説明

3次元的奥行き効果を有するイメージ表示法用の3次元イメージ・パターンの生成方法および3次元イメージ・パターンを表示する装置

本発明は、2次元イメージ・データ、特にイメージ・シーケンス、ビデオ・フィルム等からのイメージ・データから3次元的イメージ・パターンを生成する方法に関する。この場合、バーチャル3次元イメージの奥行きグラデーションに基づくバーチャル3次元イメージ・フレームワーク(307)が、単眼の原イメージ・データから決定されたイメージ表示された対象物(303、304、305、306)のイメージ情報を基準として生成される。この場合、原イメージ・データは、バーチャル3次元イメージ・モデルを生成するためにバーチャル3次元イメージ・フレームワーク(307)と整合させられ、バーチャル3次元イメージ・モデルをイメージ表示する個々のイメージの領域はバーチャル3次元イメージ・モデルから得られる。個々のバーチャル・イメージは、3次元イメージ・パターンを形成するために、組み合わせステップにおいて組み合わされて付加的な奥行き効果をもったイメージ表示法が実行される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は請求項1の前提部分の記載に係る3次元イメージ・パターンの生成方法、および請求項16の前提部分の記載に係る3次元イメージ・パターンを表示する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
3次元対象物(Dreidimensionale Objekte)は、単眼記録装置(monokularen Aufnahmeeinrichtungen)によって2次元的にのみイメージ表示される(映し出される)。これは、これらの3次元対象物は1つの観察位置から1の観察角度によってのみ記録されることによる。このような記録方法では、3次元対象物はフィルム、光発電受像部(photovoltaischen Empfaenger)、特にCCDアレー、またはその他の幾つかの光感知面上に投影される。イメージ表示された対象物の3次元的効果(3次元的印象)は、対象物が少なくとも2つの異なる観察位置から少なくとも2つの異なる観察角度で記録されたときのみ得られ、2個の2次元単眼イメージが2つの目によって別々に感知され、目の生理学的知覚器官(physiologischen Wahrnehmungsappart)中で互いに組み合わされるような態様で観察者(見る人)に与えられる。この目的のために個々の単眼イメージが3次元イメージを形成するために組み合わされ、この目的に適したイメージ表示法を使用して観察者に3次元的イメージの印象を与える。このような方法は“立体写真技法(Anaglyphentechnik)”と称されることもある。
【0003】
このような方法を実施するために使用することができる3次元イメージ・パターンを色々な方法で提供または生成することができる。ここでは、最も簡単な例として周知のステレオ・スライド・ビュアー(Stereo-Diabetrachter)について説明する必要がある。この場合、観察者(見る人)は異なる観察角度から記録された各1個のイメージ画像を見るためにそれぞれの目を使用している。第2の実現可能な方法は、第1の観察角度から生成されたイメージに対しては第1の色で彩色し、第2の観察角度から写真撮影されたイメージに対しては第2の色で彩色するものである。2つのイメージは互いに重ね合わせて印刷され、または互いに重ね合わせて投影(project)されて、人間の目の間の通常の観察角度(視角)の差またはカメラ・システムにおける観察角度の差に相当するオフセット(ずれ)をもった3次元のイメージ・パターンを生成する。観察者は2色に彩色された眼鏡を使用してそのイメージ・パターンを観察する(見る)。この場合、他の観察角度成分は眼鏡の対応する彩色レンズによって濾波されて取り除かれる。このようにして観察者に対して異なる観察角度に従って異なるイメージが与えられ、観察者に3次元的印象(3次元的効果)をもったイメージ・パターンが与えられる。このような方法は、ステレオカム(ステレオカメラ:Stereokamera)からのデータを複雑なハードウエアを殆ど使用することなく即時(リアルタイム)に転送し且つ表示するときに効果がある。さらに、3次元イメージ・パターンを発生させるためのこのような方法によれば、シミュレーション(模擬)3次元イメージ・パターンを発生させることもでき、観察者は、例えば複雑なシミュレーション化された分子構造等の複雑な3次元構造についてより優れた印象(効果)を得ることができる。
【0004】
さらに、3次元的イメージ・パターンを生成するために、繊細な効果をもった生理学的知覚器官のメカニズムを利用することができる。例えば、反応時間内に次々と短時間で感知される2つのイメージを組み合わせることで主観的な全体の印象が形成できることは周知の事実である。従って、それぞれが第1および第2の観察角度から作られた記録情報からなる2つのイメージ情報事項(情報アイテム)が、合成された3次元イメージ・パターンとなるように互いに短時間だけ遅れて伝送されると、シャッター付き眼鏡を使用することにより、これらのイメージ情報事項は観察者の知覚内で互いに組み合わされて全体として主観的な3次元印象(効果)を形成することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した方法はすべて3次元イメージ画像についての少なくとも1個の2眼(binokulare)記録情報を予め準備(入手)しておく必要があるという共通の欠点がある。このことは、異なる観察角度から作られた少なくとも2つの記録情報が開始時から利用できる状態になければならず、または開始時において生成されていなければならない(例えば描写の場合)。開始時から単眼形式で発生されたイメージまたはフィルム、これらのビデオ・シーケンスまたはイメージ、従って単眼イメージ情報のみを含むものは、対象物の3次元表示用として使用することができない。一例として、単眼写真撮影装置を用いて記録された写真は3次元的奥行きを全くもたない2次元的投影である。3次元的奥行きに関する情報は単眼イメージ表示によって回復不可能な状態に失われており、イメージ中で経験的な値に基づいて観察者(見る人)が解釈しなければならない。しかしながら、これは当然のことながら奥行き効果をもった真の3次元イメージとはならない。
【0006】
このことは、このような2次元記録の全シリーズが単眼形式でつくられた場合に、元の効果(原効果)およびイメージ画像中の情報のかなりの部分が失われるという点で極めて不利である。観察者は情報に関する前記効果を想像する必要があり、またこの効果を他の観察者に説明しなければならない。この場合、当然ながら前述の例による3次元イメージ表示法のいずれによっても3次元的特性についての元の視覚的印象(効果)を回復することはできない。
【0007】
従って、本発明の目的は、2次元イメージ・データ、特にイメージ・シーケンス(一連のイメージ)、ビデオフィルムおよびこのような情報のイメージ・データから3次元的パターンを生成する方法を提供することにある。この場合、3次元的奥行き効果を有するイメージ表示法のために3次元イメージ・パターンが2次元記録情報から生成される。
【0008】
このような本発明の目的は、請求項1および本発明の少なくとも細かく限定された特徴を含む従属請求項に係る方法によって実現される。
【0009】
以下の説明において、“原イメージ(Urbildes)”の表現は単眼形式で生成された最初に与えられる2次元イメージを意味する。以下、本明細書中で説明する本発明に係る方法は、このような連続して生じる原イメージにも適用することができ、また一連の連続するイメージからなるもの、またはこのような一連のイメージに変化可能なものであれば、動画、特にビデオやフィルム記録情報に対しても何の問題もなく使用することができるのは明らかである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、仮定に基づくイメージ奥行きグラデーションを基礎としたバーチャル3次元イメージ・フレームワーク(virtuelles dreidimensionales Bildgruest)が、単眼の原イメージ・データから決定されたイメージ表示された対象物のイメージ情報に基づいて発生される。原イメージ・データはバーチャル3次元イメージ・フレームワークと整合されて、バーチャル3次元イメージ・モデルが発生される。この3次元イメージ・モデルのデータは、3次元的奥行き効果を有するイメージ表示法用の3次元イメージ・パターンを発生させるためのパターンとして使用される。
