説明

2波切替型圧電発振器

【課題】 部品点数を削減して単純な回路構成とし、小型化及び低コストを実現する2波切替型圧電発振器を提供する。
【解決手段】 電源電圧のラインに設けられた容量C4 と、電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗R4 と、バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチSW1 と、出力端子に設けられた容量C2 と、電源電圧分圧用の抵抗R1 ,R2 と、圧電振動子X1 ,X2 と、コレクタがスイッチSW1 の一方/他方の選択端子に接続すると共に圧電振動子X1 ,X2 の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが圧電振動子X1 ,X2 の他端に接続し、容量C1 ,C3 に接続すると共に分圧された電圧を供給するための抵抗R3 ,R5 に接続するトランジスタQ1 ,Q2 とを有し、ピアース型の圧電発振器を2つ、スイッチを1つ用い、部品を共通化する2波切替型圧電発振器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水晶発振器に代表される圧電発振器に係り、特に、2つの周波数から一方を選択して使用する2波切替型圧電発振器に関する。
【背景技術】
【0002】
通信容量の増大に伴うネットワーク回線の高速化、大容量化を担う光通信装置において、高純度の発振器として圧電発振器が使用されている。
圧電発振器は、例えば、155MHz又は622MHzを基本周波数として使用するものがある。
【0003】
上記の光通信装置では、基本となる周波数、例えば、155MHzと、通信距離等の影響によって生じるエラー訂正を行うために、基本周波数に対して数%高い周波数、例えば、167MHzを用いる場合があり、これら2つの周波数を使い分けて利用する要求がある。
【0004】
また、規格SONNETでは、基本周波数155MHzと、10bE(10ギガビットEther)に用いる周波数、例えば、161MHzを同一装置でそれぞれ使用する場合がある。更に、次世代40ギガビットEtherでは、622MHzの周波数と基本周波数とを同一装置で使用することになる。
つまり、155MHzと167MHz、155MHzと161MHz、あるいは155MHzと622MHzというように、2つの周波数を選択して一方のみを出力可能な2波切替型圧電発振器の要求が高まっている。
【0005】
従来の2波切替型圧電発振器について説明する。
従来の2波切替型圧電発振器の一つの例(従来例1)として図5に示すものがある。図5は、従来例1の2波切替型圧電発振器の回路図である。
従来例1は、図5に示すように、第1の圧電発振器と第2の圧電発振器は、最も一般的なコルピッツ型で構成されており、各々の出力信号のいずれかをスイッチSW1 によって選択している。
尚、図において、VCCは電源電圧であり、SELは選択信号であり、OUTは出力であり、Xが圧電振動子、Rが抵抗、Cが容量、Qがトランジスタである。
【0006】
従来の2波切替型圧電発振器の別の例(従来例2)として図6に示すものがある。図6は、従来例2の2波切替型圧電発振器の回路図である。
従来例2は、図6に示すように、第1の圧電発振器と第2の圧電発振器に供給される電源電圧VCCをスイッチSW1 で選択し、選択された圧電発振器からの出力信号をスイッチSW2 で選択して出力(OUT)するものである。
【0007】
尚、関連する先行技術として、特開2004−187012号公報(特許文献1)、特開2004−187013号公報(特許文献2)、特開2006−5697号公報(特許文献3)がある。
【0008】
特許文献1には、2波切替型圧電発振器において、2つの圧電発振器を切り替えて駆動し、帯域フィルタを共通化する構造が示されている。
特許文献2には、2波切替型圧電発振器において、2つの圧電発振器を切り替えて駆動し、各々の回路に供給するインダクタンスを共通化する構造が示されている。
特許文献3には、2波切替型圧電発振器において、2つの圧電発振器を切り替えて駆動し、各々のトランジスタに供給する出力抵抗を共通化する構造が示されている。
【0009】
【特許文献1】特開2004−187012号公報
【特許文献2】特開2004−187013号公報
【特許文献3】特開2006−005697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来例1の2波切替型圧電発振器では、各々の周波数を出力する圧電発振器を2個搭載し、第1の圧電発振器と第2の圧電発振器のいずれもが動作しているため、スイッチSW1 によって一方の出力信号を選択している場合であっても、他方の出力信号が漏れて出力してしまうという問題点があり、更に、2つの圧電発振器を独立して動作させているため、部品点数の増加して回路規模が増大し、小型化及び低コストにできないという問題点があった。
【0011】
また、従来例2の2波切替型圧電発振器では、第1の圧電発振器又は第2の圧電発振器の一方しか動作させないため、一方の出力が他方の出力に影響されることはないものの、従来例1に比べて更に部品点数の増加して回路規模が増大し、小型化及び低コストにできないという問題点があった。
【0012】
また、特許文献1では、従来例1と同様に、2つの水晶発振器を独立して動作させるもので、従来例1と同様の問題点がある。
特許文献2では、電源電圧を供給するためにインダクタL3,13を用いているが、この構成では、発振器からの出力が電源電圧に回り込んでしまう恐れがあった。
特許文献3では、異なる周波数に対応するために、LC可変回路で可変容量ダイオードCV3を選択信号で調整する必要があり、構成としては複雑なものとなっていた。
