロスピレノンを天然プロゲストーゲンと薬理上プロファイルの点では非常に類似したものとしているが、プロゲステロンは、しかしながら、ドロスピレノンとは異なり、経口では生物学的利用可能性が十分でない。投与されるべき用量を低くするために、WO 2006072467 A1は、さらに、18-メチル-19-ノル-17-プログン-4-エン-21,17-カルボラクトン及びこれを含む医薬製剤を開示しており、それはドロスピレノンよりも高いプロゲステロン効力を有する。
【0004】
さらに、US-A 3,705,179は、たとえば、抗アンドロゲン活性を示しかつアンドロゲンに関連している病気の治療に適切であるステロイドを開示している。
【0005】
さらに、US 特許第2,918,463号は17-カルボキシアルキル化17-ヒドロキシ-19-ノル-アンドロステン-3-オン(17α-(2-カルボキシビニル)-17β-ヒドロキシ-19-ノル-アンドロスト-4-エン-3-オンラクトンを含む)を開示している。記載されている化合物は、尿中のナトリウム及びカリウムのレベルに対するデオキシコルチコステロンアセテートの作用を遮断するものであると言われており、同時に、高濃度では、塩結合作用を有するものと言われている。さらに、それらの化合物は、また、高血圧症に対して有効であるとも言われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的はプロゲストーゲンレセプターに強く結合する化合物を入手可能にすることである。さらに、その化合物は、好ましくは、抗ミネラロコルチコイド作用を有し、そして、アンドロゲンレセプターに関して、若干のアンドロゲン作用に対して中立の作用を有するべきである。本発明の別の本質的な目的は、プロゲステロン作用/抗ミネラロコルチコイド作用の比がドロスプピレノンよりも低くなるように、プロゲステロン作用/抗ミネラロコルチコイド作用についてのバランスされた作用プロファイルを達成することからなる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1に係る本発明の15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノルカルボン酸-ステロイドγ-ラクトン誘導体、請求項12に係る本発明の誘導体の使用、及び、請求項14に係る本発明の、少なくとも1種の本発明の誘導体を含む医薬品によって達成される。本発明の有利な実施形態は従属請求項において記載される。
【0008】
したがって、本発明は一般化学式I
【化1】

【0009】
(式中、Zは酸素、2個の水素原子、NOR'及びNNHSO2R'を含む群より選ばれ、ここで、R' は水素、C1-C10-アルキル、アリール又はC7-C20-アラルキルであり、
R4は水素及びハロゲンを含む群より選ばれ、さらに、
R6a、 R6bは各場合に互いに独立に、水素、 C1-C10-アルキル、C2-C10-アルケニル及びC2-C10-アルキニルを含む群より選ばれ、又は、一緒にメチレン又は1,2-エタンジイルを形成し、そして、
R7は水素、C1-C10-アルキル、C3-C6-シクロアルキル、C2-C10-アルケニル及びC2-C10-アルキニルを含む群より選ばれるか、又は、
R6a、 R7は一緒に酸素原子又はメチレンを形成し、又は、C6 及びC7 の間の二重結合の形成によって存在せず、そして
R6bは水素、C1-C10-アルキル、C2-C10-アルケニル及びC2-C10-アルキニルを含む群より選ばれ、そして、
R18は水素又はC1-C3-アルキルである)の15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノルカルボン酸-ステロイドγ-ラクトン誘導体、その溶媒和物、水和物、立体異性体及び塩に関する。
【0010】
一般化学式Iを有する、本発明に係る誘導体の炭素骨格の番号付けは、たとえば、上記のFreseniusに記載されているように、通常のとおり、ステロイド構造の番号付けによる。特許請求の範囲において記載した残基の番号付けは、それがR4、R6、R7 及びR18に関するかぎり、誘導体の炭素骨格上の結合位置と同様に対応している。たとえば、残基R4 は本発明に係る誘導体のC4-位に結合している。
【0011】
Zについて規定した基に関して、基NOR'及びNNHSO2R'は各々、=NOR'又は=NNH-SO2R'に係る誘導体の炭素骨格にNを介して二重結合で結合している。NOR'中のOR'及びNNHSO2R' 中のNHSO2R' はsyn-又はanti-位にあることができる。
【0012】
R'、R6a、R6b 及びR7 ならびにR19、 R20、 R21a、 R21b 及びR22 中のアルキルは、後述する化学一般式において、炭素原子数1〜10の直鎖もしくは枝分かれアルキル基を意味し、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘプチル、ヘキシル、デシルである。R18 中のアルキルはメチル、エチル、プロピル又はイソプロピルを意味する。R'、R6a、 R6b、 R7、 R18、 R19、 R20、 R21a、R21b 及びR22 中のアルキル基は、さらに過フッ素化されることができ、又は、1〜5個の ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C1-C4-アルコキシ基、C6-C12-アリール基 (それらの基は1〜3個のハロゲン原子によってさら置換されてよい) によって置換されることができる。詳細には、アルキルは、それゆえ、ヒドロキシメチレン (HO-CH2)、ヒドロキシエチレン(HO-C2H4)、ヒドロキシプロピレン(HO-C3H6)及びヒドロキシブチレン(HO-C4H8)及びそれらの異性体を表すことができる。
【0013】
R6a、 R6b 及びR7 中のアルケニルは炭素原子数が2〜10の直鎖もしくは枝分かれアルケニル基であり、たとえば、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、イソブテニル、イソペンテニルである。
【0014】
R6a、 R6b 及びR7 中のアルキニルは、炭素原子数が2〜10の直鎖もしくは枝分かれアルキニル基であり、たとえば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、イソブチニル、イソペンチニルである。
【0015】
R6a、 R6a 及びR7 中のアルケニル及びアルキニル基は1〜5個のハロゲン原子、ヒドロキシル基、C1-C3-アルコキシ基、C6-C12-アリール基(それらの基は1〜3個のハロゲン原子によってさら置換されてよい)によって置換されることができる。
【0016】
R7 中のシクロアルキルは、炭素原子数が3〜6のシクロアルキル基を意味し、 たとえば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルである。R7 中のシクロアルキル基はハロゲン、OH、O-アルキル、CO2H、CO2-アルキル、NH2、 NO2、 N3、CN、C1-C10-アルキル、C1-C10-アシル、C1-C10-アシルオキシ基によって置換されてよい。
【0017】
R'中のアリールは、置換及び未置換の炭素環又は1つ以上のヘテロ原子を含む複素環残基を意味し、たとえば、フェニル、ナフチル、フリル、チエニル、ピリジル、ピラゾリル、ピリミジニル、オキサゾリル、ピリダジニル、ピラジニル、キノリニル、チアゾリルであり、それらはハロゲン、OH、O-アルキル、CO2H、CO2-アルキル、NH2、NO2、 N3、 CN、C1-C10-アルキル、C1-C10-アシル、C1-C10-アシルオキシ基によって1つ又は複数の箇所で置換されてよい。別には、アルキル、アルケニル又はアルキニル上の置換基としてアリールを述べる場合には、それは特に、6〜12個の環炭素原子を有するアリール基である。
【0018】
R' 及びR7 中のアラルキルは、環中に14以下の炭素原子を含み、好ましくは6〜10個の炭素原子を含むことができ、そしてアルキル鎖中に1〜8個の、好ましくは1〜4個の炭素原子を含むことができるアラルキル基を意味する。アラルキル残基として、たとえば、ベンジル、フェニルエチル、ナフチルメチル、ナフチルエチル、フリルメチル、チエニルエチル、ピリジルプロピルを挙げることができる。環は、ハロゲン、OH、O-アルキル、CO2H、CO2-アルキル、NO2、 N3、 CN、C1-C20-アルキル、C1-C20-アシル、C1-C20-アシルオキシ基によって1つ又は複数の箇所で置換されてよい。
【0019】
もし、アルキル上の置換基としてアルコキシ (O-アルキル)を述べる場合には、これは炭素原子数が1〜4個のアルコキシ基であり、もし、アルケニル及びアルキニル上の置換基としてアルコキシを述べる場合には、これは炭素原子数が1〜3のアルコキシ基である。アルコキシは、特に、メトキシ、エトキシ及びプロポキシであることができる。
【0020】
もし、シクロアルキル及びアリール上の置換基としてアシル(CO-アルキル) を述べる場合には、これは炭素原子数が1〜10のアシル基であり、そしてもし、アラルキル上の置換基としてアシルを述べる場合には、これは炭素原子数が1〜20のアシル基である。アシルは、特に、ホルミル、アセチル、プロピニル及びブチリルであることができる。
【0021】
もし、シクロアルキル及びアリール上の置換基としてアシルオキシ(O-CO-アルキル) を述べる場合には、これは炭素原子数が1〜10のアシルオキシ基であり、そして、もし、アラルキル上の置換基としてアシルオキシを述べる場合には、これは炭素原子数が1〜20のアシルオキシ基である。アシルオキシ基は、特に、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピニルオキシ及びブチリルオキシであることができる。
【0022】
ハロゲンはフッ素、塩素又は臭素を意味する。
【0023】
本発明の好ましい実施形態によれば、Zは酸素、NOR'及びNNHSO2R'を含む群より選ばれる。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、Zは酸素である。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、R4 は水素又は塩素である。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、R6a、R6b は一緒に1,2-エタンジイルを形成するか又は各々水素である。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、R7 は水素、メチル、エチル及びビニルを含む基から選ばれる。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、R6a、 R7 は一緒にメチレンを形成する。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、R6a及びR7 はC6 及び C7の間の二重結合の形成により存在しない。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、R18 は水素又はメチルである。
【0024】
化学式Iの化合物で下記のものは好ましい。
Zは酸素、基NOR'であり、ここで、R' は水素、C1-C6-アルキル、アリール又はC7-C12-アラルキルであり、
R4は水素又はハロゲンであり、
R6a、 R6bは互いに独立に、水素、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル又はC2-C6-アルキニルであるか、又は、一緒にメチレン又は1,2-エタンジイルを形成し、そして
R7は水素、C1-C6-アルキル、C3-C6-シクロアルキル、C2-C6-アルケニル又はC2-C6アルキニルであるか、あるいは、
R6a、 R7はC6 及びC7 の間の二重結合の形成により存在しないか又は一緒にメチレンを形成し、そして
R6b は水素、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル及びC2-C6-アルキニルを含む基から選ばれ、
R18 は水素、メチル又はエチルである。
【0025】
化学式Iの化合物で下記のものは特に好ましい。
Zは酸素又は基NOR'であり、ここでR' は水素又はC1-C3-アルキルであり、
R4は水素、塩素又は臭素であり、
R6a、 R6bは互いに独立に、水素、C1-C3-アルキル又はC2-C4-アルケニルであるか、又は、一緒にメチレン又は1,2-エタンジイルを形成し、そして
R7は水素、C1-C4-アルキル、C3-C4-シクロアルキル又はC2-C4-アルケニルであり、又は、
R6a、 R7はC6 及びC7 の間の二重結合の形成により存在しないか又は一緒にメチレンを形成し、そして
R6a、 R7はC6 及びC7 の間の二重結合の形成により存在しないか又は一緒にメチレンを形成し、そして
R18 は水素又はメチルである。
【0026】
一般化学式Iを有する化合物のラセミ体を含む、すべての可能な立体異性体及び異性体混合物が明らかに含まれ、そしてさらに、本発明に係る誘導体中の不飽和γ−ラクトン環の位置も2つの異性体形態で起こりうる。ステロイド基本構造上の記載した置換基の各々はα−位及びβ−位の両方に存在しうる。さらに、二重結合を含みかつ各炭素原子に対するその二重結合が水素でない少なくとも1つの置換基を有するステロイド基本構造上の置換基はE-配置及びZ-配置の両方に存在することができる。構造における2つの隣接する炭素原子に結合する基、たとえば、酸素原子、メチレン又は1,2-エタンジイルは、α,α-位又はβ,β-位のいずれかに結合する。
【0027】
一般化学式Iの化合物のすべての結晶変態物も明らかに含まれる。
【0028】
溶媒和の形態、特に水和物の本発明に係る誘導体も明らかに含まれ、そして本発明に係る化合物は、本発明に係る化合物の結晶格子の構造要素として、極性溶媒、特に水を含むことができる。極性溶媒、特に水は化学量論割合で又は非化学量論割合であっても存在することができる。化学量論的な溶媒和物及び水和物は、また、ヘミ−、(セミ−)、モノ−、セスキ−、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−などの溶媒和物又は水和物とも呼ばれる。
【0029】
もし、酸官能基が存在するならば、有機及び無機塩基の生理学的に適合性の塩は塩として適切であり、たとえば、容易に可溶性のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、及び、N-メチル-グルカミン、D-メチル-グルカミン、エチル-グルカミン、リシン、1,6-ヘキサジアミン、エタノールアミン、グルコサミン、サルコシン、セリノール、トリス-ヒドロキシ-メチル-アミノエタン、アミノプロパンジオール、Sovak-塩基、1-アミノ-2,3,4-ブタントリオールの塩である。もし塩基官能基が存在するならば、有機及び無機酸の生理的に適合性の塩が適切であり、たとえば、塩化水素酸、硫酸、リン酸、クエン酸、酒石酸などの塩である。
【0030】
本発明に係る化合物又は誘導体は良好なプロゲステロン作用を有することが判明した。さらに、本発明に係る幾つかの興味深い化合物はミネラロコルチコイドレセプターと相互作用し、そして拮抗作用を付与することができる。さらに、本発明に係る化合物はアンドロゲンレセプターに関して若干アンドロゲン作用に中立である。多くの化合物の別の特性はプロゲステロンレセプター及びミネラロコルチコイドレセプターに対するこれらの化合物の結合が互いに対してバランスしており、すなわち、そのため、プロゲステロンレセプターに結合する能力/ミネラロコルチコイドレセプターに結合する能力の比がドロスピレノンの場合よりも低い。それゆえ、これらの化合物の所定のプロゲステロン作用での抗ミネラロコルチコイド作用はドロスピレノンよりも低い。もし、本発明に係る所定の化合物の投与量がプロゲステロン作用に基づくならば、この投与量でのこの化合物の抗ミネラロコルチコイド作用はドロスピレノンよりも低い。
【0031】
下記に示す化合物は本発明による好ましいものである。
【0032】
【表1】