【0011】
従って、本発明によれば、先ず始めに2次元イメージについてイメージ表示される対象物が決定される。次にこれらの3次元的奥行きに関する仮定が前記の各対象物に関連付けられる。これによってバーチャル3次元モデルが生成される。この場合、2次元イメージからの原イメージ・データは前記バーチャル3次元モデルと整合(調和)される。次に、このバーチャル3次元モデルはバーチャル対象物を形成し、そのデータは3次元イメージ・パターンを発生させるための原点を表わす。
【0012】
端縁指示イメージの発生を伴う、イメージ表示された対象物の端縁認識法が、イメージ情報を決定するために単眼の原イメージ・データに基づいて実行される。仮定に基づくイメージの奥行きグラデーションの場合には、この処理期間中、原イメージ領域は決定された端縁の多さを基準として異なるバーチャル奥行き面、特に背景および/または前景に関連付けられる。
【0013】
このことは、多数の細部を有し、従って多くの端縁を有する対象物は、細部が殆どなく、従って端縁が殆どない対象物に比べて一般に異なるイメージの奥行き、即ち異なる奥行き面が関係しているという事実の発見を利用している。従って、端縁認識ステップでは、イメージの背景中にあると仮定される原イメージの成分を選り抜き、それらを前景、またはさらに深い奥行き面中にあると仮定することができる成分から分離する。
【0014】
イメージ情報を決定するためのさらに他の処理では、与えられた原イメージ領域の色情報を決定するための方法が実行される。この場合、仮定に基づくイメージの奥行きグラデーションの場合には、第1のバーチャル奥行き面に少なくとも1色の第1の決定された色情報事項が関係付けられ、第2のバーチャル奥行き面に第2の色情報事項が関係付けられる。
【0015】
この場合、あるイメージ画像における特定の色または色の組み合わせは、他の色または色の組み合わせとは異なる奥行き面で生じるという経験的事実を利用している。この例として、風景の場合、体表的な背景色は青であるのに対し、イメージ表示された画像の代表的な前景色は赤または緑である。
【0016】
端縁認識法と色情報の決定法は個々に使用することもできるし、互いに組み合わせて使用することもできる。この場合、特に端縁認識と色情報の決定を組み合わせて適用するときは、原イメージ・データ、特に他の奥行き面についてよりきめ細かく特定するための一層の識別(区分)が可能になる。
【0017】
1つの好ましい緻密化(精密化)においては、端縁を多く含む原イメージを拡大し、均一化するために端縁指示イメージに対してソフト描画法が適用される。従って、このことによって一方においては端縁認識中の可能性のあるエラーを補償し、他方においては互いに並んで配置され、ランダムに予め決定されない構成要素を拡大する。端縁指示イメージの値は随時さらに色調値について補正される。
【0018】
1つのピクセルの色調値に基づいて、関連するイメージの部分はソフト描画および/またはさらに色調値補正された端縁指示イメージを基準として奥行き面と関係付けられる。これによって、ソフト描画され、随時色調値補正された端縁指示イメージの構成要素は、それらの色調値に基づいて個々に指定された奥行き面と関連付けられる。従って、端縁が指示され、ソフト描画され、随時色調補正されたイメージは、奥行き面、例えば指定されたバーチャル背景、バーチャル・イメージ面またはバーチャル前景に対して個々のイメージ構成要素を明確に割り当てるための基準を形成する。
【0019】
色および/または色調値は、ここで実行される固定点の特定プロセスに対する所定の値に限定される。このことによって、バーチャル回転点(virtueller Drehpunkt)は引き続いて発生される個々の視界について特定(定義)される。この場合、選択された色および/または色調値は、バーチャル・イメージ面に関連する基準値を形成し、従って1つのバーチャル奥行き背景をそのイメージ面からバーチャルに投影する前景から分離する。
【0020】
バーチャル奥行き面の割り当ては各種の方法で実行される。既に述べた方法によるステップは、奥行き面とイメージ・ピクセルのそれぞれ所定の色および/または輝度値との関係を便宜的に表わしている。従って、同じ色および/または輝度値を有するイメージ・ピクセルを有する対象物は1つの奥行き面に関連付けられる。
【0021】
これに代わる方法として、任意に特定(定義)されたイメージの部分を特にイメージ端縁および/またはイメージの中心を1つのバーチャル奥行き面と関連付けることも可能である。これによって特にバーチャル“湾曲”、“ねじれ”、“傾き”および他の同様な3次元的イメージ効果を作り出すことができる。
【0022】
バーチャル3次元イメージ・モデルを発生させるために、バーチャル3次元イメージ・フレームワークがバーチャル奥行き面に従って変形されたバーチャル・ネットワーク構成要素としてつくられ、また、2次元の原イメージは、テクスチャ(Textur)として、マッピング法を使用して変形されたネットワーク構成要素と整合される。このときのネットワーク構成要素はバーチャル3次元イメージ“マトリックス”または“輪郭形状(プロフィール形状)”の形式を構成し、一方、2次元の原イメージはマトリックス上に引き伸ばされ、またバーチャルな“熱成形処理(Tiefziehverfahren)”の形で前記マトリックスの形にプレスされる“弾力性のある布(elastisches Tuch)”の形式を表わす。その結果、2次元の原イメージと“バーチャル熱成形構成要素”とのイメージ情報を有するバーチャル3次元イメージ・モデルが生成される。バーチャル3次元マトリックスの前記“バーチャル熱成形構成要素”はさらに原イメージに与えられる。
【0023】
バーチャル2眼視界、さもなければ多眼視界をこの3次元イメージ・モデルから引き出すことができる。これは、バーチャル3次元イメージ・モデルの視界を再現する個々のバーチャル・イメージの領域を発生させることによって行われる。この場合、指定された奥行き面に対応する原イメージのイメージ部分が、バーチャル3次元イメージ・モデルからのバーチャル観察角度の範囲からバーチャル観察角度に従ってシフトされおよび/または歪まされる。従って、バーチャル3次元イメージ・モデルは、観察角度により異なるバーチャル視界でもって、2眼または多眼形式でバーチャルに見ることができるバーチャル3次元対象物として使用することができる。
【0024】
これらの個々のバーチャル・イメージは、映像表示法に適しており且つ付加的3次元効果を具えたアルゴリズムを使用して、3次元イメージ・パターンを発生させるために組み合わされる。この場合、個々のバーチャル・イメージは、2眼または多眼形式で実際に記録された個々のイメージと同じ態様で処理され、3次元表示法のために適当に処理され、組み合わされる。
【0025】
このようにして所望の3次元イメージ表示法のために使用することができる、バーチャルに得られた2眼または多眼イメージ情報を得ることができる。
【0026】
この方法の一実施の形態では、原イメージの個々のイメージ領域は、3次元イメージ・パターンを生成するために、特にスケーリング(拡大・縮小)および/またはローテーション(回転)および/またはミラーリング(反映)をもって処理され、このようにして生成された3次元イメージ・パターンがその上に配置された単焦点レンズ・アレーによって表示される。
【0027】
この場合、バーチャル3次元イメージ・モデル中の特定の奥行き面に関連するイメージ構成要素は、このようにして発生された3次元イメージ・パターンが表示されるときに見ている人間の目に対して充分に適応する刺激を与えるように変化させられる。このようにして強調されたイメージ構成要素は、レンズ・アレーを通して光学的イメージ表示(イメージング)によって所定のイメージ面の前または背後のいずれかにあるものとして感知される。この方法は、3次元的奥行き効果を有するイメージ表示法の簡単な実施の形態と共同して比較的簡単な3次元イメージ・パターンを必要とするに過ぎない。
【0028】
2次元の原イメージもイメージ処理なしに単焦点レンズ・アレーによって直接表示させることもできる。従って、この2次元の原イメージは、単焦点レンズ・アレーによって表示するための3次元イメージ・パターンとして直ちに使用することができる。このような処理は、単純なイメージ構成要素を、一様に構成された背景の前面に表示する必要のあるとき、特に一様なテキスト背景の前面にキャラクタ(文字、記号)を奥行き効果をもって表示させる必要のあるときに特に適している。従って、単焦点レンズ・アレーのイメージ表示効果によって達成される適応する刺激は、見る目に対して奥行き効果を生じさせる。この場合、原イメージ自体はこのような表示を行うために前もって処理する必要はない。
