説明

6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオールとNSAIDを含む医薬の組み合わせ

本発明は、(a)少なくとも1種の6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール成分と、(b)少なくとも1種の非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)成分を含む組み合わせ、即ち、医薬の組み合わせおよび前記組み合わせを含む剤形、ならびに、哺乳動物の痛みおよび変形性関節症の1つ以上を治療する方法に関し、本方法は、成分(a)と(b)を前記哺乳動物に同時にまたは逐次的に投与することを特徴とし、成分(a)は成分(b)の前に投与されてもまたは成分(b)の後に投与されてもよく、成分(a)と(b)は同じ投与経路または異なる投与経路で哺乳動物に投与される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(a)少なくとも1種の6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール成分と、(b)少なくとも1種の非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)成分を含む組み合わせ、即ち、医薬の組み合わせ、および前記組み合わせを含む剤形、ならびに、哺乳動物の痛みおよび変形性関節症の1つ以上を治療する方法に関し、本方法は、成分(a)と(b)を前記哺乳動物に同時にまたは逐次的に投与することを特徴とし、成分(a)は成分(b)の前に投与されてもまたは成分(b)の後に投与されてもよく、成分(a)と(b)は同じ投与経路または異なる投与経路で哺乳動物に投与される。
【背景技術】
【0002】
痛みの症状の治療は医療において極めて重要である。現在、オピオイド系に限らず、有効性の高い更なる痛みの治療が世界的に求められている。患者志向で目的に即した痛みの症状の治療(これは患者にとって好結果が得られ満足できる痛みの治療を意味すると解釈される)のための措置が緊急に必要であることは、応用鎮痛薬および侵害受容に関する基礎研究の分野で最近発表された多数の科学論文に述べられている。
【0003】
痛みの治療に現在使用されている鎮痛薬、例えばオピオイド、NA−および5HT−再取り込み阻害剤、NSAIDSならびにCOX阻害剤は鎮痛薬として有効ではあるが、それにもかかわらず、副作用が起こることがある。特許文献1には、投与時に超相加効果を示す、置換6−ジメチルアミノメチル−1−フェニル−シクロヘキサン化合物を含めた特定の鎮痛薬とCOX−II阻害剤を含む物質の組み合わせが記載されている。その超相加効果により、総用量、および従って望ましくない副作用のリスクを低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2004/047823号パンフレット
【特許文献2】米国再発行特許第37,355E号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2006/0211887A1号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2006/121113A1号明細書
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】WHO Drug Information,Vol.17,No.2,2003,List 49
【非特許文献2】E. Friderichs et al.“Analgesics and Antipyretics”,Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,Sixth Edition,Wiley−VCH Verlag GmbH,Germany 2000,pages 1−22
【非特許文献3】H.Buschmann,T.Christoph,E.Friderichs,C.Maul,B.Sundermann,“Analgesics−From Chemistry and Pharmacology to Clinical Application”,2002,Part II,Wiley−VCH Verlag,Germany
【非特許文献4】“Remington’s Pharmaceutical Sciences”,A.R.Gennaro(ed),17th edition, Mack Publishing Company,Easton,Pa.(1985)、特に、part 8,chapters 76〜93
【非特許文献5】Arch.Int.Pharmacodyn.,1957,111:409〜419
【非特許文献6】Tallarida JT,Porreca F,and Cowan A. Statistical analysis of drug−drug and site−site interactions with isobolograms. Life Sci 1989;45:947−961
