説明

3’−標識ポリヌクレオチドの直接合成用の固体支持体試薬

【課題】3’−末端に位置する標識を有するポリヌクレオチドの直接合成に有用な合成支持体およびこのような支持体試薬の利用方法を提供する。
【解決手段】次式:


で示される特定の化合物。(式中、Tは酸開裂性の水酸基保護基であり;L1 は3'−末端窒素を炭素に結合するためのリンカーであり;L2およびL3 は酸素および炭素を結合するためのリンカーであり;Wは固体支持体であり;L4 は固体支持体を窒素に結合するためのリンカーであり;R1およびR2 は水素、低級アルキル、窒素保護基、または標識からなる群からそれぞれ選ばれる窒素置換基であり;そしてR3からR7 までは水素または低級アルキルからなる群からそれぞれ選ばれる炭素置換基である。)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に官能化ポリヌクレオチドの合成に有用な固体支持体試薬に関するものである。さらに特に、本発明は3’−末端に位置する標識を有するポリヌクレオチドの直接合成に有用な合成支持体およびこのような試薬の利用方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
同位体によらずに標識を付けたポリヌクレオチドプローブ、DNA/RNA増幅法、自動化DNA配列分析、およびバイオ活性アンチセンスおよびトリプレックス合成試薬を連続して迅速に開発することにより、化学的に修飾されたポリヌクレオチドに対する需要を大いに増した。特に有用なポリヌクレオチド修飾のひとつはオリゴヌクレオチドの3’−末端での標識の導入である。
【0003】
合成ポリヌクレオチドのこのような3’−標識は2つの方法の一つで最も容易に行うことができる。第一の方法は、ここでは「2工程標識法」と呼ばれ、第一脂肪族アミンがポリヌクレオチドの3’−末端に導入され、続いてポリヌクレオチド合成が行われ、アミノ基は親電子的部分、例えば、イソチオシアネートまたは活性化エステル、例えば、NHS−エステルを含む標識と反応する。第二の代替法は、ここでは「直接標識法」と呼ばれ、標識は合成中または前にポリヌクレオチドに直接組み込まれる。
【0004】
合成ポリヌクレオチドの3’−末端に標識を導入する最も有効で手軽な方法は適当に官能化した合成支持体を使用する直接標識法を使用することである。その理由は(i)直接法は合成後の反応工程が不要であり、これにより3’−標識ポリヌクレオチドの合成を簡単にする;そして (ii) 直接法はアミノ標識オリゴヌクレオチドを標識、例えば、染料−NHS−エステル標識と反応させるとき一般に出合う低い反応収率(<60%)に関連した問題、即ち:(a) 過剰な標識物から標識オリゴヌクレオチドを精製すること;(b) 非標識オリゴヌクレオチドから標識オリゴヌクレオチドを精製すること;(c)大きい画分の非標識オリゴヌクレオチドを捨て去ることによる生成物の収率の減少に伴うコストの増加;および(d) 合成中の3’−アミン機能性の不可逆キャッピング、を避けるからである。
【0005】
しかし、ポリヌクレオチドの直接3’−標識のために使用される現存の方法の重大な欠点は、支持体からオリゴヌクレオチドを分解するために使用される試薬がまた多くのタイプの標識、例えば、螢光染料、例えば、ローダミン基剤染料を化学的に分解し、これによりそれらの螢光性を徹底的に変化させることである。ここに参考文献として組み込まれるP.E.NelsonらのNucleicAcids Research 20(23): 6253-6259 (1992),および米国特許第5,401,837号および 5,141,813号を参照。従って、ローダミンまたは他の同様の染料は現行の固相合成プロトコルに使用されるときはいつも、あまり望ましくない2段階法を使用して結合しなければならない。
【0006】
それ故に、塩基に不安定な標識に不適合な苛酷な分解条件を必要としない3’−標識ポリヌクレオチドの直接合成に有用な合成支持体を提供することが望まれてきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は3’−標識ポリヌクレオチドの直接合成に有用なジグリコレート基剤合成支持体の発見に基づくものである。本発明の目的は、ポリヌクレオチド生成物の開裂が水酸化アンモニウムに関連した穏和な条件を使用して行われる合成支持体を提供することである。
【0008】
本発明の目的はさらに、ポリヌクレオチド生成物の開裂を、ローダミン染料に危害を加えない条件を使用して行うことができる合成支持体を提供することである。本発明の他の目的は、3’−標識ポリヌクレオチドの直接合成を水酸化アンモニウムに不安定な標識、例えば、テトラメチルローダミンを使用して行うことができる合成支持体を提供することである。
【0009】
さらに本発明の他の目的は、従来の合成支持体を使用するときよりも開裂反応が非常に速い合成支持体を提供することである。本発明の他の目的は、3’−標識ポリヌクレオチドの収率が従来の支持体を使用した場合よりも非常に高い合成支持体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第一の局面では、本発明の前記および他の目的は、式:
【0011】
【化9】

【0012】
(式中、Tは酸開裂性の水酸基保護基、例えば、4,4'−ジメトキシトリチルであり;L1 は3'−末端窒素を炭素に結合するためのリンカーであり;L2およびL3 は酸素および炭素を結合するためのリンカーであり;Wは固体支持体であり;L4 は固体支持体を窒素に結合するためのリンカーであり;R1およびR2 は水素、低級アルキル、窒素保護基、または標識からなる群からそれぞれ選ばれる窒素置換基であり;R3 からR7までは水素または低級アルキルからなる群からそれぞれ選ばれる炭素置換基である。)の化合物からなる合成支持体によって達成される。
【0013】
好適例において、WはCPGであり、L4
【0014】
【化10】

【0015】
の構造を有する。また別の好適例では、Wは非膨潤性ポリスチレンであり、L4 はメチレンである。さらに他の好適例では、L1
【0016】
【化11】

【0017】
(式中、nは0から10のいずれかであり、さらに好ましくはn=5である。)の構造を有する。第一の特に好適な例では、本発明の合成支持体は次の構造を有する。
【0018】
【化12】

【0019】
(式中、DMTは4,4'−ジメトキシトリチルであり、Wはポリスチレンである。)
第二の特に好適な例では、本発明の合成支持体は次の構造を有する。
【0020】
【化13】

【0021】
(式中のDMTは4,4'−ジメトキシトリチルであり、WはCPGである。)
第三の特に好適な例では、本発明の合成支持体は次の構造を有する。
【0022】
【化14】

【0023】
(式中、DMTは4,4'−ジメトキシトリチルであり、Wはポリスチレンである。)
第四の特に好適な例では、本発明の合成支持体は次の構造を有する。
【0024】
【化15】

【0025】
(式中のDMTは4,4'−ジメトキシトリチルであり、WはCPGである。)