【0029】
3次元イメージ・パターンを表示する装置は、3次元イメージ・パターンと該3次元イメージ・パターン上に配列された単焦点レンズ・アレーとによって特徴付けられる。この場合の単焦点レンズ・アレーは3次元イメージ・パターンの領域を表示して、見る目に対して適切な適応する刺激を生じさせる。
【0030】
この目的のために、2次元イメージ・パターンは、便宜上レンズ・アレーのアレー構成要素に関連するイメージ部分からなるモザイクから形成される。この場合、1個のイメージ部分は本質的に単焦点レンズ・アレー中の1個の関連する各レンズ素子に対するイメージ表示対象物である。従って、2次元イメージ・パターンは、それぞれが1個のレンズ素子によって表示される個々のイメージ領域全体に再分割される。
【0031】
原則としてイメージ・パターン、特にイメージ領域の2つの実施の形態がこの装置で可能である。第1の実施の形態では、イメージの部分は原イメージの2次元パターンの本質的に変化のないイメージ成分である。このことは、この実施の形態の場合、本質的に変化のない2次元イメージがレンズ・アレーに対する3次元イメージ・パターンを形成する。従って、全イメージに対するサイズの変更や全イメージのスケーリングは別として、この実施の形態では個々のイメージ領域のイメージ処理を必要としない。
【0032】
他の実施の形態では、レンズ・アレーのイメージ表示効果を補償するために、イメージの部分はスケーリング(縮小拡大)されおよび/またはミラーリング(反映)され、および/または回転される。このことは3次元イメージ・パターンを生成するために必要とする労力は増大するが、より優れた品質のイメージを得ることができる。
【0033】
2次元イメージ・パターンは、特にディスプレイ上に発生されるイメージであり、当該ディスプレイの表面上にレンズ・アレーが配置されている。このため、レンズ・アレーは予め与えられたディスプレイ、例えば陰極線管または平板スクリーンに対して適正な場所(地点)に適合され、ディスプレイ上に生成されたイメージ上に配置される。この配置は極めて簡単な方法で実現することができる。
【0034】
第1の実施の形態では、レンズ・アレーは格子(グリッド)のようなフレネル・レンズ・アレー形式であり、ディスプレイの表面上に貼り付けられる。フレネル・レンズを使用すると、レンズ・アレーが平坦で単純な形式になる。この場合、フレネル・レンズ特有の溝構造は、従来技術による周知の態様で透明なプラスチック材料、特にプラスチック・フィルムにおいて実現することができる。
【0035】
第2の実施の形態では、レンズ・アレーは特に格子(グリッド)状のゾーン・プレート(Zonenplatten)形式のもので、ディスプレイの表面上に貼り付けられる。ゾーン・プレートは、それを通過する光を光の干渉によって集束収束させてイメージ表示効果を生じさせる明暗のリングが同心状に配列された形式のものである。このような実施の形態は透明な可撓性のフィルムにすることによって簡単且つコスト的に有利に製造することができる。
【0036】
第3の実施の形態として、通常の形状の凸レンズを配列した形式のレンズ・アレーも可能である。しかしながら、この場合は配列された装置全体の厚みが増し、それに使用される材料の量も増えることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明の方法および装置を例示の実施の形態を参照してさらに詳しく説明する。添付の図面は説明のために使用するものである。同じ参照符号が同じ方法のステップおよび同じ方法における構成要素、または同じ効果を有するものに対して使用されている。
【0038】
図1および図3は、本発明の方法の2つの部分におけるフローチャートの例を概略的に示す。図2はより詳細なフローチャートを使用した端縁認識法を示している。図4〜図11bは得られた結果およびフローチャートに示されているような本発明による方法をさらに詳しく説明している。
【0039】
本発明の方法は、所定の2次元の便宜上ディジタル化された原イメージの1組の原イメージ・データ10から開始される。原イメージがイメージ・シーケンスまたはディジタル化フィルムの構成要素のような個々のイメージであれば、次の説明は、イメージ・シーケンス中の他の個々のすべてのイメージがその個々のイメージに対応する態様で処理され得るという仮定に基づいている。以下、本明細書において実施例を参照して説明する方法は、イメージ・シーケンス、フィルムまたは同等品に対しても適用される。
【0040】
便宜的に原イメージ・データ10はイメージ・ファイル、ディジタル・メモリ装置または同等のメモリ・ユニットの形式のものであると仮定する。このデータはディジタル化されたイメージ・データを発生するための通常の手段、特に周知の走査プロセス、ディジタル写真、ディジタル化ビデオ情報、および同様な他の周知のイメージ生成方法によって発生させることができる。特にこれは、いわゆるフレーム・グラバー(フレームつかみとり器)によってビデオまたはフィルム・シーケンスから得られるイメージ・データを含んでいる。原則としてすべての周知のフレーム・フォーマット、特にBMP−、JPEG−、PNG−、TGA−、TIFF−またはEPS−フォーマットのすべての各バージョンをデータ・フォーマットとして使用することができる。以下に説明する実施の形態は、表示(図示)上の理由から白黒イメージの形式、またはグレー・スケール値の形式の図面を参照するが、原イメージ・データはカラー情報を含んでいてもよい。
【0041】
本発明の方法を実行するために、読取りステップ20において原イメージ・データ10は主メモリにローディング(装填)される。適応(アダプテーション)30の方法ステップでは、原イメージ・データは先ず始めにこの方法を最高の状態で実行できるように適応化される。イメージ特性の適応30は、少なくともイメージ・サイズおよびイメージのカラー・モデルの変更を含んでいる。この方法を実行するための計算時間を最少にする必要のあるときは、一般に、より小さいイメージが好ましい。しかしながらイメージ・サイズの変更は本発明の方法に対してエラーの原因となる可能性がある。原則として、適応されるべきカラー・モデルは現在利用できるすべてのカラー・モデル、特に必要に応じてRGBおよびCMYKもしくはグレー・スケール・モデル、またはその他のlab(ラブ)、index(インデックス)もしくはduplex(デュプレックス)モデルを基準とすることができる。
【0042】
適応化されたイメージ・データは繰返しアクセスのためにステップ40においてさらに処理するために一時的に記憶される。一時的に記憶されたデータは、本質的にすべての後続するデータ・オペレーションのベースを形成する。
【0043】
次に、随時、一時的に記憶されたイメージ・データ50は、カラー・チャンネル/カラー分布60を変化させるために、または仮定された3次元イメージ構成要素の関数として、換言すると、原イメージ中の奥行き面の仮定されたグラデーションの関数として、グレー・スケール・グラデーション70によってイメージ・データをグレー・スケール・グラデーション化イメージに変換するためにアクセスされる。グレー・スケール・グラデーション70は、奥行き情報をイメージ上に表わされた対象物の輪郭と特に強く関係付けることができると仮定できるときに特に有効である。この場合、イメージ中のすべての他のカラー情報は原イメージの奥行き解釈に対して同じ関係にあり、従って、同様にグレー・スケール値に変化させることができる。色チャンネルが本質的に解釈された奥行き情報のキャリア(担体)であると仮定できるときは、イメージ・データ中の色チャンネルまたは色分布を変更することが好ましく、従って、後続する処理のために特別な形で強調または考慮されなければならない。本明細書で提供される方法による処理についての例示の説明では、特に図面に関して表示を改善するために、一時的に記憶されたイメージ・データ50はその色の値には関係なくグレー・スケール値に変換され、色情報は変化されないままである。
【0044】