【0033】
【表2】

【0034】
【表3】

【0035】
【表4】

【0036】
【表5】

【0037】
【表6】

【0038】
【表7】

【0039】
【表8】

【0040】
【表9】

【0041】
【表10】

【0042】
【表11】

【0043】
【表12】

【0044】
【表13】

【0045】
【表14】

【0046】
【表15】

【0047】
【表16】

【0048】
プロゲステロン効率を基礎として、一般化学式Iの新規化合物は避妊のための医薬品において単独で使用されても又はエストロゲンとの組み合わせで使用されてもよい。
【0049】
本発明に係る誘導体は、それゆえ、経口避妊用医薬品の製造ならびに、ホルモン補充療法(HRT)用製剤中の使用を含む、閉経前、週閉経期及び閉経後愁訴の治療のための医薬品の製造に特に適切である。
【0050】
好ましい作用プロファイルのために、本発明に係る誘導体は、さらに、頭痛、 抑鬱気分、水分貯留及び乳房痛などの月経前愁訴の治療に特に好適である。
【0051】
本発明に係る誘導体の使用は、プロゲステロン作用を有し、また、好ましくは抗ミネラロコルチコイドでありかつ若干アンドロゲン作用に中立である医薬品の製造に特に好ましい。
【0052】
本発明に係る誘導体による治療は好ましくはヒトに対して行われるが、イヌ及びネコなどの関連哺乳類に対しても行われることができる。
【0053】
本発明に係る誘導体の医薬品としての使用のために、その誘導体は少なくとも1つの適切な医薬上無害の添加剤、たとえば、キャリアと混合される。その添加剤は、たとえば、非経口投与、又は、好ましくは経口投与に適している。適切な材料は医薬上適切な有機又は無機不活性添加剤であり、たとえば、水、ゼラチン、アラビアゴム、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルク、植物油、ポリアルキレングリコールなどである。医薬品は固体形態であることができ、たとえば、タブレット、被覆タブレット、坐薬、カプセル、又は、液体形態であることができ、たとえば、溶液、懸濁液又はエマルジョンである。場合により、医薬品は賦形剤、たとえば、防腐剤、安定剤、湿潤剤又は乳化剤、浸透圧変更用又は緩衝用の塩を含むことができる。非経口投与では、油状溶液は特に適切であり、たとえば、ゴマ油、ヒマシ油及び綿実油中の溶液は適切である。可溶性を増加させるために、可溶化剤、たとえば、安息香酸ベンジル又はベンジルアルコールを添加することができる。本発明に係る誘導体を経皮系に導入することも可能であり、それゆえ、経皮的に投与することができる。経口投与では、特に、タブレット、被覆タブレット、カプセル、ピル、懸濁液又は溶液が考えられる。
【0054】

さらなる投与経路の例は膣内又は子宮内投与である。このことは、たとえば、適切な可溶化剤、分散剤又は乳化剤を用いて又は用いないで、水溶液又は油性溶液などの生理学的に許容される溶液で可能である。適切なオイルの例はピーナツ油、綿実油、ヒマシ油又はゴマ油である。その選択は決してそれらに制限されない。膣内又は子宮内投与では、本発明の活性物質をリザーバーから長期間(たとえば、1, 2, 3, 4又は5年)にわたって本発明の活性物質を開放する膣内製剤(システム)(たとえば、膣内リング、VRS)又は子宮内製剤(IUS))を用いることが可能である。
【0055】
挙げることができる膣内製剤の代表的な例はMIRENA(登録商標)である。これはBayer Schering Pharma AG からのT-形状のレボノルゲストレル−開放性膣内製剤である。投与は、たとえば、生分解性ポリマー又は合成シリコーンポリマーなどの不活性キャリア材料からなるインプラントされた徐放系からさらに可能である。この徐放系は活性成分を長期間(たとえば、3ヶ月〜3年にわたって制御された様式で開放し、そして皮下にインプラントされる。避妊薬製剤中の本発明に係る誘導体の用量は0.01〜10 mg/日とすべきである。月経前愁訴の治療における一日の用量およそ0.1〜20 mgである。 避妊薬調剤及び月経前愁訴の治療のための医薬品における本発明に係るプロゲステロン誘導体は好ましくは経口投与される。1日分の用量は好ましくは単一回用量として投与される。上記の用量は経口投与形態に関する。徐放製剤の使用時に、上記の経口用量に相当する適切な用量が上記の徐放製剤から各日に連続的に開放されそして長期間使用される。
【0056】
徐放製剤、たとえば、IUSは0.005〜10 mg/日の一般式1の化合物を開放する。
プロゲステロン及びエストロゲン活性成分は好ましくは避妊薬製剤中で一緒に経口投与される。一日の用量は好ましくは単一分として投与される。
【0057】
エストロゲンとして、合成エストロゲン、好ましくはエチニルエストラジオールを考慮することができるが、メストラノールも考慮することができ、さらに、植物エストロゲンを含む天然エストロゲンも考慮することができる。
【0058】
エストロゲンは0.01〜0.04 mgのエチニルエストラジオールの薬理作用に相当する一日の用量で投与される。この量は経口投与形態に関する。もし異なる投与経路を選択すると、上記の経口用量に相当する適切な用量を用いるべきである。
【0059】
閉経前、週閉経期及び閉経後愁訴の治療及びホルモン補充療法(HRT)のための医薬品中のエストロゲンとして、天然エストロゲンが主に使用され、特に、エストラジオールであるが、吉草酸エストラジオールなどのエストラジオールのエステル、又は、共役エストロゲン(CEE=共役ウマエストロゲン)も使用される。
【0060】
本発明に係る化合物のプロゲステロン作用、抗ミネラロコルチコイド及びアンドロゲン作用又は抗アンドロゲン作用を下記の方法によって調べる。
【0061】
1. プロゲステロンレセプター結合試験:
プロゲステロンレセプター発現昆虫細胞(Hi5)からのサイトゾルを用いて、プロゲステロンレセプターに対する競合的結合性を、レセプターから参照物質としての3H-プロゲステロンを置換する能力から決定した。もし、化合物がプロゲステロンに対応する親和性を有するならば、その化合物は競争係数(CF)が1に相当する。1よりも大きいCF値はプロゲステロンレセプターに対する親和性が低いことを特徴付け、1未満のCF値はより高い親和性であることを特徴付ける。
【0062】
2.ミネラロコルチコイドレセプター結合試験:
1.のように試験を行ったが、下記の変更を行った:
ミネラロコルチコイドレセプター発現昆虫細胞 (Hi5)からのサイトゾルを用いて、参照物質を3H-アルドステロンとした。
【0063】
3. アンドロゲンレセプター結合試験:
1.のように試験を行ったが、下記の変更を行った:
アンドロゲンレセプター発現昆虫細胞 (Hi5)からのサイトゾルを用いて、参照物質を3H-テストステロンとした。
【0064】
結合試験の結果及び競合係数CF(PR)及びCR(MR)の比を表1に示し、その表は比較のために、参照物質Aとしてドロスピレノンのレセプター結合値も示している。
【0065】
4. トランス活性化試験によるプロゲステロン作用の決定
アッセイのために使用される細胞の培養に使用された培地はDMEM (Dulbecco's Modified Eagle Medium: 4500 mg/ml グルコース; PAA, #E15-009)で10% FCS (Biochrom, S0115, バッチ#615B)、4 mM L-グルタミン、1% ペニシリン/ストレプトマイシン、1 mg/ml G418及び0.5 μg/ml プロマイシンを含んだ。
【0066】
レポーター細胞ライン (CHO K1 細胞であって、PR-リガンド結合ドメイン及びGal4-トランス活性化ドメイン及びレポーターコンストラクトによる融合タンパク質によって安定的にトランスフェクトされた細胞で、Gal4-応答性プロモータの制御下にルシフェラーゼを含む)を、各々96ウェルを有する白色不透明組織培地プレート(PerkinElmer, #P12-106-017)中に4 x 104 細胞/ウェルの密度でシードし、そして3% DCC-FCS (血清中に含まれる阻害成分を除去するために活性炭によって処理した血清)で処理した培地中に保持した。試験化合物を、8時間後に添加し、そして細胞を化合物で16時間インキュベートした。試験を3回行った。インキュベーションの最後に、エフェクターを含む培地を除去し、そしてリーシスバッファーで置換した。ルシフェラーゼアッセイ基質 (Promega, #E1501)を添加した後に、96ウェルプレートを、その後、マイクロプレートルミノメーター (Pherastar, BMG Labtech)中に入れ、そしてルミネセンスを測定した。投与-効果の関係を計算するためのソフトウエアを用いてIC50 値を評価した。表2は試験結果を示し、そして比較のために、参照物質Aとしてのドロスピレノンについての対応の結果を示す。
【0067】
5.トランス活性化試験による抗ミネラロコルチコイド作用の決定:
試験物質の抗ミネラロコルチコイド活性を上記のトランス活性化試験について決定した。
【0068】
下記の変更を行った:この場合、ヒトミネラロコルチコイドレセプターを発現するレポーター細胞ラインを用い (MDCK細胞)、そしてステロイドホルモン応答性プロモータの制御下にルシフェラーゼを含むレポーターコンストラクトを過渡的に含んだ。
【0069】
アッセイのために使用した細胞の培養に用いた培地はDMEM EARLE'S MEM (PAA, Cat.: E15-025)であり、それは100U ペニシリン/0.1 mg/ml ストレプトマイシン(PAA, Cat: P11-010), 4 mM L-グルタミン(PAA, Cat: M11-004)及びウシ胎児血清 (BIO Witthaker, Cat: DE14-801F)を備えた。
【0070】
抗ミネラロコルチコイド効率の決定には、リポーター遺伝子のほぼ最大の刺激を達成するように、1 nM アルドステロン(SIGMA A-6628, Lot 22H4033)を細胞に添加した。効果の阻害は物質のミネラロコルチコイド- 拮抗作用を示した (表 2;比較のために、ドロスピレノン(A)についての対応値)。
【0071】