【0013】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、部品点数を削減して単純な回路構成とし、小型化及び低コストを実現する2波切替型圧電発振器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、2つの発振周波数の一方を選択により出力する2波切替型圧電発振器において、供給される電源電圧のラインに設けられた第1の容量と、電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗と、バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチと、圧電発振器の出力端子に一端が接続し、他端が接地する第2の容量と、電源電圧を分圧する第1の抵抗と第2の抵抗と、第1の共振周波数を有する第1の圧電振動子と、コレクタがスイッチの一方の選択端子に接続すると共に第1の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第1の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第3の容量に接続すると共に分圧された電圧を供給するための第3の抵抗に接続する第1のトランジスタと、第2の共振周波数を有する第2の圧電振動子と、コレクタがスイッチの他方の選択端子に接続すると共に前記第2の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第2の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第4の容量に接続すると共に分圧された電圧を供給するための第4の抵抗に接続する第2のトランジスタとを有することを特徴とする。
【0015】
本発明は、2つの発振周波数の一方を選択により出力する2波切替型圧電発振器において、供給される電源電圧のラインに設けられた第1の容量と、電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗と、バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチと、圧電発振器の出力端子に一端が接続し、他端が接地する第2の容量と、第1の共振周波数を有する第1の圧電振動子と、コレクタが前記スイッチの一方の選択端子に接続すると共に第1の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第1の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第3の容量に接続すると共にスイッチの一方の選択端子からの電圧を供給するための第1の抵抗に接続する第1のトランジスタと、第2の共振周波数を有する第2の圧電振動子と、コレクタがスイッチの他方の選択端子に接続すると共に第2の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第2の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第4の容量に接続すると共にスイッチの他方の選択端子からの電圧を供給するための第2の抵抗に接続する第2のトランジスタとを有することを特徴とする。
【0016】
本発明は、2つの発振周波数の一方を選択により出力する2波切替型圧電発振器において、供給される電源電圧のラインに設けられた第1の容量と、電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗と、バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチと、スイッチの一方の選択端子に接続し、他端が接地する第2の容量と、第1の共振周波数を有する第1の圧電振動子と、コレクタがスイッチの一方の選択端子に接続すると共に第1の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第1の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第3の容量に接続すると共にスイッチの一方の選択端子からの電圧を供給するための第1の抵抗に接続する第1のトランジスタと、スイッチの他方の選択端子に接続し、他端が接地する第4の容量と、第2の共振周波数を有する第2の圧電振動子と、コレクタがスイッチの他方の選択端子に接続すると共に第2の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第2の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第5の容量に接続すると共にスイッチの他方の選択端子からの電圧を供給するための第2の抵抗に接続する第2のトランジスタとを有することを特徴とする。
【0017】
本発明は、2つの発振周波数の一方を選択により出力する2波切替型圧電発振器において、供給される電源電圧のラインに設けられた第1の容量と、電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗と、バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチと、圧電発振器の出力端子に一端が接続し、他端が接地する第2の容量と、電源電圧を分圧する第1の抵抗と第2の抵抗と、第1の共振周波数を有する第1の圧電振動子と、コレクタがスイッチの一方の選択端子に接続すると共に第1の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第1の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第3の容量に接続すると共に分圧された電圧を供給するための第3の抵抗に接続する第1のトランジスタと、第2の共振周波数を有する第2の圧電振動子と、コレクタがスイッチの他方の選択端子に接続すると共に第2の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第2の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第4の容量に接続すると共に分圧された電圧を供給するための第4の抵抗に接続する第2のトランジスタと、第1の圧電振動子の他端に設けられ、当該他端側をカソードとする第1のダイオードと、第1のダイオードのアノード側に一端が接続し、他端が接地する第5の抵抗と、第1のダイオードのカソード側に一端が接続し、他端が制御電圧を印加する端子に接続する第6の抵抗と、第2の圧電振動子の他端に設けられ、当該他端側をカソードとする第2のダイオードと、第2のダイオードのアノード側に一端が接続し、他端が接地する第7の抵抗と、第2のダイオードのカソード側に一端が接続し、他端が制御電圧を印加する端子に接続する第8の抵抗とを有することを特徴とする。