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、痛みの治療に適しており、好ましくは、有効量で投与された場合、組み合わせの個々の成分と比較して、望ましくない副作用の発現が少ない更なる組み合わせを見出すことであった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(a)少なくとも1種の6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール成分と、(b)少なくとも1種の非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)成分を含む組み合わせは、鎮痛効果を示すことが分かった。前記組み合わせは、変形性関節症の治療にも有用である。患者に投与した後に相乗効果が認められるような重量比で成分が組成物中に存在する場合、望ましくない副作用の発生が少なくなるように総投与量を低減してもよい。
【発明を実施するための形態】
【0008】
従って、本発明は、
(a)少なくとも1種の6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール成分と、
(b)少なくとも1種の非ステロイド系抗炎症薬成分、
を含む組み合わせに関する。
【0009】
本明細書で使用する6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール成分は、前記化合物を任意の可能な形で含み、その場合、特にその立体異性体およびその塩を含む。また、これらの形のそれぞれの溶媒和物および多形も含まれる。また、6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール成分とNSAID成分の付加物、塩、ならびに反応生成物も含まれる。
【0010】
従って、一実施形態では、本発明は、
(a)場合により、その立体異性体のうちの1つ、特にそのエナンチオマーもしくはジアステレオマーの形、そのラセミ化合物の形、または、その立体異性体、特にエナンチオマーおよび/またはジアステレオマー、の任意の混合比での混合物の形、あるいはその対応するあらゆる塩の形にある、式(I)
【化1】

で表わされる6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオールと、
(b)1種以上の非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、
を含む組み合わせに関する。
【0011】
別の実施形態では、本発明の組み合わせは、
(a)式(I’)
【化2】

で表わされる(1RS,3RS,6RS)−6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオールまたはその塩、および
(b)1種以上の非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、
を含む。
【0012】
式(I’)で表わされる(1RS,3RS,6RS)−6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール立体異性体は、エナンチオマー(I’a)および(I’b):
【化3】

のラセミ化合物を示す。
【0013】
式(I)で表わされる化合物6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール、その立体異性体、およびその対応する塩、ならびにそれらの製造方法は、例えば、特許文献2から周知である。その各記載部分を本願に引用して援用し、本願明細書の一部を形成する。化合物(1RS,3RS,6RS)−6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオールはアクソマドール(非特許文献1)としても知られている。
【0014】
成分のいずれか、特に、成分(a)がエナンチオマーの混合物として存在する場合、このような混合物は、エナンチオマーをラセミ化合物または非ラセミ化合物の形で含有してもよい。非ラセミ化合物は、例えば、エナンチオマーを60±5:40±5;70±5:30±5;80±5:20±5;または90±5:10±5の比で含有し得る。
【0015】
成分(a)の化合物6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオールおよびその立体異性体、特に(1RS,3RS,6RS)−立体異性体は、本発明の組み合わせ中に、塩、好ましくは酸付加塩の形で存在してもよく、その場合、このような付加塩を生成できる任意の好適な酸を使用してもよい。
【0016】
6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール化合物、特に、(1RS,3RS,6RS)−立体異性体の、好適な酸との反応による対応する付加塩への変換は、当業者に周知の方法で実施されてもよい。好適な酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、マンデル酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、クエン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、1,1−ジオキソ−1,2−ジヒドロ−1λ−ベンゾ[d]イソチアゾール−3−オン(サッカリン)、モノメチルセバシン酸、5−オキソ−プロリン、ヘキサン−1−スルホン酸、ニコチン酸、2−、3−または4−アミノ安息香酸、2,4,6−トリメチル安息香酸、α−リポ酸、アセチルグリシン、および馬尿酸が挙げられるが、これらに限定されるものではない。塩の生成を、好ましくは、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、アルキルアセテート、アセトンおよび/または2−ブタノン等の溶媒中で実施する。