本発明の方法による処理が続けられるときは、次に端縁認識(Kantenerkennung)ステップ80が実行される。これは、2次元の原イメージについて解釈された奥行き面が、主としてイメージ画像中に存在する対象物によって特定(定義)されるという仮定に基づいている。例えば、特に輪郭、従って端縁状構成要素が顕著に現われる高度に構成要素に富む対象物がイメージの前景に際立って生じ、端縁が少ない低輪郭で、にじんだ対象物がイメージの背景を形成していると仮定する。異なる奥行きレベルに位置するイメージの構成要素を基礎として原イメージの異なる領域をはっきりと識別し、従って前記の異なる領域を互いに可能な限り明確に区別するために端縁認識法80が実行される。
【0045】
図2は端縁認識のためのフローチャートの一例を概略的に示す。図2に関連して図4は、中心ピクセル(画素)およびあるピクセルの周囲の特定された領域の輝度値に対して実行されるべき、変化を明確にするための入力メニュー89の例を示す。グレー・スケールによって特定されたイメージ・ピクセル81はループ処理で連続的に処理される。先ず始めに、ステップ82で1個のピクセルが選択され、ステップ83でその輝度値が読み取られる。この輝度値はできるだけ大きい正の値(任意の値、ここで説明する例では+10)で逓倍され、その結果、非常に明るいピクセル85が生成される。いずれの場合も、ステップ86においてこの右側に配置されたピクセルの輝度値はできるだけ大きい負の値(ここで説明する例では−10)によって反対方向に逓倍される。その結果非常に暗いピクセル87が生成される。次にステップ88において次のピクセルが読み取られる。端縁認識処理によって端縁指示イメージが生成される。原イメージが多数の構成要素を表わす、従って多数の端縁を表わす場合には、ここで生成される端縁指示イメージ・データは非常に明るいピクセルと非常に暗いピクセルからなる構成要素を含み、一方、構成要素が少なく、従って輪郭および端縁が殆どないイメージ領域は一様で暗い色彩である。非常に明るいピクセルと非常に暗いピクセルが交互に現われ、従って明暗が際立った対象物の構成要素は、一様に暗いピクセルの領域よりも平均してより高い輝度値をもっている。
【0046】
互いに並んで配置された構成要素は、“ソフト描画”と示された方法ステップ90によって増幅される。この処理期間中、端縁指示イメージ中の特定の選択されたピクセルの組の輝度値は特定のアルゴリズムを使用して平均され、選択された組中のピクセルに割り当てられる。ガウスソフト描画法がときにこの目的のために実施された。対象物の構成要素は、ピクセルの組がより明るくなるに従って、ソフト描画された、端縁指示イメージ中の残りのイメージの部分と対照をなして強調され、1個の(単位)対象物の識別を可能にする。
【0047】
次に、必要があればステップ100において端縁指示された、ソフト描画イメージの色調値補正を実行することができる。この処理期間中に、対象物の構成要素とイメージの背景として定義される残りの部分との間ができるだけ明確になるべくコントラストを付けるように好ましくはピクセルの色調値が補正される。
【0048】
この方法の次のステップはステップ110における固定点の特定である。このステップで端縁指示されたソフト描画イメージの色の値(色価)および/またはグレー・スケールは、発生された個々のバーチャル視界のバーチャル回転点が実質上特定されるように具体的な特定の値に限定される。換言すれば、ステップ110における固定点の特定は、イメージ面の前面または背後にバーチャル形式で配置されると仮定されることを意図した対象物または構成要素を特定し、従って、その奥行き効果が後程イメージ表示されることを意図している。
【0049】
さらに方法ステップ120において、随時、固定点の選択について考慮することができる。例として、先ず始めに比較的大きな青の領域が主として背景(青い空、水等)を形成し、これに対して、際立った色彩を有する、小さく且つ鋭い輪郭が描かれた対象物がイメージの前景を形成するという第1の仮定を適用する。同様の方法で最初から特定のバーチャル奥行き面に特定の具体的な色の値を関連付けることができる。例えば、顔の色に相当する色の値をイメージの中間の奥行きに相当するバーチャル奥行き面に関連付けることができる。同じようにして、イメージの端縁またはイメージの中心部のような特定されたイメージの部分を特定の奥行き面、例えば前景または背景に関連付けてもよい。この処理期間中、後に処理される3次元イメージの“ねじれ”または“湾曲”を発生させることが可能である。
【0050】
このような方法で発生されたバーチャル奥行き面のグラデーションは、歪みマスクまたは“移動マップ(Displacement-Map)”として使用されるバーチャル3次元イメージ・フレームワークを生じさせ、グレー・スケール・マスクの形式で視覚化される。このバーチャル3次元イメージ・フレームワークはさらに使用するためにステップ130で記憶される。
【0051】
バーチャル3次元イメージ・フレームワークは、バーチャル3次元イメージ・モデルを発生させるための歪みマスクおよびバーチャル形状として使用される。この場合、図3に“移動”と示された方法ステップ150において、原イメージはバーチャル・イメージ・フレームワーク上にテクスチャとして配置され、対応する原イメージの部分がバーチャル奥行き面上に“熱成形”されるように、換言すれば対応する原イメージの部分が奥行き面に関連付けられるように歪まされる。そして、このバーチャル3次元イメージ・モデル、一連の異なるバーチャル観察角度、およびバーチャル3次元イメージ・モデルの個々のバーチャル・イメージ160から、バーチャル3次元イメージ・モデルのイメージ・データのバーチャル投影によって、公知の遠近イメージ表示基準が生成される。
【0052】
組み合わせステップ170において、個々のバーチャル・イメージはイメージ表示(イメージング)法用に限定されたアルゴリズムを使用して付加的な奥行き効果と組み合わされて、最終的に最初の原イメージを3次元的にイメージ表示(イメージング)するためのイメージ・データ180が生成される。
【0053】
以下、例を参照しつつ多くのイメージ処理作業について詳細に説明する。図5aは2次元の原イメージ200を一般的な色で示している。このイメージから判るように、植物の並びは明らかにイメージ画像の前景に配置されており、一方、不明確な港の設備、建物、およびほとんど定まった形のない海岸地帯は明らかに背景に見える。さらに、原イメージ200中でバーチャルに無限に延びる背景は軟らかい輪郭(ソフト・プロフィール)をもった空で形成されている。図5aから判るように、明らかに前景に配列された植物は背景と比較して極めて多数の細部を有することによって識別される。このことは、とりわけ例えば葉または花の領域にある多くの“端縁”から明らかである。前景に比して背景は端縁が殆どないかまたは全くない。従って、原イメージ200中の端縁の密度を、表示された対象物の3次元位置の指標として使用できることは明らかである。
【0054】
図5bはグレー・スケール変換および随時のサイズ補正をした後の原イメージ200から得られた端縁指示イメージ200を示す。構成要素が豊富な植物が図5aに示すように原イメージ200中に配置されているときは、端縁指示イメージ210は明るいピクセルによって表示される多数の端縁を有し、特にイメージ領域の右側部分においてイメージの平均輝度が高くなっている。これに対して原イメージ200中の空および海岸領域は共に殆ど端縁をもたず、このため端縁指示イメージ210中では著しく暗くなり、一方、原イメージ200中で見える建物は個々の明るいピクセルの形の多数の小さな端縁構成要素を作り出している。
【0055】
図6aおよび6bは、ソフト描画された端縁指示イメージ220と、さらに色調値が補正された端縁指示イメージ230を示す。ソフト描画されたイメージ220から明らかなように、右側のイメージ部分はより高いイメージ輝度値をもっていることにより左側のイメージ部分とは異なっている。この違いは、図6bの色調値補正を施したイメージ230で一層明確に表わされている。原イメージ中の植物の領域、換言すれば前に仮定した構成要素の多い領域にある多数の端縁はイメージ220および230では明るい領域として明確に示されている。色調値補正を施したイメージ230は左半分のイメージ中に、植物のあるイメージ領域よりもかなり暗いが、多少明るい細長い帯域を有している。この細長い帯域は図5aに示す原イメージ200からのイメージ表示された建物に相当する。明らかにより暗い輝度値は映し出された建物の構成要素が殆ど端縁をもたず、従って、それらは仮定されたイメージの背景中に配列されることを示している。
【0056】