6. トランス活性化試験によるアンドロゲン/抗アンドロゲン作用の決定:
試験物質のアンドロゲン/抗アンドロゲン作用を上記のトランス活性化試験に関して決定した。
【0072】
下記の変更を行った:この場合には、アンドロゲンレセプターを発現するリポーター細胞ライン (PC3 細胞)を使用し、そしてステロイドホルモン-応答性プロモータの制御下にルシフェラーゼを含むリポーターコンストラクトを用いた。
【0073】
アッセイのために使用される細胞の培養に使用された培地はRPMI培地で、フェノールレッド (PAA, #E15-49) を含まず、 100U ペニシリン/ 0.1 mg/ml ストレプトマイシン(PAA, Cat: P11-010)、4 mM L-グルタミン(PAA, Cat: M11-004) 及びウシ胎児血清 (BIO Witthaker, Cat: DE14-801F)を含んだ。
【0074】
抗アンドロゲン効率の決定には、リポーター遺伝子のほぼ最大の刺激を達成するように、0.05 nM R1881を細胞に添加した。効果の阻害は物質のアンドロゲン- 拮抗作用を示した (表 2;比較のために、ドロスピレノン(A)についての対応値)。
【0075】
もし、出発化合物の製造をここに記載していなければ、その化合物は当業者に知られているか又はここに記載された既知の化合物又は方法と同様に製造できる。異性体混合物は、通常の方法、たとえば、結晶化、クロマトグラフィー又は塩生成によって個々の化合物へと分離されうる。塩は、一般化学式Iの化合物の溶液に、等量又は過剰量の塩基又は酸(任意に、溶液)を添加し、必要ならば、通常の方法で溶液を沈殿させ又は処理することで通常の方法で調製できる。
【0076】
スキーム1に示す方法によって、一般化学式Iの化合物を、一般化学式Iの化合物から出発して調製し (スキーム2)、ここで、R4、 R6a、 R6b、 R7、 R18 及びZは上記の意味であり、5及び6中のR6、 R7は一緒になって酸素原子又はメチレン基であり、
Uは酸素原子、2つのアルコキシ基OR19、 C2-C10-アルキレン-α,ω-ジオキシ基であり、それは直鎖であるか又は枝分かれ鎖であることができ、そしてR19 はC1-C20-アルキル残基を表し、
R20はC1-C20-アルキル残基であり、
XはNR21aR21b 基、アルコキシ基OR22 であり、
R21a、 R21bは互いに独立に、水素、C1-C10-アルキルであるか、又は、一緒にC4-C10-α,ω-アルキレン基を形成し、それは直鎖であっても又は枝分かれ鎖であってもよく、
R22はC1-C20-アルキル残基である。
【0077】
スキーム1における化合物2及び3は各々C5 及びC6 又はC5 及びC10の間に二重結合を有し、そしてC2 及びC3 又はC3 及びC4の間に別の二重結合を有する。
【0078】
スキーム1における化合物7〜9は各々C4 及びC5 又はC5 及びC6 又はC5 及びC10の間に二重結合を有する。
【0079】
当業者にとって、合成転化の説明において、必要ならばステロイド構造上に存在する他の官能基が適切に保護されることが常に仮定されていることは明らかである。
【0080】
一般化学式4,13又は18の化合物の生成に伴う6,7-二重結合の導入は、それぞれ3,5-ジエノールエーテル3、12又は17を臭素化し、次いで、臭化水素 を除去することで行われる(たとえば、J. Fried, J.A. Edwards, Organic Reactions in Steroid Chemistry, Nostrand Reinhold Company 1972, p. 265-374を参照されたい)。
【0081】
化合物3,12又は17のジエノールエーテルの臭素化は、たとえば、Steroid 1, 233 (1963)の明細書のように行うことができる。一般化学式4,13又は18の化合物の生成に伴う臭化水素除去は50〜120°Cの温度で6−ブロモ化合物を塩基性試薬、たとえば、LiBr又はLi2CO3とともに、ジメチルホルムアミドなどの非プロトン性溶剤中で加熱することで、又は6−ブロモ化合物をコリジン又はルチジンなどの溶剤中で加熱することで行われる。
【0082】
置換基R4 の導入は、たとえば、一般化学式6、11、13、14、16又は18のいずれかの化合物から出発して、アルカリ条件下に過酸化水素によって4,5-二重結合をエポキシ化し、そして得られたエポキシドを、適切な溶剤中で、一般化学式H-R4(式中、R4 はハロゲン原子であることができ、好ましくは塩素又は臭素である)の酸と反応させることで行える。R4 が臭素である化合物は、たとえば、ヨウ化銅(I)の存在下にジメチルホルムアミド中で2,2-ジフルオロ-2-(フルオロスルホニル)メチルアセテートと反応させて、R4 がフッ素である化合物とすることができる。又は、一般化学式6、11、13、14、16又は18のいずれかの化合物から出発して、適切な塩基、たとえば、ピリジンの存在下に、R4 が塩素又は臭素である塩化スルフリル又は臭化スルフリルと反応させることでハロゲンを直接的に導入することができる。
【0083】
化合物4は、既知の方法による二重結合のメチレン化によって、たとえば、ジメチルスルホキソニウムメチリドによって、化合物5(式中、R6、 R7 は一緒にメチレン基を形成する)に転化され(たとえば、DE-A 11 83 500、DE-A 29 22 500、EP-A 0 019 690、US-A 4,291,029; J. Am. Chem. Soc. 84, 867 (1962)を参照されたい)、α-及びβ-異性体の混合物を得て、それらは、たとえば、クロマトグラフィーによって個々の異性体に分離されうる。
【0084】
タイプ5の化合物は実施例に記載されるとおり又はこれらの明細書と同様に、そこに記載された試薬と同様の試薬を用いて得ることができる。
【0085】
スピロ環式化合物18(R6a、 R6b は一緒に1,2-エタンジイルを形成する)の合成は化合物11又は14から出発して、それは最初に3-アミノ-3,5-ジエン誘導体 15(X= NR21aR21bである)に転化される。アルコール溶液中のホルマリンとの反応により、6-ヒドロキシメチレン誘導体16(R6 = ヒドロキシメチレン) を得る。ヒドロキシル基をメシレート、トシレート又はさらにはベンゾエートなどの脱離基に転化した後に、化合物18はジメチルスルホキシドなどの適切な溶剤中のアルカリ水酸化物、アルカリアルコラートなどの塩基を用いてトリメチルスルホキソニウムヨージドとの反応により得られる。
【0086】
6-メチレン基の導入では、化合物16(R6 = ヒドロキシメチレン)はジオキサン/水中で、たとえば、塩酸によって脱水和されうる。 化合物18 (R6a, R6b は一緒にメチレンを形成する)はメシレート、トシレート又はさらにはベンゾエートなどの脱離基にヒドロキシル基を転化した後に製造されうる (DE-A 34 02 329、 EP-A 0 150 157、US-A 4,584,288; J. Med. Chem. 34, 2464 (1991)を参照されたい)。
【0087】
6-メチレン化合物18の製造のための別の可能性は、クロロホルムなどの適切な溶剤中に、たとえば、オキシ塩化リン又は五塩化リンとともに酢酸ナトリウムの存在下にホルムアルデヒドアセタールと、4(5)-不飽和 3-ケトン、たとえば、化合物16(R6 = 水素)を直接反応させることである(たとえば、K. Annen, H. Hofmeister, H. Laurent and R. Wiechert, Synthesis 34 (1982)を参照されたい)。
【0088】
6-メチレン化合物は、一般化学式18(式中、R6a はメチルであり、R6b 及びR7 は一緒に追加の結合を形成する)の化合物の調製のために使用できる。
【0089】
このために、たとえば、Tetrahedron 21, 1619 (1965)に記載される方法を使用することができ、ここで、二重結合の異性化は、エタノール中の6−メチレン化合物を、水素で予備処理された5%パラジウム/チャコール触媒とともに加熱することで、又は、少量のシクロヘキセンとともに加熱することで行える。もし、少量のシクロヘキセンを反応混合物に添加するならば、予備処理していない触媒で異性化を行うことができる。小割合の水素化製品の生成は過剰の酢酸ナトリウムの添加により抑制できる。
【0090】
又は、化合物17(X= OR22)を前駆体として使用することができる。6-メチル-4,6-ジエン-3-オン誘導体の直接調製は記載されている(K. Annen, H. Hofmeister, H. Laurent and R. Wiechert, Lieb. Ann. 712 (1983)を参照されたい)。
【0091】
R6b がα-メチル基である化合物18は適切な条件下に水素化によって6-メチレン化合物 から調製されうる(18において、R6a、 R6b は一緒にメチレンを形成する)。最も良好な結果(エキソ-メチレン基の選択水素化) はトランスファー水素化により行われる(J. Chem. Soc. 3578 (1954))。もし、6-メチレン誘導体18が、水素化物ドナー、たとえば、シクロヘキセンの存在下に、適切な溶剤中、たとえば、エタノール中で加熱されるならば、6α-メチル誘導体が非常に良好な収率で得られる。小割合の6β-メチル化合物は酸条件下に異性化されうる(Tetrahedron 1619 (1965))。
【0092】
6β-メチル化合物の選択的調製も可能である。このためには、4-エン-3-オン、たとえば、化合物16を、たとえば、触媒量の酸、たとえば、p−トルエンスルホン酸の存在下に、ジクロロメタン中のエチレングリコール、トリメチルオルトホルメートと反応させ、対応する3−ケタールとする。このケタール化の間に、位置C5への二重結合の異性化がある。この5−二重結合の選択的エポキシ化は、たとえば、ジクロロメタンなどの適切な溶剤中で有機過酸、たとえば、m−クロロペル安息香酸を使用することで達成される。代わりとして、エポキシ化は、たとえば、ヘキサクロロアセトン又は3−ニトロトリフルオロアセトフェノンの存在下に過酸化水素によって行われうる。生成される5,6α-エポキシドは、その後、適切なアルキルマグネシウムハロゲン化物又はアルキルリチウム化合物を用いてアキシャルに開環されうる。このようにして、5α-ヒドロキシ-6β-アルキル化合物が得られる。3-ケト保護基は穏やかな酸性条件(0℃で酢酸又は4N塩酸)で処理することで開裂して、5α-ヒドロキシ官能基が得られる。たとえば、希水酸化ナトリウム水溶液で5α-ヒドロキシ官能基を塩基性除去することで、β−位に6−アルキル基を有する3-ケト-4-エン化合物が得られる。又は、より厳しい条件下(水性塩酸又は別の強酸)におけるケタールの開裂によって、対応する6α-アルキル化合物が生じる。
【0093】
一般化学式14の化合物を形成するための7-アルキル、7-アルケニル又は7-アルキニル基の導入は、銅塩の作用下に一般化学13の前駆体への対応する有機金属化合物の1,6-付加によって行われる。マグネシウム及び亜鉛などの二価金属は好ましく、また、塩素、臭素及びヨウ素は対イオンとして好ましい。適切な銅塩は一価又は二価の銅化合物であり、たとえば、塩化銅、臭化銅又は酢酸銅である。不活性溶剤、たとえば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル又はジクロロメタン中で反応が起こる。
【0094】
Zが酸素原子である、得られた化合物6、11、13、14、16、18又は20は-20〜+40°Cの温度で第三級アミンの存在下にヒドロキシルアミンヒドロクロリド、アルキルオキシアミンヒドロクロリド又はスルホニルヒドラジンと反応させて、対応するE/Z-配位オキシム又はスルホニルヒドラゾン (一般化学式Iであり、ZがNOR1、NNHSO2R1を表す)に転化されうる。適切な第三級塩基は、たとえば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、N,N-ジメチルアミノピリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン(DBN)及び1,5-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス-5-エン(DBU)、ピリジンは好ましい。類似法は、たとえば、ドロスピレノンの対応する3-オキシイミノ誘導体の製造についてWO-A 98/24801に記載されている。
【0095】
Zが2つの水素原子である一般化学式Iの最終製品の製造では、3-オキソ基は、たとえば、適切な前駆体、たとえば、一般化学式6、11、13、14、16、18又は20のいずれかの化合物上での3-ケト化合物であるチオケタールの還元的開裂によって下記のDE-A 28 05 490中の指示によって除去されうる。
【0096】
一般化学式6又は11のいずれかの化合物へのスピロラクトンの生成は酸化によって、対応する17−ヒドロキシプロペニル化合物5又は10から出発して行われる。挙げることができる酸化プロセスは、たとえば、ジョーンズ酸化、たとえば、t-ブタノール及びリン酸二水素ナトリウムの水性系中における過マンガン酸カリウムによる酸化、水性t-ブタノール中での、場合により、2-メチル-2-ブテンなどの塩素トラップの存在下における亜塩素酸ナトリウムによる酸化、又は、二酸化マンガンによる酸化である。
【0097】
【化2】