【0017】
6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール、特に(1RS,3RS,6RS)−立体異性体の特定の塩、例えば、塩酸塩またはリン酸塩ならびにその多形が、好ましい可能性がある。リン酸塩およびそれらの各多形は、例えば、特許文献3に開示されており、この特許は参照により本明細書に援用され、本開示の一部を形成する。
【0018】
好ましい可能性があるリン酸は、リンのオキソ酸である。同様に本発明に従って含まれる二リン酸(ピロリン酸とも称される)および縮合メタリン酸およびポリリン酸は、オルトリン酸(相対モル質量98.0g/モル)から誘導することができる。
【0019】
同様に本発明に従って含まれる第一級、第二級および第三級リン酸塩は、オルトリン酸のH原子の段階的置換によって生成することができる。
【0020】
同様に本発明に含まれるリン酸塩は、式Iの6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオールと、特に、縮合リン酸(メタリン酸および二リン酸)との反応から得られる塩、ならびにオルトリン酸の塩を意味するものと理解される。
【0021】
二リン酸およびオルトリン酸の塩が好ましい。オルトリン酸の塩が特に好ましい。
【0022】
NSAIDの鎮痛作用が、プロスタグランジン類の酵素的産生の阻害によるものであることは、当業者には知られており、シクロオキシゲナーゼ(COX)は、細胞膜の脂質に由来するアラキドン酸がプロスタグランジン類および他のエイコサノイドに変換される際の鍵酵素である。COXは、異なる発現パターンによって特徴付けられる2つの異なるアイソフォームで存在する。COX−Iは身体の多くの細胞で構成的に発現され、主として、正常な生理機能を果たすエイコサノイドの産生を担う。COX−IIの発現は炎症時に誘導され、COX−IIは中枢神経系でも発現される。
【0023】
本明細書で使用する非ステロイド系抗炎症薬という用語は、本質的にCOX−I特異的阻害、選択的COX−Iまたは混合COX−I/II阻害を示す化合物を指すため、選択的COX−II阻害剤は包含されない。本明細書で使用する成分(b)の非ステロイド系抗炎症薬という用語は、これらNSAIDの任意の可能な形を含み、特にエナンチオマーなどの立体異性体、溶媒和物、塩ならびにその対応する溶媒和物および多形を含む。例えば、本明細書で使用するイブプロフェンという用語は、特に、そのラセミ混合物、その非ラセミ混合物、およびその純粋な立体異性体((S)−(+)−イブプロフェンなど)を含み、本明細書で使用するジクロフェナクという用語は、特に、その塩であるジクロフェナクナトリウムを含んでもよく、メタミゾールという用語は、特に、その塩であるメタミゾールナトリウムを含んでもよい。
【0024】
非ステロイド系抗炎症薬ならびにそれらの製造プロセスは、例えば、非特許文献2および非特許文献3から当技術分野で周知である。前記文献の各記載部分は参照により援用され、本開示の一部を形成する。
【0025】
本発明の組み合わせの一実施形態では、成分(b)は、アセメタシン、アセチルサリチル酸、ブフェキサマク、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウム、ジフルニサル、ジピロン(メタミゾール)、メタミゾールナトリウム、エテンザミド、エトフェナメート、フルフェナム酸、フルルビプロフェン、イブプロフェン、(+)−イブプロフェン、(−)−イブプロフェン、インドメタシン、イソキシカム、ケブゾン、ケトプロフェン、ケトロラク、ロナゾラク、ロルノキシカム、メクロフェナム酸、メフェナム酸、モフェブタゾン、ナブメトン、ナプロキセン、(+)−ナプロキセン、ニフルム酸、オキサプロジン、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、プロピフェナゾン、サリチルアミド、スリンダク、テノキシカム、チアプロフェン酸、SC560;スルファサラジンおよびトルメチンからなる群から選択される。
【0026】
本発明の組み合わせの別の実施形態では、成分(b)は、アセチルサリチル酸、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウム、ジピロン(メタミゾール)、メタミゾールナトリウム、イブプロフェン、(+)−イブプロフェン、(−)−イブプロフェン、インドメタシン、ナプロキセン、および(+)−ナプロキセンからなる群から選択される。
【0027】
本発明の組み合わせの更に別の実施形態では、成分(b)は、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウム、ジピロン(メタミゾール)、メタミゾールナトリウム、イブプロフェン、(+)−イブプロフェン、(−)−イブプロフェン、ナプロキセン、および(+)−ナプロキセンからなる群から選択される。
【0028】