第二の局面では、本発明は上記合成支持体と組み合わせて従来の合成技術を用いる3’−末端にて標識または窒素を有するポリヌクレオチドを合成するための方法を含む。特に、これらの方法は(i)上記のように合成支持体を提供し;(ii)合成支持体を酸で処理して酸開裂性水酸基保護基を除去し;(iii) 保護ヌクレオシドモノマーおよび弱酸を添加して結合体を形成し;(iv)固体支持体の未反応部位をキャッピングし;(v) 酸化剤を添加し;そして(vi) ポリヌクレオチド鎖の伸長が完了するまで上記工程を繰り返す、各工程を含む。3’−標識ポリヌクレオチドの合成後、開裂試薬を使用して固体支持体から生成物を開裂し、ポリヌクレオチドを脱保護する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0027】
(発明の実施の形態)本発明は各図面および式を参照して以下に好適例を詳細に説明する。本発明は好適例について説明するが、これらの好適例に限定されるものではない。本発明は3’−標識ポリヌクレオチドの合成に有用な改良されたジグリコレート基剤合成支持体に関する。特に、本発明の合成支持体は次の一般式による構造を有する。
【0028】
【化16】

【0029】
(式中のTは酸開裂性水酸基保護基であり;L1 は3’−末端窒素を炭素に結合するためのリンカーであり;L2 およびL3は酸素および炭素を結合するためのリンカーであり;Wは固体支持体であり;L4 は固体支持体を窒素に結合するためのリンカーであり;R1およびR2 は水素、低級アルキル、窒素保護基、または標識をそれぞれ含む窒素置換基であり;R3 からR7までは水素または低級アルキルをそれぞれ含む炭素置換基である。)
本発明の合成支持体はポリヌクレオチドの合成に使用される現在の琥珀酸塩基剤の合成支持体を超える幾つかの重要な利点をもつ。この支持体の特に重要な利点は、一旦合成されると、3’−標識ポリヌクレオチドが、比較的穏和な開裂試薬、即ち、水酸化アンモニウムよりも弱い求核剤である開裂試薬を使用して固体支持体から開裂することができることである。例示的な穏和な開裂試薬はエタノールアミン、メチルアミン/水酸化アンモニウム混合物、およびt−ブチルアミン/水/メタノール(1:2:1)の混合物を含む、例えばここにその全体が参考文献として組み込まれる米国特許第5,231,191号参照。このような穏和な開裂試薬を使用できることは、水酸化アンモニウムに耐えられない標識、例えばテトラメチルローダミン(TAMRA:時には「TMR」とよばれる)、例えば6−カルボキシテトラメチルローダミンのようなローダミン染料を有する3’−標識ポリヌクレオチドを直接合成することができるので、実際に重要である。
【0030】
本発明の第二の重要な利点は、穏和な開裂試薬を使用しても、開裂反応が実質的に従来の方法および試薬、例えば水酸化アンモニウム基剤試薬を琥珀酸塩基剤の合成支持体と組合せて使用して観察されるものよりも速いことである。本発明の支持体の第三の利点は手の介入や苛酷な開裂条件なしで高い生成収率が得られることである。現存する琥珀酸塩基剤の合成支持体を使用して高収率、即ち、99%台の収率を得るには、合成後に、ポリヌクレオチド含有合成支持体を反応カートリッジから手で除き、ガラス瓶に移し、開裂試薬を添加し、懸濁液を数時間約85℃で加熱する。この苛酷な開裂プロトコルを使用することによる好ましくない結果のため、固体支持体中に存在する汚染物質を開裂溶液中に抽出し、これによって生成物のオリゴヌクレオチドの精製を妥協しなければならない。現在入手できる支持体を使用するとき必要な厄介で苛酷なプロトコルに比べて、本発明の合成支持体を使用すると、合成支持体をポリヌクレオチド合成器から除去することなく、あるいは開裂反応を加熱することなく、完全に自動化した方法で99%の収率を得ることができる。さらに、苛酷な開裂条件を必要としないので、生成物は固体支持体から抽出される物質で汚染されない。
【0031】
ここで使用される「オリゴヌクレオチド」または「ポリヌクレオチド」の語は天然または改良されたヌクレオシドのオリゴマー、またはホスホジエステル結合によって結合した非ヌクレオシド類似体、または数単量体単位、例えば2〜5から数百単量体単位の大きさの範囲の類似体のオリゴマーを意味する。ここに使用される語「標識(LABEL)」は一般に、(i)検出を容易にする改質剤、例えば、染料、酵素、スピンラベル等;(ii) 固体支持体へのポリヌクレオチドの捕獲を容易にする改質剤、例えば、ビオチン、ヘプテン等;(iii)溶解性に影響を与え或いは細胞の取込みを改良する改質剤、例えば、PEG、コレステリル、トリグリセリド等;および(iv) 化学反応に関係する部分を導入する改質剤、例えばプソラレン、EDTA、リン酸塩、核酸開裂試薬等を含む任意のポリヌクレオチドの3’−改質剤を意味する。
【0032】
本発明では、Wはポリヌクレオチド合成が行われる固体支持体である。Wは種々の形態および組成を有することができるが、固体支持体は(i) ポリヌクレオチド合成試薬に殆ど溶解せず、(ii)ポリヌクレオチド合成試薬に化学的に安定であり、(iii) 化学誘導ができ、(iv) 望ましいオリゴヌクレオチドの装填ができ、(v) 処理中に出合う高圧に耐える十分な圧縮力をもち、そして(vi)望ましい粒径範囲と分布で入手できる必要がある。ここに使用されるように、「ポリヌクレオチド合成試薬」の語は一般にポリヌクレオチド合成工程に使用される溶媒および試薬を意味し、例えばヨウ素、塩化メチレン、アセトニトリル、テトラゾール、n−メチルイミダゾール、ピリジン、無水酢酸、ルチジン、トリフルオロ酢酸等である。
【0033】
好適例では、Wは無機ポリマーである。広範囲の無機ポリマーを本発明で使用でき、これらは、例えば、シリカ、有孔ガラス、アルミノシリケート、ボロシリケート、アルミナおよび酸化ニッケルのような金属酸化物、種々のクレー等を含む。好ましくは、無機固体支持体は制御有孔ガラス(CPG)である。制御有孔ガラスは、制御した寸法の孔がハチの巣状になった均一に粉砕され殆どの純シリカ粒子をふるいわけした粒子からなる。特に熱処理してシリケートからホウ酸塩を分離したボロシリケート材料から製造される。孔は酸性エッチング工程によってホウ酸塩を除去して形成され、それらの寸法は加熱工程の性質に依存する。さらに好ましくは、CPGは500Åの孔を有する直径が 150μm の粒子の形である、例えば Users Manual Model 392 および394 PolynucleotideSynthesizers, 6-5から6-9頁、Applied Biosystems, Ver.2.00, Doc. Rev. A, Part No.902351(1992), Applied Biosystems Division of The Perkin-Elmer Corporation, フォスター市、CA(ABD)。
【0034】