原イメージ200からの空および海岸領域は、色調値補正を施したソフト描画イメージ中では一様な暗い領域を形成する。海岸領域は実際には空によって形成される背景よりもむしろイメージの中央部の前景に関連付けられるべきであるが、その中央の前景の位置は、色調値補正が施され、端縁指示され、且つソフト描画されたイメージのみで明確に決定することはできない。この場合、海岸領域は、この例では青空の色値とは明らかに異なる黄色または茶色の色値を基準としてバーチャルな中心奥行き面と関連付けることができる。
【0057】
これは前述した固定点の特定ステップ110によって行われる。図7aはこれに関係するメニュー239の例を示し、図7bはそのメニューに対応するイメージ240を示している。一連の色チャンネルがヒストグラム241に示されており、図7aに例示した実施の形態では一連のグレー・スケール値を含んでいる。対応するグレー・スケール値はグレー・スケール値のストリップ242に表示される。暗い輝度値はヒストグラム241とグレー・スケール値のストリップ242の左側部分に配置され、明るい輝度部分は右側部分に配置される。ヒストグラムのバーの長さは対応するグレー・スケール値の確率分布を表わす。これから判るように、色調値の補正が施されたソフト描画イメージ220または230の明るい領域はヒストグラム241中で広い範囲で最大値をもっているが、イメージ220および230の暗い領域は暗い輝度値のヒストグラム241の左側部分で最大値に達している。インジケータ・ポインタ243によって特定の輝度値を選択することができる。選択されたピクセルの輝度値はイメージ241から直接読みとってキー245によってヒストグラム240に転送することができる。
【0058】
ここで説明した例では、原イメージ200からの海岸地帯に対応する領域は、原イメージ210からの空に対応するイメージ区域の輝度値と異なる輝度値を有していることは明らかである。これは選択インジケータ244によってバーチャル・イメージ面として選択することができ、後程生成する予定のバーチャル3次元イメージ・モデルの個々のバーチャル視界に対する可能な固定点を形成する。
【0059】
図8aおよび8bは極めて概略化して示された例を使用して、奥行き面の関連とバーチャル3次元イメージ・フレームワークの設計を示している。図8aは単眼形式で生成された概略化して示された2次元の原イメージ301を示し、その個々の対象物はまさに前述の輪郭認識法でイメージ中のそれらの3次元位置に基づいて識別されるものと仮定している。図8aに例示されている概略化された原イメージ301は、第1の対象物303、第2の対象物304、および第3の対象物305を有し、これらは背景として認識された表面306の前面に配列され、この背景から浮き上がっている。
【0060】
輪郭形成、固定点の特定、さらにイメージの奥行きに関する仮定についての前述の方法は、第1の対象物303を前景中の奥行き面に配列し、一方、対象物304および305をイメージの背景中の仮定された奥行き面に関連させるべきであるという図8aに示す概略化された原イメージ301についての例示の方法において有効であるということを明らかにしている。領域306は実質的に無限遠に配置されるイメージの背景を形成する。図8bは図8aのA−A線およびB−B線断面における対応する奥行き面をもった図8aの対象物の関係からつくられたバーチャル・イメージ・フレームワーク307を示す。従って、A−A線およびB−B線に沿う断面はバーチャル・イメージ・フレームワークのバーチャル“高さプロフィール”を生成する。図8bから明らかなように、対象物303はバーチャル“高さプロフィール”の最も上の奥行き面に配置されており、一方、対象物304はその下に配置された奥行き面に関連付けられている。対象物305は図8bにおけるバーチャル・イメージ・フレームワークのさらに別の奥行き面を形成している。図8bでは図示上の理由からイメージの背景面306のバーチャル奥行き面は、他の対象物303、304、および305の奥行き面に比較的接近して配置されている。適切なバーチャル・イメージ・フレームワークは、便宜上、対象物の仮定された実際の3次元位置に対応する奥行き面グラデーションをもっていなければならない。従って、イメージの背景のバーチャル奥行き面は、便宜上、バーチャル・イメージ・フレームワーク中の他の特定された奥行き面からの距離が他の各奥行き面間の距離の倍数に相当するように配列されている。例えば、対象物303と304との間のバーチャル奥行き面間の距離、対象物304と305との間のバーチャル奥行き面間の距離が数メートルの範囲内にあると定められると、経験的に背景にある対象物は、観察角度の差が小さい場合はバーチャル的に(仮想的に)変化なしにイメージ表示されるので、実際のイメージ・フレームワークに対する対象物305の奥行き面と背景306の奥行き面との間の適切なバーチャル距離は便宜上キロメートルの範囲にある大きさであると想定しなければならない。
【0061】
2次元の原イメージはバーチャル・イメージ・フレームワークに整合されている。図8aおよび8bに概略的に示した例では、原イメージ301のイメージ・データ、特に個々のピクセル中のイメージ情報はバーチャル・イメージ・フレームワーク中の個々の奥行き面にバーチャルに割り当てられるように前記の整合が行われる。これによって、ここに示した例では“劇場舞台面”の配列に対応するバーチャル3次元イメージ・モデルが生成される。この場合、対象物303は前景から第1のバーチャル奥行き面と同じ高さにバーチャルに配置され、他の奥行き面に対応するレベルに配置された対象物304および305の別の“劇場舞台面”を“覆い隠す”。
【0062】
一方では、個々の奥行き面間のバーチャル距離に関するグラデーションのグリッドを細かくすることによって、また個々の奥行き面に対してさらにグラデーションを導入することによって、個々のバーチャル奥行き面間の遷移を滑らかにすることができる。他方では、奥行き面および/またはその奥行き面上に配置された対象物の端縁を、それらが互いに滑らかに結合するように適当にバーチャルに変形させることも可能である。図8aに概略的に例示した対象物303の場合、この対象物303にバーチャルな球形の湾曲を与えるようにその奥行き面の端縁をバーチャルに変形させることができる。これに対応する方法では、バーチャル・イメージ・フレームワークの奥行き面を、その奥行き面上に投影された2次元の原イメージのイメージ情報を原則として所望の形状または歪みをもつことができるように変形させることが可能であり、そのことによって実際の3次元的な物体形状にほぼ相当するか、さもなければ所望の人為的効果を強調することができる好都合なまたは所望のバーチャル3次元イメージ・モデルを実現するという目的を達成することができる。
【0063】
図9aおよび9bは、図8aからA−A線およびB−B線に沿う断面の形式で示された図8bに示すバーチャル・イメージ・フレームワークから生成されたバーチャル3次元イメージ・モデル808と、2つの観察角度351および352からのそれらのバーチャル記録を示す。図9aおよび9bに示す構成は、本発明の方法の範囲内のバーチャル形式で実行される3次元対象物の2眼観察に相当する。遠近法の法則に従って、バーチャル3次元対象物303、304、305、および306は、関係するバーチャル観察角度351および352から互いに異なるようにシフトしているように見える。この遠近法のシフトは3次元対象物の2眼または多眼観察の基礎となるもので、本発明の方法の目的のためにバーチャル・モデル形式で使用される。
【0064】
図10は、図9aのバーチャル3次元イメージ・モデルの細部の例を使用してバーチャル観察角352からバーチャルに観察された投影の影響を受けてバーチャルに生成されたシフトの一例を示す。バーチャル3次元イメージ・モデル中でバーチャル対象物のバーチャル遠近法のシフトを計算するために各種の方法を使用することができる。図10に例示される方法では、観察角352からバーチャルに観察される対象物303、304、および306がバーチャル投影面308上に投影され、その処理過程においてそれらの寸法が変更される、中心引き伸ばし(zentrischen Streckung)の原理が使用される。投影面はバーチャル3次元イメージ・モデルの前および3次元イメージ・モデルの背後の両方にバーチャル形式で配置することができる。バーチャル3次元イメージ・モデル内、例えば固定点の特定で特定されたスクリーン面上にバーチャル投影面を配置することも同様に可能であり且つ極めて好都合でもある。これは、このような投影は2眼観察状態を表わすのに最良の方法であることによる。図10に示す投影では、観察角352は同時に投影中心を形成しており、バーチャル3次元イメージ・モデルはいわばバーチャル“反射光プロセス、uflichtverfahren)”を用いて観察され、ビーム源はカメラとバーチャルに一致している。