【0098】
【化3】

【0099】
スキーム2における化合物1はC5 及びC6 又はC5 及びC10 の間に二重結合を有し、そしてC2 及びC3 又はC3 及びC4の間に別の二重結合を有する。
【0100】
【化4】

【0101】
下記の実施例は本発明のさらなる説明のために提供されるが、下記の実施例に限定されるものでない。
例1:(二酸化マンガンによる17-スピロラクトン化)
6β,7β; 15β,16β-ビスメチレン-17β-ヒドロキシ-18-メチル-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
【0102】
5.87 g の二酸化マンガンを、61mlのジクロロメタン中で例1aによって調製された化合物A、865 mgの溶液に添加し、そして23℃で約16時間攪拌した。それをセライト上でろ過し、そして蒸発及びクロマトグラフィーによる濃縮の後に、題記の化合物834 mgを結晶性固体として単離した。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.6-0.71 (2H), 0.88 (3H), 0.92-1.12 (3H), 1.29-1.99 (13H), 2.12-2.52 (4H), 6.09 (1H), 6.17 (1H), 7.51 (1H) ppm.
【0103】
例 1a: (コーリ(Corey) シクロプロパン化)
6β,7β; 15β,16β-ビスメチレン-17α(Z)-(3'-ヒドロキシプロペン-1'-イル)-18-メチル-17β-ヒドロキシエストラ-4-エン-3-オン(A)及び6α,7α; 15β,16β-ビスメチレン-17α(Z)-(3'-ヒドロキシプロペン-1'-イル)-18-メチル-17β-ヒドロキシエストラ-4-エン-3-オン(B)
【0104】
3.33 g の、ホワイトオイル中の水素化ナトリウムの55% 懸濁液を、23℃において、小分けして、373 ml のジメチルスルホキシド中のスルホキソニウムヨージド16.8 gの溶液に添加した。その混合物をさらに2時間攪拌し、10.6 gの、例1bにより調製した化合物を添加し、そしてそれをさらに2.5時間反応させた。この混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで数回抽出し、合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄しそして硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過及び溶剤の除去の後に得られた残留物を精製し、そしてクロマトグラフィーにより分離した。1.51 gの題記の化合物A及び1.01 g の題記の化合物を分離した。
【0105】
例1b: (ジエノールエーテルからのジエノンの生成)
17α(Z)-(3'-ヒドロキシプロペン-1'-イル)-18-メチル-15β,16β-メチレン-17β-ヒドロキシエストラ-4,6-ジエン-3-オン
【0106】
1.03 gの酢酸ナトリウム、10 mlの水、及び、 小分けして、合計で4.23 gのジブロモヒダントインを3°Cで、125 mlのジメチルホルムアミド中の例1cにより調製された化合物10.4 gの溶液に添加した。30分後に、3.91 gの臭化リチウム及び3.42 gの炭酸リチウムを混合物に添加し、そして100°Cの浴温度で3時間加熱した。混合物を水中に注ぎ、そして酢酸エチルで数回抽出した。合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過及び溶剤の除去の後に得られた残留物をクロマトグラフィーにより精製した。6.35 g の題記の化合物を分離した。
【0107】
例1c: (Lindlar 水素化)
17α(Z)-(3'-ヒドロキシプロペン-1'-イル)-3-メトキシ-18-メチル-15β,16β-メチレン-17β-ヒドロキシエストラ-3,5-ジエン
【0108】
100 mlのピリジン及び5 gの、硫酸バリウム上のパラジウムを、1.5 Lのテトラヒドロフラン中の例1dにより調製された化合物75gの溶液に添加し、そして水素雰囲気中で水素化した。セライト上でろ過し、そして蒸発によって濃縮した後に、75.7 gの題記の化合物を分離し、そして精製なしにさらに反応させた。
【0109】
例 1d: (ヒドロキシプロピン付加)
17α(Z)-(3'-ヒドロキシプロピン-1'-イル)-3-メトキシ-18-メチル-15β,16β-メチレン-17β-ヒドロキシエストラ-3,5-ジエン
【0110】
ヘキサン中のブチルリチウムの2.5-モル溶液、1Lを、テトラヒドロフラン1L中の83 mlの2-プロピン-1-オールの溶液に-78°Cで添加した。 30分後に、90 g の3-メトキシ-18-メチル-15β,16β-メチレン-エストラ-3,5-ジエン-17-オンの0.5 Lのテトラヒドロフラン中の溶液を滴下して加え、そして23°Cに温め、そしてさらに3時間攪拌した。その混合物を飽和の氷冷塩化アンモニウム溶液中に注ぎ、酢酸エチルで数回抽出し、そして合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過及び溶剤の除去の後に得られた残留物を結晶化によって精製した。90.3 gの題記の化合物を分離した。
【0111】
例2:
6α,7α; 15β,16β-ビスメチレン-17β-ヒドロキシ-18-メチル-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン
【0112】
例1と同様に、114 mgの、例1aにより調製された化合物Bを反応させ、そして処理及び精製の後に、68 mgの題記の化合物を分離した。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.58 (1H), 0.77-1.04 (5H), 0.85 (3H), 1.25 (1H), 1.39 (1H), 1.49 (1H), 1.54-1.91 (7H), 1.99-2.18 (4H), 2.26 (1H), 2.49 (1H), 1.99 (2H), 7.48 (1H) ppm.
【0113】
例 3:
17β-ヒドロキシ-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,6,20(Z)-トリエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
【0114】
例1と同様にして、5 gの、例1aにより調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、4.12 gの題記の化合物を分離した。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.63 (1H), 0.88 (3H), 0.94 (1H), 1.05-1.34 (3H), 1.45-1.93 (7H), 2.16-2.60 (6H), 5.81 (1H), 6.05 (1H), 6.29 (1H), 6.45 (1H), 7.45 (1H) ppm.
【0115】
例 4: (1,6-付加)
7α,18-ビスメチル-17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン (A)及び7β,18-ビスメチル-17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (B)
【0116】
3.6 mlの、テトラヒドロフラン中のメチルマグネシウムクロリドの3-モル溶液を、-30°Cに冷却した15 mlのテトラヒドロフラン中の87 mgの塩化銅(I)のの懸濁液に、滴下して加え、そして溶液をさらに10分間攪拌した。溶液を-25°Cに冷却し、そして70 mlのテトラヒドロフラン中の1.5 gの、例3により調製した化合物に滴下して加えた。1分後に、それを1N 塩酸中に注ぎ、酢酸エチルで数回抽出し、そして合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄しそして硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過及び溶剤の除去後に得られる残留物をクロマトグラフィーにより精製した。20.8 mgの題記の化合物A及び109 mg の題記の化合物B を分離した。
Aの1H-NMR (CDCl3) : δ= 0.55 (1H), 0.86 (3H), 0.91 (3H), 0.83-0.94 (1H), 1.04 (1H), 1.14-1.28 (2H), 1.41-1.75 (5H), 1.78-1.95 (3H), 2.03-2.15 (2H), 2.19-2.45 (5H), 2.57 (1H), 5.87 (1H), 6.04 (1H), 7.47 (1H) ppm.
Bの1H-NMR (CDCl3) : δ= 0.62 (1H), 0.86 (3H), 0.90-1.12 (3H), 1.24 (3H), 1.28 (1H), 1.41 (1H), 1.45-1.88 (8H), 2.01-2.30 (5H), 2.37 (1H), 2.49 (1H), 5.83 (1H), 6.02 (1H), 7.44 (1H) ppm.
【0117】
例 5:
17β-ヒドロキシ-7α-エチル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (A)及び17β-ヒドロキシ-7β-エチル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (B)
【0118】
例4と同様にして、エチルマグネシウムクロリドを用いて200 mgの例3により調製した化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、59 mgの題記の化合物Aをなおも汚染している混合物とともに分離し、その混合物は題記の化合物Bを一部に含んでいた。
Aの 1H-NMR (CDCl3): δ= 0.63 (1H), 0.86 (3H), 0.96 (3H), 0.89-1.10 (3H), 1.30 (1H), 1.34-1.89 (11H), 2.01-2.42 (6H), 2.62 (1H), 5.85 (1H), 6.02 (1H), 7.43 (1H) ppm.
【0119】
例 6:
17β-ヒドロキシ-7α-ビニル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (A)及び17β-ヒドロキシ-7β-ビニル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (B)
【0120】
例4と同様に、ビニルマグネシウムクロリドを用いて200 mgの例3により調製した化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、41 mgの題記の化合物Aをなおも汚染している混合物とともに分離し、その混合物は題記の化合物Bを一部に含んでいた。
Aの1H-NMR (CDCl3) : δ= 0.61 (1H), 0.90 (3H), 0.94 (1H), 1.10 (1H), 1.24 (1H), 1.33 (1H), 1.46-1.69 (4H), 1.74 (1H), 1.82-2.05 (3H), 2.07-2.38 (4H), 2.48 (1H), 2.56 (1H), 2.70 (1H), 2.87 (1H), 5.22 (1H), 5.27 (1H), 5.92 (2H), 6.07 (1H), 7.49 (1H) ppm.
【0121】
例 7:
17β-ヒドロキシ-7α-シクロプロピル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン (A)及び 17β-ヒドロキシ-7β-シクロプロピル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (B)
【0122】
例4と同様に、シクロプロピルマグネシウムブロミドを用いて200 mgの例3により調製した化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、49.2 mgの題記の化合物Aをなおも汚染している混合物とともに分離し、その混合物は題記の化合物Bを一部に含んでいた。
Aの 1H-NMR (CDCl3): δ= 0.09 (1H), 0.38 (1H), 0.49-0.68 (4H), 0.87 (3H), 0.93 (1H), 1.08 (1H), 1.23 (1H), 1.42-1.63 (6H), 1.71 (1H), 1.83 (1H), 1.88 (1H), 1.99 (1H), 2.13 (1H), 2.24-2.32 (2H), 2.37 (1H), 2.40-2.49 (2H), 2.53 (1H), 5.91 (1H), 6.05 (1H), 7.50 (1H) ppm.
【0123】
例 8: (4-塩素化)
6β,7β;15β,16β-ビスメチレン-4-クロロ-17β-ヒドロキシ-18-メチル-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
【0124】