本発明のL4−NH部分のようなアミノ末端リンカーでCPG支持体を誘導化することは、ポリヌクレオチド合成の分野では既知である、例えば、Gait,Editor, Oligonucleotide Synthesis, 45-49頁 (IRL Press, 1984)、そして実際に、約100mmol/g の一次アミノ装填量のアルキルアミンで誘導化したCPGビーズは市販品として入手できる(PierceChemical Company, Rockford, IL)。簡単には、アルキルアミノ基体の場合には、CPGはアミノアルキルトリメトキシシラン試薬とCPG粒子の懸濁液を反応させて、濾過し、乾燥させて誘導化される。
【0035】
第二の好ましい固体支持体は非膨潤性有孔ポリスチレン、例えばここにその全体が参考文献として組み込まれる米国特許第5,047,524号がある。ここで使用される「非膨潤性」は有孔ポリスチレン物質が実質的に機械的に堅く、特に、ポリヌクレオチド合成試薬に曝すとき、認められるほどは容量が増加しないことを意味する。ここで使用される「有孔」は100と4000Åの間の範囲の実質的に均一の直径を有する孔を含む。
【0036】
ポリスチレン支持体は標準法によってアミノ誘導化される、例えば、Wallaceら、 638-639頁、Scouten ed., SolidPhase Biochemistry (John Wiley & Sons, 1980) ;Wright et al. Tet. Lett., 34:3373-3376 (1993);ここに参考文献として組み込まれる、Bayer et al, 米国特許第4,908,405号:AppliedBiosystems Research News, Model 390Z, 1994年2月。簡単に述べると、好適な方法では、ヒドロキシメチルフタルイミドは触媒量のメチルスルホン酸を用いてポリスチレン支持体と反応させてフタルイミドメチルポリスチレンを形成する。次にこの物質はヒドラジンで処理してフタルイミド保護基を除き、アミノメチル化ポリスチレンを与える。一般に、アミノ装填量は、非膨潤性有孔ポリスチレン1グラム当たり、アミノ官能基10ないし60μモルに変化する。装填水準は試薬濃度と反応時間を調整することによって制御することができる。
【0037】
最近開発された代替のポリスチレン誘導化学は、ポリヌクレオチドと結合するために入手できる遊離水酸基をもつ幾つかのポリオキシエチレン残基または鎖を結合して、末端アミノ基を遊離水酸基と置換している、例えば、Bayerand Rapp, 米国特許第4,908,405号;Gao et al.,Tetrahedron Lett., 32(40): 5477-5480(1991)。
【0038】
第三の好適例では、Wは非ポリスチレン有機ポリマー支持体である。ポリマー支持体は合成により改質される天然産材料、および/または合成材料から誘導することができる。特に関係するものは多糖類、特に架橋多糖類、例えばSepharose(登録商標)として入手できるアガロース、Sephadex(登録商標)として入手できるデキストラン、セルロース、澱粉等である。他の適当な材料はポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、シリコーン、Teflon(登録商標)等がある。Tは一般に酸開裂性水酸基保護基を示す。好ましくは、Tはトリフェニルメチル基およびその電子供与置換誘導体であり、ここでは、語「電子供与」は、一部である、即ち、隣接原子に関して電子陽性である分子中の隣接原子に価電子を放出する置換体の傾向を示す。好ましくは、電子供与置換体はアミノ、1ないし8個の炭素原子を有する低級アルキル、1ないし8個の炭素原子を有する低級アリール、1ないし8個の炭素原子を有する低級アルコキシ等を含む。さらに好ましくは、電子供与置換体はメトキシである。例示的なトリチルは4,4'−ジメトキシトリチル(即ち、ビス(p−アニシル)フェニルメチル)、モノメトキシトリチル、α−ナフチルジフェニルメチル、トリ(p−メトキシフェニル)メチル等を含む。これらおよび他のトリチルの結合と開裂の条件はGreene and Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 2nd Edition (JohnWiley, New York, 1991)に見出すことができる。
【0039】
リンカーL1、L2、L3およびL4は本発明の化合物の種々の要素を結合するために役立つ結合部分である。特に、L1は合成ポリヌクレオチドの3'−末端窒素をポリヌクレオチド自身に結合する働きをして、L2およびL3は炭素と酸素を結合する働きをして、L4は固体支持体を窒素に結合する働きをする。リンカーL1、L2、L3およびL4の追加の目的は、(i)標識が相補的標的へのポリヌクレオチドのハイブリッド形成を妨げる範囲を減じ、(ii) 標識および/または固体支持体がポリヌクレオチドの合成を妨げる範囲を減じ、そして(iii)ポリヌクレオチド合成中に標識の結合性を保護するために、標識、固体支持体、およびオリゴヌクレオチドの間に適当な空間を与えることである。好ましくは、リンカーL1、L2、L3およびL4はそれぞれ、低級アルキル、低級アルキレンオキシド、アミド、カルバメート、スルホンアミド、尿素、琥珀酸または他のジカルボン酸誘導体、またはそれらの任意の組合せであり、ここに使用されるアルキルアミドは次の部分構造を示す。
【0040】
【化17】

【0041】
(式中のnは0ないし20のいずれかである)。ジカルボン酸誘導体は次の部分構造を示す。
【0042】
【化18】

【0043】
(式中のnは2ないし20のいずれかである)。特に好適例では、n=2、即ち、リンカーは琥珀酸である。ここで使用される語「低級アルキル」は直鎖、分枝鎖、および1ないし10個の炭素原子を含む環状アルキル基を示し、語「低級アルキレンオキシド」は2ないし20個の炭素原子を含む直鎖、分枝鎖、および環状アルキレンオキシド基、例えばポリエチレンオキシドを示す。特に好適例では、L1はn−ブチルまたはn−ヘキシルアミドであり;L2およびL3はそれぞれメチレンであり;そしてWがポリスチレンのとき、L4はメチレンであり、WがCPGのとき、L4はアミノプロピルスクシニルヘキシルアミンである。
【0044】
上記の好ましい結合部分に加えて、特に好適例において、リンカーL3は開裂するとき、一旦支持体から開裂されるとオリゴヌクレオチドを標識するための追加部位を与える内部開裂部位をもつ部分である。この目的に有用な例示部分はジチオスレイトール(DTT)で開裂するとき−SH部分を形成するジスルフィド結合を含む部分である。特に好ましいL3部分は次の構造を有する。
【0045】
−CH2−S−S−CH2−置換体R3−R7は炭素置換体である。好ましくはR3−R7は別々に低級アルキルまたは水素である。さらに好ましくは、R3−R7は水素である。R1およびR2は所望の最終生成物の性質によって大いに変わることができる窒素置換体である。R1およびR2は本発明の中心的な特徴ではなく、一般的な官能基を与えるので、R1は広範囲の形態を有することができる。R1およびR2は、合成および次のオリゴヌクレオチド開裂の間に、結合した窒素原子が化学的に安定であるように選択する。さらに、R1およびR2はそれ自体標準のポリヌクレオチド合成試薬に安定である。
【0046】