【0065】
他のバーチャル投影技法も同様に使用可能であり、好都合な場合もある。例えば投影中心をバーチャル3次元イメージ・モデルの背景の後にバーチャルに配置することができ、バーチャル奥行き面内の対応する対象物は、観察角から観察される便宜的に配置された投影面上に“陰影輪郭(schattenriss)”として投影される。このようなバーチャル投影ではバーチャル前景内に配置されたこれらの対象物は、それらの背後にバーチャルに配置された対象物に比して拡大され、それによって付加的3次元効果を作り出すことができる。
【0066】
所望の好都合な組み合わせで、複数のバーチャル投影面と関連して複数のバーチャル投影中心を設けることもできる。例えば、バーチャル背景をバーチャル3次元イメージ・モデルの背後に非常に長い距離をとってバーチャルに配置された投影中心から第1の投影面上に投影することができ、一方、互いに非常に接近して段階的に配列された(grduated)多数の対象物を、これらの対象物に対して何らの拡大も生じさせず、単にこれらの対象物に対してバーチャル・シフトのみを生じさせる第2の投影中心によってバーチャル前景中に投影される。
【0067】
バーチャル投影のメカニズムおよび観察角の数は、個々の特定の事例、特に、2次元の原イメージ中のイメージ画像、原イメージ中で解釈(分析)された奥行きの関係、所望のイメージ効果および/または抑制されるべきイメージ効果、さらに、少なからず、適切であると考えられる計算の複雑さ、3次元イメージ・パターンを生成することを意図した最新に使用された3次元イメージ表示法、に基づいて選択される。しかしながら、原則としては、バーチャル3次元イメージ・モデルは、必要に応じて配列された、所望の数のバーチャル投影中心、バーチャル投影面、バーチャル角度等を備えた所望の数の個々の遠近イメージを生成するために使用することができる。図10に示された極めて単純な例示の実施の形態は、単なる例として非制限的な単なる一実施の形態のオプションを表わしている。
【0068】
図11aは、図5aに例示した原イメージ200のバーチャル3次元イメージ・モデルから、前述の投影法のうちの1つを使用してバーチャル形式で生成された一連の個別イメージ208a乃至208dを示す。個々のバーチャル・イメージ208a乃至208dは、本実施の形態では白黒で表わされているが、これらは一般には着色されている。個々のイメージ208a、208b、208c、208d中に、特にこれらのイメージの上側部分に表わされている花の構成要素を比較することによって、このイメージの部分に種々の変形があることを見ることができる。これは、本実施の形態では4個存在する各バーチャル観察角に対するバーチャル3次元イメージ・モデルのバーチャル投影の結果である。
【0069】
図11は、3次元イメージ・パターン209から上部中央のイメージの部分の拡大されたイメージの細部211と共同して3次元的印象(効果)をもたせるイメージ表示法を実行するためのもので、個々のバーチャル・イメージ208a、208b、208c、208dを組み合わせて生成された3次元イメージ・パターンを示す。3次元イメージ・パターン209は、それぞれについて使用された奥行きをもたせるイメージ表示法を使用して、個々のイメージ208a〜208dを組み合わせて生成される。
【0070】
2次元イメージ・パターンおよび単焦点レンズ・アレーによってそれらのイメージを表示する例を図12aおよび12b、図13a乃至13cを参照して以下で説明する。
【0071】
図12aは、一連のイメージの部分361に再分割された2次元の原イメージの例を示す。個々のイメージの部分の大きさは、本質的に制限されず、最も小さい接近したイメージの対象物の平均寸法および個々のピクセルの平均寸法によって支配される。明確に認識することができるイメージ構成要素がイメージの前景に位置していると仮定すると、それらが他の構成要素と識別することができ且つ見ている目に対して充分な適応性をもった刺激を与えることができるようにするために、かかるイメージ構成要素は本質的にイメージの部分毎の単位として記録される。このことは、個々のピクセルすなわちイメージ・ピクセルがこの処理過程において強調されなければ、グラデーションが段階的に小さくなるときに、視聴者に対して奥行き効果を与えるために適応性のある刺激を作り出すことができるということを意味する。
【0072】
図12aは本質的に正方形のイメージの部分からなるマトリックス形式のグリッド(格子)を示す。しかしながら、2次元の原イメージ200は他の方法で容易に再分割することもできる。とりわけ、ここには示されていない6角形に配列された円形のイメージ部分が好適である。円形イメージの部分を6角形に配列することにより、マトリックス形式のイメージの再分割に比べて6個の隣接部分を有しており、それによって最初のイメージの部分からそのイメージに接近して取り囲む領域に目を適応させるときにより一様な遷移性を与えるという利点がある。
【0073】
イメージの部分361は予め処理されたイメージ・データ、特に縮小・拡大(スケーリング)された、複数の軸を中心として回転(ローテーション)または写しだされたイメージ・データ、特にレンズ・アレーのイメージ表示効果に対する補正に関して予め処理されたイメージ・データを含んでいてもよい。この場合、イメージの部分は2次元イメージ・パターン上に実際に存在するモザイクを形成する。図12aから分かるように、イメージの部分361aの幾つかは全体的に殆ど構成要素をもたないイメージ情報を含み、他のイメージの部分361bは特に多くの構成要素を含んでいる。
【0074】
図12aに示す例では、イメージの部分の格子は、最初は実際にはイメージ・パターンそのものの中に配置されておらず、その上に配置されたレンズ・アレーによってのみ識別できるものである。このための配列例が図12bに側面図の形式で示されている。2次元イメージはディスプレイ370上、例えば陰極線管の蛍光面または平板スクリーンの液晶マトリックス上に現われ、表示面375を通して観察される。単焦点レンズ・アレー360が表示面375上に配置されており、これは一連のフレネル・レンズまたは6角形またはマトリックス状に配列されたゾーン・プレートを含む透明シートの形式のものでよい。透明なシート自体は接着力によって、静電力によって、または透明な接着性フィルムによって表示面状にしっかりと固着される。レンズ・アレーの各レンズ素子365は、その下に配置されたイメージの部分361を、当該イメージの部分361がこの処理方法で拡大されてディスプレイ370の前面または背面に現われるような態様で写し出される。従って、レンズ素子365は、表示面がレンズ・アレーの個々の焦点の僅かに前または僅かに後に配置されるように設計されている。
【0075】
このことは図13a乃至13cにさらに詳細に示されている。これらの図は図12aに示されている2次元の原イメージ200から取り出されたイメージの細部200aを示す。このイメージの細部200aの変形はレンズ・アレー360および局部レンズ素子によって生成されたものである。
【0076】
イメージの細部200aは、ディスプレイ370上に表示された図12aの2次元の原イメージ200の非変形部分によって形成されている。図13bでは、イメージの細部200aは例えばイメージの4個の部分361よりなる配列に再分割されている。この場合、左側の2個のイメージの部分361aはそれぞれ相対的に構成要素を殆ど含まない広々としたイメージの背景情報を含んでおり、一方、右側のイメージの部分361は多くの構成要素を含み、明らかにイメージの前景に配置された内容を示している。
【0077】
図13cに例示されているように、これらの各イメージの部分はレンズ素子365によって拡大されたイメージである。図13cに例として示された図では集束作用を有するレンズ素子365を使用したときの拡大率は約1:2である。広々としたイメージの背景を含み、構成要素を殆ど含まないイメージの左側部分361aは、たとえレンズ・アレーによって拡大されていても構成要素がないために適応性のある刺激を殆ど生じさせない。一方、図13cの右側部分2つのイメージの部分361bは表示されたイメージの内容に対して目を適応させる構成要素を含んでいる。このことにより、図13cからは観察者にとって左側のイメージの部分361aの内容よりもはるかにきめ細かく見える右側のイメージの部分の内容361bを生じさせることができる。適宜好都合な大きさをもった個々のイメージの部分361を用いることにより、イメージの処理期間中にレンズ・アレーによって発生するギャップは、生理学的な視覚的認知器官の働きによって補正され、平均化される。
