説明

5,10メチレンテトラヒドロ葉酸の安定な薬学的組成物

本発明は、癌およびその他の治療の処置における使用のために適切な5,10メチレンテトラヒドロ葉酸の安定な凍結乾燥組成物を提供する。この組成物は、クエン酸およびアスコルビン酸と組み合わせて5,10−MTHFを、クエン酸とアスコルビン酸との重量比が約0.75:1〜約2.25:1、そしてクエン酸およびアスコルビン酸の合計と5,10−MTHFとの重量比が約1.4:1〜3.4:1で含む。凍結乾燥の前に、溶液は、本質的に中性のpHに調節される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(発明の背景)
癌は主要な公衆健康関心事である。結腸直腸癌単独で、米国で1年あたり約50,000人の死亡を引き起こしている。毎年診断される約130,000の結腸直腸癌の事例のほぼ半分は、化学的療法が唯一の処置である転移疾患とともに存在するか、または発現する。処置のための新たな有効薬物を基礎にした療法が、結腸直腸癌のためのみならず、例えば乳癌、膵臓癌、胃癌、肝癌、膀胱癌、頸部癌、頭部および首の癌、肺癌、卵巣癌、および前立腺癌のようなその他の癌に対して緊急に求められている。
【0002】
抗癌薬物5−フルオロウラシル(5−FU)は、核酸生合成のために必要な酵素であるチミジレートシンターゼ(TS)の阻害剤である。5−FUは、結腸直腸および乳癌、ならびに頭部および首部癌、膵臓癌、胃癌、および非小細胞肺癌のような癌を処置するために一般に用いられている。5−FUは、一般に、細胞内でTSのコファクターである還元葉酸に変換されるフォリン酸(FA、ロイコボリン)と組み合わせて用いられる。5−FUとロイコボリンとの組み合わせは、5−FU単独の使用と比較したとき、増加した抗腫瘍効果を有することが見出されている。
【0003】
不幸なことに、ロイコボリンと組み合わせた5−FUの増加した抗腫瘍効果はまた、増加した、口内炎、粘膜炎、胃腸症状のような毒性、および血液学的毒性、特に好中球減少症、血小板減少症、および白血球減少症を含む。このような毒性は、一般に、この抗癌剤の投薬量を制限することにより、患者に利用可能な処置を制限する。従って、患者の生存を延長することで有効である、低減された毒性および/または改良された抗腫瘍活性を有する改良された抗癌薬物養生法を開発する必要性がある。
【0004】
ロイコボリンが5−FU全身毒性の重篤度を増加するロイコボリンの可能性に加え、ロイコボリンは、細胞内で、その活性な代謝物5,10メチレンテトラヒドロ葉酸(以下の名前のいずれかによって種々に知られる:(6R,S)−5,10−メチレンテトラヒドロ葉酸;N−[4−(3−アミノ−1,2,5,6,6a,7−ヘキサヒドロ−1−オキソイミダゾ[1,5−f]−プテリジン−8(9H)−イル)ベンゾイル]−L−グルタミン酸;N−[p−(3−アミノ−5,6,6a,7−テトラヒドロ−1−ヒドロキシイミダゾ[1,5−f]−プテリジン−8(9H)−イル)ベンゾイル]−L−グルタミン酸;(6R,S)−5,10−メチレン−5,6,7,8−テトラヒドロプロロイルL−グルタミン酸;N5,N10−メチレンテトラヒドロ葉酸;D/L−5,10−メチレンテトラヒドロ葉酸;(6R,S)−5,10−CH−HPteGlu−Ca(以後:「5,10−MTHF」)に複数ステップで変換されなければならない。しかし、複数の研究は、5,10−MTHFを(代表的にはカルシウム塩として)直接用いることが可能であり、しかも、この活性な薬学的成分が、5−FUと組み合わせたロイコボリンと比較したとき、5−FUと組み合わせて用いられるとき見かけ上より安全な毒性プロフィールで抗腫瘍活性を有することを示した。
【0005】
5,10−MTHFの薬学的使用は、空気による酸化、中性および/または酸性環境、化学的分解、および加水分解を含む種々の要素に対するその不安定性によって制限されている(非特許文献1)。癌の処置のために5,10−MTHFの活性形態の臨床的に有効な用量を送達する所望性のために、患者に投与される5,10−MTHFの組成物が安定であり、そして所望および/または要求される強度を提供することが重要である。
【0006】
5,10−MTHFは、厳格な空気閉鎖または塩基性pH環境における溶解で安定化され得ることが教示されている(非特許文献1、前述)。特許文献1は、5,10−MTHFの安定な薬学的組成物は、pHを7.5と10.5との間、好ましくは8.5と9.5との間に調節しながらこの活性成分を処方することにより得られ得ることを教示している。
【特許文献1】国際公開第2004/112761号パンフレット
【非特許文献1】M.J.Osbornら、「The Structure of ”Active Formaldehyde”」J.Am Chem Soc.782:4921−4927(1960)