反応性アミノ基かポリヌクレオチド開裂につづいて望ましいならば、R1およびR2は実質的に窒素の反応性を妨げない。この場合に、R1およびR2は好ましくは低級アルキル、水素、または窒素保護基、例えば、FMOC、tBOC、または他の類似の窒素保護基である。最も好ましくは、R1およびR2の一つは水素である。R1またはR2のいずれかまたは両方が、直接標識法の一部としてポリヌクレオチド合成前に導入される標識である場合に、標識がDNA合成試薬および穏和な開裂試薬の存在で安定である必要がある。このような標識は発螢光団、酵素、ビオチン、挿入剤、架橋剤、核酸開裂試薬、細胞取込みの改質剤等を含む。好ましくは、標識はローダミン染料、例えば、テトラメチルローダミンである。
【0047】
ポリヌクレオチドを形成するために使用される化学の詳細な説明は他の場合にも提供されている、例えば、Caruthers et al., 米国特許第4,458,066号;Carutherset al., 米国特許第4,415,732号;Caruthers et al., Genetic Engineering, 4:1-17 (1982);UsersManual Model 392および394 Polynucleotide Synthesizers, 6-1から6-22頁、AppliedBiosystems, Part No. 901237 (1991)。従って、これらの各文献はここに全体を参考文献として組み込まれる。
【0048】
ポリヌクレオチド合成のホスホルアミダイト法は、その有効で迅速なカップリングおよび出発物質の安定性のため好ましい方法である。合成は固体支持体に結合した成長するポリヌクレオチド鎖を用いて行われ、過剰の試薬は液相状態で、容易に濾過によって除去することができ、これによりサイクル間の精製工程の必要がない。
【0049】
次に、ホスホルアミダイト法を使用する代表的なポリヌクレオチド合成サイクルの工程を簡単に記載する。まず、固体支持体を酸、例えば、トリクロロ酢酸で処理し、水酸基保護基Tを除去し、水酸基を次のカップリング反応のためにフリーにする。次に同時に保護ホスホルアミダイトヌクレオシドモノマーおよび弱酸、例えば、テトラゾール等を反応物に添加して、活性化した中間体を生成する。弱酸は反応性の中間体を形成するホスホルアミダイトの窒素をプロトン化する。ヌクレオシドの添加は30秒以内で終了する。次に、キャッピング工程を行い、ヌクレオシドの付加を受けなかった任意のポリヌクレオチド鎖を終端する。キャッピングは好ましくは無水酢酸および1−メチルイミダゾールを用いて行われる。次に、好ましい酸化剤としてヨウ素、酸素ドナーとして水を使用して酸化によりインターヌクレオチド結合をホスファイトからさらに安定なホスホトリエステルに変換する。酸化後、水酸基保護基をプロトン性酸、例えば、トリクロロ酢酸またはジクロロ酢酸を用いて除去し、サイクルを鎖伸長が終了するまで繰り返す。合成後、ポリヌクレオチド鎖を塩基、例えば、水酸化アンモニウムまたはt−ブチルアミンを使用して支持体から開裂する。開裂反応はまた任意のホスフェート保護基、例えば、シアノエチルを除去する。最後に、塩基の環外アミンの保護基を高温、例えば55℃にて塩基中のポリヌクレオチド溶液を処理して除去する。
【実施例】
【0050】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれにより制限されるものではない。
実施例1
構造式14aのTAMRA染料標識CPG支持体の合成(図1参照)
化合物9の合成:セリノール(773mg, 8.50mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(574mg, 4.25mmol)、(2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(1.61g,4.25mmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(1.68g, 13mmol)を6−N−Fmoc−εーアミノカプロン酸のDMF(20ml) 攪拌溶液に添加した。反応混合物を2時間アルゴン雰囲気下に室温で攪拌した。DMFを減圧下に蒸発させて除去した。残渣をCHCl3(100ml) に溶解し、5%HCl水溶液 (1 ×50ml)、H2O (1×50ml) および飽和塩水 (1×50ml) で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)し、蒸発させて得られたオイルをEtOH(10ml) に溶解し、冷却した。化合物9は無色の細かい針状に結晶した(1.2g, 66%) 。
【0051】
1H NMR (CDCl3) d: 1.35 (m, 2H), 1.45 (m, 2H), 1.66(m, 2H), 2.23 (t,J=7.2Hz, 2H), 3.18 (m, 2H), 3.74 (dd, J=11.1, 4.2Hz, 2H), 3.82(dd, J=11.1, 3.9Hz, 2H), 3.95 (m, 1H), 4.20 (t, J=6.6Hz, 1H), 4.39 (d, J=6.6Hz,2H), 5.00 (bs, 1H), 6.40 (d, J=7.4Hz, 1H), 7.28-7.43 (m, 4H), 7.58 (d, J=7.2Hz,2H), 7.76 (d, J=7.2Hz, 2H).
【0052】
化合物10の合成:ジメトキシトリチルクロライド(1.16g, 3.43mmol)の乾燥ピリジン(20ml) 溶液を、化合物9(1.33g, 3.12mmol)のピリジン(20ml) 攪拌溶液に室温で窒素雰囲気下に一滴ずつ添加した。添加は30分で完了した。フラスコに栓をして、室温で48時間攪拌した。TLCは出発物質と生成物10の存在を示した。ピリジンを減圧下に蒸発させ残渣をCHCl3(50ml)に溶解し、H2O (1×30ml) および飽和塩水 (1×30ml) で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)し、蒸発させて黄色様オイルを得た。生成物をCHCl3中1%MeOHで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで単離した。適当な画分を合わせて蒸発させ無色の泡を得た(1.31g,57%)。
【0053】
1H NMR (CDCl3) d: 1.26 (m,2H), 1.45 (m, 2H), 1.62 (m, 2H), 2.16 (t,J=7.2Hz, 2H), 2.85 (bs, 1H), 3.16 (m,2H), 3.28 (dd, J=9.9, 4.8Hz, 1H),3.33 (dd, J=9.9, 4.5Hz, 1H), 3.68 (m, 1H),3.74 (s, 6H), 3.81 (m, 1H), 4.09 (m, 1H), 4.19 (t, J=6.6Hz, 1H), 4.39 (d,J=6.6Hz, 2H), 4.91 (bs, 1H), 5.95 (d, J=7.8Hz, 1H), 6.82 (d, J=8.7Hz, 4H),7.20-7.42 (m, 13H), 7.58(d, J=7.2Hz, 2H), 7.75 (d, J=7.2Hz, 2H).