【0078】
図13a〜13cに示す典型的な実施の形態では、イメージの部分361のイメージ表示(イメージング)は水平方向および垂直方向にミラー表示されるようにする。原則として、この効果に対応する2つの可能な方法がある。第1の方法では、2次元の原イメージ・パターンの個々のイメージの部分は、前述のイメージ処理法、特にスケーリング(拡大・縮小)され、また水平方向および垂直方向にミラー処理されて、それらのイメージ表示は再度最初の原イメージに戻る。予備的なスケーリングおよびミラーリング処理の強さは、レンズ・アレーの拡大率を基にして、またバーチャル3次元イメージ・モデルから引き出された表示される対象物の位置を基にして導き出され、これは予めイメージの部分に与えられる。
【0079】
例えば一様なイメージの背景上の文字・記号(キャラクタ)や単純な幾何学的構造物のような、特に単純なイメージ画像用として使用することができる第2の選択肢では、レンズ・アレー中のレンズ素子の数、配列および大きさは、イメージ表示係数が全イメージに対して重要でないように選択される。特この実施の形態では、ある場合には計算による集中的なイメージ準備作業を必要とせず、レンズ・アレーなしに何の問題もなく3次元イメージ・パターンを認識することができるという効果を奏することができる。イメージ200は単焦点レンズ・アレーなしに通常の2次元イメージとして作用し、一方レンズ・アレーを使用すると、千鳥状の奥行き効果をもっているように見えるイメージを生成することができる。この場合、奥行き効果は単にレンズ・アレーを適合させることによって、すなわち非常に簡単な手段によって生成される。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の方法のプログラムを概略的に示したフローチャートの一例の第1の部分を示す図である。
【図2】端縁(エッジ)認識用のフローチャートの一例を示す図である。
【図3】本発明の方法のプログラムを概略的に示したフローチャートの一例の第2の部分を示す図である。
【図4】端縁認識を実行するための選択メニューの一例を示す図である。
【図5a】原イメージ(映像)の一例を示す図である。
【図5b】図5aに示す原イメージの例について実行された端縁認識の結果としての端縁指示イメージの一例を示す図である。
【図6a】図5bに示す端縁指示イメージについて実行されたソフト描画の結果の一例を示す図である。
【図6b】図6aに示す端縁指示イメージについて実行された色調値補正の結果の一例を示す図である。
【図7a】固定点特定用の選択メニューの一例を示す図である。
【図7b】固定点が特定されたイメージの一例を示す図である。
【図8a】概略的な2次元の原イメージにおける図式対象物用の一例を概略的に示す図である。
【図8b】図8aに示す図式対象物に対する奥行き面の関係の一例、および図8aのA−A線およびB−B線断面に沿ったバーチャル3次元イメージ・モデルの発生を概略的に示した図である。
【図9a】図8aおよび8bのA−A線に沿ったバーチャル3次元イメージ・モデルのバーチャル2眼視界および投影を概略的に示した図である。
【図9b】図8aおよび8bのB−B線に沿ったバーチャル3次元イメージ・モデルのバーチャル2眼視界および投影を概略的に示した図である。
【図10】図9aに示すA−A線に沿う観察角度の例からのバーチャル単一イメージの発生の一例を概略的に示した図である。
【図11a】図5aに示す原イメージを使用した観察角度の異なる個々のバーチャルイメージの一連の例を示す図である。
【図11b】付加の奥行き効果を有するイメージ表示(イメージング)法で使用される3次元イメージ・パターンの例において、図11aに示す個々のバーチャルイメージの組み合わせの一例を示す図である。
【図12a−12b】2次元イメージ・パターンを説明するための例および2次元イメージ・パターン上に配置された単焦点レンズ・アレーの一例を示す図である。
【図13a−13c】先の図面における単焦点レンズ・アレーによる2次元イメージの部分のイメージの例を概略的に示した図である。
【符号の説明】
【0081】
10 原イメージ・データ
20 原イメージ・データの読取り
30 原イメージ・データの適応
40 適応された原イメージ・データを一時的に記憶
50 一時的に記憶されたデータ
60 随時のカラー・チャンネル/カラー分布の変更
70 グレー・スケールに変換
80 端縁認識法
81 イメージ・ピクセルのデータ
82 イメージ・ピクセルの選択
83 イメージ・ピクセルの輝度値読取り
84 輝度値を増大させる
85 輝度値が増大したイメージ・ピクセル
86 輝度値を減少させる
87 輝度値が減少したイメージ・ピクセル
88 次のピクセルに進む
89 端縁認識用イメージ・メニュー
90 ソフト描画処理
100 随時の色調値補正
110 固定点の特定
120 随時に別の固定点を設定
130 グレー・スケール・マスクを記憶
140 生成されたグレー・スケール・マスク
150 原イメージ・テクスチャを歪ませて、バーチャル3次元イメージ・モデルを生成し、個々のバーチャル・イメージを生成する
160 個々のバーチャル・イメージ
170 個々のバーチャル・イメージの組み合わせ
180 3次元イメージ表示(イメージング)法用のイメージ・データ
200 2次元の原イメージの例
200a イメージの細部
208a 第1の個々のバーチャル・イメージ
208b 第2の個々のバーチャル・イメージ
208c 第3の個々のバーチャル・イメージ
208d 第4の個々のバーチャル・イメージ
209 組み合わされた3次元イメージ・パターン
209a 組み合わされた3次元イメージ・パターンの拡大された細部
210 端縁指示イメージの例
220 端縁指示され、ソフト描画されたイメージの例
230 色調値補正され、ソフト描画されたイメージの例
239 固定点の特定メニュー
240 固定点が特定されたイメージ
241 ヒストグラム
242 グレー・スケール・ストリップ
243 インジケータ・ポインタ
244 選択インジケータ
245 輝度値の方向選択
301 原イメージ、概略化
303 第1の対象物
304 第2の対象物
305 第3の対象物
306 仮定された背景
307 バーチャル奥行き面を有するバーチャル・イメージ・フレームワーク
308 個々のバーチャル・イメージ
351 第1の観察角度をもった第1のバーチャル観察点
352 第2の観察角度をもった第2のバーチャル観察点
360 単焦点レンズ・アレー
361 イメージの部分
361a イメージの部分
361a 構成要素が殆どないイメージの部分
361b 構成要素の多いイメージの部分
365 レンズ素子
370 ディスプレイ
375 表示面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2次元イメージ・データ、特にイメージ、イメージ・シーケンス、ビデオ・フィルム、およびこの種の形式の2次元の原イメージからのイメージ・データより3次元的奥行き効果を有するイメージ表示法用の3次元イメージ・パターンを生成して表示する方法であって、
単眼の原イメージ・データ(10)から決定されたイメージ情報に基づいて、仮想に基づく3次元イメージの奥行きグラデーションを基準としてバーチャル3次元イメージ・フレームワーク(307)が生成され、
バーチャル3次元イメージ・モデル(150)を生成するために前記原イメージ・データが前記バーチャル3次元イメージ・フレームワーク(307)に整合され、且つ
前記3次元イメージ・モデルのデータが、3次元イメージ・パターン(209、290a)を生成するためのパターンとして使用されることを特徴とする、3次元的奥行き効果を有するイメージ表示法用の3次元イメージ・パターンを生成して表示する方法。
【請求項2】
端縁指示イメージ(210)の生成を伴うイメージ表示された対象物の端縁認識法(80)が、イメージ情報を決定するために単眼の原イメージ・データ(10)に関して実行され、各種の原イメージ領域が、決定された端縁の多さを基準として、異なるバーチャル奥行き面、特に背景および/または前景に関連付けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