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
本発明の発明者らは、先行技術に教示されるような実質的に塩基性のpH環境で5,10−MTHFを処方、そして/または維持する必要性なくして、その安定かつ薬学的に活性な組成物を得ることが可能であることを今や発見した。本明細書で示されるように、5,10−MTHFの安定な組成物が処方され得、ここで、溶液中のこの組成物のpHは、約5と約7との間であり;凍結乾燥前および臨床目的のためには、本発明に従う5,10−MTHFの安定な組成物は、本質的に中性のpHに調節され得る。従って、本発明に従って、クエン酸およびアスコルビン酸と組み合わせて5,10−MTHFを含む5,10−MTHFの安定な凍結乾燥された組成物が提供され、ここで、クエン酸とアルコルビン酸との相対量は、この組成物の安定性に実質的に影響することなく、約0.75:1〜約2.25:1の重量比で変動し得、そしてクエン酸およびアスコルビン酸の合計と5,10−MTHFとの重量比は約1.4:1〜3.4:1で変動する。本発明の好ましい実施形態によれば、クエン酸とアルコルビン酸との重量比は約1.5:1であり、そしてクエン酸およびアスコルビン酸の合計と5,10−MTHFとの重量比は約2:1である。
【0008】
本発明に従ってまた提供されるのは、5,10−MTHFの安定な凍結乾燥され、そして薬学的に受容可能な組成物を処方する方法であって、この方法は、(a)クエン酸およびアスコルビン酸を含む溶液中に5,10−MTHFを溶解する工程であって、ここで、クエン酸とアルコルビン酸との重量比が約0.75:1〜約2.25:1であり、そしてクエン酸およびアスコルビン酸の合計と5,10−MTHFとの重量比が約1.4:1〜3.4:1の範囲である工程;および(b)この溶液を凍結乾燥する工程を包含する。この溶液のpHは、約5〜約7の間であり得る。好ましい実施形態によれば、凍結乾燥の前に、溶液中のこの組成物のpHは、本質的に中性のpHに緩衝化される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(発明の詳細な説明)
本発明は、水性溶液中および凍結乾燥されるときの両方で安定である5,10−MTHFの新規処方物を提供する。本発明の5,10−MTHFの処方物は、種々の癌の処置、特に、5−FUおよび/またはさらなる化学療法剤と組み合わせるプロトコール内で医薬として用いられ得る。
【0010】
本発明による5,10−MTHFの新規処方物は、クエン酸およびアスコルビン酸と組み合わせて5,10−MTHFを含む。クエン酸とアスコルビン酸との比は、この組成物の安定性に実質的に影響することなく、約0.75:1〜約2.25:1の重量比で変動し得、そしてクエン酸およびアスコルビン酸の合計と5,10−MTHFとの重量比は約1.4:1〜3.4:1で変動し得る。本発明の好ましい実施形態によれば、クエン酸とアルコルビン酸との重量比は約1.5:1であり、そしてクエン酸およびアスコルビン酸の合計と5,10−MTHFとの重量比は約2:1である。この溶液のpHは、約5〜約7で変動し得、この溶液は、凍結乾燥の前に本質的に中性のpHに緩衝化される。本発明に従うこの処方物は、好ましくは、約250〜約330mOsm/kgの等浸透圧範囲にある容量オスモル濃度を有する。
【0011】
本発明はまた、癌およびその他の疾患の処置における医薬としての使用のために5,10−MTHFを処方する方法を提供する。本発明に従うこの方法は、(a)クエン酸およびアスコルビン酸の溶液を調製する工程であって、ここで、クエン酸とアルコルビン酸との重量比が約0.75:1〜約2.25:1である工程;(b)この溶液中に5,10−MTHFを溶解する工程であって、ここで、クエン酸およびアスコルビン酸の合計と5,10−MTHFとの重量比が約1.4:1〜3.4:1の範囲である工程;および(c)この溶液を本質的に中性のpHに調節および/または緩衝化する工程を包含する。好ましくは、クエン酸およびアスコルビン酸のこの溶液は10℃まで冷却され、そしてすべての5,10−MTHFが溶液中に行くまで、この温度で冷却されたままである。工程(c)では、本質的に中性のpHの溶液が、NaOHまたはHClでのように、当該技術分野で公知の任意の様式で溶液のpHを調節および/または緩衝化することにより得られ、次いで、処方された5,10−MTHFが、バイアル中に充填され、そして凍結乾燥され得る。
【実施例】
【0012】
(実施例1 5,10−MTHFの種々の処方物の相対的安定性)
この実施例は、塩基性pHに調節することなく(すなわち、約5の酸性pHで維持される)、クエン酸およびアスコルビン酸とともに処方された5,10−MTHFが、クエン酸単独とともに処方され、そして7.5またはより高い塩基性pHに調節された5,10−MTHFより安定であることを示す。
【0013】
【化1】