【0018】
本発明は、上記2波切替型圧電発振器において、第1の圧電振動子の他端に設けられ、当該他端側をカソードとする第1のダイオードと、第1のダイオードのアノード側に一端が接続し、他端が接地する第3の抵抗と、第1のダイオードのカソード側に一端が接続し、他端が制御電圧を印加する端子に接続する第4の抵抗と、第2の圧電振動子の他端に設けられ、当該他端側をカソードとする第2のダイオードと、第2のダイオードのアノード側に一端が接続し、他端が接地する第5の抵抗と、第2のダイオードのカソード側に一端が接続し、他端が制御電圧を印加する端子に接続する第6の抵抗とを有することを特徴とする。
【0019】
本発明は、上記2波切替型圧電発振器において、負荷抵抗を、出力周波数に応じたインダクタンスとしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、2つの発振周波数の一方を選択により出力する2波切替型圧電発振器において、供給される電源電圧のラインに設けられた第1の容量と、電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗と、バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチと、圧電発振器の出力端子に一端が接続し、他端が接地する第2の容量と、電源電圧を分圧する第1の抵抗と第2の抵抗と、第1の共振周波数を有する第1の圧電振動子と、コレクタがスイッチの一方の選択端子に接続すると共に第1の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第1の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第3の容量に接続すると共に分圧された電圧を供給するための第3の抵抗に接続する第1のトランジスタと、第2の共振周波数を有する第2の圧電振動子と、コレクタがスイッチの他方の選択端子に接続すると共に前記第2の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第2の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第4の容量に接続すると共に分圧された電圧を供給するための第4の抵抗に接続する第2のトランジスタとを有するものであり、ピアース型の圧電発振器を2つ、スイッチを1つ用い、第1の容量、負荷抵抗、分圧用の第1の抵抗及び第2の抵抗を共通化することで、部品点数を削減し、小型化かつ低コストを図ることができる効果がある。
【0021】
本発明によれば、2つの発振周波数の一方を選択により出力する2波切替型圧電発振器において、供給される電源電圧のラインに設けられた第1の容量と、電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗と、バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチと、圧電発振器の出力端子に一端が接続し、他端が接地する第2の容量と、第1の共振周波数を有する第1の圧電振動子と、コレクタが前記スイッチの一方の選択端子に接続すると共に第1の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第1の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第3の容量に接続すると共にスイッチの一方の選択端子からの電圧を供給するための第1の抵抗に接続する第1のトランジスタと、第2の共振周波数を有する第2の圧電振動子と、コレクタがスイッチの他方の選択端子に接続すると共に第2の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第2の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第4の容量に接続すると共にスイッチの他方の選択端子からの電圧を供給するための第2の抵抗に接続する第2のトランジスタとを有するものであり、ピアース型の圧電発振器を2つ、スイッチを1つ用い、第1の容量、負荷抵抗を共通化することで、部品点数を削減し、小型化かつ低コストを図ることができる効果がある。
【0022】
本発明によれば、2つの発振周波数の一方を選択により出力する2波切替型圧電発振器において、供給される電源電圧のラインに設けられた第1の容量と、電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗と、バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチと、スイッチの一方の選択端子に接続し、他端が接地する第2の容量と、第1の共振周波数を有する第1の圧電振動子と、コレクタがスイッチの一方の選択端子に接続すると共に第1の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第1の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第3の容量に接続すると共にスイッチの一方の選択端子からの電圧を供給するための第1の抵抗に接続する第1のトランジスタと、スイッチの他方の選択端子に接続し、他端が接地する第4の容量と、第2の共振周波数を有する第2の圧電振動子と、コレクタがスイッチの他方の選択端子に接続すると共に第2の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第2の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第5の容量に接続すると共にスイッチの他方の選択端子からの電圧を供給するための第2の抵抗に接続する第2のトランジスタとを有するものであり、ピアース型の圧電発振器を2つ、スイッチを1つ用い、負荷抵抗を共通化することで、部品点数を削減し、小型化かつ低コストを図ることができ、更に第4,5の容量を各々調整することにより乖離した2つの発振周波数にも対応できる効果がある。
【0023】
