説明

2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を提供するシステムおよび方法

【課題】3次元超音波映像と3次元CT映像との間に映像整合を行って2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を提供する。
【解決手段】対象体内の関心物体に対する3次元CT映像を形成するCT映像形成部110と、前記関心物体に対する3次元超音波映像および2次元超音波映像を形成する超音波映像形成部120と、前記3次元超音波映像に剛体変換を行うための複数の変換パラメータを格納する格納部130と、前記3次元超音波映像と前記3次元CT映像との間に映像整合を行い、前記3次元超音波映像に基準断面を含む3次元直交座標系を設定し、前記変換パラメータを用いて前記3次元超音波映像に前記剛体変換を行いながら前記基準断面に対応する基準断面映像と前記2次元超音波映像との間で類似度を測定して、前記測定された類似度を用いて前記2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を抽出するプロセッサ140とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像整合に関し、特に、3次元超音波映像と3次元CT(computerized tomography)映像との間に映像整合を行って2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を提供するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波システムは、無侵襲および非破壊特性を有しており、対象体内部の情報を得るために医療分野で広く用いられている。超音波システムは、対象体を直接切開して観察する外科手術の必要がなく、対象体の内部組織を高解像度の映像で医師に提供できるので、医療分野で非常に重要なものとして用いられている。
【0003】
超音波映像は、信号対雑音比が低いため、これを補完するためにCT映像と超音波映像との間に映像整合を行ってCT映像と超音波映像を提供している。
【0004】
従来には、センサーを用いてCT映像と超音波映像との間に映像整合を行っていた。これには、センサーが必ず必要とされ、呼吸などのような対象体の動きにより対象体内部の臓器の変形が起こった場合、誤差が発生する問題がある。
【0005】
一方、従来には、超音波プローブを異なる位置に移動させて2次元超音波映像を取得する場合、2次元超音波映像が3次元超音波映像内に含まれる超音波映像であるかを検出するために、または、3次元超音波映像に映像整合された3次元CT映像から2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を抽出するためには、必ずセンサーが必要となる問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−071821号公報
【特許文献2】特開2009−291618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、センサーを用いず、3次元超音波映像と3次元CT(computerized tomography)映像との間に映像整合を行い、3次元超音波映像に整合された3次元CT映像から2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を抽出して提供するシステムおよび方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明における超音波システムは、対象体内の関心物体に対する3次元CT映像を形成するCT映像形成部と、前記関心物体に対する3次元超音波映像および2次元超音波映像を形成する超音波映像形成部と、前記3次元超音波映像に剛体変換(rigid−body transform)を行うための複数の変換パラメータを格納する格納部と、前記3次元超音波映像と前記3次元CT映像との間に映像整合を行い、前記3次元超音波映像に基準断面を含む3次元直交座標系を設定し、前記変換パラメータを用いて前記3次元超音波映像に前記剛体変換を行いながら前記基準断面に対応する基準断面映像と前記2次元超音波映像との間で類似度を測定して、前記測定された類似度を用いて前記2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を抽出するプロセッサとを備える。
【0009】
また、本発明における映像提供方法は、a)対象体内の関心物体に対する3次元CT映像を形成する段階と、b)前記関心物体に対する3次元超音波映像を形成する段階と、c)前記3次元超音波映像と前記3次元CT映像との間に映像整合を行う段階と、d)前記関心物体に対する2次元超音波映像を形成する段階と、e)前記3次元超音波映像に基準断面を含む3次元直交座標系を設定する段階と、f)前記3次元超音波映像に剛体変換(rigid−body transform)を行うための複数の変換パラメータを用いて前記3次元超音波映像に前記剛体変換を行いながら前記基準断面に対応する基準断面映像と前記2次元超音波映像との間で類似度を測定する段階と、g)前記測定された類似度を用いて前記2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を抽出する段階とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、センサーを用いず、3次元超音波映像に整合された3次元CT映像から3次元超音波映像内の2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例における映像提供システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例における超音波映像形成部の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例におけるプロセッサの構成を示すブロック図である。