本発明の組み合わせの他の特定の実施形態は、アクソマドールまたはその塩と、アセチルサリチル酸、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウム、ジピロン(メタミゾール)、メタミゾールナトリウム、イブプロフェン、(+)−イブプロフェン、(−)−イブプロフェン、インドメタシン、ナプロキセン、および(+)−ナプロキセンからなる群から選択される1種以上のNSAIDを含む。
【0029】
本発明の組み合わせの他の特定の実施形態は、アクソマドールまたはその塩と、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウム、ジピロン(メタミゾール)、メタミゾールナトリウム、イブプロフェン、(+)−イブプロフェン、(−)−イブプロフェン、ナプロキセン、および(+)−ナプロキセンからなる群から選択される1種以上のNSAIDを含む。
【0030】
成分(a)と(b)はどちらも、それらの通常の1日量で投与されてもよい。
【0031】
好ましくは、患者に投与されるジクロフェナクの1日量は、25〜300mgであってもよく、特に好ましくは35〜200mg、更により好ましくは50〜150mgであってもよい。好ましくは、患者に投与されるイブプロフェンの1日量は、300〜2400mgであってもよく、特に好ましくは350〜1600mg、更により好ましくは400〜1200mgであってもよい。好ましくは、患者に投与されるナプロキセンの1日量は、1〜1500mg、好ましくは5〜1250mgであってもよい。好ましくは、患者に投与されるメタミゾールの1日量は、1〜4500mg、好ましくは5〜4000mgであってもよい。
【0032】
6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール成分、特に(1RS,3RS,6RS)−立体異性体は、好ましくは1〜1200mgの1日量で、特に好ましくは5〜900mgの投薬量で患者に投与されてもよい。
【0033】
本発明の別の実施形態では、本発明の組み合わせは、成分(a)と(b)を本質的に同効比(equieffective ratio)で含有してもよい。
【0034】
本発明の組み合わせの更に別の実施形態では、成分(a)と(b)は、得られる組成物が患者に投与されたとき相乗効果を発揮するような重量比で存在する。好適な重量比は、当業者に周知の方法で決定することができる。
【0035】
成分(a)と(b)はどちらも、同効比から外れた比で本発明の組み合わせ中に存在してもよい。例えば、成分はそれぞれ、同効量(equieffective amount)の1/50〜同効量の50倍、同効量の1/20〜同効量の20倍、同効量の1/10〜同効量の10倍、同効量の1/5〜同効量の5倍、同効量の1/4〜同効量の4倍、同効量の1/3〜同効量の3倍、または同効量の1/2〜同効量の2倍の範囲で存在することができる。
【0036】
本発明の別の実施形態では、成分(a)と(b)は、変形性関節症および痛み(例えば、炎症性痛、神経因性痛、急性痛、慢性痛、内臓痛、片頭痛、または癌性痛)からなる群から選択される1つ以上の疾患を治療するための特定の投与計画で投与することができる。成分(a)と(b)は、互いに同時に投与されてもまたは逐次的に投与されてもよく、いずれの場合も、同じ投与経路で投与されてもまたは異なる投与経路で投与されてもよい。従って、本発明の別の態様は、変形性関節症および痛み(例えば、炎症性痛、神経因性痛、急性痛、慢性痛、内臓痛、片頭痛、または癌性痛)の1つ以上を治療する方法であり、本方法は、成分(a)と(b)を哺乳動物に同時にまたは逐次的に投与することを特徴とし、成分(a)は成分(b)の前に投与されてもまたは成分(b)の後に投与されてもよく、成分(a)と(b)は同じ投与経路または異なる投与経路で哺乳動物に投与される。好適な投与経路としては、経口投与、静脈内投与、腹腔内投与、経皮投与、髄腔内投与、筋肉内投与、鼻腔内投与、経粘膜投与、皮下投与、または直腸投与が挙げられるが、これらに限定されるものではない。従って、好適な実施形態は、本発明の組み合わせの成分が、空間的に分離されているが、一緒に存在する形で提供されるキットであろう。
【0037】
一部の非ステロイド系抗炎症薬は、成分(a)と塩を生成することができる基を有する。このような基は、例えば、カルボキシ基などの酸性基であってもよい。好適な代表例としては、例えば、アセチルサリチル酸、インドメタシン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、ジクロフェナク、およびイブプロフェンがあり、これらをそのまま使用して、式(I)の化合物6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオールと酸付加塩を生成することにより、成分(a)と(b)の両方を同じ1つの塩に組み込んでもよい。
【0038】
従って、本発明の別の実施形態では、本発明の組み合わせは、成分(a)と(b)をこれらの2つの成分から生成される塩の形で含む。このような塩の生成は、部分的であってもよく(即ち、本発明の組成物はこれらの成分の一方または両方をそれらの塩ではない形でも含み)、または塩の生成は本質的に完全であってもよい。
【0039】
従って、別の態様では、本発明は、
(a)場合により、その立体異性体のうちの1つ、特にそのエナンチオマーもしくはジアステレオマーの形、そのラセミ化合物の形、または、その立体異性体、特にエナンチオマーおよび/またはジアステレオマー、の任意の混合比での混合物の形にある、式(I)