本発明によれば、2つの発振周波数の一方を選択により出力する2波切替型圧電発振器において、供給される電源電圧のラインに設けられた第1の容量と、電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗と、バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチと、圧電発振器の出力端子に一端が接続し、他端が接地する第2の容量と、電源電圧を分圧する第1の抵抗と第2の抵抗と、第1の共振周波数を有する第1の圧電振動子と、コレクタがスイッチの一方の選択端子に接続すると共に第1の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第1の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第3の容量に接続すると共に分圧された電圧を供給するための第3の抵抗に接続する第1のトランジスタと、第2の共振周波数を有する第2の圧電振動子と、コレクタがスイッチの他方の選択端子に接続すると共に第2の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第2の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第4の容量に接続すると共に分圧された電圧を供給するための第4の抵抗に接続する第2のトランジスタと、第1の圧電振動子の他端に設けられ、当該他端側をカソードとする第1のダイオードと、第1のダイオードのアノード側に一端が接続し、他端が接地する第5の抵抗と、第1のダイオードのカソード側に一端が接続し、他端が制御電圧を印加する端子に接続する第6の抵抗と、第2の圧電振動子の他端に設けられ、当該他端側をカソードとする第2のダイオードと、第2のダイオードのアノード側に一端が接続し、他端が接地する第7の抵抗と、第2のダイオードのカソード側に一端が接続し、他端が制御電圧を印加する端子に接続する第8の抵抗とを有するものであり、ピアース型の圧電発振器を2つ、スイッチを1つ用い、第1の容量、負荷抵抗、分圧用の第1の抵抗及び第2の抵抗を共通化することで、部品点数を削減し、小型化かつ低コストを図ることができ、更に制御電圧の印加によって第1,2の圧電発振器の周波数を可変にできる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係る第1の2波切替型圧電発振器は、2つの発振周波数の一方を選択により出力する2波切替型圧電発振器であり、供給される電源電圧のラインに設けられた第1の容量(C4 )と、電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗(R4 )と、バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチ(SW1 )と、圧電発振器の出力端子に一端が接続し、他端が接地する第2の容量(C2 )と、電源電圧を分圧する第1の抵抗(R1 )と第2の抵抗(R2 )と、第1の共振周波数を有する第1の圧電振動子(X1 )と、コレクタがスイッチ(SW1 )の一方の選択端子に接続すると共に第1の圧電振動子(X1 )の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第1の圧電振動子(X1 )の他端に接続し、他端が接地する第3の容量(C1 )に接続すると共に分圧された電圧を供給するための第3の抵抗(R3 )に接続する第1のトランジスタ(Q1 )と、第2の共振周波数を有する第2の圧電振動子(X2 )と、コレクタがスイッチ(SW1 )の他方の選択端子に接続すると共に第2の圧電振動子(X2 )の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第2の圧電振動子(X2 )の他端に接続し、他端が接地する第4の容量(C3 )に接続すると共に分圧された電圧を供給するための第4の抵抗(R5 )に接続する第2のトランジスタ(Q2 )とを有するものであり、ピアース型の圧電発振器を2つ、スイッチを1つ用い、第1の容量、負荷抵抗、分圧用の第1の抵抗及び第2の抵抗を共通化することで、部品点数を削減し、小型化かつ低コストを図ることができるものである。
【0025】
本発明の実施の形態に係る第2の2波切替型圧電発振器は、2つの発振周波数の一方を選択により出力する2波切替型圧電発振器であり、供給される電源電圧のラインに設けられた第1の容量(C4 )と、電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗(R4 )と、バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチ(SW1 )と、圧電発振器の出力端子に一端が接続し、他端が接地する第2の容量(C2 )と、第1の共振周波数を有する第1の圧電振動子(X1 )と、コレクタがスイッチ(SW1 )の一方の選択端子に接続すると共に第1の圧電振動子(X1 )の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第1の圧電振動子(X1 )の他端に接続し、他端が接地する第3の容量(C1 )に接続すると共にスイッチ(SW1 )の一方の選択端子からの電圧を供給するための第1の抵抗(R3 )に接続する第1のトランジスタ(Q1 )と、第2の共振周波数を有する第2の圧電振動子(X2 )と、コレクタがスイッチ(SW1 )の他方の選択端子に接続すると共に第2の圧電振動子(X2 )の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第2の圧電振動子(X2 )の他端に接続し、他端が接地する第4の容量(C3 )に接続すると共にスイッチ(SW1 )の他方の選択端子からの電圧を供給するための第2の抵抗(R5 )に接続する第2のトランジスタ(Q2 )とを有するものであり、ピアース型の圧電発振器を2つ、スイッチを1つ用い、第1の容量、負荷抵抗を共通化することで、部品点数を削減し、小型化かつ低コストを図ることができるものである。
【0026】