凍結乾燥で得られる対照処方物の各バイアルは、100mgの5,10−MTHF、269mgのクエン酸ナトリウム二水和物(クエン酸三ナトリウム)を含み、そして凍結乾燥前に水酸化ナトリウムで7.5と10.5との間にpH調節された。
【0014】
凍結乾燥で得られる試験処方物#1および#2の各バイアルは、100mgの5,10−MTHF、250mgのクエン酸三ナトリウム、および176mgのアスコルビン酸を含む。pHは約5であった。
【0015】
(水中の溶解)
10mlの滅菌水を、凍結乾燥で得られる5,10−MTHFの対照処方物に、および凍結乾燥で得られる試験処方物に添加し、10mg/ml(この溶解容量および濃度は、癌療法のための5,10−MTHFの最近推奨された臨床使用ガイドラインに対応する)の最終濃度を得た。非処方5,10−MTHFは、6mg/mlの濃度に水中で溶解された。非処方5,10−MTHFのより低い濃度は、非処方5,10−MTHFは、水中で約6mg/mlの最大溶解度を有するという事実に起因した(クエン酸三ナトリウム中に溶解されるとき、5,10−MTHFは、かなりより高い(>10mg/ml)溶解度を揺する)。サンプルは、予期される現実の世界の使用に可能な限り近く模倣するように周囲空気条件下、室温で貯蔵された。
【0016】
(HPLCによる安定性分析)
水中に溶解された5,10−MTHFの安定性をHPLCによって測定した。データは、以下の式:%標準化純度=(% 5,10−MTHF 時間X)÷(% 5,10−MTHF 時間0)×(100)に従って、出発純度を基に5,10−MTHFの標準化された純度として報告される。
【0017】
(pH分析)
水中に溶解された5,10−MTHFのpHは、デジタルpHメーターを用い、複数の時点で測定された。
【0018】
(データ分析)
5,10−MTHF安定性動力学は、線形回帰分析(GraphPad Prismソフトウェア)によって推定された。
【0019】
(結果)
【0020】
【表1】

表1から観察されるように、水中に溶解後の異なる5,10−MTHF処方物のpH分析は、出発pH読み取り値および定常状態pH読み取り値における変動を示した。非処方5,10−MTHFは、6.9のほぼ中性のpHを有していたが、クエン酸三ナトリウムのみを含む凍結乾燥で得られた対照処方物は、約7.9の塩基性pHを有していた。対照的に、アスコルビン酸およびクエン酸三ナトリウムとともに処方された5,10−MTHFは、約5.0〜5.1の酸性pHを有していた。これらのpH値は、24時間の期間安定であった。
【0021】
【表2】