【0054】
化合物11の合成:無水琥珀酸(82mg, 0.82mmol) 、Et3N (69mg, 0.68mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(42mg,0.34mmol) を化合物10(500mg, 0.68mmol)のCH2Cl2(15ml) 溶液に添加した。反応混合物を室温で3時間攪拌した。反応混合物をCH2Cl2(30ml)で希釈し、5%クエン酸(1×30ml) 水溶液および飽和塩水(2×30ml) で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)し、蒸発させて泡が得られた。生成物をCHCl3-MeOHグラジエント(0-5%MeOH)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製した。適当な画分を合わせて蒸発させ無色の泡の化合物11が得られた(439mg, 78%)。
【0055】
1H NMR (CDCl3) d: 1.25 (m,2H), 1.45 (m, 2H), 1.60 (m, 2H), 2.18 (t,J=7.5Hz, 2H), 2.52 (s, 4H), 3.13 (m,3H), 3.25 (dd, J=8.7, 4.0Hz, 1H), 3.78 (s, 6H), 4.22 (m, 2H), 4.41 (m, 4H),5.00 (unresolved t, 1H), 6.10 (d, J=7.2Hz, 1H), 6.80 (d, J=8.5Hz, 4H),7.19-7.41 (m, 13H), 7.56 (d, J=7.5Hz, 2H), 7.75 (d, J=7.2Hz, 2H).
【0056】
TAMRA染料標識CPG支持体14aの合成:CPG (500Å, 40μmol/g アミン装填、1g、40μmol, (ABD)) 、化合物11(67mg, 80μmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(11mg,80μmol)、(2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(30mg, 80μmol)、ジイソプロピルエチルアミン(16mg,120μmol)の DMF(8ml) 溶液の混合物を手首で動かすシェーカーで4時間室温で攪拌した。支持体を DMF (3×10ml) 、CH3CN(2×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml) で洗浄し、高真空下に終夜乾燥した。ニンヒドリンアッセイは支持体に6μmol/gのアミンの残留を示した。支持体を無水酢酸/ルチジンの THF(10%溶液、5ml) 溶液および1−メチルイミダゾールの THF(16%溶液、5ml) 溶液で2時間室温にてキャッピングした。
【0057】
支持体12aをCH3CN (3×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml) で洗浄し、次にDMF中20%ピペリジン(3×10ml、10分各洗浄) で処理し、Fmoc保護基を除去し支持体13aを与えた。Fmoc基の除去は302nmで溶液のUV吸収を測定してモニターした。支持体13aをDMF (3×10ml) 、CH3CN (2×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml)で洗浄し、真空下に終夜乾燥した。次に支持体(500mg, 16μmol) をシェカーで42時間TAMRA-NHS エステル (ABD, p/n 400981)(26mg, 49μmol) およびEt3N (10.1mg, 100 μmol)の DMF (5ml)溶液で処理し、染料標識支持体14aを得た。支持体をDMF (3×10ml) 、CH3CN (2×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml)で洗浄し、高真空下に24時間乾燥した。ニンヒドリンアッセイは1μmol/g のアミンの残留を示した。次に支持体を無水酢酸/ルチジン混合物の THF(10%溶液、5ml)溶液および1−メチルイミダゾールの THF(16%溶液、5ml) 溶液で1時間キャッピングし、CH3CN (3×10ml) およびCH2Cl2(2×10ml)で洗浄し、高真空下に24時間乾燥した。トリチルカチオンアッセイは30.3μmol/g の最終装填量を示した。
【0058】
実施例2
構造式14bのTAMRA染料標識ポリスチレン支持体の合成(図1参照)
高架橋ポリスチレン(1000Å, 10μmol/g アミン装填、2g, 20μmol, (ABD))を実施例1からの化合物11(34mg, 40μmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(5.5mg,40μmol)、(2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(15mg, 40μmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(8mg,60μmol)の DMF(10ml) 溶液を手首で動かすシェーカーで4時間室温で反応させた。支持体を DMF (3×10ml) 、CH3CN(2×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml) で洗浄し、高真空下に終夜乾燥した。ニンヒドリンアッセイは支持体に0.6μmol/g のアミンの残留を示した。支持体を無水酢酸/ルチジンの THF(10%溶液、5ml) 溶液および1−メチルイミダゾールの THF(16%溶液、5ml)溶液で2時間室温にてキャッピングした。支持体12bをCH3CN (3×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml)で洗浄した。トリチルカチオンアッセイはポリスチレン支持体に化合物11が9μmol/g 装填されていることを示した。次に支持体12bを20%ピペリジンの DMF(3×10ml, 10分各洗浄) で処理してFmoc保護基を除き支持体13bが得られた。Fmoc基の除去は302nm で溶液のUV吸収を測定してモニターした。支持体13bをDMF (3×10ml) 、CH3CN (2×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml)で洗浄し、真空下に終夜乾燥した。次に支持体(1g, 9μmol)をシェーカーで36時間 TAMRA-NHSエステル (15mg, 28.5μmol) およびEt3N(8.6mg, 85μmol) の DMF (10ml) 溶液で室温処理し、支持体14bが得られた。支持体を DMF (3×10ml) 、CH3CN(2×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml) で洗浄し、高真空下に24時間乾燥した。ニンヒドリンアッセイは0.5μmol/g以下のアミンの残留を示した。次に支持体を無水酢酸/ルチジンのTHF(10%溶液、5ml) 溶液および1−メチルイミダゾールのTHF(16%溶液、5ml) 溶液で1時間キャッピングし、CH3CN(3×10ml) およびCH2Cl2(2×10ml) で洗浄し、高真空下に24時間乾燥した。トリチルカチオンアッセイは8.8μmol/g の最終装填量を示した。
【0059】
実施例3
構造式18aのTAMRA染料標識CPG支持体の合成(図2参照)
1−O−ジメトキシトリチル−2−(N−Fmoc−4−アミノブチル)−1, 3−プロパンジオール化合物4の合成:ネルソンらの Nucleic AcidsResearch 20:6253-6259 (1992) に記載されている方法によって合成した。ジメトキシトリチルクロライド(3.66g,10.82mmol) の乾燥ピリジン (60ml) 溶液を窒素雰囲気下、室温にて2−(N−Fmoc−4−アミノブチル)−1, 3−プロパンジオール(4.0g,10.82mmol)のピリジン(50ml) 攪拌溶液に一滴ずつ添加した。添加を2時間で完了した。フラスコに栓をして、室温で48時間攪拌した。TLCは出発物質と生成物4の存在を示した。ピリジンを減圧下に蒸発させ残渣をCHCl3(100ml) に溶解し、H2O (1×100ml) および飽和塩水 (1×100ml) で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)し、蒸発させて黄色様オイルが得られた。生成物をCHCl3中1%MeOHで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで単離した。適当な画分を合わせて蒸発させ無色の泡を得た(3.4g,46%)。
【0060】
1H NMR (CDCl3) d: 1.15-1.45 (m, 6H), 1.88 (m, 1H),2.44 (t, J=5.7Hz,1H), 3.07 (dd, J=9.3, 7.5Hz, 1H), 3.12 (m, 2H), 3.29 (dd,J=9.3, 4.2Hz,1H), 3.64 (m, 2H), 3.78 (s, 6H), 4.20 (t, J=6.8Hz, 1H), 4.39 (d,J=6.8Hz, 2H), 4.72 (unresolved t, 1H), 6.82 (d, J=9.0Hz, 4H), 7.25-7.43 (m,13H), 7.58 (d, J=7.2Hz, 2H), 7.75 (d, J=7.2Hz, 2H).