本発明の実施の形態に係る第3の2波切替型圧電発振器は、2つの発振周波数の一方を選択により出力する2波切替型圧電発振器であり、供給される電源電圧のラインに設けられた第1の容量(C4 )と、電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗(R4 )と、バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチ(SW1 )と、スイッチ(SW1 )の一方の選択端子に接続し、他端が接地する第2の容量(C21)と、第1の共振周波数を有する第1の圧電振動子(X1 )と、コレクタがスイッチ(SW1 )の一方の選択端子に接続すると共に第1の圧電振動子(X1 )の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第1の圧電振動子(X1 )の他端に接続し、他端が接地する第3の容量(C1 )に接続すると共にスイッチ(SW1 )の一方の選択端子からの電圧を供給するための第1の抵抗(R3 )に接続する第1のトランジスタ(Q1 )と、スイッチ(SW1 )の他方の選択端子に接続し、他端が接地する第4の容量(C22)と、第2の共振周波数を有する第2の圧電振動子(X2 )と、コレクタがスイッチ(SW1 )の他方の選択端子に接続すると共に第2の圧電振動子(X2 )の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第2の圧電振動子(X2 )の他端に接続し、他端が接地する第5の容量(C3 )に接続すると共にスイッチ(SW1 )の他方の選択端子からの電圧を供給するための第2の抵抗(R5 )に接続する第2のトランジスタ(Q2 )とを有するものであり、ピアース型の圧電発振器を2つ、スイッチを1つ用い、負荷抵抗を共通化することで、部品点数を削減し、小型化かつ低コストを図ることができ、更に第4,5の容量を各々調整することにより乖離した2つの発振周波数にも対応できるものである。
【0027】
本発明の実施の形態に係る第4の2波切替型圧電発振器は、2つの発振周波数の一方を選択により出力する2波切替型圧電発振器であり、供給される電源電圧のラインに設けられた第1の容量(C4 )と、電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗(R4 )と、バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチ(SW1 )と、圧電発振器の出力端子に一端が接続し、他端が接地する第2の容量(C2 )と、電源電圧を分圧する第1の抵抗(R1 )と第2の抵抗(R2 )と、第1の共振周波数を有する第1の圧電振動子(X1 )と、コレクタがスイッチ(SW1 )の一方の選択端子に接続すると共に第1の圧電振動子(X1 )の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第1の圧電振動子(X1 )の他端に接続し、他端が接地する第3の容量(C1 )に接続すると共に分圧された電圧を供給するための第3の抵抗(R3 )に接続する第1のトランジスタ(Q1 )と、第2の共振周波数を有する第2の圧電振動子(X2 )と、コレクタがスイッチ(SW1 )の他方の選択端子に接続すると共に第2の圧電振動子(X2 )の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが第2の圧電振動子(X2 )の他端に接続し、他端が接地する第4の容量(C3 )に接続すると共に分圧された電圧を供給するための第4の抵抗(R5 )に接続する第2のトランジスタ(Q2 )と、第1の圧電振動子(X1 )の他端に設けられ、当該他端側をカソードとする第1のダイオード(D1 )と、第1のダイオード(D1 )のアノード側に一端が接続し、他端が接地する第5の抵抗(R6 )と、第1のダイオード(D1)のカソード側に一端が接続し、他端が制御電圧を印加する端子に接続する第6の抵抗(R7 )と、第2の圧電振動子(X2 )の他端に設けられ、当該他端側をカソードとする第2のダイオード(D2 )と、第2のダイオード(D2 )のアノード側に一端が接続し、他端が接地する第7の抵抗(R8 )と、第2のダイオード(D2 )のカソード側に一端が接続し、他端が制御電圧を印加する端子に接続する第8の抵抗(R9 )とを有するものであり、ピアース型の圧電発振器を2つ、スイッチを1つ用い、第1の容量、負荷抵抗、分圧用の第1の抵抗及び第2の抵抗を共通化することで、部品点数を削減し、小型化かつ低コストを図ることができ、更に制御電圧の印加によって第1,2の圧電発振器の周波数を可変にできるものである。
【0028】
本発明の実施の形態に係る第1の2波切替型圧電発振器について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る第1の2波切替型圧電発振器の回路図である。
本発明の実施の形態に係る第1の2波切替型圧電発振器(第1の回路)は、図1に示すように、電源電圧VCCを印加する電源端子と、出力OUTを得る出力端子と、選択信号SELを入力する選択信号入力端子と、グランドレベルGNDに接続する接地端子と、スイッチSW1 と、第1の圧電振動子X1 と、第2の圧電振動子X2 と、第1のトランジスタQ1 と、第2のトランジスタQ2 と、抵抗R1 〜R5 と、容量(コンデンサ)C1 〜C5 とを基本的に有している。
【0029】
電源端子には、容量C4 が接続されて接地され、また、抵抗R4 を介してスイッチSW1 に接続され、更に、抵抗R1 と抵抗R2 が直列に接続されて接地されている。
抵抗R4 とスイッチSW1 を接続するラインには、容量C2 が接続されて接地され、また、容量C5 が直列に接続されて出力端子に接続している。
【0030】
トランジスタQ1 のコレクタCは、スイッチSW1 の一方の端子に接続し、エミッタEが接地され、ベースBが抵抗R3 を介して抵抗R1 と抵抗R2 の間に接続している。
トランジスタQ2 のコレクタCは、スイッチSW1 の他方の端子に接続し、エミッタEが接地され、ベースBが抵抗R5 を介して抵抗R1 と抵抗R2 の間に接続している。
【0031】
圧電振動子X1 は、一方の端子がトランジスタQ1 のコレクタに接続し、他方の端子がベースに接続され、更に容量C1 を介して接地されている。
圧電振動子X2 は、一方の端子がトランジスタQ2 のコレクタに接続し、他方の端子がベースに接続され、更に容量C3 を介して接地されている。
尚、第1,2の圧電発振器は、いずれもピアース型としている。
【0032】