19 μlのスルフリルクロリドを3°Cにおいて、0.5mlのピリジン中の例1により調製された化合物50 mgの溶液に添加し、そしてさらに1.5時間 3°Cで攪拌した。この溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液に注ぎ、酢酸エチルで数回抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過及び溶剤の除去の後に得られた残留物をクロマトグラフィーにより精製した。38 mgの題記の化合物を分離した。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.67 (1H), 0.88 (3H), 0.95-1.21 (3H), 1.35 (1H), 1.46-1.80 (10H), 1.88 (1H), 2.05 (1H), 2.14-2.51 (4H), 2.73 (1H), 6.10 (1H), 7.52 (1H) ppm.
【0125】
例9:
17β-ヒドロキシ-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
【0126】
例1と同様に、200 mgの例9aにより調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、186 mgの題記の化合物を分離した。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.55 (1H), 0.86 (3H), 0.85-0.99 (2H), 1.06 (1H), 1.17-1.33 (2H), 1.40-1.89 (8H), 2.02-2.46 (7H), 2.57 (1H), 5.86 (1H), 6.03 (1H), 7.45 (1H) ppm.
【0127】
例 9a: (シュウ酸によるジエノールエーテルからのエノンの生成)
17α(Z)-(3'-ヒドロキシプロペン-1'-イル)-18-メチル-15β,16β-メチレン-17β-ヒドロキシエストラ-4-エン-3-オン
【0128】
50 mlの、シュウ酸の飽和水溶液を、30 ml のアセトン及び30 mlの水中の例1cにより調製された化合物5.0 gの懸濁液に添加し、30 mlのメタノール及び50 mlのテトラヒドロフランを添加し、そして懸濁液を23°Cで5時間攪拌した。その懸濁液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液中に注ぎ、酢酸エチルで数回抽出し、合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液で抽出し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過及び溶剤の除去後に得られた残留物をクロマトグラフィーにより精製した。4.26 gの題記の化合物を分離した。
【0129】
例 10: (6-ヒドロキシメチルの導入)
17β-ヒドロキシ-6β-ヒドロキシメチレン-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
【0130】
370 μlの37% ホルムアルデヒド水溶液を、3.5 mlのトルエン及び7.8 ml のエタノールの混合物中の例10aにより調製された化合物382 mgの溶液に添加し、23°Cで6時間攪拌した。その溶液を蒸発により濃縮し、そして残留物をクロマトグラフィーにより精製した。119 mgの題記の化合物を分離した。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.61 (1H), 0.90 (3H), 0.86-1.18 (3H), 1.29 (1H), 1.45-1.97 (10H), 2.06 (1H), 2.18 (1H), 2.22-2.37 (3H), 2.47 (1H), 2.77 (1H), 3.80 (2H), 5.99 (1H), 6.08 (1H), 7.49 (1H) ppm.
【0131】
例 10a: (ジエンアミン生成)
17β-ヒドロキシ-18-メチル-15β,16β-メチレン-3-ピロリジニル-19-ノル-17α-プレグナ-3,5,20(Z)-トリエン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
【0132】
271 μl のピロリジンを、5mlのメタノール中の例9により調製された化合物500 mgの溶液に添加し、そして2時間還流下に加熱した。その溶液を冷却し、沈殿物を吸引ろ過し、若干冷たいメタノールで洗浄し、そして390 mgの題記の化合物を得た。これを、追加の精製を行うことなくさらに反応させた。
【0133】
例 11: (6-スピロシクロプロパン化)
6,6-(1,2-エタンジイル)-17β-ヒドロキシ-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
【0134】
100 mgのトリメチルスルホキソニウムヨージドを2.0 mlのジメチルスルホキシド中に溶解させ、18 mgの60% 水素化ナトリウム分散体を混合物に添加し、そしてそれを23°Cで2時間攪拌した。その後、1.0 mlのジメチルスルホキシド中の例11aにより調製された化合物58 mgの溶液を滴下して加え、そしてそれを23°Cでさらに2.5時間攪拌した。混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで数回抽出し、合わせた有機抽出物を水及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過及び溶剤の除去後に得られた残留物をクロマトグラフィーにより精製した。25.4mgの題記の化合物を分離した。
【0135】
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.44 (1H), 0.53 (1H), 0.62 (1H), 0.80 (1H), 0.88 (3H), 0.90-1.03 (2H), 1.10 (1H), 1.17-1.89 (11H), 1.92-2.30 (5H), 2.42 (1H), 5.72 (1H), 6.04 (1H), 7.45 (1H) ppm.
【0136】
例 11a: (6-トシルオキシメチルの生成)
17β-ヒドロキシ-18-メチル-15β,16β-メチレン-6β-(p-トリルスルホニルオキシメチル)-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
【0137】
0.65 mlのトリエチルアミン及び175 mgのp-トルエンスルホン酸クロリドを、7 mlのジクロロメタン中の例10により調製された化合物150mgの溶液に添加しそして23°Cで6時間攪拌した。その溶液を飽和炭酸ナトリウム溶液中に注ぎ、酢酸エチルで数回抽出し、合わせた有機抽出物を水及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過及び溶剤の除去後に得られた残留物をクロマトグラフィーにより精製した。134 mg の題記の化合物を分離した。
【0138】
例 12:
17β-ヒドロキシ-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
例1と同様に、750 mgの例12aにより調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、484 mgの題記の化合物を分離した。
【0139】
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.76-0.89 (3H), 1.03 (1H), 1.14 (1H), 1.21-1.33 (2H), 1.37 (3H), 1.39 (1H), 1.45-1.62 (2H), 1.69 (1H), 1.75-1.91 (2H), 2.11-2.49 (6H), 2.58 (1H), 5.89 (1H), 6.06 (1H), 7.40 (1H) ppm.
【0140】
例 12a:
17α(Z)-(3'-ヒドロキシプロペン-1'-イル)-15α,16α-メチレン-17β-ヒドロキシエストラ-4-エン-3-オン
0.83 mlの4N の塩酸を、15 mlのアセトン中の、例12bにより調製された化合物300 mgの溶液に添加し、そして23°Cで1時間攪拌した。その溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液中に注ぎ、酢酸エチルで数回抽出し、合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過及び溶剤の除去後に得られた残留物をクロマトグラフィーにより精製した。135 mg の題記の化合物を分離した。
【0141】
例 12b:
17α(Z)-(3'-ヒドロキシプロペン-1'-イル)-15α,16α-メチレン-17β-ヒドロキシエストラ-5-エン-3-オン-3-エチレンケタール及び17α(Z)-(3'-ヒドロキシプロペン-1'-イル)-15α,16α-メチレン-17β-ヒドロキシエストラ-5(10)-エン-3-オン-3-エチレンケタール
例1cと同様に、例12cにより調製された化合物300 mgを反応させ、そして処理後に、300 mgの題記の化合物を分離し、そして精製せずにさらに反応させた。
【0142】
例 12c:
17α(Z)-(3'-ヒドロキシプロピン-1'-イル)-15α,16α-メチレン-17β-ヒドロキシエストラ-5-エン-3-オン-3-エチレンケタール及び17α(Z)-(3'-ヒドロキシプロピン-1'-イル)-15α,16α-メチレン-17β-ヒドロキシエストラ-5(10)-エン-3-オン-3-エチレンケタール
例1dと同様に、例 12dにより調製された化合物278 mg を反応させ、そして処理の後に347 mgの題記の化合物を分離し、そして精製せずにさらに反応させた。
【0143】
例 12d:
15α,16α-メチレン-エストラ-5-エン-3,17-ジオン-3-エチレンケタール及び15α,16α-メチレン-エストラ-5(10)-エン-3,17-ジオン-3-エチレンケタール
【0144】
モレキュラーシーブ4Åのスパチュラチップ、700 mgのN-メチルモルホリノ-N-オキシド及び90 mgのテトラブチルアンモニウムペルルテネートを、32 mlのジクロロメタン中の、例12eにより調製された化合物 1.06 gの溶液を添加し、そして23°Cで約16時間撹拌した。その混合物を蒸発により濃縮し、そして残留物をクロマトグラフィーによって精製した。878 mgの題記の化合物を分離した。
【0145】
例 12e: (3-エノールエーテルのエチレンケタールへの転化)
15α,16α-メチレン-17α-ヒドロキシエストラ-5-エン-3-オン-3-エチレンケタール及び15α,16α-メチレン-17α-ヒドロキシエストラ-5(10)-エン-3-オン-3-エチレンケタール
【0146】
10 mlのエチレングリコール及び4.4 mgのp-トルエンスルホン酸水和物を、10 mlのテトラヒドロフラン中の、例12fにより調製された化合物500 mgの溶液に添加し、そして23°Cで2時間攪拌した。その溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液に注ぎ、酢酸エチルで数回抽出し、合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過及び溶剤の除去後に得られた残留物をクロマトグラフィーにより精製した。359 mg の題記の化合物を分離した。
【0147】
例 12f: (Birch 還元)
3-メトキシ-15α,16α-メチレン-17α-ヒドロキシエストラ-2,5(10)-ジエン
9.91 gのリチウムを597 mlのアンモニアに-75°Cで添加し、そして1時間以内に、1.2 Lのテトラヒドロフラン中の、例12gにより調製された化合物24.6 g の溶液を滴下して加えた。720 mlのエタノールを混合物に添加し、1時間後に、-50°Cに温め、そしてさらに2時間攪拌した。その後、600 mlの水を添加し、23°Cに温め、それを酢酸エチルで数回抽出し、合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過及び溶剤の除去後に、27.1 gの題記の化合物を分離し、そしてさらに精製せずに反応させた。
【0148】
例 12g:
3-メトキシ-15α,16α-メチレン-17α-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン
86.6 gの亜鉛ダストを、900 mlのジエチルエーテル中の、酢酸銅(II) 1.5 g の懸濁液に添加し、そして還流下に10分間加熱した。その後、11.7 ml のジヨードメタンを添加し、そしてそれを還流下にさらに30分間加熱した。例12hにより調製された化合物37.6 gの溶液を100 mlのテトラヒドロフラン中に入れ、そして、合計で40時間かけて、さらに合計で35 mlのジヨードメタンを添加した。冷却した混合物をセライト上でろ過し、ろ液を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過及び溶剤の除去後に得られた残留物を再結晶化により精製した。24.6 gの題記の化合物を分離した。
【0149】
例 12h: (ベンゾエートケン化)
3-メトキシ-17α-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10),15-テトラエン