【図4】方向に応じたへシアンマトリクスの固有値を示す例示図である。
【図5】本発明の実施例によって3次元超音波映像と3次元CT映像との間に映像整合を行って2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を提供する手続を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施例における3次元超音波映像、2次元超音波映像、3次元直交座標および基準断面を示す例示図である。
【図7】本発明の実施例における3次元超音波映像に剛体変換を行った例を示す例示図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例を説明する。本実施例で用いられた用語「関心物体」は、対象体内の肝などを含む。
【0013】
図1は、本発明の実施例における映像提供システムの構成を示すブロック図である。映像提供システム100は、CT(computerized tomography)映像形成部110、超音波映像形成部120、格納部130、プロセッサ140およびディスプレイ部150を備える。また、映像提供システム100は、使用者の入力情報を受信する使用者入力部(図示せず)を更に備えることができる。
【0014】
CT映像形成部110は、対象体内の関心物体に対する3次元CT映像を形成する。3次元CT映像は、複数の2次元CT映像からなる。
【0015】
超音波映像形成部120は、超音波信号を対象体に送信し、対象体から反射される超音波信号(すなわち、超音波エコー信号)を受信して対象体内の関心物体に対する3次元超音波映像を形成する。また、超音波映像形成部120は、超音波信号を対象体に送信し、対象体から反射される超音波エコー信号を受信して対象体内の関心物体に対する2次元超音波映像を形成する。
【0016】
図2は、本発明の実施例における超音波映像形成部の構成を示すブロック図である。超音波映像形成部120は、送信信号形成部121、複数の変換素子(Transducer element)(図示せず)を含む超音波プローブ122、ビームフォーマ123、超音波データ形成部124および映像形成部125を備える。
【0017】
送信信号形成部121は、変換素子の位置および集束点を考慮して複数のフレームの夫々を得るための第1の送信信号を形成する。また、送信信号形成部121は、変換素子の位置および集束点を考慮してフレームを得るための第2の送信信号を形成する。フレームは、Bモード(brightness mode)映像を含むことができる。
【0018】
超音波プローブ122は、送信信号形成部121から第1の送信信号が提供されると、第1の送信信号を超音波信号に変換して対象体に送信し、対象体から反射される超音波エコー信号を受信して第1の受信信号を形成する。超音波プローブ122は、送信信号形成部121から第2の送信信号が提供されると、第2の送信信号を超音波信号に変換して対象体に送信し、対象体から反射される超音波エコー信号を受信して第2の受信信号を形成する。
【0019】
ビームフォーマ123は、超音波プローブ122から第1の受信信号が提供されると、第1の受信信号をアナログデジタル変換して第1のデジタル信号を形成する。ビームフォーマ123は、変換素子の位置および集束点を考慮して第1のデジタル信号を受信集束させて第1の受信集束信号を形成する。また、ビームフォーマ123は、超音波プローブ122から第2の受信信号が提供されると、第2の受信信号をアナログデジタル変換して第2のデジタル信号を形成する。ビームフォーマ123は、変換素子の位置および集束点を考慮して第2のデジタル信号を受信集束させて第2の受信集束信号を形成する。
【0020】
超音波データ形成部124は、ビームフォーマ123から第1の受信集束信号が提供されると、第1の受信集束信号を用いて第1の超音波データを形成する。また、超音波データ形成部124は、ビームフォーマ123から第2の受信集束信号が提供されると、第2の受信集束信号を用いて第2の超音波データを形成する。超音波データ形成部124は、超音波データを形成するのに必要な様々な信号処理(例えば、利得(gain)調節、フィルタリング処理など)を受信集束信号に行っても良い。
【0021】
映像形成部125は、超音波データ形成部124から第1の超音波データが提供されると、第1の超音波データを用いて3次元超音波映像を形成する。映像形成部125は、超音波データ形成部124から第2の超音波データが提供されると、第2の超音波データを用いて2次元超音波映像を形成する。
【0022】
再び図1を参照すると、格納部130は、3次元超音波映像を一定の間隔で移動および一定の角度で回転させるための変換パラメータを格納する。一例として、格納部130は、3次元直交座標上で3次元超音波映像に対して、X軸、Y軸およびZ軸に一定の間隔で移動および一定の角度で回転させる剛体変換を行うための複数の変換パラメータを表1のように格納する。しかし、変換パラメータは、これに限定されない。
【0023】
【表1】

【0024】
プロセッサ140は、CT映像形成部110から提供される3次元CT映像と、超音波映像形成部120から提供される3次元超音波映像との間に映像整合を行う。また、プロセッサ140は、超音波映像形成部120から提供される2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を3次元超音波映像に整合された3次元CT映像から抽出する。