第1の回路では、第1の圧電発振器は、トランジスタQ1 と、発振ループを構成する圧電振動子X1 と、容量C1 、C2 と、トランジスタQ1 にバイアスを供給するための抵抗R1 、R2 、R3 と、負荷抵抗R4 とから構成されている。
また、第2の圧電発振器は、トランジスタQ2 と、発振ループを構成する圧電振動子X2 と、容量C3 、C2 と、トランジスタQ2 にバイアスを供給するための抵抗R1 、R2 、R5 と、負荷抵抗R4 とから構成されている。
【0033】
つまり、第1の圧電発振器と第2の圧電発振器では、バイアス供給のための抵抗R1 、R2 と、負荷抵抗R4 と、容量C2 を共用している。
負荷抵抗R4 は、トランジスタに対するコレクタ抵抗となるもので、出力周波数に応じたインダクタンスであってもよい。
【0034】
ここで、第1の回路では、一方の周波数と他方の周波数とは、数%の違いを想定した構成であるから、発振ループを形成する圧電発振器の両端の容量(第1の圧電発振器では容量C1 と容量C2 、第2の圧電発振器では容量C2 と容量C3 )は、ほぼ同一の値を使用できるため、一方の容量C2 を共通化したものである。
【0035】
また、負荷抵抗R4 を共通としたため、これを介してトランジスタQ1 、Q2 に供給される直流バイアスをスイッチSW1 で制御し、第1の及び第2の圧電発振器の動作と、出力信号の選択を同時に行っている。
これにより、第1の回路では、抵抗、容量、スイッチなどの部品点数を削減して、2波切替型圧電発振器でありながら、小型化かつ低コストを図ることができる効果がある。
【0036】
次に、本発明の実施の形態に係る第2の2波切替型圧電発振器について図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の実施の形態に係る第2の2波切替型圧電発振器の回路図である。
本発明の実施の形態に係る第2の2波切替型圧電発振器(第2の回路)は、図2に示すように、電源電圧VCCを印加する電源端子と、出力OUTを得る出力端子と、選択信号SELを入力する選択信号入力端子と、グランドレベルGNDに接続する接地端子と、スイッチSW1 と、第1の圧電振動子X1 と、第2の圧電振動子X2 と、第1のトランジスタQ1 と、第2のトランジスタQ2 と、抵抗R3 〜R5 と、容量(コンデンサ)C1 〜C5 とを基本的に有している。
【0037】
電源端子には、容量C4 が接続されて接地され、また、抵抗R4 を介してスイッチSW1 に接続されている。
抵抗R4 とスイッチSW1 を接続するラインには、容量C2 が接続されて接地され、また、容量C5 が直列に接続されて出力端子に接続している。
【0038】
トランジスタQ1 のコレクタCは、スイッチSW1 の一方の端子に接続し、エミッタEが接地され、ベースBが抵抗R3 を介してスイッチSW1 の一方の端子に接続し、更にベースには容量C1 を介して接地されている。
トランジスタQ2 のコレクタCは、スイッチSW1 の他方の端子に接続し、エミッタEが接地され、ベースBが抵抗R5 を介してスイッチSW1 の他方の端子に接続し、更にベースには容量C3 を介して接地されている。
【0039】
圧電振動子X1 は、一方の端子がトランジスタQ1 のコレクタに接続し、他方の端子がベースに接続されている。
圧電振動子X2 は、一方の端子がトランジスタQ2 のコレクタに接続し、他方の端子がベースに接続されている。
【0040】
第2の回路では、第1の圧電発振器は、トランジスタQ1 と、発振ループを構成する圧電振動子X1 と、容量C1 、C2 と、トランジスタQ1 にバイアスを供給するための抵抗R3 と、負荷抵抗R4 とから構成されている。
また、第2の圧電発振器は、トランジスタQ2 と、発振ループを構成する圧電振動子X2 と、容量C3 、C2 と、トランジスタQ2 にバイアスを供給するための抵抗R5 と、負荷抵抗R4 とから構成されている。
【0041】
つまり、第1の圧電発振器と第2の圧電発振器では、バイアスを供給するための負荷抵抗R4 と、容量C2 を共用している。
負荷抵抗R4 は、トランジスタに対するコレクタ抵抗となるもので、出力周波数に応じたインダクタンスであってもよい。
【0042】
ここで、第2の回路では、一方の周波数と他方の周波数とは、数%の違いを想定した構成であるから、発振ループを形成する圧電発振器の両端の容量(第1の圧電発振器では容量C1 と容量C2 、第2の圧電発振器では容量C2 と容量C3 )は、ほぼ同一の値を使用できるため、一方の容量C2 を共通化したものである。
【0043】
また、負荷抵抗R4 を共通としたため、これを介してトランジスタQ1 、Q2 に供給される直流バイアスをスイッチSW1 で制御し、第1の及び第2の圧電発振器の動作と、出力信号の選択を同時に行っている。
これにより、第2の回路では、抵抗、容量、スイッチなどの部品点数を削減して、2波切替型圧電発振器でありながら、小型化かつ低コストを図ることができる効果がある。
【0044】
次に、本発明の実施の形態に係る第3の2波切替型圧電発振器について図3を参照しながら説明する。図3は、本発明の実施の形態に係る第3の2波切替型圧電発振器の回路図である。
本発明の実施の形態に係る第3の2波切替型圧電発振器(第3の回路)は、図3に示すように、電源電圧VCCを印加する電源端子と、出力OUTを得る出力端子と、選択信号SELを入力する選択信号入力端子と、グランドレベルGNDに接続する接地端子と、スイッチSW1 と、第1の圧電振動子X1 と、第2の圧電振動子X2 と、第1のトランジスタQ1 と、第2のトランジスタQ2 と、抵抗R3 〜R5 と、容量(コンデンサ)C1 ,C3 〜C5 ,C21,C22とを基本的に有している。
【0045】
第3の回路が、第2の回路と相違するのは、容量C2 を削除し、代わりに、スイッチSW1 の一方の端子側に容量C21を接続して接地させ、スイッチSW1 の他方の端子側に容量C22を接続して接地させた点である。
【0046】
また、第1の圧電発振器と第2の圧電発振器では、バイアスを供給するための負荷抵抗R4 を共用している。
負荷抵抗R4 は、トランジスタに対するコレクタ抵抗となるもので、出力周波数に応じたインダクタンスであってもよい。
【0047】
また、負荷抵抗R4 を共通としたため、これを介してトランジスタQ1 、Q2 に供給される直流バイアスをスイッチSW1 で制御し、第1の及び第2の圧電発振器の動作と、出力信号の選択を同時に行っている。