75.5 gの炭酸カリウムを、1.1 Lのメタノール中の、例12iにより調製された化合物96.3 gの溶液に添加し、そして50°Cで2時間攪拌した。その溶液を蒸発により濃縮し、水を添加し、それを酢酸エチルで数回抽出し、合わせた有機抽出物を水で洗浄しそして硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過及び溶剤の除去後に得られた残留物を再結晶化により精製した。46 g の題記の化合物を分離した。
【0150】
例 12i: (Mitsunobu)
4-ニトロ安息香酸3-メトキシ-エストラ-1,3,5(10)15-テトラエン-17-イルエステル
121 gのトリフェニルホスフィン、27.1 gの4-ニトロ安息香酸及び30.9 ml のジイソプロピルアゾジカルボキシレートを、1.6 Lのテトラヒドロフラン中、3-メトキシ-17β-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10),15-テトラエン43.9 gの溶液に添加し、そして23°Cで2時間攪拌した。飽和塩化ナトリウム溶液をその溶液に添加し、それを酢酸エチルで抽出し、合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過及び溶剤の除去後に得られた残留物を1.2 Lのアセトン中に吸収させ、冷却しながら、80 ml の30% 過酸化水素溶液を添加し、20分後に、それを、冷却しながら、600 mlの半濃縮チオ硫酸ナトリウム溶液に注いだ。混合物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、そして硫酸ナトリウム上乾燥した。ろ過及び溶剤の除去後得られた残留物を再結晶化によって精製した。52.5 gの題記の化合物を分離した。
【0151】
例 13:
17β-ヒドロキシ-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,6,20(Z)-トリエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
例1bと同様にして、1.75 gの例13aにより調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、1.52 gの題記の化合物を分離した。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.82 (1H), 0.92-1.09 (3H), 1.16 (1H), 1.26-1.42 (2H), 1.35 (3H), 1.43-1.63 (2H), 1.72 (1H), 1.89 (1H), 2.19-2.59 (5H), 5.80 (1H), 6.03 (1H), 6.26 (1H), 6.40 (1H), 7.36 (1H) ppm.
【0152】
例 13a: (ジエノールエーテルの生成)
17β-ヒドロキシ-3-メトキシ-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-3,5,20(Z)-トリエン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
205 mgのピリジニウムp-トルエンスルホネートを、20 mlの2,2-ジメトキシプロパン中の、例12により調製された化合物1.84 gの溶液に添加し、そして還流下に4 時間加熱した。その溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液中に注ぎ、酢酸エチルで数回抽出し、合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液で抽出し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過及び溶剤の除去後に得られた残留物を再結晶化によって精製した。1.75 gの題記の化合物を分離した。
【0153】
例 14:
17β-ヒドロキシ-7α-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (A)及び17β-ヒドロキシ-7β-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (B)
例4と同様にして、250 mgの例13により調製された化合物を反応させ、処理及び精製の後に、97 mgの題記の化合物Aを、なおも汚染されている混合物とともに分離し、その混合物は題記の化合物Bを一部に含んでいた。
Aの 1H-NMR (CDCl3): δ= 0.74 (1H), 0.85 (3H), 0.88-1.36 (6H), 1.33 (3H), 1.41-1.59 (2H), 1.75-1.92 (3H), 2.05 (1H), 2.19-2.45 (5H), 2.56 (1H), 5.85 (1H), 6.02 (1H), 7.39 (1H) ppm.
【0154】
例15:
17β-ヒドロキシ-7α-エチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (A)及び17β-ヒドロキシ-7β-エチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (B)
例4と同様にして、エチルマグネシウムクロリドを用いて、250 mgの例13により調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、105 mgの題記の化合物A をなおも汚染されている混合物とともに分離し、その混合物は題記の化合物Bを一部に含んでいた。
Aの 1H-NMR (CDCl3): δ= 0.78 (1H), 0.93-1.61 (10H), 0.97 (3H), 1.38 (3H), 1.79-2.04 (4H), 2.11 (1H), 2.24-2.49 (4H), 2.66 (1H), 5.91 (1H), 6.06 (1H), 7.43 (1H) ppm.
【0155】
例 16:
17β-ヒドロキシ-7α-ビニル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (A)及び17β-ヒドロキシ-7β-ビニル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (B)
例4と同様にして、ビニルマグネシウムクロリドを用いて、250 mgの例13により調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、37 mgの題記の化合物A及び6 mgの題記の化合物Bを分離した。
Aの 1H-NMR (CDCl3) : δ= 0.66 (1H), 0.86 (1H), 0.93 (1H), 1.02 (1H), 1.09-1.34 (3H), 1.33 (3H), 1.45-1.57 (2H), 1.75-1.88 (2H), 1.91 (1H), 2.12 (1H), 2.22-2.33 (2H), 2.42 (1H), 2.51 (1H), 2.61 (1H), 2.81 (1H), 5.13 (1H), 5.21 (1H), 5.71 (1H), 5.88 (1H), 6.00 (1H), 7.36 (1H) ppm.
Bの 1H-NMR (CDCl3) : δ= 0.66 (1H), 0.76-0.88 (2H), 0.90-1.03 (2H), 1.17-1.36 (2H), 1.31 (3H), 1.48 (1H), 1.57-1.86 (4H), 2.03-2.44 (7H), 4.98 (1H), 5.10 (1H), 5.84 (1H), 5.88 (1H), 6.01 (1H), 7.35 (1H) ppm.
【0156】
例 17:
17β-ヒドロキシ-7α-シクロプロピル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (A)及び17β-ヒドロキシ-7β-シクロプロピル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (B)
例4と同様にして、シクロプロピルマグネシウムブロミドを用いて、250 mg の例13により調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、57 mg の題記の化合物A 及び3 mgの題記の化合物Bを分離した。
Aの 1H-NMR (CDCl3): δ= -0.03 (1H), 0.43-0.57 (4H), 0.78 (1H), 0.99 (1H), 1.13-1.40 (7H), 1.34 (3H), 1.50 (1H), 1.80-1.96 (3H), 2.12 (1H), 2.21-2.34 (2H), 2.36-2.51 (2H), 2.56 (1H), 5.90 (1H), 6.02 (1H), 7.42 (1H) ppm.
Bの 1H-NMR (CDCl3) : δ= 0.06 (1H), 0.44 (1H), 0.49-1.00 (5H), 1.13-1.48 (7H), 1.35 (3H), 1.65-1.98 (4H), 2.09-2.45 (5H), 2.61 (1H), 5.81 (1H), 6.02 (1H), 7.37 (1H) ppm.
【0157】
例 18:
4-クロロ-17β-ヒドロキシ-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
例8と同様にして、80 mgの例12により調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、28 mgの題記の化合物を分離した。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.72-0.91 (3H), 0.99 (1H), 1.11 (1H), 1.17-1.40 (3H), 1.33 (3H), 1.48 (1H), 1.52-1.79 (3H), 1.83 (1H), 2.01-2.47 (5H), 2.63 (1H), 3.41 (1H), 6.02 (1H), 7.35 (1H) ppm.
【0158】
例 19:
17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
例1と同様にして、2.9 gの例19aにより調製された化合物を反応させ、そして、処理及び精製の後に、1.73 gの題記の化合物を分離した。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.54 (1H), 0.88 (1H), 1.04-1.68 (9H), 1.12 (3H), 1.79 (1H), 1.90 (1H), 2.05-2.46 (6H), 2.56 (1H), 5.86 (1H), 6.02 (1H), 7.43 (1H) ppm.
【0159】
例 19a:
17α(Z)-(3'-ヒドロキシプロペン-1'-イル)-15β,16β-メチレン-17β-ヒドロキシエストラ-4-エン-3-オン
例9aと同様にして、14.2 gの例19bにより調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、11.9 gの題記の化合物を分離した。
【0160】
例 19b:
17α(Z)-(3'-ヒドロキシプロペン-1'-イル)-3-メトキシ-15β,16β-メチレン-17β-ヒドロキシエストラ-3,5-ジエン
例1cと同様にして、23.8 gの例19cにより調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、23.7 gの題記の化合物を分離した。
【0161】
例 19c:
17α(Z)-(3'-ヒドロキシプロピン-1'-イル)-3-メトキシ-15β,16β-メチレン-17β-ヒドロキシエストラ-3,5-ジエン
例1dと同様にして、38 gの3-メトキシ-15β,16β-メチレン-エストラ-3,5-ジエン-17-オンを反応させ、そして処理及び精製の後に、39.2 gの題記の化合物を分離した。
【0162】
例 20:
17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,6,20(Z)-トリエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
例1bと同様にして、6.9 gの例20aにより調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、3.2 gの題記の化合物を分離した。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.66 (1H), 1.11-1.75 (8H), 1.19 (3H), 1.83 (1H), 2.10 (1H), 2.23-2.48 (4H), 2.59 (1H), 5.86 (1H), 6.09 (1H), 6.33 (1H), 6.48 (1H), 7.47 (1H) ppm.
【0163】
例 20a:
17β-ヒドロキシ-3-メトキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-3,5,20(Z)-トリエン-21-カルボン酸γ-ラクトン
例13aと同様にして、6.5 gの例19により調製された化合物を反応させ、そして6.9 gの題記の化合物を分離し、そしてさらに精製せずに反応させた。
【0164】
例 21:
17β-ヒドロキシ-6β-ヒドロキシメチレン-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