【0061】
ジグリコレート15の合成:無水ジグリコール酸(81mg, 0.94mmol) のCH2Cl2(5ml) 溶液をEt3N(90mg, 0.89mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(45mg, 0.37mmol) 、および化合物4(500mg, 0.74mmol) のCH2Cl2(15ml) 溶液の混合物に0℃(氷浴)でアルゴン雰囲気下に一滴ずつ添加した。添加を完了(10分) 後、氷浴を除去し、反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物をCHCl3(30ml)で希釈し、5%クエン酸水(1×50ml) および飽和塩水 (2×50ml) で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)し、蒸発させて泡が得られた。生成物をCHCl3-EtOHグラジエント(2-10%EtOH)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製した。適当な画分を合わせて蒸発させ無色の泡の化合物15を得た(354mg, 60%)。
【0062】
1H NMR (CDCl3) d: 1.00-1.25 (m, 6H), 1.75 (m, 1H),2.88 (m, 4H), 3.70(s, 6H), 3.96 (s, 2H), 4.04 (s, 2H), 4.13 (m, 3H), 4.31 (d,J=6.9Hz), 5.18 (bs, 1H), 6.74 (d, J=8.7Hz, 4H), 7.18-7.34 (m, 13H), 7.53 (d,J=7.5Hz, 2H), 7.67 (d, J=7.5Hz, 2H).
【0063】
TAMRA染料標識CPG支持体18aの合成:CPG(500Å, 40μmol/gアミン装填、2g,80μmol)、化合物15(126mg, 160μmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(22mg, 160μmol)、(2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(61mg,160μmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(35mg, 270μmol)のDMF(10ml) 溶液の混合物を手首で動かすシェーカーで4時間室温で攪拌した。支持体をDMF (3×10ml) 、CH3CN (2×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml)で洗浄し、高真空下に終夜乾燥した。ニンヒドリンアッセイは支持体に3μmol/g のアミンの残留を示した。トリチルカチオンアッセイはCPG支持体上に37.5μmol/gの装填量の化合物15を示した。支持体を無水酢酸/ルチジンのTHF(10%溶液、5ml) 溶液および1−メチルイミダゾールのTHF(16%溶液、5ml) 溶液で2時間室温にてキャッピングした。
【0064】
支持体16aをCH3CN (3×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml) で洗浄し、次に20%のピペリジンのDMF (3×10ml, 10分各洗浄) 溶液で処理し、Fmoc保護基を除去し遊離アミノ基を含む支持体17aを与えた。Fmoc基の除去は302nmで溶液のUV吸収を測定してモニターした。支持体17aをDMF (3×10ml) 、CH3CN (2×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml)で洗浄し、真空下に終夜乾燥した。次に支持体17a(500mg, 19μmol) をシェカーで42時間 TAMRA-NHSエステル (30mg, 57μmol)およびEt3N(13.1mg, 130μmol)の DMF (5ml) 溶液で処理し、染料標識支持体18aが得られた。支持体を DMF (3×10ml) 、CH3CN(2×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml) で洗浄し、高真空下に24時間乾燥した。ニンヒドリンアッセイは支持体に1μmol/gのアミンの存在を示した。支持体を次に無水酢酸/ルチジンのTHF(10%溶液、5ml) 溶液および1−メチルイミダゾールのTHF(16%溶液、5ml) 溶液で1時間キャッピングし、CH3CN(3×10ml) 、CH2Cl2(2×10ml) で洗浄し、高真空下に24時間乾燥した。トリチルカチオンアッセイは36μmol/gの最終装填量を示した。
【0065】
実施例4
構造式18bのTAMRA染料標識ポリスチレン支持体の合成(図2参照)
高架橋ポリスチレン(1000Å, 10μmol/g アミン装填、2g, 20μmol)を化合物15(32mg, 40μmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(5.5mg,40μmol)、(2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(15mg, 40μmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(8mg,60μmol)のDMF(10ml) 溶液を手首で動かすシェーカーで4時間室温で処理した。支持体を DMF (3×10ml) 、CH3CN(2×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml) で洗浄し、高真空下に終夜乾燥した。ニンヒドリンアッセイは支持体に0.5μmol/gのアミンの存在を示した。支持体を無水酢酸/ルチジンのTHF(10%溶液、5ml) 溶液および1−メチルイミダゾールのTHF(16%溶液、5ml) 溶液で2時間室温にてキャッピングした。
【0066】
支持体16bをCH3CN (3×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml) で洗浄した。トリチルカチオンアッセイはポリスチレン支持体上に9μmol/gの装填量の化合物15を与えた。支持体16bを20%のピペリジンの DMF (3×10ml, 10分各洗浄)溶液で処理し、Fmoc保護基を除去し支持体17bを与えた。支持体17bをDMF(3×10ml) 、CH3CN (2×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml) で洗浄し、真空下に終夜乾燥した。次に支持体17b(1g,9μmol) をシェーカーで36時間室温にてTAMRA-NHSエステル (15mg, 28.5μmol)およびEt3N (8.6mg,85μmol)の DMF (10ml) 溶液で処理し、支持体18bを得た。支持体を DMF (3×10ml) 、CH3CN (2×10ml)およびCH2Cl2(1×10ml) で洗浄し、高真空下に24時間乾燥した。ニンヒドリンアッセイは0.5μmol/g以下のアミンの残留を示した。支持体を無水酢酸/ルチジンのTHF(10%溶液、5ml) 溶液および1−メチルイミダゾールのTHF(16%溶液、5ml) 溶液で1時間キャッピングし、CH3CN(3×10ml) 、CH2Cl2(2×10ml) で洗浄し、高真空下に24時間乾燥した。トリチルカチオンアッセイは8.7μmol/gの最終装填量を示した。
【0067】
実施例5
構造式22aのTAMRA染料標識CPG支持体の合成(図3参照)
ジグリコレート19の合成:無水ジグリコール酸(64mg, 0.55mmol) のCH2Cl2(5ml) 溶液をEt3N(67mg, 0.66mmol) 、4−ジメチルアミノピリジン(34mg,0.28mmol) および化合物10(400mg, 0.55mmol)のCH2Cl2(15ml) 溶液の混合物にアルゴン雰囲気下0℃で添加した。添加を完了(10分) 後、氷浴を除去し、反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物をCH2Cl2(30ml) で希釈し、5%クエン酸水溶液(1×50ml) および飽和塩水 (2×50ml) で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO4)し、蒸発させて泡が得られた。生成物をCHCl3-EtOHグラジエント(2-10%EtOH)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製した。適当な画分を合わせて蒸発させ無色の泡の化合物19を得た(260mg, 56%)。
【0068】
1H NMR (CDCl3) d: 1.20 (m, 2H), 1.39 (m, 2H), 1.58(m, 2H), 2.18 (t,J=7.5Hz, 2H), 2.90-3.25 (m, 4H), 3.80 (s, 6H), 3.86 (s, 4H),4.00-4.40 (m, 6H), 4.85 (unresolved t, 1H), 5.92 (d, J=7.2Hz, 1H), 6.75 (d,J=8.1Hz, 4H), 7.20-7.40 (m, 13H), 7.52 (d, J=7.2Hz, 2H), 7.69 (d, J=7.2Hz, 2H).
