説明

ARに関わるユーザーインターフェイスプログラムまたは情報処理装置

【課題】
写真撮影と鑑賞に特別なユーザー体験を与える。
【解決手段】
写真撮影後に撮影が完了した写真をディスプレイに表示させる。このままカメラを移動させた場合に、移動による背景画像の変化を画像処理とセンサーによって算出し、算出された位置の変化による変換と、写真撮影による変換の両方を撮影写真に行い、変換画像をディスプレイに出力することで撮影場所に撮影写真が張り付くかのような体験を与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、AR表示写真撮影のユーザーインターフェイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラやカメラ付き携帯電話などで写真を撮影する際には、撮影した写真は確認のためディスプレイに一定時間表示され、その後ディスプレイにはカメラからの映像だけが表示される。写真撮影だけに専念するのであればこのインターフェイスは妥当である。
【0003】
しかし撮影した写真が空間に記憶・定位されると言うことをユーザーに印象づけるインターフェイスとしては、従来のものは十分に満足できるユーザーエクスペリエンスを与えるものであるとはいえない。
【0004】
本発明の発明者が2008年9月1日に出願した特許においても、本技術を実現するインターフェイスが提案されている。
しかし、その発明はデバイスのセンサーを利用するもので、センサーの誤差や精度の問題が解消しきれない問題があった。この改善策として、カメラの位置や方向の移動をカメラから得られる映像を用いてカメラの移動を検出し、撮影した写真を移動させる。この際に撮影時の変換を組み合わせて適用する。

【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は写真撮影時のユーザーインターフェイスである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、検出された移動量をそのまま撮影された写真に適応するのではなく、写真撮影時の変換を利用して撮影場所の空間にに写真が張り付き浮遊しているかのような印象をユーザーに与えるユーザーインターフェイスを提供ことを主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のプログラムはそれが実施されるカメラ付きのデバイスを使用するユーザーに、撮影行動が案目的に備える暗黙の意味を感じさせ、従来とは全く異なったユーザーエクスペリエンスを与える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は本発明のプログラムが稼働しているデバイスで写真撮影を行おうとしているところを示している。(実施例1)
【図2】図2は写真撮影が行われた際に撮影した画像がディスプレイに表示されている。(実施例1)
【図3】図3は撮影後にカメラ位置が移動し、撮影した画像が撮影場所に残されているかのように表示されている状態を示している。(実施例1)
【図4】図4は風景である背景X(a)がカメラによる撮影によって写真Yに変換され、カメラに表示されている様子を示す。
【図5】図5はカメラ本体の方向や位置が移動し、表示されている背景XからX’になった場合に、XをX’にする変換gとXをYにする変換fの合成変換によって写真がY’に変換され背景X’に重ね合わされて表示されている様子を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
スマートフォンに搭載されるアプリケーションとしての実施例を示す。
【実施例1】
【0011】
図1は本発明のプログラムがアプリケーションとしてカメラを搭載したスマートフォン上で動作している様子を示す。この場合ここでシャッターボタンを押すと図2のように背景の写像としての撮影写真Yがディスプレイに表示される。この場合の背景から撮影写真Yへの変換はfで表される。
【0012】
カメラの位置や方向が変わると、撮影された写真としての写像は背景XがX’に変化した場合の変換gを用いて合成変換をf(g(Y))によってY’になり、図3にはそのY’が表示されている。
【0013】
XからX’の変換gは画像解析だけでなく、gpsや加速度センサー方向センサーなどの情報も利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラと映像を表示するディスプレイとを備えた情報処理装置上で動作するプログラムであって、被写体となる風景をX、撮影された写真をYとする場合にXをYに射影変換する変換をfとし、情報処理装置の方向や位置の移動によってXがX’に変化した場合に、画像比較によって求められたXをX‘にする変換をgとし、前記の移動が行われた場合に、前記写真Yに対しては、変換Aと変換Bの合成変換f(g(Y))を行うことによってY’を求め、前記ディスプレイに表示することを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記gを画像処理に加えて、地磁気センサー傾きセンサーGPS,加速度センサーのいずれかまたは複数の装置から得られる情報を利用することを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
請求項1または2に記載のプログラムを搭載した情報処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−151635(P2011−151635A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−11690(P2010−11690)
【出願日】平成22年1月22日(2010.1.22)
【出願人】(302031878)
【Fターム(参考)】