【化4】

で表わされる、少なくとも1種の6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオールと、
(b)少なくとも1種の非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)
から生成される塩に関する。
【0040】
別の実施形態では、本発明は、塩のカチオン成分が(a)式(I)の化合物6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオールからなり、塩のアニオン成分が(b)酸性非ステロイド系抗炎症薬からなる塩に関する。本発明の塩の別の実施形態では、成分(a)は、(1RS,3RS,6RS)−6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオールである。
【0041】
本発明の塩の更に別の実施形態では、酸性非ステロイド系抗炎症薬は、アセチルサリチル酸、インドメタシン、ジクロフェナク、フルルビプロフェン、イブプロフェン、(+)−イブプロフェン、(−)−イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、および(+)−ナプロキセンから選択される。
【0042】
成分(a)の6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール化合物とNSAID成分(b)はまた、例えば、共有結合で互いに結合していてもよい。このような共有結合は、例えば、成分(a)のフェノール性ヒドロキシ基と成分(b)のNSAIDのカルボキシ基から得られてもよく、その場合、エステル結合が得られる。成分(a)と(b)の両方を組み合わせるこのような化合物も本発明に含まれる。
【0043】
本発明の組み合わせ、本発明の塩、ならびに本発明の化合物は毒物学的に安全であり、従って、哺乳動物、特にヒト(乳児、小児および成人を含む)の治療に適している。
【0044】
従って、別の態様では、本発明は、本明細書に記載の本発明の組み合わせおよび/または本明細書に記載の塩および/または本明細書に記載の化合物および場合により1種以上の補助剤を含む医薬組成物に関する。
【0045】
別の態様では、本発明は、本明細書に記載の本発明の組み合わせおよび/または本明細書に記載の塩および/または本明細書に記載の化合物および1種以上の補助剤を含む医薬剤形に関する。
【0046】
一実施形態では、本発明の医薬剤形は更にカフェインを含む。
【0047】
一実施形態では、本発明の医薬剤形は、経口投与、静脈内投与、腹腔内投与、経皮投与、髄腔内投与、筋肉内投与、鼻腔内投与、経粘膜投与、皮下投与、または直腸投与するのに適している。
【0048】
本発明の製剤および剤形は、補助剤、例えば、担体、充填剤、溶剤、希釈剤、着色剤および/または結合剤を含有してもよい。補助剤の選択およびその使用量は、例えば、薬物の投与方法によって決まる。
【0049】
本発明に関連して好適な補助剤は、生薬製剤の製造に有用な、当業者に既知の任意の物質である。好適な補助剤の例としては、水、エタノール、2−プロパノール、グリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グルコース、フルクトース、ラクトース、サッカロース、デキストロース、糖蜜、デンプン、加工デンプン、ゼラチン、ソルビトール、イノシトール、マンニトール、微結晶セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、酢酸セルロース、シェラック、セチルアルコール、ポリビニルピロリドン、パラフィン、ロウ、天然および合成ゴム、アラビアゴム、アルギネート、デキストラン、飽和および不飽和脂肪酸、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸グリセロール、ラウリル硫酸ナトリウム、食用油、ゴマ油、ヤシ油、落花生油、大豆油、レシチン、乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレンおよびポリプロピレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビン酸、安息香酸、クエン酸、アスコルビン酸、タンニン酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、酸化チタン、二酸化チタン、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硫酸カルシウム、炭酸カリウム(potash)、リン酸カルシウム、リン酸二カルシウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、タルク、カオリン、ペクチン、クロスポビドン、寒天およびベントナイトが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0050】
例えば、錠剤、発泡錠、咀嚼錠、糖衣丸、カプセル剤、滴剤、ジュース剤またはシロップ剤の形の医薬製剤(剤形)は、経口投与に適している。経口医薬製剤は、場合により錠剤に圧縮された、カプセルに充填された、分包に充填された、または好適な液体媒質に懸濁された顆粒、ペレット、球体、および結晶などの多粒子の形であってもよい。また、好適な経口医薬製剤は腸溶コーティングで被覆されていてもよい。