これにより、第3の回路では、抵抗、容量、スイッチなどの部品点数を削減して、2波切替型圧電発振器でありながら、小型化かつ低コストを図ることができる効果がある。
【0048】
第3の回路では、発振ループを形成する圧電発振器の両端の容量(第1の圧電発振器では容量C1 と容量C21、第2の圧電発振器では容量C22と容量C3 )をほぼ同一の値を使用できるし、また、異なる値も使用できるため、数%異なる2つの周波数に対応できるだけでなく、乖離した2つの周波数にも対応できる。
この場合、トランジスタQ1 ,Q2 、抵抗R3 ,R5 を適宜選択して最適化(所望の周波数において発振ゲインの得られる帯域に調整)する必要がある。
【0049】
次に、本発明の実施の形態に係る第4の2波切替型圧電発振器について図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の実施の形態に係る第4の2波切替型圧電発振器の回路図である。
本発明の実施の形態に係る第4の2波切替型圧電発振器(第4の回路)は、図4に示すように、電源電圧VCCを印加する電源端子と、出力OUTを得る出力端子と、選択信号SELを入力する選択信号入力端子と、グランドレベルGNDに接続する接地端子と、制御電圧VCONTの入力端子と、スイッチSW1 と、第1の圧電振動子X1 と、第2の圧電振動子X2 と、第1のトランジスタQ1 と、第2のトランジスタQ2 と、抵抗R1 〜R9 と、容量(コンデンサ)C1 〜C5 と、ダイオードD1 ,D2 とを基本的に有している。
【0050】
第4の回路は、第1の回路を基礎とし、制御電圧VCONTで圧電発振器の周波数を変化させる構成となっている。
図1と相違する部分は、第1の圧電発振器において、抵抗R3 と容量C1 に接続する側の端子に第1のダイオードD1 を設けている。第1のダイオードD1 は、カソード側が第1の圧電振動子X1 に接続し、アノード側が抵抗R3 と容量C1 に接続している。
更に、第1のダイオードD1 のアノード側は、抵抗R6 を介して接地され、カソード側は、抵抗R7 を介して制御電圧VCONTの入力端子に接続している。
【0051】
同様に、第2の圧電発振器において、抵抗R5 と容量C3 に接続する側の端子に第2のダイオードD2 を設けている。第2のダイオードD2 は、カソード側が第2の圧電振動子X2 に接続し、アノード側が抵抗R5 と容量C3 に接続している。
更に、第2のダイオードD2 のアノード側は、抵抗R8 を介して接地され、カソード側は、抵抗R9 を介して制御電圧VCONTの入力端子に接続している。
【0052】
第4の回路では、制御電圧VCONTの入力端子から制御電圧を印加して第1及び第2の圧電振動子X1 ,X2 の端子への電位を変更することで、発振器からの周波数を変更させ、所望の2つの周波数を得ることができるものである。
【0053】
155MHzと167MHzのような2波切替型発振器では、PLL(Phase Locked Loop)に用いられるため、電圧制御型圧電発振器、例えば、VCXO(Voltage Controlled Crystal Oscillator)の要求も多数ある。この場合も、同様に小型化及び低コストを実現できる効果がある。
【0054】
第4の回路は、第1の回路を基礎としたが、第4の回路の特徴部分である制御電圧によって第1,2の圧電発振器の周波数を可変にする構成を、第2,3の回路に応用するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、部品点数を削減して単純な回路構成とし、小型化及び低コストを実現する2波切替型圧電発振器に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施の形態に係る第1の2波切替型圧電発振器の回路図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る第2の2波切替型圧電発振器の回路図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る第3の2波切替型圧電発振器の回路図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る第4の2波切替型圧電発振器の回路図である。
【図5】従来例1の2波切替型圧電発振器の回路図である。
【図6】従来例2の2波切替型圧電発振器の回路図である。
【符号の説明】
【0057】
C…容量、 D…ダイオード、 Q…トランジスタ、 R…抵抗、 SW…スイッチ、 X…圧電振動子、 VCC…電源電圧、 OUT…出力、 SEL…選択信号、 GND…グランドレベル、 VCOUNT…制御電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの発振周波数の一方を選択により出力する2波切替型圧電発振器において、
供給される電源電圧のラインに設けられた第1の容量と、
電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗と、
前記バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチと、
圧電発振器の出力端子に一端が接続し、他端が接地する第2の容量と、
電源電圧を分圧する第1の抵抗と第2の抵抗と、
第1の共振周波数を有する第1の圧電振動子と、
コレクタが前記スイッチの一方の選択端子に接続すると共に前記第1の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが前記第1の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第3の容量に接続すると共に前記分圧された電圧を供給するための第3の抵抗に接続する第1のトランジスタと、
第2の共振周波数を有する第2の圧電振動子と、
コレクタが前記スイッチの他方の選択端子に接続すると共に前記第2の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが前記第2の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第4の容量に接続すると共に前記分圧された電圧を供給するための第4の抵抗に接続する第2のトランジスタとを有することを特徴とする2波切替型圧電発振器。