例10と同様にして、727 mgの例21aにより調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、266 mgの題記の化合物を分離した。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.60 (1H), 0.93 (1H), 1.09-1.95 (12H), 1.16 (3H), 2.13-2.53 (5H), 2.77 (1H), 3.80 (2H), 5.99 (1H), 6.07 (1H), 7.47 (1H) ppm.
【0165】
例 21a:
17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-3-ピロリジニル-19-ノル-17α-プレグナ-3,5,20(Z)-トリエン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
例10aと同様にして、783 mgの例19により調製された化合物を反応させ、そそして処理及び精製の後に、734 mgの題記の化合物を分離した。
【0166】
例 22:
6,6-(1,2-エタンジイル)-17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
例11と同様にして、136 mgの例22aにより調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、40 mgの題記の化合物を分離した。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.44 (1H), 0.52 (1H), 0.61 (1H), 0.80 (1H), 0.98 (1H), 1.11-1.52 (9H), 1.14 (3H), 1.71-1.93 (4H), 2.15-2.28 (3H), 2.41 (1H), 5.71 (1H), 6.02 (1H), 7.43 (1H) ppm.
【0167】
例22a:
17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-6β-(p-トリルスルホニルオキシメチル)-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
例11aと同様にして、730 mgの例21により調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、143 mgの題記の化合物を分離した。
【0168】
例 23:
17β-ヒドロキシ-7α-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (A)及び17β-ヒドロキシ-7β-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (B)
例4と同様にして、250 mgの例20により調製された化合物を反応させ、処理及び精製の後に、76 mgの題記の化合物Aを、なおも汚染されている混合物とともに分離し、その混合物は題記の化合物Bを一部に含んでいた。
Aの 1H-NMR (CDCl3): δ= 0.55 (1H), 0.91 (3H), 1.02-1.58 (8H), 1.13 (3H), 1.73-1.87 (2H), 1.97 (1H), 2.06 (1H), 2.20-2.45 (5H), 2.57 (1H), 5.87 (1H), 6.03 (1H), 7.45 (1H) ppm.
【0169】
例 24:
7α-エチル-17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (A)及び7β-エチル-17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (B)
例4と同様にして、エチルマグネシウムクロリドを用いて、250 mgの例20により調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、57 mgの題記の化合物A 及び23 mgの題記の化合物Bを分離した。
Aの 1H-NMR (CDCl3): δ= 0.56 (1H), 0.95 (3H), 1.02-1.55 (10H), 1.12 (3H), 1.76-1.86 (2H), 1.93 (1H), 2.02-2.10 (2H), 2.20-2.44 (4H), 2.62 (1H), 5.87 (1H), 6.02 (1H), 7.44 (1H) ppm.
Bの 1H-NMR (CDCl3): δ= 0.63 (1H), 0.96 (3H), 1.00 (1H), 1.06-1.68 (11H), 1.14 (3H), 1.84 (1H), 1.99-2.30 (5H), 2.37 (1H), 2.60 (1H), 5.84 (1H), 6.01 (1H), 7.41 (1H) ppm.
【0170】
例 25:
17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-7α-ビニル-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (A)及び17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-7β-ビニル-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (B)
例4と同様にして、ビニルマグネシウムクロリドを用いて、250 mgの例20により調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、29 mgの題記の化合物Aをなおも汚染されている混合物とともに分離し、その混合物は題記の化合物Bを一部に含んでいた。
Aの 1H-NMR (CDCl3): δ= 0.56 (1H), 1.07 (1H), 1.12 (3H), 1.18-1.31 (4H), 1.39 (1H), 1.49-1.60 (2H), 1.79-1.87 (2H), 1.92 (1H), 2.12 (1H), 2.21-2.33 (2H), 2.43 (1H), 2.51 (1H), 2.66 (1H), 2.83 (1H), 5.17 (1H), 5.22 (1H), 5.85 (1H), 5.87 (1H), 6.01 (1H), 7.43 (1H) ppm.
【0171】
例 26:
7α-シクロプロピル-17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン (A)及び7β-シクロプロピル-17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (B)
例4と同様にして、250 mgの例20により調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、91 mgの題記の化合物A及び25 mgの題記の化合物Bを分離した。
Aの 1H-NMR (CDCl3): δ= 0.07 (1H), 0.39 (1H), 0.47-0.68 (4H), 1.12 (4H), 1.21-1.32 (3H), 1.35-1.61 (5H), 1.83-1.92 (2H), 2.11 (1H), 2.20-2.33 (3H), 2.39-2.49 (2H), 2.53 (1H), 5.90 (1H), 6.03 (1H), 7.48 (1H) ppm.
Bの 1H-NMR (CDCl3): δ= 0.28 (1H), 0.35 (1H), 0.53-0.67 (3H), 0.78-1.12 (4H), 1.14 (3H), 1.21-1.51 (5H), 1.59-1.67 (2H), 1.83 (1H), 1.99-2.30 (5H), 2.39 (1H), 2.57 (1H), 5.82 (1H), 6.02 (1H), 7.43 (1H) ppm.
【0172】
例 27:
4-クロロ-17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
例8と同様にして、100 mgの例19により調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、70 mgの題記の化合物を分離した。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.61 (1H), 1.01 (1H), 1.11-1.73 (9H), 1.17 (3H), 1.83 (1H), 1.94 (1H), 2.17-2.50 (5H), 2.69 (1H), 3.48 (1H), 6.07 (1H), 7.48 (1H) ppm.
【0173】
例 28:
6,6-(1,2-エタンジイル)-17β-ヒドロキシ-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン
例11と同様にして、115 mgの例28aにより調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、25 mgの題記の化合物を分離した。
1H-NMR (CDCl3): δ= 0.44 (1H), 0.60 (1H), 0.69-1.11 (6H), 1.20-1.53 (6H), 1.35 (3H), 1.65-1.97 (4H), 2.15-2.31 (3H), 2.41 (1H), 5.70 (1H), 6.02 (1H), 7.36 (1H) ppm.
【0174】
例 28a:
17β-ヒドロキシ-15α,16α-メチレン-6β-(p-トリルスルホニルオキシメチル)-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
例11aと同様にして、890 mgの例28bにより調製された化合物を反応させ、処理及び精製の後に、115 mgの題記の化合物を分離した。
【0175】
例 28b:
17β-ヒドロキシ-6-ヒドロキシメチレン-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
例10と同様にして、895 mgの例28cにより調製された化合物を反応させ、そして処理後に、1.1 gの題記の化合物を未処理の生成物として分離し、そしてさらに精製せずに反応させた。
【0176】
例 28c:
17β-ヒドロキシ-15α,16α-メチレン-3-ピロリジニル-19-ノル-17α-プレグナ-3,5,20(Z)-トリエン-21-カルボン酸 γ-ラクトン
例10aと同様にして、858 mgの例12により調製された化合物を反応させ、そして処理及び精製の後に、895 mg の題記の化合物を分離した。
【0177】
例 29:
6β,7β;15β,16β-ビスメチレン-17β-ヒドロキシ-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (A)及び 6α,7α;15β,16β-ビスメチレン-17β-ヒドロキシ-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン (B)
例1aと同様にして、1.0 gの例20により調製された化合物を反応させ、処理及び精製の後に、143 mgの題記の化合物A及び182 mgの題記の化合物Bを分離した。
Aの 1H-NMR (CDCl3): δ= 0.57-0.63 (2H), 0.98 (1H), 1.04-1.17 (2H), 1.09 (3H), 1.26-1.35 (3H), 1.42-1.77 (7H), 1.88 (1H), 2.10-2.21 (2H), 2.27 (1H), 2.42 (1H), 6.04 (1H), 6.12 (1H), 7.44 (1H) ppm.
Bの 1H-NMR (CDCl3): δ= 0.58 (1H), 0.76-0.86 (2H), 1.00 (1H), 1.04-1.21 (2H), 1.15 (3H), 1.25-1.45 (4H), 1.62-1.69 (2H), 1.76 (1H), 1.87 (1H), 1.98-2.14 (4H), 2.26 (1H), 2.50 (1H), 6.03 (1H), 6.05 (1H), 7.46 (1H) ppm.
【0178】
例 30:
子宮内に埋め込むことができる不活性徐放性製剤であって、適切なポリマー活性成分混合比の活性成分含有コアからなる生分解性ポリマー又は合成シリコーンポリマーが所望の日量開放速度を確保するポリマー膜によって包囲された製剤を、ラットの子宮のルーメンに導入する。このメスの動物を、事前に卵巣除去し、エストラジオールで3日間処理した。異なる長さ(5〜20 mm)及び制限された直径(1.1〜2 mm)のインプラントをラットの子宮に4 〜14日入れておき、異なる組織における様々なパラメータに基づいて、開放された活性成分の局所及び全身プロゲステロン効果を調べる。以下のパラメータを測定する: 1) 子宮の重さ、組織学的に検知可能な上皮の高さ及びプロゲストーゲン制御マーカー遺伝子(たとえば、IGFBP-1)の発現に基づく、子宮に対する局所プロゲステロン効果; 2) プロゲストーゲン制御マーカー遺伝子(たとえば、RankL)の発現に基づく、乳腺に対する全身プロゲステロン効果、3) LHレベルに基づく、下垂体に対する全身プロゲステロン効果(LH レベルのエストロゲン-誘導上昇の減少)。本発明の化合物はMIRENA(商標)などのレボノルゲストレル含有徐放製剤による処理に匹敵する子宮中での有意なプロゲステロン効果を示す。
【0179】
【表17】