【0069】
TAMRA染料標識CPG支持体22aの合成:CPG(500Å, 33μmol/gアミン装填、1g, 33μmol)、化合物19(56mg, 66μmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(9mg,66μmol)、(2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(25mg, 66μmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(13mg,100μmol)のDMF(6ml)溶液の混合物を手首で動かすシェーカーで4時間室温で攪拌した。支持体を DMF(3×8ml) 、CH3CN(2×8ml) およびCH2Cl2(1×8ml) で洗浄し、高真空下に終夜乾燥した。ニンヒドリンアッセイは支持体に3μmol/gのアミンの残留を示した。トリチルカチオンアッセイはCPG支持体に29μmol/g の装填量の化合物19を示した。支持体を無水酢酸/ルチジンの THF(10%溶液、3ml)溶液および1−メチルイミダゾールのTHF(16%溶液、3ml) 溶液で2時間室温にてキャッピングした。
【0070】
支持体20aをCH3CN (3×8ml) およびCH2Cl2(1×8ml) で洗浄し、20%のピペリジンのDMF (3 ×5ml, 10分各洗浄) 溶液で処理し、Fmoc保護基を除去し遊離アミノ基を含む支持体21aを得た。支持体21aを DMF (3×8ml) 、CH3CN(2×8ml) およびCH2Cl2(1×8ml) で洗浄し、真空下に終夜乾燥した。次に支持体21a(500mg,15μmol)をシェーカーで42時間TAMRA-NHS エステル (24mg, 45μmol)およびEt3N (11mg, 110μmol)のDMF (5ml) 溶液で処理し、染料標識支持体22aを得た。支持体22aを DMF (3×8ml) 、CH3CN (2×8ml)およびCH2Cl2(1×8ml)で洗浄し、高真空下に24時間乾燥した。ニンヒドリンアッセイは支持体に1.2μmol/g のアミンの残留を示した。支持体を無水酢酸/ルチジンのTHF(10%溶液、3ml)溶液および1−メチルイミダゾールのTHF(16%溶液、3ml) 溶液で1時間キャッピングし、CH3CN (3×8ml) 、CH2Cl2(2×8ml)で洗浄し、高真空下に24時間乾燥した。トリチルカチオンアッセイは28μmol/g の最終装填量を示した。
【0071】
実施例6
構造式22bのTAMRA染料標識ポリスチレン支持体の合成(図3参照)
高架橋ポリスチレン(1000Å, 10μmol/g アミン装填、1g, 10μmol)を化合物19(17mg, 20μmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(3mg,20μmol)、(2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(8mg, 20μmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(8mg,60μmol)のDMF(10ml) 溶液を手首で動かすシェーカーで4時間室温で処理し20bを得た。支持体を DMF (3×10ml) 、CH3CN(2×10ml)およびCH2Cl2(1×10ml) で洗浄し、高真空下に終夜乾燥した。ニンヒドリンアッセイは支持体に0.5μmol/gのアミンの残留を示した。支持体を無水酢酸/ルチジンのTHF(10%溶液、5ml) 溶液および1−メチルイミダゾールのTHF(16%溶液、5ml) 溶液で2時間室温にてキャッピングした。
【0072】
支持体20bをCH3CN (3×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml) で洗浄した。トリチルカチオンアッセイはポリスチレン支持体に9.2μmol/gの装填量の化合物19を与えた。支持体20bを20%のピペリジンの DMF (3 ×10ml, 10分各洗浄)溶液で処理し、Fmoc保護基を除去し支持体21bを得た。支持体21bをDMF (3×10ml) 、CH3CN (2×10ml) およびCH2Cl2(1×10ml)で洗浄し、真空下に終夜乾燥した。支持体21b(1g, 9.2μmol) をシェーカーで36時間 TAMRA-NHSエステル (15mg, 28.5μmol) およびEt3N(8.6mg, 85μmol) の DMF (10ml) 溶液で処理し、支持体22bを得た。支持体を DMF (3×10ml) 、CH3CN(2×10ml)およびCH2Cl2(1×10ml) で洗浄し、高真空下に24時間乾燥した。ニンヒドリンアッセイは支持体に0.5μmol/g以下のアミンの残留を示した。支持体を無水酢酸/ルチジンの THF(10%溶液、5ml) 溶液および1−メチルイミダゾールの THF(16%溶液、5ml) 溶液で1時間キャッピングし、CH3CN(3×10ml) 、CH2Cl2(2×10ml) で洗浄し、高真空下に24時間乾燥した。トリチルカチオンアッセイは8.8μmol/gの最終装填量を示した。
【0073】
実施例7
本発明の支持体を使用する二重染料標識オリゴヌクレオチドの合成二重染料標識オリゴヌクレオチドを、TAMRA 標識支持体14a、14b、18a、18bおよび22a、DNAファーストホスホルアミダイトおよび螢光染料アミダイト FAM-,TET-, HEX- を40-1000nmol のスケールで使用して合成した。ここで「FAM」は6-カルボキシフルオレセイン、「TET」は6-カルボキシ-4,7,2',7'-テトラクロロフルオレセイン、および「HEX」は6-カルボキシ-4,7,2',4',5',7'-ヘキサクロロフルオレセインを示す。自動化オリゴヌクレオチド合成は操作者マニュアルに記載された一般法に従ってアプライドバイオシステムズのモデル394DNA/RNA合成器(ABD)で行った。
【0074】
オリゴヌクレオチド配列 5'>FAM-TCA CAG TCT GAT CTC GAT-TAMRA<3'は0.2μmol スケールで TAMRA標識支持体18aおよび22a、DNAファーストホスホルアミダイト(ユーザーブレタン番号85,1994, Applied Biosystems Division) およびFAMアミダイト(ユーザーブレタン番号78, 1994, AppliedBiosystems Division) を使用して合成された。標準0.2μmol 合成サイクルは追加の120 s(ユーザーブレタン番号78, 1994,Applied Biosystems Division) によってFAM-アミダイトのカップリング時間を延長して僅かに改良した。合成完了後、オリゴヌクレオチドは、MeOH:t-BuNH2:H2O(1:1:2)の混合物で支持体を処理して支持体から自動開裂させた、例えば、その全体をここに参考文献として組み込む米国特許第5,231,191号は、アプライドバイオシステムズのモデル394 DNA/RNA合成器のための操作マニュアルに記載されるような1時間自動開裂法(「END CE法」) を使用している。塩基保護基は85℃で1時間または65℃で3時間混合物を加熱して除去した。99%以上のオリゴヌクレオチドを各支持体から開裂した。