表2から観察され得るように、HPLC分析は、各処方物は、異なる安定性プロフィールを有していたことを示した。先の報告と同様に、中性pHにおける非処方5,10−MTHFは、経時的に急速に分解した。水中の溶解の24時間後、非処方5,10−MTHFの純度は、出発純度のわずか44.9%であった。クエン酸三ナトリウムのみとともに処方され(pH調節>7.5)凍結乾燥で得た対照処方物は、水中に溶解後より遅い分解を示した。しかし、24時間後の純度は、出発純度と比較して、なおほんの65%であり、クエン酸三ナトリウムの添加およびpHの調節によっては分解が効率的に阻害されなかったことを示す。
【0022】
驚くべきことに、アスコルビン酸およびクエン酸三ナトリウムの両方とともに処方された5,10−MTHFは、先に5,10−MTHF安定性を劇的に低減することが示されている酸性pHでさえ、最も安定な処方物であった。この結果は、還元剤(例えば、2−メルカプトエタノール)は酸性環境(pH<7)における分解から5,10−MTHFを保護できないことが先に報告されているのでなおより驚くべきである。
【0023】
【表3】

安定性プロフィールの直線回帰分析は、5,10−MTHF分解は、経時的に直線状であったことを示した(図1を参照のこと)。各処方物の分解速度(最良適合直線の傾き)は、最も速いから最も遅い分解に以下の順序を示した:非処方>クエン酸三ナトリウムのみで処方>アスコルビン酸およびクエン酸三ナトリウム両方で処方(表3)。さらに、クエン酸三ナトリウムのみを含む対照処方物のアスコルビン酸とクエン酸三ナトリウム両方を含む試験処方物との最良適合傾きの統計学的比較は、試験処方物の統計学的により遅い分解速度(p<0.05)を示した。
【0024】
(実施例2 安定5,10−MTHFの処方物)
この実施例は、クエン酸およびアスコルビン酸を含み、本質的に中性のpHで、5,10−MTHFの安定な凍結乾燥された組成物を処方する代表的な方法を示す。
【0025】
【化2】

(手順)
1.フィルターを通した窒素ガス、NFを、WFIに30分間まき散らす。
2.100mLプラスチックボトルの風袋wtを記録する。
3.クエン酸、アスコルビン酸および約90gのNをまき散らした水の重量を計る。混合して溶解する。
4.1NのNaOHまたはHClでpHを7.0±0.1に調節する。
5.この溶液を10℃に冷却する。
6.5,10−MTHFを添加し、混合して溶解する。
7.pHを記録する(7.0±0.2)。
8.さらに水を添加し110g(または100mL)の最終重量にする。wtを記録する。
9.この溶液を可能な限り冷却して維持しながら、0.2ミクロンのフィルターを通す。
10.この溶液を可能な限り冷却して維持しながら、バイアルに充填する(バイアルあたり2mLまたは100mgの5,10−MTHFカルシウム塩)。
11.凍結乾燥する。
12.ヘッドスペースにある窒素とともにわずかに減圧下でバイアルをシールする。
13.バイアルをクリンプ止めする。
【0026】
(実施例3 処方された5,10−MTHFの短期間安定性)
この実施例は、本質的に中性のpHで、種々の比率にあるクエン酸およびアスコルビン酸とともに処方された5,10−MTHFの組成物が、短期間(3日まで)溶液中で安定であることを示す。
【0027】
【化3】

(手順)
1.凍結乾燥された5,10−MTHFの各バイアルに2.5mLの脱イオン水を添加し、5mg/mL溶液を得る。
2.2〜8℃に溶液を冷却する。
3.0、1、2および3日に、0.5gの溶液を引き抜き、そして4.5gの冷却したHPLC希釈液(20%デキストロース)を添加する。
4.HPLC中に注入し、そして濃度を分析する。
【0028】
(結果)
【0029】
【表4】