【0180】
【表18】

【0181】
【表19】

【0182】
【表20】

【0183】
【表21】

【0184】
【表22】

【0185】
【表23】

【0186】
【表24】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般化学式Iの15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノル-21-カルボン酸-ステロイドγ-ラクトン誘導体:
【化1】

(式中、Zは、酸素、2つの水素原子、NOR'及びNNHSO2R'を含む群より選ばれ、ここで、R' は水素、C1-C10-アルキル、アリール又はC7-C20-アラルキルであり、
R4は水素及びハロゲンを含む群より選ばれ、
さらに、R6a、 R6bは各々の場合に互いに独立に、水素、C1-C10-アルキル、C2-C10-アルケニル及びC2-C10-アルキニルを含む群より選ばれ、又は、一緒になって、メチレン又は1,2-エタンジイルを形成し、そして
R7は水素、C1-C10-アルキル、C3-C6-シクロアルキル、C2-C10-アルケニル及びC2-C10-アルキニルを含む群より選ばれ、
あるいは、
R6a、 R7は一緒になって、酸素原子又はメチレンを形成し、又は、C6 及びC7 の間の二重結合の形成により存在せず、そして、
R6bは水素、C1-C10-アルキル、C2-C10-アルケニル及びC2-C10-アルキニルを含む群より選ばれ、そして
R18は水素又はC1-C3-アルキルである)
ならびにその溶媒和物、水和物、立体異性体及びその塩。
【請求項2】
Zは酸素、NOR'及びNNHSO2R'を含む群より選ばれることを特徴とする、請求項1記載の15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノル-21-カルボン酸-ステロイドγ-ラクトン誘導体。
【請求項3】
Zは酸素を表すことを特徴とする、請求項1記載の15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノル-21-カルボン酸-ステロイドγ-ラクトン誘導体。
【請求項4】
R4 は水素又は塩素であることを特徴とする、 上記請求項のいずれか1項記載の15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノル-21-カルボン酸-ステロイドγ-ラクトン誘導体。
【請求項5】
R6a、 R6b は、一緒になって、1,2-エタンジイルを形成するか又は各々水素であることを特徴とする、上記請求項のいずれか1項記載の15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノル-21-カルボン酸-ステロイドγ-ラクトン誘導体。
【請求項6】
R7 は水素、メチル、エチル及びビニルを含む群より選ばれることを特徴とする、15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノル-21-カルボン酸-ステロイドγ-ラクトン誘導体。
【請求項7】
R6a、R7 は一緒になってメチレンを形成することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の 15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノル-21-カルボン酸-ステロイドγ-ラクトン誘導体。
【請求項8】
R6a 及びR7 はC6 及びC7の間の二重結合の形成により存在しないことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノル-21-カルボン酸-ステロイドγ-ラクトン誘導体。
【請求項9】
R18 は水素又はメチルであることを特徴とする、上記請求項のいずれか1項記載の15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノル-21-カルボン酸-ステロイド γ-ラクトン 誘導体。
【請求項10】
17β-ヒドロキシ-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7β-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7α-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7β-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7α-エチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7β-エチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
7α-エチル-17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
7β-エチル-17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7α-ビニル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7β-ビニル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-7α-ビニル-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-7β-ビニル-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7α-シクロプロピル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7β-シクロプロピル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
7α-シクロプロピル-17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7β-シクロプロピル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6-メチレン-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6-メチレン-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6α-ヒドロキシメチレン-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6β-ヒドロキシメチレン-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6α-ヒドロキシメチレン-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6β-ヒドロキシメチレン-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
6,6-(1,2-エタンジイル)-17β-ヒドロキシ-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
6,6-(1,2-エタンジイル)-17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6α,7α;15α,16α-ビスメチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6β,7β;15α,16α-ビスメチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6α,7α;15β,16β-ビスメチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6β,7β;15β,16β-ビスメチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,6,20(Z)-トリエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,6,20(Z)-トリエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7α-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7β-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7α-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7β-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7α-エチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7β-エチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7α-エチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7β-エチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7α-ビニル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7β-ビニル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸 γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7α-ビニル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7β-ビニル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7α-シクロプロピル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7β-シクロプロピル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7α-シクロプロピル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7β-シクロプロピル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6-メチレン-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6-メチレン-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸 γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6α-ヒドロキシメチレン-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6β-ヒドロキシメチレン-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6α-ヒドロキシメチレン-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6β-ヒドロキシメチレン-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-6,6-(1,2-エタンジイル)-17β-ヒドロキシ-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸 γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-6,6-(1,2-エタンジイル)-17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6α,7α; 15α,16α-ビスメチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6β,7β;15α,16α-ビスメチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6α,7α; 15β,16β-ビスメチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6β,7β:15β,16β-ビスメチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,6,20(Z)-トリエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,6,20(Z)-トリエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7α-メチル-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7β-メチル-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7α-メチル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7β-メチル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7α-エチル-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7β-エチル-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7α-エチル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7β-エチル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7α-ビニル-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7β-ビニル-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7α-ビニル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7β-ビニル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7α-シクロプロピル-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7β-シクロプロピル-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
7β-ヒドロキシ-7α-シクロプロピル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-7β-シクロプロピル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6-メチレン-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸 γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6-メチレン-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6α-ヒドロキシメチレン-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6β-ヒドロキシメチレン-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6α-ヒドロキシメチレン-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6β-ヒドロキシメチレン-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
6,6-(1,2-エタンジイル)-17β-ヒドロキシ-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
6,6-(1,2-エタンジイル)-17β-ヒドロキシ-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6α,7α;15α,16α-ビスメチレン-18-メチル-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6β,7β,15α,16α-ビスメチレン-18-メチル-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6α,7α;15β,16β-ビスメチレン-18-メチル-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-6β,7β;15β,16β-ビスメチレン-18-メチル-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,6,20(Z)-トリエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
17β-ヒドロキシ-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,6,20(Z)-トリエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7α-メチル-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7β-メチル-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7α-メチル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7β-メチル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7α-エチル-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7β-エチル-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7α-エチル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7β-エチル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7α-ビニル-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7β-ビニル-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7α-ビニル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7β-ビニル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7α-シクロプロピル-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7β-シクロプロピル-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7α-シクロプロピル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-7β-シクロプロピル-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6-メチレン-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6-メチレン-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6α-ヒドロキシメチレン-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6β-ヒドロキシメチレン-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6α-ヒドロキシメチレン-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6β-ヒドロキシメチレン-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-6,6-(1,2-エタンジイル)-17β-ヒドロキシ-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-6,6-(1,2-エタンジイル)-17β-ヒドロキシ-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6α,7α;15α,16α-ビスメチレン-18-メチル-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6β,7β;15α,16α-ビスメチレン-18-メチル-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6α,7α;15β,16β-ビスメチレン-18-メチル-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-6β,7β;15β,16β-ビスメチレン-18-メチル-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-18-メチル-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,6,20(Z)-トリエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
(E/Z)-3-(ヒドロキシイミノ)-17β-ヒドロキシ-18-メチル-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,6,20(Z)-トリエン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
6β,7β;15β,16β-ビスメチレン-4-クロロ-17β-ヒドロキシ-18-メチル-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
4-クロロ-17β-ヒドロキシ-15α,16α-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
4-クロロ-17β-ヒドロキシ-15β,16β-メチレン-19-ノル-17α-プレグナ-4,20(Z)-ジエン-3-オン-21-カルボン酸γ-ラクトン、
からなる群より選ばれる、上記請求項のいずれか1項記載の15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノル-21-カルボン酸-ステロイドγ-ラクトン誘導体。
【請求項11】
経口避妊のための又は閉経前、周閉経期及び閉経後愁訴の治療のための、上記請求項のいずれか1項記載の15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノル-21-カルボン酸-ステロイドγ-ラクトン誘導体。
【請求項12】
経口避妊用医薬品又は閉経前、周閉経期及び閉経後愁訴の治療用医薬品の製造のための、上記請求項のいずれか1項記載の15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノル-21-カルボン酸-ステロイドγ-ラクトン誘導体の使用。
【請求項13】
前記医薬品はプロゲステロン作用、抗ミネラロコルチコイド作用及び若干のアンドロゲン作用に対して中立の作用を有することを特徴とする、請求項12記載の使用。
【請求項14】
少なくとも1種の、請求項1〜11のいずれか1項記載の15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノル-21-カルボン酸-ステロイドγ-ラクトン誘導体、及び、少なくとも1種の適切な医薬上無害な添加剤を含む、医薬品。
【請求項15】
少なくとも1種のエストロゲンをさらに含むことを特徴とする、請求項14記載の医薬品。
【請求項16】
前記エストロゲンはエチニルエストラジオールであることを特徴とする、請求項15記載の医薬品。
【請求項17】
天然エストロゲンは吉草酸エストラジオールであることを特徴とする、請求項15記載の医薬品。
【請求項18】
前記エストロゲンは天然エストロゲンであることを特徴とする、請求項15記載の医薬品。
【請求項19】
前記天然エストロゲンはエストラジオールであることを特徴とする、請求項18記載の医薬品。
【請求項20】
前記天然エストロゲンは共役エストロゲンであることを特徴とする、請求項18記載の医薬品。
【請求項21】
子宮内での使用のための医薬品の製造のための、請求項1〜9のいずれか1項記載の15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノル-21-カルボン酸ステロイドγ-ラクトン誘導体の使用。
【請求項22】
子宮内製剤(IUS)の製造のための請求項21記載の使用。
【請求項23】
少なくとも1種の、請求項1〜9のいずれか1項記載の15,16-メチレン-17-ヒドロキシ-19-ノル-21-カルボン酸ステロイドγ-ラクトン誘導体、及び、少なくとも1種の適切な医薬上無害な添加剤を含み、子宮内での使用のために設計されていることを特徴とする、医薬品。
【請求項24】
子宮内製剤であることを特徴とする、請求項23記載の医薬品。

【公表番号】特表2011−507926(P2011−507926A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−540080(P2010−540080)
【出願日】平成20年12月23日(2008.12.23)
【国際出願番号】PCT/EP2008/011162
【国際公開番号】WO2009/083269
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(300049958)バイエル・シエーリング・ファーマ アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】