【0025】
図3は、本発明の実施例におけるプロセッサの構成を示すブロック図である。プロセッサ140は、横隔膜抽出部141、血管抽出部142、横隔膜リファイニング(refining)部143、整合部144、類似度測定部145およびCT映像抽出部146を備える。
【0026】
横隔膜抽出部141は、超音波映像形成部120から提供される3次元超音波映像から横隔膜を抽出する。また、横隔膜抽出部141は、CT映像形成部110から提供される3次元CT映像から横隔膜を抽出する。
【0027】
一実施例で、横隔膜抽出部141は、ヘシアンマトリクス(Hessian matrix)に基づいて平坦度テストを3次元CT映像および3次元超音波映像に実施して横隔膜を抽出することができる。すなわち、横隔膜抽出部141は、横隔膜が3次元CT映像および3次元超音波映像で曲面であることを考慮して、表面に垂直な方向のボクセル値(voxel intensity)の変化が表面と水平方向のボクセル値の変化より大きい領域を横隔膜として抽出する。図4は、方向に応じたへシアンマトリクス固有値(eigen value)λ、λ、λを示す。
【0028】
詳しくは、横隔膜抽出部141は、横隔膜を抽出するために基準値より平坦度が高いボクセル(voxel)を選択する。平坦度(μ(v))は、次の式1のように定義される。
【0029】
【数1】

-----(式1)
【0030】
式1のφ(ν)、φ(ν)およびφ(ν)は、次の式2のように表現される。
【0031】
【数2】

------(式2)
【0032】
前述したλ(ν)、λ(ν)およびλ(ν)は、ボクセルの位置によるへシアンマトリクスの固有値を示す。
【0033】
平坦度μ(ν)は、0〜1の間の値を有するように正規化される。横隔膜抽出部141は、式1および2によって得られた平坦度を用いて平坦マップを形成し、相対的に平坦度が高いボクセルを選択する。本実施例で、横隔膜抽出部141は、平坦度が0.1以上であるボクセルを選択する。
【0034】
横隔膜抽出部141は、選択された各ボクセルを対象としてモロフォロジカルオープニング(morphological opening)を行って小さいクラッター(clutter)を除去する(morphological filtering)。モロフォロジカルオープニングは、収縮(erosion)と膨張(dilation)とを順次に行うことを意味する。横隔膜抽出部141は、形態学的にボクセル値が存在する領域の境界において一定のボクセルだけ除去して該領域を収縮(浸食)させた後、再びその領域を一定のボクセルだけ膨張(拡張)させる。本発明の実施例で、横隔膜抽出部141は、1ボクセルの大きさで収縮および膨張を実施する。
【0035】
3次元CT映像および3次元超音波映像において、横隔膜は、最大表面を有するので、ボクセルのCCA(intensity−based connected component analysis)により取得された候補(candidates)の中から最大表面が選択されて横隔膜として見なされる。ボクセル値基盤のCCAは、二進化された映像にボクセル値が存在する領域同士を集める(grouping)方法のうちの1つである。例えば、横隔膜抽出部141は、1ボクセルを中心に周辺ボクセル(例えば26個のボクセル)のボクセル値を参照してボクセル間の連結テスト(connectivity test)を通じて該当ボクセルを中心に連結するボクセルの数を計算し、連結ボクセル数が一定数以上であるボクセルを候補グループとして選定する。横隔膜が3次元CT映像および3次元超音波映像の関心領域内で最も広く存在する曲面であるという特性を用い、横隔膜抽出部141は、候補グループの中で最多の連結ボクセル数を有するグループを横隔膜として抽出する。その後、横隔膜抽出部141は、横隔膜表面を平らにする(smoothen)。
【0036】
他の実施例で、横隔膜抽出部141は、3次元超音波映像に前述したような過程を行って横隔膜を抽出する。また、横隔膜抽出部141は、使用者入力部から提供される入力情報(すなわち、横隔膜領域設定情報)によって3次元CT映像から横隔膜を抽出する。詳しくは、3次元CT映像は、一般的な超音波映像に比べて肝の境界が明確であるため、横隔膜抽出部141は、肝領域の抽出のための常用プログラムまたはSRGセグメンテーション法(seeded region growing segmentation method)などの方法を用いて横隔膜を抽出することができる。
【0037】
血管抽出部142は、3次元超音波映像から血管抽出(vessel extraction)を行う。また、血管抽出部142は、3次元CT映像から血管抽出を行う。血管抽出部142は、マスキング、血管分割(segmentation)および分類(classification)の順で血管抽出を行うことができる。
【0038】
一実施例で、血管抽出部142は、鏡虚像(mirror artifacts)による血管抽出エラーの発生を避けるために、横隔膜を多項曲面(polynomial curved surface)でモデリングして、3次元CT映像および3次元超音波映像にROI(region of interest)マスクを設定する。血管抽出部142は、ROIマスクを用いて3次元CT映像および3次元超音波映像で横隔膜の下の領域を除去する。この時、血管抽出部142は、LMS(Least mean square)を用いて横隔膜を多項曲面でモデリングすることができる。しかし、モデリングされた多項曲面の下の領域を全て除去する場合、多項曲面のエラーによって一部領域では意味のある血管情報を失う場合が生じ得る。血管抽出部142は、血管情報の損失を防止するために、ROIマスクの下端で10ボクセル程度の余分ボクセル(marginal distance)を適用し、それ以下の部分を除去する。