表4から観察され得るように、3つすべての処方物は、試験された時間の期間に亘って、処方物F28が最大の安定性を示して、顕著な安定性を示した。
【0030】
(実施例4 処方された5,10−MTHFの中程度期間安定性)
この実施例は、本発明に従って、種々の比率にあるクエン酸およびアスコルビン酸とともに処方された5,10−MTHFの組成物が、ストレス条件(40℃の温度)下でさえ、中程度期間(7〜14日)凍結乾燥された形態で安定であることを示す。
【0031】
(材料−上記の実施例3と同じ)
(手順)
1.凍結乾燥物を40℃に維持する。
2.各時点(1週および2週)で、(実施例2に記載のように処方された)凍結乾燥された5,10−MTHFの各バイアルに2.5mLの脱イオン水を添加し、2分間良く混合し、透明な黄色の溶液を得る。
3.0.5gの溶液を引き抜き、そして4.5gの冷却したHPLC希釈液(20%デキストロース)を添加し、0.5mg/mLの理論濃度を得る。
4.HPLC中に注入し、そして濃度を分析する。
【0032】
(結果)
【0033】
【表5】

表5から観察され得るように、3つすべての凍結乾燥された処方物は、2週間後、処方物F28が最大の安定性を示して、顕著な安定であった。
【0034】
(実施例5 処方された5,10−MTHFの長期間安定性)
この実施例は、本発明に従って、本質的に中性のpHで、クエン酸およびアスコルビン酸とともに処方された5,10−MTHFの組成物が、25℃の温度で維持されるときでさえ、長期間、凍結乾燥された形態で安定であることを示す。
【0035】
(材料)
処方され、そして凍結乾燥された5,10−MTHFを上記に記載のように調製した。各バイアルは、100mgの5,10−MTHF、127mgのクエン酸および85mgのアスコルビン酸を含んでいた。
【0036】
(手順)
凍結乾燥物を、5℃または25℃いずれか、および60%相対湿度に維持した。各時点(3週および6週)で、10mLの滅菌水を凍結乾燥された5,10−MTHFの各バイアルに添加し、そして透明な薄いアンバー色の溶液を得、そしてpHを測定した。2mLの溶液を、25mLのHPLC希釈液で希釈し、そしてHPLCによって濃度を分析する。
【0037】
(結果)
【0038】
【表6】

表6から観察され得るように、6週間後、両方の貯蔵条件で安定であった。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】記載なし。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クエン酸およびアスコルビン酸またはそれらの薬学的塩を含む5,10−MTHFの安定な凍結乾燥された組成物であって、クエン酸とアルコルビン酸との重量比が約0.75:1〜約2.25:1の範囲であり、そしてクエン酸およびアスコルビン酸の合計と5,10−MTHFとの重量比が約1.4:1〜3.4:1の範囲である、組成物。
【請求項2】
前記クエン酸とアルコルビン酸との重量比が、約1.5:1である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記クエン酸およびアスコルビン酸の合計と5,10−MTHFとの重量比が、約2:1である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
溶液中の請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物であって、該溶液が約5〜約7のpHを有する、組成物。
【請求項5】
前記溶液が、本質的に中性のpHを有する、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
5,10−MTHFの安定な凍結乾燥された組成物を処方する方法であって、(a)クエン酸およびアスコルビン酸またはそれらの薬学的塩の溶液を調製する工程であって、ここで、クエン酸とアルコルビン酸との重量比が約0.75:1〜約2.25:1の範囲である工程;(b)該溶液中に5,10−MTHFを溶解する工程であって、ここで、クエン酸およびアスコルビン酸の合計と5,10−MTHFとの重量比が約1.4:1〜3.4:1の範囲である工程;および(c)該溶液を凍結乾燥する工程、を包含する、方法。
【請求項7】
前記クエン酸とアルコルビン酸との重量比が、約1.5:1である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記クエン酸およびアスコルビン酸の合計と5,10−MTHFとの重量比が、約2:1である、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法であって、前記溶液を、凍結乾燥の前に本質的に中性のpHに調節する工程をさらに包含する、方法。

【図1】
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【公表番号】特表2009−518305(P2009−518305A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−543521(P2008−543521)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際出願番号】PCT/US2006/046142
【国際公開番号】WO2007/064968
【国際公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(507300674)アドベントアールエックス ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】