【0051】
非経口投与、局所投与および吸入投与に適した医薬製剤としては、溶液剤、懸濁剤、容易に再構成することができる乾燥製剤およびスプレー剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0052】
坐剤は、直腸投与に適した医薬製剤である。例えば、場合により皮膚透過を促進する薬剤が添加されたパッチ剤中に溶解した形の貼付剤(formulations in a deposit)は、経皮投与に適した製剤の例である。
【0053】
成分(a)と(b)の一方または両方および/または本発明の塩および/または本発明の化合物は、本発明の医薬の組み合わせ/医薬製剤中に少なくとも部分的に放出制御型で存在してもよい。更に、本発明の医薬製剤中に、前記成分の放出制御/即時放出の任意の組み合わせが存在してもよい。例えば、経口投与または直腸投与された場合、例えば、本発明の製剤から成分の一方または両方が一定時間遅れて放出されてもよい。そのような製剤は、1日に1回または1日に2回投与するだけでよい「1日1回」または「1日2回」の製造物に特に有用である。好適な放出制御材料は、例えば、特許文献4から当業者に周知であり、この特許は、参照により本明細書に援用され、本開示の一部を形成する。
【0054】
本発明の医薬製剤は、例えば、非特許文献4に記載されているように、医薬製剤の従来技術で周知の材料、手段、装置およびプロセスを使用して製造されてもよい。
【0055】
例えば、錠剤、丸剤、またはカプセル剤などの固形医薬製剤を得るために、医薬組成物の成分を医薬担体、例えば、通常の錠剤成分、例えば、コーンスターチ、ラクトース、サッカロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウムまたは製薬上許容されるゴム、および医薬希釈剤(例えば、水)と共に造粒し、均質に分散した成分を含有する固形組成物を形成してもよい。「均質に分散」という用語は、成分が組成物全体に一様に分散しており、そのため、前記組成物が錠剤、丸剤またはカプセル剤などの同等の有効性を有する単位剤形に容易に分割され得ることを意味する。次いで、固形組成物を単位剤形に分割する。本発明の医薬組成物の錠剤または丸剤は、放出制御剤形が得られるように、異なる方法でコーティングまたは配合されてもよい。
【0056】
患者に投与される本発明の医薬活性な組み合わせ、塩または化合物の量は、当業者に周知の様々な要因、例えば、患者の体重、投与経路、および疾病の重症度などによって変わる可能性がある。
【0057】
別の態様では、本発明は、変形性関節症および痛みからなる群から選択される1つ以上の疾患を治療するための、本明細書に記載の本発明の組み合わせおよび/または本明細書に記載の医薬塩および/または本明細書に記載の化合物の使用に関する。
【0058】
別の実施形態では、本発明は、変形性関節症および痛みからなる群から選択される1つ以上の疾患を治療する医薬を製造するための、本明細書に記載の本発明の組み合わせおよび/または本明細書に記載の医薬塩および/または本明細書に記載の化合物の使用に関する。
【0059】
更に別の態様では、本発明は、哺乳動物(好ましくは、ヒト)の変形性関節症および痛みの1つ以上を治療する方法に関し、本方法は、本明細書に記載の本発明の組み合わせおよび/または本明細書に記載の医薬塩および/または本明細書に記載の化合物を有効量、哺乳動物に投与することを含む。
【0060】
本明細書で使用する痛みという用語は、好ましくは、炎症性痛、神経因性痛、急性痛、慢性痛、内臓痛、片頭痛および癌性痛を含むが、これらに限定されるものではない。
【0061】
薬理学的方法:
A.ラットにおけるRandall−Selitto試験
本発明の医薬組成物の超相加効果(相乗効果)をもたらす成分(a)と(b)の重量比は、炎症性痛のモデルである非特許文献5に記載のRandallとSelittoの試験で決定されてもよい。この文献の各部分を本願に引用して援用し、本願明細書の一部を形成する。
【0062】
一方の後肢足蹠にカラゲニン溶液(蒸留水中0.5%)0.1mlを注射することにより急性炎症を惹起させる。カラゲニン注射の4時間後に、痛覚計(Ugo Basile,(Italy))を使用して機械的侵害受容閾値を測定する。この装置で機械的力を発生させるが、この力は時間が経つにつれ直線的に増加する。炎症を起こしたラットの後肢の背面に、丸みのある先端(先端径2mm)を有する円錐形の針で力を加える。侵害受容閾値は、ラットの発声が生じる時の力(単位:グラム)と定義される(カットオフ値250g)。機械的侵害受容閾値は、薬物または賦形剤投与後の様々な時点で測定される。被験物質の抗侵害受容および抗痛覚過敏活性を最大可能効果のパーセンテージ(%MPE)として表す。群サイズはn=10である。
【0063】
成分(a)と(b)を含む本発明の医薬組成物の超相加効果に関する結果の解析は、理論上の相加的ED50値を、実験上求めたいわゆる固定比組み合わせのED50値と統計学的に比較することによって行う(非特許文献6によるアイソボログラム解析(isobolographic analysis))。
本明細書に示す相互作用試験は、単独投与した場合の成分の各ED50値の比から算出した2つの成分の同効用量を使用して行った。
【0064】