【0039】
血管抽出部142は、血管領域と非血管領域とを分割する(segment)。血管抽出部142は、横隔膜または血管壁のように強度の大きい非血管領域(non−vessel region)を除去するために、ROIマスキングされた領域で基準境界値より小さい低強度境界(low intensity bound)を推定し、前記基準境界値より強度の大きいボクセルを除去する。血管抽出部142は、適応臨界方法(adaptive threshold scheme)を適用して残った領域を二進化する(binarize)。二進化された領域は、血管候補(vessel candidates)となる。
【0040】
血管抽出部142は、非血管類型クラッター(non−vessel−type clutters)を除去して血管候補の中から実際の血管を分類する。血管分類過程は、小さいクラッターを除去するための大きさテスト(size test)、GOF(goodness of fit)を円筒管として見積もり(evaluate)非血管類型を除去する構造基盤血管テスト(structure−based vessel test)、すなわち初期血管テスト(initial vessel test)、グラジアント大きさ分析(Gradient magnitude analysis)、クラッターを完全に除去するための最終血管テスト(final vessel test)を含む。構造基盤血管テストで一部クラッターが除去されなくても、全ての血管が含まれるように初期臨界値(Cinitial)が最小限界に設定される。本実施例で、初期臨界値は0.6である。血管抽出部142は、最終血管テストにより、ボクセル値の変化率、すなわちグラジアント大きさ(gradient magnitude)を考慮し、グラジアント大きさが小さい陰影虚像(shading artifacts)に起因して形成されるクラッターを完全に除去して血管を抽出する。本実施例で、最終血管テストの臨界値は0.4である。
【0041】
他の実施例で、血管抽出部142は、3次元超音波映像に前述したような過程を行って血管を抽出する。また、血管抽出部142は、使用者入力部130から提供される入力情報によって3次元CT映像から血管を抽出する。ここで、入力情報は、3次元CT映像に血管領域を設定する第2の入力情報を含む。詳しくは、血管造影された3次元CT映像では、肝領域の組織に比べて血管がさらに明るい画素値を有する特性を用い、血管抽出部142は、画素値が第1のしきい値Tと第2のしきい値Tとの間に存在する画素のみに255値を設定し、残りの画素に0と設定する。この過程を二つの臨界値を用いた明るさ臨界化(intensity thresholding)という。この過程の結果として、関心対象である血管以外に肋骨、腎臓などの明るい画素値を有する他の領域等もともに示す。このような血管ではない領域を無くすために、血管の連結性を用いる。一般的に肝領域の血管は、肝門脈(portal vein)と肝静脈(hepatic vein)からなる。したがって、血管抽出部142は、各血管に対応する2つの特定位置を種点として入力することによって、その種点を開始点としてSRG法(seeded region growing method)を行って血管のみを抽出する。
【0042】
横隔膜リファイニング部143は、血管抽出部142から抽出された血管を用いて、3次元超音波映像で横隔膜のリファインメントを行う。詳しくは、横隔膜リファイニング部143は、血管抽出部142から抽出された血管を用いて横隔膜のリファインメントを行ってクラッターを除去する。抽出された横隔膜において、クラッターは主に血管壁に位置する。特に、下大静脈(inferior vena cava、IVC)は、横隔膜に連結してクラッターを誘発する。このようなクラッターが特徴として抽出されて映像整合に用いられる場合、そのクラッターは映像整合の正確度を低下させ得るので、横隔膜リファイニング部143は、クラッターを除去して横隔膜を改善する。横隔膜リファイニング部143は、3次元超音波映像から血管領域を抽出し、抽出された血管領域を膨張(dilation)させ、膨張された血管領域から血が流れる血管を除去して血管壁を推定する(estimate)。横隔膜リファイニング部143は、CCAおよび大きさテストをもう一度適用して横隔膜を抽出する。
【0043】
整合部144は、3次元超音波映像と3次元CT映像との間に映像整合を行う。本実施例において、整合部144は、3次元超音波映像と3次元CT映像から抽出された特徴のうち、血管領域および横隔膜領域で夫々サンプルポイントを抽出する。整合部144は、抽出されたサンプルポイントを用いてICP(Iterative Closest Point)基盤の整合を行う。
【0044】
類似度測定部145は、格納部130に格納された変換パラメータを用いて3次元超音波映像に剛体を行いながら2次元超音波映像との類似度を測定する。
【0045】
CT映像選択部146は、類似度測定部145で測定された類似度を用いて3次元超音波映像に整合されたCT映像から2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を抽出する。
【0046】
再び図1を参照すると、ディスプレイ部150は、2次元超音波映像と2次元CT映像を表示する。本実施例では、2次元超音波映像と2次元CT映像とは、重畳して表示されることができる。他の実施例では、2次元超音波映像と2次元CT映像とは、同じ画面に上下または左右に表示されることができる。
【0047】
以下、添付された図面を参照して3次元超音波映像と3次元CT映像との間に映像整合を行って2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を提供する手続を説明する。