【0075】
上記の同じオリゴヌクレオチド配列はまたTAMRA 標識支持体18b、DNAファーストホスホルアミダイト(ユーザーブレタン番号85, 1994,Applied Biosystems Division) およびFAMアミダイト(ユーザーブレタン番号78, 1994, Applied BiosystemsDivision) を使用して40ナノモルのスケールで 394 DNA/RNA合成器で合成した。同様に標準40ナノモル合成サイクルをさらに 120秒FAMのカップリング時間を延長して僅かに改変した(ユーザーブレタン番号78,1994, Applied Biosystems Division)。99%以上のオリゴヌクレオチドを各支持体から開裂した。
【0076】
TAMRA 標識支持体14aおよび14bはまた上記のように0.2μmol スケールで上記オリゴヌクレオチドを合成するために使用した。オリゴヌクレオチドはMeOH:t-BuNH2:H2O(1:1:2)を使用して 394 DNA/RNAのための操作者マニュアルに記載されている2時間自動開裂プロトコル(END RNA) によって支持体から開裂した。92%以上のオリゴヌクレオチドを支持体から2時間で開裂した。しかしながらオリゴヌクレオチドは1mlのMeOH:t-BuNH2:H2O(1:1:2)中、85℃で1時間オリゴヌクレオチドを結合した支持体を処理することにより支持体から開裂し塩基を脱保護した。99%以上のオリゴヌクレオチドを各支持体から開裂した。固体支持体マトリックス、CPGまたはポリスチレンは支持体からオリゴヌクレオチドを開裂する割合に差異がなかった。上記オリゴヌクレオチドの粗収率は0.2μモルスケールで 25-30 ODU、40ナノモルスケールで 7-10 ODU であった。粗オリゴヌクレオチドを逆相およびアニオン交換 HPLC で分析した。
【0077】
オリゴヌクレオチド生成物を分析するために使用した逆相 HPLC システムは次の通りである:ABI 783Aプログラム可能検出器を備えたパーキンエルマーシリーズ200溶媒供給システム、パーキンエルマー ISS200 オートサンプラーおよびPEネルソン 900シリーズデーターシステム、RP-18 逆相カラム(220 ×4.6mm,Applied Biosystems Division) 、溶媒A: 0.1M トリエチルアンモニウムアセテート、溶媒B:CH3CN 、グラジエント:24分で8-20%B、10分で20-40%B、2分で40-8%B、7分間8%B、流速:1ml/min、検出器:260nm。オリゴヌクレオチド生成物を分析するために使用したアニオン交換 HPLC は次の通りである:ABI783Aプログラム可能検出器を備えたパーキンエルマーシリーズ200 溶媒供給システム、パーキンエルマー ISS200 オートサンプラーおよびPEネルソン900シリーズデーターシステム、Nucleopac PA-100カラム(250 ×4mm, Dionex Corporation);溶媒A:20mMLiClO4 および20mM NaOAc in H2O:CH3CN (9:1, pH6.5);溶媒B:600mM LiClO4 および20mM NaOAc in H2O:CH3CN (9:1,pH6.5);流速1ml/min;グラジエント:40分で0-60%B;検出器、260nm 。
【0078】
実施例8
実施例7で調製した二重染料標識オリゴヌクレオチドの酵素分析ヘビ毒ホスホジエステラーゼおよびアルカリ性ホスファターゼを用いた酵素消化:ヘビ毒ホスホジエステラーゼ(crotalus adamanteus) およびアルカリ性ホスホジエステラーゼ(E. coli) をファーマシア、ニュージャージイ州ピスカタウェイから購入した。ヘビ毒ホスホジエステラーゼは1mg/mlで水に溶解する粉末として得た。各試料の消化混合物(55μl)を次の試薬を混合して調製した:水(44μl)、1M MgCl2 (0.8μl)、0.5Mトリス緩衝液、pH7.5(3.5μl)、アルカリ性ホスファターゼ (4.0μl) およびヘビ毒ホスホジエステラーゼ(2.4μl)。一般に、0.2 ないし0.4 A260 のオリゴヌクレオチドを消化混合物に溶解し、37℃で8時間加熱した。インキュベーション後、3M酢酸ナトリウム(7μl)およびエタノール(155μl) を各試料に添加した。各試料を渦巻攪拌し、ドライアイスで10分間冷却し、次に10分間遠心分離した。上澄みを注意深く一組の新しいチューブに移しエタノール(452μl)を各試料に添加した。試料を渦巻攪拌しドライアイスで10分間冷却し10分間遠心分離した。上澄みを注意深く一組の新しいチューブに移した。試料を乾燥するまで減圧蒸発させた。各試料を水(60μl)に溶解し、下記のように逆相HPLCによって分析した。
【0079】
酵素消化物の逆相HPLC分析:HPLC分析はABI 783Aプログラム可能検出器、パーキンエルマー ISS200 オートサンプラーおよびPEネルソン900シリーズデーターシステムを備えたアプライドバイオシステムズ400 溶媒供給システムで行った。アプライドバイオシステムズ RP-18逆相カラム(220×4.6mm)を使用した。検出器は260nmでセットした。溶媒Aは3%アセトニトリルの 0.1M トリチルアンモニウムアセテート溶液、溶媒Bは90%アセトニトリル水溶液であった。グラジエントは5分間100%A、30分で100-90%A、30分で90-0%A、5分間100%B、2分で0-100%A、15分間100%A、流速 0.5ml/minであった。流出の順番はdC、dG、T、dA、6−カルボキシフルオレセイン−(6−ヒドロキシヘキシルアミド)、チミジン−TAMRAリンカー共役体であった。酵素消化の研究は期待されたヌクレオシド組成物を与え、塩基修飾を何も示さなかった。
【0080】
数例のみを上記のように詳細に述べたが、ポリヌクレオチド合成の当業者にはこの教示から離れることなく多くの変更が好適例において可能であることが明らかであろう。このような変更は本発明の範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】図1は、本発明の好ましい合成支持体の合成を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明の好ましい合成支持体の合成を示す概略図である。
【図3】図3は、本発明の好ましい合成支持体の合成を示す概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−247908(P2008−247908A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−94303(P2008−94303)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【分割の表示】特願平9−27326の分割
【原出願日】平成9年1月28日(1997.1.28)
【出願人】(500069057)アプレラ コーポレイション (120)
【住所又は居所原語表記】850 Lincoln Centre Drive Foster City CALIFORNIA 94404 U.S.A.
【Fターム(参考)】