所定の原イメージ領域のカラー情報の決定法が、イメージ情報を決定するために原イメージ・データ(10)に関して実行され、仮定に基づくイメージ奥行きグラデーションにおいて、少なくとも1つの第1の識別されたカラー情報事項が第1のバーチャル奥行き面に関連付けられ、第2のカラー情報事項が第2のバーチャル奥行き面に関連付けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記端縁認識法(80)およびカラー情報決定法が、個々に且つ互いに独立して、または組み合わせて実行されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
端縁を多く含む原イメージ領域の拡大と均一化のために前記端縁指示イメージ(210)に対してソフト描画法(90、220)が適用されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
端縁指示イメージ(210)に関して随時に色調値補正(100)が実行されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
関連するイメージ部分が、1個のピクセルの色調値に基づいて、ソフト描画されたおよび/またはさらに色調値が補正された端縁指示イメージ(210、220)を基準とするバーチャル奥行き面(303、304、305、306、307)に関連付けられることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
カラーおよび/または色調値が所定の値に限定され、バーチャル回転点が、固定点の特定(110)のために、後に生成される個々のバーチャル視界に対して特定されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
固定された所定の奥行き面(303、304、305、306、307)が、随時イメージ・ピクセルの所定のカラーおよび/または輝度値に関連付けられることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
固定された所定のバーチャル奥行き面が、特定されたイメージの部分、特にイメージの端縁および/またはイメージの中心に関連付けられることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
バーチャル3次元イメージ・モデルを生成するために、バーチャル3次元イメージ・フレームワーク(307)が、バーチャル奥行き面(303、304、305、306、307)に従って変形されたバーチャル・ネットワーク構造として生成され、2次元の原イメージがマッピング法を使用して前記変形されたネットワーク構造にテクスチャとして整合させられることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
バーチャル3次元イメージ・モデルの視界を再現する個々のバーチャル・イメージ(208a、208b、208c、208d、308)の範囲が、バーチャル3次元イメージ・モデルからのバーチャル観察角度(351、352)の範囲から生成され、このとき、特定された奥行き面に対応する原イメージ(200、301)のイメージ部分はバーチャル観察角度に従って移動および/または歪まされることを特徴とする請求項1または11に記載の方法。
【請求項13】
付加的な3次元効果を有し、且つイメージ表示法に適したアルゴリズムを使用して3次元イメージ・パターン(209、209a)を生成するために、個々のバーチャル・イメージ(208a、208b、208c、208d、308)が組み合わされることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
特にスケーリングおよび/またはローテーションおよび/またはミラーリングを実行することによって、3次元イメージ・パターン(209、209a)を生成するために原イメージの個々のイメージ領域が処理され、このようにして生成された3次元イメージ・パターンが当該3次元イメージ・パターン上に配置された単焦点レンズ・アレーよって表示されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
イメージの処理なしに2次元の原イメージ(200)が前記単焦点レンズ・アレー(360)によって表示され、当該2次元の原イメージ(200)が単焦点レンズ・アレー(360)によって表示するための3次元イメージ・パターンを形成することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
2次元イメージ・パターンとしての2次元の原イメージ(200)と、イメージ・パターン上方で伸延する単焦点レンズ・アレー(360)とが設けられていることを特徴とする3次元イメージ・パターンを表示するための装置
【請求項17】
2次元イメージ・パターンがレンズ・アレー(360)のアレー構造に関連するイメージの部分(361、361a、361b)からなるモザイクで形成されており、この場合、本質的に各1つのイメージの部分は本質的に単焦点レンズ・アレー中の1個のレンズ素子(365)に対するイメージ表示対象物であることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
第1の実施形態では、イメージの部分(361、361a、361b)が、本質的に2次元イメージ・パターン(200)の非変更イメージ成分であることを特徴とする請求項16または17に記載の装置。
【請求項19】
別の実施形態では、イメージの部分(361、361a、361b)は、レンズ・アレー(360)のイメージ表示効果を補正するためにスケーリングおよび/またはミラーリングおよび/またはローテーションが行われることを特徴とする請求項16または17に記載の装置。
【請求項20】
2次元イメージ・パターン(200)はディスプレイ(370)上に生成されるイメージであり、レンズ・アレー(360)は表示面(375)上に設置されていることを特徴とする請求項16乃至19のいずれかに記載の装置。
【請求項21】
レンズ・アレー(360)は格子状であり且つ表示面上に固着されるフレネル・レンズ配列の形式のものであることを特徴とする請求項16〜20のいずれかに記載の装置。
【請求項22】
レンズ・アレー(360)は格子状であり且つ表示面上に固着されるゾーン・プレート配列の形式のものであることを特徴とする請求項16〜20のいずれかに記載の装置。
【請求項23】
レンズ・アレー(360)は格子状でありかつ表示面上に固着される通常の凸レンズ配列の形式のものであることを特徴とする請求項16〜20のいずれかに記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10】
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【図11a】
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【図11b】
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【図12a】
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【図12b】
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【図13a】
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【図13b】
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【図13c】
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【公表番号】特表2007−506167(P2007−506167A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526536(P2006−526536)
【出願日】平成16年8月25日(2004.8.25)
【国際出願番号】PCT/EP2004/009480
【国際公開番号】WO2005/029871
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(506088920)
【Fターム(参考)】