【0048】
図5を参照すると、CT映像形成部110は、対象体内の関心領域に対する3次元CT映像を形成し(S102)、超音波映像形成部120は、超音波信号を対象体に送信し、対象体から反射される超音波エコー信号を受信して対象体内の関心物体に対する3次元超音波映像を形成する(S104)。
【0049】
プロセッサ140は、CT映像形成部110から提供される3次元CT映像と、超音波映像形成部120から提供される3次元超音波映像との間に映像整合を行って3次元超音波映像の3次元CT映像に対する相対位置を検出する(S106)。
【0050】
超音波映像形成部120は、超音波信号を対象体に送信し、対象体から反射される超音波エコー信号を受信して図6に示すように、対象体内の関心物体に対する2次元超音波映像230を形成する(S108)。
【0051】
プロセッサ140は、3次元超音波映像に剛体変換を行いながら2次元超音波映像との類似度を測定する(S110〜S122)。
【0052】
詳しくは、プロセッサ140の類似度測定部145は、図6に示すように、3次元超音波映像210に基準断面220を含む3次元直交座標系を設定する(S110)。ここで、基準断面220は、図6に示すように、3次元直交座標系上で一定の位置に固定された断面を表す。したがって、3次元超音波映像が3次元直交座標系上で移動または回転されても、基準断面220は、3次元直交座標系上に固定される。
【0053】
類似度測定部145は、格納部130から第1変換パラメータ(例えば、x, y, z, θx0, θy0, θz0)を抽出して、抽出された第1変換パラメータを用いて、図7に示すように、3次元超音波映像210に剛体変換を行う(S112)。類似度測定部145は、剛体変換された3次元超音波映像240から基準断面220に対応する基準断面映像を抽出する(S114)。
【0054】
類似度測定部145は、2次元超音波映像230と基準断面映像との間に類似度を測定する(S116)。類似度は、相互相関(cross correlaion)法、相互情報(mutual information)法、SSID(sum of squared intensity difference)法などを用いて検出されることができる。本実施例では、類似度測定部145は、正規化相互情報(normalized mutual information)法を用いて算出された類似度が0〜2に存在するようにすることができる。
【0055】
類似度測定部145は、格納部130に格納された変換パラメータ全てを用いて3次元超音波映像210に剛体変換を行ったか否かを判断して(S118)、全ての変換パラメータが用いられなかったと判断されると、段階S112に戻る。一方、全ての変換パラメータが用いられたと判断されると、類似度測定部145は、測定された類似度と予め定められた臨界値とを比較して臨界値以上の類似度が存在するか、すなわち、2次元超音波映像230が3次元超音波映像210に含まれる映像であるか否かを判断する(S120)。段階S120において、臨界値以上の類似度が少なくとも1つ存在すると判断されると、類似度測定部145は、臨界値以上である少なくとも1つの類似度から最大類似度を検出する(S122)。一方、段階S120において、臨界値以上の類似度が存在しないと判断されると、すなわち、2次元超音波映像230が3次元超音波映像210に含まれない映像であると判断されると、段階S104に戻る。
【0056】
類似度測定部145は、検出された最大類似度に対応する変換パラメータを用いて2次元超音波映像の3次元超音波映像に対する相対位置を検出する(S124)。一例として、類似度測定部145は、最大類似度に対応する変換パラメータx, y, z, θx, θy, θzを用いて2次元超音波映像の3次元超音波映像に対する相対位置−x, −y, −z, −θx0, −θy0, −θz0を検出する。
【0057】
プロセッサ140のCT映像抽出部146は、段階S106で検出された3次元超音波映像の3次元CT映像に対する相対位置および2次元超音波映像の3次元超音波映像に対する相対位置に基づいて、2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を3次元CT映像から抽出する(S126)。
【0058】
ディスプレイ部150は、2次元超音波映像と2次元CT映像を表示する(S128)。2次元超音波映像と2次元CT映像とは、重畳して表示されることができる。また、2次元超音波映像と2次元CT映像とは、同じ画面に上下または左右に表示されることができる。
【0059】
本発明は望ましい実施例によって説明および例示をしたが、当業者であれば添付した特許請求の範囲の事項および範疇を逸脱することなく様々な変形および変更が可能である。
【符号の説明】
【0060】
100:映像提供システム
110:CT映像形成部
120:超音波映像形成部
121:送信信号形成部
122:超音波プローブ
123:ビームフォーマ
124:超音波データ形成部
125:映像形成部
130:格納部
140:プロセッサ
141:横隔膜抽出部
142:血管抽出部
143:横隔膜リファイニング
144:整合部
145:類似度測定部
146:CT映像抽出部
150:ディスプレイ部
210:3次元超音波映像
220:基準断面
230:2次元超音波映像
240:3次元超音波映像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象体内の関心物体に対する3次元CT映像を形成するCT映像形成部と、
前記関心物体に対する3次元超音波映像および2次元超音波映像を形成する超音波映像形成部と、