【請求項2】
2つの発振周波数の一方を選択により出力する2波切替型圧電発振器において、
供給される電源電圧のラインに設けられた第1の容量と、
電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗と、
前記バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチと、
圧電発振器の出力端子に一端が接続し、他端が接地する第2の容量と、
第1の共振周波数を有する第1の圧電振動子と、
コレクタが前記スイッチの一方の選択端子に接続すると共に前記第1の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが前記第1の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第3の容量に接続すると共に前記スイッチの一方の選択端子からの電圧を供給するための第1の抵抗に接続する第1のトランジスタと、
第2の共振周波数を有する第2の圧電振動子と、
コレクタが前記スイッチの他方の選択端子に接続すると共に前記第2の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが前記第2の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第4の容量に接続すると共に前記スイッチの他方の選択端子からの電圧を供給するための第2の抵抗に接続する第2のトランジスタとを有することを特徴とする2波切替型圧電発振器。
【請求項3】
2つの発振周波数の一方を選択により出力する2波切替型圧電発振器において、
供給される電源電圧のラインに設けられた第1の容量と、
電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗と、
前記バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチと、
前記スイッチの一方の選択端子に接続し、他端が接地する第2の容量と、
第1の共振周波数を有する第1の圧電振動子と、
コレクタが前記スイッチの一方の選択端子に接続すると共に前記第1の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが前記第1の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第3の容量に接続すると共に前記スイッチの一方の選択端子からの電圧を供給するための第1の抵抗に接続する第1のトランジスタと、
前記スイッチの他方の選択端子に接続し、他端が接地する第4の容量と、
第2の共振周波数を有する第2の圧電振動子と、
コレクタが前記スイッチの他方の選択端子に接続すると共に前記第2の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが前記第2の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第5の容量に接続すると共に前記スイッチの他方の選択端子からの電圧を供給するための第2の抵抗に接続する第2のトランジスタとを有することを特徴とする2波切替型圧電発振器。
【請求項4】
2つの発振周波数の一方を選択により出力する2波切替型圧電発振器において、
供給される電源電圧のラインに設けられた第1の容量と、
電源電圧をバイアス供給する負荷抵抗と、
前記バイアス供給される電圧を選択すると共に圧電発振器の出力を選択するスイッチと、
圧電発振器の出力端子に一端が接続し、他端が接地する第2の容量と、
電源電圧を分圧する第1の抵抗と第2の抵抗と、
第1の共振周波数を有する第1の圧電振動子と、
コレクタが前記スイッチの一方の選択端子に接続すると共に前記第1の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが前記第1の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第3の容量に接続すると共に前記分圧された電圧を供給するための第3の抵抗に接続する第1のトランジスタと、
第2の共振周波数を有する第2の圧電振動子と、
コレクタが前記スイッチの他方の選択端子に接続すると共に前記第2の圧電振動子の一方の端子に接続し、エミッタが接地し、ベースが前記第2の圧電振動子の他端に接続し、他端が接地する第4の容量に接続すると共に前記分圧された電圧を供給するための第4の抵抗に接続する第2のトランジスタと、
前記第1の圧電振動子の他端に設けられ、当該他端側をカソードとする第1のダイオードと、
前記第1のダイオードのアノード側に一端が接続し、他端が接地する第5の抵抗と、
前記第1のダイオードのカソード側に一端が接続し、他端が制御電圧を印加する端子に接続する第6の抵抗と、
前記第2の圧電振動子の他端に設けられ、当該他端側をカソードとする第2のダイオードと、
前記第2のダイオードのアノード側に一端が接続し、他端が接地する第7の抵抗と、
前記第2のダイオードのカソード側に一端が接続し、他端が制御電圧を印加する端子に接続する第8の抵抗とを有することを特徴とする2波切替型圧電発振器。
【請求項5】
前記第1の圧電振動子の他端に設けられ、当該他端側をカソードとする第1のダイオードと、
前記第1のダイオードのアノード側に一端が接続し、他端が接地する第3の抵抗と、
前記第1のダイオードのカソード側に一端が接続し、他端が制御電圧を印加する端子に接続する第4の抵抗と、
前記第2の圧電振動子の他端に設けられ、当該他端側をカソードとする第2のダイオードと、
前記第2のダイオードのアノード側に一端が接続し、他端が接地する第5の抵抗と、
前記第2のダイオードのカソード側に一端が接続し、他端が制御電圧を印加する端子に接続する第6の抵抗とを有することを特徴とする請求項2又は3記載の2波切替型圧電発振器。
【請求項6】
負荷抵抗を、出力周波数に応じたインダクタンスとしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の2波切替型圧電発振器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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