適用経路は、(1RS,3RS,6RS)−6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール塩酸塩(A)については静脈内(i.v.)とし、NSAIDであるジクロフェナク、イブプロフェン、メタミゾールナトリウムおよびナプロキセンについては腹腔内(i.p.)とした。Aを単独で適用した場合、適用後15分(第1測定時点)でピーク効果に到達し、ED50値は15.80(14.46〜17.36)mg/kg i.v.、14.5(13.3〜15.6)mg/kg i.v.、および14.1(13.2〜15.1)mg/kg i.v.と算出された。NDAIDは用量依存的な鎮痛効果を誘発し、ED50値は145.9(134.8〜155.1)mg/kg i.p.(ジクロフェナク)、138.8(130.3〜147.1)mg/kg i.p.(イブプロフェン)、88.1(77.5〜98.3)mg/kg i.p.(メタミゾールナトリウム)および164(158〜169)mg/kg i.p.(ナプロキセン)であり、適用後30分(ジクロフェナク、イブプロフェン)および適用後45分(ナプロキセン、メタミゾールナトリウム)でピーク効果に到達した。それらの各ピーク効果時点に応じて、相互作用実験の測定時点の15分前にAを適用し、30分または45分前にNSAID成分を適用した(即ち、NSAID成分は、Aの15分前(ジクロフェナク、イブプロフェン)および30分前(ナプロキセン、メタミゾールナトリウム)に適用した)。従って、この組み合わせのED50算出時点は、各化合物のピーク効果の時点に対応する。アイソボログラム解析により、これらの組み合わせの実験上のED50値は、各理論上のED50値より著しく低いことが明らかになった。従って、これらの組み合わせの試験は、Aと、NSAIDであるジクロフェナク、イブプロフェン、メタミゾールナトリウムおよびナプロキセンの全てとの顕著な相乗的相互作用を示している。
【0065】
アイソボログラム解析の結果を下記の表1に要約する:A、ジクロフェナク、イブプロフェン、メタミゾールナトリウムおよびナプロキセンの実験上のED50値、ならびにAとこれらの各NSAIDとの相互作用のアイソボログラム解析。
【0066】
【表1】

【0067】
以下の実施例は本発明を明確にすることを目的とし、本発明の対象はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0068】
実施例1)
(1RS,3RS,6RS)−6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール(100mg、0.358mmol)をエタノールに加熱溶解させた。アセチルサリチル酸(64.5mg、0.358mmol)を水に加熱溶解させた。この2つの溶液を混合し、終夜、加熱還流した。その後、反応混合物を減圧下で濃縮した。
収量:200mg(>99%)(ピンク色の油状物質)
融点:127.4℃
【0069】
実施例2)
(1RS,3RS,6RS)−6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール(100mg、0.358mmol)とイブプロフェン(74mg、0.358mmol)をアセトンに溶解した溶液を30〜40℃で終夜撹拌した。反応混合物を5〜10℃に冷却すると、僅かな結晶化が認められた。
融点:89.5℃
【0070】
実施例3)
(1RS,3RS,6RS)−6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール(100mg、0.358mmol)と(S)(+)−イブプロフェン(74mg、0.358mmol)をアセトン(300μl)に溶解した溶液を45℃で終夜撹拌した後、室温で3日間保存した。次いで、反応混合物を5〜10℃に冷却すると、僅かな結晶化が認められた。反応混合物を減圧下で濃縮し、約−20℃に冷却して結晶化を促進した。
収量:80mg(46%)
融点:98.1℃
【0071】
実施例4)
(1RS,3RS,6RS)−6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール(100mg、0.358mmol)とナプロキセン(0.358mmol)をアセトン(300μl)に溶解した溶液を45℃で終夜撹拌した後、室温で3日間保存した。反応混合物を5〜10℃に冷却すると、僅かな結晶化が認められた。その後、反応混合物を減圧下で濃縮した。
収量:173mg(94%)(白色の固体)
【0072】
実施例5)
(1RS,3RS,6RS)−6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール(100mg、0.358mmol)とインドメタシン(128mg、0.358mmol)をアセトン(300μl)に溶解した溶液を45℃で終夜撹拌した後、室温で3日間保存した。反応混合物を5〜10℃に冷却すると、僅かな結晶化が認められた。反応混合物を減圧下で濃縮し、約−20℃に冷却して結晶化を促進した。
収量:120mg(53%)(結晶)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)少なくとも1種の6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオール成分と、
(b)少なくとも1種の非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)成分、