前記3次元超音波映像に剛体変換(rigid−body transform)を行うための複数の変換パラメータを格納する格納部と、
前記3次元超音波映像と前記3次元CT映像との間に映像整合を行い、前記3次元超音波映像に基準断面を含む3次元直交座標系を設定し、前記変換パラメータを用いて前記3次元超音波映像に前記剛体変換を行いながら前記基準断面に対応する基準断面映像と前記2次元超音波映像との間で類似度を測定して、前記測定された類似度を用いて前記2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を抽出するプロセッサと
を備えることを特徴とする映像提供システム。
【請求項2】
前記関心物体は、肝を含むことを特徴とする請求項1に記載の映像提供システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記3次元超音波映像および前記3次元CT映像から横隔膜領域を抽出する横隔膜抽出部と、
前記3次元超音波映像および前記3次元CT映像から血管領域を抽出する血管抽出部と、
前記3次元超音波映像に対して前記血管領域に基づいて前記横隔膜領域からクラッターを除去して前記横隔膜領域をリファイニング(refining)する横隔膜リファイニング部と、
前記3次元超音波映像および前記3次元CT映像に対して前記血管領域および前記横隔膜領域からサンプルポイントを抽出して、前記抽出されたサンプルポイントを用いて前記3次元超音波映像と前記3次元CT映像との間に映像整合を行って、前記3次元超音波映像の前記3次元CT映像に対する第1の相対位置を検出する整合部と、
前記3次元超音波映像に前記基準断面を含む前記3次元直交座標系を設定し、前記変換パラメータを用いて前記3次元超音波映像に前記剛体変換を行いながら前記基準断面に対応する前記基準断面映像と前記2次元超音波映像との間で前記類似度を測定して前記2次元超音波映像の前記3次元超音波映像に対する第2の相対位置を検出する類似度測定部と、
前記第1の相対位置を用いて前記3次元超音波映像に整合された前記3次元CT映像から前記第2の相対位置に対応する前記2次元CT映像を抽出するCT映像抽出部と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の映像提供システム。
【請求項4】
前記横隔膜抽出部は、前記3次元超音波映像および前記3次元CT映像のボクセルから平坦度を取得して、平坦マップを形成し、該平坦マップを用いて基準値より平坦度が高いボクセルを選択して、形態学的にボクセル値が存在する領域の境界における一定のボクセルだけ除去して前記領域を収縮させ、該収縮させた領域を前記一定のボクセルだけ拡張させてクラッターを除去し、CCA(intensity−based connected component analysis)により前記クラッターが除去されたボクセルから複数の候補表面を取得し、前記複数の候補表面の中から最大表面を選択して前記横隔膜を抽出することを特徴とする請求項3に記載の映像提供システム。
【請求項5】
前記血管抽出部は、前記3次元超音波映像および前記3次元CT映像から前記血管領域を抽出し、前記横隔膜を多項曲面(polymial curved surface)でモデリングして前記3次元超音波映像および前記3次元CT映像にROI(region of interest)マスキングを適用して、基準境界値より大きい強度値を有するボクセルを除去して血管候補を選択し、前記選択された血管候補から非血管類型クラッターを除去して実際の血管を分類することを特徴とする請求項3に記載の映像提供システム。
【請求項6】
使用者の入力情報を受信する使用者入力部を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の映像提供システム。
【請求項7】
前記入力情報は、前記3次元CT映像に横隔膜領域を設定する第1の入力情報と、前記3次元CT映像に血管領域を設定する第2の入力情報とを含むことを特徴とする請求項6に記載の映像提供システム。
【請求項8】
前記横隔膜抽出部は、
前記第1の入力情報によって前記3次元CT映像から前記横隔膜を抽出し、
前記3次元超音波映像のボクセルから平坦度を取得して、平坦マップを形成し、
該平坦マップを用いて基準値より平坦度が高いボクセルを選択し、
形態学的にボクセル値が存在する領域の境界において一定のボクセルだけ除去して前記領域を収縮させ、
該収縮させた領域を前記一定のボクセルだけ拡張させてクラッターを除去し、
CCA(intensity−based connected component analysis)により前記クラッターが除去されたボクセルから複数の候補表面を取得し、
前記複数の候補表面の中から最大表面を選択して、前記3次元超音波映像から前記横隔膜を抽出することを特徴とする請求項7に記載の映像提供システム。
【請求項9】
前記血管抽出部は、
前記第2の入力情報によって前記3次元CT映像から前記血管を抽出し、
前記3次元超音波映像から前記血管を抽出し、
前記横隔膜を多項曲面でモデリングして前記3次元超音波映像にROIマスキングを適用し、
基準境界値より大きい強度値を有するボクセルを除去して血管候補を選択し、
前記選択された血管候補から非血管類型クラッターを除去して、前記3次元超音波映像から実際の血管を分類することを特徴とする請求項7に記載の映像提供システム。
【請求項10】
前記血管抽出部は、前記非血管類型クラッターを除去するための構造基盤血管テスト(structured−based vessel test)、グラジアント大きさ分析(gradient magnitude analysis)および最終血管テスト(final vessel tst)のうちの少なくともいずれか一つを更に行うことを特徴とする請求項3に記載の映像提供システム。
【請求項11】
前記類似度測定部は、
前記格納部から前記変換パラメータを抽出し、
前記抽出された変換パラメータを用いて前記3次元超音波映像に前記剛体変換を行い、
前記剛体変換された3次元超音波映像から前記基準断面に対応する前記基準断面映像を抽出し、
前記2次元超音波映像と前記基準断面映像との間に前記類似度を測定し、
前記測定された類似度と予め定められた臨界値とを比較して前記臨界値以上の類似度が少なくとも1つ存在すると判断されると、前記測定された類似度から最大の類似度に対応する前記変換パラメータを用いて前記第2の相対位置を検出することを特徴とする請求項3に記載の映像提供システム。
【請求項12】
前記基準断面は、前記3次元直交座標上で一定の位置に固定された断面を含むことを特徴とする請求項11に記載の映像提供システム。
【請求項13】
前記類似度測定部は、相互相関(cross correlation)法、相互情報(mutual information)法およびSSID(sum of squared intensity difference)法のうちいずれか一つを用いて前記類似度を測定することを特徴とする請求項12に記載の映像提供システム。
【請求項14】
前記プロセッサが前記格納部に格納された前記変換パラメータ全てに対して前記剛体変換を行って前記臨界値以上の前記類似度が存在しないと判断されると、
前記超音波映像形成部は、前記関心物体に対する3次元超音波映像および2次元超音波映像を新しく形成し、
前記プロセッサは、前記新しく形成された3次元超音波映像と前記3次元CT映像との間に映像整合を行い、前記新しく形成された3次元超音波映像に前記基準断面を含む前記3次元直交座標系を設定し、前記変換パラメータを用いて前記新しく形成された3次元超音波映像に前記剛体変換を行いながら前記基準断面に対応する前記基準断面映像と前記2次元超音波映像との間で前記類似度を検出し、前記検出された類似度を用いて前記2次元超音波映像に対応する前記2次元CT映像を抽出することを特徴とする請求項11に記載の映像提供システム。
【請求項15】
前記2次元超音波映像および前記2次元CT映像を表示するディスプレイ部を更に備えることを特徴とする請求項1〜14のうちいずれか一項に記載の映像提供システム。
【請求項16】
a)対象体内の関心物体に対する3次元CT映像を形成する段階と、
b)前記関心物体に対する3次元超音波映像を形成する段階と、
c)前記3次元超音波映像と前記3次元CT映像との間に映像整合を行う段階と、
d)前記関心物体に対する2次元超音波映像を形成する段階と、
e)前記3次元超音波映像に基準断面を含む3次元直交座標系を設定する段階と、
f)前記3次元超音波映像に剛体変換(rigid−body transform)を行うための複数の変換パラメータを用いて前記3次元超音波映像に前記剛体変換を行いながら前記基準断面に対応する基準断面映像と前記2次元超音波映像との間で類似度を測定する段階と、
g)前記測定された類似度を用いて前記2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を抽出する段階と
を備えることを特徴とする映像提供方法。
【請求項17】
前記関心物体は、肝を含むことを特徴とする請求項16に記載の映像提供方法。
【請求項18】
前記段階c)は、
c1)前記3次元超音波映像および前記3次元CT映像から横隔膜を抽出する段階と、
c2)前記3次元超音波映像および前記3次元CT映像から血管を抽出する段階と、
c3)前記3次元超音波映像に対して前記血管に基づいて前記横隔膜からクラッターを除去して前記横隔膜をリファイニングする段階と、
c4)前記3次元超音波映像および前記3次元CT映像に対して前記血管および前記横隔膜からサンプルポイントを抽出する段階と、
c5)前記抽出されたサンプルポイントを用いて前記3次元超音波映像と前記3次元CT映像との間に映像整合を行って前記3次元超音波映像の前記3次元CT映像に対する第1の相対位置を検出する段階と
を備えることを特徴とする請求項16に記載の映像提供方法。
【請求項19】
前記段階c1)は、
前記3次元超音波映像および前記3次元CT映像のボクセルから平坦度を取得して平坦マップを形成する段階と、
該平坦マップを用いて基準値より平坦度が高いボクセルを選択する段階と、
形態学的にボクセル値が存在する領域の境界において一定のボクセルだけ除去して、前記領域を収縮させる段階と、
前記収縮させた領域を前記一定のボクセルだけ拡張させてクラッターを除去する段階と、
CCAにより前記クラッターが除去されたボクセルから複数の候補表面を取得する段階と、
前記複数の候補表面の中で最大表面を選択して前記横隔膜を抽出する段階と
を備えることを特徴とする請求項18に記載の映像提供方法。
【請求項20】
前記段階c2)は、
前記3次元超音波映像および前記3次元CT映像から前記血管を抽出する段階と、
前記横隔膜を多項曲面でモデリングして前記3次元超音波映像および前記3次元CT映像にROIマスキングを適用する段階と、
基準境界値より大きい強度値を有するボクセルを除去して血管候補を選択する段階と、
前記選択された血管候補から非血管類型クラッターを除去して実際の血管を分類する段階と
を備えることを特徴とする請求項18に記載の映像提供方法。
【請求項21】
前記段階c)以前に、
使用者の入力情報を受信する段階
を更に備えることを特徴とする請求項18に記載の映像提供方法。
【請求項22】
前記入力情報は、前記3次元CT映像に横隔膜領域を設定する第1の入力情報と、前記3次元CT映像に血管領域を設定する第2の入力情報とを含むことを特徴とする請求項21に記載の映像提供方法。
【請求項23】
前記段階c1)は、
前記第1の入力情報によって前記3次元CT映像から前記横隔膜を抽出する段階と、