を含む組み合わせ。
【請求項2】
成分(a)が、場合により、その立体異性体のうちの1つ、特にそのエナンチオマーもしくはジアステレオマーの形、そのラセミ化合物の形、または、その立体異性体、特にエナンチオマーおよび/またはジアステレオマー、の任意の混合比での混合物の形、あるいはその塩の形にある、下記式
【化1】

で表わされる化合物である、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項3】
成分(a)が(1RS,3RS,6RS)−6−ジメチルアミノメチル−1−(3−メトキシフェニル)−シクロヘキサン−1,3−ジオールまたはその塩であり、その際その塩酸塩またはリン酸塩が好ましい、請求項1または2に記載の組み合わせ。
【請求項4】
成分(b)が、アセメタシン、アセチルサリチル酸、ブフェキサマク、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウム、ジフルニサル、ジピロン(メタミゾール)、メタミゾールナトリウム、エテンザミド、エトフェナメート、フルフェナム酸、フルルビプロフェン、イブプロフェン、(+)−イブプロフェン、(−)−イブプロフェン、インドメタシン、イソキシカム、ケブゾン、ケトプロフェン、ケトロラク、ロナゾラク、ロルノキシカム、メクロフェナム酸、メフェナム酸、モフェブタゾン、ナブメトン、ナプロキセン、(+)−ナプロキセン、ニフルム酸、オキサプロジン、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、プロピフェナゾン、サリチルアミド、スリンダク、テノキシカム、チアプロフェン酸、SC560;スルファサラジンおよびトルメチンからなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組み合わせ。
【請求項5】
成分(b)が、アセチルサリチル酸、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウム、ジピロン(メタミゾール)、メタミゾールナトリウム、イブプロフェン、(+)−イブプロフェン、(−)−イブプロフェン、インドメタシン、ナプロキセン、および(+)−ナプロキセンからなる群から選択される、請求項4に記載の組み合わせ。
【請求項6】
成分(a)と(b)が、少なくとも部分的に、これらの2つの成分から生成される付加物、塩、または化合物として存在する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組み合わせ。
【請求項7】
成分(a)と(b)は、組成物が患者に投与されたとき相乗効果を発揮するような重量比で存在する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組み合わせ。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の組み合わせを含む剤形。
【請求項9】
経口投与、静脈内投与、腹腔内投与、経皮投与、髄腔内投与、筋肉内投与、鼻腔内投与、経粘膜投与、皮下投与、または直腸投与に適している、請求項8に記載の剤形。
【請求項10】
成分(a)と(b)の一方または両方が、放出制御型で存在する、請求項8または9に記載の剤形。
【請求項11】
変形性関節症および痛みからなる群から選択される1つ以上を治療するための、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組み合わせの使用。
【請求項12】
前記痛みが、炎症性痛、神経因性痛、急性痛、慢性痛、内臓痛、片頭痛、および癌性痛からなる群から選択される、請求項11に記載の使用。
【請求項13】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の組み合わせを有効量、哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の変形性関節症および痛みからなる群から選択される1つ以上を治療する方法。
【請求項14】
前記組み合わせの成分(a)と(b)を哺乳動物に同時にまたは逐次的に投与することを特徴とし、成分(a)は成分(b)の前に投与されてもまたは成分(b)の後に投与されてもよく、成分(a)と(b)は同じ投与経路または異なる投与経路で哺乳動物に投与される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記痛みが、炎症性痛、神経因性痛、急性痛、慢性痛、内臓痛、片頭痛、および癌性痛から選択される、請求項13または14に記載の方法。

【公表番号】特表2012−501987(P2012−501987A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−525467(P2011−525467)
【出願日】平成21年9月4日(2009.9.4)
【国際出願番号】PCT/EP2009/006439
【国際公開番号】WO2010/025934
【国際公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(390035404)グリュネンタール・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (127)
【Fターム(参考)】