前記3次元超音波映像のボクセルから平坦度を取得して平坦マップを形成する段階と、
該平坦マップを用いて基準値より平坦度が高いボクセルを選択する段階と、
形態学的にボクセル値が存在する領域の境界において一定のボクセルだけ除去して、前記領域を収縮させる段階と、
前記収縮させた領域を前記一定のボクセルだけ拡張させてクラッターを除去する段階と、
CCAにより前記クラッターが除去されたボクセルから複数の候補表面を取得する段階と、
前記複数の候補表面の中から最大表面を選択して前記3次元超音波映像から前記横隔膜を抽出する段階と
を備えることを特徴とする請求項22に記載の映像提供方法。
【請求項24】
前記段階c2)は、
前記第2入力情報によって前記3次元CT映像から前記血管を抽出する段階と、
前記3次元超音波映像から前記血管を抽出する段階と、
前記横隔膜を多項曲面でモデリングして前記3次元超音波映像にROIマスキングを適用する段階と、
基準境界値より大きい強度値を有するボクセルを除去して血管候補を選択する段階と、
前記選択された血管候補から非血管類型クラッターを除去して前記3次元超音波映像から実際の血管を分類する段階と
を備えることを特徴とする請求項22に記載の映像提供方法。
【請求項25】
前記段階c2)は、
前記非血管類型クラッターを除去するための構造基盤血管テスト、グラジアント大きさ分析および最終血管テストのいずれか一つを行う段階を更に備えることを特徴とする請求項18に記載の映像提供方法。
【請求項26】
前記段階e)は、
e1)前記変換パラメータを用いて前記3次元超音波映像に前記剛体変換を行って前記基準断面映像と前記2次元超音波映像との間に前記類似度を測定する段階と、
e2)前記測定された類似度を用いて前記2次元超音波映像の前記3次元超音波映像に対する第2の相対位置を検出する段階と
を備えることを特徴とする請求項16に記載の映像提供方法。
【請求項27】
前記段階e1)は、
e11)前記変換パラメータを用いて前記3次元超音波映像に前記剛体変換を行う段階と、
e12)前記剛体変換された3次元超音波映像から前記基準断面に対応する前記基準断面映像を抽出する段階と、
e13)前記基準断面映像と前記2次元超音波映像との間に前記類似度を測定する段階と、
e14)前記複数の変換パラメータ全てを用いて前記3次元超音波映像に前記剛体変換を行ったか否かを判断する段階と、
e15)前記段階e14)で前記複数の変換パラメータ全てが用いられたと判断されると、前記測定された類似度と予め定められた臨界値を比較して、前記臨界値以上の類似度が少なくとも1つ存在すると判断されると、最大の類似度に対応する変換パラメータを抽出する段階と、
e16)前記抽出された変換パラメータを用いて前記第2の相対位置を検出する段階と
を備えることを特徴とする請求項26に記載の映像提供方法。
【請求項28】
前記基準断面は、前記3次元直交座標上で一定の位置に固定された断面を含むことを特徴とする請求項27に記載の映像提供方法。
【請求項29】
前記段階e13)は、
相互相関法、相互情報法およびSSID法のうちいずれか一つを用いて前記類似度を算出する段階を備えることを特徴とする請求項27に記載の映像提供方法。
【請求項30】
前記段階e15)で前記臨界値以上の前記類似度が存在しないと判断されると、
h)前記関心物体に対する3次元超音波映像を新しく形成する段階と、
i)前記新しく形成された3次元超音波映像と前記3次元CT映像との間に前記映像整合を行う段階と、
j)前記関心物体に対する2次元超音波映像を形成する段階と、
k)前記新しく形成された3次元超音波映像に前記基準断面を含む前記3次元直交座標系を設定する段階と、
l)前記新しく形成された3次元超音波映像に前記剛体変換を行うための前記複数の変換パラメータを用いて前記新しく形成された3次元超音波映像に前記剛体変換を行いながら前記基準断面に対応する基準断面映像と前記2次元超音波映像との間に類似度を検出する段階と、
m)前記検出された類似度を用いて前記2次元超音波映像に対応する2次元CT映像を抽出する段階と
を更に備えることを特徴とする請求項27に記載の映像提供方法。
【請求項31】
前記段階f)は、
前記第1の相対位置を用いて前記3次元超音波映像に整合された前記3次元CT映像から前記第2の相対位置に対応する前記2次元CT映像を抽出する段階を備えることを特徴とする請求項27に記載の映像提供方法。
【請求項32】
n)前記2次元超音波映像および前記2次元CT映像を表示する段階
を更に備えることを特徴とする請求項16〜31のうちいずれか一項に記載の映像提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−31045(P2011−31045A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−172675(P2010−172675)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(597096909)株式会社 メディソン (269)
【氏名又は名称原語表記】MEDISON CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】114 Yangdukwon−ri,Nam−myun,Hongchun−gun,Kangwon−do 250−870,Republic of Korea
【出願人】(592127149)韓国科学技術院 (129)
【氏名又は名称原語表記】KOREA ADVANCED INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY
【住所又は居所原語表記】373−1,Gusung−dong,Yuseong−ku,Daejeon 305−701 KR
【Fターム(参考)】